(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】無線通信装置、通信制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20241016BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20241016BHJP
H04B 17/318 20150101ALI20241016BHJP
H04B 1/10 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W16/14
H04B17/318
H04B1/10 A
(21)【出願番号】P 2021101805
(22)【出願日】2021-06-18
【審査請求日】2023-08-01
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和2年度、総務省「異システム間の周波数共用技術の高度化に関する研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】599108264
【氏名又は名称】株式会社KDDI総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堅岡 良知
(72)【発明者】
【氏名】菅野 一生
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 利則
(72)【発明者】
【氏名】石川 博康
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-050102(JP,A)
【文献】特開2010-199804(JP,A)
【文献】国際公開第2016/006068(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
H04B 17/318
H04B 1/10
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局によって形成されるセルに接続可能な無線通信装置であって、
所定の帯域の無線信号を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記無線信号の信号強度を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した前記信号強度が第1閾値以上である場合に、前記無線信号から前記セルに同期するために使用される同期信号を検出できるか否かを判定する第1判定手段と、
前記無線信号から前記同期信号を検出できないと前記第1判定手段が判定した場合に、前記所定の帯域の他の無線通信システムからの外部信号を前記無線信号から除去して差分信号を特定する除去手段と、
前記差分信号から前記同期信号を検出できるか否かを判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段と前記第2判定手段とにおける判定の結果に基づいて、前記セルが存在するかを判定する第3判定手段と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記第1判定手段は、前記無線信号と前記同期信号との相関値を計算し、前記相関値が第2閾値以上である場合に前記無線信号から前記同期信号を検出できると判定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記第1判定手段は、前記無線信号から、異なる複数の同期信号を検出できるか否かを判定し、
前記除去手段は、前記第1判定手段が前記無線信号から前記複数の同期信号のいずれも検出できないと判定した場合に、前記差分信号を特定することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記除去手段は、前記第1判定手段が、前記複数の同期信号のそれぞれについて計算した複数の相関値が前記第2閾値より小さく、前記複数の相関値のうちの1つの相関値と他の相関値との差が第3閾値以上であると判定した場合に、前記差分信号を特定することを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記除去手段は、前記第1判定手段が、前記無線信号が前記複数の同期信号のいずれかを検出でき、前記複数の同期信号のそれぞれについて計算した複数の相関値の差が第4閾値より小さいと判定した場合に、前記差分信号を特定しないことを特徴とする請求項3または4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記取得手段は、期間の異なる複数の無線信号を取得し、
前記除去手段は、前記第1判定手段が、前記複数の無線信号のそれぞれと前記同期信号との複数の相関値が前記第2閾値より小さく、前記複数の相関値の合計値が
