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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】頭部リフレッシュ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
A61H7/00 323F
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021065100
(22)【出願日】2021-04-07
(65)【公開番号】P2022160734
(43)【公開日】2022-10-20
【審査請求日】2024-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
(72)【発明者】
【氏名】河上 亮
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0395137(KR,Y1)
【文献】特開2018-121887(JP,A)
【文献】特開平10-216186(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108969317(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
A61H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭部を刺激するリフレッシュ装置本体を有し、
前記リフレッシュ装置本体は、
使用者の頭部の側面に位置する左右一対の揺動部材と、
前記左右一対の揺動部材を少なくとも使用者の頭部の側面に沿う方向の成分を有する方向に駆動させる駆動部と、
前記駆動部と接続された駆動軸と、を有し、
前記左右一対の揺動部材は、偏心カムを介して上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動するように前記駆動軸に対して取り付けられており、
前記左右一対の揺動部材には、
少なくとも使用者の頭部の側面を刺激する第1刺激部材と、
前記第1刺激部材の下側に位置する第2刺激部材と、
前記第1刺激部材を前記左右一対の揺動部材に対して左右方向に揺動させるための第1揺動部と、
前記第2刺激部材を前記左右一対の揺動部材に対して左右方向に揺動させるための第2揺動部と、が取り付けられていることを特徴とする頭部リフレッシュ装置。
【請求項2】
前記第1揺動部は第1エアセルであり、前記第2揺動部は第2エアセルであり、
前記第1エアセルは、前記左右一対の揺動部材と前記第1刺激部材との間に位置し、
前記第2エアセルは、前記左右一対の揺動部材と前記第2刺激部材との間に位置していることを特徴とする請求項に記載の頭部リフレッシュ装置。
【請求項3】
前記第1刺激部材と、前記第2刺激部材は、それぞれ形状が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭部リフレッシュ装置。
【請求項4】
前記左右一対の揺動部材は、前記左右一対の揺動部材の揺動方向を規制する規制部材を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の頭部リフレッシュ装置。
【請求項5】
前記駆動部の駆動と前記第1揺動部と前記第2揺動部の駆動を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記駆動部の駆動と前記第1揺動部と前記第2揺動部の駆動をそれぞれ独立して制御することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の頭部リフレッシュ装置。
【請求項6】
前記駆動部の駆動と前記第1揺動部と前記第2揺動部の駆動を制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記第1揺動部及び/又は前記第2揺動部を駆動させた状態で、前記駆動部を駆動させることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の頭部リフレッシュ装置。
【請求項7】
前記リフレッシュ装置本体が収容される筐体を更に有し、
前記筐体は、少なくとも使用者の頭部の背面が当接する壁面を有し、
前記壁面は、少なくとも使用者の頭部から首部の背面に対向する位置に設けられており、
前記壁面には、少なくとも使用者の首部の背面に対向する位置にエアセルが設けられていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の頭部リフレッシュ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は頭部リフレッシュ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一つの駆動モジュールと、駆動モジュールからの駆動を伝達する複数の伝達モジュールを介して使用者の頭部をマッサージする頭部マッサージ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5886264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の頭部マッサージ装置は、複数の伝達モジュールが必要なため構造が複雑となり、また、左右で同じ動作を行うためマッサージ動作が単調となってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、簡単な構造で多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる頭部リフレッシュ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、使用者の頭部を刺激するリフレッシュ装置本体を有し、前記リフレッシュ装置本体は、使用者の頭部の側面に位置する左右一対の揺動部材と、前記左右一対の揺動部材を少なくとも使用者の頭部の側面に沿う方向の成分を有する方向に駆動させる駆動部と、前記駆動部と接続された駆動軸と、を有し、前記左右一対の揺動部材は、偏心カムを介して上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動するように前記駆動軸に対して取り付けられていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、簡単な構造で多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる。
【0006】
また、前記左右一対の揺動部材には、少なくとも使用者の頭部の側面を刺激する第1刺激部材と、前記第1刺激部材の下側に位置する第2刺激部材と、前記第1刺激部材を前記左右一対の揺動部材に対して左右方向に揺動させるための第1揺動部と、前記第2刺激部材を前記左右一対の揺動部材に対して左右方向に揺動させるための第2揺動部と、が取り付けられていることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1揺動部を駆動させることで第1刺激部材を使用者の頭部に接近する方向に揺動させることができ、第2揺動部を駆動させることで第2刺激部材を使用者の頭部に接近する方向に揺動させることができる。
【0007】
また、前記第1揺動部は第1エアセルであり、前記第2揺動部は第2エアセルであり、前記第1エアセルは、前記左右一対の揺動部材と前記第1刺激部材との間に位置し、前記第2エアセルは、前記左右一対の揺動部材と前記第2刺激部材との間に位置していることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1エアセルを膨張させることで第1刺激部材を使用者の頭部に接近する方向に揺動させることができ、第2エアセルを膨張させることで第2刺激部材を使用者の頭部に接近する方向に揺動させることができる。
【0008】
また、前記第1刺激部材と、前記第2刺激部材は、それぞれ形状が異なることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者の頭部の形状に適した刺激部材による刺激を使用者の頭部に対して行うことができる。
【0009】
