(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法及びそれを用いた胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
A61B8/12
(21)【出願番号】P 2023504125
(86)(22)【出願日】2021-07-20
(86)【国際出願番号】 KR2021009346
(87)【国際公開番号】W WO2022019616
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0090945
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】509016896
【氏名又は名称】インダストリ-アカデミック コオペレーション ファウンデイション, ヨンセイ ユニヴァーシティ
【氏名又は名称原語表記】Industry-Academic Cooperation Foundation, Yonsei University
(73)【特許権者】
【識別番号】523020992
【氏名又は名称】ガチョン ユニバーシティ オブ インダストリー-アカデミック コオペレーション ファウンデーション
(73)【特許権者】
【識別番号】523021003
【氏名又は名称】ジーアイエル メディカル センター
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ジェ ヒー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、スン イル
(72)【発明者】
【氏名】キム、クァン ギ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】キム、エウイ ジョー
【審査官】宮川 数正
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-093095(JP,A)
【文献】JEONG, Younbeom et al.,Deep learning-based decision support system for the diagnosis of neoplastic gallbladder polyps on ultrasonography: Preliminary results,Scientific Reports,2020年05月07日,Vol. 10, Article number 7700,pp. 1-10,DOI: 10.1038/s41598-020-64205-y
【文献】WU, Chia-Hung et al.,Algorithmic approaches to the diagnosis of gallbladder intraluminal lesions on ultrasonography,Journal of the Chinese Medical Association,2018年02月21日,Volume 81, Issue 4,Pages 297-304,https://doi.org/10.1016/j.jcma.2018.01.002
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ
が具現
するポリープ診断に対する情報提供方法であって、
前記プロセッサが個体の胆嚢部位およびスケールバー(scale bar)を含む超音波医療映像を受信するステップ;
前記プロセッサが前記超音波医療映像に対してROI(region of interest)を決定するステップ;
前記プロセッサが前記スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出し、前記ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定し、前記目標大きさに基づいて前記ROIをクロッピングするステップ;
前記プロセッサが前記超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデルを利用して、前記ROIに基づいて前記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップ;
前記プロセッサが前記超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデルに基づいて、前記胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップを含む、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項2】
前記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップは、
前記プロセッサが前記超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープまたは胆嚢結石(gallbladder stones)を分類するようにさらに学習された前記第1評価モデルを利用して、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を決定するステップを含む、請求項1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項3】
前記胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップは、
前記プロセッサが胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された前記第2評価モデルを利用して、非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを決定するステップを含む、請求項2に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項4】
前記胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップ以後に、
腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、
前記プロセッサが腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルを利用して、腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを決定するステップをさらに含む、請求項3に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項5】
前記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
前記ピクセル当たりの大きさを算出するステップは、
前記プロセッサが前記超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値を決定するステップ;
前記プロセッサが前記x軸の座標に基づいてピクセル距離を算出するステップ、及び
前記プロセッサが前記ピクセル距離及び前記予め決定された大きさに基づいて前記ピクセル当たりの大きさを算出するステップを含む、請求項1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項6】
前記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
前記ピクセル当たりの大きさを算出するステップは、
前記プロセッサが前記超音波医療映像内で前記スケールバーをクロッピングするステップ;
前記プロセッサが連結要素(connected component)アルゴリズムを利用して、クロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置を決定するステップ、及び
前記プロセッサが前記目盛りの位置及び前記予め決定された大きさに基づいて前記ピクセル当たりの大きさを算出するステップを含む、請求項1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項7】
前記超音波医療映像は、
内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)医療映像である、請求項1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項8】
前記プロセッサが胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、前記第1評価モデルに対する関心領域を前記超音波医療映像に表示して提供するか、
前記プロセッサが前記胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、前記第2評価モデルに対する関心領域を前記超音波医療映像に表示して提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
【請求項9】
個体の胆嚢部位およびスケールバー(scale bar)を含む超音波医療映像を受信するように構成された通信部、及び
前記通信部と連結されたプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記超音波医療映像に対してROI(region of interest)を決定し、
前記スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出し、前記ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定し、前記目標大きさに基づいて前記ROIをクロッピングし、
前記超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデルを利用して、前記ROIに基づいて前記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定し、前記超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデルに基づいて、前記胆嚢ポリープに対する特性を決定するように構成された、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープまたは胆嚢結石(gallbladder stones)を分類するようにさらに学習された前記第1評価モデルを利用して、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を決定するように構成された、請求項9に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項11】
前記プロセッサは、
胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された前記第2評価モデルを利用して、非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを決定するようにさらに構成された、請求項10に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項12】
前記プロセッサは、
腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルを利用して、腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを決定するようにさらに構成された、請求項11に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項13】
前記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
前記プロセッサは、
前記超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値を決定し、前記x軸の座標に基づいてピクセル距離を算出し、前記ピクセル距離及び前記予め決定された大きさに基づいて前記ピクセル当たりの大きさを算出するようにさらに構成された、請求項9に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項14】
