IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

特許7571395慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法
<>
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図1
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図2
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図3
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図4
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図5
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図6
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図7
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図8
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図9
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図10
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図11
  • 特許-慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01P 21/00 20060101AFI20241016BHJP
   G01P 15/18 20130101ALI20241016BHJP
【FI】
G01P21/00
G01P15/18
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020100715
(22)【出願日】2020-06-10
(65)【公開番号】P2021196191
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-04-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】日吉 泰徳
【審査官】藤澤 和浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-009908(JP,A)
【文献】特表2013-510318(JP,A)
【文献】特開2010-271086(JP,A)
【文献】特開2010-091462(JP,A)
【文献】国際公開第2011/111098(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0318257(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P 21/00 ~ 21/02
G01P 15/00 ~ 15/18
G01C 19/00 ~ 19/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第1信号を出力する第1慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第1信号が、互いに直交する第1検出軸、第2検
出軸及び第3検出軸を有する第1補正信号となるように、前記第1信号を補正することに
より前記第1補正信号を生成する第1補正回路とを含む第1センサーモジュールと、
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第2信号を出力する第2慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第2信号が、互いに直交する第4検出軸、第5検
出軸及び第6検出軸を有する第2補正信号となるように、前記第2信号を補正することに
より前記第2補正信号を生成する第2補正回路とを含む第2センサーモジュールと、
前記第1検出軸と前記第4検出軸とを整合させ、前記第2検出軸と前記第5検出軸とを
整合させ、前記第3検出軸と前記第6検出軸とを整合させる第1補正係数を前記第1補正
信号に適用することにより第1整合信号を生成する整合処理部と、
ランダムノイズが低減されるように、前記第1整合信号と前記第2補正信号とを合成し
て出力する合成処理部と、を備え、
前記第1慣性センサー及び前記第2慣性センサーは、少なくとも、前記a軸回りの角速
度、前記b軸回りの角速度及び前記c軸回りの角速度を検出する、または、少なくとも、
前記a軸に沿う方向の加速度、前記b軸に沿う方向の加速度及び前記c軸に沿う方向の加
速度を検出する慣性センサー装置。
【請求項2】
互いに直交する3つの基準軸をX軸、Y軸、Z軸としたとき、
