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特許7572255無人移動体、収集システム、及び収集プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】無人移動体、収集システム、及び収集プログラム
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/68 20060101AFI20241016BHJP
   E05F 15/77 20150101ALI20241016BHJP
   B64C 13/20 20060101ALI20241016BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
E06B9/68 A
E05F15/77
B64C13/20 Z
B64C39/02
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021011585
(22)【出願日】2021-01-28
(65)【公開番号】P2022115125
(43)【公開日】2022-08-09
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】細山 健二
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-097336(JP,A)
【文献】特開2017-179736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00- 9/92
E05F 15/00-15/79
B64C 13/20
B64C 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体であり、前記開閉装置又は前記周辺機器の少なくともいずれか及び収集装置と通信可能であると共に、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する無人移動体であって、
当該無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、
前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、
前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を前記収集装置に送信する通信手段と、を備え、
前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた前記第1移動指示情報であって、当該無人移動体が次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、
前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させる、
無人移動体。
【請求項2】
前記第2取得手段は、前記認証情報を認識したタイミングを前記取得タイミングとして、前記装置機器情報を取得する、
請求項1に記載の無人移動体。
【請求項3】
前記通信手段は、前記複数の開閉装置又は/及び前記複数の周辺機器のすべてから前記装置機器情報が取得されてからの所定のタイミングを前記第1送信タイミングとして、前記取得されたすべての装置機器情報を前記収集装置に送信する、
請求項1又は2に記載の無人移動体。
【請求項4】
前記第1取得手段は、最後の取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された前記認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた第2移動指示情報であって、当該無人移動体が前記収集装置と通信可能な通信位置まで移動するための移動指示を示す第2移動指示情報を取得し、
前記移動制御手段は、前記最後の取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第2移動指示情報に基づいて、前記通信位置まで当該無人移動体を移動させ、
前記通信手段は、当該無人移動体が前記通信位置に到達してからの所定のタイミングを前記第1送信タイミングとして、前記第2取得手段にて取得されたすべての前記装置機器情報を前記収集装置に送信する、
請求項1又は2に記載の無人移動体。
【請求項5】
開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体であり、前記開閉装置又は前記周辺機器の少なくともいずれか及び収集装置と通信可能であると共に、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する無人移動体であって、
当該無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、
前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、
前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を前記収集装置に送信する通信手段と、を備え、
前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器から次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、
前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させる、
無人移動体。
【請求項6】
前記開閉装置又は/及び前記周辺機器の周辺状況を示す周辺状況情報を取得する周辺状況取得手段を備え、
前記通信手段は、前記周辺状況情報を送信する第2送信タイミングが到来すると、前記周辺状況取得手段にて取得された前記周辺状況情報を前記収集装置に送信する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の無人移動体。
【請求項7】
当該無人移動体は、無人航空機である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の無人移動体。
【請求項8】
開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を収集する収集システムであって、
請求項1から7のいずれか一項に記載の無人移動体と、
前記無人移動体と通信可能な収集装置であり、前記無人移動体から前記装置機器情報を収集する収集装置と、
を備える収集システム。
【請求項9】
前記収集装置は、
前記無人移動体から収集された前記装置機器情報に基づいて、前記開閉装置又は前記周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備える、
請求項8に記載の収集システム。
【請求項10】
開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体に実行させるための収集プログラムであって、
前記無人移動体に設けられるコンピュータを、
前記無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、
前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、
前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、として機能させ、
前記無人移動体は、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得し、
前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた前記第1移動指示情報であって、前記無人移動体が次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、
前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで前記無人移動体を移動させる、
収集プログラム。
【請求項11】
開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体に実行させるための収集プログラムであって、
前記無人移動体に設けられるコンピュータを、
前記無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、
前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、
前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、として機能させ、
前記無人移動体は、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得し、
前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器から次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、
前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで前記無人移動体を移動させる、
収集プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人移動体、収集システム、及び収集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の開口部に取り付けられる開閉装置から様々な情報を収集するためのシステムが提案されている。このようなシステムにおいては、例えば、開閉装置のメンテナンスに関するメンテナンス情報を感知するメンテナンス情報感知手段と、メンテナンス情報感知手段によって感知されたメンテナンス情報を無線で送信する無線通信機(例えば、遠距離通信用の無線通信機)とを備える開閉装置と、開閉装置からメンテナンス情報を無線で直接受信して収集するサーバ装置とを備えるシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-179736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記従来のシステムにおいては、上述したように、開閉装置がメンテナンス情報をサーバ装置に直接送信可能な無線通信機を備えるので、比較的高価な無線通信機が必要になることから、例えば、複数の開閉装置からメンテナンス情報を収集する場合には、システムのコストが過大になるおそれがあった。また、開閉装置とサーバ装置とが直接通信することが難しい環境下ではサーバ装置によるメンテナンス情報の収集が難しくなる可能性があった。以上のことから、システムのコストを抑制しながら、情報の収集性を高める観点からは、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることが可能になる、無人移動体、収集システム、及び収集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の無人移動体は、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体であり、前記開閉装置又は前記周辺機器の少なくともいずれか及び収集装置と通信可能であると共に、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する無人移動体であって、当該無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を前記収集装置に送信する通信手段と、を備え、前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた前記第1移動指示情報であって、当該無人移動体が次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させる。
【0007】
請求項2に記載の無人移動体は、請求項1に記載の無人移動体において、前記第2取得手段は、前記認証情報を認識したタイミングを前記取得タイミングとして、前記装置機器情報を取得する。
【0008】
請求項3に記載の無人移動体は、請求項1又は2に記載の無人移動体において、前記通信手段は、前記複数の開閉装置又は/及び前記複数の周辺機器のすべてから前記装置機器情報が取得されてからの所定のタイミングを前記第1送信タイミングとして、前記取得されたすべての装置機器情報を前記収集装置に送信する。
