(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】メンテナンスシステム、メンテナンス方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241016BHJP
A61H 3/00 20060101ALI20241016BHJP
A61H 1/02 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G06Q50/10
A61H3/00 B
A61H1/02 R
(21)【出願番号】P 2023090684
(22)【出願日】2023-06-01
(62)【分割の表示】P 2020086051の分割
【原出願日】2020-05-15
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】藤掛 祥則
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-034236(JP,A)
【文献】特開2018-135974(JP,A)
【文献】国際公開第2016/093038(WO,A1)
【文献】特開2018-034235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A61H 3/00
A61H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
訓練者の脚部に装着され、前記訓練者の歩行を補助する歩行補助装置と、
前記歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報を送信する第1送信手段と、
を有する歩行訓練装置と、
前記第1送信手段から送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定されたメンテナンスのタイミングと、該メンテナンスの対象である前記関連付けられた歩行補助装置の部品と、を含むメンテナンス情報を送信する第2送信手段と、
を有するサーバと、
を備
え、
前記歩行補助装置は、該歩行補助装置の足首関節部周りのモーメント荷重を算出し、該算出したモーメント荷重と、前記歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間と、を積算した積算値を算出し、
前記第1送信手段は、前記算出された積算値を、前記歩行回数又は歩行時間に関する情報として、前記歩行補助装置の部品と関連付けて送信し、
前記決定手段は、前記第1送信手段から送信された積算値と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する、
メンテナンスシステム。
【請求項2】
請求項
1記載のメンテナンスシステムであって、
前記歩行補助装置は、大腿フレームと、該大腿フレームに膝関節部を介して連結された下腿フレームと、該下腿フレームに足首関節部を介して連結された足平フレームと、膝関節部を回転駆動するモータユニットと、前記足首関節部の可動範囲を調整する調整機構と、を有し、
前記歩行補助装置の部品は、前記調整機構において前記足首関節部の可動範囲を制限する部品である、
メンテナンスシステム。
【請求項3】
請求項
1又は2に記載のメンテナンスシステムであって、
前記サーバは、前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値を変更する変更手段を更に有している、
メンテナンスシステム。
【請求項4】
請求項
1又は2に記載のメンテナンスシステムであって、
前記第1送信手段は、前記歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報と共に、前記歩行訓練装置に設けられたセンサにより検出された前記訓練者の骨格動作、足裏の荷重中心、及び膝関節角度の情報のうち少なくとも1つを、前記サーバに送信し、
該サーバは、前記第1送信手段により送信された前記訓練者の骨格動作、足裏の荷重中心、及び膝関節角度の情報のうち少なくとも1つに基づいて、前記訓練者の歩行における荷重の偏り方向を判定する偏り判定手段を更に有し、
前記耐久性に関する評価値は、前記荷重の偏り方向に対応付けて設定されており、
前記決定手段は、前記偏り判定手段により判定された訓練者の歩行における荷重の偏り方向に対応付けられた前記耐久性に関する評価値を設定し、該設定した耐久性に関する評価値と、前記第1送信手段から送信された 歩行回数又は歩行時間に関する情報と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する、
メンテナンスシステム。
【請求項5】
訓練者の脚部に装着され、前記訓練者の歩行を補助する歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報をサーバに送信するステップと、
前記サーバが、前記送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定するステップと、
