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特許7571785認証制御装置、認証システム、認証制御方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】認証制御装置、認証システム、認証制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20241016BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20241016BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20241016BHJP
   H04N 23/611 20230101ALI20241016BHJP
【FI】
G08B25/04 F
G08B25/00 510M
G06T7/20 300Z
H04N23/611
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2022512959
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(86)【国際出願番号】 JP2020014738
(87)【国際公開番号】W WO2021199234
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 樹輝
(72)【発明者】
【氏名】井出 有紀子
【審査官】綿引 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-032116(JP,A)
【文献】国際公開第2016/103560(WO,A1)
【文献】特開2012-156817(JP,A)
【文献】特開2002-302016(JP,A)
【文献】特開2013-235373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/20 - G06T 7/292
G08B 13/00 - G08B 13/26
G08B 23/00 - G08B 31/00
H04N 23/60 - H04N 23/698
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得手段と、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、
前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を、前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備える認証制御装置。
【請求項2】
照合手段をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像として、前記第1画像が撮影された後に撮影された第2画像をさらに取得し、
前記登録手段は、前記顔認証の結果と前記第1画像から抽出された前記認証対象者の特徴情報とを対応づけて登録し、
前記照合手段は、前記第2画像から抽出された前記認証対象者の前記特徴情報と前記登録手段により登録された前記特徴情報とを照合し、
前記映写領域特定手段は、前記照合が成功した場合、前記映写領域を特定する、請求項1に記載の認証制御装置。
【請求項3】
前記認証対象者を追跡する認証対象者追跡手段をさらに備え、
前記映写領域特定手段は、前記認証対象者追跡手段により追跡される前記認証対象者の前記映写領域を特定する請求項1に記載の認証制御装置。
【請求項4】
前記認証対象者追跡手段は、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔以外の非顔領域を追跡する請求項3に記載の認証制御装置。
【請求項5】
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する顔領域検出手段をさらに備え、
前記映写制御手段は、前記顔領域検出手段による前記顔領域検出処理の実行の結果、前記認証対象者の顔領域を検出できなかった場合、映写装置に、顔領域が検出できなかった旨を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる請求項1から4のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【請求項6】
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者から所定距離離れた領域を特定する請求項1から4のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【請求項7】
前記所定距離離れた領域は、前記認証対象者から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域である請求項6に記載の認証制御装置。
【請求項8】
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者を含む領域を特定する請求項1から4のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【請求項9】
前記映写制御手段は、前記顔認証が成功した場合、映写装置に、前記顔認証の結果として前記顔認証が成功した前記認証対象者のプライバシ保護情報を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる請求項1から4のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【請求項10】
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得手段と、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録手段と、
前記複数の認証対象者の前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を、前記映写ゾーンに映写させる映写制御手段と、を備える認証制御装置。
【請求項11】
照合手段と、
前記映写ゾーンのうち前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像として、前記第1画像が撮影された後に撮影された第2画像をさらに取得し、
前記登録手段は、前記顔認証の結果と前記第1画像から抽出された前記認証対象者の特徴情報とを対応づけて登録し、
前記照合手段は、前記第2画像から抽出された前記認証対象者の前記特徴情報と前記登録手段により登録された前記特徴情報とを照合し、
前記映写制御手段は、前記照合手段の照合結果が一致した前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を、前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる請求項10に記載の認証制御装置。
【請求項12】
前記認証対象者を追跡する認証対象者追跡手段をさらに備え、
前記映写領域特定手段は、前記認証対象者追跡手段により追跡される前記認証対象者の前記映写領域を特定する請求項11に記載の認証制御装置。
【請求項13】
前記認証対象者追跡手段は、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔以外の非顔領域を追跡する請求項12に記載の認証制御装置。
【請求項14】
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記映写ゾーンに到達した前記認証対象者から所定距離離れた領域を特定する請求項11に記載の認証制御装置。
【請求項15】
前記所定距離離れた領域は、前記認証対象者から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域である請求項14に記載の認証制御装置。
【請求項16】
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記映写ゾーンに到達した前記認証対象者を含む領域を特定する請求項11に記載の認証制御装置。
【請求項17】
前記映写制御手段は、前記顔認証が成功した場合、映写装置に、前記顔認証の結果として前記顔認証が成功した前記認証対象者のプライバシ保護情報を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる請求項11に記載の認証制御装置。
【請求項18】
監視領域を撮影するカメラと、
映写装置と、
顔認証を実行する認証装置と、
前記カメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得手段と、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、
前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を、前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備える認証システム。
【請求項19】
監視領域を撮影するカメラと、
映写装置と、
顔認証を実行する認証装置と、
前記カメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得手段と、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録手段と、
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を、前記映写ゾーンに映写させる映写制御手段と、を備える認証システム。
【請求項20】
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得ステップと、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録ステップと、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定ステップと、
前記登録ステップにより登録された前記顔認証の結果を、前記映写領域特定ステップにより特定された前記映写領域に映写させる映写制御ステップと、を備える認証制御方法。
【請求項21】
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得ステップと、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録ステップと、
