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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】電子装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20241016BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20241016BHJP
   G06F 3/046 20060101ALI20241016BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20241016BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G06F3/041 495
G06F3/044 120
G06F3/046 P
G02F1/1333
G09F9/00 366A
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020130141
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2021026775
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2023-05-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0094449
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0170341
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸本 広次
(72)【発明者】
【氏名】黄 鉉 彬
(72)【発明者】
【氏名】崔 哲 浩
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-263814(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0171891(US,A1)
【文献】特開2018-097291(JP,A)
【文献】特開2009-223542(JP,A)
【文献】特開2018-006749(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03 - 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置であって、
ウィンドウと、
前記ウィンドウの下側に配置される表示パネルと、
前記表示パネルの下側に配置されるデジタイザと、を有し、
前記デジタイザは、第1面と、前記第1面に対向する第2面とを含む感光性樹脂層と、
前記感光性樹脂層の内側に配置される感知コイルと、を含み、
前記第1面は、前記第2面に比べ相対的に平坦であることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記第1面は、前記第2面に比べ前記表示パネルに隣接して配置され、
前記第1面の表面粗さは、前記第2面の表面粗さよりも小さく、
前記第1面の表面粗さは、1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第2面の表面粗さは、5μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記デジタイザは、前記第2面に配置される遮蔽層と、前記第2面と前記遮蔽層とを接合する接着層と、を更に含み、
前記遮蔽層は、磁性金属粉末(magnetic metal powder:MMP)を含むことを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項5】
前記第2面は、前記第1面に比べ前記表示パネルに隣接して配置され、
前記第2面の表面粗さは、前記第1面の表面粗さより大きく、
前記第2面の表面粗さは、1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記第1面の表面粗さは、1μm以上3μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記デジタイザは、前記第1面と接触する遮蔽層を更に含み、
前記遮蔽層は、パーマロイ(permalloy)、インバー(invar)、及びステンレススチールの内のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項5に記載の電子装置。
【請求項8】
前記感知コイルは、第1方向に延長される第1感知コイルと、
前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記感光性樹脂層の厚さ方向で前記第1感知コイルと離隔される第2感知コイルと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
前記感光性樹脂層は、前記第1感知コイルが配置され、前記第1面を提供する第1感光性樹脂層と、
前記第1感知コイルをカバーし、前記第2感知コイルが配置される第2感光性樹脂層と、
前記第2感知コイルをカバーし、前記第2面を提供する第3感光性樹脂層と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
前記表示パネルの下側に配置される下部フィルム及びクッション層の内の少なくとも一つを更に有することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項11】
前記デジタイザは、前記表示パネルと前記下部フィルム及び前記クッション層との内の最も下部に配置される構成の下部、前記表示パネルと前記下部フィルムとの間、前記下部フィルムと前記クッション層との間、前記表示パネルと前記クッション層との間、の内のいずれか一つに配置されることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
【請求項12】
前記表示パネルの上に配置され、自己静電容量式(Self-capacitance type)及び相互静電容量式(mutual capacitance type)の内のいずれか一つの方式によって外部入力を感知する感知センサと、
前記ウィンドウと前記表示パネルとの間に配置される光学部材と、を更に有することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項13】
前記電子装置は、一方向に延長される仮想のフォールディング軸を基準にフォールディングされるフォールディング領域と、
前記フォールディング領域の一側に延長される第1非フォールディング領域と、
前記フォールディング領域の他側に延長される第2非フォールディング領域と、を有することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項14】
前記感光性樹脂層は、感光性ポリイミド(Photosesitive Polyimide)を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置に関し、詳しくは、視認性が改善され、信頼性が向上された電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会において、電子(表示)装置は、ビジュアル情報の伝達媒体としてその重要性が台頭している。
現在知られている電子装置に含まれる表示装置は、液晶表示装置(liquid crystal display:LCD)、プラズマ表示装置(plasma display panel:PDP)、有機電界発光素子(organic light emitting display:OLED)、電界効果表示装置(field effect display:FED)、電気泳動表示装置(electrophoretic display:EPD)などがある。
【0003】
電子装置は、電気的信号が印加されて活性化される。
電子装置は、映像を表示する表示パネルに対し、外部から印加される入力を感知する感知センサを含む。
電子装置は、電気的信号によって活性化されるように多様な電極パターンを含む。
電極パターンが活性化された領域は、情報が表示されるか、外部から印加される信号に反応する。
