(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20241016BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G06F3/04842
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2021004264
(22)【出願日】2021-01-14
【審査請求日】2023-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107216
【氏名又は名称】伊與田 幸穂
(72)【発明者】
【氏名】中田 美沙希
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-084856(JP,A)
【文献】特開2002-211087(JP,A)
【文献】特開2017-040987(JP,A)
【文献】特開2004-318255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
H04N 1/00
B41J 29/00 - 29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
一の装置の情報であってユーザにより選択可能な
複数の選択要素
のいずれか一つに対応付けられる情報である第1情報
、第2情報
、第3情報及び第4情報を取得し、
表示部において、
前記複数の選択要素の選択に応じて第1の画面、第2の画面、第3の画面又は第4の画面に切り替え、
前記表示部において、前記第1の画面にて前記第1情報を表示し、
前記第2の画面にて前記第2情報を表示し、
前記第3の画面にて前記第3情報を表示し、前記第4の画面にて前記第4情報を表示し、
前記
第1の画面に
て前記第1情報が表示された場合に、
当該第1の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第1の画面にて前記第2情報を表示
し、前記第3の画面にて前記第3情報が表示された場合に、当該第3の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第3の画面にて前記第4情報を表示する、情報処理装置。
【請求項2】
前記
ユーザの操作は、前記装置に対する動作指示を行う操作であり、
前記第2情報又は前記第4情報は、前記動作指示に対応する前記装置の動作に関する情報である、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2情報
又は前記第4情報は、前記
装置の消耗品の状態を示す情報である、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2情報
又は前記第4情報は、
前記装置に収容されている記録媒体の残量を示す情報である、ことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2情報
又は前記第4情報は、
前記装置の稼動状態を示す情報である、ことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1情報を表示する前記第1の画面において、前記第1の画面に対して予め定められているユーザの操作
が行われ、当該ユーザの操作により実行される前記装置の動作にエラーが発生する場合に、当該第1情報に加えて前記第2情報を表示する、ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記装置に対する動作指示を行う操作が行われる場合に、前記第2情報又は前記第4情報は、当該操作が行われる前には当該操作の情報を含まず、当該操作が行われた後には当該操作の情報を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置に、
一の装置の情報であってユーザにより選択可能な複数の選択要素のいずれか一つに対応付けられる情報である第1情報、第2情報、第3情報及び第4情報を取得する機能と、
表示部において、前記複数の選択要素の選択に応じて第1の画面、第2の画面、第3の画面又は第4の画面に切り替える機能と、
前記表示部において、前記第1の画面にて前記第1情報を表示し、前記第2の画面にて前記第2情報を表示し、前記第3の画面にて前記第3情報を表示し、前記第4の画面にて前記第4情報を表示する機能と、
前記第1の画面にて前記第1情報が表示された場合に、当該第1の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第1の画面にて前記第2情報を表示し、前記第3の画面にて前記第3情報が表示された場合に、当該第3の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第3の画面にて前記第4情報を表示する機能と、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、プリンタドライバUI制御モジュールは、ユーザインタフェース画面に設定不可状態で表示されているコントロールがカーソルで指示されていることを検出し、UI画面で設定されている現在の設定情報をコンフリクトエンジンに入力し、コンフリクトエンジンがカーソルで指示されているコントロールの優先度を変更すると、プリンタドライバUI制御モジュールは、設定可能なコントロールに遷移させるための更新設定情報を取得し、更新設定情報に基づいて設定不可状態のコントロールを設定可能なコントロールに遷移させための操作指示メッセージを表示する処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、装置を遠隔操作する情報処理装置の表示部に複数の選択要素が表示される態様を考える。