(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】端末装置、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20241016BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20241016BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06F3/12 310
G06F3/12 335
H04N1/00 127Z
(21)【出願番号】P 2020182537
(22)【出願日】2020-10-30
【審査請求日】2023-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅井 紀彦
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-215691(JP,A)
【文献】特開2020-163595(JP,A)
【文献】特開2019-086636(JP,A)
【文献】特開2019-064065(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0226535(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置であって、
ネットワークを介した通信を実行可能な通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して、前記ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索部と、
デバイスを識別する識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行部であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行部と、
を備える、端末装置。
【請求項2】
前記端末装置は、さらに、
表示部と、
前記1個以上のデバイスが検索された後に、前記1個以上のデバイスの中から前記対象のデバイスを選択するための第1の選択画面を前記表示部に表示させる第1の画面制御部と、
を備える、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記サービス情報は、前記消耗品の発送先を示す発送先情報と、前記発送サービスの内容を示す内容情報と、を含む、請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記端末装置とは別体に設けられているサーバが、前記メモリを備えており、
前記第1の変更処理は、前記対象の識別情報を前記サーバに送信するための通信を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記通信は、前記通信インターフェイスを介して、前記対象の識別情報の送信を要求する送信要求を前記対象のデバイスに送信することを含み、
前記対象のデバイスは、前記端末装置から前記送信要求を受信することに応じて、前記対象の識別情報を前記サーバに送信する、請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記端末装置は、さらに、
前記対象のデバイスによって利用される対象の消耗品が前記特定のデバイスによって利用される特定の消耗品と同一であるのか否かを判断する第1の判断部を備え、
前記第1の変更処理は、前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一でないと判断される場合に、前記特定のサービス情報のうち、前記特定の消耗品を示す情報を、前記対象の消耗品を示す情報に変更するための消耗品変更処理を含み、
前記第1の変更処理は、前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一であると判断される場合に、前記消耗品変更処理を含まない、請求項1から4のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項7】
前記第1の判断部は、前記対象の消耗品を識別する情報の少なくとも一部が前記特定の消耗品を識別する情報の少なくとも一部と一致する場合に、前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一であると判断する、請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記端末装置は、さらに、
表示部と、
前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一でないと判断される場合に、前記消耗品変更処理を実行するか否かを選択する第2の選択画面を前記表示部に表示させる第2の画面制御部を備え、
前記第1の変更処理実行部は、前記第2の選択画面において前記消耗品変更処理を実行することが選択される場合に、前記消耗品変更処理を含む前記第1の変更処理を実行し、
前記第2の選択画面において前記消耗品変更処理を実行しないことが選択される場合に、前記第1の変更処理は実行されない、請求項6又は7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記端末装置は、さらに、
前記対象の識別情報に関連付けて対象のサービス情報が前記メモリに記憶されているのか否かを判断する第2の判断部と、
前記第1の変更処理実行部は、前記対象の識別情報に関連付けて前記対象のサービス情報が前記メモリに記憶されていないと判断される場合に、前記第1の変更処理を実行し、
前記対象の識別情報に関連付けて前記対象のサービス情報が前記メモリに記憶されていると判断される場合に、前記第1の変更処理は実行されない、請求項1から8のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項10】
前記端末装置は、さらに、
前記対象の識別情報に関連付けて前記対象のサービス情報が前記メモリに記憶されていると判断される場合に、前記メモリの状態を、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効である状態から、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効でない状態に変更する第2の変更処理を実行する第2の変更処理実行部を備える、請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記端末装置は、さらに、
前記通信インターフェイスを介して、前記対象のデバイスから、前記対象のデバイスが前記発送サービスの提供に適合しているのか否かを示す適合情報を受信する受信部と、
受信済みの前記適合情報が、前記対象のデバイスが前記発送サービスの提供に適合していないことを示す場合に、前記メモリの状態を、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効である状態から、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効でない状態に変更する第3の変更処理を実行する第3の変更処理実行部と、
を備え、
前記第1の変更処理実行部は、受信済みの前記適合情報が、前記対象のデバイスが前記発送サービスの提供に適合することを示す場合に、前記第1の変更処理を実行する、請求項1から10のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項12】
前記特定の識別情報に関連付けて前記特定のサービス情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1の変更処理が実行され、
前記端末装置は、さらに、
表示部と、
前記特定の識別情報に関連付けて前記特定のサービス情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記対象の識別情報に関連付けて対象のサービス情報を前記メモリに記憶する指示を受け付けるための指示画面を前記表示部に表示させる第3の画面制御部と、
