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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0346 20130101AFI20241016BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241016BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20241016BHJP
   G09F 13/00 20060101ALI20241016BHJP
   G09F 13/18 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G06F3/0346 421
G06F3/01 510
G06F3/04815
G09F13/00 R
G09F13/18 G
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019188036
(22)【出願日】2019-10-11
(65)【公開番号】P2020064632
(43)【公開日】2020-04-23
【審査請求日】2022-08-17
【審判番号】
【審判請求日】2024-03-05
(31)【優先権主張番号】P 2018192778
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】篠原 正幸
(72)【発明者】
【氏名】田上 靖宏
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 佳彦
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】篠塚 隆
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/003861(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/146172(WO,A1)
【文献】特開2018-151556(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
G06F3/03-3/039
G06F3/041-3/048
G06F3/14-3/153
G09F13/00
G09F13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
プリズムを含み、前記プリズムによって前記光源からの光を導いて空間に第1画像を結像させる導光板と、
前記第1画像の結像位置を含む空間、又は前記第1画像の結像位置から所定距離だけ離れた空間における物体を検出するセンサと、
前記第1画像が表示される面と異なる面上に表示された第2画像と、
を備え
前記第2画像は、前記導光板上に表示されている、
入力装置。
【請求項2】
前記第2画像は、前記導光板上に印刷されている、
請求項に記載の入力装置。
【請求項3】
前記導光板と別体の表示板をさらに備え、
前記第2画像は、前記表示板に印刷されている、
請求項に記載の入力装置。
【請求項4】
光源と、
プリズムを含み、前記プリズムによって前記光源からの光を導いて空間に第1画像を結像させる導光板と、
前記導光板と別体の表示板と、
前記第1画像の結像位置を含む空間、又は前記第1画像の結像位置から所定距離だけ離れた空間における物体を検出するセンサと、
前記第1画像が表示される面と異なる面上に表示された第2画像と、
を備え
前記第2画像は、前記表示板に印刷されている、
入力装置。
【請求項5】
前記表示板は、少なくとも一部にハーフミラーを含む、
請求項に記載の入力装置。
【請求項6】
第2の光源をさらに備え、
前記導光板は、前記第2の光源からの光を導いて前記導光板上に前記第2画像を結像させる、
請求項に記載の入力装置。
【請求項7】
第2の光源と、
前記第2の光源からの光を導いて前記第2画像を結像させる第2の導光板と、
をさらに備える請求項に記載の入力装置。
【請求項8】
前記導光板の背面側に配置され、前記第2画像を表示するディスプレイをさらに備える、
請求項に記載の入力装置。
【請求項9】
前記第2画像は、前記第1画像と同一又は相似形の形状を有する、
請求項1からのいずれかに記載の入力装置。
【請求項10】
前記第2画像は、文字を含む、