また、前記左右一対の揺動部材は、前記左右一対の揺動部材の揺動方向を規制する規制部材を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、揺動部材の揺動方向を規制することができる。
【0010】
また、前記駆動部の駆動と前記各エアセルの駆動を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記駆動部の駆動と前記各エアセルの駆動をそれぞれ独立して制御することが好ましい。
このような構成とすることにより、第1刺激部材と第2刺激部材と揺動部材とを組み合わせた多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる。
【0011】
また、前記駆動部の駆動と前記各エアセルの駆動を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記第1エアセル及び/又は前記第2エアセルを駆動させた状態で、前記駆動部を駆動させることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1刺激部材と第2刺激部材とによる刺激を与えた状態から更に揺動部材による刺激を使用者の頭部に対して行うことができる。
【0012】
また、前記リフレッシュ装置本体が収容される筐体を更に有し、前記筐体は、少なくとも使用者の頭部の背面が当接する壁面を有し、前記壁面は、少なくとも使用者の頭部から首部の背面に対向する位置に設けられており、前記壁面には、少なくとも使用者の首部の背面に対向する位置にエアセルが設けられていることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用者の首部に対してエアセルによる刺激を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡単な構造で多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る頭部リフレッシュ装置を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は底面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る筐体を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は(b)のB-B間で切断して左方向から見た断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係るリフレッシュ装置本体を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材を示す図であり、(a)は右方向から見た側面図であり、(b)は左方向から見た側面図であり、(c)は斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材の第1刺激部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材の第2刺激部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は背面図であり、(c)は斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係る頭部リフレッシュ装置のブロック図である。
図8】本発明の一実施形態に係る目元装置を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は背面図であり、(c)は目元装置を頭部リフレッシュ装置に装着した状態を示す斜視図である。
図9】本発明の一実施形態に係る駆動部を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は左側のカバーを省略した駆動部を左方向から見た側面図である。
図10】本発明の他の実施形態に係るリフレッシュ装置本体を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。
図11】本発明の他の実施形態に係る左側に位置する揺動部材を示す図であり、(a)は右方向から見た側面図であり、(b)は左方向から見た側面図であり、(c)は斜視図である。
図12】本発明の他の実施形態に係る目元押圧部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は目元押圧部材の第1支持部を示す正面図である。
図13】本発明の他の実施形態に係る目元装置を示す図であり、(a)は背面図であり、(b)は目元装置を頭部リフレッシュ装置に装着した状態を示す斜視図である。
図14】本発明の他の実施形態に係る頭部リフレッシュ装置を椅子に取り付けた状態における全体のブロック図である。
図15】本発明の他の実施形態に係る図であり、(a)は斜視図であり、(b)はR1を拡大した側面図である。
図16】本発明の他の実施形態に係る図であり、(a)は斜視図であり、(b)はR1を拡大した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[頭部リフレッシュ装置の全体構成]
以下、本発明の頭部リフレッシュ装置1の全体構成について説明する。
なお、以下の説明で用いる方向の概念は、頭部リフレッシュ装置1を装着した使用者から見て、身長方向における頭部側を「上」、身長方向における腰側を「下」、左手側を「左」、右手側を「右」と規定し、その他の場合は適宜説明するものとする。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る頭部リフレッシュ装置1を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は底面図である。図2は本発明の一実施形態に係る筐体2を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は(b)のB-B間で切断して左方向から見た断面図である。図3は本発明の一実施形態に係るリフレッシュ装置本体20を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。図4は本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材32aを示す図であり、(a)は右方向から見た側面図であり、(b)は左方向から見た側面図であり、(c)は斜視図である。図5は本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材の第1刺激部材31dを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図である。図6は本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材の第2刺激部材31eを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は斜視図である。図7は本発明の一実施形態に係る頭部リフレッシュ装置1のブロック図である。図8は本発明の一実施形態に係る目元装置80を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は背面図であり、(c)は目元装置80を頭部リフレッシュ装置1に装着した状態を示す斜視図である。図9は本発明の一実施形態に係る駆動部Aを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は左側のカバー40aを省略した駆動機構40を左方向から見た側面図である。
【0017】
図1図8に示すとおり、本発明の頭部リフレッシュ装置1は、主として、リフレッシュ装置本体20とリフレッシュ装置本体20が収容される筐体2と、頭部リフレッシュ装置1の各種動作を制御する制御部9と、頭部リフレッシュ装置1の各種操作を行うコントローラ14と、から構成されている。頭部リフレッシュ装置1には、使用者の眼部を刺激するための目元装置80が着脱自在に取り付けられている(図8参照)。リフレッシュ装置本体20は、左右一対の揺動部材32aを有する。目元装置80とリフレッシュ装置本体20と揺動部材32aについては、後述する。