を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項13】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
ネットワークを介した通信を実行可能な通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して、前記ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索部と、
デバイスを識別する識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行部であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項14】
コンピュータが、ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索工程と、
前記コンピュータが、デバイスを識別する特定の識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行工程であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記ネットワークに接続されている端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行工程と、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、デバイスによって利用される消耗品をユーザに発送する発送サービスに関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタに装着されるカートリッジの配送サービスを提供するシステムが開示されている。システムは、プリンタと、情報管理サーバと、を備える。情報管理サーバは、プリンタのカートリッジ内のインクの残量が閾値を下回ると、カートリッジをプリンタのユーザに発送する。情報管理サーバは、プリンタのシリアル番号と関連付けて、住所等を含む配送情報を記憶する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、老朽化したプリンタを新しいプリンタに置き替える状況が想定される。このような状況において、ユーザが、新しいプリンタで配送サービスを受けるための手続きをし忘れる可能性がある。この場合、新しいプリンタのカートリッジが発送されず、ユーザは、新しいプリンタで印刷を実行することができない可能性がある。
【0005】
本明細書では、特定のデバイスの利用後に、対象のデバイスを利用できないことを抑制するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される端末装置は、ネットワークを介した通信を実行可能な通信インターフェイスと、前記通信インターフェイスを介して、前記ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索部と、デバイスを識別する識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行部であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行部と、を備える。
【0007】
このような構成によれば、端末装置は、ネットワーク上の対象デバイスを検索し、特定のデバイスの特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報がメモリに記憶されている状況において、第1の変更処理を実行する。第1の変更処理では、特定の識別情報に代えて、対象のデバイスの対象の識別情報に関連付けて、特定のサービス情報がメモリに記憶される。これにより、特定のデバイスで提供されていた発送サービスが対象のデバイスでも提供され、特定のデバイスによって利用される消耗品がユーザに発送される。以上より、特定のデバイスの利用後に、対象のデバイスを利用できないことを抑制することができる。
【0008】
また、本明細書によって開示される方法は、ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索工程と、デバイスを識別する特定の識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行工程であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記ネットワークに接続されている端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行工程と、を備える。
【0009】
上記の方法でも、第1の変更処理により、特定のデバイスの利用後に、対象のデバイスを利用できないことを抑制することができる。
【0010】
上記の端末装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記の端末装置と他の装置(例えば、デバイス)とを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図4】第1のサービス処理のフローチャートを示す。
【
図5】端末装置に表示される各画面及び具体的なケースのシーケンス図を示す。
【
図6】第2のサービス処理のフローチャートを示す。
【
図7】第3のサービス処理のフローチャートを示す。
【
図8】第4のサービス処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、端末装置10、2個の多機能機100、200(以下では、多機能機を「MFP」と記載)、及び、サービス提供サーバ300(以下では、サービス提供サーバを「SPサーバ」と記載)、を備える。端末装置10は、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、スマートフォン等の端末装置である。MFP100は、印刷機能、スキャン機能、FAX機能等の様々な機能を実行可能な装置である。端末装置10とMFP100は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。LAN4は、有線LAN及び無線LANのどちらでもよい。SPサーバ300は、インターネット6及びLAN4を介して、各装置10、100と通信可能である。
【0013】
(SPサーバ300の構成)
SPサーバ300は、印刷機能に関する印刷サービスを提供するサーバである。印刷サービスは、MFP(例えばMFP100)に装着可能な色材カートリッジを発送する発送サービスと、発送サービスによって発送された色材カートリッジに収容されている色材(例えばインク、トナー等)によって印刷された印刷媒体の枚数を管理する管理サービスと、を含む。なお、以下では、「カートリッジ」を「CTG」と記載する。発送サービスでは、SPサーバ300は、色材CTGを発送するための発送処理(例えば作業員への発送の通知)を実行する。
【0014】
管理サービスでは、所定期間(例えば1月)において印刷された印刷媒体の枚数(以下では「所定期間枚数」と記載)が所定の契約枚数(例えば1000枚)に到達することが管理される。例えば、ユーザは、所定期間における定額料金を支払う。所定期間枚数が所定の契約枚数に到達するまでは、ユーザは、MFP100の印刷機能を利用することができる。そして、所定期間枚数が所定の契約枚数を超える場合に、ユーザは、枚数に所定の単価(例えば、10円/枚)を乗じた追加料金を支払い、MFP100の印刷機能の利用を継続することができる。なお、変形例では、所定期間枚数が所定の契約枚数を超える場合に、MFP100の印刷機能の利用が禁止されてもよい。
【0015】
SPサーバ300は、MFP100等のベンダによってインターネット6上に設置される。なお、変形例では、SPサーバ300は、当該ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。
【0016】