この複数の選択要素の各々に装置の情報が対応付けられ、ユーザによる選択要素の選択に応じて、画面を切り替えてかかる情報が表示される。この場合に、第1の画面が表示されているときに第2の画面で表示される情報を参照しようとすると、画面を切り替えなければならない。
本発明の目的は、第1の画面で表示される情報以外の情報を第2の画面に切り換えなければ表示しない場合に比べて、ユーザの操作ステップを減らすことを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、一の装置の情報であってユーザにより選択可能な複数の選択要素のいずれか一つに対応付けられる情報である第1情報、第2情報、第3情報及び第4情報を取得し、表示部において、前記複数の選択要素の選択に応じて第1の画面、第2の画面、第3の画面又は第4の画面に切り替え、前記表示部において、前記第1の画面にて前記第1情報を表示し、前記第2の画面にて前記第2情報を表示し、前記第3の画面にて前記第3情報を表示し、前記第4の画面にて前記第4情報を表示し、前記第1の画面にて前記第1情報が表示された場合に、当該第1の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第1の画面にて前記第2情報を表示し、前記第3の画面にて前記第3情報が表示された場合に、当該第3の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第3の画面にて前記第4情報を表示する、情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記ユーザの操作は、前記装置に対する動作指示を行う操作であり、前記第2情報又は前記第4情報は、前記動作指示に対応する前記装置の動作に関する情報である、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2情報又は前記第4情報は、前記装置の消耗品の状態を示す情報である、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2情報又は前記第4情報は、前記装置に収容されている記録媒体の残量を示す情報である、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第2情報又は前記第4情報は、前記装置の稼動状態を示す情報である、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第1情報を表示する前記第1の画面において、前記第1の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われ、当該ユーザの操作により実行される前記装置の動作にエラーが発生する場合に、当該第1情報に加えて前記第2情報を表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記装置に対する動作指示を行う操作が行われる場合に、前記第2情報又は前記第4情報は、当該操作が行われる前には当該操作の情報を含まず、当該操作が行われた後には当該操作の情報を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、情報処理装置に、一の装置の情報であってユーザにより選択可能な複数の選択要素のいずれか一つに対応付けられる情報である第1情報、第2情報、第3情報及び第4情報を取得する機能と、表示部において、前記複数の選択要素の選択に応じて第1の画面、第2の画面、第3の画面又は第4の画面に切り替える機能と、前記表示部において、前記第1の画面にて前記第1情報を表示し、前記第2の画面にて前記第2情報を表示し、前記第3の画面にて前記第3情報を表示し、前記第4の画面にて前記第4情報を表示する機能と、前記第1の画面にて前記第1情報が表示された場合に、当該第1の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第1の画面にて前記第2情報を表示し、前記第3の画面にて前記第3情報が表示された場合に、当該第3の画面に対して予め定められているユーザの操作が行われると、当該第3の画面にて前記第4情報を表示する機能と、を実現させるプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1によれば、第1の画面で表示される情報以外の情報を第2の画面に切り換えなければ表示しない場合に比べて、ユーザの操作ステップを減らすことが可能になる。
請求項2によれば、第2情報又は第4情報が動作指示に対応する装置の動作に関する情報以外の情報の場合と比して、ユーザの操作を補助することが可能になる。