なお、本実施例においては、頭部リフレッシュ装置1を単体で使用する場合について説明する。
【0018】
[筐体の構成]
図2は、本発明の一実施形態に係る筐体2を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は(b)のB-B間で切断して矢印方向(左方向)から見た断面図である。筐体2は、正面視で四隅の角が丸くなった略四角形の直方体である。筐体2は、少なくとも使用者の頭部から首部の背面に対向する位置に設けられている。具体的には、筐体2は、少なくとも使用者の頭部の背面が当接する壁面2aと、使用者の頭部の側面に対向する位置に設けられた左右一対の横壁面2bと、使用者の頭頂部に対向する位置に設けられた上壁面2cと、で構成されている。つまり、筐体2は、開口Kを有するヘルメットのような形状となっている。
なお、筐体2の形状については、一例であり、使用者が装着することができる形状であれば、どのような形状であってもよい。
【0019】
筐体2には、開口Kが形成されている。開口Kは、後側を壁面2aで、左右両側を左右一対の横壁面2bで、上側を上壁面2cで、三方を囲むことで形成(筐体2の前側と下側が開口した形状)されている。
筐体2に開口Kを形成することで、筐体2の内部にリフレッシュ装置本体20を収容することができる。具体的には、筐体2の内部に設けられた軸受部23にリフレッシュ装置本体20のリンク軸36を固定する。リンク軸36を筐体2に固定することで、揺動部材32a、32bの揺動方向を規制することができる。筐体2の内部には、後述する各エアセル11に空気を給排するための給排気装置10が設けられている。
【0020】
給排気装置10は、壁面2aに形成された収容部10aに収容されている。具体的には、壁面2aは、内部に空間を有する2層構造になっている。前側の層は、中央付近から下側に向かうにつれて前方に突出するように傾斜し、途中から後方に陥没している。陥没した部分には、凹部が形成されており、凹部には、リフレッシュ装置本体20の駆動軸22が嵌め入れられる。後側の層は、上側から下側に向かって真っ直ぐ伸びている。
つまり、壁面2aは、側面視で内部に略三角形の空間を有する2層構造となっている。そうすることで、使用者の頭部と首部を壁面2aに当接させることができる。なお、壁面2aに形成された空間部分は、収容部10aとして機能している(図2(c)参照)。この収容部10aに、給排気装置10を設けることで、給排気装置10が外部に露出しないようになっている。壁面2aの前側の層には、少なくとも使用者の首部を刺激するための第6エアセル11fが取り付けられている。第6エアセル11fについては、後述する。
【0021】
筐体2の内部には、後述する制御部9が取り付けられている。制御部9は、横壁面2bの内側に取り付けられた金属製の板状の部材に取り付けられている。制御部9を金属製の板状の部材に取り付けることで、頭部リフレッシュ装置1が大型化するのを防ぐことができる。
【0022】
横壁面2bの内側には、左側と右側にそれぞれ金属製の板状の部材が取り付けられている。この金属製の板状の部材に、リフレッシュ装置本体20を取り付けることで、頭部リフレッシュ装置1が形成される。使用者は、リフレッシュ装置本体20が取り付けられた頭部リフレッシュ装置1を被る(使用者の頭部を開口Kに嵌め入れる)ことで、頭部に対して刺激(リフレッシュ動作C)を与えることができる。なお、板状の部材の材質については、一例であり、金属製には限られない。例えば、ABS等の樹脂製であってもよいし、ベニヤ板等の木製であってもよい。
また、開口Kの前側には、使用者の眼部周辺を刺激するための目元装置80が取り付けられている。目元装置80は、着脱自在であることが好ましい。目元装置80については、後述する。
【0023】
筐体2を構成する上壁面2cには、使用者の頭頂部を刺激(リフレッシュ動作C)するための第3エアセル11gが取り付けられている。なお、第3エアセル11gは、上壁面2cに対して取り付けられていればよく、第3エアセル11gのどの部分を上壁面2cに対して取り付けるのかは自由である。例えば、前側を支点として膨張収縮するように取り付けられていてもよいし、第3エアセル11gの中央を支点として膨張収縮するように取り付けられていてもよい。第3エアセル11gを駆動させることで、使用者の頭部(より詳しくは、頭頂部)を刺激することができる。
なお、第3エアセル11gの取り付け方法については、一例であり、これには限られない。例えば、左右方向左側や、前後方向前側又は後側を支点として膨張収縮するように上壁面2cに対して取り付けてもよい。また、第3エアセル11gを複数取り付けてもよい。例えば、左右一対取り付けてもよいし、前後一対取り付けてもよいし、又は、それらを組み合わせて取り付けてもよい。
【0024】
壁面2a(より詳しくは、壁面2aの前側の層)には、少なくとも使用者の首部を刺激(リフレッシュ動作C)するための第6エアセル11fが設けられている。第6エアセル11fは、左右方向内側を支点として膨張収縮するように左右一対で壁面2aに対して取り付けられている。第6エアセル11fの駆動は、制御部9により制御される。第6エアセル11fを駆動させることで、少なくとも使用者の首部に対して左右方向からエアセルによる刺激をすることができる。
なお、左右一対の第6エアセル11fについては、左右それぞれ独立して制御することができるようになっていてもよい。左右それぞれ独立して制御することで、多様なリフレッシュ動作Cを行うことができる。
【0025】
[リフレッシュ装置本体の構成]
図1~6に示すとおり、リフレッシュ装置本体20は、主として、左右で対をなす揺動部材32aと、左右で対をなす揺動部材32aを少なくとも使用者の頭部の側面に沿う方向の成分を有する方向に駆動させるための駆動部Aと、から構成されている。左右で対をなす揺動部材32aは、偏心カム25を介して駆動部Aの駆動軸22に対して取り付けられている。
なお、本実施例において、揺動部材32aは、左右対称の形状となっているが、揺動部材32aの形状は一例であり、他の実施例で示す揺動部材32bのような形状であってもよい。詳細については、後述する。また、偏心カム25の代わりに偏角カムを使用してもよく、偏心偏角カムを使用してもよい。
【0026】
リフレッシュ装置本体20は、筐体2の内部に取り付けられている。具体的には、右側の横壁面2bの内側に取り付けられた金属製の板状の部材に対して、駆動部A(より詳しくは減速器40)がネジ止めして取り付けられている。また、左側の横壁面2bの内側に取り付けられた金属製の板状の部材に対して、ベアリング29を介して駆動軸22の一端が取り付けられている。
【0027】
図4は、本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材32aを示す図であり、(a)は右方向から見た側面図であり、(b)は左方向から見た側面図であり、(c)は斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材の第1刺激部材31dを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図である。図6は、本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材の第2刺激部材31eを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は背面図であり、(c)は斜視図である。
【0028】
[揺動部材の構成]
左側に位置する揺動部材32aを例として説明する。なお、揺動部材32aは、左右対称となっているため、右側に位置する揺動部材32aの説明は省略する。
揺動部材32aは、側面視で略ブーメラン型の金属製の板状の部材である(図4(b)参照)。揺動部材32aの左右方向左側(使用者の頭部と対向しない側)には、揺動部材32aの揺動方向を規制するための規制部材(リンク部材)34aが取り付けられている。揺動部材32aの左右方向右側(使用者の頭側面と対向する側)には、第1刺激部材31dと、第2刺激部材31eと、第4エアセル11d、第5エアセル11eと、がそれぞれ取り付けられている。
第1刺激部材31dと、第2刺激部材31eと、第4エアセル11d、第5エアセル11eについては、後述する。
【0029】
