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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】空気ケア適用における悪臭低減
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/01 20060101AFI20241016BHJP
   A61L 9/013 20060101ALI20241016BHJP
   A61L 9/14 20060101ALI20241016BHJP
   C11B 9/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
A61L9/01 H
A61L9/01 J
A61L9/01 K
A61L9/01 Q
A61L9/01 V
A61L9/013
A61L9/14
C11B9/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020514142
(86)(22)【出願日】2018-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-16
(86)【国際出願番号】 US2018033148
(87)【国際公開番号】W WO2018213551
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-03-22
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】62/507,865
(32)【優先日】2017-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519408928
【氏名又は名称】アギレックス フレーバーズ アンド フレグランシズ, インク.
【氏名又は名称原語表記】Agilex Flavors & Fragrances, Inc.
【住所又は居所原語表記】140 Centennial Avenue, Piscataway, NJ 08854, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ナタリー クーレス
(72)【発明者】
【氏名】マーガレット シー. シャイン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス エヌ. シーデル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクトリア エム. コロシ
(72)【発明者】
【氏名】ニコール ディー. オラム
(72)【発明者】
【氏名】マティアス エイ. ギュンタート
(72)【発明者】
【氏名】アリス レベック
【合議体】
【審判長】三崎 仁
【審判官】原 賢一
【審判官】増山 淳子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106668921(CN,A)
【文献】特開2003-73690(JP,A)
【文献】国際公開第2017/055603(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L9/00-9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気ケア適用における悪臭低減用の組成物であって、
0.1~10重量%の濃度の、悪臭低減成分としてのラウリルメタクリラートと、
5重量%~80重量%で存在する1つ以上のエステルと、前記1つ以上のエステルが、アリルアミルグルコラート、アリルシクロヘキシルプロピオナート、アリルヘプタノアート、アミルサリチラート、マロン酸ジエチル、ジヒドロミルセニルアセタート(Dihydromyrcenyl acetate)、酪酸エチル、カプリル酸エチル、ヘキシルアセタート、サリチル酸ヘキシル、酢酸リナリル、アントラニル酸メチル、サリチル酸メチル、スチラリルアセタート、テトラヒドロリナリルアセタート(Tetrahydrolinalyl acetate)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
5重量%~55重量%で存在する1つ以上のアルデヒドと、前記1つ以上のアルデヒドが、アルデヒドC-8、アルデヒドC-9、アルデヒドC-11、アルデヒドC-12、アルデヒドC-14、アルデヒドC-16、アルデヒドC-18、シンナムアルデヒド、シトロネラール(3,7-ジメチル6-オクテナール)、シクラメンアルデヒド、シス-4-デセナール、トランス-2-ドデセナール、3-(3-イソプロピル-フェニル)-ブチルアルデヒド、アルファ-メチル-3,4-(メチレンジオキシ)-ヒドロシンナムアルデヒド、ヘキシルシンナムアルデヒド、イソシクロシトラール、2-メチル-4-t-ブチルフェニル)プロパナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、2-メチルウンデセナール(C-12MNA)、2,6-ノナジエナール、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
5重量%~70重量%で存在する1つ以上のアルコールと、前記1つ以上のアルコールが、ジヒドロミルセノール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロール、2,6-ノナジエノール、フェニルエタノール、テトラヒドロミルセノール(Tetrahydromyrcenol)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
0.1重量%~15重量%で存在する1つ以上のケトンと、前記1つ以上のケトンが、アルファ-イオノン、ベータイオノン、アルファ-メチルイオノン、ガンマ-メチルイオノン、ラズベリーケトン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
0.1重量%~15重量%で存在するラクトンと、前記ラクトンが、ガンマ-デカラクトンであり、かつ
0.1重量%~10重量%で存在するニトリルと、前記ニトリルが、シトロネリルニトリルである
を含む、組成物。
【請求項2】
請求項1記載の組成物を含む、リードディフューザ溶液。
【請求項3】
請求項1記載の組成物を含む、香り付けキャンドル。
【請求項4】
ステアラートと、
請求項1記載の組成物と
を含む、香り付けゲル。
【請求項5】
貯蔵器と、
前記貯蔵器内に収容される請求項1記載の組成物と
を備えた、スプレー装置。
【請求項6】
空気ケア適用において悪臭を低減する方法であって、悪臭を低減するために、請求項1記載の組成物を適用することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月18日出願の米国仮特許出願第62/507,865号の優先権を主張するものであり、その全体を参照することにより、上記出願の内容全体を本明細書において援用する。
【0002】
分野
本発明は、空気ケア適用における悪臭低減組成物および消臭組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
香料製造業における空気ケア部門は、近年、最も迅速に成長している市場部門のうちの1つである。消費者はますます、家庭の様々な室内において清潔かつ新鮮な雰囲気を維持する助けとなる空気ケア製品を探し求めている。多数の異なったタイプの空気ケア製品が存在するが、これは主に、取り組むべき悪臭には異なったタイプのものが存在するという事実に関連している。これは、大気中、またはカーペットおよび壁紙における、典型的な台所の空気の悪臭や、居間における悪臭から、浴室/トイレの悪臭にまで及ぶ。
