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特許7571133横断可能な表面に一体化された照明パネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】横断可能な表面に一体化された照明パネル
(51)【国際特許分類】
   E01C 17/00 20060101AFI20241015BHJP
   E01F 9/506 20160101ALI20241015BHJP
【FI】
E01C17/00
E01F9/506
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022521195
(86)(22)【出願日】2020-10-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2020078133
(87)【国際公開番号】W WO2021069499
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2023-08-22
(31)【優先権主張番号】1911284
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521371946
【氏名又は名称】コラ
(73)【特許権者】
【識別番号】510132347
【氏名又は名称】コミサリア ア レネルジ アトミク エ オウ エネルジ アルタナティヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100074734
【弁理士】
【氏名又は名称】中里 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100086265
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100076451
【弁理士】
【氏名又は名称】三嶋 景治
(72)【発明者】
【氏名】コケル エリック
(72)【発明者】
【氏名】ハスナウイ イッサム
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ ベティニエ レミ
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/150144(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/150145(WO,A1)
【文献】特開平04-203109(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0229048(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 17/00
E01F 9/506
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通行可能な舗装道路に一体化することができる光スラブ(100)であって、
デバイスの前面に配置され、第1の材料から作成された、第1の保護膜(101)と、
第2の材料から作成された、第1の外部封止膜(102)と、
第3の材料から作成された、内部封止膜(103)と、
第4の材料から作成された、第2の外部封止膜(105)と、
デバイスの背面に配置され、第5の材料から作成された、第2の保護膜(106)と
を連続して含み、
前記第1の外部封止膜(102)、前記内部封止膜(103)及び前記第2の外部封止膜(105)の中から選択された前記膜の1つは、光(104)を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を被覆し、
光(104)を放射するように適合された各活性素子は、少なくとも1つの光素子を前記光素子に電力供給できる支持体上に含み、
前記第1の材料、前記第2の材料、前記第3の材料、前記第4の材料及び前記第5の材料は、ヤング率E、E、E、E及びEのそれぞれ、並びに熱膨張係数CTE、CTE、CTE、CTE及びCTEのそれぞれを有し、
及びEは、類似し又は同一であり、E及びEは、類似し又は同一であり、
>Eであり、且つE<Eであり、
CTE及びCTEは、類似し又は同一であり、CTE及びCTEは、類似し又は同一であり、
CTE<CTEであり、且つCTE>CTEである、光スラブ(100)。
【請求項2】
光(104)を放射するように適合された活性素子は、並列に接続された少なくとも2つの光素子を含む、請求項1に記載の光スラブ(100)。
【請求項3】
前記第1の保護膜(101)、前記第2の保護膜(106)及び前記少なくとも1つの活性素子(104)又は前記活性素子(104)の一部の中の少なくとも1つは、着色される、請求項1又は2に記載の光スラブ(100)。
【請求項4】
少なくとも1つの活性素子(104)は、その上に少なくとも1つの発光ダイオードが装着されるプリント回路を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項5】
前記プリント回路は、基部及び少なくとも2つの実質的に平行な指を含む櫛型である、請求項4に記載の光スラブ(100)。
【請求項6】
前記第1の材料及び/又は前記第5の材料は、ガラス繊維及びエポキシ樹脂を含む複合物質である、請求項1~5のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項7】
前記第2の材料及び/又は前記第4の材料は、アイオノマである、請求項1~6のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項8】