SPサーバ300は、ユーザテーブル332とデバイステーブル334とを記憶するメモリ324を備える。ユーザテーブル332には、印刷サービスの提供を受ける1以上のユーザに対応する1個以上のユーザ情報が記憶される。各ユーザ情報は、ユーザを識別するためのユーザ名(例えばUN)と、色材CTGの発送先(例えば当該ユーザの住所)を示す発送先情報(例えばDI)と、定額料金等の支払い元(例えば、当該ユーザのクレジットカードの番号)を示す支払い情報(例えばPI)と、を含む。また、ユーザテーブル332は、各ユーザ情報と関連付けて、PIN(Personal Identification Numberの略)コード(例えば「1234」)と、プラン情報(例えば「プラン1」)と、を記憶し得る。PINコードは、プリンタのシリアル番号をデバイステーブル334に記憶するための認証に利用される。プラン情報は、印刷サービスの契約内容(即ち契約プラン)を示す情報である。プラン情報は、契約枚数、定額料金、発送サービスで発送される色材CTGの型番を示すCTG型番等を含む。
【0017】
デバイステーブル334には、1個以上のデバイス関係情報が登録される。各デバイス関係情報は、ユーザ名(例えばUN)と、シリアル番号(例えばSN1)と、アクセストークン(例えばAT1)と、残量履歴情報(例えばHI1)と、所定期間枚数と、発送状態情報と、を含み得る。アクセストークンは、MFPとSPサーバ300との通信に利用される認証情報である。残量履歴情報は、MFPに現在装着されている色材CTGの残量の履歴を示す情報である。
【0018】
(MFP100、200の構成)
MFP100は、メモリ124と、印刷実行部140と、を備える。なお、図面では、印刷機能以外の機能(例えばスキャン機能)を実行するための実行部(即ち機構)の記載が省略されている。
【0019】
メモリ124は、MFP100を識別するためのシリアル番号SN1と、MFP100のモデル名「mfp1」と、MFP100に適合する色材CTG142の型番を示すCTG型番と、サービス設定フラグと、を記憶する。サービス設定フラグは、印刷サービスの提供が有効であることを示す「ON」と、印刷サービスの提供が有効でないことを示す「OFF」と、のうちのいずれかの値を示す。サービス設定フラグは、デフォルトで「OFF」を示す。MFP100は、サービス設定フラグを記憶しているので、印刷サービスの提供に適合している。なお、サービス設定フラグを記憶していないMFPは、印刷サービスの提供に適合していない。
【0020】
メモリ124内のCTG型番は、「B01」、「C01」、「M01」、「Y01」を含む。「B01」は、黒色の色材を収容するCTGの型番を示す。同様に、「C01」、「M01」、「Y01」は、それぞれ、シアン色、マゼンタ色、黄色の色材を収容するCTGの型番を示す。
【0021】
印刷実行部140は、インクジェット方式又はレーザ方式の印刷機構を備える。印刷実行部140には、色材CTG142が装着される。色材CTG142にはICチップ(図示省略)が設けられており、印刷実行部140は、当該ICチップ内の情報を読み取り、色材CTG142の装着を認証する。
【0022】
本実施例では、ユーザが、MFP100を利用し、MFP100で印刷サービスを受けている状況を想定する。後述する
図2は、MFP100で印刷サービスを受けるために予め実行された処理を示す。本実施例では、このような状況において、MFP200を新しく設置する。MFP200を設置する目的は、例えば、老朽化したMFP100からMFP200に置き換えること、主に利用するMFPをMFP100からMFP200に変更すること等です。MFP200は、MFP200を識別するためのシリアル番号SN2を記憶する。
【0023】
(端末装置10の構成)
端末装置10は、通信インターフェイス12、表示部14、操作部16、及び、制御部20を備える。各部12~20は、バス線(符号省略)に接続されている。なお、以下では、インターフェイスのことを「I/F」と記載する。
【0024】
通信I/F12は、LAN4を介した通信を実行するためのI/Fであり、LAN4に接続されている。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部16は、複数個のキーを備える。ユーザは、操作部16を操作することによって、様々な指示を端末装置10に入力することができる。なお、表示部14は、ユーザから指示を受け付けるタッチパネル(即ち操作部)として機能してもよい。
【0025】
制御部20は、CPU22と、メモリ24と、を備える。CPU22は、メモリ24に記憶されているプログラム30、32に従って、様々な処理を実行する。メモリ24は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。OS(Operating Systemの略)プログラム30は、端末装置10の基本的な処理を実行するためのプログラムである。アプリケーションプログラム32(以下では、「アプリ32」と記載)は、MFP100を制御するためのプログラムである。また、アプリ32は、印刷サービスに関する処理(例えば、印刷サービスを受けるための処理)を実行可能である。
【0026】
(サービスの開始;
図2)
図2を参照して、MFP100で印刷サービスを受けるために予め実行された処理のシーケンス図を示す。なお、以下では、各デバイスの各CPU(例えば端末装置10のCPU22等)が実行する処理について、理解の容易さの観点から、各CPUを主体として記載せずに、各デバイス(例えば端末装置10等)を主体として記載する。また、端末装置10とMFP100との通信は、通信I/F12及びLAN4を介して実行され、端末装置10又はMFP100とSPサーバ300との通信は、LAN4及びインターネット6を介して実行される。以下では、特に言及しない限り、「通信I/F12を介して」、「LAN4を介して」、及び、「インターネット6を介して」という説明を省略する。
【0027】
図2の初期状態では、ユーザテーブル332には、ユーザ名UNが登録されている(
図1参照)。ユーザ名UNは、例えば、ユーザが端末装置10を操作することによってSPサーバ300に登録される。
【0028】
端末装置10は、操作部16において、ユーザから、アプリ32を起動する指示と印刷サービスを開始するための開始指示とを受け付けると、T10において、アプリ32を利用して、契約要求をSPサーバ300に送信する。なお、変形例では、契約要求の送信は、汎用的なWebブラウザを利用して実行されてもよい。
【0029】
開始指示は、ユーザ名UN、発送先情報DI、支払い情報PI、及び、プラン情報「プラン1」の入力を含む。ここで、プラン情報「プラン1」は、MFP100で利用可能な複数のプランのうちの1つであり、ユーザは、複数のプランの中からプラン情報「プラン1」を選択する。T10の契約要求は、開始指示において入力された各情報を含む。
【0030】
SPサーバ300は、T10において、端末装置10から契約要求を受信すると、T12において、PINコード「1234」を生成し、契約要求内のユーザ名UNと関連付けて、契約要求内の他の情報とPINコード「1234」とをユーザテーブル332に記憶する。そして、SPサーバ300は、T14において、PINコード「1234」を端末装置10に送信する。
【0031】
端末装置10は、T14において、SPサーバ300からPINコード「1234」を受信すると、T16において、PINコード「1234」を表示部14に表示させる。これにより、ユーザは、PINコード「1234」を知ることができる。
【0032】
MFP100は、T20において、ユーザからPINコード「1234」の入力を受け付けると、T22において、サービス設定フラグを「OFF」から「ON」に変更する。そして、MFP100は、T24において、開始要求をSPサーバ300に送信する。開始要求は、印刷サービスの開始を要求するコマンドであり、PINコード「1234」と、MFP100のシリアル番号SN1と、を含む。
【0033】
SPサーバ300は、T24において、MFP100から開始要求を受信すると、T26において、開始要求に含まれるPINコード「1234」の認証を実行する。本ケースでは、開始要求に含まれるPINコード「1234」がユーザテーブル332内のPINコード「1234」と一致するので、SPサーバ300は、PINコードの認証が成功したと判断し、PINコード「1234」に関連付けて記憶されているユーザ名UNを印刷サービスの対象のユーザ名として決定する。次いで、SPサーバ300は、T28において、アクセストークンAT1を生成する。
【0034】
T30では、SPサーバ300は、ユーザ名UNと、開始要求に含まれるシリアル番号SN1と、アクセストークンAT1と、を関連付けて、デバイステーブル334に記憶する。なお、現時点では、ユーザ名UNと関連付けて、残量履歴情報がデバイステーブル334に記憶されていない。また、現時点では、所定期間枚数は0枚を示す。
