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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】情報処理方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20241015BHJP
   G06Q 20/16 20120101ALI20241015BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
G06Q20/16
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023200603
(22)【出願日】2023-11-28
(62)【分割の表示】P 2019140660の分割
【原出願日】2019-07-31
(65)【公開番号】P2024020555
(43)【公開日】2024-02-14
【審査請求日】2023-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】末永 麻衣
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 伸明
(72)【発明者】
【氏名】多田 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 亮
(72)【発明者】
【氏名】真壁 悠
(72)【発明者】
【氏名】曾川 景介
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-087026(JP,A)
【文献】国際公開第2011/148874(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0130731(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0202455(US,A1)
【文献】特開2016-181192(JP,A)
【文献】特開2007-148593(JP,A)
【文献】特開2002-334285(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0119190(US,A1)
【文献】特開2017-021675(JP,A)
【文献】特開平11-265413(JP,A)
【文献】特開2014-056413(JP,A)
【文献】特開2004-326727(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
ユーザと前払式支払手段に利用される口座種別とを対応付けるステップと、
前記ユーザについて所定の本人確認がされた場合に、前記ユーザと資金移動手段に利用される口座種別とを対応付けるステップと、
第1ユーザから第2ユーザへ送信する金銭価値の情報を含む送信リクエストを受信するステップと、
前記第2ユーザに対応付けられた口座種別に基づいて、前記金銭価値の一部又は全部を、前記前払式支払手段又は前記資金移動手段で行うことを決定するステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記情報処理装置が、
前記第2ユーザによる前記金銭価値の一部又は全部の受領リクエストを、取得するステップ、をさらに実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記受領リクエストは、前記第2ユーザによる前記金銭価値の一部又は全部の受領を、前記前払式支払手段又は前記資金移動手段での受領の選択を含む、請求項2の記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記情報処理装置が、
前記第2ユーザが前記資金移動手段の口座種別と対応付けられていない場合に、前記金銭価値の一部又は全部の受領を、前記前払式支払手段で行うステップ、をさらに実行する、請求項1~3のいずれか一項の記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記情報処理装置が、
前記第1ユーザが前記資金移動手段の口座種別と対応づけられている場合であって、前記第2ユーザが前記資金移動手段の口座種別と対応づけられていない場合に、前記金銭価値の一部又は全部の受領を、前記前払支払手段で行うステップ、をさらに実行する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記情報処理装置が、
前記金銭価値の一部又は全部の受領を、設定された優先度に基づいて前記前払式支払手段又は前記資金移動手段で行うことを決定するステップ、をさらに実行する、請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記情報処理装置が、
前記第1ユーザの残高が前記金銭価値よりも低い場合に、前記第1ユーザの残高に自動的に金銭価値を追加するステップ、をさらに実行する、請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記情報処理装置が、
前記金銭価値の一部又は全部を前記第1ユーザに対応付けられた口座で一時的に凍結するステップ、をさらに実行する、請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記情報処理装置が、
前記第2ユーザによる、前記第1ユーザから前記第2ユーザへの金銭価値の請求リクエストを受信するステップ、をさらに実行する、請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
ユーザと前払式支払手段に利用される口座種別とを対応付けるステップと、
前記ユーザについて所定の本人確認がされた場合に、前記ユーザと資金移動手段に利用される口座種別とを対応付けるステップと、
第1ユーザから第2ユーザへ送信する金銭価値の情報を含む送信リクエストを受信するステップと、
前記第2ユーザに対応付けられた口座種別に基づいて、前記金銭価値の一部又は全部を、前記前払式支払手段又は前記資金移動手段で行うことを決定するステップと、
を実行させるための、コンピュータプログラム。
【請求項11】
情報処理システムであって、
ユーザと前払式支払手段に利用される口座種別とを対応付け、前記ユーザについて所定の本人確認がされた場合に、前記ユーザと資金移動手段に利用される口座種別とを対応付ける第1ユーザの情報処理装置と、
前記第1ユーザから第2ユーザへ送信する金銭価値の情報を含む送信リクエストを受信し、前記第2ユーザに対応付けられた口座種別に基づいて、前記金銭価値の一部又は全部を、前記前払式支払手段又は前記資金移動手段で行うことを決定する前記2ユーザの情報処理装置と、
を備えた情報処理システム。
【請求項12】
情報処理装置であって、
第1ユーザから第2ユーザへ送信する金銭価値の情報を含む送信リクエストを受信し、
前記第2ユーザに対応付けられた口座種別に基づいて、前記金銭価値の一部又は全部を、前払式支払手段又は資金移動手段で行うことを決定する
