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▶ タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】端子およびコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/11 20060101AFI20241015BHJP
【FI】
H01R13/11 H
【請求項の数】 23
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022140447
(22)【出願日】2022-09-05
(65)【公開番号】P2023039421
(43)【公開日】2023-03-20
【審査請求日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】202111036605.2
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】イォンヂィエン ジャスティン ファン
(72)【発明者】
【氏名】トォンパァオ ティム ディン
(72)【発明者】
【氏名】ウェンファン フィリックス ヂァン
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭47-040182(JP,A)
【文献】特開2000-091012(JP,A)
【文献】実開昭55-063082(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0116028(US,A1)
【文献】国際公開第2005/011066(WO,A1)
【文献】特開平11-154552(JP,A)
【文献】特開2008-123720(JP,A)
【文献】特開2008-004325(JP,A)
【文献】特開2020-102342(JP,A)
【文献】国際公開第2014/185299(WO,A1)
【文献】特開平06-060931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/18
H01R 4/48
H01R 13/11
H01R 13/111
H01R 13/428
H01R 13/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
前記底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
前記貫通孔の第1の側から、前記底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームとを備える端子であって
前記ピンが前記貫通孔に挿入された後、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームの両方が前記ピンに接触し、
前記端子は、
前記底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部と、
前記側壁の一方から前記側壁の他方に向かって延び、かつ前記第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている保持部材をさらに備え、
第1の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記保持部材と前記第1の弾性アームの前記可動端部との間に存在する、端子。
【請求項2】
前記側壁の前記他方に着座孔が設けられ、前記保持部材が前記側壁から前記着座孔内に延びるようになっている、請求項に記載の端子。
【請求項3】
前記第1の間隙は前記ピンの断面直径によって決まる、請求項1に記載の端子。
【請求項4】
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
前記底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
前記貫通孔の第1の側から、前記底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームとを備える端子であって、
前記ピンが前記貫通孔に挿入された後、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームの両方が前記ピンに接触し、
前記端子は、
前記底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部と、
前記側壁の一方から前記側壁の他方に向かって延びる第1の保持部材であって、第1の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記第1の保持部材と前記第1の弾性アームの可動端部との間に存在する、第1の保持部材と、
前記側壁の他方から前記側壁の一方に向かって延びる第2の保持部材と
をさらに備え、
前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とは、前記第1の弾性アームの前記可動端部の移動距離を制限するように構成されている、端子。
【請求項5】
前記第1の間隙は、前記第2の保持部材と前記第1の弾性アームの前記可動端部との間に存在し、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とは互いに対向して配置されるようになっており、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記第1の弾性アームの前記可動端部の最大移動変位が、前記第1の間隙と、前記第1の保持部材の保持力および前記第2の保持部材の保持力とによって決まる、請求項に記載の端子。
【請求項6】
