(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】毛髪切断キット
(51)【国際特許分類】
B26B 19/20 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
B26B19/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022100909
(22)【出願日】2022-06-23
【審査請求日】2022-06-24
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508117514
【氏名又は名称】ブラウン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲルト ラシンスキー
(72)【発明者】
【氏名】マーカス シュスラー
(72)【発明者】
【氏名】シモーネ ラングヴァッサー
(72)【発明者】
【氏名】ヨアキム クラウス
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0016723(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02450161(EP,A1)
【文献】特開2005-192616(JP,A)
【文献】特開2005-073933(JP,A)
【文献】特開平11-197375(JP,A)
【文献】特開平11-197373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪切断キット(10)であって、
ハンドル(20)と、
前記ハンドル(20)に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成された第1のトリマーヘッド(30)であって、少なくとも1列の第1の歯(32)を含む少なくとも1つの第1の固定刃(31)を備え、前記少なくとも1列の第1の歯(32)が、第1の方向(91)に延在し、前記少なくとも1列の第1の歯(32)の隣接する第1の歯(32)が、第1の隙間(34)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離され、前記第1の歯(32)の中心長手方向軸(35)が、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、隣接する第1の歯(32a、32b)の前記中心長手方向軸(35)は、第1のピッチ(p
1)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに離間されている、第1のトリマーヘッド(30)と、
前記ハンドル(20)に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成された第2のトリマーヘッド(40、40’)であって、少なくとも1列の第2の歯(42、42’)を含む少なくとも1つの第2の固定刃(41、41’)を備え、前記少なくとも1列の第2の歯(42、42’)が、前記第1の方向(91)に延在し、前記少なくとも1列の第2の歯(42、42’)の隣接する第2の歯(42、42’)が、第2の隙間(44、44’)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離され、前記第2の歯(42、42’)の中心長手方向軸(45、45’)が、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、隣接する第2の歯(42a、42b)の前記中心長手方向軸(45、45’)は、第2のピッチ(p
2)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに離間されている、第2のトリマーヘッド(40、40’)と、
コーム器具(50)であって、少なくとも1列のコーム歯(52)、及び前記コーム器具(50)を前記第1のトリマーヘッド(30)に可逆的に着脱可能に取り付け、前記コーム器具(50)を前記第2のトリマーヘッド(40、40’)に可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェース(59)を含む、コーム器具(50)と、を備え、
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第1のトリマーヘッド(30)又は前記第2のトリマーヘッド(40、40’)に取り付けられたときに、前記少なくとも1列のコーム歯(52)が前記第1の方向(91)に延在し、前記少なくとも1列のコーム歯(52)の隣接するコーム歯(52)が、コーム歯の隙間(54)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離され、前記コーム歯(52)の中央平面(55)は、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、隣接するコーム歯(52a、52)の前記中央平面(55)は、第3のピッチ(p
3)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに離間されるように構成されており、
前記第3のピッチ(p
3)が、前記第1のピッチ(p
1)に第1の整数を掛けたものに等しく、前記第3のピッチ(p
3)が、前記第2のピッチ(p
2)に、前記第1の整数とは異なる第2の整数を掛けたものに等しい、毛髪切断キット(10)。
【請求項2】
前記第1の整数を前記第2の整数で割った比が、0.5以上であり、かつ/又は前記第1の整数を前記第2の整数で割った前記比が、2.0以下である、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項3】
前記第1の整数及び前記第2の整数が、互いに1又は2だけ異なる、請求項1又は請求項2に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項4】
前記第1の整数及び前記第2の整数が、2以上である、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項5】
前記第2のピッチ(p
2)が、前記第1のピッチ(p
1)よりも小さい、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項6】
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第2のトリマーヘッド(40’)に取り付けられたときに、前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する第2の歯(42’)の間の関連する第2の隙間(44’)に重なるように構成されている、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項7】
