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特許7571113端末装置、警告方法、ならびに、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】端末装置、警告方法、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20241015BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20241015BHJP
【FI】
G06Q50/34
G06F3/0481
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022211265
(22)【出願日】2022-12-28
(65)【公開番号】P2024094611
(43)【公開日】2024-07-10
【審査請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】チェン シーンカイ
【審査官】藤原 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-180093(JP,A)
【文献】特開2020-166515(JP,A)
【文献】特開2017-068588(JP,A)
【文献】特開2016-099954(JP,A)
【文献】多賀千夏ほか,"第3章 購入フォーム 買い物を途中で諦めないようにするには",WEB+DB PRESS,日本,(株)技術評論社,2015年11月25日,第89巻,P.94-101,ISBN:978-4-7741-7638-3
【文献】飯野勝弘,"スマホECのカート仕様・パソコン端末からスマホサイトを閲覧する方法",月刊ネット販売,日本,宏文出版株式会社,2015年04月25日,第16巻, 第5号,P.50-51
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開催されるレースの投票種別に応じた所定数の投票対象からなる投票セットを、ユーザに選択させるための投票画面を表示する表示部と、
前記投票画面を通じて個々に選択される各投票対象と、前記所定数まで選択された当該各投票対象からなる前記投票セットを確定させるための確定指示とを受け付ける受付部と、
前記受付部が前記確定指示を受け付けると、前記投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する投入部と、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されている間において、前記受付部が新たに受け付け前記各投票対象と、前記投票情報にて示される前記投票セットとを比較して、新たに受け付けた前記各投票対象からなる前記投票セットの重複選択の有無を前記確定指示の受け付け前に判別する判別部と、
前記判別部が前記重複選択が有ると判別すると、ユーザに警告を発する警告部と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記投票画面には、前記各投票対象と、各順位とを対応付けて選択可能となるマス目がマトリクス状に複数配列されており、
前記受付部は、前記投票画面に配列された各マス目への選択操作に応答して、前記各投票対象と前記各順位とを受け付け、
前記投入部は、前記確定指示がなされた時点で選択されている前記各マス目の組み合わせから導出される1組以上の前記投票セットの内容を示す前記投票情報を前記電子カートへ投入し、
前記判別部は、新たに受け付けた前記各投票対象が、選択された前記各順位を含めて、前記投票情報にて示される何れかの前記投票セットと全て一致する場合に、前記重複選択が有ると判別する、
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記投票画面と、前記投票情報の内容を示すカート画面との何れかを、フリック操作、若しくは、タブ選択に応じて切り換えて表示可能であり、
前記警告部は、前記警告を発する際に、前記表示部において、前記投票画面から前記カート画面へ切り換えて表示させた上で、前記重複選択の対象となる前記投票セットを強調して表示させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記警告部は、前記表示部に表示されている前記投票画面上にポップアップ表示、若しくは、フローティングウィンドウ表示を重畳させて、前記警告を発する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項5】
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されると、前記投票情報にて示される前記投票セットに対応する配列中の前記マス目について、表示態様を変更する表示変更部を更に備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項6】
前記判別部は、新たに受け付けた前記各投票対象の数が前記所定数に1つ足りない選択途中において、当該選択途中の前記各投票対象が、前記投票情報にて示される前記投票セットに全て含まれている場合に、前記重複選択の直前状態であることを更に判別し、
前記判別部が前記直前状態であることを判別すると、前記表示部に表示される前記投票画面において、前記重複選択となる残りの投票対象に対応するマス目の表示態様を変更し、若しくは、当該残りの投票対象に対応するマス目を選択不可に変更する表示変更部を更に備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項7】
端末装置が実行する警告方法であって、
開催されるレースの投票種別に応じた所定数の投票対象からなる投票セットを、ユーザに選択させるための投票画面を所定の表示部へ表示させる表示ステップと、
