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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20241016BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20241016BHJP
【FI】
G06Q10/20
G06Q50/40
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021166959
(22)【出願日】2021-10-11
(65)【公開番号】P2023057428
(43)【公開日】2023-04-21
【審査請求日】2023-07-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長坂 修
(72)【発明者】
【氏名】大塩 典彦
(72)【発明者】
【氏名】榊原 孝典
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-122961(JP,A)
【文献】特開2009-135688(JP,A)
【文献】特開2004-146976(JP,A)
【文献】特開平09-264746(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
車体に貼付されたステッカーに印字された、第一の装置にアクセスするためのネットワークアドレスがエンコードされたコードを読み取ること、
対象車両の識別子を取得すること、並びに
前記第一の装置に対して、車両に関する履歴情報を要求するための第一のデータ及び前記識別子を含む第二のデータを送信すること、
実行する
報処理装置。
【請求項2】
カメラをさらに有し、
前記制御部は、前記カメラを介して、前記コードを含むステッカーと、前記識別子が記載されたプレートの双方を含む画像を取得する、
求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記対象車両について、前記ステッカーおよび前記プレートが貼付されている場所をユーザに案内する、
求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記対象車両と、前記ステッカーおよび前記プレートが貼付されている場所と、を対応付けたデータを取得する、
求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記画像に基づいて、前記ネットワークアドレスの取得、および、前記識別子の認識を行う、
求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記識別子は、前記対象車両の車台番号である、
求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記履歴情報は、前記車両が有するコンポーネントのアップグレード履歴を含む、
求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ステッカーは、前記車両が有するコンポーネントのいずれかがアップグレードされている旨を表示するものである、
求項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両のアップグレードに関する。
【背景技術】
【0002】
中古車の評価は、オプションや装備品などに基づいて変わることが知られている。これに関連して、特許文献1には、中古車として販売される車両の来歴(部品の交換履歴、整備履歴など)をサーバ装置に登録し、消費者に提供するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-346170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、簡便な方法で車両の整備履歴を取得することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様は、車両に関する履歴情報を取得する情報処理装置であって、車体に貼付されたステッカーに印字されたコードを読み取ることと、前記読み取りの結果に基づいて、第一の装置に対して、前記履歴情報を要求するための第一のデータを送信することと、を実行する制御部を有する、情報処理装置である。
【0006】
また、本開示の第二の態様は、車両に関する履歴情報を取得する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、車体に貼付されたステッカーに印字されたコードを読み取るステップと、前記読み取りの結果に基づいて、第一の装置に対して、前記履歴情報を要求するための第一のデータを送信するステップと、を含む、情報処理方法である。
【0007】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、簡便な方法で車両の整備履歴を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】車両システムの概要を説明する図。
図2】車体に貼付されるステッカーの一例を示した図。