【0004】
これらの空気ケア製品の典型的な使用は家庭内であり得るものの、家庭以外での利用(例えば、産業用、レストランおよび病院の台所;オフィスの部屋;産業用、レストランおよび病院のトイレ;仮設トイレ;公共および個人の交通手段;スポーツ施設および廃棄物管理)において効果的な製品に対する需要もある。
【0005】
これらの空気ケア製品の主な下位区分は、香り付きキャンドル、香り付きワックス溶融物、ゲル、受動的空気清浄剤、能動的空気清浄剤、ならびにエアゾールおよび非エアゾールのスプレーである。悪臭を制御/低減するための製品の製造元では、悪臭を低減するために有効であり得るものの、必ずしも悪臭を除去するとは限らない成分が使用されることがしばしばある。多くの製品において、よい香りのする香料は、悪臭のマスキングを補助するために使用されるが、悪臭は依然として残留しており、よい香りのする香料の効力がなくなった後に再び顕著になることがある。したがって、これらの香料は、悪臭に有効成分によって増強され、かつ/または一般的な香料成分のいくつかが、最終製品において、機能的な役割を担う。
【0006】
発明の概要
本開示の態様は、悪臭低減成分および1つまたはいくつかの清浄化芳香成分を含む悪臭低減および消臭組成物に関する。その使用方法も提供される。このようなにおい改善組成物は、台所、居間、オフィス、トイレ/浴室、ロビー、ごみ集積室など、空気ケア適用において悪臭を低減し、かつ新鮮な匂いを増大させるために使用することができる。
【0007】
特定の態様においては、空気ケアにおける悪臭低減のための組成物には、ラウリルメタクリラートおよび1つまたはいくつかの清浄化芳香成分が含まれる。
【0008】
特定の態様においては、空気中の悪臭を低減する方法には、台所、居間、オフィス、トイレ、ロビー、ごみ集積室などにおける、悪臭低減空気ケア適用のために組成物(例えば、本明細書に説明する組成物のうちの1つ)を適用することが含まれる。
【0009】
特定の態様においては、台所、居間、オフィス、トイレ、ロビー、ごみ集積室などにおける、空気ケア適用において悪臭を低減するための香料組成物には、悪臭低減成分および清浄化芳香成分が含まれる。例えば、悪臭低減成分は、ラウリルメタクリラートを含むことができる。
【0010】
一態様において、アルキル基は、直鎖C1~10アルキル基から選択される。別の態様において、アルキル基は、分枝鎖C1~10アルキル基から選択される。別の態様において、アルキル基は、直鎖C1~6アルキル基から選択される。別の態様において、アルキル基は、分枝鎖C1~6アルキル基から選択される。別の態様において、アルキル基は、直鎖C1~4アルキル基から選択される。別の態様において、アルキル基は、分枝鎖C1~4アルキル基から選択される。別の態様において、アルキル基は、直鎖または分枝鎖C2~4アルキル基から選択される。非限定的なC1~10アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、iso-ブチル、3-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、およびこれらに類するものが含まれる。非限定的なC1~4アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、およびiso-ブチルが含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図2図2は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図3図3は、本明細書に提示する特定の態様による配合物を用いた際の悪臭の知覚の低減を示す官能試験の結果を示す。
図4図4は、本明細書に提示する特定の態様による配合物を用いた際の悪臭の知覚の低減を示す官能試験の結果を示す。
図5図5は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図6図6は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図7図7は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図8図8は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図9図9は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
図10図10は、例示としての実験セットアップ、および官能パネルによって報告された、観察された悪臭低減を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の記載では、実施されうる具体的な態様が参照されており、これを説明の目的で示している。これらの態様は、当業者が、本明細書に記載されている本発明を実施することができるよう、詳細に説明されており、他の態様を利用することができること、および本明細書に提示される態様の範囲から逸脱することなく論理的な変更を行うことができることは、理解されるべきである。したがって、例示的な態様に関する以下の記載は、限定された意味でとられるべきでなく、本明細書に提示される種々の態様は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0013】
要約は、読者が技術的開示の性質および要旨を迅速に確認することができるよう、米国特許法施行規則第1.72条(b)に準拠して提供されている。要約は、特許請求の範囲または意味を解釈または限定するために使用されるものではないとの理解で提出されている。
【0014】
本開示の目的に関して、単独でまたは別の基の一部として使用される「アルキル」および「炭化水素」という用語は、1~12個の炭素原子(すなわち、C1~12アルキル)または指定される炭素原子の数(すなわち、メチルなどのCアルキル、エチルなどのCアルキル、プロピルもしくはイソプロピルなどのCアルキル、など)を含有する直鎖または分枝鎖脂肪族炭化水素を指す。
【0015】
本開示の目的に関して、単独でまたは別の基の一部として使用される「アミノ」または「アミン」という用語は、-NHを指す。
【0016】
本明細書に開示されている化合物のうちのいくつかは、1つ以上の不斉中心を含有することができ、したがって、鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体を生じることができる。本開示は、このような起こり得るすべての形態、これらのラセミ体および光学分割された異性体ならびにそれらの混合物の使用を包含するよう意図される。個々の鏡像異性体は、本開示を考慮した、当技術分野で公知の方法によって分離することができる。本明細書に記載されている化合物がオレフィン二重結合または他の幾何的不斉中心を含有するとき、および特に記載がない限り、本明細書に記載されている化合物は、E幾何異性体およびZ幾何異性体の両方を含むことが企図されている。互変異性体はすべて、同様に本開示によって包含されることが企図されている。
【0017】
本明細書で使用する場合、「立体異性体」という用語は、空間内の立体異性体の原子の向きにおいてのみ異なっている個々の分子の異性体すべてについての一般的な用語である。該用語は、互いに鏡像ではない1つを超えるキラル中心を有する化合物の鏡像異性体および異性体を含む(ジアステレオマー)。