前記サーバが、前記決定したメンテナンスのタイミングと、該メンテナンスの対象である前記関連付けられた歩行補助装置の部品と、を含むメンテナンス情報を送信するステップと、
を含
み、
前記歩行補助装置は、該歩行補助装置の足首関節部周りのモーメント荷重を算出し、該算出したモーメント荷重と、前記歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間と、を積算した積算値を算出し、
前記算出された積算値を、前記歩行回数又は歩行時間に関する情報として、前記歩行補助装置の部品と関連付けて送信し、
前記送信された積算値と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する、
メンテナンス方法。
【請求項6】
訓練者の脚部に装着され、前記訓練者の歩行を補助する歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報をサーバに送信する処理と、
前記サーバが、前記送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する処理と、
前記サーバが、前記決定したメンテナンスのタイミングと、該メンテナンスの対象である前記関連付けられた歩行補助装置の部品と、を含むメンテナンス情報を送信する処理と、
をコンピュータに実行させ
、
前記歩行補助装置は、該歩行補助装置の足首関節部周りのモーメント荷重を算出し、該算出したモーメント荷重と、前記歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間と、を積算した積算値を算出し、
前記算出された積算値を、前記歩行回数又は歩行時間に関する情報として、前記歩行補助装置の部品と関連付けて送信し、
前記送信された積算値と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メンテナンスシステム、メンテナンス方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの脚部に装着され、ユーザの歩行を補助する歩行補助装置により、歩行訓練を行う歩行訓練装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
歩行訓練に伴い、歩行補助装置はユーザの脚部から歩行による荷重を繰り返し受けることとなる。この歩行の荷重によって、歩行補助装置を構成する各部品が摩耗し、いずれメンテナンスが必要となる。したがって、過度に早過ぎずかつ遅過ぎない適切なメンテナンスのタイミングを提示できるメンテナンスシステムの実現が望まれている。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、適切なメンテナンスのタイミングを提示できるメンテナンスシステム、メンテナンス方法、及びプログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
訓練者の脚部に装着され、前記訓練者の歩行を補助する歩行補助装置と、
前記歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報を送信する第1送信手段と、
を有する歩行訓練装置と、
前記第1送信手段から送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定されたメンテナンスのタイミングと、該メンテナンスの対象である前記関連付けられた歩行補助装置の部品と、を含むメンテナンス情報を送信する第2送信手段と、
を有するサーバと、
を備える、メンテナンスシステム
である。
この一態様において、前記歩行補助装置は、該歩行補助装置の足首関節部周りのモーメント荷重を算出し、該算出したモーメント荷重と、前記歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間と、を積算した積算値を算出し、前記第1送信手段は、前記算出された積算値を、前記歩行回数又は歩行時間に関する情報として、前記歩行補助装置の部品と関連付けて送信し、前記決定手段は、前記第1送信手段から送信された積算値と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定してもよい。
この一態様において、前記歩行補助装置は、大腿フレームと、該大腿フレームに膝関節部を介して連結された下腿フレームと、該下腿フレームに足首関節部を介して連結された足平フレームと、膝関節部を回転駆動するモータユニットと、前記足首関節部の可動範囲を調整する調整機構と、を有し、前記歩行補助装置の部品は、前記調整機構において前記足首関節部の可動範囲を制限する部品であってもよい。
この一態様において、前記サーバは、前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値を変更する変更手段を更に有していてもよい。