図3】ステッカーを貼付する位置を説明する図。
図4】ユーザ端末100の構成要素を示した図。
図5】車両管理サーバ200の構成要素を示した図。
図6】記憶部に記憶される整備履歴データの例。
図7】拠点サーバ300の構成要素を示した図。
図8】システムの各構成要素が実行する処理を示したシーケンス図。
図9】ステッカーの貼付場所を案内する画面の例。
図10】検索フォームを含むユーザインタフェース画面の例。
図11】ステップS25で実行される処理を詳細に説明するフローチャート。
図12】複数の整備履歴のリストを含むユーザインタフェース画面の例。
図13】コーションプレートの例。
図14】第二の実施形態に係るユーザ端末100および車両管理サーバ200が実行する処理を示したシーケンス図。
図15】ステッカーおよびコーションプレートの貼付場所を案内する画面の例。
図16】ステップS21Aにおいて制御部101が実行する処理のフローチャート。
図17】ステッカーおよびコーションプレートの認識状況を出力する画面の例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
車両が有する部品(車両部品)を、事後的に交換ないしアップデートする技術がある。これにより、例えば、シートを布製から革製のものに交換する、ステアリングホイールをヒーターが内蔵されたものに交換するといったことが可能になる。また、車載コンピュータのソフトウェアをアップデートすることで、新車販売時に装着されていなかった機能(安全に関する機能や、走行支援機能など)を追加することが可能になる。
本開示では、部品の交換やソフトウェアアップデートによって、車両部品をより高機能または高品質なものにすることを「アップグレード」と称する。
【0011】
車両部品のアップグレードが行われた場合、中古車両の価値が向上する。よって、公式なプログラムによってアップグレードが行われたことを車両メーカーが証明することが好ましい。例えば、所定の車両部品がアップグレードされた旨が表示されたステッカーを車体に貼付することで、アップグレードの有無を一目して判別することができる。
【0012】
一方、車両が有する車両部品には様々なものがあるため、ステッカーを貼付するだけでは、車両が有するどの車両部品が、どのようなグレードのものに交換されたかを判別することが難しい。
本開示に係る情報処理装置は、かかる問題を解決する。
【0013】
本開示の第一の態様に係る情報処理装置は、車両に関する履歴情報を取得する情報処理装置であって、車体に貼付されたステッカーに印字されたコードを読み取ることと、前記読み取りの結果に基づいて、第一の装置に対して、前記履歴情報を要求するための第一のデータを送信することと、を実行する制御部を有することを特徴とする。
【0014】
本開示におけるステッカーとは、車両が有する複数の車両部品のうちの少なくともいずれかがアップグレードされている旨を表示するラベルである。ステッカーは、例えば、車体のいずれかの部位(典型的にはセンターピラー)に貼付される。ステッカーは、例えば、車両ごとに一枚のみ貼付される。すなわち、ステッカーが貼付されている車両は、何らかのアップグレードが実施された車両であることを意味する。
なお、ステッカーは、ラミネート加工された紙片であってもよいし、金属製のプレート等であってもよい。
【0015】
第一の装置は、車両に関する履歴情報を提供する装置である。履歴情報とは、車両に対して行われた整備作業等の履歴に関する情報であって、車両部品のアップグレード履歴や、車両のメンテナンス履歴、修理履歴などを含む。
第一の装置は、例えば、複数の車両の履歴情報を記憶するデータベースを有し、他の装置からの要求に応じて履歴情報を検索するサービスを提供するサーバ装置であってもよい。
【0016】
実施形態に係るステッカーは、第一の装置にアクセスするためのコードが印字されている。ステッカーに印字されたコードは、例えば、第一の装置、または、第一の装置が提供するサービスのネットワークアドレス(URL等)がエンコードされたものであってもよ
い。コードは、例えば、二次元コード等であってもよい。
【0017】
制御部は、斯様なステッカーを読み取った結果に基づいて、第一の装置に対して、履歴情報を要求するためのデータを送信する。制御部は、カメラ等の手段を介して、当該ステッカーを光学的に読み取ってもよい。例えば、ステッカーに二次元コードが印字されている場合、当該二次元コードを読み取り、デコードすることで、第一の装置に対応するネットワークアドレスを取得してもよい。かかる形態によると、簡便な構成で、第一の装置へのアクセスを提供することが可能になる。
【0018】
さらに、制御部は、コードと同時に、対象車両を特定するための情報(例えば、車両の識別子)を読み取ってもよい。車両の識別子は、例えば、車台番号であってもよい。例えば、ステッカーの近傍に、車両の識別子(車台番号)が記載されたプレート(コーションプレート)が貼付されている場合、ステッカーと当該プレートを同時に読み取ることができる。これにより、第一の装置への接続と、識別子の送信をシームレスに行うことができる。
【0019】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0020】