【0018】
「キラル中心」という用語は、4つの異なる基が付着している炭素原子を指す。
【0019】
「鏡像異性体」および「鏡像異性の」という用語は、その鏡像に関して重なることができず、したがって、該鏡像が一方向において偏光平面を回転させ、その鏡像化合物が偏光した光の平面を反対方向において回転させるよう光学的に活性がある分子を指す。
【0020】
「ラセミの」という用語は、鏡像異性体の等しい割合の混合物を指し、該混合物は光学的に不活性である。
【0021】
「約」という用語は、測定された量と関連して本明細書で使用する場合、測定を行い、測定の目的および測定機器の精度と同一基準の取り扱いレベルを遂行する当業者によって予想されるように、該測定された量における通常の変動を指す。
【0022】
特定の態様は、空気ケア適用における悪臭低減のための組成物であって、悪臭低減成分および清浄化芳香成分を含む組成物に向けられている。
【0023】
特定の態様において、悪臭低減成分には、n-ドデシルメタクリラート(ラウリルメタクリラート)が含まれる。ラウリルメタクリラートは通常、重合体組成物または共重合体組成物(例えば、洗剤中のポリ(ラウリルメタクリラート))の一部として利用される。開示された態様において、ラウリルメタクリラートは、悪臭を低減させるためにその単量体形態で利用される。
【0024】
特定の態様において、清浄化芳香成分には、1つ以上の芳香化合物が含まれており、これには、揮発性アルデヒド、エステル、ケトン、アルコール、炭化水素、ラクトン、およびニトリルの混合物が含まれることができる。揮発性アルデヒドが、化学反応を介して気相および/または液相において悪臭を中和させることができることは公知である。揮発性アルデヒドは、シッフ塩基形成の経路に従って、アミン系の匂いと反応することができる。揮発性アルデヒドは、硫黄系の匂いと反応して、気相および/または液相におけるチオールアセタール、ヘミチオールアセタール、およびチオエステルを形成することもできる。アルコールは、悪臭性アルデヒドと化学的に反応することができる。加えて、多くのアルデヒドおよび他の芳香材料は、悪臭成分をマスキングするのを助け、したがって、個々の空気ケア製品を使用することによって室内の空気を清浄化するのを助けることができる強力な匂い物質でもある。
【0025】
脱臭成分として使用することができる例示としての揮発性芳香材料には、アドキサール(2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール)、アルデヒドC-8、アルデヒドC-9、アルデヒドC-10、アルデヒドC-11、アルデヒドC-12、アルデヒドC-14、アルデヒドC-16、アルデヒドC-18、アリルアミルグルコラート、アリルシクロヘキシルプロピオナート、アリルヘプタノアート、酢酸アミル、アンブレトン、アンブロキサン、アミルサリチラート、バクダノール(Bacdanol)、バジル油、ベンズアルデヒド、ボルネオール、ブルゲオナール(4-t-ブチルベンゼンプロピオンアルデヒド)、ブッフ葉油、カシュメラン、ヒマラヤスギ葉油、桂皮アルコール、シンナムアルデヒド、シトラール、シトラサール(Citrathal)、シトロネラール(3,7-ジメチル6-オクテナール)、シトロネロール、シトロネリルニトリル、シトロニトリル、クロナール(Clonal)、クマリン、シクラール(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-l-カルボアルデヒド)、シクラセット(Cyclacet)、シクラメンアルデヒド(シクラマール)、シクラプロップ(Cyclaprop)、サイマール(Cymal)、シクロサル、シクロペンタデカノン、ダマセノン、デルタ-ダマスコン、ガンマ-デカラクトン、トランス-2-デセナール、シス-4-デセナール、マロン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン、ジヒドロミルセノール、ジヒドロミルセニルアセタート(Dihydromyrcenyl acetate)、ジメチルベンジルカルボニルブチラート(Dimethyl benzyl carbonyl butyrate)、ジメトール、ジオクチルアジパート、トランス-2-ドデセナール、ドゥピカル(Dupical)、ダイナスコン(Dynascone)、酢酸エチル、酪酸エチル、エチルリナリルアセタート、エチルバニリン、エチルリナリルアセタート、ブラシル酸エチレン、酪酸エチル、カプリル酸エチル、オイゲノール、フロルヒドラル(3-(3-イソプロピル-フェニル)-ブチルアルデヒド)、フロラロゾン、フロルヒドラル、フルクトン(Fructone)、ガラキソリド、ゲラニオール、ゼラニウム油、酢酸ゲラニル、ヘジオン、ヘリオナール(アルファ-メチル-3,4-(メチレンジオキシ)-ヒドロシンナムアルデヒド)、ヘルコリン(Hercolyn)D、ヘキサデカノリド、酢酸シス-3-ヘキセニル、ヘキシルアセタート、ヘキシルシンナムアルデヒド、サリチル酸ヘキシル、ヒドロシンナムアルデヒド(3-フェニルプロパナール)、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネロール、インドフロア(Indoflor)、アルファ-イオノン、ベータイオノン、イソブチルキノリン、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソフラグラロン(Isofragrarone)、カラナール(Karanal)、ラベンダー油、ラヴァンジン油、石灰アルデヒド(アルファ-メチル-p-イソプロピルフェニルプロピルアルデヒド)、リモネン、リリア―ル(2-メチル-4-t-ブチルフェニル)プロパナール)、リナロオール、酢酸リナリル、リナロオールオキシド、リラール(4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-l-カルボキサルデヒド)、マンザナート(Manzanate)、メロナール(2,6-ジメチル-5-ヘプテナール)、メトキシメロナール(6-メトキシ-2,6-ジメチルヘプタナール)、メチルアセトフェノン、アントラニル酸メチル、アルファ-メチルイオノン、ガンマ-メチルイオノン、サリチル酸メチル、メチルノニルアセトアルデヒド、2-メチルウンデセナール(C-12MNA)、ミラックアルデヒド、2,6-ノナジエナール、2,6-ノナジエノール、オレンジテルペン、オレンジ油、オキサン、オキシオクタリンホルマート(Oxyoctaline formate)、オキシフェニロン(Oxyphenylon)、オゾニル(Ozonil)、パッチュリ油、プチグレン油、葉柄、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエタノール、ピノンアセトアルデヒド、プレシクレモンB、ポリサントール、ラズベリーケトン、ローズクリスタル、ローズマリー油、センテナール(Scentenal)、シネンサール、スピロガルバノン(Spirogalbanone)、スチラリルアセタート、タンゲリノール(Tangerinol)、テトラヒドロリナリルアセタート(Tetrahydrolinalyl acetate)、テトラヒドロミルセノール(Tetrahydromyrcenol)、p-トリルアルデヒド、トリシクロデシリデンブタナール、トリデセン-2-ニトリル(Tricyclodecylidenebutanal Tridecene-2-nitrile)、トリプラール(Triplal)、バニリン、ベルナルデヒド(Vernaldehyde)、ベルトシトラール(Vertocitral)(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-l-カルボキサルデヒド)、ベルドックス(Verdox)、ベルテネックス、バイオレットニトリル、ヤラヤラ、イランイラン(Ylang)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される清浄化芳香成分が含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
