(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H02J 7/34 20060101AFI20241016BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20241016BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20241016BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20241016BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241016BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H02J7/34 F
G03B21/00 F
G03B21/14 C
H02J1/00 304H
H02J1/00 309Q
H02J7/00 302D
H04N5/74 Z
(21)【出願番号】P 2020053747
(22)【出願日】2020-03-25
【審査請求日】2023-03-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 敦史
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-184299(JP,A)
【文献】特開2011-053610(JP,A)
【文献】特開2006-189467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B21/00-21/10
G03B21/12-21/13
G03B21/134-21/30
G03B33/00-33/16
H02J1/00-1/16
H02J7/00-7/12
H02J7/34-7/36
H04N5/66-5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続可能な電子機器であって、
前記電子機器への電源電力の元電源が前記二次電池であるか前記ACアダプターであるかを検出する検出手段と、
前記電子機器の駆動部へ印加する電源電圧を低減する電圧低減手段と、
前記検出手段の検出結果により、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記電圧低減手段をオンする切替信号を生成して当該電圧低減手段に出力する信号生成手段と、
前記検出結果に応じて、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、第1の所定時間後に、前記信号生成手段をオフする制御手段と、
前記駆動部用の出力電圧を出力する電圧出力手段を備え、
前記制御手段は、前記検出の結果に応じて、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間後に、前記電圧出力手段を制御して出力電圧を低減する電子機器。
【請求項2】
前記電圧出力手段の出力電圧を分圧して前記電源電圧として前記駆動部に印加し、前記電圧低減手段がオンされた場合よりも、当該電圧低減手段がオフされた場合の方が、分圧後の出力電圧が高い分圧手段を備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記分圧手段は、一端が前記電圧出力手段に接続され他端が前記駆動部に接続された第1の抵抗と、合成抵抗手段と、を有し、
前記合成抵抗手段は、一端が前記第1の抵抗に接続され他端が接地された第2の抵抗と、一端が前記第1の抵抗に接続され他端が前記電圧低減手段を介して接地された第3の抵抗と、を有する請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記電子機器は、プロジェクターであり、
前記駆動部は、光源を駆動する請求項1から3のいずれか一項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示画像を投影するプロジェクターとして、携帯式のものが知られている(特許文献1参照)。この携帯式のプロジェクターは、電源アダプターが直接接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯式のプロジェクターと、AC(Alternating Current:交流)アダプターと、の間にバッテリーユニットと、を直列に接続し、ACアダプターにより電源電力をプロジェクターに供給しながら、バッテリーユニット内の二次電池を充電する構成の要請がある。
【0005】
電力供給能力が、ACアダプター>バッテリーユニット内の二次電池となっている場合に、バッテリーユニット内の二次電池による駆動時は最大負荷(ここでは仮に100W)のモードでのプロジェクター駆動はできず、バッテリー能力の最大負荷以下(ここでは仮に50W)のモードでのプロジェクター駆動に制限する必要がある。
【0006】
このため、ACアダプター、バッテリーユニット、プロジェクターが直列接続された状態で、ACアダプターがバッテリーユニットから抜かれた瞬間から、モード切替が完了するまでの間は、バッテリーユニット内の二次電池に対して一瞬過負荷がかかる(バッテリーユニット内の二次電池から過電流が出力される)ことになる。バッテリーユニット内の二次電池から過電流が流れると、例えば当該バッテリーユニット内の保護回路により、当該バッテリーユニット内の二次電池の電力供給の動作が停止するおそれがある。
【0007】