【0004】
感知センサ含む装置(例えば、デジタイザ)が表示パネルと隣接して配置されることで表示パネルを透過した光によって不均一な面がユーザに視認される問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-236805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の電子(表示)装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、視認性が改善され、信頼性が向上された電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明による電子装置は、ウィンドウと、前記ウィンドウの下側に配置される表示パネルと、前記表示パネルの下側に配置されるデジタイザと、を有し、前記デジタイザは、第1面と、前記第1面に対向する第2面とを含む感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層の内側に配置される感知コイルと、を含み、前記第1面は、前記第2面に比べ相対的に平坦であることを特徴とする。
【0008】
前記第1面は、前記第2面に比べ前記表示パネルに隣接して配置され、前記第1面の表面粗さは、前記第2面の表面粗さよりも小さく、前記第1面の表面粗さは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
前記第2面の表面粗さは、5μm以上15μm以下であることが好ましい。
前記デジタイザは、前記第2面に配置される遮蔽層と、前記第2面と前記遮蔽層とを接合する接着層と、を更に含み、前記遮蔽層は、磁性金属粉末(magnetic metal powder:MMP)を含むことが好ましい。
前記第2面は、前記第1面に比べ前記表示パネルに隣接して配置され、前記第2面の表面粗さは、前記第1面の表面粗さより大きく、前記第2面の表面粗さは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
前記第1面の表面粗さは、1μm以上3μm以下であることが好ましい。
前記デジタイザは、前記第1面と接触する遮蔽層を更に含み、前記遮蔽層は、パーマロイ(permalloy)、インバー(invar)、及びステンレススチールの内のいずれか一つを含むことが好ましい。
【0009】
前記感知コイルは、第1方向に延長される第1感知コイルと、前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記感光性樹脂層の厚さ方向で前記第1感知コイルと離隔される第2感知コイルと、を含むことが好ましい。
前記感光性樹脂層は、前記第1感知コイルが配置され、前記第2面を提供する第1感光性樹脂層と、前記第1感知コイルをカバーし、前記第2感知コイルが配置される第2感光性樹脂層と、前記第2感知コイルをカバーし、前記第1面を提供する第3感光性樹脂層と、を含むことが好ましい。
前記表示パネルの下側に配置される下部フィルム及びクッション層の内の少なくとも一つを更に有することが好ましい。
前記デジタイザは、前記表示パネルと前記下部フィルム及び前記クッション層との内の最も下部に配置される構成の下部、前記表示パネルと前記下部フィルムとの間、前記下部フィルムと前記クッション層との間、前記表示パネルと前記クッション層との間、の内のいずれか一つに配置されることが好ましい。
前記表示パネルの上に配置され、自己静電容量式(Self-capacitance type)及び相互静電容量式(mutual capacitance type)の内のいずれか一つの方式によって外部入力を感知する感知センサと、前記ウィンドウと前記表示パネルとの間に配置される光学部材と、を更に有することが好ましい。
前記電子装置は、一方向に延長される仮想のフォールディング軸を基準にフォールディングされるフォールディング領域と、前記フォールディング領域の一側に延長される第1非フォールディング領域と、前記フォールディング領域の他側に延長される第2非フォールディング領域と、を有することが好ましい。
前記感光性樹脂層は、感光性ポリイミド(Photosesitive Polyimide)を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電子装置によれば、デジタイザの互いに対向する面のうち相対的に平坦な面が表示モジュールと隣接して配置されることで、表示モジュールを透過した光によって不均一な面がユーザに視認される問題を改善することができる。
それによって、視認性が改善された電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本発明の一実施形態による電子装置の広げられた状態の斜視図である。
図1B】本発明の一実施形態による電子装置の内側に曲がった状態の斜視図である。
図1C】本発明の一実施形態による電子装置のフォールディングされた(折り畳まれた)状態の平面図である。
図1D】本発明の一実施形態による電子装置の外側に曲がった状態の斜視図である。
図2A】本発明の一実施形態による電子装置の概略的な構成を示す断面図である。
図2B】本発明の一実施形態による電子装置の概略的な構成を示す断面図である。
図2C】本発明の一実施形態による電子装置の概略的な構成を示す断面図である。
図3A】本発明の一実施形態による表示パネルの平面図である。
図3B】本発明の一実施形態による画素の等価回路図である。
図4】本発明の一実施形態による感知センサの平面図である。
図5】本発明の一実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す平面図である。
図6A】本発明の一実施形態による電子装置の一部分の概略的な構成を示す断面図である。
図6B】本発明の一実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図である。
図7】本発明の一実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図である。
図8】本発明の他の実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図である。
図9】本発明のまた他の実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図である。
図10A】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図10B】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図10C】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図10D】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図10E】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図10F】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図10G】本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図11A】本発明の他の実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図11B】本発明の他の実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図11C】本発明の他の実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係る電子装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0013】
本明細書において、ある構成要素(または領域、層、部分など)が他の構成要素の「上にある」、「結合される」、または「結合される」と言及されれば、それは他の構成要素の上に直接配置・接続・結合され得るか、またはそれらの間に第3の構成要素が配置され得ることを意味する。
同じ図面符号は同じ構成要素を指す。
また、図面において、構成要素の厚さ、割合、及び寸法は技術的内容の効果的な説明のために誇張されている。
「及び/または」は、関連する構成が定義する一つ以上の組み合わせを全て含む。