この一態様において、前記第1送信手段は、前記歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報と共に、前記歩行訓練装置に設けられたセンサにより検出された前記訓練者の骨格動作、足裏の荷重中心、及び膝関節角度の情報のうち少なくとも1つを、前記サーバに送信し、該サーバは、前記第1送信手段により送信された前記訓練者の骨格動作、足裏の荷重中心、及び膝関節角度の情報のうち少なくとも1つに基づいて、前記訓練者の歩行における荷重の偏り方向を判定する偏り判定手段を更に有し、前記耐久性に関する評価値は、前記荷重の偏り方向に対応付けて設定されており、 前記決定手段は、前記偏り判定手段により判定された訓練者の歩行における荷重の偏り方向に対応付けられた前記耐久性に関する評価値を設定し、該設定した耐久性に関する評価値と、前記第1送信手段から送信された 歩行回数又は歩行時間に関する情報と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定してもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
訓練者の脚部に装着され、前記訓練者の歩行を補助する歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報をサーバに送信するステップと、
前記サーバが、前記送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定するステップと、
前記サーバが、前記決定したメンテナンスのタイミングと、該メンテナンスの対象である前記関連付けられた歩行補助装置の部品と、を含むメンテナンス情報を送信するステップと、
を含む、メンテナンス方法
であってもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
訓練者の脚部に装着され、前記訓練者の歩行を補助する歩行補助装置による歩行回数又は歩行時間に関する情報と、前記歩行補助装置の部品と関連付けた情報をサーバに送信する処理と、
前記サーバが、前記送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、予め設定された前記歩行補助装置の耐久性に関する評価値と、を比較し、前記歩行補助装置に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する処理と、
前記サーバが、前記決定したメンテナンスのタイミングと、該メンテナンスの対象である前記関連付けられた歩行補助装置の部品と、を含むメンテナンス情報を送信する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム
であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、適切なメンテナンスのタイミングを提示できるメンテナンスシステム、メンテナンス方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るメンテナンスシステムの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係る歩行訓練装置の概略的な構成を示す斜視図である。
【
図3】本実施形態に係る歩行補助装置の概略的な構成を示す側面図である。
【
図4】本実施形態に係る足平フレームの概略的な構成を示す斜視図である。
【
図5】歩行補助装置の調整機構を拡大した拡大図である。
【
図6】本実施形態に係るメンテナンスシステムの具体的なシステム構成を示すブロック図である。
【
図7】本実施形態に係る情報提供サーバの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【
図8】本実施形態に係るメンテナンス方法のフローを示すフローチャートである。
【
図9】本実施形態に係る情報提供サーバの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【
図10】本実施形態に係る情報提供サーバの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態1
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るメンテナンスシステムの概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係るメンテナンスシステム1は、訓練者が歩行訓練を行う歩行訓練装置2と、メンテナンス情報を提供するための情報提供サーバ3と、を備えている。
【0010】
図2は、本実施形態に係る歩行訓練装置の概略的な構成を示す斜視図である。歩行訓練装置2は、病院やリハビリ施設などに設けられている。歩行訓練装置2は、トレッドミル21、フレーム本体22、歩行補助装置23、などで構成されている。トレッドミル21は、リング状のベルトを回転させる。訓練者は、ベルト上に乗り該ベルトの移動に応じて歩行を行い、その歩行訓練を行う。