【0035】
T40では、SPサーバ300は、アクセストークンAT1をMFP100に送信する。これにより、MFP100は、アクセストークンAT1をMFP100のメモリ124に記憶する。
【0036】
MFP100は、T42において、メモリ124内のアクセストークンAT1を利用して、SPサーバ300とのXMPP(Extensible Messaging and Presence Protocolの略)接続を確立する。XMPP接続は、いわゆる常時接続であり、MFP100の電源が切断されるまで確立され続ける接続である。SPサーバ300は、XMPP接続を利用すれば、MFP100から要求を受信しなくても、MFP100が所属するLAN4のファイヤウォールを越えて、MFP100に要求を送信することができる。なお、SPサーバ300からMFP100に要求を送信する仕組みは、XMPP接続ではなく、他の手法であってもよい。例えば、MFP100とSPサーバ300との間にHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secureの略)接続が確立されてもよい。
【0037】
SPサーバ300は、T42において、MFP100とのXMPP接続を確立すると、T50において、MFP100の現在の状態を示す装置状態情報をSPサーバ300に繰り返し送信することを要求するSubscribe要求をMFP100に送信する。
【0038】
MFP100は、T50において、SPサーバ300からSubscribe要求を受信すると、T52において、Subscribe要求に従って、装置状態情報を送信することを開始する。装置状態情報は、シリアル番号SN1と、MFP100に現在装着されている色材CTG142の残量を示す残量情報と、MFP100で印刷された印刷媒体の枚数を示す枚数情報と、を含む。なお、枚数情報は、例えば、MFP100の出荷後の最初の印刷から現在に至るまでにMFP100で印刷された印刷媒体の累積枚数である。
【0039】
SPサーバ300は、T52において、MFP100から装置状態情報を受信すると、T54において、装置状態情報内のシリアル番号SN1に関連付けて、装置状態情報内の残量情報を残量履歴情報HI1としてデバイステーブル334に記憶する。また、SPサーバ300は、装置状態情報内の枚数情報を利用して所定期間枚数を算出し、シリアル番号SN1に関連付けて、算出済みの所定期間枚数をデバイステーブル334に記憶する。
【0040】
T60では、SPサーバ300は、定期的なタイミング(例えば、1時間周期の到来のタイミング)において、残量履歴情報HI1の履歴のうちの最新の残量情報によって示される最新の残量が予め決められている閾値(例えば10%)以下であるのか否かを判断する。本ケースでは、SPサーバ300は、最新の残量が閾値以下であると判断し、T62において、発送処理を実行する。発送処理では、SPサーバ300は、ユーザテーブル332から発送先情報DIと、プラン情報「プラン1」と、を取得する。そして、SPサーバ300は、取得済みのプラン情報「プラン1」内のCTG型番によって示される色材CTG142を取得済みの発送先情報DIによって示される発送先に発送することを作業員に通知する。なお、色材CTG142を発送するための条件は、最新の残量が閾値以下である条件に限らず、例えば、残量履歴情報HI1の履歴から算出される残量の変化量が所定値以上である条件、又は、これら条件の組合せ等であってもよい。
【0041】
(端末装置の処理;
図3、
図5)
図3、
図5を参照して、端末装置10のCPU22が、アプリ32に従って実行する処理について説明する。CPU22は、操作部16においてアプリ32を起動する指示を受け付けると、
図5に示すメニュー画面SC1を表示部14に表示させる。メニュー画面SC1は、印刷機能の実行を要求する印刷要求の送信のための「Print」ボタンと、スキャン機能の実行を要求するスキャン要求の送信のための「Scan」ボタンと、サーチボタンと、を含む。サーチボタンは、LAN4内に接続されている1個以上のMFPを検索するためのボタンである。
【0042】
本実施例では、印刷要求及びスキャン要求の送信先としてMFP100がユーザによって現在指定されている。端末装置10は、指定済みのMFP100を示すデバイス情報をメモリ24に記憶する(即ち登録する)。デバイス情報は、MFP100のIPアドレス、モデル名「mfp1」、シリアル番号SN1等を含む。サーチボタンには、MFP100のモデル名「mfp1」が表示されている。これにより、ユーザは、印刷要求及びスキャン要求の送信先としてMFP100が現在指定されていることを知ることができる。なお、以下では、ユーザによって現在指定されているMFP100を、「元のMFP100」と記載する。
【0043】
図3の処理は、メニュー画面SC1内のサーチボタンが選択されることをトリガとして開始される。
【0044】
S10では、CPU22は、LAN4上の1個以上のMFPを検索する。具体的には、CPU22は、所定の検索信号をLAN4にブロードキャストに送信する。そして、CPU22は、LAN4上の1個以上のMFPのそれぞれから、検索信号に対する応答信号を受信する。応答信号は、応答信号の送信元であるMFPのシリアル番号を含む。
【0045】
S12では、CPU22は、
図5に示すMFP選択画面SC2を表示部14に表示させる。MFP選択画面SC2は、S10で検索された1個以上のMFPの中から1個の対象のMFPを選択するための画面である。例えば、2個のMFP100、200が、LAN4に接続されている場合には、MFP選択画面SC2は、2個のMFP100、200に対応する2個のシリアル番号SN1、SN2を含む(
図5参照)。ユーザは、置き換えの対象であるMFPを選択することができる。
【0046】
続くS14では、CPU22は、MFP選択画面SC2で選択された対象のMFPが新しいMFP200であるのか否かを判断する。CPU22は、MFP選択画面SC2で選択されたシリアル番号が、端末装置10に現在登録されているデバイス情報内のシリアル番号と一致しない場合に、対象のMFPが新しいMFP200であると判断して(S14でYES)、S16以降の処理に進む。一方、CPU22は、MFP選択画面SC2で選択されたシリアル番号が、登録済みのシリアル番号と一致する場合に、対象のMFPが新しいMFP200でないと判断して(S14でNO)、S16以降の処理をスキップして、
図3の処理を終了する。
【0047】
S16では、CPU22は、元のMFP100に要求して、元のMFP100からサービス設定フラグを受信する。そして、CPU22は、元のMFP100のサービス設定フラグが「ON」を示すのか否かを判断する。CPU22は、元のMFP100のサービス設定フラグが「ON」を示すと判断する場合(S16でYES)に、S18に進む。ここで、元のMFP100のサービス設定フラグが「ON」を示すことは、元のMFP100のシリアル番号SN1がSPサーバ300のデバイステーブル334に記憶されており、ユーザが元のMFP100で印刷サービスを受けていることを意味する。
【0048】
S18では、CPU22は、印刷サービスに関する設定を示すサービス設定情報を要求するための設定要求を新しいMFP200に送信し、新しいMFP200からサービス設定情報を受信する。ここで、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合している場合には、サービス設定情報は、サービス設定フラグの値(「ON」又は「OFF」)を含む。一方、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合していない場合には、サービス設定情報は、サービス設定フラグの値を含まない。
【0049】
続くS20では、CPU22は、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合しているのか否かを判断する。CPU22は、S18で受信したサービス設定情報がサービス設定フラグの値を含むことに起因して、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合していると判断する場合(S20でYES)に、S22の処理に進む。
