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特許7571108充電トレー、及びこれを用いた機械式駐車装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】充電トレー、及びこれを用いた機械式駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/42 20060101AFI20241015BHJP
【FI】
E04H6/42 H
E04H6/42 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022191775
(22)【出願日】2022-11-30
(65)【公開番号】P2024079064
(43)【公開日】2024-06-11
【審査請求日】2024-04-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227043
【氏名又は名称】日精株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100208672
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 愼一
(72)【発明者】
【氏名】村 武志郎
(72)【発明者】
【氏名】秋葉 竜也
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-231546(JP,A)
【文献】特開2008-044454(JP,A)
【文献】実公昭51-045512(JP,Y2)
【文献】特開2000-280828(JP,A)
【文献】特開2012-188894(JP,A)
【文献】特開2019-203361(JP,A)
【文献】特開2001-349078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00 - 6/44
B60L 53/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電トレーの上面を切り欠いて設けられるコンセント部を有し、一方が前記充電トレーに固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、
前記蓋の下方であって充電トレーの上面よりも下方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、
前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有し、
前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される
充電トレー。
【請求項2】
前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である、請求項に記載の充電トレー。
【請求項3】
前記コンセントは、前記充電トレーの骨部材に設けられる支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい、請求項1又は2に記載の充電トレー。
【請求項4】
前記コンセント部は、前記充電トレーにおける車両のタイヤが通過しない位置に設けられる、請求項1又は2に記載の充電トレー。
【請求項5】
充電トレーの上面に設置される支持材の上部に設けられるコンセント部を有し、一方が前記支持材の上部に固定される板部材に固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、
前記蓋の下方であって充電トレーの上面よりも上方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、
前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有する、
充電トレー。
【請求項6】
前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される、請求項に記載の充電トレー。
【請求項7】
前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である、請求項5又は6に記載の充電トレー。
【請求項8】
前記コンセントは、前記支持材に固定される支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい、請求項5又は6に記載の充電トレー。
【請求項9】
前記コンセントは、前記支持材に固定される支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい、請求項に記載の充電トレー。
【請求項10】
充電トレーの縁部に起立する立ち上がり部の上部を切り欠いて設けられるコンセント部を有し、一方が前記充電トレーの前記立ち上がり部に固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、
前記蓋の下方であって充電トレーの前記立ち上がり部の上面よりも下方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、
前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有し、
前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される
充電トレー。
【請求項11】
前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である、請求項10に記載の充電トレー。
【請求項12】
充電トレーの縁部に起立する立ち上がり部の上面に設置される支持材の上部に設けられるコンセント部を有し、一方が前記支持材の上部に固定される板部材に固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、
前記蓋の下方であって充電トレーの縁部に起立する立ち上がり部の上面よりも上方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、
前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有する、
充電トレー。
【請求項13】
前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される、請求項12に記載の充電トレー。
【請求項14】
前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である、請求項12又は13に記載の充電トレー。
【請求項15】
充電トレーを含む複数のトレーと、前記トレーが着床されて車両が入出庫する入出庫室と、前記入出庫室と連絡され、前記充電トレー又はトレーを格納する格納部と、請求項1又は5又は10又は12のいずれか1項に記載された充電トレーと、を備えた、機械式駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電トレー、及びこれを用いた機械式駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動車両を載置して駐車場構造体の内部を搬送するパレットを備えた機械式立体駐車場に付設される充電装置であって、前記パレットには前記電動車両に充電を行うための受電装置が備えられるとともに、前記駐車場構造体側には、前記受電装置に接触することにより外部電源の電力を前記受電装置に供給する送電装置が設けられ、前記受電装置は、前記送電装置から電力供給を受ける受電部と、前記電動車両の充電ケーブルが接続されるコンセント部とが一体的に構成されて、前記パレットの側縁部に設けられた縁石部の上面に設置されていることを特徴とする機械式立体駐車場の充電装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、駐車設備に配置される車両用の充電設備であって、可倒構造の構造体と、前記構造体に設けられたコンセントとを備えることを特徴とする車両用の充電設備が記載されている。
【0004】
特許文献3には、車両をパレットに搭載して複数の車両を格納する立体駐車装置において、前記パレットの短手方向側端位置に可倒式の柵体を備え、該柵体には前記車両へ電力を供給するコンセントを備えたことを特徴とする立体駐車装置のパレットが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2012-246679号公報
【文献】特開2011-157798号公報
