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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241016BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241016BHJP
   B41J 29/38 20060101ALN20241016BHJP
【FI】
H04N1/00 C
G06F3/01 510
B41J29/38 201
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020164810
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022056845
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-09-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大石 忠広
【審査官】橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-282285(JP,A)
【文献】特開2017-205981(JP,A)
【文献】特開2007-164307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/01
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、
前記文書データの要求元に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力する
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、
前記文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力する
情報処理装置。
【請求項3】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、
決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、
入力するときの手順の数が異なる複数の前記第2の文字列があり、
前記条件は、各々の前記第2の文字列に対応した複数の条件を含む
情報処理装置。
【請求項4】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、
決められた条件を生成し、
前記決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力する
情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記文書データに基づいて前記条件を生成する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記文書データの登録者の属性に基づいて前記条件を生成する
請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
機械学習により前記条件を生成する
請求項4~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、
前記文書データの要求元に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、
前記文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、
決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと
を実行させ、
入力するときの手順の数が異なる複数の前記第2の文字列があり、
前記条件は、各々の前記第2の文字列に対応した複数の条件を含むプログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、
決められた条件を生成するステップと、
前記決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、
前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがパーソナルコンピュータ等のユーザ端末を用いてネットワーク上のデータ格納装置に登録した文書データを、例えばコンビニエンスストア等に設置されたプリンタにおいてユーザ認証を経たのちにその文書データをネットワーク経由で取得してプリントアウトするサービスが知られている。特許文献1においては、文書データと文書データを登録したユーザの識別情報とを関連付けておき、文書データの取り出し時に入力するパスワードを簡単にすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-199337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、文書データを通信回線経由で利用するための操作を行う場合において、特定の条件を満たすか否かに関わらず所定の操作を行なわなければならない場合に比べて、ユーザの操作負担を軽減することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、前記文書データの要求元に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力する情報処理装置である。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、前記文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力する情報処理装置である
