(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-11
(45)【発行日】2024-10-22
(54)【発明の名称】折り畳み可能で組み立て可能な容器
(51)【国際特許分類】
B65D 81/20 20060101AFI20241015BHJP
B65D 5/36 20060101ALI20241015BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20241015BHJP
A61L 2/24 20060101ALI20241015BHJP
B65D 6/18 20060101ALI20241015BHJP
【FI】
B65D81/20 J
B65D5/36 F
A61L2/10
A61L2/24
B65D6/18
(21)【出願番号】P 2023528767
(86)(22)【出願日】2021-08-11
(86)【国際出願番号】 CN2021112078
(87)【国際公開番号】W WO2022088846
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-01-25
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523027979
【氏名又は名称】フランチェスコ ポツァート
【氏名又は名称原語表記】Francesco POZZATO
(74)【代理人】
【識別番号】100163991
【氏名又は名称】加藤 慎司
(72)【発明者】
【氏名】フランチェスコ ポツァート
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック グーリス
(72)【発明者】
【氏名】チェン イン ポーリナ チュー
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-054697(JP,A)
【文献】特開2018-175506(JP,A)
【文献】特表2016-506274(JP,A)
【文献】特表2006-507995(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0319725(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/20-81/38
B65D 5/36
A61L 2/10-2/24
B65D 6/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一感知素子を含む第一可動パネルと、
少なくとも3つのインターロックスイッチ素子と協同動作する1つまたは複数の駆動素子からなる電子回路基板を含む第二可動パネルであって、少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子は前記電子回路基板に配置され、且つ少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子は1つまたは複数の前記駆動素子を制御する第二可動パネルと、
第二感知素子を含む第三可動パネルと、
第三感知素子を含む第四可動パネルと、を備え、
容器を組み立てる際に、前記第三可動パネル及び前記第四可動パネルが内部封入ケース部分を形成し、前記第一可動パネル及び前記第二可動パネルは前記容器の上蓋として配置され、且つ前記第一可動パネルは前記第二可動パネル上に位置決めされ、
前記第三可動パネルの前記第二感知素子は少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第二のインターロックスイッチ素子と相互に作用し、且つ前記第四可動パネルの前記第三感知素子は少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第三のインターロックスイッチ素子と相互に作用し、
前記第一可動パネルの前記第一感知素子が少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第一のインターロックスイッチ素子と相互に作用しなければ、前記電子回路基板がオフ状態を保持し、
前記第一可動パネルの前記第一感知素子が少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第一のインターロックスイッチ素子と相互に作用すると、1つまたは複数の前記駆動素子が駆動されることを特徴とする折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項2】
1つまたは複数の前記駆動素子は、滅菌素子、加熱素子、噴射素子、またはレーザー素子を備えていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項3】
前記滅菌素子は少なくとも3つのUV LEDを含むことを特徴とする請求項2に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項4】