【0009】
請求項4に記載の無人移動体は、請求項1又は2に記載の無人移動体において、前記第1取得手段は、最後の取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された前記認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた第2移動指示情報であって、当該無人移動体が前記収集装置と通信可能な通信位置まで移動するための移動指示を示す第2移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記最後の取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第2移動指示情報に基づいて、前記通信位置まで当該無人移動体を移動させ、前記通信手段は、当該無人移動体が前記通信位置に到達してからの所定のタイミングを前記第1送信タイミングとして、前記第2取得手段にて取得されたすべての前記装置機器情報を前記収集装置に送信する。
【0010】
請求項5に記載の無人移動体は、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体であり、前記開閉装置又は前記周辺機器の少なくともいずれか及び収集装置と通信可能であると共に、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する無人移動体であって、当該無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を前記収集装置に送信する通信手段と、を備え、前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器から次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させる。
【0011】
請求項6に記載の無人移動体は、請求項1から5のいずれか一項に記載の無人移動体において、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器の周辺状況を示す周辺状況情報を取得する周辺状況取得手段を備え、前記通信手段は、前記周辺状況情報を送信する第2送信タイミングが到来すると、前記周辺状況取得手段にて取得された前記周辺状況情報を前記収集装置に送信する。
【0012】
請求項7に記載の無人移動体は、請求項1から6のいずれか一項に記載の無人移動体において、当該無人移動体は、無人航空機である。
【0013】
請求項8に記載の収集システムは、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を収集する収集システムであって、請求項1から7のいずれか一項に記載の無人移動体と、前記無人移動体と通信可能な収集装置であり、前記無人移動体から前記装置機器情報を収集する収集装置と、を備える。
【0014】
請求項9に記載の収集システムは、請求項8に記載の収集システムにおいて、前記収集装置は、前記無人移動体から収集された前記装置機器情報に基づいて、前記開閉装置又は前記周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備える。
【0015】
請求項10に記載の収集プログラムは、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体に実行させるための収集プログラムであって、前記無人移動体に設けられるコンピュータを、前記無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、として機能させ、前記無人移動体は、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得し、前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた前記第1移動指示情報であって、前記無人移動体が次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで前記無人移動体を移動させる。
【0016】
請求項11に記載の収集プログラムは、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体に実行させるための収集プログラムであって、前記無人移動体に設けられるコンピュータを、前記無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、として機能させ、前記無人移動体は、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得し、前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器から次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで前記無人移動体を移動させる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の無人移動体、請求項8に記載の収集システム、及び請求項10に記載の収集プログラムによれば、第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、取得タイミングが到来すると、開閉装置又は/及び周辺機器から装置機器情報を取得する第2取得手段と、第1送信タイミングが到来すると、第2取得手段にて取得された装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、を備えるので、収集装置と開閉装置とが直接通信することが難しい環境下でも装置機器情報を確実に収集できると共に、開閉装置又は周辺機器が多数存在する場合でも、これら開閉装置又は周辺機器に関する装置機器情報を1台の無人移動体で収集できる。よって、従来技術(サーバ装置が開閉装置からメンテナンス情報を直接収集する技術)に比べて、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることができる。
また、第1取得手段が、取得対象となる開閉装置若しくは周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した認証情報と対応づけられた第1移動指示情報であって、当該無人移動体が次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで移動するための第1移動指示情報を取得し、移動制御手段が、取得対象となる開閉装置又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させるので、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで無人移動体を正確に移動させやすくなるため(具体的には、移動誤差の影響が受けづらくなることで正確に移動させやすくなるため)、無人移動体の移動制御性を高めることができる。
【0018】
請求項2に記載の無人移動体によれば、第2取得手段が、認証情報を認識したタイミングを取得タイミングとして、装置機器情報を取得するので、装置機器情報を確実に取得でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0019】
請求項3に記載の無人移動体によれば、通信手段が、複数の開閉装置又は/及び複数の周辺機器のすべてから装置機器情報が取得されてからの所定のタイミングを第1送信タイミングとして、取得されたすべての装置機器情報を収集装置に送信するので、取得されたすべての装置機器情報を収集装置に迅速に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0020】
請求項4に記載の無人移動体によれば、第1取得手段が、最後の取得対象となる開閉装置若しくは周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した認証情報と対応づけられた第2移動指示情報であって、当該無人移動体が収集装置と通信可能な通信位置まで移動するための移動指示を示す第2移動指示情報を取得し、移動制御手段が、最後の取得対象となる開閉装置又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得手段にて取得された第2移動指示情報に基づいて、通信位置まで当該無人移動体を移動させ、通信手段が、当該無人移動体が通信位置に到達してからの所定のタイミングを第1送信タイミングとして、第2取得手段にて取得されたすべての装置機器情報を収集装置に送信するので、取得されたすべての装置機器情報を収集装置に確実に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0021】
請求項5に記載の無人移動体、請求項8に記載の収集システム、及び請求項11に記載の収集プログラムによれば、第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、取得タイミングが到来すると、開閉装置又は/及び周辺機器から装置機器情報を取得する第2取得手段と、第1送信タイミングが到来すると、第2取得手段にて取得された装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、を備えるので、収集装置と開閉装置とが直接通信することが難しい環境下でも装置機器情報を確実に収集できると共に、開閉装置又は周辺機器が多数存在する場合でも、これら開閉装置又は周辺機器に関する装置機器情報を1台の無人移動体で収集できる。よって、従来技術(サーバ装置が開閉装置からメンテナンス情報を直接収集する技術)に比べて、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることができる。
また、第1取得手段が、取得対象となる開閉装置又は周辺機器から次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで移動するための第1移動指示情報を取得し、移動制御手段が、取得対象となる開閉装置又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで無人移動体を移動させるので、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで無人移動体を正確に移動させやすくなるため、無人移動体の移動制御性を高めることができる。
【0022】
請求項6に記載の無人移動体によれば、通信手段が、周辺状況情報を送信する第2送信タイミングが到来すると、周辺状況取得手段にて取得された周辺状況情報を収集装置に送信するので、周辺状況情報を収集でき、収集装置において周辺状況情報に基づいた各種の処理(例えば、防犯処理や管理処理等)を行うことができる。
【0023】
請求項7に記載の無人移動体によれば、当該無人移動体が無人航空機であるので、他の無人移動体に比べて、無人移動体の移動性を高めることができ、装置機器情報の収集を効率的に行うことができる。
【0024】
請求項9に記載の収集システムによれば、収集装置が、無人移動体から収集された装置機器情報に基づいて、開閉装置又は周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備えるので、判定情報を報知でき、判定情報に応じた措置(例えば、メンテナンス作業)を講じることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施の形態1に係る収集システムを概念的に示す図である。
図2】開閉装置の開閉側制御ユニットの電気的構成を示したブロック図である。
図3】無人移動体の移動側制御ユニットの電気的構成を示したブロック図である。
図4】収集装置の電気的構成を示したブロック図である。
図5】実施の形態1に係る収集処理のフローチャートである。
図6】無人移動体の保管状況を示す図である。
図7】無人移動体における各種情報の取得状況を示す図である。
図8】無人移動体における各種情報の送信状況を示す図である。
図9】実施の形態2に係る無人移動体の電気的構成を示したブロック図である。
