(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】空気循環システム用のパネル
(51)【国際特許分類】
B03C 3/64 20060101AFI20241016BHJP
B03C 3/47 20060101ALI20241016BHJP
B03C 3/45 20060101ALI20241016BHJP
B03C 3/40 20060101ALI20241016BHJP
A61L 9/16 20060101ALI20241016BHJP
F24F 8/30 20210101ALI20241016BHJP
F24F 8/192 20210101ALI20241016BHJP
【FI】
B03C3/64 Z
B03C3/47
B03C3/45 A
B03C3/40 A
A61L9/16 Z
F24F8/30
F24F8/192
(21)【出願番号】P 2023519170
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(86)【国際出願番号】 IB2020058866
(87)【国際公開番号】W WO2022064247
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】523107422
【氏名又は名称】ハイボケア テクノロジーズ サウス アフリカ (ピーティーワイ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HIBOCARE TECHNOLOGIES SOUTH AFRICA(PTY) LTD
【住所又は居所原語表記】5 Park Way,Fourways Gardens,JOHANNESBURG SOUTH AFRICA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゼーガース,グラハム,ネヴィル
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-174954(JP,A)
【文献】実開昭48-097776(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B03C 3/64
B03C 3/47
B03C 3/45
B03C 3/40
A61L 9/16
F24F 8/30
F24F 8/192
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気循環システム用のパネルであって、当該パネルは、
開放孔発泡体を含む発泡層と、
前記発泡層を支持するように構成された支持構造と、
前記発泡層の少なくとも片面に設けられたグラファイトコーティングと、
前記発泡層に隣接して設けられたイオナイザと、を備え、前記イオナイザは、粒子をイオン化し、それにより静電荷を前記発泡層に適用するように構成されており、
前記帯電された発泡層は、使用時に、空気から汚染物質を引き寄せて捕捉するように構成されている、パネル。
【請求項2】
前記発泡層は、ポリウレタンから作られた誘電体型の発泡体から成る、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記発泡層の厚さが20mm~30mmである、請求項1~2のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項4】
前記支持構造は、前記発泡層に対して平行に設けられた支持層を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項5】
前記支持層は硬質ポリマーから作られ、且つ、支持構造であるグリッド、メッシュ又はウェブを含む、請求項4に記載のパネル。
【請求項6】
前記グラファイトコーティングは、前記発泡層と前記支持構造との間に設けられている、請求項4~5のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項7】
前記支持構造は、前記発泡層の側部の周囲に設けられたフレームを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項8】
前記グラファイトコーティングは、グラフェン又はグラファイト粉末を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項9】
前記グラファイト粉末の直径が7ミクロン~9ミクロンである、請求項8に記載のパネル。
【請求項10】
前記グラファイトコーティングは、70(重量%)のグラファイト粉末を含む、請求項8~9のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項11】
前記グラファイトコーティングは、酸を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項12】
前記酸はリン酸であり、前記グラファイトコーティングは、10(重量%)のリン酸を含む、請求項11に記載のパネル。
【請求項13】
前記グラファイトコーティングは、結合剤を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項14】
前記グラファイトコーティングは、20(重量%)の結合剤を含む、請求項13に記載のパネル。
【請求項15】