前記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
前記プロセッサは、
前記超音波医療映像内で前記スケールバーをクロッピングし、連結要素(connected component)アルゴリズムを利用して、クロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置を決定し、前記目盛りの位置及び前記予め決定された大きさに基づいて前記ピクセル当たりの大きさを算出するようにさらに構成された、請求項9に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項15】
前記超音波医療映像は、
内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)医療映像である、請求項9に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【請求項16】
前記プロセッサは、
胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、前記第1評価モデルに対する関心領域を前記超音波医療映像に表示して提供するか、
前記胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、前記第2評価モデルに対する関心領域を前記超音波医療映像に表示して提供するようにさらに構成された、請求項9に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法及びそれを用いたデバイスに関し、より具体的には、超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープを予測するように構成された方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
胆嚢ポリープ(gallbladder polyps、GB)は、胆石(gallbladder stones)を除いて胆嚢内腔に突出する全ての形態の腫塊、またはこぶを意味し、多様な種類と形態の病変を包括し得る。このとき、胆嚢ポリープは、非-腫瘍性ポリープ(non-neoplastic GB polyps)と腫瘍性ポリープ(neoplastic GB polyps)に分類され得る。
【0003】
より具体的に、非-腫瘍性ポリープであるコレステロールポリープが腫瘍性ポリープよりよく発病し得る。このとき、非-腫瘍性ポリープは、大きさが大体10mm以下であり、多発性であり得る。一方、腫瘍性ポリープは、良性腫瘍である腺腫と悪性ポリープに区別され得、大体単一病変であり、大きさが10mm以上であり得る。
【0004】
一方、胆嚢ポリープは、腹部超音波検査を通して診断が可能であり得る。しかし、腹部超音波では、腫瘍性胆嚢ポリープと非-腫瘍性胆嚢ポリープを区別することに限界がある。
【0005】
特に、2種類のポリープを区別することは、適切な治療法を選択するにあたって非常に重要な問題であり得る。
【0006】
医療サービスの向上等のために診断の正確性がさらに要求されているにつれ、胆嚢ポリープを高い正確度で診断し、分類できる新たな診断方法の開発が要求される。
【0007】
発明の背景になる技術は、本発明に対する理解をより容易にするために作成された。発明の背景になる技術に記載の事項が先行技術として存在すると認めるものと理解されてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述した限界を克服するための方案として、非-腫瘍性胆嚢ポリープ及び腫瘍性胆嚢ポリープの区別のための造影増強超音波(contrast-enhanced ultrasound、CEUS)の利用が適用された。
【0009】
このとき、造影増強超音波は、一般の腹部超音波に比して2種類の胆嚢ポリープを区別する能力が改善されたが、大きさが2cm未満のポリープを区別することは、依然として限界があるものと現れた。
【0010】
一方、本発明の発明者らは、このような限界を克服するために、内視鏡の先端部にUSプローブ(ultrasonogram probe)が取り付けられて高解像度の医療映像を提供し、低エコーフォーカス(hypoechoic foci)、低エコースポット(hyperechoic spot)、ミクロシスティス(microcyst)及びドップラー流れ(doppler flow)を提供し、複雑なスコアリングシステム(scoring systems)の特性を有する内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)を胆嚢ポリープ診断にさらに適用しようとした。
【0011】
このとき、本発明の発明者らは、内視鏡超音波の特性により非-腫瘍性胆嚢ポリープ及び腫瘍性胆嚢ポリープに対する信頼度の高い診断が可能であることを認知することができた。
【0012】
さらに、本発明の発明者らは、人工知能アルゴリズム基盤のシステムを導入することで従来の腹部超音波に基づく胆嚢ポリープ診断システムが有する限界及び問題点を補完しようとした。そこで、本発明の発明者らは、医療人の熟練度に関係なく内視鏡超音波医療映像に対する客観的な分析が可能であることを認知することができた。
【0013】
より具体的に、本発明の発明者らは、胆嚢ポリープ診断システムに対して、内視鏡超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープを分類するように構成されたディープラーニングモデルを適用しようとした。
【0014】
特に、本発明の発明者らは、ディープラーニングモデルの学習において、医療映像内にごく一部存在する小さなポリープに対する分類の正確度を高めるための方案として、病変を含むROI(region of interest)を設定した後、これをクロッピングして利用しようとした。
【0015】
このとき、本発明の発明者らは、内視鏡超音波医療映像の場合、ピクセル大きさに対する情報を持っていないという点を認知し、これを解決するための方案として内視鏡超音波医療映像に表示されたスケールバー(scale bar)を利用できることを認知することができた。
【0016】
その結果、ピクセル当たりの実際の大きさが推定され得るにつれ、目標大きさを有するROI映像が獲得され得、本発明の発明者らは、胆嚢ポリープ診断システムが疑い病変の大きさ情報を反映することで高い正確度で胆嚢ポリープを分類できることを確認することができた。
【0017】
さらに、本発明の発明者らは、前記ディープラーニングモデルに対して、単一の手順により胆嚢ポリープを分類するのではなく、多数の手順にわたって腫瘍性ポリープが腺腫ポリープであるか腺癌ポリープであるかを分類するように構築することができた。
【0018】
そこで、本発明の発明者らは、胆嚢ポリープ診断にあたってポリープのサブタイプのような細部的な特徴を提供することで、胆嚢ポリープの診断正確度を高めることを期待することができた。
【0019】
本発明の発明者らは、新たなポリープ診断システムを提供することで、不正確な映像による医療陣の胆嚢ポリープの進行に対する誤った解釈を防止し、実際の臨床実務において医療陣のワークフローを向上させ得ることを期待することができた。
【0020】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、受信された超音波医療映像に対して、ディープラーニングアルゴリズムに基づく複数の評価モデルを利用して病変の如何を決定し、病変を分類するように構成された、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法及びそれを用いたデバイスを提供することである。
【0021】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前述したような課題を解決するために、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法が提供される。本情報提供方法は、プロセッサにより具現される胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法であって、個体の胆嚢部位を含む超音波医療映像を受信するステップ、超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデルを利用して、個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップ、超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデルに基づいて、胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップを含むように構成される。
【0023】
本発明の特徴によれば、個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップは、超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープまたは胆嚢結石(gallbladder stones)を分類するようにさらに学習された前記第1評価モデルを利用して、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を決定するステップを含むことができる。
【0024】
本発明の他の特徴によれば、胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップは、胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された第2評価モデルを利用して、非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを決定するステップを含むことができる。
【0025】
本発明のまた他の特徴によれば、胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップ以後に、腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルを利用して、腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを決定するステップをさらに含むことができる。
【0026】
本発明のまた他の特徴によれば、前記情報提供方法は、超音波医療映像を受信するステップ以後に、超音波医療映像に対してROI(region of interest)を決定するステップ、及びROIをクロッピング(cropping)するステップをさらに含むことができる。
【0027】
このとき、個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップは、第1評価モデルを利用して、ROIに基づいて個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップを含むことができる。
【0028】
本発明のまた他の特徴によれば、超音波医療映像は、スケールバー(scale bar)を含み、クロッピングするステップは、スケールバーに基づいてROIを予め決定された水準にクロッピングするステップを含むことができる。
【0029】
本発明のまた他の特徴によれば、予め決定された水準にクロッピングするステップは、スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出するステップ、ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定するステップ、及び目標大きさに基づいてROIをクロッピングするステップを含むことができる。
【0030】