第2の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材との間に存在し、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記第1の弾性アームの前記可動端部は、最初に前記第1の保持部材に接触するように移動し、次に、前記第1の弾性アームの前記可動端部が移動すると、前記第1の保持部材は前記第2の保持部材に接触し、
前記第1の弾性アームの前記可動端部の最大移動変位が、前記第1の間隙と、前記第2の間隙と、前記第1の保持部材の保持力と、前記第2の保持部材の保持力とによって決まる、請求項に記載の端子。
【請求項7】
前記第1の間隙は前記ピンの断面直径によって決まる、請求項4に記載の端子。
【請求項8】
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
前記底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
前記貫通孔の第1の側から、前記底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームとを備える端子であって、
前記ピンが前記貫通孔に挿入された後、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームの両方が前記ピンに接触し、
前記端子は、
前記底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部と、
前記圧着部の近くで前記側壁の上部から前記底壁に向かって延び、かつ前記第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている第2の弾性アームをさらに備える、端子。
【請求項9】
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
前記底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
前記貫通孔の第1の側から、前記底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームとを備える端子であって、
前記ピンが前記貫通孔に挿入された後、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームの両方が前記ピンに接触し、
前記端子は、
前記底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部と、
前記圧着部から離れて、前記側壁の底部から前記底壁とは離れる方向に延びる第3の弾性アームをさらに備え、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記一対の側壁、前記第1の弾性アーム、および前記第3の弾性アームは前記ピンに接触し、前記ピンが前記端子に電気的に結合され、前記端子に配置されるようになっている、端子。
【請求項10】
前記圧着部から離れて、前記側壁の底部から前記底壁とは離れる方向に延びる第3の弾性アームをさらに備え、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記一対の側壁、前記第1の弾性アーム、および前記第3の弾性アームは前記ピンに接触し、前記ピンが前記端子に電気的に結合され、前記端子に配置されるようになっている、請求項8に記載の端子。
【請求項11】
第1の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記第2の弾性アームの可動端部と前記第1の弾性アームの前記可動端部との間に存在し、前記第1の弾性アームの前記可動端部の最大移動変位が、前記第1の間隙と前記第2の弾性アームの保持力とによって決まる、請求項8に記載の端子。
【請求項12】
前記第1の間隙は前記ピンの断面直径によって決まる、請求項11に記載の端子。
【請求項13】
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
前記底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
前記貫通孔の第1の側から、前記底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームとを備える端子であって、
前記ピンが前記貫通孔に挿入された後、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームの両方が前記ピンに接触し、
前記端子は、
前記底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部と、
一対の第2の弾性アームをさらに備え、前記第2の弾性アームは各々、前記圧着部の近くで前記それぞれの側壁の上部から前記底壁に向かって延び、前記第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている、端子。
【請求項14】
第1の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記一対の第2の弾性アームと前記第1の弾性アームの前記可動端部との間に存在し、前記一対の第2の弾性アームが互いに対向して配置されるようになっており、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記第1の弾性アームの前記可動端部の最大移動変位が、前記第1の間隙と前記一対の第2の弾性アームの保持力とによって決まる、請求項13に記載の端子。
【請求項15】
前記第1の間隙は前記ピンの断面直径によって決まる、請求項14に記載の端子。
【請求項16】
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
前記底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
前記貫通孔の第1の側から、前記底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームとを備える端子であって、