請求項3によれば、ユーザの操作に応じた消耗品の状態を示す情報の表示を行わない場合と比して、エラー発生を防止することが可能になる。
請求項4によれば、ユーザの操作に応じた記録媒体の残量を示す情報の表示を行わない場合と比して、エラー発生を防止することが可能になる。
請求項5によれば、ユーザの操作に応じた装置の稼働状態を示す情報の表示を行わない場合と比して、装置に対する動作指示に対する動作完了の時期を予測することが可能になる。
請求項6によれば、エラーが発生した場合に第1情報のみが表示される場合と比して、ユーザの操作ステップを減らすことが可能になる。
請求項7によれば、装置に対する動作指示を行う操作が行われる場合に、第2情報又は第4情報は、操作が行われる前には操作の情報を含まず、操作が行われた後には操作の情報を含むものではない場合と比して、ユーザの操作を補助することが可能になる。
請求項8によれば、第1の画面で表示される情報以外の情報を第2の画面に切り換えなければ表示しない場合に比べて、ユーザの操作ステップを減らすことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施の形態で使用する文書管理システムの全体構成の例を概略的に示す図である。
【
図2】ユーザ端末の機能を説明するブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の表示部にWebアプリケーションが表示された画面の図であり、(a)は、画面構成を示し、(b)はホームタブが選択された場合、(c)はマイページタブが選択された場合をそれぞれ示す。
【
図4】記憶部により記憶される関連情報表示対応表である。
【
図5】本実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】表示部に関連情報を表示する第1の実施形態を説明する図であり、(a)はアップロードプリントするファイルを選択操作する状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示す。
【
図7】表示部に関連情報を表示する第2の実施形態を説明する図であり、(a)はアップロードプリントするファイルを選択操作する状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示す。
【
図8】表示部に関連情報を表示する第3の実施形態を説明する図であり、(a)は親展ボックスにおいてファイルを選択操作した状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示す。
【
図9】表示部に関連情報を表示する第4の実施形態を説明する図であり、(a)は親展ボックスにおいてファイルを選択操作する状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示し、(c)が、プリント操作した状態を示す。
【
図10】表示部に関連情報を表示する第5の実施形態を説明する図であり、(a)は、システム設定においてサウンド設定を行う状態を示し、(b)は、(a)の後にサウンド設定を変更した状態を示し、(c)は、サウンド設定の変更を保存しようとする状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態で使用する文書管理システム1の全体構成の例を概略的に示す図である。
図1に示す文書管理システム1は、ネットワークNWと、画像を形成する画像形成装置10と、システムを利用するユーザが操作するユーザ端末20と、で構成される。画像形成装置10は装置の一例であり、ユーザ端末20は、情報処理装置の一例である。
本実施の形態における文書は、例えばオフィスソフトその他のアプリケーションプログラムで作成されたオフィス文書、電子メール、原稿から光学的に読み取ったイメージデータ、ファクシミリ文書、その他を含む。
【0009】
ネットワークNWには、例えばLAN(=Local Area Network)やインターネットを使用する。もっとも、ネットワークNWは、LANとインターネットとの複合型の構成でもよい。
ユーザ端末20は、例えばノート型のコンピュータ、デスクトップ型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、スマートフォン、画像形成装置であり、共有サーバへの文書のアップロードや文書のダウンロードに使用される。
【0010】
ユーザ端末20は、画像形成装置10の遠隔操作が可能なウェブアプリケーションを備え、画像形成装置10の近くでなくても様々な用途で画像形成装置10を使用することができる。
【0011】
ユーザ端末20は、データを処理する回路が集積されたマザーボードと、データを記憶するストレージと、情報の表示に使用されるディスプレイと、操作の入力に使用されるタッチパネルやキーボードと、ネットワークNWとの通信に使用される通信モジュールとを有している。
マザーボードには、例えばプロセッサ、プログラムの実行領域として使用されるRAM(=Random Access Memory)、BIOS(=Basic Input / Output System)等が記憶されるROM(=Read Only Memory)が設けられている。
また、ストレージには、ハードディスク装置や書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリが用いられる。