前記投票画面を通じて個々に選択される各投票対象と、前記所定数まで選択された当該各投票対象からなる前記投票セットを確定させるための確定指示とを受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにて前記確定指示を受け付けると、前記投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する投入ステップと、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されている間において、前記受付ステップにて新たに受け付け前記各投票対象と、前記投票情報にて示される前記投票セットとを比較して、新たに受け付けた前記各投票対象からなる前記投票セットの重複選択の有無を前記確定指示の受け付け前に判別する判別ステップと、
前記判別ステップにて前記重複選択が有ると判別されると、ユーザに警告を発する警告ステップと、
を備えることを特徴とする警告方法。
【請求項8】
コンピュータに、
開催されるレースの投票種別に応じた所定数の投票対象からなる投票セットを、ユーザに選択させるための投票画面を所定の表示部へ表示させる表示手順、
前記投票画面を通じて個々に選択される各投票対象と、前記所定数まで選択された当該各投票対象からなる前記投票セットを確定させるための確定指示とを受け付ける受付手順、
前記受付手順にて前記確定指示を受け付けると、前記投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する投入手順、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されている間において、前記受付手順にて新たに受け付け前記各投票対象と、前記投票情報にて示される前記投票セットとを比較して、新たに受け付けた前記各投票対象からなる前記投票セットの重複選択の有無を前記確定指示の受け付け前に判別する判別手順、
前記判別手順にて前記重複選択が有ると判別されると、ユーザに警告を発する警告手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、警告方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競馬、競輪、競艇といった公営競技の投票券を、インターネット等を介して、ユーザの端末装置から購入できる情報処理システムが知られている。この情報処理システムでは、例えば、端末装置からユーザがレース及び式別(投票種別)を指定すると、オッズ等を含んだ投票対象の組み合わせのリストが端末装置に表示される。ユーザは、そのように表示されるリストの中から、所望の組み合わせを選択して投票券を購入できるようになっている。
なお、競馬の投票券(馬券:勝馬投票券)には、1着、2着、3着になると予想される3頭の馬番を順番通りに指定する「三連単」(番号三連勝単式)と呼ばれる式別があり、この三連単の式別で投票しようとする場合に、投票対象の組み合わせのリストが極めて長大になってしまうという問題があった。
そのため、例えば、特許文献1には、このような長大なリストから、除外したい複数の要素を特定する際にかかるユーザの手間を軽減することのできる表示装置等の発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許6759403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に開示された発明も含めて、投票券を実際に購入しようとする場合には、通常、投票対象の組み合わせを選択するための投票画面にて、ユーザが選択した組み合わせ(買い目)を電子カート(馬券カゴ等)に投入し、その後、カート画面から数量等を指定して投票券の購入を行う手順となっている。
なお、カート画面では、不必要となった組み合わせを削除可能であるため、思いつく限りの投票対象の組み合わせを電子カートに投入し、実際に購入する時点で、カート画面にて取捨選択するといった使い方をするユーザも多かった。例えば、ユーザは、レース前に投票画面を幾度も開いて、その時々で的中が予想される投票対象の組み合わせを電子カートへ順次投入して行く。
このような場合、ユーザは、既に電子カートに投入済みの組み合わせを失念してしまうことも多く、同じレース(式別も同じ)について、同じ投票対象の組み合わせを重複して電子カートへ投入してしまう事態も生じていた。
【0005】
そのため、投票対象の組み合わせを新たに選択する際に、電子カートへ既に投入されている組み合わせとの重複を適切に防止できる技術が求められていた。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、投票対象の組み合わせを新たに選択する際に、電子カートへ既に投入されている組み合わせとの重複を適切に防止できる端末装置、警告方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係る端末装置は、
開催されるレースの投票種別に応じた所定数の投票対象からなる投票セットを、ユーザに選択させるための投票画面を表示する表示部と、
前記投票画面を通じて個々に選択される各投票対象と、前記所定数まで選択された当該各投票対象からなる前記投票セットを確定させるための確定指示とを受け付ける受付部と、
前記受付部が前記確定指示を受け付けると、前記投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する投入部と、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されている間において、前記受付部が新たに受け付ける前記各投票対象と、前記投票情報にて示される前記投票セットとを比較して、前記投票セットの重複選択の有無を判別する判別部と、
前記判別部が前記重複選択が有ると判別すると、ユーザに警告を発する警告部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記投票画面には、前記各投票対象と、各順位とを対応付けて選択可能となるマス目がマトリクス状に複数配列されており、
前記受付部は、前記投票画面に配列された各マス目への選択操作に応答して、前記各投票対象と前記各順位とを受け付け、
前記投入部は、前記確定指示がなされた時点で選択されている前記各マス目の組み合わせから導出される1組以上の前記投票セットの内容を示す前記投票情報を前記電子カートへ投入し、
前記判別部は、受け付けた前記各投票対象が、選択された前記各順位を含めて、前記投票情報にて示される何れかの前記投票セットと全て一致する場合に、前記重複選択が有ると判別するようにしてもよい。
