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特許7572023ネットワーク図の表示システム、ネットワーク図の表示方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】ネットワーク図の表示システム、ネットワーク図の表示方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04817 20220101AFI20241016BHJP
【FI】
G06F3/04817
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024146342
(22)【出願日】2024-08-28
【審査請求日】2024-08-28
(31)【優先権主張番号】P 2024030865
(32)【優先日】2024-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2024032595
(32)【優先日】2024-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524079786
【氏名又は名称】SOLAMILU株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166017
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 和政
(72)【発明者】
【氏名】山田 順貞
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-025871(JP,A)
【文献】特開2023-031363(JP,A)
【文献】特開2019-146045(JP,A)
【文献】教育クラウド調達ガイドブック 参考編,総務省 情報流通行政局 情報流通振興課 情報活用支援室,2020年03月,第14頁,https://www.soumu.go.jp/main_content/000700963.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/04895
G06F 3/14 - 3/153
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示方法であって、
前記利用者システムに含まれるいずれかの前記ネットワーク機器に、特定のソフトウェアをインストールする第1工程と、
前記第1工程の後、前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器のうち、少なくとも前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示制御部によって表示部に表示させる第2工程と、
を含むネットワーク図の表示方法。
【請求項2】
前記第2工程では、前記責任範囲に含まれる前記ネットワーク機器と、前記責任範囲に含まれない前記ネットワーク機器とを異なる色で表示するように、前記ネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
請求項1に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項3】
更に、前記責任範囲に含まれるいずれかの前記ネットワーク機器において、予め定められた1以上の異常種類のうちの少なくともいずれかの異常が生じているかを異常検出部によって検出する第3工程を含み、
前記第2工程では、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出した前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態を、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出しなかった前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と異ならせて、前記ネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
請求項1又は請求項2に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項4】
前記第2工程では、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器において、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出した前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態を、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出しなかった前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と異ならせ、
前記第3工程では、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器において前記異常検出部による前記いずれかの異常の検出を行わない
請求項3に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項5】
少なくとも前記利用者システムに前記表示部と操作部と送信部とが設けられ、
前記利用者システムは、前記送信部により当該利用者システムの外部に設けられた外部システムに対して情報送信可能とされており、
前記第2工程では、少なくとも前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出した場合に、前記表示制御部により、前記利用者システムの前記表示部に、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出した前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態を、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出しなかった前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と異ならせつつ、サポートを要求する操作を行うための操作対象画像を前記ネットワーク図と共に表示し、
更に、前記操作部により前記操作対象画像に対して所定の第2操作が行われた場合に、前記送信部により、前記外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信する第6工程を含み、
前記外部システムが前記利用者システムから前記要求情報を受信した場合に、当該外部システムの表示装置に前記要求情報の受信を示す受信情報を表示する
請求項4に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項6】
利用者の種別として複数の種別が用意され、
利用者の種別を特定可能な種別特定情報が前記利用者システムの前記操作部に入力された場合において、前記種別特定情報によって特定される利用者が第1の種別に属する場合に、前記送信部が前記要求情報を送信する機能を無効にし、前記種別特定情報によって特定される利用者が第2の種類に属する場合に、前記送信部が前記要求情報を送信する機能を有効にする
請求項5に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項7】
前記外部システムに操作装置が設けられ、
前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に対して当該ネットワーク機器に関する情報資産を対応付ける操作が前記操作装置によって行われた場合に前記ネットワーク機器と当該情報資産とを対応付けて登録し、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器に対して前記情報資産を対応付ける操作を不能とする第4工程と、
前記第2工程によって前記利用者システムの前記ネットワーク図が前記表示部に表示された状態で、前記責任範囲内における前記情報資産が対応付けられた前記ネットワーク機器を選択する所定の第1操作が行われた場合には、選択された当該ネットワーク機器の前記情報資産を前記表示部に表示する第5工程と、
を含む請求項5に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項8】
前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器を検出する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうち、前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として登録部に登録する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうちの前記特定のソフトウェアがインストールされていない前記ネットワーク機器を、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に指定する外部操作がなされた場合に、当該外部操作で指定された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として前記登録部に登録する工程と、
を含み、
前記第2工程では、前記登録部において前記責任範囲内の機器として登録された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器とするように、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
請求項5に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項9】
前記利用者システムの外部の外部システムに操作装置が設けられ、
前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に対して当該ネットワーク機器に関する情報資産を対応付ける操作が前記操作装置によって行われた場合に前記ネットワーク機器と当該情報資産とを対応付けて登録し、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器に対して前記情報資産を対応付ける操作を不能とする第4工程と、
前記第2工程によって前記利用者システムの前記ネットワーク図が前記表示部に表示された状態で、前記責任範囲内における前記情報資産が対応付けられた前記ネットワーク機器を選択する所定の第1操作が行われた場合には、選択された当該ネットワーク機器の前記情報資産を前記表示部に表示する第5工程と、
を含む請求項1又は請求項2に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項10】
少なくとも前記利用者システムに前記表示部と操作部と送信部とが設けられ、
前記利用者システムは、前記送信部により当該利用者システムの外部に設けられた外部システムに対して情報送信可能とされており、
前記第2工程では、前記表示制御部により、前記利用者システムの前記表示部に、サポートを要求する操作を行うための操作対象画像を前記ネットワーク図と共に表示し、
更に、前記操作部により前記操作対象画像に対して所定の第2操作が行われた場合に、前記送信部により、前記外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信する第6工程を含み、
前記外部システムが前記利用者システムから前記要求情報を受信した場合に、当該外部システムの表示装置に前記要求情報の受信を示す受信情報を表示する
請求項1又は請求項2に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項11】
前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器を検出する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうち、前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として登録部に登録する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうちの前記特定のソフトウェアがインストールされていない前記ネットワーク機器を、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に指定する外部操作がなされた場合に、当該外部操作で指定された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として前記登録部に登録する工程と、
を含み、
前記第2工程では、前記登録部において前記責任範囲内の機器として登録された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器とするように、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
請求項1又は請求項2に記載のネットワーク図の表示方法。
【請求項12】
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示システムであって、
前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器のうち、少なくとも特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示部に表示させる制御を行う表示制御部を有する
ネットワーク図の表示システム。
【請求項13】
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させるためのプログラムであって、
前記利用者システムの前記ネットワーク機器のうち、少なくとも特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示させる制御を前記利用者システム又は前記利用者システムの外部の表示制御部に行なわせる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ネットワーク図の表示システム、ネットワーク図の表示方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クラウド構成図を生成し表示するシステムが開示される。特許文献1のクラウド構成可視化システムは、クラウド接続情報受付部、クラウド構成表示処理部、クラウド接続情報DB、構成情報取得処理部を有する。このシステムは、クラウド構成表示の要求命令のクラウドIDでクラウド接続情報DBからクラウド接続情報を取得する。更に、このシステムは、クラウド接続情報からクラウド構成情報を取得するクラウドサービス提供システムを特定し、特定したクラウドサービス提供システムからクラウド構成情報を取得する。そして、構成表示処理部はクラウド構成情報に基づいて構成要素毎の構成要素アイコンと接続情報とでクラウド構成図を生成し表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2016/103421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術を含めた従来の技術では、ネットワークシステムにおいて機器がどのような接続構成で接続されているのかを利用者が把握しにくいといった問題や、ネットワークシステム内での責任範囲がどのようになっているかを把握しにくいといった問題がある。
【0005】
本開示の目的の一つは、利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一つであるネットワーク図の表示方法は、
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示方法であって、
前記利用者システムに含まれるいずれかの前記ネットワーク機器に、特定のソフトウェアをインストールする第1工程と、
前記第1工程の後、前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器のうち、少なくとも前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示制御部によって表示部に表示させる第2工程と、
を含む。
【0007】
本開示の一つであるネットワーク図の表示方法は、
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示方法であって、
