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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】紫外線治療装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
A61N5/06 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021014890
(22)【出願日】2021-02-02
(65)【公開番号】P2022118400
(43)【公開日】2022-08-15
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】小林 勇介
(72)【発明者】
【氏名】小川 義正
(72)【発明者】
【氏名】富田 守
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-507401(JP,A)
【文献】特表2006-507867(JP,A)
【文献】特開2020-049142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患部に紫外線を含む治療光を照射する光源部と、アタッチメントとを備える紫外線治療装置であって、
前記光源部は、
筐体と、
前記筐体の内部に配置されて前記紫外線を放射する光源と、
前記筐体の前端部に設けられ、前記治療光を放射する窓部材と、
前記窓部材を冷却する冷却空間と、を備え、
前記アタッチメントは、
前記窓部材における前記治療光の放射側に前記窓部材に対して離間して配置され、
前記治療光が通過する開口を有する枠部と、
前記枠部を前記窓部材から離間させて支持する支持部と、を備え、
前記冷却空間は、
前記アタッチメントの前記枠部と前記窓部材との間に形成された、外気が通風可能な空間であり、前記開口が塞がれた状態で前記筐体の外部と連通する空間である
ことを特徴とする紫外線治療装置。
【請求項2】
前記支持部は、複数の脚部により構成されていることを特徴とする請求項に記載の紫外線治療装置。
【請求項3】
前記支持部は、少なくとも1つの貫通孔を有する板状部材により構成されていることを特徴とする請求項に記載の紫外線治療装置。
【請求項4】
前記アタッチメントは、前記治療光の照射領域に応じた前記開口を有し、前記筐体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の紫外線治療装置。
【請求項5】
患部に紫外線を含む治療光を照射する光源部を備える紫外線治療装置であって、
前記光源部は、
筐体と、
前記筐体の内部に形成された収容部と、
前記収容部の内部に配置されて前記紫外線を放射する光源と、
前記筐体の前端部に設けられ、前記収容部の前端部を閉塞し、前記治療光を放射する窓部材と、
前記窓部材を冷却する冷却空間と、
記窓部材に対向して配置され、前記光源が実装された基板とを、備え、
前記収容部は、前記基板と前記窓部材と前記光源の放射光を前記窓部材に導光する導光路とよりなり、
前記冷却空間は、前記収容部の前記導光路の外面と前記筐体の内面との間に形成された空間であって、前記筐体の内部に通流する冷却風が流れる空間であることを特徴とする外線治療装置。
【請求項6】
患部に紫外線を含む治療光を照射する光源部を備える紫外線治療装置であって、
前記光源部は、
筐体と、
前記筐体の内部に形成された収容部と、
前記収容部の内部に配置されて前記紫外線を放射する光源と、
前記筐体の前端部に設けられ、前記収容部の前端部を閉塞し、前記治療光を放射する窓部材と、
前記窓部材を冷却する冷却空間と、
記収容部における前記窓部材と前記光源との間に配置されて前記収容部内の空間を前記光源側の第一空間と前記窓部材側の第二空間とに区画し、前記治療光を透過する隔離板とを、備え、
前記冷却空間は、前記収容部内における前記第二空間であることを特徴とする外線治療装置。
【請求項7】
前記第二空間の体積は、前記第一空間の体積よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の紫外線治療装置。
【請求項8】
前記隔離板は、前記光源の放射光のうち、波長350nm以下の光を実質的に遮断するフィルタであることを特徴とする請求項またはに記載の紫外線治療装置。
【請求項9】
患部に紫外線を含む治療光を照射する光源部を備える紫外線治療装置であって、
前記光源部は、
筐体と、
前記筐体の内部に配置されて前記紫外線を放射する光源と、
前記筐体の前端部に設けられ、前記治療光を放射する窓部材と、
前記窓部材を冷却する冷却空間と、
前記窓部材に対向して配置され、前記光源が実装された基板と、
前記基板の前記窓部材とは反対側の面に取り付けられ、前記基板の熱を放熱するヒートシンクと、を備え、
前記光源は、前記基板と前記窓部材と前記光源の放射光を前記窓部材に導光する導光路とよりなる収容部の内部に配置されており、
前記ヒートシンクは、前記収容部の外部に配置されていることを特徴とする外線治療装置。
【請求項10】
