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特許7572081情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20241016BHJP
【FI】
G06Q30/0241
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023120923
(22)【出願日】2023-07-25
(62)【分割の表示】P 2019018045の分割
【原出願日】2019-02-04
(65)【公開番号】P2023129591
(43)【公開日】2023-09-14
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】518160001
【氏名又は名称】トレードログ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】藤田 誠広
(72)【発明者】
【氏名】中村 雅弘
【審査官】板垣 有紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-028762(JP,A)
【文献】デジタルマーケティング年鑑 2016,第1版,日本,株式会社宣伝会議,2016年02月02日,pp. 194-195,ISBN: 978-4-88335-349-1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品またはサービスを購入する第1のユーザに、ブロックチェーン上で広告主別の有価価値情報を付与し、
前記第1のユーザから第2のユーザに、前記有価価値情報の一部をブロックチェーン上で付与させ、
前記第2のユーザの端末装置を通じて、前記第1のユーザから付与された前記有価価値情報の一部の使用請求、前記有価価値情報に対応する広告主、及び前記有価価値情報の一部を使用可能な前記広告主に対応するエンティティを取得し、
取得した前記エンティティで、前記第2のユーザに付与された前記有価価値情報の一部の使用処理を実行し、
前記エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの、前記エンティティから発行される前記有価価値情報とは異なる仮想コインをブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行する
処理をコンピュータに実行させる情報処理方法。
【請求項2】
前記コミュニティごとに、参加者が保有した前記仮想コインの数、または前記仮想コインが発行された総数を取得し、
前記コミュニティごとに、取得した前記参加者が保有した仮想コインの数、または前記仮想コインが発行された総数を一覧に出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記有価価値情報を使用することが可能なエンティティによる公式認定情報を取得し、
取得した前記公式認定情報を前記コミュニティに対応付けて記憶する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記コミュニティごとの仮想コインが、前記コミュニティに対応するエンティティにより公式認定された場合、前記エンティティから発行される有価価値情報と、前記仮想コインとの交換処理を所定の交換基準により実行する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
商品またはサービスを購入する第1のユーザに、ブロックチェーン上で広告主別の有価価値情報を付与し、
前記第1のユーザから第2のユーザに、前記有価価値情報の一部をブロックチェーン上で付与させ、
前記第2のユーザの端末装置を通じて、前記第1のユーザから付与された前記有価価値情報の一部の使用請求、前記有価価値情報に対応する広告主、及び前記有価価値情報の一部を使用可能な前記広告主に対応するエンティティを取得し、
取得した前記エンティティで、前記第2のユーザに付与された前記有価価値情報の一部の使用処理を実行し、
前記エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの、前記エンティティから発行される前記有価価値情報とは異なる仮想コインをブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項6】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
商品またはサービスを購入する第1のユーザに、ブロックチェーン上で広告主別の有価価値情報を付与し、
前記第1のユーザから第2のユーザに、前記有価価値情報の一部をブロックチェーン上で付与させ、
前記第2のユーザの端末装置を通じて、前記第1のユーザから付与された前記有価価値情報の一部の使用請求、前記有価価値情報に対応する広告主、及び前記有価価値情報の一部を使用可能な前記広告主に対応するエンティティを取得し、
取得した前記エンティティで、前記第2のユーザに付与された前記有価価値情報の一部の使用処理を実行し、
前記エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの、前記エンティティから発行される前記有価価値情報とは異なる仮想コインをブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行する
情報処理装置。
【請求項7】
商品またはサービスを購入する第1のユーザに、ブロックチェーン上で広告主別の有価価値情報を付与し、
前記第1のユーザから第2のユーザに、前記有価価値情報の一部をブロックチェーン上で付与させ、
前記第2のユーザの端末装置を通じて、前記第1のユーザから付与された前記有価価値情報の一部の使用請求、前記有価価値情報に対応する広告主、及び前記有価価値情報の一部を使用可能な前記広告主に対応するエンティティを取得し、
取得した前記エンティティで、前記第2のユーザに付与された前記有価価値情報の一部の使用処理を実行し、
前記エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの、前記エンティティから発行される前記有価価値情報とは異なる仮想コインをブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行し、
前記コミュニティごとの仮想コインが、前記コミュニティに対応するエンティティにより公式認定された場合、前記エンティティから発行される有価価値情報と、前記仮想コインとの交換処理を所定の交換基準により実行する
処理をコンピュータに実行させる情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広告主が利用者端末の位置情報に基づいて広告情報を利用者に配信し、配信された広告を見た利用者にポイントを付与する広告配信システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-219707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、広告で宣伝された商品またはサービスを広告接触者の中で積極的に購入する利用者は相対的に少ないため費用対効果が悪い、広告を元にしたクチコミ経路をトラッキングできない、また成果報酬型アフィリエイト広告についてもアフィリエイターは多くの商品を取り扱うので個々の商品について丁寧な説明が行われる訳ではない、といういくつかの問題がある。
【0005】
一つの側面では、商品またはサービスの販売を促進することが可能な情報処理方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの側面に係る情報処理方法は、商品またはサービスを購入する第1のユーザに、ブロックチェーン上で広告主別の有価価値情報を付与し、前記第1のユーザから第2のユーザに、前記有価価値情報の一部をブロックチェーン上で付与させ、前記第2のユーザの端末装置を通じて、前記第1のユーザから付与された前記有価価値情報の一部の使用請求、前記有価価値情報に対応する広告主、及び前記有価価値情報の一部を使用可能な前記広告主に対応するエンティティを取得し、取得した前記エンティティで、前記第2のユーザに付与された前記有価価値情報の一部の使用処理を実行し、前記エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの、前記エンティティから発行される前記有価価値情報とは異なる仮想コインをブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、商品またはサービスの販売を促進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】有価価値情報の発行及び使用のシステムの概要を示す説明図である。
図2】サーバの構成例を示すブロック図である。
図3】広告主DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4】ユーザDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図5】エンティティDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図6】付与管理DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図7】決済管理DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図8】広告主端末の構成例を示すブロック図である。
図9】ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
図10】エンティティ端末の構成例を示すブロック図である。
図11】仮想コインの付与処理の動作を説明する説明図である。
図12】広告主ごとの仮想コインを第1のユーザに付与する際の処理手順を示すフローチャートである。
図13】広告主ごとの仮想コインを第1のユーザに付与する際の処理手順を示すフローチャートである。
図14】ウォレットアドレスの生成のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
図15】第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与する際の処理手順を示すフローチャートである。
図16】第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与する際の処理手順を示すフローチャートである。
図17】第2のユーザが仮想コインを使用する動作を説明する説明図である。
図18】第2のユーザが仮想コインを使用する際の処理手順を示すフローチャートである。
図19】ユーザが保有した仮想コイン数を一覧画面で表示するイメージ図である。
図20】実施形態3のサーバの構成例を示すブロック図である。
図21】被評価者DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図22】評価履歴DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図23】仮想コイン数でスタッフを評価する動作を説明する説明図である。
図24】仮想コイン数でエンティティのスタッフを評価するイメージ図である。
図25】仮想コイン数でスタッフを評価する際の処理手順を示すフローチャートである。
図26】実施形態4のサーバの構成例を示すブロック図である。
図27】注文DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図28】仮想コイン数でエンティティのメニューまたはサービスを評価する動作を説明する説明図である。
図29】仮想コイン数でエンティティのメニューまたはサービスを評価するイメージ図である。
図30】仮想コイン数でメニューまたはサービスを評価する際の処理手順を示すフローチャートである。
図31】第1のユーザの決済データを広告主宛に出力する動作を説明する説明図である。
図32】第1のユーザの決済データを広告主宛に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。
図33】実施形態6のサーバの構成例を示すブロック図である。
図34】コミュニティDBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図35】参加者DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図36】発行履歴DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図37】ブロックチェーン上でコミュニティから参加者へ仮想コインを発行する動作を説明する説明図である。
図38】ブロックチェーン上でコミュニティから参加者へ仮想コインを発行する際の処理手順を示すフローチャートである。
図39】コミュニティごとの仮想コインがエンティティにより公式認定される際の処理手順を示すフローチャートである。
図40】非公式仮想コインと公式仮想コインとを交換する際の処理手順を示すフローチャートである。
図41】エンティティごとに参加者が保有した仮想コイン数の一覧画面のイメージ図である。
図42】エンティティごとに参加者が保有した仮想コイン数及び総発行済コイン数を取得する際の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0010】
(実施形態1)
実施形態1は、有価価値情報の一部を第1のユーザから第2のユーザに付与する形態に関する。図1は、有価価値情報の発行及び使用のシステムの概要を示す説明図である。有価価値情報は、仮想コイン、クーポン及びポイント等エンティティで使用することが可能な価値に係る情報である。エンティティは、例えばレストラン、店舗、EC(Electronic Commerce)サイト、直営店、サービス施設、スポーツ施設、行政施設、または各広告主独自の顧客接点(例えば、企業が主催するイベントの実施会場等)等であっても良い。なお、以下では、仮想コインの例でシステムの処理流れを説明するが、他の形式の有価価値情報が利用される場合、仮想コインを利用するシステム処理の流れと同様である。本実施形態のシステムは、情報処理装置1、ブロックチェーン2、情報処理端末3、情報処理端末4及び情報処理端末5を含み、各装置はインターネット等のネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0011】
本実施形態のシステムは、広告の費用を削減するため、広告主から直接的に仮想コインを、第1のユーザとして例えば商品またはサービスの購入力の強いインフルエンサーに付与する。第1のユーザは広告主から取得された仮想コインの一部を友人、家族、同僚およびSNSなどWeb記事の閲覧者等、第2のユーザに贈与する。第2のユーザがインフルエンサーから取得した仮想コインを、該広告主に対応するエンティティで使用する。これにより、テレビ若しくはラジオで流れる広告、新聞・雑誌に掲載されている広告、またはインターネットに掲載されているバナー広告・リスティング広告・アフィリエイト広告等、従来型の広告を経由せずに、商品またはサービスの販売を促進することができる。なお、広告主は個人か法人かを問わず、また複数の広告主が共同で仮想コインを発行しても良い。
【0012】
情報処理装置1は、広告主、該広告主に対応するエンティティに関する情報、商品またはサービスを購入する第1のユーザに関する情報、第1のユーザが仮想コインを付与する対象者となる第2のユーザに関する情報等、種々の情報に対する処理、記憶及び送受信を行う情報処理装置である。情報処理装置1は、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータ等である。本実施形態において、情報処理装置1はサーバ装置であるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。
【0013】
ブロックチェーン2は、複数のノードにより構成され、分散型台帳技術又は分散型ネットワークである。ブロックチェーン2は、ブロックと呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、鎖のように連結していくことによりデータを保管する。ブロックチェーン2は、ピアツーピア(Peer to Peer)ネットワークと分散型タイムスタンプサーバーの使用により自律的に管理される。鎖状に保存することによって、ブロック内のデータを一度記憶した場合、該データを遡及的に変更することが難しい。なお、ブロックチェーン2は、パブリック型、プライベート型、コンソーシアム型のいずれであっても良い。データの単位はブロックではなく個々のトランザクションであっても良い。また、データの保存は鎖状以外にも有向非巡回グラフなどの保存形式であっても良い。
【0014】
情報処理端末3は、広告主に関する情報の送信、第1のユーザの選択の受付、仮想コインを使用することが可能なエンティティの選択の受付、ブロックチェーン経由で第1のユーザに仮想コインの付与等を行う端末装置である。情報処理端末3は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ(Apple Watch:登録商標)等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末3を広告主端末3と読み替える。