本発明のまた他の特徴によれば、スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含むことができる。このとき、ピクセル当たりの大きさを算出するステップは、超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値を決定するステップ、x軸座標に基づいてピクセル距離を算出するステップ、及びピクセル距離及び予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさを算出するステップを含むことができる。
【0031】
本発明のまた他の特徴によれば、スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含むことができる。このとき、ピクセル当たりの大きさを算出するステップは、超音波医療映像内でスケールバーをクロッピングするステップ、連結要素(connected component)アルゴリズムを利用して、クロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置を決定するステップ、及び目盛りの位置及び予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさを算出するステップを含むことができる。
【0032】
本発明のまた他の特徴によれば、超音波医療映像は、内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)医療映像であってよい。
【0033】
本発明のまた他の特徴によれば、前記情報提供方法は、胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、第1評価モデルに対するROIを超音波医療映像に表示して提供するか、胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、第2評価モデルに対するROIを超音波医療映像に表示して提供するステップをさらに含むことができる。
【0034】
前述したような課題を解決するために、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスが提供される。本情報提供用デバイスは、個体の胆嚢部位を含む超音波医療映像を受信するように構成された通信部、及び通信部と連結されたプロセッサを含む。このとき、プロセッサは、超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデルを利用して、個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定し、超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデルに基づいて、胆嚢ポリープに対する特性を決定するように構成される。
【0035】
本発明の特徴によれば、プロセッサは、超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープまたは胆嚢結石(gallbladder stones)を分類するようにさらに学習された第1評価モデルを利用して、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を決定するように構成され得る。
【0036】
本発明の他の特徴によれば、プロセッサは、胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された第2評価モデルを利用して、非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを決定するようにさらに構成され得る。
【0037】
本発明のまた他の特徴によれば、プロセッサは、腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルを利用して、腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを決定するようにさらに構成され得る。
【0038】
本発明のまた他の特徴によれば、プロセッサは、超音波医療映像に対してROI(region of interest)を決定し、ROIをクロッピング(cropping)し、1評価モデルを利用して、ROIに基づいて個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するようにさらに構成され得る。
【0039】
本発明のまた他の特徴によれば、超音波医療映像は、スケールバー(scale bar)を含み、プロセッサは、スケールバーに基づいてROIを予め決定された水準にクロッピングするようにさらに構成され得る。
【0040】
本発明のまた他の特徴によれば、プロセッサは、スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出し、ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定し、目標大きさに基づいてROIをクロッピングするようにさらに構成され得る。
【0041】
本発明のまた他の特徴によれば、スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、プロセッサは、超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値を決定し、x軸座標に基づいてピクセル距離を算出し、ピクセル距離及び予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさを算出するようにさらに構成され得る。
【0042】
本発明のまた他の特徴によれば、スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、プロセッサは、超音波医療映像内でスケールバーをクロッピングし、連結要素(connected component)アルゴリズムを利用して、クロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置を決定し、目盛りの位置及び予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさを算出するようにさらに構成され得る。
【0043】
本発明のまた他の特徴によれば、超音波医療映像は、内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)医療映像であってよい。
【0044】
本発明のまた他の特徴によれば、プロセッサは、胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、第1評価モデルに対するROIを超音波医療映像に表示して提供するか、胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、第2評価モデルに対するROIを超音波医療映像に表示して提供するようにさらに構成され得る。
【0045】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0046】
本発明は、ディープラーニングモデルに基づいて超音波医療映像に対して胆嚢ポリープの如何と共に胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された新たな胆嚢ポリープ診断システムを提供することで正確な胆嚢ポリープに対する診断結果を提供できる。
【0047】
そこで、本発明は、ディープラーニングモデルに基づく胆嚢ポリープ診断システムを提供することで、医療人の熟練度に関係なく内視鏡超音波医療映像に対する客観的な分析が可能であり得る。
【0048】
特に、本発明は、ディープラーニングモデルの学習において、病変を含むROI(region of interest)を設定した後、ROIをカッティングした学習データセットを利用することで、医療映像内にごく一部存在する小さなポリープに対する分類の正確度が高くなり得る。
【0049】
このとき、本発明は、内視鏡超音波医療映像に表示されたスケールバー(scale bar)を利用するように構成された胆嚢ポリープ診断システムを提供することで、目標大きさを有するROI映像が獲得され得、疑い病変の大きさ情報が反映され得、小さな大きさの胆嚢ポリープを高い正確度で分類できる。
【0050】
また、本発明は、単一の手順により胆嚢ポリープを分類するのではなく、多数の手順にわたって腫瘍性ポリープが良性腫瘍であるか悪性ポリープであるかを分類するように構成されたディープラーニングモデルを利用することで、胆嚢ポリープ診断にあたってポリープのサブタイプのような細部的な特徴が提供され得る。
【0051】
そこで、本発明は、胆嚢ポリープの診断正確度を高めることができる。
【0052】
さらに本発明は、ディープラーニングモデルに基づくポリープ診断システムを提供することで、不正確な映像による医療陣の胆嚢ポリープの進行に対する誤った解釈を防止し、実際の臨床実務において医療陣のワークフローを向上させることができる。
【0053】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1a】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスに基づく胆嚢ポリープ診断システムを例示的に示したものである。
【
図1b】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスの構成を例示的に示したものである。
【
図1c】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスから胆嚢ポリープに対する情報の受信を受けて出力する医療陣デバイスの構成を例示的に示したものである。
【
図2a】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法の手順を例示的に示したものである。
【
図2b】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法の手順を例示的に示したものである。
【
図3a】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法によるROIのクロッピングする手順を例示的に示したものである。
【
図3b】本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法によるROIのクロッピングする手順を例示的に示したものである。
【
図4】本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの構造を例示的に示したものである。
【
図5a】本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの学習及び評価データを示したものである。
【
図5b】本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの評価結果を示したものである。
【
図5c】本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの評価結果を示したものである。
【
図5d】本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの評価結果を示したものである。
【
図5e】本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの評価結果を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。図面の説明と関連して、類似した構成要素に対しては、類似した参照符号が使用され得る。
【0056】
本文書において、「有する」、「有することができる」、「含む」、または「含むことができる」等の表現は、該当特徴(例:数値、機能、動作、または部品等の構成要素)の存在を指し、さらなる特徴の存在を排除しない。
【0057】
本文書において、「AまたはB」、「Aまたは/およびBのうち少なくとも一つ」、または「Aまたは/およびBのうち一つまたはそれ以上」等の表現は、共に並べられた項目の全ての可能な組み合わせを含むことができる。例えば、「AまたはB」、「A及びBのうち少なくとも一つ」、または「AまたはBのうち少なくとも一つ」は、(1)少なくとも一つのAを含む、(2)少なくとも一つのBを含む、または(3)少なくとも一つのA及び少なくとも一つのB全てを含む場合をいずれも称することができる。