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第1信号を出力する第1慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第1信号が、互いに直交する第1検出軸、第2検
出軸及び第3検出軸を有する第1補正信号となるように、前記第1信号を補正することに
より前記第1補正信号を生成する第1補正回路とを含む第1センサーモジュールと、
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第2信号を出力する第2慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第2信号が、互いに直交する第4検出軸、第5検
出軸及び第6検出軸を有する第2補正信号となるように、前記第2信号を補正することに
より前記第2補正信号を生成する第2補正回路とを含む第2センサーモジュールと、
前記第1検出軸、前記第2検出軸、前記第3検出軸がそれぞれ前記X軸、前記Y軸、前
記Z軸に整合させる第1補正係数を前記第1補正信号に適用することにより第1整合信号
を生成し、前記第4検出軸、前記第5検出軸、前記第6検出軸がそれぞれ前記X軸、前記
Y軸、前記Z軸に整合させる第2補正係数を前記第2補正信号に適用することにより第2
整合信号を生成する整合処理部と、
ランダムノイズが低減されるように、前記第1整合信号と前記第2整合信号とを合成し
て出力する合成処理部と、を備え、
前記第1慣性センサー及び前記第2慣性センサーは、少なくとも、前記a軸回りの角速
度、前記b軸回りの角速度及び前記c軸回りの角速度を検出する、または、少なくとも、
前記a軸に沿う方向の加速度、前記b軸に沿う方向の加速度及び前記c軸に沿う方向の加
速度を検出する慣性センサー装置。
【請求項3】
前記整合処理部は、前記第1整合信号を出力する第1モードと、前記第1補正信号を出
力する第2モードとを有する請求項1又は2に記載の慣性センサー装置。
【請求項4】
前記整合処理部は、前記第2モードにおいて、前記第1補正信号に単位元を適用して出
力する請求項3に記載の慣性センサー装置。
【請求項5】
前記第1補正係数は、回転行列、オイラー角及びクォータニオンの何れか1種である請
求項1乃至4の何れか1項に記載の慣性センサー装置。
【請求項6】
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第1信号を出力する第1慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第1信号が、互いに直交する第1検出軸、第2検
出軸及び第3検出軸を有する第1補正信号となるように、前記第1信号を補正することに
より前記第1補正信号を生成する第1補正回路とを含む第1センサーモジュールと、
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第2信号を出力する第2慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第2信号が、互いに直交する第4検出軸、第5検
出軸及び第6検出軸を有する第2補正信号となるように、前記第2信号を補正することに
より前記第2補正信号を生成する第2補正回路とを含む第2センサーモジュールと、
前記第1検出軸と前記第4検出軸とを整合させ、前記第2検出軸と前記第5検出軸とを
整合させ、前記第3検出軸と前記第6検出軸とを整合させる第1補正係数を前記第1補正
信号に適用することにより第1整合信号を生成する整合処理部と、
ランダムノイズが低減されるように、前記第1整合信号と前記第2補正信号とを合成し
て出力する合成処理部と、
を備え、
前記第1慣性センサー及び前記第2慣性センサーは、少なくとも、前記a軸に沿う方向
の加速度、前記b軸に沿う方向の加速度及び前記c軸に沿う方向の加速度を検出する慣性
センサー装置の製造方法であって、
前記第1補正信号と重力加速度とを比較し、前記第2補正信号と重力加速度とを比較す
ることにより、前記第1検出軸と前記第4検出軸とを整合させ、前記第2検出軸と前記第
5検出軸とを整合させ、前記第3検出軸と前記第6検出軸とを整合させる第1補正係数を
算出すること
を含む慣性センサー装置の製造方法。
【請求項7】
互いに直交する3つの基準軸をX軸、Y軸、Z軸としたとき、
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第1信号を出力する第1慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第1信号が、互いに直交する第1検出軸、第2検
出軸及び第3検出軸を有する第1補正信号となるように、前記第1信号を補正することに
より前記第1補正信号を生成する第1補正回路とを含む第1センサーモジュールと、
a軸、b軸、c軸を検出軸とする第2信号を出力する第2慣性センサーと、前記a軸、
前記b軸、前記c軸を検出軸とする前記第2信号が、互いに直交する第4検出軸、第5検
出軸及び第6検出軸を有する第2補正信号となるように、前記第2信号を補正することに
より前記第2補正信号を生成する第2補正回路とを含む第2センサーモジュールと、