ように構成されており、ユーザと前記前払式支払手段に利用される口座種別とが対応付けられており、前記ユーザについて所定の本人確認がされた場合に、前記ユーザと前記資金移動手段に利用される口座種別とが対応付けられている、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法及び端末に関し、より詳細には、資金移動手段の口座を有していないユーザに送金するための情報処理方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、銀行口座に送金を行うのではなく、スマートフォンなどの端末を用いた個人間送金が多く用いられるにようになってきている。資金決済に関する法律(いわゆる、資金決済法)や、犯罪による収益の移転防止に関する法律(いわゆる、犯罪収益移転防止法)などの法律によって、個人間の金銭の送金には一定の要件が課されている。例えば、送信側ユーザ及び受信側ユーザは共に、所定の本人確認を行った後に開設できる資金移動を行うための口座を有していなければ、両ユーザは、個人間送金を行うことができない。
【0003】
また、近年、金銭で購入可能なポイント(価値)なども、所定の条件下において、スマートフォンなどの端末を用いた支払手段(前払式支払手段)として用いられている。前払式支払手段において、本人確認は必要とされないことから、前払式支払手段の利用開始は、心理的ハードルが低い傾向があり、前払式支払手段は、多くのユーザに利用されている。したがって、前払式支払手段を利用しているが、資金移動を行うための口座を有していないユーザに、資金移動を行うための口座を開設させることや、資金移動に替えて価値の送信を用いることなどによって、より柔軟で便利な送金手段を提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが資金移動を行うための口座を有していない場合、他のユーザが当該ユーザに金銭を送金するとき、さらに、当該ユーザが他のユーザに送金するとき、前払式支払手段による金銭に相当する価値(ポイントなど)を金銭に替えて送信することができない。副次的には、さらに、送金の処理において、ユーザが資金移動を行うための口座を開設できないなどといった不便があった。また、ユーザが資金移動を行うための口座を有している場合であっても、ユーザは、他のユーザから送信される金銭を、金銭又は金銭に相当する価値として受領することを選択できないといった不便があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置に、第1ユーザの第1端末から、送信すべき金額を示す金額価値情報を含む送信リクエストを受信するステップと、資金移動手段の口座を有していない第2ユーザの第2端末から、金額の一部又は全部を前払式支払手段または資金移動手段での受領の選択を示す受領指示を含む受領リクエストを受信するステップと、受領リクエストに応じて、第2ユーザによる金額の一部又は全部の受領を前払式支払手段または資金移動手段で行うことを決定するステップとを実行させることができる。
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置に、資金移動手段の口座を有していない第2ユーザの第2端末から、送信すべき価値を示す金額価値情報を含む送信リクエストを受信するステップと、価値の一部又は全部を前払式支払手段及び資金移動手段の一方で行うことを選択させるための情報を第1ユーザの第1端末に送信するステップと、第1端末から、価値の一部又は全部を前払式支払手段または資金移動手段で受領することを示す受領指示を含む受領リクエストを受信するステップとを実行させることができる。
【0007】
本開示の一実施形態に係る、資金移動手段の口座を有していない第2ユーザが利用する端末は、プロセッサと、入出力インタフェースと、出力装置とを備え、プロセッサに、資金移動手段の口座を有している第1ユーザが利用する端末から送信される金額を示す情報を含む送信リクエストに基づいて、金額の一部又は全部の受領を前払式支払手段及び資金移動手段の一方で行うことを選択させるための情報を入出力インタフェースを介して受信させ、当該情報を出力装置に提示させることができる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置に、第1ユーザの第1端末から、第2ユーザへの請求が前払式支払手段及び資金移動手段の少なくとも一方で行われることを指定する情報を含む請求リクエストを受信ステップと、第1端末から送信された請求リクエストを受信したことに応じて、第2ユーザが資金移動手段の口座に関連付けされていないことを判定するステップとを実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係る通信システムの構成を示す。
図2】通信システムに含まれる情報処理装置のハードウェア構成を示す。
図3】サーバおよび端末の構成を示す。
図4】第1実施例に係る通信システム1の処理を示す。
図5】第2実施例に係る通信システム1の処理を示す。
図6】第3実施例に係る通信システム1の処理を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<法令遵守>
本明細書に記載の開示は、実施される場合、本開示を実施する各国の法令を遵守のうえで実施される。また、本明細書に記載の開示は、各国の法令を遵守するために必要な、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、および修正をもって実施される。
【0011】
本開示に係る情報処理方法及び端末を実施するための形態について、図面を参照して説明する。以下の説明において、図中で用いる参照番号及び参照文字に関し、複数の図で用いられる同じ参照番号及び参照文字は、特別な断りが無い限り、同じ要素であることを表す。
【0012】
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す。図1に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク130を介してサーバ110A、サーバ110Bと、端末120A、端末120B、端末120Cとが接続される。
【0013】
本開示において、サーバ110Aと、サーバ110Bとをそれぞれ区別する必要がない場合は、サーバ110Aとサーバ110Bとは、それぞれサーバ110と表現されてもよい。
【0014】
本開示において、端末120Aと、端末120Bと、端末120Cとをそれぞれ区別する必要がない場合は、端末120Aと端末120Bと端末120Cとは、それぞれ端末120と表現されてもよい。
【0015】
本開示において、サーバ110と、端末120とをそれぞれ区別する必要がない場合は、サーバ110と端末120とは、それぞれ情報処理装置200と表現されてもよい。なお、ネットワーク130に接続される情報処理装置200の数は限定されない。
【0016】
サーバ110は、ネットワーク130を介してユーザが利用する端末120に、所定のサービスを提供する。所定のサービスは、限定でなく例として、決済サービス、金融サービス、電子商取引サービス、インスタントメッセージングサービスを代表とするSNS(Social Networking Service)、楽曲・動画・書籍などのコンテンツ提供サービス等を含む。サーバ110は、単独で1以上の所定のサービスを提供してもよいし、複数で1以上の所定のサービスを提供してもよい。ユーザが端末120を介して所定のサービスを利用することで、サーバ110は1以上の端末120に所定のサービスを提供することができる。
【0017】
必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末120Xと表現し、ユーザXまたは端末120Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの識別子、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報、ユーザに対応付けられた電子バリュー(電子マネー)の残高情報、ユーザに対応付けられたクレジットカード情報(クレジットカード番号など)を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよい。
