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  • 特許-画像形成装置及び印刷許可方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】画像形成装置及び印刷許可方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20241016BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241016BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20241016BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20241016BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
B41J29/38 201
G03G21/00 388
B41J29/00 Z
B41J29/46 Z
H04N1/00 912
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020063625
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021160199
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】福定 勇希
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-001337(JP,A)
【文献】特開2018-055164(JP,A)
【文献】国際公開第2016/158393(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/175336(WO,A1)
【文献】特開2018-043409(JP,A)
【文献】特開2016-021245(JP,A)
【文献】特開2012-027266(JP,A)
【文献】特開2009-087159(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0095280(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
G03G 21/00
B41J 29/00
B41J 29/46
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
本体メモリであって、
前記画像形成装置が契約モードに設定されているかを示すモード情報と、
前記契約モードに従って設定された第1上限値情報であって、所定期間内に印刷可能な第1上限値を示す第1上限値情報と、
前記契約モードに従って設定された第2上限値情報であって、前記画像形成装置の通信部がネットワークと未接続である場合において、所定期間内に印刷可能な第2上限値を示す第2上限値情報と、
前記所定期間内に実際に印刷された第1実印刷枚数を示す第1実印刷枚数情報と、
前記通信部がネットワークと未接続である場合において、前記所定期間内に実際に印刷された第2実印刷枚数を示す第2実印刷枚数情報と、
を記憶する本体メモリと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記モード情報が前記契約モードを示している場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたときに、前記第1実印刷枚数が前記第1上限値未満である場合、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第1実印刷枚数との合計枚数が、前記第1上限値を超えるとしても、前記指定印刷枚数分の印刷を許容印刷枚数分の印刷として許可する印刷許可処理と、
前記通信部がネットワークと未接続である場合において、前記モード情報が前記契約モードを示している場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたときに、前記第1実印刷枚数が前記第1上限値未満である場合であり、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第1実印刷枚数との合計枚数が、前記第1上限値未満である場合に、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第2実印刷枚数との合計枚数が、前記第2上限値を超えるか否かを判定する判定処理と、を実行する、画像形成装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記合計枚数が前記第1上限値を超える場合に前記印刷許可処理を実行した後に、前記印刷許可処理により前記印刷を許可する前の前記第1実印刷枚数に、前記印刷許可処理により前記印刷を許可した前記許容印刷枚数のうち、実際に印刷された印刷枚数を加えることにより、前記第1実印刷枚数情報を更新する更新処理を実行する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記合計枚数が前記第1上限値を超える場合に前記印刷許可処理を実行した後に、再度印刷ジョブを受け付けたときに、前記第1実印刷枚数が前記第1上限値以上である場合には、前記印刷許可処理を実行せずに、前記契約モードにおける契約内容を更新するようユーザに促す第1報知処理を実行する、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記本体メモリには、
前記契約モードに従って設定された警告枚数情報であって、前記所定期間内の前記第1上限値未満の印刷枚数であって、かつ前記第1実印刷枚数が前記第1上限値に近い印刷枚数であることをユーザに警告するための警告枚数を示す警告枚数情報が記憶されており、
前記コントローラは、
前記第1実印刷枚数が前記警告枚数未満であるかを判定する判定処理を実行する、請求項1から3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記第1実印刷枚数が前記第1上限値未満である場合であって、かつ前記第1実印刷枚数が前記警告枚数未満である場合、前記印刷許可処理を実行し、
前記第1実印刷枚数が前記第1上限値未満である場合であって、かつ前記第1実印刷枚数が前記警告枚数以上である場合、前記第1実印刷枚数が前記第1上限値に到達間近であることをユーザに報知する第2報知処理と、前記印刷許可処理と、を実行する、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記モード情報は、前記画像形成装置が前記契約モードに設定されているか、又は前記契約モードとは異なる通常モードに設定されているか、を示す情報であり、
前記契約モードは、契約により、少なくとも前記第1上限値情報が前記本体メモリに記憶されるモードであり、
前記通常モードは、前記第1上限値情報が前記本体メモリに記憶されず、前記コントローラが前記指定印刷枚数分の印刷を制限なく、カートリッジに現像剤が残っている限り印刷を許可するモードである、請求項1から5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記判定処理において、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第2実印刷枚数との合計枚数が、前記第2上限値を超える場合に、前記通信部をネットワークに接続することを報知する報知処理、を実行する、請求項1から6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置が契約モードに設定されているかを示すモード情報と、
前記契約モードに従って設定された第1上限値情報であって、所定期間内に印刷可能な第1上限値を示す第1上限値情報と、
前記契約モードに従って設定された第2上限値情報であって、前記画像形成装置の通信部がネットワークと未接続である場合において、所定期間内に印刷可能な第2上限値を示す第2上限値情報と、
前記所定期間内に実際に印刷された第1実印刷枚数を示す第1実印刷枚数情報と、
