(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】電子機器筐体及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 5/02 20060101AFI20241015BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
H05K5/02 Q
G06F1/16 312E
G06F1/16 312G
G06F1/16 312J
(21)【出願番号】P 2023003808
(22)【出願日】2023-01-13
【審査請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】溝口 文武
(72)【発明者】
【氏名】久保田 信一
(72)【発明者】
【氏名】田邊 英樹
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-170266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
G06F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器筐体であって、
略矩形のプレート状に形成された第1筐体部材と、
前記第1筐体部材が着脱可能に連結される第2筐体部材と、
前記第1筐体部材の幅方向で一対の縁部のうち、一方の第1縁部を前記第2筐体部材に締結する第1ねじ、及び他方の第2縁部を前記第2筐体部材に締結する第2ねじと、
前記第1筐体部材に保持された脱落防止ねじで構成され、前記幅方向を基準とした場合に前記第1ねじと前記第2ねじとの間となる位置で、前記第1筐体部材を前記第2筐体部材に締結する第3ねじと、
前記第2筐体部材に設けられ、前記第1ねじが螺合される第1ねじ穴、前記第2ねじが螺合される第2ねじ穴、及び前記第3ねじが螺合される第3ねじ穴と、
前記第1筐体部材の前記第1縁部の内面に設けられ、該第1縁部の外側を向いて突出した第1爪部を有する第1係合片と、
前記第1筐体部材の前記第2縁部の内面に設けられ、該第2縁部の外側を向いて突出した第2爪部を有する第2係合片と、
前記第2筐体部材に設けられ、前記第1係合片が係脱される第1受け部、及び前記第2係合片が係脱される第2受け部と、
を備え、
前記第1筐体部材と前記第2筐体部材は、前記第1ねじ及び前記第2ねじがそれぞれ前記第1ねじ穴及び前記第2ねじ穴から緩めて取り外される際は、互いの相対位置が実質的に変化せず、前記第3ねじが前記第3ねじ穴から緩めて取り外される際は、互いに離間する方向に相対移動するものであり、
前記第3ねじの先端側に設けられた第3ねじ部と、前記第3ねじ穴との噛合距離は、前記第3ねじが前記第3ねじ穴から緩めて取り外される際、前記第3ねじ部の根本側端部が前記第1筐体部材の押圧を開始した後も噛合状態が継続される長さである
ことを特徴とする電子機器筐体。
【請求項2】
電子機器筐体であって、
略矩形のプレート状に形成された第1筐体部材と、
前記第1筐体部材が着脱可能に連結される第2筐体部材と、
前記第1筐体部材の幅方向で一対の縁部のうち、一方の第1縁部を前記第2筐体部材に締結する第1ねじ、及び他方の第2縁部を前記第2筐体部材に締結する第2ねじと、
前記幅方向を基準とした場合に、前記第1ねじと前記第2ねじとの間となる位置で、前記第1筐体部材を前記第2筐体部材に締結する第3ねじと、
前記第2筐体部材に設けられ、前記第1ねじが螺合される第1ねじ穴、前記第2ねじが螺合される第2ねじ穴、及び前記第3ねじが螺合される第3ねじ穴と、
前記第1筐体部材の前記第1縁部の内面に設けられ、該第1縁部の外側を向いて突出した第1爪部を有する第1係合片と、
前記第1筐体部材の前記第2縁部の内面に設けられ、該第2縁部の外側を向いて突出した第2爪部を有する第2係合片と、
前記第2筐体部材に設けられ、前記第1係合片が係脱される第1受け部、及び前記第2係合片が係脱される第2受け部と、
を備え、
前記第1ねじは、前記第1筐体部材に形成された第1孔部に対して軸方向に相対移動
可能な状態で挿通された第1非ねじ部と、該第1非ねじ部の先端側に設けられた第1ねじ部と、を有し、該第1ねじ部の長さは、前記第1非ねじ部が前記第1孔部に対して相対移動可能な距離よりも短く、
前記第2ねじは、前記第1筐体部材に形成された第2孔部に対して軸方向に相対移動
可能な状態で挿通された第2非ねじ部と、該第2非ねじ部の先端側に設けられた第2ねじ部と、を有し、該第2ねじ部の長さは、前記第2非ねじ部が前記第2孔部に対して相対移動可能な距離よりも短く、