少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子は、リードスイッチ、磁気起動スイッチ、光学センサー起動スイッチ、機械起動スイッチ、または温度起動スイッチを含むことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項5】
前記電子回路基板は電力素子及びコネクタを更に備え、前記電力素子は充電池を含むことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項6】
前記コネクタはUSBポートまたはType-Cポートを含むことを特徴とする請求項5に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項7】
全てのパネルは断熱材料または防水材料で製造されていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項8】
前記断熱材料はグラスファイバー、シリコン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カーボンファイバー、アルミニウム、及びステンレスのうちの一種または複数種を含むことを特徴とする請求項
7に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項9】
前記防水材料はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、グラスファイバー、シリコン樹脂、ポリウレタン(PU)、アルミニウム、ステンレス、及びポリカーボネートのうちの一種または複数種を含むことを特徴とする請求項
7に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項10】
前記感知素子は磁性体であり、且つ前記容器
が完全
に形成された時に前記磁性体が近隣のパネルにある対応する磁性体に吸着されることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項11】
前記電子回路基板は、前記折り畳み可能な容器が完全且つ正確に展開されない限り1つまたは複数の前記駆動素子の起動を禁止する1つまたは複数のセンサーを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項12】
前記第一
可動パネル及び第二
可動パネルは複数の中間パネルにより連接されていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項13】
前記第三
可動パネル及び第四
可動パネルは前記複数の中間パネルの上方に位置決めされていることを特徴とする請求項12に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項14】
前記複数の中間パネルは外部封入ケース部分を形成し、前記外部封入ケース部分は前記第三
可動パネル及び第四
可動パネルで形成されている前記内部封入ケース部分を包囲していることを特徴とする請求項13に記載の折り畳み可能で組み立て可能な容器。
【請求項15】
その上に位置決めされている少なくとも2つのインターロックスイッチと協同動作する1つまたは複数の滅菌器素子を含み、前記少なくとも2つのインターロックスイッ
チは1つまたは複数の前記滅菌器素子を制御する電子回路基板と、
複数の折り畳みパネル及び/または取り外し可能なパネルを有し、前記電子回路基板は前記折り畳みパネルのうちの1つまたは前記取り外し可能なパネルのうちの1つに取り付けられている折り畳み可能で組み立て可能な容器と、を備え、
前記少なくとも2つのインターロックスイッチのうちの各1つの少なくとも一部分は異なる折り畳みパネルにそれぞれ位置決めされ、前記容器が折り畳み状態にある場合、前記インターロックスイッチが開となり、且つ前記容器が組み立て状態にある状況では前記インターロックスイッチが閉となり、
前記少なくとも2つのインターロック
スイッチのうちの少なくとも1つが開状態にある場合、前記滅菌器素子は操作不能となり、
全ての前記インターロックスイッチが閉状態にある場合、前記容器が完全に組み立てられると共に前記滅菌器素子が操作可能となることを特徴とする折り畳み可能で組み立て可能な滅菌容器。
【請求項16】
前記滅菌器素子は発光素子であることを特徴とする請求項15に記載の折り畳み可能で組み立て可能な滅菌容器。
【請求項17】
前記発光素子は発光ダイオードであることを特徴とする請求項16に記載の折り畳み可能で組み立て可能な滅菌容器。
【請求項18】