前記光源は、LEDであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の紫外線治療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線照射によって皮膚疾患を治療する紫外線治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光線治療として、UVA(波長320nm~400nm)、UVB(波長280~320nm)といった波長域の紫外線を用いる紫外線治療が存在する。紫外線治療とは、紫外線照射により免疫抑制を図り、治療効果を得るものである。
例えば特許文献1には、紫外線光源としてLEDを用いた紫外線治療装置が開示されている。このような紫外線治療装置において、紫外線光源であるLEDは、医者や患者が直接接触しないように、或いは、外部から衝撃が加わらないように筐体内に配置されており、筐体の前方には、紫外線を透過する窓部材が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-49142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、LEDの高出力化が進んでおり、LEDが高温になりやすく、その影響により筐体内が高温になり、窓部材が高温になるという問題があった。
窓部材の前方には患者の治療部位がくるため、窓部材が高温になった状態で治療部位が窓部材に接触したり接近したりすると、患者が火傷を負うおそれがある。
そこで、本発明は、窓部材の温度上昇を抑制することができる紫外線治療装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る紫外線治療装置の一態様は、患部に紫外線を含む治療光を照射する光源部を備える紫外線治療装置であって、前記光源部は、筐体と、前記筐体の内部に配置されて前記紫外線を放射する光源と、前記筐体の前端部に設けられ、前記治療光を放射する窓部材と、前記窓部材を冷却する冷却空間と、を備える。
このように、光源部は、窓部材を冷却する冷却空間を備える。したがって、窓部材の温度上昇を抑制することができ、輻射熱等により患者の治療部位が火傷を負うといった事態を回避することができる。
【0006】
また、上記の紫外線治療装置は、前記窓部材における前記治療光の放射側に前記窓部材に対して離間して配置され、前記治療光が通過する開口を有するアタッチメントをさらに備え、前記冷却空間は、前記アタッチメントと前記窓部材との間に形成された、外気が通風可能な空間であってもよい。
この場合、アタッチメントによって、患者の治療部位が窓部材に接触することを物理的に防止することができる。また、アタッチメントに患者の治療部位を接触させることにより、光源から治療部位までの距離を一定に保って紫外線照射を行うことができ、安定した治療効果が得られる。さらに、窓部材の前方であるアタッチメントと窓部材との間には、外気が通風可能であるため、窓部材の熱を効率良く逃がし、窓部材の温度上昇を適切に抑制することができる。
【0007】
さらに、上記の紫外線治療装置において、前記アタッチメントは、前記開口を有する枠部と、前記枠部を前記窓部材から離間させて支持する支持部と、を備え、前記冷却空間は、前記枠部と前記窓部材との間の空間であり、前記開口が塞がれた状態で前記筐体の外部と連通する空間であってもよい。
この場合、アタッチメントの枠部に患者の治療部位を接触させて、枠部の開口を治療部位で塞いだ場合にも、窓部材の前方の空間に外気が流れ込むようにすることができる。したがって、装置稼働中に、窓部材を適切に冷却することができる。
【0008】
また、上記の紫外線治療装置において、前記支持部は、複数の脚部により構成されていてもよい。この場合、窓部材の前方の空間に外気が流れ込みやすい構成とすることができる。
さらにまた、上記の紫外線治療装置において、前記支持部は、少なくとも1つの貫通孔を有する板状部材により構成されていてもよい。この場合、窓部材の前方の空間に適切に外気が流れ込むようにすることができる。また、支持部によって枠部を安定して支持することができる。
【0009】
また、上記の紫外線治療装置において、前記アタッチメントは、前記治療光の照射領域に応じた前記開口を有し、前記筐体に対して着脱可能に構成されていてもよい。
この場合、アタッチメントを取り外して窓部材の表面に付着した汚れを容易に清掃することができ、窓部材における治療光の透過率低下や劣化を抑制することができる。また、開口の大きさや形状が異なるアタッチメントに付け替えることができるので、患部の大きさや形状に合わせた紫外線照射が可能である。
【0010】
また、上記の紫外線治療装置において、前記光源は、前記筐体の内部に形成された収容部に配置されており、前記窓部材は、前記収容部の前端部を閉塞しており、前記冷却空間は、前記収容部の外面と前記筐体の内面との間に形成された空間であって、前記筐体の内部に通流する冷却風が流れる空間であってもよい。
この場合、収容部の外面と筐体の内面との間に形成された空間によって、収容部の内部の空間の熱を逃がすことができ、窓部材の温度上昇を抑制することができる。