本発明の課題は、プロジェクターなどの電子機器に接続されたバッテリーユニット内の二次電池の過負荷の発生を防ぐことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続可能な電子機器であって、前記電子機器への電源電力の元電源が前記二次電池であるか前記ACアダプターであるかを検出する検出手段と、前記電子機器の駆動部へ印加する電源電圧を低減する電圧低減手段と、前記検出手段の検出結果により、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記電圧低減手段をオンする切替信号を生成して当該電圧低減手段に出力する信号生成手段と、前記検出結果に応じて、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、第1の所定時間後に、前記信号生成手段をオフする制御手段と、前記駆動部用の出力電圧を出力する電圧出力手段を備え、前記制御手段は、前記検出の結果に応じて、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間後に、前記電圧出力手段を制御して出力電圧を低減する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子機器に接続されたバッテリーユニット内の二次電池の過負荷の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態のプロジェクターシステムを示すブロック図である。
【
図2】(a)は、バッテリーユニットのみに接続されたプロジェクターを示すブロック図である。(b)は、ACアダプターの接続が外れた状態のバッテリーユニットに接続されたプロジェクターを示すブロック図である。
【
図3】(a)は、二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続されたプロジェクターを示す図であり、ACアダプターから入力されたDC電源電力をプロジェクターに供給するとともに、バッテリーユニット内の二次電池の充電を行うことを示すブロック図である。(b)は、二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続されたプロジェクターを示す図であり、ACアダプターから入力されたDC電源電力をプロジェクターに供給することを示すブロック図である。(c)は、二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続されたプロジェクターを示す図であり、バッテリーユニット内の二次電池から放電されたDC電源電力をプロジェクターに供給することを示すブロック図である。
【
図4】プロジェクターの機能構成を示すブロック図である。
【
図5】プロジェクターの電源に関する回路図である。
【
図7】動作モード切替処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0012】
まず、
図1~
図5を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。
図1は、本実施の形態のプロジェクターシステム1を示すブロック図である。
図2(a)は、バッテリーユニット50に接続されたプロジェクター10を示すブロック図である。
図2(b)は、ACアダプター40の接続が外れた状態のバッテリーユニット50に接続されたプロジェクター10を示すブロック図である。
図3(a)は、二次電池が設けられたバッテリーユニット50を介してACアダプター40と接続されたプロジェクター10を示す図であり、ACアダプター40から入力されたDC(Direct Current:直流)電源電力をプロジェクター10に供給するとともに、バッテリーユニット50内の二次電池52の充電を行うことを示すブロック図である。
図3(b)は、二次電池52が設けられたバッテリーユニット50を介してACアダプター40と接続されたプロジェクター10を示す図であり、ACアダプター40から入力されたDC電源電力をプロジェクター10に供給することを示すブロック図である。
図3(c)は、二次電池52が設けられたバッテリーユニット50を介してACアダプター40と接続されたプロジェクター10を示す図であり、バッテリーユニット50内の二次電池52から放電されたDC電源電力をプロジェクター10に供給することを示すブロック図である。
図4は、プロジェクター10の機能構成を示すブロック図である。
図5は、プロジェクター10の電源に関する回路図である。
【0013】
本実施の形態のプロジェクターシステム1は、AC電源としての商用電源又はDC電源としてのバッテリー電源により駆動するプロジェクターのシステムである。
図1に示すように、プロジェクターシステム1は、電子機器としてのプロジェクター10と、ACアダプター40と、バッテリーユニット50と、を備える。
【0014】
プロジェクター10は、表示画像(画像又は映像)をスクリーンなどの被投影体に投影し、音声を出力可能であって、小型で携帯可能な投影装置である。プロジェクター10は、DC電源電力駆動であるものとする。
【0015】
ACアダプター40は、商用電源の交流の電源電力を直流の電源電力に変換してプロジェクター10に電力供給する変換器である。ACアダプター40は、ケーブル41,42を有する。ケーブル41は、電源電流のケーブルであり、一端がACアダプター40の本体に固定接続され、他端に商用電源に接続するためのプラグ411を有する。ケーブル42は、電源電流のケーブルであり、一端がACアダプター40の本体に固定接続され、他端にバッテリーユニット50又はプロジェクター10に接続するためのプラグ421を有する。