【文献】特開2011-094434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、受電装置が、送電装置から電力供給を受ける受電部と、電動車両の充電ケーブルが接続されるコンセント部とが一体的に構成されており、受電部とコンセント部とが同じ位置に配置されると、コンセント部の位置に合わせて送電装置から電力供給を受ける受電部の配置に制限があり、機械式立体駐車場の中での受電装置の配置に制約が発生する。
【0007】
また、特許文献2に記載された発明は、可倒構造の構造体とは蓋部材を意味し、コンセントは蓋部材の内側に設置されて、コネクタを接続後に蓋部材を閉じ、コネクタに連続する接続ケーブルが、蓋部材が設けられている箱型の筐体の中に収納されるものとされているため、箱型の筐体は昇降パレットに対して極めて大きなものとなり、車両と充電設備の箱体との接触が発生する可能性がある。
【0008】
また、特許文献3に記載された発明は、パレットの側縁上部に、水平の状態から垂直の状態まで回動可能なビームを有する柵体を備え、柵体のビームの一端にコンセントを備えるものであり、電気自動車の充電を行う際に、柵体を引き上げて起立させ、コンセントと電気自動車の給電口とを充電ケーブルにより接続するようにしているため、充電を行う都度、運転者が柵体を引き上げて起立させなければならず、作業性が悪い。
【0009】
本発明は、充電トレーに簡単な構造の給電部を設置するだけで、バッテリを搭載する車両の充電を行うことができる充電トレー、及びこれを用いた機械式駐車装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1態様に係る充電トレーは、充電トレーの上面を切り欠いて設けられるコンセント部50を有し、一方が前記充電トレーに固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、前記蓋の下方であって充電トレーの上面よりも下方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有する。
【0011】
第2態様に係る充電トレーは、第1態様に係る充電トレーにおいて、前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される。
【0012】
第3態様に係る充電トレーは、第1態様又は第2態様に係る充電トレーにおいて、前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である。
【0013】
第4態様に係る充電トレーは、第1態様又は第2態様に係る充電トレーにおいて、前記コンセントは、前記充電トレーの骨部材に設けられる支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい。
【0014】
第5態様に係る充電トレーは、第3態様に係る充電トレーにおいて、前記コンセントは、前記充電トレーの骨部材に設けられる支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい。
【0015】
第6態様に係る充電トレーは、第1態様又は第2態様に係る充電トレーにおいて、前記コンセント部は、前記充電トレーにおける車両のタイヤが通過しない位置に設けられる。
【0016】
第7態様に係る充電トレーは、第3態様に係る充電トレーにおいて、前記コンセント部は、前記充電トレーにおける車両のタイヤが通過しない位置に設けられる。
【0017】
第8態様に係る充電トレーは、充電トレーの上面に設置される支持材の上部に設けられるコンセント部150を有し、一方が前記支持材の上部に固定される板部材に固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、前記蓋の下方であって充電トレーの上面よりも上方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有する。
【0018】
第9態様に係る充電トレーは、第8態様に係る充電トレーにおいて、前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される。
【0019】
第10態様に係る充電トレーは、第8態様又は第9態様に係る充電トレーにおいて、前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である。
【0020】
第11態様に係る充電トレーは、第8態様又は第9態様に係る充電トレーにおいて、前記コンセントは、前記支持材に固定される支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい。
【0021】
第12態様に係る充電トレーは、第10態様に係る充電トレーにおいて、前記コンセントは、前記支持材に固定される支持部材の上に固定され、前記支持部材の幅は、平面視、前記蓋の幅よりも小さい。
【0022】
第13態様に係る充電トレーは、充電トレーの縁部に起立する立ち上がり部の上部を切り欠いて設けられるコンセント部250を有し、一方が前記充電トレーの前記立ち上がり部に固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、前記蓋の下方であって充電トレーの前記立ち上がり部の上面よりも下方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有する。
【0023】
第14態様に係る充電トレーは、第13態様に係る充電トレーにおいて、前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される。
【0024】
第15態様に係る充電トレーは、第13態様又は第14態様に係る充電トレーにおいて、前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である。
【0025】
第16態様に係る充電トレーは、充電トレーの縁部に起立する立ち上がり部の上面に設置される支持材の上部に設けられるコンセント部350を有し、一方が前記支持材の上部に固定される板部材に固定される蝶番に固定されて前記充電トレーの上方に開閉する蓋と、前記蓋の下方であって充電トレーの縁部に起立する立ち上がり部の上面よりも上方に配置され、車両の充電コードが接続されるコンセントと、前記コンセントに軸を有して一方が上方に開閉するコンセント蓋と、前記蓋と前記コンセント蓋とが連結される連結部材と、を有する。
【0026】
第17態様に係る充電トレーは、第16態様に係る充電トレーにおいて、前記蝶番は、前記蓋が開かれたときに、前記蓋の周囲に開口される開口の基部に接触して、前記蓋が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、前記蓋の開閉に連動して前記連結部材に連結されるコンセント蓋が開閉される。
【0027】
第18態様に係る充電トレーは、第16態様又は第17態様に係る充電トレーにおいて、前記蓋と前記コンセントのコンセント蓋とを連結する連結部材は、紐状部材である。
【0028】
第19態様に係る機械式駐車装置は、充電トレーを含む複数のトレーと、前記トレーが着床されて車両が入出庫する入出庫室と、前記入出庫室と連絡され、前記充電トレー又はトレーを格納する格納部と、第1態様又は第2態様に係る充電トレーと、を備えた。
【0029】
第20態様に係る機械式駐車装置は、充電トレーを含む複数のトレーと、前記トレーが着床されて車両が入出庫する入出庫室と、前記入出庫室と連絡され、前記充電トレー又はトレーを格納する格納部と、第8態様又は第9態様に係る充電トレーと、を備えた。
【0030】
第21態様に係る機械式駐車装置は、充電トレーを含む複数のトレーと、前記トレーが着床されて車両が入出庫する入出庫室と、前記入出庫室と連絡され、前記充電トレー又はトレーを格納する格納部と、第13態様又は第14態様に係る充電トレーと、を備えた。
【0031】
第22態様に係る機械式駐車装置は、充電トレーを含む複数のトレーと、前記トレーが着床されて車両が入出庫する入出庫室と、前記入出庫室と連絡され、前記充電トレー又はトレーを格納する格納部と、第16態様又は第17態様に係る充電トレーと、を備えた。
【発明の効果】
【0032】
第1態様に係る充電トレーによれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。
【0033】
第2態様に係る充電トレーによれば、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋を片手で開くだけでコンセント蓋も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0034】
第3態様に係る充電トレーによれば、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋とコンセント蓋が連結され、軽量化と製造コストの抑制に寄与する。