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第2のトリマーヘッド(40’)に取り付けられたときに、前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、又はすべての前記中央平面(55)が、前記第2の隙間(44)の中央平面(46’)と整列されるように構成されており、前記第2の隙間(44)の前記中央平面(46’)が、前記第1の方向(91)に対して垂直である、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項8】
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第2のトリマーヘッド(40)に取り付けられたときに、
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべてが、関連する第2の歯(42)と整列され、かつ/又は
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべての前記中央平面(55)が、関連する第2の歯(42)の前記中心長手方向軸(45)と整列されるように構成されている、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項9】
前記コーム器具(50)が、前記第1のトリマーヘッド(30)が前記ハンドル(20)に取り付けられ、前記コーム器具(50)が前記第1のトリマーヘッド(30)に取り付けられたときに、
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべてが、関連する第1の歯(32)に重なり、かつ/又は
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべての前記中央平面(55)が、関連する第1の歯(32)の前記中心長手方向軸(35)と整列されるように構成されている、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項10】
各コーム歯(52)が、J字形部分(56)を有し、前記J字形部分(56)が、前記第1のピッチ(p
1)及び/又は前記第2のピッチ(p
2)よりも小さい前記第1の方向(91)に沿って測定された幅(w)を有する、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項11】
前記第1のトリマーヘッド(30)が、前記第1の固定刃(31)に対する往復運動のために配置された第1の可動刃(37)を備え、前記第2のトリマーヘッド(40、40’)が、前記第2の固定刃(41、41’)に対する往復運動のために配置された第2の可動刃(47)を備える、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【請求項12】
前記コーム器具(50)の前記機械的インターフェースが、前記第1のトリマーヘッド(30)及び前記第2のトリマーヘッド(40、40’)の係合構造(39、49)と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な係合構造(59)を備える、請求項1に記載の毛髪切断キット(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
態様は、毛髪切断キットに関する。態様は、特に、固定刃を有する切断ユニットに着脱可能に取り付けることができるコーム器具を含む毛髪切断キットに関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪トリマー又は毛髪バリカンは、例えば、毛髪スタイリストによる専門サロンで、又は個人ユーザによって、頭又はひげの毛髪をトリミングするために使用される。別の用途領域は、ボディグルーミングであり、ユーザは主に、身体の他の領域、例えば、わきの下の領域、ビキニゾーン、又は陰部の毛髪を完全に除去することによって美的効果を達成することを望む。
【0003】
毛髪切断キットは、使用に関するより大きな柔軟性を提供する。例示のために、ハンドルは、ユーザがデバイスを使用することを意図する身体の領域に応じて、異なるタイプのトリマーヘッドと組み合わせることができる。1つ又はいくつかのコーム器具によって、多用途性及び構成可能性も達成され得る。毛髪トリマーが皮膚上に直接使用されるとき、毛髪は、トリマーの刃構成によって決定されるものへ切断される。より長い毛髪の長さを達成するために、コーム器具を使用することができる。
【0004】
コーム器具の使用は、様々な課題と関連付けられ得る。毛髪切断キットが、再構成可能性を提供するための様々なトリマーヘッド(例えば、ひげのトリミング又はボディグルーミング用)を含むとき、コーム器具の対応するセットを提供することができ、各コーム器具は、トリマーヘッドのうちの1つのみで使用するために調整される。そのようなアプローチは、コーム器具の各々が、使用することが意図されるトリマーヘッドに調整されることを可能にするが、1つのトリマーヘッドのみのために各々調整されるいくつかのコーム器具の提供は、製造の複雑さ及び毛髪切断キットの使用の複雑さをもたらし得る。ユーザが、コーム器具を使用することが意図される以外でコーム器具をトリマーヘッドと組み合わせるリスクがあり、これは、切断動作の効率に悪影響を及ぼす。
【0005】
コーム器具が、いくつかの交換可能なトリマーヘッドを含む毛髪切断キットと関連して使用されるときだけでなく、コーム器具が1つのトリマーヘッドのみと関連して使用されるときにも、良好な切断効率を確保することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、当該技術分野における上述の課題のうちの少なくともいくつかに対処することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
改良された毛髪切断キットが必要とされている。良好な切断効率を確保しながら、コーム器具の使用を提供する毛髪切断キットが必要とされている。代替的又は追加的に、コーム器具が、誤った様式で、及び/又は切断効率に悪影響を及ぼす様式で、トリマーヘッドとともに使用されるリスクを軽減する、毛髪切断キットが必要とされている。
【0008】
一態様によれば、毛髪切断キットは、ハンドルと、第1のトリマーヘッドと、第2のトリマーヘッドと、コーム器具と、を備える。