揺動部材32aの下側には、偏心カム25が取り付けられている。具体的には、揺動部材32aの下側には、偏心カム25を取り付けるための孔(図示せず)が設けられている。取付部31fに偏心カム25を取り付けた状態で、孔(図示せず)に偏心カム25を挿通させ、揺動部材32aと取付部31fとをネジ止めする。なお、取付部31fの内側(左右方向右側)には、ベアリング(図示せず)が取り付けられている。そうすることで、揺動部材32aを、偏心カム25を介して上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動するように駆動軸22に対して取り付けることができる。
【0030】
揺動部材32aには、少なくとも使用者の頭部の側面を刺激する第1刺激部材31dと、第1刺激部材31dの下側に位置する第2刺激部材31eと、が取り付けられている。揺動部材32aと第1刺激部材31dとの間には、第1刺激部材31dを左右方向に揺動させるための第4エアセル11dが取り付けられている。揺動部材32aと第2刺激部材31eとの間には、第2刺激部材31eを左右方向に揺動させるための第5エアセル11eが取り付けられている。
揺動部材32aには、複数(本実施例においては、2つ)の孔F5(図4(b)(c)参照)が設けられている。第4エアセル11dは、第4エアセル11dの給排気口を揺動部材32aの孔F5に挿通(右方向から左方向に向かって)させることで揺動部材32aに対して取り付けられている。第5エアセル11eは、第5エアセル11eの給排気口を揺動部材32aの孔F5に挿通(右方向から左方向に向かって)させることで揺動部材32aに対して取り付けられている。
【0031】
[第1エアセル、第4エアセルの構成]
第4エアセル11dは、第1刺激部材31dを揺動部材32aに対して左右方向に揺動させるための第1揺動部である。第1揺動部を揺動させることで第1刺激部材31dを使用者の頭部に接近する方向に揺動させることができる。第4エアセル11dは、前後方向の後側を支点として膨張収縮するように揺動部材32aに対して取り付けられている。具体的には、第4エアセル11dの後側は、揺動部材32aに対して第1刺激部材31dに挿通された第4軸33dが取り付けられた付近にネジ止めされている。
つまり、第4エアセル11dは、揺動部材32aと第1刺激部材31dとの間に位置している。第4エアセル11dを膨張させることにより、第1刺激部材31aを使用者の蟀谷付近(ツボでいう太陽に相当する付近)へ当接させ、刺激することができる。
なお、右側に位置する揺動部材32aの場合は、第4エアセル11dを第1エアセル11aと読み替える。第1刺激部材31dを第1刺激部材31aと読み替える。第4軸33dを第1軸33aと読み替える。
【0032】
[第2エアセル、第5エアセルの構成]
第5エアセル11eは、第2刺激部材31eを揺動部材32aに対して左右方向に揺動させるための第2揺動部である。第2揺動部を揺動させることで第2刺激部材31eを使用者の頭部に接近する方向に揺動させることができる。第5エアセル11eは、前後方向の後側を支点として膨張収縮するように揺動部材32aに対して取り付けられている。具体的には、第5エアセル11eの後側は、揺動部材32aに対して第2刺激部材31eに挿通された第5軸33eが取り付けられた付近にネジ止めされている。
つまり、第5エアセル11eは、揺動部材32aと第2刺激部材31eとの間に位置している。第5エアセル11eを膨張させることにより、第2刺激部材31bを使用者の顎関節付近(ツボでいう聴宮に相当する付近)へ当接させ、刺激することができる。
なお、右側に位置する揺動部材32aの場合は、第5エアセル11eを第2エアセル11bと読み替える。第2刺激部材31eを第2刺激部材31bと読み替える。第5軸33eを第2軸33bと読み替える。
【0033】
[リンク部材の構成]
リンク部材34aは、揺動部材32aの揺動方向を規制する規制部材である。具体的には、揺動部材32aが上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動するように規制している。
リンク部材34aは、湾曲した棒状の部材である。より詳しくは、左方向から見て、ノの字となるように湾曲している(図4(b)参照)。リンク部材34aは、一端が揺動部材32aに対して取り付けられており、他端がリンク軸36(図4(c)参照)に対して取り付けられている。具体的には、リンク部材34aの上端(他端)は、筐体2の開口Kの内部に設けられた金属製の板状の部材(より詳しくは、軸受部23)に対して、リンク軸36を介して回動自在となるように取り付けられている。リンク部材34aの下端(一端)は、揺動部材32a(より詳しくは、揺動部材32aの中心より下側であって偏心カム25より上側の位置)に設けられたリンク軸35に対して回転自在となるように取り付けられている。つまり、リンク部材34aの下端(一端)をリンク軸35を介して揺動部材32aに対して取り付け、リンク部材34aの上端(他端)をリンク軸36を介して筐体2(より詳しくは軸受部23)に対して取り付けることで、リンク部材34aが揺動部材32aの揺動方向を規制することができる。リンク部材34aは、リンク軸36を支点とした揺動範囲内で揺動することができる。
なお、リンク軸35は、筐体2内に設けられた軸受部23に固定されている。リンク軸35を筐体2に固定することで、揺動部材32a、32bの揺動方向を規制することができる。
【0034】
また、偏心カム25の代わりに、偏角カムや偏心偏角カムを使用する場合には、リンク部材34aは、左右方向成分を有する方向にも揺動することができるボールジョイントで構成することが望ましい。そうすることで、偏角カムや偏心偏角カムによる左右方向の揺動方向の規制をすることができる。
【0035】
駆動部Aを駆動させ、駆動軸22を回転(正転/反転)させることで、揺動部材32aは、偏心カム25を介して上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動する。リンク部材34aの下端は、揺動部材32aにリンク軸35を介して取り付けられているため、揺動部材32aの揺動にあわせてリンク部材34aも揺動する。より詳しくは、リンク部材34aは、リンク部材34aの上端の筐体2側に取り付けられたリンク軸(図示せず)を支点として上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動する。
つまり、揺動部材32aの揺動方向は、リンク部材34aにより規制されている。
【0036】
[第1刺激部材の構成]
図5は本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材32aの第1刺激部材31dを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図である。
図1図5に示すとおり、第1刺激部材31dは、使用者の蟀谷付近(ツボでいう太陽付近に相当する)を刺激するためのものである。第1刺激部材31dは、刺激部本体333と、突起334とから構成されている。
【0037】
刺激部本体333は、前後方向後側から右側に向かって斜め前方に傾斜し、途中から屈曲した略くの字型となっている(図5(b)参照)。刺激部本体333の一端(前側)には、突起334が1つ設けられている。突起334は、中央部が盛り上がった凸状の形状をなしている。なお、突起334の数や形状については一例であり、この限りではない。例えば、小さな突起を複数設けてもよいし、突起334の先端をより尖らせてもよい。刺激部本体333の他端(後側)には、第4軸33dを挿通させるための孔F2が上下方向に設けられている。つまり、左側の第1刺激部材31dは、第4軸33dを介して揺動部材32aに対して取り付けられている。第4エアセル11dを駆動させることで、第1刺激部材31dは、第4軸33dを支点として揺動部材32aに対して左右方向へ揺動することができる。また、第1刺激部材31dの形状と、第2刺激部材31eの形状を異ならせることで、使用者の頭部の形状に適した刺激部材による刺激を使用者の頭部に対して行うことができる。
なお、右側の第1刺激部材31aの場合には、第4軸33dを第1軸33aに読み替え、第4エアセル11dを第1エアセル11aに読み替えるものとする。
【0038】
[第2刺激部材の構成]