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、入力するときの手順の数が異なる複数の前記第2の文字列があり、前記条件は、各々の前記第2の文字列に対応した複数の条件を含む情報処理装置である
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶し、決められた条件を生成し、前記決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力し、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力する情報処理装置である
【0012】
本発明の請求項に係る情報処理装置は、請求項記載の構成において、前記プロセッサは、前記文書データに基づいて前記条件を生成する
【0013】
本発明の請求項に係る情報処理装置は、請求項4又は5記載の構成において、前記プロセッサは、前記文書データの登録者の属性に基づいて前記条件を生成する。
【0014】
本発明の請求項に係る情報処理装置は、請求項4~6のいずれか1項の記載の構成において、前記プロセッサは、機械学習により前記条件を生成する。
【0015】
本発明の請求項に係るプログラムは、コンピュータに、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、前記文書データの要求元に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明の請求項9に係るプログラムは、コンピュータに、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、前記文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピュータに、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップとを実行させ、入力するときの手順の数が異なる複数の前記第2の文字列があり、前記条件は、各々の前記第2の文字列に対応した複数の条件を含むプログラムである。
本発明の請求項11に係るプログラムは、コンピュータに、文書データと、第1の文字列と、ユーザが前記第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、決められた条件を生成するステップと、前記決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップとを実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1~48~11に係る発明によれば、文書データを通信回線経由で利用する場合に、正当な権限を有するユーザがその文書データを利用するときにはそのユーザの操作負担が軽減される。
請求項1、8に係る発明によれば、文書データの要求元に関する条件を満たすときにユーザの操作負担が軽減される。
請求項2、9に係る発明によれば、文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件を満たすときにユーザの操作負担が軽減される。
請求項3、10に係る発明によれば、入力するときの手順の数が異なる複数の第2の文字列があり、各々の第2の文字列に対応した複数の条件のいずれかを満たすときにユーザの操作負担が軽減される。
請求項4、11に係る発明によれば、プロセッサが条件を生成することができる。
請求項に係る発明によれば、文書データに基づいて条件を生成することができる。
請求項に係る発明によれば、文書データの登録者の属性に基づいて条件を生成することができる。
請求項に係る発明によれば、機械学習により条件を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】情報処理システム9の全体構成の例を示す図。
図2】サーバ装置1のハードウェア構成の例を示す図。
図3】画像形成装置2のハードウェア構成の例を示す図。
図4】管理テーブル123の例を示す図。
図5】サーバ装置1の機能構成の例を示す図。
図6】情報処理システム9の動作例を示すシーケンス図。
図7】サーバ装置1の動作例を示すフローチャート。
図8】情報処理システム9の動作例を示すシーケンス図。
図9】サーバ装置1の動作例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<実施形態>
<情報処理システムの構成>
図1は、情報処理システム9の全体構成の例を示す図である。図1に示す情報処理システム9は、文字又は図形などを含む文書の画像をスキャンした文書データを通信回線上に格納し、その文書データを通信回線経由で利用するためのシステムである。情報処理システム9は、図1に示す通り、サーバ装置1、画像形成装置2、ユーザ端末3及び通信回線4を有する。
【0019】
サーバ装置1は、本発明の情報処理装置の一例に相当する装置であり、文書データの格納及び出力を行うコンピュータである。
【0020】
画像形成装置2は、本発明の画像形成装置の一例に相当する装置であり、文書データに応じた画像を紙等の媒体に形成する。画像形成装置2は、プリンタと呼ばれるものであってもよいし、画像読取装置、画像形成装置、ファクシミリ及び複写機等が一体となった、いわゆる複合機と呼ばれるものであってもよい。
【0021】
ユーザ端末3は、本発明のユーザ端末の一例に相当する装置であり、ユーザが文書データを生成してサーバ装置1に登録するために利用するコンピュータである。ユーザ端末3は、例えば、パーソナルコンピュータやスマートフォン或いはタブレット等である。