前記通信部がネットワークと未接続である場合において、前記所定期間内に実際に印刷された第2実印刷枚数を示す第2実印刷枚数情報と、
を記憶する本体メモリを備える画像形成装置により実行される印刷許可方法であって、
前記モード情報が前記契約モードを示している場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたときに、前記第1実印刷枚数が前記第1上限値未満である場合、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第1実印刷枚数との合計枚数が、前記第1上限値を超えるとしても、前記指定印刷枚数分の印刷を許容印刷枚数分の印刷として許可する印刷許可処理と、
前記通信部がネットワークと未接続である場合において、前記モード情報が前記契約モードを示している場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたときに、前記第1実印刷枚数が前記第1上限値未満である場合であり、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第1実印刷枚数との合計枚数が、前記第1上限値未満である場合に、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記第2実印刷枚数との合計枚数が、前記第2上限値を超えるか否かを判定する判定処理と、を含んでいる、印刷許可方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の印刷装置は、プロセッサと、プロセッサに電気的に接続された第1モジュール及び第2モジュールと、を備える。第1モジュールは、第1通信チャネルを介してコンピュータシステムから契約により設定された印刷枚数等を含むクレジットデータを受信する。第2モジュールは、第2通信チャネルを介して印刷ジョブデータを受信する。特許文献2の印刷システムは、印刷枚数等の契約がなされているかに基づいて印刷処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開2014/0355029号明細書
【文献】米国特許出願公開2016/0011554号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記印刷装置及び上記印刷システムは、印刷ジョブを受け付けたときに、それまでに印刷した印刷枚数と、印刷ジョブにおいて指定されたこれから印刷する印刷枚数との合計枚数が、契約により設定された所定期間内の印刷枚数の上限値を超えているかを判定する。その結果、上記合計枚数が上限値を超えていると判定した場合には、上記印刷装置及び上記印刷システムは、所定期間が経過するまで、又は課金されるまで、上記印刷ジョブに基づく印刷処理を実行できない。このため、ユーザの印刷動作を止めてしまう可能性があった。
【0005】
本開示は、印刷ジョブを受け付けるまでに印刷した印刷枚数と、印刷ジョブにおいて指定されたこれから印刷する印刷枚数との合計枚数が、上記上限値を超えるとしても、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とする画像形成装置等を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の第1態様の画像形成装置は、本体メモリであって、前記画像形成装置が契約モードに設定されているかを示すモード情報と、前記契約モードに従って設定された上限値情報であって、所定期間内に印刷可能な上限値を示す上限値情報と、前記所定期間内に実際に印刷された実印刷枚数を示す実印刷枚数情報と、を記憶する本体メモリと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記モード情報が前記契約モードを示している場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたときに、前記実印刷枚数が前記上限値未満である場合、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記実印刷枚数との合計枚数が、前記上限値を超えるとしても、前記指定印刷枚数分の印刷を許容印刷枚数分の印刷として許可する印刷許可処理、を実行する。
【0007】
前記の構成によれば、画像形成装置は、契約モードに設定されている場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたとき実印刷枚数が上限値未満である場合には、指定印刷枚数と実印刷枚数との合計枚数が上限値を超えるとしても、印刷許可処理を実行する。
【0008】
従って、画像形成装置は、印刷ジョブを受け付けたときに上記合計枚数が上記上限値を超えるとしても、所定期間の経過又は課金を待たずに、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とすることができる。
【0009】
さらに、本開示の第2態様の画像形成装置では、第1態様の画像形成装置において、前記コントローラは、前記合計枚数が前記上限値を超える場合に前記印刷許可処理を実行した後に、前記印刷許可処理により前記印刷を許可する前の前記実印刷枚数に、前記印刷許可処理により前記印刷を許可した前記許容印刷枚数のうち、実際に印刷された印刷枚数を加えることにより、前記実印刷枚数情報を更新する更新処理を実行しても構わない。
【0010】
前記の構成によれば、画像形成装置は、上記合計枚数が上記上限値を超える場合に印刷許可処理を実行した後、再度印刷ジョブを受け付ける前に、実印刷枚数情報を更新できる。
【0011】
さらに、本開示の第3態様の画像形成装置では、第1態様又は第2態様の画像形成装置において、前記コントローラは、前記合計枚数が前記上限値を超える場合に前記印刷許可処理を実行した後に、再度印刷ジョブを受け付けたときに、前記実印刷枚数が前記上限値以上である場合には、前記印刷許可処理を実行せずに、前記契約モードにおける契約内容を更新するようユーザに促す第1報知処理を実行しても構わない。
【0012】
前記の構成によれば、画像形成装置は、実印刷枚数が上記上限値以上である場合、印刷許可処理を実行しない。画像形成装置が印刷許可処理を実行するためには、ユーザが契約内容を更新することにより、上記上限値を、現状設定されている値から更に高い値へ変更する必要がある。
【0013】
前記の構成によれば、画像形成装置は、更新内容の変更をユーザに促すことにより、印刷ジョブに基づく印刷許可処理を画像形成装置が実行できるようにする機会を、ユーザに提供できる。
【0014】
さらに、本開示の第4態様の画像形成装置では、第1~第3態様の何れかの画像形成装置において、前記本体メモリには、前記契約モードに従って設定された警告枚数情報であって、前記所定期間内の前記上限値未満の印刷枚数であって、かつ前記実印刷枚数が前記上限値に近い印刷枚数であることをユーザに警告するための警告枚数を示す警告枚数情報が記憶されており、前記コントローラは、前記実印刷枚数が前記警告枚数未満であるかを判定する判定処理を実行しても構わない。
【0015】
前記の構成によれば、画像形成装置は、実印刷枚数が警告枚数未満であるかに応じた処理を実行できる。
【0016】
さらに、本開示の第5態様の画像形成装置では、第4態様の画像形成装置において、前記コントローラは、前記実印刷枚数が前記上限値未満である場合であって、かつ前記実印刷枚数が前記警告枚数未満である場合、前記印刷許可処理を実行し、前記実印刷枚数が前記上限値未満である場合であって、かつ前記実印刷枚数が前記警告枚数以上である場合、前記実印刷枚数が前記上限値に到達間近であることをユーザに報知する第2報知処理と、前記印刷許可処理と、を実行しても構わない。
【0017】
前記の構成によれば、画像形成装置は、実印刷枚数が警告枚数未満である場合には、印刷許可処理を実行できる。一方、画像形成装置は、実印刷枚数が警告枚数以上である場合には、印刷許可処理の実行に加え、実印刷枚数が上記上限値に到達間近であることをユーザに報知できる。
【0018】