【0018】
ネットワーク130は、2以上の情報処理装置200を接続する役割を担う。ネットワーク130は、端末120がサーバ110に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0019】
ネットワーク130のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワーク、又は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの組み合わせであってもよい。ネットワーク130は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク130は、1つまたは複数のネットワーク130を含むことができる。
【0020】
情報処理装置200は、本開示に記載される機能および方法を実現できる情報処理装置であればどのような情報処理装置であってもよい。
【0021】
情報処理装置200は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、サーバ装置、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダなど)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(限定でなく例として、メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
【0022】
<ハードウェア構成>
図2を用いて、通信システム1に含まれる情報処理装置200のハードウェア構成を示す。
【0023】
情報処理装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力インタフェース(入出力I/F)204と、通信インタフェース(通信I/F)205とを含む。情報処理装置200のハードウェアの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。
【0024】
情報処理装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により、本開示に記載される機能、および/または、方法を実現する。
【0025】
プロセッサ201は、ストレージ203に記憶されるプログラムに含まれるコードまたは命令によって実現する機能および方法を実行する。プロセッサ201は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
【0026】
メモリ202は、ストレージ203からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プロセッサ201に対して作業領域を提供する。メモリ202には、プロセッサ201がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ202は、限定でなく例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。
【0027】
ストレージ203は、プログラムを記憶する。ストレージ203は、限定でなく例として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどを含む。
【0028】
通信I/F205は、ネットワーク130を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F205は、ネットワーク130を介して、他の情報処理装置との通信を実行する機能を有する。通信I/F205は、各種データをプロセッサ201からの指示に従って、他の情報処理装置に送信する。また、通信I/F205は、他の情報処理装置から送信された各種データを受信し、プロセッサ201に伝達する。
【0029】
入出力I/F204は、情報処理装置200に対する各種操作を入力する入力装置、および、情報処理装置200で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。入出力I/F204は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。
【0030】
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をプロセッサ201に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。入力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
【0031】
出力装置は、プロセッサ201で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。当該処理結果を映像または動画像として出力する場合、出力装置は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、当該表示データを表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイ、OELD(Organic Electroluminescence Display)など)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置、スピーカ(音声出力)、プリンターなどを含む。なお、これらの出力装置は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。
【0032】
本開示の各実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、限定でなく例として、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラムを含む。
【0033】
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0034】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、情報処理装置200に提供されてもよい。
【0035】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0036】
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、JavaScript(登録商標)、Pythonなどのスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift、Kotlin、Java(登録商標)などを用いて実装される。
【0037】
情報処理装置200における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
【0038】
情報処理装置200における処理の少なくとも一部を、他の情報処理装置により行う構成としてもよい。この場合、プロセッサ201により実現される各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、他の情報処理装置で行う構成としてもよい。