【0022】
通信回線4は、サーバ装置1、画像形成装置2及びユーザ端末3を通信可能に接続する回線である。通信回線4は、例えばLAN(Local Area Network)のほか、WAN(Wide Area Network)であってもよいし、インターネットであってもよいし、これらの組合せであってもよい。また、通信回線4は、公衆交換通信網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)やサービス統合デジタル網(ISDN:Integrated Services Digital Network)等を含むものでもよい。
【0023】
なお、情報処理システム9におけるサーバ装置1、画像形成装置2、ユーザ端末3及び通信回線4の、それぞれの数は図1に示したものに限られない。また、例えばサーバ装置1は、複数台の装置が機能を分担するクラスタシステムにより構成されてもよい。
【0024】
ユーザがユーザ端末を用いてサーバ装置に登録した文書データを任意の画像形成装置から出力するシステムにおいては、画像形成装置の利用時にサーバ装置がユーザを認証するのが一般的である。一方で、ユーザの利便性をより高めるため、最近ではユーザ認証を要しないシステムも登場している。このようなシステムでは、サーバ装置が、文書データの登録時に文書データに紐づけて予約番号と呼ばれる識別子を発行し、発行した予約番号をユーザ本人しか知り得ない方法でそのユーザに通知する。そのユーザが文書データを任意の画像形成装置から出力する際には、サーバ装置に対してこの予約番号を指定する。つまり予約番号は、文書データを指定する情報であるとともに、正当なユーザであることを確認するための情報となっている。このとき、予約番号があまりに短い文字列である場合には、正当なユーザ以外の第3者に文書データが漏洩するリスクが高まる。一方、予約番号が非常に長い文字列である場合には、そもそもユーザ登録を不要にしてまで実現したい、ユーザの利便性を損いかねない。そこで、本実施形態では、或る決められた条件を満たす場合に、ユーザがより簡易な予約番号を入力することによって文書データを利用できるようにしている。
【0025】
<サーバ装置1のハードウェア構成>
図2は、サーバ装置1の構成の例を示す図である。図2に示すサーバ装置1は、プロセッサ11、メモリ12、及びインタフェース13を有する。つまり、このサーバ装置1は、メモリとプロセッサとを有する情報処理装置の例である。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0026】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているプログラムを読出して実行することによりサーバ装置1の各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0027】
インタフェース13は、有線又は無線により通信回線4を介して、サーバ装置1を画像形成装置2又はユーザ端末3に通信可能に接続する通信回路である。
【0028】
メモリ12は、プロセッサ11に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ12は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を有する。なお、メモリ12は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。また、メモリ12は、文書データ121、予約番号生成アルゴリズム122、及び管理テーブル123を記憶する。
【0029】
文書データ121は、ユーザ端末3によって生成され、ユーザ端末3から通信網4経由でサーバ装置1に登録される。予約番号生成アルゴリズム122は、例えば所定数のランダムな文字列を生成するためのアルゴリズムである。メモリ12においては、予約番号生成アルゴリズム122によって生成された文字列が予約番号として対応付けられた文書データ121が記憶される。
【0030】
ここで、図4は、管理テーブル123の例を示す図である。図4に示す管理テーブル123は、予約番号(本発明における第1の文字列の一例)が記述されるレコード、文書データ名などの文書データの識別子である文書データIDが記述されるレコード、文書データの登録日時が記述されるレコード、ユーザが予約番号を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な簡易予約番号(本発明における第2の文字列の一例)を入力したときに文書データが出力される条件である簡易出力条件が記述されるレコード、予約番号から簡易予約番号を生成するときの規則である簡易規則が記述されるレコード、及び簡易規則に従って生成された簡易予約番号が記述されるレコードを有する。図4に例では、文書データID「f001」の文書データに対応する予約番号が「jiosa545sij2k」である場合、簡易規則はその予約番号の下4桁であるから、その簡易予約番号は「ij2k」である。同様に、文書データID「f002」の文書データに対応する予約番号は「dslojkjdlr5d3」である場合、簡易規則はその予約番号の下4桁であるから、簡易予約番号は「r5d3」である。
【0031】