図1では、1台のユーザ端末20を描いているが、ユーザ端末20は複数台でもよい。
【0012】
画像形成装置10は、用紙に画像を印刷する機能に加え、原稿等の画像イメージを光学的に読み取る機能やファクシミリ通信を実行する機能も備えている。画像形成装置10は、複合機とも呼ばれる。なお、画像形成装置10について列記した機能は一例に過ぎず、他の機能を備えることを妨げない。
【0013】
なお、文書管理システム1は、文書の共有を支援するクラウドサービスを提供する共有サーバを備えてもよい。ここにいう共有サーバは1台である場合の他、物理的には複数台のサーバで構成されてもよい。例えば共有サーバは、いわゆるクラウドサーバとして構成されてもよい。もっとも、共有サーバは、オンプレミス型のサーバでもよい。
【0014】
図2は、ユーザ端末20の機能を説明するブロック図である。
図2に示すように、ユーザ端末20は、受信部21、送信部22、ディスプレイ23、制御部26及び記憶部29を備える。
受信部21は、画像形成装置10等の外部からの情報を受信し、送信部22は、画像形成装置10等の外部に情報を送信する。
【0015】
ディスプレイ23は、表示部24及び操作検知部25を有する。表示部24は、画像形成装置10の遠隔操作を行うウェブアプリケーションによる画像を表示する。操作検知部25は、表示部24においてユーザにより操作された座標を検知する。
【0016】
制御部26は、関連情報表示制御部27及び関連情報表示対応表判定部28を有する。関連情報表示制御部27は、操作に対応する関連情報を表示部に表示する。関連情報表示対応表判定部28は、検知されたユーザ操作が関連情報表示対応表にある操作がどうかを判定する。
記憶部29は、関連情報表示対応表を記憶する。記憶部29は、上述のストレージにより構成される。
【0017】
図3は、ユーザ端末20の表示部24にWebアプリケーションが表示された画面の図であり、(a)は、画面構成を示し、(b)はホームタブが選択された場合、(c)はマイページタブが選択された場合をそれぞれ示す。なお、
図3(b)、(c)に示される斜め矢印の図形は、マウスカーソルである。
図6以降の図面も同様である。
図3(a)に示すように、表示部24の画面は、ユーザが選択操作を行う複数のタブ31、32、33、34、35が表示されるタブ領域30と、各タブ31~35に応じた情報が表示される表示領域40と、を含んで構成されている。カテゴリーごとに複数画面に分けられたUI(=User Interface)である。
タブ31のタブ名は「ホーム」、タブ32のタブ名は「マイページ」、タブ33のタブ名は「ジョブ」、タブ34のタブ名は「アドレス帳」、タブ35のタブ名は「システム設定」である。なお、タブ31~35のいずれかを選択操作した後の画面では、スクロールすることで、目的の内容を表示させることができる。
【0018】
図3(b)に示すように、「ホーム」のタブ31がユーザにより選択操作されると、表示領域40は、「ホーム」に対応付けられた情報を含む画面に切り替わり、「マイページ」のタブ32が選択操作されると、同図(c)に示すように、「マイページ」に対応付けられた情報を含む画面に切り替わる。
【0019】
より詳細には、「ホーム」のタブ31には、画像形成装置10の給紙部に装着されているトレイの状態を示すトレイ情報や、現像に用いるトナーの状態を示すカートリッジ情報等の消耗品情報が対応付けられている。
図3(b)の消耗品の画面では、画像形成装置10のカートリッジ情報としてのトナーに関する情報が表示領域40に表示されている。消耗品の画面では、カートリッジ情報と共にあるいはこれに代えて、トレイ情報を表示しても良い。このように、消耗品の画面では、画像形成装置10の消耗品の状態を示す情報が表示される。
【0020】
トナーに関する情報として、トナーの色ごとに、交換の必要があるかどうかという情報及びその残量割合を示す情報が含まれる。したがって、ユーザ端末20の「ホーム」のタブ31により、画像形成装置10のトナーに関する情報を表示部に表示させることができる。
上述のトレイ情報としては、画像形成装置10に収容されている記録媒体ないし用紙の残量を示す情報を含む。
【0021】
また、「マイページ」のタブ32には、「ジョブ」のタブ33の選択により表示されるジョブ情報のうち個人で使用頻度が高い個人ジョブ情報のほか、親展ボックスやアップロードプリントに関する情報が対応付けられている。
図3(c)に示すアップロードプリントの画面では、表示領域40に、アップロードする文書を選択するための領域42aと、プリントの実行を指示するための領域42bと、が表示されている。
【0022】
ここで、ユーザ端末20の受信部21(
図2参照)は、画像形成装置10(
図1参照)の各種の情報を受信し、表示部24に表示される。そして、
図3(a)の表示部24のタブ領域30に表示されるタブ31~35は、ユーザにより選択可能な選択要素である。
【0023】
本実施の形態において、タブ32は、
図3(c)の表示領域40に表示される情報に対応付けられ、タブ31は、同図(b)の表示領域40に表示される情報に対応付けられている。タブ32が、ユーザにより選択可能な一の選択要素の一例である場合、タブ32が選択されて同図(c)の表示領域40に表示される情報の少なくとも一部は、第1情報の一例である。タブ31が、ユーザにより選択可能な他の選択要素の一例である場合、タブ31が選択されて同図(b)の表示領域40に表示される情報の少なくとも一部は、第2情報の一例である。