前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記登録ステップにより登録された前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御ステップと、を備える認証制御方法。
【請求項22】
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得処理と、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録ステップと、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定処理と、
前記登録ステップにより登録された前記顔認証の結果を、前記映写領域特定処理により特定された前記映写領域に映写させる映写制御処理と、を実行させるためのプログラム。
【請求項23】
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する複数の認証対象者を含む画像として、第1画像を取得する画像取得処理と、
前記第1画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果を登録する登録処理と、
前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記登録処理により登録された前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御処理と、を実行させるためのプログラム。
【請求項24】
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、
映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備え、
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、
前記特徴情報抽出手段により抽出された前記非顔領域の特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録する登録手段と、
前記特徴情報抽出手段により抽出された前記特徴情報と前記登録手段により登録された前記特徴情報とを照合する照合手段と、をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像として第1画像及び当該第1画像が撮影された後に撮影された第2画像を取得し、
前記認証制御手段は、前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させ、
前記特徴情報抽出手段は、前記画像取得手段により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第1特徴情報を抽出し、かつ、前記画像取得手段により取得された前記第2画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第2特徴情報を抽出し、
前記登録手段は、前記特徴情報抽出手段により抽出された前記第1特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録し、
前記照合手段は、前記特徴情報抽出手段により抽出された前記第2特徴情報と前記登録手段により登録された前記第1特徴情報とを照合し、
前記映写制御手段は、前記映写装置に、前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる認証制御装置。
【請求項25】
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像を取得する画像取得ステップと、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定ステップと、
映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定ステップにより特定された前記映写領域に映写させる映写制御ステップと、を備え、
前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の特徴情報を抽出する特徴情報抽出ステップと、
前記特徴情報抽出ステップにより抽出された前記非顔領域の特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録する登録ステップと、
前記特徴情報抽出ステップにより抽出された前記特徴情報と前記登録ステップにより登録された前記特徴情報とを照合する照合ステップと、をさらに備え、
前記画像取得ステップは、前記画像として第1画像及び当該第1画像が撮影された後に撮影された第2画像を取得し、
前記認証制御ステップは、前記認証装置に、前記画像取得ステップにより取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させ、
前記特徴情報抽出ステップは、前記画像取得ステップにより取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第1特徴情報を抽出し、かつ、前記画像取得ステップにより取得された前記第2画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第2特徴情報を抽出し、
前記登録ステップは、前記特徴情報抽出ステップにより抽出された前記第1特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録し、
前記照合ステップは、前記特徴情報抽出ステップにより抽出された前記第2特徴情報と前記登録ステップにより登録された前記第1特徴情報とを照合し、
前記映写制御ステップは、前記映写装置に、前記登録ステップにより登録された前記顔認証の結果を前記映写領域特定ステップにより特定された前記映写領域に映写させる認証制御方法。
【請求項26】
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する複数の認証対象者を含む画像を取得する画像取得処理と、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記複数の認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、
前記複数の認証対象者の前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定処理と、
映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定処理により特定された前記映写領域に映写させる映写制御処理と、を備え、
前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の特徴情報を抽出する特徴情報抽出処理と、
前記特徴情報抽出処理により抽出された前記非顔領域の特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録する登録処理と、
前記特徴情報抽出処理により抽出された前記特徴情報と前記登録処理により登録された前記特徴情報とを照合する照合処理と、を実行させるためのプログラムであって、
前記画像取得処理は、前記画像として第1画像及び当該第1画像が撮影された後に撮影された第2画像を取得し、
前記認証制御処理は、前記認証装置に、前記画像取得処理により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させ、
前記特徴情報抽出処理は、前記画像取得処理により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第1特徴情報を抽出し、かつ、前記画像取得処理により取得された前記第2画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第2特徴情報を抽出し、
前記登録処理は、前記特徴情報抽出処理により抽出された前記第1特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録し、
前記照合処理は、前記特徴情報抽出処理により抽出された前記第2特徴情報と前記登録処理により登録された前記第1特徴情報とを照合し、
前記映写制御処理は、前記映写装置に、前記登録処理により登録された前記顔認証の結果を前記映写領域特定処理により特定された前記映写領域に映写させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、認証制御装置、認証システム、認証制御方法及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
歩行中の人物を撮影した画像から顔領域画像を抽出し、これらの顔領域画像と登録顔画像とに基づいて認証を行うウォークスルー型の認証システムが例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-101551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムにおいては、認証対象者と対応づけて認証結果を報知することについては全く提案されていない。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、認証対象者と対応づけて認証結果を報知することができる認証制御装置、認証システム、認証制御方法及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様にかかる認証制御装置は、監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備える。
【0008】
本開示の第2の態様にかかる認証制御装置は、監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御手段と、を備える。
【0009】
本開示の第3の態様にかかる認証システムは、監視領域を撮影するカメラと、映写装置と、顔認証を実行する認証装置と、前記カメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備える。
【0010】
本開示の第4の態様にかかる認証システムは、監視領域を撮影するカメラと、映写装置と、顔認証を実行する認証装置と、前記カメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御手段と、を備える。