さらに、本開示の第6態様の画像形成装置では、第1~第5態様の何れかの画像形成装置において、前記モード情報は、前記画像形成装置が前記契約モードに設定されているか、又は前記契約モードとは異なる通常モードに設定されているか、を示す情報であり、前記契約モードは、契約により、少なくとも前記上限値情報が前記本体メモリに記憶されるモードであり、前記通常モードは、前記上限値情報が前記本体メモリに記憶されず、前記コントローラが前記指定印刷枚数分の印刷を制限なく、カートリッジに現像剤が残っている限り印刷を許可するモードであっても構わない。
【0019】
前記の構成によれば、画像形成装置は、契約モードに設定されている場合、印刷可能な実印刷枚数の上限値を管理できる。また、画像形成装置は、通常モードに設定されている場合、指定印刷枚数分の印刷を制限なく、カートリッジに現像剤が残っている限り印刷を許可できる。
【0020】
さらに、本開示の第7態様の印刷許可方法は、画像形成装置が契約モードに設定されているかを示すモード情報と、前記契約モードに従って設定された上限値情報であって、所定期間内に印刷可能な上限値を示す上限値情報と、前記所定期間内に実際に印刷された実印刷枚数を示す実印刷枚数情報と、を記憶する本体メモリを備える画像形成装置により実行される印刷許可方法であって、前記モード情報が前記契約モードを示している場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたときに、前記実印刷枚数が前記上限値未満である場合、前記印刷ジョブにおいて予め指定された指定印刷枚数と、前記実印刷枚数との合計枚数が、前記上限値を超えるとしても、前記指定印刷枚数分の印刷を許容印刷枚数分の印刷として許可する印刷許可処理、を含んでいる。
【0021】
前記の方法によれば、印刷ジョブを受け付けたときに上記合計枚数が上記上限値を超えるとしても、所定期間の経過又は課金を待たずに、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本開示の一態様によれば、印刷ジョブを受け付けるまでに印刷した印刷枚数と、印刷ジョブにおいて指定された印刷枚数との合計枚数が、所定期間内の印刷枚数の上限値を超えるとしても、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示の一実施形態の画像形成装置の概略図である。
図2】画像形成装置およびサーバの内部構造と、各部材の接続関係を示す図である。
図3】上記画像形成装置のコントローラが実行するオンライン判定処理の手順を示すフローチャートである。
図4】上記画像形成装置のコントローラが実行するオンライン状態処理の手順を示すフローチャートである。
図5】上記画像形成装置のコントローラが実行するオフライン状態処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施形態について図1図5を参照しながら説明する。本実施形態では、一例として、画像形成装置がレーザープリンタである場合について説明する。しかしながら、画像形成装置1は、レーザープリンタ以外のプリンタであってもよい。例えば、画像形成装置1は、インクジェットプリンタであってもよい。
【0025】
図1は、画像形成装置1の概略図である。図1には、画像形成装置1と通信するサーバ40も併せて記載している。サーバ40は、管理装置の一例である。図2は、画像形成装置1およびサーバ40の内部構造と、各部材の接続関係を示す図である。
【0026】
〔画像形成装置の基本構成〕
画像形成装置1は、電子写真方式のプリンタである。画像形成装置1の例としては、LEDプリンタが挙げられる。
【0027】
図1および図2に示すように、画像形成装置1は、本体筐体10と、カバー11と、転写ベルト70と、コントローラ80とを備えている。また、画像形成装置1には、カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ20と、カートリッジの一例としてのトナーカートリッジ30と、が装着される。
【0028】
なお、本実施形態の画像形成装置1では、画像形成を行うために、それぞれ4個ずつのドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ30の装着が必要であることとする。しかしながら、本開示の画像形成装置に装着されるドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ30の個数は限定されない。
【0029】
画像形成装置1は、各ドラムカートリッジ20に対応した光源ユニット50を備える。つまり、画像形成装置1は、4つの光源ユニット50を備える。トナーカートリッジ30は、ドラムカートリッジ20に装着されることで、ドラムカートリッジ20と一体となる。つまり、トナーカートリッジ30は、トナーカートリッジ30がドラムカートリッジ20に装着された状態で、ドラムカートリッジ20と共に、本体筐体10へ装着される。
【0030】
本体筐体10は、例えば矩形の箱状に形成されている。4つのドラムカートリッジ20、4つのトナーカートリッジ30、転写ベルト70、およびコントローラ80は、本体筐体10に収容される。本体筐体10は、4つのカートリッジ保持部13を有する。カートリッジ保持部13は、凹状に形成されており、開口を有する。ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ30は、カートリッジ保持部13のそれぞれに保持されることで本体筐体10に装着される。
【0031】
本体筐体10の外表面には、液晶ディスプレイおよびランプなどの表示部83(図2参照)、並びに、ボタンなどの入力部が設けられていてもよい。液晶ディスプレイは、タッチパネルと一体に構成されることにより、入力部として機能するように構成されてもよい。
【0032】
カバー11は、本体筐体10の上端に設けられた開口10Aを開閉する。カバー11は、図1において実線で示す開口10Aを開ける開位置と、図1において二点鎖線で示す開口10Aを閉じる閉位置との間で、第1方向に延びる回動軸11Aを中心に回動可能(移動可能)である。なお、「第1方向」とは、トナーカートリッジ30における現像ローラ31の回転中心軸(現像軸)が延びる方向を示す。カバー11が開位置に配置されたときには、カートリッジ保持部13のそれぞれの開口が開放される。カバー11が閉位置に配置されたときには、カートリッジ保持部13のそれぞれの開口が、カバー11により覆われる。
【0033】
本体筐体10には、開口10Aに図示しない閉センサが設けられている。閉センサは、カバー11が閉位置にあることを検知するセンサである。閉センサは、例えば、接触型のセンサであってもよいし、光学型のセンサであってもよい。
【0034】
ドラムカートリッジ20は、本体筐体10に装着可能なカートリッジ筐体を有している。カートリッジ筐体は、画像形成を行うために使用される部品として、感光体ドラム21を含む。感光体ドラム21は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。感光体ドラム21は、第1方向に延びる円筒状の感光体である。感光体ドラム21は、第1方向に延びるドラム軸を中心に回転可能である。感光体ドラム21の外周面は、感光材料に覆われている。
【0035】
トナーカートリッジ30は、現像ローラ31と、印刷材の一例としての現像剤、例えばトナーとを収容可能なカートリッジ筐体とを有する。カートリッジ筐体は、本体筐体10に装着可能である。4つのトナーカートリッジ30は、画像形成を行うために使用される材料として、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)の現像剤を収容する。現像材は、使用に伴ってなくなる消耗品である。現像ローラ31は、第1方向に延びる円筒状の部材であり、第1方向に延びる現像軸を中心に回転可能である。トナーカートリッジ30がドラムカートリッジ20に装着されると、感光体ドラム21の外周面は、現像ローラ31の外周面と接触する。
【0036】
4つの光源ユニット50は、カバー11の内表面に取り付けられている。光源ユニット50は、本体筐体10にドラムカートリッジ20が装着されて、カバー11が閉位置にある状態で、感光体ドラム21の表面と向かい合って配置されている。また、光源ユニット50は、第1方向に配列された複数の光源を有する。光源は、感光体ドラム21の外周面に、光を照射可能である。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)である。