図6は本発明の一実施形態に係る左側に位置する揺動部材32aの第2刺激部材31eを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は背面図であり、(c)は斜視図である。
図1図4図6に示すとおり、第2刺激部材31eは、使用者の顎関節付近(ツボでいう聴宮付近に相当する)を刺激するためのものである。第2刺激部材31eは、刺激部本体335と、突起336とから構成されている。
【0039】
刺激部本体335は、前後方向後側から前側に向かって斜め上方に傾斜し、途中から、斜め下方に傾斜した略への字型となっている(図6(a)参照)。刺激部本体335の一端(前側)には、突起336が2つ連なって設けられている。突起336は、中央部が盛り上がった凸状の形状をなしている。突起336の形状については一例であり、この限りではない。例えば、突起が1つであってもよいし、突起の先端をより尖らせてもよい。刺激部本体335の他端(後側)には、第5軸33eを挿通させるための孔(図示せず)が設けられている。つまり、左側の第2刺激部材31eは、第5軸33eを介して左側に位置する揺動部材32aに対して取り付けられている。第5エアセル11eを駆動させることで、第2刺激部材31eは、第5軸33eを支点として揺動部材32aに対して左右方向へ揺動することができる。第1刺激部材31dと、第2刺激部材31eの形状を異ならせることで、使用者の頭部の形状に適した刺激部材による刺激を使用者の頭部に対して行うことができる。
なお、右側の第2刺激部材31bの場合には、第5軸33eを第2軸33bに読み替え、第5エアセル11eを第2エアセル11bに読み替えるものとする。
【0040】
[目元装置の構成]
図8は、本発明の一実施形態に係る目元装置80を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は背面図であり、(c)は目元装置80を頭部リフレッシュ装置1に装着した状態を示す斜視図である。
図8(b)に示すとおり、目元装置80は、使用者の眼部周辺を刺激する刺激部80bを有する。刺激部80bは、例えば、エアセルである。エアセルを膨張収縮させることで、使用者の眼部周辺を刺激することができる。なお、刺激部80bは、使用者の眼部周辺を刺激することができるものであればよく、単なる突起(指圧子)であってもよいし、ヒータやバイブレータであってもよい。また、それらを組み合わせてもよい。
【0041】
目元装置80の内側(より詳しくは、使用者の顔面に当接する側)には、エラストマー製の素材80aが取り付けられている。エラストマー製の素材80aを取り付けることで、目元装置80を使用者の眼部周辺に密着させることができる。目元装置80の外側は、樹脂よりなる硬質の部材で形成されている。目元装置80の中央下側には、切欠部80cが設けられている。切欠部80cを設けることで、目元装置80を使用者が装着した際に、使用者の鼻の部分を切欠部80cに当接させて、目元装置80がずれないようにすることができる。
【0042】
また、目元装置80は、筐体2に対して着脱自在に取り付けられている。目元装置80を筐体2に対して着脱自在とすることで、眼部周辺の刺激を使用者が求めない場合には、目元装置80を取り外して使用することができる。なお、目元装置80を筐体2に対して取り付ける方法については、どのような方法であってもよい。
例えば、突起を利用した方法の場合、目元装置80の両端部に突起を設け、筐体2側には孔を設ける。目元装置80の突起を筐体2の孔に嵌め入れることで、着脱自在に取り付けることができる。また、ヒンジを利用した方法の場合、目元装置80の上側や左右片側にヒンジを取り付ける。ヒンジを介して目元装置80を取り付けることで、着脱自在に取り付けることができる。
【0043】
[駆動部の構成]
図9は、本発明の一実施形態に係る駆動部Aを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、(c)は左側のカバー40aを省略した駆動部A(より詳しくは、減速器40)を左方向から見た側面図である。
駆動部Aは、左右一対の揺動部材32aを少なくとも使用者の頭部の側面に沿う方向の成分を有する方向に駆動させるためのものである。図9に示すとおり、駆動部Aのモータ21はブラシレスモータであり、モータ21の駆動を行う基板24(ドライブ基板)が組み込まれている。具体的には、基板24の板面が左右方向を向くように、モータ21の胴体21aの側面に取り付けられている。モータ21は、減速器40を収容するカバー40aに側方からネジ止めすることにより固定されている。モータ21は、一方向(本実施形態では左側)のみに突出する出力軸42aを有しており、この出力軸42aにウォームよりなるギヤ43aが設けられている。モータ21を基板24が組み込まれたブラシレスモータで構成することにより、駆動部Aを小型化することができ、モータ21の性能も高めることができる。
【0044】
減速器40は、モータ21の出力軸42aと駆動軸22と、の間に設けられている。具体的には、減速器40は、出力軸42aと駆動軸22の間に設けられた第1減速器42bである。このような構成とすることにより、出力軸42aが延設された一方向側(本実施形態では下側)に第1減速器42bを配置することができるため、駆動部Aを小型化することができる。
【0045】
第1減速器42bは、出力軸42aと交差する方向の回転軸43bと、回転軸43bの下側に一体回転可能に設けられたギヤ44aと、回転軸43bの上側に一体回転可能に設けられたウォームよりなるギヤ44bと、駆動軸22に一体回転可能に設けられ回転軸43bのギヤ44aに噛合するウォームホイールよりなる第1ギヤ42cと、を有している。
【0046】
従って、モータ21を駆動すると、出力軸42aの回転動力がギヤ43aとギヤ44bにより、減速して回転軸43bに伝達される。更に、回転軸43bの回転動力がギヤ44aと第1ギヤ42cにより、減速して駆動軸22に伝達される。
すなわち、第1減速器42bは、出力軸42aの回転動力を2段階に減速して駆動軸22に伝達する。駆動軸22の回転は2段階の減速によって十分減速されるため、左右一対の揺動部材32aを適した速度で動作させることができる。
【0047】
[制御部の構成]
図7は、本発明の一実施形態に係る頭部リフレッシュ装置1のブロック図である。図7に示すとおり、制御部9は、駆動部A、給排気装置10、記憶部13、コントローラ14、目元装置80と電気的に接続されている。制御部9は、筐体2の内部に設けられている。記憶部13とコントローラ14については後述する。制御部9は、駆動部Aと給排気装置10の駆動を制御する。使用者がコントローラ14を操作することで、駆動部Aや給排気装置10を制御(各エアセル11の駆動を制御)させてリフレッシュ動作Cを実行することができる。なお、各エアセル11の駆動は、それぞれ独立して制御することができる。
【0048】
[記憶部の構成]
記憶部13には、リフレッシュ装置本体20や給排気装置10が使用者の頭部及び/又は首部を順次刺激するリフレッシュ動作Cが記憶されている。リフレッシュ動作Cは、左右一対の揺動部材32aや各エアセル11が定められた順序に従って複数の動作を行う動作ブロックが複数種類組み合わされて構成されている。組み合わされた複数の動作ブロックが定められた順序に従って実行することでリフレッシュ動作Cが実行される。
リフレッシュ動作Cは、左右一対の揺動部材32aや各エアセル11が使用者の頭部及び/又は首部を順次刺激するようにあらかじめプログラムされている。なお、頭部リフレッシュ装置1に通信部(図示せず)を設け、通信部(図示せず)を介して、インターネット上(例えば、サーバ(図示せず))から新たなリフレッシュ動作Cをダウンロードし、記憶部13に記憶するように構成してもよい。
【0049】
[リフレッシュ動作]
リフレッシュ動作Cは、使用者の頭部及び/又は首部に対して刺激を与える動作である。なお、本明細書においては、複数のリフレッシュ動作Cがあるため、それぞれリフレッシュ動作C1~C3として説明する。
リフレッシュ動作C1について説明する。
例えば、まず、左右一対の第6エアセル11fを駆動させて使用者の首部を挟持する。その状態で、左右一対の揺動部材32aを駆動させつつ、第1エアセル11a、第2エアセル11b、第4エアセル11d、第5エアセル11eを駆動させる。より詳しくは、左右一対の揺動部材32aを駆動させつつ、第1エアセル11aと第4エアセル11dの膨張収縮と第2エアセル11bと第5エアセル11eの膨張収縮とを所定の時間間隔をあけて交互に繰り返す。そうすることで、頭部の上側と下側を交互に刺激をすることができる。