【0058】
本文書において使用された「第1」、「第2」、「一番目」または「二番目」等の表現は、多様な構成要素を、順序および/または重要度に関係なく修飾でき、一つの構成要素を他の構成要素と区分するために使用されるだけで該当構成要素を限定しない。例えば、第1ユーザ機器と第2ユーザ機器は、順序または重要度と関係なく、互いに異なるユーザ機器を示すことができる。例えば、本文書に記載の権利範囲を外れることなく第1構成要素は第2構成要素と命名され得、類似するように第2構成要素も第1構成要素に変えて命名され得る。
【0059】
ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「(機能的にまたは通信的に)連結されて((operatively or communicatively) coupled with/to)」いるとか「接続されて(connected to)」いると言及された時には、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結されるか、他の構成要素(例:第3構成要素)を介して連結され得ると理解されるべきである。これに対して、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、前記ある構成要素と前記他の構成要素との間に他の構成要素(例:第3構成要素)が存在しないものと理解され得る。
【0060】
本文書において使用された表現「~するように構成された(または設定された)(configured to)」は、状況に応じて、例えば、「~に適した(suitable for)」、「~する能力を有する(having the capacity to)」、「~するように設計された(designed to)」、「~するように変更された(adapted to)」、「~するように作られた(made to)」、または「~ができる(capable of)」と変えて使用され得る。用語「~するように構成された(または設定された)」は、ハードウェア的に「特に設計された(specifically designed to)」ものだけを必ずしも意味しなくてよい。その代わりに、ある状況では、「~するように構成されたデバイス」という表現は、そのデバイスが他のデバイスまたは部品と共に「~できる」ことを意味し得る。例えば、文句「A、B、及びCを遂行するように構成された(または設定された)プロセッサ」は、該当動作を遂行するための専用プロセッサ(例:エンベデッドプロセッサ)、またはメモリデバイスに格納された一つ以上のソフトウェアプログラムを実行することで、該当動作を遂行できる汎用プロセッサ(generic-purpose processor)(例:CPUまたはapplication processor)を意味し得る。
【0061】
本文書において使用された用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、他の実施例の範囲を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上、明らかに異に意味しない限り、複数の表現を含むことができる。技術的または科学的な用語を含めてここで使用される用語は、本文書に記載の技術の分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同じ意味を有し得る。本文書に使用された用語のうち一般的な辞書に定義された用語は、関連技術の文脈上有する意味と同一または類似した意味に解釈され得、本文書において明らかに定義されない限り、理想的であるか過度に形式的な意味に解釈されない。場合によって、本文書において定義された用語であっても本文書の実施例を排除するように解釈され得ない。
【0062】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、当業者が十分に理解できるように技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施可能であってもよい。
【0063】
本明細書の解釈の明確さをために、以下においては、本明細書において使用される用語を定義する。
【0064】
本明細書において使用される用語、「個体」は、胆嚢ポリープを予測しようとする全ての対象を意味し得る。例えば、個体は、胆嚢ポリープ疑い個体であってもよい。このとき、本明細書内に開示された個体は、ヒトを除く全ての哺乳動物であってよいが、これに制限されるものではない。
【0065】
本明細書において使用される用語、「超音波医療映像」は、超音波診断デバイスから獲得された超音波医療映像を意味し得る。このとき、超音波医療映像は、胆嚢領域を含む医療映像であってよい。好ましくは、超音波医療映像は、内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)診断デバイスから獲得された、胆嚢を含む内視鏡超音波医療映像であってよいが、これに制限されるものではない。このとき、内視鏡超音波医療映像のフォーマットは、dicom、jpeg、bitmap、png、tiffであってよいが、これに制限されるものではない。
【0066】
一方、超音波医療映像は、複数個のカットで構成された内視鏡超音波動画であってよい。このとき、内視鏡超音波動画は、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法によって動画のフレームそれぞれに対して病変が決定されることもある。その結果、本発明は、内視鏡超音波のような映像診断デバイスからの内視鏡超音波医療映像の受信と同時に病変の予測を遂行してストリーミングサービスを提供でき、リアルタイムで胆嚢ポリープの診断情報を提供することもできる。
【0067】
本発明の一特徴によれば、超音波医療映像は、2次元映像、3次元映像であってよい。
【0068】
本明細書において使用される用語、「第1評価モデル」は、超音波医療映像を入力として、胆嚢ポリープの発病の如何を出力するように構成されたモデルであってよい。
【0069】
より具体的に、第1評価モデルは、超音波医療映像内のポリープ疑い領域に対応するROI(region of interest)を入力として、ROIを胆嚢ポリープであるかまたは胆嚢結石であるかを分類するように学習されたモデルであってよい。
【0070】
このとき、第1評価モデルによりROIが決定されない場合、該当超音波医療映像は、正常個体に対する医療映像であり得る。即ち、第1評価モデルは、正常または胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を分類するように構成され得る。
【0071】
一方、本明細書において使用される用語、「ROI」は、胆嚢ポリープ疑い領域、または胆嚢ポリープ領域を含む領域または評価モデルの分類過程で決定された関心領域を意味し得る。
【0072】
このとき、ROIは、予め決定された大きさ、例えば、20×20mmまたは196×196ピクセル(pixels)の大きさにクロッピングされて第1評価モデルに入力され得る。即ち、第1評価モデルは、クロッピングされたROIを利用することで非常に小さな大きさのポリープを高い正確度で分類できる。
【0073】
一方、予め決定された大きさは、これに制限されるものではなく、検出しようとするポリープの大きさ、内視鏡超音波診断デバイスの種類によって多様な範囲に設定され得る。
【0074】
一方、胆嚢ポリープは、腫瘍性胆嚢ポリープ(neoplastic GB polyps)及び非-腫瘍性胆嚢ポリープ(non-neoplastic GB polyps)に分類され得る。
【0075】
本明細書において使用される用語、「第2評価モデル」は、胆嚢ポリープが決定された場合、超音波医療映像を入力として、胆嚢ポリープの特性を分類及び出力するように構成されたモデルであってよい。
【0076】
より具体的に、第2評価モデルは、胆嚢ポリープと決定されたROIを入力として、胆嚢ポリープが腫瘍性胆嚢ポリープであるかまたは非-腫瘍性胆嚢ポリープであるかを分類するように学習されたモデルであってよい。
【0077】
このとき、腫瘍性胆嚢ポリープは、腺腫性胆嚢ポリープ(adenomatous GB polyps)及び腺癌性胆嚢ポリープ(adenocarcinoma GB polyps)に分類され得る。
【0078】
本明細書において使用される用語、「第3評価モデル」は、腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、超音波医療映像を入力として、腫瘍性胆嚢ポリープの特性を分類するように構成されたモデルであってよい。
【0079】
より具体的に、第3評価モデルは、腫瘍性胆嚢ポリープと決定されたROIを入力として、腺腫性胆嚢ポリープであるかまたは腺癌性胆嚢ポリープであるかを分類するように学習されたモデルであってよい。
【0080】
一方、腺腫性胆嚢ポリープは、本願明細書内においてアデノーマ胆嚢ポリープ(adenoma GB polyps)、良性胆嚢ポリープ、または良性ポリープと相互交換的に利用され得る。
【0081】
さらに、腺癌性胆嚢ポリープは、本願明細書内において腺癌腫胆嚢ポリープ(adenocarcinoma GB polyps)、悪性胆嚢ポリープ(malignant GB polyps)、または悪性ポリープと相互交換的に利用され得る。
【0082】
一方、本発明の多様な実施例に係る胆嚢ポリープ診断システムは、第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルを順次に利用して、最終的に腫瘍性胆嚢ポリープの特性を分類するように構成され得るが、これに制限されるものではない。
【0083】
例えば、本発明の多様な実施例に係る胆嚢ポリープ診断システムで単独の評価モデル、または多様な組み合わせの評価モデルが利用され得る。
【0084】
即ち、本発明の多様な実施例に係る胆嚢ポリープ診断システムは、3種類のディープラーニングアルゴリズムに基づく評価モデルを利用することで、胆嚢ポリープ、特に小さな大きさの胆嚢ポリープに対する信頼度の高い診断結果を提供できる。
【0085】
特に、本発明の多様な実施例に利用される評価モデルは、最後のレイヤの特徴マップ(feature map)が視覚化されたCAM(class activation map)を提供するようにさらに構成され得る。そこで、病変領域と疑われる領域に対する確認が容易であり得る。
【0086】
一方、本発明の多様な実施例に係る、評価モデルは、Resnet50であってよいが、これに制限されるものではない。例えば、評価モデルは、VGG net、R、DenseNet及び、encoder-decoder structureを有するFCN(Fully Convolutional Network)、SegNet、DeconvNet、DeepLAB V3+、U-netのようなDNN(deep neural network)、SqueezeNet、Alexnet、ResNet18、MobileNet-v2、GoogLeNet、Resnet-v2、Resnet50、Resnet101、Inception-v3のうち選択された少なくとも一つのアルゴリズムに基づくことができる。さらに、前記評価モデルは、前述したアルゴリズムのうち少なくとも二つのアルゴリズムモデルに基づくアンサンブルモデルであってもよい。
【0087】
以下においては、
図1aから
図1cを参照して、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスに基づく胆嚢ポリープ診断システムを説明する。
【0088】
図1aは、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスに基づく胆嚢ポリープ診断システムを例示的に示したものである。
図1bは、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスの構成を例示的に示したものである。
図1cは、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイスから胆嚢ポリープに対する情報の受信を受けて出力する医療陣デバイスの構成を例示的に示したものである。