前記ピンが前記貫通孔に挿入された後、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームの両方が前記ピンに接触し、
前記端子は、
前記底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部と、
前記圧着部の近くで前記側壁の上部から前記底壁に向かって延びる第2の弾性アームと、
前記側壁の他方から前記側壁の一方に向かって延びる保持部材と
をさらに備え、
前記第2の弾性アームと前記保持部材とは、前記第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている、端子。
【請求項17】
第1の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記第2の弾性アームと前記第1の弾性アームの前記可動端部との間、および前記保持部材と前記第1の弾性アームの前記可動端部との間に存在し、前記第2の弾性アームが前記保持部材に対向して配置されるようになっており、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記第1の弾性アームの前記可動端部の最大移動変位が、前記第1の間隙と、前記第2の弾性アームの保持力および前記保持部材の保持力とによって決まる、請求項16に記載の端子。
【請求項18】
第1の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する方向において、前記第2の弾性アームと前記第1の弾性アームの前記可動端部との間、または前記保持部材と前記第1の弾性アームの前記可動端部との間に存在し、第2の間隙が、前記底壁を前記圧着部に結合する前記方向において、前記保持部材と前記第2の弾性アームとの間に存在し、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、前記第1の弾性アームの前記可動端部は、最初に前記第2の弾性アームまたは前記保持部材に接触するように移動し、次に、前記第1の弾性アームの前記可動端部が移動すると、前記保持部材と前記第2の弾性アームとは互いに接触し、
前記第1の弾性アームの前記可動端部の最大移動変位が、前記第1の間隙と、前記第2の間隙と、前記保持部材の保持力と、前記第2の弾性アームの保持力とによって決まる、請求項16に記載の端子。
【請求項19】
前記圧着部から離れて、前記側壁の底部から前記側壁の前記上部に向かって延びる第3の弾性アームをさらに備え、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、少なくとも前記一対の側壁、前記第1の弾性アーム、および前記第3の弾性アームは前記ピンに接触し、前記ピンが前記端子に電気的に結合され、前記端子に配置されるようになっている、請求項17に記載の端子。
【請求項20】
前記圧着部から離れて、前記側壁の底部から前記側壁の前記上部に向かって延びる第3の弾性アームをさらに備え、
前記ピンが前記貫通孔に入った後、少なくとも前記一対の側壁、前記第1の弾性アーム、および前記第3の弾性アームは前記ピンに接触し、前記ピンが前記端子に電気的に結合され、前記端子に配置されるようになっている、請求項18に記載の端子。
【請求項21】
前記第1の間隙は前記ピンの断面直径によって決まる、請求項17に記載の端子。
【請求項22】
前記第1の間隙は前記ピンの断面直径によって決まる、請求項18に記載の端子。
【請求項23】
収容キャビティ、およびピンを挿入するためのソケットを有するハウジングと、
前記収容キャビティに配置された端子であって、請求項1~22のいずれか一項に記載の端子とを備え、
前記ピンが前記ソケットに挿入された後、前記ピンは前記貫通孔を貫通し、前記一対の側壁および前記第1の弾性アームに接触する、コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子接続用アクセサリの分野に関し、特に、端子およびコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図1a、図1bに示すように、既存の端子(例えば、Cluster Blockシリーズ)の構造は、ケーブルを接続するための圧着部110と、ピンを挿入するためのソケット部120とを備え、ソケット部120は底壁121と、一対の側壁122とを有し、貫通孔1211が底壁に設けられている。ピンが貫通孔1211を通ってソケット部120に挿入されると、一対の側壁122は、圧力を加え、ピンがソケット部120に挿入された後にピンがソケット部120に接触して電気的に結合するように、接触面を提供する。しかしながら、絶え間ない製品の小型化に関する市場の需要を満たし、製造コストを削減するために、既存の端子を改良する必要に迫られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の目的は、従来技術の上記の問題および欠陥のうちの少なくとも1つの局面を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を考慮して、本開示の第1の態様は、端子であって、
ピンを挿入するために使用される貫通孔が設けられた底壁と、
底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、
貫通孔の第1の側から、底壁とは離れる方向に延びる第1の弾性アームと
を備え、
ピンが貫通孔に挿入された後、一対の側壁および第1の弾性アームの両方がピンに接触する、端子を提案する。
【0005】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、底壁の一側に位置し、かつケーブルを圧着するために使用される圧着部をさらに備える。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