前記第1検出軸、前記第2検出軸、前記第3検出軸がそれぞれ前記X軸、前記Y軸、前
記Z軸に整合させる第1補正係数を前記第1補正信号に適用することにより第1整合信号
を生成し、前記第4検出軸、前記第5検出軸、前記第6検出軸がそれぞれ前記X軸、前記
Y軸、前記Z軸に整合させる第2補正係数を前記第2補正信号に適用することにより第2
整合信号を生成する整合処理部と、
ランダムノイズが低減されるように、前記第1整合信号と前記第2整合信号とを合成し
て出力する合成処理部と、
を備え、
前記第1慣性センサー及び前記第2慣性センサーは、少なくとも、前記a軸に沿う方向
の加速度、前記b軸に沿う方向の加速度及び前記c軸に沿う方向の加速度を検出する慣性
センサー装置の製造方法であって、
前記第1補正信号と重力加速度を比較することにより、前記第1検出軸、前記第2検出
軸、前記第3検出軸がそれぞれ前記X軸、前記Y軸、前記Z軸に整合させる第1補正係数
を算出することと、
前記第2補正信号と重力加速度を比較することにより、前記第4検出軸、前記第5検出
軸、前記第6検出軸がそれぞれ前記X軸、前記Y軸、前記Z軸に整合させる第2補正係数
を算出することと、
を含む慣性センサー装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、慣性センサー装置及び慣性センサー装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、複数の物理量検出素子に接続される端子から入力される検出信号を電圧に変換することにより、ノイズ成分の大きさが物理量検出素子の数の平方根に反比例して小さい物理量信号を生成する物理量検出回路を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-60689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、複数の物理量検出素子の間で検出軸がずれている場合、物理量の検出精度が悪化する恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様は、複数の第1検出軸に関する第1信号を出力する第1慣性センサー、及び、前記複数の第1検出軸が互いに直交するように前記第1信号を補正することにより第1補正信号を生成する第1補正回路を有する第1センサーモジュールと、複数の第2検出軸に関する第2信号を出力する第2慣性センサー、及び、前記複数の第2検出軸が互いに直交するように前記第2信号を補正することにより第2補正信号を生成する第2補正回路を有する第2センサーモジュールと、前記複数の第1検出軸を前記複数の第2検出軸に整合させる第1補正係数を前記第1補正信号に適用することにより第1整合信号を生成する整合処理部と、前記第1整合信号と前記第2補正信号とを合成して出力する合成処理部と、を備える慣性センサー装置である。
【0006】
他の一態様は、複数の第1検出軸に関する第1信号を出力する第1慣性センサー、及び、前記複数の第1検出軸が互いに直交するように前記第1信号を補正することにより第1補正信号を生成する第1補正回路を有する第1センサーモジュールと、複数の第2検出軸に関する第2信号を出力する第2慣性センサー、及び、前記複数の第2検出軸が互いに直交するように前記第2信号を補正することにより第2補正信号を生成する第2補正回路を有する第2センサーモジュールと、前記複数の第1検出軸を基準軸に整合させる第1補正係数を前記第1補正信号に適用することにより第1整合信号を生成し、前記複数の第2検出軸を前記基準軸に整合させる第2補正係数を前記第2補正信号に適用することにより第2整合信号を生成する整合処理部と、前記第1整合信号と前記第2整合信号とを合成して出力する合成処理部と、を備える慣性センサー装置である。
【0007】
他の一態様は、複数の第1検出軸に関する第1信号を出力する第1慣性センサー、及び、前記複数の第1検出軸が互いに直交するように前記第1信号を補正することにより第1補正信号を生成する第1補正回路を有する第1センサーモジュールと、複数の第2検出軸に関する第2信号を出力する第2慣性センサー、及び、前記複数の第2検出軸が互いに直交するように前記第2信号を補正することにより第2補正信号を生成する第2補正回路を有する第2センサーモジュールと、第1補正係数を前記第1補正信号に適用することにより第1整合信号を生成する整合処理部と、前記第1整合信号と前記第2補正信号とを合成して出力する合成処理部と、を備える慣性センサー装置の製造方法であって、前記第1補正信号と重力加速度とを比較し、前記第2補正信号と重力加速度とを比較することにより、前記複数の第1検出軸を前記複数の第2検出軸に整合させる前記第1補正係数を算出することを含む慣性センサー装置の製造方法である。
【0008】