前記第2閾値より大きいと判定した場合に、前記差分信号を特定することを特徴とする請求項2から5の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記除去手段は、前記複数の無線信号のうち、直近に取得した無線信号から前記外部信号を除去して前記差分信号を特定することを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記除去手段は、前記無線信号を復号して前記外部信号を特定し、前記無線信号から特定した前記外部信号を除去することで前記差分信号を特定することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記第2判定手段は、前記差分信号の信号強度を特定し、前記差分信号の前記信号強度が第5閾値以上である場合に、前記差分信号から前記同期信号を検出できるか否かを判定することを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記同期信号は、プライマリ同期信号およびセカンダリ同期信号の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の無線通信装置。
【請求項11】
基地局によって形成されるセルに接続可能な無線通信装置が実行する通信制御方法であって、
所定の帯域の無線信号を取得する取得工程と、
前記取得工程において取得した前記無線信号の信号強度を特定する特定工程と、
前記特定工程において特定した前記信号強度が第1閾値以上である場合に、前記無線信号から前記セルに同期するために使用される同期信号を検出できるか否かを判定する第1判定工程と、
前記第1判定工程において前記無線信号から前記同期信号を検出できないと判定された場合に、前記所定の帯域の他の無線通信システムからの外部信号を
前記無線信号から除去して差分信号を特定する除去工程と、
前記差分信号から前記同期信号を検出できるか否かを判定する第2判定工程と、
前記第1判定工程と前記第2判定工程とにおける判定の結果に基づいて、前記セルが存在するかを判定する第3判定工程と
を含むことを特徴とする通信制御方法。
【請求項12】
基地局によって形成されるセルに接続可能な無線通信装置によって実行されるプログラムであって、
所定の帯域の無線信号を取得する取得工程と、
前記取得工程において取得した前記無線信号の信号強度を特定する特定工程と、
前記特定工程において特定した前記信号強度が第1閾値以上である場合に、前記無線信号から前記セルに同期するために使用される同期信号を検出できるか否かを判定する第1判定工程と、
前記第1判定工程において前記無線信号から前記同期信号を検出できないと判定された場合に、前記所定の帯域の他の無線通信システムからの外部信号を
前記無線信号から除去して差分信号を特定する除去工程と、
前記差分信号から前記同期信号を検出できるか否かを判定する第2判定工程と、
前記第1判定工程と前記第2判定工程とにおける判定の結果に基づいて、前記セルが存在するかを判定する第3判定工程と
を含むことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、干渉除去を行う無線通信装置、通信制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において、ロングタームエボリューション(LTE)や第5世代(5G)のNew Radio(NR)等の無線通信システムの規格が策定されている。
【0003】
LTEやNRでは、セルを形成する基地局装置は、端末装置がセルを検出することを可能するために、プライマリ同期信号(PSS信号)やセカンダリ同期信号(SSS信号)を送信する。端末装置は、PSS信号、SSS信号から基地局装置が形成するセルIDを推定し、セルにアクセスするためのパラメータを特定可能な信号が受信できた場合にはセルが存在するものとして同期のシーケンス(初期アクセス)が開始される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP, TS 38.211, "NR; Physical channels and modulation", v16.5.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、従来5Gで使用する周波数帯は占有帯域であったが、他の通信システムと周波数を共用している場合、同期信号がマッピングされたサブキャリアの位置で、他の通信システムの通信装置(外部装置)が別の信号を送信している場合がある。このような場合、端末装置は存在するセルの同期信号を誤って検出したり、セルが存在せず外部装置のみが信号を送信している場合に存在しない同期信号を誤認識するという課題があった。
【0006】
本発明は上述の問題に鑑みてなされたものであり、通信サービスが提供されるセルが干渉によって誤認識され、セルへの同期処理が失敗することを防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る無線通信装置は、
基地局によって形成されるセルに接続可能な無線通信装置であって、