【0050】
S22では、CPU22は、サービス設定情報内のサービス設定フラグが「OFF」を示すのか否かを判断する。CPU22は、サービス設定情報内のサービス設定フラグが「OFF」を示すと判断する場合(S22でYES)に、S30において、後述する第1のサービス処理(
図4参照)を実行する。
【0051】
また、CPU22は、サービス設定情報内のサービス設定フラグが「ON」を示すと判断する場合(S22でNO)に、S40において、後述する第2のサービス処理(
図6参照)を実行する。
【0052】
また、CPU22は、S18で受信したサービス設定情報がサービス設定フラグの値を含まないことに起因して、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合していないと判断する場合(S20でNO)に、S50において、後述する第3のサービス処理(
図7参照)を実行する。
【0053】
また、CPU22は、元のMFP100のサービス設定フラグが「OFF」を示すと判断する場合(S16でNO)に、S60において、後述する第4のサービス処理(
図8参照)を実行する。ここで、元のMFP100のサービス設定フラグが「OFF」を示すことは、元のMFP100のシリアル番号SN1がSPサーバ300のデバイステーブル334に記憶されておらず、ユーザが、元のMFP100で印刷サービスを受けていないことを意味する。S30、S40、S50、及び、S60の処理のうちのいずれかが終了すると、CPU22は、
図3の処理を終了する。
【0054】
(第1のサービス処理;
図4、
図5)
図4、
図5を参照して、
図3のS30の第1のサービス処理について説明する。S100では、CPU22は、
図5の確認画面SC3を表示部14に表示させる。確認画面SC3は、新しいMFP200でも印刷サービス(即ち発送サービス)を受けるのか否か確認するメッセージと、「YES」ボタンと、「NO」ボタンと、を含む。
【0055】
S102では、CPU22は、確認画面SC3内の「YES」ボタンが選択されるのか否かを判断する。CPU22は、確認画面SC3内の「YES」ボタンが選択されたと判断する場合(S102でYES)に、S104に進む。
【0056】
S104では、CPU22は、新しいMFP200に適合する色材CTGのCTG型番と、元のMFP100に適合する色材CTGのCTG型番と、が一致するのか否かを判断する。両CTG型番が一致することは、新しいMFP200において、元のMFP100で受けていた発送サービスのプランと同じプランの発送サービスを受けることができることを意味する。CPU22は、新しいMFP200のCTG型番と、元のMFP100のCTG型番と、が一致すると判断する場合(S104でYES)に、S106に進む。なお、変形例では、新しいMFP200のCTG型番の一部と、元のMFP100のCTG型番の一部と、が一致する場合に、S106に進んでもよい。当該一部は、例えば、CTG型番の先頭の文字列である。
【0057】
S104の判断で利用される新しいMFP200のCTG型番は、
図3のS18で新しいMFP200から受信したサービス設定情報に含まれる。なお、変形例では、新しいMFP200のCTG型番は、サービス設定情報に含まれなくてもよい。例えば、CPU22は、S104の判断が実行される時点において、新しいMFP200から新しいMFP200のCTG型番を受信してもよい。また、他の変形例では、CPU22は、新しいMFP200に関する情報(例えばモデル名)をSPサーバ300に送信して、SPサーバ300から新しいMFP200のCTG型番を受信してもよい。また、S104の判断で利用される元のMFP100のCTG型番は、デバイス情報として端末装置10に登録されていてもよいし、S104の判断が実行される時点において、元のMFP100又はSPサーバ300から受信されてもよい。
【0058】
S106では、CPU22は、新しいMFP200のサービス設定フラグを「OFF」から「ON」に変更するためのフラグON指示を新しいMFP200に送信する。フラグON指示は、ユーザ名UNを含む。これにより、新しいMFP200は、サービス設定フラグを「OFF」から「ON」に変更し、ユーザ名UNと新しいMFP200のシリアル番号SN2とをSPサーバ300に送信する。この結果、新しいMFP200で印刷サービスが開始される。S106の処理が終了すると、CPU22は、
図4の処理を終了する。
【0059】
また、CPU22は、新しいMFP200のCTG型番と、元のMFP100のCTG型番と、が一致しないと判断する場合(S104でNO)に、S110に進む。S110では、CPU22は、プラン選択画面を表示部14に表示させる。プラン選択画面は、
図4に示すように、新しいMFP200で利用可能な複数のプランの中から特定のプランを選択するためのラジオボタンと、「OK」ボタンと、「Cancel」ボタンと、を含む。両CTG型番が一致しないことは、新しいMFP200において、元のMFP100で受けていた発送サービスのプランと同じプランの発送サービスを受けることができないことを意味する。本実施例では、ユーザは、新しいMFP200で利用可能なプランを選択し、新しいMFP200でも発送サービスを受けることができる。また、ユーザは、プラン選択画面内の情報を考慮して、新しいMFP200で発送サービスを受けない選択をすることができる。
【0060】
S112では、CPU22は、プラン選択画面内の「OK」ボタンが選択されるのか否かを判断する。CPU22は、プラン選択画面内の「OK」ボタンが選択されたと判断する場合(S112でYES)に、S114に進む。
【0061】
S114は、フラグON指示が、ユーザ名UNと新しいMFP200のシリアル番号SN2に加えて、プラン選択画面において選択されたプランを示すプラン情報を含む点を除いて、S106と同様である。この場合、新しいMFP200は、ユーザ名UNとシリアル番号SN2に加えて、フラグON指示内のプラン情報をSPサーバ300に送信する。S114の処理が終了すると、CPU22は、
図4の処理を終了する。
【0062】
また、CPU22は、確認画面SC3内の「NO」ボタンが選択されたと判断する場合(S102でNO)、及び、プラン選択画面内の「Cancel」ボタンが選択されたと判断する場合(S112でNO)に、S120に進む。S120では、CPU22は、解約画面を表示部14に表示させる。解約画面は、
図4に示すように、元のMFP100で受けていた印刷サービスを解約するのか否かを確認するためのメッセージと、「YES」ボタンと、「NO」ボタンと、を含む。
【0063】
S122では、CPU22は、解約画面内の「YES」ボタンが選択されるのか否かを判断する。CPU22は、解約画面内の「NO」ボタンが選択されたと判断する場合(S122でNO)に、後述するS124の処理をスキップして、
図4の処理を終了する。
【0064】
また、CPU22は、解約画面内の「YES」ボタンが選択されたと判断する場合(S122でYES)に、S124に進む。S124では、CPU22は、元のMFP100のサービス設定フラグを「ON」から「OFF」に変更するためのフラグOFF指示を元のMFP100に送信する。フラグOFF指示は、ユーザ名UNを含む。これにより、元のMFP100は、サービス設定フラグを「ON」から「OFF」に変更し、ユーザ名UNを含む解約要求をSPサーバ300に送信する。この結果、SPサーバ300は、デバイステーブル334からユーザ名UNを含むデバイス関係情報を削除し、元のMFP100で受けていた印刷サービスが解約される。S124の処理が終了すると、CPU22は、
図4の処理を終了する。なお、変形例では、SPサーバ300は、デバイステーブル334からユーザ名UNを含むデバイス関係情報を削除しなくてもよい。この場合、SPサーバ300は、ユーザ名UNを含むデバイス関係情報が有効であることを示す特定のフラグ値を記憶していてもよい。そして、SPサーバ300は、特定のフラグの値を削除して、元のMFP100で受けていた印刷サービスを解約してもよい。
【0065】
(具体的なケース;
図5)
(ケースA1)
本ケースは、
図4のS104で新しいMFP200のCTG型番と元のMFP100のCTG型番とが一致すると判断されるケースである。本ケースでは、端末装置10は、ユーザ名UNを含むフラグON指示を新しいMFP200に送信する(
図4のS106)。
【0066】