【0016】
バッテリーユニット50は、プロジェクター10の外付けのバッテリーである。バッテリーユニット50は、充電により電力を蓄電可能であり、蓄電された電力を直流の電源電力としてプロジェクター10に供給する携帯可能な蓄電池である。
【0017】
バッテリーユニット50は、ケーブル51を有する。ケーブル51は、電源電流のケーブルであり、一端がバッテリーユニット50の本体に固定接続され、他端にプロジェクター10に接続するためのプラグ511を有する。
【0018】
また、
図3(a)に示すように、バッテリーユニット50は、二次電池52と、充電IC(Integrated Circuit)53と、FET(Field Effect Transistor)54,55,56と、を有する。二次電池52は、充放電可能な蓄電池である。充電IC53は、二次電池52の充放電を制御する回路部であり、より具体的には、FET54~56のオン/オフを制御する。FET54~56は、ゲートのオン/オフにより、ソース-ドレイン間を流れる電流を制御するスイッチング素子である。
【0019】
図1に示すように、プロジェクター10、バッテリーユニット50及びACアダプター40を直列に接続し、プラグ411を商用電源に接続することで、ACアダプター40で、AC電源電力から変換されたDC電源電力をプロジェクター10に供給するとともに、当該DC電源電力をバッテリーユニット50内の二次電池52に充電できる。この接続状態では、プロジェクター10は、ユーザーによって携帯されることがない。
【0020】
バッテリーユニット50は、ACアダプター40で変換されたDC電源電力がACアダプター40から入力され、当該DC電源電力をプロジェクター10にスルーアウトすると共に、当該DC電源電力の一部が充電される。より具体的には、
図3(a)に示すように、プロジェクター10、バッテリーユニット50及びACアダプター40が直列に接続された状態で、充電IC53は、FET54,55をオンし、FET56をオフする。これにより、充電IC53は、実線の矢印で示すように、ACアダプター40から入力されたDC電源電力をプロジェクター10に供給するとともに、バッテリーユニット50内の二次電池52の充電を行う。なお、
図3(a)~
図3(c)において、DC電源電力が供給されているラインを実線の矢印で示し、DC電源電力が供給されていないラインを点線の矢印で示す。
【0021】
図3(b)に示すように、プロジェクター10、バッテリーユニット50及びACアダプター40が直列に接続された状態で、例えば二次電池52が満充電の状態になった場合に、充電IC53は、FET54をオンし、FET55,56をオフする。これにより、実線の矢印で示すように、充電IC53は、ACアダプター40から入力されたDC電源電力をプロジェクター10に供給するとともに、点線の矢印で示すように、二次電池52の充電を停止する。
【0022】
図2(a)に示すように、プロジェクター10にバッテリーユニット50のみを接続することで、バッテリーユニット50内の二次電池52から放電されたDC電源電力をプロジェクター10に供給する。この接続状態で、プロジェクター10及びバッテリーユニット50は、カバンなどの収納先に収納されてユーザーに携帯されることが可能である。
【0023】
図3(c)に示すように、プロジェクター10、バッテリーユニット50及びACアダプター40が直列に接続された状態で、充電IC53は、FET54,55をオフし、FET56をオンする制御もできる。これにより、充電IC53は、点線の矢印で示すように、ACアダプター40からプロジェクター10へのDC電源電力の供給を停止するとともに、実線の矢印で示すように、バッテリーユニット50内の二次電池52から放電されたDC電源電力をプロジェクター10に供給する。
【0024】
バッテリーユニット50は、最大出力電流による制限があり、プロジェクター10は、電源の種類によって動作モードを切り替える。例えば、バッテリーユニット50の最大出力電流を仮に5[A]とすると、バッテリーユニット50の最小電圧10[V]×5[A]=50[W]までしか出力できない。
図1の接続状態のように、元電源がACアダプター40である場合の動作モードをブライトモード(仮に100[W]とする)とし、
図2(a)の接続状態のように、元電源がバッテリーユニット50である場合の動作モードをバッテリーモード(仮に50[W]とする)とする。
【0025】
電力供給能力がACアダプター40>バッテリーユニット50となっている場合に、バッテリーユニット50内の二次電池の駆動時は最大負荷(100[W])でのプロジェクター10の駆動(ブライトモード)はできず、バッテリーユニット50内の二次電池の能力の最大負荷以下(50[W])での駆動(バッテリーモード)に制限する必要がある。
【0026】
図2(b)に示すように、
図1の接続状態で、ACアダプター40のプラグ421がバッテリーユニット50から抜かれた瞬間、動作モード切替が完了するまでの間は、バッテリーユニット50に対して一瞬最大10[A]の過電流が流れる電流負荷がかかることになる。本実施の形態では、後述するプロジェクター10の電源に関する回路構成及び動作モード切替処理により、バッテリーユニット50内の二次電池の過負荷を防いでいる。
【0027】
図4に示すように、プロジェクター10は、主な機能構成として、制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、投影部14と、記憶部15と、通信部16と、音声出力部17と、計時部18と、電源部19、電源端子19aと、を備える。電源部19、電源端子19aを除くプロジェクター10の各部は、バスB1を介して接続されている。