【0015】
情報処理端末4は、情報処理端末4a及び情報処理端末4bを含む。情報処理端末4aは、第1のユーザに関する情報の送信、ブロックチェーン経由で広告主から仮想コインの取得、第2のユーザの選択の受付、ブロックチェーン経由で第2のユーザに仮想コインの付与等を行う端末装置である。情報処理端末4bは、第2のユーザに関する情報の送信、ブロックチェーン経由で第1のユーザから仮想コインの取得、取得した仮想コインの決済等を行う端末装置である。
【0016】
情報処理端末4a及び情報処理端末4bは、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末4aをユーザ端末4aと読み替え、情報処理端末4bをユーザ端末4bと読み替える。
【0017】
情報処理端末5は、エンティティに関する情報の送信、第1のユーザまたは第2のユーザによる仮想コインの使用処理等を行う端末装置である。情報処理端末5は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末5をエンティティ端末5と読み替える。
【0018】
続けて、ブロックチェーン上で第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与し、第2のユーザに付与された仮想コインを使用する処理の流れを説明する。なお、サーバ1、広告主端末3、ユーザ端末4a、4b、及びエンティティ端末5は、ブロックチェーン2のノードであっても良い。広告主端末3は、広告主から発行された仮想コインを使用することが可能なエンティティの登録情報を受け付ける。なお、広告主ごとに複数のエンティティを登録することができる。例えば、広告主1に対し、エンティティA、エンティティB及びエンティティCが登録された場合、ユーザは該広告主から発行された仮想コインをエンティティA、エンティティB及びエンティティCで使用することができる。広告主端末3は、受け付けたエンティティの登録情報をサーバ1に送信する。サーバ1は、広告主端末3から送信されたエンティティの登録情報を受信して記憶する。
【0019】
広告主端末3は、サーバ1から第1のユーザの名前及び保有する仮想コイン数等を含む第1のユーザ情報を取得して表示する。広告主端末3は、第1のユーザの選択、及び選択された第1のユーザに付与する仮想コイン数の入力を受け付けた場合、広告主端末3は、選択された第1のユーザ及び広告主のウォレットアドレスを取得する。
【0020】
ウォレットアドレスは、取引ごとに作成された仮想通貨用の口座番号であり、文字列又はQRコード(登録商標)として表示される。ウォレットアドレスは、ブロックチェーン2で利用されている公開鍵暗号を基にして、数学的に導出されたアドレスである。また、送信元と送信先のウォレットアドレスは、ブロックチェーン2に記録され、ブロックチェーン2のシステムが維持し続ける限り改ざんは難しい。なお、ウォレットアドレスの取得処理に関しては後述する。
【0021】
広告主端末3は、広告主から第1のユーザに仮想コインを付与するトランザクションを作成し、作成したトランザクションをブロックチェーン2へ送信する。トランザクションは、ブロックチェーン2における取引記録であり、ブロックチェーン2の参加者間での各種の情報及び価値の移転を記録している。ブロックチェーン2は、広告主端末3から送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、広告主のウォレットアドレスから第1のユーザのウォレットアドレスに、広告主が第1のユーザに付与した仮想コイン数を送信する。ユーザ端末4aは、ブロックチェーン2経由で、広告主端末3から送信された仮想コイン数を受信する。なお、サーバ1が広告主端末3に代わり、広告主の仮想コインを第1のユーザに送信しても良い。
【0022】
第1のユーザが広告主から付与された仮想コインの一部を第2のユーザに付与する場合、ユーザ端末4aは、第2のユーザに関する情報をサーバ1から取得して表示する。ユーザ端末4aは、第2のユーザの選択、及び第2のユーザに付与する仮想コイン数を受け付けた場合、ユーザ端末4aは、選択された第2のユーザ及び第1のユーザのウォレットアドレスを取得する。ユーザ端末4aは、第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与するトランザクションを作成し、作成したトランザクションをブロックチェーン2へ送信する。
【0023】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4aから送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、第1のユーザのウォレットアドレスから第2のユーザのウォレットアドレスに、第1のユーザが第2のユーザに付与した仮想コイン数を送信する。ユーザ端末4bは、ブロックチェーン2経由でユーザ端末4aから送信された仮想コイン数を受信する。
【0024】
第2のユーザは第1のユーザから付与された仮想コインを、ブロックチェーン経由で広告主に対応するエンティティで使用することができる。具体的には、ユーザ端末4bは、該エンティティのウォレットアドレス及び第2のユーザのウォレットアドレスを取得する。ユーザ端末4bは、第2のユーザが仮想コインを使用するトランザクションを作成し、作成したトランザクションをブロックチェーン2へ送信する。
【0025】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4bから送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、第2のユーザのウォレットアドレスからエンティティのウォレットアドレスに、第2のユーザが使用した仮想コイン数を送信する。エンティティ端末5は、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4bから送信された仮想コイン数を受信して決済処理を完了する。
【0026】
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読取部16及び大容量記憶部17を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0027】
制御部11はCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を含み、記憶部12に記憶された制御プログラム1Pを読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また制御プログラム1Pには、例えばイーサリアムのGeth(Go-Ethereum)、Mist Wallet等のスマートコントラクトの生成・実行、仮想通貨(暗号資産)の送金、アカウントの作成、マイニング等の処理を実行するプログラムが含まれる。また、制御部11は、ハッシュ値算出部11a及び電子署名作成部11bを含む。ハッシュ値算出部11aは、暗号学的ハッシュ関数を用いて各種情報のハッシュ値を算出する処理を行う。電子署名作成部11bは、偽造又は改ざんを防止するため、公開鍵暗号方式に基づくデジタル認証用の署名を生成する。なお、図2では制御部11を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
【0028】
記憶部12はRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子を含み、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1P又はデータ等を記憶している。また、記憶部12は、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。通信部13は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、ブロックチェーン2、広告主端末3等との間で情報の送受信を行う。
【0029】
入力部14は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン等の入力デバイスであり、受け付けた操作情報を制御部11へ出力する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等であり、制御部11の指示に従い各種情報を表示する。
【0030】
読取部16は、CD(Compact Disc)-ROM又はDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読取部16を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、大容量記憶部17に記憶しても良い。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶部17に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでも良い。
【0031】
大容量記憶部17は、例えばハードディスク等を含む大容量の記憶装置である。大容量記憶部17は、広告主DB171、ユーザDB172、エンティティDB173、付与管理DB174及び決済管理DB175を含む。広告主DB171は、広告主に関する情報を記憶している。ユーザDB172は、ユーザID、名前及び保有する仮想コイン数等のユーザに関する情報を記憶している。エンティティDB173は、エンティティに関する情報を記憶している。付与管理DB174、および決済管理DB175に記憶する情報は、ブロックチェーン2に記憶されたものを複製または補完する。例えば、付与管理DB174は、広告主から第1のユーザに付与された仮想コイン数、第1のユーザから第2のユーザに付与された仮想コイン数、及びブロックチェーン2上で取引のトランザクションID等の管理情報を記憶しても良い。また、決済管理DB175は、第1のユーザまたは第2のユーザが仮想コインを使用した際の決済情報を記憶しても良い。
【0032】
なお、本実施形態において記憶部12及び大容量記憶部17は一体の記憶装置として構成されていても良い。また、大容量記憶部17は複数の記憶装置により構成されていても良い。更にまた、大容量記憶部17はサーバ1に接続された外部記憶装置であっても良い。また、サーバ1は一台の情報処理装置であるものとして説明するが、複数台により分散して処理させても良い。
【0033】
図3は、広告主DB171のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。広告主DB171は、広告主ID列、名称列及びエンティティID列を含む。広告主ID列は、各広告主を識別するために、一意に特定される広告主のIDを記憶している。名称列は、広告主の名称を記憶している。エンティティID列は、広告主に対応するエンティティのエンティティIDを記憶している。なお、一つの広告主に、複数のエンティティを対応させることができる。これにより、広告主が発行した仮想コインを、該広告主に対応するエンティティで使用することができる。
【0034】
図4は、ユーザDB172のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。ユーザDB172は、ユーザID列、名前列、公開鍵列、メールアドレス列、コイン1列及びコイン2列を含む。ユーザID列は、各ユーザを識別するために、一意に特定されるユーザのIDを記憶している。名前列に、ユーザの名前を記憶している。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。メールアドレス列は、ユーザのメールアドレスを記憶している。
【0035】
コイン列(コイン1列、コイン2列等)は、広告主ごとに発行される異なる種類の仮想コインの情報を記憶している。なお、図4では、コイン1列及びコイン2列の例を説明したが、これに限るものではない。例えば、広告主ごとに発行される仮想コインの種類に応じて、コイン3列、コイン4列等が設定されても良い。なお、本実施形態では、コイン1列は、コイン2列の構造と同様であるため、コイン1列の例をあげて説明する。コイン1列は、広告主ID列、種別列及び仮想コイン数列を含む。広告主ID列は、広告主を特定する広告主IDを記憶している。種別列は、ユーザの種別を記憶している。なお、本実施形態では、種別列に、「インフルエンサー」、「非インフルエンサー」が記憶されているが、これに限るものではない。例えば、各種のユーザに区別できるようにするため、「第1のユーザ」、「第2のユーザ」等が記憶されても良い。仮想コイン数列は、広告主ごとにユーザが保有している仮想コイン数を記憶している。
【0036】
図5は、エンティティDB173のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。エンティティDB173は、エンティティID列、名称列、種類列及び公開鍵列を含む。エンティティID列は、各エンティティを識別するために、一意に特定されるエンティティのIDを記憶している。名称列は、エンティティの名称を記憶している。種類列は、エンティティの種類を記憶している。エンティティの種類は、例えば、「飲食店」、「スーパー」等であっても良い。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。
【0037】
図6は、付与管理DB174のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。付与管理DB174は、管理ID列、広告主ID列、第1のユーザID列、第2のユーザID列、付与コイン数列及びトランザクションID列を含む。管理ID列は、仮想コインの付与データを管理する管理IDを記憶している。広告主ID列は、広告主を特定する広告主IDを記憶している。第1のユーザID列は、商品またはサービスを購入する第1のユーザを特定する第1のユーザIDを記憶している。第2のユーザID列は、第1のユーザから仮想コインを付与する対象者となる第2のユーザを特定する第2のユーザIDを記憶している。付与コイン数列は、第1のユーザから第2のユーザに付与した仮想コイン数を記憶している。トランザクションID列は、ブロックチェーン経由で仮想コイン付与の取引番号を記憶している。
【0038】
図7は、決済管理DB175のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。決済管理DB175は、決済ID列、広告主ID列、エンティティID列、ユーザID列、使用コイン数列及びトランザクションID列を含む。決済ID列は、各決済データを識別するために、一意に特定される決済のIDを記憶している。広告主ID列は、広告主を特定する広告主IDを記憶している。エンティティID列は、エンティティを特定するエンティティIDを記憶している。ユーザID列は、ユーザを特定するユーザIDを記憶している。使用コイン数列は、ユーザがエンティティで使用した仮想コイン数を記憶している。トランザクションID列は、ブロックチェーン経由で仮想コインが使用された取引番号を記憶している。
【0039】
図8は、広告主端末3の構成例を示すブロック図である。広告主端末3は、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35及び撮影部36を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0040】
制御部31はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部32に記憶された制御プログラム3Pを読み出して実行することにより、広告主端末3に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また、制御部31は、ハッシュ値算出部31a及び電子署名作成部31bを含む。ハッシュ値算出部31aは、暗号学的ハッシュ関数を用いて、ウォレットアドレス等を算出する処理を行う。また制御プログラム3Pには、例えばイーサリアムのGeth(Go-Ethereum)、Mist Wallet等のスマートコントラクトの生成・実行、仮想通貨の送金、アカウントの作成、マイニング等の処理を実行するプログラムが含まれる。電子署名作成部31bは、偽造又は改ざんを防止するため、公開鍵暗号方式に基づくデジタル認証用の署名を生成する。なお、図8では制御部31を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部32はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部31が処理を実行するために必要な制御プログラム3P又はデータ等を記憶している。また、記憶部32は、制御部31が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0041】
通信部33は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1及びブロックチェーン2等と情報の送受信を行う。入力部34は、キーボード、マウスまたは表示部35と一体化したタッチパネルでも良い。表示部35は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部31の指示に従い各種情報を表示する。撮影部36は、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ等の撮影装置である。なお、撮影部36は広告主端末3の中に内蔵せず、外部で直接に広告主端末3と接続し、撮影可能な構成としても良い。
