(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/65 20140101AFI20241015BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20241015BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20241015BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20241015BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20241015BHJP
A63F 13/537 20140101ALI20241015BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/216
A63F13/55
A63F13/79
A63F13/58
A63F13/537
(21)【出願番号】P 2023209860
(22)【出願日】2023-12-13
【審査請求日】2024-03-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-072713(JP,A)
【文献】特開2021-029545(JP,A)
【文献】特開2023-057855(JP,A)
【文献】特開2018-108172(JP,A)
【文献】特開2022-017737(JP,A)
【文献】国際公開第2017/090272(WO,A1)
【文献】特開2018-109840(JP,A)
【文献】特開2022-185235(JP,A)
【文献】[ドラクエウォーク]ウォーカーズスキルの効果とおすすめの使い方[DQウォーク],ドラクエウォーク攻略wiki [online],2023年09月30日,<URL:https://web.archive.org/web/20230930094607/https://gamewith.jp/dq-walk/article/show/366040>,[2024年4月17日検索]
【文献】駅メモ!公式,新アイテム「レーダーブースター」のご紹介,X(旧Twitter)[online],2018年11月30日,<URL:https://twitter.com/ekimemo/status/1068422109242609665>,[2024年4月17日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,
9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用する
ゲームにおいて、現実空間の特定の場所を利用して開催される特定のイベントのイベント会場内に前記ユーザがいるか否かを判定し、前記イベント会場内に前記ユーザがいると判定したことに基づいて
可用範囲の大きさを変化させる変化手段として機能させ
、
前記可用範囲は、前記位置情報に応じて決まる仮想空間上の範囲であって、前記ユーザが前記仮想空間上に配置された前記ゲーム内の所定のオブジェクトを利用可能な範囲である
プログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用する
ゲームにおいて、特定のイベントに対応する現実空間の場所に前記ユーザがいることに基づいて
可用範囲の大きさを変化させる変化手段として機能させ、
前記可用範囲は、前記位置情報に応じて決まる仮想空間上の範囲であって、前記ユーザが前記仮想空間上に配置された前記ゲーム内の所定のオブジェクトを利用可能な範囲であり、
前記変化手段は、
現実空間の前記ユーザが位置している場所の地形に関する情報に応じて前記
可用範囲の大きさを変化させる
プログラム。
【請求項3】
ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用する
ゲームにおいて、現実空間の特定の場所を利用して開催される特定のイベントのイベント会場内に前記ユーザがいるか否かを判定し、前記イベント会場内に前記ユーザがいると判定したことに基づいて
可用範囲の大きさを変化させる変化手段を備え
、
前記可用範囲は、前記位置情報に応じて決まる仮想空間上の範囲であって、前記ユーザが前記仮想空間上に配置された前記ゲーム内の所定のオブジェクトを利用可能な範囲である
情報処理システム。
【請求項4】
ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用する
ゲームにおいて、特定のイベントに対応する現実空間の場所に前記ユーザがいることに基づいて
可用範囲の大きさを変化させる変化手段を備え、
前記可用範囲は、前記位置情報に応じて決まる仮想空間上の範囲であって、前記ユーザが前記仮想空間上に配置された前記ゲーム内の所定のオブジェクトを利用可能な範囲であり、
前記変化手段は、
現実空間の前記ユーザが位置している場所の地形に関する情報に応じて前記
可用範囲の大きさを変化させる
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現実空間(換言すると、現実世界)におけるユーザの位置を示す位置情報を活用したゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ゲーム等のサービスにおいては興趣性を向上させることが求められている。
【0005】
本発明は、サービスの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用するサービスにおいて、特定のイベントに対応する現実空間の場所に前記ユーザがいることに基づいて、前記位置情報に基づいて決まる前記ユーザが前記サービス中の所定のオブジェクトを利用可能な範囲の大きさを変化させる変化手段として機能させる
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、サービスの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】複数のチェックポイントを回るイベントについて説明するための図である。
【
図5】特定のイベントに係る可用範囲の大きさの変化について説明するための図である。
【
図6】特定のオブジェクトの数に応じた可用範囲の大きさの変化について説明するための図である。
【
図7】ユーザの移動速度に応じた可用範囲の大きさの変化について説明するための図である。
【
図8】広告の表示に応じた可用範囲の大きさの変化について説明するための図である。
【
図9】アイテムのシェアに係る操作について説明するための図であって、他のユーザとシェア可能なアイテムの一覧を表示する画面の一例を示す図である。
【
図10】アイテムのシェアを受ける操作について説明するための図であって、シェアを受けることが可能なアイテムの一覧を表示する画面の一例を示す図である。
【
図11】イベントアイテムの使用に係る操作について説明するための図であって、ユーザが所有するイベントアイテムの一覧を表示する画面の一例を示す図である。
【
図12】アイテムのシェア状況に応じた仮想空間の変化の一例について説明するための図である。
【
図13】アイテムのシェア状況に応じた仮想空間の変化の一例について説明するための図である。
【
図14】可用範囲の拡大に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】アイテムの使用によるイベントの発生に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<システムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、Wi-Fi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびフリック操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ、GPSセンサ、モーションセンサ、視線センサ、生体電位センサ、指紋センサ、呼気センサ、圧力センサ、またはイメージセンサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<システムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。
【0032】
ゲームプログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、本実施形態において、ゲームプログラムとは、サーバ20側で実行するゲームプログラムに加え、端末装置10側で実行するゲームプログラムを含み得る。また、記憶部220が、サーバ20側で実行するゲームプログラムと、端末装置10側で実行するゲームプログラムとを格納してもよい。
【0034】
ゲーム情報は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間を規定するための情報を含む。仮想空間とは、例えば、ユーザが使用する(換言すると、ユーザが操作可能な)キャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」という。)のオブジェクト等の各種オブジェクトが配置される空間である。ゲーム情報は、例えば、仮想空間に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。また、ゲーム情報は、例えば、NPCの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、仮想空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、プレイヤキャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産は、仮想空間内においてユーザが所有する価値といえる。当該価値(換言すると、ゲーム内価値、保有資産)の一例として、電子通貨や、アイテムや、キャラクタが挙げられる。また、電子通貨の一例として、ゲーム内で使用可能なゲーム内通貨や、暗号資産が挙げられる。
【0036】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211、およびゲーム制御部212を有する。
【0037】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、ゲーム制御部212に渡す。また、送受信部211は、ゲーム制御部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0038】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。情報処理システム1のサーバ20および端末装置10は、情報処理システム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0039】
ゲーム制御部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。
【0040】
ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム制御部212は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。また、ゲーム制御部212は、仮想空間のオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム制御部212は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0041】
また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信される情報に基づいて、プレイヤキャラクタを仮想空間に配置する。また、ゲーム制御部212は、端末装置10から送信される情報に基づいて、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。換言すると、ゲーム制御部212は、端末装置10に入力されるユーザからの情報に基づいて、オブジェクトの制御や各種判定処理を行う。
【0042】
また、ゲーム制御部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、ゲーム制御部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。ゲーム制御部212は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0043】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0044】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。ゲームプログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0045】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム制御部113、表示制御部114、および位置情報取得部116を有する。
【0046】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0047】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0048】
なお、本実施形態においては、ユーザが現実空間において移動して後述する位置情報を変化させることも、入力操作の一態様ということができる。
【0049】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、ゲーム情報またはユーザ情報や、マルチプレイ機能に対応するための同期要求を、サーバ20に送信する。送受信部112は、各種データ、プログラム、およびマルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータ等を、サーバ20から受信する。同期のためのデータには、例えば、マルチプレイに参加している各端末装置10間で同期を取るように指示するための同期指示データが含まれる。同期指示データには、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等が含まれる。