【0039】
<資金移動手段>
銀行を介することなく、ユーザAの端末120AからユーザBの端末120Bに金銭を送金するサービスとして、個人間送金が知られている。個人間送金は、個人間送金を提供するシステムによって実現される。ユーザA及びユーザBは、ともに、個人間送金を行う手段である資金移動手段の口座を有していなければ、金銭を送受信することはできない。ユーザは、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認(以下、単に「本人確認」と表現する。)を行った後に、資金移動手段の口座を開設することができる。本人確認の手法としては、KYC(Know Your Customer)が知られており、特に、電子的に本人確認を行う手法として、eKYC(electronic Know Your Customer)が知られている。
【0040】
ユーザは、本人確認が有効に確認されると、資金移動手段の口座を開設することができる。ユーザは、自身の資金移動手段の口座に金銭を関連付けすることができる。金銭の関連付けは、ユーザの銀行口座から資金移動手段の口座への資金移動や、他のユーザの資金移動手段の口座からの資金移動などによって実現される。ユーザは、資金移動手段の口座に金銭を関連付けすることによって、当該金銭の一部又は全部を用いて決済をおこなったり、他のユーザに送金したりすることができる。
【0041】
<前払式支払手段>
ユーザAからユーザBに金銭に相当する価値(例えば、ポイント)を送信するサービスとして、ポイント送信が知られている。ポイント送信は、ポイント送信を提供するシステムによって実現される。個人間送金及びポイント送信は、同じシステムを利用することで実現することもできる。ユーザは、金銭を支払うことによって、当該金銭に相当するポイントを取得し、ポイント用の口座に貯めることができる。ユーザは、ポイントを、システム提供者から又は当該システム提供者に関連する組織又は個人から商品を購入するとき又はサービスの提供を受けるときに金銭の代わりに利用することができる。
【0042】
ポイントは、ユーザによる金銭を用いた購入などにより、予め取得してから利用することができることから、ポイントによる支払を前払式支払手段と称する。ユーザは、自身の前払式支払手段の口座に金銭に相当する価値を関連付けし、当該価値の一部又は全部を他のユーザに提供することができる。ポイントは、システム提供者などからの無償提供、又は、一部又は全部の有償提供などによってユーザに与えられてもよい。
【0043】
なお、説明を分かりやすくするために、前払式支払手段の例として、ポイントを用いたが、ポイント以外の他の仕組みによって前払式支払手段が実現されてもよい。より、具体的には、航空会社などによって提供されるマイレージサービスで用いられるマイルや、ゲーム上で利用可能なコイン、宝石などのアイテムなどの所定のサービスにおいて利用可能な換金性のあるものであってもよい。
【0044】
<その他>
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよい。
【0045】
本開示では、明記されない限り、または文脈によって示されない限り、「AおよびBの少なくとも一方」は、「A、B、またはその両方」を意味する。さらに、明記されない限り、または文脈によって示されない限り、「a」、「an」、または「the」は「1つまたは複数」を意味するものとする。したがって、本明細書では、別段に明記されない限り、または文脈によって示されない限り、「an A」または「the A」は「1つまたは複数のA」を意味する。
【0046】
本開示は、本開示の実施形態および実施例に対して、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、または修正を包含する。また、添付の特許請求の範囲は、本開示の実施形態および実施例に対して、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、または修正を包含する。さらに、本開示は、当業者が成し得る、本開示における実施形態または実施例の1以上の特徴と、本開示における他の実施形態または実施例の1以上の特徴との任意の組合せを包含する。
加えて、特定の機能を実施するように適合される、配置される、能力を有する、構成される、使用可能である、動作可能である、または動作できる装置またはシステムあるいは装置またはシステムの構成要素に対する添付の特許請求の範囲での参照は、その装置、システム、または構成要素がそのように適合される、配置される、能力を有する、構成される、使用可能にされる、動作可能にされる、または動作できる限り、その装置、システム、構成要素またはその特定の機能がアクティベートされ、オンにされ、またはロック解除されているか否かに関わらず、その装置、システム、構成要素を包含する。
【0047】
本開示は、明示されない限り、いずれの実施形態または実施例を実施するに際して、事前に、または、実施の直前にユーザからの同意を取得してもよい。また、取得する同意は、包括的なものでもよく、都度取得するものでもよい。
【0048】
<第1実施形態>
第1実施形態は、ユーザAの資金移動手段の口座と、資金移動手段の口座を有していないユーザBの前払式支払手段又は資金移動手段の口座との間の送金及びポイント送信を実現するための実施形態である。
【0049】
第1実施形態により、資金移動手段の口座を有しているユーザが口座に関連付けされている金銭価値(金銭やポイントなど)を資金移動手段の口座を有していないユーザに対して送信することができるという効果が得られる。
【0050】
<第1実施形態の機能構成>
図3を用いてサーバ110および端末120の構成を示す。図3に開示の機能部は、情報処理装置200が備えるプロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により実現される。
【0051】
(1)サーバの機能構成
サーバ110(110A)は、入出力部311と、送受信部312と、制御部313と、記憶部314と、生成部315と、表示処理部316と、資金移動手段制御部317と、前払式支払手段制御部318とを有する。なお、各機能部の機能または処理は、実現可能な範囲において、機械学習またはAI(Artificial Intelligence)などにより実現されてもよい。サーバ110Bも、サーバ110Aと同様の構成とすることができる。
【0052】
入出力部311は、入力部または出力部として機能し、サーバ110により提供される各種のサービスを運営する事業者からの各種の設定操作等を受け付ける。
【0053】
送受信部312は、制御部313の指示に従い、端末120とのデータの送受信を行う。なお、送受信部312は、例えば、端末120等からのログイン要求に含まれるユーザID、及びパスワードにより端末120等のユーザが認証された際、端末120等とのHTTPS等を用いた通信用のセッションを接続する。そして、接続した通信用のセッションのIDに対応付けて、端末120等の通信用のアドレス、及びユーザID等を記憶しておく。そして、接続した通信用のセッションを用いて、端末120等にデータを送信する。
【0054】
制御部313は、生成部315、表示処理部316、資金移動手段制御部317及び前払式支払手段制御部318を有する。生成部315は、入出力部311によって出力するデータや、送受信部312が送信するデータなどを生成する。表示処理部316は、入出力部311が出力する画像、映像、音声などを適切な形態に変換などを行う。資金移動手段制御部317及び前払式支払手段制御部318は、それぞれ、送金や、ポイント送信などのサービスを実現するための資金移動手段及び前払式支払手段を制御する。