【0009】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記表示部は、前記投票画面と、前記投票情報の内容を示すカート画面との何れかを、フリック操作、若しくは、タブ選択に応じて切り換えて表示可能であり、
前記警告部は、前記警告を発する際に、前記表示部において、前記投票画面から前記カート画面へ切り換えて表示させた上で、前記重複選択の対象となる前記投票セットを強調して表示させるようにしてもよい。
【0010】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記警告部は、前記表示部に表示されている前記投票画面上にポップアップ表示、若しくは、フローティングウィンドウ表示を重畳させて、前記警告を発するようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係る端末装置は、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されると、前記投票情報にて示される前記投票セットに対応する配列中の前記マス目について、表示態様を変更する表示変更部を更に備えるようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係る端末装置において、
前記判別部は、受け付けた前記各投票対象の数が前記所定数に1つ足りない選択途中において、当該選択途中の前記各投票対象が、前記投票情報にて示される前記投票セットに全て含まれている場合に、前記重複選択の直前状態であることを更に判別し、
前記判別部が前記直前状態であることを判別すると、前記表示部に表示される前記投票画面において、前記重複選択となる残りの投票対象に対応するマス目の表示態様を変更し、若しくは、当該残りの投票対象に対応するマス目を選択不可に変更する表示変更部を更に備えるようにしてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点に係る警告方法は、
端末装置が実行する警告方法であって、
開催されるレースの投票種別に応じた所定数の投票対象からなる投票セットを、ユーザに選択させるための投票画面を所定の表示部へ表示させる表示ステップと、
前記投票画面を通じて個々に選択される各投票対象と、前記所定数まで選択された当該各投票対象からなる前記投票セットを確定させるための確定指示とを受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにて前記確定指示を受け付けると、前記投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する投入ステップと、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されている間において、前記受付ステップにて新たに受け付ける前記各投票対象と、前記投票情報にて示される前記投票セットとを比較して、前記投票セットの重複選択の有無を判別する判別ステップと、
前記判別ステップにて前記重複選択が有ると判別されると、ユーザに警告を発する警告ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
開催されるレースの投票種別に応じた所定数の投票対象からなる投票セットを、ユーザに選択させるための投票画面を所定の表示部へ表示させる表示手順、
前記投票画面を通じて個々に選択される各投票対象と、前記所定数まで選択された当該各投票対象からなる前記投票セットを確定させるための確定指示とを受け付ける受付手順、
前記受付手順にて前記確定指示を受け付けると、前記投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する投入手順、
前記電子カートに投入されている前記投票情報と同じレースであり、かつ、同じ投票種別についての前記投票画面が前記表示部に表示されている間において、前記受付手順にて新たに受け付ける前記各投票対象と、前記投票情報にて示される前記投票セットとを比較して、前記投票セットの重複選択の有無を判別する判別手順、
前記判別手順にて前記重複選択が有ると判別されると、ユーザに警告を発する警告手順、
を実行させることを特徴とする。
【0015】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、投票対象の組み合わせを新たに選択する際に、電子カートへ既に投入されている組み合わせとの重複を適切に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る端末装置等が実現される典型的な情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る端末装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】(a)が、レースにおける式別を選択するための式別選択画面の一例を示す模式図であり、(b)が、三連単の投票画面の一例を示す模式図である。
図5】電子カートに投入される投票情報の一例を示す模式図である。
図6】(a),(b)共に、投票画面で投票対象が選択される様子を説明するための模式図である。
図7】電子カートへの投入が指示された際に、投票画面上に重畳して表示される投入メッセージの一例を示す模式図である。
図8】(a)が、投票画面がフリック操作される様子を説明するための模式図であり、(b)が、投票画面から切り替わって表示されるカート画面の一例を示す模式図である。
図9】(a)が、電子カート内の投票情報と同じ買い目を選択した状態の投票画面の一例を示す模式図であり、(b)が、電子カート内の投票情報と異なる買い目を選択した状態の投票画面の一例を示す模式図である。
図10】(a)が、投票画面上に重畳して表示される警告メッセージの一例を示す模式図であり、(b)が、重複する買い目が強調表示されるカート画面の一例を示す模式図である。
図11】本実施形態に係る投票処理を説明するためのフローチャートである。
図12】他の実施形態に係る端末装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図13】(a),(b)共に、電子カート内の投票情報に対応するマス目の表示態様が変更された投票画面の一例を示す模式図である。