【0050】
また、送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する操作情報や、後述する位置情報等のユーザからの情報をサーバ20に送信する。
【0051】
ゲーム制御部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。ゲーム制御部113は、操作受付部111により検知されたユーザの入力操作に基づいて、ユーザの指示内容を特定する。また、ゲーム制御部113は、特定した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。また、ゲーム制御部113は、判定処理の結果等に基づいて、サーバ20と通信しながらゲームを進行する。
【0052】
ゲーム制御部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム制御部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム制御部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。換言すると、ゲーム制御部113は、ゲームの進行状況に応じた画像を表示部18に表示させるよう表示制御部114に指示する。
【0053】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム制御部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、動的なオブジェクトであってもよく、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトの一例として、プレイヤキャラクタや、ゲームプログラムに基づいて動作するNPCが挙げられる。NPCは、所謂敵キャラクタ等を含む。
【0054】
表示制御部114は、表示部18にゲームに係る画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0055】
表示制御部114は、仮想空間のうち、ゲーム制御部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0056】
なお、端末装置10の制御部110は、サーバ20から送られるオブジェクトのデータや、仮想空間上における各種オブジェクトの位置を示す情報等に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置し、仮想空間の所定領域を表示部18に表示させてもよい。また、サーバ20の制御部210が、仮想空間へのオブジェクトの配置や仮想カメラの制御を行い、表示部18に表示させる画像を生成して端末装置10に送信し、端末装置10の制御部110は、当該画像を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ユーザからの情報に基づくオブジェクトに関する制御や、仮想カメラの制御や、表示部18に表示させる画像の生成等に係る各種処理は、サーバ20で行われてもよく、端末装置10で行われてもよい。
【0057】
位置情報取得部116は、現実空間におけるユーザの位置(換言すると、ユーザの現在位置)を示す位置情報を取得する。位置情報は、アカウント等によって特定されるユーザの現実空間における位置を示すものであればよい。位置情報を取得する方法としては、従来より様々な方法が知られており、公知の方法を用いることができる。例えば、位置情報取得部116は、ユーザがアカウントにログインしている端末装置10の備えるGPSセンサを用いて位置情報を取得してもよい。また、位置情報取得部116は、端末装置10(例えば、スマートフォン)と連携(例えば、ユーザのアカウントを介しての連携、あるいは無線通信による連携等)する各種デバイス(例えば、スマートデバイス)等の、ユーザが使用するデバイスにおいて取得された位置情報を、当該端末装置10からアカウントにログインしているユーザの位置を示す位置情報として取得してもよい。また、位置情報取得部116は、例えば、Wi-Fiやブルートゥース等を利用して(例えば、端末装置10とWi-Fiアクセスポイントとの通信に基づき)位置情報を取得するものであってもよい。また、位置情報取得部116は、例えば、サーバ20の制御部210が備えていてもよい。
【0058】
なお、
図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20等の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、情報処理システム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0059】
なお、
図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20等の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、情報処理システム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0060】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11またはサーバ20のプロセッサ21が、情報処理システム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、本実施形態に係る各処理を行うものとして説明する。ただし、本実施形態に係る各処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。また、本実施形態に係る処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。例えば、ゲーム制御部113とゲーム制御部212とのうちの一方が行う処理の一部または全部を他方が行うこととしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0061】
本実施形態に係る構成は、一例として、ユーザの現実空間における位置と仮想空間上の位置とを連動させる位置情報ゲーム等に適用することができる。以下では、本実施形態に係る構成をこのような位置情報ゲームに適用した場合を例に説明する。
【0062】
ゲーム制御部212は、
図3に示すように、端末装置10を操作するユーザに対応するプレイヤキャラクタ30を、現実空間におけるユーザの位置(換言すると、位置情報の示す位置)に対応する仮想空間上の位置に配置する。そして、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタ30を現実空間におけるユーザの移動に連動させて、仮想空間上で移動させる。
【0063】
すなわち、本実施形態においては、ゲーム制御部212は、ユーザからの情報としての、ユーザの位置情報に基づいて当該ユーザのプレイヤキャラクタ30を仮想空間上で移動させる。なお、ゲーム制御部212は、ユーザからの情報としての、入力部17に対する入力操作(例えば、タッチスクリーン16に触れたまま指を任意の方向へ移動させる操作(すなわち、ドラッグ操作)等)に関する操作情報に基づいて、当該ユーザのプレイヤキャラクタ30を仮想空間上で移動させてもよい。
【0064】
なお、本実施形態の仮想空間は、現実空間の少なくとも一部が反映された仮想空間となっている。換言すると、本実施形態の仮想空間は、現実空間の地図情報を用いて生成された仮想空間となっている。例えば、本実施形態の仮想空間には、現実空間に実在する道路に対応するオブジェクト(例えば、道路のオブジェクト31)が、現実空間における道路の位置に対応する位置に配置されている。
【0065】
位置情報ゲーム等のゲームにおいては、所定の事象(換言すると、イベント、効果)が対応付けられたオブジェクト(以下、「ゲーム内オブジェクト33」という。)が仮想空間上に複数配置され、ゲーム内オブジェクト33に近づくことで(例えば、近づいた上で表示部18に表示されるゲーム内オブジェクト33に対する操作(例えば、タッチ操作)を行うことで)、当該特定のゲーム内オブジェクト33に対応する事象が発生することが知られている。ここで、位置情報ゲームにおいては、仮想空間上に配置された特定のゲーム内オブジェクト33に近づくことは、仮想空間において当該特定のゲーム内オブジェクト33に近づくことともいえ、当該特定のゲーム内オブジェクト33が配置された仮想空間上の位置に対応する位置を現実空間において訪れること(換言すると、現実空間において当該特定のゲーム内オブジェクト33に近づくこと)ともいえる。特定の事象が発生するゲーム内オブジェクト33が仮想空間上に配置されている場合において、ゲーム制御部212は、当該ゲーム内オブジェクト33が配置された仮想空間上の位置に対応する位置を現実空間においてユーザが訪れたことに基づいて、当該ゲーム内オブジェクト33に対応する特定の事象を発生させる。なお、仮想空間上におけるゲーム内オブジェクト33が配置された場所は、所定のイベントが設定された場所ともいえる。
【0066】
ゲーム内オブジェクト33には、例えば、アイテムの取得という事象に対応するアイテムスポット33aや、ユーザに関連する所定のパラメータ(例えば、ユーザのプレイヤキャラクタの体力)の回復という事象に対応する回復スポット33bが含まれる。また、ゲーム内オブジェクト33には、敵キャラクタとの戦闘という事象に対応する敵オブジェクト33cや、ゲームのストーリーの一部を構成するイベントに対応するスポット等が含まれる。ゲーム制御部212は、特定のアイテムスポット33aが配置された仮想空間上の位置に対応する位置をユーザが現実空間において訪れたことに基づいて、当該特定のアイテムスポット33aに対応するアイテムをユーザに付与する。また、ゲーム制御部212は、特定の回復スポット33bが設定された仮想空間上の位置に対応する位置をユーザが現実空間において訪れたことに基づいて、ユーザに関連する所定のパラメータを回復させる(換言すると、所定のパラメータを規定の値に近づける)。また、ゲーム制御部212は、特定の敵キャラクタに関する敵オブジェクト33cが配置された仮想空間上の位置に対応する位置をユーザが現実空間において訪れたことに基づいて、当該特定の敵キャラクタとの戦闘を開始させる。なお、ゲーム内オブジェクト33に対応付けられた事象は、マルチプレイによる進行(換言すると、少なくとも2人以上でのプレイ)が可能なイベントであってもよい。換言すると、マルチプレイによる進行が可能なイベントに対応するゲーム内オブジェクト33に近づくことで、マルチプレイにより進行されるイベント(例えば、他のユーザと協力して敵キャラクタと戦うイベント(所謂レイドバトル)等)が開始されてもよい。なお、ゲーム内オブジェクト33の見た目は、特に限定されるものではなく、アイテムの形や、建物の形や、キャラクタの形等であってもよく、所定の記号等であってもよい。なお、ゲーム内オブジェクト33に対応付けられたイベントは、ユーザの操作を介さずに自動的に進行され終了するものであってもよく、ユーザの操作を介して進行されるもの(例えば、プレイヤキャラクタ30等を操作して進行させるもの)であってもよい。
【0067】
本実施形態においては、仮想空間においてプレイヤキャラクタ30から所定範囲X(換言すると、操作可能範囲。以下、「可用範囲X」という。)内に位置するゲーム内オブジェクト33に対するユーザの操作(例えば、タッチ操作)が有効となっている。ゲーム制御部212は、対応する事象を発生させたい(換言すると、利用したい)ゲーム内オブジェクト33が可用範囲X内に位置するように、ユーザがプレイヤキャラクタ30を移動させ、当該ゲーム内オブジェクト33に対する操作を行うと、操作がされたゲーム内オブジェクト33に対応する事象を発生させる。すなわち、本実施形態においては、仮想空間上における特定のゲーム内オブジェクト33が配置された位置に対応する現実空間上の位置にユーザが訪れることで(具体的には、訪れ、所定の操作(例えば、当該特定のゲーム内オブジェクト33に対するタッチ操作)を行うことで)、当該特定のゲーム内オブジェクト33に対応する事象が発生可能となっている。換言すると、ユーザは、可用範囲X内に存在するゲーム内オブジェクト33を利用可能となっている。換言すると、ゲーム制御部212は、ゲーム内オブジェクト33について、可用範囲X内に位置しているか否かを判定し、可用範囲X内に位置しているゲーム内オブジェクト33を利用可能に制御する。なお、ここで利用可能とは、ゲーム内オブジェクトに設定された事象を発生させることが可能なこと等を意味する。
【0068】
可用範囲Xは、例えば、プレイヤキャラクタ30(換言すると、ユーザの位置)を中心とする所定の大きさの円形の範囲であってもよい。なお、可用範囲Xの形状は円形に限られず、またプレイヤキャラクタ30を中心とする範囲に限られない。可用範囲Xは、仮想空間中の(換言すると、仮想空間全体における)ユーザが利用可能な範囲ともいえる。可用範囲Xは、現実空間におけるユーザの位置に応じて(換言すると、ユーザの位置情報に基づいて)決まり、現実空間におけるユーザの位置に応じて変動する。表示制御部114は、可用範囲Xを示す表示(
図3においては円の表示)を表示部18に表示させ、可用範囲Xをユーザに認識可能にする。
【0069】
なお、本実施形態においては、現実空間におけるユーザの位置に対応する仮想空間上の位置にプレイヤキャラクタ30が配置され表示部18に表示されるが、当該仮想空間上の位置にプレイヤキャラクタ30が配置されない構成(換言すると、
図3に例示する画面等においてプレイヤキャラクタ30が表示されない構成)としてもよい。このような構成においても、現実空間におけるユーザの位置に応じて決まる可用範囲X内に位置するゲーム内オブジェクト33に対するユーザの操作等に基づき、当該ゲーム内オブジェクト33に対応する事象を発生させる構成を取り得る。同様に、プレイヤキャラクタ30を表示する三人称表示から、プレイヤキャラクタ30が殆ど表示されない一人称表示に切り替えられるようなゲーム等の一人称表示で進行可能なゲームにおいても、各人称毎に設定されている操作が可能な可用範囲Xが設定されてよい。
【0070】