図10】実施の形態2に係る無人移動体における各種情報の取得状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る無人移動体、収集システム、及び収集プログラムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0028】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体であり、開閉装置、周辺機器、又は/及び収集装置と通信可能な無人移動体と、当該無人移動体を備える収集システムと、当該無人移動体に実行させるための収集プログラムとに関するものである。
【0029】
ここで、「開閉装置」は、防犯や防火のために、建物の開口部に取り付けられる装置であり、例えば、重量シャッター等を電動駆動可能な全ての形式のシャッター装置、自動ドア、扉装置等を含む概念であるが、実施の形態では、電動駆動式のシャッター装置として説明する。
【0030】
また、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、商業施設、オフィスビル、公共施設、アパートやマンションの如き集合住宅等を含む概念であるが、実施の形態では、商業施設として説明する。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、床、天井等)において出入口や窓を設置するために形成された開口部である。
【0031】
また、「周辺機器」とは、開閉装置の周辺に設けられる機器であり、例えば、非常口に設けられる扉装置(具体的には、手動式又は電動式の扉装置)の近傍に設けられる負荷センサ(具体的には、扉装置の開閉体を開閉させる際の負荷量を検知するセンサ)の如き各種のセンサ等を含む概念である。
【0032】
また、「装置機器情報」とは、例えば、開閉装置に関する開閉装置情報及び周辺機器に関する周辺機器情報を含む概念であるが、実施の形態では、開閉装置情報(具体的には、後述する開閉装置動作履歴情報、後述する異常履歴情報、後述する振動情報、及び後述する開閉機情報)として説明する。
【0033】
このうち、「開閉装置情報」とは、例えば、開閉装置基本情報、開閉装置動作履歴情報、異常履歴情報、振動情報、又は/及び開閉機情報等が該当する。ここで、「開閉装置基本情報」とは、開閉装置の特性を示す情報であり、例えば、開閉装置の識別情報や種別情報等が該当する。また、「開閉装置動作履歴情報」とは、開閉装置の動作履歴を示す情報であり、例えば、各種の動作(開放移動、閉鎖移動、又は開閉移動の停止)を示す情報、及び各種の動作が実行された日時を示す情報等が該当する。また、「異常履歴情報」とは、開閉装置の異常履歴を示す情報であり、例えば、各種のセンサ(例えば、後述する座板スイッチ、熱センサ、後述する開閉側電源部のバッテリ残量を検知するセンサ等)によって検知された異常の種別を示す情報、及び異常が検知された日時を示す情報等が該当する。また、「振動情報」とは、振動センサによって検知された開閉装置の構成要素(例えば、開閉体等)の振動状況を示す情報であり、例えば、上記構成要素の振動量を示す情報及び当該情報が取得された日時を示す情報等が該当する。また、「開閉機情報」とは、後述する開閉装置の開閉機の動作状況を示す情報であり、例えば、後述する開閉機の回転数、電圧値、又は電流値を示す情報等が該当する。
【0034】
また、「周辺機器情報」とは、例えば、周辺機器基本情報及び周辺機器動作履歴情報等が該当する。このうち、「周辺機器基本情報」とは、周辺機器の特性を示す情報であり、例えば、周辺機器の識別情報や種別情報等が該当する。また、「周辺機器動作履歴情報」とは、周辺機器の動作履歴を示す情報であり、例えば、各種の動作を示す情報(例えば、周辺機器が上記負荷センサである場合には、開閉体の負荷量を示す情報等)、及び各種の動作が実行された日時を示す情報等が該当する。
【0035】
また、「収集装置」とは、無人移動体から装置機器情報を収集する装置であり、例えば、管理棟に設置されたサーバ装置や管理者によって所持された携帯端末等を含む概念であるが、実施の形態では、基地局に設けられたサーバ装置として説明する。
【0036】
また、「無人移動体」とは、自律移動可能な物体を意味し、例えば、無人航空機(いわゆる「ドローン」、無人車両等を含む概念であるが、実施の形態では、無人航空機として説明する。
【0037】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0038】
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1に係る収集システムについて説明する。この実施の形態1は、無人移動体が後述する認証情報6を用いて第1移動指示情報及び第2移動指示情報を取得する形態である。
【0039】
(構成)
最初に、実施の形態1に係る収集システムの構成について説明する。
【0040】
以下の説明では、図1のX方向を収集システムの左右方向(-X方向を収集システムの左方向、+X方向を収集システムの右方向)、図1のY方向を収集システムの上下方向(+Y方向を収集システムの上方向、-Y方向を収集システムの下方向)、X方向及びY方向に直交する方向を前後方向(図1の紙面の手前側に至る方向を収集システムの前方向、図1の紙面の奥側に至る方向を収集システムの後方向)と称する。
【0041】
収集システム1は、装置機器情報(具体的には、開閉装置情報の開閉装置動作履歴情報、異常履歴情報、振動情報、及び開閉機情報)を収集するシステムであり、概略的に、図1に示すように、開閉装置10、無人移動体80、及び収集装置110を備えている。
【0042】
(構成-開閉装置)
まず、開閉装置10の構成について説明する。
【0043】
開閉装置10は、建物の躯体2(例えば、建物の内壁等)に設けられた開口部3を開閉するための装置である。この開閉装置10は、建物内において相互に間隔を隔てて複数配置されており(実施の形態1では、5台設置されており)、図1に示すように、収納部20、ガイドレール30、開閉体40、開閉機50、巻取軸(図示省略)、及び制御システム60を備えている。ただし、開閉装置10に関する特記しない構成については、従来のシャッター装置と同様であるものとして説明を省略する。
【0044】
また、この開閉装置10を構成する各構成要素の接続形態については、以下に示す通りに設定している。すなわち、後述する制御システム60の開閉側制御ユニット70は、開閉機50、後述する制御システム60の操作部61、上限検知部62、下限検知部63、及び座板スイッチ64の各々と配線4を介して電気的に接続されている。これにより、後述する開閉側制御ユニット70と、開閉機50、後述する操作部61、後述する上限検知部62、後述する下限検知部63、及び後述する座板スイッチ64の各々との相互間で通信又は電力供給を直接的又は間接的に行うことができる。
【0045】
なお、以下では、複数の開閉装置10のうち、後述の通信位置Pに近い開閉装置11を「第1開閉装置11」と称し、第1開閉装置11よりも後述の通信位置Pから離れた開閉装置12を「第2開閉装置12」と称し、第2開閉装置12よりも後述の通信位置Pから離れた開閉装置13を「第3開閉装置13」と称し、第3開閉装置13よりも後述の通信位置Pから離れた開閉装置14を「第4開閉装置14」と称し、第4開閉装置14よりも後述の通信位置Pから離れた開閉装置15を「第5開閉装置15」と称する。
【0046】
(構成-開閉装置-収納部)
収納部20は、開閉装置10の各部を収納するための中空体である。図1に示すように、この収納部20は、開口部3の上端部よりも上方に設置されている。また、この収納部20の内部には、開閉機50、巻取軸、並びに、後述する制御システム60の上限検知部62、下限検知部63、コードリール65、及び開閉側制御ユニット70が収容されていると共に、巻取軸にて開閉体40が巻上げられた状態では、開閉体40の少なくとも一部も、収納部20の内部に収容される。
【0047】
(構成-開閉装置-ガイドレール)
ガイドレール30は、開閉体40を開口部3の開閉方向(上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール30は、横断面形状が略コ字状となるように形成された長尺体であり、開閉装置10の左右の各端部において、上下方向に略沿う方向で配置されており、建物の壁に対して直接的に固定されており、又は下地材(図示省略)を介して間接的に固定されている。
【0048】
(構成-開閉装置-開閉体)
開閉体40は、巻取軸によって閉鎖移動又は開放移動されることで、開閉体40の開閉状態を切り替える遮蔽手段である。ここで、「開閉体40の開閉状態」とは、開閉体40によって開口部3を全閉した全閉状態と、開閉体40によって開口部3を全開した全開状態と、開閉体40によって開口部3を半開した半開状態とを含む概念である。
【0049】
この開閉体40は、図1に示すように、複数のスラット41を備えて構成されており、各スラット41の上下の両端部に形成された嵌合部(図示省略)を介して複数のスラット41が相互に嵌合接続されている。また、この開閉体40の左右方向の両端部の各々は、ガイドレール30のコ字状の開放端部を介してガイドレール30の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール30の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール30の外部に脱落しないように規制されている。
【0050】
また、この開閉体40の閉鎖側端部(具体的には、開閉体40の下端部)には、座板42が接続されている。この座板42は、全閉状態において建物の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、開閉体40の閉鎖側端部の左右方向全長にわたって形成されている。
【0051】
(構成-開閉装置-開閉機)
開閉機50は、巻取軸の回転を制御することによって開閉体40を電動で開閉移動させる駆動手段である。この開閉機50は、例えば公知の開閉機等によって構成されており、図1に示すように、収納部20の内部において、巻取軸の近傍位置に設けられている。
【0052】
(構成-開閉装置-巻取軸)
巻取軸は、開閉体40を閉鎖移動又は開放移動させるための回動軸である。この巻取軸は、例えば公知の巻取軸等を用いて構成されており、左右方向に沿って設置されている。また、この巻取軸には開閉体40の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されており、この巻取軸を回転させることで、連結スラットを介して開閉体40を閉鎖移動又は開放移動させることができる。また、この巻取軸の左端部(又は右端部)がチェーン(図示省略)を介して開閉機50の出力軸に連結されているので、開閉機50の出力軸の回転に伴って巻取軸を回転させることができる。
【0053】
(構成-開閉装置-制御システム)
次に、制御システム60の構成について説明する。
【0054】
制御システム60は、開閉装置10を制御するためのものであり、図1に示すように、操作部61、上限検知部62、下限検知部63、座板スイッチ64、コードリール65、及び開閉側制御ユニット70を備えている。
【0055】
(構成-開閉装置-制御システム-操作部)
操作部61は、開閉装置10に関する操作を行う操作手段である。この操作部61は、例えば公知のシャッター装置用の操作手段(一例として、有線式又は無線式の操作装置等)を用いて構成され、図1に示すように、開口部3の近傍に設けられている。
【0056】
(構成-開閉装置-制御システム-上限検知部)
上限検知部62は、開閉体40の閉鎖側端部が全開状態における開閉体40の位置(以下、「全開位置」と称する)に到達しているか否かを検出する上限検知手段である。この上限検知部62は、例えば公知の検知センサ(一例として、開閉機50の出力軸の回転数を検出するカウンター式のリミットスイッチ等)を用いて構成されており、図1に示すように、収納部20内において開閉機50の近傍位置に設置されている。
【0057】
(構成-開閉装置-制御システム-下限検知部)
下限検知部63は、開閉体40の閉鎖側端部が全閉状態における開閉体40の位置(以下、「全閉位置」と称する)に到達しているか否かを検出する下限検知手段である。この下限検知部63は、例えば公知の検知センサ(一例として、開閉機50の出力軸の回転数を検出するカウンター式のリミットスイッチ等)を用いて構成されており、図1に示すように、収納部20内において開閉機50の近傍位置に設置されている。
【0058】
(構成-開閉装置-制御システム-座板スイッチ)
座板スイッチ64は、第1障害物を検知する障害物検知手段である。ここで、「第1障害物」とは、開閉体40の開閉移動(具体的には閉鎖移動)の妨げになるものを意味し、例えば、人、動物、物等が該当する。
【0059】