所定の帯域の無線信号を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記無線信号の信号強度を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した前記信号強度が第1閾値以上である場合に、前記無線信号から前記セルに同期するために使用される同期信号を検出できるか否かを判定する第1判定手段と、
前記無線信号から前記同期信号を検出できないと前記第1判定手段が判定した場合に、前記所定の帯域の他の無線通信システムからの外部信号を前記無線信号から除去して差分信号を特定する除去手段と、
前記差分信号から前記同期信号を検出できるか否かを判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段と前記第2判定手段とにおける判定の結果に基づいて、前記セルが存在するかを判定する第3判定手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、通信サービスが提供されるセルが干渉によって誤認識され、セルへの同期処理が失敗することを防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る端末装置を含む通信システムを示す図。
【
図4】端末装置のセルへの同期処理を示すシーケンス図。
【
図5】(A)~(C)は通信システムが使用する周波数帯域の信号のマッピングを示す図。
【
図6】初期アクセス時に実行される処理の一例を示す図。
【
図7】本実施形態に係る端末装置が初期アクセス時に実行する処理の一例を示す図。
【
図8】本実施形態に係る端末装置がハンドオーバ時に実行する処理の一例を示す図。
【
図9】干渉信号の有無が切り替わる場合に実行される処理の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
(システム構成)
本実施形態に係る無線通信システムの構成例を
図1に示す。本システムは、一例において5Gのセルラ通信システム(移動通信ネットワーク)である。ただし、これに限られず、本システムは、例えば5G以降の後継のセルラ通信システムであってもよいし、セルラ以外の無線通信システムであってもよい。本システムは、基地局装置2および端末装置1を含んで構成される。なお、
図1では、説明を簡単にするために、1つの基地局装置と1つの端末装置のみを示しているが、これらの装置の数は限定されるものではなく、より多くの基地局装置及び端末装置が当然に存在してもよい。また、端末装置1の周辺には、基地局装置2が形成するセルと同じ周波数で信号を送信する外部装置3が存在する。一例では、基地局装置2と外部装置3とは、周波数を共用する。また、本実施形態に係る端末装置1は、外部装置3が送信する信号を復号可能である。一例では、外部装置3は、無線ローカルエリアネットワーク(無線LAN)のアクセスポイント(AP)である。
【0012】
本実施形態に係る端末装置1は、
図4に示すようなランダムアクセス(RA)手順を実行することによって、基地局装置2との接続を確立する無線通信装置である。なお、本実施形態に係る端末装置1は、4ステップRA手順を実行するものとして説明を行うが、2ステップRA手順を行う端末装置1および基地局装置2にも同様に適用することができる。
【0013】
RA手順では、端末装置1は、ランダムアクセスプリアンブル(RAプリアンブル)をS401で基地局装置2に送信する。基地局装置2は、RAプリアンブルを検出すると、S402で端末装置1にランダムアクセスレスポンス(RAレスポンス)を送信する。RAレスポンスを受信した端末装置1は、S403でコネクション要求信号をMessage 3として基地局装置2に送信する。基地局装置2は、Messsage 3の受信後にコネクション確立のためのセル設定情報などを含むMessage 4として送信する。端末装置1は、自身の識別子がMessage 4に含まれている場合、ランダムアクセス手順を完了し、コネクションを確立する。
【0014】
端末装置1は、基地局装置2が形成するセルを検出するために、基地局装置2から送信されるプライマリ同期信号(PSS信号)、セカンダリ同期信号(SSS信号)を検出し、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)信号を検出する。続いて、PBCHで取得したマスタ情報ブロック(MIB)から、RAプリアンブルのチャネルなどの情報を含むシステム情報ブロック(SIB)が送信されるチャネルを特定する。これによって、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために使用するパラメータを取得することができる。本明細書では、PSS信号およびSSS信号をPSS/SSS信号と称する場合や、区別せずに同期信号と称する場合がある。
【0015】
ここで、外部装置3からの外部信号が同期信号およびPBCH信号と干渉した結果、端末装置1が基地局装置2によって形成されたセルを検出できなかったり、異なるパラメータでセルを検出したり、存在しないセルを検出したと判定したりするセルの誤検出を行う場合がある。本実施形態に係る端末装置1は、セルの誤検出によってセルへの同期が失敗することを防ぐために、外部信号からの干渉を除去する処理を行う。
