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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】異常検出回路および異常検出方法
(51)【国際特許分類】
   H02H 7/00 20060101AFI20241016BHJP
   G01R 31/00 20060101ALI20241016BHJP
   G01R 31/50 20200101ALI20241016BHJP
【FI】
H02H7/00 L
G01R31/00
G01R31/50
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020215218
(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公開番号】P2022100930
(43)【公開日】2022-07-06
【審査請求日】2023-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】片山 敏彦
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-083785(JP,A)
【文献】特開2011-135767(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0333311(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H 7/00
G01R 31/00
G01R 31/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第2リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有することを特徴とする異常検出回路。
【請求項2】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有することを特徴とする異常検出回路。
【請求項3】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第1比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に前記第1比較電圧検出回路と逆向きで接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第2比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記第1比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記第2比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記第1比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記第2比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有することを特徴とする異常検出回路。
【請求項4】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有することを特徴とする異常検出回路。
【請求項5】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第2リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出することを特徴とする異常検出方法。
【請求項6】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出することを特徴とする異常検出方法。
【請求項7】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第1比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に前記第1比較電圧検出回路と逆向きで接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第2比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記第1比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記第2比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記第1比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記第2比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出することを特徴とする異常検出方法。
【請求項8】
第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出することを特徴とする異常検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常検出回路および異常検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には1つのフォトカプラーを配置し、このフォトカプラーから検出される電流に基づいて接点の溶着を検出することのできるリレー接点異常検出回路が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-296695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電気回路にはノイズ低減を目的としたコンデンサが接続されることが多い。このような場合、接点が開いた状態においてもコンデンサからフォトカプラーに電圧が印加され、フォトカプラーに流れる電流とリレーの開閉とが対応しなくなる。したがって、接点の溶着を精度よく検出することができないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の異常検出回路は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第2リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有する。
【0006】
本発明の異常検出回路は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有する。
【0007】