簡易出力条件は、本発明において決められた条件の一例であり、様々なものが考えられるが、本実施形態ではその一例として、文書データを出力する日又は時に関する条件を用いる。例えば図4の例では、文書データID「f001」の文書データに対応する簡易出力条件は、「登録日の10:00-13:00」であるから、ユーザがユーザ端末3を用いて登録日「2020/5/1」の「10:00-13:00」の間に文書データの出力を要求した場合には、簡易予約番号「ij2k」の入力によって文書データが出力される。一方、ユーザがユーザ端末3を用いて登録日「2020/5/1」の「10:00-13:00」以外のタイミングで文書データの出力を要求した場合には、簡易予約番号「ij2k」の入力によっては文書データが出力されず、予約番号「jiosa545sij2k」の入力によって文書データが出力されることになる。また、文書データID「f002」の文書データに対応する簡易出力条件は、「登録から30分以内」であるから、ユーザがユーザ端末3を用いて登録日時「2020/5/1 11:42」から30分以内に文書データの出力を要求した場合には、簡易予約番号「r5d3」の入力によって文書データが出力される。一方、ユーザがユーザ端末3を用いて登録日時「2020/5/1 11:42」から30分を経過してから文書データの出力を要求した場合には、簡易予約番号「r5d3」の入力によっては文書データが出力されず、予約番号「dslojkjdlr5d3」の入力によって文書データが出力されることになる。このように特定の日又は時であれば簡易予約番号の入力を受け付けて文書データを出力する、というように日又は時を条件とする形態が一例として考えられる。
【0032】
<画像形成装置2のハードウェア構成>
図3は、画像形成装置2の構成の例を示す図である。図3に示す画像形成装置2は、プロセッサ21、メモリ22、インタフェース23、操作部24、表示部25及び画像形成部26を有する。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0033】
プロセッサ21は、メモリ22に記憶されているプログラムを読出して実行することにより画像形成装置2の各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPUである。
【0034】
メモリ22は、プロセッサ21に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ22は、RAMやROMを有する。
【0035】
インタフェース23は、有線又は無線により通信回線4を介して、画像形成装置2とサーバ装置1又はその他の装置とを通信可能に接続する通信回路である。
【0036】
操作部24は、各種の指示をするための操作ボタン、キーボード、タッチパネル、マウス等の操作子を備えており、操作を受け付けてその操作内容に応じた信号をプロセッサ21に送る。
【0037】
表示部25は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有しており、プロセッサ21の制御の下、画像を表示する。表示画面の上には、操作部24の透明のタッチパネルが重ねて配置されてもよい。
【0038】
画像形成部26は、例えば電子写真方式を用いて媒体に画像を形成する。
【0039】
なお、ユーザ端末3の構成は、サーバ装置1及び画像形成装置2と同様に、プロセッサ、メモリ、インタフェース、操作部及び表示部を備えた構成となる。
【0040】
<サーバ装置1の機能構成>
図5は、サーバ装置1の機能構成の例を示す図である。サーバ装置1のプロセッサ11は、メモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、文書データを記憶する文書データ記憶部110、予約番号を生成する予約番号生成部111、簡易出力条件を生成する簡易出力条件生成部112、簡易規則を生成する簡易規則生成部113、簡易予約番号を生成する簡易予約番号生成部114、管理テーブルを記憶する管理テーブル記憶部115、各種の判定を行う判定部116、及び、各種データを通信回線4経由で入力又は出力する入出力部117として機能する。
【0041】
<動作>
次に、図6図9を参照して、情報処理システム9の動作を説明する。
<文書データ登録動作>
ユーザが文書データをサーバ装置1に登録する場合に、図6に例示する処理が実行される。ユーザ端末3において、ユーザの操作に従い、プロセッサによって例えば文書作成プログラムが実行され、文書データが生成される。ユーザが簡易出力条件及び簡易規則を指定して、この文書データをサーバ装置1に登録する操作を行うと、ユーザ端末3のプロセッサは、サーバ装置1に対して、文書データの登録を要求する(図6ステップS11)。この文書データ登録要求には、文書データID、文書データ、簡易出力条件及び簡易規則が含まれている。サーバ装置1のプロセッサ11は、インタフェース13を介してユーザ端末3から文書データ登録要求を取得すると、これを記憶して、図7に例示する文書データ登録処理を実行する(図6ステップS12)。
【0042】
図7において、プロセッサ11は、予約番号生成アルゴリズムを用いて、例えば13桁のランダムな文字列からなる予約番号を生成する(図7ステップS121)。
【0043】
次に、プロセッサ11は、文書データ登録要求の内容に従って簡易出力条件及び簡易規則を生成する。この動作例では、プロセッサ11は、文書データ登録要求に含まれている簡易出力条件及び簡易規則をそのまま用いている(図7ステップS122)。
【0044】
次に、プロセッサ11は、生成した予約番号から簡易規則に従い、例えば予約番号の下4桁に相当する文字列である簡易予約番号を生成する(図7ステップS123)。
【0045】
そして、プロセッサ11は、これらの予約番号及び簡易予約番号のほか、文書データID、登録日時、簡易出力条件、及び簡易規則を対応付けて、管理テーブルに記述して記憶する(図7ステップS124)。なお、この動作例では、
【0046】
図6の説明に戻り、サーバ装置1のプロセッサ11は、インタフェース13を介してユーザ端末3に文書データ登録結果を送信する(図6ステップS13)。この文書データ登録結果には、管理テーブルに記述された簡易出力条件、予約番号及び簡易予約番号が含まれている。ユーザはユーザ端末3に表示された簡易出力条件、予約番号及び簡易予約番号を見ることで、その内容を確認する。