なお、ゲーム制御部212は、ゲームの進行に係るモードとして、ゲーム内オブジェクト33に近づき、ゲーム内オブジェクト33に対する操作(例えば、タッチ操作)がされたことに基づいて対応する事象を発生させる手動モードと、ゲーム内オブジェクト33に近づくことで近づいたゲーム内オブジェクト33に対応する事象を自動的に(換言すると、タッチ操作等を要さずに)発生させる自動モードと、をユーザの操作に基づいて切り替え可能であってもよい。すなわち、自動モードにおいては、ゲーム制御部212は、特定のゲーム内オブジェクト33が可用範囲X内に位置する状態になると、当該特定のゲーム内オブジェクト33に対応する事象を自動的に発生させてもよい。なお、ゲーム内オブジェクト33の中には、手動モードと自動モードとのいずれに設定されているかに関わらず、近づくことで(換言すると、可用範囲X内に位置することで)そのゲーム内オブジェクト33に対応する事象が自動的に発生するゲーム内オブジェクト33が存在してもよい。また、自動モードに設定されている場合であっても、ゲーム内オブジェクト33に対する操作(例えば、タッチ操作)に基づいて事象を発生させることが可能であってもよい。なお、手動モードと自動モードとの切り替えは、所定の条件の成立に基づき(例えば、所定のイベントの開始等を契機として)、自動的に行われてもよい。
【0071】
なお、位置情報ゲームのように現実空間と仮想空間とが対応付けられたゲームにおいては、現実空間における各地点と仮想空間における各地点とが対応している。このため、仮想空間における特定の地点について所定の設定を行うことは、現実空間における特定の地点について所定の設定を行うことともいえる。また、現実空間における特定の地点について所定の設定を行うことは、仮想空間における特定の地点について所定の設定を行うことともいえる。すなわち、例えば、仮想空間の特定の地点に特定のゲーム内オブジェクト33を配置することは、対応する現実空間の特定の地点にゲーム内オブジェクト33を配置することともいえる。また、例えば、仮想空間の特定の範囲を所定の制御に係る範囲として設定することは、対応する現実空間の特定の範囲を所定の制御に係る範囲として設定することともいえる。なお、当該設定は、ゲームの運営者が行うものであってもよく、ユーザが行うものであってもよい。
【0072】
<可用範囲の大きさの変化>
以下では、可用範囲Xの大きさを変化させる制御について説明する。なお、情報処理システム1(換言すると、ゲームプログラム)においては、以下に例示する可用範囲Xの大きさの変化に係る条件のうち、1または複数を採用することができる。また、複数の条件を採用する場合に、複数の条件のうちの1つを満たしたことに基づいて可用範囲Xの大きさを変化させてもよく、複数の条件のうちの複数(例えば、全て)を満たしたことに基づいて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。
【0073】
(特定のイベントに係る可用範囲の大きさの変化)
位置情報を利用するゲームにおいては、現実空間の特定の場所を利用して開催される特定のイベントが行われる場合がある。当該特定の場所は、一例として、遊園地や競技場やお店や公園等の特定の施設であってもよい。また、当該特定の場所は、一例として、渋谷や浅草や京都等の特定の地域であってもよい。また、当該特定の場所は、一例として、特定の経路(換言すると、道)に対応する場所であってもよい。すなわち、特定のイベントが、現実空間において特定の経路を辿るイベントである場合に、当該特定の場所は、当該特定の経路に対応する範囲であり得る。以下、当該特定の場所(換言すると、特定のイベントに対応する範囲)を「イベント会場」ともいう。
【0074】
また、現実空間におけるイベント会場に対応する範囲は、イベントエリアとして記憶部220に登録される。例えば、現実空間の特定の遊園地がイベント会場となる場合、現実空間における当該特定の遊園地に対応する範囲がイベントエリアとして設定され、イベントエリアの範囲を示す情報が記憶部220に記憶される。なお、イベントエリアの設定は、ゲームの運営者が行うものであってもよく、ユーザが行うものであってもよい。
【0075】
ゲーム制御部212は、ユーザがイベント会場内にいるか否かを判定可能となっている。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザの位置情報に基づいて、ユーザがイベント会場内にいるか否かを判定する。例えば、ゲーム制御部212は、位置情報が示すユーザの位置(換言すると、プレイヤキャラクタ30の位置)が、イベントエリアとして設定された範囲内か否かを判定することにより、ユーザがイベント会場内にいるか否かを判定する。なお、イベント会場に、会場への入場や退場を検出可能な装置を設け、ゲーム制御部212は、ユーザが当該会場に入場した際に当該装置から送信される信号に基づいて、ユーザがイベント会場内にいると判定するなどしてもよい。また、ゲーム制御部212は、ユーザが当該会場から退場した際に当該装置から送信される信号に基づいて、ユーザがイベント会場外にいると判定するなどしてもよい。
【0076】
ゲーム制御部212は、特定のイベントに対応する現実空間の場所にユーザがいることに基づいて、位置情報に基づいて決まるユーザがゲーム内オブジェクト33を利用可能な範囲の大きさを変化させる。換言すると、ゲーム制御部212は、特定のイベントに対応する現実空間の場所にユーザがいるという条件を満たしたことに基づいて、可用範囲Xの大きさを変化させる。具体的には、ゲーム制御部212は、ユーザがイベント会場内にいる場合に、イベント会場外にいる場合と比較して可用範囲Xを縮小させてもよい。また、ゲーム制御部212は、ユーザがイベント会場内にいる場合に、イベント会場外にいる場合と比較して可用範囲Xを拡大させてもよい。
【0077】
ここで、例えば特定のイベントが、
図4に示すようにイベント会場内に設定された複数のチェックポイントPを回るイベントであることとする。
図4に例示する特定イベントにおいては、チェックポイントP1~P5の5箇所のチェックポイントPが設定されており、ユーザは付された数字の順番でチェックポイントP1~P5を回ることとなる。チェックポイントPは、仮想空間上に配置された所定のゲーム内オブジェクト33であってもよい。この場合、ユーザは、チェックポイントPとしての所定のゲーム内オブジェクト33が可用範囲X内に位置するようにイベント会場内を実際に移動し、当該所定のゲーム内オブジェクト33に対するタッチ操作を行うことでイベントを進行させ得る。換言すると、ユーザは、チェックポイントPが可用範囲X内に位置するようにイベント会場内を実際に移動することでイベントを進行させ得る。このような場合に、可用範囲Xの大きさがイベント会場の大きさに比べて大きすぎると、あまり動かずに複数のチェックポイントPを回ることができてしまい、イベントの興趣性が低下してしまう。そこで、
図5に示すように、イベント会場内にいるユーザ(換言すると、イベントの参加者)について、可用範囲Xを縮小させることで、チェックポイントPに向けて歩くようユーザを促し、イベントの興趣性を向上させることができる。なお、
図5においては、縮小前(例えば、ユーザが会場外にいる場合)の可用範囲Xの大きさを二点鎖線で示している。また、複数のチェックポイントを回るイベントに限らず、例えば、ゲーム内オブジェクト33としての敵オブジェクト33cやアイテムスポット33aを多数利用するイベント(例えば、イベント会場内の敵キャラクタを複数倒すイベントや、イベント会場内の複数のアイテムスポット33aを回るイベント)等についても、可用範囲Xを縮小させることにより、イベントの興趣性を向上させることができる。
【0078】
また、例えば、特定のイベントが、広大なイベント会場で行われるイベントである場合、可用範囲Xの大きさが通常通り(換言すると、標準の大きさ)であると、ユーザの移動の負担が大きくなり過ぎてしまうおそれがある。また、例えば、特定のイベントが、参加人数の多いイベントである場合、可用範囲Xの大きさが通常通りであると、特定のゲーム内オブジェクト33の位置にユーザが密集し過ぎてしまうおそれがある。そこで、イベントの性質によっては、可用範囲Xを拡大させることで、イベントの興趣性を向上させることができる。
【0079】
また、ゲーム制御部212は、特定のイベントの参加者であることを示す情報(以下、「参加者情報」という。)が所定の記憶部(例えば、記憶部120または記憶部220)に記憶されていないユーザについて、ユーザによる特定のイベントに関連するゲーム内オブジェクト33(以下、「イベント関連オブジェクト」という。)の利用を制限してもよい。換言すると、本実施形態において「参加者」とは参加者情報が所定の記憶部に記憶されているユーザのことであってもよく、「非参加者」とは参加者情報が所定の記憶部に記憶されていないユーザのことであってもよい。
【0080】
参加者情報は、例えば、特定のイベントがイベントへの参加に係る所定の二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))を端末装置10で(換言すると、ゲームのアプリケーションを利用して)読み取って参加するイベントである場合において、当該所定の二次元コードの読み取りを行ったことを示す情報であってもよい。また、参加者情報は、例えば、特定のイベントがイベントの参加権(例えば、所定のチケット(電子チケットの場合を含む)等)を購入して参加するイベントである場合において、当該参加権を有していることを示す情報であってもよい。また、参加者情報は、特定のイベントが端末装置10(換言すると、ゲームのアプリケーション)においてイベントへの参加に係る所定の操作(例えば、イベントへの参加を表明する所定のボタン操作)を行って参加するイベントである場合において、当該所定の操作が行われたことを示す情報であってもよい。
【0081】
また、イベント関連オブジェクトの利用の制限は以下のようなものであってもよい。すなわち、当該制限は、例えば、参加者が利用可能なイベント関連オブジェクトについて、非参加者による利用を禁止する制御であってもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、非参加者の端末装置10に表示されるイベント関連オブジェクトについて、非参加者による操作を無効とする(換言すると、イベント関連オブジェクトに対するタッチ操作が行われても、当該イベント関連オブジェクトに対応する事象を発生させない)制御を行ってもよい。また、ゲーム制御部212は、参加者の端末装置10に表示されるイベント関連オブジェクトについて、非参加者の端末装置10に表示させないように制御してもよい。また、ゲーム制御部212は、非参加者について、可用範囲Xの形状を変化させることにより、非参者によるイベント関連オブジェクトの利用を不可能としてもよい。具体的には、例えば、非参加者に係る可用範囲Xについて、イベントエリアと重なる部分がある場合に、ゲーム制御部212は、可用範囲Xからイベントエリアと重なる部分を除外する制御を行ってもよい。すなわち例えば、イベント会場が特定の遊園地である場合に、非参加者の端末装置10においては、通常円形で表示される可用範囲Xについて、当該特定の遊園地の外周に沿って削られた形状の可用範囲Xが表示されるようになっていてもよい。
【0082】
また、ゲーム制御部212は、特定のイベントの開始に係るゲーム内オブジェクト33(以下、「開始オブジェクト」という。)が可用範囲X内に位置する場所をユーザが訪れたことに基づいて特定のイベントを開始させてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、開始オブジェクトが可用範囲X内に位置する場所をユーザが訪れ、開始オブジェクトに対する操作をしたことに基づいて特定のイベントを開始させてもよい。また、例えば、ゲーム制御部212は、開始オブジェクトが可用範囲X内に位置する場所をユーザが訪れると自動的に特定のイベントを開始させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、特定のイベントの開始地点として設定された現実空間の場所をユーザが訪れたことに基づいて特定のイベントを開始させてもよい。
【0083】
開始オブジェクトは、イベント関連オブジェクトの一種である。開始オブジェクトは、イベント会場に対応する仮想空間上の範囲内(換言すると、イベントエリア内)に配置されていてもよい。
【0084】
ゲーム制御部212による特定のイベントを開始させる制御は、開始オブジェクトとは異なる特定のイベント関連オブジェクトの利用に係る制限を解除する制御であってもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、開始オブジェクトが可用範囲X内に位置する場所をユーザが訪れたことに基づいて、特定のイベント関連オブジェクトを当該ユーザに対して出現させてもよい(換言すると、特定のイベント関連オブジェクトについて当該ユーザの端末装置10における表示がされない状態から表示がされる状態に変化させてもよい)。換言すると、特定のイベントを開始させる制御は、特定のイベント関連オブジェクトを出現可能とするものであってもよい。また、ゲーム制御部212は、開始オブジェクトが可用範囲X内に位置する場所をユーザが訪れる前から当該ユーザに提示される(当該ユーザの端末装置10において表示される)特定のイベント関連オブジェクトについて、当該場所を当該ユーザが訪れるまでは、当該ユーザによる操作を無効とし、当該場所を当該ユーザが訪れたことに基づいて、当該ユーザによる操作を有効としてもよい。換言すると、特定のイベントを開始させる制御は、特定のイベント関連オブジェクトに対する操作を有効化するものであってもよい。
【0085】