側壁の一方から側壁の他方に向かって延び、かつ第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている保持部材をさらに備え、
第1の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、保持部材と第1の弾性アームの可動端部との間に存在する。
【0007】
本発明の例示的な実施形態によれば、側壁の他方に着座孔が設けられ、保持部材が側壁から着座孔内に延びるようになっている。
【0008】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
側壁の一方から側壁の他方に向かって延びる第1の保持部材であって、第1の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、第1の保持部材と第1の弾性アームの可動端部との間に存在する、第1の保持部材と、
側壁の他方から側壁の一方に向かって延びる第2の保持部材とをさらに備え、
第1の保持部材と第2の保持部材とは、第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている。
【0009】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の間隙は、第2の保持部材と第1の弾性アームの可動端部との間に存在し、第1の保持部材と第2の保持部材とは互いに対向して配置されるようになっており、ピンが貫通孔に入った後、第1の弾性アームの可動端部の最大移動変位(maximum moving displacement,最大移動変位量、最大可動変位量)が、第1の間隙と、第1の保持部材の保持力および第2の保持部材の保持力とによって決まる。
【0010】
本発明の例示的な実施形態によれば、第2の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、第1の保持部材と第2の保持部材との間に存在し、
ピンが貫通孔に入った後、第1の弾性アームの可動端部は、最初に第1の保持部材に接触するように移動し、次に、第1の弾性アームの可動端部が移動すると、第1の保持部材は第2の保持部材に接触し、
第1の弾性アームの可動端部の最大移動変位が、第1の間隙と、第2の間隙と、第1の保持部材の保持力と、第2の保持部材の保持力とによって決まる。
【0011】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
圧着部の近くで側壁の上部から底壁に向かって延び、かつ第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている第2の弾性アームをさらに備える。
【0012】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
圧着部から離れて、側壁の底部から底壁とは離れる方向に延びる第3の弾性アームをさらに備え、
ピンが貫通孔に入った後、一対の側壁、第1の弾性アーム、および第3の弾性アームはピンに接触し、ピンが端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0013】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
圧着部から離れて、側壁の底部から底壁とは離れる方向に延びる第3の弾性アームをさらに備え、
ピンが貫通孔に入った後、一対の側壁、第1の弾性アーム、および第3の弾性アームはピンに接触し、ピンが端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0014】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、第2の弾性アームの可動端部と第1の弾性アームの可動端部との間に存在し、第1の弾性アームの可動端部の最大移動変位が、第1の間隙と第2の弾性アームの保持力とによって決まる。
【0015】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、一対の第2のばねアームをさらに備え、第2のばねアームは各々、圧着部の近くでそれぞれの側壁の上部から底壁に向かって延び、第1のばねアームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている。
【0016】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、一対の第2の弾性アームと第1の弾性アームの可動端部との間に存在し、一対の第2の弾性アームが互いに対向して配置されるようになっており、
ピンが貫通孔に入った後、第1の弾性アームの可動端部の最大移動変位が、第1の間隙と一対の第2の弾性アームの保持力とによって決まる。
【0017】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
圧着部の近くで側壁の上部から底壁に向かって延びる第2の弾性アームと、
側壁の他方から側壁の一方に向かって延びる保持部材とをさらに備え、
第2の弾性アームと保持部材とは、第1の弾性アームの可動端部の移動距離を制限するように構成されている。
【0018】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、第2の弾性アームと第1の弾性アームの可動端部との間、および保持部材と第1の弾性アームの可動端部との間に存在し、第2の弾性アームが保持部材に対向して配置されるようになっており、
ピンが貫通孔に入った後、第1の弾性アームの可動端部の最大移動変位が、第1の間隙と、第2の弾性アームの保持力および保持部材の保持力とによって決まる。
【0019】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、第2の弾性アームと第1の弾性アームの可動端部との間、または保持部材と第1の弾性アームの可動端部との間に存在し、第2の間隙が、底壁を圧着部に結合する方向において、保持部材と第2の弾性アームとの間に存在し、