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る車両システムの概要について、図1を参照しながら説明する。
本実施形態に係る車両システムは、ユーザ端末100と、車両に関する情報を記憶する車両管理サーバ200と、車両の整備作業を行う拠点(以下、車両拠点)に対応する拠点サーバ300と、を含んで構成される。
【0021】
ユーザ端末100は、車両に関連付いたユーザが利用する情報処理装置である。車両に関連付いたユーザとして、当該車両のオーナー、当該車両を整備する者、当該車両を査定する者などが例示できる。ユーザ端末100は、エンドユーザ(例えば、車両のオーナー)が所有する端末であってもよいし、車両メーカーの営業拠点、車両販売業者の営業拠点、または、車両の修理拠点に設置された端末であってもよい。
【0022】
車両管理サーバ200は、車両に対して行われた整備作業等の履歴(以下、履歴情報)を記憶するデータベースを管理するサーバ装置である。履歴情報には、例えば、修理に関する情報、車両部品のアップグレードに関する情報、消耗品の交換に関する情報などが含まれる。
車両管理サーバ200は、ユーザ端末100から受信した要求に基づいてデータベースを検索し、ユーザに対して、所定の車両についての履歴情報を提供することができる。
【0023】
拠点サーバ300は、車両の整備作業を行う車両拠点に関連付いたサーバ装置である。車両拠点とは、例えば、車両の製造工場、整備工場、カーディーラー等などである。拠点サーバ300は、車両に対して整備作業が行われた際に、当該整備作業の詳細を表すデータ(以下、作業データ)を生成して車両管理サーバ200に送信する。これにより、データベースの更新が行われる。
【0024】
所与の車両について、アップグレード履歴を取得したいユーザは、ユーザ端末100を介して、車両管理サーバ200に対して履歴情報の要求を行う。ユーザ端末100は、対象車両に貼付されたステッカーを利用して、車両管理サーバ200へのアクセスを行う。
【0025】
ここで、本開示におけるステッカーについて説明する。本開示におけるステッカーとは
、車両が有する複数の車両部品のうちの少なくともいずれかがアップグレードされていることを証明するために車両に貼付されるラベルである。
車両が有する複数の車両部品として、例えば、電子制御ユニット(ECU)、車載コンピュータ、通信装置、インフォテイメント端末、空調装置、シート、ステアリングホイール、ドア、サンルーフ、ミラー、その他の電装品などが例示できる。なお、実施形態の説明では、アップグレードの対象を車両部品としているが、アップグレードの対象は、複数の車両部品からなるコンポーネントであってもよい。この場合、コンポーネントを構成する複数の車両部品を交換することで、コンポーネントのアップグレードを行うことができる。
【0026】
図2は、ステッカーの一例を示した図である。ステッカーには、いずれかの車両部品に対してアップグレードを実施した旨、ないし、いずれかの車両部品がアップグレード品に交換されている旨の文言等が記載される。車両に対して何らかのアップデートが実施されていることを判別できれば、ステッカーに記載される文言は特定のものに限定されない。
当該ステッカーには、車両の履歴情報を検索するための二次元コードが含まれる。二次元コードは、車両管理サーバ200によって提供される、車両の履歴情報を検索するサービス(以下、履歴検索サービス)のネットワークアドレスがエンコードされたものである。ユーザ端末100は、当該二次元コードを読み取ることで、車両管理サーバ200が提供する履歴検索サービスに接続することができる。
【0027】
ステッカーは、車両の、所定の箇所に貼付される。図3は、ステッカーを貼付する位置を説明する図である。図3は、車両が有する車体フレームを、右側前方から見た図である。図の下方がサイドシルであり、中央がセンターピラー(Bピラーとも呼ばれる)である。
本例では、ステッカーを、センターピラーに配置された所定の領域に貼付するものとする。貼付箇所は、車台番号などが記載されたコーションプレートの近傍であってもよい。斯様な箇所にステッカーを配置することで、ドアを開放することで容易にアップグレードの有無が確認できるようになる。
【0028】
次に、ユーザ端末100について詳しく説明する。
ユーザ端末100は、車両に関連付いたユーザが利用するコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末100を介して車両管理サーバ200にアクセスし、所与の車両についての履歴情報を検索することができる。ユーザ端末100は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、個人情報端末等である。
【0029】
図4は、ユーザ端末100のシステム構成を示した図である。
ユーザ端末100は、制御部101、記憶部102、通信部103、入出力部104、およびカメラ105を含んで構成される。
【0030】
制御部101は、ユーザ端末100が行う制御を司る演算装置である。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置によって実現することができ
る。