【0016】
以下では、このような処理を実行する装置の構成と、処理の流れについて説明する。
【0017】
<実施形態>
(端末装置の構成)
図2に、本実施形態に係る端末装置1のハードウェア構成例を示す。端末装置1は、一例において、プロセッサ201、ROM202、RAM203、記憶部204、無線通信部205、及びバッテリ206を有する。端末装置1では、例えばROM202、RAM203及び記憶部204の少なくともいずれかに記録された、端末装置1の各機能を実現するプログラムがプロセッサ201により実行される。なお、プロセッサ201は、CPU(中央処理装置)、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)等の1つ以上のプロセッサでありうる。
【0018】
端末装置1は、例えばプロセッサ201により無線通信部205を制御して、相手装置(例えば、基地局装置2)との間の通信を行う。なお、
図2では、端末装置1は、1つの無線通信部を有するような概略図を示しているが、これに限られない。例えば、端末装置1は、基地局装置2との通信用の無線通信回路と、例えば外部装置3などの他の無線システムとの通信用の無線通信回路とを有していてもよい。また、端末装置1は、充放電が可能な二次電池などのバッテリ206を備え、
図2に示す端末装置1の構成要素には、バッテリ206から電力が供給される。
【0019】
なお、端末装置1は、各機能を実行する専用のハードウェアを備えてもよいし、一部をハードウェアで実行し、プログラムを動作させるコンピュータでその他の部分を実行してもよい。また、全機能がコンピュータとプログラムにより実行されてもよい。
【0020】
次に、
図3を参照して本実施形態に係る端末装置1の機能構成例を示す。端末装置1は、その機能として、信号取得部301、信号強度判定部302、同期信号検出部303、セルパラメータ取得部304、外部信号特定部305、干渉除去部306、および接続要求部307を備える。なお、端末装置1は、一般的な端末装置としての更なる機能を当然に有しうるが、ここでは説明を簡単にするために省略している。
【0021】
信号取得部301は、無線通信部205を介して、基地局装置2から同期信号およびPBCH信号が送信される周波数帯域において搬送波信号を受信し、アナログデジタル変換したデジタルデータを無線信号として取得する。
【0022】
信号強度判定部302は、信号取得部301が取得した信号の信号強度を判定し、周波数帯域に信号が含まれるか否かを判定する。
【0023】
同期信号検出部303は、信号取得部301で取得した無線信号に対して、同期信号が検出できるか否かを判定する。
【0024】
セルパラメータ取得部304は、同期信号検出部303で同期信号を検出した場合に、同期信号のタイミングに基づいてPBCH信号を復号し、基地局装置2が形成するセルへの接続に使用するセルパラメータを取得する。一例では、セルパラメータ取得部304は、PBCH信号を復号し、マスタ情報ブロック(MIB)を取得し、MIBに基づいて共有データチャネルの位置を特定し、共有データチャネルからシステム情報ブロック(SIB)を取得し、ランダムアクセスプリアンブルのパラメータを取得する。
【0025】
外部信号特定部305は、外部装置3から送信される外部信号を特定する。例えば、外部装置3から送信される外部信号の変調方式や帯域幅についての情報を有している場合には、信号取得部301から取得した信号を、周波数フィルタリングや復号を行ってもよい。
【0026】
干渉除去部306は、外部信号特定部305で特定した外部信号を、信号取得部301で取得した信号から除去する。
【0027】
接続要求部307は、セルパラメータ取得部304で取得したパラメータに基づいて、基地局装置2に対して接続要求を送信する。本実施形態では、接続要求としてランダムアクセスプリアンブルを送信する。
【0028】
PSS信号およびSSS信号は、PSSのID NID
(1)(0~335)およびSSSのID NID
(2)(0~2)に基づいて、非特許文献1に記載の手法に基づいて生成される。生成されたPSS信号およびSSS信号は、NID
(1)およびNID
(2)に応じて、異なるビットシーケンスである。このため、いずれのPSS信号およびSSS信号が送信されたかを特定することで、端末装置1がNID
(1)およびNID
(2)を特定することができる。そして、特定したNID
(1)およびNID
(2)から、以下の式1に従ってセルID NID
cellを特定することができる。
【0029】
NID
cell =3NID
(1) + NID
(2) (式1)
そして、特定したセルID NID
(2)に基づいてセルが存在すると判断し、ランダムアクセスチャネル信号(PRACH信号)を送信して、セルに接続要求を送信することができる。
【0030】
(処理の流れ)
続いて、本実施形態に係る処理の流れの例について、
図7~
図8を用いて説明する。
【0031】
(基本フローチャート)