【0055】
記憶部314は、サーバ110を動作させるために必要なプログラムや、通信システム1の動作に必要な情報を記憶している。また、記憶部314は、各ユーザの識別子に関連付けて、各ユーザが利用可能な口座の種類(資金移動手段の口座又は前払式支払手段の口座)、各口座に貯められている金額又は金額に相当する価値なども記憶している。
【0056】
(2)端末の機能構成
端末120(120A)は、入出力部321と、送受信部322と、制御部323と、記憶部324と、生成部325、表示処理部326と、資金移動手段制御部327と、前払式支払手段制御部328とを有する。なお、各機能部の機能または処理は、実現可能な範囲において、機械学習またはAI(Artificial Intelligence)などにより実現されてもよい。端末120B及び端末120Cも、端末120Aと同様の構成とすることができる。
【0057】
入出力部321は、入力部または出力部として機能し、端末120のユーザからの各種の操作等を受け付ける。
【0058】
送受信部322は、制御部323の指示に従い、サーバ110等とのデータの送受信を行う。なお、送受信部322は、例えば、サーバ110にログインした際、サーバ110とのHTTPS等を用いた通信用のセッションを接続する。そして、接続した通信用のセッションのIDに対応付けて、サーバ110の通信用のアドレス等を記憶しておく。そして、接続した通信用のセッションを用いて、サーバ110にデータを送信する。
【0059】
制御部323は、生成部325、表示処理部326、資金移動手段制御部327及び前払式支払手段制御部328を有する。生成部325は、入出力部321によって出力するデータや、送受信部322が送信するデータなどを生成する。表示処理部326は、入出力部321が出力する画像、映像、音声などを適切な形態に変換などを行う。資金移動手段制御部327及び前払式支払手段制御部328は、それぞれ、送金や、ポイント送信などのサービスを実現するための資金移動手段及び前払式支払手段を制御する。
【0060】
記憶部324は、端末120を動作させるために必要なプログラムや、通信システム1の動作に必要な情報を記憶している。
【0061】
<<第1実施例>>
第1実施例は、ユーザAが資金移動手段の口座から、金銭の一部又は全部を、資金移動手段の口座を有していないユーザBに送金する場合に、ユーザBの前払式支払手段の口座に当該金銭の一部又は全部に相当する価値を送信する実施例である。また、第1実施例は、ユーザAが資金移動手段の口座から、金銭の一部又は全部を、資金移動手段の口座を有していないユーザBに送金する場合に、ユーザBに資金移動手段の口座開設を促し、資金移動手段の口座が開設された場合に、当該資金移動手段の口座に当該金銭の一部又は全部を送金する。本実施例において、ユーザAは予め資金移動手段の口座に関連付けされており、ユーザBは予め前払式支払手段の口座に関連付けされているが、ユーザBは資金移動手段の口座に関連付けされていない。
【0062】
<<第1実施例の効果>>
第1実施例によれば、ユーザBが資金移動手段の口座を開設していなくても、資金移動手段の口座を開設しているユーザAが送金するときに、ユーザBにおける資金移動手段の口座を開設するための処理を用いることで、ユーザAからユーザBへの送金を実現することができる。また、ユーザAが資金移動手段の口座から送金を行ったとしても、ユーザBは、当該送金金額に相当する価値を前払式支払手段の口座において受領することもできる。
【0063】
<<第1実施例の動作処理>>
図4を参照し、第1実施例に係る通信システム1の処理を示す。図4は、第1実施例に係る通信システム1の処理のシーケンスの一例を示す。
【0064】
(ステップS405)端末120Aにおいて、ユーザAが自身の資金移動手段の口座から、資金移動手段の口座を開設していないユーザBに送金することを決定すると、端末120Aは、送信リクエストをサーバ110に送信する。送信リクエストは、ユーザAのユーザ識別子と、送信先(本実施例の場合、ユーザB)のユーザ識別子と、送金対象の金額の情報を含む金額価値情報とを少なくとも含む。
【0065】
端末120Aは、前払式支払手段の口座の価値を含む送信リクエストをユーザBに送信することができる。この場合、金額価値情報は、送信対象の価値の情報を含むことができる。例えば、ユーザAは、送金の一部を資金移動手段で行い、残りの金額部分に相当する価値を前払式支払手段で送信することができる。端末120Aは、資金移動手段による送金及び前払式支払手段による価値の送信それぞれを2つの送信リクエストで送信してもよいし、1つの送信リクエストにまとめて送信してもよい。
【0066】
端末120Aは、送信対象の金額を、資金移動手段の口座に関連付けされている金額と比較することができる。送信対象の金額が口座の金額より大きい場合、端末120Aは、ユーザAの口座の金額の不足により、金額の送信が行えないことを、入出力部321を介してユーザAに通知してもよい。送金対象の金額が口座の金額より大きい場合、端末120Aは、ユーザAの資金移動手段の口座に銀行口座や、クレジット口座から資金を受領するようにサーバ110に依頼することもできる(いわゆる、オートチャージなど)。
【0067】
(ステップS410)サーバ110は、端末120Aから送信リクエストを受信すると(又は、送信リクエストを受信した以降)、ユーザAの資金移動手段の口座を特定し、当該口座に関連付けされている金額から送金対象の金額を凍結する。ここで、凍結は、例えば、ユーザAの資金移動手段の口座から送金対象の金額を一時的に差し引くことによって実現されてもよい。これにより、ステップS420において、ユーザBが受領方法を選択する前に、サーバ110は、ユーザAの資金移動手段の口座から送金対象の金額を確保でき、ユーザBへの送金時に、ユーザAの口座の金額が不足する事態を回避することができる。
【0068】
サーバ110は、凍結を行う前に、送信対象の金額をユーザAの口座に関連付けされている金額と比較し、送金対象の金額が口座の金額より大きい場合、サーバ110は、ユーザAの口座の金額の不足により、送金が行えないことを示す情報を端末120Aに送信することができる。送金対象の金額が口座の金額より大きい場合、サーバ110は、ユーザAの資金移動手段の口座に銀行口座や、クレジット口座から資金を受領することもできる(いわゆる、オートチャージなど)。
【0069】
(ステップS415)サーバ110は、送信先(ユーザB)が送金の受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらで行うかを選択するための選択依頼を、端末120Bに送信する。選択依頼は、送金金額全ての受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらか一方で行うようにする依頼とすることができる。また、選択依頼は、送金金額の一部の受取を資金移動手段で行い、かつ、送金金額の残りの部分を前払式支払手段で行うようにする依頼とすることができる。さらに、選択依頼は、送金金額の一部又は全ての受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらか一方で行うようにする依頼とすることができる。
【0070】