【0035】
第4態様及び第5態様に係る充電トレーによれば、蓋の幅より支持部材の幅が大きいものに比べて、蓋と蓋の周囲の開口の隙間から流下する水分がコンセントにかからず、充電時の漏電が防止される。
【0036】
第6態様及び第7態様に係る充電トレーによれば、蓋や充電装置が、車両のタイヤが通過する位置にあるものに比べて、蓋に関係する部材の強度を大きくする必要がなく、軽量化を図るとともに製造コストの抑制に寄与する。
【0037】
第8態様に係る機械式駐車装置によれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部をトレーの上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレーに簡単に改装できる。
【0038】
第9態様に係る充電トレーによれば、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋を片手で開くだけでコンセント蓋も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0039】
第10態様に係る充電トレーによれば、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋とコンセント蓋が連結され、軽量化を図るとともに製造コストの抑制に寄与する。
【0040】
第11態様及び第12態様に係る充電トレーによれば、蓋の幅より支持部材の幅が大きいものに比べて、蓋と蓋の周囲の開口の隙間から流下する水分がコンセントにかからず、充電時の漏電が防止される。
【0041】
第13態様に係る機械式駐車装置によれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部が充電トレーの側部の立ち上がり部に内蔵されることから、車両のタイヤの側面との接触が防止される。
【0042】
第14態様に係る充電トレーによれば、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋を片手で開くだけでコンセント蓋も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0043】
第15態様に係る充電トレーによれば、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋とコンセント蓋が連結され、軽量化を図るとともに製造コストの抑制に寄与する。
【0044】
第16態様に係る充電トレーによれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部をトレーの側部の立ち上がり部の上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレーに簡単に改装できる。
【0045】
第17態様に係る充電トレーによれば、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋を片手で開くだけでコンセント蓋も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0046】
第18態様に係る充電トレーによれば、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋とコンセント蓋が連結され、軽量化を図るとともに製造コストの抑制に寄与する。
【0047】
第19態様に係る機械式駐車装置によれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される機械式駐車装置が提供できる。
【0048】
第20態様に係る機械式駐車装置によれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。また、トレーの上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレーに簡単に改装でき、充電対応の機械式駐車装置に簡単に改装できる。
【0049】
第21態様に係る機械式駐車装置によれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部が充電トレーの側部の立ち上がり部に内蔵されることから、車両のタイヤの側面との接触が防止される機械式駐車装置が提供できる。
【0050】
第22態様に係る機械式駐車装置によれば、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。また、トレーの側部の立ち上がり部の上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレーに簡単に改装でき、充電対応の機械式駐車装置に簡単に改装できる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の一実施形態における機械式駐車装置の全体構成を示す平面図である。
図2図1における正面断面図である。
図3】本発明の第一実施形態における充電トレーの全体構成を示す平面図である。
図4】本発明の第一実施形態におけるコンセント部の構成を示す平面図である。
図5】本発明の第一実施形態におけるコンセント部の構成を示す一部断面矢視図である。
図6図5におけるコンセント部の蓋を開いた状態を示す一部断面矢視図である。
図7図5におけるコンセント部のコンセントに充電コードのプラグを差し込む際の状態を示す一部断面矢視図である。
図8図5におけるコンセント部のコンセントに充電コードのプラグを差し込んで蓋が半開きとなり、蓋とコンセント蓋が接触した状態を示す一部断面矢視図である。
図9図6におけるコンセント部を上から見た状態を示す平面図である。
図10図7におけるコンセント部を上から見た状態を示す平面図である。
図11図8におけるコンセント部を上から見た状態を示す平面図である。
図12】本発明の第二実施形態における充電トレーの全体構成を示す平面図である。
図13】本発明の第二実施形態におけるコンセント部の構成を示す平面図である。
図14図13におけるコンセント部の構成を示す一部断面矢視図である。
図15図14におけるコンセント部のコンセントに充電コードのプラグを差し込んで蓋が半開きとなり、蓋とコンセント蓋が接触した状態を示す一部断面矢視図である。
図16】本発明の第三実施形態における充電トレーの全体構成を示す平面図である。
図17】本発明の第三実施形態におけるコンセント部の構成を示す平面図である。
図18図17におけるコンセント部の構成を示す一部断面矢視図である。
図19図18におけるコンセント部のコンセントに充電コードのプラグを差し込んで蓋が半開きとなり、蓋とコンセント蓋が接触した状態を示す一部断面矢視図である。
図20】本発明の第四実施形態における充電トレーの全体構成を示す平面図である。
図21】本発明の第四実施形態におけるコンセント部の構成を示す平面図である。
図22図21におけるコンセント部の構成を示す一部断面矢視図である。
図23図22におけるコンセント部のコンセントに充電コードのプラグを差し込んで蓋が半開きとなり、蓋とコンセント蓋が接触した状態を示す一部断面矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の実施形態に係る充電トレー、及びこれを用いた機械式駐車装置の一例について図面を参照しながら説明する。なお、図中に示す矢印Wは装置幅方向を示し、矢印Dは装置奥行方向を示し、矢印Hは装置高さ方向を示す。また、装置高さ方向Hの側から見ることを「平面視」と、また、装置高さ方向Hの方向を「上方」と、またその反対の方向を「下方」と、それぞれ言い換えることがある。
【0053】
[実施形態]
<機械式駐車装置の全体構成>
本発明の第一実施形態が用いられる機械式駐車装置1の格納部の全体構成を図1に示す。機械式駐車装置1は、充電トレー40に図示しない車両が載置され、車両は、4輪車、2輪車、無限軌道車等を対象とする装置である。ここでは、一例として機械式駐車装置を例に挙げて説明するが、機械式駐車装置に限らず、バッテリを搭載する充電を要する保管庫又は荷物等をトレーに載置して充電する搬送装置が設置される自動倉庫等も対象とする。
【0054】
また、本発明において、トレーを充電トレー40として説明するが、格納部20に格納されるトレーのすべてを充電トレー40としてもよく、また、一部のトレーを充電トレー40とし、残りのトレーを非充電トレー40としてもよく、この場合、格納部20に配置される複数の格納区画22のすべてに充電トレー40に電力を供給する給電部を設けてもよく、又は一部の格納区画22は給電部を設けずに非充電トレー40用としてもよく、その数は任意である。
【0055】