【0011】
フレーム本体22は、トレッドミル21上に連結された複数のフレームで構成されている。フレーム本体22には、訓練者の上方に引張し補助を行う引張装置28、各種の情報を表示するモニタ24、訓練者の歩行状態を検出するセンサ25、訓練者が訓練中に把持する手摺り26、データの送受信を行う通信装置27、などが設けられている。
【0012】
モニタ24は、訓練指示、訓練メニュー、訓練情報(歩行速度、生体情報等)などの情報を表示する。センサ25は、例えば、訓練者の骨格の動作を検出できる3Dセンサである。3Dセンサは、人の体表面に対しレーザを照射することで体表面の凹凸を示す深度画像を取得し、深度画像から3次元関節座標を抽出することで、人の骨格を認識する。センサ25は、検出した訓練者の骨格動作を通信装置27に送信する。
【0013】
通信装置27は、第1送信手段の一具体例である。通信装置27は、歩行補助装置23と、Bluetooth(登録商標)、Wifi(登録商標)などの無線又は有線で通信接続されている。通信装置27は、歩行補助装置23との間でデータの送受信を行うことができる。また、通信装置27は、インターネットなどの通信網を介して、情報提供サーバ3と、データの送受信を行うことができる。なお、通信装置27は、歩行補助装置23に設けられていてもよい。
【0014】
通信装置27は、歩行補助装置23から受信した、歩行補助装置による歩行回数に関する情報と、歩行補助装置の部品と、を関連付けた情報を送信する。なお、歩行訓練装置2は、トレッドミル21及びフレーム本体22を備えない構成であってもよい。
【0015】
図3は、本実施形態に係る歩行補助装置の概略的な構成を示す側面図である。歩行補助装置23は、訓練者の脚部に装着され、訓練者の歩行を補助する。歩行補助装置23は、大腿フレーム231と、大腿フレーム231に膝関節部232を介して連結された下腿フレーム234と、下腿フレーム234に足首関節部235を介して連結された足平フレーム236と、膝関節部232を回転駆動するモータユニット237と、足首関節部235の可動範囲を調整する調整機構238と、を有している。
【0016】
膝関節部232には、膝関節部232の角度を検出する角度センサ239が設けられている。なお、上記歩行補助装置23の構成は一例であり、これに限られない。例えば、歩行補助装置23は、足首関節部235を回転駆動するモータユニットを備えていてもよい。
【0017】
図4は、足平フレームの概略的な構成を示す斜視図である。足平フレーム236には、爪先側及び踵側の足裏面に、夫々、一対の荷重センサ240が設けられている。荷重センサ240は、例えば、足平フレーム236の足裏に対し垂直方向に掛かる荷重を検出する垂直荷重センサである。なお、足平フレーム236に設けられる荷重センサ240の数及び位置は任意でよい。
【0018】
歩行補助装置23は、各荷重センサ240により検出された荷重に基づいて、訓練者の歩容動作中の足裏の荷重中心(COP:Center of Pressure)の位置(以下、COP位置と称す)を算出する。
【0019】
例えば、足平フレーム236の足裏の中心位置を2次元XY座標の原点として、爪先側の第1荷重センサ240の位置(x1、y1)、爪先側の第2荷重センサ240の位置(x2、y2)、踵側の第3荷重センサ240の位置(x3、y3)、踵側の第4荷重センサ240の位置(x4、y4)とする。各荷重センサ240に掛かる荷重量をNi(i=1~4)とする。歩行補助装置23は、例えば、下記式を用いて、COP位置(xCOP、yCOP)を算出する。
【0020】
【0021】
上記COP位置の算出方法は一例であり、これに限定されない。例えば、足平フレーム236の足裏には、荷重センサ240の代わりに、足裏の荷重分布を検出する荷重分布センサが設けられていてもよい。歩行補助装置23は、荷重分布センサにより検出された足裏の荷重分布に基づいて、COP位置を算出してもよい。
【0022】
歩行補助装置23は、各荷重センサ240により検出された荷重とCOP位置とに基づいて、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重を算出する。例えば、歩行補助装置23は、各荷重センサ240により検出された荷重に基づいて、COP位置の足裏荷重Fを算出する。歩行補助装置23は、足首関節軸XからCOP位置までの距離Lを算出する。歩行補助装置23は、足裏荷重Fと距離Lを積算することで、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重Mを算出する。
【0023】
背屈モーメント荷重M(Nm)=COP位置の足裏荷重F(N)×足首関節軸XからCOP位置までの距離L(m)
COP位置は時間変化するため、背屈モーメント荷重Mは、例えば、一歩毎の最大値をとるようにしてもよい。
【0024】
なお、歩行補助装置23は、下記式に基づいて、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重Mを算出してもよい。