つまり、第1刺激部材31a、31dと第2刺激部材31b、31dと揺動部材32aとを組み合わせた多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる。また、第1刺激部材31a、31dと第2刺激部材31b、31dとによる刺激を与えた状態から更に揺動部材32aによる刺激を使用者の頭部に対して行うことができる。そうすることで、まるでマッサージ師など人の手で頭部を刺激されているかのような体感を得ることができる。
【0050】
また、左右一対の揺動部材32aを駆動させつつ、第1エアセル11aと第2エアセル11bの膨張収縮と、第4エアセル11dと第5エアセル11eの膨張収縮とを所定の時間間隔をあけて交互に繰り返す。そうすることで、第1刺激部材31a、31dによる蟀谷付近への刺激と、第2刺激部材31b、31dによる顎関節付近への刺激に加え、揺動部材32aの揺動による刺激を更にすることができる。つまり、第1刺激部材31a、31dと第2刺激部材31b、31dと揺動部材32aとを組み合わせた多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる。また、第1刺激部材31a、31dと第2刺激部材31b、31dとによる刺激を与えた状態から更に揺動部材32aによる刺激を使用者の頭部に対して行うことができる。そうすることで、まるでマッサージ師など人の手で頭部を刺激されているかのような体感を得ることができる。
【0051】
また、上記の各リフレッシュ動作C1に、第3エアセル11gの駆動を組み合わせてもよい。そうすることで、使用者の頭部を上側からも刺激することもできる。更に、目元装置80の駆動を組み合わせてもよい。そうすることで、使用者の眼部に対しても刺激を与えることができる。
つまり、複数の刺激部材による多様なリフレッシュ動作C1を実現することができる。
なお、リフレッシュ動作C1は一例であり、これには限られない。
【0052】
[他の実施形態]
図10は、本発明の他の実施形態に係るリフレッシュ装置本体20を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。図11は、本発明の他の実施形態に係る左側に位置する揺動部材32bを示す図であり、(a)は右方向から見た側面図であり、(b)は左方向から見た側面図であり、(c)は斜視図である。図12は、本発明の他の実施形態に係る目元押圧部材31cを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は目元押圧部材31cの第1支持部330を示す正面図である。図13は、本発明の他の実施形態に係る目元装置80を示す図であり、(a)は背面図であり、(b)は目元装置80を頭部リフレッシュ装置1に装着した状態を示す斜視図である。図14は、本発明の他の実施形態に係る頭部リフレッシュ装置1のブロック図である。
なお、基本的な構造は本発明の一実施形態と同じであるため、以下では、本発明の一実施形態と相違している構成について説明するものとする。
【0053】
[リフレッシュ装置本体の構成]
図10に示すとおり、リフレッシュ装置本体20は、左右で対をなす揺動部材32a、32bと、左右で対をなす揺動部材32a、32bを少なくとも使用者の頭部の側面に沿う方向の成分を有する方向に駆動させるための駆動部Aと、から構成されている。駆動部Aは、本発明の一実施形態とは異なり、左側に位置している。
左右で対をなす揺動部材32a、32bは、駆動部Aの駆動軸22に対して取り付けられている。なお、図10は、揺動部材32aと揺動部材32bの構成の違いをわかりやすくするために揺動部材32aを駆動軸22に対して右側に取り付け、揺動部材32bを駆動軸22に対して左側に取り付けたリフレッシュ装置本体20を示している。揺動部材32a、32bは、左右で異なる形状を有している。また、駆動軸22に対して取り付けられる揺動部材32a、32bは一例であり、揺動部材32bを左右一対取り付けてもよい。揺動部材32bを左右一対取り付ける場合には、左側に位置する揺動部材32bに取り付けられた各刺激部材と、右側に位置する揺動部材32bに取り付けられた各刺激部材とが、互いに対向するように取り付けられる。
右側に位置する揺動部材32aは、本発明の一実施形態に係る揺動部材32aと同じ構成のため、説明を省略する。左側に位置する揺動部材32bの詳細については、後述する。
【0054】
リフレッシュ装置本体20は、筐体2の開口Kに取り付けられている。具体的には、筐体2の開口Kの左内側に取り付けられた金属製の板状の部材に対して、駆動部A(より詳しくは減速器40)がネジ止めして取り付けられている。また、筐体2の開口Kの右内側に取り付けられた金属製の板状の部材に対して、ベアリング29を介して駆動軸22の一端が取り付けられている。
【0055】
[揺動部材の構成]
図11は、本発明の他の実施形態に係る左側に位置する揺動部材32bを示す図であり、(a)は右方向から見た側面図であり、(b)は左方向から見た側面図であり、(c)は斜視図である。
図11に示すとおり、本発明の一実施形態に係る揺動部材32aとの違いは、使用者の眼部周辺を刺激する目元押圧部材31cが揺動部材32bに取り付けられていることである。
【0056】
揺動部材32bは、側面視で略コの字型の金属製の板状の部材である。揺動部材32bの左右方向の左側(使用者の頭部と対向しない面)には、揺動部材32bの揺動方向を規制するためのリンク部材34bが取り付けられている。揺動部材32bの左右方向の右側(使用者の頭側面と対向する面)には、第4エアセル11dと、第5エアセル11eと、第7エアセル11cと、目元押圧部材31cと、第1刺激部材31dと、第2刺激部材31eと、がそれぞれ取り付けられている。なお、リンク部材34bとリンク部材34aとの違いは、湾曲しているかどうかであるため、説明を省略する。また、第1刺激部材31dは第1刺激部材31aと同じ構成であり、第2刺激部材31eは第2刺激部材31bと同じ構成であり、第4エアセル11dは第1エアセル11aと同じ構成であり、第5エアセル11eは第2エアセル11dと同じ構成であるため、説明を省略する。目元押圧部材31cと、第7エアセル11cについては、後述する。
【0057】
揺動部材32bの下側には、偏心カム25が取り付けられている。具体的には、揺動部材32bの下側には、偏心カム25を取り付けるための孔(図示せず)が設けられている。取付部31gに偏心カム25を取り付けた状態で、孔(図示せず)に偏心カム25を挿通させ、揺動部材32bと取付部31gとをネジ止めする。なお、取付部31gの内側(左右方向左側)には、ベアリング(図示せず)が取り付けられている。そうすることで、揺動部材32bを、偏心カム25を介して上下方向成分と前後方向成分を有する方向に揺動するように駆動軸22に対して取り付けることができる。
【0058】
なお、偏心カム25の代わりに偏角カムを使用してもよく、偏心偏角カムを使用してもよい。偏心カム25の代わりに、偏角カムや偏心偏角カムを使用する場合には、リンク部材34aは、左右方向成分を有する方向にも揺動することができるボールジョイントで構成することが望ましい。そうすることで、偏角カムや偏心偏角カムによる左右方向の揺動方向の規制をすることができる。
【0059】
揺動部材32bには、揺動部材32bの中央に位置する第1刺激部材31dと、揺動部材32bの下側に位置する第2刺激部材31eと、揺動部材32bの上側に位置する目元押圧部材31cと、が取り付けられている。揺動部材32bと第1刺激部材31dとの間には、第1刺激部材31を左右方向に揺動させるための第4エアセル11dが取り付けられている。揺動部材32bと第2刺激部材31eとの間には、第2刺激部材31eを左右方向に揺動させるための第5エアセル11eが取り付けられている。揺動部材32bと目元押圧部材31cとの間には、目元押圧部材31cを左右方向に揺動させるための第7エアセル11cが取り付けられている。揺動部材32bには、複数(本実施例においては、3つ)の孔F6が設けられている。第4エアセル11dは、第4エアセル11dの給排気口を揺動部材32bの孔F6に挿通(右方向から左方向に向かって)させることで揺動部材32bに対して取り付けられている。第5エアセル11eは、第5エアセル11eの給排気口を揺動部材32bの孔F6に挿通(右方向から左方向に向かって)させることで揺動部材32bに対して取り付けられている。第7エアセル11cは、第7エアセル11cの給排気口を揺動部材32bの孔F6に挿通(右方向から左方向に向かって)させることで揺動部材32bに対して取り付けられている。