制御部101は、車両管理サーバ200にアクセスして、車両管理サーバ200とインタラクションを行う機能を実行する。当該機能は、ユーザ端末100で動作するウェブブラウザや、専用のアプリケーションソフトウェアによって実現されてもよい。
本実施形態では、制御部101は、車両管理サーバ200と通信を行い、履歴情報を検索するためのアプリケーションソフトウェアを実行可能に構成される。
【0031】
記憶部102は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部101によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開
されるメモリである。補助記憶装置は、制御部101において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。補助記憶装置には、制御部101で実行されるプログラムをアプリケーションとしてパッケージ化したものを記憶してもよい。また、これらのアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを記憶してもよい。補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、制御部101によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
【0032】
主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含んでもよい。また、補助記憶装置は、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハード
ディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)を含んでもよい。さらに、補助記憶装置
は、リムーバブルメディア、すなわち可搬記録媒体を含んでもよい。
【0033】
通信部103は、ユーザ端末100をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部103は、例えば、無線LANや3G、LTE、5G等の移動体通信サービスを介して、車両管理サーバ200と通信可能に構成される。
【0034】
入出力部104は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。すなわち、液晶ディスプレイとその制御手段、タッチパネルとその制御手段から構成される。
カメラ105は、画像を取得するための画像センサを含む光学ユニットである。
【0035】
次に、車両管理サーバ200について詳しく説明する。
図5は、本実施形態に係る車両システムに含まれる、車両管理サーバ200の構成要素を詳細に示した図である。
【0036】
車両管理サーバ200は、複数の車両の履歴情報を記憶し、ユーザ端末100に対して提供するサーバ装置である。車両管理サーバ200は、所与の車両について、履歴情報、すなわち、修理に関する履歴、車両部品のアップグレードに関する履歴、消耗品の交換に関する履歴などを記憶するデータベースを有しており、必要に応じてデータを更新および提供することができる。具体的には、車両管理サーバ200は、車両拠点(拠点サーバ300)から送信された要求に基づいて、データベースを更新する。また、車両管理サーバ200は、ユーザ端末100からの要求に応じて、データベースに記憶された履歴情報を検索し、ユーザ端末100に提供する。
【0037】
車両管理サーバ200は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、車両管理サーバ200は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0038】
本実施形態では、車両管理サーバ200は、ユーザ端末100および拠点サーバ300とのインタラクションを行うためのソフトウェアサーバを実行可能に構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末100や拠点サーバ300が、専用のアプリケーションソフトウェアを用いてサービスにアクセスすることで、情報の入出力を行うことができる。
【0039】
車両管理サーバ200は、制御部201、記憶部202、および、通信部203を有し
て構成される。
制御部201は、車両管理サーバ200が行う制御を司る演算装置である。制御部201は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部201は、情報提供部2011およびデータ更新部2012の二つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0040】
情報提供部2011は、ユーザ端末100とインタラクションを行うことで、ユーザ端末100に対して履歴情報の提供を行う。情報提供部2011は、ユーザ端末100とインタラクションを行うためのユーザインタフェース画面を生成してもよい。
本実施形態では、情報提供部2011は、ユーザ端末100から受信した車両の識別子に基づいて、後述するデータベースの検索を行い、得られた履歴情報をユーザ端末100に提供する。詳細な処理については後述する。