【0037】
光源ユニット50は、コントローラ80と電気的に接続されている。コントローラ80は、入力された画像データに応じて、光源ユニット50の複数の光源を発光させる。これにより、光源は、感光体ドラム21の外周面に向けて光を照射する。その結果、感光体ドラム21の外周面の感光材料が、画像データに応じて露光される。
【0038】
転写ベルト70は、感光体ドラムの表面にある現像剤(例えば、トナー)を、印刷用紙へ転写する部品である。転写ベルト70は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる交換部品である。転写ベルト70は、感光体ドラム21と接触可能なベルトであって、環状(無端帯)である。感光体ドラム21の外周面は、転写ベルト70の外周面と接触可能である。印刷処理時には、印刷用紙が、転写ベルト70と感光体ドラム21との間へ搬送される。
【0039】
転写ベルト70は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に掛け渡されている。駆動ローラ71は、転写ベルト70を駆動する。コントローラ80は、駆動ローラ71を回転させる。従動ローラ72は、駆動ローラ71の駆動に伴う転写ベルト70の移動に従い、回転する。
【0040】
通信部81は、ネットワーク100を経由して画像形成装置1とサーバ40との通信を行う通信インタフェースである。通信部81は、サーバ40から受信した情報をコントローラ80に出力する。
【0041】
印刷部82は、コントローラ80によって制御され、印刷用紙に画像を印刷する部材である。印刷部82は、例えば、ドラムカートリッジ20、トナーカートリッジ30、転写ベルト70、および光源ユニット50を含む。表示部83は、コントローラ80によって制御され、各種情報を表示する。
【0042】
〔コントローラ及び本体メモリ〕
コントローラ80は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を有する。コントローラ80は、本体筐体10に設けられた本体メモリ15、通信部81および印刷部82と電気的に接続されている。コントローラ80は、種々の処理を実行することによって、画像形成装置1に印刷処理などを行わせる。
【0043】
なお、コントローラ80は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備えてもよい。この場合、本体メモリ15に、印刷許可方法などを実現する制御プログラムが保存され、プロセッサが制御プログラムにしたがって動作することによって、コントローラ80が画像形成装置1に印刷処理などを行わせてもよい。
【0044】
また、コントローラ80は、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えていてもよい。記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、制御プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを利用してもよい。また、制御プログラムは、制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、制御プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0045】
本体メモリ15は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。本体メモリ15は、例えばフラッシュROMまたはEEPROM(登録商標)である。本体メモリ15は、モード情報と、第1印刷枚数情報と、第1上限値情報と、第1警告枚数情報と、第2印刷枚数情報と、第2上限値情報と、第2警告枚数情報とを記憶する。上記7つの情報のうち、第1上限値情報、第1警告枚数情報、第2上限値情報、および第2警告枚数情報は、契約モードに従って設定される情報である。ユーザが契約を結ぶかまたは契約を更新すると、サーバ40は、少なくとも第1上限値情報、第1警告枚数情報、第2上限値情報、および第2警告枚数情報を画像形成装置1に送信する。
【0046】
モード情報は、画像形成装置1が契約モードに設定されているか、又は契約モードとは異なる通常モードに設定されているかを示す情報である。契約モードとは、ユーザが結んだ契約により、少なくとも第1上限値情報が本体メモリ15に記憶されるモードである。通常モードとは、第1上限値情報が本体メモリ15に記憶されず、コントローラ80が指定印刷枚数分の印刷を制限なく、トナーカートリッジ30に現像剤が残っている限り印刷を許可するモードである。なお、指定印刷枚数は、印刷ジョブにおいてユーザにより指定される印刷枚数である。
【0047】
第1印刷枚数情報および第2印刷枚数情報は、実印刷枚数情報の一例である。第1印刷枚数情報は、所定期間内に実際に印刷された実印刷枚数(第1印刷枚数とも呼ぶ)を示す情報である。第2印刷枚数情報は、通信部81がネットワーク100と未接続である場合において、所定期間内に実際に印刷された実印刷枚数(第2印刷枚数とも呼ぶ)を示す情報である。所定期間とは、契約により定められる契約期間である。
【0048】
第1上限値情報は、上限値情報の一例であり、所定期間内に印刷可能な上限枚数(第1上限値とも呼ぶ)を示す情報である。第2上限値情報は、通信部81がネットワーク100と未接続である場合において、所定期間内に印刷可能な上限枚数(第2上限値とも呼ぶ)を示す情報である。第1上限値および第2上限値は、それぞれ契約モードに従って設定される。
【0049】
第1警告枚数情報は、警告枚数情報の一例であり、第1上限値未満の印刷枚数である第1警告枚数を示す情報である。第1警告枚数は、第1印刷枚数が第1上限値に近い印刷枚数であることをユーザに警告するために設定される印刷枚数である。第2警告枚数情報は、通信部81がネットワーク100と未接続である場合における、第2上限値未満の印刷枚数である第2警告枚数を示す情報である。第2警告枚数は、第2印刷枚数が第2上限値に近い印刷枚数であることをユーザに警告するために設定される印刷枚数である。第1警告枚数および第2警告枚数はそれぞれ契約モードに従って設定される。
【0050】
ユーザが契約をするかまたは契約を更新すると、サーバ40が第1上限値情報、第2上限値情報、第1警告枚数情報および第2警告枚数情報を送信する。画像形成装置1は、第1上限値情報、第2上限値情報、第1警告枚数情報および第2警告枚数情報を受信すると、第1上限値情報、第2上限値情報、第1警告枚数情報および第2警告枚数情報を本体メモリ15に記憶する。
【0051】
〔サーバ〕
サーバ40は、画像形成装置1の稼働状態を管理する管理装置である。サーバ40は、サーバ通信部41と、サーバメモリ42と、サーバ制御部43とを備えている。サーバ通信部41は、サーバ40と画像形成装置1との通信を行う通信インタフェースである。サーバ通信部41は、サーバ制御部43から入力された契約情報を画像形成装置1に送信する。
【0052】
サーバ制御部43は、サーバ40を統括的に制御するCPUである。サーバ制御部43は契約が更新されると、画像形成装置1の通信部81に契約情報を出力する。
【0053】
サーバメモリ42は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。サーバメモリ42は、例えば、契約情報を記憶する。契約情報は、ユーザとの契約により設定された上述の第1上限値情報、第1警告枚数情報、第2上限値情報、および第2警告枚数情報を含む。
【0054】
〔オンライン判定処理〕
以下では、画像形成装置1によるオンライン判定処理について説明する。図3は、画像形成装置1のコントローラ80が実行するオンライン判定処理の手順を示すフローチャートである。図3のオンライン判定処理は、画像形成装置1が契約モードである場合の処理である。
【0055】