請求項1からのいずれかに記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、導光板から光を出射させて空間に画像を結像する入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。導光板は、光を出射する出射面を含む。導光板は、光源からの光を導いて出射面から出射させ、空中の定点で収束させる。このように複数の定点で収束した光の集まりにより、空間中に画像が投影される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-67071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の入力装置では、導光板は透明である。従って、ユーザーにとっては、導光板の位置が明確ではなく、ユーザーは、導光板と画像との位置の違いを認識し難い。そのため、ユーザーは、画像が空間中に表示されているのではなく、導光板の出射面が光っているように見えてしまうことがある。その場合、ユーザーが画像の位置を把握し難く、そのため画像の立体感を得難いという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、画像の立体感を得やすい入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る入力装置は、光源と、導光板と、センサと、第2画像とを含む。導光板は、光源からの光を導いて空間に第1画像を結像させる。センサは、第1画像の結像位置を含む空間、又は第1画像の結像位置から所定距離だけ離れた空間における物体を検出する。第2画像は、第1画像が表示される面と異なる面上に表示される。本態様に係る入力装置では、第2画像との比較によって、第1画像の位置をユーザーが把握し易くなる。それにより、ユーザーが第1画像の立体感を容易に得ることができる。
【0007】
第2画像は、導光板の表面又は背面に表示されてもよい。この場合、第2画像が導光板の位置を示す参照面となる。そのため、ユーザーにとって導光板の位置が明確になり、ユーザーは、導光板と画像との位置の違いを認識し易い。また、第1画像と異なる面上に第2画像を容易に表示することができる。
【0008】
第2画像は、導光板上に印刷されていてもよい。この場合、第2画像が導光板の位置を示す参照面となる。そのため、ユーザーにとって導光板の位置が明確になり、ユーザーは、導光板と画像との位置の違いを認識し易い。また、第1画像と異なる面上に第2画像を容易に表示することができる。
【0009】
入力装置は、導光板と別体の表示シートをさらに備えてもよい。第2画像は、表示シートに印刷されていてもよい。この場合、第1画像と異なる面上に第2画像を容易に表示することができる。
【0010】
入力装置は、導光板と別体の表示板をさらに備えてもよい。第2画像は、表示板に印刷されていてもよい。この場合、第1画像と異なる面上に第2画像を容易に表示することができる。
【0011】
表示板は、少なくとも一部にハーフミラーを含んでもよい。この場合、表示板及び導光板の裏側に配置される機器をユーザーから見え難くすることができる。
【0012】
入力装置は、第2の光源をさらに備えてもよい。導光板は、第2の光源からの光を導いて導光板上に第2画像を結像させてもよい。この場合、第2の光源を制御することで、第2画像の表示と非表示とを切り換えることができる。
【0013】
入力装置は、第2の光源と、第2の光源からの光を導いて第2画像を結像させる第2の導光板とをさらに備えてもよい。この場合、第2の光源を制御することで、第2画像の表示と非表示とを切り換えることができる。
【0014】
導光板の背面側に配置され、第2画像を表示するディスプレイをさらに備えてもよい。この場合、ディスプレイを制御することで、第2画像の表示と非表示とを切り換えることができる。或いは、第2画像を複数種類の画像に切り換えることができる。
【0015】
第2画像は、第1画像と同一又は相似形の形状を有してもよい。この場合、画像の立体感を向上させることができる。
【0016】
第2画像は、文字を含んでもよい。この場合、文字の位置との比較によって第1画像の位置をユーザーが把握し易くなる。
【0017】
第2画像は、導光板と平行な面上に表示されてもよい。この場合、第2画像との比較によって、第1画像の位置をユーザーが把握し易くなる。
【0018】
第2画像は、第1画像が表示される面と平行な面上に表示されてもよい。この場合、第2画像との比較によって、第1画像の位置をユーザーが把握し易くなる。
【0019】
第2画像は、第1画像が表示される面と垂直な面上に表示されてもよい。第2画像との比較によって、第1画像の位置をユーザーが把握し易くなる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、画像の立体感を得やすい入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係る入力装置の斜視図である。
図2】入力装置の構成を示すブロック図である。