所定の責任範囲選別方法で責任範囲内の前記ネットワーク機器と、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器とを選別し、
前記ネットワーク機器間の接続構成を示す画像及び前記ネットワーク機器を示す画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器を前記責任範囲外の前記ネットワーク機器と区別するように責任分界点を明示する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示部に表示させる。
【0008】
本開示の一つであるネットワーク図の表示システムは、
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示システムであって、
前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器のうち、少なくとも特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示部に表示させる制御を行う。
【0009】
本開示の一つであるプログラムは、
有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させるためのプログラムであって、
前記利用者システムの前記ネットワーク機器のうち、少なくとも特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示させる制御を前記利用者システム又は前記利用者システムの外部の表示制御部に行なわせる。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る技術によれば、利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態に係るネットワーク図の表示システムを例示するブロック図である。
図2図2は、図1の表示システムに用いられる利用者システムの一例を示すブロック図である。
図3図3は、図1の表示システムに用いられる利用者システムの一例であって図2とは異なる利用者システムの例を示すブロック図である。
図4図4は、図1の表示システムにおける管理側システムと利用者システムとの通信の様子を概念的に説明する説明図である。
図5図5は、図1の表示システムにおけるエージェントシステムと利用者システムとの通信の様子を概念的に説明する説明図である。
図6図6は、図3に示される利用者システムをより具体化して概念的に説明するブロック図である。
図7図7は、表示部に表示されるネットワーク図を例示する説明図である。
図8図8は、利用者システムにおいて特定されたネットワーク機器及び各ネットワーク機器の具体的内容の一例を概念的に説明する説明図である。
図9図9は、対応システムに記憶される形で登録された各利用者システム(各クライアント)の登録情報の一例を概念的に説明する説明図である。
図10図10は、対応システムに登録される各登録情報のうちの、一つの利用者システム(クライアント1)の登録情報に含まれる端末登録情報の一例を概念的に説明する説明図である。
図11図11は、図10のような端末登録情報で登録された状態から一部のネットワーク機器が責任範囲内に設定変更された場合に更新された端末登録情報の一例を概念的に説明する説明図である。
図12図12は、図3図6の利用者システムが図8のように特定された場合に、当該利用者システムの簡略的な構成をネットワーク機器のアイコン画像を用いて示すネットワーク図を例示する説明図である。
図13図13は、図3図6の利用者システムが図8のように特定された場合に、責任範囲内のネットワーク機器と責任範囲外のネットワーク機器とを区別して示すネットワーク図を例示する説明図である。
図14図14は、図3図6の利用者システムが図8のように特定された後、更に、特定のソフトウェアを有さない一部のネットワーク機器を責任範囲内のネットワーク機器に設定した場合において、責任範囲内のネットワーク機器と責任範囲外のネットワーク機器とを区別して示すネットワーク図を例示する説明図である。
図15図15は、図14のネットワーク図に対して更にハブ42に対応するアイコン画像を追加した場合且つ当該ハブ42を責任範囲外のネットワーク機器とした場合のネットワーク図を例示する説明図である。
図16図16は、図15のネットワーク図に対して更にハブ42を責任範囲内のネットワーク機器に変更した場合のネットワーク図を例示する説明図である。
図17図17は、図16のネットワーク図に対して更に一部のネットワーク機器のレイアウトを変更した場合のネットワーク図を例示する説明図である。
図18図18は、図17のネットワーク図に対し、ハブ43に対応するアイコン画像を追加するとともにハブ43を責任範囲内のネットワーク機器に設定し、更に、一部のネットワーク機器のレイアウトを変更した場合のネットワーク図を例示する説明図である。
図19図19は、図18のようなネットワーク図を表示する場合の端末登録情報の一例を概念的に説明する説明図である。
図20図20は、ネットワーク機器に対応付けて情報資産の情報を入力する場合の入力画面を例示する説明図である。
図21図21は、図20の入力画面において情報が入力された場合の画面を例示する説明図である。
図22図22は、図21のような画面に対して一部の情報を変更させるように入力がなされた場合の画面を例示する説明図である。
図23図23は、所定のネットワーク機器の正常稼働時の表示状態、通信エラー時の表示状態、通信エラー以外の異常時の表示状態を説明する説明図である。
図24図24は、図18のようなネットワーク図を表示し得るように端末登録情報が登録されている場合において、一部のネットワーク機器に異常が生じている場合のネットワーク図の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の〔1〕~〔14〕の各々は、本開示に含まれる特徴的技術の一例である。
【0013】
〔1〕有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示方法であって、
前記利用者システムに含まれるいずれかの前記ネットワーク機器に、特定のソフトウェアをインストールする第1工程と、
前記第1工程の後、前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器のうち、少なくとも前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示制御部によって表示部に表示させる第2工程と、
を含むネットワーク図の表示方法。
【0014】
上記〔1〕の表示方法は、情報伝送経路を示す画像及びネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ責任範囲内のネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と責任範囲外のネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、ネットワーク図を表示することができる。ゆえに、この表示方法は、利用者のシステムの構成を、視覚的に認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる。
【0015】
〔2〕前記第2工程では、前記責任範囲に含まれる前記ネットワーク機器と、前記責任範囲に含まれない前記ネットワーク機器とを異なる色で表示するように、前記ネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
〔1〕に記載のネットワーク図の表示方法。
【0016】
上記〔2〕の表示方法は、責任範囲に含まれるネットワーク機器と責任範囲に含まれないネットワーク機器とを色によって区別した形で示すことができるため、表示結果を見た関係者等が責任範囲に含まれるネットワーク機器をより迅速に認識しやすくなり、責任範囲に含まれるネットワーク機器の監視や管理をより効率的に行いやすくなる。
【0017】
〔3〕更に、前記責任範囲に含まれるいずれかの前記ネットワーク機器において、予め定められた1以上の異常種類のうちの少なくともいずれかの異常が生じているかを異常検出部によって検出する第3工程を含み、
前記第2工程では、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出した前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態を、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出しなかった前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と異ならせて、前記ネットワーク図を前記表示部に表示させる
〔1〕又は〔2〕に記載のネットワーク図の表示方法。
【0018】
上記〔3〕の表示方法は、責任範囲を明示し得る形でネットワーク図を可視化することを可能にしつつ、予め定められた異常が発生している場合には、責任範囲が明示されたネットワーク図において、異常が生じているネットワーク機器を区別して知らしめることができる。
【0019】
〔4〕前記第2工程では、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器において、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出した前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態を、前記第3工程で前記異常検出部が異常を検出しなかった前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と異ならせ、
前記第3工程では、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器において前記異常検出部による前記いずれかの異常の検出を行わない
〔3〕に記載のネットワーク図の表示方法。
【0020】
上記〔4〕の表示方法は、責任範囲内のネットワーク機器に絞って異常を表示することができるため、責任範囲内のサポートをより手厚くすることができ、責任範囲外のネットワーク機器に対して複雑な処理を行うことを抑えることでシステム全体の負荷を軽減することができる。
【0021】
〔5〕少なくとも前記利用者システムに前記表示部と操作部と送信部とが設けられ、
前記利用者システムは、前記送信部により当該利用者システムの外部に設けられた外部システムに対して情報送信可能とされており、
前記第2工程では、前記表示制御部により、前記利用者システムの前記表示部に、サポートを要求する操作を行うための操作対象画像を前記ネットワーク図と共に表示し、
更に、前記操作部により前記操作対象画像に対して所定の第2操作が行われた場合に、前記送信部により、前記外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信する第6工程を含み、
前記外部システムが前記利用者システムから前記要求情報を受信した場合に、当該外部システムの表示装置に前記要求情報の受信を示す受信情報を表示する
〔1〕から〔4〕のいずれか一つに記載のネットワーク図の表示方法。
【0022】
上記〔5〕の表示方法は、責任範囲を明示し得る形でネットワーク図を可視化することを可能にしつつ、責任範囲が明確化されたネットワーク図を見てサポートを望む利用者は、操作対象画像に対して所定操作を行うことで、外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信することが可能になる。
【0023】
〔6〕利用者の種別として複数の種別が用意され、
利用者の種別を特定可能な種別特定情報が前記利用者システムの前記操作部に入力された場合において、前記種別特定情報によって特定される利用者が第1の種別に属する場合に、前記送信部が前記要求情報を送信する機能を無効にし、前記種別特定情報によって特定される利用者が第2の種類に属する場合に、前記送信部が前記要求情報を送信する機能を有効にする
〔5〕に記載のネットワーク図の表示方法。
【0024】
上記〔6〕の表示方法は、操作部に種別特定情報を入力した利用者の種別に応じた処理が可能になり、利用者が第1の種別に属する場合には要求情報を送信する機能を無効にし、利用者が第2の種類に属する場合には要求情報を送信する機能を有効にするように、第2の種類に属する利用者の利益を高めることができる。
【0025】
上記〔6〕の表示方法では、例えば、利用者に対して様々な情報を対応付けて登録するように利用者情報を管理可能とし、このように登録される複数の利用者情報のうち、口座情報が対応付けて登録されている利用者を第2の種類に属する利用者とし、口座情報が対応付けて登録されていない利用者を第1の種別に属する利用者とするように区別することができる。この場合、口座情報が登録されている利用者のみが要求情報を送信可能となり、口座情報が登録されていない利用者は要求情報を送信不能とするように、区別することができる。
【0026】
〔7〕前記外部システムに操作装置が設けられ、
前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に対して当該ネットワーク機器に関する情報資産を対応付ける操作が前記操作装置によって行われた場合に前記ネットワーク機器と当該情報資産とを対応付けて登録し、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器に対して前記情報資産を対応付ける操作を不能とする第4工程と、
前記第2工程によって前記利用者システムの前記ネットワーク図が前記表示部に表示された状態で、前記責任範囲内における前記情報資産が対応付けられた前記ネットワーク機器を選択する所定の第1操作が行われた場合には、選択された当該ネットワーク機器の前記情報資産を前記表示部に表示する第5工程と、
を含む〔1〕から〔6〕のいずれか一つに記載のネットワーク図の表示方法。
【0027】
上記〔7〕の表示方法は、責任範囲内のネットワーク機器に対して当該ネットワーク機器に関する情報資産を対応付けて管理することができ、そのネットワーク機器を選択する所定操作が行われた場合には、当該ネットワーク機器に対応付けられた情報資産を表示して知らせることができる。
【0028】
〔8〕前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器を検出する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうち、前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として登録部に登録する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうちの前記特定のソフトウェアがインストールされていない前記ネットワーク機器を、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に指定する外部操作がなされた場合に、当該外部操作で指定された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として前記登録部に登録する工程と、
を含み、
前記第2工程では、前記登録部において前記責任範囲内の機器として登録された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器とするように、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムのネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
〔1〕から〔7〕のいずれか一つに記載のネットワーク図の表示方法。
【0029】
上記〔8〕の表示方法は、特定のソフトウェアがインストールされたネットワーク機器だけでなく、特定のソフトウェアがインストールされていないネットワーク機器も責任範囲内のネットワーク機器として表示可能とし、管理することができる。
【0030】
〔9〕前記利用者システムの外部の外部システムに操作装置が設けられ、
前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に対して当該ネットワーク機器に関する情報資産を対応付ける操作が前記操作装置によって行われた場合に前記ネットワーク機器と当該情報資産とを対応付けて登録し、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器に対して前記情報資産を対応付ける操作を不能とする第4工程と、