【0011】
さらに、上記の紫外線治療装置において、前記光源部は、前記窓部材に対向して配置され、前記光源が実装された基板をさらに備え、前記収容部は、前記基板と前記窓部材と前記光源の放射光を前記窓部材に導光する導光路とよりなり、前記冷却空間は、前記導光路の外面と前記筐体の内面との間に形成された空間であってもよい。
この場合、収容部の内部の空間の熱をより適切に逃がすことができ、光源からの熱が窓部材に伝わることを適切に抑制することができる。ここで、導光路は、光源の放射光を反射する反射板により構成することもできる。反射板が熱伝導率の高いアルミニウム等により構成されている場合、より効果的に収容部の内部の空間の熱を反射板の外側の空間に逃がすことができる。
【0012】
また、上記の紫外線治療装置において、前記光源は、前記筐体の内部に形成された収容部に配置されており、前記窓部材は、前記収容部の前端部を閉塞しており、前記光源部は、前記収容部における前記窓部材と前記光源との間に配置されて前記収容部内の空間を前記光源側の第一空間と前記窓部材側の第二空間とに区画し、前記治療光を透過する隔離板をさらに備え、前記冷却空間は、前記収容部内における前記第二空間であってもよい。
この場合、第二空間によって、光源が配置された第一空間の熱を窓部材に伝わりにくくすることができ、窓部材の温度上昇を抑制することができる。
【0013】
さらにまた、上記の紫外線治療装置において、前記第二空間の体積は、前記第一空間の体積よりも大きくてもよい。この場合、第一空間の熱を窓部材により伝わりにくくすることができる。
また、上記の紫外線治療装置において、前記隔離板は、前記光源の放射光のうち、波長350nm以下の光を実質的に遮断するフィルタであってもよい。この場合、350nm以下の光を治療光から実質的に取り除くことができ、紅斑作用や即時黒化作用を低減することができる。また、フィルタによって熱の一部をカットすることもできる。
【0014】
また、上記の紫外線治療装置において、前記光源部は、前記窓部材に対向して配置され、前記光源が実装された基板と、前記基板の前記窓部材とは反対側の面に取り付けられ、前記基板の熱を放熱するヒートシンクと、を備え、前記光源は、前記基板と前記窓部材と前記光源の放射光を前記窓部材に導光する導光路とよりなる収容部の内部に配置されており、前記ヒートシンクは、前記収容部の外部に配置されていてもよい。
この場合、ヒートシンクによる冷却効果を向上させることができ、第一空間の温度上昇を抑制し、窓部材の温度上昇をより適切に抑制することができる。
【0015】
さらに、上記の紫外線治療装置において、前記光源は、LEDであってもよい。この場合、装置の小型化、軽量化が可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、窓部材の温度上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態の紫外線治療装置の一例を示す全体構成図である。
図2】光源部の外観の一例を示す図である。
図3】光源部の具体的構成例を示す断面図である。
図4】光源部の具体的構成例を示す断面図である。
図5】光源部の具体的構成例を示す断面斜視図である。
図6】冷却風の流れを説明する図である。
図7】冷却風の流れを説明する図である。
図8】光源部にアタッチメントを装着した状態を示す図である。
図9】アタッチメントの一例である。
図10】アタッチメントの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における紫外線治療装置10の一例を示す全体構成図である。
この紫外線治療装置10は、患部に、UVA1領域にスペクトルを有する治療光を照射するUVA1療法を行う、皮膚疾患用の治療装置である。
UVA1療法は、340nm~400nmの紫外線を利用する治療法で、UV-B領域の紫外線を利用する治療法に比べ、皮膚の深部まで届くことが特徴である。そのため、真皮に病因を有する疾患に有効であり、アトピーや痒疹、強皮症に対して効果が高いことが知られている。
本実施形態では、紫外線治療装置10が、強皮症を治療するための治療装置である場合について説明する。
【0019】
図1に示すように、紫外線治療装置10は、光源部20と、光源部20を制御する制御部30と、を備える。光源部20および制御部30は、支持体11によって支持されている。
支持体11は、床面上において車輪18を介して支持される架台12と、架台12の中央部において上方に伸びる支柱13と、支柱13の上端部において当該支柱13に対して光源部20を揺動自在に支持する作動アーム14と、を備える。支持体11において、光源部20は、作動アーム14の先端部に取り付けられている。光源部20は、水平方向に設けられた回転軸27eを中心にチルト回転が可能に構成されている。
【0020】
また、制御部30は、固定部材(図示省略)によって、例えば支柱13の中央部に取り付けられている。