【0009】
第1のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備える。少なくとも1列の第1の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第1の歯の隣接する第1の歯は、第1の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第1の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第1の歯の中心長手方向軸は、第1のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0010】
第2のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備える。少なくとも1列の第2の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第2の歯の隣接する第2の歯は、第2の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第2の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第2の歯の中心長手方向軸は、第2のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0011】
コーム器具は、少なくとも1列のコーム歯を備える。コーム器具は、コーム器具を第1のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付け、コーム器具を第2のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェースを備え得る。
【0012】
コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、少なくとも1列のコーム歯の隣接するコーム歯が、コーム歯の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離され、コーム歯の中央平面が、第1の方向に対して垂直であり、隣接するコーム歯の中央平面が、第3のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されるように構成されている。
【0013】
第3のピッチは、第1のピッチに第1の整数を掛けたものに等しい。第3のピッチは、第2のピッチに、第1の整数とは異なる第2の整数を掛けたものに等しい。
【0014】
別の態様による毛髪切断キットは、ハンドルと、トリマーヘッドと、コーム器具と、を備える。
【0015】
トリマーヘッドは、ハンドルに取り付けられるか、又は着脱可能に取り付け可能である。トリマーヘッドは、少なくとも1列の刃歯を含む少なくとも1つの固定刃を備え、少なくとも1列の刃歯は、第1の方向に沿って延在し、刃歯は、第1の方向に対して垂直な中心長手方向軸を有し、隣接する刃歯は、隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。
【0016】
コーム器具は、少なくとも1列のコーム歯を備える。コーム器具は、トリマーヘッド又はハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッド又はハンドルに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、隣接するコーム歯がコーム歯の隙間によって分離され、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する刃歯の間の隙間のうちの少なくともいくつかの少なくとも一部に重なるように構成されている。
【0017】
コーム器具は、コーム器具が取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、隣接する刃歯の間の隙間のうちの少なくともいくつかの中央平面と整列され、コーム歯の中央平面及び隙間の中央平面が、第1の方向に対して垂直であるように構成され得る。
【0018】
一態様によれば、毛髪切断キットは、ハンドルと、第1のトリマーヘッドと、第2のトリマーヘッドと、を備える。
【0019】
第1のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備える。少なくとも1列の第1の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第1の歯の隣接する第1の歯は、第1の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第1の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第1の歯の中心長手方向軸は、第1のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0020】
第2のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備える。少なくとも1列の第2の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第2の歯の隣接する第2の歯は、第2の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第2の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第2の歯の中心長手方向軸は、第2のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0021】
一態様によれば、毛髪切断キットのコーム器具を使用する方法が提供される。毛髪切断キットは、ハンドルと、第1のトリマーヘッドと、第2のトリマーヘッドと、コーム器具と、を備える。本方法は、コーム器具を第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドと選択的に着脱可能に係合することを含む。
【0022】
第1のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備える。少なくとも1列の第1の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第1の歯の隣接する第1の歯は、第1の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第1の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第1の歯の中心長手方向軸は、第1のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0023】