この座板スイッチ64は、例えば公知の有線式の座板スイッチ(一例として、マイクロスイッチ等)を用いて構成されており、図1に示すように、座板42に取り付けられている。
【0060】
(構成-開閉装置-制御システム-コードリール)
コードリール65は、開閉装置10の開閉移動に伴って座板スイッチ64が当該開閉移動方向に向けて移動しても、座板スイッチ64と開閉側制御ユニット70とを有線通信可能に接続する配線5(以下、「座板側配線5」と称する)の巻出し長さが常に適切な長さに維持されるように、座板側配線5の巻上げ又は巻出しを行うものである。このコードリール65は、例えば公知のコードリール等を用いて構成されており、図1に示すように、開口部3の近傍に設けられている。
【0061】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット)
開閉側制御ユニット70は、開閉装置10の各部を相互に連動させる装置であり、図2に示すように、第1開閉側通信部71、第2開閉側通信部72、開閉側電源部73、開閉側制御部74、及び開閉側記憶部75を備えている。
【0062】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-第1開閉側通信部)
第1開閉側通信部71は、開閉機50、操作部61、上限検知部62、下限検知部63、又は座板スイッチ64と開閉側制御ユニット70との相互間で通信を行うための第1開閉側通信手段であり、例えば、有線通信網を用いて通信を行う公知の通信手段を用いて構成されている。
【0063】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-第2開閉側通信部)
第2開閉側通信部72は、開閉側制御ユニット70と無人移動体80との相互間で通信を行うための第2開閉側通信手段であり、例えば、無線通信網を用いて近距離無線通信を行う公知の近距離無線通信用の通信手段(一例として、ブルートゥース(登録商標)の如き近距離無線通信規格を用いた通信手段等)を用いて構成されている。これにより、第2開閉側通信部72を遠距離無線通信用の通信手段を用いて構成する場合に比べて、第2開閉側通信部72のコストを低減できる。
【0064】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側電源部)
開閉側電源部73は、図示しない商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、開閉側制御ユニット70の各部に供給すると共に、操作部61、上限検知部62、下限検知部63、又は座板スイッチ64等にも供給する開閉側電源手段である。
【0065】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側制御部)
開閉側制御部74は、開閉側制御ユニット70の各部を制御する開閉側制御手段である。具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、後述する収集装置110の収集側制御部112の構成についても同様とする)。
【0066】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側記憶部)
開閉側記憶部75は、開閉側制御ユニット70の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する開閉側記憶手段であり、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる(なお、後述する無人移動体80の移動側記憶部109の構成、後述する収集装置110の収集側記憶部の構成についても同様とする)。
【0067】
(構成-無人移動体)
図1に戻り、次に、無人移動体80の構成について説明する。
【0068】
無人移動体80は、装置機器情報を取得する装置であって、開閉装置10、周辺機器、又は/及び収集装置110と通信可能な装置である(実施の形態1では、開閉装置10及び収集装置110と通信可能なものである)。この無人移動体80は、建物内に設けられており、図1図3に示すように、本体部90、及び移動側制御ユニット100を備えている。ただし、無人移動体80に関する特記しない構成については、従来の無人航空機と同様であるものとして説明を省略する。
【0069】
(構成-無人移動体-本体部)
図1に戻り、本体部90は、無人移動体80の基本構造体であり、図1に示すように、収容部91、支持部92、及び飛行部93を備えている。
【0070】
収容部91は、移動側制御ユニット100を収容するものであり、例えば、樹脂製又は金属製の中空状体にて形成されている。
【0071】
支持部92は、飛行部93を支持するものである。この支持部92は、例えば、樹脂製又は金属製の中空の棒状体にて形成されており、図1に示すように、収容部91から水平方向に向けて張り出すように取り付けられていると共に、相互に間隔を隔てて複数配置されている。
【0072】
飛行部93は、無人移動体80を飛行させるためのものである。この飛行部93は、図1に示すように、各支持部92の先端部にそれぞれ取り付けられており、例えば公知のプロペラ式の飛行手段を用いて構成されている。具体的には、プロペラ部93aと、プロペラ部93aを回転させるための駆動部93bとを備えて構成されている。
【0073】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット)
移動側制御ユニット100は、無人移動体80の各構成要素を制御するユニットであり、図3に示すように、方位検知部101、高度検知部102、障害物検知部103、撮像部104、音声入力部105、移動側通信部106、移動側電源部107、移動側制御部108、及び移動側記憶部109を備えている。
【0074】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-方位検知部)
方位検知部101は、無人移動体80の方位を検知する方位検知手段であり、例えば公知の方位検知センサ(一例として、磁気センサ)を用いて構成されている。
【0075】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-高度検知部)
高度検知部102は、無人移動体80の高度を検知する高度検知手段であり、例えば、公知の高度検知センサを用いて構成されている。
【0076】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-障害物検知部)
障害物検知部103は、第2障害物を検知する障害物検知手段であり、例えば、公知の障害物検知センサを用いて構成されている。ここで、「第2障害物」とは、無人移動体80の移動の妨げになるものを意味し、例えば、人、動物、物等が該当する。
【0077】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-撮像部)
撮像部104は、無人移動体80の周囲を撮像する撮像手段であり、例えば、公知の撮像手段(一例として、例えばCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等の公知の撮像素子、又はレンズやプリズム等の公知の光学系部品等)を用いて構成されている。
【0078】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-音声入力部)
音声入力部105は、無人移動体80の周囲の音声を入力し、当該入力した音声に関する音声情報を移動側通信部106に出力する音声入力手段であり、公知のマイク等を用いて構成されている。
【0079】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-移動側通信部)
移動側通信部106は、無人移動体80と開閉側制御ユニット70及び収集装置110の各々との相互間で通信を行うための通信手段であって、後述する第1送信タイミングが到来すると、後述する第2取得部108cにて取得された装置機器情報を収集装置110に送信する通信手段である。この移動側通信部106は、例えば、無線通信網を用いて近距離無線通信及び遠距離無線通信を行う公知の通信手段(一例として、ブルートゥース(登録商標)の如き近距離無線通信規格及び4G、5G、又はLTE(登録商標)の如き遠距離通信規格を用いた通信手段等)を用いて構成されている。
【0080】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-移動側電源部)
移動側電源部107は、移動側制御ユニット100の各部及び飛行部93に電力を供給する移動側電源手段である。
【0081】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-移動側制御部)
移動側制御部108は、移動側制御ユニット100の各部を制御する移動側制御手段である。具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態1に係る収集プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して無人移動体80にインストールされることで、移動側制御部108の各部を実質的に構成する。
【0082】
また、この移動側制御部108は、図3に示すように、機能概念的に、第1取得部108a、移動制御部108b、第2取得部108c、及び周辺状況取得部108dを備えている。
【0083】
第1取得部108aは、第1移動指示情報を取得する第1取得手段である。ここで、「第1移動指示情報」とは、無人移動体80が開閉装置10又は周辺機器まで移動するための移動指示を示す移動指示情報である。この「第1移動指示情報」は、例えば、無人移動体80が開閉装置10又は周辺機器まで移動する際の方位、距離、高度、又は3次元座標位置等を示す情報を含む概念であるが、実施の形態1では、無人移動体80が開閉装置10又は周辺機器まで移動する際の方位、距離、及び高度を示す情報として説明する。なお、「無人移動体80が開閉装置10又は周辺機器まで移動する際の方位、距離、及び高度を示す情報」とは、無人移動体80が単に開閉装置10等まで移動するための情報(例えば、「北方向に50m及び高度30mまで移動すること」を示す情報等)や、無人移動体80が所定の経由地点を通過して開閉装置10等まで移動するための情報(例えば、「北方向に10m移動し、次に高度10mまで移動し、次いで北方向に40m移動し、続いて、高度20mまで移動すること」を示す情報等)等が該当する(なお、後述する第2移動指示情報についても同様とする)。
【0084】
移動制御部108bは、第1取得部108aにて取得された第1移動指示情報に基づいて、無人移動体80の移動制御を行う移動制御手段である。
【0085】
第2取得部108cは、後述する取得タイミングが到来すると、開閉装置10又は/及び周辺機器から装置機器情報を取得する第2取得手段である。
【0086】
周辺状況取得部108dは、開閉装置10又は/及び周辺機器の周辺状況を示す情報(以下、「周辺状況情報」と称する)を取得する周辺状況取得手段である。
【0087】
(構成-無人移動体-移動側制御ユニット-移動側記憶部)
移動側記憶部109は、移動側制御ユニット100の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する移動側記憶手段である。
【0088】
また、この移動側記憶部109は、図3に示すように、移動指示テーブル109aを備えている。
【0089】
移動指示テーブル109aは、第1移動指示情報及び第2移動指示情報を格納する移動指示格納手段であり、実施の形態1では、認証情報6と、移動指示情報(具体的には、第1移動指示情報及び第2移動指示情報)とを相互に関連付けて格納している。
【0090】
ここで、「認証情報6」とは、第1移動指示情報又は後述の第2移動指示情報を取得するために用いられる情報であり、例えば、QRコード情報(登録商標)、バーコード情報(一例として、通常のバーコード、2次元バーコード、3次元バーコード等)等が該当する。
【0091】
また、「第2移動指示情報」とは、無人移動体80が収集装置110と通信可能な位置P(以下、「通信位置P」と称する)まで移動するための移動指示を示す移動指示情報である。この「第2移動指示情報」は、例えば、無人移動体80が通信位置Pまで移動する際の方位、距離、高度、又は3次元座標位置等を示す情報を含む概念であるが、実施の形態1では、無人移動体80が通信位置Pまで移動する際の方位、距離、及び高度を示す情報(一例として、「東方向に70m及び高度25mまで移動すること」を示す情報等)として説明する。