【0011】
本開示の第5の態様にかかる認証制御方法は、監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得ステップと、顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定ステップと、映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定ステップにより特定された前記映写領域に映写させる映写制御ステップと、を備える。
【0012】
本開示の第6の態様にかかる認証制御方法は、監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得ステップと、顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御ステップと、を備える。
【0013】
本開示の第7の態様にかかる記録媒体は、少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得処理と、顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定処理と、映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定処理により特定された前記映写領域に映写させる映写制御処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0014】
本開示の第8の態様にかかる記録媒体は、少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得処理と、顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、認証対象者と対応づけて認証結果を報知することができる認証制御装置、認証システム、認証制御方法及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】認証制御装置20の概略構成図である。
図2】認証制御装置20の動作の一例のフローチャートである。
図3】実施形態2にかかる認証システムの構成を示すブロック図である。
図4】実施形態2の動作フロー(概要)である。
図5】監視領域内を歩行する認証対象者U1の一例を表す図である。
図6】監視領域内を歩行する認証対象者U1の顔認証の結果M1を映写した一例を表す図である。
図7】認証装置10の概略構成図である。
図8】認証装置10の動作(顔情報登録処理)の一例のフローチャートである。
図9】認証装置10の動作(顔認証処理)の一例のフローチャートである。
図10】認証制御装置20の概略構成図である。
図11】認証制御装置20の動作(認証制御処理)の一例のフローチャートである。
図12】認証システム1のシーケンス図である。
図13】映写領域の一例である。
図14】映写領域に映写される顔認証の結果の一例である。
図15】映写領域に映写される顔認証の結果の他の一例である。
図16】認証システム1のシーケンス図である。
図17】実施形態3の動作フロー(概要)である。
図18】監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者U1、U2の一例を表す図である。
図19】監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者U1、U2の顔認証の結果M1、M2を映写した一例を表す図である。
図20】顔認証処理(S70)の一例のフローチャートである。
図21】認証対象者追跡処理(S72)の一例のフローチャートである。
図22】映写処理(ステップS74)の一例のフローチャートである。
図23】実施形態4の動作フロー(概要)である。
図24】監視領域内を歩行する認証対象者U1、U2の顔認証の結果M1、M2を映写した一例を表す図である。
図25】顔認証に成功した旨を表す映写情報(例えば、「○」)に代えて、アバター画像G(プライバシ保護情報)を映写した例である。
図26】認証制御装置20(変形例)の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
まず、図1を用いて、実施形態1の認証システム1を構成する認証制御装置20の構成例について説明する。
【0018】
図1は、認証制御装置20の概略構成図である。
【0019】
図1に示すように、認証制御装置20は、監視領域を撮影するカメラ30により撮影された監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段22aと、顔認証を実行する認証装置10に、画像取得手段22aにより取得された画像に含まれる認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段22dと、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段22fと、映写装置40に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段22fにより特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段22gと、を備えている。
【0020】
次に、上記構成の認証制御装置20の動作の一例について説明する。
【0021】
図2は、認証制御装置20の動作の一例のフローチャートである。
【0022】
まず、画像取得手段22aが監視領域を撮影するカメラ30により撮影された監視領域内を歩行する認証対象者を含む監視画像を取得する(ステップS1)。次に、認証制御手段22dが、顔認証を実行する認証装置10に、画像取得手段22aにより取得された監視画像に含まれる認証対象者の顔認証を実行させる(ステップS2)。次に、映写領域特定手段22fが、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する(ステップS3)。次に、映写制御手段22gが、映写装置40に、顔認証の結果を映写領域特定手段22fにより特定された映写領域に映写させる(ステップS4)。
【0023】
以上説明したように、実施形態1によれば、認証対象者と対応づけて認証結果を映写(報知)することができる。これにより、例えば、警備員の監視負担が軽減する。
【0024】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2として、認証システム1について詳細に説明する。以下、画像取得手段22aとして画像取得部を用いる。以下、画像取得部22aと記載する。また、認証制御手段22dとして認証制御部を用いる。以下、認証制御部22dと記載する。また、映写領域特定手段22fとして映写領域特定部を用いる。以下、映写領域特定部22fと記載する。また、映写制御手段22gとして映写制御部を用いる。以下、映写制御部22gと記載する。
【0025】
図3は、実施形態2にかかる認証システム1の構成を示すブロック図である。
【0026】
認証システム1は、ネットワークNW(例えば、インターネット)を介して互いに通信可能な認証装置10、認証制御装置20、カメラ30、映写装置40を備えている。なお、認証制御装置20、カメラ30及び映写装置40の一部又は全部は、一体型であってもよい。
【0027】
まず、実施形態2の概要を説明する。
【0028】
図4は、実施形態2の動作フロー(概要)である。図5は、監視領域内を歩行する認証対象者U1の一例を表す図である。図6は、監視領域内を歩行する認証対象者U1の顔認証の結果M1を映写した一例を表す図である。
【0029】
まず、監視領域内を歩行する認証対象者U1(図5参照)の顔認証処理を実行する(ステップS10)。次に、映写領域を特定し、その特定された映写領域に顔認証の結果M1(図6参照)を映写する映写処理を実行する(ステップS11)。なお、監視領域内を歩行する認証対象者が複数の場合も同様の処理が実行される。
【0030】
次に、認証装置10の構成例について説明する。
【0031】
図7は、認証装置10の概略構成図である。
【0032】
図7に示すように、認証装置10は、記憶部11と、制御部12と、メモリ13と、通信部14と、を備えている。
【0033】
記憶部11は、例えば、ハードディスク装置やROM等の不揮発性の記憶部である。記憶部11には、プログラム11a、顔情報DB11bが記憶されている。
【0034】
プログラム11aは、制御部12(プロセッサ)により実行されるプログラムである。顔情報DB11bには、ユーザID(複数)と当該ユーザ(認証対象者)の顔特徴情報とが対応付けて記憶(登録)されている。また、認証装置10は、外部(例えば、認証制御装置20)から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各認証対象者の顔特徴情報と照合を行い、照合結果を要求元へ返信する。
【0035】
制御部12は、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、記憶部11からメモリ13(例えば、RAM)に読み込まれたプログラム11aを実行することで、画像取得部12a、顔検出部12b、特徴点抽出部12c、登録部12d、認証部12eとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。
【0036】
画像取得部12aは、認証対象者の顔を含む画像を取得する。例えば、画像取得部12aは、通信部14が受信する画像を取得する。通信部14が受信する画像には、ユーザ端末(図示せず)から送信される登録用の画像や認証制御装置20から送信される認証(照合)用の画像がある。
【0037】
顔検出部12bは、画像取得部12aにより取得された画像から顔領域を検出し、特徴点抽出部12cに出力する。
【0038】
特徴点抽出部12cは、顔検出部12bにより検出された顔領域から特徴点(例えば、目、鼻、口端等の顔の特徴点)を抽出する。
【0039】
画像取得部12aにより取得された画像が登録用の画像である場合、特徴点抽出部12cは、登録部12dに顔特徴情報を出力する。ここで、顔特徴情報は、抽出した特徴点の集合である。一方、画像取得部12aにより取得された画像が認証用の画像である場合、特徴点抽出部12cは、認証部12eに顔特徴情報を出力する。
【0040】
登録部12dは、顔特徴情報の登録に際して、ユーザIDを新規に発行する。登録部12dは、発行したユーザIDと、登録用の画像から抽出した顔特徴情報とを対応付けて顔情報DB11bに登録する。