第2のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備える。少なくとも1列の第2の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第2の歯の隣接する第2の歯は、第2の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第2の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第2の歯の中心長手方向軸は、第2のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0024】
コーム器具は、少なくとも1列のコーム歯を備える。コーム器具は、コーム器具を第1のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付け、コーム器具を第2のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェースを備え得る。
【0025】
コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、少なくとも1列のコーム歯の隣接するコーム歯が、コーム歯の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離され、コーム歯の中央平面が、第1の方向に対して垂直であり、隣接するコーム歯の中央平面が、第3のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されるように構成されている。
【0026】
第3のピッチは、第1のピッチに第1の整数を掛けたものに等しい。第3のピッチは、第2のピッチに第1の整数とは異なる第2の整数を掛けたものに等しい。
【0027】
様々な効果が達成される。毛髪切断キットは、コーム器具の誤った使用のリスクを軽減しながら、毛髪を固定刃を含む切断ユニットに効率的に誘導することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図2】分解された状態の毛髪切断キットの第1のトリマーヘッド及びコーム器具の図である。
【
図3】分解された状態の毛髪切断キットの第2のトリマーヘッド及びコーム器具の図である。
【
図5】第1のトリマーヘッドの固定刃の部分平面図である。
【
図6】第2のトリマーヘッドの固定刃の部分平面図である。
【
図7】別の態様の第2のトリマーヘッドの固定刃の部分平面図である。
【
図9】分解された状態の第1のトリマーヘッド及びコーム器具の平面図である。
【
図10】組み立てられた状態の第1のトリマーヘッド及びコーム器具の平面図である。
【
図11】分解された状態の第2のトリマーヘッド及びコーム器具の平面図である。
【
図12】組み立てられた状態の第2のトリマーヘッド及びコーム器具の平面図である。
【
図13】
図12の組み立てられた状態の、第2のトリマーヘッドの第2の歯及びコーム器具のコーム歯の拡大部分平面図である。
【
図14】組み立てられた状態の第2のトリマーヘッド及びコーム器具の平面図である。
【
図15】毛髪切断キットのハンドルの機能ブロック表現である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
態様は、類似又は同一の参照番号が、構築、動作、及び/又は機能において類似又は同一である特徴又は要素を指定する図面を参照して説明される。
【0030】
態様は、毛髪切断キットに関する。毛髪切断キットは、ハンドルと、異なる歯ピッチを有する異なるトリマーヘッドの組み合わせと、1つ、2つ、又はそれ以上のコーム器具と、を備え得る。コーム器具は、異なるトリマーヘッドの異なる歯ピッチにもかかわらず、異なるトリマーヘッドで効率的に機能するように構成されている。
【0031】
一態様によれば、毛髪切断キットは、ハンドルと、第1のトリマーヘッドと、第2のトリマーヘッドと、コーム器具と、を備える。第1のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備える。少なくとも1列の第1の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第1の歯の隣接する第1の歯は、第1の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第1の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第1の歯の中心長手方向軸は、第1のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。第2のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備える。少なくとも1列の第2の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第2の歯の隣接する第2の歯は、第2の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第2の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第2の歯の中心長手方向軸は、第2のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。コーム器具は、少なくとも1列のコーム歯を備える。コーム器具は、コーム器具を第1のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付け、コーム器具を第2のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェースを備え得る。コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、少なくとも1列のコーム歯の隣接するコーム歯が、コーム歯の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離され、コーム歯の中央平面が、第1の方向に対して垂直であり、隣接するコーム歯の中央平面が、第3のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されるように構成されている。第3のピッチは、第1のピッチに第1の整数を掛けたものに等しい。第3のピッチは、第2のピッチに第1の整数とは異なる第2の整数を掛けたものに等しい。