前記グラファイトコーティングの厚さが1mm~2mmである、請求項1~14のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項16】
前記パネルをベース構造に取り付けるための取り付け構成を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項17】
前記イオナイザは、1~10
6個のイオン化された粒子を放出するように構成された電子イオナイザである、請求項1~16のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項18】
前記イオナイザは、前記発泡層から5mmの間隔を空けて配置されている、請求項1~17のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項19】
前記支持構造と前記グラファイトコーティングとの間に挟まれた電極を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載のパネルを含む、空気循環システム。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか一項に記載のパネルを製造する方法であって、
グラファイト粉末を酸及び結合剤と混合することと、
前記混合物を撹拌して剥離させて、非晶質粒子フラーレングラフェン構造にすることと、
前記混合物を前記発泡層に適用することと、を含む、方法。
【請求項22】
前記攪拌することは、5分~10分間であり、且つ連続的である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記適用することは、エアレスタイプのスプレーガンで噴霧することを含む、請求項21~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記パネルをオーブン又は類似の熱アプリケータ内で60℃で乾燥することを含む、請求項21~23のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して空気浄化に関し、特には、空気循環システム用のパネルに関し、パネルは、それ自体はフィルタではない。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、グラファイト(黒鉛)又はグラフェンを使用する既存のエアフィルタ(例えば、特許文献1参照)を認識している。しかし、本出願人の定義によれば、フィルタとは、流体(例えば、空気)を通過させて空気から汚染物質を濾過しなければならない部材又はフィルタ媒体を含むものである。本出願人は、この構想を、空気から汚染物質を除去することができるがフィルタではないという装置を提供することにより、さらに改善しようとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】南アフリカ特許出願第2020/02355号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、本発明は、空気循環システム用のパネルを提供し、このパネルは、
開放孔発泡体を含む発泡層と、
前記発泡層を支持するように構成された支持構造と、
前記発泡層の少なくとも片面に設けられたグラファイトコーティングと、
前記発泡層に隣接して設けられたイオナイザと、を備え、前記イオナイザは、粒子をイオン化し、それにより静電荷を前記発泡層又は前記グラファイトコーティングに適用するように構成されており、
前記グラファイトコーティング層は、使用時に、空気から汚染物質を引き寄せて捕捉するように構成されている。
【0005】
用語「汚染物質」(“contaminant”)は、病原体、細菌、ウィルス、微生物などを含み得る。
【0006】
前記発泡層は、誘電体型の発泡体であり得る。当該発泡体は、ポリウレタンから成り得る。前記発泡層は、炭充填物を含んでも含まなくてもよい。前記発泡層は、20mm~30mmの厚さであり得る。
【0007】
前記支持構造は、支持層を含み得る。当該支持層は、前記発泡層に対して平行に設けられ得る。前記支持層は、前記発泡層の片面又は両面に設けられ得る。前記支持層は、硬質ポリマー、例えばプラスチックであり得る。前記支持層は、支持構造であるグリッド、メッシュ又はウェブを含み得る。前記支持層はエッグクレートに類似し得る。前記グラファイトコーティングは、前記発泡層と前記支持構造との間に設けられ得る。
【0008】
前記支持構造は、前記発泡層の側部の周囲に設けられたフレームを含み得る。当該フレームは、正方形又は長方形のフットプリント及びC字状の断面形状を有し得る。当該フレームは、金属製であり得る。
【0009】
前記グラファイトコーティングは、前記発泡層の両面に設けられてもよい。
【0010】
前記グラファイトコーティングはグラフェンを含み得る。前記グラファイトコーティングはグラファイト粉末を含み得る。前記グラファイト粉末は、直径が7ミクロン~9ミクロンであり得る。前記グラファイトコーティングは、50%~80%のグラファイト粉末を含んでもよく、また、70%のグラファイト粉末を含んでもよい。
【0011】
前記グラファイトコーティングは酸を含んでもよく、これはリン酸であり得る。前記グラファイトコーティングは、5%~20%のリン酸を含み得、具体的には10%のリン酸を含み得る。
【0012】
前記グラファイトコーティングは結合剤を含み得る。前記グラファイトコーティングは10%~30%の結合剤を含み得、具体的には20%の結合剤を含み得る。前記結合剤は、アクリル系又はポリウレタン系であり得る。