前記第3ねじは、前記第1筐体部材に保持された脱落防止ねじで構成されると共に、前記第1筐体部材に形成された第3孔部に対して軸方向に相対移動
可能な状態で挿通された第3非ねじ部と、該第3非ねじ部の先端側に設けられた第3ねじ部と、を有し、該第3ねじ部と前記第3ねじ穴との噛合距離は、前記第3非ねじ部が前記第3孔部に対して相対移動可能な距離よりも長い
ことを特徴とする電子機器筐体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子機器筐体であって、
前記第1縁部及び前記第2縁部と交差する前記第1筐体部材の第3縁部の内面に設けられ、該第3縁部に沿って前記第3ねじ側とは逆方向を向いて突出した第3爪部を有する第3係合片と、
前記第2筐体部材に設けられ、前記第3係合片が係脱される第3受け部と、
をさらに備える
ことを特徴とする電子機器筐体。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器筐体であって、
前記第3爪部は、その先端面の一部を切り欠いたように形成された切欠部を有し、該切欠部によって前記第3受け部に対する係合面の表面積が削減されている
ことを特徴とする電子機器筐体。
【請求項5】
請求項1に記載の電子機器筐体であって、
前記第1ねじは、前記第1筐体部材に形成された第1孔部に対して軸方向に相対移動
可能な状態で挿通された第1非ねじ部と、該第1非ねじ部の先端側に設けられた第1ねじ部と、を有し、該第1ねじ部の長さは、前記第1非ねじ部が前記第1孔部に対して相対移動可能な距離よりも短く、
前記第2ねじは、前記第1筐体部材に形成された第2孔部に対して軸方向に相対移動
可能な状態で挿通された第2非ねじ部と、該第2非ねじ部の先端側に設けられた第2ねじ部と、を有し、該第2ねじ部の長さは、前記第2非ねじ部が前記第2孔部に対して相対移動可能な距離よりも短く、
前記第3ねじは、前記第1筐体部材に保持された脱落防止ねじで構成されると共に、前記第1筐体部材に形成された第3孔部に対して軸方向に相対移動
可能な状態で挿通された第3非ねじ部と、該第3非ねじ部の先端側に設けられた第3ねじ部と、を有し、該第3ねじ部と前記第3ねじ穴との噛合距離は、前記第3非ねじ部が前記第3孔部に対して相対移動可能な距離よりも長い
ことを特徴とする電子機器筐体。
【請求項6】
請求項2又は5に記載の電子機器筐体であって、
前記第3ねじ部の長さは、前記第1ねじ部の長さ及び前記第2ねじ部の長さよりも長い
ことを特徴とする電子機器筐体。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の電子機器筐体と、
前記電子機器筐体の内部に収容された電子部品と、
前記電子機器筐体の表面に設けられた入力操作部と、
を備え、
前記第2筐体部材は、前記電子機器筐体の前記表面を構成し、
前記第1筐体部材は、前記電子機器筐体の底面を構成している
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器筐体及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型PCやタブレット型PC等の電子機器の筐体は、通常、2つの筐体部材を重ねて連結することで扁平な箱状に構成されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような電子機器は、メンテナンスや部品交換のためにユーザが筐体部材を取り外して筐体内部にアクセスできる必要がある。
【0005】
ところで、特許文献1に示されるように、電子機器筐体は、ねじとフック状の係合片とを併用して筐体部材同士を連結した構造が多い。この種の電子機器筐体は、筐体部材を取り外す際には先ず全てのねじを緩め、次に筐体部材間の微小な隙間にへら等の特殊な工具を差し込んで係合片を外す必要がある。このため、このような電子機器筐体は、筐体部材の取外作業にへら等の工具を必要とするばかりか、係合片の位置との関係でどの位置に工具を差し込んでよいかも分かりにくく、作業性が低かった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、筐体部材を容易に取り外すことができる電子機器筐体及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様に係る電子機器筐体は、略矩形のプレート状に形成された第1筐体部材と、前記第1筐体部材が着脱可能に連結される第2筐体部材と、前記第1筐体部材の幅方向で一対の縁部のうち、一方の第1縁部を前記第2筐体部材に締結する第1ねじ、