ここにいう第1情報は、ユーザにより選択可能な一の選択要素に対応付けられる画像形成装置10の情報をいい、ユーザ端末20において一の選択要素が選択されると表示部24に表示されるものをいう。ここにいう第2情報は、ユーザにより選択可能な他の選択要素に対応付けられる画像形成装置10の情報をいい、ユーザ端末20において他の選択要素が選択されると表示部24に表示されるものをいう。
【0024】
図4は、記憶部29により記憶される関連情報表示対応表である。
図4に例示する関連情報表示対応表において、検知対象画面の欄に、「アップロードプリント」、「親展ボックス」及び「システム設定」が示されている。「アップロードプリント」及び「親展ボックス」は、「マイページ」のタブ32(
図3(a)参照)が選択操作された場合に表示されるものであり、「システム設定」は、「システム設定」のタブ35(同図(a)参照)が選択操作された場合に表示されるものである。
関連情報表示対応表には、検知対象画面の欄のほか、対象ユーザ操作の欄、表示する関連情報の欄及び表示位置の欄が含まれる。対象ユーザ操作の欄は、ユーザの操作の一例であり、画像形成装置10に対する動作指示を行う操作の一例である。表示する関連情報の欄は、動作指示に対応する画像形成装置10の動作に関する情報の一例である。
【0025】
検知対象画面が「アップロードプリント」の場合、対象ユーザ操作の欄は、「ファイルを選択した」あるいは「ファイルをドロップした」こととされ、表示する関連情報の欄は、「消耗品情報」及び「トレイ情報」であり、表示位置の欄は、「プリントボタンの下部」である。
「親展ボックス」の場合、対象ユーザ操作の欄は、「ファイルを選択してプリントボタンを押した」ことであり、表示する関連情報の欄は、「ジョブ情報」、表示位置の欄は「プリントボタンの下部」である。
【0026】
「システム設定」の場合、対象ユーザ操作の欄は、「設定を変更して保存ボタンにホバーした」ことであり、表示する関連情報の欄は、「マシン状態」、表示位置の欄は「保存ボタンの上部」である。
なお、ここにいう「ホバー」とは、保存ボタンにマウスカーソルを合わせる操作をいい、マウスカーソルを合わせる操作方法がなじまないユーザ端末20の場合には、操作方法を変え、保存ボタンを1回押したときに「ホバーした」と判定するようにしてもよい。かかる操作方法とした場合、2回目の保存ボタンを押すことで、保存の実行指示が行われる。
【0027】
また、ここにいう「マシン状態」とは、画像形成装置10の状態をいい、画像形成装置10がプリント動作のジョブ中であることや、他のユーザがユーザ端末20ではなく画像形成装置10のパネルを直接操作して設定を変更している状態であること等が関連情報として表示される。ユーザ端末20による設定変更の操作は、画像形成装置10の直接操作の場合よりも優先度が低く、直接操作が終了しないと、ユーザ端末20による設定変更ができないことから、そのような表示がなされる。
なお、画像形成装置10の設定としては、ジョブが完了したときに音を発するかどうかや音量等の設定を挙げることができる(後述の
図10参照)。
【0028】
さらに説明すると、表示する関連情報の欄は、選択操作されると検知対象画面に切り替わるタブにより表示部24に表示される情報ではなく、他のタブを選択操作することで表示される情報である。
具体的に説明すると、「マイページ」のタブ32が選択されて「アップロードプリント」が表示されている場合、表示する関連情報の欄は、「ホーム」のタブ31が選択されて表示される消耗品情報やトレイ情報である。同じく、「マイページ」のタブ32が選択されて「親展ボックス」が表示されている場合、表示する関連情報の欄は、「ジョブ」のタブ33が選択されて表示されるジョブ情報である。また、「システム設定」のタブ35が選択された場合、表示する関連情報の欄は、「ジョブ」のタブ33が選択されて表示されるマシン情報である。
【0029】
表示する関連情報の欄において、消耗品情報は、画像形成装置10の消耗品の状態を示す情報の一例であり、トレイ情報は、画像形成装置10に収容されている記録媒体の残量を示す情報の一例である。また、ジョブ情報は、画像形成装置10の稼動状態を示す情報の一例である。
【0030】
なお、関連情報表示対応表の全部又は一部をユーザにより変更できる構成としてもよい。例えば、表示位置の欄は、ユーザの好みに応じて変更できるようにすると、操作性が向上する。また、関連情報表示対応表は、3つのパターンを設定しているが、パターンの数を増やしたり減らしたりするように変更できるようにしてもよい。その場合に、ユーザが任意に選択できるチェックボックスを含ませて、チェックボックスのオン/オフにより、ユーザの使用感を向上してもよい。
【0031】
図5は、本実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
図5に示す処理例は、ユーザ端末20において、表示部24の画面が特定された後に(ステップ101)、操作検知部25がユーザ操作を検知すると(ステップ102)、検知対象画面における対象のユーザ操作であるか否かが判定される(ステップ103)。判定について具体的に説明すると、関連情報表示対応表判定部28は、関連情報表示対応表(