【0042】
図9は、ユーザ端末4a、4bの構成例を示すブロック図である。以下では、ユーザ端末4aの構成の例を説明するが、ユーザ端末4bの構成に関しては、ユーザ端末4aの構成と同様であるため、説明を省略する。ユーザ端末4aは、制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44、表示部45及び撮影部46を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0043】
制御部41はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部42に記憶された制御プログラム4Pを読み出して実行することにより、ユーザ端末4aに係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また、制御部41は、ハッシュ値算出部41a及び電子署名作成部41bを含む。ハッシュ値算出部41aは、暗号学的ハッシュ関数を用いて、ウォレットアドレス等を算出する処理を行う。また制御プログラム4Pには、例えばイーサリアムのGeth(Go-Ethereum)、Mist Wallet等のスマートコントラクトの生成・実行、仮想通貨の送金、アカウントの作成、マイニング等の処理を実行するプログラムが含まれる。電子署名作成部41bは、偽造又は改ざんを防止するため、公開鍵暗号方式に基づくデジタル認証用の署名を生成する。なお、図9では制御部41を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部42はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部41が処理を実行するために必要な制御プログラム4P又はデータ等を記憶している。また、記憶部42は、制御部41が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0044】
通信部43は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1及びブロックチェーン2等と情報の送受信を行う。入力部44は、キーボード、マウスまたは表示部45と一体化したタッチパネルでも良い。表示部45は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部41の指示に従い各種情報を表示する。撮影部46は、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ等の撮影装置である。なお、撮影部46はユーザ端末4aの中に内蔵せず、外部で直接にユーザ端末4aと接続し、撮影可能な構成としても良い。
【0045】
図10は、エンティティ端末5の構成例を示すブロック図である。エンティティ端末5は、制御部51、記憶部52、通信部53、入力部54、表示部55及び撮影部56を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0046】
制御部51はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部52に記憶された制御プログラム5Pを読み出して実行することにより、エンティティ端末5に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また、制御部51は、ハッシュ値算出部51a及び電子署名作成部51bを含む。ハッシュ値算出部51aは、暗号学的ハッシュ関数を用いて、ウォレットアドレス等を算出する処理を行う。また制御プログラム5Pには、例えばイーサリアムのGeth(Go-Ethereum)、Mist Wallet等のスマートコントラクトの生成・実行、仮想通貨の送金、アカウントの作成、マイニング等の処理を実行するプログラムが含まれる。電子署名作成部51bは、偽造又は改ざんを防止するため、公開鍵暗号方式に基づくデジタル認証用の署名を生成する。なお、図10では制御部51を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部52はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部51が処理を実行するために必要な制御プログラム5P又はデータ等を記憶している。また、記憶部52は、制御部51が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
【0047】
通信部53は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1及びブロックチェーン2等と情報の送受信を行う。入力部54は、キーボード、マウスまたは表示部55と一体化したタッチパネルでも良い。表示部55は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部51の指示に従い各種情報を表示する。撮影部56は、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ等の撮影装置である。なお、撮影部56はエンティティ端末5の中に内蔵せず、外部で直接にエンティティ端末5と接続し、撮影可能な構成としても良い。
【0048】
図11は、仮想コインの付与処理の動作を説明する説明図である。図11Aは、広告主ごとの仮想コインを第1のユーザに付与する動作を説明する説明図である。広告主端末3の制御部31は、通信部33または入力部34により、広告主が付与した仮想コインを使用することが可能なエンティティの登録情報を受け付ける。なお、複数のエンティティの登録情報を受け付けても良い。エンティティの登録情報は、エンティティの名称、エンティティの種類等を含む。
【0049】
制御部31は、通信部33を介して、広告主の名称、及び受け付けたエンティティの登録情報をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から送信された広告主の名称、及びエンティティの登録情報を受信し、受信した広告主の名称、及びエンティティの登録情報を大容量記憶部17に記憶する。具体的には、制御部11は、受信したエンティティに対応するレコードが大容量記憶部17のエンティティDB173に存在していない場合、エンティティごとにエンティティIDを振って、エンティティの名称、エンティティの種類、エンティティの公開鍵を一つのレコードとしてエンティティDB173に記憶する。制御部11は、広告主IDを振って、広告主の名称、及び広告主に対応するエンティティID(複数のエンティティID可)を一つのレコードとして広告主DB171に記憶する。
【0050】
広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、広告主が宣伝した商品またはサービスを購入した第1のユーザの取得リクエストをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、広告主端末3から送信された第1のユーザの取得リクエストを受信し、大容量記憶部17のユーザDB172から第1のユーザを抽出する。具体的には、制御部11は、広告主IDに応じて、ユーザDB172の種別列が指定のレコードを抽出し、抽出したレコードからユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を取得する。なお、複数のユーザIDが取得された場合、それぞれのユーザIDに対応するユーザの名前及び保有する仮想コイン数が取得される。制御部11は、通信部13を介して取得したユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を広告主端末3に送信する。
【0051】
広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信されたユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を受信し、受信したユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を表示部35により表示する。なお、上述した表示内容に限るものではない。例えば、ユーザID及び保有する仮想コイン数のみが表示されても良い。制御部31は、入力部34を介して、広告主による仮想コインを付与する対象者となる第1のユーザの選択、及び該第1のユーザに付与した仮想コイン数を受け付けた場合、制御部31は、選択された第1のユーザのウォレットアドレスを取得する。
【0052】
第1のユーザのウォレットアドレスの取得処理については、以下で詳しく説明する。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、選択された第1のユーザIDをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から送信された第1のユーザIDを受信する。制御部11は、大容量記憶部17のユーザDB172のメールアドレス列から、受信した第1のユーザIDに対応するメールアドレスを取得する。制御部11は、取得した第1のユーザのメールアドレス宛に、広告主から仮想コインを付与する旨を通信部13によりユーザ端末4aに送信する。なお、本実施形態では、第1のユーザにメールを用いて通知したが、これに限るものではない。例えば、サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、通知メッセージをユーザ端末4aに発信しても良い。
【0053】
ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信されたメールを受信する。なお、本実施形態では、第1のユーザはメールを用いて受信したが、これに限るものではない。制御部41は、受信したメールの内容に応じて、広告主から付与された仮想コインを受け取る場合、該第1のユーザのウォレットアドレスを取得する。第1のユーザのウォレットアドレスが計算で生成されるため、オンライン又はオフラインでも作成することができる。なお、ウォレットアドレスの生成と取得及び通知はメール受信の前でも良い。以下では、オフラインでウォレットアドレスを都度作成する例をあげて説明する。
【0054】
ユーザ端末4aの電子署名作成部41bは、疑似乱数列生成法により秘密鍵を生成する。疑似乱数列生成法は、模擬乱数列を生成するアルゴリズムであり、例えば暗号学的ハッシュ関数を用いて疑似乱数列を生成する。電子署名作成部41bは、生成した秘密鍵を利用して公開鍵を生成する。例えば、ECDSA(Elliptic Curve Digital Signature Algorithm)又はシュノア署名(Schnorr Signature)方式により秘密鍵から公開鍵を生成しても良い。ハッシュ値算出部41aは、公開鍵を暗号学的ハッシュ関数に通しハッシュ値を算出し取得する。制御部41は、取得したハッシュ値のエンコーディング処理を行い、ウォレットアドレスを生成する。また、制御部41は、QRコード生成ライブラリーを用いて、生成したウォレットアドレスのQRコードを生成しても良い。
【0055】
なお、ウォレットアドレスの作成処理に関しては、上述した処理方式に限らず、他のアルゴリズムを用いてウォレットアドレスを生成しても良い。また、ユーザ端末4aにインストールされたウォレットアドレス生成のアプリケーションを利用してウォレットアドレスを生成しても良い。
【0056】
ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、生成したウォレットアドレスを第1のユーザIDに関連付けてサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレスを受信する。なお、上述した方式に限らず、例えば、サーバ1の制御部11は、入力部14を介して、第1のユーザによる手渡しのウォレットアドレスの入力を受け付けても良い。なお、本実施形態では、第1のユーザのウォレットアドレスがユーザ端末4aからサーバ1に送信され、サーバ1経由で広告主端末3に送信されたが、これに限るものではない。例えば、第1のユーザのウォレットアドレスが直接にユーザ端末4aから広告主端末3に送信されても良い。
【0057】
なお、上述した第1のユーザのウォレットアドレスの取得処理に関しては、ユーザ端末4aを用いてウォレットアドレスの取得処理を説明したが、これに限るものではない。例えば、ユーザ端末4aを経由せずに、サーバ1が自動的にウォレットアドレスを生成しても良い。
【0058】
具体的には、サーバ1の制御部11は、通信部13または入力部14を介して、第1のユーザの公開鍵を取得し、取得した第1のユーザの公開鍵を該第1のユーザIDに対応付け、予め大容量記憶部17のユーザDB172の公開鍵列に記憶する。なお、第1のユーザの公開鍵がユーザ端末4aにより作成されても良く、または外部の装置により作成されても良い。制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から送信された第1のユーザIDを受信した場合、制御部11は、受信した第1のユーザIDに対応する公開鍵をユーザDB172から取得する。制御部11は、取得した第1のユーザの公開鍵を基にして、該第1のユーザのウォレットアドレスを生成する。なお、ウォレットアドレスの生成処理に関しては、上述したウォレットアドレスの生成処理と同様であるため、説明を省略する。
【0059】
サーバ1の制御部11は、生成した第1のユーザのウォレットアドレスを第1のユーザIDに対応付け、通信部13により広告主端末3に送信する。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信された第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレスを受信する。制御部31は、広告主のウォレットアドレスを取得する。なお、広告主のウォレットアドレスの取得処理に関しては、広告主端末3により作成しても良く、または広告主により手渡しても良い。
【0060】
制御部31は、広告主から第1のユーザに仮想コインを付与するトランザクションを作成し、作成したトランザクションを通信部33によりブロックチェーン2へ送信する。トランザクションは、第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレス、広告主ID、広告主のウォレットアドレス、及び広告主が第1のユーザに付与した仮想コイン数を含む。ブロックチェーン2は、広告主端末3から送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、広告主のウォレットアドレスから第1のユーザのウォレットアドレスに、広告主が第1のユーザに付与した仮想コイン数を送信する。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、ブロックチェーン2経由で、広告主端末3から送信された仮想コイン数を受信する。
【0061】
ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、広告主ID、第1のユーザID及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された取引情報を受信し、受信した取引情報を大容量記憶部17の付与管理DB174に記憶する。具体的には、制御部11は、受信した取引情報に基づき、管理IDを振って、広告主ID、第1のユーザID、広告主が第1のユーザに付与したコイン数及びトランザクションIDを一つのレコードとして付与管理DB174に記憶する。なお、本実施形態では、取引情報がユーザ端末4aからサーバ1に送信されたが、これに限るものではない。例えば、取引情報が広告主端末3からサーバ1に送信されても良い。
【0062】
サーバ1の制御部11は、第1のユーザが保有した仮想コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172に更新する。具体的には、制御部11は、第1のユーザID及び広告主IDに基づき、ユーザDB172の仮想コイン数列に記憶された該第1のユーザの保有する仮想コイン数に、広告主が付与した仮想コイン数を加算し、加算した後の仮想コイン数で仮想コイン数列を更新する。
【0063】
図11Bは、第1のユーザから仮想コインの一部を第2のユーザに付与する動作を説明する説明図である。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、広告主から付与された仮想コインの一部を付与する対象者となる第2のユーザに関する情報をサーバ1から取得する。具体的には、制御部41は、仮想コインが付与された広告主IDを通信部43によりサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された広告主IDを受信する。制御部11は、受信した広告主IDに応じて、ユーザDB172の種別列から指定したレコードを抽出し、抽出したレコードから、ユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を取得する。なお、複数のユーザIDが取得された場合、それぞれのユーザIDに対応するユーザの名前及び保有する仮想コイン数が取得される。制御部11は、通信部13を介して、取得したユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を含む第2のユーザに関する情報をユーザ端末4aに送信する。