他の一態様は、複数の第1検出軸に関する第1信号を出力する第1慣性センサー、及び、前記複数の第1検出軸が互いに直交するように前記第1信号を補正することにより第1補正信号を生成する第1補正回路を有する第1センサーモジュールと、複数の第2検出軸に関する第2信号を出力する第2慣性センサー、及び、前記複数の第2検出軸が互いに直交するように前記第2信号を補正することにより第2補正信号を生成する第2補正回路を有する第2センサーモジュールと、第1補正係数を前記第1補正信号に適用することにより第1整合信号を生成し、第2補正係数を前記第2補正信号に適用することにより第2整合信号を生成する整合処理部と、前記第1整合信号と前記第2整合信号とを合成して出力する合成処理部と、を備える慣性センサー装置の製造方法であって、前記第1補正信号と重力加速度を比較することにより、前記複数の第1検出軸を基準軸に整合させる前記第1補正係数を算出することと、前記第2補正信号と重力加速度を比較することにより、前記複数の第2検出軸を基準軸に整合させる前記第2補正係数を算出することと、を含む慣性センサー装置の製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る慣性センサー装置を説明する斜視図。
図2】慣性センサー装置の内部を説明する平面図。
図3】基板及びセンサーモジュールを説明する分解斜視図。
図4】センサーモジュールを示す分解斜視図である。
図5】センサーモジュールが有する回路基板を示す上面図である。
図6図5に示す回路基板の下面図である。
図7】慣性センサー装置を説明するブロック図。
図8】センサーモジュールを説明するブロック図。
図9】補正係数の決定方法を説明するフローチャート。
図10】実施形態の第1変形例に係る慣性センサー装置を説明する斜視図。
図11】実施形態の第2変形例に係る慣性センサー装置を説明する斜視図。
図12】実施形態の第3変形例に係る慣性センサー装置を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものである。本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。図面においては、同一又は類似の要素には同一又は類似の符号をそれぞれ付して、重複する説明を省略する。図面は模式的であり、実際の寸法及び寸法の相対的比率、配置、構造等と異なる場合が含まれ得る。
【0011】
なお、以下における上下左右等の方向の定義は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものでない。例えば、視線方向を軸として観察対象を90°回転すれば上下は左右に、左右は上下に変換して理解され、180°回転すれば上下及び左右はそれぞれ反転して理解されることは勿論である。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
図1乃至図3に示すように、実施形態に係る慣性センサー装置1は、例えば、基板10と、それぞれ基板10に搭載される第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cと、処理回路100と、容器9とを備える。慣性センサー装置1は、3軸方向の加速度及び3軸回りの角速度を検出する複数の慣性センサーを備える複合センサーユニットである。慣性センサー装置1は、例えば、車両、ロボット、ドローン等の移動体や、スマートフォン、タブレット端末等の電子機器、その他の種々の対象の運動状態を検出する。運動状態は、例えば、位置、姿勢、速度、加速度、角速度等を含む。
【0013】
図1及び図2に示すように、容器9は、上方に開口する凹部911を有するベース91と、凹部911の開口を塞ぐようにベース91に固定される蓋92とを備える。容器9は、概略として矩形平板状である。ベース91及び蓋92は、蓋92により封止される凹部911の内側に収容空間Sを定義する。収容空間Sは、基板10、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B、第3センサーモジュール2C、処理回路100等の各部品を収容するための空間である。容器9は、収容空間Sに収容される各部品を塵、湿気、紫外線、衝撃等から保護する。
【0014】
ベース91及び蓋92は、アルミニウム(Al)により構成され得る。その他、ベース91及び蓋92のそれぞれの材料として、例えば、Al合金、亜鉛(Zn)、ステンレス等の金属材料、各種セラミックス、各種樹脂材料、及びこれらの複合材料が採用可能である。
【0015】
慣性センサー装置1は、ベース91の側壁に取り付けられるコネクター93と、収容空間Sに配置される通信基板931とを備える。コネクター93は、容器9の内部と外部との間の電気的な接続を行うレセプタクルである。通信基板931は、慣性センサー装置1と他の装置との間の通信を処理する回路を有する。
【0016】
基板10は、各種素子及び配線を含む回路基板である。基板10は、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B、第3センサーモジュール2C、処理回路100及び内部コネクター110等を搭載する。基板10は、例えばベース91に対して相対的に固定される。
【0017】