図14】(a)が、電子カート内の投票情報と一致する残りのマス目の表示態様が変更された投票画面の一例を示す模式図であり、(b)が、電子カート内の投票情報と一致する残りのマス目が選択不可に変更された投票画面の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、公営競技の1つである競馬の馬券(勝馬投票券)を、ユーザが操作する端末装置から購入可能な情報処理システムについて説明するが、このような競馬に限られず、競輪、競艇といった他の公営競技の投票券を購入する情報処理システムにおいても、同様に適用可能である。
つまり、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0019】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る情報処理システム100は、例えば、競馬の馬券を、ユーザが任意に選択して購入できるシステムであり、図1に示すように、主催元サーバ200と、馬券発売代行サーバ300と、ユーザに操作される端末装置400とを含んで構成される。そして、主催元サーバ200と、馬券発売代行サーバ300と、端末装置400とは、インターネット900を介して通信可能に接続されている。
なお、図1には、端末装置400を3台だけ示しているが、発明の理解を容易にするためであり、実際には、ユーザ数に応じて、膨大な数の端末装置400が含まれているものとする。
【0020】
主催元サーバ200は、競馬の主催者によって設置されたサーバ装置であり、主催するレースに関する情報を管理する。レースに関する情報には、例えば、レース前(投票締め切り前)における式別毎の馬券の情報(馬券に対するオッズ等)、及び、レース後における着順や払い戻しの情報が含まれている。主催元サーバ200は、このようなレースに関する情報を馬券発売代行サーバ300へ送信する。また、主催元サーバ200は、馬券発売代行サーバ300から送られた購入馬券に関する情報を受信する。
【0021】
馬券発売代行サーバ300は、競馬の主催者に代わってユーザに馬券を発売するサーバ装置である。馬券発売代行サーバ300は、主催元サーバ200から受信したレースに関する情報を端末装置400に提供する。また、馬券発売代行サーバ300は、端末装置400から馬券の購入申請を受け付け、その購入申請を主催元サーバ200へ送信する。この他にも、馬券発売代行サーバ300は、端末装置400から購入された馬券が的中した場合に、その馬券に対する払い戻し処理等を行う。
【0022】
端末装置400は、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等であり、馬券を購入するユーザに使用される。
端末装置400は、ユーザの操作に応じて、馬券発売代行サーバ300にアクセスし、レースに関する情報を受信して画面に表示する。また、端末装置400は、馬券発売代行サーバ300と協働し、ユーザが選んだ馬券の購入処理や払い戻し処理を行う。
【0023】
(情報処理装置の概要構成)
本実施形態に係る端末装置400等が実現される典型的な情報処理装置500について説明する。
【0024】
情報処理装置500は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、NIC(Network Interface Card)504と、画像処理部505と、音声処理部506と、補助記憶部507と、インターフェース508と、操作ユニット509と、表示ユニット510と、スピーカ511と、を備える。
【0025】
CPU 501は、情報処理装置500全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0026】
ROM 502には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部507に記憶されたプログラムをRAM 503に読み出してCPU 501による当該プログラムの実行が開始される。
【0027】
RAM 503は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部507から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0028】
NIC 504は、情報処理装置500をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE-T/100BASE-T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0029】
画像処理部505は、補助記憶部507等から読み出された画像データをCPU 501や画像処理部505が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部505が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース508等を介して表示ユニット510に出力される。つまり、画像処理部505は、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を表示ユニット510に表示させる。
【0030】
音声処理部506は、補助記憶部507等から読み出された音声データを音声信号に変換し、インターフェース508を介してスピーカ511に出力する。つまり、音声処理部506は、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で発生させるべき音声を生成し、その音声をスピーカ511から出力させる。
【0031】
補助記憶部507は、ハードディスク等であり、情報処理装置500全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部507には、本実施形態に係る端末装置400を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 501の制御によって、補助記憶部507は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 503等に一時的に記憶させる。