図1及び図2に示すように、機械式駐車装置1は、一例として水平循環式駐車装置として例示する。
【0056】
機械式駐車装置1としての水平循環式駐車装置は、建物の地下又は地上の格納部20に設置され、本発明の場合、格納区画22が縦横に複数列配置され、その一部に昇降装置30を有する。格納区画22は、装置幅方向Wに沿った方向にそれぞれ横送りフレーム26を有し、装置奥行方向Dに沿った方向にそれぞれ縦送りフレーム24を有し、トレー40は、横送りフレーム26又は縦送りフレーム24上を、図示しない制御装置の制御に基づいて縦横に走行可能とされている。
【0057】
格納部20に格納されている充電トレー40は、制御装置の制御により入庫指令がある場合は、空の充電トレー40を昇降装置30の昇降体34に搭載して、駆動部36の駆動によって昇降体34がガイド柱32に沿って入出庫室11の開口11Bまで上昇して、出入口部11Aに設置されている出入口扉が開くと入庫の車両が充電トレー40に載置され、車両の利用者である運転者が降車して入出庫室11を退出すると、出入口扉が閉まり、充電トレー40は、制御装置の制御により格納指令を受けて昇降装置30が格納室20に下降して任意の格納区画22に格納される。入庫した車両が電気自動車等の車載バッテリを搭載した車両は、格納区画22にて充電が行われる。
【0058】
一方、制御装置の制御により出庫指令がある場合は、出庫対象の車両を載置した充電トレー40を昇降装置30に搭載して入出庫室11の開口11Bまで上昇して、出入口部11Aに設置されている出入口扉が開くと運転者が車両に乗車して入出庫室11から車両を退出させ、出入口扉が閉まる。
機械式駐車装置1の一般的動作は、上記のとおり行われる。
【0059】
<充電トレー>
次に、本発明の要部である充電トレー40又は240に設けられるコンセント部50、150、250、350について、図面を参照しながら説明する。
【0060】
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図3から図11を参照しながら説明する。
【0061】
本実施形態における充電トレー40を図3に示す。図3に示すとおり、充電トレー40は、平面視、矩形状とされ、上面40Aが全体に平板状のフラットな形態のものである。本実施形態の場合、装置奥行方向Dの手前側にコンセント部50が設けられている。コンセント部50は、車両が充電トレー40上を走行する際にタイヤが通過しない位置に配置されている。
【0062】
図4は、コンセント部50の構成を示す平面図である。図5は、コンセント部50の構成を示す一部断面矢視図である。図4図5に示すように、コンセント部50は、充電トレー40の上面を切り欠いて設けられ、一方が充電トレー40の下面40Bに固定される蝶番48に固定されて充電トレー40の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー40の上面40Aよりも下方に、上方を向いて配置され、車両の充電コード60が接続されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0063】
〔開口と蓋と蝶番との関係〕
本実施形態では、充電トレー40の端部において、装置奥行方向Dの反対側に開口する開口44が設けられ、開口44に対して隙間を有して開口44よりも僅かに小さい寸法の蓋46が充電トレー40の上面40Aの上方に向けて開放される構成となっている。具体的には、開口44の基部44Aの側において、充電トレー40の下面40Bに、装置高さ方向Hの反対側、すなわち、下面40Bから離れる方向に板材を屈曲させ、この屈曲端を反対に屈曲させた蝶番48が図示しない固着部材によって固着されている。蓋46の基部44Aの側は、蝶番48の反対に屈曲させた部分に図示しない固着部材によって固着され、充電トレー40の上面40Aと概ね同じ高さに設けられる。また、蓋46の縁部には、図示しない樹脂材料で成形された保護部材が設けられ、蓋46を手で開ける際に手を保護する。
【0064】
蝶番48は、上記反対に屈曲させた部分、すなわち、蝶番48の自由端の側の下面に、後述する連結部材58を連結する連結部48Aを有する。連結部48Aには、連結部材58を連結する穴48Bが穿たれている。蓋46の蝶番48が固着される反対側、すなわち、開放端の側は、充電トレー40の骨部材42の上面に支持される。この骨部材42の上面には、蓋46が閉まる際に当接する図示しない樹脂材料による緩衝部材が貼られている。緩衝部材の樹脂材料は、生ゴムでもよいし、合成樹脂材料でもよく、蓋46が手から離れて自由落下して閉まる際に骨部材42に当たらない機能を有するものであればよい。
【0065】
〔コンセント〕
図5に示すように、蓋46の内部にはコンセント54が設けられている。コンセント54は、充電トレー40の骨部材42に設けられる支持部材52の上に固定され、支持部材52の幅は、平面視、蓋46の幅よりも小さい。具体的には、コンセント54は、充電トレー40の骨部材42の装置奥行方向Dを向く面に固着された支持部材52の上面に図示しない固定部材で固定されている。支持部材52は、図4に示すとおり、平面視、蓋46の幅よりも小さい幅とされている。換言すれば、コンセント54の幅は支持部材52の幅と同程度の寸法とされ、コンセント54の幅も蓋46の幅よりも小さい。
【0066】
コンセント54は、充電コード60のプラグ62に設けられる突出端子が差し込まれる端子穴を有する。コンセント54は上方を向いて設置され、この端子穴を上から覆うように塞ぐ内面56Bを有するコンセント蓋56が開閉可能に設けられている。コンセント蓋56は、蓋46と同じ方向に開く態様でコンセント54本体に設けられる軸56Eを回転中心として上方に開く。コンセント蓋56の外面56Aには、後述する蓋46と連結する連結部材58を連結する連結部56Cを有し、連結部56Cには、連結部材58を連結する穴56Dが穿たれている。
【0067】
〔蓋とコンセント蓋との関係〕
図4図5に示すように、蓋46とコンセント蓋56とは連結部材58で連結されている。具体的には、連結部材58は、紐状部材である。紐状部材は、本実施形態では金属ワイヤ、特にステンレスワイヤを用いている。紐状部材は、これに限らず、結束バンドのような樹脂材料で作られた部材でもよく、長さ方向に可撓性を有しない材料が好ましい。連結部材58は、蓋46の下面46Bに固着されている蝶番48の連結部48Aに穿たれた穴48Bと、コンセント蓋56の外面56Aの連結部56Cに穿たれた穴56Dを連結する。本実施形態では、蓋46が閉鎖状態のときにコンセント蓋56の内面56Bが確実にコンセント54の上面を塞ぐようにするため、連結部材58は、蝶番48の穴48Bとコンセント蓋56の穴56Dとを周回するように通して適宜の緩みを持たせて連結させている。
【0068】
〔第一実施形態における要部の作用〕
次に、本実施形態における要部の作用について、図6から図11を参照しながら説明する。
【0069】
図6は、図5におけるコンセント部50の蓋46を開いた状態を示す一部断面矢視図である。図7は、図5におけるコンセント部50のコンセント54に充電コード60のプラグ62を差し込む際の状態を示す一部断面矢視図である。図8は、図5におけるコンセント部50のコンセント54に充電コード60のプラグ62を差し込んで蓋46が半開きとなり、蓋46とコンセント蓋56が接触した状態を示す一部断面矢視図である。図9は、図6におけるコンセント部50を上から見た状態を示す平面図である。図10は、図7におけるコンセント部を上から見た状態を示す平面図である。図11は、図8におけるコンセント部を上から見た状態を示す平面図である。
【0070】
図6図9に示すように、蓋46を開くとコンセント蓋56も連結部材58によって連動して開く。このとき、蝶番48は、蓋46が開かれたときに、蓋46の周囲に開口される開口44の基部44Aに接触して、蓋46が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、連結部材58に連結されるコンセント蓋56が開閉される。具体的には、蝶番48の上述した屈曲した部分が開口44の基部44Aに接触し、蓋46は閉鎖状態から90度未満の角度までしか開かない。連結部材58は張った状態でコンセント蓋56を、これも閉鎖状態から90度未満の角度までしか開かないように設定されている。
【0071】
次に、図7図10に示すように、充電コード60のプラグ62が、斜め状態まで開いているコンセント蓋56を開放方向に押すようにしてコンセント54に差し込まれる。このとき、連結部材58は適宜の量だけ緩む。ここでは図示しないが、プラグ62には、コンセント蓋58の内面56Bに設けられるプラグ抜け止め部材が係合している。
【0072】
