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特許7572091通信装置、通信方法、および通信プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】通信装置、通信方法、および通信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
H04M3/42 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024003197
(22)【出願日】2024-01-12
(62)【分割の表示】P 2023213317の分割
【原出願日】2023-12-18
【審査請求日】2024-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】平山 雄輝
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-15431(JP,A)
【文献】特開2003-319067(JP,A)
【文献】特開2009-81559(JP,A)
【文献】特開2002-165244(JP,A)
【文献】特開平11-341152(JP,A)
【文献】特開平5-292215(JP,A)
【文献】特開2002-9930(JP,A)
【文献】特開平06-97997(JP,A)
【文献】特開平10-143458(JP,A)
【文献】特開2002-359698(JP,A)
【文献】特開2012-213046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/42
H04M 1/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のCPUを備える通信装置であって、
前記1以上のCPUは、
発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信し、
データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信し、
前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する
ように構成される
通信装置。
【請求項2】
前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の通信ネットワークと前記発信先の端末装置との間を通話接続する通話接続装置に、前記発信元の端末装置と前記発信先の端末装置とを通話接続させる
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第1の通信ネットワークは、電話通信ネットワークであり、
前記発信先情報は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信先の端末装置の電話番号であり、
前記発信元番号は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信元の端末装置の電話番号であり、
前記第1の情報は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信元の端末装置の電話番号に付加されるサブアドレスである
請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第2の通信ネットワークはインターネットである
請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第2の通信ネットワークにおいて、前記データ通信は、HTTPプロトコルおよびHTTPSプロトコルまたはこれらのいずれかにより行われる
請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信する第1の受信ステップと、
データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信する第2の受信ステップと、
前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する送信ステップと
を含む通信方法。
【請求項7】
1以上のCPUを備える通信装置において、前記1以上のCPUに、
発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信する第1の受信プロセスと、
データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信する第2の受信プロセスと、
前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する送信プロセスと
を実行させる通信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信装置、通信方法、および通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電話番号を用いて通話回線を介して発信元と発信先とを接続し、発信元から発信先に内線番号をデータ通信により送信して、発信元から発信先の内線に直接に電話を掛けられるようにしたシステムが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-213046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
なお、上述した先行技術文献の開示は、本書に引用をもって組み込まれる。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムにおいて、発信先に送信されたサブアドレスを利用した発信元の認証および通信のセキュリティの強化は達成されていない。
【0006】
本開示の目的は、通話路設定のための情報に付加された情報を用いて、発信元の認証および通信のセキュリティの強化に寄与することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の視点では、1以上のCPUを備える通信装置が提供される。前記1以上のCPUは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも第1の情報を受信し、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から前記第1の情報を受信し、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信するように構成される。