【0013】
前記グラファイトコーティングは1mm~2mmの厚さであり得る。前記グラファイトコーティングは噴霧により前記発泡層に適用され得る。
【0014】
前記パネルは、空気流を生じさせ又は制御するシステム又は装置、例えば、建物内のHVAC(暖房、換気及び空調)システム、掃除機、ポータブルファンなどに用途を見出し得る。一実装例において、前記パネルは、HVACの入口又は出口に、又はそれに隣接して設置され得る。前記パネルは、建物の天井に、又はその付近に配置され得る。天井は、吊り天井であっても固定天井であってもよい。前記パネルは約600mm×400mmか、又は用途に応じた寸法であってよい。
【0015】
前記パネルは、前記パネルをベース構造、例えば天井に取り付けるための取り付け構成を含み得る。当該取り付け構成は前記支持構造に接続され得る。当該取り付け構成は、プラグ(例えば、固体天井用)又はクリップ(例えば、吊り天井用)であり得る。
【0016】
前記イオナイザは電子イオナイザであり得る。前記イオナイザは、(1~6×1096)個/cm38kVの粒子を放出し得る。前記イオナイザは、6kV~8kVのイオナイザであり得る。前記イオナイザ(又はその出口)は、前記発泡層から約5mmの間隔をあけて設置され得る。前記グラファイトコーティングが前記発泡層の片面にしかない場合、前記イオナイザを他方の面に配置し得る。前記イオナイザが使用時に消費する電力は2W以下であり得る。前記イオナイザは、永久的に又は無期限で動作し得る。
【0017】
前記パネルは電極を含み得る。当該電極は、前記支持構造と前記グラファイトコーティングとの間に挟まれ得る。当該電極は、12~24VAC又はVDCであってよい。2つの電極が存在し得る。当該電極は、間隔をあけて平行に配置され得る。当該電極は、真鍮又は銅から成り得る。
【0018】
本発明は、以上に定義したパネルを含む空気循環システムにも関連し、前記パネルが空気流路に隣接して、又は空気流路に合致させて提供され得る。前記空気循環システムは、エアフィルタを排除し得る。
【0019】
本発明は、上述のようなパネルの製造方法にも関連し、この方法は、
グラファイト粉末を酸及び結合剤と混合することと、
前記混合物を撹拌して剥離させて、非晶質粒子フラーレングラフェン構造にすることと、
前記混合物を前記発泡層に適用することと、を含む。
【0020】
前記構造は、フレーク又はナノチューブであり得る。
【0021】
前記混合することは、以下の割合(重量比)を含み得る。すなわち、
50%~80%のグラファイト粉末、例えば70%のグラファイト粉末、
5%~20%の酸、例えば10%の酸、及び、
10%~40%の結合剤、例えば20%の結合剤。
【0022】
前記酸はリン酸であり得る。前記結合剤はアクリル系又はポリウレタン系であり得る。
【0023】
前記攪拌することは、5分~10分間であり得る。前記攪拌は連続的であってよい。
【0024】
前記適用することは、噴霧することを含み得る。当該噴霧することは、エアレスタイプのスプレーガンを用いて行われ得る。前記混合物は、1mm~2mmの厚さに噴霧され得る。
【0025】
前記方法は、オーブン又は類似の熱アプリケータでパネルを乾燥することを含み得る。前記乾燥は60℃で行われ得る。前記乾燥は、混合物が乾燥するまでであってよい。
【0026】
前記方法は、前記適用された混合物上に電極を設けることを含み得る。
【0027】
前記方法は、前記支持構造を前記発泡層に取り付けることを含み得る。前記取り付けることは、前記混合物を適用することの前又は後であり得る。
【0028】
ここで、本発明を、添付図面を参照しつつ、例としてさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明によるパネルの上方から見た立体図である。
【
図4】
図1のパネルの断面A―Aを通る断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の例示的な実施形態の以下の説明は、本発明を可能にする教示として提供される。関連技術の当業者であれば、説明される例示的な実施形態に、変更を、本発明の有益な結果を達成しつつ加えることができることを認識するであろう。また、本発明の所望の利点の幾つかが、例示的な実施形態の特徴の幾つかを、その他の特徴を利用せずに選択することにより達成され得ることも明らかであろう。従って、当業者は、例示的な実施形態に対する変更及び適応が可能であり、或る状況において望ましくさえあり得、本発明の一部であることを認識するであろう。従って、例示的な実施形態の以下の説明は、本発明の原理を例示するものとして提供されるものであり、その制限を意味するものではない。
【0031】
図1~4は、空気循環システム用のパネル100を示す。幾つかの詳細は、
図4(断面図)から最も明らかである。パネル100は発泡(フォーム)層102を有し、発泡層102の片面にグラファイトコーティング104が設けられている。より詳細には、発泡層102は、炭充填物を有する又は有さないポリウレタンから作られた誘電体型の開放孔発泡体である。発泡層102の厚さは約25mmである。
【0032】
発泡層102は、片面(この例では片面のみ)にグラファイトコーティング104でコーティングされている。コーティング104は、以下の手順で生成される。すなわち、
・7ミクロン~9ミクロンの粒径を有する天然グラファイト粉末を提供する。