【0092】
このような無人移動体80の構成により、他の無人移動体(例えば、無人車両等)に比べて、無人移動体80の移動性を高めることができ、装置機器情報の収集を効率的に行うことができる。
【0093】
(構成-収集装置)
次に、収集装置110の構成について説明する。
【0094】
収集装置110は、無人移動体80と通信可能な装置であって、無人移動体80から装置機器情報を収集する装置である。この収集装置110は、建物内(又は建物外)の基地局に設けられており、図4に示すように、収集側通信部111、収集側制御部112、及び収集側記憶部113を備えている。ただし、収集装置110に関する特記しない構成については、従来のサーバ装置と同様であるものとして説明を省略する。
【0095】
(構成-収集装置-収集側通信部)
収集側通信部111は、収集装置110と無人移動体80との相互間で通信を行うための収集側通信手段であり、例えば、無線通信網を用いて遠距離無線通信を行う公知の遠距離無線通信用の通信手段(一例として、4G、5G、又はLTE(登録商標)の如き遠距離無線通信規格を用いた通信手段等)を用いて構成されている。
【0096】
(構成-収集装置-収集側制御部)
収集側制御部112は、収集装置110の各部を制御する収集側制御手段である。この収集側制御部112は、図4に示すように、機能概念的に、判定部112a及び報知部112bを備えている。
【0097】
(構成-収集装置-収集側制御部-判定部)
判定部112aは、無人移動体80から収集された装置機器情報に基づいて、開閉装置10又は周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定手段である。
【0098】
(構成-収集装置-収集側制御部-報知部)
報知部112bは、判定部112aの判定結果を示す情報(以下、「判定情報」と称する)を報知する報知手段である。
【0099】
(構成-収集装置-収集側記憶部)
収集側記憶部113は、収集装置110の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する収集側記憶手段である。
【0100】
(収集処理)
次に、無人移動体80の移動側制御部108によって実行される収集処理について説明する。以下の説明では、図5に示す各処理の説明ではステップを「S」と略記する。
【0101】
収集処理は、開閉装置10又は/及び周辺機器から装置機器情報を収集するための処理である。この収集処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態1では、収集システム1の各装置の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
【0102】
また、この収集処理の前提については、以下に示す通りとして説明する。すなわち、図6に示すように、建物内には通信位置Pが1箇所だけ存在し、当該通信位置Pに無人移動体80が保管されているものとする。また、各開閉装置10の周辺では無人移動体80が収集装置110及び他の外部装置(例えば、GPS衛星等)と通信できないものとする。また、各開閉装置10は、装置機器情報を定期的に更新し(例えば、1日毎に更新する等)、当該更新した装置機器情報を無人移動体80に対して送信するものとする。
【0103】
図5に戻り、収集処理が起動されると、図5に示すように、SA1において移動側制御部108は、開閉装置10又は/及び周辺機器から装置機器情報を収集するタイミング(以下、「収集タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0104】
この収集タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態1では、SA1の処理時の時刻が装置機器情報の収集開始する収集時刻又は収集時間であって、あらかじめ定められた収集時刻又は収集時間(例えば、毎日夜10時、又は72時間毎等)に達したか否か、あるいは収集装置110(又は他の外部装置)から装置機器情報の収集開始を指示する収集指示情報を受信したか否かに基づいて判定する。ここで、上記収集時刻又は上記収集時間に達した場合、あるいは上記収集指示情報を受信した場合には収集タイミングが到来したと判定し、上記収集時刻又は上記収集時間に達していない場合、及び上記収集指示情報を受信していない場合には収集タイミングが到来していないと判定する。
【0105】
そして、移動側制御部108は、収集タイミングが到来したと判定されるまで待機し(SA1、No)、収集タイミングが到来したと判定された場合(SA1、Yes)にはSA2へ移行する。
【0106】
SA2において第1取得部108aは、第1移動指示情報を取得する。
【0107】
この第1移動指示情報の取得方法については任意であるが、例えば、収集装置110(又は他の外部装置)から第1移動指示情報を受信することにより取得してもよい。あるいは、無人移動体80の移動側記憶部109から取得してもよい。あるいは、図6に示すように、通信位置Pの近傍に設けられた認証情報6を撮像部104によって撮像し、公知の画像解析方法を用いて当該撮像した画像から認証情報6を認識し、当該認識した認証情報6と対応づけられた第1移動指示情報を移動指示テーブル109aから抽出することにより取得してもよい。
【0108】
図5に戻り、SA3において移動制御部108bは、方位検知部101及び高度検知部102を用いて、SA2にて取得した第1移動指示情報に基づいて、装置機器情報の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器(以下、「対象開閉装置等」と称する)まで無人移動体80を移動させる。
【0109】
例えば、第1開閉装置11から第5開閉装置15の順に装置機器情報を取得する場合において、対象開閉装置等が第1開閉装置11である場合には、SA2にて取得した第1開閉装置11に関する第1移動指示情報に基づいて、通信位置Pから第1開閉装置11まで無人移動体80を移動させる。
【0110】
SA4において第1取得部108aは、装置機器情報を取得するタイミング(以下、「取得タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0111】
この取得タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態1では、図7に示すように、無人移動体80が対象開閉装置等まで移動した後に、対象開閉装置等(又はその近傍部分)に付された認証情報6を撮像部104を介して認識したか否かに基づいて判定し、上記認証情報6を認識した場合には取得タイミングが到来したと判定し、上記認証情報6を認識していない場合には取得タイミングが到来していないと判定する。なお、実施の形態1では、上記認証情報6は、第2開閉側通信部72の通信範囲内(例えば、第2開閉側通信部72から半径数m(一例として、半径5m等)の領域内等)に配置されているものとする。
【0112】
そして、第1取得部108aは、取得タイミングが到来したと判定されるまで待機し(SA4、No)、取得タイミングが到来したと判定された場合(SA4、Yes)には、SA4にて認識した認証情報6と対応づけられた移動指示情報(具体的には、第1移動指示情報又は第2移動指示情報)を取得し、その後SA5へ移行する。
【0113】
この移動指示情報の取得方法については任意であるが、実施の形態1では、SA4にて認識した認証情報6と対応づけられた移動指示情報を移動指示テーブル109aから抽出することにより取得する。
【0114】
図5に戻り、SA5において第1取得部108aは、装置機器情報を取得する(すなわち、認証情報6を認識したタイミングを取得タイミングとして、装置機器情報を取得する)。
【0115】
この装置機器情報の取得方法については任意であるが、実施の形態1では、図7に示すように、対象開閉装置等から連続的又は断続的に送信される装置機器情報を移動側通信部106を介して受信することにより取得する。ただし、これに限らず、例えば、無人移動体80から装置機器情報の送信を指示する送信指示情報を移動側通信部106を介して送信して、対象開閉装置等が当該送信指示情報を受信したことをトリガとして装置機器情報を送信した後に、当該装置機器情報を移動側通信部106を介して受信することにより取得してもよい。
【0116】
このようなSA4及びSA5の処理により、装置機器情報を確実に取得でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0117】
図5に戻り、SA6において周辺状況取得部108dは、周辺状況情報を取得する。
【0118】
この周辺状況情報の取得方法については任意であるが、例えば、対象開閉装置等の周辺を撮像部104によって撮像し、当該撮像した撮像画像を周辺状況情報として取得してもよい。あるいは、対象開閉装置等の周辺の音声を音声入力部105によって入力し、当該入力した音声に関する音声情報を周辺状況情報として取得してもよい。
【0119】
SA7において移動制御部108bは、移動指示テーブル109aに格納された移動指示情報に基づいて、SA4にて取得した移動指示情報が第1移動指示情報(具体的には、無人移動体80が次の対象開閉装置等まで移動するための第1移動指示情報)であるか否かを判定する。
【0120】
そして、移動制御部108bは、上記第1移動指示情報であると判定された場合(SA7、Yes)にはSA8へ移行し、上記第1移動指示情報でないと判定された場合(SA7、No)にはSA9へ移行する(つまり、SA4にて取得した移動指示情報が第2移動指示情報である場合にはSA9へ移行する)。
【0121】
SA8において移動制御部108bは、方位検知部101及び高度検知部102を用いて、SA4にて取得した第1移動指示情報に基づいて、次の対象開閉装置等まで無人移動体80を移動させる。その後SA4へ移行して、SA7において第1移動指示情報でないと判定されるまで、以降同様にSA4からSA8の処理を繰り返す。
【0122】
例えば、第1開閉装置11から第5開閉装置15の順に装置機器情報を取得する場合において、次の対象開閉装置等が第2開閉装置12である場合には、SA5及びSA6において第1開閉装置11からの装置機器情報及び第1開閉装置11の周辺の周辺状況情報が取得された後に、SA4にて取得した第2開閉装置12に関する第1移動指示情報に基づいて、第1開閉装置11から第2開閉装置12まで無人移動体80を移動させる。そして、SA4にて第2移動指示情報が取得されるまで、残りの開閉装置10(つまり、第3開閉装置13から第5開閉装置15)に関する上記一連の処理を順次実行する。
【0123】
このようなSA4からSA8の処理を繰り返すことにより、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置10又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体80を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで無人移動体80を正確に移動させやすくなるため(具体的には、移動誤差の影響が受けづらくなることで正確に移動させやすくなるため)、無人移動体80の移動制御性を高めることができる。特に、第2開閉側通信部72及び移動側通信部106の通信範囲が比較的狭く設定されている場合には、移動誤差の影響を低減できるため、無人移動体80を一層正確に移動させることが可能となる。
【0124】
SA9において移動制御部108bは、SA4にて取得した第2移動指示情報に基づいて、通信位置Pまで無人移動体80を移動させる。
【0125】
例えば、第1開閉装置11から第5開閉装置15の順に装置機器情報を取得する場合において、最後の対象開閉装置等が第5開閉装置15である場合には、SA4において第5開閉装置15又はその近傍部分に付された認証情報6を撮像部104を介して認識した認証情報6に対応する第2移動指示情報を取得し、SA5及びSA6において第5開閉装置15からの装置機器情報及び第5開閉装置15の周辺の周辺状況情報が取得された後に、当該取得した第2移動指示情報に基づいて、第5開閉装置15から通信位置Pまで無人移動体80を移動させる。
【0126】
SA10において移動側制御部108は、装置機器情報を送信するタイミング(以下、「第1送信タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0127】