【0041】
認証部12eは、認証用の画像から検出された顔領域から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB11b内の顔特徴情報との照合を行う。認証部12eは、顔特徴情報の一致の有無を認証制御装置20に返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。
【0042】
通信部14は、認証制御装置20との間でネットワークNWを介して通信する通信装置である。
【0043】
次に、認証装置10の動作(顔情報登録処理)の一例について説明する。
【0044】
図8は、認証装置10の動作(顔情報登録処理)の一例のフローチャートである。
【0045】
まず、認証装置10(画像取得部12a)は、顔情報登録要求に含まれる認証対象者の顔を含む画像(登録用の画像)を取得する(ステップS10)。例えば、認証装置10(通信部14)は、顔情報登録要求を、ユーザ端末(図示せず)からネットワークNWを介して受信する。
【0046】
次に、認証装置10(顔検出部12b)は、ステップS10で取得された登録用の画像から顔領域を検出する(ステップS11)。次に、認証装置10(特徴点抽出部12c)は、ステップS11で検出した顔領域から顔の特徴点を抽出し(ステップS12)、登録部12dに顔特徴情報を出力する。最後に、認証装置10(登録部12d)は、ユーザIDを発行し、当該ユーザIDと顔特徴情報とを対応付けて顔情報DB11bに登録する(ステップS13)。なお、認証装置10は、顔認証端末等から顔特徴情報を受信し、ユーザIDと対応付けて顔情報DB11bに登録してもよい。
【0047】
次に、認証装置10の動作(顔認証処理)の一例について説明する。
【0048】
図9は、認証装置10の動作(顔認証処理)の一例のフローチャートである。
【0049】
まず、認証装置10(画像取得部12a)は、顔認証要求に含まれる認証対象者の顔を含む画像(認証用の画像)を取得する(ステップS20)。例えば、認証装置10(通信部14)は、顔認証要求を、認証制御装置20からネットワークNWを介して受信する。次に、認証装置10(顔検出部12b)は、ステップS20で取得された認証用の画像から顔領域を検出する(ステップS21)。次に、特徴点抽出部12cは、ステップS21で検出された顔領域から顔の特徴点を抽出する(ステップS22)。または、認証装置10は、認証制御装置20から顔特徴情報を受信してもよい。次に、認証装置10(認証部12e)は、取得した顔特徴情報を、顔情報DB11bと照合する(ステップS23)。顔特徴情報が一致した場合(ステップS24:Yes)、認証部12eは、顔特徴情報が一致した認証対象者のユーザIDを特定し(ステップS25)、顔認証が成功した旨と特定したユーザIDとを認証制御装置20に返信する(ステップS26)。一致する顔特徴情報が存在しない場合(ステップS24:No)、認証部12eは、顔認証が失敗した旨を認証制御装置20に返信する(ステップS27)。
【0050】
次に、認証制御装置20の構成例について説明する。
【0051】
図10は、認証制御装置20の概略構成図である。
【0052】
認証制御装置20は、カメラ30により撮影された画像を処理し、処理内容に応じて映写装置40へ映写指示を行う情報処理装置であり、例えば、コンピュータにより実現されるサーバ装置である。
【0053】
図10に示すように、認証制御装置20は、記憶部21、制御部22、メモリ23及び通信部24を備えている。
【0054】
記憶部21は、ハードディスク装置やROM等の不揮発性の記憶部である。記憶部21には、プログラム21aが記憶されている。プログラム21aは、制御部22(プロセッサ)により実行されるプログラムである。
【0055】
制御部22は、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、記憶部21からメモリ23(例えば、RAM)に読み込まれたプログラム21aを実行することで、画像取得部22a、顔領域検出部22b、非顔領域検出部22c、認証制御部22d、顔認証結果取得部22e、映写領域特定部22f、映写制御部22gとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。
【0056】
画像取得部22aは、監視領域を撮影するカメラ30により撮影された監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像(以下、監視画像とも呼ぶ)を取得する。具体的には、カメラ30から送信される監視画像を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像を取得する。
【0057】
顔領域検出部22bは、画像取得部22aにより取得された監視画像から認証対象者の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する。
【0058】
非顔領域検出部22cは、画像取得部22aにより取得された監視画像から認証対象者の顔以外の非顔領域を検出する。
【0059】
認証制御部22dは、顔認証を実行する認証装置10に、画像取得部22aにより取得された監視画像に含まれる認証対象者の顔認証を実行させる。具体的には、認証制御部22dは、画像取得部22aにより取得された監視画像を、通信部24を介して認証装置10に送信する。なお、監視画像に代えて、監視画像から検出される顔領域(又は顔領域から抽出される特徴点)を認証装置10に送信してもよい。
【0060】
顔認証結果取得部22eは、認証装置10により実行された顔認証の結果を取得する。具体的には、認証装置10から送信される顔認証の結果を通信部24が受信し、顔認証結果取得部22eは、この通信部24が受信した顔認証の結果を取得する。
【0061】
映写領域特定部22fは、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する。例えば、映写領域は、通路における座標等で定義された領域である。例えば、映写領域特定部22fは、映写領域として画像取得部22aにより取得された画像に含まれる認証対象者から所定距離離れた領域を特定する。この所定距離離れた領域は、例えば、認証対象者から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域である。所定距離は、例えば監視画像から認証対象者の歩行速度を取得することにより決定することができる。また、映写領域特定部22fは、映写領域として画像取得部22aにより取得された画像に含まれる認証対象者を含む領域を特定してもよい。
【0062】
映写制御部22gは、映写装置40に、顔認証の結果を映写領域特定部22fにより特定された映写領域に映写させる。具体的には、映写制御部22gは、映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する。
【0063】
図11は、認証制御装置20の動作(認証制御処理)の一例のフローチャートである。
【0064】
まず、認証制御装置20(画像取得部22a)は、カメラ30により撮影された監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する(ステップS30)。例えば、カメラ30から送信される監視画像を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像を取得する。
【0065】
次に、認証制御装置20(顔領域検出部22b)は、ステップS30で取得された監視画像から認証対象者の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する(ステップS31)。
【0066】
ステップS31の顔領域検出処理の結果、顔領域が検出された場合(ステップS32:YES)、認証制御装置20(認証制御部22d)は、ステップS30で取得された監視画像に含まれる認証対象者の顔認証を要求する顔認証要求を、通信部24を介して認証装置10に送信する(ステップS33)。この顔認証要求は、ステップS30で取得された監視画像(認証用の画像)を含む。
【0067】
次に、認証制御装置20(通信部24)は認証装置10から送信される顔認証の結果及びユーザIDを受信し、顔認証結果取得部22eは、この通信部24が受信した顔認証の結果及びユーザIDを取得する(ステップS34)。
【0068】
そして、顔認証が成功した場合(ステップS35:YES)、すなわち、ステップS34で取得された顔認証の結果が、認証が成功した旨である場合、認証制御装置20は、顔認証に成功した旨を示す映写情報を生成する(ステップS36)。顔認証に成功した旨を示す映写情報は、例えば、「○」の図形情報である。なお、顔認証に成功した旨を示す映写情報は、記憶部21から読み出してもよい。
【0069】
一方、顔認証に失敗した場合(ステップS35:NO)、すなわち、ステップS34で取得された顔認証の結果が、認証が失敗した旨である場合、認証制御装置20は、顔認証に失敗した旨を示す映写情報を生成する(ステップS37)。顔認証に失敗した旨を示す映写情報は、例えば、「×」の図形情報である。なお、顔認証に失敗した旨を示す映写情報は、記憶部21から読み出してもよい。
【0070】
次に、認証制御装置20(映写領域特定部22f)は、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する(ステップS38)。例えば、ステップS30で取得された監視画像のうちステップS32で検出された顔領域から所定距離離れた領域を映写領域として特定する。
【0071】
次に、認証制御装置20(映写制御部22g)は、映写装置40に、顔認証の結果をステップS38で特定された映写領域に映写させる(ステップS39)。具体的には、映写制御部22gは、顔認証の結果を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する。この映写指示は、ステップS36又はステップS37で生成された映写情報及びステップS38で特定された映写領域を含む。
【0072】
一方、ステップS31の顔領域検出処理の結果、顔領域が検出されない場合(ステップS32:NO)、認証制御装置20(非顔領域検出部22c)は、ステップS30で取得された監視画像から認証対象者の顔以外の非顔領域を検出する(ステップS40)。
【0073】
次に、認証制御装置20は、顔検出に失敗した旨を示す映写情報を生成する(ステップS41)。なお、顔検出に失敗した旨を示す映写情報は、記憶部21から読み出してもよい。顔検出に失敗した旨を示す映写情報は、例えば、「△」の図形情報である。