図3】プリズムの一例を示す導光板の断面図である。
図4】プリズムの形状の一例を示す斜視図である。
図5】センサの構成及び配置を示す側面図である。
図6】第2画像の一例を示す図である。
図7】ユーザーの入力動作に応じて変更される第1画像の一例を示す図である。
図8】第1変形例に係る第2画像を示す図である。
図9】第2変形例に係る第2画像を示す図である。
図10】第3変形例に係る第2画像を示す図である。
図11】第4変形例に係る第2画像を示す図である。
図12】第2画像の表示方式の他の例を示す図である。
図13】第2画像の表示方式の他の例を示す図である。
図14】第5変形例に係る第2画像を示す図である。
図15】第6変形例に係る第2画像を示す図である。
図16】第7変形例に係る第2画像を示す図である。
図17】第8変形例に係る第2画像を示す図である。
図18】センサの検出空間の他の例を示す図である。
図19】センサの検出空間の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して実施形態にかかる入力装置1について説明する。図1は、入力装置1の斜視図である。図2は、入力装置1の構成を示すブロック図である。入力装置1は、導光板2と、光源3と、センサ4と、コントローラ5と、信号出力装置6とを含む。
【0023】
導光板2は、光源3からの光を導いて空間に画像I1を結像させる。それにより、導光板2は、ユーザーにより視認される第1画像I1をスクリーンのない空間に投影する。導光板2は、透光性材料で形成されている。導光板2は、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、或いはシクロオレフィンポリマーなどの透明な樹脂、或いは、ガラスなどの材料で形成されている。
【0024】
導光板2は、出射面21と背面22と端面23-26とを含む。出射面21は、光源3からの光を出射する。背面22は、出射面21の反対側に位置する。端面23には光源3からの光が入射される。光源3からの光は、他の端面24-26に入射されてもよい。光源3は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。ただし、光源3は、LEDに限らず、OLED(Organic Light Emitting Diode)などの他の光源であってもよい。なお、図1では、出射面21が鉛直方向に平行になるように導光板2が配置されている。しかし、出射面21が鉛直方向に対して、0度を含まない所定の角度をなすように導光板2が設置されてもよい。
【0025】
導光板2は、複数の導光部を含む。複数の導光部は、それぞれ第1画像I1に含まれる複数の定点に対応して設けられている。例えば、複数の導光部は、第1導光部27と第2導光部28と第3導光部29とを含む。第1導光部27は、第1画像I1に含まれる第1定点A1に対応している。第2導光部28は、第1画像I1に含まれる第2定点A2に対応している。第3導光部29は、第1画像I1に含まれる第3定点A3に対応している。
【0026】
各導光部は、複数のプリズムを含む。図3は、プリズム200の一例を示す導光板2の断面図である。図4は、プリズム200の形状の一例を示す斜視図である。プリズム200は、導光板2の背面22に設けられている。プリズム200は、導光板2の背面22から凹んだディンプルによって形成されている。図4Aに示すように、プリズム200は、例えば三角錐の形状を有する。或いは、プリズム200は、図4Bに示すように、三角柱の形状を有してもよい。或いは、図4Cに示すように、プリズム200は曲面を有する形状であってもよい。複数のプリズム200は、光源3からの光を導光板2の出射面21に向けて反射し、光が各導光部に対応する定点で収束するように配列されている。
【0027】
例えば、第1導光部27に入射した光は、第1定点A1に収束するように第1導光部27に含まれる複数のプリズム200で反射される。それにより、第1導光部27からの光の波面は、第1定点A1から発するような光の波面となる。同様に、第2導光部28に入射した光は、第2定点A2に収束するように第2導光部28に含まれる複数のプリズム200で反射される。第3導光部29に入射した光は、第3定点A3に収束するように第3導光部29に含まれる複数のプリズム200で反射される。
【0028】
このように、光源3からの光は、複数の導光部によって反射されることで、複数の導光部のそれぞれに対応する複数の定点で収束する。これにより、複数の定点から光が発するような光の波面が形成される。これらの複数の定点で収束した光の集まりによって、空間上にユーザーにより認識される第1画像I1が結像される。
【0029】