前記発光ダイオードは紫外線発光ダイオードであることを特徴とする請求項17に記載の折り畳み可能で組み立て可能な滅菌容器。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本国際出願は、2020年10月30日に米国特許庁に出願された米国仮特許出願第63/107457号に基づく優先権、2021年2月22日に米国特許庁に出願された米国仮特許出願第17/1821632号に基づく優先権を主張するものであり、米国仮特許出願第63/107457号、米国仮特許出願第17/1821632号の全内容を本国際出願に参照により援用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、滅菌または他の機能に用い、且つ駆動素子を有し、前記駆動素子は2つまたはより多くのスイッチと協同動作して箱が完全に組み立てられたときのみスイッチがオフとなると共に駆動素子が操作可能となり、こうして操作の安全性を確保する折り畳み可能で組み立て可能な容器(Collapsible and assemblable container)に関する。
【背景技術】
【0003】
容器業界には、折り畳み可能な容器の様々な既知の応用が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、多くの折り畳み可能な容器は複数の可動パネルを有し、前記パネルは不正確にまたは部分的にのみ展開し、密封が必要な容器が不完全に形成されてしまうことがあった。UV滅菌を実行する際に、容器が不適切に形成されていると、有害なUV放射を発射し、目の傷害や皮膚がん等を誘発した。
【0005】
また、一旦容器が折り畳まれて展開配置になると、ユーザーはテープ、接着剤、或いは他の機械を使用して固定し、容器を展開配置に保持しなければならなくなった。このため、従来の折り畳み可能な容器の欠点を鑑み、この技術において安全性が極めて高い折り畳み可能な容器を提供する必要がある。
【0006】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、従来の折り畳み可能な容器の携帯性の低さ、形成不全、及び安全性の問題を解決する折り畳み可能で組み立て可能な容器を提供することにある。
【0008】
また、本発明に係る折り畳み可能な容器は、軽量で容易にコンパクトでフラットに折り畳めて保存及び輸送に使用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施態様によれば、折り畳み可能で組み立て可能な容器が提供される。本発明に係る折り畳み可能で組み立て可能な容器は、第一感知素子を有している第一可動パネルと、少なくとも3つのインターロックスイッチ素子と協同動作する1つまたは複数の駆動素子からなる電子回路基板を含む第二可動パネルであって、少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子は1つまたは複数の前記駆動素子を制御する第二可動パネルと、部分的に第二感知素子を有している第三可動パネルと、第三感知素子を有している第四可動パネルと、を含んで構成されている。容器を組み立てる際に、前記第三可動パネル及び前記第四可動パネルが内部封入ケース部分を形成し、前記第一可動パネル及び前記第二可動パネルは前記容器の上蓋として配置され、且つ前記第一可動パネルは前記第二可動パネル上に位置決めされている。前記第三可動パネルの前記第二感知素子は少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第二のインターロックスイッチ素子と相互に作用し、且つ前記第四可動パネルの前記第三感知素子は少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第三のインターロックスイッチ素子と相互に作用する。前記第一可動パネルの前記第一感知素子が少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第1のインターロックスイッチ素子と相互に作用しなければ、前記電子回路基板がオフ状態を保持する。前記第一可動パネルの前記第一感知素子が少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第三のインターロックスイッチ素子と相互に作用すると、1つまたは複数の前記駆動素子が駆動される。
【0010】
本発明の好適例において、1つまたは複数の前記駆動素子は滅菌素子、加熱素子、噴射素子、またはレーザー素子を備えている。
【0011】
本発明の好適例において、滅菌素子は少なくとも3つのUV LEDを含む。
【0012】
本発明の好適例において、少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子はリードスイッチ、磁気起動スイッチ、光学センサー起動スイッチ、機械起動スイッチ、または温度起動スイッチを含む。ちなみに、本発明は、1つのインターロックスイッチ素子のみや、2つのインターロックスイッチ素子のように使用されることが少ないインターロックスイッチ素子の使用を排除しない。
【0013】
本発明の好適例において、前記電子回路基板は電力素子及びコネクタを更に備え、前記電力素子は充電池を含む。
【0014】