【0064】
ユーザ端末4aの制御部41は、サーバ1から送信された第2のユーザに関する情報を通信部43により受信し、受信した第2のユーザに関する情報を表示部45により表示する。制御部41は、入力部44を介して、第1のユーザによる第2のユーザの選択、及び第2のユーザに付与する仮想コイン数を受け付ける。制御部41は、受け付けた付与する仮想コイン数が該第1のユーザが保有した仮想コイン数以下であるか否かを判定する。制御部41は、付与する仮想コイン数が該第1のユーザが保有した仮想コイン数以下であると判定した場合、通信部33を介して、選択された第2のユーザIDをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された第2のユーザIDを受信し、受信した第2のユーザIDに基づき、第2のユーザのウォレットアドレスを取得する。なお、第2のユーザのウォレットアドレスの取得処理に関しては、第1のユーザのウォレットアドレスの取得処理と同様であるため、説明を省略する。
【0065】
ユーザ端末4aの制御部41は、第1のユーザのウォレットアドレスを取得する。制御部41は、第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与するトランザクションを作成し、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2へ送信する。トランザクションは、第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレス、第2のユーザID、第2のユーザのウォレットアドレス、第1のユーザが第2のユーザに付与した仮想コイン数、及び広告主IDを含む。
【0066】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4aから送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、第1のユーザのウォレットアドレスから第2のユーザのウォレットアドレスに、第1のユーザが第2のユーザに付与した仮想コイン数を送信する。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4aから送信された仮想コイン数を受信する。
【0067】
ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、第1のユーザID、第2のユーザID及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4bから送信された取引情報を受信し、受信した取引情報を大容量記憶部17の付与管理DB174に記憶する。具体的には、制御部11は、受信した取引情報に基づき、管理IDを振って、第1のユーザID、第2のユーザID、第1のユーザが第2のユーザに付与したコイン数及びトランザクションIDを一つのレコードとして付与管理DB174に記憶する。なお、本実施形態では、取引情報がユーザ端末4bからサーバ1に送信されたが、これに限るものではない。例えば、取引情報がユーザ端末4aからサーバ1に送信されても良い。
【0068】
サーバ1の制御部11は、第1のユーザ及び第2のユーザの保有コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172に更新する。具体的には、制御部11は、第1のユーザID及び広告主IDに基づき、ユーザDB172の仮想コイン数列に記憶された該第1のユーザの保有する仮想コイン数から、第2のユーザに付与した仮想コイン数を差し引き、差し引いた後の仮想コイン数で仮想コイン数列を更新する。制御部11は、第2のユーザID及び広告主IDに基づき、ユーザDB172の仮想コイン数列に記憶された該第2のユーザの保有する仮想コイン数に、第1のユーザが付与した仮想コイン数を加算し、加算した後の仮想コイン数で仮想コイン数列を更新する。
【0069】
図12及び図13は、広告主ごとの仮想コインを第1のユーザに付与する際の処理手順を示すフローチャートである。広告主端末3の制御部31は、通信部33または入力部34により、広告主が付与した仮想コインを使用することが可能なエンティティの登録情報を受け付ける(ステップS301)。制御部31は、通信部33を介して、広告主の名称、及び受け付けたエンティティの登録情報をサーバ1に送信する(ステップS302)。サーバ1の制御部11、通信部13を介して、広告主端末3から送信された広告主の名称、及びエンティティの登録情報を受信し(ステップS101)、受信した広告主の名称、及びエンティティの登録情報を大容量記憶部17のエンティティDB173及び広告主DB171に記憶する(ステップS102)。
【0070】
広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、広告主が宣伝した商品またはサービスを購入した第1のユーザの取得リクエストをサーバ1に送信する(ステップS303)。サーバ1の制御部11は、広告主端末3から送信された第1のユーザの取得リクエストを受信し(ステップS103)、大容量記憶部17のユーザDB172から第1のユーザを抽出する(ステップS104)。具体的には、制御部11は、広告主IDに応じて、ユーザDB172の種別列が「インフルエンサー」であるレコードを抽出し、抽出したレコードからユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を取得する。制御部11は、通信部13を介して取得したユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を広告主端末3に送信する(ステップS105)。
【0071】
広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信されたユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を受信する(ステップS304)。制御部31は、受信したユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を表示部35により表示する(ステップS305)。制御部31は、入力部34を介して、広告主による仮想コインを付与する対象者となる第1のユーザの選択、及び第1のユーザに付与する仮想コイン数を受け付ける(ステップS306)。
【0072】
広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、選択された第1のユーザIDをサーバ1に送信する(ステップS307)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から送信された第1のユーザIDを受信する(ステップS106)。制御部11は、大容量記憶部17のユーザDB172のメールアドレス列から、受信した第1のユーザIDに対応するメールアドレスを取得する(ステップS107)。制御部11は、取得した第1のユーザのメールアドレス宛に、広告主が第1のユーザに仮想コインを付与した旨のメールを通信部13によりユーザ端末4aに送信する(ステップS108)。
【0073】
ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信されたメールを受信する(ステップS401)。制御部41は、受信したメールの内容に応じて、広告主から付与された仮想コインを受け取る場合、制御部41は、該第1のユーザのウォレットアドレスを生成する(ステップS402)。なお、ウォレットアドレスの生成処理のサブルーチンに関しては後述する。なお、図13では、第1のユーザのウォレットアドレスがユーザ端末4aにより生成された例を説明したが、これに限るものではない。例えば、撮影部46によりQRコードからウォレットアドレスが抽出されても良く、または通信部33により外部の装置からウォレットアドレスが転送されても良い。
【0074】
ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、生成した第1のユーザのウォレットアドレスを第1のユーザIDに関連付けてサーバ1に送信する(ステップS403)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレスを受信する(ステップS109)。サーバの制御部11は、受信した第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレスを通信部13により広告主端末3に送信する(ステップS110)。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信された第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレスを受信する(ステップS308)。制御部31は、広告主のウォレットアドレスを取得する(ステップS309)。
【0075】
制御部31は、広告主から第1のユーザに仮想コインを付与するトランザクションを作成し(ステップS310)、作成したトランザクションを通信部33によりブロックチェーン2へ送信する(ステップS311)。ブロックチェーン2は、広告主端末3から送信されたトランザクションを受信し(ステップS201)、受信したトランザクションに基づいて取引情報を記録する(ステップS202)。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、広告主のウォレットアドレスから第1のユーザのウォレットアドレスに、広告主が第1のユーザに付与した仮想コイン数を送信する(ステップS203)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、ブロックチェーン2経由で、広告主端末3から送信された仮想コイン数を受信する(ステップS404)。
【0076】
ブロックチェーン2はステップS404に続いてその送信結果(取引情報)を広告主端末3に送信する(ステップS204)。広告主端末3はブロックチェーン2から送信された取引情報を受信する(ステップS312)。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、広告主ID、第1のユーザID及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する(ステップS313)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から送信された取引情報を受信し(ステップS111)、受信した取引情報を大容量記憶部17の付与管理DB174に記憶する(ステップS112)。制御部11は、第1のユーザの保有コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172に更新する(ステップS113)。
【0077】
図14は、ウォレットアドレスの生成のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末4aの電子署名作成部41bは、疑似乱数列生成法により秘密鍵を生成する(ステップSa01)。疑似乱数列生成法は、模擬乱数列を生成するアルゴリズムであり、例えば暗号学的ハッシュ関数を用いて疑似乱数列を生成すれば良い。電子署名作成部41bは、生成した秘密鍵を利用して公開鍵を生成する(ステップSa02)。例えば、ECDSA(Elliptic Curve Digital Signature Algorithm)又はシュノア署名(Schnorr Signature)方式により秘密鍵から公開鍵を生成しても良い。ハッシュ値算出部41aは、公開鍵を暗号学的ハッシュ関数に通しハッシュ値を算出し取得する(ステップSa03)。制御部41は、取得したハッシュ値のエンコーディング処理を行い(ステップSa04)、ウォレットアドレスを生成し返却する(ステップSa05)。なお、ウォレットアドレスの生成処理に関しては、上述した処理方式に限らず、他のアルゴリズムを用いてウォレットアドレスを生成しても良い。
【0078】
図15及び図16は、第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与する際の処理手順を示すフローチャートである。制御部41は、仮想コインが付与された広告主IDを通信部43によりサーバ1に送信する(ステップS421)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された広告主IDを受信する(ステップS121)。制御部11は、受信した広告主IDに応じて、ユーザDB172から指定の第2のユーザを抽出する(ステップS122)。制御部11は、抽出した第2のユーザに関する情報を通信部13によりユーザ端末4aに送信する(ステップS123)。第2のユーザに関する情報は、ユーザID、ユーザの名前及び保有する仮想コイン数を含む。
【0079】
ユーザ端末4aの制御部41は、サーバ1から送信された第2のユーザに関する情報を通信部43により受信し(ステップS422)、受信した第2のユーザに関する情報を表示部45により表示する(ステップS423)。制御部41は、入力部44を介して、第2のユーザの選択、及び該第2のユーザに付与する仮想コイン数を受け付ける(ステップS424)。制御部41は、受け付けた付与する仮想コイン数が該第1のユーザが保有した仮想コイン数以下であるか否かを判定する(ステップS425)。制御部41は、受け付けた付与する仮想コイン数が該第1のユーザが保有した仮想コイン数以下でないと判定した場合(ステップS425でNO)、制御部41は、ステップS424に戻る。
【0080】
制御部41は、受け付けた付与する仮想コイン数が該第1のユーザが保有した仮想コイン数以下であると判定した場合(ステップS425でYES)、制御部41は、通信部33を介して、選択された第2のユーザIDをサーバ1に送信する(ステップS426)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された第2のユーザIDを受信する(ステップS124)。制御部11は、受信した第2のユーザIDに対応付け、第2のユーザのウォレットアドレス取得請求を通信部13によりユーザ端末4bに送信する(ステップS125)。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された第2のユーザのウォレットアドレス取得請求を受信する(ステップS491)。ユーザ端末4bの制御部41は、受信した第2のユーザのウォレットアドレス取得請求に応じて、ウォレットアドレスを生成する(ステップS492)。なお、ウォレットアドレス生成のサブルーチン処理の説明を省略する。また、ウォレットアドレスの生成と取得及び通知はメール受信の前でも良い。ユーザ端末4bの制御部41は、生成した第2のユーザのウォレットアドレスを通信部43によりサーバ1に送信する(ステップS493)。
【0081】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4bから送信された第2のユーザのウォレットアドレスを受信し(ステップS126)、受信した第2のユーザのウォレットアドレスをユーザ端末4aに送信する(ステップS127)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された第2のユーザのウォレットアドレスを受信する(ステップS427)。制御部41は、第1のユーザのウォレットアドレスを取得する(ステップS428)。
【0082】
ユーザ端末4aの制御部41は、第1のユーザから第2のユーザに仮想コインを付与するトランザクションを作成し(ステップS429)、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2へ送信する(ステップS430)。トランザクションは、第1のユーザID、第1のユーザのウォレットアドレス、第2のユーザID、第2のユーザのウォレットアドレス、第1のユーザが第2のユーザに付与した仮想コイン数、及び広告主IDを含む。
【0083】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4aから送信されたトランザクションを受信し(ステップS221)、受信したトランザクションの取引情報を記録する(ステップS222)。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、第1のユーザのウォレットアドレスから第2のユーザのウォレットアドレスに、第1のユーザが第2のユーザに付与した仮想コイン数を送信する(ステップS223)。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4aから送信された仮想コイン数を受信する(ステップS494)。
【0084】
ブロックチェーン2はステップS494に続いてその送信結果(取引情報)をユーザ端末4aに送信する(ステップS224)。ユーザ端末4aはブロックチェーン2から送信された取引情報を受信する(ステップS431)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、第1のユーザID、第2のユーザID及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する(ステップS432)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された取引情報を受信し(ステップS128)、受信した取引情報を大容量記憶部17の付与管理DB174に記憶する(ステップS129)。制御部11は、第1のユーザ及び第2のユーザの保有する仮想コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172に更新する(ステップS130)。