制御部30は、例えば直方体状の筐体37と、筐体37の側面に設けられたグラフィック操作パネル39と、を備える。グラフィック操作パネル39は、紫外線治療装置10の操作者(例えば、医者)が操作することができる。
【0021】
図2は、光源部20の外観の一例を示す図である。
図2に示すように、光源部20は、筐体27と、筐体27の前端部に設けられた例えば矩形状の窓部材28と、を備え、窓部材28から治療光を放射する。この窓部材28は、患者の疾患部位に治療光を照射するための光照射窓である。
光源部20には、図1に示すように、当該光源部20を手動によって揺動させるための手動レバー19が設けられていてもよい。
【0022】
図3および図4は、光源部20の具体的構成を示す断面図である。ここで、図3は、光源部20を上面から見た断面図、図4は、光源部20を側面から見た断面図である。
この図3および図4に示すように、光源部20は、筐体27の内部に形成された収容部27aに配置された光源ユニット21を備える。光源ユニット21は、収容部27aにおいて、窓部材28に対向するように配置されている。また、窓部材28は、収容部27aの前端部の開口29を閉塞するように配置されている。
【0023】
光源ユニット21は、光源として複数のLED素子22aを備える。複数のLED素子22aは、例えば矩形平板状のLED基板22bに実装されている。例えば、複数のLED素子22aは、LED基板22b上に、所定の間隔で縦横に並んだ格子状に配置することができる。例えば、LED素子22aを64個用いる場合、LED素子22aは縦横8×8で格子状に配置することができる。なお、LED素子22aの個数や配置は上記に限定されない。
また、光源部20は、収容部27aの内面に、LED素子22aから放射される光を反射する反射板27bを備えていてもよい。反射板27bの一端はLED基板22bの外縁部に連結され、反射板27bの他端は窓部材28の外縁部に連結されており、反射板27bによってLED素子22aの放射光を窓部材28に導光する導光路が形成されている。なお、収容部27aの内面に鏡面加工等を施すことで、収容部27aの内面に反射特性を付与するようにしてもよい。
【0024】
複数のLED素子22aは、それぞれ365nmにピーク波長を有する紫外線を放射する。ピーク波長365nmの紫外線は、強皮症の治療光として最も有効な光である。なお、複数のLED素子22aが放射する紫外線は、波長350nm以下の光も含む。具体的には、複数のLED素子22aは、365nmにピーク波長を有し、波長340nm~400nmの範囲の紫外線(UVA1)を放射する。
LED素子22aとしては、例えばAlInGaN系半導体よりなる表面実装型LED素子を用いることができる。
【0025】
光源ユニット21には、当該光源ユニット21が備える複数のLED素子22aに電力を供給するためのケーブル(図示省略)が電気的に接続されている。このケーブルにより、光源部20(光源ユニット21)と図1に示す制御部30とが電気的に接続される。
制御部30は、筐体37の内部に、LED駆動用電源ユニットやPLC(programmable logic controller)などの制御ユニットが配設され、光源部20が備える複数のLED素子22aを駆動制御し、光源部20が放射する光の放射照度や放射時間などを制御することができる。
なお、制御部30は、複数のLED素子22aを個別に駆動制御可能であってもよい。この場合、制御部30は、患部の大きさおよび患部の形状に応じて、複数のLED素子22aの一部を選択的に点灯することができる。
【0026】
また、光源部20は、収容部27aにおいて、複数のLED素子22aと窓部材28との間に配置されたフィルタ23を備える。フィルタ23は、複数のLED素子22aの放射光のうち、波長350nm以下、好ましくは波長355nm以下の光を実質的にカットする(遮断する)。なお、複数のLED素子22aは、UVA1の波長範囲(340nm~400nm)の光を放射するため、フィルタ23は、波長340nm以上350nm以下、好ましくは波長340nm以上355nm以下の光を実質的にカットするものであってもよい。
フィルタ23は、例えば、色ガラスフィルタとすることができる。この場合、フィルタ23の材料としては、珪酸塩ガラス、リン酸塩ガラスなどを用いることができる。
【0027】
フィルタ23は、光源ユニット21と窓部材28との間に配置され、収容部27a内の空間を、光源ユニット21側の空間(第一空間)Aと窓部材28側の空間(第二空間)Bとに区画する隔離板として機能する。空間Aは、LED素子22aが発する熱により高温となる光源空間であり、空間Bは、隔離板(フィルタ)23によって空間Aの熱を窓部材28に伝わりにくくするための緩衝空間である。つまり、空間Bは、窓部材28を冷却する機能を有する冷却空間として機能する。
例えば図5に示すように、フィルタ23は、収容部27aの断面形状よりも大きく、収容部27a内の空間を完全に分離している。つまり、空間Aと空間Bとは連通していない。
ここで、空間Bの体積は、空間Aの体積よりも大きい。空間Bの体積は、空間Aの体積の2倍以上であることがより好ましい。
【0028】