変形された本開示の第1の視点では、1以上のCPUを備える通信装置が提供される。前記1以上のCPUは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信し、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信し、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信するように構成される。
【0008】
本開示の第2の視点では、第1の受信ステップと、第2の受信ステップと、送信ステップとを含む通信方法が提供される。第1の受信ステップは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも第1の情報を受信する。第2の受信ステップは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から前記第1の情報を受信する。送信ステップは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
変形された本開示の第2の視点では、第1の受信ステップと、第2の受信ステップと、送信ステップとを含む通信方法が提供される。第1の受信ステップは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信する。第2の受信ステップは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信する。送信ステップは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
【0009】
本開示の第3の視点では、1以上のCPUを備える通信装置において、前記1以上のCPUに、第1の受信プロセスと、第2の受信プロセスと、送信プロセスとを実行させる通信プログラムが提供される。第1の受信プロセスは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも第1の情報を受信する。第2の受信プロセスは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から前記第1の情報を受信する。送信プロセスは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
変形された本開示の第3の視点では、1以上のCPUを備える通信装置において、前記1以上のCPUに、第1の受信プロセスと、第2の受信プロセスと、送信プロセスとを実行させる通信プログラムが提供される。第1の受信プロセスは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信する。第2の受信プロセスは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信する。送信プロセスは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の各視点によれば、通話路設定のための情報に付加された情報を用いて、発信元の認証および通信のセキュリティの強化に寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の第1の実施形態にかかる通信システムの一構成を例示する図である。
図2図2は、図1に示した端末装置、データベースサーバ装置および端末装置のハードウェア構成例を例示する図である。
図3図3は、図1に示した通信システムの動作の一例を例示する通信シーケンス図である。
図4図4は、本開示の第2の実施形態にかかる通信システムの一構成を例示する図である。
図5図5は、図4に示した通信システムにおけるデータベースサーバ装置の処理例を例示するフローチャートである。
図6図6は、図4に示した通信システムの動作例を例示する通信シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面の参照により、本開示の実施形態が説明されるであろう。ただし、以下に説明する実施形態により本開示は限定されない。また、各図面において、同一または対応する要素および処理には適宜、同一の符号が付されている。さらに、図面は模式的であり、各要素間の接続関係および各処理の詳細などは、実施された場合の本開示においてとは異なりうることが留意されるべきである。また、図面の相互間においても処理の詳細などが異なる部分が含まれていることがある。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本開示の第1の実施形態にかかる通信システム10の一構成を例示する図である。図1に示すように、第1の通信システム10は、発信元の端末装置(TM; TerMinal)2と、通話用通信ネットワーク100と、発信先の第1の発信先通信システム3および端末装置(PC; Personal Computer)4とを備える。発信先通信システム3は、第1のルータ装置(RT; RouTer)30と、PBX(Private Branch Exchanger)32と、スイッチ装置(SW; SWitch)34と、データベースサーバ装置(DBS; Data Base Server;通信装置)36とを備える。ただし、通信システム10は、図1に示した以外の構成要素を含んでよい。また、通信システム10において、重要度が低い構成要素および不要な構成要素は適宜、省略されてよい。従って、適宜通信システム10の構成は、図1に示した構成に限定されない。
【0014】
通信システム10は、これらの構成要素により、端末装置2と端末装置4とを用いた発信元話者と発信先話者との間の通話を可能とする。さらに、通信システム10は、端末装置4の電話番号(アドレス)に付加して発信元話者が端末装置2に対して入力したサブアドレス(第1の情報)に対応する情報(第2の情報)を端末装置4に表示し、発信先話者に示す。
【0015】