及び他方の第2縁部を前記第2筐体部材に締結する第2ねじと、前記第1筐体部材に保持された脱落防止ねじで構成され、前記幅方向を基準とした場合に前記第1ねじと前記第2ねじとの間となる位置で、前記第1筐体部材を前記第2筐体部材に締結する第3ねじと、前記第2筐体部材に設けられ、前記第1ねじが螺合される第1ねじ穴、前記第2ねじが螺合される第2ねじ穴、及び前記第3ねじが螺合される第3ねじ穴と、前記第1筐体部材の前記第1縁部の内面に設けられ、該第1縁部の外側を向いて突出した第1爪部を有する第1係合片と、前記第1筐体部材の前記第2縁部の内面に設けられ、該第2縁部の外側を向いて突出した第2爪部を有する第2係合片と、前記第2筐体部材に設けられ、前記第1係合片が係脱される第1受け部、及び前記第2係合片が係脱される第2受け部と、を備え、前記第1筐体部材と前記第2筐体部材は、前記第1ねじ及び前記第2ねじがそれぞれ前記第1ねじ穴及び前記第2ねじ穴から緩めて取り外される際は、互いの相対位置が実質的に変化せず、前記第3ねじが前記第3ねじ穴から緩めて取り外される際は、互いに離間する方向に相対移動する。
【0008】
本発明の第2態様に係る電子機器筐体は、略矩形のプレート状に形成された第1筐体部材と、前記第1筐体部材が着脱可能に連結される第2筐体部材と、前記第1筐体部材の幅方向で一対の縁部のうち、一方の第1縁部を前記第2筐体部材に締結する第1ねじ、及び他方の第2縁部を前記第2筐体部材に締結する第2ねじと、前記幅方向を基準とした場合に、前記第1ねじと前記第2ねじとの間となる位置で、前記第1筐体部材を前記第2筐体部材に締結する第3ねじと、前記第2筐体部材に設けられ、前記第1ねじが螺合される第1ねじ穴、前記第2ねじが螺合される第2ねじ穴、及び前記第3ねじが螺合される第3ねじ穴と、前記第1筐体部材の前記第1縁部の内面に設けられ、該第1縁部の外側を向いて突出した第1爪部を有する第1係合片と、前記第1筐体部材の前記第2縁部の内面に設けられ、該第2縁部の外側を向いて突出した第2爪部を有する第2係合片と、前記第2筐体部材に設けられ、前記第1係合片が係脱される第1受け部、及び前記第2係合片が係脱される第2受け部と、を備え、前記第1ねじは、前記第1筐体部材に形成された第1孔部に対して軸方向に相対移動な状態で挿通された第1非ねじ部と、該第1非ねじ部の先端側に設けられた第1ねじ部と、を有し、該第1ねじ部の長さは、前記第1非ねじ部が前記第1孔部に対して相対移動可能な距離よりも短く、前記第2ねじは、前記第1筐体部材に形成された第2孔部に対して軸方向に相対移動な状態で挿通された第2非ねじ部と、該第2非ねじ部の先端側に設けられた第2ねじ部と、を有し、該第2ねじ部の長さは、前記第2非ねじ部が前記第2孔部に対して相対移動可能な距離よりも短く、前記第3ねじは、前記第1筐体部材に保持された脱落防止ねじで構成されると共に、前記第1筐体部材に形成された第3孔部に対して軸方向に相対移動な状態で挿通された第3非ねじ部と、該第3非ねじ部の先端側に設けられた第3ねじ部と、を有し、該第3ねじ部の長さは、前記第3非ねじ部が前記第3孔部に対して相対移動可能な距離よりも長い。
【発明の効果】
【0009】
本発明の上記態様によれば、筐体部材を容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る電子機器筐体を備える電子機器の平面図である。
【
図6A】
図6Aは、係合部及びその周辺部を拡大した筐体の底面図である。
【
図7A】
図7Aは、係合部を構成する係合片及び受け部の模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る電子機器筐体及びこれを備える電子機器について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、一実施形態に係る電子機器筐体10を備える電子機器12の平面図である。本実施形態では、電子機器筐体10(以下、単に「筐体10」と呼ぶこともある。)をノート型PCである電子機器12に適用した構成を例示する。電子機器筐体10を適用可能な電子機器は、ノート型PC以外、例えばタブレット型PC、デスクトップ型PC、スマートフォン又は携帯電話等であってもよい。
【0013】
図1は、ヒンジ14によって筐体10からディスプレイ筐体16を開いた状態(使用態様)を示している。ディスプレイ筐体16は、筐体10の後縁部に対してヒンジ14を介して相対的に回動可能に連結されている。ディスプレイ筐体16は、例えば有機ELや液晶で構成されたディスプレイ20が搭載されている。
【0014】
以下では、筐体10について、