図2及び図3に示すように、第1センサーモジュール2A及び第2センサーモジュール2Bは、基板10の下面においてX軸に沿って配列される。第3センサーモジュール2Cは、Z軸に沿う方向から見て第1センサーモジュール2Aに重なるように基板10の上面に配置される。処理回路100及び内部コネクター110は、Z軸に沿う方向から見て第2センサーモジュール2Bと重なるように基板10の上面に配置される。このように、基板10の面積及び収容空間Sに対して効率的に各種部品を配置することにより、慣性センサー装置1の小型化を図ることができる。
【0018】
第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cは、基板10を介して処理回路100に接続される。処理回路100は、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2Bおよび第3センサーモジュール2Cの駆動を制御する。処理回路100は、内部コネクター110及び内部コネクター110に接続される図示しない配線を介して、通信基板931に接続される。
【0019】
第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cは、例えば互いに同様の構造を有する。以下において、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cの何れかを単に「センサーモジュール2」といい、重複する説明を省略する。センサーモジュール2の数は3に限るものでなく、2であっても4以上であってもよい。
【0020】
図4に示すように、センサーモジュール2は、アウターケース21、インナーケース22、接合部材23及び回路基板24を備える。アウターケース21は、インナーケース22が挿入される凹部を有する。アウターケース21及びインナーケース22は、回路基板24を収容及び保持した状態で、接合部材23により互いに接合される。センサーモジュール2は、上方、即ち図4に示すc軸に沿う方向から見て正方形状である。アウターケース21は、例えば、上面の対角に位置する一対の角部のそれぞれに設けられたねじ孔211,212を有する。センサーモジュール2は、ねじ孔211,212を利用してねじ止めされることにより基板10に固定され得る。
【0021】
図5及び図6に示すように、回路基板24には、モジュールコネクター25、第1角速度センサー26a、第2角速度センサー26b、第3角速度センサー26c、加速度センサー27、補正回路28等が搭載される。モジュールコネクター25は、センサーモジュール2と基板10との間を接続する。モジュールコネクター25は、例えば、インナーケース22に設けられる開口221を介して基板10に対して露出される。第1角速度センサー26aは、a軸回りの角速度ωaを検出する。第2角速度センサー26bは、b軸回りの角速度ωbを検出する。第3角速度センサー26cは、c軸回りの角速度ωcを検出する。加速度センサー27は、a軸に沿う方向の加速度Aa、b軸に沿う方向の加速度Ab及びc軸に沿う方向の加速度Acをそれぞれ検出する。a,b,c軸の3つの検出軸は、センサーモジュール2毎に定義される。
【0022】
補正回路28は、例えば、集積回路(IC)により構成される。補正回路28は、回路基板24を介して、第1角速度センサー26a、第2角速度センサー26b、第3角速度センサー26c及び加速度センサー27のそれぞれに接続される。補正回路28は、回路基板24、モジュールコネクター25、基板10等を介して、処理回路100に接続される。
【0023】
回路基板24は、c軸に沿う方向から見て例えば正方形状である。回路基板24の中心Oの周りに定義される4つの象限を第1象限Q1、第2象限Q2、第3象限Q3及び第4象限Q4とするとき、加速度センサー27は、第1象限Q1に配置される。図3に示すように、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cは、それぞれの第1象限Q1が互いに近接するように配置される。
【0024】
即ち、図3に示す例において、第1センサーモジュール2Aの加速度センサー27A及び第3センサーモジュール2Cの加速度センサー27CはZ軸に沿う方向から見て互いに重なるように配置される。第1センサーモジュール2Aの加速度センサー27A及び第2センサーモジュール2Bの加速度センサー27Bは、X軸に沿う方向から見て互いに重なるように配置される。これにより、加速度センサー27A、加速度センサー27B及び加速度センサー27Cのそれぞれが受ける加速度の相違を小さく抑えることができる。
【0025】
なお、モジュールコネクター25は、第2象限Q2及び第3象限Q3における回路基板24の上面241に配置される。第1角速度センサー26aは、第4象限Q4における回路基板24の側面に配置される。第2角速度センサー26bは、第1象限Q1における回路基板24の側面に配置される。第3角速度センサー26cは、第4象限Q4における回路基板24の上面241に配置される。加速度センサー27は、第1象限Q1における回路基板24の上面241に配置される。補正回路28は、第3象限Q3における回路基板24の下面242に配置される。ねじ孔211は、第2象限Q2に、ねじ孔212は、第4象限Q4にそれぞれ配置される。
【0026】