図2は、図1に示した端末装置2、データベースサーバ装置36および端末装置4のハードウェア構成例を例示する図である。図2に示すように、端末装置2が、例えば携帯電話であるときには、端末装置2は、バスを介して相互にデータの送受信が可能に接続されたプロセッサ200、主記憶装置202、補助記憶装置204、通信インタフェース(IF; InterFace)206およびユーザIF208を備える。ただし、端末装置2は、図2に示した以外のハードウェア構成要素を含んでよい。また、端末装置2において、重要度が低い構成要素は適宜、省略されてよい。従って、端末装置2の構成は、図2に示した構成に限定されない。このことは、データベースサーバ装置36および端末装置4についても同様である。
【0016】
プロセッサ200は、1以上のCPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を含み、端末装置2のOS(Operating System)および通話機能などを実現するアプリケーションプログラムなどに含まれる指示命令を実行する。主記憶装置202は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などの記憶デバイス(不図示)を含み、プロセッサ200がプログラムの実行に用いるデータを一時的または長期的に記憶する。補助記憶装置204は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)およびフラッシュメモリなどの不揮発性記憶媒体(不図示)を含み、不揮発性記憶媒体に、プロセッサ200により記憶されるプログラムを記憶する。通信IF206は、通話用通信ネットワーク100との間の無線通信回線を介した通信のためのインタフェース機能を提供する。ユーザIF208は、ディスプレイ装置と、電源ボタンなどのハードウェアボタンと、通話用のマイクおよびボタンなどを含む。ユーザIF208は、これらの構成要素により、発信元話者が端末装置2を操作できるようにし、また、発信元話者と発信先話者との間で音声通話をできるようにする。
【0017】
データベースサーバ装置36は、それぞれ端末装置2の構成要素と対応し、対応する端末装置2の構成要素と同様な構成および機能を有するプロセッサ360、主記憶装置362、補助記憶装置364を備える。データベースサーバ装置36は、さらに、スイッチ装置34との間の有線通信回線または無線通信回線を介した通信のための機能を提供する通信IF366を備える。なお、データベースサーバ装置36においては、ユーザIFは必須とされないが、データベースサーバ装置36は、その構成および用途に応じてユーザIFを備え得る。
【0018】
端末装置4は、例えば端末装置2との間の通話機能を備えるパーソナルコンピュータ(PC)である。端末装置4は、それぞれ端末装置2の構成要素と対応し、対応する端末装置2の構成要素と同様な構成および機能を有するプロセッサ400、主記憶装置402、補助記憶装置404およびユーザIF408を備える。端末装置2は、さらに、スイッチ装置34との間の有線通信回線または無線通信回線を介した通信のための機能を提供する通信IF406を備える。
【0019】
通信システム10において、通話用通信ネットワーク100は、4Gまたは5G方式の携帯電話ネットワーク、IP電話ネットワーク、ISDNネットワーク(Integrated Service Digital Network)といった電話による通信を可能とする電話通信ネットワークである。通話用通信ネットワーク100は、発信元話者が端末装置2に対して入力した端末装置4の電話番号に基づいて、端末装置2と端末装置4との間の通話に用いられる通話路を設定する。さらに、通話用通信ネットワーク100は、端末装置2に対して発信元話者が端末装置4の電話番号に付加して入力したサブアドレスを発信先通信システム3に対して出力する。
【0020】
なお、サブアドレスは、発信先における端末装置4の内線番号、および、発信元話者が発信先話者に通知する情報を示す通知情報に対応する情報を示す。ただし、以下の説明においては、説明の具体化および明確化のために、端末装置4のみが端末装置2との間で通信を行うために発信先通信システム3に接続され、サブアドレスが端末装置4の内線番号を含まず、通知情報に対応する情報のみを含む場合が具体例とされる。また、通話用通信ネットワーク100は、ディジタル形式のデータを伝送する携帯電話ネットワークなどに限定されない。つまり、例えば、通話用通信ネットワーク100は、通信システム10においては、DTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号によりサブアドレスなどに相当する情報を端末装置2から発信先通信システム3に伝送可能なアナログ電話通信ネットワークであってよい。
【0021】
端末装置2は、フィーチャーフォンまたはスマートフォンといった携帯電話端末装置、あるいは、回線終端装置(TA; Terminal Adaptor)の機能を含むISDN端末装置である。端末装置2は、発信元話者により入力された電話番号「XXX-XXXX-XXXX」に、同じく発信元話者により入力された区切り番号「*」およびサブアドレス「YYY」などを付加して通話用通信ネットワーク100に対して出力する。これにより、端末装置2は、通話用通信ネットワーク100および発信先通信システム3に対して、端末装置4との間の通話路の設定を要求する。
【0022】
端末装置2と発信先通信システム3との間で通話路が設定されると、端末装置2は、発信先通信システム3に対して、通話用通信ネットワーク100を介し、端末装置2の電話番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」およびサブアドレス「YYY」を送信する。さらに、端末装置2は、端末装置4に対して発信元話者の音声を、通話用通信ネットワーク100を介して送信し、発信先話者の音声を端末装置4から通話用通信ネットワーク100を介して受信し、発信元話者に対して出力する。
【0023】
つまり、端末装置2は、発信元話者に、通話用通信ネットワーク100および発信先通信システム3を介した端末装置4を用いる発信先話者との通話機能と、端末装置4に対する端末装置2の電話番号およびサブアドレスの送信機能を提供する。なお、通話用通信ネットワーク100が上述したアナログ電話通信ネットワークであるときには、端末装置2は、端末装置2自体の電話番号およびサブアドレスを、DTMF信号により発信先通信システム3に対して送信しうるアナログ電話端末装置でありうる。
【0024】
発信先通信システム3は、端末装置2から通話用通信ネットワーク100を介した着信を受けたとき、端末装置2と端末装置4との間の音声通話のための通話路を設定する。また、発信先通信システム3は、通話用通信ネットワーク100を介して端末装置2からサブアドレス「YYY」を受信し、サブアドレス「YYY」に対応し、端末装置4を用いる発信先話者に通知すべき通知情報を端末装置4に対して出力し、表示させる。