この第1送信タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態1では、図8に示すように、無人移動体80が通信位置Pに到達してからの所定のタイミング(例えば、無人移動体80が通信位置Pに到達した直後、又は無人移動体80が通信位置Pに到達してから所定時間経過した後(一例として、1分経過後等))が訪れたか否かに基づいて判定し、上記所定のタイミングが訪れた場合には、第1送信タイミングが到来したと判定し、上記所定のタイミングが訪れていない場合には、第1送信タイミングが到来していないと判定する。
【0128】
そして、移動側制御部108は、第1送信タイミングが到来したと判定されるまで待機し(SA10、No)、第1送信タイミングが到来したと判定された場合(SA10、Yes)にはSA11へ移行する。
【0129】
図5に戻り、SA11において移動側制御部108は、SA5にて取得された装置機器情報を移動側通信部106を介して収集装置110に送信する。
【0130】
具体的には、SA11の処理直前までに取得したすべての装置機器情報を収集装置110に送信する。
【0131】
例えば、第1開閉装置11から第5開閉装置15の順に装置機器情報を取得する場合には、第1開閉装置11から第5開閉装置15に関するすべての装置機器情報を収集装置110に送信する。
【0132】
このようなSA4からSA11の処理により、取得されたすべての装置機器情報を収集装置110に確実に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0133】
なお、装置機器情報を受信した収集装置110において実行される処理内容については任意であるが、実施の形態1では以下に示す通りとなる。
【0134】
すなわち、まず、収集装置110の判定部112aは、無人移動体80から受信(収集)された装置機器情報に基づいて、開閉装置10又は周辺機器に異常が生じているか否かを判定する。
【0135】
具体的には、装置機器情報に含まれる開閉装置動作履歴情報を参照しながら、特定の時間帯(例えば、午後11時から午前4時までの時間帯等)において開閉体40の開閉状態が全開状態又は半開状態であったか否か、又は開閉体40の開閉移動の停止が所定時間以上継続しているか否かに基づいて判定する。ここで、上記全開状態又は上記半開状態であった場合、あるいは上記所定時間以上継続している場合には、上記異常が生じていると判定し、上記全開状態又は上記半開状態でなかった場合、及び上記所定時間以上継続していない場合には、上記異常が生じていないと判定する。
【0136】
また、装置機器情報に含まれる異常履歴情報を参照しながら、各種別の異常について検知された回数がそれぞれ所定回数以上であるか否かに基づいて判定し、上記所定回数以上である場合には上記異常が生じていると判定し、上記所定回数以上でない場合には上記異常が生じていないと判定する。
【0137】
また、装置機器情報に含まれる振動情報を参照しながら、開閉体40の振動量が閾値(例えば、経年劣化等に伴って開閉体40のメンテナンス作業が必要であることを示す閾値等)以上であるか否かに基づいて判定し、上記閾値以上である場合には上記異常が生じていると判定し、上記閾値以上でない場合には上記異常が生じていないと判定する。
【0138】
また、装置機器情報に含まれる開閉機情報を参照しながら、開閉機50の電流値が閾値例えば、経年劣化等に伴って開閉機50のメンテナンス作業が必要であることを示す閾値等)以上であるか否かに基づいて判定し、上記閾値以上である場合には上記異常が生じていると判定し、上記閾値以上でない場合には上記異常が生じていないと判定する。
【0139】
その後、収集装置110の報知部112bは、上記判定部112aの判定結果を示す情報(以下、「判定情報」と称する)を報知する。
【0140】
この判定情報の報知方法については任意であるが、例えば、判定情報を収集装置110に設けられた図示しない表示部又は音声出力部を介して出力することにより、収集装置110の周辺にいる人に対して報知してもよい。あるいは、判定情報を外部装置(一例として、建物の所有者又はテナント事業者によって所持されている端末装置(例えば、携帯端末等))に送信することにより、外部装置の周辺にいる人に対して報知してもよい。
【0141】
このような収集装置110の処理により、判定情報を報知でき、判定情報に応じた措置(例えば、メンテナンス作業)を講じることが可能となる。
【0142】
SA12において移動側制御部108は、周辺状況情報を送信するタイミング(以下、「第2送信タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0143】
この第2送信タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態1では、SA11の処理が終了してからの所定のタイミング(例えば、SA11の処理が終了した直後、又はSA11の処理が終了してから所定時間経過した後(一例として、1分経過後等))が訪れたか否かに基づいて判定し、上記所定のタイミングが訪れた場合には、第2送信タイミングが到来したと判定し、上記所定のタイミングが訪れていない場合には、第2送信タイミングが到来していないと判定する。
【0144】
そして、移動側制御部108は、第2送信タイミングが到来したと判定されるまで待機し(SA12、No)、第2送信タイミングが到来したと判定された場合(SA12、Yes)にはSA13へ移行する。
【0145】
SA13において移動側制御部108は、SA6にて取得された周辺状況情報を移動側通信部106を介して収集装置110に送信する。
【0146】
具体的には、SA13の処理直前までに取得したすべての周辺状況情報を収集装置110に送信する。
【0147】
例えば、第1開閉装置11から第5開閉装置15の順に周辺状況情報を取得する場合には、第1開閉装置11から第5開閉装置15に関するすべての周辺状況情報を収集装置110に送信する。
【0148】
このようなSA4からSA8、SA12、SA13の処理により、周辺状況情報を収集でき、収集装置110において周辺状況情報に基づいた各種の処理(例えば、防犯処理や管理処理等)を行うことができる。また、取得されたすべての周辺状況情報を収集装置110に確実に送信でき、周辺状況情報の収集性を高めることができる。
【0149】
その後、移動側制御部108は、SA13の処理終了後にSA1へ移行して、以降同様にSA1からSA13の処理を繰り返す。
【0150】
なお、周辺状況情報を受信した収集装置110において実行される処理内容については任意であるが、実施の形態1では以下に示す通りとなる。
【0151】
すなわち、収集装置110の判定部112aは、無人移動体80から受信(収集)された周辺状況情報に基づいて、開閉装置10又は周辺機器の周辺に異常が生じているか否かを判定する。
【0152】
例えば、無人移動体80から受信(収集)された周辺状況情報が撮像画像である場合には、公知の画像解析手法を用いて、開閉装置10又は周辺機器の正常な状態を示す画像と当該撮像画像とに異なる箇所があるか否かに基づいて判定し、上記異なる箇所がある場合には、開閉装置10又は周辺機器の周辺に異常が生じていると判定し、上記異なる箇所がない場合には、開閉装置10又は周辺機器の周辺に異常が生じていないと判定してもよい。
【0153】
その後、収集装置110の報知部112bは、判定情報の報知方法と略同様に、上記判定部112aの判定結果を示す情報(以下、「周辺異常情報」と称する)を報知する。
【0154】
以上のような収集処理により、収集装置110と開閉装置10とが直接通信することが難しい環境下でも装置機器情報を確実に収集できると共に、開閉装置10又は周辺機器が多数存在する場合でも、これら開閉装置10又は周辺機器に関する装置機器情報を1台の無人移動体80で収集できる。よって、従来技術(サーバ装置が開閉装置からメンテナンス情報を直接収集する技術)に比べて、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0155】
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、第1移動指示情報を取得する第1取得部108aと、第1取得部108aにて取得された第1移動指示情報に基づいて、無人移動体80の移動制御を行う移動制御部108bと、取得タイミングが到来すると、開閉装置10又は/及び周辺機器から装置機器情報を取得する第2取得部108cと、第1送信タイミングが到来すると、第2取得部108cにて取得された装置機器情報を収集装置110に送信する移動側通信部106と、を備えるので、収集装置110と開閉装置10とが直接通信することが難しい環境下でも装置機器情報を確実に収集できると共に、開閉装置10又は周辺機器が多数存在する場合でも、これら開閉装置10又は周辺機器に関する装置機器情報を1台の無人移動体80で収集できる。よって、従来技術(サーバ装置が開閉装置10からメンテナンス情報を直接収集する技術)に比べて、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0156】
また、第1取得部108aが、取得対象となる開閉装置10若しくは周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報6を認識し、当該認識した認証情報6と対応づけられた第1移動指示情報であって、無人移動体80が次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで移動するための第1移動指示情報を取得し、移動制御部108bが、取得対象となる開閉装置10又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得部108aにて取得された第1移動指示情報に基づいて、次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで無人移動体80を移動させるので、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置10又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体80を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで無人移動体80を正確に移動させやすくなるため(具体的には、移動誤差の影響が受けづらくなることで正確に移動させやすくなるため)、無人移動体80の移動制御性を高めることができる。
【0157】
また、第2取得部108cが、認証情報6を認識したタイミングを取得タイミングとして、装置機器情報を取得するので、装置機器情報を確実に取得でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0158】
また、第1取得部108aが、最後の取得対象となる開閉装置10若しくは周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報6を認識し、当該認識した認証情報6と対応づけられた第2移動指示情報であって、無人移動体80が収集装置110と通信可能な通信位置Pまで移動するための移動指示を示す第2移動指示情報を取得し、移動制御部108bが、最後の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得部108aにて取得された第2移動指示情報に基づいて、通信位置Pまで無人移動体80を移動させ、移動側通信部106が、無人移動体80が通信位置Pに到達してからの所定のタイミングを第1送信タイミングとして、第2取得部108cにて取得されたすべての装置機器情報を収集装置110に送信するので、取得されたすべての装置機器情報を収集装置110に確実に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0159】
また、移動側通信部106が、周辺状況情報を送信する第2送信タイミングが到来すると、周辺状況取得部108dにて取得された周辺状況情報を収集装置110に送信するので、周辺状況情報を収集でき、収集装置110において周辺状況情報に基づいた各種の処理(例えば、防犯処理や管理処理等)を行うことができる。
【0160】
また、無人移動体80が無人航空機であるので、他の無人移動体に比べて、無人移動体80の移動性を高めることができ、装置機器情報の収集を効率的に行うことができる。
【0161】
また、収集装置110が、無人移動体80から収集された装置機器情報に基づいて、開閉装置10又は周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定部112aと、判定部112aの判定結果を示す判定情報を報知する報知部112bと、を備えるので、判定情報を報知でき、判定情報に応じた措置(例えば、メンテナンス作業)を講じることが可能となる。