・グラファイト粉末をリン酸及びアクリル系又はポリウレタン系の結合剤と以下の割合(重量比)で混合する:グラファイト粉末70%、リン酸10%、結合剤20%。
・5分~10分間継続して混合し、それにより、グラファイトが剥離されて非晶質粒子フラーレングラフェン構造(フレーク又はナノチューブであり得る)になることを確実にする。
・混合物を、エアレスタイプのスプレーガンで発泡層102の片面上に、混合物が発泡層102の表面上に堆積し且つ発泡層102を貫通しないように1mm~2mmの厚さで噴霧する。
・噴霧された混合物を有する発泡層102を、約60℃の適切なオーブン内で、乾燥するまで乾燥させ、それにより、グラファイトコーティング104を形成する。
【0033】
このプロセスは、パネル100の片面が均一に帯電又は荷電されることを保証し、これにより、パネル100の表面全体を通じた導電性を保証し得る。
【0034】
一対の金属、例えば、銅又は真鍮の電極110が、パネル100の対向する側部に隣接して、グラファイトコーティング104に電気的に接触して設けられ、電極110は、互いに平行に向けられ且つ横方向に間隔をあけて配置されている。電極110は、グラファイトコーティング104上の任意の場所で帯電がテストされ得るようにグラファイトコーティング104を帯電させるように動作され得る。
【0035】
電極110は剛体であり、或る程度の支持を提供し得るが、パネル100は、支持層112及び支持フレーム114の形をした支持構造112、114を含む。支持層112は、エッグクレート(矩形格子)に似た直交する部材を含むプラスチックグリッド112の形をしている。プラスチックグリッド112は、発泡層102と比較して剛体であり、曲げ及び捩りに耐性がある。プラスチックグリッド122は、グラファイトコーティングに直接貼り付けることもできたが、この例では電極110に貼り付けられている(例えば接着される)。
【0036】
さらに、支持フレーム114は金属製であり、発泡体及び支持層102、112の周縁の周りに延在している。発泡体及び支持層102、112の側部は、支持フレーム114に接着されてもよく、又は単に支持フレーム114にクランプされてもよい。支持フレーム114は、グラファイトコーティング104を、発泡層102と支持層112との間で効果的に挟み込み、電極110がグラファイトコーティング104と支持層112との間に設けられている(支持層112及び/又は支持フレーム114に、取り付け構成(図示せず)を設けてもよい)。
【0037】
イオナイザ120が、パネル100の一部として設けられる。イオナイザ120は、パネル100と一体化され(例えば、支持フレーム114に貼り付けられ)てもよく、又は、別個であるが発泡層102に取り付け可能であるか若しくは隣接していてもよい。イオナイザ120は、発泡層102より約5mm下に取り付けられ、発泡層102の方に向けられる。
【0038】
使用時に、支持構造112が見える(グラファイト層104が下にある)側が、正面を向く側(すなわち、空気が通過して循環される側)であることが意図されている。空気が、発泡層102又はグラファイトコーティング104を通って循環されず、従って、パネル100が、従来の意味でのフィルタではないことが留意されるであろう。隣接するイオナイザ120を有する発泡層102は、パネル100の裏面側である。
【0039】
イオナイザ120は、使用時に、発泡層102に向けられてイオン化された粒子122を発泡層102に向けて放出する。これらのイオン化され且つ帯電された粒子122は、発泡層102を通過し、グラファイトコーティング104と相互作用して、グラファイトコーティングを静電荷で帯電させる。この帯電されたグラファイトコーティング104は、汚染物質を静電的に引き寄せる役割を果たし、空気が実際にグラファイトコーティング104を通過する必要はない。支持層112は、所望であれば、空気流を導くことを補助するような形状及び構成にされ得る。グラファイトコーティング104は抗菌特性を有しており、従って、汚染物質を不活性化又は殺菌する役割を果たす。さらなる手段として、電極110を通電してグラファイトコーティング104に電流を流し、それにより、パネル100を通過する空気から抽出された汚染物質をさらに破壊又は殺菌することができる。
【0040】
パネル100は、建物内に、例えば空調の入口又は出口に隣接して設置され得る。パネル100の異なる形状、例えば、より小さい変形を、掃除機又は空気清浄機に、例えば、HEPAフィルタの代わりに、又はHEPAフィルタに加えて設置してもよい。実際、パネル100は、空気が通過する任意の場所に配置することが可能であり、その場所は、空調システムを有さないが或る程度の空気流を有する建物であってもよい。
【0041】
理論に縛られることなく、発明者は、パネル100を、室内環境における細菌及びウィルスを死滅させて、病原菌の無い空気を確保するために使用できると推測している。パネル100は、単独で、又はその他の空気濾過装置に加えることで、より清潔で健康的な空気を増進するために使用され得る。
【0042】
本パネル100の、より慣用的なフィルタに対する少なくとも1つの利点は、フィルタは目詰まりして閉塞する可能性があることである。パネル100はフィルタではないため、完全に目詰まりすることも、性能に影響を与えることもなく、掃除機又は他の方法によりクリーニングすることができる。
【符号の説明】
【0043】
100 パネル
102 発泡層
104 グラファイトコーティング
110 電極
112 支持層
114 支持フレーム
120 イオナイザ
122 イオン化された粒子