【0074】
次に、認証制御装置20(映写領域特定部22f)は、顔検出に失敗した旨を示す映写情報が映写される映写領域を特定する(ステップS42)。例えば、ステップS30で取得された監視画像のうちステップS40で検出された非顔領域から所定距離離れた領域を映写領域として特定する。
【0075】
次に、認証制御装置20(映写制御部22g)は、映写装置40に、顔検出に失敗した旨を示す映写情報をステップS42で特定された映写領域に映写させる(ステップS39)。具体的には、映写制御部22gは、顔検出に失敗した旨を示す映写情報を映写させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する。この映写指示は、ステップS41で生成された映写情報及びステップS42で特定された映写領域を含む。
【0076】
次に、カメラ30の構成例について説明する。
【0077】
カメラ30は、監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を撮影する。カメラ30は、認証対象者の顔、すなわち、進行方向を向いている認証対象者の顔を正面又は概ね正面から撮影することができるように(つまり、顔認証に適した角度で撮影することができるように)、例えば、認証対象者が通行する通路の近傍に設けられている。カメラ30は、認証制御装置20により遠隔制御され、監視領域を連続して撮影し、その撮影した画像(及びカメラの識別情報(地点ID等))を、ネットワークNWを介して認証制御装置20へ出力するデジタルカメラである。
【0078】
次に、映写装置40の構成例について説明する。
【0079】
図3に示すように、映写装置40は、認証対象者が通行する通路の近傍に設けられている。映写装置40は、例えば、液晶プロジェクタであるが、これに限定されない。映写装置40は、認証制御装置20からネットワークNWを介して(映写情報及び映写領域を含む)映写指示を受信し、当該映写指示に含まれる顔認証の結果(例えば、ステップS36又はS37で生成された映写情報)を、当該映写指示に含まれる映写領域に映写する。
【0080】
次に、上記構成の認証システム1の動作の一例について説明する。
【0081】
図12は、認証システム1のシーケンス図である。
【0082】
図12に示すように、まず、認証制御装置20(画像取得部22a)は、カメラ30から送信される監視画像を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像を取得する(ステップS50)。ここでは、図5に示す認証対象者U1を含む監視画像を取得したとする。
【0083】
次に、認証制御装置20(顔領域検出部22b)は、画像取得部22aにより取得された監視画像に含まれる認証対象者U1の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する(ステップS51)。ここでは、顔領域の検出に成功したとする。
【0084】
次に、認証制御装置20(認証制御部22d)は、ステップS50で取得された監視画像に含まれる認証対象者U1の顔認証を要求する顔認証要求を、通信部24を介して認証装置10に送信する(ステップS52)。この顔認証要求は、ステップS50で取得された監視画像を含む。
【0085】
次に、認証装置10は、ステップS52で送信される顔認証要求を通信部14が受信した場合、顔認証処理(図9参照)を実行する(ステップS53)。
【0086】
次に、認証装置10(認証部12e)は、認証結果を、通信部14を介して顔認証要求送信元の認証制御装置20に送信する(ステップS54)。ここでは、認証結果として、認証が成功した旨及び認証が成功した認証対象者U1のユーザIDを認証制御装置20に送信したとする。
【0087】
次に、認証制御装置20(通信部24)はステップS54で送信される顔認証の結果及びユーザIDを受信し、顔認証結果取得部22eは、この通信部24が受信した顔認証の結果及びユーザIDを取得する(ステップS55)。
【0088】
次に、認証制御装置20は、顔認証が成功した場合(ステップS55で取得した顔認証の結果が、認証が成功した旨である場合)、顔認証に成功した旨を示す映写情報を生成する(ステップS56)。ここでは、顔認証に成功した旨を示す映写情報として、「○」の図形情報が生成されたものとする。
【0089】
次に、認証制御装置20(映写領域特定部22f)は、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する(ステップS57)。ここでは、図13に示すように、ステップS50で取得された監視画像のうちステップS51で検出された顔領域(認証対象者U1)から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域FL10が映写領域として特定されたとする。図13は、映写領域の一例である。
【0090】
次に、認証制御装置20(映写制御部22g)は、顔認証の結果を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する(ステップS58)。この映写指示は、ステップS56で生成された映写情報及びステップS57で特定された映写領域を含む。
【0091】
次に、映写装置40は、ステップS58で送信される映写指示を当該映写装置40の通信部(図示せず)が受信した場合、当該受信した映写指示に含まれる映写情報を、当該映写指示に含まれる映写領域に映写する(ステップS59)。例えば、図14に示すように映写する。図14は、映写領域に映写される顔認証の結果の一例である。
【0092】
一方、顔認証が失敗した場合(ステップS55で取得した顔認証の結果が、認証が失敗した旨である場合)、顔認証に失敗した旨を示す映写情報を生成する(ステップS56)。ここでは、顔認証に失敗した旨を示す映写情報として、「×」の図形情報が生成されたものとする。
【0093】
次に、認証制御装置20(映写領域特定部22f)は、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する(ステップS57)。ここでは、図13に示すように、ステップS50で取得された監視画像のうちステップS51で検出された顔領域(認証対象者U1)から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域FL10が映写領域として特定されたとする。
【0094】
次に、認証制御装置20(映写制御部22g)は、顔認証の結果を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する(ステップS58)。この映写指示は、ステップS56で生成された映写情報及びステップS57で特定された映写領域を含む。
【0095】
次に、映写装置40は、ステップS58で送信される映写指示を当該映写装置40の通信部(図示せず)が受信した場合、当該受信した映写指示に含まれる映写情報を、当該映写指示に含まれる映写領域に映写する(ステップS59)。例えば、図15に示すように映写する。図15は、映写領域に映写される顔認証の結果の他の一例である。
【0096】
次に、顔検出が失敗した場合の動作の一例について説明する。
【0097】
図16は、認証システム1のシーケンス図である。
【0098】
図16に示すように、まず、認証制御装置20(画像取得部22a)は、カメラ30から送信される監視画像を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像を取得する(ステップS60)。ここでは、図5に示す認証対象者U1を含む監視画像を取得したとする。
【0099】
次に、認証制御装置20(顔領域検出部22b)は、画像取得部22aにより取得された監視画像から認証対象者U1の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する(ステップS61)。ここでは、顔領域の検出に失敗したとする。
【0100】
次に、認証制御装置20(非顔領域検出部22c)は、ステップS60で取得された監視画像から認証対象者の顔以外の非顔領域を検出する(ステップS62)。
【0101】
次に、認証制御装置20は、顔検出に失敗した旨を示す映写情報を生成する(ステップS63)。ここでは、顔検出に失敗した旨を示す映写情報として、「△」の図形情報が生成されたものとする。
【0102】
次に、認証制御装置20(映写領域特定部22f)は、顔検出に失敗した旨を示す映写情報が映写される映写領域を特定する(ステップS64)。ここでは、図13に示すように、ステップS60で取得された監視画像のうちステップS62で検出された非顔領域(認証対象者U1)から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域FL10が映写領域として特定されたとする。
【0103】
次に、認証制御装置20(映写制御部22g)は、顔検出に失敗した旨を示す映写情報を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する(ステップS65)。この映写指示は、ステップS63で生成された映写情報及びステップS64で特定された映写領域を含む。
【0104】
次に、映写装置40は、ステップS65で送信される映写指示を当該映写装置40の通信部(図示せず)が受信した場合、当該受信した映写指示に含まれる映写情報を、当該映写指示に含まれる映写領域に映写する(ステップS66)。
【0105】
以上説明したように、実施形態2によれば、認証対象者と対応づけて認証結果を映写(報知)することができる(図14図15参照)。これにより、例えば、警備員の監視負担が軽減する。
【0106】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3として、認証システム1の他の動作例について詳細に説明する。
【0107】
まず、実施形態3の概要を説明する。
【0108】
図17は、実施形態3の動作フロー(概要)である。図18は、監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者U1、U2の一例を表す図である。図19は、監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者U1、U2の顔認証の結果M1、M2を映写した一例を表す図である。
【0109】
図18に示すように、実施形態3では、認証対象者U1、U2の顔認証を実行する認証ゾーンZ1と認証結果を映写する映写ゾーンZ2とを分ける。