前記第2工程によって前記利用者システムの前記ネットワーク図が前記表示部に表示された状態で、前記責任範囲内における前記情報資産が対応付けられた前記ネットワーク機器を選択する所定の第1操作が行われた場合には、選択された当該ネットワーク機器の前記情報資産を前記表示部に表示する第5工程と、
を含む〔1〕から〔8〕のいずれか一つに記載のネットワーク図の表示方法。
【0031】
上記〔9〕の表示方法は、責任範囲内のネットワーク機器に対して当該ネットワーク機器に関する情報資産を対応付けて管理することができ、そのネットワーク機器を選択する所定操作が行われた場合には、当該ネットワーク機器に対応付けられた情報資産を表示して知らせることができる。
【0032】
〔10〕少なくとも前記利用者システムに前記表示部と操作部と送信部とが設けられ、
前記利用者システムは、前記送信部により当該利用者システムの外部に設けられた外部システムに対して情報送信可能とされており、
前記第2工程では、前記表示制御部により、前記利用者システムの前記表示部に、サポートを要求する操作を行うための操作対象画像を前記ネットワーク図と共に表示し、
更に、前記操作部により前記操作対象画像に対して所定の第2操作が行われた場合に、前記送信部により、前記外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信する第6工程を含み、
前記外部システムが前記利用者システムから前記要求情報を受信した場合に、当該外部システムの表示装置に前記要求情報の受信を示す受信情報を表示する
〔1〕から〔9〕のいずれか一つに記載のネットワーク図の表示方法。
【0033】
上記〔10〕の表示方法は、責任範囲を明示し得る形でネットワーク図を可視化することを可能にしつつ、責任範囲が明確化されたネットワーク図を見てサポートを望む利用者は、操作対象画像に対して所定操作を行うことで、外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信することが可能になる。
【0034】
〔11〕前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器を検出する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうち、前記特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として登録部に登録する工程と、
前記ネットワーク機器を検出する工程で検出された前記ネットワーク機器のうちの前記特定のソフトウェアがインストールされていない前記ネットワーク機器を、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器に指定する外部操作がなされた場合に、当該外部操作で指定された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器として前記登録部に登録する工程と、
を含み、
前記第2工程では、前記登録部において前記責任範囲内の機器として登録された前記ネットワーク機器を前記責任範囲内の機器とするように、前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を前記表示制御部によって前記表示部に表示させる
〔1〕から〔10〕のいずれか一つに記載のネットワーク図の表示方法。
【0035】
上記〔11〕の表示方法では、特定のソフトウェアがインストールされたネットワーク機器だけでなく、特定のソフトウェアがインストールされていないネットワーク機器も責任範囲内のネットワーク機器として表示可能とし、管理することができる。
【0036】
〔12〕有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示方法であって、
所定の責任範囲選別方法で責任範囲内の前記ネットワーク機器と、前記責任範囲外の前記ネットワーク機器とを選別し、
前記ネットワーク機器間の接続構成を示す画像及び前記ネットワーク機器を示す画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器を前記責任範囲外の前記ネットワーク機器と区別するように責任分界点を明示する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示部に表示させる
ネットワーク図の表示方法。
【0037】
上記〔12〕の表示方法は、利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる。
【0038】
〔13〕有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる表示システムであって、
前記利用者システムに含まれる前記ネットワーク機器のうち、少なくとも特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示部に表示させる制御を行う
ネットワーク図の表示システム。
【0039】
上記〔13〕の表示システムは、利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる。
【0040】
〔14〕有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、前記情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させるためのプログラムであって、
前記利用者システムの前記ネットワーク機器のうち、少なくとも特定のソフトウェアがインストールされた前記ネットワーク機器を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、前記情報伝送経路を示す画像及び前記ネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ前記責任範囲内の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と前記責任範囲外の前記ネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、前記利用者システムの前記ネットワーク図を表示させる制御を前記利用者システム又は前記利用者システムの外部の表示制御部に行なわせる
プログラム。
【0041】
上記〔14〕のプログラムは、利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる。
【0042】
<第1実施形態>
以下の説明は、第1実施形態に関する。
1.表示システムの概要
図1には、第1実施形態に係るネットワーク図の表示システム1が示される。この表示システム1は、ネットワーク図の表示方法が適用されるシステムである。表示システム1は、各利用者システムにおいて責任分界点を明示することが可能な責任分界点明示システムとして構成される。
【0043】
図1のように、表示システム1は、利用者システム4と、管理側システム60と、エージェントシステム80とを備えて構成される。図1の例では、管理側システム60が各エージェントシステム80と通信可能とされている。また、図1の例では、管理側システム60が一部の利用者システム4と通信可能とされている。
【0044】
図2には、利用者システム4の一例が示される。図1において管理側システム60と通信可能に構成された利用者システム4が図2のように構成されていてもよく、エージェントシステム80と通信可能に構成された利用者システム4が図2のように構成されていてもよい。
【0045】
図2に示される利用者システム4は、複数のネットワーク機器が互いに通信可能に接続されたネットワークシステムとして構成される。利用者システム4は、有線通信又は無線通信で情報を伝送する経路である伝送路12と、伝送路12に対して通信可能に接続される機器であるネットワーク機器20と、を含んでなる。伝送路12は、情報の伝送が可能な経路として構成されていればよく、LANケーブルなどの通信ケーブルなどによって構成されていてもよく、無線通信が行われるエリアとして構成されていてもよい。
【0046】
図2の例では、ネットワーク機器20として、ルーター21A、サーバ23A、ハブ22A、24A、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンとも称される)22B,22C,22D、24C,24D,24E、複合機24B、アクセスポイント24F、ビジネスフォン28A,28B、カメラシステム26A、タブレット端末(以下、タブレットとも称される)29A,29B、スマートフォン29Cなどが設けられている。図2の例では、パソコン22B,22C,22D、24C,24D,24Eがノートパソコンであるが、一部又は全部がデスクトップパソコンであってもよく、その他の種類のパソコンであってもよい。
【0047】
図2の例では、伝送路12として、伝送路31A,32A,32B,34A,34B,36A,38Aなどが設けられている。伝送路31A,32A,32B,34A,34B,36A,38Aは、例えばケーブルを備えた構成をなし、有線方式の通信経路をなす通信線として構成されている。ルーター21Aは、インターネット通信網90に通信可能に接続される。サーバ23Aは、伝送路31Aを介してルーター21Aに接続される。ハブ22Aは、伝送路32Aを介してサーバ23Aに接続される。パソコン22B,22C,22Dは、伝送路32Bを介してハブ22Aに接続される。ハブ24Aは、伝送路34Aを介してルーター21Aに接続される。パソコン24C,24D,24E、複合機24B、アクセスポイント24Fは、伝送路34Bを介してハブ24Aに接続される。タブレット29A,29B、スマートフォン29Cは、アクセスポイント24Fに対して無線通信可能に接続される。ビジネスフォン28A,28Bは、伝送路38Aを介してルーター21Aに接続される。カメラシステム26Aは、伝送路36Aを介してルーター21Aに接続される。図2の利用者システム4では、各ネットワーク機器20が当該利用者システム4の他のいずれかのネットワーク機器20と通信可能とされている。更に、少なくとも一部のネットワーク機器20は、ルーター21A及びインターネット通信網90を介して外部のシステム(例えば、管理側システム60やエージェントシステム80など)と通信可能とされている。
【0048】
図3には、利用者システム4について、図2の構成とは異なる一例が示される。図1において管理側システム60と通信可能に構成された利用者システム4が図3のように構成されていてもよく、エージェントシステム80と通信可能に構成された利用者システム4が図3のように構成されていてもよい。
【0049】
図3に示される利用者システム4は、複数のネットワーク機器20が互いに通信可能に接続されたネットワークシステムとして構成される。利用者システム4は、有線通信又は無線通信で情報を伝送する経路である伝送路12と、伝送路12に対して通信可能に接続される機器であるネットワーク機器20と、を含んでなる。図3において、伝送路12は、情報の伝送が可能な経路として構成されていればよく、LANケーブルなどの通信ケーブルなどによって構成されていてもよく、無線通信が行われるエリアとして構成されていてもよい。
【0050】
図3の例では、ネットワーク機器20として、ルーター41、ハブ42,43、デスクトップ型パーソナルコンピュータ(以下、デスクトップパソコンとも称する)44,45,47、複合機46、ノート型パーソナルコンピュータ(以下、ノートパソコンとも称する)48,49などが設けられる。
【0051】
図3の例では、伝送路12として、伝送路51,52,53,55,55、56,57,58などが設けられている。伝送路51,52,53,55,55、56,57,58は、例えばケーブルを備えた構成をなし、有線方式の通信経路をなす通信線として構成されている。ルーター41は、インターネット通信網90に通信可能に接続される。デスクトップパソコン44,45及び複合機46は、伝送路53,54,55のそれぞれを介してハブ42に接続される。デスクトップパソコン47及びノートパソコン48,49は、伝送路56,57,58のそれぞれを介してハブ43に接続される。例えば、デスクトップパソコン44,45,47やノートパソコン48,49は、ルーター41及びインターネット通信網90を介して外部システム(例えば、管理側システム60やエージェントシステム80)と通信可能とされている。例えば、デスクトップパソコン44,45及び複合機46は、伝送路12及びハブ42を通信経路として相互に通信可能とされている。また、デスクトップパソコン47及びノートパソコン48,49は、伝送路12及びハブ43を通信経路として相互に通信可能とされている。なお、デスクトップパソコン44,45,47、複合機46、及びノートパソコン48,49は、伝送路12及びハブ42,43を介して相互に通信可能とされていてもよい。或いは、デスクトップパソコン44,45,47、及びノートパソコン48,49の各々が、伝送路12、ハブ42,43、ルーター41、及びインターネット通信網90を介して管理側システム60と通信可能とされていてもよく、エージェントシステム80と通信可能とされていてもよい。
【0052】
図4には、管理側システム60と利用者システム4とが通信可能とされた構成が概念的に示される。管理側システム60は、複数のコンピュータを備えた形で実現されてもよく、単一のコンピュータを備えた形で実現されてもよい。また、管理側システム60には、コンピュータ以外のネットワーク機器が含まれていてもよい。図4の例では、管理側システム60は、記憶装置62、操作装置63、表示装置64、通信装置65、制御装置66などを有し、各種情報処理や各種制御を行い得るコンピュータ61を備えてなる。
【0053】
図4の例では、利用者システム4に設けられたデスクトップパソコン44(図3)と管理側システム60のコンピュータ61とがインターネットを介して通信する様子が示される。図4の例では、制御装置44A、記憶装置44B、操作装置44C、表示装置44D、通信装置44Eなどを有するデスクトップパソコン44が例示されるが、デスクトップパソコン44が、デスクトップパソコン45,47、複合機46、ノートパソコン48,49のいずれかに置き換えられてもよく、タブレット端末、スマートフォンなどのその他の情報端末に置き換えられてもよい。
【0054】
図5には、エージェントシステム80と利用者システム4とが通信可能とされた構成が概念的に示される。具体的には、利用者システム4に設けられたデスクトップパソコン44(図3)とエージェントシステム80のコンピュータ81とがインターネットを介して通信する様子が示される。エージェントシステム80は、複数のコンピュータを備えた形で実現されてもよく、単一のコンピュータを備えた形で実現されてもよい。また、エージェントシステム80には、コンピュータ以外のネットワーク機器が含まれていてもよい。図5の例では、エージェントシステム80は、記憶装置82、操作装置83、表示装置84、通信装置85、制御装置86などを有し、各種情報処理や各種制御を行い得るコンピュータ81を備えてなる。図5の例では、制御装置44A、記憶装置44B、操作装置44C、表示装置44D、通信装置44Eなどを有するデスクトップパソコン44が例示されるが、デスクトップパソコン44が、デスクトップパソコン45,47、複合機46、ノートパソコン48,49のいずれかに置き換えられてもよく、タブレット端末、スマートフォンなどのその他の情報端末に置き換えられてもよい。
【0055】
本実施形態の表示システム1では、各利用者システム4は、管理側システム60及び複数のエージェントシステム80のうちのいずれかのシステムを対応システムとしている。対応システムは、例えば、自身に対応付けられた利用者システム4とは異なる住所の拠点に配置された1以上の装置によって構成され、自身い対応付けられた利用者システム4と通信可能とされている。利用者システム4とこの利用者システム4に対応付けられた対応システムとが、当該利用者システム4のネットワーク図(後述)を共通の図で表示可能とされている。例えば、ある一つの利用者システム4が、管理側システム60を対応システムとする構成で対応付けられており、上記一つの利用者システム4と管理側システム60とが、上記一つの利用者システム4のネットワーク図を共通の図で表示可能とされている。或いは、別の一つの利用者システム4が、ある一つのエージェントシステム80を対応システムとする構成で対応付けられており、上記別の一つの利用者システム4と上記一つのエージェントシステム80とが、上記別の一つの利用者システム4のネットワーク図を共通の図で表示可能とされている。
【0056】
2.ネットワーク図の可視化
<特定のソフトウェアのインストール>