前記第3の材料は、熱可塑性ポリオレフィン又は(メタ)アクリル樹脂である、請求項1~7のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項9】
前記第1の保護膜(101)及び/又は前記第2の保護膜(106)の厚さは、0.1mm~5.0mmから構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項10】
前記第1の外部封止膜(102)及び/又は前記第2の外部封止膜(105)の厚さは、0.25~2.0mmから構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項11】
前記内部封止膜(103)の厚さは、0.4~2.0mmから構成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の光スラブ(100)。
【請求項12】
光スラブ(100)を製造するための方法であって、
デバイスの前面に配置され、第1の材料から作成された、第1の保護膜(101)と、
第2の材料から作成された、第1の外部封止膜(102)と、
第3の材料から作成された、内部封止膜(103)と、
第4の材料から作成された、第2の外部封止膜(105)と、
デバイスの背面に配置され、第5の材料から作成された、第2の保護膜(106)と
を連続して含み、
前記第1の外部封止膜(102)、前記内部封止膜(103)及び前記第2の外部封止膜(105)の中から選択された前記膜の1つは、光(104)を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を被覆し、
光(104)を放射するように適合された各活性素子は、少なくとも1つの光素子を前記光素子に電力供給できる支持体上に含み、
前記方法は以下のステップ、すなわち
(a)少なくとも1つの光素子を含む光(104)を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を、前記光素子に電力供給できる支持体上に提供することと、
(b)光(104)を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を、前記第2の保護膜(106)及び前記第2の外部封止膜(105)を含む積層上に位置付けることと、
(c)前記活性素子間の空間の少なくとも一部を前記内部封止膜(103)の材料で充填し、前記少なくとも1つの活性素子(104)を前記内部封止膜(103)の材料で少なくとも部分的に覆うような方法で、前記内部封止膜(103)を前記少なくとも1つの活性素子(104)上に積層することと、
(d)前記第1の外部封止膜(102)及び前記第1の保護膜(101)を含む積層体を前記内部封止膜(103)上に積層することと
を含む、スラブを製造するための方法。
【請求項13】
ステップ(a)で提供された前記少なくとも1つの活性素子(104)は、その上に少なくとも1つの光素子が装着される切断可能な支持体を所望のパターンに従って切断することによって得られる、請求項12に記載のスラブを製造するための方法。
【請求項14】
ステップ(b)は、前記第2の外部封止膜(105)を介して前記第2の保護膜(106)に少なくとも1つの活性素子(104)を締結することを含む、請求項12又は13に記載のスラブを製造するための方法。
【請求項15】
締結層(109)を使用して、その上に請求項1~11のいずれか一項に記載の少なくとも1つの光スラブ(100)を締結される通行可能な舗装道路を含む、機能化された通行可能な舗装道路であって、前記光スラブの前記第1の保護膜(101)は、歩行者及び/又は車両の通行を可能にするために被覆層(107)で覆われ、前記被覆層(107)は、前記光スラブ(100)によって放射された前記光の全て又は一部を透過させ、テクスチャ加工された外部表面を有する、機能化された通行可能な舗装道路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、具体的には光素子を備えた、機能化された通行可能な舗装道路の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
上記の分野では、発光ダイオード(LED)、エネルギー貯蔵及び電源、例えば光起電力素子などの活性素子を市販のデバイスに一体化することが公知である。これらのデバイスは、概して大きい表面積の上に使用するには不適切になるかなりの厚さ、及び10センチメートル以下であり、正確に区切ることを意図する基本的なサイズを有する。
【0003】
舗装道路に埋め込む必要がある光素子を含むデバイスも公知であり、これは、例えば数センチメートルの厚さのマトリックスの中に光素子を含むことがある。これらのデバイスは、既存の舗装道路に一体化する互換性がほとんどない。
【0004】
光素子を一体化するデバイスを有し、埋め込むことなく既存の通行可能な舗装道路に一体化することができ、大きい表面積を覆うことを可能にし、既存の道路標識と一体化し、その点火は、例えば遠隔操作によって所望のパターンを形成できるはずであることが好都合である。
【0005】
仏国特許第3063128号明細書は、多層構造及びLEDストリップの形の発光ダイオード(LED)を含む光信号スラブについて記載している。異なる層に使用される材料の性質とその配置を考慮すると、スラブの機械的強度の特性及び/又は気候現象に対する耐性を向上させることができる。その上、スラブが複数のLEDストリップを含む時に、これらのLEDストリップは溶接によって連結しなければならず、これは機械的強度についての弱点を表す可能性があり、且つスラブの製造を複雑にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これに関連して、本出願人は、先行のデバイスの欠点を克服することを可能にする光スラブを開発し、スラブは、互いに接続された光素子を含み、優れた熱機械的安定性を有し、既存の標識と一体化することによって舗装道路表面に付着することができ、具体的には形状、サイズ及び色の点で多種多様なパターンを表示するために使用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の目的は、光スラブであり、具体的には通行可能な舗装道路に一体化でき、以下のもの、すなわち