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用するが、前記構成要素は前記用語に限らない。前記用語は一つの構造要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用する。
例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないながらも第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、類似して第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0014】
また、「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示した構成の連関関係を説明するために使用される。前記用語は相対的な概念であって、図面に示した方向を基準に説明される。
異なるように定義されない限り、本明細書で使用された全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるようなものと同じ意味を有する。
また、一般的に使用される辞書に定義されている用語のような用語は、関連技術の脈絡での意味と一致する意味を有すると解釈すべきであり、理想的な、または過度に形式的な意味に解釈されない限り、明示的にここで定義される。
「含む」または「有する」などの用語は明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0015】
以下、図面を参照して本発明による電子装置の実施形態を説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態による電子装置の広げられた状態の斜視図であり、図1Bは、本発明の一実施形態による電子装置の内側に曲がった状態の斜視図であり、図1Cは、本発明の一実施形態による電子装置のフォールディングされた(折り畳まれた)状態の平面図であり、図1Dは、本発明の一実施形態による電子装置の外側に曲がった状態の斜視図である。
【0016】
図1Aを参照すると、電子装置EAは、電気的信号によって活性化される装置である。
電子装置EAは、多様な実施形態を含む。
例えば、電子装置EAは、タブレット、ノートブック、コンピュータ、スマートテレビなどを含む。
本実施形態において、電子装置EAは、スマートフォンとして例示的に示す。
電子装置EAは、第1方向DR1及び第2方向DR2それぞれに平行する第1表示面FSに第3方向DR3に向かって映像IMを表示する。
映像IMが表示される第1表示面FSは、電子装置EAの前面(front surface)に対応する。
映像IMは、動的な映像はもちろん、静止映像も含む。
図1Aにおいて、映像IMの一例としてインターネット検索ウィンドウを示す。
【0017】
本実施形態では映像IMが表示される方向を基準に各部材の前面(または上面)と背面(または下面)が定義される。
前面と背面は、第3方向DR3で互いに対向(opposing)し、前面と背面それぞれの法線方向は第3方向DR3と平行する。
第3方向DR3における前面と背面との離隔距離は、電子装置EAの第3方向DR3における厚さ/高さに対応する。
一方、第1~第3方向(DR1、DR2、DR3)が指示する方向は、相対的な概念であって、他の方向に変換されてもよい。
以下、第1~第3方向は、第1~第3方向(DR1、DR2、DR3)がそれぞれ指示する方向に同じ図面符号を参照する。
【0018】
電子装置EAは、外部から印加される外部入力を感知する。
外部入力は、電子装置EAの外部から提供される多様な形態の入力を含む。
例えば、外部入力は、ユーザの手などの身体の一部による接触はもちろん、電子装置EAと近接するか、所定の長さで隣接して印加される外部入力(例えば、ホバリング)などを含む。
また、力、圧力、温度、光など多様な形態を有する。
【0019】
図1Aは、ユーザの手による入力と、ペンSPによる外部入力を例示的に示す。
図に示していないが、ペンSPは、電子装置EAから取り外し可能であり、電子装置EAは、ペンSPの取り外しに対応する信号を提供し受信される。
本実施形態による電子装置EAは、第1表示面FS及び第2表示面RSを含む。
第1表示面FSは、第1アクティブ領域(F-AA)、第1周辺領域(F-NAA)、及び電子モジュール領域EMAを含む。第2表示面RSは、第1表示面FSに対向する面と定義される。
【0020】
第1アクティブ領域(F-AA)は、電気的信号によって活性化される領域である。
第1アクティブ領域(F-AA)は、映像が表示され、多様な形態の外部入力を感知する領域である。
第1周辺領域(F-NAA)は、第1アクティブ領域(F-AA)に隣接する。
第1周辺領域(F-NAA)は、所定のカラーを有する。
第1周辺領域(F-NAA)は、第1アクティブ領域(F-AA)を取り囲む。
それによって、第1アクティブ領域(F-AA)の形状は、実質的に第1周辺領域(F-NAA)によって定義される。
但し、これは例示的な図示であって、第1周辺領域(F-NAA)は、第1アクティブ領域(F-AA)の一側にのみ隣接して配置されてもよく、省略されてもよい。
本発明の実施形態による電子装置は、多様な実施形態を含み、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0021】
電子モジュール領域EMAには、多様な電子モジュールが配置される。
例えば、電子モジュールは、カメラ、スピーカ、光感知センサ、及び熱感知センサの内の少なくともいずれか一つを含む。
電子モジュール領域EMAは、表示面(FS、RS)を介して受信される外部被写体を感知するか、表示面(FS、RS)を介して音声などの音信号を外部に提供する。
電子モジュールは、複数の構成を含んでもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
電子モジュール領域EMAは、第1アクティブ領域(F-AA)と、第1周辺領域(F-NAA)との内のいずれか一つに取り囲まれる。
但し、これに限らず、電子モジュール領域EMAは、第1アクティブ領域(F-AA)内に配置されてもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0022】
本実施形態による電子装置EAは、少なくとも一つのフォールディング(folding)領域FAと、フォールディング領域FAから延長される複数の非フォールディング(non-folding)領域(NFA1、NFA2)とを含む。
図1Bを参照すると、一実施形態による電子装置EAは、第2方向DR2に延長される仮想の第1フォールディング軸AX1を含む。
第1フォールディング軸AX1は、第1表示面FSの上で第2方向DR2に沿って延長される。
本実施形態において、非フォールディング領域(NFA1、NFA2)は、フォールディング領域FAを間に挟んでフォールディング領域FAから延長される。
例えば、第1非フォールディング領域NFA1は、第1方向DR1に沿ってフォールディング領域FAの一側に延長され、第2非フォールディング領域NFA2は、第1方向DR1に沿ってフォールディング領域FAの他側に延長される。
電子装置EAは、第1フォールディング軸AX1を基準にフォールディングされ、第1表示面FSの内、第1非フォールディング領域NFA1と重畳する一領域、及び第2非フォールディング領域NFA2と重畳する他領域が向かい合うイン・フォールディング(in-folding)状態(内側に曲がった状態)に変形される。
【0023】
図1Cを参照すると、本発明の一実施形態による電子装置EAは、イン・フォールディングされた状態で第2表示面RSがユーザに視認される。
この際、第2表示面RSは、映像を表示する第2アクティブ領域(R-AA)を含む。
第2アクティブ領域(R-AA)は、電気的信号によって活性化される領域である。
第2アクティブ領域(R-AA)は、映像が表示され、多様な形態の外部入力を感知する領域である。
第2周辺領域(R-NAA)は、第2アクティブ領域(R-AA)に隣接する。
第2周辺領域(R-NAA)は、所定のカラーを有する。
第2周辺領域(R-NAA)は、第2アクティブ領域(R-AA)を取り囲む。
一方、図に示していないが、第2表示面RSにも多様な構成を含む電子モジュールが配置される電子モジュール領域を更に含んでもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0024】