上述のように、利用者システム4は、有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路(伝送路12)と、情報伝送経路(伝送路12)に対して通信可能に接続されるネットワーク機器20と、を含んだシステムとして構成される。図1に示される表示システム1は、各利用者システム4において、ネットワーク機器20や伝送路12が責任範囲に属するかを予め定められた方法で区分けし、責任範囲の境界となる責任分界点を特定し得る形で責任範囲を明示するようにネットワーク図を表示する。このように、表示システム1によってネットワーク図の表示方法が実現される。
【0057】
以下において説明される代表例は、上述の表示方法により、図3の利用者システム4のネットワーク図を表示する例である。図3の利用者システム4のネットワーク図を表示する場合、まず、利用者システム4に含まれるいずれかのネットワーク機器20に、特定のソフトウェアをインストールする第1工程を行う。この第1工程により、利用者システム4のいずれかのネットワーク機器20に、特定のソフトウェアが記憶される。
【0058】
<ネットワーク図の表示の概要>
図3の例では、デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に上記の「特定のソフトウェア」がインストールされている(図6も参照)。図3のデスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に記憶された「特定のソフトウェア」や、利用者システム4と通信可能に接続された外部システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)に記憶された所定プログラム(例えば、上記「特定のソフトウェア」又は「特定のソフトウェア」に類似するプログラム若しくはその他の専用プログラム)は、図3の利用者システム4においてどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」がインストールされているかを検査し、特定するように、ハードウェアを制御し得る。
【0059】
例えば、図3の利用者システム4と通信可能に接続された外部システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)に記憶された所定プログラム(例えば、上記「特定のソフトウェア」又は「特定のソフトウェア」に類似するプログラム若しくはその他の専用プログラム)は、当該外部システムの制御装置と協働し、当該外部システムと、「特定のソフトウェア」がインストールされたデスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48とを通信させるように動作するとともに、デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に「特定のソフトウェア」が存在することを当該外部システムに検出させる。従って、上記外部システムが図3の利用者システム4に対応付けられた対応システムである場合、図3の利用者システム4において「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20(デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48)を特定することができる。
【0060】
また、図3の利用者システム4においてデスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48のいずれかのパソコンに記憶された「特定のソフトウェア」は、当該いずれかのパソコンの制御装置と協働し、当該いずれかのパソコンと他のパソコンとを通信させるように動作するとともに、「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20(デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48)を特定することができる。例えば、デスクトップパソコン44に記憶された「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44の制御装置44A及び通信装置44Eを制御し、これら制御装置44A及び通信装置44Eを、デスクトップパソコン45,47及びノートパソコン48のそれぞれと通信させるように動作させ、デスクトップパソコン45,47及びノートパソコン48のそれぞれに「特定のソフトウェア」が存在することを上記制御装置44Aに確認させる。
【0061】
このように、利用者システム4とこの利用者システム4に対応付けられた対応システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)とが通信可能に構成される場合、対応システムにおいても、利用者システム4において「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20(デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48)においても、利用者システム4においてどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」がインストールされているのかを特定することができる。
【0062】
上記の「特定のソフトウェア」は、当該「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20が、外部のネットワーク機器20(当該「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20とは異なる機器)から所定情報を受けた場合に、当該「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、予め定められた識別情報を、上記所定情報の送信元に送信する動作を当該「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20に行わせるプログラムを有するソフトウェアである。上記識別情報は、上記特定のソフトウェアであることを示す識別情報である。
【0063】
更に、上記の「特定のソフトウェア」は、予め定められた条件が成立した場合に、当該「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、他のネットワーク機器20に上記所定情報を送信させるように、当該「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20を動作させるプログラムを有するソフトウェアである。
【0064】
図6は、図3の利用者システム4をより詳しく説明する説明図である。例えば、図6のように、上記「特定のソフトウェア」を備えたネットワーク機器20が複数存在し、互いに通信し得る状態である場合、それらのうちの一のネットワーク機器20において予め定められた条件が成立した場合には、この一のネットワーク機器20の「特定のソフトウェア」は、この一のネットワーク機器20に対して、他のネットワーク機器20に所定情報を送信させる動作を行わせる。この場合、他のネットワーク機器20の「特定のソフトウェア」は、自身がインストールされたネットワーク機器20(他のネットワーク機器20)が上記一のネットワーク機器20から上記所定情報を受信した場合に、自身がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、自身がインストールされたネットワーク機器20(他のネットワーク機器20)に対して上記所定情報の送信元の一のネットワーク機器20へと上記識別情報を送信する動作を行わせる。一のネットワーク機器20の「特定のソフトウェア」は、自身がインストールされたネットワーク機器20(一のネットワーク機器20)が上記所定情報に応じた上記識別情報を他のネットワーク機器20から受信した場合に、上記識別情報の送信元の他のネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在すると判定し、上記所定情報に応じた上記識別情報を受信しない場合には、上記所定情報の送信先のネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在しないと判定する。
【0065】
図6の例では、デスクトップパソコン44に「特定のソフトウェア」がインストールされている。デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44の記憶装置(図4又は図5の記憶装置44Bと同様の記憶装置)に記憶され、デスクトップパソコン44の制御装置(図4又は図5の制御装置44Aと同様の制御装置)及び通信装置(図4又は図5の通信装置44Eと同様の通信装置)に対して、デスクトップパソコン45や他のネットワーク機器20に対して上記所定情報を送信させる動作を行わせる。この場合、例えば、デスクトップパソコン45の「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン45がデスクトップパソコン44から上記所定情報を受信した場合に、デスクトップパソコン45の制御装置及び通信装置に対して上記所定情報の送信元のデスクトップパソコン44へと上記識別情報を送信する動作を行わせる。デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44と通信可能とされたデスクトップパソコン45から上記所定情報(デスクトップパソコン44から発せられた所定情報)に応じた上記識別情報を受信した場合には、上記識別情報の送信元のデスクトップパソコン45に「特定のソフトウェア」が存在すると判定するようにデスクトップパソコン44の制御装置を動作させ、上記所定情報に応じた識別情報を受信しない場合にはデスクトップパソコン45に「特定のソフトウェア」が存在しないと判定するようにデスクトップパソコン44の制御装置を動作させる。更に、デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」は、上記所定情報を複合機46、デスクトップパソコン47、ノートパソコン48,49にもそれぞれ送信するようにデスクトップパソコン44の制御装置及び通信装置を動作させ、各ネットワーク機器20から識別情報を受信できたか否かに基づいて複合機46、デスクトップパソコン47、ノートパソコン48,49のそれぞれに「特定のソフトウェア」が存在するか否かを判定するようにデスクトップパソコン44の制御装置を動作させる。このように、デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」が、デスクトップパソコン44の制御装置及び通信装置と協働して動作することで、図6の利用者システム4において自身が設けられたネットワーク機器20以外の他のネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するか否かを判定することができる。「特定のソフトウェア」がインストールされたデスクトップパソコン45,47及びノートパソコン48のそれぞれでも同様であり、例えば、デスクトップパソコン45の「特定のソフトウェア」、制御装置、通信装置が協働することで、図6の利用者システム4において自身が設けられたネットワーク機器20以外の他のネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するか否かを判定することができる。同様に、デスクトップパソコン47、ノートパソコン48のそれぞれでも、自身以外の他のネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するか否かを判定することができる。
【0066】
なお、上述の例は、「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20が、自身を含む利用者システム4において自身以外のどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」がインストールされているか否かを特定する方法の一例であるが、この例に限定されない。「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20において、自身を含む利用者システム4のどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」がインストールされているか否かを特定できる方法であれば、他の方法が用いられてもよい。
【0067】
図6の利用者システム4において「特定のソフトウェア」がインストールされたデスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48では、上述の第1工程の後、自身が属する利用者システム4のネットワーク図を表示する第2工程を行うことができる。例えば、図6のデスクトップパソコン44では、上述の第1工程の後、デスクトップパソコン44が属する利用者システム4(図6)のネットワーク図を表示するように第2工程を行うことができる。また、図6の利用者システム4と通信可能に対応付けられた対応システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)でも、上述の第1工程の後、ネットワーク図を表示する第2工程を行うことができる。
【0068】
図7図12図13には、第2工程によって生成、表示されるネットワーク図(図6の利用者システム4のネットワーク図)が例示される。図7図12図13のように、第2工程では、利用者システム4に含まれる各ネットワーク機器20を各ネットワーク機器20の種類に対応付けられたアイコン画像で表示し且つ各ネットワーク機器20の情報伝送経路(通信経路)を簡易的な図形(線などの図形)によって表示する形でネットワーク図を表示する。より具体的には、第2工程では、利用者システム4に含まれるネットワーク機器20のうち、少なくとも上記「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20を責任範囲内の機器とするように責任分界点を明示し、情報伝送経路(伝送路12)を示す線の画像(図7では、画像12X,12Y,12Z)及びネットワーク機器20を示すアイコン画像(図7では、画像41Z,42Z,43Z,44Z,45Z,46Z,47Z,48Z,49Y)を用いた図を描画する構成で、且つ責任範囲内のネットワーク機器20のアイコン画像の表示状態と責任範囲外のネットワーク機器20のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、利用者システム4のネットワーク図を表示制御部によって表示部に表示させる。具体的には、第2工程では、責任範囲に含まれるネットワーク機器20のアイコン画像と、責任範囲に含まれないネットワーク機器20のアイコン画像とを互いに異なる色で表示するように、ネットワーク図を表示制御部によって表示部に表示させる。図7図12図13の例では、太線で表示されるネットワーク機器20の画像や伝送路12の画像は第1の色(例えば青色)で表示され、細線で表示されるネットワーク機器20の画像や伝送路12の画像は第2の色(例えばグレー)で表示される。このようにネットワーク図を表示する場合、このネットワーク図の画像の生成及び表示は、利用者システム4において、上記「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20にて行ってもよく、この場合、上記「特定のソフトウェア」は、上記「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、上記ネットワーク図の画像を生成して表示装置に表示するように上記制御装置を動作させる。また、利用者システム4のネットワーク図の画像の生成は、当該利用者システム4に対応付けられた対応システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)において行ってもよく、この場合、上記対応システムに設けられた上述の所定プログラムが当該対応システムの制御装置と協働し、上記ネットワーク図の画像を生成して表示装置(例えば、当該対応システムの表示装置)に表示するように対応システムの制御装置を動作させる。
【0069】
<ネットワーク機器及び詳細情報の特定>
具体的には、以下のように第2工程が行われる。
例えば、図6のような利用者システム4において、デスクトップパソコン44にインストールされた「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44の制御装置44Aを動作させて図7図11図12のようなネットワーク図を当該制御装置44Aに生成させ、且つこのネットワーク図を表示装置44Dに表示させるように制御装置44Aを動作させることができる。このような場合、「制御装置44A」又は「制御装置44A及び特定のソフトウェア」が上記表示制御部の一例に相当し、表示装置44Dが上記表示部の一例に相当する。
【0070】