図1に示すように、第1画像I1は、オペレータによって操作される入力部材の形状を示す立体画像である。本実施形態において、第1画像I1は、押しボタン式のスイッチの形状を示す。第1画像I1は、台部I11とボタン部I12とを含む。台部I11は、導光板2の出射面21側に突出した形状を示す。ボタン部I12は、台部I11上に配置されており、台部I11から突出した形状を示す。
【0030】
台部I11は、支持面I13を含む。支持面I13は、出射面21に対して傾斜している。ボタン部I12は、押圧面I14を含む。押圧面I14は、出射面21に対して傾斜している。ただし、支持面I13と押圧面I14とは、出射面21と平行であってもよい。或いは、支持面I13と押圧面I14とは、出射面21に対して垂直であってもよい。なお、後述するように、第1画像I1は、押しボタン式に限らず、他の方式のスイッチであってもよい。或いは、第1画像I1は、スイッチに限らず他の入力部材であってもよい。
【0031】
図1に示すように、導光板2には、第2画像I2が表示されている。第2画像I2は、導光板2の出射面21と平行な面上に表示されている。第2画像I2は、第1画像I1と異なる位置に表示されている。第2画像I2は、導光板2の出射面21上に表示されている。ただし、第2画像I2は、導光板2の背面22に表示されてもよい。第2画像I2は、導光板2上に印刷されている。従って、図6に示すように、光源が消灯されたときには、第1画像I1は消えるが、第2画像I2は残存する。
【0032】
センサ4は、非接触で物体を検出する近接センサである。センサ4は、第1画像I1の結像位置を含む空間における物体を検出する。図5は、センサ4の構成及び配置を示す側面図である。図5に示すように、センサ4は、導光板2の背面22側に配置される。センサ4は、例えば光電センサである。センサ4は、投光素子41と受光素子42とを含む。投光素子41は、導光板2の出射面21側に向かって光を照射する。受光素子42は、物体において反射された投光素子41からの光を受ける。センサ4は、検出結果を示す信号をコントローラ5に出力する。なお、投光素子41と受光素子42とは、互いに別体のユニットに分かれて設けられてもよい。
【0033】
本実施形態において、センサ4は、限定反射センサである。限定反射センサは、所定の検出位置B1に物体があることを検出する。所定の検出位置B1は、第1画像I1の結像位置を含む。例えば、所定の検出位置B1は、第1画像I1のボタン部I12に含まれる。詳細には、所定の検出位置B1は、ボタン部I12の押圧面I14に含まれる。従って、センサ4は、ユーザーの指がボタン部I12の位置にあることを検出する。それにより、センサ4は、ユーザーの指によるボタン部I12への入力動作を検出する。
【0034】
なお、センサ4は、限定反射センサに限らず、TOF(time of flight)方式などの他の光電センサであってもよい。或いは、センサ4は、光電センサに限らず、電波、磁界、或いは熱等の他の媒体を介して物体を検出するものであってもよい。
【0035】
信号出力装置6は、信号線61を介して、コントローラ5からの指令に応じた信号を出力する。信号線61は、外部の機器に接続される。信号出力装置6は、例えばアナログ出力回路を含む。ただし、信号出力装置6は、デジタル出力回路を含んでもよい。信号出力装置6からの信号は、指令値を有する。指令値は、例えば電圧値である。ただし、指令値は電流値であってもよい。
【0036】
コントローラ5は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ51と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリ52とを含む。メモリ52は、プロセッサ51によって実行されるコンピュータ指令、及び、入力装置1を制御するためのデータを記憶している。コントローラ5は、光源3と信号出力装置6とを制御する。コントローラ5は、センサ4から検出信号を受信する。
【0037】
本実施形態では、コントローラ5は、センサ4からの出力に基づいて、ユーザーによる入力動作を検出する。すなわち、コントローラ5は、センサ4によって物体が検出されたときに、ユーザーの第1画像I1に対する入力動作を検出する。コントローラ5は、ユーザーの第1画像I1に対する入力動作に応じて、信号を信号出力装置6から出力する。
【0038】
図7に示すように、コントローラ5は、ユーザーの第1画像I1に対する入力動作に応じて、第1画像I1を変更する。例えば、入力操作が行われていないときには、コントローラ5は、図7Aに示す第1画像I1を表示する。第1画像I1は、無操作に対応した画像である。ユーザーの第1画像I1に対する入力動作が行われたときには、コントローラ5は、図7Bに示す修正された第1画像I1bを表示する。修正された第1画像I1bは、ユーザーの第1画像I1に対する入力動作に対応した画像である。修正された第1画像I1bでは、第1画像I1よりも、台部I11からのボタン部I12の突出量が小さい。