【0032】
インターフェース508には、操作ユニット509、表示ユニット510、及び、スピーカ511が接続される。なお、インターフェース508は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0033】
操作ユニット509は、例えば、ボタンやタッチパネル(タッチスクリーン)であり、情報処理装置500を利用するユーザの操作入力を受け付ける。
【0034】
表示ユニット510は、例えば、液晶表示パネル等であり、画像処理部505により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置500のユーザに提示する。
【0035】
スピーカ511は、音声処理部506により出力された音声データに応じた音声を出力し、情報処理装置500のユーザに提示する。
【0036】
この他に、情報処理装置500は、補助記憶部507の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置500は、ドライブユニットに装着されるDVD-ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0037】
以下、上記の情報処理装置500により実現される端末装置400の機能構成等について、図3図10を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入されると、端末装置400として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係る端末装置400が実現される。
なお、主催元サーバ200、及び、馬券発売代行サーバ300も同様に、情報処理装置500によって実現されるが、こちらについては説明を省略し、本実施形態において最も特徴的な端末装置400について、以下説明する。
【0038】
(端末装置400の機能構成)
図3は、本実施形態に係る端末装置400の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、端末装置400は、通信部410と、操作部420、表示部430と、記憶部440と、制御部450とを備える。
【0039】
通信部410は、馬券発売代行サーバ300との間で、必要な情報を送受信する。
例えば、通信部410は、馬券発売代行サーバ300から送られたレースに関する情報を受信する。通信部410が受信したレースに関する情報は、記憶部440に記憶される。
また、通信部410は、ユーザによって馬券の購入が指示された際に、購入申請を馬券発売代行サーバ300へ送信する。
【0040】
なお、上述したNIC 504等が、このような通信部410として機能しうる。
【0041】
操作部420は、例えば、タッチパネル(タッチスクリーン)等であり、ユーザが各種操作を行う対象となる。
【0042】
なお、上述した操作ユニット509が、このような操作部420として機能しうる。
ユーザからの各種操作を受け付ける。
【0043】
表示部430は、ユーザに対して馬券を購入するための各種画面を表示する。
例えば、表示部430は、制御部450(後述する画面生成部451)により生成された図4(a)に示すような式別選択画面SGや、図4(b)に示すような投票画面TGを表示する。
【0044】
図4(a)に示す式別選択画面SGは、レースにおける式別を選択するための画面であり、一例として、単勝、複勝、枠複(枠番号二連勝複式)、枠単(枠番号二連勝単式)、馬複(馬番号二連勝複式)、馬単(馬番号二連勝単式)、ワイド(拡大馬番号二連勝複式)、三連複(馬番号三連勝複式)、及び、三連単(番号三連勝単式)等の何れかが選択可能となっている。なお、図4(a)に示す式別選択画面SGでは、三連単が選択された様子を示している。
【0045】
図4(b)に示す投票画面TGは、上記の図4(a)にて選択された式別にて投票対象の組み合わせを選択するための画面である。なお、図4(b)に示す投票画面TGでは、三連単の組み合わせ(馬番の組み合わせ)を選択するための画面を示している。この投票画面TGでは、各投票対象(各馬番)と、各順位とを対応付けて選択可能となるマス目SQがマトリクス状に複数配列されている。そして、ユーザが何れかのマス目SQを選択すると、縦横で示される馬番と順位とが選択されることになる。
また、投票画面TGには、投入ボタンBTも配置されており、少なくとも3つのマス目SQにて、1着の馬番、2着の馬番、及び、3着の馬番が選択された状態で投入ボタンBTが押下されると、その投票対象の組み合わせが確定され、後述する投票情報として電子カートに投入されるようになっている。
【0046】
図3に戻って、記憶部440は、上述した図4(b)に示すような投票画面TGにて、投入ボタンBTが押下され、投票対象の組み合わせが確定されると、確定された投票対象の組み合わせを示す投票情報441を記憶する。
例えば、投票情報441は、図5に示すように、レースID441a、レース名441b、開催日441c、式別441d、及び、買い目441eを含んでいる。
なお、買い目441eは、式別に応じた馬番、枠番、馬番の組合せ、若しくは、枠番の組合せ等である。なお、図5に示す買い目441eでは、三連単の馬番の組合せを示している。
このような投票情報441は、図4(b)に示すような投票画面TGにて、投入ボタンBTが押下される度に、記憶部440に追加されて行く。また、投票情報441は、後述するカート画面で馬券が購入されると、記憶部440から消去される。
【0047】
この他にも、記憶部440は、通信部410が受信したレースに関する情報等を記憶する。
なお、上述した補助記憶部507等が、このような記憶部440として機能しうる。
【0048】
図3に戻って、制御部450は、端末装置400全体を制御する。この制御部450は、画面生成部451、操作受付部452、投入部453、判定部454、警告部455、及び、申請部456を含んでいる。
【0049】
画面生成部451は、上述した図4(a)に示すような式別選択画面SGや図4(b)に示すような投票画面TGを生成し、表示部430に表示させる。
【0050】
操作受付部452は、表示部430に表示される各種画面を通じて操作される操作内容を受け付ける。