デバイスの前面に配置され、第1の材料から作成された、第1の保護膜と、
第2の材料から作成された、第1の外部封止膜と、
第3の材料から作成された、内部封止膜と、
第4の材料から作成された、第2の外部封止膜と、
デバイスの背面に配置され、第5の材料から作成された、第2の保護膜と
を連続して含み、
第1の外部封止膜、内部封止膜及び第2の外部封止膜の中から選択された膜の1つは、光を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を被覆し、
光を放射するように適合された各活性素子は、少なくとも1つの光素子を光素子に電力供給できる支持体上に含み、
第1の材料、第2の材料、第3の材料、第4の材料及び第5の材料は、ヤング率E、E、E、E及びEのそれぞれ、並びに熱膨張係数CTE、CTE、CTE、CTE及びCTEのそれぞれを有し、
及びEは、類似し又は同一であり、E及びEは、類似し又は同一であり、
>Eであり、且つE<Eであり、
CTE及びCTEは、類似し又は同一であり、CTE及びCTEは、類似し又は同一であり、
CTE<CTEであり、且つCTE>CTEである。
【0008】
「類似」とは、本発明では、値が30%以下、好ましくは20%以下、具体的には10%以下だけ異なることを意味する。好都合なことに、値は同一である。
【0009】
本発明による光スラブの層は、以下のもの、すなわち
第1の保護膜(前面)から外部封止層まで、好都合なことに内部封止層まで低減し、次に外部封止層から、好都合なことに内部封止層から、第2の保護膜(背面)まで増加する、U字型のヤング率勾配と、
第1の保護膜(前面)から外部封止層まで、好都合なことに内部封止層まで増加し、次に外部封止層から、好都合なことに内部封止層から、第2の保護膜(背面)まで低減する、逆U字型の熱膨張係数勾配と、
積層の中心層、すなわち内部封止層に対して対称的又は準対称的な熱機械特性(ヤング率及び熱膨張係数)と
を有する積層体を形成する。この対称性又は準対称性により、確実に積層内に最終的に存在するあらゆる応力がミラー効果により2つずつ相殺され、アセンブリの良好な熱機械的安定性が保証される。
【0010】
このような熱機械特性を持つアセンブリは、広い温度範囲、特に-40℃~+85℃に維持できる平坦な外観を有する。この範囲には、道路が曝されることがある温度の全て又はほとんど全てが含まれる。
【0011】
スラブの活性素子の数、性質、及び/又は相対位置は、光スラブによって放射された光が所望のパターンを形成するように適合され得る。
【0012】
その後、記載がプリント回路上に装着されたLEDを含む光スラブに言及した場合であっても、本発明は、光を放射するように適合され、そのサイズが本発明の光スラブの膜に組み込むことができる、あらゆる活性素子に置換可能である。
【0013】
第1の保護膜及び/又は第2の保護膜は、光スラブ、具体的には光スラブの活性素子を機械的に保護することができる。好都合なことに、第1及び/又は第5の材料のヤング率E及び/又はEは、互いに独立して、2GPaより高く、好ましくは5GPaより高く、尚更に好ましくは10GPaより高い。好都合なことに、第1及び/又は第5の材料の熱膨張係数CTE及び/又はCTEは、独立して、200×10-6/Kより低く、好ましくは100×10-6/Kより低く、尚より好ましくは50×10-6/Kより低い。
【0014】
活性素子は、具体的には機械的衝撃又はデバイス上に大きな負荷が存在する場合、具体的には通行可能な舗装道路に塗布後に機械的に保護される。非限定的な例示として、機械的衝撃は、デバイスの背面を(下にある通行可能な舗装道路の凹凸によって)突き抜けること、交通に起因してデバイスの前面を突き抜けること、前面への機械的打撃(例えば雹の衝撃若しくは物体の落下による)、交通、重荷の存在又は落下質量に起因して前面を通したデバイスへの圧縮、せん断であることがある。活性素子は劣化せず、それらの性能及び/又は機能は完全なまま維持される。具体的には、このことにより活性素子の輝度が劣化及び/又は低下することを回避される。
【0015】
特段の指定がない限り、ヤング率及び熱膨張係数の値は、20~25℃の周囲温度で与えられる。
【0016】
第1及び第5の材料は、互いに独立して、光スラブ、具体的にはその中に含有された光を放射するように適合された活性素子を機械的に保護するのに適したあらゆる材料であってよい。
【0017】
第1の材料は、更に活性素子によって放射された光を少なくとも部分的に透過させるために、少なくとも部分的に半透明でなければならず、又は尚透明ですらなければならない。ある特定の実施形態では、第1の保護膜は、所望のパターンを形成するように活性素子によって放射された光の通過を可能にするために、ある特定の領域を不透明にされてもよい。例えば、第1の保護膜のある特定の領域は、ステンシル様式でこれらの領域を通る光の透過を調節するために、例えばそれらの領域を不透明にするために塗装されてもよい。これにより、具体的にはピクトグラムなどの特定のパターンの照明を、特に電子回路を生成する必要なしに、具体的にはマスキングによって実現することが可能になる。
【0018】