背屈モーメント荷重M(Nm)=訓練者の体重W(N)×足首関節部235から重心位置までの距離L(m)×sinθ
【0025】
θは、大腿部の傾斜角度(rad)であり、角度センサ239により検出された膝関節部232の角度に基づいて算出される。足首関節部か235ら重心位置までの距離Lは、訓練者の身長から統計的に換算される値が設定されてもよい。
【0026】
歩行補助装置23は、各荷重センサ240により検出された足裏の荷重に基づいて、歩行補助装置23による歩行回数Nを算出する。歩行補助装置23は、算出した足首関節部235周りの背屈モーメント荷重Mと、歩行回数Nと、を積算した積算値MNを算出する。歩行補助装置23は、算出した積算値を、歩行回数に関する情報として、歩行補助装置23の部品と関連付けて、通信装置27に送信する。
【0027】
なお、歩行補助装置23は、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重と歩行回数とを積算した積算値を算出し、算出した歩行回数の積算値を、歩行回数に関する情報として、歩行補助装置23の部品と関連付けて、通信装置27に送信しているが、これに限定されない。
【0028】
歩行補助装置23は、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重を歩行時間で積分した積分値を算出し、算出した積分値を、歩行時間に関する情報として、歩行補助装置23の部品と関連付けて、通信装置27に送信してもよい。
【0029】
歩行訓練による足首関節部235周りの背屈モーメント荷重の累積値は、歩行回数だけでなく、歩行時間にも略比例する。このため、歩行回数と同様に歩行時間についても、積算値を求めることができる。
【0030】
上記関連付けられる歩行補助装置23の部品は、歩行補助装置23に予め設定されているが、入力装置などを介して、ユーザが設定変更できる。上記関連付けられる歩行補助装置23の部品は、歩行補助装置23の歩行によって、消耗する消耗部品や、キャリブレーションが必要となるセンサなどである。
【0031】
例えば、センサは、荷重センサ240などである。消耗部品は、次に説明する調整機構238のストッパピン241やストッパシャフト242などである。
図5は、歩行補助装置の調整機構を拡大した拡大図である。
図5に示す如く、調整機構238において、一対のストッパピン241及びストッパシャフト242によって、足首関節部235の底屈及び背屈の動作範囲が制限されている。
【0032】
ところで、歩行訓練に伴い、歩行補助装置23はユーザの脚部から歩行による荷重を繰り返し受けることとなる。この歩行の荷重によって、歩行補助装置23を構成する各部品が摩耗し、いずれメンテナンスが必要となる。
【0033】
例えば、リハビリ初期において、患者の体幹が不安定になるため、調整機構238のストッパピン241及びストッパシャフト242によって、足首関節部235の底背屈の動作範囲を制限することが多い。さらに、実際の歩行訓練中には、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重は最大70Nm(蹴り出し時)にも達し、ストッパピン241の先端の荷重は約3500Nにも達する。この背屈モーメント荷重が一歩毎に発生し、ストッパピン241及びストッパシャフト242の摩耗を促進する。
【0034】
このように、ストッパピン241及びストッパシャフト242が摩耗し、足首関節部235周りのガタが大きくなる。このため、歩行補助装置23による歩行が不安定になり、早期のメンテナンスが必要となる。
【0035】
ここで、メンテナンスのタイミングを設定する場合、長いスパンでメンテナンスの期間を設定すると、上記のような不安定な状態の歩行補助装置を一定期間放置することになる。一方で、短いスパンでメンテナンスの期間を設定すると、頻繁に歩行補助装置をメンテナンスのために止めることになり、リハビリ運用の効率が低下する。
【0036】
したがって、過度に早過ぎずかつ遅過ぎない適切なメンテナンスのタイミングを提示できるメンテナンスシステムの実現が強く望まれている。これに対し、本実施形態に係るメンテナンスシステム1は、歩行補助装置23に対しメンテナンスを行うタイミングを含むメンテナンス情報を、メンテナンス会社などに対して提供する情報提供サーバ3を備えている。
【0037】
これにより、メンテナンス会社などは、情報提供サーバ3から提供されるメンテナンス情報を用いて、適切なメンテナンスのタイミングで、歩行補助装置23のメンテナンスを行うことができる。
【0038】
図6は、本実施形態に係るメンテナンスシステムの具体的なシステム構成を示すブロック図である。情報提供サーバ3は、例えば、メーカなどに設置されている。メーカなどの情報提供サーバ3と、病院や施設などの歩行訓練装置2と、メンテナンス会社の通信装置4と、は、例えば、インターネットなどの通信網5で通信接続され、相互にデータ通信を行うことができる。
【0039】