【0032】
本態様による毛髪切断キットは、コーム器具が第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドと関連して使用されるかどうかに関係なく、毛髪を固定刃を含む切断ユニットに効率的に誘導することを可能にする。
【0033】
第1の整数を第2の整数で割った比は、0.3以上及び/又は3.0以下であり得る。第1の整数を第2の整数で割った比は、0.5以上及び/又は2.0以下であり得る。これらの比は、トリマーヘッドのうちの1つが、例えば、ボディグルーミングのための又は皮膚が切断される可能性が高い領域における他の使用のためのピッチを有することを可能にし、一方、トリマーヘッドの他の1つは、例えば、ひげ又は頭の毛髪を切断するためのピッチを有することができる。第1及び第2のピッチのこれらの比はまた、切断効力を著しく損なうことなく、皮膚の適切な保護を提供する様式で、第1及び第2のトリマーヘッドの刃歯の隙間及び/又は刃歯と整列されるコーム歯にも適している。
【0034】
第1の整数及び第2の整数は、互いに1又は2だけ異なり得る。第1の整数及び第2の整数は、2以上であり得る。第1の整数及び第2の整数は、5以下であり得る。これらのピッチ比は、コーム歯が、切断効力を著しく損なうことなく、皮膚の適切な保護を提供する様式で、第1及び第2のトリマーヘッドの刃歯の隙間及び/又は刃歯と整列されることを可能にする。
【0035】
第2のピッチは、第1のピッチよりも小さくてもよい。次いで、第2のトリマーヘッドは、皮膚が柔らかい身体領域(陰部など)における使用に特に適しており、ボディグルーミングとひげ又は頭の毛髪のトリミングとの間の再構成可能性をもたらす。
【0036】
コーム歯の各々は、その中央平面に対して実質的に鏡対称であり得る。コーム歯の各々は、第1の方向及び第1又は第2の歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに、先端を有し得、各コーム歯の中央平面は、その先端を通過し得る。コーム歯の先端は、ハンドル、トリマーヘッドのうちの1つ、及びコーム器具から組み立てられたデバイスの最前縁に配置され得、この最前縁は、動作可能な動き方向において皮膚当接面の最前部である。そのような構成により、コーム歯は、製造の容易さをもたらしながら、毛髪を切断ユニットに向かって効率的に誘導することができる。
【0037】
コーム歯の各々は、その中央平面に沿って、コーム歯の基部から自由なコーム歯端に延在し得る。
【0038】
コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する第2の歯の間の関連する第2の隙間に重なるように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、第1の方向及び第2の歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに、関連する第2の隙間と重なる関係で配置され得るように構成され得る。そのような構成は、意外にも、特に刃歯の間のピッチが比較的小さいときに、刃歯の隙間と重なる関係でコーム歯を配置することによって、切断効率を高めることができるという事実を利用する。
【0039】
コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、第2の隙間のうちの少なくともいくつかが、コーム歯のいずれかと重ならないように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、第2の隙間のうちの少なくともいくつかが、第1の方向及び第2の歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに、コーム歯のいずれかと重ならないように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯が、L番目の第2の隙間ごとに重なるように構成され得、Lは、2、3、又は4以上である正の整数である。そのような構成は、意外にも、刃歯の間の他の隙間を妨げないようにしながら、いくつかの刃歯の隙間と重なる関係でコーム歯を配置することによって、切断効率を高めることができるという事実を利用する。これは、刃歯の間のピッチが比較的小さいときに、特に有用である。
【0040】
第2の隙間は、第1の方向に対して垂直である中央平面を有し得る。第2の隙間の中央平面は、隣接する第2の歯の先端間の中心に配置され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、第2の隙間の中央平面と整列されるように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたとき、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、第2の隙間の中央平面と一致するように構成され得る。そのような構成は、意外にも、刃歯の間の他の隙間を妨げないようにしながら、いくつかの刃歯の隙間と重なる関係でコーム歯を配置することによって、切断効率を高めることができるという事実を利用する。これは、刃歯の間のピッチが比較的小さいときに、特に有用である。
【0041】
コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、関連する第2の歯と整列されるように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、関連する第2の歯の中心長手方向軸と整列するように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、第2の歯のうちのいくつかの中心長手方向軸が、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面に沿って延在するように構成され得る。そのような構成は、コーム歯のコーム歯幅が、コーム歯が整列している刃歯に隣接する第2の隙間を著しく塞がない場合、毛髪は、コーム歯が整列している固定刃の歯に隣接する第2のトリマーヘッドの固定刃の空隙にも効率的に誘導され得るという事実を利用する。
【0042】