【0025】
ルータ装置30は、通話用通信ネットワーク100とルータ装置30とを接続するための機能を提供する。なお、発信先通信システム3においては、ルータ装置30にPBX32のみが接続され、複数の通信装置が接続されないので、PBX32にルータ装置30としての機能を含めることにより、ルータ装置30は省略され得る。
【0026】
PBX32は、いわゆる構内電話交換装置であり、複数の電話機などの端末装置(不図示)および端末装置4と通話用通信ネットワーク100との間を、音声による通話が可能に接続する。ただし、PBX32は、端末装置2から通話用通信ネットワーク100を介して受信したサブアドレス「YYY」を利用して、通話用通信ネットワーク100と複数の電話機とを接続できるが、図1には、上述したように、PBX32に端末装置4のみが接続される場合が示される。
【0027】
PBX32は、発信先通信システム3において、PBX32、端末装置4およびデータベースサーバ装置36に、これらの間を効果的に接続するコントローラとしての機能を提供する。データベースサーバ装置36は、通話用通信ネットワーク100、ルータ装置30、PBX32およびスイッチ装置34を介して、端末装置2からサブアドレス「YYY」を受信し、受信したサブアドレスと通知情報とを対応付けて記憶するデータベース(不図示)を検索する。データベースサーバ装置36は、この検索により得られ、端末装置2からのサブアドレス「YYY」に対応する通知情報を、スイッチ装置34を介して端末装置4に対して出力する。
【0028】
端末装置4は、スイッチ装置34を介してデータベースサーバ装置36から入力された通知情報をユーザIF408のディスプレイに表示する。また、端末装置4は、発信先話者に、通話用通信ネットワーク100および発信先通信システム3を介した端末装置2との通話機能を提供する。なお、以下、データベースサーバ装置36のデータベースにおいて、サブアドレス「001」に、発信元話者がメンテナンスしているコンピュータなどの機器(不図示)の「CPUの不良」が通知情報として対応付けられている場合が具体例とされる。ただし、データベースサーバ装置36のデータベースには、さらに多数のサブアドレスそれぞれと多数の通知情報とが対応付けられて記憶され得る。また、同様に、発信先話者が、この通知情報を見て発信元話者に機器のメンテナンスのための指示を行う場合が具体例とされる。
【0029】
以下、通信システム10の動作を説明する。図3は、図1に示した通信システム10の動作の一例を例示する通信シーケンス図である。図3に示すように、発信元話者が、端末装置2に対して、端末装置4の電話番号を発信先番号として入力し、さらに、発信元話者がメンテナンス中に発見した機器の「CPUの不良」を示すサブアドレス「001」を、区切り番号「*」の後に続けて入力する。端末装置2は、発信元話者により入力された発信先番号「XXX-XXXX-XXXX」、サブアドレス「001」および端末装置2の電話番号(発信元番号)「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」を通話用通信ネットワーク100に対して出力する。
【0030】
通話用通信ネットワーク100およびルータ装置30は、端末装置2から入力された発信先番号「XXX-XXXX-XXXX」を用いて、端末装置2とPBX32との間に、通話用通信ネットワーク100およびルータ装置30を介して通話路を設定する。さらに、通話用通信ネットワーク100およびルータ装置30は、端末装置2からのサブアドレス(SA; Sub-Address)「001」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」をPBX32に対して出力する。なお、PBX32は、発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」を、この情報を必要とする機能のために適宜、利用しうる(S100)。PBX32は、通話用通信ネットワーク100およびルータ装置30からのサブアドレス「001」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」をスイッチ装置34に対して出力する(S104)。
【0031】
スイッチ装置34は、PBX32から入力されたサブアドレス「001」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」をデータベースサーバ装置36に対して出力する。なお、データベースサーバ装置36は、発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」を、この情報を必要とする機能のために適宜、利用しうる(S106)。データベースサーバ装置36は、スイッチ装置34からのサブアドレス「001」を用いてデータベースを検索する。データベースサーバ装置36は、検索の結果として得られ、サブアドレス「001」に対応する通知情報「CPUの不良」をスイッチ装置34に対して出力する(S108)。
【0032】
スイッチ装置34は、データベースサーバ装置36からの通知情報「CPUの不良」を端末装置4に対して出力する(S110)。端末装置4は、スイッチ装置34からの通知情報「CPUの不良」をユーザIF408のディスプレイに表示し、発信先話者に示す。通話用通信ネットワーク100および発信先通信システム3は、端末装置2と端末装置4との間に通話路を設定し、これらを用いた発信元話者と発信先話者との間の通話を可能とする(S112)。
【0033】
[第2の実施形態]
以下、本開示の第2の実施形態を説明する。図4は、本開示の第2の実施形態にかかる通信システム12の一構成を例示する図である。まず、第2の通信システム12の構成を説明する。通信システム12は、図4に示すように、図1に示した第1の通信システム10にインターネット102などのデータ通信ネットワークを加え、第1の発信先通信システム3を第2の発信先通信システム3Aで置換した構成をとる。なお、通信システム12においては、端末装置2は、アナログ音声のみの通信が可能なアナログ電話機ではあり得ない。つまり、端末装置2は、発信先通信システム3Aと、インターネット102、LANまたはWANなどのデータ通信ネットワークを介したデータ通信機能を有する。
【0034】