本発明の好適例において、前記コネクタはUSBポートまたはType-Cポートを含む。
【0015】
本発明の好適例において、全てのパネルは断熱材料または防水材料で製造されている。
【0016】
本発明の好適例において、前記断熱材料はグラスファイバー、シリコン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カーボンファイバー、アルミニウム、及びステンレスのうちの一種または複数種を含む。
【0017】
本発明の好適例において、前記防水材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、グラスファイバー、シリコン樹脂、ポリウレタン(PU)、アルミニウム、ステンレス、及びポリカーボネートのうちの一種または複数種を含む。
【0018】
本発明の好適例において、前記感知素子は磁性体であり、且つ前記容器を完全に形成すると、前記磁性体が近隣のパネルにある対応する磁性体に吸着される。代替として、機械的締結具を採用してもよく、例えば、留め金、VELCRO(登録商標)等の面ファスナー、ジッパー、結び目、または他の留め具でもよい。
【0019】
本発明の好適例において、前記電子回路基板は1つまたは複数のセンサーを更に備え、前記折り畳み可能な容器が完全且つ正確に展開されない限り、1つまたは複数の前記センサーが1つまたは複数の前記駆動素子の起動を禁止する。
【0020】
本発明の好適例において、前記第一パネル及び第二パネルは複数の中間パネルにより連接されている。
【0021】
本発明の好適例において、前記第三パネル及び第四パネルは複数の中間パネルの上方に位置決めされている。
【0022】
本発明の好適例において、前記複数の中間パネルは外部封入ケース部分を形成し、前記外部封入ケース部分は第三パネル及び第四パネルで形成されている内部封入ケース部分を包囲している。
【0023】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】最小かつ最もコンパクトな段階にある折り畳み式容器を表す等角図である。
【
図2】箱の第1展開段階における折り畳み式容器を表す等角図である。
【
図3】完全に平らな折り畳み式容器を表す等角図である。
【
図4】箱の段階に近づき始める折り畳み式容器を表す等角図である。を示す。
【
図5】上部が開いている箱とする折り畳み式容器を表す等角図である。
【
図6】上部の開口部が閉じているが完全に密閉されていない折り畳み箱で磁気的に組み立てられる容器に構成される等角図である。
【
図7】完全に密閉している折り畳み箱で磁気的に組み立てられる容器に構成される等角図である。
【
図8】本発明の一実施形態による滅菌UV要素を含む電子回路基板の機能配置を示す。
【
図9】2つのインターロックスイッチ及び取り外し可能なカバーを備える折り畳み可能で組み立て可能な容器を示す他の実施形態である。
【
図10】2つのインターロックスイッチ及び取り外し可能なカバーを備える折り畳み可能で組み立て可能な容器を示す他の実施形態である。
【
図11】2つのインターロックスイッチ及び取り外し可能なカバーを備える折り畳み可能で組み立て可能な容器を示す他の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の説明において、折り畳み可能で組み立て可能な容器の描写は好適な実例とする。この分野に属する技術者ならば、本発明の範囲及び精神を逸脱せずに、添加及び/または代替を含む改修が可能である。本発明が不明瞭になるのを避けるため、特定の仔細を省略することができる。然しながら、本開示は、この分野に属する技術者が不適当な実験を行わずに本明細書の教示を実践できるように記載している。
【0026】
本発明は不完全に形成された容器の放射漏れ問題を解決する。一方では、本発明は、UV LED等の1つまたは複数の駆動素子を備えている電子回路基板を使用し、1つまたは複数の前記駆動素子は少なくとも3つのインターロックスイッチ素子と協同動作する。これは形成された容器が正確に閉められたときのみ駆動素子の起動を許可する。
【0027】
折り畳み可能で組み立て可能な容器は革新的な折り畳み過程を採用し、且つ箱として組み立てられるか、平面形状にフラットに展開され、いつでも保存に使用可能である。折り畳み可能な容器は折り畳み不可能な容器よりも優れた利益を提供し、少なくとも折り畳み可能な容器をフラットな配置から3次元的な配置に折り畳める。
【0028】
次に、適宜添付
図1~8を参照しながら、本発明の一実施形態に係る折り畳み可能で組み立て可能な容器を詳しく説明する。
【0029】
図1に戻って、容器は第一可動パネル1及び第二可動パネル2を備えている。好ましくは、
図5から分かるように、可動パネル1及び2は、折り畳み可能なパネル3及び4で組み立てた封入ケースを覆う部分として組み立てる。
図3には第三可動パネル3及び第四可動パネル4を示す。第三可動パネル3及び第四可動パネル4は