また、特定のイベントにおいて、ユーザが向かう目的地が設定されている場合において、ゲーム制御部212は、目的地に向かってユーザを誘導するように可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザが目的地に向かっているか否かに応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。当該目的地は、例えば、複数のチェックポイントP(換言すると、複数のイベント関連オブジェクト)を回るイベントにおける各チェックポイントPであってもよい。例えば、ゲーム制御部212は、第1のイベント関連オブジェクト(例えば、通過したチェックポイントP)に関連付けられた第2のイベント関連オブジェクト(例えば、次に向かうチェックポイントP)に向けてユーザを誘導するように可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、目的地に向かう経路(例えば、第1のイベント関連オブジェクトから第2のイベント関連オブジェクトへの経路)から外れているか否かに応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、目的地に向かう経路に関する所定の条件を満たしたことに基づいて、可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。より具体的には、ゲーム制御部212は、経路から外れていない場合には、経路から外れている場合に比べて可用範囲Xを拡大させてもよく、縮小させてもよい。ここで、経路から外れていない場合あるいは外れている場合の一方については、可用範囲Xの大きさは、大きさの変化に係る制御がされていない通常時の大きさ(換言すると、標準の大きさ)となっていてもよい。また、経路から外れているか否かは、経路に対応する地図上の範囲を示す情報を予め記憶部220に登録しておき、当該情報に基づいて(例えば、当該範囲から外れたか否かを判定することにより)判定してもよい。また、経路から外れているか否かは、ユーザの位置情報等に基づいてユーザの移動方向(換言すると、ユーザが向かっている方向)を判定し、ユーザの移動方向と目的地の位置との関係(例えば、ユーザの移動方向が目的地に向かうものであるか否か)に基づいて判定してもよい。換言すると、経路とは、例えば、
図4に破線の矢印で示すように通るべき道を指定するものであってもよく、複数のチェックポイントPについて通る道を指定せずに辿る順番を指定するものであってもよい
【0086】
なお、ゲーム制御部212は、ユーザが目的地に向かう経路から外れずに(換言すると、目的地に向かって)移動を続けている場合であっても、可用範囲Xの大きさを変化させ得ることとしてもよい。例えば、可用範囲Xが縮小されるポイントや可用範囲Xが拡大されるポイントが経路上に設定されており、ゲーム制御部212は、このようなポイントにユーザが近づいたことに基づいて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。なお、このようなポイントは、所定のゲーム内オブジェクト33が配置されたポイントであってもよい。
【0087】
また、ゲーム制御部212は、ユーザが経路に従って移動を続ける場合に、可用範囲Xの大きさが徐々に拡大(あるいは徐々に縮小)されるように制御してもよい。具体的には、例えば、経路上に複数のチェックポイントPが設定され、ゲーム制御部212は、チェックポイントPを通る毎に、可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。あるいは、ゲーム制御部212は、ユーザが経路から外れずに移動をしている場合に、所定期間の経過または所定の距離の移動等に応じて徐々に可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。
【0088】
現実空間における所定の範囲内(換言すると特定の地域、例えば1つのイベント会場内)に、複数の経路が設定される場合があってもよい。例えば、特定のイベントについて複数の経路が設定される場合があってもよい。換言すると、特定のイベントには、第1の経路を辿るイベントと、第2の経路を辿るイベントとが含まれてもよい。換言すると、現実空間における所定の範囲内に、第1の経路を辿るイベントと、第2の経路を辿るイベントとを含む複数のイベントが設定されてもよい。また、第1の経路と第2の経路とは、一部が重複していてもよい。このような場合において、ゲーム制御部212は、ユーザが複数の経路のうちのいずれの経路を辿っているかに応じて、可用範囲Xの大きさと可用範囲Xを示す表示の色との少なくともいずれかを変化させてもよい。すなわち、例えば、ゲーム制御部212は、ユーザが第1の経路を辿っている場合と第2の経路を辿っている場合とで、可用範囲Xの大きさと可用範囲Xを示す表示の色との少なくとも一方を異ならせてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザが複数の経路のうちのいずれの経路を辿っているかに応じて、可用範囲Xの標準の大きさからの変化量を異ならせてもよい。また、例えば、経路毎に対応する色が設定されており、ゲーム制御部212は、ユーザが複数の経路のうちのいずれの経路を辿っているかに応じて、辿っている経路に対応する色で可用範囲Xを表示させてもよい。
【0089】
ここで、ユーザがいずれの経路を辿っているかは、例えば、以下のように判定されてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザの現在位置が複数の経路のうちのいずれの経路に対応する位置か(例えば、特定の経路上か否か、あるいは特定の経路から所定距離以上離れていないか等)を判定することにより、いずれの経路を辿っているかを判定してもよい。この場合に、ゲーム制御部212は、所定の期間以上あるいは所定の距離以上、ユーザの現在位置が特定の経路に対応する位置であったことが確認された場合に、当該特定の経路を辿っていると判定してもよい。また、いずれの経路を辿るかをユーザが自身で選択して設定することが可能となっており、ゲーム制御部212は、ユーザが選択した経路を、ユーザが辿っている経路と判定してもよい。具体的には、ユーザは自身の端末装置10において、所定の設定画面から、複数の経路のうちのいずれの経路を辿るかを選択して設定することが可能となっていてもよい。また、複数のチェックポイントPを回るイベントにおける各チェックポイントPの間の区間が複数の経路のそれぞれに該当してもよい。すなわち、例えば、第1のチェックポイントP1から第2のチェックポイントP2に向かう経路を第1の経路とし、第2のチェックポイントP2から第3のチェックポイントP3に向かう経路を第2の経路としてもよい。この場合、ゲーム制御部212は、通過したチェックポイントPを判定することで、複数の経路のうちのいずれの経路を辿っているかを判定してもよい。なお、複数の経路は、始点と終点とのうちの少なくとも一方が一致していてもよく、両方が異なっていてもよい。すなわち、例えば、第1の経路と第2の経路とは、同一の地点から同一の地点に向かう異なる経路であってもよい。
【0090】
また、特定のイベントでは、可用範囲Xを第1の大きさとしてイベントを進行させるか(換言すると、可用範囲Xを拡大させて進行させるか)、あるいは第1の大きさよりも小さい第2の大きさとして進行させるか(換言すると、可用範囲Xを拡大させずに進行させるか)をユーザが選択可能であってもよい。具体的には、ユーザは自身の端末装置10において、所定の設定画面から、特定のイベントの進行時における可用範囲Xの大きさについての設定を行うことが可能であってもよい。ゲーム制御部212は、ユーザによる当該設定に係る操作を受け付け、可用範囲Xの大きさをユーザが選択した大きさ(例えば、標準の大きさまたは標準の大きさよりも拡大させた大きさ)として特定のイベントを進行させる。このような構成において、ゲーム制御部212は、可用範囲Xを第2の大きさとして特定のイベントをプレイしたユーザに対して所定契機で(例えば特定のイベントにおける所定の目標の達成時、例えば特定のイベントのクリア時)に所定の報酬(すなわち、第1の大きさとせず第2の大きさとしてプレイしたことに対する報酬)を付与してもよい。報酬は特に限定されるものでないが、例えば、所定のアイテムや、ゲーム内通貨や、所定のポイントや、現実空間における所定の物品と交換可能な電子的情報等であってもよい。なお、アイテム等についてユーザに付与する(換言すると、取得させる)とは、ユーザの所有するアイテム等としてユーザのアカウントに紐付けて所定の記憶部(例えば、記憶部220)に記憶させることともいえる。
【0091】
(所定のオブジェクトの数に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、可用範囲X内における特定のゲーム内オブジェクト33の数に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、可用範囲X内における特定のゲーム内オブジェクト33の数が所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、可用範囲X内における特定のゲーム内オブジェクト33の数が減少したことに基づいて、可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタ30から所定範囲内に存在するイベント(例えば、各ゲーム内オブジェクト33に対応するイベント)を進行可能なゲームにおいて、所定範囲内における進行可能なイベントの数が所定の条件を満たしたことに基づいて、可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。
【0092】
当該特定のゲーム内オブジェクト33には、例えば、アイテムスポット33a、敵オブジェクト33c、またはイベント関連オブジェクト等の各種オブジェクトのうちの一の種類のオブジェクトのみが含まれてもよく、複数の種類のオブジェクトが含まれてもよい。
【0093】
例えば、ゲーム制御部212は、
図6に示すように、可用範囲X内における敵オブジェクト33cの数が所定数(例えば、「0」)に達したことに基づいて、可用範囲Xを拡大(例えば、
図6(a)に示す状態から
図6(b)に示す状態に変化)させてもよい。ここで、「敵オブジェクト33cの数が所定数に達した」とは、例えば、可用範囲X内に存在する敵オブジェクト33cについて事象を発生させ(換言すると、可用範囲X内の敵オブジェクト33cを利用し)、可用範囲X内の敵オブジェクト33cの数を減少させた場合等を意味し得る。
【0094】
(移動量に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザの移動量に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザの移動量が所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザの移動量が所定量を超えたことに基づいて、可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。
【0095】
例えば、ゲーム制御部212は、所定期間内(例えば、1日)におけるユーザの移動量が所定量(例えば、所定の歩数や所定の距離等)を超えたことに基づいて、可用範囲Xを拡大させてもよい。すなわち、ゲーム制御部212は、ユーザの移動量が第1の量(例えば、1万歩未満)である場合に比べて、ユーザの移動量が第2の量(例えば、1万歩以上)である場合における可用範囲Xの大きさを大きくしてもよい。また、ゲーム制御部212は、さらに、ユーザの移動量が第2の量(例えば、1万歩以上、2万歩未満)である場合に比べて、ユーザの移動量が第3の量である場合(例えば、2万歩以上)である場合における可用範囲Xの大きさを大きくしてもよい。
【0096】
(移動速度に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザの移動速度に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザの移動速度が所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザの移動速度が所定の速度を下回ったことに基づいて、可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。また、例えば、ゲーム制御部212は、ユーザの移動速度が所定の速度を上回ったことに基づいて、可用範囲Xを縮小(あるいは拡大)させてもよい。
【0097】
例えば、
図7(a)に示すように、ユーザが基準速度(例えば、時速3kmから6kmの間)で移動している場合における可用範囲Xの大きさを標準の大きさ(換言すると、通常時の大きさ)とする。この場合において、ゲーム制御部212は、ユーザが基準速度を下回る速度(例えば、時速3km未満)で移動する場合、
図7(b)に示すように可用範囲Xの大きさを標準よりも拡大させてもよい。また、ゲーム制御部212は、ユーザが基準速度を上回る速度(例えば、時速6kmを超える速度)で移動する場合、
図7(c)に示すように可用範囲Xの大きさを標準よりも縮小させてもよい。なお、ゲーム制御部212は、基準速度からの離れ具合に応じて大きさの変化量を大きくしてもよい。すなわち例えば、ゲーム制御部212は、ユーザの移動速度が上昇するのに従って可用範囲Xの大きさを徐々に縮小させていってもよい。
【0098】
なお、ユーザの位置を示す位置情報を利用するゲームにおいて、ユーザの移動速度を判定する方法については公知であり、移動速度の判定は公知の方法を用いて行うことができる。
【0099】
(広告の表示に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、
図8に示すように、ユーザが使用する所定の画面(具体的には、ユーザの端末装置10の表示部18)における広告40の表示の有無に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、広告40の表示に係る所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザが使用する所定の画面に広告40が表示されていることに基づいて可用範囲Xを拡大させてもよい。
【0100】
具体的には、ユーザの端末装置10の制御部110は、所定の設定画面における、広告40を表示させるか否かの設定に係るユーザの操作を受け付ける。ゲーム制御部212は、当該操作に基づいて、広告40を表示させるか否かを設定する。そして、広告40を表示させる設定がされている場合、ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザの移動に連動して仮想空間上を動くプレイヤキャラクタ30が表示される画面(換言すると、プレイ画面)に、広告40を表示させる。換言すると、広告40を表示させる設定がされている場合、ゲームのプレイ中において、ユーザに対して広告40が提示される。一方、広告40を表示させない設定がされている場合、ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザの移動に連動して仮想空間上を動くプレイヤキャラクタ30が表示される画面(換言すると、プレイ画面)に、広告40を表示させない。換言すると、広告40を表示させない設定がされている場合、ゲームのプレイ中において、ユーザに対して広告40が提示されない。