【0089】
まず、
図1aを参照すると、胆嚢ポリープ診断システム1000は、個体に対する内視鏡超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープと関連した情報を提供するように構成されたシステムであってよい。このとき、胆嚢ポリープ診断システム1000は、内視鏡超音波医療映像に基づいて、個体に対する胆嚢系疾患の発病の如何を決定するように構成された胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100、胆嚢ポリープ診断に対する情報を受信する医療陣デバイス200及び内視鏡超音波医療映像を提供する内視鏡超音波診断デバイス300で構成され得る。
【0090】
まず、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100は、内視鏡超音波診断デバイス300から提供されたユーザの内視鏡超音波医療映像に基づいて胆嚢系疾患の発病の如何を診断するために多様な演算を遂行する汎用コンピュータ、ラップトップ、および/またはデータサーバ等を含むことができる。このとき、医療陣デバイス200は、胆嚢ポリープに対するウェブページを提供するウェブサーバ(web server)またはモバイルウェブサイトを提供するモバイルウェブサーバ(mobile web server)にアクセスするためのデバイスであってよいが、これに限定されない。
【0091】
より具体的に、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100は、内視鏡超音波診断デバイス300から内視鏡超音波医療映像を受信し、受信された内視鏡超音波医療映像から胆嚢系疾患の発病の如何と関連した情報を提供できる。このとき、内視鏡超音波診断デバイス300は、複数の評価モデルを利用することができ、それぞれのモデルに基づいて段階的な(stepwise)評価を進行することができる。
【0092】
胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100は、個体に対する胆嚢系疾患の発病と関連したデータを医療陣デバイス200に提供できる。
【0093】
このように胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100から提供されるデータは、医療陣デバイス200に設けられたウェブブラウザを通してウェブページに提供されるか、アプリケーション、またはプログラムの形態で提供され得る。多様な実施例において、このようなデータは、クライアント-サーバ環境でプラットフォームに含まれる形態で提供され得る。
【0094】
次に、医療陣デバイス200は、個体に対する胆嚢系疾患の発病に対する情報提供を要請し、診断結果データを示すためのユーザインターフェースを提供する電子デバイスであって、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートパソコンおよび/またはPC等のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0095】
医療陣デバイス200は、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100から個体に対する胆嚢系疾患の発病に関する診断結果を受信し、受信された結果を表示部を通して表示することができる。ここで、診断結果は、評価モデルにより病変を分類する過程で予測されたROI、病変の種類(例えば、正常、胆嚢結石、胆嚢ポリープ、腫瘍性胆嚢ポリープ、非-腫瘍性胆嚢ポリープ、腺腫性胆嚢ポリープ、または腺癌性胆嚢ポリープ)等を含むことができる。
【0096】
一方、上の実施例に制限されず、個体に対する胆嚢系疾患の発病に対する情報提供に対する全てのステップは、内視鏡超音波診断デバイス300で遂行されてもよい。
【0097】
次に、
図1bを参照して、本発明の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100の構成要素について具体的に説明する。
【0098】
図1bを参照すると、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100は、格納部110、通信部120及びプロセッサ130を含む。
【0099】
まず、格納部110は、個体に対する胆嚢系疾患の発病の如何を診断するうちに生成された多様なデータを格納することができる。例えば、格納部110は、第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルの分類過程で分類に寄与度が高いかポリープ疑い領域と決定されたROIを含む映像を格納し、ROIを基準にクロッピングされた映像を格納するように構成され得る。多様な実施例において、格納部110は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリ等)、ラム、SRAM、ロム、EEPROM、PROM、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも一つのタイプの格納媒体を含むことができる。
【0100】
通信部120は、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100が外部デバイスと通信が可能であるように連結する。通信部120は、有/無線通信を利用して医療陣デバイス200、さらに内視鏡超音波診断デバイス300と連結されて多様なデータを送受信することができる。具体的に、通信部120は、内視鏡超音波診断デバイス300から個体の内視鏡超音波医療映像を受信することができる。例えば、通信部120は、内視鏡超音波診断デバイス300から、個体に対する胆嚢内視鏡超音波動画・映像を受信することができる。さらに、通信部120は、医療陣デバイス200に診断結果を伝達できる。
【0101】
プロセッサ130は、格納部110及び通信部120と動作可能に連結され、個体に対する内視鏡超音波医療映像を分析するための多様な命令を遂行することができる。
【0102】
具体的に、プロセッサ130は、通信部120を通して受信された内視鏡超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定し、その特性を分類するように構成され得る。
【0103】
このとき、プロセッサ130は、内視鏡超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデル、および/または超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデル、および/または腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第3評価モデルに基づくことができる。
【0104】
一方、プロセッサ130は、胆嚢ポリープ診断の正確度を高めるために、スケールバーに基づいてROIを予め決定された水準にクロッピングするように構成され得る。クロッピングされたROIは、それぞれの評価モデルに入力可能であり得る。
【0105】
より具体的に、プロセッサ130は、スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出し、ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定し、目標大きさに基づいてROIをクロッピングするようにさらに構成され得る。そこで、プロセッサ130は、胆嚢ポリープの大きさ情報を反映して特性を分類することができる。さらに、プロセッサ130は、内視鏡超音波医療映像内のポリープに対する大きさを決定することもできる。
【0106】
さらに、プロセッサ130は、胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、第1評価モデルに対する関心領域を超音波医療映像に表示するか、胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、第2評価モデルに対する関心領域を前記超音波医療映像に表示するようにさらに構成されてもよい。
【0107】
一方、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100は、ハードウェア的に設計されたものが制限されるものではない。例えば、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100のプロセッサ130は、ソフトウェアで具現され得る。そこで、胆嚢ポリープに対する診断結果は、前記ソフトウェアが連結された内視鏡超音波診断デバイス300の表示部を通して表示されてもよい。
【0108】
一方、
図1cを共に参照すると、医療陣デバイス200は、通信部210、表示部220、格納部230及びプロセッサ240を含む。
【0109】
通信部210は、医療陣デバイス200が外部デバイスと通信が可能であるように構成され得る。通信部210は、有/無線通信を利用して胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100と連結されて胆嚢ポリープの診断と関連した多様なデータを送信することができる。具体的に、通信部210は、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス100から個体の胆嚢ポリープの診断と関連した診断結果、例えば、個体が正常であるかを決定するか、胆嚢結石、胆嚢ポリープ、腫瘍性胆嚢ポリープ、非-腫瘍性胆嚢ポリープ、腺腫性胆嚢ポリープ、または腺癌性胆嚢ポリープが発病したものであるかを評価し、決定できる。一方、通信部210は、病変の予測過程で決定される関心領域等の視覚的情報を受信することができる。前記情報は、内視鏡超音波医療映像に対して表示されて提供され得るが、これに制限されるものではない。
【0110】
表示部220は、個体の胆嚢ポリープの診断と関連した診断結果を示すための多様なインターフェース画面を表示することができる。例えば、表示部220は、個体が正常であるか、または胆嚢結石、胆嚢ポリープ、腫瘍性胆嚢ポリープ、非-腫瘍性胆嚢ポリープ、腺腫性胆嚢ポリープ、または腺癌性胆嚢ポリープの発病危険度があるかを確率的に表示して提供でき、疑い領域を内視鏡超音波医療映像内に表示して提供することもできる。さらに、表示部220は、胆嚢ポリープに対する大きさを出力することもできる。
【0111】
多様な実施例において、表示部220は、タッチスクリーンを含むことができ、例えば、電子ペンまたはユーザの身体の一部を用いたタッチ(touch)、ジェスチャー(gesture)、近接、ドラッグ(drag)、スワイプ(swipe)またはホバリング(hovering)入力等を受信することができる。
【0112】
格納部230は、結果データを示すためのユーザインターフェースを提供するために使用される多様なデータを格納することができる。多様な実施例において、格納部230は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリ等)、ラム(Random Access Memory、RAM)、SRAM(Static Random Access Memory)、ロム(Read-Only Memory、ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、PROM(Programmable Read-Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも一つのタイプの格納媒体を含むことができる。
【0113】
プロセッサ240は、通信部210、表示部220及び格納部230と動作可能に連結され、結果データを示すためのユーザインターフェースを提供するための多様な命令を遂行することができる。
【0114】
以下においては、
図2a及び
図2b、
図3a及び
図3bを参照して、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法を具体的に説明する。
図2a及び