図4の最もよく見える封入ケース部分として組み立てる。折り畳み可能なパネル3及び4のうちの各1つは矩形及び三角形に近似したエリアを含み、矩形エリアは封入ケース末端を形成し、三角形エリアは封入ケースの側面を形成するように一緒に組み立てられる(
図4と
図5参照)。
【0030】
図3に示す如く、折り畳み可能な容器は
図1の第一折り畳み配置からフラットに近似する開構造に開かれる。折り畳み可能な容器は2つの主要な折り畳みサブ組み立て素子を備えている。第一サブ組み立て素子は複数の中間パネル13、14、及び15により相互に連接される可動パネル1及び2を含む。第三可動パネル3及び第四可動パネル4は複数の中間パネル13、14、及び15に位置決めされ、パネル3及び4のうちの各1つは矩形エリアにより相互に連接される2つの三角形エリアを含む。ユーザーが可動パネル3及び4を開き、前記パネルを組み立てて
図4で最もよく見える内部封入ケース部分を形成する。
図5の組み立て容器の配置において、折り畳み可能なエリア13、14、及び15は第三可動パネル3及び第四可動パネル4で組み立てられている内部封入ケース部分を包囲する。
【0031】
第一可動パネル1は第一感知素子5Aを備え、第二可動パネル2はインターロックスイッチ素子6A、6B、及び6Cを備えている。本明細書で使用する「インターロック」または「インターロックスイッチ」という用語は、あらゆる機械、電気工学、磁性、または電磁性体素子を広く表現し、他の素子と協同動作して本発明の駆動素子(例えば、UV LED等の滅菌素子)の操作を防止または許可する。ある状況においては、インターロック装置がセンサーと協同動作し、他の実施例においては、インターロック装置は市販の2つの部分からなるあらゆるインターロック装置でもよい。2つの部分が分離するとスイッチが開状態となり、且つ2つの部分が接触しているとスイッチがオフ状態となり、駆動素子の操作を許可する。第三可動パネル3は第二感知素子5Bを備えている。第三可動パネル3は第二感知素子5Bを備え、第四可動パネル4は第三感知素子5Cを備えている。
【0032】
一実施例では、第二可動パネル2は電子回路基板100を備え、
図4の指示する位置に位置している。
図8に示す如く、回路基板100は、インターロックスイッチ素子6A、6B、及び6Cと協同動作する1つまたは複数の駆動素子を含み、例えば、UV LEDである。インターロックスイッチ素子6A、6B、及び6Cは有線またはワイヤレス接続されて電子回路基板100と協同動作し、且つ1つまたは複数の前記駆動素子の制御を行う。完全に組み立てた容器を形成すると、第三可動パネル3の第二感知素子5Bが少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子の
第二のインターロックスイッチ素子6Bと相互に作用し、且つ第四可動パネル4の第三感知素子5Cが少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの
第三のインターロックスイッチ素子6Cと相互に作用する。
【0033】
係る場合、第一可動パネル1の第一感知素子5Aが少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第一のインターロックスイッチ素子6Aと相互に作用しなければ、電子回路基板100はオフ状態を保持する。
【0034】
ほか係る場合、第一可動パネル1の第一感知素子5Aが少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子のうちの第一のインターロックスイッチ素子6Aと相互に作用すると、1つまたは複数の前記駆動素子が駆動される。
【0035】
図1を参照すれば、折り畳み可能な容器を折り畳むと、感知素子5A、5B、及び5Cが第二可動パネル2に統合された電子回路基板に接続されているインターロックスイッチ素子6A、6B、及び6Cと相互に作用しなくなる。このため、電子回路基板100が接合できず、且つオフ状態を保持する。前記折り畳み容器は携帯可能であり、且つ占有する空間も少なく済む。
【0036】
図2を参照すれば、パネル1、2、3、及び4を展開すると、感知素子5A、5B、及び5Cが第二可動パネル2に統合されている電子回路基板100に接続されているインターロックスイッチ素子6A、6B、及び6Cと相互に作用しなくなる。このため、電子回路基板100は接合できず、且つオフ状態を保持する。
【0037】
図4と
図5を参照すれば、容器は3次元に形成されるが不完全に封鎖されている。容器を組み立てると、第三可動パネル3及び第四可動パネル4が外に向けて引っ張られることで内部封入ケース部分が形成され(
図4参照)、且つ第一可動パネル1及び第二可動パネル2が容器の上蓋となる(
図5参照)。係る場合、感知素子5A、5B、及び5Cがインターロックスイッチ素子6A、6B、及び6Cと相互に作用しない。よって、電子回路基板100は接合できず、且つオフ状態を保持する。
【0038】