【0047】
<文書データ出力動作>
ユーザが文書データを出力する場合に、図8に例示する処理が実行される。ユーザは自身が任意に選んだ画像形成装置2の場所まで赴き、画像形成装置2に対して予約番号又は簡易予約番号を入力する。画像形成装置2のプロセッサ21は、ユーザによる予約番号又は簡易予約番号の入力操作を受け付ける(図8ステップS21)。
【0048】
画像形成装置2は、サーバ装置1に対して、文書データを要求する(図8ステップS22)。この文書データ要求には、ユーザにより入力された予約番号又は簡易予約番号が含まれている。
【0049】
サーバ装置1のプロセッサ11は、インタフェース13を介して画像形成装置2から文書データ要求を取得すると、図9に例示する文書データ出力処理を実行する(図8ステップS23)。
【0050】
図9において、プロセッサ11は、文書データ要求に、4桁の文字列である簡易予約番号が含まれている場合には、その4桁の文字列が管理テーブル内の簡易予約番号群のいずれかに一致するか否かを判定する(図9ステップS231)。
【0051】
一致する簡易予約番号がある場合(図9ステップS231;YES)、プロセッサ11は、その簡易予約番号に対応する簡易出力条件を満たすか否かを判定する(図9ステップS232)。
【0052】
簡易出力条件が満たされる場合(図9ステップS232;YES)、プロセッサ11は、上記簡易予約番号に対応する文書データIDの文書データをメモリ12から読み出し、当該文書データの要求元である画像形成装置2に通信回線4経由で出力する(図9ステップS233及び図8ステップS24)。
【0053】
一方、簡易出力条件が満たされない場合(図9ステップS232;NO)、プロセッサ11は、例えば「簡易予約番号で出力する条件外の要求です」といったようなメッセージを、文書データの要求元である画像形成装置2に通信回線4経由で出力するなどの、所定のエラー処理を行う(図9ステップS234)。
【0054】
プロセッサ11は、文書データ要求に、4桁の文字列である簡易予約番号が含まれていない場合、つまり、文書データ要求に管理テーブル内の簡易予約番号群と一致するものが無い場合には(図9ステップS231;NO)、文書データ要求に含まれている12桁の文字列である予約番号が管理テーブル内の予約番号群のいずれかに一致するか否かを判定する(図9ステップS235)。
【0055】
一致する予約番号がある場合(図9ステップS235;YES)、プロセッサ11は、その予約番号に対応する文書データIDの文書データをメモリ12から読み出し、当該文書データの要求元である画像形成装置2に通信回線4経由で出力する(図9ステップS233及び図8ステップS24)。
【0056】
なお、文書データ要求に管理テーブル内の簡易予約番号及び予約番号群と一致するものが無い場合には(図9ステップS235;NO)、プロセッサ11は、例えば「要求された文書が見当たりません」といったようなメッセージを、文書データの要求元である画像形成装置2に通信回線4経由で出力するなどの、所定のエラー処理を行う(図9ステップS236)。
【0057】
図8の説明に戻り、サーバ装置1のプロセッサ11がインタフェース13を介して画像形成装置2に文書データを送信すると(図8ステップS24)と、画像形成装置2のプロセッサ21は、この文書データに応じた画像を媒体に形成する画像形成処理を行う(図8ステップS25)。
【0058】
上述した構成によれば、簡易出力条件が満たされる場合に簡易予約番号の入力で済むので、そのような簡易出力条件を満たすか否かに関わらず所定の入力操作を行なわなければならない場合に比べて、ユーザの操作負担が軽減される。また、簡易出力条件が満たされない場合には、ユーザは予約番号を入力しなければならないので、文書データが漏洩するリスクは小さくなる。
【0059】
<変形例>
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例は、互いに組合されてもよい。
【0060】
<変形例1>
上述した実施形態において、サーバ装置1は、CPUで構成されるプロセッサ11を有していたが、サーバ装置1を制御する制御手段は他の構成であってもよい。例えば、サーバ装置1は、CPU以外にも各種のプロセッサ等を有してもよい。
【0061】
ここでプロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば上述したCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0062】
<変形例2>
上述した実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、上述した実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。
【0063】
<変形例3>
簡易出力条件は、様々なものが考えられる。簡易出力条件は、文書データの要求元に関する条件であってもよい。文書データの要求元に関する条件とは、例えばその要求元に相当するユーザ端末の属性又は位置である。プロセッサ11は、各画像形成装置2のIDと属性又は位置とを対応付けて記憶しておき、文書データを要求する画像形成装置2のIDを文書データ要求とともに取得して、そのIDに対応する属性又は位置が簡易出力条件(例えば或る部署や或る店舗に設置された画像形成装置2であるとか、その画像形成装置2の位置が或る範囲に含まれる等)を満たす場合には、簡易予約番号の入力に応じて文書データを出力する。
【0064】
<変形例4>