本発明の異常検出回路は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第1比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に前記第1比較電圧検出回路と逆向きで接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第2比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記第1比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記第2比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記第1比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記第2比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有する。
【0008】
本発明の異常検出回路は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する異常検出部と、を有する。
【0009】
本発明の異常検出方法は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第2リレー接点が閉状態のときに前記交流電源から電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する。
【0010】
本発明の異常検出方法は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する。
【0011】
本発明の異常検出方法は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第1比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に前記第1比較電圧検出回路と逆向きで接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される第2比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点が閉状態のときに前記第1比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記第2比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記第1比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記第2比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する。
【0012】
本発明の異常検出方法は、第1配線および第2配線を介して負荷と接続される交流電源と、
前記第1配線の途中に配置されている第1リレー接点と、
前記第2配線の途中に配置されている第2リレー接点と、を有する回路に対し、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記交流電源側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点の開閉状態に関わらず前記交流電源から電圧が印加される比較電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記負荷側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第1リレー接点および前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路と、
前記第1リレー接点より前記交流電源側の前記第1配線と、前記第2リレー接点より前記負荷側の前記第2配線との間に接続され、前記第2リレー接点が閉状態のときに前記比較電圧検出回路と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路と、を配置し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第1電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第1リレー接点の異常を検出し、
前記比較電圧検出回路に印加される電圧と前記第2電圧検出回路に印加される電圧とを比較することにより前記第2リレー接点の異常を検出する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態の異常検出回路を示す回路図である。
図2】第1リレーの異常検出方法を示す表である。
図3】第1リレーの異常検出方法を示す表である。
図4】第2リレーの異常検出方法を示す表である。
図5】第2リレーの異常検出方法を示す表である。
図6】第1実施形態に係る異常検出回路の問題点を示す回路図である。
図7】第2実施形態に係る異常検出回路を示す回路図である。
図8】第1リレーの異常検出方法を示す表である。
図9】第2リレーの異常検出方法を示す表である。
図10】第3実施形態に係る異常検出回路を示す回路図である。
図11】第1リレーの異常検出方法を示す表である。
図12】第2リレーの異常検出方法を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。
【0015】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の異常検出回路を示す回路図である。図2および図3は、第1リレーの異常検出方法を示す表である。図4および図5は、第2リレーの異常検出方法を示す表である。
【0016】
図1に示す異常検出回路1は、負荷10への電圧印加を制御する第1リレー41および第2リレー42の異常を検出することができる回路である。負荷10としては、特に限定されないが、本実施形態ではモーターMの駆動を制御するためのモーター駆動回路10Aである。
【0017】
異常検出回路1は、単層交流を出力する交流電源2と、ブリッジダイオード9と、交流電源2とブリッジダイオード9とを接続する一対の配線である第1配線31および第2配線32と、第1配線31の途中に配置された第1リレー41と、第2配線32の途中に配置された第2リレー42と、異常検出回路1の各部の駆動を制御する制御装置5と、を有する。交流電源2から出力された単層交流は、ブリッジダイオード9で略平滑な直流に整流された後にモーター駆動回路10Aに供給される。モーターMの用途としては、特に限定されないが、本実施形態では、例えば、スカラロボット、6軸多関節ロボット、双腕ロボット等の産業用ロボットの関節駆動に用いられることを想定している。