【0085】
続いて、第2のユーザが第1のユーザから付与された仮想コインを、広告主に対応するエンティティで使用する処理を説明する。なお、第1のユーザも、広告主に対応するエンティティで、該広告主から付与された仮想コインを使用することができる。図17は、第2のユーザが仮想コインを使用する動作を説明する説明図である。ユーザ端末4bの制御部41は、入力部44を介して、第1のユーザから付与された仮想コインの使用数及び使用対象のエンティティの名称を受け付ける。制御部41は、通信部43を介して、第1のユーザから付与された仮想コインをエンティティで使用する請求を、広告主ID及び該エンティティ名称に対応付けてサーバ1に送信する。
【0086】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4bから送信された仮想コインの使用請求、広告主ID及びエンティティ名称を受信する。制御部11は、エンティティDB173から、受信したエンティティ名称に対応するエンティティIDを取得する。制御部11は、受信した広告主IDに、及び取得したエンティティIDに基づき、広告主DB171に、広告主が該エンティティを登録したか否かを判定する。制御部11は、広告主が該エンティティを登録していないと判定した場合、制御部11は、該エンティティで第1のユーザから付与された仮想コインを使用不可となる指示を通信部13によりユーザ端末4bに送信する。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された仮想コインの使用不可指示を受信する。
【0087】
制御部11は、広告主が該エンティティを登録したと判定した場合、制御部11は、該エンティティのウォレットアドレスを取得する。なお、エンティティのウォレットアドレスの取得処理に関しては、上述したウォレットアドレスの取得処理と同様であるため、説明を省略する。制御部11は、該エンティティで第1のユーザから付与された仮想コインを使用することが可能である指示、及び取得したエンティティのウォレットアドレスを通信部13によりユーザ端末4bに送信する。
【0088】
ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された仮想コインの使用可能指示、及びエンティティのウォレットアドレスを受信する。制御部41は、第2のユーザのウォレットアドレスを取得する。制御部41は、仮想コインを使用するトランザクションを作成し、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2へ送信する。トランザクションは、第2のユーザID、第2のユーザのウォレットアドレス、エンティティID、エンティティのウォレットアドレス、第2のユーザがエンティティで使用した仮想コイン数、及び広告主IDを含む。
【0089】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4bから送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、第2のユーザのウォレットアドレスからエンティティのウォレットアドレスに、使用した仮想コイン数を送信する。エンティティ端末5の制御部51は、通信部53を介して、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4bから送信された仮想コイン数を受信する。
【0090】
エンティティ端末5の制御部51は、通信部53を介して、広告主ID、エンティティID、第2のユーザID、使用した仮想コイン数及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、エンティティ端末5から送信された取引情報を受信し、受信した取引情報を大容量記憶部17の決済管理DB175に記憶する。具体的には、制御部11は、受信した取引情報に基づき、決済IDを振って、広告主ID、エンティティID、第2のユーザID、使用した仮想コイン数及びトランザクションIDを一つのレコードとして決済管理DB175に記憶する。なお、本実施形態では、エンティティ端末5からサーバ1に送信されたが、これに限るものではない。例えば、取引情報がユーザ端末4bからサーバ1に送信されても良い。
【0091】
サーバ1の制御部11は、第2のユーザの保有コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172に更新する。具体的には、制御部11は、第2のユーザID及び広告主IDに基づき、ユーザDB172の仮想コイン数列に記憶された該第2のユーザの保有する仮想コイン数から、エンティティで使用した仮想コイン数を差し引き、差し引いた後の仮想コイン数で仮想コイン数列を更新する。
【0092】
図18は、第2のユーザが仮想コインを使用する際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末4bの制御部41は、入力部44を介して、第1のユーザから付与された仮想コインの使用数及び使用対象のエンティティの名称を受け付ける(ステップS441)。制御部41は、通信部43を介して、第1のユーザから付与された仮想コインをエンティティで使用する請求を、広告主ID及びエンティティ名称に対応付けてサーバ1に送信する(ステップS442)。
【0093】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4bから送信された仮想コインの使用請求、広告主ID及びエンティティ名称を受信する(ステップS141)。制御部11は、エンティティDB173から、受信したエンティティ名称に対応するエンティティIDを取得する(ステップS142)。制御部11は、受信した広告ID、及び取得したエンティティIDに基づき、広告主DB171に、広告主が該エンティティを登録したか否かを判定する(ステップS143)。制御部11は、広告主が該エンティティを登録していないと判定した場合(ステップS143でNO)、制御部11は、該エンティティで第1のユーザから付与された仮想コインを使用不可となる指示を通信部13によりユーザ端末4bに送信する(ステップS144)。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された仮想コインの使用不可指示を受信する(ステップS443)。
【0094】
制御部11は、広告主が該エンティティを登録したと判定した場合(ステップS143でYES)、制御部11は、該エンティティのウォレットアドレスを取得する(ステップS145)。なお、ウォレットアドレスの生成と取得及び通知はステップS442の前でも良い。制御部11は、取得したエンティティのウォレットアドレスを通信部13によりユーザ端末4bに送信する(ステップS146)。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信されたエンティティのウォレットアドレスを受信する(ステップS444)。制御部41は、第2のユーザのウォレットアドレスを取得する(ステップS445)。制御部41は、第2のユーザが仮想コインを使用するトランザクションを作成し(ステップS446)、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2へ送信する(ステップS447)。
【0095】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4bから送信されたトランザクションを受信し(ステップS241)、受信したトランザクションの取引情報を記録する(ステップS242)。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、第2のユーザのウォレットアドレスからエンティティのウォレットアドレスに、第2のユーザが使用した仮想コイン数を送信する(ステップS243)。エンティティ端末5の制御部51は、通信部53を介して、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4bから送信された仮想コイン数を受信する(ステップS541)。
【0096】
ブロックチェーン2はステップS541に続いてその送信結果(取引情報)をユーザ端末4bに送信する(ステップS244)。ユーザ端末4bはブロックチェーン2から送信された取引情報を受信する(ステップS448)。ユーザ端末4bの制御部41は、通信部43を介して、広告主ID、エンティティID、第2のユーザID、使用されたコイン数及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する(ステップS449)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4bから送信された取引情報を受信し(ステップS147)、受信した取引情報を大容量記憶部17の決済管理DB175に記憶する(ステップS148)。制御部11は、第2のユーザの保有コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172に更新する(ステップS149)。
【0097】
なお、本実施形態では、第2のユーザが第1のユーザから付与された仮想コインをエンティティで使用した例を説明したが、第1のユーザが広告主から付与された仮想コインをエンティティで使用する処理に関しては、上述した処理の流れと同様であるため、説明を省略する。
【0098】
図19は、ユーザが保有した仮想コイン数を一覧画面で表示するイメージ図の一例である。ユーザ端末4は、通信部43を介して、ユーザが保有した仮想コイン数をサーバ1から取得する。具体的には、ユーザ端末4は、通信部43を介して、ユーザIDをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4から送信されたユーザIDを受信する。制御部11は、受信したユーザIDに基づき、大容量記憶部17のユーザDB172の仮想コイン列から、広告主ごとの保有する仮想コイン数(自己分)を取得する。
【0099】
制御部11は、受信したユーザIDを第1のユーザIDとして、広告主ごとに第1のユーザが第2のユーザに付与可能な仮想コイン数を取得する。付与可能な仮想コイン数は、例えば予め決められた第1のユーザが保有した仮想コインの全部または一部であっても良い。制御部11は、通信部13を介して、取得した広告主ごとの保有する仮想コイン数及び付与可能な仮想コイン数をユーザ端末4に送信する。
【0100】
ユーザ端末4の制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された広告主ごとの保有する仮想コイン数及び付与可能な仮想コイン数を受信する。制御部41は、表示部45を介して、受信した広告主ごとの保有する仮想コイン数及び付与可能な仮想コイン数を、「自己分」及び「贈与分」の欄に一覧で表示する。
【0101】
図示のように、広告主A、広告主B、広告C及び広告主Dそれぞれの保有する仮想コイン数及び第2のユーザに付与可能な仮想コイン数が画面上に表示される。例えば、広告主Aとなる第1の広告主が化粧品の販売店であり、広告主Bとなる第2の広告主がレストランであり、広告主Cとなる第3の広告主がタクシー会社であり、広告主Dとなる第4の広告主がスポーツクラブである。
【0102】
ブロックチェーン経由で第1の広告主が第1のユーザに第1の仮想コインを付与し、第1のユーザが第1の広告主から付与された第1の仮想コインの一部を第2のユーザに付与する。また、ブロックチェーン経由で第2の広告主が第1のユーザに第2の仮想コインを付与し、第1のユーザが第2の広告主から付与された第2の仮想コインの一部を第2のユーザに付与する。なお、第3の広告主及び第4の広告主から第1のユーザに仮想コインを付与する処理は、上述した処理と同様であるため、説明を省略する。第1のユーザまたは第2のユーザは、広告主に対応するエンティティで保有する仮想コインを使用することができる。
【0103】
例えば、広告主Aに対応するエンティティであるデパートの化粧品の販売店、ドラッグストアの化粧品販売コーナ、化粧品を販売するECサイト等で、広告主Aの商品を購入する際に第1のコインを利用することができる。同様に広告主Bに対応するエンティティであるレストランで、飲み物の提供等のサービスに対し第2コインを使用することができる。
【0104】
また、制御部41は、「もらう」、「あげる」、「つかう」ボタンを表示部45により画面上で表示する。制御部41は、入力部44を介して、「もらう」の操作を受け付けた場合、広告主または他のユーザから付与された仮想コインを受け取ることができる。制御部41は、入力部44を介して、「あげる」の操作を受け付けた場合、他のユーザ(第2のユーザ)に仮想コインを付与することができる。制御部41は、入力部44を介して、「つかう」の操作を受け付けた場合、広告主に対応するエンティティで仮想コインを使用することができる。なお、これらは一例であり、仮想コインに関する情報処理を指示するボタンであればこれらに限らない。
【0105】
なお、図19では、ユーザが保有する仮想コイン数(自己分)及び第2のユーザに付与した仮想コイン数(贈与分)両方の表示例を説明したが、これに限るものではない。例えば、自己分または贈与分どちらか一方のみが画面上に表示されても良い。
【0106】
本実施形態によると、商品またはサービスを購入するインフルエンサーが広告主から付与された有価価値情報の一部を第2のユーザに付与することにより、広告費用の削減を実現することが可能となる。なお、従来は広告効果の有無に関わらず広告支出が支払われる広告取引が多かったが、本実施形態では仮想コイン発行分を負債の引当金としてプールして使用された分だけを費用化すれば良いので、キャッシュフローの改善にも繋げることができる。
【0107】
本実施形態によると、第2のユーザが第1のユーザから付与された有価価値情報をエンティティで使用することが可能となる。
【0108】
(実施形態2)
実施形態2は、第2の有価価値情報の一部を第1のユーザから第2のユーザに付与する形態に関する。
【0109】
第1の広告主以外の第2の広告主から第1のユーザに第2の有価価値情報をブロックチェーン上で付与し、第1のユーザが第2のユーザに第2の有価価値情報の一部をブロックチェーン上で付与する。第2のユーザが第2の有価価値情報の一部を第2の広告主に対応する第2のエンティティで使用することができる。なお、本実施形態での処理流れに関しては、実施形態1での処理流れと同様であるため、説明を省略する。
【0110】
本実施形態によると、第1のユーザが第2の広告主から付与された第2の有価価値情報の一部を第2のユーザに付与することが可能となる。
【0111】
本実施形態によると、第2のユーザが第1のユーザから付与された第2の有価価値情報を第2のエンティティで使用することが可能となる。
【0112】
(実施形態3)
実施形態3は、有価価値情報の数量でエンティティのスタッフを評価する形態に関する。なお、本実施形態では、有価価値情報の一つの種類の仮想コインの例を説明する。第1のユーザまたは第2のユーザがエンティティのスタッフへの評価に応じて、ブロックチェーンを通じて仮想コインを該スタッフに付与する。なお、以下では、第1のユーザが仮想コイン数でエンティティのスタッフを評価する例を説明する。
【0113】
図20は、実施形態3のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図2と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、被評価者DB176及び評価履歴DB177を含む。被評価者DB176は、被評価者に関する情報を記憶している。被評価者は、例えば、エンティティのスタッフ、またはエンティティのメニュー若しくはサービスを作成した作成者等である。評価履歴DB177は、エンティティのスタッフ、またはエンティティのメニュー若しくはサービスを作成した作成者の評価に応じた仮想コイン数、取引情報等を記憶している。なお、エンティティのメニューまたはサービスを作成した作成者を評価する処理に関しては、実施形態4で詳述する。
【0114】
図21は、被評価者DB176のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。被評価者DB176は、被評価者ID列、名前列、性別列、職種列、勤続年数列、出勤日列、写真列、公開鍵列、エンティティID列及び保有コイン数列を含む。各被評価者を識別するために、一意に特定される被評価者のIDを記憶している。名前列は、被評価者の名前を記憶している。性別列は、被評価者の性別を記憶している。職種列は、被評価者の職種を記憶している。勤続年数列は、被評価者の勤続年数を記憶している。出勤日列は、被評価者の出勤日を記憶している。例えば、出勤日列には、「土、日、祝」、「月~土」等が記憶されても良い。写真列は、被評価者の写真データを記憶している。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。エンティティID列は、被評価者が所属しているエンティティのIDを記憶している。保有コイン数列は、エンティティIDに対応する保有コイン数を記憶している。
【0115】