MFP200は、端末装置10からフラグON指示を受信すると、T100において、サービス設定フラグを「OFF」から「ON」に変更する。そして、T102において、デバイステーブル334の状態を変更するための変更要求をSPサーバ300に送信する。変更要求は、ユーザ名UNと、MFP200のシリアル番号SN2と、を含む。
【0067】
本ケースでは、ユーザ名UNに関連付けて、元のMFP100のシリアル番号SN1がデバイステーブル334に記憶されている。SPサーバ300は、T102において、MFP200から変更要求を受信すると、T104において、シリアル番号SN1に代えて、変更要求内のシリアル番号SN2をデバイステーブル334に記憶する。これにより、ユーザテーブル332のうち、ユーザ名UNに関連付けて記憶されている各情報(例えば発送先情報DI)が、シリアル番号SN2に関連付けられる。
【0068】
T110では、SPサーバ300は、新しいアクセストークンAT2を生成して、ユーザ名UNに関連付けて、アクセストークンAT2をデバイステーブル334に記憶する。そして、SPサーバ300は、アクセストークンAT2をMFP200に送信する。これにより、MFP200とSPサーバ300との間にXMPP接続が確立され、MFP200での印刷サービスが開始される。なお、変形例では、SPサーバ300は、元のMFP100で利用していたアクセストークンAT1をMFP200に送信してもよい。
【0069】
例えば、MFP200の設置後にユーザが印刷サービスを受けるための指示をし忘れると、MFP200の色材CTGが発送されず、ユーザは、MFP200で印刷を実行することができない可能性がある。本ケースでは、端末装置10は、LAN4上のMFP200を検索し(
図3のS10)、フラグON指示をMFP200に送信する。これにより、元のMFP100のシリアル番号SN1に代えて、新しいMFP200のシリアル番号SN2がデバイステーブル334に記憶され、ユーザテーブル332内の各情報がシリアル番号SN2に関連付けられる(
図5のT104)。そして、MFP200の装置状態情報がSPサーバ300に送信され、MFP200の色材CTGの残量が閾値以下であると判断される場合に、色材CTGがMFP200のユーザに発送される(
図2のT60、T62参照)。即ち、元のMFP100で提供されていた発送サービスが新しいMFP200にも提供される。以上より、元のMFP100の利用後に、新しいMFP200を利用できないことを抑制することができる。
【0070】
(ケースA2)
本ケースは、
図4のS104で新しいMFP200のCTG型番と元のMFP100のCTG型番とが一致しないと判断されるケースである。本ケースでは、ユーザは、プラン選択画面において、新しいMFP200で利用可能な「プラン3」を選択して、「OK」ボタンを選択する。端末装置10は、ユーザ名UNとプラン情報「プラン3」を含むフラグON指示を新しいMFP200に送信する(
図4のS114)。T150は、T100と同様である。T152は、変更要求がプラン情報「プラン3」を含む点を除いて、T102と同様である。プラン情報「プラン3」は、MFP200のCTG型番を含む。
【0071】
本ケースでは、ユーザ名UNに関連付けて、元のMFP100で利用可能なプランを示すプラン情報「プラン1」がデバイステーブル334に記憶されている。T154では、SPサーバ300は、ユーザ名UNに関連付けて記憶されているプラン情報「プラン1」を変更要求内のプラン情報「プラン3」に変更する。そして、T104~T112と同様の処理が実行される。
【0072】
本ケースによれば、新しいMFP200で発送サービスが提供され、当該発送サービスによって新しいMFP200に適合する色材CTGが発送される。新しいMFP200と元のMFP100で適合する色材CTGが異なる場合でも、元のMFP100で提供されていた発送サービスを新しいMFP200にも提供することができる。
【0073】
(第2のサービス処理;
図6)
図6を参照して、
図3のS40の第2のサービス処理について説明する。S220~S224は、
図4の120~124と同様である。これにより、元のMFP100で受けていた印刷サービスが解約され得る。S220~S224が終了すると、CPU22は、
図6の処理を終了する。
【0074】
第2のサービス処理が実行されることは、新しいMFP200内のサービス設定フラグが「ON」を示すことを意味する。即ち、新しいMFP200のシリアル番号SN2がデバイステーブル334に既に記憶されており、ユーザは、新しいMFP200で印刷サービスを既に受けている。新しいMFP200で印刷サービスを既に受けている状況では、ユーザは、元のMFP100で受けている印刷サービスを必要としない可能性がある。第2のサービス処理を実行することにより、ユーザが必要としない印刷サービスの解約を促すことができる。
【0075】
また、本実施例では、新しいMFP200内のサービス設定フラグが「ON」を示す場合(
図3のS22でNO)に、第1のサービス処理が実行されず、第2のサービス処理が実行される。即ち、ユーザが新しいMFP200で印刷サービスを既に受けている状況において、不必要な第1のサービス処理(即ちフラグON指示の送付)が実行されない。不必要な処理が実行されることを抑制することができる。
【0076】
(第3のサービス処理;
図7)
図7を参照して、
図3のS50の第3のサービス処理について説明する。第3のサービス処理が実行されることは、新しいMFP200が印刷サービスに適合していないことを意味する(
図3のS20でNO)。
【0077】
S300では、CPU22は、情報要求を元のMFP100に送信する。情報要求は、元のMFP100の所定期間枚数が契約枚数を超えているのか否かの情報を要求するためのコマンドである。MFP100は、情報要求に従って、所定期間枚数が契約枚数を超えているのか否かをSPサーバ300に問い合わせ、問合せの結果を端末装置10に送信する。なお、変形例では、CPU22は、所定期間枚数が契約枚数を超えているのか否かをSPサーバ300に直接に問い合わせてもよい。
【0078】
続くS302では、CPU22は、問合せの結果が、所定期間枚数が契約枚数を超えていることを示すのか否かを判断する。CPU22は、問合せの結果が、所定期間枚数が契約枚数を超えていることを示すと判断する場合(S302でYES)に、S320に進む。S320~S324は、
図6のS220~S224と同様である。S320~S324が終了すると、CPU22は、
図7の処理を終了する。
【0079】
また、CPU22は、問合せの結果が、所定期間枚数が契約枚数を超えていないことを示すと判断する場合(S302でNO)に、S304に進む。S304では、CPU22は、
図7に示す通知画面を表示部14に表示させる。通知画面は、問合せ結果の内容を示すメッセージと、元のMFP100で受けている印刷サービスを解約するための「YES」ボタンBT1と、MFP選択画面SC2(
図3のS12参照)において他のMFPを選択するための「YES」ボタンBT2と、「Cancelボタン」と、を含む。ユーザは、通知画面内のメッセージを考慮して、元のMFP100で受けている印刷サービスの契約を継続するのか否かを決定することができる。
【0080】
S306では、CPU22は、通知画面内の「YES」ボタンBT1が選択されるのか否かを判断する。CPU22は、通知画面内の「YES」ボタンBT1が選択されたと判断する場合(S306でYES)に、S324に進む。一方、CPU22は、通知画面内の「YES」ボタンBT1が選択されていないと判断する場合(S306でNO)に、S308に進む。
【0081】
S308では、CPU22は、通知画面内の「YES」ボタンBT2が選択されるのか否かを判断する。CPU22は、通知画面内の「YES」ボタンBT2が選択されたと判断する場合(S308でYES)に、
図2のS12に戻る。一方、CPU22は、通知画面内の「Cancel」ボタンが選択されたと判断する場合(S308でNO)に、
図7の処理を終了する。
【0082】
例えば、元のMFP100を新しいMFP200に置き換える状況において、ユーザが、元のMFP100で受けている印刷サービスの解約をし忘れる可能性がある。この場合、新しいMFP200で印刷サービスを受けることができないにも関わらず、定額料金の支払いが継続する可能性がある。