【0101】
ゲーム制御部212は、プレイ画面に広告40が表示されていない状態(換言すると、広告40を表示させない設定がされている場合)においては、
図8(a)に示すように可用範囲Xの大きさを標準の大きさ(換言すると、通常時の大きさ)とする。また、ゲーム制御部212は、プレイ画面に広告40が表示されている状態(換言すると、広告40を表示させる設定がされている場合)においては、
図8(b)に示すように可用範囲Xの大きさを標準よりも拡大させる。
【0102】
なお、広告40は、設定画面における設定に応じて表示されるものでなくてもよい。例えば、ゲーム内オブジェクト33として、広告40の表示の開始に係るオブジェクトが用意されていてもよい。そして、ゲーム制御部212は、当該オブジェクトに対するユーザの操作に基づいて、端末装置10に広告40を表示させるよう指示し、端末装置10の制御部110は、当該指示に基づいて広告40を表示部18(換言すると、プレイ画面)に表示させてもよい。そして、ゲーム制御部212は、広告40の表示に基づき、可用範囲Xを拡大させてもよい。
【0103】
なお、ここでは、広告40を表示させている間、可用範囲Xが拡大される場合を説明したが、ゲーム制御部212は、広告40が表示された後に、ユーザが広告40を見たことに対する報酬として可用範囲Xを拡大させるようになっていてもよい。
【0104】
(使用するオブジェクトの状態に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、ゲームにおいてユーザが使用するオブジェクトの状態に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザが使用するオブジェクトに関する所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。ここで、ユーザが使用するオブジェクトとは、例えば、所定のキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタ30や、プレイヤキャラクタ30の仲間等)であってもよく、所定のアイテム(例えば、プレイヤキャラクタ30に装備させているアイテム等)であってもよい。
【0105】
例えば、ゲーム制御部212は、ユーザが使用するオブジェクトに関連する所定のパラメータの状態に応じて、可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。例えば、プレイヤキャラクタ30の所定のパラメータが所定の基準を上回っておらず(例えば、体力が満タンではなく)、かつ所定の基準を下回っていない(例えば、体力が所定値未満になっていない)状態における、可用範囲Xの大きさを標準の大きさとする。この場合において、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタ30の所定のパラメータが所定の基準を上回る状態(換言すると所定値以上の場合、例えば体力が満タンの状態)においては、可用範囲Xの大きさを標準よりも拡大させてもよい。また、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタ30の所定のパラメータが所定の基準を下回る状態(換言すると、所定値未満の場合)においては、可用範囲Xの大きさを標準よりも縮小させてもよい。
【0106】
また、例えば、ゲーム制御部212は、ユーザが使用するオブジェクトが異常な状態となっているか否かに応じて、可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、プレイヤキャラクタ30が所定の状態異常に陥っている場合(例えば、所謂毒をくらっている状態等)には、所定の状態異常に陥っていない場合に比べ、可用範囲Xを縮小させてもよい。
【0107】
(地形に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザが位置している場所の地形に関する情報(以下、「地形情報」という。)に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザが位置している場所の地形に関する所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。
【0108】
ゲーム制御部212は、位置情報取得部116が取得したユーザの位置を示す位置情報に基づいて、ユーザが位置している場所の地形情報を取得する。地形情報は、例えば、「平らな道」、「下り坂」、「上り坂」、「急な斜面」、「舗装されていない道」、あるいは「ぬかるんだ道」等であることを示す情報であってもよい。ゲーム制御部212は、例えば、位置情報の示す場所の地形情報を記憶している所定のサーバや、公開しているウェブサイト等にアクセスし、ユーザが位置している場所の地形情報を取得してもよい。また、例えば、各地域の地形情報等が、記憶部220に記憶されており、ゲーム制御部212は、記憶部220からユーザが位置している場所の地形情報を取得することとしてもよい。
【0109】
また、ゲーム制御部212は、取得した地形情報に応じて可用範囲Xの大きさを変化させる。例えば、ゲーム制御部212は、地形情報がユーザが平らな道にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準の大きさに設定する。また、ゲーム制御部212は、地形情報がユーザが下り坂にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも拡大させる。また、ゲーム制御部212は、地形情報がユーザが上り坂にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも縮小させる。また、ゲーム制御部212は、地形情報がユーザが舗装されていない道やぬかるんだ道にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも縮小させる。なお、ユーザが上り坂にいるか下り坂にいるかは、位置情報等に基づきユーザの移動方向を判定することにより特定することができる。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザの移動方向に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。
【0110】
(施設に応じた可用範囲の大きさの変化)
ゲーム制御部212は、現実空間におけるユーザが位置している場所の施設に関する情報(以下、「施設情報」という。)に応じて可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、ユーザが位置している場所の施設に関する所定の条件を満たしたことに基づいて可用範囲Xを拡大(あるいは縮小)させてもよい。
【0111】
ゲーム制御部212は、位置情報取得部116が取得したユーザの位置を示す位置情報に基づいて、ユーザが位置している場所の施設情報を取得する。施設情報は、例えば、特定の施設内であることを示す情報や、公道であることを示す情報や、私有地であることを示す情報や、住宅地であることを示す情報であってもよい。ゲーム制御部212は、例えば、位置情報の示す場所の施設情報を記憶している所定のサーバや、公開しているウェブサイト等にアクセスし、ユーザが位置している場所の施設情報を取得してもよい。また、例えば、各地域の施設情報等が、記憶部220に記憶されており、ゲーム制御部212は、記憶部220からユーザが位置している場所の施設情報を取得することとしてもよい。
【0112】
また、ゲーム制御部212は、取得した施設情報に応じて可用範囲Xの大きさを変化させる。例えば、ゲーム制御部212は、施設情報がユーザが公道にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準の大きさに設定する。また、ゲーム制御部212は、施設情報がユーザが特定の施設(例えば、公園等の大きな公共施設)にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも拡大させる。また、ゲーム制御部212は、施設情報がユーザが私有地や住宅地にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも縮小させる。なお、ゲーム制御部212は、施設情報がユーザが特定の施設(例えば、公園等の大きな公共施設)にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも縮小させてもよい。また、ゲーム制御部212は、施設情報がユーザが私有地にいることを示す場合に、可用範囲Xの大きさを標準よりも拡大させてもよい。
【0113】
なお、所定の条件を満たしたことに基づいて変化した可用範囲Xの大きさは、所定の契機で元の大きさに戻る。例えば、当該所定の条件を満たさない状態になると、元の大きさに戻ることとしてもよい。また、例えば、大きさが変化してから所定の期間が経過すると元の大きさに戻ることとしてもよい。また、例えば、予め定められた特定のタイミング(例えば、毎日特定の時刻)で元の大きさに戻ることとしてもよい。
【0114】
なお、可用範囲Xの大きさの変化に係る制御は、次のように言い換えることもできる。すなわち、現実の位置に関する情報を利用するゲームにおいて、ゲーム制御部212は、ユーザの現在の位置に関連付けられた当該ゲームの情報と、ユーザの状態と、の一方または両方に応じて、当該ゲームの空間におけるユーザが操作可能な範囲(換言すると、可用範囲X)を変化させる。ここで、ユーザの現在の位置に関連付けられた情報とは、例えば、ユーザがイベント会場内にいるか否かの情報や、ユーザが経路に従って移動しているか否かの情報や、ユーザの現在位置の周囲の特定のゲーム内オブジェクト33(例えば、敵オブジェクト33c)の数が所定数に達したか否かの情報や、ユーザがいる場所の地形に関する情報や、ユーザがいる場所の施設に関する情報等であり得る。また、ユーザの状態とは、ユーザが特定のイベントの参加者であるか否かや、ユーザの移動量が所定量を超えているか否かや、ユーザの移動速度が基準速度を上回っているか(あるいは下回っているか)否かや、広告を見ているか(換言すると、表示させているか)否か等であり得る。
【0115】
<アイテムの使用に基づくイベントの発生>
本実施形態のゲームにおいては、使用によりゲーム内の所定のイベント(以下、「特殊イベント」という。)を発生させることができるアイテム(以下、「イベントアイテム」という。)が存在する。ユーザは、イベントアイテムを所有する場合に、自身の所有するイベントアイテムを使用して特殊イベントを発生させることができる。なお、イベントアイテムは、使用により消費される(換言すると、無くなる)アイテムであってもよく、消費されない(換言すると、再度の使用により再度特殊イベントを発生させることが可能な)アイテムであってもよい。
【0116】
イベントアイテムは、他のユーザとシェア(換言すると、共有)することが可能となっている。ユーザは、自身の所有する複数のイベントアイテムの中から、他のユーザとシェアするイベントアイテムを選択することが可能となっている。シェアするイベントアイテムとして選択されたイベントアイテムは、他のユーザが受け取ることが可能となり、受け取った他のユーザとの間でシェアされることとなる。
【0117】
シェアに係る操作の一例を説明する。表示制御部114は、ユーザによる所定の操作に基づき、
図9に例示するアイテム選択画面50を表示部18に表示させる。アイテム選択画面50には、当該ユーザが所有するイベントアイテム(換言すると、他のユーザとシェア可能なイベントアイテム)の一覧が表示される。
【0118】
また、操作受付部111は、イベントアイテムを他のユーザとのシェアが可能な状態にする操作(換言すると、イベントアイテムのシェアを受けるユーザの募集に係る操作)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、アイテム選択画面50に表示されたイベントアイテムの中からシェアするイベントアイテムを選択する操作(例えば、表示された特定のイベントアイテムに対するタッチ操作、およびアイテム選択画面50に表示される実行ボタン51に対するタッチ操作)を、選択されたイベントアイテムについて他のユーザとのシェアが可能な状態にする操作として受け付ける。
【0119】
ゲーム制御部212は、シェアするイベントアイテムを選択する操作がされると、選択されたイベントアイテムを他のユーザとのシェアが可能な状態とし、選択されたイベントアイテムが他のユーザの端末装置10において
図10に例示する受け取り画面55に表示されるように制御する。受け取り画面55は、イベントアイテムのシェアを受けようとするユーザ(換言すると、他のユーザ)による所定の操作に基づき、当該ユーザの端末装置10の表示制御部114が表示部18に表示させる画面である。受け取り画面55には、シェアを受けることが可能なイベントアイテムが一覧で表示される。換言すると、受け取り画面55には、他のユーザが所有するイベントアイテムであって、イベントアイテムを所有するユーザによるシェアが可能な状態とする操作によりシェアが可能な状態にされたイベントアイテムが一覧で表示される。
【0120】
また、操作受付部111は、受け取り画面55に表示されたイベントアイテムの中からシェアを受けるイベントアイテムを選択する操作(例えば、一覧表示される各イベントアイテムに対応して設けられた受け取りボタン56に対するタッチ操作)を、選択されたイベントアイテムのシェアを受ける操作として受け付ける。
【0121】
ゲーム制御部212は、シェアを受けるイベントアイテムを選択する操作がされると、選択されたイベントアイテムを当該操作をしたユーザに取得させる。具体的には、ゲーム制御部212は、選択されたイベントアイテムを、当該ユーザの所有するイベントアイテムとして記憶部220に記憶させ、当該ユーザによる使用が可能な状態とする。これにより、特定のイベントアイテムが、シェアが可能な状態にしたユーザとシェアを受ける操作をしたユーザとの双方が使用可能な状態となり、これらのユーザの間でシェアされることとなる。