好都合なことに、第1及び第5の材料は同一である。第1及び/又は第5の材料は、具体的には独立して、アクリル樹脂、具体的にはVernirocベース、エポキシ樹脂又はポリウレタン樹脂などの樹脂を含んでもよい。樹脂の投与量は、10g/m~1000g/m、より良好には30g/m~700g/m、理想的には150g/m~600g/mから構成されてもよい。
【0019】
第1及び第5の材料は、白色Griffon道路用塗料、TiO顔料又は黄色塗料などの着色物質を更に含んでもよい。
【0020】
第1の材料は、例えば0.01mm~4mm、より良好には0.1mm~2mm、理想的には0.2mm~1.8mmで構成されたサイズの透明又は着色されたテクスチャ加工要素、例えばガラス粒及び/若しくはビーズを更に含んでいてもよい。これらのガラス粒及び/又はビーズの投与量は、10~800g/m、より良好には30~500g/m、理想的には50~400g/mで構成されてもよい。測色は、規格NF EN 1436、2018に従って測定されてもよく、標識のRGBの周囲、例えば白色道路標識のための規格NF EN 1436+A1に刻まれてもよい。そのような投与量は、SRT振り子を用いて規格NF EN EN13036-4に従って測定することができ、0.45より高い、理想的には0.55より高い値を提供するグリップを確保する。これらと同じ投与量は、Wehner & Schulze式研磨機若しくは滑り抵抗機、又は轍掘れ式交通シミュレータで評価された、材料のいかなる過度の損失も防ぐ。
【0021】
第5の材料は、ガラス繊維を充填したエポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、及び恐らく繊維を充填したポリエチレンテレフタレート樹脂からなる群から選択された樹脂を含んでもよい。
【0022】
第1及び/又は第5の材料は、ガラス繊維及びエポキシ樹脂を含む複合物質を含んでもよい。
【0023】
第1の保護膜及び/又は第2の保護膜の厚さは、独立して、0.1mm~5.0mm、より良好には0.25mm~3.0mm、好ましくは0.4mm~1.5mm、理想的には0.5mm~1.0mmから構成されてもよい。特定の実施形態では、第1及び/又は第2の保護膜の厚さは、実質的に400μm(マイクロメートル)である。
【0024】
第1の保護膜は、透明又は半透明樹脂、及び濡れた状態を含む、ある特定のグリップを供給する不規則なテクスチャ加工素子を含んでもよい。
【0025】
第2の保護膜は、スラブの外部と活性素子との間に電源の通過を可能にする少なくとも1つの穴を含んでもよい。ある特定の実施形態では、この穴は、(内部封止膜の)第3の材料で少なくとも部分的に充填されてもよい。
【0026】
外部の第1の封止膜及び/又は第2の封止膜は、機械的保護を、特に水に対して、活性素子に提供する。好都合なことに、第2及び/又は第4の材料のヤング率E及び/又はEは、独立して、100~800MPa、好ましくは200~600MPaである。
【0027】
好都合なことに、第2及び第4の材料の水蒸気透過率(WVTR)は、可能な限り低い。具体的には、第2及び/又は第4の材料の水蒸気透過率は、20~25℃の室温で10-4g.m-2.day-1より低く、好ましくは10-5g.m-2.day-1より低い。
【0028】
好都合なことに、第2及び/又は第4の材料の熱膨張係数E及び/又はEは、独立して、200.10-6/K~700.10-6/K、好ましくは300.10-6/K~600.10-6/Kから構成される。
【0029】
第2及び第4の材料は、互いに独立して、光スラブの活性素子を水から保護するのに適したあらゆる材料であってもよい。好都合なことに、第2及び第4の材料は同一である。
【0030】
第1の外部封止膜及び/又は第2の外部封止膜の厚さは、独立して、0.25mm~2.0mm、好ましくは0.25mm~1.0mmから構成されてもよい。
【0031】
内部封止膜は、具体的には内部封止膜が活性素子を被覆する時に、具体的には必ずしも連続していない活性素子の間に位置する容積を充填することによって、これらの活性素子を機械的に保護する役割を有する。好都合なことに、第3の材料のヤング率Eは、5~100MPa、好ましくは10~50MPaである。好都合なことに、第3の材料の熱膨張係数CTEは、800.10-6/K~2000.10-6/K、好ましくは800.10-6/K~1400.10-6/Kから構成される。
【0032】
第3の材料は、活性素子を機械的に保護するのに適したあらゆる他の材料であってもよい。内部封止膜の厚さは、0.4mm~2.0mm、好ましくは0.8mm~1.4mmから構成されてもよい。
【0033】
第2、第3及び第4の材料は、独立して、CVF、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、アイオノマ、ポリカーボネート及びアクリル樹脂として公知であるような熱ポリオレフィンからなる群から選択されてもよい。第2及び/又は第4の材料は、具体的には独立して、JuraplastによりアイオノマDG3として販売されているようなアイオノマであってもよい。第3の材料は、具体的には熱可塑性ポリオレフィン又は(メタ)アクリル樹脂であってもよい。
【0034】
一実施形態では、第1及び第5の材料は同一であり、並びに/又は第2及び第4の材料は同一である。好都合なことに、2つの保護膜の厚さは同一若しくは実質的に同一であり、及び/又は2つの外部封止膜の厚さは同一若しくは実質的に同一である。これにより、活性素子の最適な機械的保護を供給する、対称的なスラブを得ることができる。
【0035】
好ましい実施形態では、活性素子は内部封止膜に被覆される。
【0036】
一実施形態では、スラブは、光を放射するように適合された少なくとも2つの活性素子、具体的には互いに接続された光を放射するように適合された少なくとも2つの活性素子を含む。スラブ内の活性素子の数は、具体的には2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10であってもよく、又はこれらの値の2つによって区切られるあらゆる間隔から構成されてもよい。