例えば、操作受付部452は、上述した図4(b)に示す投票画面TGを通じて個々に選択される各投票対象と、所定数まで選択された当該各投票対象からなる投票セット(投票対象の組み合わせ)を確定させるための確定指示とを受け付ける。
具体的に、操作受付部452は、図6(a)に示すように、投票画面TGにおいて、1着「4」、2着「7」、及び、3着「2」の3つのマス目SQがユーザに操作されると、それらを投票対象として受け付ける。また、操作受付部452は、図6(b)に示すように、投票画面TGにおいて、更に、1着「7」、及び、2着「4」の2つのマス目SQがユーザに操作されると、それらも投票対象として受け付ける。
そして、操作受付部452は、図6(a),(b)の投票画面TGにおいて、投入ボタンBTがユーザに操作されると、選択された各投票対象からなる投票セット(投票対象の組み合わせ)を確定させるための確定指示を受け付ける。
なお、投入ボタンBTが操作されると、後述する投入部453によって、投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入される(記憶部440に上述した投票情報441として記憶させる)。その際、例えば、図7に示すように、投票画面TG上に重畳して投入メッセージTMが表示されるようになっている。
【0051】
この他にも、操作受付部452は、フリック操作やタブ操作を受け付ける。
例えば、操作受付部452は、図8(a)に示すように、表示部430に投票画面TGが表示されている状態で、フリック操作を受け付ける。この場合、上述した画面生成部451は、投票画面TGと入れ換えて、図8(b)に示すようなカート画面CGを表示部430にスライド表示させる。なお、表示部430にカート画面CGが表示されている状態で、同様に、フリック操作を受け付け可能であり、その場合、画面生成部451は、カート画面CGと入れ換えて、投票画面TGをスライド表示させるものとする。
つまり、投票画面TGとカート画面CGとを簡単な操作で切り換えることが可能となっている。そのため、例えば、ユーザは、投票画面TGの選択途中で、カート画面CGに切り換えて、選択済み(電子カートに投入済み)の組み合わせを確認することができる。
なお、フリック操作以外にも、例えば、タブ操作に応じて、このような投票画面TGとカート画面CGとを入れ換えて表示できるようにしてもよい。
【0052】
図3に戻って、投入部453は、上述した操作受付部452が確定指示を受け付けると、投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する。つまり、上述した図6(a),(b)に示すような投票画面TGにて投票対象の組み合わせが選択された状態で、投入ボタンBTがユーザに押下されると、投入部453は、選択された各投票対象からなる投票セット(投票対象の組み合わせ)の内容を示す投票情報を電子カートへ投入する(より詳細には、記憶部440に上述した投票情報441として記憶させる)。
例えば、図6(a)に示す投票画面TGにて、投入ボタンBTが押下されると、投入部453は、「4-7-2」の組み合わせを示す投票情報を電子カートへ投入する。また、図6(b)に示す投票画面TGにて、投入ボタンBTが押下されると、投入部453は、「4-7-2」と「7-4-2」との組み合わせを示す投票情報を電子カートへ投入する。
【0053】
図3に戻って、判定部454は、電子カートに投入されている投票情報と同じレースであり、かつ、同じ式別(投票種別)についての投票画面が表示部430に表示されている間において、操作受付部452が新たに受け付ける各投票対象と、投票情報にて示される投票セット(投票対象の組み合わせ)とを比較して、投票セットの重複選択の有無を判別する。
例えば、図5に示す投票情報441が記憶部440に記憶されている状態で、同じレースであり、かつ、同じ式別の投票対象を選択するための投票画面TGが、表示部430に表示されると、判定部454は、順位(着順)を含めて、投票情報441に示される投票対象の組み合わせと、投票画面TGにて選択された投票対象の組み合わせを比較する。
具体的に、図9(a)に示す投票画面TG(同じレースで、かつ、同じ式別の投票画面)で、1着「4」、2着「7」、及び、3着「2」の3つのマス目SQが選択されると、投票情報441の「4-7-2」と一致するため、判定部454は、重複選択が有ると判別する。一方、図9(b)に示す投票画面TG(同じレースで、かつ、同じ式別の投票画面)で、1着「4」、2着「7」、及び、3着「1」の3つのマス目SQが選択されると、投票情報441の「4-7-2」にも、「7-4-2」にも一致しないため、判定部454は、重複選択がないと判別する。
【0054】
図3に戻って、警告部455は、上記の判定部454が、重複選択が有ると判別すると、ユーザに警告を発する。
例えば、警告部455は、図10(a)に示すように、投票画面TG上に警告メッセージKMを重畳して表示させ、重複選択が有る旨をユーザに警告する。なお、警告部455は、このようなポップアップ表示による警告メッセージKMを表示させる代わりに、フローティングウィンドウ表示によって、警告メッセージを表示させてもよい。
また、警告部455は、図10(b)に示すように、カート画面CGに切り換えて、重複選択の対象となる投票セットTSを強調して表示させるようにしてもよい。
この他にも、警告部455は、警告音や警告音声を出力させて、重複選択が有る旨をユーザに警告してもよい。
【0055】
図3に戻って、申請部456は、ユーザからの購入指示に応答して、電子カートに投入された投票情報に応じた投票券の購入を、馬券発売代行サーバ300へ申請する。
例えば、上述した図8(b)に示すようなカート画面CGが表示部430に表示されている状態で、所定の購入ボタンが押下されると、申請部456は、数量等を入力可能な購入画面を表示部430に表示させ、ユーザからの確認が得られた後に、購入申請を馬券発売代行サーバ300へ送信して、投票券の購入を行う。
【0056】
なお、上述したCPU 501及び画像処理部505等が、このような構成の制御部450として機能しうる。
【0057】
(端末装置400の動作)
以下、このような構成の端末装置400の動作について図11を参照して説明する。図11は、端末装置400が実行する投票処理の流れを示すフローチャートである。この投票処理は、例えば、端末装置400を操作するユーザが、馬券発売代行サーバ300にサインインした後に開始される。