発信先通信システム3Aは、発信先通信システム3に、インターネット102とスイッチ装置34とを、第1のルータ装置30と同様に接続する第2のルータ装置30Aを追加した構成をとる。ただし、通信システム12は、図4に示した以外の構成要素を含んでもよく、また、不要な構成要素は省略されてよく、適宜通信システム12の構成は、図4に示した構成に限定されない。
【0035】
通信システム12は、これらの構成要素により、通信システム10と同様に、端末装置2と端末装置4とを、通話用通信ネットワーク100および発信先通信システム3Aを介して通話可能に接続する。また、通信システム12は、端末装置2から発信先通信システム3Aにサブアドレス「YYY」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」を送信する。また、通信システム12は、端末装置2からインターネット102を介して発信先通信システム3Aにサブアドレス「YYY」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」を送信する。なお、インターネット102において、端末装置2から発信先通信システム3Aへのサブアドレスおよび発信元番号のデータの送信には、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)またはHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)が用いられ得る。ただし、以下の説明においては、このようなデータの伝送にHTTPが用いられる場合が具体例とされる。
【0036】
さらに、通信システム12は、通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介して発信先通信システム3Aが受信したサブアドレス「YYY」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」の両方またはこれらのいずれかが一致したときに、端末装置4に通知情報を表示する。なお、以下の説明においては、通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介して端末装置2から発信先通信システム3Aに送信されたサブアドレス「YYY」が一致したときに、端末装置4に通知情報が表示される場合が具体例とされる。
【0037】
次に、データベースサーバ装置36を中心とした通信システム12の処理を説明する。図5は、図4に示した通信システム12におけるデータベースサーバ装置36の処理例を例示するフローチャートである。図5に示すように、データベースサーバ装置36は、端末装置2から通話用通信ネットワーク100を介してサブアドレス「YYY」を受信したか否かを判断する(S200)。データベースサーバ装置36は、端末装置2から通話用通信ネットワーク100を介してサブアドレスを受信したとき(S200においてY)にはS202の処理に進み、受信しなかったとき(S200においてN)にはS200の処理に留まる。
【0038】
データベースサーバ装置36は、端末装置2からインターネット102を介して、サブアドレス「YYY」をHTTPにより受信したか否かを判断する(S202)。データベースサーバ装置36は、端末装置2からインターネット102を介してサブアドレスなどを受信したとき(S202においてY)にはS204の処理に進み、受信しなかったとき(S202においてN)にはS202の処理に留まる。なお、S200,S202の処理は同時に行われても、逆の順で行われてもよい。
【0039】
データベースサーバ装置36は、S200の処理において受信したサブアドレス「YYY」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」それぞれと、S202の処理において受信したサブアドレス「YYY」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」それぞれとを比較する(S204)。
【0040】
データベースサーバ装置36は、S204の処理の結果として、S200の処理において受信したサブアドレス「YYY」とS202の処理において受信したサブアドレス「YYY」とが一致したか否かを判断する。データベースサーバ装置36は、サブアドレス「YYY」が一致した場合にはS208の処理に進む。一方、データベースサーバ装置36は、サブアドレス「YYY」が一致しなかった場合にはS210の処理に進む(S206)。
【0041】
データベースサーバ装置36は、サブアドレス「YYY」を用いてデータベースを検索し、サブアドレス「YYY」に対応する通知情報を得る。データベースサーバ装置36は、得られた通知情報を、端末装置4に対して出力する。上述した具体例によれば、データベースサーバ装置36は、サブアドレス「001」に対応する通知情報「CPUの不良」を端末装置4に対して出力する。端末装置4は、データベースサーバ装置36から通知情報「CPUの不良」を受信し、ユーザIF408のディスプレイなどに表示する。さらに、データベースサーバ装置36は、S210の処理に進む(S208)。
【0042】
データベースサーバ装置36は、通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介して端末装置2から受信したサブアドレス「YYY」が一致せず、通知情報が不可能な旨のエラー情報を端末装置4に対して出力するなどの例外処理を行う。端末装置4は、データベースサーバ装置36からエラー情報を受信し、ユーザIF408のディスプレイなどに表示する(S210)。端末装置2と端末装置4との間に、発信元話者と発信先話者との間で通話が可能なように通話路が設定される。発信先話者が、端末装置4に対して電話による通話を行うための操作を行うと、発信元話者と発信先話者との間の会話が行われる(S212)。なお、S210の処理の後、S212の処理を経ずに通信システム12の処理が終了されてもよい。
【0043】
以下、図6を参照して通信システム12の動作を説明する。図6は、図3に示した通信システム12の動作例を例示する通信シーケンス図である。図6に示すように、まず、端末装置4は、図3に示したS100の処理を行い、通話用通信ネットワーク100およびルータ装置30は、端末装置2から入力された発信先番号「XXX-XXXX-XXXX」を用いて、端末装置2とPBX32との間に、通話用通信ネットワーク100およびルータ装置30を介して通話路を設定する(S102)。なお、図6に示したS102の処理は、図3においてはS100の処理に含まれる。