ピンが貫通孔に入った後、第1の弾性アームの可動端部は、最初に第2の弾性アームまたは保持部材に接触するように移動し、次に、第1の弾性アームの可動端部が移動すると、保持部材と第2の弾性アームとは互いに接触し、
第1の弾性アームの可動端部の最大移動変位が、第1の間隙と、第2の間隙と、保持部材の保持力と、第2の弾性アームの保持力とによって決まる。
【0020】
本発明の例示的な実施形態によれば、端子は、
圧着部から離れて、側壁の底部から側壁の上部に向かって延びる第3の弾性アームをさらに備え、
ピンが貫通孔に入った後、少なくとも一対の側壁、第1の弾性アーム、および第3の弾性アームはピンに接触し、ピンが端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0021】
本発明の例示的な実施形態によれば、第1の間隙はピンの断面直径によって決まる。
【0022】
上記の課題を考慮して、本開示の第2の態様は、コネクタであって、
収容キャビティ、およびピンを挿入するためのソケットを有するハウジングと、
収容キャビティに配置された端子であって、底壁、一対の側壁、および第1の弾性アームを含み、底壁に貫通孔が設けられ、一対の側壁は、底壁の両側にそれぞれ配置され、第1の弾性アームは、貫通孔の第1の側から底壁とは離れる方向に延びる、端子と
を備え、
ピンがソケットに挿入された後、ピンは貫通孔を貫通し、一対の側壁および第1の弾性アームに接触する、コネクタを提案する。
【0023】
本開示の上記の例示的な実施形態において、既存の端子と比較して、端子の全体的なサイズが小さくなり、製造コストが削減され、ピンと端子との接触領域が増加し、電流伝送経路が増加し、ピンと端子との接触の安定性がさらに向上する。
【0024】
以下の詳細な説明を参照し、図面と組み合わせることにより、本開示の特徴、利点、および様々な実施形態の他の態様が明らかになろう。本開示のいくつかの実施形態は、例として図面に示されており、限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1a】従来技術の端子の図である。
図1b】従来技術の端子の図である。
図2a】本開示による端子の第1の例の図である。
図2b】本開示による端子の第1の例の図である。
図2c】本開示による端子の第1の例の図である。
図2d】本開示による端子の第1の例の図である。
図3a】本開示による端子の第2の例の図である。
図3b】本開示による端子の第2の例の図である。
図3c】本開示による端子の第2の例の図である。
図4a】本開示による端子の第3の例の図である。
図4b】本開示による端子の第3の例の図である。
図4c】本開示による端子の第3の例の図である。
図4d】本開示による端子の第3の例の図である。
図5a】本開示による端子の第4の例の図である。
図5b】本開示による端子の第4の例の図である。
図6】本開示による端子の第5の例の図である。
図7】本開示による端子の第6の例の図である。
図8a】本開示による端子の第7の例の図である。
図8b】本開示による端子の第7の例の図である。
図8c】本開示による端子の第7の例の図である。
図9a】本開示による端子の第8の例の図である。
図9b】本開示による端子の第8の例の図である。
図9c】本開示による端子の第8の例の図である。
図10a】本開示によるコネクタの特定の適用状況を示す図である。
図10b】本開示によるコネクタの特定の適用状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の技術的解決策を、実施形態により、添付図面を参照しながらさらに詳細に説明する。本明細書中、同一または同様の参照数字は、同一または同様の部分を指す。添付図面を参照した本発明の実施形態の説明は、本発明の一般的な発明概念を説明することを意図しており、本発明を限定するものと解釈すべきではない。
【0027】
本明細書で使用されるとき、「備える」、「含む」などの用語は、オープンな用語、すなわち、他のものも含むことができることを意味する「備える/含むが、限定されない」を意味するものと理解すべきである。「~に基づく」という用語は、「~に少なくとも部分的に基づく」を意味する。「一実施形態」という用語は「少なくとも1つの実施形態」を意味し、「別の実施形態」という用語は「少なくとも1つの追加の実施形態」などを意味する。
【0028】
本発明は、主に以下の技術的課題、すなわち、製造コストを削減する場合に、電流伝送経路を増加させ、接触の安定性を向上させる方法に注目する。
【0029】
上記の課題を解決するために、本発明は、底壁と、底壁の両側にそれぞれ配置された一対の側壁と、第1の弾性アームとを備える端子を開示している。底壁に貫通孔が設けられ、貫通孔はピンを挿入するために使用され、第1の弾性アームは、貫通孔の第1の側から底壁とは離れる方向に延び、ピンが貫通孔に入った後、一対の側壁および第1の弾性アームの両方がピンに接触する。
【0030】
実施形態1
図2a~図2dは、本開示の端子の第1の例を開示しており、図2aに示すように、端子は圧着部300とソケット部200とを備える。図2bは、図2aに示す端子のB-B方向に沿って取った部分図である。図2bおよび図2cによれば、ソケット部200は、底壁210、一対の側壁220、および第1の弾性アーム230を含む。詳細には、底壁210の端部が圧着部300に結合され、底壁210に貫通孔211が設けられ、一対の側壁220は底壁210の両側にそれぞれ配置され、第1の弾性アーム230は、貫通孔211の第1の側から底壁210とは離れる方向に延び、貫通孔211の第1の側は圧着部300に近い。
【0031】
図2dに示すように、ピン10が貫通孔211に入った後、一対の側壁220および第1の弾性アーム230の両方がピン10に接触し、ピン10は端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0032】