【0058】
端末装置400は、レース及び式別に応じた投票画面を表示部430に表示する(ステップS11)。
例えば、開催地、及び、レース番号等がユーザによって選択され、上述した図4(a)に示すような式別選択画面から、式別が選択された後に、制御部450(画面生成部451)は、図4(b)に示すような投票画面TGを生成して、表示部430に表示する。
【0059】
端末装置400は、レース及び式別が一致する投票情報が電子カート内にあるか否かを判別する(ステップS12)。
つまり、制御部450(判定部454)は、上記のステップS11にて表示部430に表示した投票画面と同じレース及び式別の投票情報が記憶部440に記憶されているかどうかを判別する。
【0060】
端末装置400は、レース及び式別が一致する投票情報が電子カート内にあると判別すると(ステップS12;Yes)、投票対象の選択を受け付ける(ステップS13)。
例えば、上述した図9(a),(b)に示すような投票画面TGにおいて、各マス目SQがユーザに操作されると、操作受付部452は、それらの組み合わせを投票セットとして受け付ける。
【0061】
端末装置400は、選択された投票セットが、電子カート内の投票情報と一致するか否かを判別する(ステップS14)。
例えば、上述した図5に示す投票情報441が記憶部440に記憶されている状態において、制御部450(判定部454)は、投票情報441に示される投票対象の組み合わせと、投票画面TGにて選択された投票対象の組み合わせとが、順位も含めて一致するかどうかを判別する。
この場合、上述した図9(a)に示す投票画面TGのように、1着「4」、2着「7」、及び、3着「2」の3つのマス目SQが選択されると、投票情報441の「4-7-2」と一致するため、制御部450は、重複選択が有ると判別する。一方、図9(b)に示す投票画面TGのように、1着「4」、2着「7」、及び、3着「1」の3つのマス目SQが選択されると、投票情報441の「4-7-2」にも、「7-4-2」にも一致しないため、制御部450は、重複選択がないと判別する。
【0062】
端末装置400は、選択された投票セットが、電子カート内の投票情報と一致しないと判別すると(ステップS14;No)、後述するステップS16に処理を進める。
【0063】
一方、選択された投票セットが、電子カート内の投票情報と一致すると判別した場合(ステップS14;Yes)に、端末装置400は、ユーザに警告を発する(ステップS15)。
例えば、制御部450(警告部455)は、上述した図10(a)に示すように、投票画面TG上に警告メッセージKMを重畳して表示させ、重複選択が有る旨をユーザに警告する。
また、制御部450は、上述した図10(b)に示すように、カート画面CGに切り換えて、重複選択の対象となる投票セットTSを強調して表示させるようにしてもよい。
【0064】
端末装置400は、確定指示があったか否かを判別する(ステップS16)。
すなわち、制御部450(操作受付部452)、上述した図6(a),(b)等の投票画面TGに含まれる投入ボタンBTが押下されたかどうかを判別する。
【0065】
端末装置400は、確定指示がなかったと判別すると(ステップS16;No)、上述したステップS13に処理を戻す。
【0066】
一方、確定指示があったと判別した場合(ステップS16;Yes)に、後述するステップS19に処理を進める。
【0067】
また、上述したステップS12にて、レース及び式別が一致する投票情報が電子カート内にないと判別された場合(ステップS12;No)に、端末装置400は、重複選択の監視を行うことなく、投票対象の選択を受け付ける(ステップS17)。
【0068】
端末装置400は、確定指示があったか否かを判別し(ステップS18)、確定指示がなかったと判別すると(ステップS18;No)、上記のステップS17に処理を戻す。
【0069】
一方、確定指示があったと判別した場合(ステップS18;Yes)に、端末装置400は、投票画面で選択された投票対象の組み合わせを示す投票情報を電子カートに投入する(ステップS19)。
すなわち、制御部450(投入部453)は、投票セットの内容を示す投票情報を電子カートへ投入する。例えば、上述した図6(a),(b)に示すような投票画面TGにて投票対象の組み合わせが選択された状態で、投入ボタンBTがユーザに押下された場合に、制御部450は、選択された各投票対象からなる投票セット(投票対象の組み合わせ)の内容を示す投票情報を、記憶部440に記憶させる。
つまり、図6(a)に示す投票画面TGにて、投入ボタンBTが押下された場合に、制御部450は、「4-7-2」の組み合わせを示す投票情報を電子カートへ投入する。また、図6(b)に示す投票画面TGにて、投入ボタンBTが押下された場合に、制御部450は、「4-7-2」と「7-4-2」との組み合わせを示す投票情報を電子カートへ投入する。
【0070】
このような投票処理によって、電子カートに投入されている投票情報と同じレースであり、かつ、同じ式別(投票種別)についての投票画面が表示部430に表示されている間において、新たに受け付ける各投票対象と、投票情報にて示される投票セット(投票対象の組み合わせ)とが比較されて、投票セットの重複選択の有無が判別される。
そして、重複選択があると判別されると、例えば、図10(a)に示すような警告メッセージKMにより、ユーザに警告が発せられる。
このように、新たに選択される投票対象の組み合わせについて、電子カート内の組み合わせと重複が生じた時点で、ユーザに警告が発せられるため、電子カートへ重複して投入されるのを防ぐことができる。
【0071】
この結果、投票対象の組み合わせを新たに選択する際に、電子カートへ既に投入されている組み合わせとの重複を適切に防止できる。
【0072】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、投票画面を表示部430に表示する際に、一様に同じ投票画面を表示する場合について説明したが、電子カートに投入されている投票情報と同じレースであり、かつ、同じ式別(投票種別)についての投票画面を表示する際に、投票情報の内容(選択済みの投票対象の組み合わせ)が分かるように、投票画面の表示を変更するようにしてもよい。