図7に示すように、慣性センサー装置1は、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cと、処理回路100に加えて、通信回路90及び記憶装置3を更に備える。通信回路90は、例えば通信基板931に実装される。通信基板931は、例えば、処理回路100において算出される慣性データを他の装置に出力する。
【0027】
処理回路100は、整合処理部101と、合成処理部102とを論理構造として有する。処理回路100の少なくとも一部を構成する回路として、A/Dコンバーター等の信号処理回路や、MCU(Micro Controller Unit)、特定用途向け集積回路(ASIC)等の種々の論理演算回路を採用可能である。記憶装置3は、例えば半導体メモリー等の不揮発性記憶装置である。処理回路100及び記憶装置3は、一体のハードウェアから構成されてもよく、別個の複数のハードウェアから構成されてもよい。
【0028】
図8に示すように、センサーモジュール2は、第1角速度センサー26a、第2角速度センサー26b、第3角速度センサー26c及び加速度センサー27の少なくとも何れかを含む慣性センサー20と、補正回路28と、通信インターフェイス(I/F)31と、記憶部30とを備える。通信I/F31は、モジュールコネクター25を含む。記憶部30は、例えば、補正回路28における補正に使用する各種パラメーター等を記憶する。
【0029】
慣性センサー20は、複数の検出軸に関する信号を補正回路28に出力する。補正回路28は、複数の検出軸が互いに直交するように、慣性センサー20から出力される信号を補正することにより補正信号を生成する。例えば三次元直交座標系をなす複数の検出軸は、センサーモジュール2毎に設定される。その他、補正回路28は、慣性センサー20から入力される信号に含まれるオフセット誤差及びスケールファクター誤差を補正する。
【0030】
以下において、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cの何れかである第nセンサーモジュールが備える慣性センサー20を第n慣性センサーという。同様に、第nセンサーモジュールが備える補正回路28を第n補正回路という。第nセンサーモジュールに設定される検出軸を第n検出軸という。複数の第n検出軸に関する信号を第n信号といい、複数の第n検出軸が互いに直交するように補正された第n信号を第n補正信号という。
【0031】
例えば、図8に示す例において、センサーモジュール2が第1センサーモジュール2Aである場合、慣性センサー20が、複数の第1検出軸に関する第1信号を出力する第1慣性センサーに相当する。補正回路28が、複数の第1検出軸が互いに直交するように第1信号を補正することにより第1補正信号を生成する第1補正回路に相当する。同様に、センサーモジュール2が第2センサーモジュール2Bである場合、慣性センサー20が、複数の第2検出軸に関する第2信号を出力する第2慣性センサーに相当する。補正回路28が、複数の第2検出軸が互いに直交するように第2信号を補正することにより第2補正信号を生成する第2補正回路に相当する。
【0032】
一般的に、慣性センサー20により出力される信号は、組み立て時のずれ等による複数の検出軸に対する角度誤差であるミスアライメントを有する。このため、補正回路28は、慣性センサー20の信号に対して、予め決定された回転行列等の補正係数を適用するミスアライメント補正を実行することにより補正信号を生成する。補正回路28は、補正信号を通信I/F31を介して処理回路100に出力する。
【0033】
整合処理部101は、例えば、複数の第1検出軸を複数の第2検出軸に整合させる第1補正係数を第1補正信号に適用することにより、第1整合信号を生成する。即ち、第1補正係数は、第1補正信号の第2補正信号に対するミスアライメントを解消するための係数である。第1補正係数は、第1補正信号における複数の第1検出軸を、複数の第2検出軸を基準軸として、基準軸に一致するように回転させる係数である。第1補正係数は、回転行列、オイラー角、クォータニオンの何れか1種であり得る。第1補正係数は、予め記憶装置3に記憶される。
【0034】
合成処理部102は、整合処理部101において生成される第1整合信号と、第2センサーモジュールから出力される第2補正信号とを合成して出力する。詳細には、合成処理部102は、第1整合信号と第2補正信号とを合成することにより慣性データを生成し、通信回路90を介して外部の装置に慣性データを出力する。
【0035】
更に、整合処理部101は、複数の第3検出軸を複数の第2検出軸に整合させる第3補正係数を第3補正信号に適用することにより、第3整合信号を生成してもよい。第3補正係数は、第3補正信号における複数の第3検出軸を、複数の第2検出軸に一致するように回転させる係数である。第3補正係数は、予め記憶装置3に記憶される。この場合、合成処理部102は、第1整合信号と、第2補正信号と、第3整合信号とを合成することにより慣性データを生成して出力する。
【0036】