図7の第3のサービス処理によれば、端末装置10は、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合していない場合(
図3のS20でNO)に、フラグOFF指示を元のMFP100に送信する(
図7のS324)。これにより、元のMFP100で受けている印刷サービスが解約される。ユーザが、元のMFP100における印刷サービスの解約をし忘れることを抑制することができる。
【0083】
(第4のサービス処理;
図8)
図8を参照して、
図3のS60の第4のサービス処理について説明する。第4のサービス処理が実行されることは、ユーザが元のMFP100で印刷サービスを受けていないことを意味する(
図3のS16でNO)。
【0084】
S400、S402は、
図3のS18、S20と同様である。CPU22は、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合していると判断する場合(S402でYES)に、S404に進む。
【0085】
S404は、
図3のS22と同様である。CPU22は、サービス設定情報内のサービス設定フラグが「OFF」を示すと判断する場合(S404でYES)に、S406に進む。S406では、CPU22は、案内画面を表示部14に表示させる。案内画面は、印刷サービス(即ち発送サービス)を利用可能であることを案内するメッセージ(例えば「発送サービスを利用しますか?」)と、「YES」ボタンと、「NO」ボタンと、を含む。ユーザが元のMFP100で発送サービスを受けていない状況において、発送サービスを受けることをユーザに促すことができる。
【0086】
続くS408では、CPU22は、案内画面内の「YES」ボタンが選択されるのか否かを判断する。CPU22は、案内画面内の「YES」ボタンが選択されたと判断する場合(S408でYES)に、S410~S414に進む。S410~S414は、S412においてプラン選択画面内の「Cancel」ボタンが選択される場合に、
図8の処理が終了する点、及び、フラグON指示の送信に応じて、新しいMFP200のシリアル番号SN2がデバイステーブル334に新たに記憶される点(
図2参照)を除いて、
図4のS110~とS114同様である。
【0087】
また、CPU22は、新しいMFP200が印刷サービスの提供に適合していないと判断する場合(S402でNO)、及び、案内画面内の「NO」ボタンが選択されたと判断する場合(S408でNO)に、
図8の処理を終了する。
【0088】
(対応関係)
端末装置10、通信I/F12、表示部14が、それぞれ、「端末装置」、「通信インターフェイス」、「表示部」の一例である。元のMFP100、シリアル番号SN1が、それぞれ、「特定のデバイス」、「特定の識別情報」の一例である。新しいMFP200、シリアル番号SN2が、それぞれ、「対象のデバイス」、「対象の識別情報」の一例である。SPサーバ300、メモリ324が、それぞれ、「サーバ」、「メモリ」の一例である。色材CTGが、「消耗品」の一例である。ユーザテーブル332内の各情報が、「サービス情報」の一例である。発送先情報DI、プラン情報「プラン1」が、それぞれ、「発送先情報」、「内容情報」の一例である。
【0089】
図3のS18のサービス設定情報が、「適合情報」の一例である。
図4のS106の処理が、「第1の変更処理」の一例である。S106のフラグON指示が、「送信要求」の一例である。
図4のS110のプラン選択画面が、「第2の選択画面」の一例である。
図4のS114の処理が、「消耗品変更処理」の一例である。
図5のMFP選択画面SC2が、「第1の選択画面」の一例である。
図6の第2のサービス処理が、「第2の変更処理」の一例である。
図7の第3のサービス処理が、「第3の変更処理」の一例である。
図8のS406の案内画面が、「指示画面」の一例である。
【0090】
図3のS10、S30が、それぞれ、「検索部」、「第1の変更処理実行部」によって実現される処理の一例である。
【0091】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0092】
(変形例1)「デバイス」は、MFPに限らず、例えば、印刷機能のみを有するプリンタ、スキャン機能のみを有するスキャナ、FAX装置、PC等であってもよい。「デバイス」がスキャナである場合、「消耗品」は、例えば、スキャナ内の所定の部品であってもよい。
【0093】
(変形例2)「メモリ」は、SPサーバ300のメモリ324に限らず、例えば、端末装置10のメモリ124であってもよい。この場合、例えば、メモリ124には、各テーブル332、334が記憶されていてもよい。
【0094】
(変形例3)「消耗品」は、色材CTGに限らず、例えば、印刷媒体であってもよい。
【0095】
(変形例4)「所定の条件」は、残量が閾値以下である条件に限らず、例えば、所定期間内の印刷枚数が所定の枚数以上である条件、所定期間においてMFP100が稼働していた稼働時間が所定の時間以上である条件であってもよい。
【0096】
(変形例5)
図3のS12の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、端末装置10は、対象のMFPを自動的に選択してもよい。本変形例では、「第1の選択画面」を省略可能である。
【0097】
(変形例6)
図4のS106では、端末装置10は、フラグON指示をMFP200に送信することで、シリアル番号SN2のSPサーバ300への送信をMFP200に実行させる。これに代えて、端末装置10は、MFP200からシリアル番号SN2を受信し、シリアル番号SN2をSPサーバ300に送信してもよい。本変形例では、「送信要求」を省略可能であり、シリアル番号SN2をSPサーバ300に送信することが、「第1の変更処理」の一例である。
【0098】
(変形例7)
図4のS104、S114の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第1の判断部」、「消耗品変更処理」を省略可能である。
【0099】
(変形例8)
図4のS110の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の選択画面」を省略可能である。
【0100】
(変形例9)
図3のS22の判断は実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の判断部」を省略可能である。
【0101】
(変形例10)
図3のS40の処理(即ち
図6の第2のサービス処理)は、実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の変更処理」を省略可能である。
【0102】
(変形例11)
図3のS18、S20、S50(即ち
図7の第3のサービス処理)の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「適合情報」及び「第3の変更処理」を省略可能である。
【0103】
(変形例12)
図3のS16、S60の処理(即ち
図8の第4のサービス処理)の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「指示画面」を省略可能である。
【0104】
(変形例13)
図3のS60において、第4のサービス処理に代えて、第3のサービス処理を実行してもよい。即ち、
図7のS300~S308の処理は実行されなくてもよい。また、
図3のS50において、第3のサービス処理に代えて、第4のサービス処理を実行してもよい。
【0105】
(変形例14)上記の各実施例では、
図2~
図8の各処理がソフトウェア(例えばプログラム30、32)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0106】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
以下、本明細書で開示する技術の特徴を列挙する。
(項目1)
端末装置であって、
ネットワークを介した通信を実行可能な通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して、前記ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索部と、