特定の態様において、清浄化芳香成分は、1つ以上の芳香化合物を含み、該芳香化合物は、揮発性アルデヒド、エステル、ケトン、アルコール、ラクトン、エーテル、炭化水素、ラクトン、ニトリル、および他の化学クラスからなる混合物を含むことができる。揮発性アルデヒドは、気相および/または液相において化学反応を介して悪臭を中和させることができる。揮発性アルデヒドは、シッフ塩基形成の経路に従って、アミン系の匂いと反応することができる。揮発性アルデヒドは、気相および/または液相において硫黄系の匂いと反応して、チオールアセタール、ヘミチオールアセタール、およびチオエステルを形成することもできる。アルコールは、悪臭性アルデヒドと化学的に反応することができる。加えて、多くのアルデヒドおよび他の芳香材料は、悪臭成分をマスキングするのを助けることができるため、周辺空気の悪臭を清浄化する助けとなることができる強力な匂い物質でもある。
【0027】
特定の態様において、清浄化芳香成分は、アルデヒド、エステル、またはアルコールのうちの1つ以上を含む。特定の態様において、アルデヒド、エステル、またはアルコールのうちの1つ以上は、組成物中に1重量%~95重量%で存在する。一態様において、1つ以上のエステルは、組成物中に5重量%~80重量%、10重量%~70重量%、20重量%~60重量%、または30重量%~60重量%で存在することができる。一態様において、1つ以上のアルデヒドは、組成物中に5重量%~55重量%、10重量%~50重量%、20重量%~45重量%、または30重量%~40重量%で存在することができる。一態様において、1つ以上のアルコールは、組成物中に5重量%~70重量%、10重量%~60重量%、20重量%~50重量%、または30重量%~40重量%で存在することができる。一態様において、1つ以上のケトンは、組成物中に0.1重量%~15重量%、0.5重量%~10重量%、1重量%~7.5重量%、または、2重量%~5重量%で存在することができる。一態様において、1つ以上のラクトンは、組成物中に、0.1重量%~15重量%、0.5重量%~10重量%、1重量%~7.5重量%、または、2重量%~5重量%で存在することができる。一態様において、1つ以上のニトリルは、組成物中に、0.1重量%~10重量%、0.5重量%~7.5重量%、1重量%~5重量%、または、2重量%~5重量%で存在することができる。
【0028】
本発明を以下に詳説するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例
【0029】
実施例1:本明細書に提示されている特定の態様による組成物を用いた悪臭低減
初期の実験セットアップにおける台所の悪臭低減を評価するために(第1部)、口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭参照物(ニンニク組成物)を置いた。ステアラートゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって本明細書に記載されている実施形態に従った芳香試料を製造し、口径が2オンスのジャーの中へ25グラムを入れた。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15名からなっていた。様々な芳香配合物を同一の悪臭アコードとともに用いることによって、27~42%の有意な量で悪臭の低減が官能的に評価された。
【0030】
初期の実験セットアップにおいてトイレの悪臭低減を評価するために(第1部)、口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭参照物(スカトール)を置いた。ゲル基剤に7%の芳香物質を添加することによって芳香試料を製造し、口径が2オンスのジャーの中へ25グラムを入れた。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15名からなっていた。様々な芳香配合物を同一の悪臭アコードとともに用いることによって、42~45%の有意な量で、かつより一貫して悪臭の低減が官能的に評価された。
【0031】
初期の実験セットアップにおける台所の悪臭低減を評価するさらなる実験において(第2部)、口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭参照物(ニンニク組成物)を置いた。ステアラートゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって芳香試料を製造し、口径が2オンスのジャーの中に25グラムを入れた。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15名からなっていた。様々な芳香配合物を異なった悪臭アコードとともに用いることによって、53~63%の有意な、かつ一貫した量で悪臭の低減が官能的に評価された。
【0032】
初期の実験セットアップにおいてトイレの悪臭低減を評価するさらなる実験において(第2部)、口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭参照物(スカトール)を置いた。ゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって芳香試料を製造し、口径が2オンスのジャーの中に25グラムを入れた。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15名からなっていた。様々な芳香配合物を異なった悪臭アコードとともに用いることによって、49~57%の有意な、かつ一貫した量で悪臭の低減が官能的に評価された。
【0033】
初期の実験セットアップにおいて、悪臭アコードおよび芳香アコードを最適化した後に台所の悪臭低減を評価するさらなる実験において(第3部)、口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭参照物(スカトール)を置いた。ステアラートゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって芳香試料を製造し、口径が2オンスのジャーの中に25グラムを入れた。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の格付けシステムを適用した。これと同時に、0(芳香なし)~10(高レベルの芳香)の芳香の匂いの強度についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15名からなっていた。今回は様々な芳香配合物を異なった悪臭アコードとともに用いることによって、芳香の強度および悪臭の強度を評価するよう、パネリストに依頼した。パネリストは、悪臭対照をまず嗅ぎ、次に無作為な順序で試料を嗅いだ。対照における悪臭のレベルが10と格付けされることになっていることを考慮して、試料中の芳香とは無関係に悪臭のレベルを格付けするよう、パネリストに依頼した。また、各芳香試料に先立って対照を嗅ぐよう、パネリストに依頼した。これらの実験において、67~72%の有意な量で悪臭低減は官能的に評価されたのに対し、芳香強度は62~69%で維持された。