簡易出力条件は、簡易予約番号を入力するユーザの操作に関する条件であってもよい。ユーザの操作に関する条件とは、例えば画像形成装置2に表示された、予約番号を入力する画面で、その画面の四隅をユーザが時計回りにタッチするなどの、簡易予約番号の入力前後においてユーザが特定の操作を行うことである。プロセッサ11は、文書データ要求とともにその操作内容を取得し、その操作内容が簡易出力条件を満たす場合には、簡易予約番号の入力に応じて文書データを出力する。ユーザの操作に関する条件は、通常の操作では発生しえない操作である方が、偶然に操作が一致をすることを避けるために望ましい。
【0065】
<変形例5>
簡易出力条件は、文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件であってもよい。文書データの出力回数又は出力頻度に関する条件とは、例えば文書データを1回のみ出力するとか、文書データをX時間にY回のみ出力するといった条件である。プロセッサ11は、文書データの出力回数又は出力頻度が簡易出力条件を満たす場合には、簡易予約番号の入力に応じて文書データを出力する。
【0066】
<変形例6>
簡易出力条件は、サーバ装置1が生成した複数の簡易出力条件の選択肢の中からユーザが選択して決めてもよい。また、「登録日時から30分以内」に「特定の画像形成装置」から出力する、というように複数の内容を含む簡易出力条件を使用してもよい。
【0067】
<変形例7>
入力するときの手順の数が異なる複数の簡易予約番号を用意し、簡易出力条件は、各々の簡易予約番号に対応して複数あってもよい。例えば或る文書データについて、「登録日時から5分以内」という簡易出力条件についての簡易予約番号は「予約番号の下2桁」であり、「登録日時から30分以内」という簡易出力条件についての簡易予約番号は「予約番号の下4桁」であり、「登録日時から1時間以内」という簡易出力条件についての簡易予約番号は「予約番号の下8桁」であるというように、簡易出力条件による制限が大きいほど簡易予約番号の入力に要する手順を少なくする。
【0068】
<変形例8>
簡易規則は、ユーザ又は管理者が任意に指定し得る。例えば実施形態で例示した予約番号の「下4桁」以外に、「下X桁」や「上Y桁」が考えられるし、サーバ装置やユーザ又は管理者が任意に指定した任意の文字列であってもよい。また、簡易規則は、サーバ装置1が生成した複数の簡易規則の選択肢の中からユーザが選択して決めてもよい。選ぶ形式でもよい。
【0069】
<変形例9>
上記実施形態において、プロセッサ11は、文書データ登録要求に含まれている簡易出力条件及び簡易規則をそのまま用いていたが(図7ステップS122)、ユーザの指定に依らずに簡易出力条件又は簡易規則を生成してもよい。例えば、プロセッサ11は、文書データのIDや内容について意味解析を行い、機密性が高いという条件を満たす場合には、機密性が低いという条件を満たす場合に比べて、簡易出力条件による制限を大きくしたり、簡易予約番号の入力に要する手順を大きくしたりするような簡易規則を生成する。
【0070】
また、プロセッサ11は、文書データの登録者の属性について解析を行い、機密性が高い文書を扱う登録者(ユーザ)であるという条件を満たす場合には、機密性が高い文書を扱う登録者であるという条件を満たさない場合に比べて、簡易出力条件による制限を大きくしたり、簡易予約番号の入力に要する手順を大きくするような簡易規則を生成する。
【0071】
また、プロセッサ11は、文書データのIDや内容又は文書データの登録者(ユーザ)の属性と、ユーザにより指定された簡易出力条件又は簡易規則との関係を蓄積し、その蓄積結果に含まれる文書データのIDや内容又は文書データの登録者(ユーザ)の属性を説明変数とし、ユーザにより指定された簡易出力条件又は簡易規則を目的変数とした機械学習を行って、文書データのIDや内容又は文書データの登録者(ユーザ)の属性から簡易出力条件又は簡易規則を導出するアルゴリズムを生成してもよい。
【0072】
<変形例10>
上述した実施形態において、サーバ装置1のプロセッサ11によって実行されるプログラムは、プロセッサを有するコンピュータに、文書データと、第1の文字列と、ユーザが第1の文字列を入力するときの操作と比べて手順が少ない操作で入力可能な第2の文字列とを対応付けて記憶するステップと、決められた条件を満たす場合において前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップと、前記条件を満たさない場合において、前記第2の文字列を取得したときには、当該第2の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力せず、前記第1の文字列を取得したときには、当該第1の文字列に対応する前記文書データを、当該文書データの要求元に出力するステップとを実行させるプログラムの例である。このプログラムは、磁気テープ及び磁気ディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリ等の、コンピュータ装置が読取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムは、インターネット等の通信回線経由でダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…サーバ装置、11…プロセッサ、110…文書データ記憶部、111…予約番号生成部、112…簡易出力条件生成部、113…簡易規則生成部、114…簡易予約番号生成部、115…管理テーブル記憶部、116…判定部、117…入出力部、12…メモリ、121…文書データ、122…予約番号生成アルゴリズム、123…管理テーブル、13…インタフェース、2…画像形成装置、21…プロセッサ、22…メモリ、23…インタフェース、24…操作部、25…表示部、26…画像形成部、3…ユーザ端末、4…通信回線、9…情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9