【0041】
データ更新部2012は、拠点サーバ300から送信されたデータに基づいて、データベースの更新を行う。拠点サーバ300は、車両に対して整備作業を行った際に、当該整備作業の詳細を表すデータ(作業データ)を生成して車両管理サーバ200に送信する。データ更新部2012は、受信した当該作業データに基づいてデータベースの更新を行う。
【0042】
記憶部202は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部201によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部201において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。
【0043】
また、記憶部202は、整備履歴データ202Aを記憶する。
整備履歴データ202Aは、管理下にある複数の車両のそれぞれについて行われた整備作業の履歴(整備履歴)を記憶するデータベースである。整備履歴データ202Aは、以下の三種類のデータを記憶する。
(1)修理の履歴
車両が有する車両部品、または、車両コンポーネントを修理または交換した履歴である。
(2)消耗品の交換履歴
車両が有する消耗品を交換または補充した履歴である。
(3)車両部品のアップグレード履歴
車両が有する車両部品、または、車両コンポーネントをアップグレード(例えば、交換やソフトウェアアップデート)した履歴である。当該履歴を、以降、単にアップグレード履歴と称する。
【0044】
図6に、整備履歴データ202Aの例を示す。本例では、整備履歴データ202Aは、車台番号、日時、整備種別、対象、詳細の各フィールドを有して構成されるテーブルである。
車台番号フィールドには、対象車両の車台番号を表すデータが格納される。日時フィールドには、作業が実施された日時を表すデータが格納される。整備種別フィールドには、整備作業の種別(カテゴリ)を表すデータが格納される。本例では、カテゴリは、「修理」「消耗品交換」「アップグレード」の三種類である。
【0045】
対象フィールドには、作業対象の車両部品、または、車両コンポーネントを特定するデータが格納される。例えば、所定の電子制御ユニット(ECU)を交換、ないし、ソフトウェアアップデートを行った場合、対象フィールドには、当該ECUを特定するデータが
格納される。また、修理を行った場合、対象フィールドには、修理対象である車両部品または車両コンポーネント(例えば、ドアパネル)を特定するデータが格納される。また、消耗品の補充・交換を行った場合、対象フィールドには、補充・交換された消耗品のカテゴリ(例えば、エンジンオイル)を表すデータが格納される。
【0046】
詳細フィールドには、整備作業の詳細に関するデータが格納される。例えば、整備作業の内容が「アップグレード」であった場合、詳細フィールドには、対象の車両部品をどのようなグレードの品に交換したか、対象の車両部品にどのような機能が付加されたか、等を表すデータが格納される。また、整備作業の内容が「修理」であった場合、詳細フィールドには、対象の車両部品(または車両コンポーネント)に対してどのような修理作業が行われたかを表すデータが格納される。また、整備作業の内容が「消耗品交換」であった場合、詳細フィールドには、どのようなグレードの消耗品を補充・交換したか等を表すデータが格納される。
【0047】
前述した各データは、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、記憶装置に記憶されるデータを管理することで構築されてもよい。この場合、各データは、例えばリレーショナルデータベースとすることができる。
【0048】
通信部203は、車両管理サーバ200をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部203は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
【0049】
次に、拠点サーバ300について詳しく説明する。
図7は、本実施形態に係る車両システムに含まれる、拠点サーバ300の構成要素を詳細に示した図である。
拠点サーバ300は、車両に対して整備作業を行う拠点に設置された装置であって、車両に対して整備作業が行われた場合に、当該整備作業の内容に関するデータ(作業データ)を車両管理サーバ200に送信する。
【0050】
拠点サーバ300は、車両管理サーバ200と同様に、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、拠点サーバ300は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。
【0051】
拠点サーバ300は、制御部301、記憶部302、通信部303、および、入出力部304を有して構成される。
制御部301は、拠点サーバ300が行う制御を司る演算装置である。制御部301は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部301は、データ取得部3011、および、データ送信部3012の2つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0052】