【0034】
図1に、該セットアップがどのようにして実施され、パネルが悪臭低減をどのようにして格付けしたかを例示的に示す。
【0035】
芳香試料を、次のとおりに作製した。
【0036】
1. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%の芳香アコード(図1における「芳香1」)。これは、Neutrazine 0.1%を含有する。
【0037】
2. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する85重量%の芳香アコード+15重量%の第1の悪臭低減除去アコード、および
3. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する85重量%の芳香アコード+15重量%の第2の悪臭低減除去アコード(図1における「芳香3」)。
【0038】
第1および第2の悪臭低減除去アコードは、悪臭を低減するよう設計された芳香化合物からなっていた。
【0039】
初期の実験セットアップにおいて、悪臭アコードおよび芳香アコードを最適化した後にトイレの悪臭低減を評価するさらなる実験において(第3部)、口径が2オンスのジャーの中にある綿球上にトイレ参照物(スカトール)を置いた。ステアラートゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって芳香試料を製造し、口径が2オンスのジャーの中に25グラムを入れた。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の格付けシステムを適用した。これと同時に、0(芳香なし)~10(高レベルの芳香)の芳香の匂いの強度についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15名からなっていた。今回は様々な芳香配合物を異なった悪臭アコードとともに用いることによって、芳香の強度および悪臭の強度を評価するよう、パネリストに依頼した。パネリストは、悪臭対照をまず嗅ぎ、次に無作為な順序で試料を嗅いだ。対照における悪臭のレベルが10と格付けされることになっていることを考慮して、試料中の芳香とは無関係に悪臭のレベルを格付けするよう、パネリストに依頼した。また、各芳香試料に先立って対照を嗅ぐよう、パネリストに依頼した。これらの実験において、52~58%の有意な量で悪臭低減は官能的に評価されたのに対し、芳香強度は61~71%で維持された。
【0040】
図2は、該セットアップがどのようにして実施され、パネルが悪臭低減をどのようにして格付けしたかを例示的に示す。
【0041】
芳香試料を、次のとおりに作製した。
【0042】
1. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%の芳香アコード(図1における「芳香1」)。これは、Neutrazine 0.1%を含有する。
【0043】
2. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する85重量%の芳香アコード+15重量%の第1の悪臭低減除去アコード、および
3. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する85重量%の芳香アコード+15重量%の第2の悪臭低減除去アコード(図1における「芳香3」)。
【0044】
第1および第2の悪臭低減除去アコードは、悪臭を低減するよう設計された芳香化合物からなっていた。
【0045】
これらの初期の実験は、最終的な芳香の一部としての個々の悪臭アコード全体が台所およびトイレの悪臭を低減するよう有意に作用することを示している。これらの初期の実験は、芳香の匂いが元の強度でもはや知覚されないのに対し、61~71%の範囲でなおも知覚されることも示している。これらの実験から得られる結論は、活性のある悪臭低減と、強力な芳香材料により悪臭を「マスキングすること」とを組み合わせることによって、悪臭低減効果が達成されると解釈される。
【0046】
実施例2:本明細書に提示する特定の態様による組成物を用いた悪臭低減
配合物を、次の通り調合した。
【0047】
1. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%の毛羽立ち綿芳香物質(「元」、図3の上方のパネルにおける左のバー)、
2. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと15重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%の毛羽立ち綿芳香物質物質(「元+アコード15%」、図3の上方のパネルにおける中央のバー)、
3. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%のスパークリングシトラス芳香物質(「元」、図3の中央のパネルにおける左のバー)、
4. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと15重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%のスパークリングシトラス芳香物質(「元+アコード15%」、図3の中央のパネルにおける中央のバー)、
5. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%のバンブーレイン芳香物質(「元」、図3の下方のパネルにおける左のバー)、および
6. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと15重量%の第1の悪臭低減除去アコードを含有する、7%のバンブーレイン芳香物質(「元+アコード15%」、図3の下方のパネルにおける中央のバー)。
【0048】
ステアラートゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって試料を調製し、口径が2オンスのジャーの中へ25gを入れた。口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭配合物を置いた。試料を悪臭と一緒にラバーメイド(Rubbermaid)の容器の中に入れた。評価に先立って、ジャーを2時間開放しておいた。検査した台所の悪臭はニンニク油を含んでおり(図3の左側のパネル)、トイレの悪臭は10%(w/w)のスカトール溶液を含んでいた(図3の右側のパネル)。先の試料1~試料6を、0.1gの悪臭配合物の存在下で評価した。対照試料は、0.02gの台所臭配合物または0.05gのトイレ/浴室の悪臭配合物を含んでいた(図3のパネルにおける右側のバー)。
【0049】
第1および第2の悪臭低減除去アコードは、悪臭を低減するよう設計された芳香化合物からなっていた。
【0050】
悪臭対照、次いで無作為な順序で試料を嗅ぐよう、パネリストに依頼した。芳香レベルとは無関係に悪臭レベルを格付けするよう、パネリストに依頼した。悪臭対照の強度も格付けするよう、パネリストに依頼した。本結果を図3に示す。
【0051】