【0122】
なお、受け取り画面55には、一覧表示される各イベントアイテムについて、イベントアイテムを所有しているユーザ(換言すると、シェアを受けるユーザを募集しているユーザ)のユーザ名、イベントアイテムの名称、およびシェア状況を示す表示等が表示される。シェア状況を示す表示は、シェア状況の優劣を示す表示であり得る。
図10に示す例においては、シェア状況の優れたイベントアイテム(例えば、シェア数の多いイベントアイテムや、広範な地域でシェアされているイベントアイテム(例えば、シェアされている地域の数が多いイベントアイテム))ほど、シェア状況を示す表示としての星の数が多くなっている。なお、シェア状況について詳しくは後述する。なお、各イベントアイテムについてのシェア状況を示す表示は、受け取り画面55に加えあるいは代え、アイテム選択画面50や後述するアイテム一覧画面60において表示されてもよい(
図11参照)。
【0123】
なお、本実施形態においては、ユーザは、他のユーザからシェアを受けたイベントアイテムについて、更に別のユーザにシェアすることが可能となっているが、他のユーザからシェアを受けたイベントアイテムについては、別のユーザにシェアすることができないようになっていてもよい。また、本実施形態においては、1のユーザが、自身の所有する特定のイベントアイテムについて、複数のユーザにシェアする(換言すると、渡す)ことが可能となっているが、1のユーザは1のイベントアイテムを1のユーザに対してのみシェアすることが可能となっていてもよい。この場合、1のイベントアイテムがユーザからユーザへ順々にシェアされることにより複数のユーザによってシェアされ得る。
【0124】
なお、シェアを受けること以外によるイベントアイテムの取得方法(例えば、最初のユーザがイベントアイテムを取得する方法)は特に限定されるものではない。例えば、ゲーム制御部212は、ユーザによる所定の操作に基づいてイベントアイテムを生成し、生成されたイベントアイテムをユーザに取得させてもよい。例えば、ゲーム制御部212は、所定の時点(例えば、イベントアイテムの生成を指示する所定の操作をしたタイミング)から所定の時間が経過したことに基づきイベントアイテムをユーザに取得させてもよい。また、ゲーム制御部212は、ユーザがゲーム内において所定の目標を達成した場合に報酬としてイベントアイテムを取得させてもよい。また、ゲーム制御部212は、ユーザが所有する価値(例えば、ゲーム内通貨や、所定のポイントや、所定のアイテム等)との交換(所定のアイテムを消費してイベントアイテムを生成する場合等を含む)によりイベントアイテムを取得させてもよい(なお、シェアを受ける場合についても、ユーザが所有する価値との交換によりイベントアイテムが取得されるようになっていてもよい)。なお、所定の目標の達成とは、例えば、なお、所定の対戦相手(なお、対戦相手とは、他のユーザであってもよく、ノンプレイヤキャラクタであってもよい。また、敵キャラクタ等も対戦相手に含まれる。)への勝利や、所定の目的地への到達や、所定の目的物の獲得や、ユーザによる所定の距離または所定の歩数の移動等であってもよい。換言すると、所定の目標の達成とは、所定のイベント(例えば、所定のクエスト)のクリアであってもよい。
【0125】
また、イベントアイテムには、他のユーザとシェアすることが可能なイベントアイテムと、シェアすることが不可能なイベントアイテムとが含まれてもよい。
【0126】
ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況を管理する。例えば、ゲーム制御部212は、特定のイベントアイテムについて、何人のユーザがシェア(換言すると、所有)しているか管理する。換言すると、ゲーム制御部212は、各イベントアイテムについて、シェアしているユーザの数を記憶部220に記憶させる制御を行う。例えば、ゲーム制御部212は、本ゲームを利用するユーザのいずれかが特定のイベントアイテムについてシェアを受ける毎に、当該特定のイベントアイテムを取得したユーザの数を示す記憶値を「1」増加させる制御を行う。また、ゲーム制御部212は、特定のイベントアイテムについて、シェアされている地域に関する管理を行う。換言すると、ゲーム制御部212は、各イベントアイテムについて、シェアされている地域に関する情報を記憶部220に記憶させる制御を行う。具体的には、ゲーム制御部212は、各イベントアイテムについて、どの地域のユーザが所有(換言すると、シェア)しているかを示す情報を記憶部220に記憶させる。例えば、ゲーム制御部212は、本ゲームを利用するユーザのいずれかが特定のイベントアイテムについてシェアを受ける毎に、どの地域のユーザが当該特定のイベントアイテムを取得したか確認し、当該特定のイベントアイテムについて、どの地域のユーザが取得しているかを示す情報を記憶部220に記憶させてもよい。当該情報は、例えば、当該特定のイベントアイテムを、47都道府県のいずれのユーザがシェアしているかを示すものであってもよく、いずれの国のユーザがシェアしているかを示すものであってもよい。すなわち、当該情報は、例えば、当該特定のイベントアイテムを、東京都のユーザと大阪府のユーザとが所有している場合に、47都道府県のうち2つの都道府県(換言すると、2つの地域)においてシェアされていることを示すものであってもよい。なお、各ユーザの地域は、各ユーザに関連する地域であればよく、例えば、各ユーザが自身で登録するもの(例えば、自身の自宅の位置や自身の出身地等として登録するもの)としてもよく、各ユーザがイベントアイテムを取得したときに位置していた場所等の自動的に判定されるものであってもよい。
【0127】
ゲーム制御部212は、イベントアイテムを所有するユーザによる所定の操作に基づいて特殊イベントを発生させ、当該ユーザに対して特殊イベントを提供する。特殊イベントは、所定の目標の達成を目指すイベントであり、本実施形態においては目的地が設定されるイベントとなっている。なお、目的地は、ユーザが指定するものであってもよく、自動で設定されるものであってもよい。具体的には、例えば、表示部18に表示される仮想空間の地図上において目的地とする地点を指定する操作を行うことで、指定された地点が目的地に設定されるようになっていてもよい(
図11参照)。
【0128】
本実施形態においては、特殊イベントは、目的地への到着により終了(換言すると、クリア)となる。ここで、「目的地への到着により」とは、目的地に到着したことのみによって終了するものであってもよく、目的地に到着し、所定の敵キャラクタを倒すこと等により終了するものであってもよい。換言すると、特殊イベントにおいて達成すべき目標は、目的地への到達自体であってもよく、目的地において達成する目標等であってもよい。
【0129】
イベントアイテムの使用に係る操作の一例を説明する。表示制御部114は、ユーザによる所定の操作に基づき、
図11に例示するアイテム一覧画面60を表示部18に表示させる。アイテム一覧画面60には、当該ユーザが所有するイベントアイテムの一覧が表示される。
【0130】
また、操作受付部111は、特殊イベントの開始に係る操作を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、アイテム一覧画面60に表示されたイベントアイテムの中から使用するイベントアイテムを選択する操作(例えば、一覧表示される各イベントアイテムに対応して設けられたイベント開始ボタン61に対するタッチ操作)を、選択されたイベントアイテムを使用して特殊イベントを開始させる操作として受け付ける。
【0131】
ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムを選択する操作に基づき、選択されたイベントアイテムに対応する特殊イベントを開始させる。また、ゲーム制御部212は、特殊イベントの開始に際し、特殊イベントにおける目的地の指定を要求する。
【0132】
表示制御部114は、ゲーム制御部212による目的地の指定の要求に基づき(換言すると、ユーザによる使用するイベントアイテムを選択する操作に基づき)、目的地の指定に係る画面としての目的地指定画面64を表示部18に表示させる。また、操作受付部111は、目的地指定画面64における目的地の指定に係る操作を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、目的地指定画面64に表示される仮想空間の地図上における特定の地点を指定する操作を、目的地を指定する操作として受け付ける。仮想空間の地図上における特定の地点を指定する操作は、例えば、目的地指定画面64に表示される複数の候補地点66の中から特定の候補地点を選択する操作であってもよく、目的地指定画面64に表示されるカーソル(図示せず)を特定の地点に合わせる操作であってもよい。換言すると、ユーザは、目的地を複数の候補の中から指定することが可能であってもよく、現実空間における任意の地点を目的地として指定することが可能であってもよい。
【0133】
ゲーム制御部212は、目的地を指定する操作がされると、指定された特定の地点(換言すると、仮想空間の地図上において指定された特定の地点に対応する現実空間上の地点)を特殊イベントにおける目的地として設定する。換言すると、ゲーム制御部212は、指定された特定の地点を目的地とする特殊イベントを発生させる。
【0134】
ゲーム制御部212は、イベントアイテムの使用により発生(換言すると、開始)させる特殊イベントについて、使用するイベントアイテムのシェア状況に応じてユーザに有利な効果を発生させる。例えば、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムについてシェアに係る所定のパラメータが所定の条件を満たすことに基づいて、ユーザに有利な効果を発生させる。具体的には、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア数(換言すると、シェアしているユーザの数)が所定数を超えることに基づいてユーザに有利な効果を発生させてもよい。また、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェアされている地域の数が所定数を超えること(換言すると、シェアされている地域の範囲が所定範囲を超えること)に基づいてユーザに有利な効果を発生させてもよい。ここで、ゲーム制御部212は、所定のパラメータが基準値(例えば、初期値)から離れるほど(例えば、使用するイベントアイテムのシェア数またはシェアされている地域の数が多くなるに従って)、より有利な効果を発生させてもよい。
【0135】
例えば、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、特殊イベントが行われる仮想空間に変化を与えてもよい。
【0136】
具体的には、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、特殊イベントが行われる仮想空間の構成を変化させてもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、仮想空間の構成の変化として、仮想空間における敵の配置(例えば、配置位置もしくは配置される数)、出現する敵の種類、アイテムの配置(例えば、配置位置もしくは配置される数)、出現するアイテムの種類、または仮想空間の地形等のうちの少なくとも1つを変化させてもよい。ここで、敵の配置とは、敵オブジェクト33cの配置であり得る。また、アイテムの配置とはアイテムスポット33aの配置であり得る。すなわち、ゲーム制御部212は、仮想空間の構成の変化として、特定のゲーム内オブジェクト33の配置や、配置されるゲーム内オブジェクト33の種類を変化させてもよい。
【0137】
換言すると、シェア状況に応じて発生させる有利な効果は、仮想空間の構成をユーザに有利な方向に変化させるものであってもよい。
【0138】
仮想空間の構成の有利な方向への変化は、所定の敵と遭遇しやすくなる変化であってもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、当該特殊イベントが行われる仮想空間について、所定の敵に遭遇しやすい仮想空間に変化させてもよい。具体的には、仮想空間の構成の有利な方向への変化は、目的地の方向(換言すると、ユーザの現在位置と目的地との間)に配置される所定の敵の数が増加するものであってもよい。また、仮想空間の構成の有利な方向への変化は、ユーザの現在位置の周囲に配置される所定の敵の数が増加するものであってもよい。また、仮想空間の構成の有利な方向への変化は、特殊イベントにおいて所定の敵が出現する確率が上昇するものであってもよい。なお、本実施形態において「確率が上昇(あるいは確率が高い)」とは、低い方の確率(換言すると、基準となる確率)が0%の場合を含む。換言すると、仮想空間の構成の有利な方向への変化は、特殊イベントにおいて出現する敵の種類が変化するものであってもよい。ここで、所定の敵とは、例えば、特殊イベントにおいて遭遇し得る敵のうち、得られる恩恵が相対的に大きい敵であってもよい。また、恩恵が相対的に大きい敵とは、例えば、倒した場合に得られる経験値(換言すると、プレイヤキャラクタ30の強化に係る所定のパラメータ)が多い敵や、倒した場合に得られるゲーム内価値が多い敵や、倒した場合に特定のアイテムを得られる確率が高い敵等であってもよい。
【0139】
例えば、ゲーム制御部212は、
図12に示すように、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が所定数を超える場合(
図12(b)に示す状況))には、シェア状況が第1の状況の場合(例えば、シェア数が所定数以下の場合(
図12(a)に示す状況))に比べ、目的地の方向(換言すると、ユーザの現在位置80と目的地81との間)に配置される所定の敵(換言すると、所定の敵に係るゲーム内オブジェクト33)の数を、増加させてもよい。なお、
図12においては、シェア状況が第1の状況から第2の状況となることにより増加する敵(換言すると、ゲーム内オブジェクト33)を白塗りの図形で表している。
【0140】
なお、仮想空間への敵の配置は、特殊イベントの開始時に行われてもよく、特殊イベントの進行中において適宜(例えば、ユーザの移動に応じてユーザの周囲に敵が出現するように)行われてもよい。すなわち、例えば、目的地の方向に配置される所定の敵の数が増加するとは、特殊イベントの開始時にユーザと目的地との間に配置される所定の敵の数が増加するものであってもよく、特殊イベントの進行中においてユーザと目的地との間に所定の敵が出現しやすくなるものであってもよい。