【0037】
スラブ内に存在する活性素子は、光を放射するように適合された活性素子である。用語「活性素子」、「光活性素子」及び「光を放射するように適合された活性素子」は、これらの素子を指すために本出願では区別することなく使用される。活性素子は、具体的にはプリント回路基板(PCB)のような半剛性又は可撓性の導電性電子回路支持体に装着された発光ダイオード(LED)であってもよい。別法として、活性素子は、光を放射するように適合された他の素子、例えば好ましくは支持体上のOLED(有機発光ダイオード)、好ましくは支持体上の個々のLED、又はLEDストリップであってもよい。好ましくは光を放射するように適合された活性素子は、少なくとも1つの光素子を光素子に電力供給できる支持体上に含む。好都合なことに、活性素子の厚さは、10mmより低く、より良好には7mmより低く、理想的には4mmより低い。
【0038】
好都合なことに、活性素子は、並列に接続された少なくとも2つの光素子を含む。これにより、光素子が直列に接続されるはずである場合と対照的に、光素子の不良、例えば電気の不良が、それに接続された他の光素子の作動に影響を及ぼさないので、特に故障の場合に続けることができる。
【0039】
活性素子は、特権的な照明方向を有し得る。活性素子は、例えば接線照明を、すなわち舗装道路(又は第1の保護膜)の表面と90°より低い角度を形成する主方向に、具体的には自動車運転者に向けられた照明を生成してもよい。照明は、逆に歩行者に見えるように上方(舗装道路表面に垂直な主照明方向)に向けられてもよい。同じスラブは、全てが同じ照明方向を有する活性素子を含んでもよい。別法として、同じスラブは、その照明方向が異なる少なくとも二つの活性素子を含んでもよい。スラブ内の活性素子の照明方向は、具体的にはスラブ内又はスラブによって形成されたパターン内のそれらの位置に依存してもよい。拡散器、反射器、プリズム及び/又はレンズなどの光学素子は、光覚を最適化するために、第1の保護膜と活性素子との間で光スラブに一体化されてもよい。
【0040】
活性素子によって放射された光の色は、目的に適したあらゆる色であってもよい。一実施形態では、活性素子は白色光を放射する。別の実施形態では、活性素子は、着色光、例えば黄色光、青色光、赤色光及び緑色光からなる群から選択された着色光を放射する。一実施形態では、活性素子は、それが一体化される標識と同じ色の光、及び/又はスラブの色と同じ色の光を放射する。一実施形態では、スラブの全ての活性素子は、同じ色を放射する。別の実施形態では、同じスラブの活性素子は、異なる色を放射する。
【0041】
スラブ内の異なる活性素子の性質、色、形状及び/又は相対位置は変調可能であり、活性素子の全て又は一部が光を放射した時に形成されることが望ましいパターンに応じて適合されてもよい。
【0042】
一実施形態では、スラブの少なくとも1つの活性素子は、その上に少なくとも1つの発光ダイオード(LED)が装着されるプリント回路基板(PCB)を含む。活性素子がPCB支持体上に装着されたLEDである時に、PCB支持体はあらゆる形状を有してもよい。この方法により、具体的にはLEDの配列、LEDの間隔、及び/又はLEDの配向に関してカスタマイズされた手法でLEDを組み立てることができる。PCB支持体は、好ましくは基部及び少なくとも2つの実質的に平行な指を含む櫛の形をしている。このような櫛型は、具体的にはPCB支持体を製造中に材料の損失を最小にすることを可能にする。事実、PCB支持体は、同じプレート上に2つの相互に嵌合した櫛を形成することによって製造されてもよく、これにより材料の損失が最小になる。その上、櫛は、一方ではそのPCB支持体上にLEDのみを含む単位レベルの素子まで下げた、所望の形状及びサイズでアセンブリ(PCB及びLED)を切断でき、他方では具体的にパターンを形成するために所望の形状及びサイズに従って互いの間に活性素子を接続できるために、好都合なことに各歯の端部、又は各LEDにさえもパッド(プラス及びマイナス端子)を有する。好都合なことに、櫛の歯は各LEDの間で切断可能であり、これによりカスタムレイアウトが可能になる。例えば、基部、及びその上に光素子、具体的にはLEDを位置付けた少なくとも2つの実質的に平行な指を含む櫛型プリント回路などの、その機械加工形状により単純な切断ができるプリント回路支持体であってもよい。好都合なことに、櫛の各歯は、切断前に指の長さ方向に少なくとも2つの光素子、及び指の幅方向に1つの光素子の整列を含む。このような2つの活性素子の間の接合は、活性素子支持体のプラス端子又はマイナス端子をあらゆる適切なコネクタによって、例えば幅5mmの錫メッキ銅ストリップを使用して接続することによって、単純に行うことができる。
【0043】
本発明によるスラブの積層を形成する膜は、互いに独立して、好都合なことに連続した、具体的には第1の保護膜及び/又は第2の保護膜である。
【0044】
得られたパターンは、具体的には道路標識に対応する領域を照らすことを可能にする、線、正方形、又は長方形などの単純なパターンであってもよいが、より複雑なパターンであってもよい。例えば幾何学的形状、パネル、パターン、誘導又は方向指示矢印、ゼブラ、既定の又は動的メッセージが表示されてもよい。パターンは、本発明による単一のスラブで得ることができ、又は本発明による複数の光スラブのアセンブリによっても得ることができる。一実施形態では、パターンは、1~15個のスラブ、好ましくは1~10個のスラブ、具体的には2~3個のスラブの、多数のスラブで得られる。パターンサイズは、施行されている規格で定義されるか、又は使用例に従って定義される。使用者の位置及び/又は速度がどのようであっても、使用者にパターンが見えるようにするために、パターンに歪像のような変形を施してもよい。