【0018】
第1リレー41は、第1配線31の途中に配置された第1リレー接点411と、第1リレー接点411の近傍に配置された第1リレーコイル412と、を有する。第1リレーコイル412に給電すると磁気作用により第1リレー接点411が閉じて「閉状態」となる。反対に、第1リレーコイル412への給電を停止すると磁気作用がなくなり第1リレー接点411が開いて「開状態」となる。ただし、第1リレー41の構成としては、第1リレー接点411の開閉を行うことができれば、特に限定されない。例えば、第1リレー41は、第1リレーコイル412に給電すると閉状態となり、給電を停止すると開状態となってもよい。また、磁気以外の力で第1リレー接点411を開閉してもよい。
【0019】
第2リレー42は、第1リレー41と同様の構成である。第2リレー42は、第2配線32の途中に配置された第2リレー接点421と、第2リレー接点421の近傍に配置された第2リレーコイル422と、を有する。第2リレーコイル422に給電すると磁気作用により第2リレー接点421が閉じて「閉状態」となる。反対に、第2リレーコイル422への給電を停止すると磁気作用がなくなり第2リレー接点421が開いて「開状態」となる。ただし、第2リレー42の構成としては、第2リレー接点421の開閉を行うことができれば、特に限定されない。例えば、第2リレー42は、第2リレーコイル422に給電すると閉状態となり、給電を停止すると開状態となってもよい。また、磁気以外の力で第2リレー接点421を開閉してもよい。
【0020】
異常検出回路1では、第1リレー41および第2リレー42が共に閉状態のときに、交流電源2からモーター駆動回路10Aに電力が供給され、第1リレー41および第2リレー42の少なくとも一方が開状態のときには交流電源2からモーター駆動回路10Aに電力が供給されない。
【0021】
ブリッジダイオード9は、4つのダイオードをブリッジ接続したものであり、入力電圧の負電圧分を正電圧に変換整流し直流(脈流)にする。ブリッジダイオード9は、その後、コンデンサの蓄放電を利用して波形の平滑化を行い、略平坦な直流へと変換する。
【0022】
異常検出回路1は、さらに、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32とを接続する接続配線33と、接続配線33の途中に配置された比較電圧検出回路6と、を有する。
【0023】
比較電圧検出回路6は、第1配線31と第2配線32との間に接続された発光ダイオード61と、発光ダイオード61の光を受光するフォトトランジスタ62と、を備えたフォトカプラー60を有する。比較電圧検出回路6では、発光ダイオード61が発光するとフォトトランジスタ62がONとなって電圧V0が出力される。これにより、発光ダイオード61に印加された電圧を検出することができる。なお、発光ダイオード61は、第1配線31側がアノードであり、第2配線32側がカソードである。そのため、第1配線31側が第2配線32側よりも高電位の時に発光ダイオード61に電圧が印加され、発光ダイオード61が発光する。
【0024】
異常検出回路1は、さらに、第1リレー接点411よりブリッジダイオード9側の第1配線31と第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32とを接続する接続配線34と、接続配線34の途中に配置された第1電圧検出回路7と、を有する。
【0025】
第1電圧検出回路7は、比較電圧検出回路6と同様の構成である。つまり、第1電圧検出回路7は、第1配線31と第2配線32との間に接続された発光ダイオード71と、発光ダイオード71の光を受光するフォトトランジスタ72と、を備えたフォトカプラー70を有する。第1電圧検出回路7では、発光ダイオード71が発光するとフォトトランジスタ72がONとなって電圧V1が出力される。これにより、発光ダイオード71に印加された電圧を検出することができる。なお、発光ダイオード71は、第1配線31側がアノードであり、第2配線32側がカソードである。そのため、第1配線31側が第2配線32側よりも高電位の時に発光ダイオード71に電圧が印加され、発光ダイオード71が発光する。
【0026】
異常検出回路1は、さらに、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と第2リレー接点421よりブリッジダイオード9側の第2配線32とを接続する接続配線35と、接続配線35の途中に配置された第2電圧検出回路8と、を有する。
【0027】
第2電圧検出回路8は、比較電圧検出回路6と同様の構成である。つまり、第2電圧検出回路8は、第1配線31と第2配線32との間に接続された発光ダイオード81と、発光ダイオード81の光を受光するフォトトランジスタ82と、を備えたフォトカプラー80を有する。第2電圧検出回路8では、発光ダイオード81が発光するとフォトトランジスタ82がONとなって電圧V2が出力される。これにより、発光ダイオード81に印加された電圧を検出することができる。なお、発光ダイオード81は、第1配線31側がアノードであり、第2配線32側がカソードである。そのため、第1配線31側が第2配線32側よりも高電位の時に発光ダイオード81に電圧が印加され、発光ダイオード81が発光する。
【0028】
異常検出回路1は、さらに、主にノイズ低減を目的に配置された複数のコンデンサCを有する。なお、コンデンサCの数や配置としては、特に限定されず、目的に応じて適宜設定される。図1では、コンデンサCとして、第1配線31と接続配線34との接点に接続されたコンデンサC1と、第2配線32と接続配線35との接点に接続されたコンデンサC2と、が配置されている。
【0029】
異常検出回路1の各部の駆動は、制御装置5により制御される。具体的には、制御装置5は、交流電源2の駆動を制御する。また、制御装置5は、第1リレーコイル412への給電/非給電を制御することにより第1リレー41の開閉を制御する。また、制御装置5は、第2リレーコイル422への給電/非給電を制御することにより第2リレー42の開閉を制御する。また、制御装置5は、第1リレー41および第2リレー42の異常を検出する異常検出部51を有する。
【0030】
制御装置5は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサーと、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、図示しない外部装置との通信を行う外部インターフェースと、を有する。メモリーにはプロセッサーにより実行可能な各種プログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶された各種プログラム等を読み込んで実行する。
【0031】