【0039】
以上説明した第1実施形態に係る入力装置1では、第2画像I2が導光板2の位置を示す参照面となる。そのため、ユーザーにとって導光板2の位置が明確になり、ユーザーは、導光板2と第1画像I1との位置の違いを認識し易い。それにより、ユーザーが第1画像I1の立体感を容易に得ることができる。また、第2画像I2は、印刷により導光板2に表示されている。そのため、第2画像I2の形成が容易である。
【0040】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0041】
第2画像I2は、上述した実施形態のもの限らず、変更されてもよい。図8は、第1変形例に係る第2画像I2を示す図である。図8に示すように、第2画像I2は、第1画像I1と同一又は相似形の形状を有してもよい。この場合、第2画像I2が第1画像I1の影のように見える。それにより、画像の立体感を向上させることができる。
【0042】
図9は、第2変形例に係る第2画像I2を示す図である。図9に示すように、第2画像I2は、文字を含んでもよい。例えば、第2画像I2は、第1画像I1に関する文字情報を示す画像である。この場合、文字の位置によってユーザーが導光板2の位置を明確に認識することができる。
【0043】
図10は、第3変形例に係る第1画像I1及び第2画像I2を示す図である。図10に示すように、第1画像I1は、複数の入力部材を示す画像I11,I12を含んでもよい。第2画像I2は、複数の入力部材を示す画像I11,I12のそれぞれに付された複数の文字情報を示す画像I21,I22を含んでもよい。この場合も、画像I21,I22が示す文字の位置によってユーザーが導光板2の位置を明確に認識することができる。
【0044】
図11は、第4変形例に係る第1画像I1及び第2画像I2を示す図である。図11に示すように、第1画像I1は、レバー状の入力部材の形状を示してもよい。第2画像I2は、第1画像I1が示す入力部材の操作方向、或いは操作方法を示す画像であってもよい。例えば、図11では、第2画像I2は、第1画像I1が示す入力部材の上下左右の操作方向を示している。ただし、入力部材の操作方向は、上下方向のみであってもよい。或いは、入力部材の操作方向は、左右方向のみであってもよい。或いは、入力部材の操作方向は、他の方向であってもよい。
【0045】
上記の実施形態では、第2画像I2は、導光板2に印刷により表示されている。しかし、第2画像I2の表示方式は、印刷に限らず、他の方式であってもよい。図12及び図13は、第2画像I2の表示方式の他の例を示す図である。図12Aに示すように、入力装置1は、導光板2と別体の表示シート11を備えてもよい。第2画像I2は、表示シート11に印刷されていてもよい。表示シート11は、導光板2の出射面21側に設けられてもよい。或いは、表示シート11は、導光板2の背面22側に設けられてもよい。
【0046】
図12Bに示すように、入力装置1は、導光板2と別体の表示板12を備えてもよい。第2画像I2は、表示板12に印刷されていてもよい。表示板12は、ハーフミラーであってもよい。或いは、表示板12は、半透明板であってもよい。或いは、表示板12の一部が、ハーフミラー或いは半透明板であってもよい。表示板12は、導光板2の出射面21側に設けられてもよい。或いは、表示板12は、導光板2の背面22側に設けられてもよい。
【0047】
図12Cに示すように、入力装置1は、上述した光源4とは別の第2の光源8と、上述した導光板2とは別の第2の導光板7とをさらに備えてもよい。第2の導光板7は、第2の光源8からの光を導いて第2画像I2を結像させてもよい。第2の導光板7は、導光板2の出射面21側に設けられてもよい。或いは、第2の導光板7は、導光板2の背面22側に設けられてもよい。
【0048】
図12Dに示すように、入力装置1は、ディスプレイ9を備えてもよい。ディスプレイ9は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であってもよい。或いは、ディスプレイ9は、有機ELディスプレイ等の他の方式のディスプレイであってもよい。ディスプレイ9は、導光板2の背面22側に配置される。ディスプレイ9は、第2画像I2を表示する。
【0049】
図13に示すように、入力装置1は、上述した光源4とは別の第2の光源8をさらに備えてもよい。導光板2は、第2の光源8からの光を導いて第2画像I2を結像させてもよい。
【0050】
図12C図12D、或いは図13に示す入力装置1では、コントローラ5は、第2画像I2を変更することが可能である。この場合、コントローラ5は、ユーザーの入力動作に応じて、第2画像I2を変更してもよい。例えば、図14A及び図14Bに示す第5変形例のように、ユーザーの入力動作によって選択された操作モードを示す画像I23,I24が選択的に第2画像I2として表示されてもよい。