オンライン判定処理に先立ち、コントローラ80は、画像形成装置1が契約モードであるか、通常モードであるかを判定する。また、コントローラ80は、画像形成装置1に装着されたカートリッジが、市販されておらず契約により提供されるドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30であるか、市販されているドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30かを判定する。なお、市販されておらず契約により提供されるドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30を契約カートリッジ、市販されているドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30を通常カートリッジとも呼ぶ。
【0056】
ドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30は、図示しないドラムメモリ及びトナーメモリをそれぞれ備える。ドラムメモリ及びトナーメモリにはそれぞれ、ドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30が契約カートリッジであるか通常カートリッジであるかの種別を示す種別情報が記憶されている。
【0057】
本実施形態では、4つのドラムカートリッジ20及び4つのトナーカートリッジ30がカートリッジ保持部13のそれぞれに保持される。コントローラ80は、ドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30がカートリッジ保持部13に保持されると、ドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30からそれぞれ種別情報を受信する。コントローラ80は、4つのドラムカートリッジ20及び4つのトナーカートリッジ30のそれぞれから受信した種別情報の全てが契約カートリッジであることを示している場合に、画像形成装置1に契約カートリッジが装着されたと判定する。
【0058】
コントローラ80は、画像形成装置1が契約モードであり、かつ、画像形成装置1に装着されたカートリッジが契約カートリッジであると判定すると、図3のオンライン判定処理を開始する。
【0059】
図3に示すように、まず、コントローラ80は、画像形成装置1がオンライン状態かを判定する(ステップS1;第1判定処理)。オンライン状態とは、画像形成装置1の通信部81がネットワーク100を介してサーバ40のサーバ通信部41と通信可能に接続されている状態を意味する。一方、オフライン状態とは、通信部81がネットワーク100を介してサーバ通信部41と通信可能に接続されていない未接続の状態を意味する。
【0060】
コントローラ80は、ステップS1において画像形成装置1がオンライン状態であると判定すると(S1でYES)、本体メモリ15内の第2印刷枚数情報をリセットする(ステップS2;第1リセット処理)。第2印刷枚数情報のリセットにより、画像形成装置1がオフライン状態となったときに、第2印刷枚数を0からカウントすることができる。ステップS2の処理後、コントローラ80は、後述するオンライン状態処理を開始する(ステップS3)。一方、コントローラ80は、ステップS1において画像形成装置1がオンライン状態ではないと判定すると(S1でNO)、後述するオフライン状態処理を開始する(ステップS4)。
【0061】
〔オンライン状態処理〕
以下では、上述のオンライン判定処理におけるステップS3としてのオンライン状態処理について説明する。図4は、画像形成装置1のコントローラ80が実行するオンライン状態処理の手順を示すフローチャートである。本オンライン状態処理は、印刷許可方法の一例である。
【0062】
図4のオンライン状態処理に先立ち、図3のオンライン判定処理が実行される。つまり、コントローラ80は、画像形成装置1が契約モードであり、かつ、画像形成装置1に装着されたカートリッジが契約カートリッジであると判定すると、図3のオンライン判定処理を開始する。コントローラ80は、オンライン判定処理において画像形成装置1がオンライン状態であると判定すると、本オンライン状態処理を実行する。
【0063】
図4に示すように、まず、コントローラ80は、所定期間として新たな期間が開始されたかを判定する(ステップS11;第2判定処理)。新たな期間の開始とは、契約により設定された所定期間が満了し、次の所定期間が始まることを意味する。
【0064】
コントローラ80は、ステップS11において新たな期間が開始されたと判定すると(S11でYES)、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報をリセットする(ステップS12;第2リセット処理)。ステップS12の処理後、コントローラ80は、新たに印刷ジョブを受け付けたかを判定する(ステップS13;第3判定処理)。
【0065】
コントローラ80は、ステップS13において画像形成装置1が印刷ジョブを受け付けたと判定すると(S13でYES)、続いて第1印刷枚数が第1上限値未満であるかを判定する(ステップS14;第4判定処理)。具体的には、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報が示す第1印刷枚数と、本体メモリ15に記憶されている第1上限値情報が示す第1上限値とを比較することで、上述の判定を行う。
【0066】
コントローラ80は、ステップS14において第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定すると(S14でYES)、続いて第1印刷枚数が第1警告枚数未満であるかを判定する(ステップS15;第5判定処理)。具体的には、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報が示す第1印刷枚数と、第1警告枚数情報が示す第1警告枚数とを比較することで、上述の判定を行う。
【0067】
コントローラ80は、ステップS15において第1印刷枚数が第1警告枚数未満であると判定すると(S15でYES)、印刷ジョブにおいて指定された指定印刷枚数分の印刷を許可する印刷許可処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、許容印刷枚数分の印刷を許可する許可信号を、印刷部82に送信する。印刷部82は、コントローラ80から許可信号を受信することで、上記印刷ジョブに基づく印刷を実行する(ステップS16;印刷処理)。なお、許容印刷枚数とは、ステップS13で受け付けを判定した印刷ジョブにおいて指定され、かつ、ステップS14で第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定された指定印刷枚数を意味する。
【0068】
以上のように、コントローラ80が、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に上記印刷の実行を許可することで、印刷部82は、指定印刷枚数と第1印刷枚数との合計枚数が第1上限値を超えるとしても、上記印刷を実行することができる。
【0069】
ステップS17において、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報を更新する(ステップS17;第1更新処理)。具体的には、コントローラ80は、上記印刷許可処理により印刷を許可する前の第1印刷枚数に、印刷許可処理により印刷を許可した許容印刷枚数のうち、実際に印刷された印刷枚数を加えることにより、第1印刷枚数情報を更新する。第1更新処理により、本体メモリ15に記憶されている印刷許可処理前の第1印刷枚数情報は、印刷部82による印刷実行後の新たな第1印刷枚数を示す情報として更新される。
【0070】
コントローラ80は、ステップS17における第1印刷枚数情報の更新後、印刷部82による許可印刷枚数分の印刷が終了したかを判定する(ステップS18;第6判定処理)。コントローラ80は、許可印刷枚数分の印刷が終了したと判定すると(S18でYES)、オンライン状態処理を終了する。
【0071】