次に、異常検出部51による第1リレー41および第2リレー42の異常検出について説明する。なお、第1リレー41の異常とは、例えば、第1リレー接点411の接触不良等に起因して第1リレーコイル412に給電しても閉状態とならない状態、第1リレー接点411の溶着等に起因して第1リレーコイル412への給電を停止しても開状態とならない状態等を言う。第2リレー42の異常についても同様である。
【0032】
まず、第1リレー41の異常検出について説明する。第1リレーコイル412への給電により第1リレー41を閉状態とすると、交流電源2から発光ダイオード71に電圧が印加され、発光ダイオード71の発光に応じて第1電圧検出回路7から電圧V1が出力される。反対に、第1リレーコイル412への給電を停止して第1リレー41を開状態としても、コンデンサCの充放電によって発光ダイオード71に電圧が印加され、発光ダイオード71の発光に応じて第1電圧検出回路7から電圧V1が出力される。つまり、異常検出回路1では、第1リレー41の開閉状態によらず第1電圧検出回路7から電圧V1が出力される。そのため、図2に示すような、第1リレーコイル412への給電/非給電と電圧V1の出力あり/出力なしとの組み合わせで第1リレー41の異常を判定することができない。
【0033】
そこで、異常検出回路1では、比較電圧検出回路6を設けて、比較電圧検出回路6から出力される電圧V0と第1電圧検出回路7から出力される電圧V1とを比較することにより、第1リレー41の異常を検出する。異常検出回路1では、第1リレー41の開閉状態に関わらず交流電源2から発光ダイオード61に電圧が印加され、それに応じた電圧V0が比較電圧検出回路6から出力される。また、異常検出回路1では、第1リレー41の開閉状態に関わらず発光ダイオード71に電圧が印加され、それに応じた電圧V1が第1電圧検出回路7から出力される。このように、比較電圧検出回路6および第1電圧検出回路7は、いずれも、第1リレー41の開閉状態に関わらず、印加された電圧に応じた電圧V0、V1を出力する。
【0034】
しかしながら、第1リレー41の開閉状態によって電圧V0、V1のDuty差や位相差に変化が生じる。図3に示すように、第1リレー41が閉状態のときは、交流電源2から発光ダイオード61、71のそれぞれに電圧が印加される。つまり、発光ダイオード61、71には同じ電圧が印加される。そのため、電圧V0、V1の間にDuty差や位相差が生じない。なお、前記「同じ電圧」とは、同じ電圧の他にも回路構成上起こり得る若干の差を有する場合も含む意味である。同様に、前記「Duty差や位相差が生じない」とは、差がゼロである場合の他にも回路構成上起こり得る若干の差を有する場合も含む意味である。これに対して、第1リレー41の開状態のときは、交流電源2から発光ダイオード61に電圧が印加され、コンデンサCの充放電により発光ダイオード71に電圧が印加される。そのため、発光ダイオード71には発光ダイオード61に印加される電圧に対して減衰しかつ位相がずれた電圧が印加される。これにより、電圧V0、V1の間にDuty差および位相差が生じる。
【0035】
したがって、異常検出部51は、電圧V0、V1のDuty差および位相差の少なくとも一方に基づいて第1リレー41の異常を検出する。
【0036】
電圧V0、V1の位相差に基づいて第1リレー41の異常を検出する場合、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1が同位相(位相差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1に閾値以上の位相差が生じている場合に「第1リレー41は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1に閾値以上の位相差が生じている場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1が同位相である場合に「第1リレー41は異常」であると判断する。
【0037】
電圧V0、V1のDuty差に基づいて第1リレー41の異常を検出する場合、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1のDutyが同じ(Duty差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1に閾値以上のDuty差が生じている場合に「第1リレー41は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1に閾値以上のDuty差が生じている場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1のDutyが同じである場合に「第1リレー41は異常」であると判断する。
【0038】
このように、電圧V0、V1のDuty差や位相差に基づく異常検出方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー41の異常を検出することができる。
【0039】
次に、第2リレー42の異常検出について説明する。第2リレー42の異常検出方法は、前述した第1リレー41の異常検出方法と同様である。第2リレーコイル422への給電により第2リレー42を閉状態とすると、交流電源2から発光ダイオード81に電圧が印加され、発光ダイオード81の発光に応じて第2電圧検出回路8から電圧V2が出力される。反対に、第2リレーコイル422への給電を停止して第2リレー42を開状態としても、コンデンサCの充放電によって発光ダイオード81に電圧が印加され、発光ダイオード81の発光に応じて第2電圧検出回路8から電圧V2が出力される。つまり、異常検出回路1では、第2リレー42の開閉状態によらず第2電圧検出回路8から電圧V2が出力される。そのため、図4に示すような、第2リレーコイル422への給電/非給電と電圧V2の出力あり/出力なしとの組み合わせで第2リレー42の異常を判定することができない。
【0040】
そこで、異常検出回路1では、比較電圧検出回路6を設けて、比較電圧検出回路6から出力される電圧V0と第2電圧検出回路8から出力される電圧V2とを比較することにより、第2リレー42の異常を検出する。異常検出回路1では、第2リレー42の開閉状態に関わらず交流電源2から発光ダイオード61に電圧が印加され、それに応じた電圧V0が比較電圧検出回路6から出力される。また、異常検出回路1では、第2リレー42の開閉状態に関わらず発光ダイオード81に電圧が印加され、それに応じた電圧V2が第2電圧検出回路8から出力される。このように、比較電圧検出回路6および第2電圧検出回路8は、いずれも、第2リレー42の開閉状態に関わらず電圧V0、V2を出力する。
【0041】