図7は、本実施形態に係る情報提供サーバの概略的なシステム構成を示すブロック図である。情報提供サーバ3は、歩行補助装置23に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する決定部31と、データの送受信を送受信部32と、を有している。
【0040】
決定部31は、決定手段の一具体例である。決定部31は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信された歩行回数の積算値と、予め設定された歩行補助装置23の耐久性に関する評価値(以下、耐久性評価値)と、を比較し、歩行補助装置23に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する。
【0041】
歩行補助装置23に対しメンテナンスを行うタイミングとは、例えば、歩行補助装置23に設けられた、荷重センサ240、角度センサ239などのセンサのキャリブレーションを行うタイミングや、ストッパピン241、ストッパシャフト242などの歩行補助装置23の消耗部品の交換のタイミングである。
【0042】
歩行補助装置23の耐久性に関する評価値は、予め決定部31に設定されているが、ユーザが任意に設定変更することができる。歩行補助装置23の耐久性に関する評価値は、例えば、予め耐久試験などを行い実験的に求めた値である。
【0043】
例えば、歩行補助装置23の足首関節部235周りの背屈モーメント荷重60Nm、及び歩行回数100万の耐久試験を行い、ストッパピン241の摩耗量0.3mmとなり、ストッパピン241の交換が必要になったとする。この場合、歩行補助装置23の耐久性に関する評価値は、背屈モーメント荷重60Nmと歩行回数100万との積算値となる。
【0044】
なお、上記説明において、歩行補助装置23の消耗部品は、調整機構238のストッパピン241及びストッパシャフト242の場合について説明したが、これに限定されない。歩行補助装置23の消耗部品は、例えば、足平フレーム236の足裏の荷重センサ240や滑り止め部材などであってもよい。
【0045】
決定部31は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信された歩行回数の積算値が、予め設定された歩行補助装置23の耐久性評価値よりも大きいと判断した場合、現時点で、関連付けられた歩行補助装置23の部品のメンテナンスを行うタイミングであると決定する。決定部31は、例えば、現時点で、関連付けられた歩行補助装置23の消耗部品を交換するタイミングである判断する。
【0046】
決定部31は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信された歩行回数の積算値と、予め設定された歩行補助装置23の耐久性評価値と、を比較し、歩行補助装置23に対する将来のメンテナンスのタイミングを予測してもよい。例えば、決定部31は、歩行回数の積算値と、歩行補助装置23の耐久性評価値と、の差分を算出する。差分と経過時間との関係は、予め試験的に求められている。決定部31は、算出した差分と、差分と経過時間との関係と、に基づいて、歩行補助装置23に対する将来のメンテナンスのタイミングを予測する。
【0047】
送受信部32は、第2送信手段の一具体例である。送受信部32は、メンテナンス情報を、予め登録された、メンテナンス会社の通信装置4などに送信する。メンテナンス情報は、歩行補助装置23の保守管理が必要であると推奨する保守管理情報である。メンテナンス情報は、決定部31に決定された歩行補助装置23に対する現時点又は将来のメンテナンスのタイミングと、関連付けられた歩行補助装置23の部品と、を少なくとも含む。
【0048】
メンテナンス会社の保守管理者などは、通信装置4により受信したメンテナンスのタイミングに従って、該当する歩行補助装置23のセンサのキャリブレーションや消耗部品の交換などのメンテナンスを行う。
【0049】
なお、情報提供サーバ3は、例えば、
図1に示す如く、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサ3aと、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの内部メモリ3bと、HDD(Hard Disk Drive)やSDD(Solid State Drive)などのストレージデバイス3cと、ディスプレイなどの周辺機器を接続するための入出力I/F3dと、装置外部の機器と通信を行う通信I/F3eと、を備えた通常のコンピュータのハードウェア構成を有する。
【0050】
情報提供サーバ3は、例えば、プロセッサ3aが内部メモリ3bを利用しながら、ストレージデバイス3cや内部メモリ3bなどに格納されたプログラムを実行することで、上述の各機能的な構成要素を実現することができる。
【0051】
次に、本実施形態に係るメンテナンス方法のフローを説明する。
図8は、本実施形態に係るメンテナンス方法のフローを示すフローチャートである。歩行補助装置23は、各荷重センサ240により検出された荷重とCOP位置とに基づいて、足首関節部235周りの背屈モーメント荷重を算出する(ステップS801)。