データ取得部3011は、車両拠点の係員から取得した入力の内容に基づいて、作業データを生成する。作業データには、整備履歴データ202Aが有する複数のフィールドに対応するデータが含まれる。すなわち、作業データは、車台番号、日時、整備種別、対象、詳細の各フィールドを有して構成される。データ取得部3011は、所定のユーザインタフェースを介してこれらのデータを取得し、作業データを生成する。
【0053】
データ送信部3012は、データ取得部3011が生成した作業データを車両管理サーバ200に送信する。
【0054】
記憶部302は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部301によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部301において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータ(作業データを含む)が記憶される装置である。
【0055】
通信部303は、拠点サーバ300をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部303は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
入出力部304は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。入出力部304は、例えば、外部ディスプレイとのインタフェース、キーボード、マウス等を含んでもよい。
【0056】
なお、図4図5、および図7に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
【0057】
次に、本実施形態に係る車両システムに含まれる各装置が実行する処理の詳細を説明する。
図8は、ユーザ端末100、車両管理サーバ200、および拠点サーバ300が実行する処理を示したシーケンス図である。
【0058】
ステップS11およびS12は、拠点サーバ300が作業データを生成して、車両管理サーバ200に送信し、車両管理サーバ200が、当該作業データに基づいてデータベースを更新するフェーズに対応する。
ステップS11では、拠点サーバ300が、所定の車両に対して行われた作業の内容を表す作業データを生成する。具体的には、データ取得部3011が、所定のユーザインタフェースを介して、対象車両の車台番号、日時情報、整備種別および対象、作業の詳細等を取得し、作業データを生成する。また、データ送信部3012が、当該作業データを車両管理サーバ200に送信する。
ステップS12では、車両管理サーバ200(データ更新部2012)が、受信した作業データに基づいて、整備履歴データ202Aにレコードを追加する。
【0059】
ステップS21以降は、ユーザ端末100からの要求に基づいて、車両管理サーバ200が整備履歴の提供を行うフェーズに対応する。
ステップS21以降の処理は、例えば、ユーザ端末100(制御部101)が、車両管理サーバ200にアクセスするためのアプリケーションソフトウェアを実行したタイミングで開始される。
まず、ステップS21で、制御部101が、カメラ105を起動し、対象車両に貼付されているステッカーの撮影をユーザに行わせる。なお、この際、図9に例示したような案内を画面に出力し、ステッカーの貼付箇所をユーザに教示してもよい。
ステップS22では、制御部101が、カメラ105を介して取得した画像から二次元コードを検出し、内容をデコードする。これにより、車両管理サーバ200が提供する履歴検索サービスのネットワークアドレス(URL)が得られる。
ユーザ端末100は、車両管理サーバ200が提供する履歴検索サービスに対して、履歴の検索を要求するデータ(第一のデータ)を送信する。第一のデータは、例えば、HTTPによるリクエストであってもよし、所定形式の電文であってもよい。
【0060】
要求を受信した情報提供部2011は、検索フォームを含むユーザインタフェース画面
を生成し、ユーザ端末100に提供する(ステップS23)。図10は、検索フォームを含むユーザインタフェース画面の例である。本例では、車台番号を指定する画面が生成される。ユーザ端末100は、当該画面を用いて、車台番号をユーザに入力させる(ステップS24)。取得された車台番号は、第二のデータとして、車両管理サーバ200に送信される。
なお、本ステップで、車台番号以外の検索条件をユーザに入力させてもよい。例えば、表示する整備種別(「修理」「アップグレード」「消耗品交換」など)を指定させてもよい。検索条件は、車台番号とともに車両管理サーバ200に送信される。
【0061】
ステップS25では、車両管理サーバ200(情報提供部2011)が、整備履歴のリストを取得し、当該リストを含むユーザインタフェース画面を生成する。
ステップS25で実行される処理について、詳しく説明する。図11は、ステップS25で実行される処理を詳細に説明するフローチャートである。
まず、ステップS251で、車両の識別子(すなわち、車台番号)を取得する。次に、ステップS252で、車台番号をキーとして整備履歴データ202Aを検索し、整備履歴に対応する複数のレコードを取得する。