製造コストを削減する(例えば、端子の製造材料をより薄くする)要望を考慮して、本実施形態に開示された端子の構造は、製造材料の変化により端子の機械的特性が低下する問題が発生することを効果的に防ぐことができる。
【0033】
実施形態2
図3a~図3cに示すように、本実施形態は端子の第2の例を開示している。本実施形態において、端子のソケット部200は、第1の保持部材240と第2の保持部材250とをさらに含み、詳細には、第1の保持部材240は一方の側壁220から他方の側壁220へ延び、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第1の保持部材240と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、第2の保持部材250は他方の側壁220から一方の側壁220に向かって延びる。本実施形態において、第1の保持部材240と第2の保持部材250とは、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限するように構成されている。
【0034】
本実施形態において、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の保持部材250と第1の弾性アーム230の可動端部231との間にも存在し、第1の保持部材240と第2の保持部材250とは互いに対向して配置されるようになっており、ピン10が貫通孔211に入った後、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と、第1の保持部材240の保持力と、第2の保持部材250の保持力とによって決まる。
【0035】
実施形態1と比較して、本実施形態は、ピン10と端子との電気的結合の安定性をさらに向上させ、端子自体の使用強度を高めることができる。
【0036】
実施形態3
図4a~図4dに示すように、本実施形態は、端子の第3の例を開示している。本実施形態において、端子のソケット部に含まれる構成要素は実施形態2と同様であり、ここでは繰り返さない。本実施形態において、第2の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の保持部材250と第1の保持部材240との間に存在する。ピン10が貫通孔211に入った後、第1の弾性アーム230の可動端部231は、最初に第1の保持部材240に接触するように移動し、次に、第1の弾性アーム230の可動端部231が移動すると、第1の保持部材240は第2の保持部材250に接触する。
【0037】
本実施形態において、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と、第2の間隙と、第1の保持部材240の保持力と、第2の保持部材250の保持力とによって決まる。
【0038】
実施形態2と比較して、本実施形態は、端子のサイズをさらに小さくすることができ、端子のサイズを小さくする場合に、ピン10と端子との安定した電気的結合を維持することができる。
【0039】
実施形態4
図5aおよび図5bに示すように、本実施形態に開示された端子は、圧着部300とソケット部200とを備え、実施形態1と比較して、本実施形態の端子のソケット部200は、保持部材280と着座孔221とをさらに含む。詳細には、保持部材280は、側壁から他方の側壁220に向かって延び、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、保持部材280と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在する。本実施形態において、保持部材280は、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限するように構成されている。着座孔221は他方の側壁220に配置され、保持部材280が、一方の側壁220から他方の側壁220の着座孔221内へ延びるようになっている。
【0040】
本実施形態において、ピン10が貫通孔211に入った後、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と保持部材280の保持力とによって決まる。
【0041】
実施形態2および実施形態3と比較して、本実施形態は、ピン10と端子との電気的結合の安定性を向上させ、端子自体の使用強度を高めるための別の方法を採用することができる。
【0042】
実施形態5
図6は、端子の別の実施の部分図を開示している。実施形態1と比較して、本実施形態の端子のソケット部200は、第2の弾性アーム260をさらに含む。詳細には、第2の弾性アーム260は、圧着部300の近くで側壁220の上部から底壁210に向かって延びる。
【0043】
本実施形態において、ピン10が貫通孔211に入った後、一対の側壁220と第1の弾性アーム230とはピン10に接触し、第2の弾性アーム260は、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限し、ピン10が端子に安定して電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0044】
第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260の可動端部と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、ピン10が貫通孔211に入った後、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と第2の弾性アーム260の保持力とによって決まる。
【0045】
本実施形態は、製造材料の変化により端子の機械的特性が低下する問題が発生することを効果的に防ぐための別の方法を採用する。
【0046】
実施形態6