【0110】
まず、認証ゾーンZ1で認証対象者U1、U2(図18参照)の顔認証処理を実行する(ステップS70)。
【0111】
次に、顔認証の結果を保存する(ステップS71)。
【0112】
次に、認証対象者を追跡する追跡処理を実行する(ステップS72)。
【0113】
次に、認証対象者が映写ゾーンZ2に到達した場合(ステップS73:YES)、映写領域を特定し、映写ゾーンZ2(特定された映写領域)に顔認証の結果M1、M2(図19参照)を映写する映写処理を実行する(ステップS74)。なお、映写領域の特定は省略してもよい。
【0114】
一方、認証対象者が映写ゾーンZ2に到達していない場合(ステップS73:NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行する(ステップS73:NO)。
【0115】
以下、詳細を説明する。まず、顔認証処理(S70)の詳細を説明する。
【0116】
図20は、顔認証処理(S70)の一例のフローチャートである。以下、認証対象者が一人の場合を例にして説明するが、認証対象者が複数の場合も同様である。
【0117】
まず、認証制御装置20(画像取得部22a)は、カメラ30により撮影された監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者を含む監視画像を取得する(ステップS701)。例えば、カメラ30から送信される監視画像を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像を取得する。ここでは、図18に示す認証対象者U1を含む監視画像を取得したとする。
【0118】
次に、認証制御装置20(顔領域検出部22b)は、ステップS701で取得された監視画像に含まれる認証対象者U1の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する(ステップS702)。
【0119】
次に、認証制御装置20(認証制御部22d)は、ステップS701で取得された監視画像に含まれる認証対象者U1の顔認証を要求する顔認証要求を、通信部24を介して認証装置10に送信する(ステップS703)。この顔認証要求は、ステップS701で取得された監視画像(認証用の画像)を含む。
【0120】
次に、認証制御装置20(通信部24)は認証装置10から送信される顔認証の結果及びユーザIDを受信し、顔認証結果取得部22eは、この通信部24が受信した顔認証の結果及びユーザIDを取得する(ステップS704)。
【0121】
そして、顔認証が成功した場合(ステップS705:YES)、すなわち、ステップS704で取得された顔認証の結果が、認証が成功した旨である場合、認証制御装置20は、顔認証に成功した旨を示す映写情報(例えば、「○」の図形情報)を生成する(ステップS706)。
【0122】
一方、顔認証に失敗した場合(ステップS705:NO)、すなわち、ステップS704で取得された顔認証の結果が、認証が失敗した旨である場合、認証制御装置20は、顔認証に失敗した旨を示す映写情報(例えば、「×」の図形情報)を生成する(ステップS707)。
【0123】
ここでは、顔認証に成功した旨を示す映写情報(例えば、「○」の図形情報)が生成されたとする。
【0124】
以上のステップS702~S707の処理と並行して、ステップS708、S709の処理が実行される。
【0125】
まず、認証制御装置20(非顔領域検出部22c)は、ステップS701で取得された監視画像から認証対象者の顔以外の非顔領域(以下、体形領域B1と呼ぶ)を検出する(ステップS708)。
【0126】
次に、認証制御装置20は、ステップS708で検出された体形領域B1から体形特徴情報を抽出する(ステップS709)。ここでは、認証対象者U1の体形特徴情報が抽出されたとする。
【0127】
次に、認証制御装置20(登録部)は、ステップS706(又はステップS707)で生成された映写情報とステップS709で抽出された体形特徴情報とを対応付けて記憶部21に保存(登録)する(ステップS710)。このステップS710が図17中のステップS71の「顔認証の結果を保存」に相当する。
【0128】
ここでは、ステップS706(又はステップS707)で生成された映写情報(例えば、「○」の図形情報)とステップS79で抽出された認証対象者U1の体形特徴情報とが対応付けて保存されたとする。
【0129】
次に、認証対象者追跡処理(S72)の詳細を説明する。この認証対象者追跡処理(S72)が本発明の認証対象者追跡手段の一例である。
【0130】
図21は、認証対象者追跡処理(S72)の一例のフローチャートである。
【0131】
まず、認証制御装置20(画像取得部22a)は、カメラ30により撮影された監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者を含む監視画像(以下、監視画像X1と呼ぶ)を取得する(ステップS721)。例えば、カメラ30から送信される監視画像X1を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像X1を取得する。ここでは、図18に示す認証対象者U1を含む監視画像を取得したとする。
【0132】
次に、認証制御装置20(非顔領域検出部22c)は、ステップS721で取得された監視画像X1に含まれる認証対象者U1の顔以外の非顔領域(以下、体形領域B1と呼ぶ)を検出する(ステップS722)。
【0133】
次に、認証制御装置20は、ステップS722で検出された体形領域B1から体形特徴情報を抽出する(ステップS723)。
【0134】
次に、認証制御装置20(画像取得部22a)は、カメラ30により撮影された監視領域(認証ゾーンZ1)内を歩行する認証対象者U1を含む画像(以下、監視画像X2と呼ぶ)を取得する(ステップS724)。例えば、カメラ30から送信される監視画像X2を通信部24が受信し、画像取得部22aは、この通信部24が受信した監視画像X2を取得する。
【0135】
次に、認証制御装置20(非顔領域検出部22c)は、ステップS724で取得された監視画像X2に含まれる認証対象者U1の顔以外の非顔領域(以下、体形領域B2と呼ぶ)を検出する(ステップS725)。
【0136】
次に、認証制御装置20は、ステップS725で検出された体形領域B2から体形特徴情報を抽出する(ステップS726)。
【0137】
そして、ステップS723で抽出された体形特徴情報とステップS726で抽出された体形特徴情報とを照合し、照合結果が一致する場合(ステップS727:YES)、ステップS73へ移行する。一方、照合結果が一致しない場合(ステップS727:NO)、処理を終了する。
【0138】
上記のように追跡されている認証対象者が映写ゾーンZ2に到達した場合(ステップS73:YES)、映写処理(ステップS74)が実行される(図17参照)。
【0139】
次に、映写処理(ステップS74)の詳細を説明する。
【0140】
図22は、映写処理(ステップS74)の一例のフローチャートである。
【0141】
まず、認証制御装置20(映写領域特定部22f)は、顔認証の結果が映写される映写領域を特定する(ステップS741)。ここでは、ステップS724で取得された監視画像X2のうちステップS725で検出された非顔領域である体形領域B2(認証対象者U1)から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域が映写領域として特定されたとする。
【0142】
次に、認証制御装置20(映写制御部22g)は、映写装置40に、ステップS710で保存された顔認証の結果を映写ゾーンZ2(ステップS741で特定された映写領域)に映写させる(ステップS742)。具体的には、映写制御部22gは、ステップS710で保存された顔認証の結果を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信する。この映写指示は、ステップS710で保存された映写情報及びステップS741で特定された映写領域を含む。
【0143】
次に、映写装置40は、ステップS742で送信される映写指示を当該映写装置40の通信部(図示せず)が受信した場合、当該受信した映写指示に含まれる映写情報を、当該映写指示に含まれる映写領域に映写する。例えば、図19に示すように映写する。
【0144】
以上説明したように、実施形態3によれば、認証対象者と対応づけて認証結果を映写(報知)することができる(図19参照)。
【0145】
また、実施形態3によれば、顔認証の結果が認証ゾーンZ1に映写されず、映写ゾーンZ2に表示される。そのため、映写ゾーンZ2を監視するだけでよく、警備員の監視負担が軽減する。
【0146】
また、実施形態3によれば、ステップS710で顔認証の結果が保存されるため、その後、認証対象者の追跡処理(ステップS72)において、認証対象者が下を向く等により顔認証に適さない状況になったとしても、顔認証した結果(ステップS710で保存された結果)を映写ゾーンZ2に正しく映写することができる。
【0147】
また、実施形態3によれば、ステップS710で顔認証の結果が保存され、以後、顔認証が実行されないため、認証コストを抑制することができる。
【0148】
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4として、認証システム1の他の動作例について詳細に説明する。
【0149】
まず、実施形態4の概要を説明する。
【0150】
図23は、実施形態4の動作フロー(概要)である。図24は、監視領域内を歩行する認証対象者U1、U2の顔認証の結果M1、M2を映写した一例を表す図である。
【0151】
以下、図17と同じ処理については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0152】
まず、認証対象者U1、U2の顔認証処理を実行する(ステップS70)。
【0153】
次に、顔認証の結果を保存する(ステップS71)。
【0154】
次に、認証対象者を追跡する追跡処理を実行する(ステップS72)。
【0155】
次に、映写領域を特定し、その特定された映写領域に顔認証の結果M1、M2(図24参照)を映写する映写処理を実行する(ステップS74)。例えば、図24に示すように、顔認証が成功した認証対象者U1については、当該認証対象者U1が歩行しても、常に、認証対象者U1から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域に顔認証の結果M1(認証成功を表す「○」)を映写することができる。また、顔認証が失敗した認証対象者U2については、当該認証対象者U1が歩行しても、常に、認証対象者U1から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域に顔認証の結果M2(認証失敗を表す「×」)を映写することができる。