このように、光源部20は、365nmにピーク波長を有する光を放射する複数のLED素子22aを有し、フィルタ23は、複数のLED素子22aからの放射光を入射し、当該放射光のうち、波長350nm以下、好ましくは波長355nm以下の光を実質的にカットし、透過光を治療光として出射する。そして、フィルタ23の透過光である治療光は、窓部材28から放出される。
ここで、窓部材28としては、上記治療光に対する光透過性を有すると共に、高い機械的強度を有するものを用いることが好ましい。窓部材28の材質の具体例としては、例えば石英ガラスなどが挙げられる。窓部材28の材質を石英ガラスとすることで、高い機械的強度を備えることができ、衝撃による破損等を防ぐことができる。また、窓部材28に汚れが付着した際に、アルコール等で容易に清掃することが可能である。
【0029】
また、光源部20は、光源ユニット21の窓部材28とは反対側の収容部27a外方に、光源ユニット21を冷却するためのヒートシンク24を備える。
ヒートシンク24は、LED基板22bにおけるLED素子22aが実装された面とは反対側の面に取り付けられたベース部24aと、ベース部24aに取り付けられた多数のフィン24bとにより構成されている。フィン24bは、水平かつ平行に配置されている。ヒートシンク24(ベース部24a、フィン24b)は、熱伝導性の高いアルミや銅などにより構成することができる。
【0030】
また、図3に示すように、筐体27の後端部(窓部材28が設けられた面とは反対側の面)には、筐体27外の外気を筐体27内に吸気するための吸気口27cが形成されている。具体的には、吸気口27cは、ヒートシンク24の両側で且つヒートシンク24の後方の位置に形成されている。
また、図3および図4に示すように、ヒートシンク24の後方の筐体27の底面には、筐体27内の気体を筐体27外に排気するための排気口27dが形成されている。
【0031】
さらに、光源部20は、筐体27内におけるヒートシンク24の両側で且つ吸気口27cの前方に配置された吸気ファン25(図3参照)と、筐体27内における排気口27dの上方に配置された排気ファン26(図4参照)と、を備える。
吸気ファン25は、吸込み口を吸気口27cに対向させるとともに、吐出し口をヒートシンク24の側面に対向させて配置されている。
また、排気ファン26は、吸込み口を上方に向けるとともに、吐出し口を排気口27dに対向させて配置されている。
【0032】
図6の矢印で示すように、吸気ファン25は、吸気口27cから筐体27内に外気(冷却風)を取り込み、ヒートシンク24の側面に向けて冷却風を送風する。吸気ファン25は、例えばシロッコファンとすることができる。このように、ヒートシンク24には、図6の矢印で示すように左右両側から冷却風が導入される。このとき、ヒートシンク24のフィン24bは冷却風の送風方向に延伸しているため、ヒートシンク24に導入された冷却風は、ヒートシンク24のフィン24bと平行に流れる。
ヒートシンク24の左右両側から導入されてフィン24b間の流路を流れた冷却風は、例えばヒートシンク24の中央でぶつかり、図6および図7の矢印で示すようにヒートシンク24の後方に流れる。そして、図7の矢印で示すように、排気ファン26は、ヒートシンク24の後方に流れた冷却風を吸引し、排気口27dから筐体27外に排気する。排気ファン26は、例えば軸流ファンとすることができる。
【0033】
このように、吸気ファン25は筐体27の後方から冷却風を取り込み、排気ファン26は筐体27の下方に向けて冷却風を排気する。つまり、吸気ファン25により筐体27の内部に冷却風を取り込む吸気方向と、排気ファンにより筐体27の内部の冷却風を筐体27の外部に排気する排気方向とは異なる(交差する)。具体的には、吸気ファン25による吸気方向と排気ファン26による排気方向とは90°異なる。
ここで、吸気ファン25による吸気量と排気ファン26による排気量とは、略同じ風量である。
【0034】
さらに、図4に示すように、筐体27内において、収容部27aの外面と筐体27の内面との間には空間Cが形成されている。具体的には、この空間Cは、導光路を形成する反射板27bの外面と筐体27の内面との間に形成された空間である。空間Cは、窓部材28の側面(図4における上下面)に隣接する空間とすることもできる。
空間Cは、ヒートシンク24が配置された空間と連通しており、筐体27の内部に通流する冷却風が流れる空間となっている。空間Cの気体は、空間Aおよび空間Bから反射板27bを介して熱を奪い、空間Cの温まった気体は、図7の矢印で示すように排気ファン26により引き抜かれ、排気される。
つまり、空間Cは、空間Aおよび空間Bを冷却し、結果として窓部材28を冷却する機能を有する冷却空間として機能する。なお、空間Cには、吸気ファン25により筐体27の内部に取り込まれた冷却風の一部が供給される構成であってもよい。
【0035】
また、図8に示すように、窓部材28の前方(治療光の放射側)には、窓部材28に対して離間して、照射用のアタッチメント40を装着することができる。アタッチメント40は、例えば樹脂により構成することができる。また、アタッチメント40の厚みは、例えば3cmとすることができる。