図1Dを参照すると、本発明の一実施形態による電子装置EAは、第2方向DR2に延長される仮想の第2フォールディング軸AX2を含む。
第2フォールディング軸AX2は、第2表示面RSの上で第2方向DR2に沿って延長される。
電子装置EAは、第2フォールディング軸AX2を基準にフォールディングされ、第2表示面RSの内、第1非フォールディング領域NFA1と重畳する一領域、及び第2非フォールディング領域NFA2と重畳する他領域が向かい合うアウト・フォールディング(oμt-folding)状態(外側に曲がった状態)に変形される。
但し、これに限らず、複数個のフォールディング軸を基準にフォールディングされて第1表示面FS及び第2表示面RSそれぞれの一部が向かい合うようにフォールディングされてもよく、フォールディング軸の個数及びそれによる非フォールディング領域の個数はいずれか一つに限らない。
【0025】
図2A図2Cは、本発明の一実施形態による電子装置の概略的な構成を示す断面図であり、図3Aは、本発明の一実施形態による表示パネルの平面図であり、図3Bは、本発明の一実施形態による画素の等価回路図であり、図4は、本発明の一実施形態による感知センサの平面図である。
図1A図1Dと同じ構成に対して同じ参照符号を使用し、重複する説明は省略する。
図2A図2Cは、本発明の実施形態による表示装置の断面を簡略に示す断面図である。
【0026】
図2Aを参照すると、本実施形態による電子装置EAは、ウィンドウWM、光学部材OM、表示モジュールDM、下部フィルムFM、保護部材PM、及びデジタイザZMを含む。
ウィンドウWMは、表示モジュールDMの上に配置される。
ウィンドウWMは、電子装置EAの表示面(FS、RS)を提供し、表示モジュールDMを保護する。
ウィンドウWMは、光透過率が高い物質を含む。
例えば、ウィンドウWMは、ガラス基板、サファイア基板、またはプラスチックフィルムを含んでもよい。
ウィンドウWMは、多層または単層構造を有する。
【0027】
例えば、ウィンドウWMは、接着剤で結合された複数個のプラスチックフィルムの積層構造を有するか、接着剤で結合されたガラス基板とプラスチックフィルムの積層構造を有してもよい。
ウィンドウWMの内、表示モジュールDMから生成された光が透過する一領域は、第1表示面FSの第1アクティブ領域(F-AA)と定義され、ウィンドウWMのベゼル領域は、第1周辺領域(F-NAA)と定義される。
また、ウィンドウWMの内、表示モジュールDMから生成された光が透過する他領域は、第2表示面RSの第2アクティブ領域(R-AA)と定義され、ウィンドウWMのベゼル領域は、第2周辺領域(R-NAA)と定義される。
【0028】
光学部材OMは、ウィンドウWMの下部に配置される。
光学部材OMは、表示モジュールDMに入射する光に対する表示モジュールDMの外光反射率を減少させる。
例えば、光学部材OMは、反射防止フィルム、偏光フィルム、カラーフィルタ、及びグレーフィルタの内の少なくともいずれか一つを含む。
表示モジュールDMは、出力装置の機能をする。
例えば、表示モジュールDMは、アクティブ領域(F-AA、R-AA)に映像(image)を表示し、ユーザは映像を介して情報を取得する。
また、表示モジュールDMは、アクティブ領域(F-AA、R-AA)に印加される外部入力を感知する入力装置として機能する。
本実施形態による表示モジュールDMは、表示パネルDP及び感知センサISLを含む。
【0029】
図3Aを参照すると、表示パネルDPは、複数の画素PX、複数の信号ライン(GL、DL、PL、ECL)、及び複数の表示パッドPDDを含む。
表示パネルDPの表示領域DAは、映像が表示される領域であり、非表示領域NDAは、駆動回路や駆動ラインなどが配置される領域である。
表示領域DAは、電子装置EAのアクティブ領域(F-AA、R-AA)の少なくとも一部と重畳する。
また、非表示領域DAは、電子装置EAの周辺領域(F-NAA、R-NAA)と重畳する。
【0030】
複数の信号ライン(GL、DL、PL、ECL)は、画素PXに接続されて画素PXに電気的な信号を伝達する。
表示パネルDPに含まれる信号ラインの内、スキャンラインGL、データラインDL、電源ラインPL、及び発光制御ラインECLを例示的に示す。
但し、これは例示的な図示であって、信号ライン(GL、DL、PL、ECL)は初期化電圧ラインを更に含んでもよく、いずれか一つに限らない。
画素PXは、第1方向DR1及び第2方向DR2に沿って互いに離隔されて配列されて平面上でマトリックス(matrix)形状を有する。
【0031】
図3Bを参照すると、複数の画素の内、一つの画素PXの信号回路図を拡大して例示的に示す。
図3Bには、i番目のスキャンラインGLi及びi番目の発光制御ラインECLiに接続される画素PXを例示的に示す。
画素PXは、発光素子EE及び画素回路CCを含む。
画素回路CCは、複数のトランジスタ(T1~T7)及びキャパシタCPを含む。
複数のトランジスタ(T1~T7)は、LTPS(Low Temperature Polycrystalline Silicon)工程、またはLTPO(Low Temperature Polycrystalline Oxide)工程を介して形成される。
【0032】
画素回路CCは、データ信号に対応して発光素子EEに流れる電流量を制御する。
発光素子EEは、画素回路CCから提供される電流量に対応して所定の輝度で発光する。
そのために、第1電源ELVDDのレベルは、第2電源ELVSSのレベルより高く設定される。
発光素子EEは、有機発光素子または量子点発光素子を含む。
複数のトランジスタ(T1~T7)それぞれは、入力電極(または、ソース電力)、出力電力(または、ドレイン電極)、及び制御電極(または、ゲート電極)を含む。
本明細書内において、便宜上、入力電極及び出力電力の内のいずれか一つは第1電極と称され、他の一つは第2電極と称される。
【0033】
第1トランジスタT1の第1電極は、第5トランジスタT5を経由して第1電源ELVDDに接続され、第1トランジスタのT1の第2電極は第6トランジスタT6を経由して発光素子EEのアノード電極に接続される。
第1トランジスタT1は、本明細書内で駆動トランジスタと称される。
第1トランジスタT1は、第1トランジスタT1の制御電極に印加される電圧に対応して発光素子EEに流れる電流量を制御する。
【0034】
第2トランジスタT2は、データラインDLと第1トランジスタT1の第1電極との間に接続される。
そして、第2トランジスタT2の制御電極は、i番目のスキャンラインGLiに接続される。
第2トランジスタT2は、i番目のスキャンラインGLiにi番目のスキャン信号が提供されるとターンオンされて、データラインDLと第1トランジスタT1の第1電極を電気的に接続させる。
【0035】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1の第2電極と第1トランジスタT1の制御電極との間に接続される。
第3トランジスタT3の制御電極は、i番目のスキャンラインGLiに接続される。
第3トランジスタT3は、i番目のスキャンラインGLiにi番目のスキャン信号が提供されるとターンオンされて、第1トランジスタT1の第2電極と第1トランジスタT1の制御電極を電気的に接続させる。
よって、第3トランジスタT3がターンオンされると、第1トランジスタT1はダイオードの形態に接続される。
【0036】
第4トランジスタT4は、ノードNDと初期化電源生成部(図示せず)との間に接続される。
そして、第4トランジスタT4の制御電極は、(i-1)番目のスキャンラインGL(i-1)に接続される。
第4トランジスタT4は、(i-1)番目のスキャンラインGL(i-1)に(i-1)番目のスキャン信号が提供されるとターンオンされて、ノードNDに初期化電圧Vintを提供する。
【0037】
第5トランジスタT5は、電源ラインPLと第1トランジスタT1の第1電極との間に接続される。
第5トランジスタT5の制御電極は、i番目の発光制御ラインECLiに接続される。
第6トランジスタT6は、第1トランジスタT1の第2電極と発光素子EEのアノード電極との間に接続される。
そして、第6トランジスタT6の制御電極は、i番目の発光制御ラインECLiに接続される。
【0038】
第7トランジスタT7は、初期化電源生成部(図示せず)と発光素子EEのアノード電極との間に接続される。