また、コントローラ80は、ステップS11において、新たな期間が開始されていないと判定すると(S11でNO)、ステップS13の処理に移行する。ステップ13への処理に移行することにより、コントローラ80は、所定期間中においては第1印刷枚数情報をリセットせず、所定期間中に実際に印刷された印刷枚数を第1印刷枚数情報において加算していくことができる。また、コントローラ80は、ステップS13において、新たな印刷ジョブを受け付けていないと判定すると(S13でNO)、ステップS11の処理に戻る。
【0072】
また、コントローラ80は、ステップS14において第1印刷枚数が第1上限値未満ではないと判定すると(S14でNO)、第1印刷枚数が第1上限値に達したと判定し、第1印刷枚数到達処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、第1印刷枚数到達処理として、契約モードにおける契約内容を更新するようにユーザに促す処理を実行する(ステップS20;第1報知処理)。コントローラ80は、例えば、現在の契約モードにおける第1上限値を増加させることにより、印刷ジョブに基づく印刷の実行が可能となる旨の情報を表示部83に表示する。
【0073】
ステップS21において、コントローラ80は、第1上限値が更新されたかを判定する(S21;第7判定処理)。コントローラ80は、サーバ40から新たに第1上限値情報を受信したときに、第1上限値が更新されたと判定する。コントローラ80は、ステップS21において、第1上限値が更新されたと判定すると(S21でYES)、オンライン状態処理を終了する。コントローラ80は、ステップS21において、第1上限値を更新していないと判定すると(S21でNO)、新たな期間が開始されたかを判定する(ステップS22;第2判定処理)。コントローラ80は、ステップS22において、新たな期間が開始されたと判定すると(S22でYES)、オンライン状態処理を終了する。コントローラ80は、ステップS22において、新たな期間が開始されていないと判定すると(S22でNO)、ステップS21の処理に戻る。
【0074】
また、コントローラ80は、ステップS15において、第1印刷枚数が第1警告枚数未満ではないと判定すると(S15でNO)、第1印刷枚数が第1警告枚数に達したと判定し、第1残枚数警告処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、第1残枚数警告処理として、第1印刷枚数が第1上限値にまもなく到達しそうであることを示す情報を表示部83に表示することにより、第1印刷枚数が第1上限値にまもなく到達しそうであることをユーザに報知する(S19:第2報知処理)。第1残枚数警告処理により、ユーザは、第1印刷枚数が第1上限値にまもなく到達しそうであることを認識することができる。従って、画像形成装置1は、第1上限値の更新を検討する機会をユーザに提供することができる。第1残枚数警告処理後、ステップS16の処理に進む。また、コントローラ80は、ステップS18において、許可印刷枚数分の印刷が終了していない判定すると(S18でNO)、ステップS16の処理に戻る。
【0075】
〔オンライン状態処理についてのまとめ〕
以上のように、コントローラ80は、上述の第1判定処理と、第2判定処理と、第3判定処理と、第4判定処理と、印刷許可処理とを実行する。コントローラ80は、契約モードに設定されている場合であって、かつ、印刷ジョブを受け付けたとき第1印刷枚数が第1上限値未満である場合には、指定印刷枚数と第1印刷枚数との合計枚数が第1上限値を超えるとしても、印刷許可処理を実行する。
【0076】
具体的には、コントローラ80は、印刷ジョブを受け付けたと判定した場合に第1印刷枚数が第1上限値未満であるかを判定し、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行する。つまり、コントローラ80は、上記合計枚数が第1上限値以下である場合に印刷許可処理を実行するのではなく、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行する。従って、コントローラ80は、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行することにより、結果として、上記合計枚数が第1上限値を超えるとしても印刷許可処理を実行することになる。
【0077】
上記構成によれば、画像形成装置1は、印刷ジョブを受け付けたときに上記合計枚数が第1上限値を超えるとしても、所定期間の経過又は課金を待たずに、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とすることができる。
【0078】
また、コントローラ80は、上述の第1判定処理と、第2判定処理と、第3判定処理と、第4判定処理と、印刷許可処理と、第1更新処理とを実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、上記合計枚数が第1上限値を超える場合に印刷許可処理を実行した後、再度印刷ジョブを受け付ける前に、第1印刷枚数情報を更新できる。
【0079】
また、コントローラ80は、上述の第1判定処理と、第2判定処理と、第3判定処理と、第4判定処理と、第1報知処理とを実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、第1印刷枚数が第1上限値以上である場合には印刷許可処理を実行しないが、第1報知処理により、更新内容の変更をユーザに促すことができる。つまり、画像形成装置1は、印刷ジョブに基づく印刷許可処理を画像形成装置1が実行できるようにする機会を、ユーザに提供できる。
【0080】
また、コントローラ80は、上述の第1判定処理と、第2判定処理と、第3判定処理と、第4判定処理と、第5判定処理とを実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、第1印刷枚数が第1警告枚数未満であるかに応じた処理を実行できる。
【0081】
また、コントローラ80は、上述の第1判定処理と、第2判定処理と、第3判定処理と、第4判定処理と、第5判定処理と、第2報知処理とを実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、第1印刷枚数が第1警告枚数未満である場合には、印刷許可処理を実行できる。また、画像形成装置1は、第1印刷枚数が第1警告枚数以上である場合には、印刷許可処理の実行に加え、第1印刷枚数が第1上限値にまもなく到達しそうであることをユーザに報知できる。
【0082】
また、画像形成装置1は、契約モードに設定されている場合、印刷可能な第1印刷枚数の上限値を管理でき、通常モードに設定されている場合、指定印刷枚数分の印刷を制限なく、トナーカートリッジ30に現像剤が残っている限り印刷を許可できる。
【0083】
また、上述の印刷許可方法によれば、上述のように、コントローラ80は、上記合計枚数が第1上限値以下である場合に印刷許可処理を実行するのではなく、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行する。従って、コントローラ80は、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行することにより、結果として、上記合計枚数が第1上限値を超えるとしても印刷許可処理を実行することになる。従って、上述の印刷許可方法によれば、印刷ジョブを受け付けたときに上記合計枚数が第1上限値を超えるとしても、所定期間の経過又は課金を待たずに、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とすることができる。
【0084】
〔オフライン状態処理〕
続いて、上述のオンライン判定処理におけるステップS4としてのオフライン状態処理について説明する。図5は、画像形成装置1のコントローラ80が実行するオフライン状態処理の手順を示すフローチャートである。本オフライン状態処理は、印刷許可方法の一例である。
【0085】
図5のオフライン状態処理に先立ち、図3のオンライン判定処理が実行される。つまり、コントローラ80は、画像形成装置1が契約モードであり、かつ、画像形成装置1に装着されたカートリッジが契約カートリッジであると判定すると、図3のオンライン判定処理を開始する。コントローラ80は、オンライン判定処理において画像形成装置1がオフライン状態であると判定すると、本オフライン状態処理を実行する。