【0073】
以下、他の実施形態に係る端末装置400について、図12を参照して説明する。図12の端末装置400でも、情報処理装置500に電源が投入されると、端末装置400として機能させるプログラムが実行され、他の実施形態に係る端末装置400が実現される。
【0074】
図12は、他の実施形態に係る端末装置400の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、端末装置400は、通信部410と、操作部420、表示部430と、記憶部440と、制御部460とを備える。
なお、通信部410~記憶部440は、上述した図3の端末装置400と同じ構成である。
【0075】
制御部460は、画面生成部451、操作受付部452、投入部453、判定部454、警告部455、申請部456、及び、表示変更部461を含んでいる。
なお、画面生成部451~申請部456は、上述した図3の端末装置400における制御部450と同じ構成である。
【0076】
表示変更部461は、電子カートに投入されている投票情報と同じレースであり、かつ、同じ式別(投票種別)についての投票画面が表示部430に表示されると、投票情報にて示される投票セット(投票対象の組み合わせ)に対応する配列中のマス目について、表示態様を変更する。
例えば、電子カートに「4-7-2」の組み合わせ(三連単)を示す投票情報が投入されている状態で、同じレース、かつ、同じ式別の投票画面が、表示部430に表示されると、表示変更部461は、図13(a)の投票画面TGに示すように、配列中において対応するマス目SQの表示態様を変更する。この図13(a)の投票画面TGの場合、1通りの投票情報が投入されているため、表示変更部461は、対応するマス目SQの配色を同一色で塗りつぶしている場合を示している。
同様に、例えば、電子カートに「4-7-2」と「7-4-2」の組み合わせ(三連単)を示す投票情報が投入されている状態で、同じレース、かつ、同じ式別の投票画面が、表示部430に表示されると、表示変更部461は、図13(b)の投票画面TGに示すように、配列中において対応するマス目SQの表示態様を変更する。この図13(b)の投票画面TGの場合、2通りの投票情報が投入されているため、表示変更部461は、対応するマス目SQの配色を異なる色で塗りつぶしている場合を示している。なお、3着「2」に対応するマス目SQは、両色を混ぜた色で塗りつぶしている場合を示している。
【0077】
この場合、図13(a),(b)に示すような投票画面TGから、電子カート内の投票情報の内容(選択済みの投票対象の組み合わせ)が把握可能であるため、ユーザによる重複選択を適切に防止することができる。
【0078】
また、このように、電子カート内の投票情報の内容に対応する配列中のマス目の全てについて、表示態様を変更する代わりに、重複選択が生じる直前で、対応するマス目の表示態様を変更するようにしてもよい。
【0079】
例えば、判定部454は、投票画面を通じて受け付けた各投票対象の数が、式別(投票種別)に応じた選択数に1つ足りない選択途中において、この選択途中の各投票対象が、投票情報にて示される投票セットに全て含まれている場合に、重複選択が生じる直前状態であることを判別する。
例えば、電子カートに「4-7-2」の組み合わせ(三連単)を示す投票情報が投入されており、同じレース、かつ、同じ式別の投票画面が、表示部430に表示されている状態で、対応する2つのマス目SQ(例えば、1着「4」と2着「7」、2着「7」と3着「2」、若しくは、1着「4」と3着「2」)が選択されると、判定部454は、重複選択が生じる直前状態であることを判別する。
【0080】
そして、表示変更部461は、表示部430に表示されている投票画面において、重複選択となる残りの投票対象に対応するマス目の表示態様を変更する。
例えば、電子カートに「4-7-2」の組み合わせ(三連単)を示す投票情報が投入されており、同じレース、かつ、同じ式別の投票画面が、表示部430に表示されている状態で、図14(a)に示すように、1着「4」と2着「7」に対応するマス目が選択されると、表示変更部461は、残りの3着「2」に対応するマス目SQnの表示態様を変更する。この図14(a)の投票画面TGの場合、表示変更部461は、残りのマス目SQnの配色を禁止色(一例として、赤色)で塗りつぶしている場合を示している。
なお、表示変更部461は、このように、残りのマス目SQnの配色を禁止色で塗りつぶす代わりに、その残りのマス目を選択不可に変更するようにしてもよい。
例えば、表示変更部461は、図14(b)に示すように、残りのマス目SQnを選択不可に変更する。
【0081】
この場合、図14(a),(b)に示すような投票画面TGから、重複選択が生じる直前で対象となるマス目SQnの表示態様が変更されるため、電子カートに幾通りもの投票情報が投入されている場合でも、視認性を低下させることなく、ユーザによる重複選択を適切に防止することができる。
【0082】
上記の実施形態では、公営競技の一例として、競馬についての情報処理システム100を一例として説明したが、競艇や競輪といった他の公営競技についても適用可能である。
【0083】
以上説明したように、本発明によれば、投票対象の組み合わせを新たに選択する際に、電子カートへ既に投入されている組み合わせとの重複を適切に防止することのできる端末装置、警告方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0084】
100 情報処理システム
200 主催元サーバ
300 馬券発売代行サーバ
400 端末装置
410 通信部
420 操作部
430 表示部
440 記憶部
450,460 制御部
451 画面生成部
452 操作受付部
453 投入部
454 判定部
455 警告部
456 申請部
461 表示変更部
500 情報処理装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 NIC
505 画像処理部
506 音声処理部
507 補助記憶部
508 インターフェース
509 操作ユニット
510 表示ユニット
511 スピーカ
900 インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
図14