図1に示す使用態様においてディスプレイ20を見ながらキーボード装置22を操作するユーザから見た方向で、左右の幅方向をX1,X2方向、前後の奥行方向をY1,Y2方向、上下の厚み方向をZ1,Z2方向と呼んで説明する。X1,X2方向は、まとめてX方向と呼ぶこともあり、Y1,Y2方向及びZ1,Z2方向についても同様にY,Z方向と呼ぶこともある。
【0015】
筐体10は、第1筐体部材24と第2筐体部材25とを連結した構造であり、扁平な箱状を成している。キーボード装置22は、第2筐体部材25に固定され、筐体10の表面10aを臨む入力操作部である。筐体10の表面10aには、キーボード装置22の前側にタッチパッド装置26等の入力操作部を設けてもよい。筐体10の内部には、CPU(Central Processing Unit)やメモリを実装した基板27(
図5A参照)やバッテリ装置等の各種電子部品が収納されている。
【0016】
次に、本実施形態に係る電子機器筐体10の具体的な構成例を説明する。
【0017】
図2は、筐体10の底面図である。
図3Aは、
図2中のIII-III線に沿う模式的な断面図である。
図3Bは、
図3Aに示すねじ34を緩めた状態を示す図である。
図4Aは、
図2中のIV-IV線に沿う模式的な断面図である。
図4Bは、
図4Aに示すねじ40を緩めた状態を示す図である。
図5Aは、
図2中のV-V線に沿う模式的な断面図である。
図5Bは、
図5Aに示すねじ40を緩めた状態を示す図である。
【0018】
図2及び
図5Aに示すように、第1筐体部材24は、略矩形のプレート状に形成され、筐体10の底面10bを形成する。第2筐体部材25は、略矩形のバスタブ状に形成され、筐体10の四周側面を形成する立壁25a~25dを四周縁部に有する。第1筐体部材24は、第2筐体部材25の底面側開口を塞ぐ蓋体となる。筐体10のY2側の側面を形成する立壁25cは、左右両端を除く大部分に凹状部14aを有する。凹状部14aは、ヒンジ14の設置スペースである。
図2中の参照符号28は、底面10bの適宜位置に固着されたゴム脚である。
【0019】
筐体部材24,25は、マグネシウム若しくはアルミニウム等の金属材料、ABS樹脂若しくはガラス繊維強化プラスチック等の樹脂材料、又は、炭素繊維強化プラスチック等のカーボン材料等で形成されている。筐体部材24,25の形状及び材質は、適宜変更可能である。
【0020】
図2に示すように、第1筐体部材24は、第2筐体部材25に対して2種類の締結部30,31と、2種類の係合部32,33とを用いて着脱可能に連結される。
【0021】
図2及び
図3Aに示すように、締結部30は、ねじ34と、ねじ34が螺合されるねじ穴35とで構成されている。締結部30は、第1筐体部材24の左右幅方向で一方(X1側)の縁部24aと、他方(X2側)の縁部24bを第2筐体部材25に対して締結する。例えば締結部30は、縁部24a,24bの長手方向(Y方向)に沿ってそれぞれ2箇所に設けられる。
【0022】
図3Aに示すように、ねじ34は、頭部34aと、非ねじ部34bと、ねじ部34cとを有する。頭部34aは、第1筐体部材24の底面10aに形成されたザグリ36に収容される。
【0023】
非ねじ部34bは、頭部34aとねじ部34cとの間に設けられ、外周面にねじ山が形成されていない円柱部分である。本実施形態の場合、非ねじ部34bは、頭部34aから突出する大径部分と、この大径部分から突出する小径部分とを有する段付き構造とされている。非ねじ部34bの大径部分は、第1筐体部材24のザグリ36の底部に貫通形成された孔部36aに対し、軸方向に相対移動可能な状態で挿通されている。非ねじ部34bの小径部分は、ワッシャ37に対して軸方向に相対移動可能な状態で挿通されている。ワッシャ37は、第1筐体部材24の内面24e側に配置される。非ねじ部34bは、段付き構造でなくてもよく、この場合は、非ねじ部34bの全長を小径部分で構成し、孔部36a及びワッシャ37に挿通するとよい。
【0024】
ねじ部34cは、非ねじ部34bの先端側に設けられ、外周面に雄ねじが形成された部分である。ねじ部34cの長さ(有効長さ)は、非ねじ部34bが孔部36a及びワッシャ37に対して相対移動可能な距離よりも短い。
【0025】
ねじ穴35は、円筒状のボス部38の内周面に形成された雌ねじである。ボス部38は、第2筐体部材25の内面25eからZ2方向に突出形成されている。ボス部38には、ねじ穴35の開口端から連続し、ねじ穴35よりも大径の穴部38aが形成されている。穴部38aは、内周面に雌ねじが形成されず、ねじ部34cと螺合しない構造となっている。穴部38aの軸方向の長さは、ねじ34のねじ部34cの長さよりも長い。