【0028】
CPU11は、プロジェクター10の各部を制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム、アプリケーションプログラムのうち指定されたプログラムを読み出してRAM13のワークエリアに展開し、当該展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0029】
操作部12は、プロジェクター10の筐体上に設けられた電源キー、各種機能キーなどを有し、ユーザーからの各キーの押下入力を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。電源キーは、DC電源電力が入力されている場合に、電源オンの操作入力を受け付けるキーである。
【0030】
RAM13は、揮発性のメモリーである。また、RAM13は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータなどを格納するワークエリアを有する。
【0031】
投影部14は、光源、蛍光板(CW:Color Wheel)、光源側光学系、表示素子(投影素子)、投影レンズなどを有し、CPU11の制御により、通信部16を介して後述する入力ソース機器から受信された映像信号又は画像データに応じて、表示画像をスクリーンに投影する。光源は、例えば、青色の光を発光するLD(LASER Diode)、赤色の光を発光するLED(Light Emitting Diode)である。蛍光板は、蛍光体領域及び透過領域を有する円形の金属板であり、蛍光体領域に青色のLDから照射された青色の光が照射されることで励起されて緑色の光を出射し、透過領域により青色の光を透過する。
【0032】
光源側光学系は、集光レンズ,ダイクロイックミラー、ミラー、導光装置(ライトトンネル、ガラスロッド、マイクロレンズアレイの何れか)などにより構成されている。表示素子は、空間的光変調素子(SOM:Spatial Optical Modulator)であり、より具体的には、マイクロミラー素子である。マイクロミラー素子は、アレイ状に配列された複数、例えばWXGA(Wide eXtended Graphics Array)分の微小ミラーの各傾斜角度を個々に高速でオン/オフ動作して画像を表示することでその反射光により光像を形成する。
【0033】
表示素子は、光源側光学系を介して青色の光、緑色の光、赤色の光が入射され、CPU11の制御により、投影させる映像信号又は画像データに対応して、入射光を適宜のフレームレートで表示画像の青色の光、緑色の光、赤色の光からなる光像に変換して出射させる。投影レンズは、表示素子から出射された光像を投影方向(スクリーンなどの被投影体の方向)に導き投影する投影光学系である。
【0034】
記憶部15は、フラッシュメモリーなどにより構成され、情報を読み出し及び書き込み可能に記憶する。記憶部15には、CPU11で実行される各種プログラムや各種データなどが記憶されている。これらのプログラムは、コンピューター読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部15に格納されている。
【0035】
記憶部15は、後述する動作モード切替処理を実行するための動作モード切替プログラムP1を記憶しているものとする。
【0036】
通信部16は、入力ソース機器としてのPC(Personal Computer)、ビデオ機器などに接続され、当該機器から映像信号及び音声信号を受信するHDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)などの受信部と、入力ソース機器としてのPCやUSB(Universal Serial Bus)メモリーなどに接続され、当該機器から静止画又は動画の画像データを受信するUSBなどの送受信部と、を有する。CPU11は、通信部16を介して、入力ソース機器からの信号受信又は入力ソース機器とのデータ通信を行う。
【0037】
音声出力部17は、アンプ、スピーカーなどを有し、CPU11の制御に従い、CPU11などから入力された、入力ソース機器から受信された音声信号又は画像データに基づく音声情報を音声出力する。
【0038】
計時部18は、リアルタイムクロックであり、現在日時を計時し、その現在日時情報をCPU11に出力する。
【0039】
電源部19は、DC/DCコンバーターなどにより構成され、電源端子19aに接続されている。電源端子19aは、ACアダプター40のプラグ421又はバッテリーユニット50のプラグ511に接続されている。電源部19は、電源端子19aを介して、ACアダプター40又はバッテリーユニット50から入力されたDC電源電力の電圧を変換し、変換したDC電源電力をプロジェクター10の各部に供給する。
【0040】
ついで、
図4を参照して、プロジェクター10の電源に関する回路構成を説明する。プロジェクター10は、電源に関する回路構成として、抵抗21,22と、検出手段としての電圧検出部23と、CPU11と、信号生成手段としてのAND素子24と、電圧出力手段としてのDAC(Digital to Analog Converter)25と、第1の抵抗としての抵抗26と、合成抵抗手段としての合成抵抗部27と、電圧低減手段としての電圧低減部28と、駆動部としての光源ドライバー部29と、を備える。抵抗26及び合成抵抗部27は、分圧手段として機能する。電圧検出部23、電圧低減部28、AND素子24及びCPU11は、電圧制御手段として機能する。