【0141】
また、例えば、ゲーム制御部212は、
図13に示すように、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が第1の状況よりも多い場合)には、シェア状況が第1の状況の場合には出現しない第2の種類の敵(
図13においては敵キャラクタJ)が特殊イベントにおいて出現するように制御してもよい。また、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第3の状況の場合(例えば、シェア数が第2の状況よりも多い場合)には、シェア状況が第1の状況または第2の状況の場合には出現しない第3の種類の敵(
図13においては敵キャラクタK)が特殊イベントにおいて出現するように制御してもよい。なお、第2の種類の敵は、シェア状況が第1の状況の場合に出現する第1の種類敵(
図13においては敵キャラクタC)のに関連する敵であってもよい。また、第3の種類の敵は、第2の種類の敵に関連する敵であってもよい。具体的には、第2の種類の敵は、第1の種類の敵の上位の敵や派生の敵であってもよい。また、第3の種類の敵は、第2の種類の敵の上位の敵や派生の敵であってもよい。換言すると、第1の種類の敵と第2の種類の敵と第3の種類の敵とは、同一系統または同一種別の敵であってもよい。また、第1の種類の敵よりも第2の種類の敵の方が得られる恩恵が大きく、第2の種類の敵よりも第3の種類の敵の方が得られる恩恵が大きくてもよい。また、第1の種類の敵は、シェア状況が第2の状況の場合および第3の状況の場合には出現しないこととしてもよい。また、第2の種類の敵は、シェア状況が第1の状況の場合および第3の状況の場合には出現しないこととしてもよい。また、第3の種類の敵は、シェア状況が第1の状況の場合および第2の状況の場合には出現しないこととしてもよい。すなわち、シェア状況が第2の状況の場合には、第1の状況において出現する第1の種類の敵が、得られる恩恵が第1の種類の敵よりも大きい第2の種類の敵に置き換わることとしてもよい。また、シェア状況が第3の状況の場合には、第2の状況において出現する第2の種類の敵が、得られる恩恵が第2の種類の敵よりも大きい第3の種類の敵に置き換わることとしてもよい。換言すると、シェア状況が第2の状況の場合には、第1の状況の場合に比べ、第2の種類の敵に遭遇する確率が高くなっていてもよい。また、シェア状況が第3の状況の場合には、第2の状況の場合に比べ、第3の種類の敵に遭遇する確率が高くなっていてもよい。
【0142】
また、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、ユーザが使用するオブジェクトに関連する所定のパラメータを変化させてもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、所定のパラメータの変化として、プレイヤキャラクタ30の強さに関連するパラメータ(例えば、攻撃力、防御力、体力、魔力、または速度等)を変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントにおいて、ユーザが使用するオブジェクトにバフをかけてもよい。ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、当該特殊イベントが行われる仮想空間について、ユーザが使用するオブジェクトにかかるバフの異なる仮想空間に変化させてもよい。
【0143】
換言すると、シェア状況に応じて発生させる有利な効果は、ユーザが使用するオブジェクトを強化するものであってもよい。例えば、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が所定数を超える場合)には、シェア状況が第1の状況の場合(例えば、シェア数が所定数以下の場合)に比べ、プレイヤキャラクタ30を強くしてもよい(例えば、プレイヤキャラクタ30の所定のパラメータを上昇させてもよい)。換言すると、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合には、シェア状況が第1の状況の場合に比べ、仮想空間をユーザにとって有利なバフがかかる(例えば、所定のパラメータの上昇幅が大きい)仮想空間としてもよい。
【0144】
また、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、所定のアイテムの取得確率を変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、当該特殊イベントが行われる仮想空間について、所定のアイテムの取得確率が異なる仮想空間に変化させてもよい。
【0145】
換言すると、シェア状況に応じて発生させる有利な効果は、所定のアイテムの取得確率を上昇させるものであってもよい。例えば、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が所定数を超える場合)には、シェア状況が第1の状況の場合(例えば、シェア数が所定数以下の場合)に比べ、所定の敵キャラクタを倒した際に所定のアイテムが得られる確率(換言すると、所定の敵キャラクタが所定のアイテムを落とす確率)を上昇させてもよい。また、例えば、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合には、シェア状況が第1の状況の場合に比べ、所定のアイテムが得られるアイテムスポット33aの数を増加させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合には、シェア状況が第1の状況の場合に比べ、所定の敵キャラクタを倒した場合に所定のアイテムが得られる確率が高い仮想空間としたり、所定のアイテムスポット33aの数が多い仮想空間としたりしてもよい。
【0146】
また、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、敵の挙動を変化させてもよい。換言すると、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、当該特殊イベントが行われる仮想空間について、敵の挙動の異なる仮想空間に変化させてもよい。
【0147】
換言すると、シェア状況に応じて発生させる有利な効果は、所定のオブジェクトの挙動をユーザに有利な方向に変化させるものであってもよい。例えば、ゲーム制御部212は、特殊イベントの実行中において特定のゲーム内オブジェクト33(例えば、敵オブジェクト33c)を仮想空間上で移動させることとする。この場合において、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が所定数を超える場合)には、シェア状況が第1の状況の場合(例えば、シェア数が所定数以下の場合)に比べ、敵オブジェクト33cがプレイヤキャラクタ30に向かって移動するように(換言すると、プレイヤキャラクタ30に近づく挙動をするように)制御してもよい。
【0148】
また、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、出現するオブジェクト(例えば、敵(ボス等を含む)、またはアイテム等)の種類を変化させてもよい。
【0149】
また、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、可用範囲Xの大きさを変化させてもよい。
【0150】
換言すると、シェア状況に応じて発生させる有利な効果は、可用範囲Xをユーザに有利な方向に変化させるものであってもよい。例えば、ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムのシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が所定数を超える場合)には、シェア状況が第1の状況の場合(例えば、シェア数が所定数以下の場合)に比べ、可用範囲Xを拡大させてもよい。
【0151】
なお、ここでは、イベントアイテムのシェア状況に応じて特殊イベントについて所定の変化が生じ、ユーザに有利な効果がもたらされる場合を例に説明したが、シェア状況に応じた特殊イベントについての各種変化は、ユーザに有利な効果をもたらすものでなくてもよい。例えば、上述のように、ゲーム制御部212は、シェア状況に応じて仮想空間の構成を変化させ得るが、シェア状況が第1の状況の場合(例えば、シェア数が所定数以下の場合)の仮想空間の構成とシェア状況が第2の状況の場合(例えば、シェア数が所定数を超える場合)の仮想空間の構成とに優劣が存在しなくてもよい。
【0152】
なお、本実施形態においては、イベントアイテムを他のユーザにシェアした(換言すると、渡した)ユーザと、シェアを受けた当該他のユーザとが、それぞれイベントアイテムを所有する状態となり、それぞれ自由に使用することが可能となる。イベントアイテムを他のユーザにシェアしたユーザと、シェアを受けた当該他のユーザとは、それぞれイベントアイテムを100%占有する状態になるともいえる。ただし、イベントアイテムについて、占有率を示すパラメータが設定されていてもよい。当該パラメータは、各イベントアイテムについての各ユーザ(あるいは各ユーザの所属するグループ)の持ち分を示すものであり得る。すなわち、例えば、特定のイベントアイテムを第1ユーザと第2ユーザと第3ユーザとがシェアしている場合において、当該特定のイベントアイテムについて、第1ユーザの占有率が50%であり、第2ユーザの占有率が30%であり、第1ユーザの占有率が20%である、といったように占有率が設定されていてもよい。また、例えば、特定のイベントアイテムを第1グループの複数のユーザ(例えば、東京都のユーザ)と、第2グループの複数のユーザ(例えば、大阪府のユーザ)とがシェアしている場合において、当該特定のイベントアイテムについて、第1グループの占有率が70%であり、第2グループの占有率が30%である、といったように占有率が設定されていてもよい(例えば、グループに属するユーザであってイベントアイテムを所有するユーザの数が多いほどそのグループの占有率が高くなるなどしてもよい)。そして、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じた特殊イベントについての上述の所定の変化(換言すると、有利な効果)について、イベントアイテムの占有状況(例えば、占有率)に応じて当該所定の変化を発生させてもよい。ゲーム制御部212は、使用するイベントアイテムの占有率(具体的には、自身または自身の所属するグループの占有率)が所定値を超えることに基づいてユーザに有利な効果を発生させてもよい。
【0153】
イベントアイテムは、そのイベントアイテムを使用し発生する特殊イベントをプレイする(例えば、クリアする)までは他のユーザにシェアする(換言すると、渡す)ことができず、プレイすることで他のユーザにシェアすることが可能となるものであってもよい。このような場合、シェア数は、特殊イベントのプレイ回数に応じたものとなり得る。すなわち、本実施形態においては、ゲーム制御部212は、イベントアイテムのシェア状況に応じて特殊イベントについて所定の変化を与えるが、これは、特殊イベントのプレイされた回数に応じて特殊イベントについて所定の変化を与えると言い換えることもできる。ここで、プレイされた回数とは、本実施形態においては、複数のユーザのプレイ回数の合計となる。なお、ゲーム制御部212は、特定のユーザ(換言すると、1のユーザ)による特定のイベント(例えば、特定の特殊イベント)のプレイ回数に応じて、当該特定のイベントについて所定の変化(換言すると、上述の各種変化)を与えてもよい。すなわち、例えば、特定のユーザが特定のイベントをプレイした回数に応じて、当該特定のユーザ(あるいは他のユーザ(例えば、当該特定のユーザからシェアを受けたユーザ))が当該特定のイベントをプレイする仮想空間の構成を変化させてもよい。なお、ゲーム制御部212は、これらの制御をするにあたり、ユーザが特定のイベントをプレイした回数(具体的には、1人のユーザによる総プレイ回数または複数のユーザによる総プレイ回数)をカウントしてもよい。具体的には、ゲーム制御部212は、ユーザが特定のイベントをプレイする毎に、記憶部220に記憶される当該特定のイベントのプレイされた回数を示す記憶値を「1」増加させるなどしてもよい。そして、ゲーム制御部212は、当該記憶値に基づいて、当該特定のイベントについてプレイ回数に応じた所定の変化を与えてもよい。なお、プレイ回数に応じて所定の変化が与えられる当該特定のイベントは、イベントアイテムの使用により発生するイベントでなくてもよい。
【0154】
<処理のフロー>
次に、可用範囲Xの拡大に係る処理の一例について、
図14に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0155】
まず、位置情報取得部116は、ユーザの現実空間における現在位置を示す位置情報を取得する(ステップS101)。
【0156】
次いで、ゲーム制御部212は、ユーザの現在位置がイベント会場内か否か判定する(ステップS102)。具体的には、ゲーム制御部212は、取得された位置情報の示すユーザの現在位置が、イベントエリアとして設定された範囲内か否かを判定する。
【0157】
ユーザの現在位置がイベント会場内の場合(ステップS102でYES)、ゲーム制御部212は、可用範囲Xの大きさを変化させる(ステップS103)。例えば、ゲーム制御部212は、可用範囲Xの大きさをイベント会場内で実施されている特定のイベントに対応する大きさに縮小させる。
【0158】
ユーザの現在位置がイベント会場内でない場合(ステップS102でNO)、ゲーム制御部212は、可用範囲Xの大きさを変化させない(ステップS104)。
【0159】
次に、イベントアイテムの使用に基づく特殊イベントの発生に係る処理の一例について、
図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0160】
まず、ユーザの端末装置10の制御部110は、ユーザによる、イベントアイテムの使用に係る操作(換言すると、特殊イベントの開始に係る操作)を受け付ける(ステップS201)。
【0161】