より具体的には、図6の利用者システム4においてデスクトップパソコン44,45,47、ノートパソコン48,49には、公知のオペレーティングシステム(例えば、WINDOWS(登録商標)、Linux(登録商標)、Mac OS(登録商標)などのオペレーティングシステム)が記憶及びインストールされている。そして、オペレーティングシステムがインストールされたデスクトップパソコン44,45,47、ノートパソコン48,49の各々では、自身にインストールされたオペレーティングシステムの公知機能により、利用者システム4において通信可能に接続されている各ネットワーク機器20の接続状態や、各ネットワーク機器の詳細情報(機器名、表示名、使用OS、メーカ名、IPアドレス、MACアドレスなど)などを特定することができる。この場合の接続状態の特定は、利用者システム4において通信可能に接続されているネットワーク機器20の一部又は全部のリストの特定(詳細な接続構成を特定しない形での接続状態の特定)であってもよく、詳細な接続構成を特定した形での接続状態の特定であってもよい。
【0071】
例えば、上記オペレーティングシステムがインストールされたデスクトップパソコン44では、自身にインストールされたオペレーティングシステムの公知機能により、利用者システム4において通信可能に接続されているルーター41、ハブ42,43、デスクトップパソコン44,45,47、ノートパソコン48,49、複合機46の各々の詳細情報を特定することができ、更に、利用者システム4における各ネットワーク機器20の接続状態を特定することができるようになっている。同様に、上記オペレーティングシステムがインストールされたデスクトップパソコン45では、自身にインストールされたオペレーティングシステムの公知機能により、利用者システム4において通信可能に接続されているルーター41、ハブ42,43、デスクトップパソコン44,45,47、ノートパソコン48,49、複合機46の各々の詳細情報を特定することができ、更に、利用者システム4における各ネットワーク機器20の接続状態を特定することができるようになっている。
【0072】
図6の利用者システム4において、デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」は自身がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、自身がインストールされたネットワーク機器20のオペレーティングシステムから又は利用者システム4における各ネットワーク機器20から、各ネットワーク機器20の接続状態の情報や各ネットワーク機器20の詳細情報を取得し、更に、上述の方法により、利用者システム4のどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するかを特定することができる。例えば、デスクトップパソコン44に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」は自身がインストールされたデスクトップパソコン44の制御装置44Aと協働し、自身がインストールされたデスクトップパソコン44のオペレーティングシステムから又は利用者システム4における各ネットワーク機器20から、各ネットワーク機器20の接続状態の情報や各ネットワーク機器20の詳細情報を取得し、更に、上述の方法により、利用者システム4のどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するかを特定する。同様に、デスクトップパソコン45に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」は自身がインストールされたデスクトップパソコン45の制御装置と協働し、自身がインストールされたデスクトップパソコン45のオペレーティングシステムから又は利用者システム4における各ネットワーク機器20から、各ネットワーク機器20の接続状態の情報や各ネットワーク機器20の詳細情報を取得し、更に、上述の方法により、利用者システム4のどのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するかを特定する。
【0073】
例えば、デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」は、自身がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、利用者システム4において互いに通信可能に接続されているネットワーク機器20を特定するとともに、利用者システム4を構成する各ネットワーク機器20の各詳細情報A,B,C,D,E,F,G,H,Jを特定するように動作し、更に、どのネットワーク機器20に「特定のソフトウェア」が存在するかを特定するように動作する。この場合、上記「特定のソフトウェア」は、利用者システム4における各ネットワーク機器20の接続構成を図6のように具体的に特定してもよく、ネットワーク機器20の具体的接続構成を特定せずに図8のように利用者システム4に含まれているネットワーク機器20のリストを特定してもよい。いずれにしても、デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」は、利用者システム4に含まれている一部又は全部のネットワーク機器20のリスト及び各ネットワーク機器20の各詳細情報を特定し、「特定のソフトウェア」が存在するネットワーク機器20を特定するように動作する。なお、各ネットワーク機器20の詳細情報A,B,C,D,E,F,G,H,Jは、機器名、表示名、使用OS、メーカ名、IPアドレス、MACアドレスなどであり、これらの全ての種類の情報が各詳細情報に含まれていてもよく、一部の情報のみが含まれていてもよい。
【0074】
仮に、デスクトップパソコン44に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」が、自身がインストールされたデスクトップパソコン44の制御装置44Aと協働し、利用者システム4に含まれるネットワーク機器20のリスト及び各ネットワーク機器20の各詳細情報A,B,C,D,E,F,Jを図8のように特定したとする。この場合、その利用者システム4、及び利用者システム4に対応する対応システム(エージェントシステム80又は管理側システム60)の両方又は一方において、特定された各ネットワーク機器20の情報を図10のようなデータ構造で蓄積し、保持しておくことができる。図10のデータ構造は、各ネットワーク機器20の情報において、「種類の情報」と「特定のソフトウェアの有無の情報」と「責任範囲内の登録がなされているか否かの情報」と「詳細情報」とが含まれている。図10のようなデータ構造のデータを保存する場合、利用者システム4における「特定のソフトウェア」を有するネットワーク機器20の記憶装置に保存しておいてもよく、利用者システム4に対応する対応システム(エージェントシステム80又は管理側システム60)の記憶装置に保存しておいてもよい。いずれにしても、図10のようなデータが、利用者システム4及びこの利用者システム4に対応する対応システムにおいて利用できるようになっていればよい。
【0075】
<責任範囲内の機器の登録>
本明細書において「責任範囲内の機器」は、表示システム1において責任範囲内の機器として登録された機器である。「責任範囲外の機器」は、表示システム1において責任範囲内の機器として登録されていない機器である。具体的には、「特定のソフトウェア」が存在するネットワーク機器20が「責任範囲内の機器」として登録される機器の一例である。更に、本実施形態では、「責任範囲内の機器」として指定する操作が行われたネットワーク機器20も「責任範囲内の機器」として登録されるようになっている。
【0076】
以下で説明される代表例は、図3図6の利用者システム4に対応付けられた対応システムが図5のようなエージェントシステム80である場合の例である。図9のように、エージェントシステム80には、複数のクライアント(利用者システム4)が対応付けられており、各クライアントに関する様々な情報が登録されている。以下では、図9におけるクライアント1に相当するシステムが図3図6の利用者システム4である場合を代表例とする。エージェントシステム80には、対応付けられた利用者システム4毎に、各利用者システム4の登録情報(端末登録情報、ヘルプ情報、ネットワーク図情報など)が記憶装置82に記憶されている。そして、代表例では、エージェントシステム80において、図3図6の利用者システム4をクライアント1として、クライアント1の登録情報(端末登録情報、ヘルプ情報、ネットワーク図情報)などが記憶装置82に記憶されている。なお、登録情報の詳細は後述される。
【0077】
代表例では、図6のような利用者システム4が、図5のようなエージェントシステム80と通信可能とされており、このエージェントシステム80が図6の利用者システム4の対応システムとされている。利用者システム4の「対応システム」は、利用者システム4と通信可能とされ且つ利用者システム4の登録情報を保有しているシステムであり、利用者システム4で描画可能とされているネットワーク図と共通のネットワーク図を描画可能とされたシステムである。図6の例では、まず、利用者システム4に含まれるネットワーク機器20のうち、「特定のソフトウェア」が存在するネットワーク機器20が、「責任範囲内の機器」として登録され、図10のようなデータ(端末登録情報)が生成及び記憶される。図10のような端末登録情報を構成するためのデータは、利用者システム4を構成するネットワーク機器20がいずれも動作している状態で、デスクトップパソコン44,45,47及びノートパソコン48に記憶及びインストールされた「特定のソフトウェア」が、自身がインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働して生成するとともに、生成したデータをエージェントシステム80に送信するように動作する。利用者システム4に対応付けられたエージェントシステム80は、「特定のソフトウェア」がインストールされたいずれかのネットワーク機器20から図10のような端末登録情報を構成するためのデータを取得した場合、このデータを記憶装置82に記憶して図10のような端末登録情報を構成する。具体的には、エージェントシステム80に設けられた上記所定プログラムがエージェントシステム80の制御装置86と協働して図10のような端末登録情報を構成するためのデータを利用者システム4から取得し、このデータを記憶装置82に記憶して、図10のような端末登録情報を構成する。図10の端末登録情報は、図9に示されるクライアント1の登録情報の一部とされる。
【0078】
図10のような端末登録情報がエージェントシステム80の記憶装置82に記憶された場合、利用者システム4でもこの端末登録情報の一部又は全部を利用することができるようになっている。例えば、「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20において「特定のソフトウェア」が制御装置と協働してエージェントシステム80に対し端末登録情報の参照要求を送信した場合に、エージェントシステム80の所定プログラムが制御装置86と協働し、要求元のネットワーク機器20に対し、記憶装置82に記憶された端末登録情報(図10)の一部又は全部を送信するように動作してもよい。このようにすることで、図10のような端末登録情報の一部又は全部を、エージェントシステム80と「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20とで共有することができる。
【0079】
更に、利用者システム4の対応システムであるエージェントシステム80は、利用者システム4に含まれるネットワーク機器20のうち、「特定のソフトウェア」を有さないネットワーク機器20を、「責任範囲内の機器」として登録するように端末登録情報を更新することができる。例えば、図10のような端末登録情報がエージェントシステム80の記憶装置82に登録されているときに、エージェントシステム80に操作装置83において操作がなされ、図10の端末登録情報のうち、複合機46の端末登録情報における「責任範囲内の登録の有無」を「責任範囲内の機器」として登録するように操作がなされたとする。この場合、エージェントシステム80(対応システム)の上記所定プログラムは、制御装置86と協働し、図10の複合機46(機器4)を「責任範囲内の機器」とするように更新した新たな端末登録情報を記憶装置82に記憶するように更新動作を行う。或いは、図10のような端末登録情報がエージェントシステム80の記憶装置82に登録されているときに、エージェントシステム80の操作装置83において操作がなされ、図10の端末登録情報のうち、ルーター41の端末登録情報における「責任範囲内の登録の有無」を「責任範囲内の機器」として登録するように操作がなされたとする。この場合、エージェントシステム80(対応システム)の上記所定プログラムは、制御装置86と協働し、図10のルーター41(機器4)を「責任範囲内の機器」とするように更新した新たな端末登録情報を記憶装置82に記憶するように更新動作を行う。なお、図11には、このような更新動作によって更新された新たな端末登録情報が例示されている。
【0080】
<ネットワーク図の表示>
例えば、エージェントシステム80において図10のような端末登録情報が登録されていたとする。この場合、エージェントシステム80と通信可能に対応付けられた利用者システム4のいずれかのネットワーク機器20に記憶された「特定のソフトウェア」は、例えば、当該ネットワーク機器20の操作装置において所定の操作がなされたことに応じて当該ネットワーク機器20の制御装置と協働して表示制御を開始し、図10のようなデータ構造で特定されるネットワーク機器20の各々を、図12のように、通信経路を示す図形を介して互いに接続されるように描画して表示装置に表示させる。
【0081】
例えば、デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44の操作装置44Cにおいて所定の操作がなされたことに応じてデスクトップパソコン44の制御装置44Aと協働して表示制御を開始し、図10のようなデータ構造で特定されるネットワーク機器20の各々を、図12のように、通信経路を示す図形を介して互いに接続されるように描画して表示装置(例えば、デスクトップパソコン44の表示装置84)に表示させるように上記制御装置44Aを動作させる。図12の例は、図10のように登録された各ネットワーク機器20を、各機器に対応付けられた画像によって並列に表示した例である。図12の例では、各ネットワーク機器20の各種類に対応するアイコン画像(機器画像)が用意されており、例えば、ルーター41を示すアイコン画像(機器画像)41Yとして、予め用意されたルータ用の画像を表示しており、デスクトップパソコン44,45,47を示すアイコン画像(機器画像)44Y,45Y,47Yとして、予め用意されたデスクトップパソコン用の画像を表示しており、複合機46を示すアイコン画像(機器画像)46Yとして予め用意された複合機用の画像を表示しており、ノートパソコン48,49を示すアイコン画像(機器画像)48Y,49Yとして、予め用意されたノートパソコン用の画像を表示している。更に、デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」は、制御装置44Aと協働して上記表示制御を行う場合、図12のように表示することに代えて、又は図12のように表示した後に、図13のように、「責任範囲内の機器」と「責任範囲外の機器」とを区別して表示する。
【0082】
図13の例では、「責任範囲内の機器」であるネットワーク機器20のアイコン画像(機器画像)を、予め定められた特定色で表示することにより責任分界点を明示している。なお、図13では、特定色(第1の色)の部分を太線で示しており、特定色とは異なる第2の色の部分を上記太線よりも細い細線で示している。図13の例では、アイコン画像(機器画像)41Y,46Y,49Yが上記第2の色で表されており、アイコン画像(機器画像)44Z,45Z,47Z,48Zが上記第1の色で表されている。図13において太線部分に表される特定色(第1の色)は、例えば青色であり、太線(青色)で表されるアイコン画像(機器画像)44Z,45Z,47Z,48Zが、責任範囲内のネットワーク機器のアイコン画像である。この場合、細線部分に表される第2の色は、特定色(青色)以外の色(例えばグレー)であり、細線で表されるアイコン画像(機器画像)41Y,46Y,49Yが、責任範囲外のネットワーク機器のアイコン画像である。なお、第1の色を青色以外の特定色(例えば、緑色、水色など)としてもよく、第2の色をグレー以外(例えば、黒色、茶色など)の色としてもよい。
【0083】