図22は、評価履歴DB177のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。評価履歴DB177は、被評価者ID列、評価者ID列、評価コイン数列及びトランザクションID列を含む。被評価者ID列は、各被評価者を特定する被評価者IDを記憶している。評価者ID列は、評価者を特定する評価者IDを記憶している。評価コイン数列は、被評価者の評価に応じて、評価者が被評価者に付与した評価コイン数を記憶している。トランザクションID列は、仮想コイン数で評価者が被評価者を評価した際の取引番号を記憶している。
【0116】
図23は、仮想コイン数でスタッフを評価する動作を説明する説明図である。本実施形態では、情報処理端末6を含む。情報処理端末6は、エンティティのスタッフへの評価に応じた仮想コインの受信、ウォレットアドレスの送信等を行う端末装置である。情報処理端末6は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末6をスタッフ端末6と読み替える。
【0117】
なお、本実施形態では、当日のエンティティのスタッフを仮想コイン数で評価する例を説明する。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、評価者が利用したエンティティIDをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信されたエンティティIDを受信する。制御部11は、受信したエンティティIDに基づき、当日の勤務中のエンティティのスタッフとなる被評価者に関する情報を大容量記憶部17から取得する。具体的には、制御部11は、現在の日時情報を取得する。制御部11は、取得した現在の日時情報、及び受信したエンティティIDに基づき、被評価者DB176の出勤日列を照合し、当日に出勤した被評価者に関する情報を取得する。被評価者に関する情報は、被評価者ID、名前、職種、勤続年数、写真等を含む。
【0118】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、取得した被評価者に関する情報をユーザ端末4aに送信する。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された被評価者に関する情報を受信する。制御部41は、表示部45を介して、受信した被評価者の名前、職種、勤続年数、写真等を含む被評価者に関する情報を表示する。
【0119】
制御部41は、エンティティのスタッフとなる被評価者の選択、及び選択された被評価者の評価に応じた仮想コイン数の入力を受け付ける。制御部41は、受け付けた被評価者IDに基づき、該被評価者のウォレットアドレスを取得する。制御部41は、評価者ID(ユーザID)に基づき、該評価者のウォレットアドレスを取得する。なお、ウォレットアドレスの取得処理に関しては、実施形態1でのウォレットアドレスの取得処理と同様であるため、説明を省略する。
【0120】
制御部41は、受け付けた被評価者ID、及び評価の仮想コイン数に基づき、評価者が被評価者に仮想コインを送信するトランザクションを作成し、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2へ送信する。トランザクションは、被評価者ID、被評価者のウォレットアドレス、評価者ID、評価者のウォレットアドレス、評価の仮想コイン数を含む。ブロックチェーン2は、ユーザ端末4aから送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、評価者のウォレットアドレスから被評価者のウォレットアドレスに、被評価者の評価に応じた仮想コイン数を送信する。スタッフ端末6は、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4aから送信された仮想コイン数を受信する。
【0121】
スタッフ端末6は、被評価者ID、評価者ID、評価の仮想コイン数及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、スタッフ端末6から送信された取引情報を受信し、受信した取引情報を大容量記憶部17の評価履歴DB178に記憶する。具体的には、制御部11は、受信した取引情報に基づき、被評価者ID、評価者ID、評価のコイン数及びトランザクションIDを一つのレコードとして評価履歴DB178に記憶する。なお、本実施形態では、取引情報がスタッフ端末6からサーバ1に送信されたが、これに限るものではない。例えば、取引情報がユーザ端末4aからサーバ1に送信されても良い。
【0122】
サーバ1の制御部11は、評価者及び被評価者の保有コイン数を大容量記憶部17に更新する。具体的には、制御部11は、大容量記憶部17の広告主DB171から、エンティティIDに対応する広告主IDを取得する。制御部11は、評価者ID(ユーザID)及び取得した広告主IDに基づき、ユーザDB172の仮想コイ数列に記憶された該評価者の保有する仮想コイン数から、被評価者に付与した仮想コイン数を差し引き、差し引いた後の仮想コイン数で仮想コイン数列を更新する。制御部11は、被評価者ID及びエンティティIDに基づき、被評価者DB176の保有コイン数列に記憶された該被評価者の保有する仮想コイン数に、評価者が付与した仮想コイン数を加算し、加算した後の仮想コイン数で保有コイン数列を更新する。
【0123】
図24は、仮想コイン数でエンティティのスタッフを評価するイメージ図の一例である。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信されたエンティティのスタッフとなる被評価者に関する情報を受信する。被評価者は、例えば、エンティティで当日の勤務中のスタッフであっても良い。制御部41は、表示部45を介して、受信した被評価者に関する情報に基づき、被評価者の名前、職種、勤続年数、写真等を表示する。
【0124】
制御部41は、入力部44を介して、被評価者の選択、及び該評価者の評価に応じた付与の仮想コインの入力を受け付ける。なお、本実施形態では、ハートマークで被評価者の選択が受け付けられたが、これに限るものではない。例えば、ラジオボタンまたはチェックボックス等が利用されても良い。制御部41は、「評価」ボタンの操作を入力部44により受け付けた場合、受け付けた被評価者ID、及び該被評価者の評価に応じた仮想コイン数に基づいて評価処理を行う。
【0125】
図25は、仮想コイン数でスタッフを評価する際の処理手順を示すフローチャートである。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、第1のユーザが利用したエンティティIDをサーバ1送信する(ステップS461)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信されたエンティティIDを受信する(ステップS161)。制御部11は、受信したエンティティIDに基づき、当日の勤務中のエンティティのスタッフとなる被評価者に関する情報を大容量記憶部17から取得する(ステップS162)。被評価者に関する情報は、被評価者ID、名前、職種、勤続年数、写真等を含む。
【0126】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、取得した被評価者に関する情報をユーザ端末4aに送信する(ステップS163)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された被評価者に関する情報を受信する(ステップS462)。制御部41は、表示部45を介して、受信した被評価者の名前、職種、勤続年数、写真等を含む被評価者に関する情報を表示する(ステップS463)。
【0127】
制御部41は、エンティティのスタッフとなる被評価者の選択、及び選択された被評価者の評価に応じた仮想コイン数の入力を受け付ける(ステップS464)。制御部41は、受け付けた被評価者IDに基づき、該被評価者のウォレットアドレスを取得する(ステップS465)。制御部41は、評価者IDに基づき、該評価者のウォレットアドレスを取得する(ステップS466)。
【0128】
制御部41は、受け付けた被評価者ID、及び評価の仮想コイン数に基づき、評価の仮想コイン送信のトランザクションを作成し(ステップS467)、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2へ送信する(ステップS468)。トランザクションは、被評価者ID、被評価者のウォレットアドレス、評価者ID、評価者のウォレットアドレス、評価の仮想コイン数を含む。また、制御部41は、評価情報をサーバ1に送信しても良い。評価情報は、例えば、評価者ID、被評価者ID、評価の仮想コイン数、または評価メッセージ(例えば、「頑張ってね」等)を含んでも良い。なお、トランザクションの作成に関しては、サーバ1に預けたユーザの公開鍵を用いて、サーバ1がトランザクションを作成しても良い。
【0129】
ブロックチェーン2は、ユーザ端末4aから送信されたトランザクションを受信し(ステップS261)、受信したトランザクションの取引情報を記録する(ステップS262)。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、評価者のウォレットアドレスから被評価者のウォレットアドレスに、被評価者に応じた仮想コイン数を送信する(ステップS263)。スタッフ端末6は、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4aから送信された仮想コイン数を受信する(ステップS661)。
【0130】
ブロックチェーン2はステップS661に続いてその送信結果(取引情報)をユーザ端末4aに送信する(ステップS264)。ユーザ端末4aはブロックチェーン2から送信された取引情報を受信する(ステップS469)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、被評価者ID、評価者ID、評価の仮想コイン数及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する(ステップS470)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された取引情報を受信し(ステップS164)、受信した取引情報を大容量記憶部17の評価履歴DB178に記憶する(ステップS165)。サーバ1の制御部11は、評価者及び被評価者の保有コイン数を大容量記憶部17のユーザDB172及び被評価者DB176に更新する(ステップS166)。
【0131】
本実施形態によると、ユーザがエンティティのスタッフを有価価値情報の数量で適切に評価することにより、スタッフのモチベーションを向上させることが可能となる。また、スタッフに付与された有価価値情報を本社が買い取った場合、買い取った有価価値情報の数量に応じて、スタッフに対する昇給・昇格・昇進・賞与等の人事評価をすることが可能となる。
【0132】
(実施形態4)
実施形態4は、有価価値情報の数量でエンティティのメニューまたはサービス、およびそれらを作成した作成者を評価する形態に関する。作成者は本社や研究所などのメニューやサービスの開発部門だけでなく、仕入れ先などの社外の取引先であっても良い。なお、本実施形態では、有価価値情報の一つの種類の仮想コインの例を説明する。第1のユーザまたは第2のユーザがンティティのメニューまたはサービスを作成した作成者への評価に応じて、ブロックチェーンを通じて仮想コインを該作成者に付与する。なお、以下では、第1のユーザが仮想コイン数で作成者を評価する例を説明する。
【0133】
図26は、実施形態4のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図20と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、注文DB178を含む。注文DB178は、注文された商品またはサービスに関する注文情報を記憶している。
【0134】
図27は、注文DB178のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。注文DB178は、注文ID列、注文商品列、金額列、注文者ID列、作成者ID列、作成者名前列、注文日時列、商品写真列及びエンティティID列を含む。注文者ID列は、各注文データを識別するために、一意に特定される注文データのIDを記憶している。注文商品列は、注文された商品の名称を記憶している。金額列は、注文された商品またはサービスの金額を記憶している。注文者ID列は、商品を注文した注文者を特定する注文者ID(ユーザID)を記憶している。
【0135】
作成者ID列は、商品またはサービス(例えば、メニュー、料理等)を作成した作成者を特定する作成者IDを記憶している。作成者名前列は、商品またはサービスを作成した作成者の名前を記憶している。注文時間列は、商品が注文された日時情報を記憶している。商品写真列は、商品またはサービスの写真データを記憶している。エンティティID列は、注文された商品またはサービスのエンティティIDを記憶している。
【0136】
図28は、仮想コイン数でエンティティのメニューまたはサービスを評価する動作を説明する説明図である。本実施形態では、情報処理端末7を含む。情報処理端末7は、エンティティのメニューまたはサービスを作成した作成者への仮想コインの受信、作成者のウォレットアドレスの送信等を行う端末装置である。情報処理端末7は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末7を作成者端末7と読み替える。
【0137】
なお、本実施形態では、当日に評価者が注文したエンティティのメニューまたはサービスを仮想コイン数で評価する例を説明する。ユーザがエンティティで商品またはサービスを購入した場合、サーバ1の制御部11は、該商品またはサービスに関する注文情報を大容量記憶部17の注文DB178に記憶する。具体的には、制御部11は、注文IDを振って、注文商品の名称、金額、注文者ID、作成者ID、作成名前、注文日時、商品写真及びエンティティIDを記憶する。
【0138】
評価者が注文したエンティティのメニューまたはサービスを評価する場合、ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、評価者ID(注文者ID)、及び利用したエンティティIDをサーバ1送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、サーバ1から送信された評価者ID及びエンティティIDを受信する。
【0139】
制御部11は、受信した評価者ID及びエンティティIDに基づき、該評価者が当日に注文したエンティティのメニューまたはサービスの注文情報を大容量記憶部17から取得する。具体的には、制御部11は、現在の日時情報を取得する。制御部11は、取得した現在の日時情報、受信した評価者ID及びエンティティIDに基づき、注文DB178の注文日時列に照合し、注文商品の名称、金額、作成者ID、商品写真等の注文情報を取得する。
【0140】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、取得したメニューまたはサービスの注文情報をユーザ端末4aに送信する。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された注文情報を受信する。制御部41は、表示部45を介して、受信した注文商品の名称、金額及び商品写真等を含む注文情報を表示する。
【0141】
制御部41は、エンティティのメニューまたはサービスの選択、及び選択されたメニューまたはサービスの評価に応じた仮想コイン数の入力を受け付ける。制御部41は、受け付けたメニューまたはサービスの選択に基づいて、該メニューまたはサービスを作成した作成者IDを取得する。制御部41は、取得した作成者IDに基づき、該被評価者(作成者)のウォレットアドレスを取得する。制御部41は、評価者IDに基づき、該評価者のウォレットアドレスを取得する。なお、ウォレットアドレスの取得処理に関しては、実施形態1でのウォレットアドレスの取得処理と同様であるため、説明を省略する。
【0142】
制御部41は、受け付けた被評価者ID、及び評価の仮想コイン数に基づき、評価の仮想コイン送信のトランザクションを作成し、作成したトランザクションを通信部43によりブロックチェーン2経由で作成者端末7に送信する。なお、トランザクションの送受信処理、及びサーバ1の大容量記憶部17の記憶・更新処理に関しては、実施形態3と同様であるため、説明を省略する。
【0143】
図29は、仮想コイン数でエンティティのメニューまたはサービスを評価するイメージ図である。なお、図24と重複する内容については説明を省略する。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信されたエンティティのメニューまたはサービスの注文情報を受信する。制御部41は、表示部45を介して、受信した注文情報に基づき、注文商品の名称、金額及び商品写真等を表示する。
【0144】
制御部41は、入力部44を介して、メニューまたはサービスの選択、及び該メニューまたはサービスの評価に応じた付与の仮想コインの入力を受け付ける。制御部41は、受け付けたメニューまたはサービスの選択に応じて、該メニューまたはサービスを作成した作成者IDを取得する。制御部41は、「評価」ボタンの操作を入力部44により受け付けた場合、取得した作成者ID、受け付けた評価の仮想コイン数に基づいて評価処理を行う。
【0145】