【0041】
抵抗21,22は、電圧VDCを分圧する抵抗である。電圧VDCは、電源端子19aの電圧であって、ACアダプター40又はバッテリーユニット50のDC電源電力の電圧である。抵抗21は、一端が電源端子19aに接続され、他端が抵抗22と電圧検出部23の入力端子とに接続されている。抵抗22は、一端が抵抗21と電圧検出部23の入力端子とに接続され、他端が接地されている。
【0042】
電圧検出部23は、入力端子が抵抗21,22に接続され、抵抗21,22の間のノードの電圧を検出し、検出結果を電圧の信号BDETとして出力する電圧検出回路である。信号BDETは、バッテリーユニット50からDC電源電力が供給されている(ハイ)か否(ロー:ACアダプター40からDC電源電力が供給されている)かを示すローアクティブの信号となる。
【0043】
CPU11は、電圧検出部23から入力された信号BDETの変化に応じて、その変化から所定時間T1後に、信号BENBLを変化して出力する。信号BENBLは、AND素子24を有効(ハイ)又は無効(ロー)にする制御信号である。また、CPU11は、電圧検出部23から入力された信号BDETの変化に応じて、その変化から所定時間T2(<T1)後に、DAC25の出力電圧を変化させるデジタルの出力制御信号を生成してDAC25に出力する。この出力制御信号は、DAC25のアナログの電圧の出力を制御する信号である。
【0044】
AND素子24は、電圧検出部23から入力された信号BDETと、CPU11から入力された信号BENBLと、の論理積を行い、その結果としての電圧の信号LOFFを出力する。信号LOFFは、電圧低減部28をオンオフするハイアクティブの信号である。
【0045】
DAC25は、光源ドライバー部29用の出力電圧を出力する回路であり、CPU11から入力されたデジタルの出力制御信号を、アナログの出力電圧の電圧DAOUTに変換して出力する。ただし、電圧DAOUTのローレベルは、0[V]ではないものとする。抵抗26は、一端がDAC25の出力端子に接続され、他端が合成抵抗部27に接続されている。合成抵抗部27は、並列に配置された、第2の抵抗としての抵抗271と、第3の抵抗としての抵抗272と、を有する。抵抗271は、一端が抵抗26に接続され、他端が接地されている。抵抗272は、一端が抵抗26に接続され、他端が電圧低減部28に接続されている。
【0046】
電圧低減部28は、NPNトランジスター281と、抵抗282,283と、を有する。NPNトランジスター281は、ベースからエミッターに電流が流れる場合に、コレクターからエミッターに電流を流すスイッチング素子である。NPNトランジスター281は、ベースが抵抗282に接続され、コレクターが抵抗272に接続され、エミッターが接地されている。
【0047】
抵抗282は、一端がAND素子24の出力端子に接続され、他端がNPNトランジスター281のベースに接続されている。抵抗283は、一端がNPNトランジスター281のベースに接続され、他端がNPNトランジスター281のエミッターに接続されている。
【0048】
信号LOFFがハイレベルの場合に、NPNトランジスター281のコレクター-エミッター間に電流が流れ、NPNトランジスター281のコレクターが接地される。このため、信号LOFFがハイレベルの場合に、電圧DAOUTは、抵抗26と、合成抵抗部27(抵抗271,272の合成抵抗値)と、で分圧され、比較的低い電圧の電圧IADJとして出力される。信号LOFFがローレベルの場合に、電圧DAOUTは、抵抗26と、抵抗271と、で分圧され、比較的高い電圧の電圧IADJとして出力される。
【0049】
光源ドライバー部29は、CPU11の制御により、入力された電圧IADJに応じて、投影部14の光源にDC電源電力を供給・遮断するドライバーICである。
【0050】
つぎに、
図6及び
図7を参照して、プロジェクター10の動作を説明する。
図6は、
図5の各信号のタイミングチャートである。
図7は、動作モード切替処理を示すフローチャートである。
【0051】
図1の接続状態のプロジェクター10において、ブライトモードで駆動されているものとし、
図6の時刻が時刻t1未満の場合に各信号を示す。電圧VDCは、所定の閾値V1より大きい場合に、商用電源に接続されたACアダプター40からDC電源電力がプロジェクター10に供給され、所定の閾値V1以下の場合に、
図2(a)の接続状態でバッテリーユニット50からDC電源電力がプロジェクター10に供給されていることを示す。
【0052】
時刻が時刻t1未満の場合に、電圧VDCがハイレベルである。電圧VDCは、例えば、ハイレベル:19[V]、ローレベル:16.8[V]とする。電圧VDCがハイレベルであるので、CPU11により、信号BENBLも、ACアダプター40でAC電源電力から変換されたDC電源電力が供給されていることを示すハイレベルになっており、AND素子24により、信号LOFFがローレベルとなっている。このため、電圧低減部28がオフされ、合成抵抗部27の抵抗値が、抵抗271のみの比較的高いレベルとなっている。また、CPU11、DAC25により、電圧DAOUTもACアダプター40からDC電源電力が供給されていることを示すハイレベルになっており、電圧IADJは、抵抗26と、比較的高い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271)との分圧に応じて、ブライトモードに対応する高い電圧値となる。
【0053】