図2bは、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法の手順を例示的に示したものである。
図3a及び
図3bは、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法によるROIのクロッピングする手順を例示的に示したものである。
【0115】
まず、
図2aを参照すると、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープ診断の手順は、次のとおりである。まず、個体に対する超音波医療映像が受信される(S210)。その後、第1評価モデルにより超音波医療映像に基づいて個体の胆嚢ポリープ発病の如何が決定される(S220)。その後、第2評価モデルにより胆嚢ポリープに対する特性が決定され(S230)、最後に診断結果が提供される(S240)。
【0116】
より具体的に、超音波医療映像が受信されるステップ(S210)で内視鏡超音波医療映像、または超音波動画のような超音波医療映像が受信され得る。このとき、超音波医療映像は、胆嚢及び胆嚢内ポリープ疑い領域を含むことができる。
【0117】
本発明の一実施例によれば、超音波医療映像が受信されるステップ(S210)で、内視鏡超音波診断デバイスが駆動されてリアルタイムで撮影された内視鏡超音波医療映像が獲得され得る。
【0118】
次に、胆嚢ポリープの発病の如何が決定されるステップ(S220)で、内視鏡超音波医療映像、より具体的に、ポリープ疑い領域がクロッピングされたイメージを入力として正常であるかまたは、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石の発病の如何を出力するように構成された第1評価モデルが利用され得る。
【0119】
本発明の特徴によれば、胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、第1評価モデルに対する関心領域が超音波医療映像に表示されて出力されることもある。
【0120】
例えば、
図2bを参照すると、超音波医療映像が受信されるステップ(S210)により受信された内視鏡超音波医療映像312は、ポリープ疑い領域3141のROIを含むようにクロッピングされる。その結果、クロッピングされた内視鏡超音波医療映像314が獲得され、クロッピングされた内視鏡超音波医療映像314は、第1評価モデル320に入力される。このとき、第1評価モデル320は、胆嚢ポリープであるかまたは胆嚢結石であるかを分類することにおいて関心度の高い領域である、関心領域が表示された超音波医療映像322を提供できる。例えば、第1評価モデル320に対する最後のレイヤの特徴マップ(feature map)が視覚化されたCAM(class activation map)が提供され得る。そこで、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石と疑われる病変領域に対する確認が容易であり得る。胆嚢ポリープの発病の如何が決定されるステップ(S220)の結果でクロッピングされた内視鏡超音波医療映像314のポリープ疑い領域3141は、胆嚢結石324または胆嚢ポリープ326に分類され得る。一方、正常である個体の場合、第1評価モデル320により病変と疑われる領域であるROIの決定が起こらなくて済む。そこで、第1評価モデル320は、正常個体に対する判別が可能であり得る。
【0121】
また
図2aを参照すると、胆嚢ポリープに対する特性が決定されるステップ(S230)で、第2評価モデルにより、胆嚢ポリープが非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープに分類され得る。
【0122】
例えば、
図2bをまた参照すると、胆嚢ポリープの発病の如何が決定されるステップ(S220)の結果でポリープ疑い領域3141が胆嚢ポリープ326と決定された場合、クロッピングされた内視鏡超音波医療映像314は、また第2評価モデル330に入力される。このとき、第2評価モデル330は、胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成されたモデルであってよい。第2評価モデル330は、腫瘍性胆嚢ポリープであるかまたは非-腫瘍性胆嚢ポリープであるかを分類する過程で関心度または寄与度の高い領域である、関心領域が表示された超音波医療映像332を提供するようにさらに構成され得る。例えば、第2評価モデル330に対する最後のレイヤの特徴マップが視覚化されたCAMが提供され得る。そこで、腫瘍性胆嚢ポリープまたは非-腫瘍性胆嚢ポリープと疑われる病変領域に対する確認が容易であり得る。胆嚢ポリープに対する特性が決定されるステップ(S230)の結果でクロッピングされた内視鏡超音波医療映像314のポリープ疑い領域3141は、非-腫瘍性胆嚢ポリープ334または腫瘍性胆嚢ポリープ336に分類され得る。
【0123】
本発明の他の特徴によれば、胆嚢ポリープに対する特性が決定されるステップ(S230)以後に腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して悪性腫瘍性胆嚢ポリープまたは良性腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルにより悪性腫瘍性胆嚢ポリープまたは良性腫瘍性胆嚢ポリープが分類されるステップがさらに遂行され得る。
【0124】
例えば、
図2bをまた参照すると、胆嚢ポリープに対する特性が決定されるステップ(S230)の結果でポリープ疑い領域3141が腫瘍性胆嚢ポリープ336と決定された場合、クロッピングされた内視鏡超音波医療映像314は、また第3評価モデル340に入力される。このとき、第3評価モデル340は、胆嚢ポリープ領域に対して腺腫性胆嚢ポリープまたは腺癌性胆嚢ポリープを分類するように構成されたモデルであってよい。第3評価モデル340は、腺腫性胆嚢ポリープであるかまたは腺癌性胆嚢ポリープであるかを分類する過程で関心度または寄与度の高い領域である、関心領域が表示された超音波医療映像342を提供するようにさらに構成され得る。例えば、第2評価モデル340に対する最後のレイヤの特徴マップが視覚化されたCAMが提供され得る。そこで、腺腫性胆嚢ポリープまたは腺癌性胆嚢ポリープと疑われる病変領域に対する確認が容易であり得る。悪性腫瘍性胆嚢ポリープまたは良性腫瘍性胆嚢ポリープが分類されるステップの結果でクロッピングされた内視鏡超音波医療映像314のポリープ疑い領域3141は、腺腫ポリープ344または腺癌ポリープ346に分類され得る。
【0125】
また
図2aを参照すると、診断結果が提供されるステップ(S240)で、個体が正常であるか、または胆嚢結石、胆嚢ポリープ、腫瘍性胆嚢ポリープ、非-腫瘍性胆嚢ポリープ、腺腫性胆嚢ポリープ、または腺癌性胆嚢ポリープの発病危険度があるかが確率的に提供され得る。さらに、疑い領域が内視鏡超音波医療映像内に表示されて提供され得、胆嚢ポリープに対する大きさが表示されて提供されることもある。
【0126】
以上の多様な実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法によって、視覚的に説明可能な胆嚢ポリープ診断システムが提供され得る。そこで、本発明は、前記胆嚢ポリープ診断システムを提供することで不正確な測定による医療陣の胆嚢ポリープの診断に対する誤った解釈を防止し、実際の臨床実務において医療陣のワークフローを向上させることができる。さらに、医療陣は、評価結果による適切な治療方法を迅速に選択でき、本発明の胆嚢ポリープ診断システムは、早期治療及び良い治療予後に寄与できる効果がある。
【0127】
一方、胆嚢ポリープ診断システムは、内視鏡超音波のような映像診断デバイスからの内視鏡超音波医療映像の受信と同時に病変の予測を遂行することができる。即ち、胆嚢ポリープ診断システムは、ストリーミングサービスを提供でき、リアルタイムで胆嚢ポリープの診断情報を提供できる。
【0128】
以下においては、
図3a及び
図3bを参照して、本発明の多様な実施例に利用される、第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルに利用されるROIをクロッピングするステップを具体的に説明する。
図3a及び
図3bは、本発明の一実施例に係る胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法によるROIのクロッピングする手順を例示的に示したものである。
【0129】
このとき、超音波医療映像が内視鏡超音波医療映像である場合、ピクセルの大きさの確認が難しいことで、本発明の一実施例によれば、内視鏡超音波医療映像内の目盛りを含むスケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさの確認及び目標大きさの設定が可能である。
【0130】
図3aを参照すると、ROIのクロッピングのために、まずスケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさが算出され(S310)、ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさが決定され(S320)、目標大きさに基づいてROIがクロッピングされる(S330)。
【0131】
より具体的に、
図3bを参照すると、内視鏡超音波医療映像312にスケールバー352が表示され得る。このとき、スケールバー352は、複数の目盛りが表示されているが、1マスの目盛りは、0.5cmであってよい。そこで、目盛り間のx軸(横軸)のピクセル個数を数えてピクセル当たりの実際の大きさ(mm)の推定が可能であり得る。
【0132】
本発明の特徴によれば、スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさが算出されるステップ(S310)で、超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値が決定され、x軸座標に基づいて目盛り間のピクセル距離が算出される。その後、ピクセル距離及び目盛りに対して予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさが算出され得る。
【0133】
例えば、内視鏡超音波医療映像でスケールバー内の二つの目盛りを順にクリックすると、クリックした位置の座標値(x軸値、y軸値)が獲得され得る。その後、x軸値の差に基づいて二つの目盛りのピクセル距離が決定され得る。その後、1マスの目盛りが0.5cmであることと決定されたピクセル距離に基づいて、ピクセル当たりの大きさが決定され得る。
【0134】
即ち、手動方法により決定された二つの目盛りの位置に基づいてピクセル当たりの大きさが決定され得る。
【0135】
本発明の他の特徴によれば、スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさが算出されるステップ(S310)で、内視鏡超音波医療映像内でスケールバーがクロッピングされ、連結要素(connected component)アルゴリズムによりクロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置が決定される。その後、目盛りの位置及び目盛りに対して予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさが算出され得る。
【0136】
例えば、内視鏡超音波医療映像で目盛りは目盛り間の距離のみが異なるだけで、特定領域に位置し得る。そこで、超音波医療映像内で目盛りが位置した領域の一部がクロッピングされ、特定画素値以上のピクセルを対象に連結要素アルゴリズムが適用され得る。その結果、検出されたオブジェクトのうちその大きさ及び位置情報に基づいて目盛りの位置が自動で決定され得る。その後、目盛りの位置及び目盛りに対して予め決定された大きさに基づいてピクセル当たりの大きさが算出され得る。
【0137】
即ち、自動方法により決定された二つの目盛りの位置に基づいてピクセル当たりの大きさが決定され得る。
【0138】