図30は、仮想コイン数でメニューまたはサービスを評価する際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図25と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。ユーザがエンティティで商品またはサービスを購入した場合、サーバ1の制御部11は、該商品またはサービスに関する注文情報を大容量記憶部17の注文DB178に記憶する(ステップS171)。評価者が注文したエンティティのメニューまたはサービスを評価する場合、ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、評価者ID(注文者ID)、及び利用したエンティティIDをサーバ1送信する(ステップS471)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、サーバ1から送信された評価者ID及びエンティティIDを受信する(ステップS172)。
【0146】
制御部11は、受信した評価者ID及びエンティティIDに基づき、該評価者が当日に注文したエンティティのメニューまたはサービスの注文情報を大容量記憶部17の注文DB178から取得する(ステップS173)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、取得したメニューまたはサービスの注文情報をユーザ端末4aに送信する(ステップS174)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された注文情報を受信する(ステップS472)。制御部41は、表示部45を介して、受信した注文商品の名称、金額及び商品写真等を含む注文情報を表示する(ステップS473)。
【0147】
制御部41は、エンティティのメニューまたはサービスの選択、及び選択されたメニューまたはサービスの評価に応じて付与した仮想コイン数の入力を受け付ける(ステップS474)。制御部41は、受け付けたメニューまたはサービスの選択に基づいて、該メニューまたはサービスを作成した作成者ID(被評価者ID)を取得する(ステップS475)。作成者端末7は、ブロックチェーン2経由で、ユーザ端末4aから送信された仮想コイン数を受信する(ステップS771)。
【0148】
本実施形態によると、ユーザがエンティティのメニューまたはサービスを有価価値情報
の数量で適切に評価することにより、該メニューまたはサービスを作成した作成者のモチベーションを向上させることが可能となる。また、販売数量だけでは捉えきれないメニューまたはサービスへの顧客満足度の把握も可能となる。更にまた、作成者に付与された有価価値情報を本社が買い取った場合、買い取った有価価値情報の数量に応じて、作成者に対する昇給・昇格・昇進・賞与等の人事評価をすることが可能となる。
【0149】
(実施形態5)
実施形態5は、第1のユーザの決済データを広告主宛に出力する形態に関する。決済端末における商品またはサービスの精算処理により作成された第1のユーザの決済データを利用しても良いかを示す許諾情報が、該第1のユーザから取得される。第1のユーザの許諾情報が取得された場合、該許諾情報に応じた第1のユーザの決済データが取得される。取得された第1のユーザの決済データが広告主宛に出力される。決済データは、購買商品の名称、数量、金額、及び購買者のID、名前、性別等属性情報を含む。
【0150】
図31は、第1のユーザの決済データを広告主宛に出力する動作を説明する説明図である。本実施形態では、決済端末8を含む。決済端末8は、売上実績、販売、在庫、決済等の情報処理及び送受信を行う端末装置である。例えば、POS(Point of Sales)システムを搭載したPOS端末及びパーソナルコンピュータ等の情報処理機器である。
【0151】
広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、決済端末8における商品またはサービスの精算処理により作成された第1のユーザの決済データの取得リクエストをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から第1のユーザの決済データの取得リクエストを受信する。
【0152】
制御部11は、通信部13を介して、受信した第1のユーザの決済データの取得リクエストに応じて、第1のユーザの決済データを利用しても良いかを示す許諾情報の請求リクエストをユーザ端末4aに送信する。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された許諾情報の請求リクエストを受信する。制御部41は、第1のユーザから該第1のユーザの決済データを利用しても良いかを示す許諾情報を入力部14により受け付けた場合、受け付けた許諾情報を通信部13によりサーバ1に送信する。
【0153】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された第1のユーザの許諾情報を受信する。制御部11は、受信した第1のユーザの許諾情報に応じて、該第1のユーザIDを取得する。制御部11は、通信部13を介して、取得した第1のユーザIDを決済端末8に送信する。決済端末8は、サーバ1から送信された第1のユーザIDを受信し、受信した第1のユーザIDに対応する第1のユーザの決済データを取得する。決済端末8は、取得した第1のユーザの決済データをサーバ1に送信する。
【0154】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、サーバ1から送信された第1のユーザの決済データを受信し、受信した第1のユーザの決済データを広告主端末3に送信する。なお、サーバ1の制御部11は、受信した第1のユーザの決済データを記憶部12または大容量記憶部17に記憶しても良い。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信された第1のユーザの決済データを受信する。
【0155】
図32は、第1のユーザの決済データを広告主宛に出力する際の処理手順を示すフローチャートである。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、決済端末8における商品またはサービスの精算処理により作成された第1のユーザの決済データの取得リクエストをサーバ1に送信する(ステップS31a)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、広告主端末3から第1のユーザの決済データの取得リクエストを受信する(ステップS11a)。
【0156】
制御部11は、通信部13を介して、受信した第1のユーザの決済データの取得リクエストに応じて、第1のユーザの決済データを利用しても良いかを示す許諾情報の請求リクエストをユーザ端末4aに送信する(ステップS11b)。ユーザ端末4aの制御部41は、通信部43を介して、サーバ1から送信された許諾情報の請求リクエストを受信する(ステップS41a)。制御部41は、入力部44を介して、第1のユーザから該第1のユーザの決済データの許諾情報を受け付ける(ステップS41b)。制御部41は、受け付けた許諾情報に基づき、該第1のユーザの決済データを利用することができるか否かを判定する(ステップS41c)。
【0157】
制御部41は、該第1のユーザの決済データを利用不可であると判定した場合(ステップS41cでNO)、制御部41は、通信部43を介して、該第1のユーザの決済データの利用不可指示をサーバ1に送信する(ステップS41d)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された決済データの利用不可指示を受信する(ステップS11c)。制御部41は、該第1のユーザの決済データを利用することができると判定した場合(ステップS41cでYES)、制御部41は、通信部43を介して、該第1のユーザの決済データの利用可能な指示をサーバ1に送信する(ステップS41e)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、ユーザ端末4aから送信された決済データの利用可能な指示を受信する(ステップS11d)。
【0158】
制御部11は、受信した決済データの利用可能な指示に応じて、該第1のユーザIDを取得する(ステップS11e)。制御部11は、通信部13を介して、取得した第1のユーザIDを決済端末8に送信する(ステップS11f)。決済端末8は、サーバ1から送信された第1のユーザIDを受信し(ステップS81a)、受信した第1のユーザIDに対応する第1のユーザの決済データを取得する(ステップS81b)。決済端末8は、取得した第1のユーザの決済データをサーバ1に送信する(ステップS81c)。
【0159】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、サーバ1から送信された第1のユーザの決済データを受信し(ステップS11g)、受信した第1のユーザの決済データを広告主端末3に送信する(ステップS11h)。サーバ1の制御部11は、受信した第1のユーザの決済データを記憶部12または大容量記憶部17に記憶する(ステップS11i)。広告主端末3の制御部31は、通信部33を介して、サーバ1から送信された第1のユーザの決済データを受信する(ステップS31b)。
【0160】
本実施形態によると、第1のユーザの決済データを利用しても良いかを示す許諾情報を取得することにより、広告主に該第1のユーザの決済データを送信することが可能となる。
【0161】
(実施形態6)
実施形態6は、エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの仮想コイン(非公式仮想コイン)を、ブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行する形態に関する。エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの非公式仮想コインを、ブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行することができる。また、コミュニティごとに、参加者が保有した非公式仮想コイン数、及び該非公式仮想コインが発行された総数を一覧に出力することができる。なお、以下では有価価値のない仮想コインを例に説明するが、該非公式仮想コインに有価価値を持たせるか否かは、コミュニティ内の合意やコミュニティ運営者の判断、またはスマートコントラクトなどにより適宜設定しても良い。
【0162】
図33は、実施形態6のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図2と重複
する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17は、コミュニティDB179、参加者DB180及び発行履歴DB181を含む。コミュニティDB179は、エンティティのファンが運営しているコミュニティのID、名称、発行された仮想コイン総数等の情報を記憶している。参加者DB180は、コミュニティに参加した参加者に関する情報を記憶している。発行履歴DB181は、コミュニティから該コミュニティの参加者に仮想コインを発行した履歴情報を記憶している。
【0163】
図34は、コミュニティDB179のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。コミュニティDB179は、コミュニティID列、名称列、エンティティID列、総発行済コイン数列、ロゴ列、認定状態列及び交換基準列を含む。コミュニティID列は、各コミュニティを識別するために、一意に特定されるコミュニティのIDを記憶している。名称列は、コミュニティの名称を記憶している。エンティティID列は、コミュニティに対応するエンティティのIDを記憶している。総発行済コイン数列は、コミュニティが発行した非公式仮想コインの総数を記憶している。
【0164】
ロゴ列は、コミュニティのロゴデータを記憶している。認定状態列は、コミュニティが、該コミュニティに対応するエンティティにより公式認定されるか否かの状態を記憶している。認定状態列には、例えば、「認定済」、「未認定」、または「認定中」等が記憶されても良い。交換基準列は、エンティティから発行される有価価値情報と、コミュニティから発行された非公式仮想コインとの交換処理を行う際の基準情報を記憶している。例えば、交換基準は、コミュニティの仮想コイン200がエンティティの仮想コイン1に相当しても良い。なお、コミュニティの仮想コインが認定済みとなった場合、有価価値のない非公式仮想コインが公式仮想コインとなり、次いで仮想コインとの交換が可能となり、最終的に有価価値を有することになる。
【0165】
図35は、参加者DB180のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。参加者DB180は、参加者ID列、名前列、公開鍵列、コミュニティ1列及びコミュニティ2列を含む。参加者ID列は、各参加者を識別するために、一意に特定される参加者のIDを記憶している。名前列は、参加者の名前を記憶している。公開鍵列は、公開鍵暗号における第3者に公開する鍵のデータを記憶している。
【0166】
コミュニティ1列は、コミュニティID列及び仮想コイン数列を含む。コミュニティID列は、コミュニティを特定するコミュニティIDを記憶している。仮想コイン列は、コミュニティが参加者に発行した非公式仮想コイン数を記憶している。コミュニティ2列は、コミュニティ1列の構造と同様であるため、説明を省略する。なお、図35は、コミュニティ1及びコミュニティ2の例を説明したが、これに限るものではない。コミュニティ列の数は、参加者が参加したコミュニティの数に基づいて設定しても良い。
【0167】
図36は、発行履歴DB181のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。発行履歴DB181は、管理ID列、コミュニティID列、参加者ID列、発行コイン数列及びトランザクションID列を含む。管理ID列は、コミュニティが参加者に仮想コインを発行した履歴を管理する管理IDを記憶している。コミュニティID列は、コミュニティを特定するコミュニティIDを記憶している。参加者ID列は、コミュニティに参加した参加者を特定する参加者IDを記憶している。発行コイン数列は、コミュニティが参加者に発行した仮想コイン数を記憶している。トランザクションID列は、コミュニティが参加者に仮想コインを発行した際の取引番号を記憶している。
【0168】
図37は、ブロックチェーン上でコミュニティから参加者へ仮想コインを発行する動作を説明する説明図である。本実施形態では、情報処理端末9及び情報処理端末10を含む。情報処理端末9は、コミュニティが非公式仮想コインの発行、コミュニティの管理、及び該コミュニティに対応するエンティティに公式認定の申込等を行う端末装置である。情報処理端末10は、コミュニティがコミュニティの参加者に発行した仮想コインの受信及び表示等を行う端末装置である。情報処理端末9及び情報処理端末10は、例えばスマートフォン、携帯電話、アップルウォッチ等のウェアラブルデバイス、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末9をコミュニティ端末9と読み替え、情報処理端末10を参加者端末10と読み替える。
【0169】
コミュニティ端末9は、コミュニティに関する情報をサーバ1に送信する。コミュニティに関する情報は、コミュニティの名称、該コミュニティに対応するエンティティID、発行された非公式仮想コインの総数、ロゴデータ、認定状態及び交換基準等を含む。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、コミュニティ端末9から送信されたコミュニティに関する情報を受信する。制御部11は、受信したコミュニティに関する情報に基づき、コミュニティIDを振って、コミュニティの名称、エンティティID、仮想コインの総数、ロゴデータ、認定状態及び交換基準を一つのレコードとして大容量記憶部17のコミュニティDB179に記憶する。
【0170】
コミュニティ端末9は、該コミュニティに参加者した参加者の取得リクエストをサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、コミュニティ端末9から送信された参加者の取得リクエストを受信する。制御部11は、受信した参加者の取得リクエストに応じて、大容量記憶部17の参加者DB180から、該コミュニティに対応する参加者ID、名前等の参加者情報を取得する。制御部11は、通信部13を介して、取得した参加者情報をコミュニティ端末9に送信する。
【0171】
コミュニティ端末9は、サーバ1から送信された参加者情報を受信して表示する。コミュニティ端末9は、非公式仮想コインを発行する対象の参加者の選択、及び選択された参加者に発行した仮想コイン数を受け付けた場合、コミュニティ端末9は、選択された参加者のウォレットアドレス、及び該コミュニティのウォレットアドレスを取得する。なお、選択された参加者が複数であっても良い。なお、ウォレットアドレスの取得処理に関しては、実施形態1でのウォレットアドレスの取得処理と同様であるため、説明を省略する。
【0172】