アタッチメント40を装着することで、患者の治療部位が窓部材28に接触することを物理的に防止することができる。また、アタッチメント40を患者の治療部位に接触させることで、光源から治療部位までの距離を一定に保って紫外線照射を行うことができ、紫外線照度を一定にして、治療効果を一定に保つことができる。
アタッチメント40は、筐体27に対して着脱可能に構成されている。例えば、アタッチメント40は、筐体27に対してマグネット等により着脱することができる。なお、アタッチメント40の着脱方式は上記に限定されない。
【0036】
図9は、アタッチメント40の具体的構成例を示す図である。
この図9に示すように、アタッチメント40は、中央に開口を有する枠部41と、枠部41を支持する支持部42と、を備える。
枠部41は、アタッチメント40が筐体27に装着された状態において、窓部材28に対向して配置され、患者の患部に接触もしくは接近するため樹脂材料であることが望ましい。そして、枠部41の中央に設けられた開口を介して、窓部材28から放射された治療光が患部に照射される。枠部41の開口の大きさおよび形状は、患部に応じた大きさおよび形状となっている。支持部42は、複数の脚部により構成されている。
【0037】
また、アタッチメント40は、筐体27の前面に取り付けられる取付部43をさらに備えていてもよい。この場合、支持部(脚部)42の一端が枠部41に固定され、他端が取付部43に固定される。アタッチメント40がマグネットにより筐体27に取り付けられる構造である場合、取付部43および筐体27の一方が、マグネットが埋設されたマグネット設置部となり、他方が金属設置部となる。取付部43がマグネット設置部となる場合、取付部43における筐体27の前面と対向する面にマグネットが埋設され、筐体27の前面が金属設置部となる。一方、筐体27がマグネット設置部となる場合、筐体27の前面にマグネットが埋設され、取付部43における筐体27の前面と対向する面が金属設置部となる。
ただし、アタッチメント40の着脱方式によっては、必ずしも取付部43を備える必要はない。例えば、筐体27の前面に脚部42が差し込まれる穴が形成されている場合、その穴に脚部42を挿入することでアタッチメント40を筐体27に固定してもよい。
【0038】
アタッチメント40が筐体27に装着された状態において、枠部41と筐体27との間には、脚部42によって空間Dが形成される。空間Dは、窓部材28に隣接し、枠部41の開口が塞がれた場合にも外部と連通する空間である。
そのため、窓部材28の前方表面は外気によって冷却される。つまり、空間Dは、窓部材28を冷却する機能を有する冷却空間として機能する。
【0039】
また、筐体27には、異なる種類のアタッチメントを装着することもできる。
例えば、患者の治療部位が比較的狭い場合には、図10に示すように狭所用のアタッチメント50を装着するようにしてもよい。
アタッチメント50は、中央に開口を有する枠部51と、枠部51を支持する支持部52と、を備える。
枠部51は、アタッチメント50が筐体27に装着された状態において、窓部材28に対向して配置され、患者の患部に接触もしくは接近するため樹脂材料であることが望ましい。枠部51の開口の大きさおよび形状は、患部に応じた大きさおよび形状となっており、図9に示すアタッチメント40の枠部41の開口よりも小さい。支持部52は、複数の貫通孔(スリット)52aを有する板状部材である。
【0040】
また、アタッチメント50は、筐体27の前面に取り付けられる取付部53をさらに備えていてもよい。アタッチメント50がマグネットにより筐体27に取り付けられる構造である場合、取付部53および筐体27の一方が、マグネットが埋設されたマグネット設置部となり、他方が金属設置部となる。取付部53がマグネット設置部となる場合、取付部53における筐体27の前面と対向する面にマグネットが埋設され、筐体27の前面が金属設置部となる。一方、筐体27がマグネット設置部となる場合、筐体27の前面にマグネットが埋設され、取付部53における筐体27の前面と対向する面が金属設置部となる。
アタッチメント50が筐体27に装着された状態において、枠部51と筐体27との間には、支持部52によって空間Dが形成される。空間Dは、窓部材28に隣接し、枠部51の開口が塞がれた場合にもスリット52aによって外部と連通する空間である。
【0041】
紫外線治療装置10を使用する際には、操作者が図1に示す手動レバー19を握り、光源部20を、窓部材28が患者の疾患部位と対向する位置に配置する。紫外線治療装置10は、放射照度の安定的な確保の観点から、疾患部位とアタッチメント40(または50)とが接触した状態で使用されることが好ましい。そして、操作者が、制御部30のグラフィック操作パネル39を操作することで、光源部20においては、制御部30から電力が供給されたLED素子22aが点灯され、患者の疾患部位に対して、治療光が照射(面照射)される。
【0042】