しかしながら、第2リレー42の開閉状態によって電圧V0、V2のDuty差および位相差に変化が生じる。図5に示すように、第2リレー42が閉状態のときは、交流電源2から発光ダイオード61、81のそれぞれに電圧が印加される。つまり、発光ダイオード61、81には同じ電圧が印加される。そのため、電圧V0、V2の間にDuty差や位相差が生じない。これに対して、第2リレー42の閉状態のときは、交流電源2から発光ダイオード61に電圧が印加され、コンデンサCの充放電により発光ダイオード81に電圧が印加される。そのため、発光ダイオード81には発光ダイオード61に印加される電圧に対して減衰しかつ位相がずれた電圧が印加される。これにより、電圧V0、V2の間にDuty差および位相差が生じる。
【0042】
したがって、異常検出部51は、電圧V0、V2のDuty差および位相差の少なくとも一方に基づいて第2リレー42の異常を検出する。
【0043】
電圧V0、V2の位相差に基づいて第2リレー42の異常を検出する場合、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2が位相差である場合(位相差が閾値未満の場合を含む。)、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2に閾値以上の同位差が生じている場合に「第2リレー42は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2に閾値以上の位相差が生じている場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2が同位相である場合に「第2リレー42は異常」であると判断する。
【0044】
電圧V0、V2のDuty差に基づいて第2リレー42の異常を検出する場合、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2のDutyが同じ(Duty差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2に閾値以上のDuty差が生じている場合に「第2リレー42は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2に閾値以上のDuty差が生じている場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2のDutyが同じである場合に「第2リレー42は異常」であると判断する。
【0045】
このように、電圧V0、V2のDuty差や位相差に基づく異常検出方法によれば、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー42の異常を検出することができる。
【0046】
以上、異常検出回路1および異常検出方法について説明した。このような異常検出回路1は、前述したように、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される比較電圧検出回路6と、第1リレー接点411が閉状態のときに交流電源2から電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第2リレー接点421が閉状態のときに交流電源2から電圧が印加される第2電圧検出回路8と、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する異常検出部51と、を有する。
【0047】
このような構成によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0048】
また、前述したように、異常検出回路1は、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される比較電圧検出回路6と、第1リレー接点411より負荷10側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第2リレー接点421が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路8と、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する異常検出部51と、を有する。
【0049】
このような構成によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0050】
また、異常検出方法は、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、を有する回路に対し、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される比較電圧検出回路6と、第1リレー接点411が閉状態のときに交流電源2から電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第2リレー接点421が閉状態のときに交流電源2から電圧が印加される第2電圧検出回路8と、を配置し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する。
【0051】
このような方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0052】
また、異常検出方法は、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、を有する回路に対し、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される比較電圧検出回路6と、第1リレー接点411より負荷10側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第2リレー接点421が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路8と、を配置し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する。
【0053】
このような方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0054】
<第2実施形態>
図6は、第1実施形態に係る異常検出回路の問題点を示す回路図である。図7は、第2実施形態に係る異常検出回路を示す回路図である。図8は、第1リレーの異常検出方法を示す表である。図9は、第2リレーの異常検出方法を示す表である。
【0055】
本実施形態は、比較電圧検出回路6および第1電圧検出回路7の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。以下の説明では、本実施形態に関し前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図6ないし図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