図6を参照すれば、容器が製造されるが不完全である。第一可動パネル1及び第二可動パネル2は容器の上蓋とし、第一可動パネル1は第二可動パネル2上に位置決めされている。係る場合、第二感知素子5Bが第二可動パネル2に統合されている電子回路基板100に接続されているインターロックスイッチ素子6Bと相互に作用し、且つ第三感知素子5Cが第二可動パネル2に統合されている電子回路基板100に接続されているインターロックスイッチ素子6Cと相互に作用する。然しながら、この際、第一感知素子5Aは第二可動パネル2に統合されている電子回路基板100に接続されているインターロックスイッチ素子6Aと相互に作用しない。それは全部のセンサーが接合されているわけではないため、電子回路基板100が接合できず、且つオフ状態を保持する。
【0039】
図7には完全に組み立てられた容器を示す。完全な形成状態において、第二感知素子5Bがインターロックスイッチ素子6Bと相互に作用し、第三感知素子5Cがインターロックスイッチ素子6Cと相互に作用し、且つ第一感知素子5Aがインターロックスイッチ素子6Aと相互に作用する。折り畳み可能な容器が正確に形成されることで完全に封入する容器となり、よって、全ての感知素子が接合され、且つ電子回路基板が接合されて導通される。容器を正確に組み立てて封鎖するのみで1つまたは複数の前記駆動素子が駆動する。
【0040】
一実施形態によれば、1つまたは複数の前記駆動素子は、例えば、UV LED、加熱素子、噴射素子、またはレーザー素子のような滅菌素子を含むが、これに限られない。滅菌以外の応用では、駆動素子は加熱素子、光学素子、液体アプリケーター、または封鎖された容器環境で操作するあらゆる他の駆動素子でもよい。
【0041】
一実施形態によれば、少なくとも3つの前記インターロックスイッチ素子は、リードスイッチ、磁気起動スイッチ、光学センサー起動スイッチ、機械起動スイッチ、または温度起動スイッチでもよい。
【0042】
一実施形態によれば、感知素子はパネルに位置決めされている閉鎖磁性体であり、且つ容器が完全に形成された場合、前記磁性体は近隣のパネルにある対応する磁性体に吸着される。これらの磁性体はスイッチと協同動作してもよく、例えば、磁場に応答するリードスイッチでもよい。リードスイッチは、この実施例で用いているインターロックスイッチ素子の一種であるが、然しながら、ちなみに、駆動素子の起動を防止するための他の機械、電気機械、または磁性スイッチもインターロック装置として使用できる。本実施例では、スイッチは、閉鎖磁性体で形成される磁場に応答するため、感知特性を含む。この方式により、閉鎖磁性体が形成する場がリードスイッチを起動し、リードスイッチがUV滅菌素子等の駆動素子を更に起動し、こうして容器内に配置されている物品のUVランプによる滅菌を許可する。これらのスイッチは、ワイヤレスで駆動素子回路基板の受信機に信号を送信し、駆動素子の導通を許可する。
【0043】
図8に示す如く、1つまたは複数の駆動素子を駆動するためのインターロックスイッチ素子の間の機能は相互に作用する。インターロックスイッチ素子は電子回路基板と協同動作し、前記電子回路基板はその上に位置決めされているか、それと接続されている1つまたは複数の駆動素子を有し、例えば、UV LEDである。UV LED以外、駆動素子は加熱素子、噴射素子、レーザー素子、或いは他の滅菌素子や他の非滅菌駆動素子でもよい。
【0044】
一実施形態によれば、インターロックスイッチ素子は、例えば、リードスイッチ、磁気起動スイッチ、光学センサー起動スイッチ、機械起動スイッチ、または温度起動スイッチを含むが、これらに限られない。
【0045】
一実施形態によれば、1つまたは複数の感知素子は電子回路基板または容器の別の箇所に位置決めされてもよい。一例を挙げると、感知素子はスイッチ自身内にある磁性センサーであり、インターロックスイッチと協同動作してUV LED等の駆動素子を起動する。例えば、機械センサー、電気機械センサー、光学センサー、または磁性センサーのような他の感知素子を使用して容器が完全に組み立てられたかを確定してもよい。ここで注意すべき点は、インターロックや他のスイッチがユーザーによる駆動素子の駆動を防止するため、折り畳み可能な容器を完全且つ正確に組み立てなければ、1つまたは複数の前記駆動素子の起動が禁止される。
【0046】
また、電子回路基板は、例えば、充電池や、外部の電力を受電するUSBポートやType-Cポート等のコネクタのような電力素子を更に備えている。
【0047】
以上はUV滅菌を参照して説明しているが、但し、本発明に係る折り畳み可能な容器は他の用途に用いてもよいことに留意すべきであり、容器が不正確に組み立てられた際に機能素子の起動を防止するインターロックを含む。例えば、加熱素子、噴射素子、レーザー素子、または他の駆動素子により滅菌素子を代替し、容器を自己完結型の携帯加熱装置、塗布装置(例えば、殺菌剤を塗布する)、或いは他の携帯機能装置としてもよい。熱に係る素子の場合、折り畳み可能な容器の側面を断熱材料で製造してもよい。噴射素子である場合、折り畳み可能な容器の側面は防水材料で製造する。
【0048】