図6は、基地局装置がサービスを提供するセルに端末装置が接続するために端末装置によって実行される処理の一例を示す。
【0032】
まず、S601で、端末装置1は、PSS/SSS信号の検出対象となる周波数帯で所定の期間の無線信号を取得する。例えば、所定の期間は、少なくとも1つのPSS/SSS信号を含むように、PSS/SSS信号が送信される周期以上の長さであってもよい。
【0033】
続いて、S602で、端末装置1は、取得した無線信号の受信電力Pを計算し、S603で無線信号の受信電力Pが閾値Pth以上であるか否かを判定する。無線信号の受信電力Pが閾値Pthより小さいと判定した場合(S603でNO)は、S604で試行回数Tに1を加算し、処理をS605に進め、試行回数Tが閾値Tth以上であるか否かを判定する。試行回数Tが閾値Tthより小さい場合(S605でNO)には、処理をS601に戻し、別の期間の無線信号を取得する。試行回数Tが閾値Tth以上である場合(S605でYES)には、別の周波数帯での初期アクセスを実行する。試行回数の閾値Tthは、システムごと、または端末装置1ごとに決められてもよい。一例では、試行回数の閾値Tthは、端末装置1のバッテリ残量に応じて端末装置1によってきめられてもよい。これによって、端末装置1のバッテリ残量が多い場合には試行回数を多くし、バッテリ残量が少ない場合にはバッテリ残量を減らさないように試行回数を少なくすることができる。無線信号の受信電力Pが閾値Pth以上であると判定した場合(S603でYES)は、処理をS606に進める。
【0034】
S606では、無線信号からPSS/SSS信号系列の何れかが検出できるかを試行する。S606では、無線信号と、PSS/SSS信号系列のそれぞれのPSS/SSS信号との相関を計算する。なお、S606では、無線信号とPSS/SSS信号との時間的なずれオフセットOを用いて無線信号とPSS/SSS信号との相互相関値を計算する。
【0035】
続いて、端末装置1は処理をS607に進め、計算した相関値Cが閾値Cth以上であるか否かを判定する。相関値Cが閾値Cthより小さい場合(S607でNO)、端末装置1は処理をS608に進め、無線信号に対するPSS/SSS信号の時間オフセットOを増やす。続いて、端末装置1は処理をS609に進め、時間オフセットOが閾値Oth以上であるか否かを判定する。閾値Othは、例えばオフセットOが無線信号の長さより大きくなり、無線信号とPSS/SSS信号とが時間的に重複しなくなる値であってもよい。S609で時間オフセットOが閾値Oth以上である場合、相関の最大値が閾値Cthより小さく、無線信号からPSS/SSS信号が検出できなかったため、PSS/SSS信号の検出に失敗したと判定し、処理をS604に戻す。S609で時間オフセットOが閾値Othより小さい場合(S609でNO)は、その時間オフセットOでさらに相関値Cを計算するよう処理をS606に戻す。
【0036】
いずれかの時間オフセットOで相関値Cが閾値Cth以上になった場合(S607でYES)、端末装置1は処理をS610に進め、セルIDを特定する。
【0037】
S610では、上述したように、PSS信号のID NID
(1)と、SSS信号のID NID
(2)とから、セルID NID
cellを特定する。
【0038】
続いて、端末装置1は処理をS611に進め、検出したPSS信号およびSSS信号のタイミングから、PBCH信号のタイミングおよび周波数帯域を推定し、PBCH信号の抽出を行う。続いて、端末装置1は処理をS612に進め、抽出したPBCH信号の巡回冗長エラー判定(CRCエラー判定)を行う。CRCエラー判定は公知の誤り検出技術を使用して実現することができるため説明は省略する。
【0039】
続いて、端末装置1は処理をS613に進め、抽出したPBCH信号に誤りが検出されたか否かを判定する。抽出したPBCH信号に誤りが検出された場合(S613でYES)は、端末装置1は処理をS614に進め、チェック済みのPBCH信号の個数Nに1を加え、S615でチェック済みのPBCH信号の個数NがPBCH信号の個数の閾値Nth以上であるか否かを判定する。一例では、閾値Nthは、
図5に示すすべてのPBCH信号の数であってもよい。チェック済みのPBCH信号の個数Nが閾値Nthより少ない場合(S615でNO)は、端末装置1は処理をS611に進め、別のPBCH信号を抽出する。チェック済みのPBCH信号の個数Nが閾値Nth以上である場合(S615でYES)は、端末装置1は正しいタイミングでPBCH信号が抽出できなかった、またはPBCH信号の信号品質が十分ではないためセル検出の試行が失敗したと判定し、処理をS604に戻す。
【0040】