【0060】
[第7エアセルの構成]
第7エアセル11cは、目元押圧部材31cを揺動させるためのものである。第7エアセル11cは、前後方向の後側を支点として膨張収縮するように揺動部材32bに対して取り付けられている。具体的には、第7エアセル11cの後側は、揺動部材32bに対して目元押圧部材31cの孔F4(図12(b)参照)に挿通された第3軸33cが取り付けられた付近にネジ止めされている。
つまり、第7エアセル11cは、揺動部材32bと目元押圧部材31cとの間に位置している。第7エアセル11cを膨張させることにより、目元押圧部材31cを使用者の目元へ当接させ、使用者の眼部周辺を刺激することができる。
【0061】
[目元押圧部材の構成]
図12は、本発明の他の実施形態に係る目元押圧部材31cを示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は目元押圧部材31cの第1支持部330を示す正面図である。
図12に示すとおり、目元押圧部材31cは、第1支持部330と刺激部本体331と突起332とから構成されている。
第1支持部330は、左右方向の右側から左側(他端側から一端側)に向かって屈曲したくの字型となっている。第1支持部330の一端側は、二股に分かれており、凹部が形成されている。二股に分かれた第1支持部330の先端には、孔F3が設けられている。孔F3に刺激部本体331を嵌め込むことで、刺激部本体331を第1支持部330の孔F3を支点に揺動させることができる。
【0062】
刺激部本体331は、平面視で略三角形をなしている。略三角形の底面側(使用者の頭部と対向する面)には、突起332が複数(本実施例においては、所定の間隔をあけて4つ)設けられている。突起332を複数設けることで、使用者の頭部(より詳しくは目元(目頭、目尻))の複数の箇所を同時に刺激することができる。突起332は、中央部が盛り上がった凸状の形状をなしている。突起332の形状については一例であり、この限りではない。例えば、より先端を尖らしてピンポイントで刺激を与えるような形状にしてもよい。
刺激部本体331の上下には、刺激部本体331を第1支持部330に対して支持させるための突起331aが設けられている。上下に設けられた突起331aを第1支持部330に設けられた孔F3に挿通させることで、刺激部本体331を第1支持部330の孔F3を支点に揺動させることができる。
【0063】
図13は、本発明の他の実施形態に係る目元装置80を示す図であり、(a)は背面図であり、(b)は目元装置80を頭部リフレッシュ装置1に装着した状態を示す斜視図である。図14は、本発明の他の実施形態に係る頭部リフレッシュ装置1のブロック図である。本発明の一実施形態に係る目元装置80との違いは、目元装置80の筐体2への取付方法と、眼部周辺を刺激する方法である。
目元装置80の左右両側には、伸縮性を有するバンド80eが取り付けられている。バンド80eの先端には、面ファスナーが取り付けられている。バンド80eを使用者の頭部に巻き付けて面ファスナーで止めることで、目元装置80を固定することができる。また、取付方法は一例であり、これには限られない。例えば、面ファスナーのオス又はメスを筐体2に取り付け、バンド80eと筐体2とを固定する方法であってもよい。
【0064】
目元装置80には、眼部周辺を刺激する刺激部が複数設けられている。
1つは、目元装置80全体に設けられたヒータ80dである。ヒータ80dにより、使用者の眼部周辺を全体的に温めることができる。眼部周辺を温めることにより、血行の促進を図ることができる。
1つは、目元エアセル80bである。目元エアセル80bは、正面視でいわゆるドーナツ型の形状をなしている。つまり、目元エアセル80bは、眼球部分には当接せず、眼球の周辺(眼部周辺)に対して刺激を与えることができるようになっている。目元エアセル80bをドーナツ型とすることで、目元エアセル80bを膨張収縮させた際、使用者の眼部周辺を刺激することができる。使用者の眼部周辺を刺激することにより、血行の促進を図ることができる。なお、目元エアセル80bは、左右独立して膨張収縮することができるようになっていてもよい。左右独立して膨張収縮させることで、刺激のバリエーションを増やすことができる。
1つは、送風である。目元エアセル80bはドーナツ型の形状となっているため、中央には空間が形成されている。この空間に送風管80g(より詳しくは、送風管80gの先端に取り付けられた複数の孔を有する部材80f)を配置する。そうすることで、例えば、ヒータ80dにより使用者の眼部周辺を全体的に温めた後に送風管80gからエアを送風することで、使用者の眼球部分を中心にエアによる刺激をしつつ、使用者の眼部周辺も刺激(温刺激と冷刺激)することができる。
【0065】
[制御部の構成]
図14は、本発明の他の実施形態に係る頭部リフレッシュ装置1を椅子Qに取り付けた状態における全体のブロック図である。図14に示すとおり、制御部9は、駆動部A、給排気装置10、記憶部13、コントローラ14、目元装置80、昇降機構Mと電気的に接続されている。制御部9は、筐体2の内部に設けられている。制御部9は、駆動部Aと給排気装置10と目元装置80と昇降機構Mの駆動を制御する。使用者がコントローラ14を操作することで、駆動部Aを駆動させる(より詳しくは、揺動部材32a、32bを駆動させる)ことができる。使用者がコントローラ14を操作することで、給排気装置10を駆動させる(より詳しくは、各エアセル11(11a~11g、a1~a4)を駆動させる)ことができる。使用者がコントローラ14を操作することで、目元装置80を駆動させる(より詳しくは、目元エアセル80b、ヒータ80d、送風管80gを駆動させる)ことができる。使用者がコントローラ14を操作することで、昇降機構Mを駆動させることができる。なお、各エアセル11の駆動は、それぞれ独立して制御することができる。
【0066】
[リフレッシュ動作]
リフレッシュ動作C2は、使用者の頭部に対して刺激を与える動作である。本発明の一実施形態に係るリフレッシュ動作C1との違いは、目元押圧部材31cの駆動を組み合わせたことである。
例えば、まず、左右一対の第6エアセル11fを駆動させて使用者の首部を挟持する。その状態で、左右一対の揺動部材32a、32bを駆動させつつ、第1エアセル11a、第2エアセル11b、第4エアセル11d、第5エアセル11eを駆動させる。より詳しくは、左右一対の揺動部材32a、32bを駆動させつつ、第1エアセル11aと第4エアセル11dの膨張収縮と第2エアセル11bと第5エアセル11eの膨張収縮とを所定の時間間隔をあけて交互に繰り返す。このとき、第7エアセル11cを駆動させ、目元押圧部材31cを使用者の眼部周辺に当接させる。そうすることで、頭部を第1刺激部材31a、31dと第2刺激部材31b、31eによる刺激を行いつつ、揺動部材32a、32bの駆動による刺激と、使用者の眼部周辺を刺激することができる。つまり、まるでマッサージ師など人の手で頭部を刺激されているかのような体感を得ることができる。
【0067】
また、左右一対の揺動部材32a、32bを駆動させつつ、第1エアセル11aと第2エアセル11bの膨張収縮と、第4エアセル11dと第5エアセル11eの膨張収縮とを所定の時間間隔をあけて交互に繰り返す。このとき、第7エアセル11cを駆動させ、目元押圧部材31cを使用者の眼部周辺に当接させる。そうすることで、第1刺激部材31a、31dによる蟀谷付近への刺激と、第2刺激部材31b、31dによる顎関節付近への刺激に加え、揺動部材32a、32bによる刺激を更にすることができる。つまり、まるでマッサージ師など人の手で頭部を刺激されているかのような体感を得ることができる。
【0068】
また、上記の各リフレッシュ動作C2に、第3エアセル11gの駆動を組み合わせてもよい。そうすることで、使用者の頭部を上側からも刺激することもできる。つまり、複数の刺激部材による多様なリフレッシュ動作C2を実現することができる。
なお、リフレッシュ動作C2は一例であり、これには限られない。