【0052】
歩行補助装置23は、各荷重センサ240により検出された足裏の荷重に基づいて、歩行補助装置23による歩行回数Nを算出する(ステップS802)。
【0053】
歩行補助装置23は、算出した足首関節部周りの背屈モーメント荷重と、歩行回数と、を積算した積算値を算出する(ステップS803)。
【0054】
歩行補助装置23は、算出した歩行回数の積算値を、歩行回数に関する情報として、歩行補助装置23の部品と関連付けて、通信装置27に送信する(ステップS804)。通信装置27は、受信した歩行回数に関する積算値と、歩行補助装置23の部品と関連付けた情報を情報提供サーバ3に送信する。
【0055】
情報提供サーバ3の決定部31は、通信装置27から送信された歩行回数に関する積算値が、歩行補助装置23の耐久性評価値よりも大きいか否かを判断する(ステップS805)。
【0056】
決定部31は、歩行回数に関する積算値が、耐久性評価値よりも大きいと判断した場合(ステップS805のYES)、関連付けられた歩行補助装置23の部品のメンテナスを行うタイミングであると判断する(ステップS806)。一方、決定部31は、歩行回数に関する積算値が、耐久性評価値よりも小さいと判断した場合(ステップS805のNO)、本処理を終了する。
【0057】
送受信部32は、決定部31により決定されたメンテナンスのタイミングと、関連付けられた部品と、を少なくとも含むメンテナンス情報をメンテナンス会社の通信装置4に送信する(ステップS807)。
【0058】
メンテナンス会社は、情報提供サーバ3の送受信部32から送信されたメンテナンス情報に従って、対応する歩行補助装置23の部品のメンテナンスを行う(ステップS808)。
【0059】
以上、本実施形態において、情報提供サーバ3の決定部31は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信された歩行回数又は歩行時間に関する情報と、歩行補助装置23の耐久性評価値と、を比較し、歩行補助装置23に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する。送受信部32は、決定部31により決定されたメンテナンスのタイミングと、メンテナンスの対象である関連付けられた歩行補助装置23の部品と、を少なくとも含むメンテナンス情報をメンテナンス会社の通信装置4など送信する。
【0060】
これにより、メンテナンス会社などは、情報提供サーバ3から提供されるメンテナンス情報を用いて、適切なメンテナンスのタイミングで、歩行補助装置23のメンテナンスを行うことができる。
【0061】
実施形態2
本実施形態において、情報提供サーバ3の決定部31は、歩行補助装置23の調整機構238のストッパピン241の位置に応じて、歩行補助装置23の耐久性に関する評価値を変更してもよい。
【0062】
足首関節部235の可動範囲は、調整機構238のストッパピン241の位置によって、例えば、4°、6°、8°、・・・というように調整される。また、足首関節部235の可動範囲によって、ストッパピン241及びストッパシャフト242の摩耗量は変化する。したがって、調整機構238のストッパピン241の位置に応じて、歩行補助装置23の耐久性に関する評価値を変更することで、より正確に、歩行補助装置23に対するメンテナンスのタイミングを決定できる。
【0063】
例えば、調整機構238のストッパピン241の位置毎に耐久試験を行い、実験的に耐久性評価値を求め、決定部31に設定する。決定部31は、歩行訓練前に入力された情報に基づいて、調整機構238のストッパピン241の位置を特定し、その特定したストッパピン241の位置に対応した耐久性評価値を設定する。決定部31は、通信装置27から送信された積算値と、設定した耐久性評価値と、を比較し、歩行補助装置23に対しメンテナンスを行うタイミングを決定する。
【0064】
また、左右の脚部のうちのいずれに、歩行補助装置23が装着されるかによっても、ストッパピン241及びストッパシャフト242の摩耗量は変化する。したがって、調整機構238のストッパピン241の位置と同様に、左右側のうち歩行補助装置23が装着される脚部の側に応じて、歩行補助装置23の耐久性評価値を変更してもよい。決定部31は、歩行訓練前に入力された情報に基づいて、歩行補助装置23が装着される脚部の側を特定し、その特定した側に対応した耐久性評価値を設定する。
【0065】
実施形態3
図9は、本実施形態に係る情報提供サーバの概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係る情報提供サーバ30は、歩行補助装置23の耐久性評価値を変更する変更部33を更に有している。変更部33は、変更手段の一具体例である。
【0066】
歩行補助装置23の耐久性評価値は、決定部31に予め設定されているが、ユーザは変更部33を介して、耐久性評価値を任意に変更できる。これにより、耐久性評価値を最適な値に設定できる。
【0067】