【0062】
次に、ステップS253で、取得したレコードに基づいて、整備履歴を示すリストを生成し、当該リストを含むユーザインタフェース画面を生成する。図12は、複数の整備履歴のリストを含むユーザインタフェース画面の例である。図示したように、リストには、整備を行った日時、対象、およびその詳細情報等が含まれる。なお、整備種別が指定されている場合、指定された種別(例えば、アップグレード)に対応する履歴を出力するようにしてもよい。
【0063】
図8に戻り、説明を続ける。
整備履歴のリストを含むユーザインタフェース画面は、ユーザ端末100に提供され、ユーザ端末100によって出力される。これにより、ユーザは、任意の車両について実施されたアップグレードの内容を詳細に知ることができる。
【0064】
以上説明したように、第一の実施形態では、いずれかの車両部品をアップグレードした場合に、その旨を表示するステッカーを車体に貼付する。ステッカーには、車両の整備に関する情報を提供する装置にアクセスするための情報が含まれており、ユーザ端末100がこれを読み取ることで、当該装置へのアクセスを行うことができる。
これにより、ユーザは、簡便な操作で、対象車両についてどのような車両部品が交換されているか(または、アップグレードされているか)を知ることができる。
【0065】
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、ステップS24において、ユーザが対象車両の車台番号を入力した。
一方、車体には、車両形式や車台番号といった、車両の詳細な情報が記載されたプレート(コーションプレート)が貼付されている場合が多い。ステッカーが、コーションプレートの近傍に貼付されている場合、ユーザ端末100が、コーションプレートを含む画像を取得し、車台番号を読み取ってもよい。これにより、車台番号を入力する手間を省くことができる。車台番号の読み取りは、既知の画像認識処理によって行うことができる。
【0066】
第二の実施形態では、ユーザ端末100が、カメラ105を介して、ステッカーとコーションプレートの双方を含む画像を取得し、コーションプレートに記載された車台番号を認識する処理をさらに実行する。図13は、コーションプレートの例である。点線で示した部分が車台番号である。斯様なプレートは、車両のセンターピラー等に貼付されるケースが多いため、第一の実施形態におけるステッカーと同時に(または続けて)撮影するこ
とができる。
【0067】
図14は、第二の実施形態に係るユーザ端末100および車両管理サーバ200が実行する処理を示したシーケンス図である。図示した処理は、例えば、ユーザ端末100(制御部101)が、車両管理サーバ200にアクセスするためのアプリケーションソフトウェアを実行したタイミングで開始される。
【0068】
第二の実施形態では、ステップS21Aにおいて、制御部101が、カメラ105を起動し、対象車両に貼付されているステッカー、および、コーションプレートの撮影をユーザに行わせる。本ステップでは、ステッカーとコーションプレートの双方を含む画像を一枚取得してもよいし、それぞれを含む複数枚の画像を取得してもよい。なお、ユーザ端末100は、ステッカーおよびコーションプレートが貼付されている位置をユーザに案内するための情報を出力してもよい。例えば、図15に示したような画面を出力することによって、ユーザに撮影対象を教示することができる。
【0069】
ステップS21Aでは、制御部101が、カメラ105を介して周期的に画像を取得し、取得した画像から二次元コードおよび車台番号を検出する。図16は、ステップS21Aにおいて制御部101が実行する処理のフローチャートである。
【0070】
まず、ステップS31で、カメラ105を介して画像を取得する。
次に、ステップS32で、取得した画像からステッカーを検出したか否かを判定する。ステッカーは、例えば、ステッカーに記載されている文字列や図形を利用して検出してもよい。また、画像から二次元コードの存在を検出した場合に、ステッカーを検出したと判定してもよい。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS33へ進む。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS31へ戻る。
【0071】
ステップS33では、取得した画像からコーションプレートを検出したか否かを判定する。コーションプレートは、例えば、コーションプレートに記載されている文字列や図形を利用して検出してもよい。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS34へ進む。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS31へ戻る。
【0072】
ステップS32およびS33においてともに肯定判定となった場合、ステップS34において、取得した画像を保存する。なお、このタイミングで、データの読み取りが完了した旨をユーザに通知してもよい。例えば、図17に示したように、ステッカーを検出した旨、および、コーションプレートを検出した旨を通知してもよい。図示した例では、カメラ105が捉えた画像をリアルタイムで画面に出力し、かつ、画像中からステッカーまたはコーションプレートを検出した場合に、その旨を案内するメッセージを出力している。また、ステッカーとコーションプレートの双方を検出した場合に、整備履歴の検索を実行するボタンを有効化している。