【0045】
本発明によるスラブは、あらゆる形状であってよい。好ましくは、本発明によるスラブは、長方形状である。好ましくは、スラブの幅は10cm以上である。好ましくは、スラブの長さは2m以下である。
【0046】
本発明の利点の1つは、存在するものに対してスラブが測色的に適合することである。事実、道路標識として使用されるスラブは、活性素子がオンである時に所望の色を表さなければならない。その上ある特定の構成では、活性素子がオフである時に道路標識規格(例えばNF EN 1436)に準拠したレンダリングを提供しなければならない。従ってシステム又はその電源が不良の場合に、道路の使用者は規格に準拠した道路標識を見ることになる。他の構成では、活性素子がオフである時に、レンダリングは、使用者がスラブと周囲の舗装道路を区別しないように、逆に舗装道路と同じ色にならなければならない。
【0047】
従って好都合なことに、第1の保護膜、第2の保護膜及び少なくとも1つの活性素子又は活性素子の一部の中の少なくとも1つは着色される。活性素子が着色されている場合に、活性素子がその上にLEDが装着されたPCB支持体であれば、PCB支持体は、好ましくは着色されてもよい。色は、活性素子が光を放射しない時にスラブが標識に完全に一体化されるような方法で、例えば黒色、すなわち瀝青の色、又は白色、緑色、青色若しくは黄色、すなわち道路標識の色であってもよい。フランスで施行されている規格によって制約を受けない通行可能な舗装道路で使用する場合、使用可能な色の範囲はより広く、あらゆる所望の色合い及び/又はテクスチャ加工を有してもよい。
【0048】
一実施形態では、透明樹脂及び塗料又は顔料の割合を慎重に選択した適切な製剤が、第1の材料として使用される。例えば、第1の材料の透明樹脂は、樹脂と顔料の組み合わせの総質量に対して、0~50質量%、より良好には0.2~10質量%、理想的には0.3~5質量%から構成された顔料の割合を含んでもよい。
【0049】
第2の実施形態では、樹脂及び塗料若しくは顔料の割合を慎重に選択した適切な製剤が第5の材料として使用され、並びに/又は活性素子(支持体)の少なくとも一部が慎重に着色される。この場合、第1の材料は、上の段落で説明したようなもの、又は透明な材料であってもよい。
【0050】
第3の実施形態では、色は、活性素子の下に装飾シートを加えることによって得られることがある。
【0051】
光スラブの異なる部分の色は、具体的には適切な色の塗料及び/又は顔料、例えば白色のためのTiOの顔料を、前記部分の成分の1つ、例えば前記部分のマトリックスに組み込むことによって得られることがある。
【0052】
支持体、具体的にはPCB又はストリップ上へのLEDなどの光素子のアセンブリは、施行されている電気規格、具体的にはVLSV(Very Low Safety Voltage)規格を尊重しながら、電気構造を最適化する、例えば電圧を、具体的には12ボルトまで、24ボルトまで、又は60ボルトまでにさえ上げることができるような方法で選択される。LED間の空間は、意図した使用に応じて選択される。従って支持体は、自動車運転者がマトリックス表示ではなく、均一なラインを知覚するような方法で選択されてもよい。この目的のために、進行方向において、LED間の距離は30cmより低く、より良好には15cmより低く、理想的には1cm~10cmであってもよい。別法として、LEDストリップが使用される場合、ストリップは車両の進行方向に向けられ、これは具体的には2本の平行線を含む道路標識の場合に好都合であり得る。
【0053】
本発明によるスラブが薄いことにより、既存の舗装道路に容易に組み込むことができる。例えばスラブは、1mm~10mm、好ましくは3mm~5mmから構成された厚さを有する。
【0054】
本発明の第2の目的は、光スラブを製造するための方法であり、以下のもの、すなわち
デバイスの前面に配置され、第1の材料から作成された、第1の保護膜と、
第2の材料から作成された、第1の外部封止膜と、
第3の材料から作成された、内部封止膜と、
第4の材料から作成された、第2の外部封止膜と、
デバイスの背面に配置され、第5の材料から作成された、第2の保護膜とを連続して含み、
第1の外部封止膜、内部封止膜及び第2の外部封止膜の中から選択された膜の1つは、光を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を被覆し、
光を放射するように適合された各活性素子は、少なくとも1つの光素子を光素子に電力供給できる支持体上に含み、
方法は、以下のステップ、すなわち
(a)少なくとも1つの光素子を含む光を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を、光素子に電力供給できる支持体上に提供することと、
(b)光を放射するように適合された少なくとも1つの活性素子を、第2の保護膜及び第2の外部封止膜を含む積層上に位置付けることと、
(c)活性素子間の空間の少なくとも一部を内部封止膜の材料で充填し、少なくとも1つの活性素子を内部封止膜の材料で少なくとも部分的に覆うような方法で、内部封止膜を少なくとも1つの活性素子上に積層することと、
(d)第1の外部封止膜及び第1の保護膜を含む積層体を内部封止膜上に積層することとを含む。
【0055】
一実施形態では、製造方法は、本発明によるスラブを製造するための方法である。スラブについて本明細書で上に詳述した全ての特徴及び実施形態は、当然のことながら本発明による製造方法に適用する。
【0056】