次に、図8図11に示すように、プラグ62がコンセント54に差し込まれて、蓋46から手が離れると、蓋46は重力によりプラグ62の側、すなわち、コンセント蓋56の側に倒れ、本実施形態の場合、蓋46の下面46Bがコンセント蓋56の端部と接触して半開き状態となる。充電コード60には様々な種類があり、充電コード60のコード64が太く硬いものである場合には、蓋46の下面46Bがコンセント蓋56の端部に接触せずにコード64に接触した状態で蓋46が半開き状態で停止することもある。なお、プラグ62をコンセント54から抜く際は、上述した手順の逆の手順となる。
【0073】
このように、本実施形態の充電トレーでは、簡易な構造でコンセント部50が制作されているから、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化され、また、蓋や充電装置本体に駆動部を有するものに比べて、蓋を手で開き、開いた蓋が重力により閉鎖状態になり、これに連動してコンセント蓋が開閉されるから、充電トレー40の製造コストを削減することができ、また、車両の充電が必要な場合の充電コードのプラグの抜き差しが容易となる。
【0074】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について、図12から図15を参照しながら説明する。図12は、本実施形態の充電トレー40の全体構成を示す平面図である。図13は、本実施形態のコンセント部150の構成を示す平面図である。図14は、図13におけるコンセント部150の構成を示す一部断面矢視図である。図15は、図14におけるコンセント部150のコンセント54に充電コード60のプラグ62を差し込んで蓋46が半開きとなり、蓋46とコンセント蓋56が接触した状態を示す一部断面矢視図である。なお、本第二実施形態において、第一実施形態と同一の構成は同一の符号を用いて説明する。
【0075】
本実施形態の充電トレー40を図12に示す。図12に示すとおり、充電トレー40は、平面視、矩形状とされ、上面40Aが全体に平板状のフラットな形態のものである。本実施形態の場合、装置奥行方向Dの手前側にコンセント部150が設けられている。コンセント部150は、車両が充電トレー40上を走行する際にタイヤが通過しない位置に配置されている。
【0076】
図13図14に示すように、充電トレー40は、充電トレー40の上面40Aに設置される支持材142の上部に設けられ、一方が支持材142の上部に固定される板部材140の下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー40の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー40の上面40Aよりも上方に配置され、車両の充電コード60が接続され、上方を向いて設置されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0077】
コンセント部150は、充電トレー40の上面40Aに、装置奥行方向Dに間隔を隔てて設置される支持材142と、ふたつの支持材142の上面に跨って固定され、充電トレー40の端部の側が開口する開口144を有する板部材140と、一方が板部材140の下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー40の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー40の上面40Aよりも上方に、上方を向いて配置され、車両の充電コード60が接続されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0078】
〔開口と蓋と蝶番との関係〕
本実施形態では、充電トレー40の端部において、装置奥行方向Dの反対側に開口する開口144が設けられ、開口144に対して隙間を有して開口144よりも僅かに小さい寸法の蓋46が板部材140の上方に向けて開放される構成となっている。具体的には、開口144の基部144Aの側において、板部材140の下面に、装置高さ方向Hの反対側、すなわち、板部材140の下面から離れる方向に板材を屈曲させ、この屈曲端を反対に屈曲させた蝶番48が図示しない固着部材によって固着されている。蓋46の基部144Aの側は、蝶番48の反対に屈曲させた部分に図示しない固着部材によって固着され、板部材140の上面と概ね同じ高さに設けられる。また、蓋46の縁部には、図示しない樹脂材料で成形された保護部材が設けられ、蓋46を手で開ける際に手を保護する。
【0079】
蝶番48は、上記反対に屈曲させた部分、すなわち、蝶番48の自由端の側の下面に、連結部材58を連結する連結部48Aを有する。連結部48Aには、連結部材58を連結する穴48Bが穿たれている。蓋46の蝶番48が固着される反対側、すなわち、開放端の側は、充電トレー40の端部の側に位置する支持材142の上面に支持される。この支持材142の上面には、蓋46が閉まる際に当接する図示しない樹脂材料による緩衝部材が貼られている。緩衝部材の樹脂材料は、生ゴムでもよいし、合成樹脂材料でもよく、蓋46が手から離れて自由落下して閉まる際に支持材142に当たらない機能を有するものであればよい。
【0080】
〔コンセント〕
図14に示すように、蓋46の内部にはコンセント54が設けられている。コンセント54は、支持材142に固定される支持部材52の上に固定され、支持部材52の幅は、平面視、蓋46の幅よりも小さい。具体的には、コンセント54は、充電トレー40の上面40Aであって充電トレー40の端部の側に位置する支持材142の装置奥行方向Dを向く面に固着された支持部材52の上面に図示しない固定部材で固定されている。支持部材52は、図13に示すとおり、平面視、蓋46の幅よりも小さい幅とされている。換言すれば、コンセント54の幅は支持部材52の幅と同程度の寸法とされ、コンセント54の幅も蓋46の幅よりも小さい。
【0081】
コンセント54は、充電コード60のプラグ62に設けられる突出端子が差し込まれる端子穴を有する。コンセント54は上方を向いて設置され、この端子穴を上から覆うように塞ぐ内面56Bを有するコンセント蓋56が開閉可能に設けられている。コンセント蓋56は、蓋46と同じ方向に開く態様でコンセント54本体に設けられる軸56Eを回転中心として上方に開く。コンセント蓋56の外面56Aには、後述する蓋46と連結する連結部材58を連結する連結部56Cを有し、連結部56Cには、連結部材58を連結する穴56Dが穿たれている。
【0082】
〔蓋とコンセント蓋との関係〕
図13から図15に示すように、蓋46とコンセント蓋56とは連結部材58で連結されている。具体的には、連結部材58は、紐状部材である。紐状部材は、本実施形態では金属ワイヤ、特にステンレスワイヤを用いている。紐状部材は、これに限らず、結束バンドのような樹脂材料で作られた部材でもよく、長さ方向に可撓性を有しない材料が好ましい。連結部材58は、蓋46の下面46Bに固着されている蝶番48の連結部48Aに穿たれた穴48Bと、コンセント蓋56の外面56Aの連結部56Cに穿たれた穴56Dを連結する。本実施形態では、蓋46が閉鎖状態のときにコンセント蓋56の内面56Bが確実にコンセント54の上面を塞ぐようにするため、連結部材58は、蝶番48の穴48Bとコンセント蓋56の穴56Dとを周回するように通して適宜の緩みを持たせて連結させている。
【0083】
〔第二実施形態における要部の作用〕
本実施形態におけるコンセント部150は、充電トレー40の上面40Aにふたつの支持材142を間隔を隔てて配置して、このふたつの支持材142の間にコンセント54を配置した点が第一実施形態と異なるのみで、コンセント部150の作用は基本的に第一実施形態と同じであるので、これを省略する。
【0084】
[第三実施形態]
次に、第三実施形態について、図16から図19を参照しながら説明する。図16は、本実施形態における充電トレー240の全体構成を示す平面図である。図17は、本実施形態におけるコンセント部250の構成を示す平面図である。図18は、図17におけるコンセント部250の構成を示す一部断面矢視図である。図19は、図18におけるコンセント部250のコンセント54に充電コード60のプラグ62を差し込んで蓋46が半開きとなり、蓋46とコンセント蓋56が接触した状態を示す一部断面矢視図である。なお、本第三実施形態において、第一実施形態と同一の構成は同一の符号を用いて説明する。
【0085】
本実施形態の充電トレー240を図16に示す。図16に示すとおり、充電トレー240は、平面視、矩形状とされ、ふたつの上面である車路240Aと、各車路240Aの装置幅方向Wの端部側に立ち上がり部240Cを有する形態のものである。立ち上がり部240Cは車路240Aから連続して折り曲げ構造で形成する形式のもので、一般的に折り曲げトレーと称する。本実施形態の場合、装置奥行方向Dの手前側であって、装置幅方向Wの反対側にコンセント部250が設けられている。コンセント部250は、車両が充電トレー40上を走行する際にタイヤが通過しない立ち上がり部240Cに配置されている。