【0073】
なお、ステッカーとコーションプレートが離れた位置に配置されている場合、ステッカーを検出したタイミングと、コーションプレートを検出したタイミングで、それぞれ画像の保存を実行してもよい。
【0074】
ステップS22Aでは、ステップS22と同様の処理により、ステッカーに含まれる二次元コードをデコードし、URLを取得する。
ステップS22Bでは、コーションプレートに含まれる車台番号の認識を行う。車台番号の認識は、既知の文字認識技術によって行うことができる。例えば、コーションプレートに含まれる全ての文字を認識したうえで、所定の文字列(例えば、”FRAME No.”)に
続く文字列を車台番号として扱ってもよい。
【0075】
続いて、ユーザ端末100は、取得したURLに検索要求を送信する。車両管理サーバ200は、これに対してレスポンスを生成する(ステップS23A)。生成されたレスポンスはユーザ端末100へ返される。
レスポンスを受信したユーザ端末100は、ステップS22Bにおいて認識した車台番号を車両管理サーバ200に送信する。すなわち、第一の実施形態においてユーザが行っていた作業(車台番号を車両管理サーバ200に通知するステップ)を自動的に実行する。
車両管理サーバ200は、取得した車台番号に基づいて、整備履歴のリストを取得し、ユーザインタフェース画面を生成する。当該処理は、ステップS25において説明したものと同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0076】
以上説明したように、第二の実施形態では、ユーザ端末100が、カメラを用いて車台番号の読み取りを行い、読み取った車台番号を車両管理サーバ200に送信する。これにより、ユーザは、指示に従って車体を撮影するだけで、整備履歴を取得することが可能になる。
【0077】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0078】
また、実施形態の説明では、ステッカーとコーションプレートが隣接する位置に貼付されている例を挙げたが、双方はそれぞれ離れた場所に貼付されていてもよい。例えば、コーションプレートはエンジンルーム内に貼付されていてもよい。この場合、ユーザ端末100は、ステッカーおよびコーションプレートのそれぞれについて、貼付場所に関する案内を出力し、ユーザにそれぞれを撮影させてもよい。
【0079】
なお、車種ごとに、ステッカーおよびコーションプレートの貼付場所が異なる場合がある。これに対応するため、ユーザ端末100(または車両管理サーバ200)が、ステッカーおよびコーションプレートの貼付場所に関するデータを記憶し、当該データに基づいて、対象車両に適合する案内を出力するようにしてもよい。この場合、ユーザ端末100が、車両管理サーバ200に対して、対象車両のモデルを特定するための識別子を送信し、車両管理サーバ200が、これに応答して、当該モデルに適合する案内(メッセージまたは画像)を取得し、ユーザ端末100に提供するようにしてもよい。
【0080】
また、実施形態の説明では、車両の識別子として車台番号を用いたが、これ以外の文字列を車両の識別子として利用してもよい。例えば、ステッカーにシリアルナンバーを印字し、シリアルナンバーと車台番号との紐付けを車両管理サーバ200において行ってもよい。この場合、ユーザ端末100は、車台番号の代わりにシリアルナンバーを車両管理サーバ200に送信し、車両管理サーバ200が、シリアルナンバーに基づいて車台番号を特定してもよい。
【0081】
また、実施形態の説明では、車両管理サーバ200が、履歴情報のみを提供したが、車両管理サーバ200は、車両部品のアップグレードに関する他の情報を提供してもよい。
例えば、車両管理サーバ200が、対象車両について、未だアップグレードが行われていない車両部品のリストを取得し、アップグレードが可能な車両部品のリストを生成および提供するようにしてもよい。この場合、車両管理サーバ200に、車種ごとの、アップグレード可能な車両部品のリストを記憶させ、当該リストと、対象車両のアップグレード
履歴とを照らし合わせることで、アップグレードが可能な車両部品のリストを生成してもよい。
【0082】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0083】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0084】
100・・・ユーザ端末
101,201,301・・・制御部
102,202,302・・・記憶部
103,203,303・・・通信部
104,304・・・入出力部
105・・・カメラ
200・・・車両管理サーバ
300・・・拠点サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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