抽出したPBCH信号に誤りが検出されず、正しく復号されたと判定した場合(S613でNO)、端末装置1は処理をS616に進め、PBCH信号で取得した情報に基づいて物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)においてRAプリアンブル信号を送信し、S617で所定の時間内に基地局装置2からRAレスポンス信号を受信したか否かを判定する。RAレスポンス信号を所定の時間内に受信しなかった場合(S617でNO)、端末装置1は処理をS618に進め、RAプリアンブル信号の送信によってランダムアクセスが成功しなかったと判定し、RAプリアンブル信号の再送回数Rに1を加算し、S619で再送回数Rが再送回数の閾値Rth以上であるか否かを判定する。再送回数Rが再送回数の閾値Rth以上である場合(S619でYES)は、端末装置1はランダムアクセスが受信したPSS/SSS信号に基づくランダムアクセスが失敗したと判定して処理をS604に戻す。再送回数Rが再送回数の閾値Rth未満である場合(S619でNO)は、端末装置1は処理をS616に戻し、再度RAプリアンブル信号の送信を行う。
【0041】
RAプリアンブル信号を送信した後、所定の時間内にRAR信号を受信した場合(S617でYES)、端末装置1はランダムアクセスが成功したと判定し、
図6に示す処理を終了する。
【0042】
なお、本実施形態では、S616~S619では複数回数RAプリアンブル信号を送信するものとして説明を行ったが、端末装置1はRAプリアンブル信号を1回送信し、RAレスポンス信号を受信しなかった場合にはS604に処理を戻してもよい。
【0043】
(実施例1)
ここで、
図5(B)や
図5(C)に示すように、基地局装置2が他システムの外部装置3と周波数共用を行っている場合について説明する。
【0044】
図5(B)に示すように、基地局装置2が形成するセルと、外部装置3からの外部信号が干渉している場合、S606でセルのセルIDに対応するPSS/SSS信号の相関値が低くなり、S607で相関値Cが閾値Cth未満であると判定される場合がある。また、S611で抽出したPBCH信号に、外部信号が含まれることから、S613で誤りが検出される場合がある。このような場合、外部信号からの干渉によって初期アクセスが失敗する。このため、セルが存在するにもかかわらず、他の周波数帯でのアクセスを行うことになってしまう。
【0045】
また、
図5(C)に示すように、基地局装置2が形成するセルが存在せず、外部装置3からの外部信号が存在する場合、S603で受信電力Pが閾値Pth以上となり、S606で高い相関値Cとなる場合がある。このような場合、誤ってセルの存在を検出してしまうことになり、存在しないセルにPRACH信号の送信を繰り返し、他の周波数帯への切替が遅れてしまう。
【0046】
本実施形態に係る端末装置1は、存在するセルの検出の失敗(偽陰性の誤検出)や、存在しないセルを誤って検出してしまう(偽陽性の誤検出)を防ぐために、外部信号を除去してセルの検出を行う。
【0047】
以下、
図7を参照して本実施形態に係る端末装置1が実行する処理について説明する。なお、S601~S619に示す処理は、
図6を参照して説明したものと同様のため、説明を省略する。
【0048】
なお、S606では、端末装置1は、計算した相関値Cをオフセットに関連付けて相関値列として記憶部204に格納するものとする。
【0049】
S609で無線信号とPSS/SSS信号系列との時間オフセットOが閾値Oth以上になった場合、すなわち、所定の期間の無線信号内で、PSS/SSS信号が検出できなかった場合、端末装置1は処理をS701に進める。
【0050】
S701では、端末装置1は、記憶部204に格納された複数の無線信号の相関値列を記憶部204から取得する。続いて、S702で、複数の相関値列を足し合わせて、S703で複数の相関値列の合計から、相関値に周期性があるか否かを判定する。例えば、S702では、無線信号の相関値列の中に複数のPSS信号が含まれる場合、複数の相関値列の、ピークの位置をあわせて相関値列を足し合わせてもよい。また、S703では、相関値列の合計の複数のピークが閾値(例えばCth)以上である場合に、相関値列の合計に周期性があると判定してもよい。これによって、外部信号によってたまたまPSS/SSS信号との相関が高くなった場合と、実際に無線信号にPSS/SSS信号が含まれる場合とを区別することができる。相関値列の合計に周期性がない場合(S703でNO)は、外部信号によってたまたまPSS/SSS信号との相関が高くなったためであると判定して、処理をS604に戻し、また別の無線信号を取得する。
【0051】
相関値列の合計に周期性があると判定した場合(S703でYES)、端末装置1は処理をS704に進め、各PSS/SSS信号と無線信号との相関値の中で最も高いピークを有するPSS/SSS信号と、他のPSS/SSS信号との差分Dが、差分の閾値Dth以上であるか否かを判定する。例えば、ID=0のPSS信号と無線信号との相関値の最大値と、ID=1~335のPSS信号と無線信号との相関値の最大値との差分が閾値Dth以上であれば、端末装置1はID=0のPSS信号が検出できたと判定し、処理をS705に進める。一方、閾値Dth未満であれば、いずれのPSS/SSS信号も検出できなかったものとして、処理をS604に戻す。
【0052】