【0044】
PBX32は、図3に示したS104の処理を行い、さらに、スイッチ装置34は、S106の処理を行う。以上の処理により、端末装置2からデータベースサーバ装置36に、通話用通信ネットワーク100を介してサブアドレス「YYY」および発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」が入力される。
【0045】
図6に示すように、端末装置4は、インターネット102およびルータ装置30Aに対して、発信先番号「XXX-XXXX-XXXX」、発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」およびサブアドレス「YYY」を送信する。インターネット102およびルータ装置30Aは、発信先番号「XXX-XXXX-XXXX」を用いて、発信元番号「ZZZ-ZZZZ-ZZZZ」およびサブアドレス「YYY」(HTTPデータ)をHTTPによりPBX32に送信する(S300,S302)。
【0046】
PBX32は、HTTPデータをスイッチ装置34に対して出力し、スイッチ装置34は、HTTPデータをデータベースサーバ装置36に対して出力する(S304,S306)。以上の動作により、端末装置2からデータベースサーバ装置36にHTTPデータが送信される。さらに、データベースサーバ装置36において、図5に示したS200~S206の処理が行われる。S106の処理において、データベースサーバ装置36が通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介して端末装置2から受信したサブアドレスが一致した場合には、図3に示したS108~S110、および、図6に示すS308~S312の処理が行われる。
【0047】
なお、端末装置2の主記憶装置202に、発信元話者によるサブアドレス「YYY」の入力操作に応じて自動的に起動されるプログラムが記憶されていてもよい。このようなプログラムを用いると、発信元話者が端末装置2に対してサブアドレス「YYY」を入力する操作を行うことにより、自動的に、端末装置2から発信先通信システム3Aに、通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介してサブアドレスと発信元番号とが送信される。
【0048】
以下、通信システム12により達成される技術的効果を説明する。通信システム12によれば、端末装置2から通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介してサブアドレス「YYY」が発信先通信システム3Aに送信される。従って、発信先番号を知っている悪意の第三者が端末装置4に電話をかけても、通知情報は端末装置4に表示されない。つまり、通信システム12によれば、悪意の第三者による攻撃が防止できる。
【0049】
また、通信システム12によれば、ISDNサービスが終了された場合であっても、端末装置2上で実行されるアプリケーションプログラムを少し改修するだけで、ISDNサービスの終了前と同じサービスを、発信元および発信先話者に提供できる。さらに、以上説明した通信システム12によれば、発信先話者は、メンテナンス中に発信元話者が発見した「CPUの不良」などの機器の不具合を、発信元話者との通話を開始する前に知ることができるので、発信元話者に機器のメンテナンスのための適切な指示を迅速に出せる。また、通話用通信ネットワーク100およびインターネット102を介して発信先通信システム3Aに送信されたサブアドレスなどが照合および確認されるので、通信システム12のセキュリティレベルは通信システム10よりも高い。
【0050】
本願において以下の形態が可能であるが、これらに限定されない。
[付記1]
1以上のCPUを備える通信装置。前記1以上のCPUは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも第1の情報を受信し、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から前記第1の情報を受信し、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信するように構成される。
[付記2]
前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の通信ネットワークと前記発信先の端末装置との間を通話接続する通話接続装置に、前記発信元の端末装置と前記発信先の端末装置とを通話接続させる付記1に記載の通信装置。
[付記3]
前記第1の通信ネットワークは、電話通信ネットワークであり、前記発信先情報は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信先の端末装置の電話番号であり、前記第1の情報および前記第2の情報は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信元の端末装置の電話番号および前記電話通信ネットワークにおける前記発信元の端末装置の電話番号に付加されるサブアドレスまたはこれらのいずれかである付記1または2に記載の通信装置。
[付記4]
前記第2の通信ネットワークはインターネットである付記1~3のいずれかに記載の通信装置。
[付記5]
前記第2の通信ネットワークにおいて、前記データ通信は、HTTPプロトコルおよびHTTPSプロトコルまたはこれらのいずれかにより行われる付記1~4のいずれかに記載の通信装置。
[付記6]
第1の受信ステップと、第2の受信ステップと、送信ステップとを含む通信方法。第1の受信ステップは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも第1の情報を受信する。第2の受信ステップは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から前記第1の情報を受信する。送信ステップは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
[付記7]