【0026】
図3A及び
図3Bに示すように、本実施形態のねじ34は、非ねじ部34bが孔部36aに挿通された状態でワッシャ37が保持されることで、第1筐体部材24に対して抜け止め保持された脱落防止ねじ(キャプチャーねじ)である。ねじ34は、脱落防止ねじではなくてもよいが、第1筐体部材24を第2筐体部材25から取り外す際の取扱性及び紛失防止等を考慮すると脱落防止ねじが好ましい。
【0027】
図2及び
図4Aに示すように、締結部31は、ねじ40と、ねじ40が螺合されるねじ穴41とで構成されている。締結部31は、縁部24a,24bと略直交する第1筐体部材24のY2側の縁部24cを第2筐体部材25に対して締結する。本実施形態の締結部31は、縁部24cの長手方向(Y方向)で中央付近の1か所にのみ設けられている。締結部31は、例えば縁部24cのX方向中央を跨ぐ2か所に設けてもよい。なお、
図4A及び
図4Bに示す締結部31及びその周辺部において、
図3A及び
図3Bに示す締結部30及びその周辺部と同一又は同様な機能及び効果を奏する構成要素には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略し、以下の各図についても同様とする。
【0028】
図4Aに示すように、ねじ40は、頭部40aと、非ねじ部40bと、ねじ部40cとを有する。頭部40aは、ザグリ36に収容される。
【0029】
非ねじ部40bは、頭部40aとねじ部40cとの間に設けられ、外周面にねじ山が形成されていない円柱部分である。本実施形態の場合、非ねじ部40bは、頭部40aから突出する大径部分と、この大径部分から突出する小径部分とを有する段付き構造とされている。非ねじ部40bは、大径部分が孔部36aに対して軸方向に相対移動可能な状態で挿通され、小径部分がワッシャ37に対して軸方向に相対移動可能な状態で挿通されている。非ねじ部40bは、段付き構造でなくてもよく、この場合は、非ねじ部40bの全長を小径部分で構成し、孔部36a及びワッシャ37に挿通するとよい。
【0030】
ねじ部40cは、非ねじ部40bの先端側に設けられ、外周面に雄ねじが形成された部分であるねじ部40cの長さ(有効長さ)は、非ねじ部40bが孔部36a及びワッシャ37に対して相対移動可能な距離よりも長い。
【0031】
ねじ穴41は、第2筐体部材25に形成されたボス部38の内周面に形成された雌ねじである。ねじ穴41を形成したボス部38では、穴部38aの軸方向の長さは、ねじ40のねじ部40cの長さよりも短い。
【0032】
図4A及び
図4Bに示すように、本実施形態のねじ40は、非ねじ部40bが孔部36aに挿通された状態でワッシャ37が保持されることで、第1筐体部材24に対して抜け止め保持された脱落防止ねじである。
【0033】
図2及び
図5Aに示すように、係合部32は、係合片44と、受け部45とで構成されている。係合部32は、第1筐体部材24の縁部24a,24b,24dを第2筐体部材25に対して連結するフック状のラッチ式係合部である。縁部24dは、第1筐体部材24のY1側でX方向に延在している。
図2に示す構成例では、縁部24dは、係合部32のみで第2筐体部材25に連結されるが、ここに締結部30を設けてもよい。
【0034】
図5Aに示すように、係合片44は、突出片44aと、爪部44bとを有する。
【0035】
突出片44aは、第1筐体部材24の内面24eからZ1方向に突出した薄い板片である。爪部44bは、突出片44aの先端から各縁部24a,24b,24dの外側を向いて突出している。つまり縁部24aの爪部44bは、X1方向に突出している。縁部24bの爪部44bは、X2方向に突出している。縁部24dの爪部44bは、Y1方向に突出している。爪部44bのZ2側表面は、平面で形成され、受け部45に対する係止面となる。爪部44bのZ1側表面は、先端に向かって次第にZ2側に傾斜した傾斜面で形成され、爪部44bを受け部45に係合させる際の乗越え面となる。
【0036】
受け部45は、各縁部24a,24b,24dに対応する第2筐体部材25の各立壁25a,25b,25dの内壁面から突出した爪状の突起である。受け部45のZ2側表面は、先端に向かって次第にZ1側に傾斜した傾斜面で形成され、爪部44bを係合させる際の乗越え面となる。受け部45のZ1側表面は、平面で形成され、爪部44bの係止面となる。
【0037】
図6Aは、係合部33及びその周辺部を拡大した筐体10の底面図である。
図6Bは、
図6Aに示す状態からねじ40を緩めた状態を示す図である。なお、
図6A及び
図6Bは、X1側の係合部33及びその周辺部を拡大し、第1筐体部材24の外形を2点鎖線で図示している。