次に、目標大きさが決定されるステップ(S320)で、ROIの大きさが決定され得る。例えば、ROIの大きさは、ポリープの大きさを反映して20×20mmであってよい。即ち、スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさが算出されるステップ(S310)で、手動または自動で算出されたピクセル当たりの実際の大きさを通して、20mmに該当するピクセルの個数が逆に算出され得る。
【0139】
最後に、目標大きさに基づいてROIがクロッピングされるステップ(S330)で、目標大きさ、例えば20×20mmに対応する領域がクロッピングされ得る。
【0140】
実測情報に基づいてクロッピングされたROIは、第1評価モデル、第2評価モデル、または第3評価モデルに入力され得、分類において疑い病変の大きさ情報が反映され得る。さらに、小さな大きさのポリープに対して高い正確度で病変の種類を分類することができる。
【0141】
以下においては、
図4を参照して、本発明の多様な実施例に適用される評価モデルの構造について説明する。
図4は、本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの構造を例示的に示したものである。
【0142】
このとき、本発明の多様な実施例に利用される第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルは、Resnet50に基づくことができる。より具体的に、Resnet50に基づく評価モデルは、複数のコンボリューション(convolution)レイヤ、地域的最大値を取って特徴として使用するマックスプーリング(max pooling)レイヤ、アベレージプーリング(average pooling)レイヤ及び病変分類のためのFC(Fully Connected)レイヤからなり得る。
【0143】
より具体的に、評価モデルに超音波医療映像が入力されると、多層の神経網構造により、それぞれの評価モデルは、胆嚢結石または胆嚢ポリープ、腫瘍性胆嚢ポリープまたは非-腫瘍性胆嚢ポリープ、腺癌胆嚢ポリープまたは腺腫胆嚢ポリープの2クラスに病変を分類するように構成され得る。しかし、これに制限されるものではなく、第1評価モデルは、正常を分類することもできる。
【0144】
このとき、評価モデルは、最後のレイヤの特徴マップ(feature map)が視覚化されたCAM(class activation map)を提供するようにさらに構成され得る。そこで、病変領域と疑われる領域に対する確認が容易であり得る。
【0145】
例えば、CAMは、評価モデルにより決定された関心度の高い主要関心領域を含むことができるが、主要関心領域は、程度によって0~1の間の値を有するように正規化されてもよい。
【0146】
一方、評価モデルの訓練のためのハイパーパラメータは、バッチサイズが40、エポックが300、学習率が0.0001に設定され得るが、パラメータの値は、これに制限されるものではない。
【0147】
さらに、評価モデルは、VGG net、R、DenseNet及び、encoder-decoder structureを有するFCN(Fully Convolutional Network)、SegNet、DeconvNet、DeepLAB V3+、U-netのようなDNN(deep neural network)、SqueezeNet、Alexnet、ResNet18、MobileNet-v2、GoogLeNet、Resnet-v2、Resnet101、Inception-v3のうち選択された少なくとも一つのアルゴリズムに基づくことができる。また、前記評価モデルは、前述したアルゴリズムのうち少なくとも二つのアルゴリズムモデルに基づくアンサンブルモデルであってもよい。
【0148】
評価:本発明の多様な実施例に利用される第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルの評価
【0149】
以下においては、
図5aから
図5eを参照して、本発明の多様な実施例に係る第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルの学習データとこれらの評価結果を説明する。
図5aは、本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの学習及び評価データを示したものである。
図5bから
図5eは、本発明の多様な実施例に利用される評価モデルの評価結果を示したものである。
【0150】
このとき、第1評価モデルは、ポリープ疑い領域に対して胆嚢ポリープ及び胆嚢結石を区別するように学習されたが、これに制限されるものではなく、「正常」への評価もまた可能であり得る。
【0151】
まず、
図5aを参照すると、評価モデル構築のために、670名の患者から獲得された1039枚の映像が学習用データセットとして利用された。より具体的に、学習用データセットは、腫瘍性胆嚢ポリープを有する個体から獲得された145枚の内視鏡超音波映像、非-腫瘍性胆嚢ポリープを有する個体から獲得された691枚の内視鏡超音波映像、及び胆嚢結石を有する個体から獲得された203枚の内視鏡超音波映像からなる。このとき、腫瘍性胆嚢ポリープ個体は、腺癌性胆嚢ポリープ個体と腺腫性胆嚢ポリープ個体からなり得、非-腫瘍性胆嚢ポリープ個体は、コレステロール胆嚢ポリープ個体及び腺筋腫症個体からなり得る。
【0152】
また、評価モデルの検証のために、83名の患者から獲得された83枚の映像が検証用データセットとして利用された。より具体的に、検証用データセットは、腫瘍性胆嚢ポリープを有する個体から獲得された20枚の内視鏡超音波映像、非-腫瘍性胆嚢ポリープを有する個体から獲得された52枚の内視鏡超音波映像、及び胆嚢結石を有する個体から獲得された11枚の内視鏡超音波映像からなる。このとき、腫瘍性胆嚢ポリープ個体は、腺癌性胆嚢ポリープ個体と腺腫性胆嚢ポリープ個体からなり得、非-腫瘍性胆嚢ポリープ個体は、コレステロール胆嚢ポリープ個体及び腺筋腫症個体からなり得る。
【0153】
図5bの評価結果を参照すると、胆嚢ポリープ及び胆嚢結石を分類するように学習された第1評価モデルは、分類の敏感度(sensitivity)が96.3%と、特異度(specificity)が92.9%と、正確度(accuracy)が95.7%と現れる。さらに、PPV(positive predictive value)は98.4%と、NPV(negative predictive value)は79.5%と現れ、特に診断能力と関連のあるAUC(Area Under Curve)値は0.99と非常に高い水準に現れる。このような結果は、第1評価モデルが胆嚢ポリープと胆嚢結石を高い正確度で分類し、分類結果が高い信頼度を有するということを意味し得る。
【0154】
また、胆嚢ポリープに対して非-腫瘍性胆嚢ポリープ及び腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように学習された第2評価モデルは、分類の敏感度が77.8%と、特異度が91.6%と、正確度が89.8%と現れる。さらに、NPVは96.5%と現れ、診断能力と関連のあるAUC値は0.891と高い水準に現れる。このような結果は、第2評価モデルが非-腫瘍性胆嚢ポリープ及び腫瘍性胆嚢ポリープを高い正確度で分類し、分類結果が高い信頼度を有するということを意味し得る。
【0155】
さらに、腫瘍性胆嚢ポリープに対して腺癌性胆嚢ポリープ及び腺腫性胆嚢ポリープを分類するように学習された第3評価モデルは、分類の敏感度が85.6%と、正確度が82.1%と現れる。さらに、PPVは87.4%と現れ、診断能力と関連のあるAUC値は0.910と非常に高い水準に現れる。このような結果は、第3評価モデルが腺癌性胆嚢ポリープ及び腺腫性胆嚢ポリープを高い正確度で分類し、分類結果が高い信頼度を有するということを意味し得る。
【0156】
次に、
図5cを参照すると、多様な実施例に係る胆嚢ポリープ診断システムに利用される評価モデルそれぞれと専門家、中級及び初級の医療人に対する病変分類結果が比較して示される。
【0157】
より具体的に、第1評価モデルの胆嚢結石及び胆嚢ポリープに対する分類の敏感度は98.4%、正確度は84.6%と、特に90.9%の敏感度を有する全体医療陣による胆嚢結石及び胆嚢ポリープの分類結果より高いものと現れる。
【0158】
第2評価モデルの場合、非-腫瘍性胆嚢ポリープ及び腫瘍性胆嚢ポリープに対する分類の特異度が77.4%、正確度が74.4%と、44.9%の特異度と65.3%の正確度を有する全体医療陣による非-腫瘍性胆嚢ポリープ及び腫瘍性胆嚢ポリープの分類結果より高いものと現れる。特に、第2評価モデルは、専門家水準の医療人と比較したとき、類似した水準の分類正確度を有するものと現れる。
【0159】
第3評価モデルの場合、腫瘍性胆嚢ポリープを、腺腫性胆嚢ポリープ及び腺癌性胆嚢ポリープに対する分類の敏感度が65.3%、特異度が60.6%、正確度が63.8%と現れる。これは、敏感度が61.1%特異度が20.9%、正確度が38.1%である専門家水準の医療陣による腺腫性胆嚢ポリープ及び腺癌性胆嚢ポリープに対する分類結果より高いものと現れる。このような結果は、特に、腺腫性胆嚢ポリープ及び腺癌性胆嚢ポリープを分類することにおいて第3評価モデルの診断性能が、専門家水準の医療人より高いということを意味し得る。
【0160】
図5dの(a)をさらに参照すると、実線の本発明の一実施例に係る第2評価モデルの腫瘍性胆嚢ポリープ及び非-腫瘍性胆嚢ポリープの分類に対するROCカーブと共に、専門家、中級及び初級医療陣による診断結果が示される。より具体的に、第2評価モデルは、経験が相対的に不足した初級の医療陣より診断能力が有意に高いものと現れる。
【0161】
図5dの(b)を参照すると、実線の本発明の一実施例に係る第3評価モデルの腺腫性胆嚢ポリープ及び腺癌性胆嚢ポリープの分類に対するROCカーブと共に、専門家、中級及び初級医療陣による診断結果が示される。より具体的に、第3評価モデルは、専門家より診断能力が有意に高いものと現れる。
【0162】
以上の結果によれば、複数の評価モデルに基づく胆嚢ポリープ評価システムは、専門家水準の医療陣と類似した水準の診断能力を有することができるものと現れる。
【0163】
即ち、ディープラーニングモデルに基づく胆嚢ポリープ診断システムは、医療人の熟練度に関係なく内視鏡超音波医療映像に対する客観的な分析が可能であり得る。
【0164】
従って、本発明は、ディープラーニングモデルに基づくポリープ診断システムを提供することで、不正確な映像による医療陣の胆嚢ポリープの進行に対する誤った解釈を防止し、実際の臨床実務において医療陣のワークフローを向上させることができる。
【0165】
次に、
図5eを参照すると、第1評価モデル、第2評価モデル及び第3評価モデルの分類過程で分類に寄与度が高い領域を示すCAM映像が示される。
【0166】
より具体的に、
図5eの(a)を参照すると、本発明の多様な実施例に利用される第1評価モデルにより胆嚢結石と決定された領域に対するCAM分析結果によれば、特定領域に対して関心度が高いものと現れる。さらに、
図5eの(b)を参照すると、本発明の多様な実施例に利用される第1評価モデルにより胆嚢ポリープと決定された領域に対するCAM分析結果によれば、特定ポリープ領域に対して関心度が高いものと現れる。また、
図5eの(c)を参照すると、本発明の多様な実施例に利用される第2評価モデルにより非-腫瘍性胆嚢ポリープと決定された領域に対するCAM分析結果によれば、特定ポリープ領域に対して関心度が高いものと現れる。また、
図5eの(d)を参照すると、本発明の多様な実施例に利用される第2評価モデルにより腫瘍性胆嚢ポリープと決定された領域に対するCAM分析結果によれば、特定ポリープ領域に対して関心度が高いものと現れる。
【0167】
このように、評価モデルは、最後のレイヤの特徴マップが視覚化されたCAMを提供するようにさらに構成され得、医療陣は、病変領域と疑われる領域に対して確認することができる。
【0168】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
(他の考えられる項目)
(項目1)
プロセッサにより具現されるポリープ診断に対する情報提供方法であって、
個体の胆嚢部位を含む超音波医療映像を受信するステップ;