S705では、端末装置1は、他システムに同期して、干渉信号を特定する。例えば、S601で取得した無線信号を復号してもよい。この際に、端末装置1は他システムからの外部信号の変調方式や、帯域幅などの情報を取得して、S601で取得した無線信号から外部信号を復号するために取得した情報を使用してもよい。そして、復号した情報に基づいて、無線信号に含まれる他システムからの外部信号のレプリカを生成する。このレプリカを外部信号として無線信号から除去することで、無線信号に含まれる外部信号を除去することができる。なお、S705、S706では逐次干渉除去などの任意の干渉除去技術を適用することができる。
【0053】
続いて、端末装置1は処理をS706に進め、無線信号から外部信号を除去して差分信号を特定し、処理をS602に戻し、S602以降の処理を差分信号に対して行う。これによって、S606~S609で差分信号からPSS/SSS信号を検出できるか否かを判定することができる。
【0054】
S607で相関値Cが閾値Cth以上であると判定した場合(S607でYES)、端末装置1は処理をS707に進め、各IDのPSS/SSS信号について、相関値の最大値を比較して、最大値の差分Dが閾値Dth以上であるか否かを判定する。最大値の差分が閾値未満の場合には(S707でNO)、端末装置1は無線信号の信号強度が高かったために相関値も高くなっただけで特定のPSS/SSS信号を検出したわけではないと判定し、処理をS705に戻し、外部信号を特定して無線信号から外部信号の除去を行う。
【0055】
相関値の差分Dが閾値Dth以上である場合(S707でYES)、PSS/SSS信号が検出できたと判定することができるため、端末装置1は処理をS708に進め、他システムに同期して外部信号を特定し、S709で無線信号から外部信号を除去して差分信号を特定する。S708およびS709の処理はS705、S706と同様のため説明は省略する。
【0056】
なお、相関値の差分Dが閾値Dth以上である場合(S707でYES)には、基地局装置2が形成するセルが存在し、外部装置3からの外部信号も存在する場合と、セルが存在するが外部信号は存在しない場合とが考えられる。このため、S708、S709では、外部信号が存在するか否かを判定し、外部信号が存在しない場合には無線信号のみを使用してS610以降の処理を行ってもよい。
【0057】
これによって、
図5(B)に示すように外部信号と同期信号とが干渉している状況において、S606~S609で外部信号からの干渉によってPSS/SSS信号が検出できなかった場合であっても、無線信号から外部信号を除去して、差分信号に対してPSS/SSS信号が検出できるか否かを判定することができる。
【0058】
また、
図5(C)に示すように外部信号のみが存在する状況において、外部信号によってPSS/SSS信号が検出できたと誤検出してしまう場合であっても、S707で相関値の差分に基づいてPSS/SSS信号が正しく検出できたかを判定する。これによって、同期信号が送信されていない場合に無線信号と同期信号との相関の計算結果がたまたま高くなり、閾値Cthを上回った可能性を排除することができる。
【0059】
(実施例2)
図7では、基地局装置2が形成するセルへの初期アクセス時に端末装置1が実行する処理について説明した。しかしながら、端末装置1は、セルを検出する必要がある場合には任意のタイミングで、外部装置3からの外部信号による干渉を除去してセルを検出する処理を実行することができる。変形例として、基地局装置2とは異なる基地局装置に接続していた端末装置1が、当該異なる基地局装置からの指示に応じて基地局装置2にハンドオーバする場合に実行する処理について
図8を参照して説明する。
【0060】
図8の処理は、基地局装置からのセルの切替指示に基づいて実行される。セルの切替指示には、切り替え対象となるセルの周波数、およびセルIDが含まれる。すなわち、切替指示には、基地局装置2が形成するセルの周波数およびセルIDに関する情報が含まれる。
【0061】
S601~S619およびS701~S706の処理については
図6および
図7を参照して説明した処理と同様のため説明を省略する。
【0062】
本実施例では、S610で端末装置1が検出したPSS/SSS信号に基づいてセルIDを特定した後、処理をS801に進め、セルの切替指示で通知されたセルID(通知セルID)と、S610で特定したセルIDとが一致するか否かを判定する。
【0063】
通知セルIDと特定したセルIDとが一致する場合(S801でYES)は、端末装置1が正しいPSS/SSS信号を検出できたと判定し、処理をS611に進め、検出したPSS/SSS信号に基づいて基地局装置2が形成するセルへの初期アクセスを行うための後続の処理を行う。
【0064】
一方、通知セルIDと特定したセルIDとが異なる場合(S801でNO)、端末装置1はPSS/SSS信号を誤検出したと判定し、処理をS705に進め、外部信号を除去して再度同期信号の検出を行う。これによって、誤って検出した同期信号に基づいてS611以降の処理を実行してしまうことを防ぐことができる。
【0065】
(実施例3)