そして、時刻が時刻t1になった瞬間に、ACアダプター40のプラグ421がバッテリーユニット50から抜かれたものとする。バッテリーユニット50内の二次電池52からプロジェクター10にDC電源電力が供給されるので、電圧VDCがローレベルになり、それに応じて、信号BDETがハイレベルになり、信号BENBLがハイレベルのまま、AND素子24により信号LOFFがハイレベルとなる。このため、電圧低減部28がオンされ、ハイレベルの電圧DAOUTが、抵抗26と、比較的低い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271,272)と、により分圧され、電圧IADJの電圧値は、時刻t1未満の時よりも低くなり、時刻t1以上時刻t2未満で同じ状態が続く。
【0054】
そして、時刻が時刻t2になると、CPU11により、AND素子24の応答時間よりも長い時間T2(t2=t1+T2)後に、ハイレベルの信号BDETに応じたローレベルのデジタルの出力制御信号が生成され、DAC25により、当該ローレベルの出力制御信号に応じて、ローレベルの電圧DAOUTが出力される。このため、電圧低減部28がオンされたまま、ローレベルの電圧DAOUTが、抵抗26と、比較的低い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271,272)と、により分圧され、電圧IADJの電圧値は、時刻t1の時よりもさらに低くなり、時刻t2以上時刻t3未満で同じ状態が続く。
【0055】
そして、時刻が時刻t3になると、CPU11により、AND素子24の応答時間、時間T2よりも長い時間T1(t3=t1+T1)後に、ハイレベルの信号BDETに応じたローレベルの信号BENBLが生成され、AND素子24により、ローレベルの信号LOFFが出力される。このため、電圧低減部28がオフされ、ローレベルの電圧DAOUTが、抵抗26と、比較的高い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271)と、により分圧され、電圧IADJの電圧値は、時刻t1未満のブライトモード時よりも低いバッテリーモードの電圧値となり、時刻t3以上時刻t4未満で同じ状態が続く。
【0056】
そして、時刻が時刻t4になった瞬間に、商用電源に接続されたACアダプター40のプラグ421がバッテリーユニット50に挿されたものとする。ACアダプター40から、ACアダプター40で変換されたDC電源電力がプロジェクター10に供給されるので、電圧VDCがハイレベルになり、それに応じて、信号BDETがローレベルになり、信号BENBLがローレベルのまま、AND素子24により信号LOFFがローレベルのままとなる。このため、電圧低減部28がオフされたまま、ローレベルの電圧DAOUTが、抵抗26と、比較的高い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271)と、により分圧され、電圧IADJの電圧値は、時刻t3以上時刻t4未満と同じままで、時刻t4以上時刻t5未満で同じ状態が続く。
【0057】
そして、時刻が時刻t5になると、CPU11により、時間T2(t5=t4+T2)後に、ローレベルの信号BDETに応じたハイレベルのデジタルの出力制御信号が生成され、DAC25により、当該ハイレベルの出力制御信号に応じて、ハイレベルの電圧DAOUTが出力される。このため、電圧低減部28がオフされたまま、ハイレベルの電圧DAOUTが、抵抗26と、比較的高い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271)と、により分圧され、電圧IADJの電圧値は、ブライトモードに対応する高い電圧値となり、時刻t5以上時刻t6未満で同じ状態が続く。
【0058】
そして、時刻が時刻t6になると、CPU11により、時間T1(t6=t4+T1)後に、ローレベルの信号BDETに応じたハイレベルの信号BENBLが生成され、AND素子24により、ローレベルの信号LOFFが出力されたままとなる。このため、電圧低減部28がオフされたまま、ハイレベルの電圧DAOUTが、抵抗26と、比較的高い抵抗値の合成抵抗部27(抵抗271)と、により分圧され、電圧IADJの電圧値は、時刻t5以上時刻t6未満と同じままで、時刻t6以上で同じ状態が続く。
【0059】
ついで、
図7を参照して、プロジェクター10で実行される動作モード切替処理を説明する。
【0060】
プロジェクター10において、ACアダプター40又はバッテリーユニット50(単独のバッテリーユニット50、若しくはACアダプター40が接続されたバッテリーユニット50)が接続されたことをトリガーとして、CPU11は、記憶部15に記憶された動作モード切替プログラムに従い、動作モード切替処理を実行する。
【0061】
図7に示すように、まず、CPU11は、信号BDETにより、電圧VDC>V1(ACアダプター40からDC電源電力を供給)であるか否かを判別する(ステップS11)。信号BDETがハイレベルで、電圧VDC>V1である場合(ステップS11;YES)、信号BDETがローレベルになる(ステップS12)。
【0062】
そして、CPU11は、計時部18の現在日時情報を用いて、ステップS11;YESになってから時間T2後に、ハイレベルの出力制御信号を生成してDAC25に出力し、ハイレベルの電圧DAOUTを出力させる(ステップS13)。そして、CPU11は、計時部18の現在日時情報を用いて、ステップS11;YESになってから時間T1後に、ハイレベルの信号BENBLを生成してAND素子24に出力する(ステップS14)。そして、CPU11は、動作モードをブライトモードに設定する(ステップS15)。
【0063】