次いで、ゲーム制御部212は、イベントアイテムの使用に係る操作がされると、使用されるイベントアイテムのシェア状況が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS202)。例えば、ゲーム制御部212は、記憶部220に記憶された、使用されるイベントアイテムのシェア状況を示す情報(ここでは、シェア数を示す情報)に基づき、使用されるイベントアイテムのシェア数が所定の条件を満たすか否か(具体的には、所定数を超えるか否か)を判定する。
【0162】
シェア状況が所定の条件を満たす場合(ステップS202でYES)、ゲーム制御部212は、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、ユーザに有利な効果を発生させる(ステップS203)。
【0163】
シェア状況が所定の条件を満たさない場合(ステップS202でNO)、ゲーム制御部212は、イベントアイテムの使用により発生する特殊イベントについて、ユーザに有利な効果を発生させない(ステップS204)。
【0164】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本実施形態の構成は、ユーザの現実空間における位置に関する情報を利用するゲームに適用されてもよい。また、本実施形態の構成は、仮想空間と現実空間とを連携させるゲーム、例えば、本実施形態において説明した位置情報ゲームや、現実空間を撮影した撮影画像を利用するゲーム等に適用されてもよい。現実空間を撮影した撮影画像を利用するゲームには、例えば、仮想オブジェクト(例えば、プレイヤキャラクタ等の仮想空間のオブジェクト)を現実空間の撮影画像に重畳させた重畳画像が表示可能なゲーム(換言すると、拡張現実を利用するゲーム)や、現実空間の撮影画像が仮想空間に所定の影響をもたらすゲーム(例えば、撮影画像に基づいて仮想空間のオブジェクトのパラメータを変化させたり、仮想空間のオブジェクトの形を変形させたりするゲーム)等に適用されてもよい。換言すると、端末装置10の制御部110は、端末装置10に内蔵されたカメラ等の所定のカメラで撮影される撮影画像を取得したり、当該撮影画像に仮想オブジェクトを重畳させた重畳画像を生成したりすることが可能であってもよい。また、本実施形態の構成は、仮想空間と現実空間とを連携させるゲーム以外のゲームに適用されてもよい。また、本実施形態の構成は、ユーザの現実空間における位置に関する情報を利用するゲーム以外のゲームに適用されてもよい。また、本実施形態の構成は、ゲーム以外のサービス(換言すると、アプリケーション)に適用されてもよい。例えば、ウォーキングアプリや、ランニングアプリや、歩数計アプリ等に適用されてもよい。
【0165】
本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、任意の構成要素の置換、任意の構成要素の省略、または他の構成要素の追加等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、本明細書において説明した処理の中には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0166】
<付記>
本実施形態の構成は、例えば、サービスの興趣性の向上に用いられてもよい。以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0167】
(付記1-1)
コンピュータを、
ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用するサービスにおいて、特定のイベントに対応する現実空間の場所に前記ユーザがいることに基づいて、前記位置情報に基づいて決まる前記ユーザが前記サービス中の所定のオブジェクトを利用可能な範囲(例えば、可用範囲X)の大きさを変化させる変化手段(例えば、ゲーム制御部212)として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、ユーザがサービス中の所定のオブジェクトを利用可能な範囲の大きさを、特定のイベントに適した大きさに変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0168】
(付記1-2)
コンピュータを、
前記特定のイベントの参加者であることを示す情報が所定の記憶部に記憶されていない前記ユーザについて、前記ユーザによる前記サービス中の前記特定のイベントに関連するオブジェクトの利用を制限する制限手段(例えば、ゲーム制御部212)として機能させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のイベントの非参加者による特定のイベントに関連するオブジェクトの利用を制限することができる。したがって、特定のイベントについて参加者と非参加者とを区分けすることが可能となる。
【0169】
(付記1-3)
コンピュータを、
前記特定のイベントの開始に係るオブジェクトが前記範囲内に位置する場所を前記ユーザが訪れたことに基づいて前記特定のイベントを開始させるイベント制御手段(例えば、ゲーム制御部212)として機能させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のイベントの開始時のユーザの位置を指定することが可能となる。
【0170】
(付記1-4)
前記特定のイベントには、第1の経路を辿るイベントと第2の経路を辿るイベントとが含まれ、
前記変化手段は、前記ユーザが前記第1の経路を辿っている場合と前記第2の経路を辿っている場合とで、前記範囲の大きさと前記範囲を示す表示の色との少なくとも一方を異ならせる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、前記範囲の大きさや色に基づいていずれの経路を辿っているかをユーザに認識可能としたり、前記範囲を経路毎に適したものとしたりすることができる。
【0171】
(付記1-5)
前記変化手段は、
前記範囲内における特定のオブジェクトの数が所定の条件を満たしたことに基づいて前記範囲を拡大させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、例えば、前記範囲内の特定のオブジェクトの数が所定の条件を満たす場合に、前記範囲外にある特定のオブジェクトが範囲内に位置するように前記範囲の大きさを変化させること等が可能となる。したがって、例えば、前記範囲外にある特定のオブジェクトについて、ユーザの移動により前記範囲内に位置するようにプレイさせるのではなく、前記範囲の大きさの変化により前記範囲内に位置するようにプレイさせること等が可能となり、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0172】
(付記1-6)
前記変化手段は、
現実空間における前記ユーザの移動量が所定の条件を満たしたことに基づいて前記範囲を拡大させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザの移動量に応じてユーザにメリットを与えることができる。また、ユーザの移動を促すことができる。
【0173】
(付記1-7)
前記変化手段は、
現実空間における前記ユーザの移動速度に応じて前記範囲の大きさを変化させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザの移動速度に応じてユーザにメリットを与えることができる。また、安全な速度状態でのプレイを促すことができる。
【0174】
(付記1-8)
前記変化手段は、
前記ユーザが使用する所定の画面(例えば、表示部18)に広告が表示されていることに基づいて前記範囲を拡大させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、ユーザに広告を見ることによるメリットを与えることができる。
【0175】
(付記1-9)
前記変化手段は、
前記サービスにおいて前記ユーザが使用するオブジェクトの状態に応じて前記範囲の大きさを変化させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、プレイ状況と前記範囲の大きさとを連動させ、ユーザのサービスに対する没入感を高めることができる。
【0176】
(付記1-10)
前記変化手段は、
現実空間の前記ユーザが位置している場所の地形に関する情報に応じて前記範囲の大きさを変化させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、現実のユーザの状況と前記範囲の大きさとを連動させ、ユーザのサービスに対する没入感を高めることができる。
【0177】
(付記1-11)
前記変化手段は、
現実空間の前記ユーザが位置している場所の施設に関する情報に応じて前記範囲の大きさを変化させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、私有地や住宅地等のサービスの利用に適さない場所にユーザが集まったり立ち入ったりしてしまうことを防止すること等ができる。
【0178】
(付記2-1)
コンピュータを、
アイテムの使用により発生する特定のイベントについて、使用する前記アイテムのシェア状況に応じてユーザに有利な効果を発生させる制御手段(例えば、ゲーム制御部212)として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、当該アイテムの使用により発生する特定のイベントについてユーザに有利な効果を発生させることができる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0179】
(付記2-2)
コンピュータを、
アイテムの使用により発生する特定のイベントについて、使用する前記アイテムのシェア状況に応じて、前記特定のイベントが行われる仮想空間の構成を変化させる制御手段(例えば、ゲーム制御部212)として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、当該アイテムの使用により発生する特定のイベントが行われる仮想空間の構成を異ならせることができる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0180】
(付記2-3)
前記制御手段は、使用する前記アイテムのシェア状況に応じて、ユーザが使用するオブジェクトに関連する所定のパラメータを変化させる
付記2-1または付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、ユーザが使用するオブジェクトに関連する所定のパラメータを上昇させること等が可能となる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0181】
(付記2-4)
前記制御手段は、使用する前記アイテムのシェア状況に応じて、前記特定のイベントにおける所定のアイテムの取得確率を変化させる
付記2-1または付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、所定のアイテムの取得確率を変化させることができる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0182】
(付記2-5)
前記制御手段は、使用する前記アイテムのシェア状況に応じて、前記特定のイベントにおける所定のオブジェクトの挙動を変化させる
付記2-1または付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、所定のオブジェクトの挙動を変化させることができる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0183】
(付記2-6)
前記制御手段は、使用する前記アイテムのシェア状況に応じて、前記特定のイベントにおいて出現するオブジェクトの種類を変化させる
付記2-1または付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、当該アイテムの使用により発生する特定のイベントにおいて出現するオブジェクトの種類を変化させることができる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0184】
(付記2-7)
前記制御手段は、使用する前記アイテムのシェア状況に応じて、前記特定のイベントにおけるユーザがサービス中の所定のオブジェクトを利用可能な範囲(例えば、可用範囲X)の大きさを変化させる
付記2-1または付記2-2に記載のプログラム。
このような構成によれば、アイテムのシェア状況に応じて、ユーザがサービス中の所定のオブジェクトを利用可能な範囲の大きさを変化させることができる。したがって、ユーザによる当該アイテムのシェアを促すことができる。また、シェア状況に応じてアイテムの使用により得られるユーザの体験を変化させることができ、サービスの興趣性を向上させることができる。
【0185】
なお、上述のプログラムで構成した課題解決手段(例えば、付記に記載の各構成等)は、適宜、装置、システム、方法、媒体等に転用することができる。
【符号の説明】
【0186】
1 情報処理システム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信IF、15 入出力IF、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信IF、25 入出力IF、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム制御部、114 表示制御部、116 位置情報取得部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム制御部、220 記憶部、X 可用範囲
【要約】
【課題】サービスの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、ユーザの現実空間における位置を示す位置情報を利用するサービスにおいて、特定のイベントに対応する現実空間の場所に前記ユーザがいることに基づいて、前記位置情報に基づいて決まる前記ユーザが前記サービス中の所定のオブジェクトを利用可能な範囲の大きさを変化させる変化手段として機能させる。
【選択図】
図5