悪臭対照は、すべての場合において、強度のレベルがわずかなであるにもかかわらず、最高の格付けを有しており、このことは、いずれの芳香配合物も悪臭の知覚を低減することを示している。毛羽立ち綿芳香物質を含む試料において、芳香中の0.1重量%のラウリルメタクリラートの存在は、台所またはトイレのいずれの悪臭の知覚においても認められた低減に対する効果を有するようには見えず、先の配合物1を用いて認められた悪臭低減の程度は、先の配合物2を用いて認められた悪臭低減の程度と類似していた。
【0052】
対照的に、スパークリングシトラス芳香物質を含む試料において、0.1重量%のラウリルメタクリラートは悪臭アコードによってトイレの悪臭の知覚低減を増強するように思われ、先の配合物4を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚の低減の程度は、先の配合物3を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚の低減と比較して、増強するように思われる。トイレ/浴室の悪臭の知覚の低減の同様の増強は、バンブーレイン芳香物質においても認められ、先の配合物6を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚低減の程度は、先の配合物5を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚低減と比較して増強された。
【0053】
次に、25重量%の第1の悪臭低減除去アコードを用いて0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する芳香配合物を検査した。試料を悪臭と一緒にラバーメイド容器の中に入れた。評価に先立ってジャーを2時間開放しておいた。パネリストに悪臭対照、次いで無作為な順序で試料を嗅ぐよう依頼した。対照における悪臭のレベルが10と格付けされることになっていることを考慮して、試料瓶中の芳香とは無関係に悪臭のレベルを格付けするよう、パネリストに依頼した。また、各芳香試料に先立って対照を嗅ぐよう、パネリストに依頼した。
【0054】
配合物を、次の通り調合した。
【0055】
1. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%の毛羽立ち綿芳香物質(「元」、図4の上方のパネルにおける左のバー)、
2. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと15重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%の毛羽立ち綿芳香物質(「元+アコード15%」、図4の上方のパネルにおける左から2番目のバー)、
3. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと25重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%の毛羽立ち綿芳香物質(「元」、図4の上方のパネルにおける左から3番目のバー)、
4. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%のスパークリングシトラス芳香物質(「元」、図4の中央のパネルにおける左のバー)、
5. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと15重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%のスパークリングシトラス芳香物質(「元+アコード15%」、図4の中央のパネルにおける左から2番目のバー)、
6. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと25重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%のスパークリングシトラス芳香物質(「元+アコード15%」、図4の中央のパネルにおける左から3番目のバー)、
7. 0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する7%のバンブーレイン芳香物質(「元」、図4の下方のパネルにおける左のバー)、
8. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと15重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%のバンブーレイン芳香物質(「元+アコード15%」、図4の下方のパネルにおける左から2番目のバー)、および
9. 0.1重量%のラウリルメタクリラートと25重量%の第1の悪臭低減除去アコードとを含有する、7%のバンブーレイン芳香物質(「元+アコード15%」、図4の下方のパネルにおける左から3番目のバー)。
【0056】
ステアラートゲル基剤へ7%の芳香物質を添加することによって試料を調製し、口径が2オンスのジャーの中へ25gを入れた。口径が2オンスのジャーの中にある綿球上に悪臭配合物を置いた。試料を悪臭と一緒にラバーメイド容器の中に入れた。評価に先立って、ジャーを2時間開放しておいた。検査した台所臭はニンニク油を含んでおり(図4の左側のパネル)、トイレ/浴室の悪臭は10%(w/w)のスカトール溶液を含んでいた(図4の右側のパネル)。先の試料1~試料6を0.1gの悪臭配合物の存在下で評価した。対照試料は、0.02gの台所臭配合物または0.05gのトイレ/浴室の悪臭配合物を含んでいた(図4のパネルにおける右側のバー)。第1および第2の悪臭低減除去アコードは、悪臭を低減するよう設計された芳香化合物からなっていた。
【0057】
パネリストに、悪臭対照、次いで無作為な順序で試料を嗅ぐよう依頼した。芳香レベルとは無関係に悪臭レベルを格付けするよう、パネリストに依頼した。また、悪臭対照の強度を格付けするよう、パネリストに依頼した。本結果を図4に示す。
【0058】
悪臭対照は、すべての場合において、強度のレベルがわずかなであるにもかかわらず最高の格付けを有しており、このことは、芳香配合物はすべて、悪臭の知覚を低減することを示している。毛羽立ち綿芳香物質を含む試料において、芳香中の0.1重量%のラウリルメタクリラートの存在は、台所またはトイレ/浴室のいずれの悪臭の知覚においても認められた低減に対する効果を有するようには見えず、先の配合物1を用いて認められた悪臭低減の程度は、先の配合物2を用いて認められた悪臭低減の程度と類似していた。
【0059】
対照的に、スパークリングシトラス芳香物質を含む試料において、0.1重量%のラウリルメタクリラートは、悪臭アコードによってトイレ/浴室の悪臭の知覚の低減を増強するようであり、先の配合物5および配合物6を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚低減の程度は、先の配合物4を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚の低減と比較して、増強するように思われる。トイレ/浴室の悪臭の知覚低減の類似の増強は、バンブーレイン芳香物質においても認められ、先の配合物8および配合物9を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚低減の程度は、先の配合物7を用いた場合に被験者によって認められたトイレ/浴室の悪臭の知覚低減と比較して増強した。
【0060】
実施例3:本明細書に提示される特定の態様による組成物を用いた悪臭低減