【0162】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2に係る収集システムについて説明する。この実施の形態2は、無人移動体が開閉装置又は周辺機器から第1移動指示情報及び第2移動指示情報を取得する形態である。ただし、この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0163】
(構成)
最初に、実施の形態2に係る収集システム201の構成について説明する。
【0164】
実施の形態2に係る収集システム201は、実施の形態1に係る収集システム1とほぼ同様に構成されている。ただし、無人移動体80の構成の詳細については、下記に示す工夫が施されている。
【0165】
(構成-無人移動体)
次に、無人移動体80の構成について説明する。
【0166】
実施の形態2に係る無人移動体80は、図9に示すように、実施の形態1に係る無人移動体80とほぼ同様に構成されている(ただし、移動側記憶部109の移動指示テーブル109aを省略している)。
【0167】
(収集処理)
次に、無人移動体80の移動側制御部108によって実行される収集処理について説明する。
【0168】
実施の形態2に係る収集処理については、図5のSA1からSA3、SA9からSA13と同様であるので、図示及び説明を省略する。
【0169】
図5に示すように、SA4において第1取得部108aは、取得タイミングが到来したか否かを判定する。
【0170】
この取得タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態2では、図10に示すように、無人移動体80が対象開閉装置等まで移動した後に、無人移動体80が対象開閉装置等から連続的又は断続的に送信される第1移動指示情報又は第2移動指示情報を移動側通信部106を介して受信したか否かに基づいて判定し、上記第1移動指示情報又は上記第2移動指示情報を受信した場合には取得タイミングが到来したと判定し、上記第1移動指示情報又は上記第2移動指示情報を受信していない場合には取得タイミングが到来していないと判定する。ただし、これに限らず、例えば、無人移動体80から送信指示情報を移動側通信部106を介して送信して、対象開閉装置等が当該送信指示情報を受信したことをトリガとして第1移動指示情報又は第2移動指示情報を送信した後に、当該第1移動指示情報又は当該第2移動指示情報を移動側通信部106を介して受信したか否かに基づいて判定してもよい。
【0171】
そして、第1取得部108aは、取得タイミングが到来したと判定されるまで待機し(SA4、No)、取得タイミングが到来したと判定された場合(SA4、Yes)には、上記第1移動指示情報又は上記第2移動指示情報を受信したことを「第1移動指示情報又は第2移動指示情報を取得した」ものとして、SA5へ移行する。
【0172】
図5に戻り、SA5において第1取得部108aは、装置機器情報を取得する(すなわち、第1移動指示情報又は第2移動指示情報を受信したタイミングを取得タイミングとして、装置機器情報を取得する)。
【0173】
この装置機器情報の取得方法については任意であるが、実施の形態2では、図10に示すように、対象開閉装置等から連続的又は断続的に送信される装置機器情報を移動側通信部106を介して受信することにより取得する。ただし、これに限らず、例えば、無人移動体80から送信指示情報を移動側通信部106を介して送信して、対象開閉装置等が当該送信指示情報を受信したことをトリガとして装置機器情報を送信した後に、当該装置機器情報を移動側通信部106を介して受信することにより取得してもよい。
【0174】
図5に戻り、SA6において周辺状況取得部108dは、実施の形態1の収集処理のSA6と同様に、周辺状況情報を取得する。
【0175】
SA7において移動制御部108bは、SA4にて取得した移動指示情報が第1移動指示情報であるか否かを判定する。
【0176】
この第1移動指示情報であるか否かを判定する方法については任意であるが、例えば、SA4にて取得した移動指示情報に第1移動指示情報を識別する情報が含まれているか否かに基づいて判定し、上記情報が含まれている場合には第1移動指示情報であると判定し、上記情報が含まれていない場合には第1移動指示情報ではないと判定する。
【0177】
そして、移動制御部108bは、上記第1移動指示情報であると判定された場合(SA7、Yes)にはSA8へ移行し、上記第1移動指示情報でないと判定された場合(SA7、No)にはSA9へ移行する。
【0178】
SA8において移動制御部108bは、実施の形態1の収集処理のSA8と同様に、方位検知部101及び高度検知部102を用いて、SA4にて取得した第1移動指示情報に基づいて、次の対象開閉装置等まで無人移動体80を移動させる。その後SA4へ移行して、SA7において第1移動指示情報でないと判定されるまで、以降同様にSA4からSA8の処理を繰り返す。
【0179】
このようなSA4からSA8の処理を繰り返すことにより、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置10又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体80を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで無人移動体80を正確に移動させやすくなるため、無人移動体80の移動制御性を高めることができる。
【0180】
以上のような収集処理により、実施の形態1に係る収集処理と略同様に、収集装置110と開閉装置10とが直接通信することが難しい環境下でも装置機器情報を確実に収集できると共に、開閉装置10又は周辺機器が多数存在する場合でも、これら開閉装置10又は周辺機器に関する装置機器情報を1台の無人移動体80で収集できる。よって、従来技術(サーバ装置が開閉装置10からメンテナンス情報を直接収集する技術)に比べて、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0181】
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、第1取得部108aが、取得対象となる開閉装置10又は周辺機器から次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで移動するための第1移動指示情報を取得し、移動制御部108bが、取得対象となる開閉装置10又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得部108aにて取得された第1移動指示情報に基づいて、次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで無人移動体80を移動させるので、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置10又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体80を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置10又は周辺機器まで無人移動体80を正確に移動させやすくなるため、無人移動体80の移動制御性を高めることができる。
【0182】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0183】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0184】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。例えば、開閉側制御ユニット70を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に開閉側制御部74を設けると共に、これら複数の装置の他の一部に開閉側記憶部75を設けてもよい。
【0185】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0186】
(建物について)
上記実施の形態1、2では、建物内の各開閉装置10の周辺では、無人移動体80が収集装置110及び他の外部装置と通信できないものとして説明したが、これに限らず、例えば、建物内のすべての領域において、無人移動体80が収集装置110及び他の外部装置と通信できるものであってもよい。
【0187】
この場合には、例えば、収集処理のSA10及びSA11において、移動側制御部108は、複数の開閉装置10又は/及び複数の周辺機器のすべてから装置機器情報が取得されてからの所定のタイミング(一例として、当該装置機器情報が取得された直後、又は当該装置機器情報が取得されてから1分経過後)を第1送信タイミングとして、当該取得されたすべての装置機器情報を移動側通信部106を介して収集装置110に送信してもよい。これにより、取得されたすべての装置機器情報を収集装置110に迅速に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0188】
あるいは、移動側制御部108は、対象開閉装置等から装置機器情報が取得されてからの所定のタイミング(一例として、当該装置機器情報が取得された直後、又は当該装置機器情報が取得されてから1分経過後)を第1送信タイミングとして、当該取得された装置機器情報を移動側通信部106を介して収集装置110に送信してもよい。これにより、取得された装置機器情報を収集装置110に逐次送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0189】
あるいは、第1移動指示情報及び第2移動指示情報は、開閉装置10又は周辺機器の3次元座標位置を示す情報であると共に、無人移動体80は、方位検知部101及び高度検知部102に代えて、無人移動体80の現在位置を取得する現在位置取得手段(例えば、公知のGPS受信機)を備えることで、移動制御部108bは、現在位置取得手段にて取得された無人移動体80の現在位置と、第1移動指示情報又は第2移動指示情報とに基づいて、無人移動体80の移動制御を行ってもよい。
【0190】
(通信位置について)
上記実施の形態1、2では、通信位置Pが建物内に1箇所だけ存在すると説明したが、これに限らず、例えば、複数箇所存在してもよい。この場合には、無人移動体80の保管位置である通信位置Pと、収集装置110に装置機器情報を送信する通信位置Pとが異なってもよい。
【0191】
(開閉装置、無人移動体、収集装置について)
上記実施の形態1、2では、開閉装置10の設置数が複数(5つ)であると説明したが、これに限らず、例えば、1つのみであってもよい。
【0192】
また、上記実施の形態1、2では、無人移動体80及び収集装置110の設置数がそれぞれ1つであると説明したが、これに限らず、例えば、複数であってもよい。
【0193】
また、上記実施の形態1、2では、収集装置110が判定部112a及び報知部112bを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、判定部112a及び報知部112bを省略してもよい。
【0194】
(収集処理について)
上記実施の形態1、2では、SA6、SA12、及びSA13の処理が実行されると説明したが、これに限らず、例えば、SA6、SA12、及びSA13の処理を省略してもよい。
【0195】
また、上記実施の形態1、2では、SA5において、対象開閉装置等から装置機器情報を移動側通信部106を介して受信することにより取得すると説明したが、これに限らず、例えば、開閉装置10又は周辺機器の表示部に表示された装置機器情報を撮像部104によって撮像することにより取得してもよい。
【0196】
また、上記実施の形態1、2では、SA10の第1送信タイミングとSA12の第2送信タイミングとが異なると説明したが、これに限らず、例えば、同じであってもよい。この場合には、第1送信タイミングが到来すると、移動側制御部108は、装置機器情報及び周辺状況情報を移動側通信部106を介して同時に送信してもよい。
【0197】
(付記)
付記1の無人移動体は、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体であり、前記開閉装置、前記周辺機器、又は/及び収集装置と通信可能な無人移動体であって、当該無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、を備える。