図7は、第6の例の端子のソケット部の部分図である。実施形態1と比較して、本実施形態のソケット部は、この例において第3の弾性アーム270をさらに含む。詳細には、第3の弾性アーム270は、圧着部300から離れて、側壁220の底部から底壁210とは離れる方向に延びる。
【0047】
ピンが貫通孔211に入った後、一対の側壁220、第1の弾性アーム230、および第3の弾性アーム270はピンに接触し、ピンが端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0048】
本実施形態に開示された端子は、さらに、ピンと端子との接触領域を増加させ、電気的結合の安定性を向上させることができる。
【0049】
実施形態7
図8a~図8cは実施形態7の端子を示し、実施形態1と比較して、ソケット部は、第2の弾性アーム260と第3の弾性アーム270とをさらに含む。詳細には、第2の弾性アーム260は、圧着部300の近くで側壁220の上部から底壁210に向かって延びる。第3の弾性アーム270は、圧着部300から離れて、側壁220の底部から底壁210とは離れる方向に延びる。
【0050】
ピン10が貫通孔211に入った後、一対の側壁220、第1の弾性アーム230、および第3の弾性アーム270はピン10に接触し、第2の弾性アーム260は、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限し、ピン10が端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0051】
本実施形態において、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260の可動端部と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、第1の弾性アーム230の可動端部の最大移動変位は、第1の間隙と第2の弾性アーム260の保持力とによって決まる。
【0052】
実施形態7と比較して、本実施形態に開示された端子は、使用強度がより高いため、接続端子の寿命が長くなる。
【0053】
実施形態8
図9a~図9cは実施形態7の端子を示し、実施形態1と比較して、ソケット部は、第2の弾性アーム260、保持部材290、および第3の弾性アーム270をさらに含む。詳細には、第2の弾性アーム260は、圧着部300の近くで側壁220の上部から底壁210に向かって延び、保持部材290は他方の側壁220から側壁220に向かって延び、第3の弾性アーム270は、圧着部300から離れて、一方の側壁220の底部から側壁220の上部に向かって延びる。
【0054】
本実施形態において、第2の弾性アーム260と保持部材290とは、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限するように構成されている。ピン10が貫通孔211に入った後、少なくとも一対の側壁220、第1の弾性アーム230、および第3の弾性アーム270はピン10に接触し、ピン10が端子に電気的に結合され、端子に配置されるようになっている。
【0055】
本実施形態において、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260と第1の弾性アーム230の可動端部231との間、または保持部材290と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、第2の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、保持部材290と第2の弾性アーム260との間に存在する。
【0056】
図9a~図9cに示すように、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、保持部材290と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、第2の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、保持部材290と第2の弾性アーム260との間に存在する。ピン10が貫通孔211に入ると、第1の弾性アーム230の可動端部231は、最初に保持部材290に接触するように移動し、第1の弾性アーム230の可動端部231が移動すると、保持部材290は第2の弾性アーム260に接触する。
【0057】
加えて、他の例において、場合により、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、第2の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、保持部材290と第2の弾性アーム260との間に存在する。ピン10が貫通孔211に入ると、第1の弾性アーム230の可動端部231は、最初に第2の弾性アーム260に接触するように移動し、次に、第1の弾性アーム230の可動端部231が移動すると、第2の弾性アーム260は保持部材290に接触する。
【0058】
あるいは、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260と第1の弾性アーム230の可動端部231との間、および保持部材290と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、すなわち、第2の弾性アーム260は保持部材290に対向して配置されている。この構成において、ピン10が貫通孔211に入ると、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と、第2の弾性アーム260の保持力と、保持部材290の保持力とによって決まる。
【0059】
本実施形態に開示された端子は、使用の必要に応じて、第2の弾性アームおよび保持部材を柔軟に設けて、端子の使用範囲をさらに拡大することができる。
【0060】
実施形態9