【0086】
図17図18に示すように、充電トレー240は、充電トレー240の立ち上がり部240Cの端部が切り欠かれ、一方が立ち上がり部240Cの下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー40の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー40の上面40Aよりも上方に配置され、車両の充電コード60が接続される上方を向いて設置されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0087】
〔開口と蓋と蝶番との関係〕
本実施形態では、充電トレー240の立ち上がり部240Cの端部において、装置奥行方向Dの反対側に開口する開口244が設けられ、開口244に対して隙間を有して開口244よりも僅かに小さい寸法の蓋46が立ち上がり部240Cの上方に向けて開放される構成となっている。具体的には、開口244の基部244Aの側において、立ち上がり部240Cの下面に、装置高さ方向Hの反対側、すなわち、立ち上がり部240Cの下面から離れる方向に板材を屈曲させ、この屈曲端を反対に屈曲させた蝶番48が図示しない固着部材によって固着されている。蓋46の基部244Aの側は、蝶番48の反対に屈曲させた部分に図示しない固着部材によって固着され、立ち上がり部240Cの上面と概ね同じ高さに設けられる。また、蓋46の縁部には、図示しない樹脂材料で成形された保護部材が設けられ、蓋46を手で開ける際に手を保護する。
【0088】
蝶番48は、上記反対に屈曲させた部分、すなわち、蝶番48の自由端の側の下面に、連結部材58を連結する連結部48Aを有する。連結部48Aには、連結部材58を連結する穴48Bが穿たれている。蓋46の蝶番48が固着される反対側、すなわち、開放端の側は、立ち上がり部240Cの内部に設けられる支持部材252の端部の側に支持される。この支持部材252の端部上面には、蓋46が閉まる際に当接する図示しない樹脂材料による緩衝部材が貼られている。緩衝部材の樹脂材料は、生ゴムでもよいし、合成樹脂材料でもよく、蓋46が手から離れて自由落下して閉まる際に支持部材252に当たらない機能を有するものであればよい。
【0089】
〔コンセント〕
図18に示すように、蓋46の内部にはコンセント54が設けられている。コンセント54は、立ち上がり部240Cの内部に設けられる支持部材252の上に固定され、支持部材252の幅は、平面視、立ち上がり部240Cの内面の間隔と同じ幅となっている。具体的には、支持部材252は、図17に示すように、平面視、立ち上がり部240Cの対向するふたつの内面間隔と同じ寸法である。換言すれば、コンセント54の幅は支持部材252の幅よりも小さな寸法とされ、また、蓋46の幅よりも小さい。
【0090】
コンセント54は、充電コード60のプラグ62に設けられる突出端子が差し込まれる端子穴を有する。コンセント54は上方を向いて設置され、この端子穴を上から覆うように塞ぐ内面56Bを有するコンセント蓋56が開閉可能に設けられている。コンセント蓋56は、蓋46と同じ方向に開く態様でコンセント54本体に設けられる軸56Eを回転中心として上方に開く。コンセント蓋56の外面56Aには、後述する蓋46と連結する連結部材58を連結する連結部56Cを有し、連結部56Cには、連結部材58を連結する穴56Dが穿たれている。
【0091】
〔蓋とコンセント蓋との関係〕
図17から図19に示すように、蓋46とコンセント蓋56とは連結部材58で連結されている。具体的には、連結部材58は、紐状部材である。紐状部材は、本実施形態では金属ワイヤ、特にステンレスワイヤを用いている。紐状部材は、これに限らず、結束バンドのような樹脂材料で作られた部材でもよく、長さ方向に可撓性を有しない材料が好ましい。連結部材58は、蓋46の下面46Bに固着されている蝶番48の連結部48Aに穿たれた穴48Bと、コンセント蓋56の外面56Aの連結部56Cに穿たれた穴56Dを連結する。本実施形態では、蓋46が閉鎖状態のときにコンセント蓋56の内面56Bが確実にコンセント54の上面を塞ぐようにするため、連結部材58は、蝶番48の穴48Bとコンセント蓋56の穴56Dとを周回するように通して適宜の緩みを持たせて連結させている。
【0092】
〔第三実施形態における要部の作用〕
本実施形態におけるコンセント部250は、充電トレー240の端部に位置する立ち上がり部240Cの一部を切り欠いて配置した点が第一実施形態及び第二実施形態と異なるのみで、コンセント部250の作用は基本的に第一実施形態と同じであるので、これを省略する。
【0093】
[第四実施形態]
次に、第四実施形態について、図20から図23を参照しながら説明する。図20は、本実施形態における充電トレー240の全体構成を示す平面図である。図21は、本実施形態におけるコンセント部350の構成を示す平面図である。図22は、図21におけるコンセント部350の構成を示す一部断面矢視図である。図23は、図22におけるコンセント部350のコンセント54に充電コード60のプラグ62を差し込んで蓋46が半開きとなり、蓋46とコンセント蓋56が接触した状態を示す一部断面矢視図である。なお、本第四実施形態において、第一実施形態と同一の構成は同一の符号を用いて説明する。
【0094】
本実施形態の充電トレー240を図20に示す。図20に示すとおり、充電トレー240は、平面視、矩形状とされ、ふたつの上面である車路240Aと、各車路240Aの装置幅方向Wの端部側に立ち上がり部240Cを有する形態のものである。立ち上がり部240Cは車路240Aから連続して折り曲げ構造で形成する形式のもので、一般的に折り曲げトレーと称する。本実施形態の場合、装置奥行方向Dの手前側であって、装置幅方向Wの反対側にコンセント部350が設けられている。コンセント部350は、車両が充電トレー40上を走行する際にタイヤが通過しない立ち上がり部240Cに配置されている。
【0095】
図21図22に示すように、充電トレー240は、充電トレー240の立ち上がり部240Cの上面に設置され、装置奥行方向Dに間隔を隔てて設置されるふたつの支持材342の間に設けられ、一方が支持材342の上部に固定される板部材340の下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー240の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー240の立ち上がり部240Cよりも上方に配置され、車両の充電コード60が接続され、上方を向いて設置されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0096】
〔開口と蓋と蝶番との関係〕
本実施形態では、充電トレー240の立ち上がり部240Cの端部において、装置奥行方向Dの反対側に開口する開口344が設けられ、開口344に対して隙間を有して開口344よりも僅かに小さい寸法の蓋46が板部材340の上方に向けて開放される構成となっている。具体的には、開口344の基部344Aの側において、板部材340の下面に、装置高さ方向Hの反対側、すなわち、板部材340の下面から離れる方向に板材を屈曲させ、この屈曲端を反対に屈曲させた蝶番48が図示しない固着部材によって固着されている。蓋46の基部344Aの側は、蝶番48の反対に屈曲させた部分に図示しない固着部材によって固着され、板部材340の上面と概ね同じ高さに設けられる。また、蓋46の縁部には、図示しない樹脂材料で成形された保護部材が設けられ、蓋46を手で開ける際に手を保護する。
【0097】
蝶番48は、上記反対に屈曲させた部分、すなわち、蝶番48の自由端の側の下面に、連結部材58を連結する連結部48Aを有する。連結部48Aには、連結部材58を連結する穴48Bが穿たれている。蓋46の蝶番48が固着される反対側、すなわち、開放端の側は、充電トレー240の端部の側に位置する支持材342の上面に支持される。この支持材342の上面には、蓋46が閉まる際に当接する図示しない樹脂材料による緩衝部材が貼られている。緩衝部材の樹脂材料は、生ゴムでもよいし、合成樹脂材料でもよく、蓋46が手から離れて自由落下して閉まる際に支持材342に当たらない機能を有するものであればよい。
【0098】
〔コンセント〕
図21図22に示すように、蓋46の内部にはコンセント54が設けられている。コンセント54は、支持材342に固定される支持部材52の上に固定され、支持部材52の幅は、平面視、蓋46の幅よりも小さい。具体的には、コンセント54は、充電トレー40の立ち上がり部240Cの上面であって立ち上がり部240Cの端部の側に位置する支持材342の装置奥行方向Dを向く面に固着された支持部材52の上面に図示しない固定部材で固定されている。支持部材52は、図21に示すとおり、平面視、蓋46の幅よりも小さい幅とされている。換言すれば、コンセント54の幅は支持部材52の幅と同程度の寸法とされ、コンセント54の幅も蓋46の幅よりも小さい。