また、上述のような更新動作が行われ、図10のような端末登録情報が、ネットワーク図の表示を行う時点で図11のような端末登録情報に更新されていた場合、ネットワーク機器20に記憶された「特定のソフトウェア」は、当該ネットワーク機器20の操作装置において所定の操作がなされたことに応じて当該ネットワーク機器20の制御装置と協働して上述の表示制御を開始し、図11のようなデータ構造で特定されるネットワーク機器20の各々を、図14のように、通信経路を示す図形を介して互いに接続されるように描画して表示装置に表示させる。例えば、デスクトップパソコン44の「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44の操作装置44Cにおいて所定の操作(ネットワーク図の表示を指示する操作)がなされたことに応じてデスクトップパソコン44の制御装置44Aと協働して表示制御を開始し、図11のようなデータ構造で特定されるネットワーク機器20の各々を、図14のように、通信経路を示す図形を介して互いに接続されるように描画して表示装置(例えば、デスクトップパソコン44の表示装置44D)に表示させるように上記制御装置44Aを動作させる。この場合も、図14のように、「責任範囲内の機器」であるネットワーク機器20のアイコン画像(機器画像)を、予め定められた特定色で表示することにより責任分界点を明示する。図14では、アイコン画像(機器画像)41Z,44Z,45Z,46Z,47Z,48Zが太線で表されており、このように太線で表されるアイコン画像が、責任範囲内のネットワーク機器のアイコン画像として第1の色(特定色)で表示される。一方、アイコン画像(機器画像)49Yは細線で表されており、このように細線で表されるアイコン画像は、責任範囲外のネットワーク機器のアイコン画像として、第2の色(特定色以外の色)で表示される。
【0084】
なお、上述の例では、デスクトップパソコン44において所定の操作がなされたことに応じてデスクトップパソコン44にてネットワーク図の生成及び表示を行うが、「特定のソフトウェア」がインストールされた他のネットワーク機器20でも同様に動作することができる。いずれの場合でも、利用者システム4のいずれかのネットワーク機器20に記憶された「特定のソフトウェア」が、当該ネットワーク機器20の制御装置と協働してネットワーク図の生成を行い、当該ネットワーク機器20の表示装置に図13図14のようなネットワーク図を表示し得る。
【0085】
ネットワーク機器20にインストールされた「特定のソフトウェア」が当該ネットワーク機器20の制御装置と協働し、図13図14や後述の図18のようなネットワーク図を生成し且つこのネットワーク図を上記表示装置に表示させるように上記制御装置を動作させる場合、「上記制御装置」又は「上記制御装置及び上記特定のプログラム」が表示制御部の一例に相当し、上記表示装置が上記表示部の一例に相当する。例えば、デスクトップパソコン44にインストールされた「特定のソフトウェア」が制御装置44Aと協働し、図13図14や後述の図18のようなネットワーク図を生成し且つこのネットワーク図を表示装置44Dに表示させるように上記制御装置44Aを動作させる場合、「制御装置44A」又は「制御装置44A及び上記特定のプログラム」が表示制御部の一例に相当し、表示装置44Dが上記表示部の一例に相当する。
【0086】
更に、このようなネットワーク図の生成及び表示は、利用者システム4に対応付けられた対応システム(代表例ではエージェントシステム80)においても行うことができる。例えば、エージェントシステム80の上記所定プログラムは、操作装置83において所定操作がなされたことに応じて制御装置86と協働してネットワーク図の生成及び表示制御を開始し、上記所定操作の時点で図10のような登録がなされている場合には、図10のようなデータ構造で特定されるネットワーク機器20の各々のアイコン画像を含むネットワーク図を、図13のように、「責任範囲内の機器」と「責任範囲外の機器」とを区別した形で表示することができる。或いは、エージェントシステム80の上記所定プログラムは、操作装置83において上記所定操作がなされた時点で図11のような登録がなされている場合には、図11のようなデータ構造で特定されるネットワーク機器20の各々のアイコン画像を含むネットワーク図を、図14のように、「責任範囲内の機器」と「責任範囲外の機器」とを区別した形で表示することができる。このように、利用者システム4で表示されるネットワーク図と当該利用者システム4に対応する対応システム(代表例ではエージェントシステム80)で表示されるネットワーク図は共通の内容となっており、利用者システム4でもエージェントシステム80でも、共通のネットワーク図を把握できるようになっている。
【0087】
エージェントシステム80にインストールされた上記所定プログラム(「特定のソフトウェア」又は「特定のソフトウェア」に類するソフトウェア)が制御装置86と協働し、図13図14や後述の図18のようなネットワーク図を生成し且つこのネットワーク図を表示装置84に表示させるように制御装置86を動作させる場合、「制御装置86」又は「制御装置86及び上記所定プログラム」が表示制御部の一例に相当し、表示装置84が上記表示部の一例に相当する。
【0088】
利用者システム4における「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20や利用者システム4に対応するエージェントシステム80では、これらの機器において上述のように利用者システム4のネットワーク図の表示が行われた場合において、機器に含まれる操作装置にてネットワーク図を登録する所定の登録操作がなされた場合に、その登録操作の時点で表示されているネットワーク図を描画するためのデータを、利用者システム4の登録情報の一部(具体的には図9のネットワーク図情報)として記憶装置(例えばエージェントシステム80の記憶装置)に記憶しておくことができる。このように利用者システム4のネットワーク図を表示するためのデータを含む登録情報が上記記憶装置に記憶される形で登録がなされると、その後、利用者システム4やエージェントシステム80でネットワーク図を表示する場合には、上記登録情報に含まれる「利用者システム4のネットワーク図を描画するためのデータ」を上記記憶装置(例えばエージェントシステム80の記憶装置)から取得し、このデータに従って利用者システム4のネットワーク図を表示することができる。例えば、利用者システム4のネットワーク図を描画するためのデータとして、図14のようなネットワーク図を描画するためのデータが上記記憶装置(例えばエージェントシステム80の記憶装置)に記憶されている場合、利用者システム4やエージェントシステム80において利用者システム4のネットワーク図を表示させるための指示操作がなされた場合、上記特定のソフトウェアや上記所定プログラムは、図14のようなネットワーク図を描画するためのデータを上記記憶装置(例えばエージェントシステム80の記憶装置)から取得する制御を行うように自身が設けられた機器の制御装置を制御し、この制御によって取得したデータ(図14のようなネットワーク図を描画するためのデータ)に基づいて、利用者システム4やエージェントシステム80の表示装置に図14のようなネットワーク図を表示させることができる。或いは、利用者システム4のネットワーク図を描画するためのデータとして、図18のようなネットワーク図を描画するためのデータが上記記憶装置(例えばエージェントシステム80の記憶装置)に記憶されている場合、利用者システム4やエージェントシステム80において利用者システム4のネットワーク図を表示させるための指示操作がなされた場合、上記特定のソフトウェアや上記所定プログラムは、図18のようなネットワーク図を描画するためのデータを上記記憶装置(例えばエージェントシステム80の記憶装置)から取得する制御を行うように自身が設けられた機器の制御装置を制御し、この制御によって取得したデータに基づいて、利用者システム4やエージェントシステム80の表示装置に図18のようなネットワーク図を表示させることができる。
【0089】
なお、代表例では、利用者システム4に対応付けられた対応システムがエージェントシステム80であるが、利用者システム4に対応付けられた対応システムが管理側システム60である場合も、管理側システム60を上記エージェントシステム80と同様に動作させて当該利用者システム4のネットワーク図を表示させることができる。この場合、管理側システム60にインストールされた所定プログラム(例えば、「特定のソフトウェア」又は「特定のソフトウェア」に類するソフトウェア)が制御装置66と協働し、図13図14や後述の図18のようなネットワーク図を生成し且つこのネットワーク図を表示装置64に表示させるように動作し得る。この場合、「制御装置66」又は「制御装置66及び上記所定プログラム」が上記表示制御部の一例に相当し、表示装置64が上記表示部の一例に相当する。
【0090】
<表示のアレンジ>
更に、表示システム1では、外部からネットワーク図を変更する変更操作がなされた場合に、図13図14のような表示に代えて、変更操作に応じた構成に変更して表示することができるようになっている。このような変更操作は、利用者システム4において「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20でも行うことができ、利用者システム4の対応システム(代表例ではエージェントシステム80)でも行うことができる。以下の説明では、代表例で説明される「利用者システム4とこの利用者システム4に対応付けられた対応システム(エージェントシステム80)」において、「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20と上記所定プログラムが記憶されたエージェントシステム80とを、「表示可能システム」ともいう。
【0091】
例えば、上記いずれかの「表示可能システム」において所定の操作がなされることに応じて当該表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムと当該表示可能システムの制御装置とが図14のようなネットワーク図を当該表示可能システムの表示装置させた場合、当該表示可能システムの操作装置に対し変更操作がなされた場合には、当該表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムと当該表示可能システムの制御装置とが協働し、図14のようなネットワーク図を、上記変更操作に応じた内容に変更して表示装置に表示し、図9の登録情報に記憶される「ネットワーク図を描画するためのデータ」を、変更された新たな「ネットワーク図を描画するためデータ」に更新する。上記変更操作は、例えば、上記特定のソフトウェア又は上記所定プログラムを所定モード(例えば管理者モード)に切り替える操作と、上記所定モードにおいてネットワーク図の内容の変更を指示する操作と、内容が変更されたネットワーク図を新たなネットワーク図として登録する操作と、を含む。
【0092】
図14のネットワーク図には、利用者システム4において通信経路を概念的に示す第1画像12Aと、第1画像12Aが示す通信経路から分岐させた経路を概念的に示す複数の第2画像12B,12C,12D,12E,12F,12G,12Hとが含まれている。第1画像12Aは、有線(ケーブルやその他の通信線)による通信経路、無線による通信経路、有線又は無線通信が可能とされた機器などを含んだ通信可能領域を概念的に示している。図14の例では、第2画像12B,12C,12D,12E,12F,12G,12Hは、各ネットワーク機器20からの通信経路を示しており、これらの画像によって示される経路は、有線通信経路であってもよく無線通信経路であって有線通信経路と無線通信経路とが混在した経路であってもよい。第1画像12Aは、各ネットワーク機器20の接続先の全体が概念的に示される。
【0093】
図15図18は、いずれかの上記表示可能システムにおいて図14のようにネットワーク図が表示されているときに、上記変更操作が行われた場合の表示例を示している。例えば、図14のような表示状態のときに、上記表示可能システムの操作装置が操作されることで、第2画像12Cの位置にハブ42のアイコン画像42Yを追加する変更操作がなされた場合、上記表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムは、図11に示される利用者システム4の端末登録情報に対してハブ42の情報(種類、特定のソフトウェアの有無、責任範囲内の登録、詳細情報など)を新たに追加するように端末登録情報を更新し、更に、図14のネットワーク図の第2画像12Cの位置にハブ42のアイコン画像42Yを追加した新たなネットワーク図を生成するように当該表示可能システムの制御装置と協働して更新動作を行い、図15のように、更新されたネットワーク図を当該利用可能システムの表示装置に表示する。ハブ42は特定のソフトウェアを有していないため、図15の時点では、ハブ42は、「責任範囲外の機器」として登録され、アイコン画像42Yは第2の色で表される。
【0094】
図15のようにネットワーク図が表示された状態で、上記表示可能システムの操作装置が更に操作され、アイコン画像42Yで示されるハブ42を「責任範囲内の機器」として登録する指示がなされた場合、上記端末登録情報に含まれるハブ42の情報において「責任範囲内の登録」を「有」とすることで、ハブ42を「責任範囲内の機器」に設定する。このような設定がなされた場合、上記表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムは、ハブ42のアイコン画像を第1の色(特定色)のアイコン画像42Zで表示する新たなネットワーク図を生成するように当該表示可能システムの制御装置と協働して更新動作を行い、図16のように、更新されたネットワーク図を当該表示可能システムの表示装置に表示する。
【0095】
更に、図16のようにネットワーク図が表示された状態で、上記表示可能システムの操作装置が更に操作され、アイコン画像45Z,46Zをアイコン画像44Zの後段に移動して表示するように変更操作が行われた場合、上記表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムは、変更操作に応じた新たなネットワーク図を生成するように当該表示可能システムの制御装置と協働して更新動作を行い、図17のように、更新されたネットワーク図を当該利用可能システムの表示装置に表示する。更に、図17のようなネットワーク図が表示された状態で、上記表示可能システムの操作装置が更に操作され、第2画像12Hの位置にハブ43のアイコン画像を追加する変更操作が行われるとともにハブ43を「責任範囲内の機器」に設定する操作が行われ、更に、アイコン画像47Zの後段にアイコン画像48Z,49Zを配置する変更操作が行われた場合、上記表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムは、変更操作に応じた新たなネットワーク図を生成するように当該表示可能システムの制御装置と協働して更新動作を行い、図18のように、更新されたネットワーク図を当該利用可能システムの表示装置に表示する。図14のようなネットワーク図が変更操作によって図18のようなネットワーク図に変更され、更に、上記表示可能システムの操作装置により、変更されたネットワーク図を「利用者システム4の新たなネットワーク図」として登録する操作が行われた場合、上記表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムは、図9のような登録情報に含まれる利用者システム4(クライアント1)のネットワーク図情報(具体的には、「ネットワーク図を描画するためのデータ」)を、変更されたネットワーク図を描画するためのデータ(図18のようなネットワーク図を描画するためのデータ)に更新登録する。図18のようなネットワーク図を表示し得るように利用者システム4(クライアント1)の登録情報(図9)が更新された場合、この登録情報に含まれる端末登録情報は、図11のような内容から、図19のような内容に更新されることになる。
【0096】
<対応システムでの情報資産管理>
本実施形態では、各々の利用者システム4は、各利用者システム4に対応付けられた対応システム(エージェントシステム80又は管理側システム60)によって情報が管理されており、エージェントシステム80及び管理側システム60の各々は、自身が管理する利用者システム4の情報が登録されている。例えば、いずれかの利用者システム4に対応する対応システムとして管理側システム60が対応付けられており、この利用者システム4の様々な登録情報が管理側システム60において登録及び管理されている。このように管理されている場合、利用者システム4のネットワーク図を描画するためのデータも管理側システム60の記憶装置62に記憶されるため、このデータを参照することで、この利用者システム4のネットワーク図を、当該利用者システム4でも表示することができ、当該利用者システム4に対応付けられた管理側システム60でも表示することができる。或いは、いずれかの利用者システム4の様々な登録情報が、利用者システム4に対応付けられた対応システムであるエージェントシステム80において登録及び管理されている場合、この利用者システム4のネットワーク図を描画するためのデータも上記エージェントシステム80の記憶装置82に記憶されるため、このデータを参照することで、この利用者システム4のネットワーク図を、当該利用者システム4でも表示することができ、当該利用者システム4に対応付けられたエージェントシステム80でも表示することができる。