(ステップS420)端末120Bは、ユーザBが受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらで行うかを選択するための画面を表示する。なお、画面表示の代わり又は組み合わせて、ユーザへの通知のために、音や、他の手段が用いられてもよい。これにより、ユーザBは、端末120Bを介して、ユーザAからの送金を資金移動手段及び前払式支払手段の内の一つで受領することを選択することができる。また、端末120Bは、送金金額の一部の受取を資金移動手段で行い、かつ、送金金額の残りの部分を前払式支払手段で行うことを選択させるための画面を表示してもよい。さらに、端末120Bは、送金金額の一部又は全ての受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらで行うかを選択させるための画面を表示してもよい。なお、ユーザBが、送金金額の一部の受取を資金移動手段で受取、かつ、送金金額の残りの部分を前払式支払手段で受け取るようにできてもよい。
【0071】
サーバ110は、ユーザBによる受取が資金移動手段及び前払式支払手段の少なくとも一つで行われることを示す情報を含む受領リクエストを受け取ることにより(後述するステップS425及びS440参照)、ユーザBが受取手段を決定することができる。
【0072】
受領するための手段の選択の前に、端末120Bは、ユーザBが資金移動手段の口座を開設しているか否かを判定し、開設していない場合、資金移動手段の口座を開設することを促す画面を表示してもよい。資金移動手段の口座を開設することが選択された場合、後述するステップS450~ステップS455における本人確認処理及び資金移動手段口座開設が実行される。
【0073】
本実施例において、ユーザBが資金移動手段の口座を予め有していないことを前提としているが、ユーザBが資金移動手段の口座を予め有している場合であっても、本実施例を用いることができる。例えば、端末120Bは、サーバ110と通信を行い、端末120B及び/又はサーバ110は、ユーザBが資金移動手段の口座を有しているか否か(開設しているか否か)を特定する。ユーザBが資金移動手段の口座を有していることが特定された場合、端末120Bは、ユーザBの指示に応じて、送金される金額の受取を、前払式支払手段及び資金移動手段の一方を優先的に用いる優先度を予め設定し、サーバ120に通知して設定することができる。この場合、ステップS420において、端末120Bは、ユーザBからの指示を受けることなく、前払式支払手段及び資金移動手段のうち優先度の高い手段を受取方法として選択したこと示す受領リクエスト(ステップS425又はS440において送信される)をサーバ110に送信してもよい、又は、端末120Bは、優先度の高い手段の選択を促す画面をユーザBに提示してもよい。これにより、ユーザBは、より簡単かつ迅速に受取手段を決定することができる。
【0074】
(ステップS425)ステップS420において、前払式支払手段が選択された場合、端末120Bは、少なくとも前払式支払手段が選択されたことを示す情報を含む受領リクエストをサーバ110に送信する。
【0075】
(ステップS430)サーバ110は、前払式支払手段が選択されたことを示す情報を受信すると、ステップS410におけるユーザAの資金移動手段の口座で凍結された送金対象の金額に基づいて、当該金額に相当する前払式支払手段の価値(ポイント)をユーザAの価値として購入処理を実行する。すなわち、サーバ110は、所定の価値をユーザAの前払式支払手段の口座に関連付ける。サーバ110は、購入処理を実行した後、価値をユーザAの前払式支払手段の口座に関連付けることなく、ユーザAの資金移動手段の口座に関連付けてもよい。
【0076】
(ステップS435)サーバ110は、ユーザAが購入した価値をユーザBの前払式支払手段の口座に割当てる(関連付ける)。
(ステップS436)サーバ110は、送金対象の金額に相当する価値が割当てられたこと及び/又は割当てられた価値の値を端末120Bに送信する。これにより、送金対象の金額に相当する価値(ポイント)が割当てられたことがユーザBに通知される。サーバ110は、送金が完了したことをユーザAの端末120Aに送信してもよい。これにより、ユーザAは送金が完了したことを確認することができる。
【0077】
上記ステップS430及び435において、サーバ110は、S430における価値の購入の前に、ユーザAが予め有している前払式支払手段の口座にある価値を確認し、前払式支払手段にある価値を送信対象の価値としてユーザBの前払式支払手段の口座に割当ててもよい。これにより、予めユーザAが有している価値が優先的に使用されるため、ユーザAにとって利便性が高い。
【0078】
また、送金対象の金額に相当する価値が前払式支払手段の口座に予めある価値より大きい場合、サーバ110は、前払式支払手段の口座に予めある価値を送信対象の価値の一部としてユーザBの前払式支払手段の口座に割当てる。そして、サーバ110は、不足した価値をステップS430における購入処理により購入する。具体的には、サーバ110は、ステップS410におけるユーザAの資金移動手段の口座から凍結された送金対象の金額の一部を用いて、ステップS430における購入処理を実行することができる。この場合、サーバ110は、ユーザAのための価値を購入した後、ステップS410におけるユーザAの資金移動手段の口座から凍結した送金対象の金額の一部(送金対象の金額から不足した価値に相当する金額を差し引いた金額)をユーザAの資金移動手段の口座に戻すことができる。
【0079】
ユーザAの前払式支払手段の口座に価値が予め存在している場合、サーバ110及び/又は端末120Aは、ユーザBへの価値の送信において、ユーザAの前払式支払手段の口座の価値の一部又は全部を、サーバ110及び/又は端末120AにおけるユーザAのための価値の購入(資金移動手段の口座の金額を用いた価値の購入や、オートチャージなど)よりも優先的に利用してもよい。
【0080】
(ステップS440)ステップS420において、資金移動手段が選択された場合、端末120Bは、少なくとも資金移動手段が選択されたことを示す情報を含む受領リクエストをサーバ110に送信する。
【0081】
(ステップS445)サーバ110は、資金移動手段が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザBの本人確認の要求を端末120Bに送信する。サーバ110は、ユーザBが資金移動手段の口座を開設しているか否かを判定した後に、本人確認の要求を端末120Bに送信してもよい。
【0082】
(ステップS450)端末120Bが本人確認の要求を受信すると、サーバ110及び端末120Bは、協働して本人確認処理を実現する。本人確認処理は、eKYCなどの既存の技術を用いて実現することができる。なお、ステップS445及びS450における「本人確認」は、一例であり、資金移動手段の口座が開設できるのであれば、他の手段に置き換えられてもよい。
【0083】
「本人確認」及び「本人確認」に置き換えることができる手段は、資金移動手段の口座開設を準備するために行う確認処理であることから、口座開設準備確認と称してもよい。
【0084】
(ステップS455)ステップS450において、ユーザBの本人確認が有効に完了すると、サーバ110は、ユーザBの資金移動手段の口座を開設する。
【0085】
(ステップS460)サーバ110は、ステップS410においてユーザAの資金移動手段の口座から凍結された送金対象の金額をユーザBの資金移動手段の口座に割当てる(関連付ける)。これにより、ユーザAからの送金を受領することをきっかけとして、送金の一連の処理の流れで、ユーザBは、資金移動手段の口座を開設することができる。送金の受領で必要とされるときに資金移動手段の口座を開設することができることから、ユーザの利便性が向上する。