そして、CPU11は、信号BDETにより、電圧VDC>V1であるか否かを判別する(ステップS16)。信号BDETがハイレベルで、電圧VDC>V1である場合(ステップS16;YES)、CPU11は、ステップS15のブライトモードの動作を継続し(ステップS17)、ステップS16に移行する。
【0064】
信号BDETがローレベルで、電圧VDC≦V1である(バッテリーユニット50内の二次電池からDC電源電力を供給)場合(ステップS16;NO)、信号BDETがハイレベルになる(ステップS18)。そして、信号LOFFがハイレベルになり(ステップS19)、ステップS21に移行される。
【0065】
信号BDETがローレベルで、電圧VDC≦V1である(バッテリーユニット50からDC電源電力を供給)場合(ステップS11;NO)、信号BDETがハイレベルになる(ステップS20)。そして、CPU11は、計時部18の現在日時情報を用いて、ステップS11又はS16;NOになってから時間T2後に、ローレベルの出力制御信号を生成してDAC25に出力し、ローレベルの電圧DAOUTを出力させる(ステップS21)。そして、CPU11は、計時部18の現在日時情報を用いて、ステップS11又はS16;NOになってから時間T1後に、ローレベルの信号BENBLを生成してAND素子24に出力する(ステップS22)。そして、CPU11は、動作モードをバッテリーモードに設定する(ステップS23)。ステップS18~S23により、電圧IADJが2段階に低くなり、バッテリーユニット50に一瞬過電流が流れることを段階的に防ぐ。
【0066】
そして、CPU11は、信号BDETにより、電圧VDC>V1であるか否かを判別する(ステップS24)。信号BDETがローレベルで、電圧VDC≦V1である場合(ステップS24;NO)、CPU11は、ステップS23のバッテリーモードの動作を継続し(ステップS25)、ステップS24に移行する。信号BDETがハイレベルで、電圧VDC>V1(ACアダプター40からDC電源電力を供給)である場合(ステップS24;YES)、ステップS12に移行する。
【0067】
以上、本実施の形態によれば、プロジェクター10は、二次電池52が設けられたバッテリーユニット50を介してACアダプター40と接続可能である。プロジェクター10は、プロジェクター10への電源電力の供給元である元電源がバッテリーユニット50(二次電池52)であるかACアダプター40であるかを検出する電圧検出部23と、プロジェクター10の光源ドライバー部29へ印加する電源電圧を低減する電圧低減部28と、電圧検出部23の検出の結果としての信号BDETにより、電源電力の供給元である元電源がACアダプター40からバッテリーユニット50(二次電池52)に切り替わった場合に、電圧低減部28をオンする信号LOFFを生成して電圧低減部28に出力するAND素子24と、を備える。このため、CPU11よりも応答時間が短いAND素子24により、電圧IADJを瞬時に低減でき、プロジェクター10に接続されたバッテリーユニット50から過電流が流れる過負荷の発生を防ぎ、バッテリーユニット50を保護することができる。
【0068】
また、プロジェクター10は、信号BDETに応じて、電源電力の供給元である元電源がACアダプター40からバッテリーユニット50(二次電池52)に切り替わった場合に、所定時間T1後に、AND素子24をオフするCPU11を備える。このため、バッテリーユニット50を保護した後に、電源電圧の低減をオフして動作モードをバッテリーモードに設定できる。
【0069】
また、プロジェクター10は、光源ドライバー部29用の出力電圧としての電圧DAOUTを出力するDAC25を備える。CPU11は、信号BDETに応じて、電源電力の供給元である元電源がACアダプター40からバッテリーユニット50(二次電池52)に切り替わった場合に、所定時間T1よりも短い所定時間T2後に、DAC25を制御して電圧DAOUTを低減する。このため、バッテリーモードに移行する際に、投影部14の光源を2段階に暗くでき、1段階で急に暗くする構成に比べて、表示画像の変化の見た目(印象)をよくすることができる。
【0070】
また、プロジェクター10は、DAC25の電圧DAOUTを分圧し、分圧した電圧を電圧IADJとして光源ドライバー部29に印加し、電圧低減部28がオンされた場合よりも、電圧低減部28がオフされた場合の方が、分圧後の電圧が高い抵抗26及び合成抵抗部27を備える。抵抗26は、一端がDAC25に接続され他端が光源ドライバー部29に接続されている。合成抵抗部27は、一端が抵抗26に接続され他端が接地された抵抗271と、一端が抵抗26に接続され他端が電圧低減部28を介して接地された抵抗272と、を有する。このため、電源電力の供給元である元電源がACアダプター40からバッテリーユニット50(二次電池52)に切り替わった場合にも、電源電圧を0にしないように制御できる。
【0071】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る電子機器及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0072】
上記実施の形態では、プロジェクター10の電源電力の供給元である元電源がACアダプター40からバッテリーユニット50(二次電池52)に切り替わった場合に、電圧IADJが2段階に低減される構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、プロジェクター10が、抵抗272を備えず、電源電力の供給元である元電源がACアダプター40からバッテリーユニット50(二次電池52)に切り替わった場合に、電圧IADJが1段階で低減される構成としてもよい。また、電圧IADJが3段階以上で低減される構成としてもよい。