実施形態1と比較して、本例(図示せず)に開示された端子接続ソケット部200は、第2の弾性アーム260と保持部材290とをさらに備える。詳細には、第2の弾性アーム260は、圧着部300の近くで側壁220の上部から底壁210に向かって延び、保持部材290は、他方の側壁220から側壁220に向かって延びる。第2の弾性アーム260と保持部材290とは、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限するように構成されている。
【0061】
場合により、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260と第1の弾性アーム230の可動端部231との間、および保持部材290と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、すなわち、第2の弾性アーム260は保持部材290に対向して配置されている。この構成において、ピン10が貫通孔211に入ると、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と、第2の弾性アーム260の保持力と、保持部材290の保持力とによって決まる。
【0062】
あるいは、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、第2の弾性アーム260と第1の弾性アーム230の可動端部231との間、または保持部材290と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、第2の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、保持部材290と第2の弾性アーム260との間に存在する。ピン10が貫通孔211に入ると、第1の弾性アーム230の可動端部231は、最初に第2の弾性アーム260または保持部材290に接触するように移動し、次に、第1の弾性アーム230の可動端部231が移動すると、第2の弾性アーム260は保持部材290に接触する。この構成において、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と、第2の間隙と、保持部材290の保持力と、第2の弾性アーム260の保持力とによって決まる。
【0063】
実施形態10
実施形態1と比較して、本例(図示せず)に開示された端子接続ソケット部200は、一対の第2の弾性アーム260をさらに含み、第2の弾性アーム260の各々は、圧着部300の近くで対応する側壁220の上部から底壁210に向かって延び、第1の弾性アーム230の可動端部231の移動距離を制限するように構成されている。
【0064】
詳細には、第1の間隙が、ソケット部200を圧着部300に結合する方向において、一対の第2の弾性アーム260と第1の弾性アーム230の可動端部231との間に存在し、一対の第2の弾性アーム260が互いに対向して配置されるようになっており、ピン10が貫通孔211に入った後、第1の弾性アーム230の可動端部231の最大移動変位は、第1の間隙と一対の第2の弾性アーム260の保持力とによって決まる。
【0065】
実施形態1~10で説明した第1の間隙は、ピン10の断面直径によって決まる。
【0066】
本明細書に開示された端子は、製造材料のコストを削減する場合に、端子の電気的特性および機械的特性を維持し、またはさらには向上させ、さらに端子の寿命を延ばし、端子の使用の柔軟性を向上させるための、異なる形態をとることができる。
【0067】
実施形態11
図10aおよび図10bは、本明細書に開示されたコネクタの特定の適用状況を示す。本実施形態において、コネクタは、ハウジング400と、ハウジング400に配置された端子500とを備え、本実施形態の端子500は、実施形態1~10のいずれかに開示された端子である。ハウジング400には、収容キャビティ410と、ピン10を挿入するためのソケット420とが設けられ、端子500が収容キャビティ410に配置されるようになっている。端子500がハウジング400に設置され、ピン10がソケット420に挿入された後、ピン10は端子500の貫通孔を貫通し、一対の側壁および第1の弾性アームに嵌合接触する。それにより、対応するピンがコネクタに挿入される。
【0068】
上記の詳細な説明において、装置のいくつかのデバイスまたはサブデバイスについて言及したが、このような分割は例示的なものに過ぎず、必須ではないことに留意されたい。実際には、本開示の実施形態によれば、上記の2つ以上のデバイスの特徴および機能を、1つのデバイスにおいて具体化してもよい。逆に、上記の1つの装置の特徴および機能を、複数の装置によって具体化されるようにさらに分割してもよい。
【0069】
上記は、本開示の実施形態の単なる代替実施形態であり、本開示の実施形態を限定することを意図していない。当業者は、本開示の実施形態に様々な修正および変更を行うことができる。本開示の実施形態の趣旨および範囲内のいかなる修正、等価な置換、改良なども、本開示の実施形態の範囲内に含まれることを意図している。
【0070】
いくつかの特定の実施形態を参照して、本開示の実施形態について説明したが、本開示の実施形態は、開示された特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。本開示の実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲に含まれる様々な修正および等価物を包含することを意図している。添付の特許請求の範囲は、最も広い解釈に一致し、したがって、そのような修正ならびに等価な構造および機能のすべてを含む。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図2d
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図4d
図5a
図5b
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図9c
図10a
図10b