【0051】
第2画像I2は、導光板2と平行な面上に限らず、第1画像I1と異なる面上に表示されればよい。例えば、図15Aは、第6変形例に係る第2画像I2を示す正面図である。図15Bは、第6変形例に係る第2画像I2を示す側面図である。図15A及び図15Bに示すように、第2画像I2は、第1画像I1が表示される面と平行な面上に表示されてもよい。或いは、図16A及び図16Bに示す第7変形例のように、第2画像I2は、第1画像I1が表示される面と垂直な面上に表示されてもよい。或いは、図17A及び図17Bに示す第8変形例のように、第2画像I2は、第1画像I11.I12,I13が表示される面と平行な面上に表示される画像I21,I22,I23と、第1画像I11.I12,I13が表示される面と垂直な面上に表示される画像I24とを含んでもよい。
【0052】
図18に示すように、センサ4は、第1画像I1の結像位置から所定距離L1だけ離れた検出空間S1における物体を検出してもよい。例えば、検出空間S1は、第1画像I1の押圧面I14から所定距離L1だけ離れている。検出空間S1は、導光板2から第1画像I1が突出する方向に、第1画像I1の結像位置から離れている。検出空間S1は、第1画像I1の操作方向に、第1画像I1の結像位置から離れている。所定距離L1は、例えば1cm以上、3cm以下であってもよい。ただし、所定距離L1は、これらの距離に限られず、変更されてもよい。
【0053】
コントローラ5は、上記のセンサ4からの出力に基づいて、ユーザーの第1画像I1に対する入力動作を検出してもよい。ユーザーの第1画像I1に対する入力動作を検出したときのコントローラ5による処理は、上述した処理と同様である。それにより、ユーザーの入力動作に対して、わずかに早く、第1画像I1を変更することができる。その結果、操作感を向上させることができる。
【0054】
図19に示すように、検出空間S1は、導光板2から所定距離L2までの範囲内に位置してもよい。所定距離L2は、例えば第1画像I1の高さL3の2倍であってもよい。第1画像I1の高さL3は、第1画像I1の操作方向における第1画像I1の大きさである。
【0055】
導光板2の構成が変更されてもよい。例えば、複数の導光部は、線状、或いは面状の光を所定位置で集積させることで、空間に画像I1を結像させてもよい。
【0056】
導光板2によって表示される画像は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。或いは、導光板2は、上述した実施形態の画像を組み合わせて表示してもよい。コントローラ5は、ユーザーの入力動作に応じて画像の色、或いは明るさを変更してもよい。入力装置1はスピーカー、或いはブザーなどの音声出力装置を備えてもよい。コントローラ5は、ユーザーの入力動作に応じて音色、音階、音声、メロディなどを変更してもよい。コントローラ5は、ユーザーの入力動作に応じて、画像、色、明るさ、音などの任意の組み合わせを変更してもよい。
【0057】
上述した入力装置1は、例えば、温水洗浄便座、洗面化粧台、蛇口、レンジフード、食器洗い機、冷蔵庫、電子レンジ、IHクッキングヒータ、電解水生成装置、エレベータ、インターホン、照明、ドアの開閉装置、テレビ、ステレオシステム、エアコン、洗濯機、発券機、或いは券売機などの機器に適用可能である。
【0058】
これらの機器に上述した入力装置1を適用することで、入力装置1に凹凸がなくなるため掃除しやすい、必要時のみ立体画像を表示できるためデザイン性が向上する、入力装置1に接触せずに操作可能であるため衛生的である、可動部品がなくなるため壊れ難い、などの利点を得ることができる。或いは、上述した入力装置1は、例えば、ATM(automated teller machine)、或いはクレジットカードの読取機などの機器に適用可能である。これらの機器に上述した入力装置1を適用することで、手垢、指紋、或いは体温などの入力の痕跡が入力装置1に残らない。それにより、セキュリティ性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明によれば、画像の立体感を得やすい入力装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0060】
2 導光板
3 光源
7 第2の導光板
8 第2の光源
9 ディスプレイ
11 表示シート
12 表示板
I1 第1画像
I2 第2画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
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