一実施例では、折り畳み可能な容器の側面は断熱材料で製造してもよく、グラスファイバー、シリコン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カーボンファイバー、アルミニウム、及びステンレスを含むが、これらに限られない。
【0049】
他の実施例では、折り畳み可能な容器の側面は防水材料で製造してもよく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、グラスファイバー、シリコン樹脂、ポリウレタン(PU)、アルミニウム、ステンレス、及びポリカーボネートを含むが、これらに限られない。
【0050】
本発明に係る折り畳み可能で組み立て可能な容器は、「光誘導」及び「磁気誘導」の二重の安全機構を有している。上蓋で完全に封鎖して光漏れがないことを確認した後、滅菌を実行し、操作中にUV漏れがないように確保している。
【0051】
図9乃至
図11は本発明の他の実施形態を示す。2つのインターロックスイッチを採用し、各スイッチは2つの部分を有している。本実施例では、取り外し可能な蓋/閉じ蓋素子を提供する。折り畳み容器が特定の折り畳み配置を有しているが、留意すべき点は、多くの他の折り畳み容器を使用して本発明のこの実施例に基づいた滅菌器設備を形成してもよい点である。すなわち、本実施例では、基本的にフラットな配置に折り畳めるあらゆる折り畳み可能な配置を滅菌設備の容器部分とすることができる。
【0052】
図9の例では、箱素子は「ポップアップ」箱の配置を形成する折り畳みパネル3及び4を備えている。本実施例では、インターロックは、箱にある1つの部分、及び閉じ蓋にある1つの部分の2つの部分を含む。
図9に示す如く、1つのインターロック含み部分10A及び10B且つ1つのインターロック含み部分11A及び11Bである。
図10及び
図11に示す如く、容器を完全に組み立て、且つ閉じ蓋を正確に位置決めするのみで部分10A及び10B並びに11A及び11Bのうちの各1つが組み合わせられる。この方式により、容器を組み立てて蓋をするのみで、インターロックが組み合わせられて閉じ蓋の下方(
図9乃至
図11では図示省略)の任意の位置に位置決めされる滅菌素子が駆動し、ユーザーの安全を確保する。然しながら、インターロックの対応する2つの部分のうちの各1つは各種折り畳みパネル上の閉じ蓋素子以外の箇所に位置する。ちなみに、この実施例において、
図8の駆動素子を使用してもよく、例えば、UV LED等の少なくとも1つの滅菌素子を閉じ蓋素子または箱部分のベースの任意の位置に位置決めする。
【0053】
発明の前述の説明について更なる説明及び描写を提供する。これは本発明の全てを網羅することや、本発明を開示した形式に厳密に限定することを意図したものではない。この分野に属する技術者にとっては、多くの改修及び変化が可能であることは一目瞭然である。
【0054】
選択及び描写する実施例は、本発明の原理及びその実際の応用を最も好適に説明するためのものであり、これによりこの分野に属する他の技術者に対し本発明の各実施例及び予期する特定の用途に適合した各種改修への理解を促す。
【0055】
<定義>
本明細書を通して、本明細書で別途規定のない限り、「備える(comprise)」という用語の「含む(comprises)」、或いは「含んで構成される(comprising)」といった変化は記載した整数または整数の群を含むことを示しているが、但し、あらゆる他の整数や整数の群も排除していないことを理解すべきである。ここで注意すべき点は、本開示において、特に特許請求の範囲及び/または段落において、「備える」等の用語は米国特許法において付与する意義を有している。例えば、米国特許法では素子について不明確に述べたとしても容認されるが、但し、従来技術に既に存在している、または発明の基本や新規性に従来技術が影響している素子については排除される。
【0056】
本明細書及び特許請求の範囲を通して、本明細書で別途規定のない限り、「備える(comprise)」という用語の「含む(comprises)」、或いは「含んで構成される(comprising)」といった変化は記載した整数または整数の群を含むことを示しているが、但し、あらゆる他の整数や整数の群も排除していないことを理解すべきである。
【0057】
本明細書において述べる「一実施例」、「実施例」、「実例の実施例」等は、描写した実施例が特定の特徴、構造、または特性を含むことを指すが、但し、各実施例は前記特定の特徴、構造、または特性を含まなくても良い。また、これらの短文は同じ実施例を指す必要はない。なお、実施例を結合して特定の特徴、構造、または特性を描写する場合、明確に描写せずとも、他の実施例を結合してこの特徴、構造、または特性に影響を与えることもこの分野に属する技術者の知識範囲内に含まれることを理解すべきである。
【0058】
本明細書で選択的に使用している用語の他の定義は、本発明の具体的な実施方式内にあり、且つ本発明の具体的な実施方式を通して適用する。別途定義がない限り、本明細書で使用する全ての他の技術用語は本発明が属する分野の一般的な技術者が通常理解するものと同じ意義を有する。