そして、第7トランジスタT7の制御電極は、(i+1)番目のスキャンラインGL(i+1)に接続される。
このような第7トランジスタT7は、(i+1)番目のスキャンラインGL(i+1)に(i+1)番目のスキャン信号が提供されるとターンオンされて、初期化電圧Vintを発光素子EEのアノード電極に提供する。
【0039】
第7トランジスタT7は、画素PXのブラック表現能力を向上させる。
詳しくは、第7トランジスタT7がターンオンされると、発光素子EEの寄生キャパシタ(図示せず)が放電する。
すると、ブラック輝度を具現する際に第1トランジスタT1からの漏洩電流によって発光素子EEが発光しなくなり、それによってブラック表現能力が向上する。
加えて、図3Bでは第7トランジスタT7の制御電極が(i+1)番目のスキャンラインGL(i+1)に接続されると示しているが、本発明はこれに限らない。
本発明の他の実施形態において、第7トランジスタT7の制御電極は、i番目のスキャンラインGLi、または(i-1)番目のスキャンラインGL(i-1)に接続されてもよい。
【0040】
キャパシタCPは、電源ラインPLとノードNDとの間に配置される。
キャパシタCPは、データ信号に対応する電圧を貯蔵する。
キャパシタCPに貯蔵された電圧に応じて、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6がターンオンされる際に第1トランジスタT1に流れる電流量が決定される。
【0041】
本発明において、画素PXの等価回路は、図3Bに示した等価回路に限らない。
本発明の他の実施形態において、画素PXは発光素子EEを発光するための多様な形態に具現され得る。
図3BではPMOSを基準に示しているが、これに限らない。
本発明の他の実施形態において、画素回路CCは、NMOSで構成される。
本発明のまた他の実施形態において、画素回路CCは、NMOSとPMOSの組み合わせによって構成される。
【0042】
更に図3Aを参照すると、電源パターンVDDは、非表示領域NDAに配置される。
本実施形態において、電源パターンVDDは、複数の電源ラインPLと接続する。
それによって、表示パネルDPは、電源パターンVDDを含むことで、複数の画素PXに同じ第1電源信号を提供する。
表示パッドPDDは、第1パッドD1及び第2パッドD2を含む。
第1パッド部D1は複数で備えられ、データラインDLにそれぞれに接続される。
第2パッドD2は電源パターンVDDに接続され、電源ラインPLと電気的に接続される。
表示パネルDPは、表示パッドPDDを介して外部から提供される電気的信号を画素PXに提供する。
一方、表示パッドPDDは、第1パッドD1及び第2パッドD2以外に他の電気的信号を受信するためのパッドを更に含んでもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0043】
図4を参照すると、感知センサISLは、表示パネルDPの上に配置される。
感知センサISLは、別途の接着層を介して表示パネルDPと結合される。
また、感知センサISLは、連続工程によって表示パネルDPの上に直接形成されてもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
感知センサISLは、第1感知電極TE1、第2感知電極TE2、複数の感知ライン(TL1、TL2、TL3)、及び複数の感知パッド(TP1、TP2、TP3)を含む。
【0044】
感知センサISLは、感知領域SA及び非感知領域NSAが定義される。
非感知領域NSAは、感知領域SAを取り囲む。
感知領域SAは、外部から印加される入力を感知するセンサイング領域(sensing area)である。
感知領域SAは、表示パネルDPの表示領域DAと重畳する。
感知センサISLは、自己静電容量式及び相互静電容量式の内のいずれか一つの方式によって外部入力を感知する。
第1感知電極TE1、第2感知電極TE2は、方式に対応して多様に変形されて配置及び接続される。
【0045】
第1感知電極TE1は、第1感知パターンSP1及び第1接続パターンBP1を含む。
第1感知電極TE1は、第1方向DR1に沿って延長され、第2方向DR2に沿って配列される。
第1感知パターンSP1は、第1方向DR1に沿って離隔されて配列される。
少なくとも一つの第1接続パターンBP1は、互いに隣接した2つの第1感知パターンSP1に接続される。
第2感知電極TE2は、第2感知パターンSP2及び第2接続パターンBP2を含む。
第2感知電極TE2は、第2方向DR2に沿って延長され、第1方向DR1に沿って配列される。
第2感知パターンSP2は、第2方向DR2に沿って離隔されて配列される。
少なくとも一つの第2接続パターンBP2は、互いに隣接した2つの第2感知パターンSP2に接続される。
【0046】
感知ライン(TL1、TL2、TL3)は、非感知領域NSAに配置される。
感知ライン(TL1、TL2、TL3)は、第1感知ラインTL1、第2感知ラインTL2、及び第3感知ラインTL3を含む。
第1感知ラインTL1は、第1感知電極TE1に接続される。
第2感知ラインTL2は、第2感知電極TE2の一端に接続される。
第3感知ラインTL3は、第2感知電極TE2の他端にそれぞれ接続される。
第2感知電極TE2の他端は、第2感知電極TE2の一端に対向する部分である。
本実施形態によると、第2感知電極TE2は、第2感知ラインTL2及び第3感知ラインTL3に接続される。
それによって、第1感知電極TE1に比べ相対的に長い長さを有する第2感知電極TE2に対して領域による感度を均一に維持することができる。
一方、これは例示的な図示であって、第3感知ラインTL3は省略されてもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0047】
感知パッド(TP1、TP2、TP3)は、非感知領域NSAに配置される。
感知パッド(TP1、TP2、TP3)は、第1感知パッドTP1、第2感知パッドTP2、及び第3感知パッドTP3を含む。
第1感知パッドTP1は、第1感知ラインTL1に接続され、第1感知電極TE1と電気的に接続される。
第2感知パッドTP2は、第2感知ラインTL2に接続され、第3感知パッドTP3は第3感知ラインTL3に接続される。
よって、第2感知パッドTP2及び第3感知パッドTP3は、第2感知電極TE2と電気的に接続される。
【0048】
更に、図2Aを参照すると、下部フィルムFMは、表示モジュールDMの下部に配置される。
下部フィルムFMは、電子装置EAがフォールディングされる際に表示モジュールDMに加えられるストレスを低減する。
また、下部フィルムFMは、外部の湿気が表示モジュールDMに浸透することを防止し、外部衝撃を吸収する。
下部フィルムFMは、プラスチックフィルムを基底層として含む。
【0049】
下部フィルムFMは、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアーリレート、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレンエーテルスルホン、及びこれらの組み合わせからなるグループから選択されるいずれか一つを含むプラスチックフィルムを含む。
下部フィルムFMを構成する物質は、プラスチック樹脂に限らず、有機/無機複合材料を含んでもよい。
下部フィルムFMは、多孔性有機層及び有機層の気孔に充電された無機物を含む。
【0050】
下部フィルムFMは、プラスチックフィルムに形成される機能層を更に含む。
機能層は樹脂層を含む。
機能層はコーティング方式によって形成される。
保護部材PMは下部フィルムFMの下部に配置される。
保護部材PMは、表示モジュールDMを保護する少なくとも一つの機能層を含む。
例えば、保護部材PMは、遮光層、放熱層、クッション層、及び複数の接着層を含む。
【0051】
遮光層は、アクティブ領域(F-AA)、(R-AA)を介して表示モジュールDMに配置される構成がウィンドウWMに映る問題を改善する役割をする。
図に示していないが、遮光層は、バインダ及びそれに分散された複数の顔料粒子を含む。
顔料粒子は、カーボンブラックなどを含む。
本発明の一実施形態による電子装置EAは、遮光層を含む保護部材RMを含むことで、光遮蔽性を向上させる効果を有する。
【0052】
放熱層は、表示モジュールDMから発生する熱を効率的に放熱する。