(ステップS465)サーバ110は、送金対象の金額が割当てられたこと及び/又は割当てられた金額を端末120Bに送信する。これにより、送金対象の金額が割当てられたことがユーザBに通知される。サーバ110は、送金が完了したことをユーザAの端末120Aに送信してもよい。これにより、ユーザAは送金が完了したことを確認することができる。
【0086】
<<第2実施例>>
第2実施例は、資金移動手段の口座を有していないユーザBの前払式支払手段の口座の価値の一部又は全部を、資金移動手段の口座を有しているユーザAの前払式支払手段の口座、又は資金移動手段の口座に送金及びポイント送信を実現するための実施例である。本実施例において、ユーザAは予め資金移動手段の口座に関連付けされており、ユーザBは予め前払式支払手段の口座に関連付けされているが、ユーザBは資金移動手段の口座に関連付けされていない。
【0087】
<<第2実施例の効果>>
第2実施例によれば、ユーザBが資金移動手段の口座を開設していなくても、資金移動手段の口座を開設しているユーザAへのポイント送信のときに、ユーザBにおける資金移動手段の口座を開設するための処理を用いることで、ユーザBからユーザAへのポイント送信を送金に変更することができる。
【0088】
<<第2実施例の動作処理>>
図5を参照し、第2実施例に係る通信システム1の処理を示す。図5は、第2実施例に係る通信システム1の処理のシーケンスの一例を示す。
【0089】
(ステップS505)端末120Bにおいて、資金移動手段の口座を開設していないユーザBが自身の前払式支払手段の口座から資金移動手段の口座を開設しているユーザAにポイント(価値)を送信することを決定すると、端末120Bは、送信リクエストをサーバ110に送信する。送信リクエストは、ユーザBのユーザ識別子と、送信先(本実施例の場合、ユーザA)のユーザ識別子と、送信すべき金額に相当する価値の情報を含む金額価値情報とを少なくとも含む。
【0090】
(ステップS510)サーバ110は、端末120Bから送信リクエストを受信すると(又は、送信リクエストを受信した以降)、ユーザBの前払式支払手段の口座を特定し、当該口座に関連付けされている価値から金額価値情報に含まれる送信すべき価値を凍結する。ここで、凍結は、例えば、ユーザBの前払式支払手段の口座から送信すべき価値を一時的に差し引くことによって実現されてもよい。これにより、ステップS520において、ユーザAが受領方法を選択する前に、サーバ110は、ユーザBの前払式支払手段の口座から送信対象の価値を確保でき、ユーザAへの送信時に、ユーザBの口座の価値が不足する事態を回避することができる。
【0091】
(ステップS515)サーバ110は、送信先(ユーザA)において、受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらで行うかを選択させるための選択依頼を端末120Aに送信する。選択依頼は、送信される価値全ての受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらか一方で行うようにする依頼とすることができる。また、選択依頼は、送信される価値の一部に相当する金額を資金移動手段で受取、かつ、送信される価値の残りの部分を前払式支払手段で受け取るようにする依頼とすることができる。さらに、選択依頼は、送信される価値又は価値に相当する金額の一部又は全てを資金移動手段及び前払式支払手段のどちらか一方で受け取るようにする依頼とすることができる。
【0092】
(ステップS520)端末120Aは、受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらで行うかを選択させるための画面を表示する。なお、画面表示の代わり又は組み合わせて、ユーザへの通知のために、音や、他の手段が用いられてもよい。これにより、ユーザAは、端末120Aを介して、ユーザBから送信された価値を資金移動手段及び前払式支払手段の内の一つで受領することを選択することができる。また、端末120Aは、送信される価値の一部に相当する金額の受取を資金移動手段で行い、かつ、送信される価値の残りの部分を前払式支払手段で行うことを選択させるための画面を表示してもよい。さらに、端末120Aは、送信される価値又は価値に相当する金額の一部又は全ての受取を資金移動手段及び前払式支払手段のどちらで行うかを選択させるための画面を表示してもよい。なお、ユーザAが、送金金額の一部の受取を資金移動手段で受け取り、かつ、送金金額の残りの部分を前払式支払手段で受け取るようにできてもよい。
【0093】
受領するための手段の選択の前に、端末120Bは、ユーザBが資金移動手段の口座を開設しているか否かを判定し、開設していない場合、資金移動手段の口座を開設することを促す画面を表示してもよい。資金移動手段の口座を開設することが選択された場合、後述するステップS545及びステップS555における本人確認処理及び資金移動手段口座開設が実行される。
【0094】
(ステップS525)ステップS520において、前払式支払手段が選択された場合、端末120Aは、前払式支払手段が選択されたことを示す情報をサーバ110に送信する。
【0095】
(ステップS530)サーバ110は、前払式支払手段が選択されたことを示す情報を受信すると、サーバ110は、ユーザBの前払式支払手段の口座の価値から、送信対象の価値をユーザAの前払式支払手段の口座に割り当てる(関連付ける)。
【0096】
サーバ110は、ユーザBの前払式支払手段の口座に予めある価値が送信対象の価値より小さいことに応じて、送信対象の価値から前払式支払手段の口座の価値を差し引いた残価値をユーザBの価値として購入処理を実行してもよい。サーバ110は、購入したユーザBの価値をユーザAの前払式支払手段の口座に割り当てる。
【0097】
(ステップS531)サーバ110は、送信対象の価値が割当てられたこと及び/又は割当てられた価値の値を端末120Aに送信する。これにより、送信すべき価値(ポイント)が割当てられたことがユーザAに通知される。サーバ110は、送信が完了したことをユーザBの端末120Bに送信してもよい。これにより、ユーザBは送信が完了したことを確認することができる。
【0098】
(ステップS535)ステップS520において、資金移動手段が選択された場合、端末120Aは、資金移動手段が選択されたことを示す情報をサーバ110に送信する。
【0099】
(ステップS540)サーバ110は、資金移動手段が選択されたことを示す情報を受信すると、ユーザBの本人確認の要求を端末120Bに送信する。
【0100】
(ステップS545)端末120Bが本人確認の要求を受信すると、サーバ110及び端末120Bは、協働して本人確認処理を実現する。本人確認処理は、図4におけるステップS450と同様の処理とすることができる。
【0101】
(ステップS550)サーバ110及び/又は端末120Bは、送金が完了するまで、ユーザBが価値(ポイントなど)を購入できないように制御してもよい。金銭で送金を行う場合、価値の送信は必要が無いことから(送信に価値を使うことができないことから)、ユーザBが誤って価値を購入することを防止することができる。
【0102】
(ステップS555)ステップS545において、ユーザBの本人確認が有効に完了すると、サーバ110は、ユーザBの資金移動手段の口座を開設する。
【0103】
(ステップS560)サーバ110は、ステップS510において、ユーザBの前払式支払手段の口座で凍結した送信すべき価値を、再度、ユーザBの前払式支払手段に割り当てる(送信すべき価値を解凍する)。なお、この処理はS565の後に行われてもよい。