【0097】
表示システム1では、利用者システム4の外部の外部システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)に操作部(マウス、キーボード、その他の入力デバイス等の操作部)が設けられている。そして、責任範囲内のネットワーク機器20に対して当該ネットワーク機器20に関する情報資産を対応付ける操作がいずれかの操作部によって行われた場合に当該ネットワーク機器20と当該情報資産とを対応付けて登録できるようになっている。具体的には、いずれかの利用者システム4の責任範囲内のネットワーク機器20に関する情報資産を登録する場合、この利用者システム4の情報を管理する対応システム(管理側システム60又はエージェントシステム80)において登録を行うことができる。
【0098】
代表例のように、図3図6の利用者システム4が、図のクライアント1であり、当該利用者システム4(クライアント1)の登録情報が図10のように当該利用者システム4の対応システムであるエージェントシステム80に記憶される場合、エージェントシステム80が外部システムの一例に相当する。そして、エージェントシステム80において、対応する利用者システム4の責任範囲内のネットワーク機器20に関する情報資産を登録する処理を行うことができる。この例では、利用者システムの外部のエージェントシステム80(外部システム)において操作装置83に対して作業者などによって対応操作(責任範囲内のネットワーク機器20に対して当該ネットワーク機器20に関する情報資産を対応付ける操作)が行われた場合に、エージェントシステム80の上記所定プログラムが制御装置86と協働し、ネットワーク機器20と当該情報資産とを対応付けて登録するように第4工程が行われる。一方、この第4工程では、「責任範囲外の機器」とされたネットワーク機器20に対しては、情報資産を対応付ける操作を不能とする。
【0099】
本明細書において、「情報資産」は、例えば、対応付ける対象のネットワーク機器20に関連する金額情報(例えば当該ネットワーク機器20の使用を継続した場合の発生する費用を算出するための金額情報)及び当該ネットワーク機器20の契約(リース契約や割賦販売契約など)に関する契約情報の少なくともいずれかの情報を含んだ資産であり、対応システムにおいて価値のある財産として扱われる情報である。上記契約情報は、例えば、対象となるネットワーク機器20の販売店、当該ネットワーク機器20がリース契約や割賦販売の対象である場合の契約日、当該ネットワーク機器20の製造メーカ、当該ネットワーク機器20の商品名、当該ネットワーク機器20の型番、当該ネットワーク機器20の販売会社、当該ネットワーク機器20がリース契約や割賦販売の対象である場合の月額料金、当該ネットワーク機器20がリース契約や割賦販売の対象である場合の総支払回数、当該ネットワーク機器20がリース契約や割賦販売の対象である場合の契約開始からの経過月、当該ネットワーク機器20がリース契約や割賦販売の対象である場合の支払いの残回数、当該ネットワーク機器20がリース契約や割賦販売の対象である場合の支払いの残金などの情報であってもよく、これ以外の情報であってもよい。上記金額情報は、上記月額料金、上記支払いの残金などの情報であってもよく、ネットワーク機器20がリース契約の対象の複合機である場合には、モノクロコピーやカラーコピーの1枚当たりの金額やモノクロコピーやカラーコピーの合計金額、保守契約がなされている場合の保守料金などであってもよい。
【0100】
代表例のように、エージェントシステム80において利用者システム4の情報資産を管理する場合、図10図11図19のような端末登録情報の各詳細情報に追加する形で、情報資産を登録することができる。例えば、図6の利用者システム4のいずれかのネットワーク機器20の情報資産を登録する場合、当該ネットワーク機器20と当該ネットワーク機器20の情報資産とを対応付けた情報を利用者システム4(クライアント1)の登録情報(図9)に加えるように第4工程を行うことで、その後、エージェントシステム80では、追加された情報資産を管理できるようになる。情報資産の具体的登録方法は様々な方法を採用できるが、例えば、第2工程の実施によってエージェントシステム80の表示装置84にネットワーク図が表示された状態で、表示されたいずれかのネットワーク機器のアイコン画像を選択する操作が操作装置83によって行われた場合に、選択操作によって選択されたアイコン画像のネットワーク機器の情報資産を入力するための画面を表示するように、エージェントシステム80の上記所定プログラムと制御装置86とが協働して動作してもよい。そして、このように表示される画面(情報資産を入力するための画面)に対して、作業者によって操作される操作装置83により情報資産を入力する操作が行われた場合に、エージェントシステム80の上記所定プログラムと制御装置86とが協働し、上記入力する操作によって入力された情報を、上記選択操作によって選択されたアイコン画像で特定されるネットワーク機器の情報資産として利用者システム4(クライアント1)の登録情報(具体的には端末登録情報に含まれる当該ネットワーク機器の詳細情報)に加えるようにすることができる。
【0101】
例えば、図6の利用者システム4における複合機46の情報資産を登録する場合には、この複合機46と複合機46の情報資産とを対応付けた情報を利用者システム4(クライアント1)の登録情報(図9)に加えるように第4工程を行う。具体的には、第2工程の実施によってエージェントシステム80の表示装置84に図18のようなネットワーク図が表示された状態で、作業者が操作する操作装置83によって複合機46のアイコン画像46Zを選択する操作(例えばアイコン画像46Zをクリックする操作など)が行われた場合に、この選択する操作によって選択されたアイコン画像46Zが示す複合機46の情報資産を入力するための画面を表示するように、エージェントシステム80の上記所定プログラムと制御装置86とが協働して動作する。この例では、例えば、アイコン画像46Zを選択する上記操作が操作装置83によって行われた場合に、図20のような入力画面を表示することができ、このような入力画面に対して、図21のような情報入力がなされた場合に、図20の入力操作によって入力された情報を複合機46の情報資産として、エージェントシステム80に対応する利用者システム4の登録情報(具体的には、図19に示される複合機46の詳細情報C)に加えることができる。図21の例では、複合機46の契約情報(契約物件情報)として、複合機46の販売店の情報、複合機46のリース契約又は割賦販売の契約における契約日の情報、複合機46の製造会社(メーカー)、複合機46の商品名、複合機46の型番、複合機46の販売会社、複合機46のリース契約又は割賦販売の契約における月額料金、複合機46のリース契約又は割賦販売の契約における総支払回数、リース契約又は割賦販売の契約における契約日からの経過月、リース契約又は割賦販売の契約における支払いの残回数、リース契約又は割賦販売の契約における支払い残金、などが含まれている。更に、複合機46の保守料金として、複合機46の保守契約において毎月発生する月額基本料金、複合機46の保守契約におけるモノクロコピーの1枚当たりの料金(単価)、複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのモノクロコピーの実行枚数、複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのモノクロコピーの発生費用(モノクロ金額)、複合機46の保守契約におけるカラーコピーの1枚当たりの料金(単価)、複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのカラーコピーの実行枚数、複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのカラーコピーの発生費用(カラー金額)、複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのコピーの発生費用(カウンター合計金額)、などが含まれている。図20の入力画面には、これらの情報(情報資産)を入力するための各入力領域が設けられており、作業者が操作装置83を操作することにより図21のように各入力領域に文字や数字を入力し、所定の登録操作を行うことにより、各情報(情報資産)を複合機46の情報資産として、複合機46の詳細情報C(図19)に登録することができる。
【0102】
代表例では、エージェントシステム80において上記所定プログラムと制御装置86とが協働することで利用者システム4のネットワーク図を図18のように表示装置84(表示部)に表示するように第2工程が行われた場合、図18のように利用者システム4のネットワーク図が表示装置64(表示部)に表示された状態で、作業者の操作により、「利用者システム4における責任範囲内のネットワーク機器20」のうちの情報資産が対応付けられたネットワーク機器のアイコン画像を選択する操作(所定の第1操作)が操作装置83によって行われた場合に、選択された当該ネットワーク機器の情報資産を表示装置84(表示部)に表示するように第5工程を行うことができる。この例では、上述の選択操作(例えば、図18の複合機46のアイコン画像46Zを選択する操作)が「第1操作」であってもよく、この場合、上述の「情報資産を入力するための画面」が「ネットワーク機器の情報資産を表示する画面」であってもよい。例えば、図21のような情報入力がなされることにより図21のような情報が複合機46の情報資産として登録されている場合、図18のようなネットワーク図の表示状態で、作業者の操作により、複合機46のアイコン画像46Zを選択する選択操作が操作装置83によって行われた場合には、図21のような画面を表示することができる。この画面は、「情報資産を入力するための画面」でもあり、その表示時点での「ネットワーク機器の情報資産を表示する画面」でもある。図21のような画面に対し、操作装置83によって、図22のように新たな情報が入力された場合、エージェントシステム80の上記所定プログラムと制御装置86とが協働し、入力された新たな情報を複合機46の新たな情報資産として登録するように、登録された複合機46の情報資産を更新することができる。図22は、図21のような画面が表示されたときに、モノクロコピーの1枚当たりの料金(「モノクロ」の項目で示される単価)を図21で示される1.5(円)から2.0(円)に変更する操作が行われた例を示しており、この場合、複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのモノクロコピーの発生費用(「モノクロ金額」の項目の値)は、モノクロコピーの1枚当たりの料金(「モノクロ」の項目の値)×複合機46における所定の基準日(例えば月初)からのモノクロコピーの実行枚数(「モノクロ枚数」の項目の値)の計算式に基づき、上記所定プログラムと制御装置86とによって自動的に20000円と計算されている。このように、新たな情報が入力されることに応じて情報資産の内容が更新されるようになっている。
【0103】
<異常表示>
更に、本表示方法では、責任範囲に含まれるいずれかのネットワーク機器20において、予め定められた1以上の異常種類のうちの少なくともいずれかの異常が生じているかを異常検出部によって検出するように第3工程を行うことができる。本実施形態では、「予め定められた1以上の異常種類」として、「通信エラー」と「通信エラー以外の異常」とが定められている。更に、「通信エラー以外の異常」として、CPUの10分間の平均使用率が第1閾値以下となっている異常である第1異常と、メモリの使用率が第2閾値以下となっている異常である第2異常と、ハードディスクドライブの使用率が第3閾値以下となっている異常である第3異常とが定められている。
【0104】
例えば、利用者システム4においてネットワーク機器20にインストールされた「特定のソフトウェア」は、自身がインストールされたネットワーク機器20の制御装置を異常検出部として機能させ、自身がインストールされたネットワーク機器20又は外部のネットワーク機器20において上記「通信エラー」又は「通信エラー以外の異常」が生じているかを検査させる。この例では、『「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器20の制御装置』、又は『当該制御装置及び「特定のソフトウェア」』が異常検出部の一例に相当する。
【0105】
例えば、図6の利用者システム4においてデスクトップパソコン44にインストールされた「特定のソフトウェア」は、このデスクトップパソコン44の制御装置44Aを異常検出部として機能させるように制御装置44Aを動作させ、デスクトップパソコン44において、第1異常が生じているか(デスクトップパソコン44のCPUの10分間の平均使用率が第1閾値以下となっているか)、第2異常が生じているか(デスクトップパソコン44のメモリの使用率が第2閾値以下となっているか)、第3異常が生じているか(デスクトップパソコン44のハードディスクドライブの使用率が第3閾値以下となっているか)を制御装置44Aに検査させる。デスクトップパソコン44にインストールされた「特定のソフトウェア」は、デスクトップパソコン44において通信エラー(例えばデスクトップパソコン44が外部と通信を行えないエラー)が生じているか否か、或いは、図6の利用者システム4におけるデスクトップパソコン44以外のネットワーク機器20において通信エラーが生じているか否かを検査させるように、制御装置44Aを動作させてもよい。このような第3工程の検査(異常検出部による異常の検出)は、デスクトップパソコン44だけでなく、図6の利用者システム4における「特定のソフトウェア」がインストールされた他のネットワーク機器20でも同様に行うことができる。なお、第3工程では、責任範囲外のネットワーク機器20では、異常検出部による上記「いずれかの異常」の検出を行わない。なお、第3工程では、責任範囲内のネットワーク機器20のうちの「特定のソフトウェア」がインストールされていない機器については、異常検出部による上記「いずれかの異常」の検出を行わないようにしてもよく、「特定のソフトウェア」がインストールされた機器によって上記「いずれかの異常」の検出を行ってもよい。
【0106】
このような第3工程を行うことを前提とし、第2工程では、責任範囲内のネットワーク機器20において、第3工程で上記異常検出部が異常を検出したネットワーク機器20のアイコン画像の表示状態を、第3工程で上記異常検出部が異常を検出しなかったネットワーク機器20のアイコン画像の表示状態と異ならせて、ネットワーク図を上述の表示部に表示させる。具体的には、図23にて例示されるように、責任範囲内のネットワーク機器20のうち、異常検出部によって異常が検出されなかったネットワーク機器20を上述の特定色(例えば、第1の色の一例である青色)とし、異常検出部が上述の通信エラーを検出したネットワーク機器20を上述の特定色(第1の色)及び上述の第2の色とは異なる第3の色(例えば黄色)とし、異常検出部が通信エラー以外の異常を検出したネットワーク機器20を上記第1の色、上記第2の色、上記第3の色とは異なる第4の色(例えば赤色)とするように、ネットワーク図を表示させる。
【0107】
例えば、図6の利用者システム4で上述の検査が行われた場合において、上述の表示可能システム(エージェントシステム80又は特定のソフトウェアがインストールされたネットワーク機器20)において特定のソフトウェア又は所定プログラムが当該表示可能システムの制御装置と協働して図18のようなネットワーク図を表示する場合、いずれの責任範囲内のネットワーク機器20でも異常検出部によって上記異常(上記通信エラー、上記第1異常、上記第2異常、上記第3異常)が検出されなかった場合には、図18のように、いずれの責任範囲内のネットワーク機器20のアイコン画像も特定色(第1の色)で表示するようにネットワーク図を当該表示可能システムの表示装置に表示させる。一方、図6の利用者システム4で上述の検査が行われた場合において、デスクトップパソコン44で上述の通信エラーが検出され、デスクトップパソコン47で上記通信エラー以外の異常(例えば、上記第1異常、上記第2異常、上記第3異常のいずれか)が検出され、これら以外では上記異常(上記通信エラー、上記第1異常、上記第2異常、上記第3異常)が検出されなかった場合には、上記表示可能システムの特定のソフトウェア又は所定プログラムは当該表示可能システムの制御装置と協働し、図24のように、デスクトップパソコン44のアイコン画像を通信エラーに対応する第3の色のアイコン画像44Wで表示し、デスクトップパソコン47のアイコン画像を通信エラー以外の異常に対応する第4の色のアイコン画像47Vで表示するように、当該表示可能システムの表示装置にネットワーク図を表示させる。