応用実験セットアップにおいて、qPOD(登録商標)技術(Q Research Solutionsが特許権を取得したPortable Olfactive Evaluation Devices)を使用した。芳香および風味に特化した空気処理能を有するこのqPOD(登録商標)可動式香気テスター評価ツールは、悪臭評価のための実際の生活条件を模倣することを試行している。このことは、近年、Perfumer & Flavorist,38,August 2016,38~39において説明された。示されている例のセットアップについて、典型的にはqPOD(登録商標)ユニットのうちの4つを適用した。第1のユニットにおいて、パネリストにとって公知の、個々の純粋な悪臭を評価した(100%)。第2のユニットにおいて、個々の適用でパネリストにとって未知の0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する芳香を嗅いでもらった。第3のユニットにおいて、個々の適用における実際の実験(悪臭+0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する芳香)を検査した。また、第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を嗅いでもらった。
【0061】
応用実験セットアップにおいて台所の悪臭低減を評価するために、複雑な純粋な悪臭参照物をqPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に入れた。第2のユニットにおいて、燃焼モードにある香り付きキャンドル(悪臭なし、0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)を入れた。第3のユニットにおいて、悪臭を燃焼中の香り付きキャンドル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知のまま入れた。この数を100%に正規化し、低減についての参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。58.3%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を53.3%と評価した。
【0062】
図5は、セットアップがどのように実施され、パネルが悪臭低減をどのように格付けしたかを例示的に示す。パネリストにとって公知の純粋な悪臭の評価(100%)を示し(左)、また、パネリストにとって未知の純粋な芳香(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(61.7%)を左から2番目に、実際の実験を左から3番目に、またもパネリストにとって未知の純粋な悪臭(76.1%)を右手側に示す。この数を100%に正規化して、低減を計算する。
【0063】
応用実験セットアップにおいてトイレの悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、燃焼中の香り付きキャンドル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を入れた。第3のユニットにおいて、悪臭を、燃焼中の香り付きキャンドル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭だが今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、低減について参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。50.7%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を47.2と評価した。
【0064】
図6は、セットアップをどのように実施し、パネルがどのように悪臭低減を格付けしたかを例示的に示す。パネリストにとって公知の純粋な悪臭の評価(100%)を示し(左)、また、パネリストにとって未知の純粋な芳香(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(70.3%)を左から2番目に、実際の実験を左から3番目に、またもパネリストにとって未知の純粋な悪臭(87.8%)を右手側に示す。この数を100%に正規化して低減を計算した。
【0065】
応用実験セットアップにおいて台所の悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、芳香付きステアラートゲル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を入れた。第3のユニットにおいて、悪臭を芳香付きステアラートゲル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、いかなる低減についても参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。29.6%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を42.4%と評価した。
【0066】
応用実験セットアップにおいてトイレの悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、芳香付きのステアラートゲル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を入れた。第3のユニットにおいて、悪臭を芳香付きのステアラートゲル(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、いかなる低減についても参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。22.5%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を37.9%と評価した。
【0067】
応用実験セットアップにおいて台所の悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、芳香付きのリードディフューザ(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する18重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を入れた。第3のユニットにおいて、悪臭を芳香付きのリードディフューザ(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する18重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、いかなる低減についても参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。36.0%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を51.8%と評価した。
【0068】
応用実験セットアップにおいてトイレの悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、芳香付きのリードディフューザ(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する18重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を、2つの標準的なエアゾールブロッター(3×5インチ)上に噴霧して入れた。第3のユニットにおいて、悪臭を芳香付きのリードディフューザ(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する18重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、いかなる低減についても参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。48.2%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を61.0%と評価した。