【0073】
また、上記実施の形態では、プロジェクター10の電圧検出部23が、信号BDETを生成する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、バッテリーユニット50が、CPU、通信部を備え、ケーブル51が、パルス信号の信号線を含む構成としてもよい。バッテリーユニット50のCPUは、DC電源電力の供給元である元電源が、ACアダプター40であるかバッテリーユニット50(二次電池52)であるかを判定し、通信部を介して、判定結果を有するパルス信号をプロジェクター10に送信する。プロジェクター10は、電圧検出部23に代えて、受信されたパルス信号からDC電源電力の供給元である元電源を検出し、信号BDETを生成する回路素子などの検出手段を備える。
【0074】
また、上記実施の形態では、電子機器としてプロジェクター10を用いる構成としたが、これに限定されるものではない。電子機器として、ACアダプター及びバッテリーユニットが直列に接続可能な他の電子機器を用いる構成としてもよい。
【0075】
また、上記実施の形態におけるプロジェクターシステム1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0076】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続可能な電子機器であって、
前記電子機器への電源電力の元電源が前記二次電池であるか前記ACアダプターであるかを検出する検出手段と、
前記電子機器の駆動部へ印加する電源電圧を低減する電圧低減手段と、
前記検出手段の検出結果により、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記電圧低減手段をオンする切替信号を生成して当該電圧低減手段に出力する信号生成手段と、
を備える電子機器。
<請求項2>
前記検出結果に応じて、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、第1の所定時間後に、前記信号生成手段をオフする制御手段を備える請求項1に記載の電子機器。
<請求項3>
前記駆動部用の出力電圧を出力する電圧出力手段を備え、
前記制御手段は、前記検出の結果に応じて、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記第1の所定時間よりも短い第2の所定時間後に、前記電圧出力手段を制御して出力電圧を低減する請求項2に記載の電子機器。
<請求項4>
前記電圧出力手段の出力電圧を分圧して前記電源電圧として前記駆動部に印加し、前記電圧低減手段がオンされた場合よりも、当該電圧低減手段がオフされた場合の方が、分圧後の出力電圧が高い分圧手段を備える請求項3に記載の電子機器。
<請求項5>
前記分圧手段は、一端が前記電圧出力手段に接続され他端が前記駆動部に接続された第1の抵抗と、合成抵抗手段と、を有し、
前記合成抵抗手段は、一端が前記第1の抵抗に接続され他端が接地された第2の抵抗と、一端が前記第1の抵抗に接続され他端が前記電圧低減手段を介して接地された第3の抵抗と、を有する請求項4に記載の電子機器。
<請求項6>
前記電子機器は、プロジェクターであり、
前記駆動部は、光源を駆動する請求項1から5のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項7>
二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続可能な電子機器であって、
前記電子機器への電源電力の元電源が前記二次電池であるか前記ACアダプターであるかを検出し、当該検出の結果により、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記電子機器の駆動部に印加する電源電圧を低減し、第1の所定時間後に、前記電源電圧の低減をオフする電圧制御手段を備える電子機器。
<請求項8>
二次電池が設けられたバッテリーユニットを介してACアダプターと接続可能な電子機器のコンピューターを、
前記電子機器への電源電力の元電源が前記二次電池であるか前記ACアダプターであるかを検出し、当該検出の結果により、前記電源電力の元電源が前記ACアダプターから前記二次電池に切り替わった場合に、前記電子機器の駆動部へ印加する電源電圧を低減し、第1の所定時間後に、前記電源電圧の低減をオフする電圧制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0077】
1 プロジェクターシステム
10 プロジェクター(電子機器)
11 CPU(制御手段、電圧制御手段)
12 操作部
13 RAM
14 投影部
15 記憶部
16 通信部
17 音声出力部
18 計時部
19 電源部
19a 電源端子
21,22,282,283 抵抗
23 電圧検出部(検出手段、電圧制御手段)
24 AND素子(信号生成手段、電圧制御手段)
25 DAC
26 抵抗(第1の抵抗、分圧手段)
27 合成抵抗部(合成抵抗手段、分圧手段)
271 抵抗(第2の抵抗)
272 抵抗(第3の抵抗)
28 電圧低減部(電圧低減手段、電圧制御手段)
281 NPNトランジスター
29 光源ドライバー部(駆動部)
B1 バス
40 ACアダプター
41,42,51 ケーブル
411,421,511 プラグ
50 バッテリーユニット
52 二次電池
53 充電IC
54,55,56 FET