【0056】
図6に示すように、前述した第1実施形態の異常検出回路1では、第1リレー41および第2リレー42が開状態であるときにパスPが形成されてしまう。パスPは、光電流レベルの極めて微小なものであるため大きな問題とはなり難いが、形成されない方が好ましい。そこで、本実施形態では、図7に示すように、第1電圧検出回路7を前述した第1実施形態と逆向きに配置している。つまり、発光ダイオード71は、第2配線32側がアノードであり、第1配線31側がカソードである。これにより、簡単な構成でパスPの形成を阻止することができる。
【0057】
本実施形態では、第1電圧検出回路7の発光ダイオード71と第2電圧検出回路8の発光ダイオード81の向きが逆である。そのため、比較電圧検出回路6は、第1電圧検出回路7との比較に用いる第1比較電圧検出回路6Aと、第2電圧検出回路8との比較に用いる第2比較電圧検出回路6Bと、を有する。
【0058】
第1比較電圧検出回路6Aは、第1配線31と第2配線32とを接続する接続配線33Aの途中に配置された発光ダイオード61Aと、発光ダイオード61Aの光を受光するフォトトランジスタ62Aと、を備えたフォトカプラー60Aを有する。このような第1比較電圧検出回路6Aでは、発光ダイオード61Aが発光するとフォトトランジスタ62AがONとなって電圧V0aが出力される。これにより、発光ダイオード61Aに印加された電圧を検出することができる。なお、発光ダイオード61Aは、第2配線32側がアノードであり、第1配線31側がカソードである。そのため、第2配線32側が第1配線31側よりも高電位の時に発光ダイオード61Aに電圧が印加され、発光ダイオード61Aが発光する。
【0059】
第2比較電圧検出回路6Bは、第1比較電圧検出回路6Aと同様の構成であり、その向きが逆である。つまり、第2比較電圧検出回路6Bは、第1配線31と第2配線32とを接続する接続配線33Bの途中に配置された発光ダイオード61Bと、発光ダイオード61Bの光を受光するフォトトランジスタ62Bと、を備えたフォトカプラー60Bを有する。このような第2比較電圧検出回路6Bでは、発光ダイオード61Bが発光するとフォトトランジスタ62BがONとなって電圧V0bが出力される。これにより、発光ダイオード61Bに印加された電圧を検出することができる。なお、発光ダイオード61Bは、第1配線31側がアノードであり、第2配線32側がカソードである。そのため、第1配線31側が第2配線32側よりも高電位の時に発光ダイオード61Bに電圧が印加され、発光ダイオード61Bが発光する。
【0060】
次に、異常検出部51による第1リレー41および第2リレー42の異常検出について説明する。
【0061】
まず、第1リレー41の異常検出について説明する。図8に示すように、異常検出部51は、第1比較電圧検出回路6Aから出力される電圧V0aと第1電圧検出回路7から出力される電圧V1とを比較することにより第1リレー41の異常を検出する。
【0062】
具体的には、前述した第1実施形態と同様に、異常検出部51は、電圧V0a、V1のDuty差および位相差の少なくとも一方に基づいて第1リレー41の異常を検出する。
【0063】
電圧V0a、V1の位相差に基づいて第1リレー41の異常を検出する場合、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0a、V1が同位相(位相差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0a、V1に閾値以上の位相差が生じている場合に「第1リレー41は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0a、V1に閾値以上の位相差が生じている場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0a、V1が同位相である場合に「第1リレー41は異常」であると判断する。
【0064】
電圧V0a、V1のDuty差に基づいて第1リレー41の異常を検出する場合、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0a、V1のDutyが同じ(Duty差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0a、V1に閾値以上のDuty差が生じている場合に「第1リレー41は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0a、V1に閾値以上のDuty差が生じている場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0a、V1のDutyが同じである場合に「第1リレー41は異常」であると判断する。
【0065】
このように、電圧V0a、V1のDuty差や位相差に基づいた異常検出方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー41の異常を検出することができる。
【0066】
次に、第2リレー42の異常検出について説明する。図9に示すように、異常検出部51は、電圧V0b、V2のDuty差および位相差の少なくとも一方に基づいて第2リレー42の異常を検出する。
【0067】
電圧V0b、V2の位相差に基づいて第2リレー42の異常を検出する場合、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0b、V2が同位相(位相差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0b、V2に閾値以上の位相差が生じている場合に「第2リレー42は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0b、V2に閾値以上の位相差が生じている場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0b、V2が同位相である場合に「第2リレー42は異常」であると判断する。
【0068】
電圧V0b、V2のDuty差に基づいて第2リレー42の異常を検出する場合、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0b、V2のDutyが同じ(Duty差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0b、V2に閾値以上のDuty差が生じている場合に「第2リレー42は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0b、V2に閾値以上のDuty差が生じている場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0b、V2のDutyが同じである場合に「第2リレー42は異常」であると判断する。