【0086】
図5に示すように、まず、コントローラ80は、新たな期間が開始されたかを判定する(ステップS31;第9判定処理)。
【0087】
コントローラ80は、ステップS31において新たな期間が開始されたと判定すると(S31でYES)、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報および第2印刷枚数情報をリセットする(ステップS32;第3リセット処理)。ステップS32の処理後、コントローラ80は、新たに印刷ジョブを受け付けたかを判定する(ステップS33;第10判定処理)。
【0088】
コントローラ80は、ステップS33において画像形成装置1が印刷ジョブを受け付けたと判定すると(S33でYES)、続いて第1印刷枚数が第1上限値未満であるかを判定する(ステップS34;第11判定処理)。具体的には、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報が示す第1印刷枚数と、本体メモリ15に記憶されている第1上限値情報が示す第1上限値とを比較することで、上述の判定を行う。
【0089】
コントローラ80は、ステップS34において第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定すると(S34でYES)、続いて第1印刷枚数が第1警告枚数未満であるかを判定する(ステップS35;第12判定処理)。具体的には、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報が示す第1印刷枚数と、第1警告枚数情報が示す第1警告枚数とを比較することで、上述の判定を行う。
【0090】
コントローラ80は、ステップS35において第1印刷枚数が第1警告枚数未満であると判定すると(S35でYES)、続いて第2印刷枚数が第2上限値未満であるかを判定する(ステップS36;第13判定処理)。具体的には、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第1印刷枚数情報が示す第1印刷枚数と、本体メモリ15に記憶されている第2上限値情報が示す第2上限値とを比較することで、上述の判定を行う。
【0091】
コントローラ80は、ステップS36において第2印刷枚数が第2上限値未満であると判定すると(S36でYES)、続いて第2印刷枚数が第2警告枚数未満であるかを判定する(ステップS37;第14判定処理)。具体的には、コントローラ80は、本体メモリ15に記憶されている第2印刷枚数情報が示す第2印刷枚数と、第2警告枚数情報が示す第2警告枚数とを比較することで、上述の判定を行う。
【0092】
コントローラ80は、S37において第2印刷枚数が第2警告枚数未満であると判定すると(S37でYES)、許容印刷枚数分の印刷を許可する印刷許可処理を実行する。印刷部82は、コントローラ80から許可信号を受信することで、上記印刷ジョブに基づく印刷を実行する(ステップS38;印刷処理)。
【0093】
以上のように、コントローラ80は、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合だけでなく、第2印刷枚数が第2上限値未満であると判定した場合に、上記印刷の実行を許可する。従って、印刷部82は、指定印刷枚数と第1印刷枚数との合計枚数が第1上限値を超えるとしても、また指定印刷枚数と第2印刷枚数との合計枚数が第2上限値を超えるとしても、上記印刷を実行することができる。
【0094】
ステップS39において、コントローラ80は、第1印刷枚数および第2印刷枚数を更新する(ステップS39;第2更新処理)。具体的には、コントローラ80は、上記印刷許可処理により印刷を許可する前の第1印刷枚数に、印刷許可処理により印刷を許可した許容印刷枚数のうち、実際に印刷された印刷枚数を加えることにより、第1印刷枚数情報を更新する。加えて、コントローラ80は、上記印刷許可処理により印刷を許可する前の第2印刷枚数に、印刷許可処理により印刷を許可した許容印刷枚数のうち、実際に印刷された印刷枚数を加えることにより、第2印刷枚数情報を更新する。第2更新処理により、本体メモリ15に記憶されている印刷許可処理前の第1印刷枚数情報は、印刷処理後の新たな第1印刷枚数を示す情報として更新される。同様に、本体メモリ15に記憶されている印刷許可処理前の第2印刷枚数情報は、新たな第2印刷枚数を示す情報として更新される。
【0095】
コントローラ80は、ステップS39における第1印刷枚数情報および第2印刷枚数情報の更新後、印刷部82による許可印刷枚数分の印刷が終了したかを判定する(ステップS40;第15判定処理)。コントローラ80は、許可印刷枚数分の印刷が終了したと判定すると(S40でYES)、オフライン状態処理を終了する。コントローラ80は、許可印刷枚数分の印刷が終了したと判定すると(S40でNO)、ステップS38の処理に戻る。
【0096】
また、コントローラ80は、ステップS31において、新たな期間が開始されていないと判定すると(S31でNO)、ステップS33の処理に移行する。ステップ33への処理に移行することにより、コントローラ80は、所定期間中において第1印刷枚数情報および第2印刷枚数情報をリセットせず、所定期間中に実際に印刷された印刷枚数を第1印刷枚数情報および第2印刷枚数情報においてそれぞれ加算していくことができる。また、コントローラ80は、ステップS33において、新たな印刷ジョブを受け付けていないと判定すると(S33でNO)、ステップS31の処理に戻る。
【0097】
また、コントローラ80は、ステップS34において第1印刷枚数が第1上限値未満ではないと判定すると(S34でNO)、第1印刷枚数が第1上限値に達したと判定し、第1印刷枚数到達処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、第1印刷枚数到達処理として、契約モードにおける契約内容を更新するようにユーザに促す処理を実行する(ステップS44;第3報知処理)。
【0098】
S44の処理後、コントローラ80は、第1上限値が更新されたかを判定する(S45;第16判定処理)。コントローラ80は、ステップS45において、第1上限値が更新されたと判定すると(S45でYES)、オフライン状態処理を終了する。コントローラ80は、ステップS45において、第1上限値が更新されていないと判定すると(S45でNO)、新たな期間が開始されたかを判定する(ステップS46;第17判定処理)。コントローラ80は、ステップS46において、新たな期間が開始されたと判定すると(S46でYES)、オフライン状態処理を終了する。コントローラ80は、ステップS46において、画像形成装置1が新たな期間を開始していないと判定すると(S46でNO)、S45の処理に戻る。
【0099】
また、コントローラ80は、ステップS35において、第1印刷枚数が第1警告枚数未満ではないと判定すると(S35でNO)、第1印刷枚数が第1警告枚数に達したと判定し、第1残枚数警告処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、第1残枚数警告処理として、第1印刷枚数が第1上限値にまもなく到達しそうであることを示す情報を表示部83に表示することより、第1印刷枚数が第1上限値にまもなく到達しそうであることをユーザに報知する(S41;第4報知処理)。第1残枚数警告処理後、ステップS36の処理に進む。
【0100】
また、コントローラ80は、ステップS36において第2印刷枚数が第2上限値未満ではないと判定すると(S36でNO)、第2印刷枚数が第2上限値に達したと判定し、第2印刷枚数到達処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、第2印刷枚数到達処理として、例えば、ネットワーク100に接続することをユーザに促す処理を実行する(ステップS42;第5報知処理)。コントローラ80は、例えば、ネットワーク100に接続することをユーザに促す旨の情報を表示部83に表示する。第2印刷枚数到達処理により、ユーザは、画像形成装置1をオンライン状態処理に移行させることができる。オンライン状態処理への移行後、コントローラ80は、S33で受け付けを判定した指定印刷枚数と第1印刷枚数との合計枚数が第1上限値を超えるとしても、指定印刷枚数分の印刷を実行できる。第2印刷枚数到達処理後、ステップS45の処理に進む。