好都合なことに、ステップ(a)で提供された少なくとも1つの活性素子は、その上に少なくとも1つの光素子が装着される切断可能な支持体を所望のパターンに従って切断することによって得られる。切断工程により、あらゆるサイズ及び/又はあらゆる形状にカスタマイズされた活性素子を得ることが可能になる。切断は、当業者に公知のあらゆる適切な技術によって行なわれてもよく、直線に沿って又は曲線に沿ってどちらで行われてもよい。
【0057】
好都合なことに、本発明による製造方法のステップ(b)は、第2の外部封止膜を介して第2の保護膜に少なくとも1つの活性素子を締結することを含む。この締結により、スラブ内に活性素子をより良好に位置付けることができ、これは所望の最終パターンを得るために重要である。別法として、活性素子は、第2の外部封止膜に締結されてもよい。締結することは、活性素子と第2の外部封止膜との間に接着層などの締結層を加えること、又は活性素子を位置付ける前に第2の封止膜の表面を予備成形することを含んでもよい。第3の実施形態では、スラブ内に活性素子を位置付けることは、活性素子の間、具体的にはPCBの「櫛」の歯の間にスペーサを位置付けることによって、及び/又は前記活性素子を2つずつ、好ましくは電源の「プラス」及び「マイナス」端子で接続することによって維持される。
【0058】
本発明の第3の目的は、光スラブを製造するために、光素子に電力供給できる支持体上に装着された少なくとも1つの光素子を含む活性素子を使用することであり、前記支持体は、所望のパターンに従って切断可能な支持体を切断することによって得られる。好都合なことに、切断可能な支持体は、切断可能なプリント回路支持体である。例えば基部、及びその上に光素子、具体的にはLEDを位置付けた少なくとも2つの実質的に平行な指を含む櫛型プリント回路など、その機械加工形状によって単純に切断できるプリント回路支持体であってもよい。好都合なことに、櫛の各歯は、指の長さ方向に少なくとも2つの光素子、及び指の幅方向に単一の光素子の整列を含む。
【0059】
本発明の第4の目的は、機能化された通行可能な舗装道路であって、その上に締結層を介して本発明による少なくとも1つの光スラブが締結された通行可能な舗装道路を含み、光スラブの第1の保護膜は、歩行者及び/又は車両の通行を可能にするために被覆層で覆われることが可能であり、被覆層は、光スラブが放射した光の全て又は一部を透過させることができ、テクスチャ加工された外部表面を有する。光スラブの第1の保護膜が被覆層で覆われていない場合、前記第1の保護膜は、好ましくはある特定のグリップを提供するテクスチャ加工剤を含む。
【0060】
被覆層は、機能化された舗装道路に対する所望のグリップ特性を得ることができる。例えば具体的には規格NF EN 1436によって定義されたような良好なタイヤ/道路グリップ特性を得ることを可能にし得る。被覆層は、所望の輝度及び/又は再帰反射特性などの光学特性も得ることを可能にし得る。
【0061】
これらの光学特性は、10~1000g/m、より良好には50~500g/m、理想的には60~400g/mの投与量で、具体的にはガラス及び/又はコランダムの粒及び/又はビーズの混合物を含む被覆層によって得られることがある。これらの素子の粒径は、実質的に0mm~3mm、より良好には0.1mm~1.5mm、理想的には0.2mm~1mmから構成される。その上、被覆層は、再帰反射強化素子、例えばその光学指数が1~2.5、より良好には1.1~2、理想的には1.2~1.9から構成された透明材料のビーズを含んでもよい。これらの素子の投与量は、10~1000g/m、より良好には50~500g/m、理想的には60~400g/mであってもよい。これらの素子の粒径は、0mm~3mm、より良好には0.1mm~1.5mm、理想的には0.2mm~1mmから構成される。
【0062】
好都合なことに、スラブは、少なくとも1つの締結層、具体的には接着層によって通行可能な舗装道路に締結される。接着剤は、本明細書で上に記載されているように、存在するものへのスラブの測色的な一体化に寄与するために着色されてもよい。使用可能な色合い及び着色技術は、着色される可能性があるスラブの他の部分について本明細書で上に記載された通りである。
【0063】
本発明の最後の目的は、機能化された通行可能な舗装道路を製造するための方法であり、以下のステップ、すなわち
(a’)本発明による光スラブ、又は本発明による製造方法によって得られた光スラブを提供することと、
(b’)締結層を使用して光スラブを通行可能な舗装道路上に締結することと、
(c’)歩行者及び/又は車両の通行を可能にするために、被覆層を光スラブの第1の保護膜上に堆積することであって、被覆層は、光スラブによって放射された光の全て又は一部を透過させ、テクスチャ加工された外部表面を有する、堆積することと
を含む。
【0064】
本発明では、値に対する用語「実質的に」とは、前記値を中心にプラスマイナス10%、好ましくはプラスマイナス5%、具体的にはプラスマイナス1%の間隔を意味する。
【0065】
本発明では、任意の間隔は排他的であると理解されたい。特段の指定がない限り、用語「より高い」は「厳密により高い」を意味し、用語「より低い」は「厳密により低い」を意味する。
【0066】
本発明では、用語「含む」及びその変形は、限定しないと理解され、つまり他の構成要素又は他のステップの存在を排除しない。特定の実施形態では、この用語は、「から基本的になる」又は「からなる」と解釈されてもよい。
【0067】
当然のことながら、様々な他の修正が、添付の特許請求の範囲内で本発明に行われてもよい。本発明の異なる特徴、代替形態及び実施形態は、それらが互いに対して非互換性又は排他的でない限り、様々な組み合わせにより互いに関連することができる。
【0068】
その上、本発明の様々な他の特徴は、本発明の非限定的な実施形態を示す図面を参照してなされた添付の説明から浮かび上がる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】本発明による光スラブの全体図である。