【0069】
このように、電圧V0b、V2のDuty差や位相差に基づいた異常検出方法によれば、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー42の異常を検出することができる。
【0070】
以上、異常検出回路1および異常検出方法について説明した。このような異常検出回路1は、前述したように、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される第1比較電圧検出回路6Aと、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に第1比較電圧検出回路6Aと逆向きで接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される第2比較電圧検出回路6Bと、第1リレー接点411より負荷10側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411が閉状態のときに第1比較電圧検出回路6Aと同じ電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第2リレー接点421が閉状態のときに第2比較電圧検出回路6Bと同じ電圧が印加される第2電圧検出回路8と、第1比較電圧検出回路6Aに印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、第2比較電圧検出回路6Bに印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する異常検出部51と、を有する。
【0071】
このような構成によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0072】
また、異常検出方法は、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、を有する回路に対し、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される第1比較電圧検出回路6Aと、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に第1比較電圧検出回路6Aと逆向きで接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される第2比較電圧検出回路6Bと、第1リレー接点411より負荷10側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411が閉状態のときに第1比較電圧検出回路6Aと同じ電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第2リレー接点421が閉状態のときに第2比較電圧検出回路6Bと同じ電圧が印加される第2電圧検出回路8と、を配置し、第1比較電圧検出回路6Aに印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、第2比較電圧検出回路6Bに印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する。
【0073】
このような方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0074】
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0075】
<第3実施形態>
図10は、第3実施形態に係る異常検出回路を示す回路図である。図11は、第1リレーの異常検出方法を示す表である。図12は、第2リレーの異常検出方法を示す表である。
【0076】
本実施形態は、第1電圧検出回路7の配置が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。以下の説明では、本実施形態に関し前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10ないし図12において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
【0077】
図10に示す異常検出回路1では、第1電圧検出回路7が第1リレー接点411よりも下流側の第1配線31と、第2リレー接点421よりも下流側の第2配線32と、の間に接続されている。このような構成の異常検出回路1では、次のようにして第1リレー41および第2リレー42の異常を検出する。
【0078】
まず、第2リレー42の異常検出について説明する。図11に示すように、異常検出部51は、電圧V0、V2のDuty差および位相差の少なくとも一方に基づいて第2リレー42の異常を検出する。
【0079】
電圧V0、V2の位相差に基づいて第2リレー42の異常を検出する場合、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2が位相差である場合(位相差が閾値未満の場合を含む。)、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2に閾値以上の同位差が生じている場合に「第2リレー42は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2に閾値以上の位相差が生じている場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2が同位相である場合に「第2リレー42は異常」であると判断する。
【0080】
電圧V0、V2のDuty差に基づいて第2リレー42の異常を検出する場合、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2のDutyが同じ(Duty差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2に閾値以上のDuty差が生じている場合に「第2リレー42は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第2リレーコイル422に給電している状態で電圧V0、V2に閾値以上のDuty差が生じている場合、または、第2リレーコイル422に給電していない状態で電圧V0、V2のDutyが同じである場合に「第2リレー42は異常」であると判断する。
【0081】