超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデルを利用して、上記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップ;
上記超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデルに基づいて、上記胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップを含む、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目2)
上記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップは、
上記超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープまたは胆嚢結石(gallbladder stones)を分類するようにさらに学習された上記第1評価モデルを利用して、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を決定するステップを含む、項目1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目3)
上記胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップは、
胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された上記第2評価モデルを利用して、非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを決定するステップを含む、項目2に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目4)
上記胆嚢ポリープに対する特性を決定するステップ以後に、
腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルを利用して、腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを決定するステップをさらに含む、項目3に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目5)
上記超音波医療映像を受信するステップ以後に、
上記超音波医療映像に対してROI(region of interest)を決定するステップ、及び
上記ROIをクロッピング(cropping)するステップをさらに含み、
上記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップは、
上記第1評価モデルを利用して、上記ROIに基づいて個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するステップを含む、項目1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目6)
上記超音波医療映像は、スケールバー(scale bar)を含み、
上記クロッピングするステップは、
上記スケールバーに基づいて上記ROIを予め決定された水準にクロッピングするステップを含む、項目5に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目7)
上記予め決定された水準にクロッピングするステップは、
上記スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出するステップ;
上記ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定するステップ、及び
上記目標大きさに基づいて上記ROIをクロッピングするステップを含む、項目6に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目8)
上記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
上記ピクセル当たりの大きさを算出するステップは、
上記超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値を決定するステップ;
上記x軸の座標に基づいてピクセル距離を算出するステップ、及び
上記ピクセル距離及び上記予め決定された大きさに基づいて上記ピクセル当たりの大きさを算出するステップを含む、項目7に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目9)
上記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
上記ピクセル当たりの大きさを算出するステップは、
上記超音波医療映像内で上記スケールバーをクロッピングするステップ;
連結要素(connected component)アルゴリズムを利用して、クロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置を決定するステップ、及び
上記目盛りの位置及び上記予め決定された大きさに基づいて上記ピクセル当たりの大きさを算出するステップを含む、項目7に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目10)
上記超音波医療映像は、
内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)医療映像である、項目1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目11)
胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、上記第1評価モデルに対する関心領域を上記超音波医療映像に表示して提供するか、
上記胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、上記第2評価モデルに対する関心領域を上記超音波医療映像に表示して提供するステップをさらに含む、項目1に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供方法。
(項目12)
個体の胆嚢部位を含む超音波医療映像を受信するように構成された通信部、及び
上記通信部と連結されたプロセッサを含み、
上記プロセッサは、
超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープの発病の如何を決定するように構成された第1評価モデルを利用して、上記個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定し、上記超音波医療映像内で胆嚢ポリープが決定された場合、胆嚢ポリープの特性を分類するように構成された第2評価モデルに基づいて、上記胆嚢ポリープに対する特性を決定するように構成された、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目13)
上記プロセッサは、
上記超音波医療映像に基づいて胆嚢ポリープまたは胆嚢結石(gallbladder stones)を分類するようにさらに学習された上記第1評価モデルを利用して、胆嚢ポリープまたは胆嚢結石を決定するように構成された、項目12に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目14)
上記プロセッサは、
胆嚢ポリープ領域に対して非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを分類するように構成された上記第2評価モデルを利用して、非-腫瘍性胆嚢ポリープまたは腫瘍性胆嚢ポリープを決定するようにさらに構成された、項目13に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目15)
上記プロセッサは、
腫瘍性胆嚢ポリープが決定された場合、腫瘍性胆嚢ポリープ領域に対して腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを分類するように構成された第3評価モデルを利用して、腺癌性胆嚢ポリープまたは腺腫性胆嚢ポリープを決定するようにさらに構成された、項目14に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目16)
上記プロセッサは、
上記超音波医療映像に対してROI(region of interest)を決定し、上記ROIをクロッピング(cropping)し、上記第1評価モデルを利用して、上記ROIに基づいて個体の胆嚢ポリープ発病の如何を決定するようにさらに構成された、項目12に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目17)
上記超音波医療映像は、スケールバー(scale bar)を含み、
上記プロセッサは、
上記スケールバーに基づいて上記ROIを予め決定された水準にクロッピングするようにさらに構成された、項目16に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目18)
上記プロセッサは、
上記スケールバーに基づいてピクセル当たりの大きさを算出し、上記ピクセル当たりの大きさに基づいて、目標大きさを決定し、上記目標大きさに基づいて上記ROIをクロッピングするようにさらに構成された、項目17に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目19)
上記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
上記プロセッサは、
上記超音波医療映像のスケールバーから選択された二つの目盛りそれぞれに対するx軸の座標値を決定し、上記x軸の座標に基づいてピクセル距離を算出し、上記ピクセル距離及び上記予め決定された大きさに基づいて上記ピクセル当たりの大きさを算出するようにさらに構成された、項目18に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目20)
上記スケールバーは、予め決定された大きさを有する目盛りを含み、
上記プロセッサは、
上記超音波医療映像内で上記スケールバーをクロッピングし、連結要素(connected component)アルゴリズムを利用して、クロッピングされたスケールバーの目盛りに基づいて目盛りの位置を決定し、上記目盛りの位置及び上記予め決定された大きさに基づいて上記ピクセル当たりの大きさを算出するようにさらに構成された、項目18に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目21)
超音波医療映像は、
内視鏡超音波(endoscopic ultrasound、EUS)医療映像である、胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
(項目22)
上記プロセッサは、
胆嚢ポリープ発病の如何を決定するうちに、上記第1評価モデルに対する関心領域を上記超音波医療映像に表示して提供するか、
上記胆嚢ポリープの特性を分類するうちに、上記第2評価モデルに対する関心領域を上記超音波医療映像に表示して提供するようにさらに構成された、項目12に記載の胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス。
【符号の説明】
【0169】
100:胆嚢ポリープの診断に対する情報提供用デバイス
110、230:格納部
120、210:通信部
130、240:プロセッサ
200:医療陣デバイス
220:表示部
300:内視鏡超音波診断デバイス
312:内視鏡超音波医療映像
314:クロッピングされた内視鏡超音波医療映像
3141:ポリープ疑い領域
320:第1評価モデル
322、332、342:関心領域が表示された超音波医療映像
324:胆嚢結石
326:胆嚢ポリープ
330:第2評価モデル
334:非-腫瘍性胆嚢ポリープ
336:腫瘍性胆嚢ポリープ
340:第3評価モデル
344:腺腫ポリープ
346:腺癌ポリープ
352:スケールバー