【0156】
認証対象者U1、U2が監視領域を通過するまで、ステップS72、S74の処理を繰り返し実行する(ステップS75:NO)。そして、認証対象者U1、U2が監視領域を通過した場合(ステップS76:YES)、処理を終了する。
【0157】
以上説明したように、実施形態4によれば、認証対象者と対応づけて認証結果を映写(報知)することができる(図24参照)。
【0158】
また、実施形態4によれば、認証対象者U1、U2が歩行しても、常に、認証対象者U1、U2から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域に顔認証の結果M1、M2を映写することができる(図24)。これにより、歩行中の認証対象者と認証結果との対応付けが容易になるため、警備員の監視負担が軽減する。
【0159】
また、実施形態4によれば、ステップS710で顔認証の結果が保存されるため、その後、認証対象者の追跡処理(ステップS72)において、認証対象者が下を向く等により顔認証に適さない状況になったとしても、顔認証した結果(ステップS710で保存された結果)を正しく映写することができる。
【0160】
また、実施形態4によれば、ステップS710で顔認証の結果が保存され、以後、顔認証が実行されないため、認証コストを抑制することができる。
【0161】
次に、変形例について説明する。
【0162】
実施形態2~4では、映写領域特定部22fが、映写領域として画像取得部22aにより取得された画像に含まれる認証対象者から所定距離離れた領域を特定する例について説明したが、これに限らない。例えば、映写領域特定部22fは、映写領域として画像取得部22aにより取得された画像に含まれる認証対象者を含む領域を特定してもよい。そして、映写装置40は、この特定された領域に特定の色を映写してもよい。例えば、顔認証が成功した場合、この特定された領域に青色又は緑色を映写し、顔認証が失敗した場合、この特定された領域に赤色を点滅する形態で映写してもよい。
【0163】
また、上記実施形態2~4では、映写領域特定手段により特定された映写領域に映写される顔認証の結果が、顔認証に成功した旨を表す映写情報(例えば、「○」)又は顔認証に失敗した旨を表す映写情報(例えば「×」)である例について説明したが、これに限らない。例えば、図25に示すように、顔認証に成功した旨を表す映写情報(例えば、「○」)に代えて、アバター画像G(プライバシ保護情報)を映写してもよい。
【0164】
アバター画像Gは、次のようにして特定し、映写することができる。
【0165】
まず、図26に示すように、図10に示す認証制御装置20の記憶部21にプライバシ保護情報DB21bを追加する。プライバシ保護情報DB21bには、ユーザID(複数)と当該ユーザ(認証対象者)のプライバシ保護情報とが対応付けて記憶(登録)されている。なお、プライバシ保護情報DB21bは、認証制御装置20に限らず、認証制御装置20の外部に設けられていてもよい。
【0166】
プライバシ保護情報は、顔認証が成功した認証対象者に自己の顔認証が成功した旨を報知するための情報で、かつ、自己の個人情報(例えば、自己の氏名、所属する社名)を含まない情報である。プライバシ保護情報は、自己の顔認証が成功したことを知るために認証対象者(ユーザ)により登録された情報を含む。例えば、プライバシ保護情報は、アバター画像等の画像である。アバター画像は、例えば、ネットワークNWに接続された登録端末(図示せず)において認証対象者が指定(又は選択)することでプライバシ保護情報DB21bに登録することができる。アバター画像とは、認証対象者の分身となるキャラクタを含む画像のことである。図25中の符号Gで示すキャラクタがアバター画像の一例である。キャラクタは、どのようなキャラクタであってもよい。例えば、キャラクタは、生物(例えば、人物、動物、植物)であってもよいし、無生物(例えば、建物、風景)であってもよい。生物や無生物は、実在していてもよいし、実在していなくてもよい。また、キャラクタは、擬人化されていてもよいし、擬人化されていなくてもよい。また、キャラクタは、二次元で表現されていてもよいし、三次元で表現されていてもよい。さらに、キャラクタは、動画であってもよいし、静止画であってもよい。また、プライバシ保護情報は、「被認証者に対して予め対応付けられた情報」や「被認証者ごとに定められた情報」や「被認証者に固有の情報」であってもよい。
【0167】
アバター画像G(プライバシ保護情報)は、次のようにして特定することができる。
【0168】
例えば、実施形態2(実施形態4も同様)においては、顔認証が成功した認証対象者のユーザIDが取得される(図11中のステップS34参照)ため、記憶部21(プライバシ保護情報DB21b)中のステップS34で取得されたユーザIDが対応付けられたプライバシ保護情報を特定することができる。そして、認証制御装置20(映写制御部22g)は、この特定されたプライバシ保護情報を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信することで、映写装置40にプライバシ保護情報を映写させることができる。この映写指示は、上記特定されたプライバシ保護情報(映写情報)及び図11中のステップS38で特定された映写領域を含む。
【0169】
また、実施形態3においては、顔認証が成功した認証対象者のユーザIDが取得される(図20中のステップS704参照)ため、記憶部21(プライバシ保護情報DB21b)中のステップS704で取得されたユーザIDが対応付けられたプライバシ保護情報を特定することができる。この特定されたプライバシ保護情報は、図20中のステップS709で抽出された体形特徴情報と対応付けて記憶部21に保存(登録)される(図20中のステップS710参照)。そして、認証制御装置20(映写制御部22g)は、この特定されたプライバシ保護情報を表示させる映写指示を、通信部24を介して映写装置40に送信することで、映写装置40にプライバシ保護情報を映写させる(図22中のステップS742参照)。この映写指示は、上記特定されたプライバシ保護情報(映写情報)及び図22中のステップS741で特定された映写領域を含む。
【0170】
また、上記実施形態1~4では、認証システム1を、ネットワークNW(例えば、インターネット)を介して互いに通信可能な認証装置10、認証制御装置20、カメラ30、映写装置40により構成した例について説明したが、これに限らない。
【0171】
例えば、認証制御装置20に、認証装置10、カメラ30、映写装置40の全部又は一部の構成又は機能を追加してもよい。
【0172】
上記実施形態1、2において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0173】
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0174】
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【0175】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0176】
(付記1)
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、
映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備える認証制御装置。
【0177】
(付記2)
前記認証対象者を追跡する認証対象者追跡手段をさらに備え、
前記映写領域特定手段は、前記認証対象者追跡手段により追跡される前記認証対象者の前記映写領域を特定する付記1に記載の認証制御装置。
【0178】
(付記3)
前記認証対象者追跡手段は、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔以外の非顔領域を追跡する付記2に記載の認証制御装置。
【0179】
(付記4)
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、
前記特徴情報抽出手段により抽出された前記非顔領域の特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録する登録手段と、
前記特徴情報抽出手段により抽出された前記特徴情報と前記登録手段により登録された前記特徴情報とを照合する照合手段と、をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像として第1画像及び当該第1画像が撮影された後に撮影された第2画像を取得し、
前記認証制御手段は、前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させ、
前記特徴情報抽出手段は、前記画像取得手段により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第1特徴情報を抽出し、かつ、前記画像取得手段により取得された前記第2画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第2特徴情報を抽出し、
前記登録手段は、前記特徴情報抽出手段により抽出された前記第1特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録し、
前記照合手段は、前記特徴情報抽出手段により抽出された前記第2特徴情報と前記登録手段により登録された前記第1特徴情報とを照合し、
前記映写制御手段は、前記映写装置に、前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる付記1に記載の認証制御装置。
【0180】
(付記5)
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔領域を検出する顔領域検出処理を実行する顔領域検出手段をさらに備え、
前記映写制御手段は、前記顔領域検出手段による前記顔領域検出処理の実行の結果、前記認証対象者の顔領域を検出できなかった場合、前記映写装置に、顔領域が検出できなかった旨を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる付記1から4のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0181】
(付記6)