【0108】
<ヘルプ動作>
利用者システム4には、表示部と操作部と送信部とが設けられ、利用者システム4は、送信部により当該利用者システム4の外部に設けられた外部システムに対して情報送信可能とされている。具体的には、上述の特定のソフトウェアがインストールされたネットワーク機器20における表示装置が表示部の一例に相当し、当該ネットワーク機器20の操作装置が操作部の一例に相当し、当該ネットワーク機器20の通信装置が送信部の一例に相当する。例えば、利用者システム4のデスクトップパソコン44において、表示装置44D(表示部)と操作装置44C(操作部)と通信装置44E(送信部)とが設けられ、利用者システム4は、上記通信装置44E(送信部)により当該利用者システム4の外部に設けられた外部システム(例えば、上記対応システムであるエージェントシステム80)に対して情報送信可能とされている。
【0109】
このような構成のものでは、上述の第2工程において、利用者システム4の表示装置に図18図24のようなネットワーク図を表示する場合に、サポートを要求する操作を行うための操作対象画像(例えば、ヘルプボタン画像など)をネットワーク図と共に表示させてもよい。例えば、図18図24で例示されるような代表例では、上述の特定のソフトウェアは、当該特定のソフトウェアがインストールされたネットワーク機器20の制御装置と協働し、当該ネットワーク機器20の表示装置にネットワーク図を表示する場合には、このネットワーク図を表示する画面(図18図24等)に操作対象画像としてヘルプボタン画像70を表示させるように表示制御を行う。この場合、作業者の操作により、当該ネットワーク機器20の操作装置(操作部)によって上記操作対象画像(ヘルプボタン画像70)に対する所定操作(例えば、ヘルプボタン画像70をクリックする等の選択操作)が行われた場合に、当該ネットワーク機器20の通信装置(送信部)により、当該ネットワーク機器20を含む利用者システム4に対応付けられたエージェントシステム80(外部システム)に対してサポートの要求を伝える要求情報を送信するように第6工程を行う。この例では、外部システム(エージェントシステム80)が利用者システム4から要求情報を受信した場合に、当該外部システムの表示装置に要求情報の受信を示す受信情報を表示するようにしてもよい。
【0110】
例えば、図24の例では、図6の利用者システム4の一部であるデスクトップパソコン45の特定のソフトウェアがデスクトップパソコン45の制御装置と協働し、デスクトップパソコン45の表示装置に図24のようなネットワーク図を表示する場合には、このネットワーク図を表示する画面に操作対象画像としてヘルプボタン画像70を表示させるように表示制御を行う。この例では、図24のようなネットワーク図がデスクトップパソコン45の表示装置に表示された状態で、作業者の操作により、デスクトップパソコン45の操作装置(操作部)によって上記操作対象画像(ヘルプボタン画像70)に対する所定操作(例えば、ヘルプボタン画像70をクリックする等の選択操作)が行われた場合に、デスクトップパソコン45の特定のソフトウェア及び制御装置は、デスクトップパソコン45の通信装置(送信部)により、図6の利用者システム4に対応付けられたエージェントシステム80(外部システム)に対してサポートの要求を伝える要求情報を送信するように第6工程を行う。この例では、外部システム(エージェントシステム80)が利用者システム4から上記要求情報を受信した場合に、当該外部システムの表示装置に上記要求情報の受信を示す受信情報を表示するようにしてもよい。このように表示を行うことで、エージェントシステム80を扱う管理者等は、利用者システム4から要求情報が届いたこと、即ち、「利用者システム4において操作対象画像に対する所定操作が行われ、サポートが要求されていること」、を把握することができ、利用者システム4に対するサポートを開始することができる。
【0111】
更に、表示システム1では、特定のソフトウェアを扱う利用者の種別として複数の種別が用意され、利用者の種別を特定可能な種別特定情報が利用者システム4の操作部に入力された場合において、上記種別特定情報によって特定される利用者が第1の種別に属する場合に、利用者システム4において「送信部が要求情報を送信する機能」を無効にし、上記種別特定情報によって特定される利用者が第2の種類に属する場合に、利用者システム4において「送信部が要求情報を送信する機能」を有効にする。例えば、利用者に対して様々な情報を対応付けて登録するように利用者情報を管理可能とし、このように登録される複数の利用者情報のうち、口座情報が対応付けて登録されている利用者を上記第2の種類に属する利用者とし、口座情報が対応付けて登録されていない利用者を上記第1の種別に属する利用者とするように区別することができる。この場合、口座情報が登録されている利用者のみが要求情報を送信可能となり、口座情報が登録されていない利用者は要求情報を送信不能とするように、区別することができる。
【0112】
3.効果の例
上述の表示方法は、情報伝送経路を示す画像及びネットワーク機器を示すアイコン画像を用いた図を描画する構成で、且つ責任範囲内のネットワーク機器のアイコン画像の表示状態と責任範囲外のネットワーク機器のアイコン画像の表示状態とを区別する構成で、ネットワーク図を表示することができるため、利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化することができる。
【0113】
上述の表示方法は、ネットワークシステムにおいて複数の責任範囲が存在する場合に、各責任範囲を色分けによって視覚的に分かりやすくすることができる。
【0114】
上述の表示方法は、責任範囲を明示し得る形でネットワーク図を可視化することを可能にしつつ、予め定められた異常が発生している場合には、責任範囲が明示されたネットワーク図において、異常が生じているネットワーク機器を区別して知らしめることができる。
【0115】
上述の表示方法は、責任範囲内のネットワーク機器に絞って異常を表示することができるため、責任範囲内のサポートをより手厚くすることができ、責任範囲外のネットワーク機器に対して複雑な処理を行うことを抑えることでシステム全体の負荷を軽減することができる。
【0116】
上述の表示方法は、責任範囲内のネットワーク機器に対して契約情報などの情報資産を対応付けて管理することができ、そのネットワーク機器を選択する所定操作が行われた場合には、当該ネットワーク機器に対応付けられた情報資産(契約情報など)を表示して知らせることができる。
【0117】
上述の表示方法は、責任範囲を明示し得る形でネットワーク図を可視化することを可能にしつつ、責任範囲が明確化されたネットワーク図を見てサポートを望む利用者は、操作対象画像に対して所定操作を行うことで、外部システムに対してサポートの要求を伝える要求情報を送信することが可能になる。
【0118】
上述の表示方法は、操作部に種別特定情報を入力した利用者の種別に応じた処理が可能になり、利用者が第1の種別に属する場合には要求情報を送信する機能を無効にし、利用者が第2の種類に属する場合には要求情報を送信する機能を有効にするように、第2の種類に属する利用者の利益を高めることができる。
【0119】
<他の実施形態>
本発明は、上記記述及び図面によって説明された実施形態に限定されるものではない。例えば、上述又は後述の実施形態の特徴は、矛盾しない範囲であらゆる組み合わせが可能である。また、上述又は後述の実施形態のいずれの特徴も、必須のものとして明示されていなければ省略することもできる。さらに、上述された実施形態は、次のように変更されてもよい。
【0120】
上述の実施形態では、「特定のソフトウェア」がインストールされたネットワーク機器を責任範囲内のネットワーク機器としたが、上述のように、「特定のソフトウェア」がインストールされていないネットワーク機器であっても、当該ネットワーク機器を有する利用者システムのネットワーク図を表示し得る管理側システム又はエージェントシステムにおいて当該ネットワーク機器を責任範囲内の機器とする操作が行われた場合には、当該ネットワーク機器を責任範囲内とするように登録を行ってもよい。
【0121】
上述の実施形態では、責任範囲内のネットワーク機器20を特定色(第1の色)によって表示し、責任範囲外のネットワーク機器20を第2の色によって表示することにより表示状態を異ならせる例が採用されるが、この例に限定されない。例えば、責任範囲内のネットワーク機器20のアイコン画像と責任範囲外のネットワーク機器20のアイコン画像とを互いに同一色又は互いに異なる色で表し、責任範囲内のネットワーク機器20のアイコン画像の図形の線の太さを責任範囲外のネットワーク機器20のアイコン画像の図形の線の太さよりも大きくするように表示状態を異ならせてもよい。或いは、責任範囲内のネットワーク機器20のアイコン画像と責任範囲外のネットワーク機器20のアイコン画像とを互いに同一色又は互いに異なる色で表し、責任範囲内のネットワーク機器20のアイコン画像を継続的な点灯状態で表し、責任範囲外のネットワーク機器20のアイコン画像を点滅状態で表すように表示状態を異ならせてもよい。
【0122】
上述の実施形態の表示システム1は、利用者の種類を第1の種類と第2の種類とに分けたが、更に細分化して、3種類以上に分けてもよい。或いは、利用者の種類を分けずに1種類としてもよい。
【0123】
上述の実施形態では、ネットワーク機器20の一例が示されたが、ネットワーク機器20は、通信可能な機器であればよく、UTM(Unified Threat Management)、NVR(ネットワーク ビデオ レコーダー)、DVR(Digital Video Recorder)など様々な機器が対象となる。
【0124】
なお、上述の説明では、代表例として、エージェントシステム80で情報資産を管理する例が挙げられたが、この例に限定されない。例えば、図6の利用者システム4の情報が管理側システム60によって管理される場合において、図6の利用者システム4のデスクトップパソコン44の情報資産を登録する場合、管理側システム60においてデスクトップパソコン44と当該デスクトップパソコン44の情報資産とを対応付けて登録する操作を管理側システム60において行うように第4工程を行うことで、その後、管理側システム60では、デスクトップパソコン44の情報資産を登録して管理することができるようになる。なお、この例でも、責任範囲外のネットワーク機器に対して情報資産を対応付ける操作を行えないようにしてもよい。そして、このようにデスクトップパソコン44の情報資産が管理側システム60に登録される例でも、管理側システム60において図6の利用者システム4のネットワーク図を表示装置64(表示部)に表示するように第2工程を行った場合には、図6の利用者システム4のネットワーク図(図18)が表示装置64(表示部)に表示された状態で、上記デスクトップパソコン44のアイコン画像(責任範囲内における情報資産が対応付けられたネットワーク機器のアイコン画像)を選択する操作(所定の第1操作)が操作装置63によって行われた場合に、その選択された当該ネットワーク機器(即ち、デスクトップパソコン44)の情報資産(具体的には、管理側システム60において登録されたデスクトップパソコン44の情報資産)を表示装置64(表示部)に表示するように第5工程を行うことができる。
【0125】
上述の代表例では、上記特定のソフトウェアや上記所定プログラムにおいて第1閾値、第2閾値、第3閾値がそれぞれ固定値として用意されるが、第1閾値、第2閾値、第3閾値は、設定変更可能とされていてもよい。
【0126】
上述の代表例では、図21のように情報資産が登録可能とされ、この情報資産は、時間の経過に応じて変化するようになっている。対応システム(代表例ではエージェントシステム80)の上記所定プログラムは、当該対応システムの制御装置と協働し、定期的に或いは予め定められた条件が成立するごとに情報資産に含まれる各情報の最新の値を算出するように演算などの動作を行ってもよい。この場合、対応システム(代表例ではエージェントシステム80)の上記所定プログラムは、情報資産に含まれる所定種類の情報が、当該所定種類において定められた閾値に達した場合に、報知動作を行ってもよい。例えば、図21において表示される「経過月」は、契約日からToday(図21の表示を行った当日)までの日数をD1とし、D1/30.417の計算を行うように上記演算を実行して求めることができる。なお、この場合の30.417は、1年における1月の平均日数(≒365/12)である。そして、図21において表示される「残回数」は、総支払回数から経過月を引いた値(総支払回数-経過月)を求めるように上記演算を実行して求めることができる。更に、図21において表示される「残金」は、リース料金(月額料金)×残回数の計算を行うように上記演算を実行して求めることができる。エージェントシステム80の上記所定プログラムは、制御装置86と協働し、定期的に或いは予め定められた条件が成立するごとに上記各塩山を実行して、最新の経過月、残回数、残金などを求め、これらの最新値を求める毎に、情報資産を最新の値に更新することができる。そして、エージェントシステム80の上記所定プログラムは制御装置86と協働し、上記残回数が予め定められた閾値回数を下回った場合に、所定の報知動作(例えば、表示装置84に残回数が閾値回数を下回った旨を表示させる動作や、その旨を音声やメール送信などによって報知する動作など)を行ってもよく、上記残金が予め定められた閾値金額を下回った場合に、所定の報知動作(例えば、表示装置84に残金が閾値金額を下回った旨を表示させる動作や、その旨を音声やメール送信などによって報知する動作など)を行ってもよい。
【0127】
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0128】
1 :表示システム
4 :利用者システム
12 :伝送路
12A :第1画像
12B :第2画像
12C :第2画像
12D :第2画像
12E :第2画像
12F :第2画像
12G :第2画像
12H :第2画像
12X :画像
12Y :画像
12Z :画像
20 :ネットワーク機器
21A :ルーター
22A :ハブ
22B :パソコン
22C :パソコン
22D :パソコン
23A :サーバ
24A :ハブ
24B :複合機
24C :パソコン
24D :パソコン
24E :パソコン
24F :アクセスポイント
26A :カメラシステム
28A :ビジネスフォン
28B :ビジネスフォン
29A :タブレット
29B :タブレット
29C :スマートフォン
31A :伝送路
32A :伝送路
32B :伝送路
34A :伝送路
34B :伝送路
36A :伝送路
38A :伝送路
41 :ルーター
41Z :画像
42 :ハブ
42Y :アイコン画像
42Z :アイコン画像
43 :ハブ
43Z :画像
44 :デスクトップパソコン
44A :制御装置
44B :記憶装置
44C :操作装置
44D :表示装置
44E :通信装置
44W :アイコン画像
44Z :アイコン画像
45 :デスクトップパソコン
45Z :アイコン画像
46 :複合機
46Z :アイコン画像
47 :デスクトップパソコン
47V :アイコン画像
47Z :アイコン画像
48 :ノートパソコン
48Z :アイコン画像
49 :ノートパソコン
49Z :アイコン画像
51 :伝送路
52 :伝送路
53 :伝送路
54 :伝送路
55 :伝送路
56 :伝送路
57 :伝送路
58 :伝送路
60 :管理側システム
61 :コンピュータ
62 :記憶装置
63 :操作装置
64 :表示装置
65 :通信装置
66 :制御装置
70 :ヘルプボタン画像
80 :エージェントシステム
81 :コンピュータ
82 :記憶装置
83 :操作装置
84 :表示装置
85 :通信装置
86 :制御装置
90 :インターネット通信網
【要約】
【課題】利用者のシステムの構成を、認識しやすい形で、且つ責任範囲を明示し得る形で可視化する。
【解決手段】表示システム1は、有線通信又は無線通信によって情報を伝送する経路である情報伝送経路と、情報伝送経路に対して通信可能に接続されるネットワーク機器と、を含んだ利用者システムを可視化したネットワーク図を表示させる。この表示システム1は、所定の責任範囲選別方法で責任範囲内のネットワーク機器と、責任範囲外のネットワーク機器とを選別し、ネットワーク機器間の接続構成を示す画像及びネットワーク機器を示す画像を用いた図を描画する構成で、且つ責任範囲内のネットワーク機器を責任範囲外のネットワーク機器と区別するように責任分界点を明示する構成で、利用者システムのネットワーク図を表示部に表示させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24