【0104】
(ステップS565)サーバ110は、送信すべき価値に相当する金額を、ユーザBの資金移動手段の口座から差し引き、差し引いた金額をユーザAの資金移動手段の口座に割り当てる(関連付ける)。
【0105】
(ステップS570)サーバ110は、送金対象の金額が割当てられたこと及び/又は割当てられた金額を端末120Aに送信する。これにより、送金対象の金額が割当てられたことがユーザAに通知される。サーバ110は、送金が完了したことをユーザBの端末120Bに送信してもよい。これにより、ユーザBは送金が完了したことを確認することができる。
【0106】
<<第3実施例>>
第3実施例は、送金又はポイント送信を行う前に、受取側が前払式支払手段及び/又は資金移動手段を用いて送金又はポイント送信を行うことを送信側に指示するための実施例である。本実施例において、ユーザAは予め資金移動手段の口座に関連付けされており、ユーザBは予め前払式支払手段の口座に関連付けされているが、ユーザBは資金移動手段の口座に関連付けされていない。
【0107】
<<第3実施例の効果>>
第3実施例によれば、受取側のユーザAは、ユーザBに請求を行うときに、送金又はポイント送信をユーザBに指示することができ、より受取側の希望に沿った形式で送信側から送金又はポイントを受け取ることができる。
【0108】
<<第3実施例の動作処理>>
図6を参照し、第3実施例に係る通信システム1の処理を示す。図6は、第3実施例に係る通信システム1の処理のシーケンスの一例を示す。
【0109】
(ステップS605)端末120Aにおいて、前払式支払手段によるポイント(価値)送信及び/又は資金移動手段による送金をユーザBに依頼するための請求リクエストを送信する。請求リクエストは、ユーザAのユーザ識別子と、送信先(本実施例の場合、ユーザB)のユーザ識別子と、送信手段として前払式支払手段及び/又は資金移動手段を指定する情報と、送信対象の価値及び/又は送金対象の金額の情報を含む金額価値情報とを少なくとも含む。本実施例において、端末120Aは、送金金額の全ての送信を資金移動手段によって請求することと、送金金額の全てに相当する価値の送信を前払式支払手段によって請求することと、及び、送金金額の一部の金額の送信を資金移動手段によって請求し、かつ、送金金額から当該一部の金額を差し引いた金額に相当する価値の送信を前払式支払手段によって請求することとのうちの少なくとも一つをユーザに選択させることができる。
【0110】
端末120Aは、サーバ110と通信を行い、端末120A及び/又はサーバ110は、ユーザAが資金移動手段の口座を有しているか否か(開設しているか否か)を特定してもよい。例えば、ユーザAが資金移動手段の口座を有していることが特定された場合、端末120Aは、ユーザAの指示に応じて、請求リクエストにおいて、前払式支払手段及び資金移動手段の一方を優先的に用いる優先度を予め設定し、サーバ120に通知することができる。この場合、ステップS605において、端末120Aは、ユーザAからの指示を受けることなく、前払式支払手段及び資金移動手段のうち優先度の高い手段を選択した請求リクエストをサーバ110に送信してもよい、又は、端末120Aは、優先度の高い手段の選択を促す画面をユーザAに提示してもよい。
【0111】
(ステップS610)サーバ110は、端末120Aから送信された請求リクエストにおいて、請求が前払式支払手段、資金移動手段、及び、前払式支払手段及び/又は資金移動手段のいずれであるかを判定する。
【0112】
(ステップS615)ステップS610において、資金移動手段による請求があると判定された場合、サーバ110は、ユーザBが資金移動手段の口座に関連付けされている否か(口座を開設しているか否か)を確認する。
【0113】
(ステップS620)ステップS615において、ユーザBが資金移動手段の口座に関連付けされていないと判定されると、サーバ110は、ユーザBの本人確認の要求を端末120Bに送信する。
【0114】
(ステップS625)端末120Bが本人確認の要求を受信すると、サーバ110及び端末120Bは、協働して本人確認処理を実現する。本人確認処理は、図4におけるステップS450と同様の処理とすることができる。これにより、サーバ110は、ユーザAの端末120Aから送信された請求リクエストに応じて、ユーザBによる本人確認を、端末120Bを介して実施させることができる。
【0115】
(ステップS630)ステップS625において、ユーザBの本人確認が有効に完了すると、サーバ110は、ユーザBの資金移動手段の口座を開設する。
【0116】
(ステップS635)ユーザBが資金移動手段の口座を開設した後(ステップS625の後)、又は、ユーザBが予め資金移動手段の口座を開設していると判定された後(ステップS615の後)、サーバ110は、ユーザBの資金移動手段の口座から、ユーザAから請求された送金すべき金額を差し引いて、当該金額をユーザAの資金移動手段の口座に関連付ける。これにより、ユーザBからユーザAへの送金が実現される。
【0117】
(ステップS640)サーバ110は、送金対象の金額が割当てられたこと及び/又は割当てられた金額を端末120Aに送信する。これにより、送金対象の金額が割当てられたことがユーザAに通知される。サーバ110は、送金が完了したことをユーザBの端末120Bに送信してもよい。これにより、ユーザBは送金が完了したことを確認することができる。
【0118】
(ステップS645)ステップS610において、前払式支払手段による請求があると判定された場合、サーバ110は、ユーザBの前払式支払手段の口座から、ユーザAから請求された送信すべき価値を差し引いて、当該価値をユーザAの資金移動手段の口座に関連付ける。これにより、ユーザBからユーザAへの価値(ポイント)の送信が実現される。
【0119】
(ステップS650)サーバ110は、送信対象の価値が割当てられたこと及び/又は割当てられた価値を端末120Aに送信する。これにより、送信対象の価値が割当てられたことがユーザAに通知される。サーバ110は、価値の送信が完了したことをユーザBの端末120Bに送信してもよい。これにより、ユーザBは価値の送信が完了したことを確認することができる。
【0120】
本実施例において、ユーザBが前払式支払手段及び資金移動手段の少なくとも一方によるユーザAへの金額又はポイントの送信を拒む場合、端末120Bは、ユーザBが前払式支払手段及び資金移動手段による送信の少なくとも一方をキャンセルするように動作することができる。サーバ110は、ユーザBが送信するキャンセルに関する情報を受信すると、端末120Aにキャンセルされたことを通知することができる。
【符号の説明】
【0121】
1 :通信システム
110 :サーバ
120 :端末
130 :ネットワーク

サーバ110及び120
200 :情報処理装置
201 :プロセッサ
202 :メモリ
203 :ストレージ
204 :入出力I/F
205 :通信I/F

端末120A
311 :入出力部
312 :送受信部
313 :制御部
314 :記憶部
315 :生成部
316 :表示処理部
317 :資金移動手段制御部
318 :前払式支払手段制御部

端末120B
321 :入出力部
322 :送受信部
323 :制御部
324 :記憶部
325 :生成部
326 :表示処理部
327 :資金移動手段制御部
328 :前払式支払手段制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6