放熱層は、放熱特性がよい黒鉛(graphite)、銅(Cu)、及びアルミニウム(Al)の内の少なくともいずれか一つを含んでもよく、これに限らない。
放熱層は、放熱特性を向上させるだけでなく、電磁波遮蔽または電磁波吸収特性を有する。
【0053】
クッション層は、合成樹脂発砲フォーム(form)である。
クッション層は、マトリックス及び複数の空隙を含む。
クッション層は、弾性を有し、多孔性構造を有する。
マトリックスは、柔軟な物質を含む。
マトリックスは、合成樹脂を含む。
例えば、マトリックスは、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレン(PE)、エチレンビニルアセテート(EVA)、及びポリ塩化ビニル(PVC)の内の少なくともいずれか一つを含む。
複数の空隙は、クッション層に印加される衝撃を容易に吸収する。
複数の空隙は、クッション層が多孔性構造を有することで定義される。
但し、これに限らず、遮光層、放熱層、及びクッション層の内の少なくともいずれか一つは省略されてもよく、複数の層が単一の層で提供されてもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0054】
デジタイザZMは、表示モジュールDMの下部に配置される。
デジタイザZMは、外部入力の内、ペンSP(図1a参照)によって伝達される信号を感知する。
デジタイザZMは、電磁気共鳴(ElectroMagnetic Resonance:EMR)方式で外部入力を感知する。
電磁気共鳴(EMR)方式は、ペンSPの内部に構成される共振回路から磁界を発生し、振動する磁界はデジタイザZMに含まれる複数のコイルに信号を誘導し、コイルに誘導される信号を介してペンSPの位置を検出する。
デジタイザZMに関する説明は、後述する。
【0055】
本実施形態において、電子装置EAは、デジタイザZM、保護部材PM、下部フィルムFM、表示モジュールDM、及び光学部材OMは、第3方向DR3に沿って順次に配置される。
よって、本実施形態において、デジタイザZMは、表示モジュールDM、下部フィルムFM、保護部材PMの内の最も下部に配置される保護部材PMの下部に配置される。
図に示していないが、図2A図2Cに示した構成間の結合は、構成間に配置される接着層によって結合される。
以下、本発明で説明する接着層は、光学透明接着フィルム(Optically Clear Adhesive film:OCA)、光学透明接着樹脂(Optically Clear Resin:OCR)、または感圧接着フィルム(Pressure Sensitive Adhesive film:PSA)である。
また、接着層は、光硬化接着物質または熱硬化接着物質を含み、その材料は特に制限されない。
【0056】
図2Bを参照すると、本実施形態による電子装置(EA-1)は、ウィンドウ(WM-1)、光学部材(OM-1)、表示モジュール(DM-1)、下部フィルム(FM-1)、保護部材(PM-1)、及びデジタイザ(ZM-1)を含む。
本実施形態において、電子装置(EA-1)は、保護部材(PM-1)、デジタイザ(ZM-1)、下部フィルム(FM-1)、表示モジュール(DM-1)、及び光学部材(OM-1)は、第3方向DR3に沿って順次に配置される。
よって、本実施形態において、デジタイザ(ZM-1)は、下部フィルム(FM-1)と保護部材(PM-1)との間に配置される。
【0057】
図2Cを参照すると、本実施形態による電子装置(EA-2)は、ウィンドウ(WM-2)、光学部材(OM-2)、表示モジュール(DM-2)、下部フィルム(FM-2)、保護部材(PM-2)、及びデジタイザ(ZM-2)を含む。
本実施形態において、電子装置(EA-2)は、保護部材(PM-2)、下部フィルム(FM-2)、デジタイザ(ZM-2)、表示モジュール(DM-2)、及び光学部材(OM-2)は、第3方向DR3に沿って順次に配置される。
よって、本実施形態において、デジタイザ(ZM-2)は、表示モジュール(DM-2)と下部フィルム(FM-2)との間に配置される。
図に示していないが、電子装置は、第3方向に沿って順次に積層される下部フィルム、保護部材、デジタイザ、表示モジュール、及び光学部材を含むが、この際、デジタイザは表示モジュールと保護部材との間に配置される。
また、デジタイザは、表示モジュールの上に配置されてもよく、いずれか一つの実施形態に限らない。
【0058】
図5は、本発明の一実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す平面図であり、図6Aは、本発明の一実施形態による電子装置の一部分の概略的な構成を示す断面図であり、図6Bは、本発明の一実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図である。
図1A図4と同じ構成に対して同じ参照符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0059】
本発明の実施形態によるデジタイザZMは、電磁気共鳴(EMR)方式で外部入力を感知する。
デジタイザZMは、感光性樹脂層PI、デジタイザセンサ(RF1、RF2、CF1、CF2)、及び複数のデジタイザパッド(TC1、TC2)を含む。
また、デジタイザZMは、第1面(ZM-U)及び第1面(ZM-U)に対向する第2面(ZM-B)を含む。
【0060】
感光性樹脂層PIは、デジタイザセンサ(RF1、RF2、CF1、CF2)が配置される基底層である。
感光性樹脂層PIは有機物を含む。
例えば、感光性樹脂層PIは、感光性ポリイミドを含む。
感光性樹脂層PIの内側には、複数のデジタイザセンサ(RF1、RF2、CF1、CF2)が配置される。
本発明において、「内側に配置される」という表現は「含侵された(embeded)」と表現される。
よって、デジタイザセンサ(RF1、RF2、CF1、CF2)は、感光性樹脂層PIに含侵される。
【0061】
第1デジタイザセンサ(RF1、RF2)それぞれは、複数の第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)を含み、第2デジタイザ(CF1、CF2)それぞれは、複数の第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)を含む。
第1デジタイザ(RF1、RF2)は、電磁気共鳴方式のデジタイザZMの入力コイルに対応し、第2デジタイザセンサ(CF1、CF2)は、電磁気共鳴方式のデジタイザZMの出力コイルに対応する。
【0062】
第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)、及び第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)は、感光性樹脂層PI内で互いに絶縁されて配置される。
第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)それぞれは対応する第1デジタイザパッドTC1に接続され、第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)それぞれは、対応する第2デジタイザパッドTCに接続される。
【0063】
第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)それぞれは、互いに異なる区間で活性化されるスキャン信号を受信する。
第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)それぞれは、対応するスキャン信号に応答して磁場を発生させる。
ペンSP(図1a参照)が第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)に近接すると、第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)から誘導される磁場がペンSPの共振回路と共振する。
ペンSPは、共振周波数を発生する。
ここで、ペンSPは、インダクタとキャパシタを含むLC共振回路を備えるペンSPである。
【0064】
第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)は、入力手段の共振周波数による感知信号を第2デジタイザパッドTC2に出力する。