図4参照)を参照し、検知対象画面及び検知されたユーザ操作の組み合わせが関連情報表示対応表にあるかどうかを判定する。
【0032】
検知対象画面における対象のユーザ操作であると判定された場合(ステップ103でYes)、関連情報表示制御部27は、操作に対応し、表示する関連情報の欄及び表示位置の欄に従って、関連情報を表示位置に表示する(ステップ104)。
なお、検知対象画面における対象のユーザ操作であると判定されない場合(ステップ103でNo)、ステップ102に戻る。
【0033】
このように、表示部24において、予め定められているタブ31~35の画面とユーザ操作の組み合わせが検知されると、現在のタブとは別のタブに選択されなくても、現在のタブを選択した状態で別のタブに関する情報が表示される。言い換えると、別のタブの画面に切り替わることなく、現在のタブにおいて表示されている情報に、かかる表示情報に関連する情報であって別のタブにより表示される情報が付加された状態になる。
以下、具体的な例で説明する。
【0034】
図6は、表示部24に関連情報を表示する第1の実施形態を説明する図であり、(a)はアップロードプリントするファイルを選択操作する状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示す。
図6(a)に示すように、表示部24のタブ領域30にある「マイページ」のタブ32が選択操作され、アップロードプリントの画面に移行すると、表示領域40には、既述の領域42a及び領域42bが表示される(
図3(c)参照)。ユーザは、領域42aにおいて、アップロードするファイルを選択する。
【0035】
「マイページ」のタブ32が選択操作された画面において、アップロードするファイルが選択されると(
図4の関連情報表示対応表の「対象ユーザ操作」を参照)、
図6(b)に示すように、領域40に消耗品情報42cが表示される。消耗品情報42cの内容は、「ホーム」のタブ31が選択操作されることで表示される内容であるが(
図3(b)参照)、アップロードプリントと関連付けられた関連情報であり(
図4の関連情報表示対応表の「表示する関連情報」を参照)、「ホーム」のタブ31の選択操作を行わずに表示される。
【0036】
図6(b)に例示する消耗品情報42cは、カートリッジ情報としてのトナーに関する情報が表示されている。具体的には、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色の残量を含む情報が表示されている。
【0037】
さらに説明すると、消耗品情報42cでは、黒トナーの残量が5%と少ないことから、黒トナーのカートリッジが交換する必要がある「要交換」の表示を含んでおり、注意喚起している。ユーザは、大量にプリントすることからカートリッジの交換作業を終えた後にプリント指示したり、プリント数が少ないことからカートリッジの交換作業を行わずにプリント指示したりするという選択ができる。
【0038】
ここで、アップロードプリントの関連情報として表示した消耗品情報42cに、アップロードプリントに際しユーザに注意喚起する情報が含まれているが、これに限られず、ユーザに注意喚起する情報が含まれていない場合、例えば黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色の残量がある場合にも、消耗品情報42c(例えば
図3(b)の領域40に表示されている情報を参照)を表示しても良い。
また、アップロードプリントの関連情報に、ユーザに注意喚起する情報が含まれている場合には必ず消耗品情報42cを表示し、ユーザに注意喚起する情報が含まれていない場合には消耗品情報42cを表示しないという表示条件とする例も考えられる。かかる表示条件は、「システム設定」のタブ35(
図3(a)参照)で設定してもよい。
【0039】
図7は、表示部24に関連情報を表示する第2の実施形態を説明する図であり、(a)はアップロードプリントするファイルを選択操作する状態を示し、(b)が、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示す。なお、
図7(a)は、
図6(a)と同じであることから、その説明を省略する。
アップロードプリントの画面においてファイルを選択すると、
図7(b)に示すように、かかるユーザの操作に応じて、アップロードプリントの関連情報として、領域40に「黒トナー切れ」という消耗品情報42dが表示される。かかる消耗品情報42dは、「ホーム」のタブ31が選択操作されるものであるが、関連情報表示対応表に従って、「マイページ」のタブ32において表示される。これにより、プリントを実行する前の段階で、エラー発生の報知を受けることができ、そのままプリントを実行した場合のエラー発生とその対応を回避することができる。
なお、
図7(b)の消耗品情報42dは、
図6(b)の消耗品情報42cとは異なり、エラー情報であることから、エラーが発生する場合に表示されるものであり、エラーが発生していない場合には表示されない。
【0040】
図8は、表示部24に関連情報を表示する第3の実施形態を説明する図であり、(a)は親展ボックスにおいてファイルを選択操作した状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示す。