このように、電圧V0、V2のDuty差や位相差に基づく異常検出方法によれば、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー42の異常を検出することができる。
【0082】
次に、第1リレー41の異常検出について説明する。なお、第1リレー41の異常検出は、第2リレー42が正常であることを確認した後に、第2リレー42を閉状態とした状態で行われる。図12に示すように、異常検出部51は、電圧V0、V1のDuty差および位相差の少なくとも一方に基づいて第1リレー41の異常を検出する。
【0083】
電圧V0、V1の位相差に基づいて第1リレー41の異常を検出する場合、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1が同位相(位相差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1に閾値以上の位相差が生じている場合に「第1リレー41は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1に閾値以上の位相差が生じている場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1が同位相である場合に「第1リレー41は異常」であると判断する。
【0084】
電圧V0、V1のDuty差に基づいて第1リレー41の異常を検出する場合、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1のDutyが同じ(Duty差が閾値未満の場合を含む。)である場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1に閾値以上のDuty差が生じている場合に「第1リレー41は正常」であると判断する。反対に、異常検出部51は、第1リレーコイル412に給電している状態で電圧V0、V1に閾値以上のDuty差が生じている場合、または、第1リレーコイル412に給電していない状態で電圧V0、V1のDutyが同じである場合に「第1リレー41は異常」であると判断する。
【0085】
このように、電圧V0、V1のDuty差や位相差に基づく異常検出方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー41の異常を検出することができる。
【0086】
以上、異常検出回路1および異常検出方法について説明した。このような異常検出回路1は、前述したように、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される比較電圧検出回路6と、第1リレー接点411より負荷10側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第2リレー接点421が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路8と、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する異常検出部51と、を有する。
【0087】
このような構成によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0088】
また、前述したように、異常検出方法は、第1配線31および第2配線32を介して負荷10と接続される交流電源2と、第1配線31の途中に配置されている第1リレー接点411と、第2配線32の途中に配置されている第2リレー接点421と、を有する回路に対し、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より交流電源2側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421の開閉状態に関わらず交流電源2から電圧が印加される比較電圧検出回路6と、第1リレー接点411より負荷10側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第1リレー接点411および第2リレー接点421が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第1電圧検出回路7と、第1リレー接点411より交流電源2側の第1配線31と、第2リレー接点421より負荷10側の第2配線32との間に接続され、第2リレー接点421が閉状態のときに比較電圧検出回路6と同じ電圧が印加される第2電圧検出回路8と、を配置し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第1電圧検出回路7に印加される電圧とを比較することにより第1リレー接点411の異常を検出し、比較電圧検出回路6に印加される電圧と第2電圧検出回路8に印加される電圧とを比較することにより第2リレー接点421の異常を検出する。
【0089】
このような方法によれば、第1リレー41の開閉状態に関わらず第1電圧検出回路7に電圧が印加される回路においても、精度よく第1リレー接点411の異常を検出することができる。また、第2リレー42の開閉状態に関わらず第2電圧検出回路8に電圧が印加される回路においても、精度よく第2リレー接点421の異常を検出することができる。
【0090】
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0091】
以上、本発明の異常検出回路および異常検出方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1…異常検出回路、10…負荷、10A…モーター駆動回路、2…交流電源、31…第1配線、32…第2配線、33…接続配線、33A…接続配線、33B…接続配線、34…接続配線、35…接続配線、41…第1リレー、411…第1リレー接点、412…第1リレーコイル、42…第2リレー、421…第2リレー接点、422…第2リレーコイル、5…制御装置、51…異常検出部、6…比較電圧検出回路、6A…第1比較電圧検出回路、6B…第2比較電圧検出回路、60…フォトカプラー、60A…フォトカプラー、60B…フォトカプラー、61…発光ダイオード、61A…発光ダイオード、61B…発光ダイオード、62…フォトトランジスタ、62A…フォトトランジスタ、62B…フォトトランジスタ、7…第1電圧検出回路、70…フォトカプラー、71…発光ダイオード、72…フォトトランジスタ、8…第2電圧検出回路、80…フォトカプラー、81…発光ダイオード、82…フォトトランジスタ、9…ブリッジダイオード、C…コンデンサ、C1…コンデンサ、C2…コンデンサ、M…モーター、P…パス、V0…電圧、V0a…電圧、V0b…電圧、V1…電圧、V2…電圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12