図7Aは、係合部33を構成する係合片48及び受け部49の模式的な斜視図である。
図7Bは、
図7Aに示す状態からねじ40を緩めて係合片48が移動した状態を示す図である。なお、
図7A及び
図7Bは、係合片48を爪部48bの根本で切断し、突出片48aの図示を省略した図としている。
【0038】
図2及び
図5A~
図7Bに示すように、係合部33は、係合片48と、受け部49とで構成されている。係合部33は、第1筐体部材24の縁部24cを第2筐体部材25に対して連結するフック状のラッチ式係合部である。係合部33は、縁部24cの長手方向の両端部付近にそれぞれ設けられている。
【0039】
図5A~
図7Bに示すように、係合片48は、突出片48aと、爪部48bと、切欠部48cとを有する。
【0040】
突出片48aは、第1筐体部材24の内面24eからZ1方向に突出した薄い板片である。爪部48bは、突出片48aの先端から縁部24cに沿うX方向に延びると共に、締結部31(ねじ40)側とは逆方向に突出している。つまりX1側の係合片48の爪部48bは、X1方向を向いて突出している。X2側の係合片48の爪部48bは、X2方向を向いて突出している。爪部48bのZ2側表面は、平面で形成され、受け部49に対する係止面となる。爪部48bのZ1側表面は、先端に向かって次第にZ2側に傾斜した傾斜面で形成され、爪部48bを受け部49に係合させる際の乗越え面となる。
【0041】
切欠部48cは、爪部48bの先端側部分の一部、具体的には爪部48bのY2側の角部を切り欠いたように形成されている。爪部48bは、切欠部48cを有することで、受け部49に対する係合面の表面積が削減されている。
【0042】
受け部49は、縁部24cに対応する第2筐体部材25の立壁25cの内壁面から突出し、X方向を向いた爪状の突起である。X1側の受け部49は、Z2側表面がX2側に向かって次第にZ1側に傾斜した傾斜面で形成され、爪部48bを係合させる際の乗越え面となる。X2側の受け部49は、Z2側表面がX1側に向かって次第にZ1側に傾斜した傾斜面で形成され、爪部48bを係合させる際の乗越え面となる。受け部49のZ1側表面は、平面で形成され、爪部48bの係止面となる。
【0043】
次に、第1筐体部材24を第2筐体部材25から取り外す動作の一手順を説明する。
【0044】
図3A、
図4A及び
図5Aに示すように、筐体10は、筐体部材24,25が連結された状態では、ねじ34,40がねじ穴35,41に締め付けられ、係合片44,48が受け部45,49に係合されている。この状態から第1筐体部材24を第2筐体部材25から取り外す際は、
図2に示すようにディスプレイ筐体16を筐体10の表面10a上に閉じ、底面10bを上にした状態で行う。
【0045】
先ず、底面10bに露出している全てのねじ34,40をドライバ等の工具でねじ穴35,41から緩めて取り外す。本実施形態では、合計5本のねじ34,40を順不同で取り外せばよい。
【0046】
この際、
図3A及び
図3Bに示すように、締結部30のねじ34では、ねじ部34cの長さが、孔部36a及びワッシャ37に対する非ねじ部34bの相対移動可能な距離よりも短い。このため、ねじ34は、ねじ部34cがねじ穴35から取り外されるまでの間、非ねじ部34bがZ2方向に移動しても孔部36a及びワッシャ37のZ方向位置を変化させない。つまり締結部30では、ねじ34がねじ穴35から取り外される際、ワッシャ37が第1筐体部材24をZ2方向に押圧せず、筐体部材24,25間の相対位置を実質的に変化させない。なお、筐体部材24,25間の相対位置が実質的に変化しない、とは、相対位置が全く変化しない場合は勿論、例えばねじ34がZ2方向に移動することに伴ってねじ34とワッシャ37や孔部36aの内周面等との摩擦によって第1筐体部材24が多少移動する場合も含む概念である。要は、ねじ穴35から取り外される際、ねじ34が積極的に第1筐体部材24を押圧しない構成であればよい。
【0047】
一方、
図4A及び
図4Bに示すように、締結部31のねじ40では、ねじ部40cの長さが、孔部36a及びワッシャ37に対する非ねじ部40bの相対移動可能な距離よりも長い。このため、ねじ40は、ねじ部40cがねじ穴41から取り外される際、非ねじ部40bが孔部36a及びワッシャ37に対して相対移動した後も、さらにZ2方向に移動する。その結果、ねじ40は、ねじ部40cの根本部分でワッシャ37をZ2方向に押圧し、ワッシャ37を介して第1筐体部材24を第2筐体部材25から離間するZ2方向に押圧する。これにより筐体部材24,25は、互いに離間する方向に相対移動する。