第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)の内の第2コイル(RF2-2)と、第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)の内の第2コイル(CF2-2)が交差する領域のうち中心部を入力地点PPと仮定する。
【0065】
第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-2、RF2-3)の内の第2コイル(RF2-2)から出力された感知信号は、残りの第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、RF2-1、RF2-3)から出力された感知信号より高いレベルを有する。
第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)の内の第2コイル(CF2-2)から出力された感知信号は、残りの第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-3)から出力された感知信号より高いレベルを有する。
【0066】
第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)の内の第1コイル(CF2-1)及び第3コイル(CF2-3)から出力された感知信号は、第2コイル(CF-2)から出力された感知信号より低く、第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-2、CF2-3)の内の第1コイル(CF2-1)及び第3コイル(CF2-3)から出力された感知信号は、残りの第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3)から出力された感知信号より高いレベルを有する。
レベルが高い第2コイル(CF2-2)から出力された感知信号が検出された時間及び第2コイル(CF2-2)の第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3、CF2-1、CF2-3)に対する相対的な位置に基づいて、ペンSPによる入力地点PPの2次元座標を算出する。
【0067】
図6A及び図6Bを参照すると、本実施形態によるデジタイザZMは、第1面(ZM-U)(前面)及び第2面(ZM-B)(背面)を含む。
第1面(ZM-U)は、第2面(ZM-B)に比べ相対的に表示モジュールDMと近接して配置される。
本実施形態において、第1面(ZM-U)は、第2面(ZM-B)に比べ相対的に平坦である。
第1面(ZM-U)と第2面(ZM-B)は、互いに異なる表面粗さを有する。
【0068】
図6Bは、デジタイザZMの一領域を拡大して簡略に示している。
本実施形態において、デジタイザZMを形成する際、第1面(ZM-U)は工程が行われるベース基板(図示せず)の上に配置される面と定義される。
また、第2面(ZM-B)は、感光性樹脂層PI内に感知コイル(RF1、RF2)が形成された後、感光性樹脂層PIが硬化されて形成された面と定義される。
例えば、感光性樹脂層PIは、第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3)を形成した後、第1次硬化が行われる。
第1次硬化された感光性樹脂層PIの上に第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3)を形成した後、第2次硬化を行う。
【0069】
この際、感光性樹脂層PI内に配置される感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3、CF1-1、CF1-2、CF1-3)の厚さによって、感光性樹脂層PIの第2面(ZM-B)は、第1面(ZM-U)に比べ不均一な面を有するようになる。
よって、第1面(ZM-U)は、第2面(ZM-B)に比べ相対的に平坦である。
それによって、第1面(ZM-U)は、複数の感知コイル(RF1、RF2)が形成されてから硬化されて形成される第2面(ZM-B)に比べ、相対的に感知コイル(RF1、RF2)による干渉が少ない。
本実施形態において、第1面(ZM-U)の表面粗さは、第2面(ZM-B)より小さい。
例えば、第1面(ZM-U)の表面粗さは、1μm以上10μm以下であり、第2面(ZM-B)の表面粗さは、5μm以上15μm以下である。
【0070】
このような粗さ(以下、説明される表面粗さを含む)は、所定の装置を介して測定される。例えば、本明細書で限定した粗さの範囲は「Keyence社」の「VK-X200 Laser Scanning Microscope」装置を介して測定した値である。
デジタイザZMの第1面(ZM-U)は、接着層ALを介して保護部材PMの下部に結合する。
本明細書では、第2面(ZM-B)より相対的に平坦な面を有する第1面(ZM-U)が、表示モジュールDMと近接して配置されることで、表示モジュールDMを透過した光によって不均一な面がユーザに視認される問題を改善する。
よって、視認性が改善された電子装置を提供することができる。
【0071】
図7は、本発明の一実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図であり、図8は、本発明の他の実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図であり、図9は、本発明のまた他の実施形態によるデジタイザの部分的構成を示す断面図である。
図1A図7と同じであるか類似した構成に対して同じであるか類似の参照符号を使用し、重複する説明は省略する。
【0072】
図7を参照すると、デジタイザ(ZM-A)は、感光性樹脂層(PI-A)及び複数の感知コイル(RF1、CF1)を含む。
本実施形態のデジタイザ(ZM-A)の感光性樹脂層(PI-A)は、複数の樹脂層(PS1、PS2、PS3)を含む。
第1樹脂層PS1は、デジタイザZMに第1面(ZM-U)を提供する。
第1樹脂層PS1の上に第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3)が配置される。
第2樹脂層PS2は、第1樹脂層PS1の上に配置され、第1感知コイル(RF1-1、RF1-2、RF1-3)をカバーする。
第2樹脂層PS2の上に第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3)が配置される。
第3樹脂層PS3は、デジタイザ(ZM-A)の第2面(ZM-B)を提供する。
第3樹脂層PS3は、第2感知コイル(CF1-1、CF1-2、CF1-3)をカバーする。
【0073】
感光性樹脂層(PI-A)は、感光性ポリイミドを含む。
図6BのデジタイザZMの感光性樹脂層PIは、複数回硬化する際にも層の区分なしに一体形状の感光性樹脂層PIが形成される一方、本実施形態によれば、感光性ポリイミドに含まれた物性によって、複数回硬化するたびに層の間が区分される。
デジタイザ(ZM-A)の第1面(ZM-U)は、第2面(ZM-B)に比べ相対的に平坦である。
よって、第1面(ZM-U)は、第2面(ZM-B)に比べ表示モジュールDM(図6a参照)に隣接(近接)して配置される。
【0074】
図8を参照すると、本実施形態によるデジタイザ(ZM-BA)は、感光性樹脂層(PI-B)、複数の感知コイル(RF1、CF1)、及び遮蔽層MPを含む。
感光性樹脂層(PI-B)と遮蔽層MPは、接着層ALによって接合される。
遮蔽層MPは、デジタイザ(ZM-BA)の面の内、相対的に不均一な面の上に配置される。
例えば、遮蔽層MPは、第2面(ZM-B)の上に配置される。
第1面(ZM-U)は、第2面(ZM-B)に比べ相対的に表示モジュールDM(図6a参照)と隣接(近接)して配置される。
【0075】
本実施形態において、遮蔽層MPは金属を含む。
例えば、遮蔽板MPは、磁性金属粉末(MMP)を含む。
本実施形態において、第1面(ZM-U)の表面粗さは、1μm以上10μm以下であり、第2面(ZM-B)の表面粗さは、5μm以上15μm以下である。
本実施形態によれば、遮蔽層MPは、デジタイザ(ZM-BA)の下部に配置される構成でデジタイザ(ZM-BA)との間の電気的干渉を防止する。
それによって、信頼性が向上された電子装置を提供することができる。
【0076】
図9を参照すると、本実施形態によるデジタイザ(ZM-C)は、感光性樹脂層(PI-C)、複数の感知コイル(RF1、CF1)、及び遮蔽層ZBSを含む。