また、左右の揺動部材32aどうし、又は、左右の揺動部材32a、32bを駆動し、使用者の頭部の側部に密着させた状態で、各エアセル11a、11b、11d、11eを駆動させて、使用者の頭部を刺激してもよい。
なお、リフレッシュ動作は一例であり、左右の揺動部材32aどうし、又は、左右の揺動部材32a、32bと、各エアセル11a~11hとの組合せによるものであってもよいし、左右の揺動部材32aどうし、又は、左右の揺動部材32a、32bの単独動作であってもよいし、各エアセル11a~11hの単独動作であってもよい。
【0069】
図15は、本発明の他の実施形態に係る図であり、(a)は斜視図であり、(b)はR1を拡大した側面図である。図16は、本発明の他の実施形態に係る図であり、(a)は斜視図であり、(b)はR1を拡大した側面図である。頭部リフレッシュ装置1の構成については、図1図8図13と同じであるため、説明を省略する。
【0070】
図15図16に示すとおり、本発明の他の実施形態における頭部リフレッシュ装置1は、使用者が着座する座部53と背凭れ部52と座部53を支持する基台51とから構成された椅子Qに昇降自在に取り付けられている。
基台51は、軸51aと軸51aが取り付けられた台座51bとからなる。台座51bは、四角形の形状となっている。軸51aは、台座51bの中心に設けられている。具体的には、軸51aの一端は台座51bに取り付けられおり、台座51bから上方に向かって突出して設けられている。軸51aの他端は、座部53の底面に取り付けられている。
【0071】
座部53は、正面視で凹型の形状となっている。座部53の左右両側には、上方に向かって立設された壁部53aが設けられている。壁部53aの使用者と対向する面には、座部53に着座した使用者の大腿部の側部を刺激する大腿エアセルa3が左右一対設けられている。座部53の着座面には、使用者の臀部を刺激する臀部エアセルa4が左右一対設けられている。大腿エアセルa3と臀部エアセルa4の駆動は、制御部9により制御される。なお、大腿エアセルa3と臀部エアセルa4は、それぞれ左右独立して制御されることが好ましい。
【0072】
背凭れ部52は、正面視で長方形の形状となっている。背凭れ部52の中央には、2本のガイドレール50が設けられている。ガイドレール50に頭部リフレッシュ装置1が昇降自在となるように取り付けられている。背凭れ部52には、複数のエアセルが左右一対となって設けられている。1つは、使用者の背を刺激する背エアセルa1であり、もう1つは、使用者の腰を刺激する腰エアセルa2である。背エアセルa1と腰エアセルa2の駆動は、制御部9により制御される。なお、背エアセルa1と腰エアセルa2は、それぞれ左右独立して制御されることが好ましい。エアセルの配置や個数については一例であり、これには限られない。また、背凭れ部52は座部53に対してリクライニング自在な構成となっていてもよい。
【0073】
図15に示すとおり、頭部リフレッシュ装置1は、頭部リフレッシュ装置1の後部に設けられた昇降機構Mにより、背凭れ部52に設けられたガイドレール50に沿って上下に昇降することができる。昇降機構Mの駆動は、制御部9により制御される。昇降機構Mは、ガイドレール50内を転動するガイドローラ50aと、ガイドローラ50aを駆動するためのモータ(図示せず)とにより構成されている。昇降機構Mを駆動させることで、使用者の座高にあった高さに頭部リフレッシュ装置1を移動させることができる。
【0074】
図16の椅子Qの構成と、図15の椅子Qの構成は、基本的には同じ構成であるため、構成の異なる背凭れ部52と頭部リフレッシュ装置1について説明するものとし、他の構成については説明を省略する。なお、図16図15の主な構成上の違いは、背凭れ部52に対する頭部リフレッシュ装置1の取付方法である。
【0075】
図16に示すとおり、背凭れ部52は、正面視で長方形の形状となっている。背凭れ部52の上側には、2本の溝50dが設けられている。溝50dに頭部リフレッシュ装置1(より詳しくは、頭部リフレッシュ装置1の下部に設けられた軸50c)が昇降自在となるように取り付けられている。
背凭れ部52には、複数のエアセルが左右一対となって設けられている。1つは、使用者の背を刺激する背エアセルa1であり、もう1つは、使用者の腰を刺激する腰エアセルa2である。背エアセルa1と腰エアセルa2の駆動は、制御部9により制御される。なお、背エアセルa1と腰エアセルa2は、それぞれ左右独立して制御されることが好ましい。エアセルの配置や個数については一例であり、これには限られない。また、背凭れ部52は座部53に対してリクライニング自在な構成となっていてもよい。
【0076】
図16に示すとおり、頭部リフレッシュ装置1は、頭部リフレッシュ装置1の下部に設けられた昇降機構Mにより、背凭れ部52に設けられた溝50dに沿って上下に昇降することができる。昇降機構Mの駆動は、制御部9により制御される。昇降機構Mは、頭部リフレッシュ装置1の下部に設けられた軸50cと、溝50d内を転動するガイドローラ50bと、ガイドローラ50bを駆動するためのモータ(図示せず)とにより構成されている。昇降機構Mを駆動させることで、使用者の座高にあった高さに頭部リフレッシュ装置1を移動させることができる。
【0077】
なお、実施例においては、頭部リフレッシュ装置1が昇降機構Mにより自動で移動する場合について説明したが、手動で移動できるようになっていてもよい。例えば、自動車のシートに取り付けられるヘッドレストの構造を採用してもよい。具体的には、軸50cの所定間隔の切欠きを設け、溝50dの上端(頭部リフレッシュ装置1側)に、軸50cに設けられた切欠きと噛合する歯を設ける。切欠きと歯とが噛合することで、頭部リフレッシュ装置1を任意の高さに調整することができる。なお、構造については一例であり、この限りではない。例えば、ラックピニオン構造など、頭部リフレッシュ装置1の位置を背凭れ部52に対して調整することができる構造であればよい。
【0078】
図15図16における他の実施形態は、背凭れ部52と座部53を有する椅子Qに頭部リフレッシュ装置1を取り付けたものであるが、背凭れ部52は座部53に対してリクライニング自在に取り付けられていてもよい。また、椅子Qにフットレスト(図示せず)を設けてもよい。また、背凭れ部52内にマッサージ機構(図示せず)が取り付けられたいわゆるマッサージ機に対して、頭部リフレッシュ装置1を取り付けたものであってよい。
【0079】
[リフレッシュ動作]
リフレッシュ動作C3は、使用者の頭部及び/又は首部に対して刺激を与える動作である。本発明の一実施形態に係るリフレッシュ動作C1との違いは、頭部リフレッシュ装置1の昇降と、背エアセルa1、腰エアセルa2の駆動と、を組み合わせたことである。なお、頭部リフレッシュ装置1の動作は、リフレッシュ動作C1、C2における動作内容と同じであるため、説明を省略する。
【0080】
例えば、頭部リフレッシュ装置1により、使用者の頭部を保持した状態で、昇降機構Mを駆動し、頭部リフレッシュ装置1を上昇させる。頭部リフレッシュ装置1を上昇させることで、使用者の首部を伸ばすストレッチをすることができる。その状態から、背エアセルa1又は腰エアセルa2を膨脹させる。そうすることで、使用者の首部を伸ばすだけではなく、使用者の上半身を反らすことができるため、首部と上半身のストレッチを同時に行うことができる。
つまり、まるでマッサージ師など人の手で頭部を持ち上げられることにより、首部を伸ばすストレッチをすることができる。また、背エアセルa1又は腰エアセルa2の膨張と組み合わせることで、首部を伸ばすストレッチと上半身を反らすストレッチを同時にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、簡単な構造で多様なリフレッシュ動作を使用者の頭部に対して行うことができる頭部リフレッシュ装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
2 筐体
10a 壁面
11f エアセル
20 リフレッシュ装置本体
22 駆動軸
25 偏心カム
32a 揺動部材
A 駆動部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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図15
図16