【0048】
他方で、ねじ40をねじ穴41から取り外す動作の開始時、係合部32を構成する係合片44が受け部45に係合した状態にある。つまり第1筐体部材24は、ねじ40を略中央とする幅方向(X方向)で両端側の縁部24a,24bが係合部32を介して第2筐体部材25に係合された状態のまま、中央部のみがねじ40によって次第にZ2方向に持ち上がる。なお、係合部33を構成する係合片48も縁部24a,24bに近接した位置で受け部49に係合している。
【0049】
つまり第1筐体部材24は、ねじ40によってX方向で略中央がZ2方向に持ち上げられる際、その両端側の縁部24a,24bは係合部32によって保持されている。従って、
図5Bに示すように、第1筐体部材24は、X方向で略中央がZ2側に膨らむように弾性変形して湾曲する。換言すれば、第1筐体部材24は、縁部24a,24bがそれぞれX方向で中央側へと移動する。
【0050】
そして、ねじ40がねじ穴41から完全に取り外されると、
図5Bに示すように、係合片44の爪部44bが受け部45から完全に離脱した位置又は略離脱した位置まで移動し、係合部32での係合状態が完全に解除又は略解除された状態となる。
【0051】
一方、係合部33は、縁部24cを第2筐体部材25に連結するものである。このため、受け部49は、縁部24a,24bに対応する立壁28a,28bに直接形成せず、X方向で立壁28a,28bから中央側にオフセットした位置に配置している。従って、
図5B、
図6B及び
図7Bに示すように、ねじ40がねじ穴41から完全に取り外された際、係合片48の爪部48bは、縁部24a,24bのX方向で中央側への移動に伴って、ある程度は受け部49からの係合解除方向に移動している。但し、係合部33の係合状態は完全には解除されていない。しかしながら、この状態では、爪部48bは、その先端部のみが受け部49に係止されているため、互いの係止面積は僅かである。また、切欠部48cの作用により、爪部48bと受け部49との間の係止面積は一層削減されている。
【0052】
そこで、ユーザは、ねじ40の持ち上げ作用によって形成された筐体部材24,25間の隙間G(
図5B参照)が目印となるため、この隙間Gに指先等を引っ掛けて、第1筐体部材24を第2筐体部材25からZ2側に持ち上げる。そうすると、隙間GとはY方向で逆側にあり、未だ係合状態にある係合部32が回動支点となり、第1筐体部材24は、縁部24c側がZ2方向に持ち上がるように回動する。これにより、既に係合状態が略解除されている縁部24a,24bの係合部33だけでなく、僅かな係止面積で係合している係合部33の係合状態も容易に解除される。そして、第1筐体部材24の縁部24cを第2筐体部材25から大きく持ち上げるか、又は第1筐体部材24を第2筐体部材25からY2方向へと引き寄せることで、縁部24dの係合部32の係合状態も容易に解除できる。従って、ユーザは、第1筐体部材24を第2筐体部材25から容易に取り外すことができる。
【0053】
以上のように、本実施形態の筐体10は、第1筐体部材24の幅方向で一対の縁部24a,24bのうち、一方の縁部(第1縁部)24aを第2筐体部材25に締結するねじ(第1ねじ)34、及び他方の縁部(第2縁部)24bを第2筐体部材25に締結するねじ(第2ねじ)34と、第1筐体部材24に保持され、X方向を基準として縁部24a,24bを締結するねじ34,34の間となる位置で第1筐体部材24を第2筐体部材25に締結するねじ(第3ねじ)40とを備える。また、筐体10は、第2筐体部材25に設けられ、縁部24aのねじ34が螺合されるねじ穴(第1ねじ穴)35、縁部24bのねじ34が螺合されるねじ穴(第2ねじ穴)35、及びねじ40が螺合されるねじ穴(第3ねじ穴)41を備える。さらに、筐体10は、縁部24aの内面24eに設けられ、縁部24aの外側を向いて突出した爪部(第1爪部)44bを有する係合片(第1係合片)44と、縁部24bの内面24eに設けられ、縁部24bの外側を向いて突出した爪部(第2爪部)44bを有する係合片(第2係合片)44と、第2筐体部材25に設けられ、縁部24aの係合片44が係脱される受け部(第1受け部)45、及び縁部24bの係合片44が係脱される受け部(第2受け部)45とを備える。
【0054】
ここで、本実施形態の筐体10を構成する第1筐体部材24と第2筐体部材25は、ねじ34がねじ穴35から緩めて取り外される際は、互いの相対位置が実質的に変化せず、ねじ40がねじ穴41から緩めて取り外される際は、互いに離間する方向に相対移動に構成するとよい。
【0055】