デジタイザ(ZM-C)は、表示モジュールDMと隣接(近接)して配置される第2面(ZM-F)及び第2面(ZM-F)に対向する第1面(ZM-R)を含む。
遮蔽層ZBSは、第1面ZM-Rと直接接触する。
本実施形態において、第2面(ZM-F)は、第1面(ZM-R)に比べ相対的に表示モジュールDM(図6a参照)に隣接(近接)して配置される。
遮蔽層ZBSは、デジタイザ(ZM-C)を形成する工程の際にベース基板として使用される基底層の一部である。
よって、図8のように別途の接着層ALがなくても遮蔽層ZBSが感光性樹脂層(PI-C)と結合される。
【0077】
本実施形態において、遮蔽層ZBSは金属を含む。
例えば、遮蔽層ZBSは、ニッケル(Ni)と鉄(Fe)の合金であるパーマロイ、インバー、及びステンレススチールの内のいずれか一つを含む。
本実施形態において、第2面(ZM-F)の表面粗さは、1μm以上10μm以下であり、第1面(ZM-B)の表面粗さは、1μm以上3μm以下である。
本実施形態によれば、遮蔽層ZBSは、別途の接着層がなくても感光性樹脂層(PI-C)と結合されるため、スリームなデジタイザ(ZM-C)を提供することができる。
【0078】
図10A図10Gは、本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図1A図7と同じであるか類似した構成に対しては、同じであるか類似した参照符号を使用し、重複する説明は省略する。
以下、図10A図10Gを参照して、本発明の一実施形態による電子装置の製造方法を説明する。
【0079】
図10Aを参照すると、工程が行われるベース基板BSL、及びベース基板BSLの上に第1感光性樹脂層PIAを形成する。
第1感光性樹脂層PIAは、感光性ポリイミドを含む。
次に、図10Bを参照すると、第1感知コイルRF1を第1感光性樹脂層PIAの上に形成する。
第1感知コイルRF1は、導電物質を第1感光性樹脂層PIAの上に塗布した後、パターニングして形成する。
【0080】
次に、図10Cを参照すると、第1感光性樹脂層PIAの上に第2感光性樹脂層PIBを形成する。
第2感光性樹脂層PIBが塗布された領域のうち、第1感知コイルRF1と重畳する第2感光性樹脂層PIBは、第1感知コイルRF1の厚さによって隣接した領域と凹凸を有する。
第2感光性樹脂層PIBを塗布した後、第1次硬化UV1を行う。
第1感光性樹脂層PIAと同じ物質を含む第2感光性樹脂層PIBは、第1次硬化UV1の際、第1感光性樹脂層PIAとの境界が視認されない可能性がある。
図10Cには、説明の便宜上、第1感光性樹脂層PIAと第2感光性樹脂層PIBの境界を点線で示している。
【0081】
次に、図10Dを参照すると、第2感知コイルCF1を第2感光性樹脂層PIBの上に形成する。
第2感知コイルCF1は、第1感知コイルRF1と離隔されて形成される。
第2感知コイルCF1は、導電物質を第2感光性樹脂層PIBの上に塗布した後、パターニングして形成する。
【0082】
次に、図10Eを参照すると、第2感光性樹脂層PIBの上に第3感光性樹脂層PICを形成する。
第3感光性樹脂層PICが塗布された領域のうち、第1感知コイルRF1及び第2感知コイルCF1と重畳する第3感光性樹脂層PICは、感知コイル(RF1、CF1)それぞれの厚さによって隣接した領域と凹凸を有する。
第3感光性樹脂層PICを塗布した後、第2次硬化UV2を行う。
第1感光性樹脂層PIAと同じ物質を含む第3感光性樹脂層PICは、第2次硬化UV2の際、第2感光性樹脂層PIBとの境界が視認されない可能性がある。
図10Eには、説明の便宜上、第1感光性樹脂層PIA、第2感光性樹脂層PIB、及び第3感光性樹脂層PICの間のそれぞれの境界を点線で示している。
【0083】
次に、図10Fを参照すると、第2硬化の後、ベース基板BLSを第1エッチングEC1してベース基板BLSを全部除去する。
それによって、デジタイザZMは、ベース基板BSLが全部除去されて露出された第1面(ZM-U)、及び第1面(ZM-U)に対向し、第1面(ZM-U)より不均一な第2面(ZM-B)が形成される。
本発明によれば、ベース基板BSLは、金属及びガラスの内、いずれか一つを含む。
ベース基板BSLが金属を含む場合、第1感光性樹脂層PIAからのベース基板BSLの除去は化学的方法を介して行われる。
例えば、ベース基板BLSに酸性を含む溶液を塗布し、ベース基板BLSを第1感光性樹脂層PIAから除去してもよい。
ベース基板BSLがガラスを含む場合、第1感光性樹脂層PIAからのベース基板BLSの除去は物理的方法を介して行われる。
例えば、ベース基板BLSにレーザを照射し、ベース基板BLSを第1感光性樹脂層PIAから除去してもよい。
【0084】
この際、ベース基板BSLの除去に使用されるレーザ照射装置は、「Xe Excimer Laser」及び「Solid State Laser」の内のいずれか一つを利用する。
レーザ照射装置を介して300μm~400μmの紫外線を照射して第1感光性樹脂層PIAとベース基板BSLの接着力を弱化させ、次に、ベース基板BLSを第1感光性樹脂層PIAから除去する。
本発明によれば、ベース基板BSLを化学的方法で除去するより、物理的方法で除去する場合の方がベース基板BLSを第1感光性樹脂層PIAから除去する時間を減らすことができる。
【0085】
次に、図10Gを参照すると、デジタイザZMと表示モジュールDMを結合する。
デジタイザZMと表示モジュールDMは、接着層ALを介して結合する。
本実施形態によると、第2面(ZM-B)より相対的に平坦な第1面(ZM-U)が表示モジュールDMと隣接して配置されることで、第2面(ZM-B)が有する凹凸がユーザに視認されなくなる。
それによって、視認性が改善された電子装置を提供することができる。
【0086】
図11A図11Cは、本発明の他の実施形態による電子装置の製造方法を説明するための簡略的な断面図である。
図1A~10Gと同じであるか類似した構成に対して同じであるか類似した参照符号を使用し、重複する説明は省略する。
以下、図11A図11Cを参照して、本発明の他の実施形態による電子装置の製造方法を説明する。
【0087】
図11Aは、図10Eの電子装置の製造方法のステップのうち、第3感光性樹脂層PICを第2次硬化した後の状態と同じである。
本実施形態によれば、ベース基板BSLは金属を含む。
例えば、ベース基板BSLは、パーマロイ、インバー、及びステンレススチールの内のいずれか一つを含む。
【0088】
次に、図11Bを参照すると、ベース基板BSLの一部を除去する第2エッチングEC2を行う。
ベース基板BSLの一部除去は、ベース基板BSLの厚さ方向に沿って行われる。
ベース基板BSLの一部が除去された後、残存するベース基板は、遮蔽層ZBSの機能をする。
本実施形態によれば、感光性樹脂層PIの内、遮蔽層ZBSと接触する面を第1面(ZM-R)と定義し、第1面(ZM-R)に対向する面を第2面(ZM-F)と定義する。
本実施形態において、遮蔽層ZBSは、第1面(ZM-R)と接触されて形成される。
【0089】
次に、図11Cを参照すると、デジタイザ(ZM-D)と表示モジュールDMを結合する。
デジタイザ(ZM-D)と表示モジュールDMは、接着層ALを介して結合する。
本実施形態によれば、作業基板として使用されるベース基板BSLの一部を除去し、遮蔽層ZBSとして利用することで、別途の遮蔽層及び接着層を必要とせずに、遮蔽層が含まれた一体のデジタイザ(ZM-D)を形成することができる。
それによって、コストの節減及びスリームなデジタイザ(ZM-D)を提供することができる。
【0090】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0091】
AL 接着層
CF1、CF2 第2デジタイザセンサ
DM 表示モジュール
DP 表示パネル
EA 電子装置
FA フォールディング領域
FM 下部フィルム
ISL 感知センサ
MP 遮蔽層
NFA1、NFA2 非フォールディング領域
OM 光学部材
PI 感光性樹脂層
PM 保護部材
PX 画素
RF1、RF2 第1デジタイザセンサ
SP ペン
TE1、TE2 (第1、第2)感知電極
TL1、TL2、TL3 感知ライン
TP1、TP2、TP3 感知パッド
WM ウィンドウ
ZBS 遮蔽層
ZM デジタイザ
ZM-U 第1面
ZM-B 第2面
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G
図11A
図11B
図11C