1以上のCPUを備える通信装置において、前記1以上のCPUに、第1の受信プロセスと、第2の受信プロセスと、送信プロセスとを実行させる通信プログラム。第1の受信プロセスは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも第1の情報を受信する。第2の受信プロセスは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から前記第1の情報を受信する。送信プロセスは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記第1の情報とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
[付記8]
1以上のCPUを備える通信装置。前記1以上のCPUは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信し、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信し、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信するように構成される。
[付記9]
前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の通信ネットワークと前記発信先の端末装置との間を通話接続する通話接続装置に、前記発信元の端末装置と前記発信先の端末装置とを通話接続させる付記8に記載の通信装置。
[付記10]
前記第1の通信ネットワークは、電話通信ネットワークであり、前記発信先情報は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信先の端末装置の電話番号であり、前記発信元番号は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信元の端末装置の電話番号であり、前記第1の情報は、前記電話通信ネットワークにおける前記発信元の端末装置の電話番号に付加されるサブアドレスである付記8または9に記載の通信装置。
[付記11]
前記第2の通信ネットワークはインターネットである付記8~10のいずれかに記載の通信装置。
[付記12]
前記第2の通信ネットワークにおいて、前記データ通信は、HTTPプロトコルおよびHTTPSプロトコルまたはこれらのいずれかにより行われる付記8~11のいずれかに記載の通信装置。
[付記13]
第1の受信ステップと、第2の受信ステップと、送信ステップとを含む通信方法。第1の受信ステップは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信する。第2の受信ステップは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信する。送信ステップは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
[付記14]
1以上のCPUを備える通信装置において、前記1以上のCPUに、第1の受信プロセスと、第2の受信プロセスと、送信プロセスとを実行させる通信プログラム。第1の受信プロセスは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信する。第2の受信プロセスは、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信する。送信プロセスは、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信する。
本開示の付記にかかる各形態の組み合わせ、または、各視点、実施形態に記載された各要素の任意の組み合わせ(一部要素の非選択も含む)は、本開示の基本的コンセプトに応じて、当業者により随時なされうることはいうまでもない。
【0051】
なお、引用した上記特許文献などの開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。全ての開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、全ての開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素などを含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本開示は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想に従って当業者であればなしうるであろう各種変形、修正を含むことはもちろんである。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記特許文献の開示事項は、必要に応じ、本開示の趣旨に則り、本開示の一部として、その一部または全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0052】
10,12 通信システム
100 通話用通信ネットワーク(第1の通信ネットワーク)
102 インターネット(第2の通信ネットワーク)
2,4 端末装置(TM; TerMinal/PC; Personal Computer)
200,360,400 プロセッサ
202,362,402 主記憶装置
204,364,404 補助記憶装置
206,366,406 通信インタフェース
208,408 ユーザインタフェース
3,3A 発信先通信システム
30,30A ルータ装置(RT; RouTer)
32 PBX
34 スイッチ装置(SWitch)
36 データベースサーバ装置(DBS; Data Base Server;通信装置)
【要約】
【課題】通話路設定のための情報に付加された情報を用いて、発信元の認証および通信のセキュリティの強化に寄与する。
【解決手段】1以上のCPUを備える通信装置であって、前記1以上のCPUは、発信先を示す発信先情報に基づいて発信元の端末装置と前記発信先の端末装置との間を通話接続する第1の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から少なくとも発信元番号を受信し、データ通信を行う第2の通信ネットワークを介して、前記発信元の端末装置から発信元番号および第1の情報を受信し、前記第1の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号と、前記第2の通信ネットワークを介して受信した前記発信元番号とが同じときには、前記第1の情報に対応する第2の情報を前記発信先の端末装置に対して送信するように構成される。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6