【0069】
応用実験セットアップにおいて台所の悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、芳香付きのルームスプレー(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を入れた。第3のユニットにおいて、悪臭をエアゾールブロッター上の芳香付きルームスプレー(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、いかなる低減についても参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。60.3%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を52.1%と評価した。
【0070】
図7は、セットアップをどのように実施し、パネルがどのように悪臭低減を格付けしたかを例示的に示す。パネリストにとって公知の純粋な悪臭の評価(100%)を示し(左)、同様にパネリストにとって未知の純粋な芳香(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(71.0%)を左から2番目として、実際の実験を左から3番目として、かつこれもまたパネリストに未知の純粋な悪臭(88.6%)を右手側に示す。この数を100%に正規化して低減を計算した。
【0071】
応用実験セットアップにおいてトイレの悪臭低減を評価するために、qPOD(登録商標)ユニットのうちの1つの中に複雑な純粋な悪臭参照物を入れた。第2のユニットにおいて、芳香付きのルームスプレー(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(悪臭なし)を、2つの標準的なエアゾールブロッター(3×5インチ)上に噴霧して入れた。第3のユニットにおいて、悪臭をエアゾールブロッター上の芳香付きのルームスプレー(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)と一緒に入れた。第4のユニットにおいて、純粋な悪臭を再度、ただし今度はパネリストにとって未知の悪臭を入れた。この数を100%に正規化し、いかなる低減についても参照線として使用したことに留意することは重要である。0(悪臭なし)~10(高レベルの悪臭)の悪臭についての、および0(芳香の匂いなし)~10(最強の匂いの芳香)の芳香についての格付けシステムを適用した。官能パネルは、平均して15~20名からなっていた。52.8%の有意な低減があった。本実験において、芳香強度を55.8%と評価した。
【0072】
図8は、セットアップをどのように実施し、パネルがどのように悪臭低減を格付けしたかを例示的に示す。パネリストに公知の純粋な悪臭の評価(100%)を示し(左)、また、パネリストにとって未知の純粋な芳香(0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する5重量%の芳香物質を含む)(69.5%)を左から2番目に、実際の実験を左から3番目に、これもまたパネリストに未知の純粋な悪臭(84.7%)を右手側に示す。この数を100%に正規化して低減を計算した。
【0073】
これらの応用実験は、初期の結果を確認し、かつ最終的な芳香の一部として個々の悪臭アコードが全体的に、台所およびトイレの悪臭を低減させるのに有意に作用することを示している。これらの実験から得られる結論は、活性のある悪臭低減と、0.1重量%のラウリルメタクリラートを含有する強力な芳香材料により悪臭を「マスキングする」および/または化学的に改質することとを組み合わせることによって、悪臭低減効果が達成されると解釈される。パネリストが、qPOD(登録商標)第4番ユニットの中には実際に何が入っていたのか知らない場合には、彼らが純粋な悪臭をこれ以上ないほど十分に高いものとして格付けしなかったことは注目すべきである。この「心理学的」効果を考慮に入れるために、第4番ユニットの個々の数を100%に正規化した。悪臭低減についての第3番ユニット(実際の実験)の個々の数を適宜補正した。
【0074】
実施例4:本明細書に提示される特定の態様による組成物を用いた悪臭低減
本実施例において、1重量%、5重量%、または10重量%のいずれかのラウリルメタクリラートを含有する芳香配合物を調合し、台所臭またはトイレ/浴室の悪臭の知覚を低減するために5%(w/w)濃度でルームスプレーにおいて使用される配合物の能力を評価した。本結果をそれぞれ図9および図10に示す。
【0075】
総括すると、これらのデータは、ラウリルメタクリラートが用量依存的な様式で悪臭の知覚を低減することを示唆している。しかしながら、0.5%のラウリルメタクリラート単独では、芳香およびラウリルメタクリラートを含有する配合物において認められる悪臭の低減と比較して、悪臭の知覚を低減することがほとんどできなかった。
【0076】
「例」または「例示としての」という語は、本明細書において、例、場合、または実例としての役割を担うことを意味するために使用される。「例」または「例示としての」として本明細書で説明されるいかなる態様または設計も、他の態様または設計を上回って好ましい、または有利であると解釈されるとは必ずしも限らない。むしろ、「例」または「例示としての」という語の使用は、具体的な様式における概念を表すことを意図している。本出願において使用する場合、「または」という用語は、排他的な「または」よりもむしろ包含する「または」を意味するよう企図されている。すなわち、特に指定されない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを含む」は、自然に包含する順序交換のいずれも意味することが意図される。すなわち、XがAを含み、XがBを含み、またはXがAおよびBの両方を含む場合、「XはAまたはBを含む」は、上述の場合のいずれかのもとで満たされる。加えて、本出願および添付の特許請求の範囲において使用される「a」および「an」という冠詞は、特に指定されない限り、または単数形に用いられることが文脈から明らかでない限り、一般に「1つ以上」を意味するものと解釈されるべきである。「態様」または「一態様」に対する本明細書の各所での参照は、該態様と関連して説明される特定の特長、構造、または特徴が少なくとも一態様に含まれることを意味する。したがって、本明細書の各所での種々の場における「態様」または「一態様」という句の出現は、同じ態様に対して必ずしもすべて参照しているわけではない。
【0077】
本明細書の各所で引用される刊行物は、それらを全体として参照することにより本明細書において援用される。本発明の種々の態様は、上記で例および好ましい態様を参照することによって説明されてきたが、本発明の範囲は、上記の説明によって定められるのではなく、特許法の原理の下で適切に解釈される、以下の特許請求の範囲によって定められると認識されるべきである。
図1
図2
図3
図4-1】
図4-2】
図5
図6
図7
図8
図9
図10