本実施形態における紫外線治療装置10においては、光源部20から放射される治療光が、365nmにピーク波長を有する光となる。そのため、当該治療光を患部に照射することにより、強皮症の皮膚硬化の原因となっているコラーゲンを分解、断片化する酵素であるコラーゲナーゼ(MMP1)を、有意差をもって発現させることができる。したがって、強皮症に対する優れた治療効果が得られる。
また、本実施形態における紫外線治療装置10においては、光源部20から放射される治療光が、波長350nm以下の光が実質的にカットされた光となる。波長340nm付近の光は、紫外線の照射直後に皮膚を黒化させる即時黒化作用を引き起こしやすい。また、波長328nm以下の光は、短波長になるほど紅斑作用を引き起こしやすい。波長350nm以下の光を治療光から実質的に取り除くことで、当該治療光を患部に照射した場合の紅斑作用や即時黒化作用を抑制することができる。
【0043】
また、本実施形態における紫外線治療装置10は、窓部材28における治療光の放射側に窓部材28に対して離間して配置された、治療光が通過する開口を有するアタッチメント40または50を備えることができる。
照射アタッチメントを用いない場合、治療中に窓部材28に人の皮脂が付き、油分が窓部材28に付着することにより紫外線の透過率が低下するという問題がある。また、窓部材28についた油分によって、その部分が高温となり窓部材28が劣化するという問題もある。
本実施形態のように照射アタッチメントを用いることで、患者の治療部位が窓部材28に接触することを物理的に防止することができる。また、照射アタッチメントに患者の治療部位を接触させることにより、光源から治療部位までの距離を一定に保って紫外線照射を行うことができる。
【0044】
さらに、アタッチメント40、50は、それぞれ治療光の照射領域に応じた開口を有し、筐体27に対して着脱可能に構成することができる。
このように、アタッチメント40、50を筐体27に対して着脱可能に構成することで、アタッチメント40、50を取り外して窓部材28の表面に付着した汚れを容易に清掃することができる。したがって、窓部材28における治療光の透過率低下や劣化を抑制することができる。また、開口の大きさや形状が異なるアタッチメントに付け替えることができるので、患部の大きさや形状に合わせた紫外線照射が可能である。
なお、アタッチメント40、50は、上下・左右対称形状とすることで、筐体27への取付け方向を問わず着脱することができる。また、取付け部分の形状を特化することで、非対称形状のアタッチメントを特定位置に取り付けられるようにしてもよい。
【0045】
さらに、本実施形態における紫外線治療装置10において、光源部20は、窓部材28を冷却する冷却空間を備える。ここで、冷却空間は、例えば図4に示す空間Bや空間C、図9に示す空間Dである。
このように、光源部20が、窓部材28を冷却する冷却空間を備えることで、窓部材28の温度上昇を抑制することができる。したがって、患者の治療部位を窓部材28に近づけたときに、輻射熱により患者の治療部位が火傷を負うといった事態を回避することができる。
【0046】
具体的には、冷却空間としての空間Bは、収容部27a内において隔離板(フィルタ)23により区画された空間であり、窓部材28に隣接して当該窓部材28の後方に形成された空間である。
従来の紫外線治療装置において、光源が配置された空間と窓部材が配置された空間とを完全に区画する技術思想はなく、光源が配置された空間と窓部材が配置された空間とは連通された1つの空間である。そのため、光源から発せられる熱により当該空間内が高温になり、窓部材が高温になるという問題があった。
【0047】
本実施形態では、光源部20は、収容部27aにおける窓部材28とLED素子(光源)22aとの間に配置されて収容部27a内の空間を光源側の空間(第一空間)Aと窓部材側の空間(第二空間)Bとに区画し、治療光を透過する隔離板(フィルタ23)を備える。
このように、収容部27a内を光源側の空間Aと窓部材側の空間Bとに区画することで、窓部材28の後方の空間Bは、光源の熱により高温となる空間Aと窓部材28との間の緩衝空間となり、この空間Bによって、空間Aの熱を窓部材28に伝わりにくくすることができる。したがって、窓部材28の温度上昇を適切に抑制することができる。
【0048】
また、空間Bの体積を、空間Aの体積よりも大きくすることで、空間Aの熱を窓部材28により伝わりにくくすることができる。
さらに、フィルタ23が隔離板の役割を兼ねることができるので、構成部品を削減することができる。また、フィルタ23によって熱の一部をカットすることもできる。
また、光源部20は、LED基板22bの窓部材28とは反対側の面に取り付けられ、LED基板22bの熱を放熱するヒートシンク24を備える。ここで、LED素子22aは収容部27aの内部に配置され、ヒートシンク24は、収容部27aの外部に配置されている。このように、ヒートシンク24を、LED素子22aが配置された収容部27aの外方に配置することで、ヒートシンク24による冷却効果を向上させることができ、空間Aの温度上昇を効果的に抑制することができる。その結果、窓部材28の温度上昇をより適切に抑制することができる。
【0049】