【0198】
付記2に記載の無人移動体は、付記1に記載の無人移動体において、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する当該無人移動体であって、前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた前記第1移動指示情報であって、当該無人移動体が次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させる。
【0199】
付記3に記載の無人移動体は、付記2に記載の無人移動体において、前記第2取得手段は、前記認証情報を認識したタイミングを前記取得タイミングとして、前記装置機器情報を取得する。
【0200】
付記4に記載の無人移動体は、付記2又は3に記載の無人移動体において、前記通信手段は、前記複数の開閉装置又は/及び前記複数の周辺機器のすべてから前記装置機器情報が取得されてからの所定のタイミングを前記第1送信タイミングとして、前記取得されたすべての装置機器情報を前記収集装置に送信する。
【0201】
付記5に記載の無人移動体は、付記2又は3に記載の無人移動体において、前記第1取得手段は、最後の取得対象となる前記開閉装置若しくは前記周辺機器又はその近傍部分に付された前記認証情報を認識し、当該認識した前記認証情報と対応づけられた第2移動指示情報であって、当該無人移動体が前記収集装置と通信可能な通信位置まで移動するための移動指示を示す第2移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記最後の取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第2移動指示情報に基づいて、前記通信位置まで当該無人移動体を移動させ、前記通信手段は、当該無人移動体が前記通信位置に到達してからの所定のタイミングを前記第1送信タイミングとして、前記第2取得手段にて取得されたすべての前記装置機器情報を前記収集装置に送信する。
【0202】
付記6に記載の無人移動体は、付記1に記載の無人移動体において、複数の前記開閉装置又は/及び複数の前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する当該無人移動体であって、前記第1取得手段は、取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器から次の取得対象となる前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための前記第1移動指示情報を取得し、前記移動制御手段は、前記取得対象となる開閉装置又は周辺機器から前記装置機器情報が取得された後に、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで前記無人移動体を移動させる。
【0203】
付記7に記載の無人移動体は、付記1から6のいずれか一項に記載の無人移動体において、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器の周辺状況を示す周辺状況情報を取得する周辺状況取得手段を備え、前記通信手段は、前記周辺状況情報を送信する第2送信タイミングが到来すると、前記周辺状況取得手段にて取得された前記周辺状況情報を前記収集装置に送信する。
【0204】
付記8に記載の無人移動体は、付記1から7のいずれか一項に記載の無人移動体において、当該無人移動体は、無人航空機である。
【0205】
付記9に記載の収集システムは、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を収集する収集システムであって、付記1から8のいずれか一項に記載の無人移動体と、前記無人移動体と通信可能な収集装置であり、前記無人移動体から前記装置機器情報を収集する収集装置と、を備える。
【0206】
付記10に記載の収集システムは、付記9に記載の収集システムにおいて、前記収集装置は、前記無人移動体から収集された前記装置機器情報に基づいて、前記開閉装置又は前記周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備える。
【0207】
付記11に記載の収集プログラムは、開閉装置又はその周辺機器に関する情報である装置機器情報を取得する無人移動体に実行させるための収集プログラムであって、コンピュータを、前記無人移動体が前記開閉装置又は前記周辺機器まで移動するための移動指示を示す第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段にて取得された前記第1移動指示情報に基づいて、前記無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、前記装置機器情報を取得する取得タイミングが到来すると、前記開閉装置又は/及び前記周辺機器から前記装置機器情報を取得する第2取得手段と、前記装置機器情報を送信する第1送信タイミングが到来すると、前記第2取得手段にて取得された前記装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、として機能させる。
【0208】
(付記の効果)
付記1に記載の無人移動体、付記9に記載の収集システム、及び付記11に記載の収集プログラムによれば、第1移動指示情報を取得する第1取得手段と、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、当該無人移動体の移動制御を行う移動制御手段と、取得タイミングが到来すると、開閉装置又は/及び周辺機器から装置機器情報を取得する第2取得手段と、第1送信タイミングが到来すると、第2取得手段にて取得された装置機器情報を収集装置に送信する通信手段と、を備えるので、収集装置と開閉装置とが直接通信することが難しい環境下でも装置機器情報を確実に収集できると共に、開閉装置又は周辺機器が多数存在する場合でも、これら開閉装置又は周辺機器に関する装置機器情報を1台の無人移動体で収集できる。よって、従来技術(サーバ装置が開閉装置からメンテナンス情報を直接収集する技術)に比べて、装置機器情報の収集に用いるシステムのコストを抑制しながら、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0209】
付記2に記載の無人移動体によれば、第1取得手段が、取得対象となる開閉装置若しくは周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した認証情報と対応づけられた第1移動指示情報であって、当該無人移動体が次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで移動するための第1移動指示情報を取得し、移動制御手段が、取得対象となる開閉装置又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで当該無人移動体を移動させるので、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで無人移動体を正確に移動させやすくなるため(具体的には、移動誤差の影響が受けづらくなることで正確に移動させやすくなるため)、無人移動体の移動制御性を高めることができる。
【0210】
付記3に記載の無人移動体によれば、第2取得手段が、認証情報を認識したタイミングを取得タイミングとして、装置機器情報を取得するので、装置機器情報を確実に取得でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0211】
付記4に記載の無人移動体によれば、通信手段が、複数の開閉装置又は/及び複数の周辺機器のすべてから装置機器情報が取得されてからの所定のタイミングを第1送信タイミングとして、取得されたすべての装置機器情報を収集装置に送信するので、取得されたすべての装置機器情報を収集装置に迅速に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0212】
付記5に記載の無人移動体によれば、第1取得手段が、最後の取得対象となる開閉装置若しくは周辺機器又はその近傍部分に付された認証情報を認識し、当該認識した認証情報と対応づけられた第2移動指示情報であって、当該無人移動体が収集装置と通信可能な通信位置まで移動するための移動指示を示す第2移動指示情報を取得し、移動制御手段が、最後の取得対象となる開閉装置又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得手段にて取得された第2移動指示情報に基づいて、通信位置まで当該無人移動体を移動させ、通信手段が、当該無人移動体が通信位置に到達してからの所定のタイミングを第1送信タイミングとして、第2取得手段にて取得されたすべての装置機器情報を収集装置に送信するので、取得されたすべての装置機器情報を収集装置に確実に送信でき、装置機器情報の収集性を高めることができる。
【0213】
付記6に記載の無人移動体によれば、第1取得手段が、取得対象となる開閉装置又は周辺機器から次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで移動するための第1移動指示情報を取得し、移動制御手段が、取得対象となる開閉装置又は周辺機器から装置機器情報が取得された後に、第1取得手段にて取得された第1移動指示情報に基づいて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで無人移動体を移動させるので、例えば、GPS衛星から位置情報を受信できない場合において、あらかじめ取得しておいた第1移動指示情報であって、複数の開閉装置又は複数の周辺機器に関するすべての移動指示を示す第1移動指示情報に基づいて無人移動体を移動させる場合に比べて、次の取得対象となる開閉装置又は周辺機器まで無人移動体を正確に移動させやすくなるため、無人移動体の移動制御性を高めることができる。
【0214】
付記7に記載の無人移動体によれば、通信手段が、周辺状況情報を送信する第2送信タイミングが到来すると、周辺状況取得手段にて取得された周辺状況情報を収集装置に送信するので、周辺状況情報を収集でき、収集装置において周辺状況情報に基づいた各種の処理(例えば、防犯処理や管理処理等)を行うことができる。
【0215】
付記8に記載の無人移動体によれば、当該無人移動体が無人航空機であるので、他の無人移動体に比べて、無人移動体の移動性を高めることができ、装置機器情報の収集を効率的に行うことができる。
【0216】
付記10に記載の収集システムによれば、収集装置が、無人移動体から収集された装置機器情報に基づいて、開閉装置又は周辺機器に異常が生じているか否かを判定する判定手段と、判定手段の判定結果を示す判定情報を報知する報知手段と、を備えるので、判定情報を報知でき、判定情報に応じた措置(例えば、メンテナンス作業)を講じることが可能となる。
【符号の説明】
【0217】
1 収集システム
2 躯体
3 開口部
4 配線
5 座板側配線
6 認証情報
10 開閉装置
11 第1開閉装置
12 第2開閉装置
13 第3開閉装置
14 第4開閉装置
15 第5開閉装置
20 収納部
30 ガイドレール
40 開閉体
41 スラット
42 座板
50 開閉機
60 制御システム
61 操作部
62 上限検知部
63 下限検知部
64 座板スイッチ
65 コードリール
70 開閉側制御ユニット
71 第1開閉側通信部
72 第2開閉側通信部
73 開閉側電源部
74 開閉側制御部
75 開閉側記憶部
80 無人移動体
90 本体部
91 収容部
92 支持部
93 飛行部
93a プロペラ部
93b 駆動部
100 移動側制御ユニット
101 方位検知部
102 高度検知部
103 障害物検知部
104 撮像部
105 音声入力部
106 移動側通信部
107 移動側電源部
108 移動側制御部
108a 第1取得部
108b 移動制御部
108c 第2取得部
108d 周辺状況取得部
109 移動側記憶部
109a 移動指示テーブル
110 収集装置
111 収集側通信部
112 収集側制御部
112a 判定部
112b 報知部
113 収集側記憶部
201 収集システム
P 通信位置
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
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図10