以上のように、慣性センサー装置1は、何れかのセンサーモジュール2の検出軸を他のセンサーモジュール2の検出軸に整合するように、例えば第2センサーモジュール2Aから出力される第1補正信号を補正する。複数のセンサーモジュール2の間における検出軸のずれが解消されるため、慣性データの検出精度が悪化することを抑制できる。また、複数のセンサーモジュール2の信号が合成されるため、ランダムノイズが低減され、S/N比を向上することができる。
【0037】
或いは、整合処理部101は、複数のセンサーモジュール2の検出軸を他の基準軸に整合させるようにしてもよい。例えば、整合処理部101は、複数の第1検出軸を所定の基準軸に整合させる第1補正係数を、第1センサーモジュール2Aから出力される第1補正信号に適用することにより第1整合信号を生成する。この場合、第1補正係数は、第1補正信号の基準軸に対するミスアライメントを解消するための係数である。即ち、第1補正係数は、第1補正信号における複数の第1検出軸を基準軸に一致するように回転させる係数である。基準軸は、予め慣性センサー装置1毎に設定される直交座標系であり、図1乃至図3に示すように、例えば基板10に対して設定されるX,Y,Zの3つの軸であり得る。
【0038】
同様に、整合処理部101は、複数の第2検出軸を基準軸に整合させる第2補正係数を、第2センサーモジュール2Bから出力される第2補正信号に適用することにより第2整合信号を生成する。この場合、第2補正係数は、複数の第2検出軸を基準軸に一致するように回転させる係数である。第1補正係数及び第2補正係数は、予め記憶装置3に記憶される。
【0039】
合成処理部102は、整合処理部101により生成される第1整合信号及び第2整合信号を合成して出力する。詳細には、合成処理部102は、第1整合信号と第2整合信号とを合成することにより慣性データを生成し、通信回路90を介して外部の装置に慣性データを出力する。
【0040】
更に、整合処理部101は、複数の第3検出軸を基準軸に整合させる第3補正係数を第3補正信号に適用することにより、第3整合信号を生成してもよい。第3補正係数は、第3補正信号における複数の第3検出軸を、基準軸に一致するように回転させる係数である。第3補正係数は、予め記憶装置3に記憶される。この場合、合成処理部102は、第1整合信号と、第2整合信号と、第3整合信号とを合成することにより慣性データを生成して出力する。
【0041】
図9のフローチャートを参照して、実施形態に係る慣性センサー装置1の製造方法として、補正係数の決定方法の一例を説明する。整合処理部101は、センサーモジュール2から出力される補正信号に補正係数を適用することにより生成される整合信号を出力する第1モードと、センサーモジュール2から出力される補正信号をそのまま通過させることにより補正信号を出力する第2モードとを有する。
【0042】
以下、第1センサーモジュール2Aから出力される第1補正信号に基づいて、第1補正係数を決定する場合について例示的に説明する。先ず前提として、第1センサーモジュール2Aを基準とする姿勢に設定する。基準の姿勢として、例えば、センサーモジュール2AのZ軸を重力方向とする第1の姿勢と、センサーモジュール2AのX軸を重力方向とする第2の姿勢が採用され得る。基準の姿勢は、例えば、容器9の所定の面を水平面に置く場合の姿勢である。
【0043】
ステップS1において、処理回路100は、第2モードに移行する。第2モードへの移行は、例えば、通信回路90を介して他の装置から受信するコマンドに応じて実行されてもよく、回路基板24に設けられるスイッチに対する操作に応じて実行されてもよい。整合処理部101は、第1センサーモジュール2Aから入力される第1補正信号に対して、第1補正係数の代わりに単位元を適用することにより、第2モードにおいて第1補正信号を出力し得る。単位元は、例えば第1補正信号が行列である場合、単位行列である。
【0044】
ステップS2において、処理回路100は、整合処理部101から出力される第1補正信号をモジュール信号として取得する。ステップS3において、処理回路100は、第1補正信号と重力加速度を比較することにより、複数の第1検出軸を基準軸に整合させる第1補正係数を算出する。基準軸は、複数の第2検出軸であってもよく、基板10等に対して設定される他の基準軸であってもよい。例えば、基準の姿勢において理想的に測定されるべき加速度が重力加速度である場合、測定値である第1補正信号に第1補正係数を適用した値が重力加速度となるため、重力加速度及び第1補正信号から第1補正係数を算出可能である。
【0045】
ステップS4において、処理回路100は、ステップS3で算出された第1補正係数を記憶装置3に記憶させる。記憶装置3に記憶される第1補正係数は、整合処理部101が第1整合信号を生成するために使用される。以上のように、慣性センサー装置1における第1補正係数が決定される。
【0046】
同様に、第2補正係数を決定する場合、整合処理部101は、第2モードにおいて、第2補正信号に単位元を適用して出力する。処理回路100は、第2補正信号と重力加速度を比較することにより、複数の第2検出軸を基準軸に整合させる第2補正係数を算出する。第2補正係数は、記憶装置3に記憶され、整合処理部101が第2整合信号を生成するために使用される。
【0047】