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者から所定距離離れた領域を特定する付記1から5のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0182】
(付記7)
前記所定距離離れた領域は、前記認証対象者から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域である付記6に記載の認証制御装置。
【0183】
(付記8)
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者を含む領域を特定する付記1から5のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0184】
(付記9)
映写制御手段は、前記顔認証が成功した場合、映写装置に、前記顔認証の結果として前記顔認証が成功した前記認証対象者のプライバシ保護情報を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる付記1から8のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0185】
(付記10)
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御手段と、を備える認証制御装置。
【0186】
(付記11)
前記映写ゾーンのうち前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段をさらに備え、
前記映写制御手段は、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる付記10に記載の認証制御装置。
【0187】
(付記12)
前記認証対象者を追跡する認証対象者追跡手段をさらに備え、
前記映写領域特定手段は、前記認証対象者追跡手段により追跡される前記認証対象者の前記映写領域を特定する付記10又は11に記載の認証制御装置。
【0188】
(付記13)
前記認証対象者追跡手段は、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔以外の非顔領域を追跡する付記12に記載の認証制御装置。
【0189】
(付記14)
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段と、
前記特徴情報抽出手段により抽出された前記非顔領域の特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録する登録手段と、
前記特徴情報抽出手段により抽出された前記特徴情報と前記登録手段により登録された前記特徴情報とを照合する照合手段と、をさらに備え、
前記画像取得手段は、前記画像として第1画像及び当該第1画像が撮影された後に撮影された第2画像を取得し、
前記認証制御手段は、前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させ、
前記特徴情報抽出手段は、前記画像取得手段により取得された前記第1画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第1特徴情報を抽出し、かつ、前記画像取得手段により取得された前記第2画像に含まれる前記認証対象者のうち顔以外の非顔領域から当該非顔領域の第2特徴情報を抽出し、
前記登録手段は、前記特徴情報抽出手段により抽出された前記第1特徴情報と前記顔認証の結果とを対応づけて登録し、
前記照合手段は、前記特徴情報抽出手段により抽出された前記第2特徴情報と前記登録手段により登録された前記第1特徴情報とを照合し、
前記映写制御手段は、前記照合手段の照合結果が一致した前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記登録手段により登録された前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる付記11に記載の認証制御装置。
【0190】
(付記15)
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記映写ゾーンに到達した前記認証対象者から所定距離離れた領域を特定する付記10から14のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0191】
(付記16)
前記所定距離離れた領域は、前記認証対象者から歩行方向に所定距離離れた床面上の領域である付記15に記載の認証制御装置。
【0192】
(付記17)
前記映写領域特定手段は、前記映写領域として前記映写ゾーンに到達した前記認証対象者を含む領域を特定する付記10から14のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0193】
(付記18)
映写制御手段は、前記顔認証が成功した場合、映写装置に、前記顔認証の結果として前記顔認証が成功した前記認証対象者のプライバシ保護情報を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる付記7から17のいずれか1項に記載の認証制御装置。
【0194】
(付記19)
監視領域を撮影するカメラと、
映写装置と、
顔認証を実行する認証装置と、
前記カメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、
前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定手段と、
前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定手段により特定された前記映写領域に映写させる映写制御手段と、を備える認証システム。
【0195】
(付記20)
ネットワークを介して互いに通信可能な前記カメラ、前記映写装置、前記認証装置及び認証制御装置を備え、
前記画像取得手段、前記認証制御手段、前記映写領域特定手段及び前記映写制御手段は、前記認証制御装置に設けられている付記19に記載の認証システム。
【0196】
(付記21)
監視領域を撮影するカメラと、
映写装置と、
顔認証を実行する認証装置と、
前記カメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得手段と、
前記認証装置に、前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御手段と、
前記画像取得手段により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御手段と、を備える認証システム。
【0197】
(付記22)
ネットワークを介して互いに通信可能な前記カメラ、前記映写装置、前記認証装置及び認証制御装置を備え、
前記画像取得手段、前記認証制御手段及び前記映写制御手段は、前記認証制御装置に設けられている付記21に記載の認証システム。
【0198】
(付記23)
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得ステップと、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、
前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定ステップと、
映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定ステップにより特定された前記映写領域に映写させる映写制御ステップと、を備える認証制御方法。
【0199】
(付記24)
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得ステップと、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御ステップと、
前記画像取得ステップにより取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御ステップと、を備える認証制御方法。
【0200】
(付記25)
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得処理と、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、
前記顔認証の結果が映写される映写領域を特定する映写領域特定処理と、
映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写領域特定処理により特定された前記映写領域に映写させる映写制御処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【0201】
(付記26)
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
監視領域を撮影するカメラにより撮影された前記監視領域内を映写ゾーンに向かって歩行する認証対象者を含む画像を取得する画像取得処理と、
顔認証を実行する認証装置に、前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者の顔認証を実行させる認証制御処理と、
前記画像取得処理により取得された前記画像に含まれる前記認証対象者が前記映写ゾーンに到達した場合、前記映写装置に、前記顔認証の結果を前記映写ゾーンに映写させる映写制御処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0202】
1 認証システム
10 認証装置
11 記憶部
11a プログラム
11b 顔情報DB
12 制御部
12a 画像取得部
12b 顔検出部
12c 特徴点抽出部
12d 登録部
12e 認証部
13 メモリ
14 通信部
20 認証制御装置
21 記憶部
21a プログラム
21b プライバシ保護情報DB
22 制御部
22a 画像取得部(画像取得手段)
22b 顔領域検出部
22c 非顔領域検出部
22d 認証制御部(認証制御手段)
22e 顔認証結果取得部
22f 映写領域特定部(映写領域特定手段)
22g 映写制御部(映写制御手段)
23 メモリ
24 通信部
30 カメラ
40 映写装置
G アバター画像
NW ネットワーク
U1、U2 認証対象者
Z1 認証ゾーン
Z2 映写ゾーン
図1
図2
図3
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