【0099】
コンセント54は、充電コード60のプラグ62に設けられる突出端子が差し込まれる端子穴を有する。コンセント54は上方を向いて設置され、この端子穴を上から覆うように塞ぐ内面56Bを有するコンセント蓋56が開閉可能に設けられている。コンセント蓋56は、蓋46と同じ方向に開く態様でコンセント54本体に設けられる軸56Eを回転中心として上方に開く。コンセント蓋56の外面56Aには、蓋46と連結する連結部材58を連結する連結部56Cを有し、連結部56Cには、連結部材58を連結する穴56Dが穿たれている。
【0100】
〔蓋とコンセント蓋との関係〕
図21から図23に示すように、蓋46とコンセント蓋56とは連結部材58で連結されている。具体的には、連結部材58は、紐状部材である。紐状部材は、本実施形態では金属ワイヤ、特にステンレスワイヤを用いている。紐状部材は、これに限らず、結束バンドのような樹脂材料で作られた部材でもよく、長さ方向に可撓性を有しない材料が好ましい。連結部材58は、蓋46の下面46Bに固着されている蝶番48の連結部48Aに穿たれた穴48Bと、コンセント蓋56の外面56Aの連結部56Cに穿たれた穴56Dを連結する。本実施形態では、蓋46が閉鎖状態のときにコンセント蓋56の内面56Bが確実にコンセント54の上面を塞ぐようにするため、連結部材58は、蝶番48の穴48Bとコンセント蓋56の穴56Dとを周回するように通して適宜の緩みを持たせて連結させている。
【0101】
〔第四実施形態における要部の作用〕
本実施形態におけるコンセント部350は、充電トレー240の立ち上がり部240Cの上面にふたつの支持材342を間隔を隔てて配置して、このふたつの支持材342の間にコンセント54を配置した点が第一実施形態と異なるのみで、コンセント部150の作用は基本的に第一実施形態と同じであるので、これを省略する。
【0102】
このように、本発明の第一実施形態の充電トレー40は、充電トレー40の上面を切り欠いて設けられるコンセント部50を有し、一方が充電トレー40の下面40Bに固定される蝶番48に固定されて充電トレー40の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー40の上面40Aよりも下方に配置され、車両の充電コード60が接続されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0103】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コードのプラグの抜き差し作業が簡便化される。
【0104】
また、蝶番48は、蓋46が開かれたときに、蓋46の周囲に開口される開口44の基部44Aに接触して、蓋46が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、連結部材58に連結されるコンセント蓋56が開閉される。
【0105】
これにより、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋46が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋46を片手で開くだけでコンセント蓋56も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0106】
また、蓋46とコンセント54のコンセント蓋56とを連結する連結部材58は、紐状部材である。
【0107】
これにより、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋とコンセント蓋が連結され、軽量化と製造コストの抑制に寄与する。
【0108】
また、コンセント54は、充電トレー40の骨部材42に設けられる支持部材52の上に固定され、支持部材52の幅は、平面視、蓋46の幅よりも小さい。
【0109】
これにより、蓋46の幅より支持部材52の幅が大きいものに比べて、蓋46と蓋46の周囲の開口44の隙間から流下する水分がコンセント54にかからず、充電時の漏電が防止される。
【0110】
また、コンセント部50は、充電トレー40における車両のタイヤが通過しない位置に設けられる。
【0111】
これにより、蓋や充電装置が、車両のタイヤが通過する位置にあるものに比べて、蓋46に関係する各部材の強度を大きくする必要がなく、軽量化と製造コストの抑制に寄与する。
【0112】
また、第二実施形態の充電トレー40は、充電トレー40の上面40Aに設置される支持材142の上部に設けられ、一方が支持材142の上部に固定される板部材140の下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー40の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー40の上面40Aよりも上方に配置されるコンセント部150と、コンセント部150に設けられ、車両の充電コード60が接続されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0113】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される。また、充電トレー40の上面40Aに後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレー40に簡単に改装できる。
【0114】
また、蝶番48は、蓋46が開かれたときに、蓋46の周囲に開口される開口144の基部144Aに接触して、蓋46が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、連結部材58に連結されるコンセント蓋56が開閉される。
【0115】
これにより、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋46が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋46を片手で開くだけでコンセント蓋56も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0116】
また、蓋46とコンセント54のコンセント蓋56とを連結する連結部材58は、紐状部材である。
【0117】
これにより、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋46とコンセント蓋56が連結され、軽量化と製造コストの抑制に寄与する。
【0118】
また、コンセント54は、支持材142に固定される支持部材52の上に固定され、支持部材52の幅は、平面視、蓋46の幅よりも小さい。
【0119】
これにより、蓋46の幅より支持材142の幅が大きいものに比べて、蓋46と蓋46の周囲の開口144の隙間から流下する水分がコンセント54にかからず、充電時の漏電が防止される。
【0120】
また、第三実施形態の充電トレー240は、充電トレー240の縁部に起立する立ち上がり部240Cの上部を切り欠いて設けられ、一方が充電トレー240の立ち上がり部240Cの下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー240の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー240の立ち上がり部240Cの上面よりも下方に配置されるコンセント部250と、コンセント部250に設けられ、車両の充電コード60が接続されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0121】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部250が充電トレー240の側部の立ち上がり部240Cに内蔵されることから、車両のタイヤの側面との接触が防止される。
【0122】
また、蝶番48は、蓋46が開かれたときに、蓋46の周囲に開口される開口244の基部244Aに接触して、蓋46が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、蓋46の開閉に連動して連結部材58に連結されるコンセント蓋56が開閉される。
【0123】
これにより、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋46が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋46を片手で開くだけでコンセント蓋56も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0124】