図2】本発明による光スラブの図である。
図3】既存の舗装道路に一体化された、本発明による光スラブの図である。
図4】本発明によるスラブを得られる、異なる照明モードの図である。
図5】舗装道路に一体化された、本発明による無色の光スラブである。
図6】白色に着色されて舗装道路に一体化された、本発明による光スラブである。
図7】櫛型のPCB支持体上に平行に配置されたLED及び抵抗器を含む、光活性素子である。
図8】PCBの相互の間の異なる接続モードを示す全体図である。
図9図7に「ズーム1」と指定された領域の接続図である。
図10図7に「ズーム2」と指定された領域の接続図である。
図11図7に「ズーム3」と指定された領域の接続図である。
【0070】
これらの図において、異なる代替形態に共通する構造的及び/又は機能的要素は、同じ参照番号を有することができることに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0071】
図1に示された光スラブ100は、本発明によるスラブの全体像である。光スラブ100は、第1の保護膜101と、第1の外部封止膜102と、少なくとも1つの活性素子104を被覆する内部封止膜103と、第2の外部封止膜105と、最後に第2の保護膜106との積層を含む。
【0072】
図2に示された光スラブ100は、エポキシ樹脂とガラス繊維の複合物質などの、繊維と樹脂の複合物質であるプリペグ材料から作成された第1の保護膜101と、活性素子を保護するために水分バリアとして作用する第1の外部封止膜102と、プリント回路(PCB)支持体及びLEDを含む少なくとも1つの活性素子104を被覆する、いわゆる軟質封止材料から作成された内部封止膜103と、水分バリアとして作用する第2の外部封止膜105と、最後にエポキシ樹脂とガラス繊維の複合物質などの、繊維と樹脂の複合物質であるプリペグ材料から作成された第2の保護膜106との積層を含む。
【0073】
図3は、既存の舗装道路への光スラブ100の一体化を示す。光スラブ100は、接着樹脂層109を介して舗装道路110に締結される。光スラブ100は、光スラブ100によって放射された光の全て又は一部を透過させ、テクスチャ加工された外部表面を有する、装着層107で覆われる。装着層107は、具体的には機能化された舗装道路上の交通に必要なグリップを提供する。光スラブ100と装着層107との間には、装着層107と第1の保護膜101との間に最大の互換性を可能にする界面層108が存在する。界面層108は、グリップ(プライマ)を向上することができる。図3の実施形態では、光スラブ100は、具体的には第1の保護膜101(前面)と、光活性素子104と、第2の保護膜106(背面)とを含む。
【0074】
図4は、本発明による光スラブで得られる3つの異なる照明モードを示す。従って適切な制御で、光スラブの光素子104は、いわゆる「垂直」照明を、すなわち舗装道路110の表面に対して垂直な光線の主方向、及び舗装道路110の両側に均質な分布で放射し得る(図4のセクションA)。別法として、光素子は、いわゆる「接線」照明を、すなわち舗装道路110の表面と90°より低い角度、具体的には45°より低い角度を形成する光線の主方向で放射し得る(図4のセクションB)。いわゆる「混合」照明も、垂直照明を放射する光素子104と接線照明を放射する光素子104を組み合わせることによって得られる(図4のセクションC)。当然のことながら制御に依存して、各光素子の照明方向は、あらゆる所望の方向に適合することができる。
【0075】
図5及び図6は、光スラブ100が透明(図5)であるか又は着色され、例えば白色(図6)のいずれかである実施形態を示す。光スラブ100は、第1の保護膜(前面)101と、LED光活性素子104と、第2の保護膜(背面)106とを含む。第2の保護膜106は、図5の実施形態のように半透明であっても、又は着色され、具体的には図6の実施形態のように白色であってもよい。光スラブ100は、半透明のテクスチャ加工された装着層107で覆われ、接着剤109を使用して舗装道路110に締結される。別法として、舗装道路に一体化された光スラブの他の素子を着色することによって、例えば活性素子104のPCB回路を着色することによって、又は接着剤109を着色することによって、色がスラブに付与されてもよい。
【0076】
図7は、PCB支持体上に互いに並列に接続されたLEDを含む、活性素子104の電気回路図である。PCBは、それを製造中に使用された材料の最適化に関しても、アクセス可能な形状及び可能な接合の多様性に関しても、最適な櫛型を有する。図7の光活性素子は、その指の全てが同じ長さを有する櫛を含む。しかし櫛の各指は、本発明の精神に則り、活性素子によって照明される所望のパターンを得るために、単純に切断することによって多少短くされてもよい。必要であれば、切断は、その支持体上でLEDの単位レベルまで下げてもよい。LEDを並列に接続することにより、LEDを独立させることができる。各LEDは抵抗器に結合される。
【0077】
図8は、本発明によるPCB支持体を含む、複数の光活性素子の互いの単純化した接続を示す図であり、接続は、2つの櫛型PCBの基部の間、櫛型PCBの基部と別のPCBの指の端部との間(ズーム1、図9にも示されている)、2つのPCBの指の端部の間(ズーム2、図10にも示されている)、又は2つの櫛型PCBの基部の間で、具体的には互いに垂直に(ズーム3、図11にも示されている)同様に行うことができる。PCB間の接続には、錫メッキ銅ストリップ、具体的には5mm幅の錫メッキ銅ストリップを使用して行うことができる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11