5Gの通信中、端末装置1は定期的にセルを検出する場合がある。例えば、一時的に外部装置3からの外部信号による干渉で通信品質が劣化した場合や通信環境の劣化によって通信の瞬断が発生した場合などに端末装置1はセルを検出する必要があると判定する。本実施例では、基地局装置2が形成するセルに接続していた端末装置1が、基地局装置2が形成するセルの検出を行う場合に実行する処理について
図9を参照して説明する。
【0066】
図9の処理では、上述したように端末装置1がセルに接続している場合にセルの検出を行うと判定した場合に実行される。端末装置1は、接続していたセルのセルIDに関する情報を有している。
【0067】
S601~S619およびS701~S706の処理については
図6および
図7を参照して説明した処理と同様のため説明を省略する。
【0068】
本実施例では、S610で端末装置1が検出したPSS/SSS信号に基づいてセルIDを特定した後、処理をS901に進め、端末装置1が直前に接続していたセルのセルIDと、S610で特定したセルIDとが一致するか否かを判定する。
【0069】
直前に接続していたセルのセルIDとS610で特定したセルIDとが一致する場合(S901でYES)は、端末装置1が正しいPSS/SSS信号を検出できたと判定し、処理をS611に進め、検出したPSS/SSS信号に基づいて基地局装置2が形成するセルへの初期アクセスを行うための後続の処理を行う。
【0070】
一方、直前に接続していたセルのセルIDとS610で特定したセルIDとが異なる場合(S901でNO)、端末装置1はPSS/SSS信号を誤検出したと判定し、処理をS705に進め、外部信号を除去して再度同期信号の検出を行う。これによって、誤って検出した同期信号に基づいてS611以降の処理を実行してしまうことを防ぐことができる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る端末装置は、取得した無線信号の信号強度が閾値以上であって、同期信号を検出できない場合に、他の無線通信システムからの外部信号を特定し、取得した無線信号から外部信号を除去して、除去した差分信号から同期信号を検出できるかを判定する。これによって、外部信号による干渉で同期信号が検出できず、セルの検出が失敗することを防ぐことができる。
【0072】
また、本実施形態に係る端末装置は、PSS信号およびSSS信号のそれぞれについて、複数のパターンの信号が検出できるかを判定し、無線信号から複数パターンのPSS信号を検出した場合、または複数パターンのSSS信号を検出した場合に、外部信号によって誤って同期信号を検出したと判定する。これによって、存在しないセルを誤って検出することを防ぐことができる。
【0073】
また、本実施形態に係る端末装置は、取得した無線信号の受信電力が閾値以上であって、無線信号からPSS/SSS信号が検出できなかった場合に、外部信号を除去する前に、複数期間の無線信号とPSS/SSS信号との相関値の間に周期性があるか否か、および複数パターンのPSS/SSS信号を検出したか否かを判定する。そして、複数期間の無線信号とPSS/SSS信号との相関値の間に周期性がない場合や、複数パターンのPSS/SSS信号を検出したと判定した場合は、誤ってPSS/SSS信号を検出していると判定し、外部信号の除去を行わない。これによって、誤って同期信号を検出していると考えられる場合に、外部信号を除去することを防ぎ、端末装置1の計算負荷を抑えることができる。
【0074】
<その他の実施形態>
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【0075】
例えば、端末装置1は、S606で、無線信号とPSS/SSS信号系列との相関値を計算し、S607で相関値が相関値の閾値Cth以上であるか否かを判定するものとして説明を行った。しかしながら、PSS信号系列と、SSS信号系列とで別々の基準で検出処理を行ってもよい。例えば、S606では、端末装置1は、PSS信号系列と無線信号との相関値を計算し、いずれかのPSS信号が閾値Cth以上であるかを判定し、閾値Cth以上のPSS信号があると判定した後に、SSS信号系列と無線信号との相関値を計算するようにしてもよい。そして、何れかのSSS信号が閾値以上である場合に、同期信号の検出が成功したと判定してもよい。この場合、検出したPSS信号のタイミングから、SSS信号との相関値を計算する無線信号の時間範囲を限定することができ、端末装置1の計算負荷を小さくすることができる。また、PSS信号を検出したと判定するための閾値と、SSS信号を検出したと判定するための閾値とは、異なる値が用いられてもよい。
【0076】
また、
図7~
図9のS704およびS707では、複数のPSS/SSS信号のそれぞれと無線信号との相関値の差分Dが閾値Dthより大きいか否かを判定するものとして説明を行った。一例では、複数のPSS信号のそれぞれと無線信号との相関値の差分の閾値と、複数のSSS信号のそれぞれと無線信号との相関値の差分の閾値とは、異なる値が用いられてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1:端末装置、2:基地局装置、201:プロセッサ、202:ROM、203:RAM、204:記憶部、205:無線通信部、206:バッテリ