図8(a)に示すように、表示部24のタブ領域30にある「マイページ」のタブ32が選択操作され、親展ボックスの画面に移行すると、表示領域40には、親展ボックスを示す領域42eと、プリントの実行を指示するための領域42bが表示される。ユーザは、領域42bにおいて、親展ボックスの中からプリントするファイルを選択する。
【0041】
その後、プリントの実行を指示するための領域42bが押されると、かかるユーザの操作に応じて、
図8(b)に示すように、領域40にジョブ情報42fが表示される。ジョブ情報42fの内容は、「ジョブ」のタブ33(
図3(a)参照)が選択操作されることで表示される内容であるが、親展ボックスに関連付けられた関連情報であることから、「ジョブ」のタブ33の選択操作を行わずに表示される。
表示される関連情報は、ユーザがすでに実行指示済みのジョブについての情報である「014プリント file4, file5 実行待ち」が含まれるほか、他のユーザによるジョブについての情報、例えば「013 コピー **** 実行中」等も含まれる。これにより、自身が指示したジョブの状況を把握することができる。
なお、他のユーザによるジョブの情報については、一部の表示が省略され、代わりに「****」に置き換えられている。
【0042】
図9は、表示部24に関連情報を表示する第4の実施形態を説明する図であり、(a)は親展ボックスにおいてファイルを選択操作する状態を示し、(b)は、(a)の後にプリント操作しようとしている状態を示し、(c)が、プリント操作した状態を示す。なお、
図9(a)及び(c)は、上述した
図8(a)及び(b)に対応するものである。
図9(a)に示すように、ユーザは、領域42bにおいて、親展ボックスの中からプリントするファイルを選択し、その後、同図(b)に示すように、プリントの実行を指示するための領域42bにホバーすると、親展ボックスのプリント実行の指示を行う前の段階のジョブ情報42gが表示される。これにより、プリント実行の指示を行っても円滑にプリントされるかどうかを確認できる。
【0043】
そして、領域42bが押されると、
図9(c)に示すように、親展ボックスのプリント実行の情報が追加されたジョブ情報42fが表示される。これにより、指示を行ったプリント実行のジョブ情報42fを確認することができる。
【0044】
図10は、表示部24に関連情報を表示する第5の実施形態を説明する図であり、(a)は、システム設定においてサウンド設定を行う状態を示し、(b)は、(a)の後にサウンド設定を変更した状態を示し、(c)は、サウンド設定の変更を保存しようとする状態を示す。
ユーザによりタブ35が選択されることで、表示部24の表示領域40にシステム設定が表示される。
図10(a)に示す例では、サウンド設定の画面であり、音の出力の有無を設定する領域42hと、音量を設定する領域42iと、サウンド設定の保存を指示するための領域42jと、が表示領域40に表示されている。
【0045】
領域42hは、音の出力の有無を設定するためのチェックボックスがあり、かかるチェックボックスのオン/オフにより、音を出力するかしないかを設定することができる。また、領域42iは、音量を設定するためのバーがあり、かかるバーを操作することで、音量を設定することができる。
図10(a)に示す例では、音の出力はオンであり、音量は50%である。
【0046】
ユーザは、音量を上げる設定を行うために、
図10(b)に示すように、領域42iのバーを75%に設定変更している。その後、
図10(c)に示すように、設定変更を保存するために、領域42jの保存ボタンにホバーすると、関連情報として、保存ボタンを押して変更される前の現在のサウンド設定の情報42kが表示される。現在のサウンド設定の情報42kは、マシン情報であり、設定を変更する前の前記装置の設定に関する情報の一例である。
これにより、設定内容を視認しつつ保存ボタンを押すことができ、ユーザの操作性を高めることができる。
【0047】
ここで、ユーザ端末20における受信部21や送信部22、操作検知部25、制御部26は、CPU(Central Processing Unit)ないしプロセッサで構成することができる。CPUは、ROM(Read Only Memory)に記憶されているプログラムを読み出し、RAM(Random Access Memory)を作業エリアにしてプログラムを実行する。CPUによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、共有サーバ(不図示)へ提供し得る。また、CPUによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて共有サーバ(不図示)にダウンロードしてもよい。
【0048】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【符号の説明】
【0049】
10…画像形成装置、20…ユーザ端末、23…ディスプレイ、24…表示部、25…操作検知部、26…制御部、27…関連情報表示制御部、29…記憶部、31~35…タブ、42a,42b,42e、42h、42i、42j…領域、42c,42d…消耗品情報、42f、42g…ジョブ情報、42k…現在のサウンド設定の情報