【0101】
また、コントローラ80は、ステップS37において、第2印刷枚数が第2警告枚数未満ではないと判定すると(S37でNO)、第2印刷枚数が第2警告枚数に達したと判定し、第2残枚数警告処理を実行する。具体的には、コントローラ80は、第2残枚数警告処理として、第2印刷枚数が第2上限値にまもなく到達しそうであることを示す情報を表示部83に表示することにより、第2印刷枚数が第2上限値にまもなく到達しそうであることをユーザに報知する(S43;第6報知処理)。第2残枚数警告処理により、ユーザは、第2印刷枚数が第2上限値にまもなく到達しそうであることを認識することができる。従って、画像形成装置1は、第2上限値の更新を検討する機会をユーザに提供することができる。第2残枚数警告処理後、ステップS38の処理に進む。
【0102】
〔オフライン状態処理についてのまとめ〕
以上のように、コントローラ80は、上述の第1判定処理と、第11判定処理と、第13判定処理と、印刷許可処理とを実行する。コントローラ80は、ネットワーク100と未接続の状態において印刷ジョブを受け付けたとき、第1印刷枚数が第1上限値未満であり、かつ、第2印刷枚数が第2上限値未満である場合に、印刷許可処理を実行する。
【0103】
具体的には、上述のように、コントローラ80は、指定印刷枚数と第1印刷枚数との合計枚数が第1上限値以下である場合に印刷許可処理を実行するのではなく、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行する。従って、コントローラ80は、第1印刷枚数が第1上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行することにより、結果として、指定印刷枚数と第1印刷枚数との合計枚数が第1上限値を超えるとしても印刷許可処理を実行することになる。
【0104】
また、コントローラ80は、印刷ジョブを受け付けたと判定した場合に第2印刷枚数が第2上限値未満であるかを判定し、第2印刷枚数が第2上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行する。つまり、コントローラ80は、指定印刷枚数と第2印刷枚数との合計枚数が第2上限値以下である場合に印刷許可処理を実行するのではなく、第2印刷枚数が第2上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行する。従って、コントローラ80は、第2印刷枚数が第2上限値未満であると判定した場合に印刷許可処理を実行することにより、結果として、上記合計枚数が第2上限値を超えるとしても印刷許可処理を実行することになる。
【0105】
上記構成によれば、画像形成装置1は、上記状態において印刷ジョブを受け付けたときに、第2印刷枚数と指定印刷枚数との合計枚数が第2上限値を超えるとしても、印刷ジョブに基づく印刷処理を実行可能とすることができる。
【0106】
また、コントローラ80は、上述の第11判定処理の後に、上述の第13判定処理を実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、第1印刷枚数が第1上限値以上である場合には、第2印刷枚数が第2上限値未満であっても、印刷許可処理を実行しないようにすることができる。
【0107】
また、コントローラ80は、ネットワーク100と未接続の状態において、上述の印刷許可処理の後に上述の第2更新処理を実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、印刷許可処理を実行した後、再度印刷ジョブを受け付ける前に、第2印刷枚数情報を更新できる。
【0108】
また、コントローラ80は、ネットワーク100と未接続の状態において、上述の第13判定処理と、第5報知処理とを実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、第2印刷枚数が第2上限値以上である場合には印刷許可処理を実行しないが、第5報知処理により、ネットワーク100への接続をユーザに促すことができる。つまり、画像形成装置1は、印刷ジョブに基づく印刷許可処理を画像形成装置1が実行できるようにする機会を、ユーザに提供できる。
【0109】
コントローラ80は、ネットワーク100と未接続の状態において、上述の第11判定処理と、第13判定処理と、第14判定処理とを実行する。上記構成によれば、画像形成装置1は、第2印刷枚数が第2警告枚数未満であるかに応じた処理を実行できる。
【0110】
本実施形態の画像形成装置1において、コントローラ80は、ネットワーク100と未接続の状態において、上述の第11判定処理と、第13判定処理と、第14判定処理と、第6報知処理と、印刷許可処理とを実行する。画像形成装置1は、第2印刷枚数が第2警告枚数未満である場合には、印刷許可処理を実行できる。一方、コントローラ80は、第2印刷枚数が第2警告枚数以上である場合には、印刷許可処理の実行に加え、第2印刷枚数が第2上限値にまもなく到達しそうであることをユーザに報知できる。
【0111】
〔ソフトウェアによる実現例〕
画像形成装置1およびサーバ40の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0112】
後者の場合、画像形成装置1およびサーバ40は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本開示の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPUを用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0113】
〔付記事項〕
なお、上述したような、ドラムカートリッジ20が感光体ドラム21を有すると共に、トナーカートリッジ30が現像ローラ31を有する形態に限定されない。
【0114】
<第1変形例>
例えば、第1変形例として、ドラムカートリッジ20は、カートリッジ筐体、感光体ドラム21及びドラムメモリに加えて、現像ローラ31を有してもよい。この場合、カートリッジ筐体には、感光体ドラム21、ドラムメモリ及び現像ローラ31が設けられる。また、第1変形例では、トナーカートリッジ30は、カートリッジ筐体及びトナーメモリを有するが、現像ローラ31を有しない。トナーカートリッジ30のカートリッジ筐体はトナーを収容する。現像ローラ31の外周面は、ドラムカートリッジ20の内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。
【0115】
<第2変形例>
また、第2変形例として、画像形成装置1は、現像ローラ31を有する図示しない現像カートリッジをさらに備えてもよい。この場合、ドラムカートリッジ20は、カートリッジ筐体と、感光体ドラム21と、ドラムメモリと、を有する。トナーカートリッジ30は、カートリッジ筐体及びトナーメモリを有するが、現像ローラ31を有しない。トナーカートリッジ30のカートリッジ筐体はトナーを収容する。第2変形例では、カートリッジ保持部13にドラムカートリッジ20、トナーカートリッジ30及び現像カートリッジの3つの部品が保持されることにより、3つの部品が本体筐体10に装着される。
【0116】
<第3変形例>
さらに、第3変形例として、画像形成装置1は、ドラムカートリッジ20及びトナーカートリッジ30に代えて、図示しない1つのカートリッジを備えてもよい。この場合、1つのカートリッジは、カートリッジ筐体と、感光体ドラム21と、メモリと、現像ローラ31と、を有する。現像ローラ31の外周面は、1つのカートリッジの内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。1つのカートリッジのカートリッジ筐体はトナーを収容する。
【0117】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0118】
1 画像形成装置
15 本体メモリ
80 コントローラ
図1
図2
図3
図4
図5