また、本実施形態の筐体10では、ねじ34は、第1筐体部材24に形成された孔部36aに対して軸方向に相対移動な状態で挿通された非ねじ部34bと、非ねじ部34bの先端側に設けられたねじ部34cと、を有し、ねじ部34cの長さは、非ねじ部34bが孔部36aに対して相対移動可能な距離よりも短い。さらに、筐体10では、ねじ40は、第1筐体部材24に保持された脱落防止ねじで構成されると共に、第1筐体部材24に形成された孔部36aに対して軸方向に相対移動な状態で挿通された非ねじ部40bと、非ねじ部40bの先端側に設けられたねじ部40cと、を有し、ねじ部40cの長さは、非ねじ部40bが孔部36aに対して相対移動可能な距離よりも長い構成してもよい。
【0056】
これにより当該筐体10では、筐体部材24,25間を取り外す際は、各ねじ34,40を緩めて各ねじ穴35,41から取り外すだけでよい。そうすると、筐体10は、ねじ34,34間に位置するねじ40によって筐体部材24,25間に隙間Gが形成される。同時に第1筐体部材24の湾曲変形により、X方向で両端側に位置する縁部24a,24bに設けた各係合片44を各受け部45から離脱させる方向に移動させることができる。その結果、ユーザは、隙間Gに指先等を引っ掛けて第1筐体部材24を第2筐体部材25から持ち上げるだけで、容易に第1筐体部材24を第2筐体部材25から取り外すことができる。このため、筐体10は、筐体部材24,25の取り外しにへら等の特殊な工具も不要となる。
【0057】
当該筐体10では、縁部24a,24bと交差する第1筐体部材24の縁部(第3縁部)24cの内面24eに設けられ、縁部24cに沿ってねじ40側とは逆方向を向いて突出した爪部(第3爪部)48bを有する係合片(第3係合片)48と、第2筐体部材25に設けられ、係合片48が係脱される受け部(第3受け部)49と備えてもよい。ここで、爪部48bは、その先端面の一部を切り欠いたように形成された切欠部48cを有し、切欠部48cによって受け部49に対する係合面の表面積が削減された構成とするとよい。そうすると、ねじ40と同一の縁部24cを固定する係合片48と受け部49との間の係止面積を削減しつつ、十分な係止面積を確保できる。このため、筐体部材24,25を互いに連結した状態では係合部33での安定した係合が確保でき、筐体部材24,25を取り外す際には係合部33での係合状態を一層容易に解除可能となる。
【0058】
当該筐体10では、ねじ部40cの長さは、ねじ部34cの長さよりも長いことが好ましい。そうすると、ねじ40は、第1筐体部材24を第2筐体部材25から一層大きく持ち上げることができ、隙間Gを十分に広げることができ、また係合部32,33を係合解除方向へと一層確実に動作させることができる。例えばねじ部40cの長さを2.8mmとした場合、ねじ部34cの長さは1.8mmとしてもよい。この場合、例えば非ねじ部40bの孔部36a及びワッシャ37に対する相対移動可能な距離は、2.8mmより十分に小さくし、非ねじ部34bの孔部36a及びワッシャ37に対する相対移動可能な距離は、1.8mmより大きくするとよい。
【0059】
なお、ねじ34は、ねじ部34cを非ねじ部34bよりも短く構成し、緩める際に第1筐体部材24を第2筐体部材25から確実に持ち上げない構成とすることが好ましい。すなわち、ねじ34は、ねじ40と異なり、縁部24a,24bにあって係合部32,33の近傍に位置している。このため、仮にねじ34を緩めた際に、ねじ34が第1筐体部材24を第2筐体部材25から持ち上げる構成とすると、第1筐体部材24を湾曲変形させて隙間Gを形成できなくなる。さらには、ねじ34が第1筐体部材24を持ち上げると、各係合部32,33は係合片44,48と受け部45,49とがZ方向で互いに強く押し付けられるため、係合片44,48が破損する懸念もあり、係合状態の解除も容易でなくなる。そこで、ねじ34は、ねじ40と異なり第1筐体部材24を第2筐体部材25から持ち上げないように構成することが好ましい。
【0060】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【0061】
上記した締結部30,31及び係合部32,33の配置は適宜変更してもよい。但し、締結部31は、筐体部材24,25の所定の幅方向(例えばX方向)で、左右の締結部30,30の間となる位置にある必要がある。
【符号の説明】
【0062】
10 電子機器筐体
12 電子機器
14 ヒンジ
16 ディスプレイ筐体
24 第1筐体部材
25 第2筐体部材
30,31 締結部
32,33 係合部
34,40 ねじ
35,41 ねじ穴
36a 孔部
44,48 係合片
45,49 受け部
48c 切欠部