ステップS2~S4の処理が処理回路100により実行される場合を説明したが、外部のコンピューター装置により実行されてもよい。例えば、ステップS2において、整合処理部101は、対象のセンサーモジュール2から出力される補正信号をコネクター93又は内部コネクター110から外部の装置に出力する。これにより、外部の装置において、補正係数が算出される。また、補正信号は、第2モードにおいて、ロジック回路等によりスルーされることにより出力されるようにしてもよい。このように、整合処理部101は、第2モードを有することにより、補正信号を出力するための専用の構造を必要とせず、補正係数を算出することを可能にする。
【0048】
以上のように実施形態を説明したが、本発明はこれらの開示に限定されるものではない。各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成に置換されてよく、また、本発明の技術的範囲内において、各実施形態における任意の構成が省略されたり追加されたりしてもよい。このように、これらの開示から当業者には様々な代替の実施形態が明らかになる。
【0049】
例えば、図10に示すように、第1変形例に係る慣性センサー装置1Aは、互いに一方向、即ちZ軸に沿う方向に積層された第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cを備える。慣性センサー装置1Aは、4つの基板10A,10B,10C,10Dと、それぞれ基板10Dに搭載される処理回路100及び内部コネクター110を更に備える。基板10A~10Dは、互いに相対的に固定される。第1センサーモジュール2Aは、基板10Aに搭載される。第2センサーモジュール2Bは、基板10Bに搭載される。第3センサーモジュール2Cは、基板10Cに搭載される。
【0050】
第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cは、複数のケーブル4a,4b,4cによってデイジーチェーンをなして処理回路100に接続される。ケーブル4a,4b,4cは、例えば、基板10A,10B,10Cに搭載されるコネクターを介して、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B、第3センサーモジュール2C及び処理回路100の各間を接続する。このように、各センサーモジュール2が互いに直列的に接続されることにより、設計上の自由度が向上され、簡単にセンサーモジュールの数を増加させることができる。これにより、出力信号のS/N比を更に向上することができる。
【0051】
或いは、図11に示すように、第2変形例に係る慣性センサー装置1Bは、同一平面上に配列された第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cを備える。慣性センサー装置1Bは、X-Y平面に沿う1つの平面に配列される基板10A~10Dを備える。図10に示す例と同様に、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cは、複数のケーブル4a,4b,4cによってデイジーチェーンをなして処理回路100に接続される。よって、設計上の自由度が向上され、簡単にセンサーモジュールの数を増加させることができる。
【0052】
図12に示すように、第3変形例に係る慣性センサー装置1Cは、同一平面上に配列される複数の基板10A~10Dの代わりに1つの基板10Eを備える。第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B、第3センサーモジュール2C、処理回路100及び内部コネクター110は、基板10Eに搭載される。基板10Eは、第1センサーモジュール2A、第2センサーモジュール2B及び第3センサーモジュール2Cと、処理回路100との間を接続する配線を有する。処理回路100は、例えば、各センサーモジュール2に対して並列的に接続される。これにより、直列的な配線と比べて通信容量を効率的に使用することができる。
【0053】
処理回路100が有する機能は、補正回路28により実現されてもよい。即ち、各センサーモジュール2の補正回路28により生成される補正信号は、予め記憶部30に記憶される補正係数により整合信号に変換されてもよい。その他、何れかのセンサーモジュール2の補正回路28をマスターとして、他のセンサーモジュール2から入力される補正信号又は整合信号をマスターの補正回路28により合成するようにしてもよい。
【0054】
その他、上述の各構成を相互に応用した構成等、本発明は以上に記載しない様々な実施形態を含むことは勿論である。本発明の技術的範囲は、上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0055】
1,1A~1C…慣性センサー装置、2,2A~2C…センサーモジュール、3…記憶装置、20…慣性センサー、24…回路基板、26a…第1角速度センサー、26b…第2角速度センサー、26c…第3角速度センサー、27,27A~27C…加速度センサー、28…補正回路、100…処理回路、101…整合処理部、102…合成処理部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12