また、蓋46とコンセント54のコンセント蓋56とを連結する連結部材58は、紐状部材である。
【0125】
これにより、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋46とコンセント蓋56が連結され、軽量化と製造コストの抑制に寄与する。
【0126】
また、第四実施形態の充電トレー240は、充電トレー240の縁部に起立する立ち上がり部240Cの上面に設置される支持材342の上部に設けられ、一方が支持材342の上部に固定される板部材340の下面に固定される蝶番48に固定されて充電トレー240の上方に開閉する蓋46と、蓋46の下方であって充電トレー240の縁部に起立する立ち上がり部240Cの上面よりも上方に配置されるコンセント部350と、コンセント部350に設けられ、車両の充電コード60が接続されるコンセント54と、コンセント54に軸56Eを有して一方が上方に開閉するコンセント蓋56と、蓋46とコンセント蓋56とが連結される連結部材58と、を有する。
【0127】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される。また、充電トレー240の側部の立ち上がり部240Cの上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレー240に簡単に改装できる。
【0128】
また、蝶番48は、蓋46が開かれたときに、蓋46の周囲に開口される開口344の基部344Aに接触して、蓋46が閉位置から90度未満までしか開かないものとされ、蓋46の開閉に連動して連結部材58に連結されるコンセント蓋56が開閉される。
【0129】
これにより、蓋が単体で閉位置から90度以上開くものに比べて、動力を介さずに開いた蓋46が重力により閉鎖状態にされる簡易な構造で製造コストが抑制される。また、蓋46を片手で開くだけでコンセント蓋56も連動して開くため、プラグ差し込み操作が簡便化される。
【0130】
また、蓋46とコンセント54のコンセント蓋56とを連結する連結部材58は、紐状部材である。
【0131】
これにより、複雑な構造の連結部材を用いるものに比べて、簡素な部材で蓋46とコンセント蓋56が連結され、軽量化と製造コストの抑制に寄与する。
【0132】
また、第一実施形態を用いた機械式駐車装置1は、充電トレー40を含む複数のトレー40と、トレー40が着床されて車両が入出庫する入出庫室11と、入出庫室と連絡され、充電トレー40又はトレー40を格納する格納部20と、第1態様又は第2態様に係る充電トレー40と、を備えた。
【0133】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される機械式駐車装置1が提供できる。
【0134】
また、第二実施形態を用いた機械式駐車装置1は、充電トレー40を含む複数のトレー40と、トレー40が着床されて車両が入出庫する入出庫室11と、入出庫室11と連絡され、充電トレー40又はトレー40を格納する格納部20と、第9態様又は第10態様に係る充電トレー40と、を備えた。
【0135】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部50を充電トレー40の上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレー40に簡単に改装でき、充電対応の機械式駐車装置1に簡単に改装できる。
【0136】
また、第三実施形態を用いた機械式駐車装置1は、充電トレー240を含む複数のトレー240と、トレー240が着床されて車両が入出庫する入出庫室11と、入出庫室11と連絡され、充電トレー240又はトレー240を格納する格納部20と、第18態様又は第19態様に係る充電トレー240と、を備えた。
【0137】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部250が充電トレー240の側部の立ち上がり部240Cに内蔵されることから、車両のタイヤの側面との接触が防止される機械式駐車装置1が提供できる。
【0138】
また、第四実施形態を用いた機械式駐車装置1は、充電トレー240を含む複数のトレー240と、トレー240が着床されて車両が入出庫する入出庫室11と、入出庫室11と連絡され、充電トレー240又はトレー240を格納する格納部20と、第23態様又は第24態様に係る充電トレー240と、を備えた。
【0139】
これにより、複雑な構造を有する充電装置を有するものに比べて、簡易な構造で製造コストが抑制され、充電コード60のプラグ62の抜き差し作業が簡便化される。また、コンセント部50を充電トレー240の側部の立ち上がり部240Cの上面に後付けできるため、非充電対応のトレーを充電トレー240に簡単に改装でき、充電対応の機械式駐車装置1に簡単に改装できる。
【0140】
以上、各実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、本実施形態は一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更をして実施でき、また、本発明の権利範囲がこれら実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0141】
例えば、コンセント54は上方を向いて配置されると説明したが、コンセント54は蓋46の内部で角度を有して傾斜して設置してもよい。
【0142】
また、蓋46は上面に取っ手を有しない形態で説明したが、適宜の取っ手を取り付けてもよい。
【0143】
また、コンセンント部50、150、250、350はそれぞれ、充電トレーの装置奥行方向Dの手前側に配置すると説明したが、これに限らず、装置奥行方向Dの奥側に追加してもよい。この場合、手前側と奥側で、装置幅方向Wの反対側に配置してもよく、充電トレーの四隅にそれぞれ配置してもよい。さらに、手前側に2個配置するなど、コンセント部は適宜の位置に配置してよい。
【0144】
また、蓋46とコンセント蓋56とは連結部材58で連結されていること、及び連結部材58は紐状部材であると説明したが、これに限らず、連結部材58にリンク部材を用いてもよい。
【0145】
また、蓋46とコンセント蓋56は同じ方向に開閉する態様で説明したが、蓋46とコンセント蓋56との開閉方向は、角度を有してそれぞれ異なる方向に開閉するようにしてもよい。
【0146】
また、第一実施形態において、蓋46は充電トレー40の骨部材42に対して開閉するように説明したが、これに限らず、蓋46の開閉自由端が骨部材42と離れた位置に配置してもよい。この場合、骨部材42に代わる支持部材を設けることが望ましい。
【0147】
また、第一実施形態において、コンセント54は骨部材42に固定される支持部材52の上面に固定されると説明したが、支持部材52を省略して充電トレー40の骨部材42の上に配置してもよい。また、支持部材52を用いる場合において、骨部材42に固定せずに充電トレー40の下面40Bに支持部材52を固定してもよい。
【0148】
また、連結部材58は、蓋46に固定される蝶番48の連結部48Aに連結されると説明したが、これに限らず、連結部材58は蓋46に直接連結するようにしてもよいことは勿論であり、蓋46に連結部48Aに相当する部材を取り付けてもよいし、連結部材58の蓋46への取り付け手法は任意である。この場合、蝶番48に連結部48Aは不要となる。
【0149】
また、蓋46と蝶番48とは一体で制作されたものでもよい。特に、樹脂材料で制作される場合を含め蓋46と蝶番48とを一体成型としてもよい。
【符号の説明】
【0150】
1 機械式駐車装置
11 入出庫室
11A 出入口部
20 格納部
22 格納区画
24 縦送りフレーム
26 横送りフレーム
28 フレーム
30 昇降装置
32 ガイド柱
34 昇降体
36 駆動部
40 充電トレー(トレー)
40A 上面
40B 下面
42 骨部材
44 開口
44A 基部
46 蓋
46A 上面
46B 下面
48 蝶番
48A 連結部
48B 穴
50 コンセント部
52 支持部材
54 コンセント
56 コンセント蓋
56A 外面
56B 内面
56C 連結部
56D 穴
56E 軸
58 連結部材(紐状部材)
60 充電コード
62 プラグ
64 コード
140 板部材
142 骨部材
144 開口
144A 基部
150 コンセント部
240 充電トレー
240A 車路(上面)
240C 立ち上がり部
244 開口
244A 基部
250 コンセント部
252 指示部材
340 板部材
342 支持材
344 開口
344A 基部
350 コンセント部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23