デバイスを識別する識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行部であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行部と、
を備える、端末装置。
(項目2)
前記端末装置は、さらに、
表示部と、
前記1個以上のデバイスが検索された後に、前記1個以上のデバイスの中から前記対象のデバイスを選択するための第1の選択画面を前記表示部に表示させる第1の画面制御部と、
を備える、項目1に記載の端末装置。
(項目3)
前記サービス情報は、前記消耗品の発送先を示す発送先情報と、前記発送サービスの内容を示す内容情報と、を含む、項目1又は2に記載の端末装置。
(項目4)
前記端末装置とは別体に設けられているサーバが、前記メモリを備えており、
前記第1の変更処理は、前記対象の識別情報を前記サーバに送信するための通信を含む、項目1から3のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目5)
前記通信は、前記通信インターフェイスを介して、前記対象の識別情報の送信を要求する送信要求を前記対象のデバイスに送信することを含み、
前記対象のデバイスは、前記端末装置から前記送信要求を受信することに応じて、前記対象の識別情報を前記サーバに送信する、項目4に記載の端末装置。
(項目6)
前記端末装置は、さらに、
前記対象のデバイスによって利用される対象の消耗品が前記特定のデバイスによって利用される特定の消耗品と同一であるのか否かを判断する第1の判断部を備え、
前記第1の変更処理は、前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一でないと判断される場合に、前記特定のサービス情報のうち、前記特定の消耗品を示す情報を、前記対象の消耗品を示す情報に変更するための消耗品変更処理を含み、
前記第1の変更処理は、前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一であると判断される場合に、前記消耗品変更処理を含まない、項目1から4のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目7)
前記第1の判断部は、前記対象の消耗品を識別する情報の少なくとも一部が前記特定の消耗品を識別する情報の少なくとも一部と一致する場合に、前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一であると判断する、項目6に記載の端末装置。
(項目8)
前記端末装置は、さらに、
表示部と、
前記対象の消耗品が前記特定の消耗品と同一でないと判断される場合に、前記消耗品変更処理を実行するか否かを選択する第2の選択画面を前記表示部に表示させる第2の画面制御部を備え、
前記第1の変更処理実行部は、前記第2の選択画面において前記消耗品変更処理を実行することが選択される場合に、前記消耗品変更処理を含む前記第1の変更処理を実行し、
前記第2の選択画面において前記消耗品変更処理を実行しないことが選択される場合に、前記第1の変更処理は実行されない、項目6又は7に記載の端末装置。
(項目9)
前記端末装置は、さらに、
前記対象の識別情報に関連付けて対象のサービス情報が前記メモリに記憶されているのか否かを判断する第2の判断部と、
前記第1の変更処理実行部は、前記対象の識別情報に関連付けて前記対象のサービス情報が前記メモリに記憶されていないと判断される場合に、前記第1の変更処理を実行し、
前記対象の識別情報に関連付けて前記対象のサービス情報が前記メモリに記憶されていると判断される場合に、前記第1の変更処理は実行されない、項目1から8のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目10)
前記端末装置は、さらに、
前記対象の識別情報に関連付けて前記対象のサービス情報が前記メモリに記憶されていると判断される場合に、前記メモリの状態を、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効である状態から、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効でない状態に変更する第2の変更処理を実行する第2の変更処理実行部を備える、項目9に記載の端末装置。
(項目11)
前記端末装置は、さらに、
前記通信インターフェイスを介して、前記対象のデバイスから、前記対象のデバイスが前記発送サービスの提供に適合しているのか否かを示す適合情報を受信する受信部と、
受信済みの前記適合情報が、前記対象のデバイスが前記発送サービスの提供に適合していないことを示す場合に、前記メモリの状態を、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効である状態から、前記特定のサービス情報を利用した前記発送サービスの提供が有効でない状態に変更する第3の変更処理を実行する第3の変更処理実行部と、
を備え、
前記第1の変更処理実行部は、受信済みの前記適合情報が、前記対象のデバイスが前記発送サービスの提供に適合することを示す場合に、前記第1の変更処理を実行する、項目1から10のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目12)
前記特定の識別情報に関連付けて前記特定のサービス情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第1の変更処理が実行され、
前記端末装置は、さらに、
表示部と、
前記特定の識別情報に関連付けて前記特定のサービス情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記対象の識別情報に関連付けて対象のサービス情報を前記メモリに記憶する指示を受け付けるための指示画面を前記表示部に表示させる第3の画面制御部と、
を備える、項目1から11のいずれか一項に記載の端末装置。
(項目13)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
ネットワークを介した通信を実行可能な通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して、前記ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索部と、
デバイスを識別する識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行部であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目14)
ネットワーク上の1個以上のデバイスを検索する検索工程と、
デバイスを識別する特定の識別情報に関連付けてサービス情報を記憶可能なメモリの状態を変更する第1の変更処理を実行する第1の変更処理実行工程であって、前記サービス情報は、前記デバイスの稼働状態が所定の条件を満たす場合に前記デバイスによって利用される消耗品を前記デバイスのユーザに発送する発送サービスを提供するため情報であり、前記第1の変更処理は、前記メモリが、特定のデバイスを識別する特定の識別情報に関連付けて特定のサービス情報を記憶している状況において、前記特定の識別情報に代えて、対象の識別情報に関連付けて、前記特定のサービス情報を前記メモリに記憶するための処理を含み、前記特定のデバイスは、前記ネットワークに接続されている端末装置に現在登録されているデバイス情報によって示されるデバイスであり、前記対象の識別情報は、検索済みの前記1個以上のデバイスのうちの対象のデバイスを識別するための情報である、前記第1の変更処理実行工程と、
を備える、方法。
【符号の説明】
【0107】
2:通信システム、6:インターネット、10:端末装置、12:通信I/F、14:表示部、16:操作部、20:制御部、22:CPU、24:メモリ、30:OSプログラム、32:アプリ、100:MFP、124:メモリ、140:印刷実行部、142:色材CTG、200:MFP、300:SPサーバ、324:メモリ、332:ユーザテーブル、334:デバイステーブル、UN:ユーザ名、DI:発送先情報、PI:支払い情報、SN1、SN2:シリアル番号、AT1、AT2:アクセストークン、HI1:残量履歴情報、SC1:メニュー画面、SC2:MFP選択画面、SC3:確認画面、BT1、BT2:「YES」ボタン