コミュニティ端末9は、受け付けた参加者に発行した仮想コイン数、及び選択された参加者に基づき、仮想コイン発行のトランザクションを作成する。コミュニティ端末9は、作成したトランザクションをブロックチェーン2へ送信する。トランザクションは、コミュニティID、コミュニティのウォレットアドレス、参加者ID、参加者のウォレットアドレス、発行した仮想コイン数を含む。ブロックチェーン2は、コミュニティ端末9から送信されたトランザクションを受信して記録する。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、コミュニティのウォレットアドレスから参加者のウォレットアドレスに、発行した仮想コイン数を送信する。参加者端末10は、ブロックチェーン2経由で、コミュニティ端末9から送信された仮想コイン数を受信する。
【0173】
参加者端末10は、コミュニティID、参加者ID、発行された仮想コイン数及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、参加者端末10から送信された取引情報を受信し、受信した取引情報を大容量記憶部17の発行履歴DB181に記憶する。具体的には、制御部11は、受信した取引情報に基づき、管理IDを振って、コミュニティID、参加者ID、発行された仮想コイン数及びトランザクションIDを一つのレコードとして発行履歴DB181に記憶する。なお、本実施形態では、取引情報が参加者端末10からサーバ1に送信されたが、これに限るものではない。例えば、取引情報がコミュニティ端末9からサーバ1に送信されても良い。
【0174】
サーバ1の制御部11は、参加者が保有した非公式仮想コイン数を大容量記憶部17の参加者DB180に更新する。具体的には、制御部11は、参加者ID及びコミュニティIDに基づき、参加者DB180の仮想コイン数列に記憶された該参加者の保有する仮想コイン数に、今回発行された仮想コイン数を加算し、加算した後の仮想コイン数でコイン数列を更新する。
【0175】
図38は、ブロックチェーン上でコミュニティから参加者へ仮想コインを発行する際の処理手順を示すフローチャートである。コミュニティ端末9は、コミュニティに関する情報をサーバ1に送信する(ステップS92a)。コミュニティに関する情報は、コミュニティの名称、該コミュニティに対応するエンティティのエンティティID、発行された非公式仮想コインの総数、ロゴデータ、認定状態及び交換基準等を含む。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、コミュニティ端末9から送信されたコミュニティに関する情報を受信する(ステップS12a)。制御部11は、受信したコミュニティに関する情報に基づき、コミュニティIDを振って、コミュニティの名称、エンティティID、仮想コインの総数、ロゴデータ、認定状態及び交換基準を一つのレコードとして大容量記憶部17のコミュニティDB179に記憶する(ステップS12b)。
【0176】
コミュニティ端末9は、該コミュニティに参加者した参加者の取得リクエストをサーバ1に送信する(ステップS92b)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、コミュニティ端末9から送信された参加者の取得リクエストを受信する(ステップS12c)。制御部11は、受信した参加者の取得リクエストに応じて、大容量記憶部17の参加者DB180から、該コミュニティに対応する参加者ID、名前等の参加者情報を取得する(ステップS12d)。制御部11は、通信部13を介して、取得した参加者情報をコミュニティ端末9に送信する(ステップS12e)。
【0177】
コミュニティ端末9は、サーバ1から送信された参加者情報を受信し(ステップS92c)、受信した参加者情報を表示する(ステップS92d)。コミュニティ端末9は、非公式仮想コインを発行する対象の参加者の選択、及び選択された参加者に発行した仮想コイン数を受け付ける(ステップS92e)。制御部11は、選択された参加者の参加者IDに基づき、参加者のウォレットアドレスを取得する(ステップS92f)。制御部11は、該コミュニティのウォレットアドレスを取得する(ステップS92g)。
【0178】
コミュニティ端末9は、受け付けた仮想コイン数、及び選択された参加者に基づき、仮想コイン発行のトランザクションを作成する(ステップS92h)。コミュニティ端末9は、作成したトランザクションをブロックチェーン2へ送信する(ステップS92i)。トランザクションは、コミュニティID、コミュニティのウォレットアドレス、参加者ID、参加者のウォレットアドレス、発行した仮想コイン数を含む。ブロックチェーン2は、コミュニティ端末9から送信されたトランザクションを受信し(ステップS22a)、受信したトランザクションの取引情報を記録する(ステップS22b)。ブロックチェーン2は、受信したトランザクションに基づき、コミュニティのウォレットアドレスから参加者のウォレットアドレスに、発行した仮想コイン数を送信する(ステップS22c)。
【0179】
参加者端末10は、ブロックチェーン2経由で、コミュニティ端末9から送信された仮想コイン数を受信する(ステップS1aa)。ブロックチェーン2はステップS22cに続いてその送信結果(取引情報)をコミュニティ端末9に送信する(ステップS22d)。コミュニティ端末9はブロックチェーン2から送信された取引情報を受信する(ステップS92j)。コミュニティ端末9は、コミュニティID、参加者ID、発行された仮想コイン数及びトランザクションIDを含む取引情報をサーバ1に送信する(ステップS92k)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、コミュニティ端末9から送信された取引情報を受信し(ステップS12f)、受信した取引情報を大容量記憶部17の発
行履歴DB181に記憶する(ステップS12g)。制御部11は、参加者が保有した非公式仮想コイン数を大容量記憶部17の参加者DB180に更新する(ステップS12h)。
【0180】
続けて、公式認定により非公式仮想コインを公式仮想コインに交換する処理を説明する。コミュニティごとの仮想コインが、該コミュニティに対応するエンティティにより公式認定された場合、該エンティティから発行される有価価値情報と、該コミュニティの仮想コインとの交換処理を所定の交換基準により実行することができる。よって、公式認定を通じて、非公式仮想コインが公式仮想コインに交換することができる。
【0181】
図39は、コミュニティごとの仮想コインがエンティティにより公式認定される際の処理手順を示すフローチャートである。コミュニティ端末9は、公式認定請求情報をエンティティ端末5に送信する(ステップS93a)。公式認定請求情報は、例えば、コミュニティID、名称、参加者の数、参加者に発行した非公式仮想コイン数及びコミュニティの運営年数等を含んでも良い。エンティティ端末5の制御部51は、通信部53を介して、コミュニティ端末9から送信された公式認定請求情報を受信する(ステップS53a)。
【0182】
制御部51は、公式認定請求に応じて、該コミュニティの非公式仮想コインを公式認定することが可能か否かを判定する(ステップS53b)。例えば、制御部51は、受信したコミュニティの参加者の数、参加者に発行した非公式仮想コイン数及びコミュニティの運営年数に基づき、事前に決められた公式認定の条件を満たしたか否かを判定しても良い。公式認定の条件は、例えば、「参加者が10000人以上、発行した非公式仮想コイン数が100000000コイン以上、かつ、運営年数が5年以上」であっても良い。また、エンティティもコミュニティに参加している場合に、スマートコントラクトによって公式認定の条件を満たしたか否かを判定しても良い。
【0183】
制御部51は、該コミュニティの非公式仮想コインを公式認定することが可能であると判定した場合(ステップS53bでYES)、制御部51は、公式認定情報を通信部13によりサーバ1に送信する(ステップS53c)。公式認定情報は、コミュニティID、エンティティID、認定状態、及び非公式仮想コインと公式仮想コインとの交換基準等を含む。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、エンティティ端末5から送信された公式認定情報を受信する(ステップS13a)。制御部11は、受信した公式認定情報に基づき、大容量記憶部17のコミュニティDB179の認定状態列及び交換基準列を更新する(ステップS13b)。
【0184】
制御部51は、通信部53を介して、公式認定完了の指示をコミュニティ端末9に送信する(ステップS53e)。コミュニティ端末9は、エンティティ端末5から送信された公式認定完了の指示を受信する(ステップS93c)。制御部51は、該コミュニティの非公式仮想コインを公式認定することができないと判定した場合(ステップS53bでNO)、制御部51は、通信部53を介して、公式認定不可の指示をコミュニティ端末9に送信する(ステップS53d)。コミュニティ端末9は、エンティティ端末5から送信された公式認定不可の指示を受信する(ステップS93b)。
【0185】
図40は、非公式仮想コインと公式仮想コインとを交換する際の処理手順を示すフローチャートである。コミュニティ端末9は、コミュニティIDをサーバ1に送信する(ステップS94a)。なお、本実施形態では、コミュニティ端末9からコミュニティIDがサーバ1に送信されたが、これに限るものではない。例えば、エンティティ端末5からコミュニティIDがサーバ1に送信されても良い。
【0186】
サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、コミュニティ端末9から送信されたコミュニティIDを受信する(ステップS14a)。制御部11は、大容量記憶部17のコミュニティDB179から、受信したコミュニティIDに対応する認定状態を取得する(ステップS14b)。制御部11は、取得した認定状態に基づき、コミュニティの仮想コインが、該コミュニティに対応するエンティティにより公式認定されるか否かを判定する(ステップS14c)。
【0187】
制御部11は、コミュニティの仮想コインが、該コミュニティに対応するエンティティにより公式認定されたと判定した場合(ステップS14cでYES)、制御部11は、大容量記憶部17のコミュニティDB179から、コミュニティIDに対応する交換基準を取得する(ステップS14d)。制御部11は、大容量記憶部17からコミュニティの総発行済コイン数、及び該コミュニティに参加したそれぞれの参加者の保有する仮想コイン数を取得する(ステップS14e)。具体的には、制御部11は、コミュニティDB179から、コミュニティIDに対応する総発行済コイン数を取得する。制御部11は、参加者DB180から、参加者IDごとのコミュニティIDに対応する仮想コイン数を取得する。
【0188】
制御部11は、取得した非公式仮想コインと公式仮想コインとの交換基準に基づき、変換後のコミュニティの総発行済コイン数、及び該コミュニティに参加したそれぞれの参加者の保有する仮想コイン数を算出する(ステップS14f)。制御部11は、大容量記憶部17のコミュニティDB179及び参加者DB180に、算出したコミュニティの総発行済コイン数、及び該コミュニティに参加したそれぞれの参加者の保有する仮想コイン数を更新する(ステップS14g)。なお、大容量記憶部17だけではなくブロックチェーン2にも記憶しても良い。制御部11は、コミュニティの仮想コインが、該コミュニティに対応するエンティティにより公式認定されていないと判定した場合(ステップS14cでNO)、処理を終了する。
【0189】
図41は、エンティティごとに参加者が保有した仮想コイン数の一覧画面のイメージ図の一例である。参加者端末10は、参加者が参加したコミュニティの名称、該コミュニティに対応するエンティティの名称、参加者がコミュニティごとに保有した仮想コイン数、及びコミュニティごとの総発行済仮想コイン数を、ブロックチェーン2を通じて取得する。なお、コミュニティの名称、エンティティの名称、参加者がコミュニティごとに保有した仮想コイン数、及びコミュニティごとの総発行済仮想コイン数がサーバ1から取得されても良い。
【0190】
参加者端末10は、サーバ1の大容量記憶部17のコミュニティDB179から、コミュニティIDに対応する認定状態を取得する。参加者端末10は、取得した認定状態に基づき、コミュニティごとの仮想コインの認定状態を判定する。本実施形態では、参加者端末10は、認定済みの公式仮想コインと未認定の非公式仮想コインとを分けて、それぞれに対応する表示欄で一覧表示する。認定済みの公式仮想コインが、「木」のアイコンを用いて公式仮想コインの表示欄で表示される。未認定の非公式仮想コインが、「草」のアイコンを用いて非公式仮想コインの表示欄で表示される。なお、上述した公式仮想コインまたは非公式仮想コインの表示方式に限らず、他の表示方式であっても良い。例えば、タブページを用いて、公式仮想コインと非公式仮想コインが、それぞれのタブページで一覧表示されても良い。参加者端末10は、コミュニティごとに、取得したコミュニティの名称、エンティティの名称、参加者の保有する仮想コイン数、及びコミュニティごとの総発行済仮想コイン数を、公式仮想コインの表示欄及び非公式仮想コインの表示欄に表示する。また、図19のように公式仮想コイン・非公式仮想コインと共に表示しても良い。
【0191】
図42は、エンティティごとに参加者が保有した仮想コイン数及び総発行済コイン数を取得する際の処理手順を示すフローチャートである。参加者端末10は、参加者IDをサーバ1に送信する(ステップS1ba)。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、参加者端末10から送信された参加者IDを受信する(ステップS15a)。制御部11は、受信した参加者IDに基づき、大容量記憶部17の参加者DB180から、該参加者が参加したコミュニティIDを取得する(ステップS15b)。なお、該参加者が複数のコミュニティを参加した場合、複数のコミュニティIDが取得されても良い。
【0192】
制御部11は、大容量記憶部17の発行履歴DB181から、取得したコミュニティIDに対応するトランザクションIDを取得する(ステップS15c)。制御部11は、通信部13を介して、取得したコミュニティID及びトランザクションIDをブロックチェーン2に送信する(ステップS15d)。ブロックチェーン2は、サーバ1から送信されたコミュニティID及びトランザクションIDを受信する(ステップS25a)。ブロックチェーン2は、受信したコミュニティID及びトランザクションIDに基づき、コミュニティごとの参加者の保有する仮想コイン数、及びコミュニティの総発行済コイン数を取得する(ステップS25b)。
【0193】
ブロックチェーン2は、取得したコミュニティごとの参加者の保有する仮想コイン数、及びコミュニティの総発行済コイン数を参加者端末10に送信する(ステップS25c)。参加者端末10は、ブロックチェーン2から送信されたコミュニティごとの参加者の保有する仮想コイン数、及びコミュニティの総発行済コイン数を受信する(ステップS1bb)。参加者端末10は、受信したコミュニティごとの参加者の保有する仮想コイン数、及びコミュニティの総発行済コイン数を一覧画面に表示する(ステップS1bc)。
【0194】
なお、本実施形態では、トランザクションIDに基づいてブロックチェーン2から、コミュニティごとに参加者が保有した仮想コイン数、及びコミュニティの総発行済コイン数が取得されたが、これに限るものではない。例えば、サーバ1の制御部11は、コミュニティID及び参加者IDに基づき、大容量記憶部17の発行履歴DB181の発行コイン数を計上し、コミュニティごとに参加者が保有した仮想コイン数を取得しても良い。制御部11は、コミュニティIDに基づき、大容量記憶部17のコミュニティDB179からコミュニティの総発行済コイン数を取得しても良い。
【0195】
本実施形態によると、エンティティのファンが運営しているコミュニティごとの仮想コインをブロックチェーン上で該コミュニティの参加者へ発行することが可能となる。
【0196】
本実施形態によると、コミュニティごとの仮想コインが、該コミュニティに対応するエンティティにより公式認定された場合、エンティティから発行される有価価値情報と、該コミュニティの仮想コインとを交換することが可能となる。
【0197】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0198】
1 情報処理装置(サーバ)
11 制御部
11a ハッシュ値算出部
11b 電子署名作成部
12 記憶部
13 通信部
14 入力部
15 表示部
16 読取部
17 大容量記憶部
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
1P 制御プログラム
2 ブロックチェーン
3 情報処理端末(広告主端末)
31 制御部
31a ハッシュ値算出部
31b 電子署名作成部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 表示部
36 撮影部
3P 制御プログラム
4 情報処理端末(ユーザ端末)
4a 情報処理端末(ユーザ端末)
4b 情報処理端末(ユーザ端末)
41 制御部
41a ハッシュ値算出部
41b 電子署名作成部
42 記憶部
43 通信部
44 入力部
45 表示部
46 撮影部
4P 制御プログラム
5 情報処理端末(エンティティ端末)
51 制御部
51a ハッシュ値算出部
51b 電子署名作成部
52 記憶部
53 通信部
54 入力部
55 表示部
56 撮影部
5P 制御プログラム
6 情報処理端末(スタッフ端末)
7 情報処理端末(作成者端末)
8 決済端末
9 情報処理端末(コミュニティ端末)
10 情報処理端末(参加者端末)
図1
図2
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