また、冷却空間としての空間Cは、収容部27aの外面と筐体27の内面との間に形成された空間であり、筐体27の内部に通流する冷却風が流れる空間である。
このように、収容部27aの外面と筐体27の内面との間に空間を形成することで、収容部27aの内部の空間(空間Aや空間B)の熱を空間Cに逃がすことができる。また、空間Cを冷却風が流通可能な空間とすることで、空間C内の温まった冷却風を引き抜いたり、フレッシュな冷却風を供給したりすることができる。これにより、収容部27aの内部の空間の温度上昇を抑制し、窓部材28の温度上昇を抑制することができる。
具体的には、空間Cは、収容部27aを構成する反射板27bの外面と筐体27の内面との間に形成された空間とすることができる。反射板27bは、例えば熱伝導率の高いアルミニウム等により構成することができる。したがって、この場合、より効果的に収容部27aの内部の空間の熱を反射板27bの外側の空間Cに逃がすことができる。
【0050】
さらに、冷却空間としての空間Dは、アタッチメント40と窓部材28との間に形成された、外気が通風可能な空間であり、窓部材28に隣接して当該窓部材28の前方に形成された空間である。
このように、窓部材28の前方に外気が通風可能な構成とすることで、窓部材28の熱を効率良く逃がし、窓部材28の温度上昇を適切に抑制することができる。
【0051】
具体的には、アタッチメント40は、治療光が通過する開口を有する枠部41と、枠部41を窓部材28から離間させて支持する支持部42と、を備える。そして、空間Dは、枠部41と窓部材28との間の空間であって、枠部41の開口が塞がれた状態で筐体27の外部と連通する空間となっている。
治療中、アタッチメントの開口は治療部位で塞がれるため、当該アタッチメントが、当該開口が塞がれた状態において窓部材の前方の空間が閉塞状態となるような構成の場合、装置稼働中、窓部材が冷却されずに高温となる。すると、窓部材の輻射熱により患者の治療部位が火傷を起こすおそれがある。
【0052】
本実施形態では、アタッチメント40は、枠部41を支持する支持部42として、複数の脚部42を有する。したがって、枠部41の開口が塞がれた状態でも、窓部材28の前方の空間Dは閉塞状態とならず、当該空間Dに外気が流れ込む構造とすることができる。そのため、窓部材28の熱を外気に逃がし、窓部材28の温度上昇を適切に抑制することができる。
また、図10に示すアタッチメント50を用いた場合も同様である。アタッチメント50は、枠部51を支持する支持部52として、少なくとも1つの貫通孔(スリット)52aを有する板状部材を有する。この場合にも、枠部51の開口が塞がれた状態において、窓部材28の前方の空間Dに外気が流れ込む構造とすることができる。そのため、窓部材28の熱を外気に逃がし、窓部材28の温度上昇を適切に抑制することができる。
【0053】
なお、装置稼働中は、アタッチメント40または50を患者の治療部位に接触させた状態で、ファン等により空間Dへ送風を行うようにしてもよい。これにより、窓部材28の冷却効果をより向上させることができる。また、患者の皮膚を冷却することもできる。
従来の紫外線治療装置においては、患者の皮膚を冷却しつつ治療を行うためには、装置を患者の治療部位から離間させて配置し、装置と患者の皮膚との間の空間に風を送るしかなかった。しかしながら、この場合、光源から治療部位までの距離が一定とならず、治療効果にバラつきが生じ得る。
本実施形態では、装置を患者の治療部位に接触させた状態で送風が可能であるため、光源から治療部位までの距離を一定に保ちつつ、患者の皮膚を冷却することができる。
【0054】
以上のように、本実施形態における紫外線治療装置10は、窓部材28の温度上昇を抑制するとともに、窓部材28に皮脂が付きにくい紫外線治療装置とすることができる。
【0055】
(変形例)
上記実施形態においては、フィルタ23が隔離板の役割を兼ねる場合について説明したが、フィルタ23以外の部材により収容部27a内の空間を空間Aと空間Bとに区画するようにしてもよい。この場合の隔離板は、紫外線を透過する部材であればよい。
また、上記実施形態においては、光源がLEDである場合について説明したが、光源は、例えばランプ等であってもよい。
さらに、上記実施形態においては、波長365nmにピークを有する光を治療光とする場合について説明したが、治療光の波長は疾患に応じて任意に設定することができる。
本発明の紫外線治療装置においては、上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0056】
10…紫外線治療装置、20…光源部、21…光源ユニット、22a…LED素子、22b…LED基板、23…フィルタ(隔離板)、24…ヒートシンク、25…吸気ファン、26…排気ファン、27…筐体、27a…収容部、27b…反射板、27c…吸気口、27d…排気口、28…窓部材、30…制御部、40…アタッチメント、50…アタッチメント
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
図8
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図10