例えば、情報提供サーバ3からのメンテナンス情報に従って、歩行補助装置23の消耗品を交換した場合に、その交換した消耗品の摩耗量が耐久試験などで想定した摩耗量よりも小さく、まだ使用できることもあり得る。この場合、ユーザは、変更部33を介して、歩行補助装置23の耐久性評価値をより大きくする変更を行うことができる。逆に、交換した消耗品の摩耗量が耐久試験などで想定した摩耗量よりも大きく、交換時期が遅れていた場合、ユーザは、変更部33を介して、歩行補助装置23の耐久性評価値をより小さくする変更を行うことができる。このように、実際の歩行補助装置23の使用状態に応じて、歩行補助装置23の耐久性評価値を調整することで、より正確に歩行補助装置23に対するメンテナンスのタイミングを決定できる。
【0068】
実施形態4
図10は、本実施形態に係る情報提供サーバの概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係る情報提供サーバ30は、訓練者の歩行における荷重の偏り方向を判定する偏り判定部34を更に有する。偏り判定部34は、偏り判定手段の一具体例である。
【0069】
決定部31は、偏り判定部34により判定された訓練者の歩行における荷重の偏り方向に応じて耐久性評価値を設定する。これにより、訓練者の歩行における荷重の偏り癖に応じて最適な耐久性評価値が設定されるため、より高精度に、歩行補助装置23に対するメンテナンスのタイミングを決定できる。
【0070】
偏り判定部34は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信される訓練者の骨格動作、COP位置、及び膝関節角度の情報のうち少なくとも1つに基づいて、前寄り、後ろ寄り、右寄り、左寄りなどの歩行おける荷重の偏り方向を判定する。
【0071】
例えば、偏り判定部34は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信されるCOP位置に基づいて、COP位置が爪先寄りである場合、歩行おける荷重の偏り方向が前寄りと判定する。同様に、偏り判定部34は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信されるCOP位置に基づいて、COP位置が右寄りである場合、歩行おける荷重の偏り方向が右寄りと判定する。
【0072】
偏り判定部34は、予め骨格動作や膝関節角度などのデータを、ニューラルネットワークなどの学習器により機械学習し、その学習結果を用いて、歩行おける荷重の偏り方向を判定してもよい。
【0073】
耐久性評価値は、荷重の偏り方向毎に耐久試験などを行い実験的に求められる。耐久性評価値は、荷重の偏り方向に対応付けて夫々設定されている。
【0074】
決定部31は、偏り判定部34により判定された訓練者の歩行における荷重の偏り方向に対応付けられた耐久性評価値を設定する。決定部31は、設定した耐久性評価値と、歩行訓練装置2の通信装置27から送信された歩行回数の積算値と、を比較し、歩行補助装置23に対するメンテナンスのタイミングを決定する。
【0075】
例えば、偏り判定部34は、歩行訓練装置2の通信装置27から送信されるCOP位置に基づいて、訓練者の歩行における荷重の偏り方向が右寄りであると判定する。決定部31は、偏り判定部34により判定された右寄り荷重に対応付けられた耐久性評価値を設定する。決定部31は、右寄り荷重の耐久性評価値と、歩行訓練装置2の通信装置27から送信された歩行回数の積算値と、を比較し、歩行補助装置23に対するメンテナンスのタイミングを決定する。
【0076】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0077】
本発明は、例えば、
図8に示す処理を、プロセッサにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0078】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0079】
プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0080】
なお、上述した各実施形態のメンテナンスシステム1を構成する各部は、プログラムにより実現するだけでなく、その一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアにより実現することもできる。
【符号の説明】
【0081】
1 メンテナンスシステム、2 歩行訓練装置、3 情報提供サーバ、3a プロセッサ、3b 内部メモリ、3c ストレージデバイス、4 通信装置、5 通信網、21 トレッドミル、22 フレーム本体、23 歩行補助装置、24 モニタ、25 センサ、27 通信装置、28 引張装置、30 情報提供サーバ、31 決定部、32 送受信部、33 変更部、34 偏り判定部、231 大腿フレーム、232 膝関節部、234 下腿フレーム、235 足首関節部、236 足平フレーム、237 モータユニット、238 調整機構、239 角度センサ、240 荷重センサ