コーム器具は、第1のトリマーヘッドがハンドルに取り付けられ、コーム器具が第1のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、関連する第1の歯に重なるように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、関連する第1の歯の中心長手方向軸と整列するように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッドに取り付けられたときに、第1の隙間のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、コーム歯のいずれかと重なっていないか、又は部分的にのみ重なるように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッドに取り付けられたときに、第1の隙間のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、第1の方向及び第1の歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに、コーム歯のいずれかと重なっていないか、又は部分的にのみ重なるように構成され得る。そのような構成は、コーム歯のコーム歯幅が、コーム歯が整列している刃歯に隣接する第1の隙間を著しく塞がない場合、毛髪は、コーム歯が整列している固定刃の歯に隣接する第1のトリマーヘッドの固定刃の空隙にも効率的に誘導され得るという事実を利用する。これは、特に、第1のトリマーヘッドが、第2のトリマーヘッド刃のピッチよりも大きいピッチを備えた固定刃歯を有するときにあてはまる。
【0043】
各コーム歯は、J字形部分を有し得る。コーム器具は、コーム器具が第1又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、J字形部分が第1の方向の周りで湾曲するように構成され得る。コーム器具は、コーム器具が第1又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、J字形部分が、第1の方向及び第1又は第2の歯の中心長手方向軸によって広がる平面に平行である平面から延在するように構成され得る。J字形部分は、第1のピッチ及び/又は第2のピッチよりも小さい第1の方向に沿って測定された幅を有し得る。J字形部分の幅は、J字形部分の反対側の隣接面に接している2つの接線面間の距離であり得、2つの接線面は、コーム歯幅によって第1の方向に沿って離間されている。そのような構成は、それぞれのトリマーヘッドの刃に向かって毛髪を効率的に誘導する。
【0044】
J字形部分の幅は、第1の歯の歯幅よりも大きくてもよく、又は小さくてもよい。
【0045】
第1のトリマーヘッドは、第1の固定刃に対する往復運動のために配置された第1の可動刃を備え得る。第1の固定刃の第1の歯は、切断縁を有し得る。第1の可動刃の歯は、別の切断縁を有し得る。第1のトリマーヘッドは、第1の固定刃の第1の歯の切断縁と第1の可動刃の歯の他の切断縁との間に配置された毛髪のはさみ切断のために動作可能であり得る。そのような構成は、第1のトリマーヘッドがハンドルに組み立てられたときに、はさみ切断による効率的な切断を容易にする。
【0046】
第2のトリマーヘッドは、第2の固定刃に対する往復運動のために配置された第2の可動刃を備え得る。第2の固定刃の第2の歯は、切断縁を有し得る。第2の可動刃の歯は、別の切断縁を有し得る。第2のトリマーヘッドは、第2の固定刃の第2の歯の切断縁と第2の可動刃の歯の他の切断縁との間に配置された毛髪のはさみ切断のために動作可能であり得る。そのような構成は、第1のトリマーヘッドがハンドルに組み立てられたときに、はさみ切断による効率的な切断を容易にする。
【0047】
コーム器具の機械的インターフェースは、第1のトリマーヘッド及び第2のトリマーヘッドの係合構造と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な係合構造を備え得る。そのような構成により、コーム器具を第1及び第2のトリマーヘッドのうちのいずれか1つにしっかりと装着することができ、一方、1つのトリマーヘッドが他の1つに交換される再構成を容易にする(例えば、ひげ又は頭の毛髪のトリミングに使用された後にボディグルーマーとして使用するために又はその逆のためにデバイスを再構成するために)。
【0048】
第1のトリマーヘッドは、コーム器具の機械的インターフェースと可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な接合係合構造を有し得る。第2のトリマーヘッドは、コーム器具の機械的インターフェースと可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な接合係合構造を有し得る。第1のトリマーヘッドは、ハンドルと可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な第1のハンドルインターフェースを有し得る。第2のトリマーヘッドは、ハンドルと可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な第2のハンドルインターフェースを有し得る。そのような構成は、1つのトリマーヘッドが他の1つに交換される再構成を容易にする(例えば、ひげ又は頭の毛髪のトリミングに使用された後ボディグルーマーして使用するために又はその逆のためにデバイスを再構成するために)。
【0049】
ハンドルは、モータシャフトを有する電気モータと、モータシャフトに結合されたか、又はモータシャフトと一体化された駆動要素と、を備えてもよく、駆動要素は、被駆動要素を駆動して可動刃を駆動するように動作可能である。ハンドルは、充電式電池を備え得る。これらの特徴は、ユーザの快適さに追加される。
【0050】
毛髪切断キットは、少なくとも1つの追加のコーム器具を更に備え得る。少なくとも1つの追加のコーム器具は、少なくとも1列の追加のコーム歯を備える。少なくとも1つの追加のコーム器具は、コーム器具を第1のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付け、コーム器具を第2のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェースを備え得る。少なくとも1つの追加のコーム器具は、少なくとも1つの追加のコーム器具が第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、少なくとも1列の追加のコーム歯が第1の方向に延在し、少なくとも1列の追加のコーム歯の隣接する追加のコーム歯が、追加のコーム歯の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離され、追加のコーム歯の中央平面が、第1の方向に対して垂直であり、隣接する追加のコーム歯の中央平面が、第3のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されるように構成されている。少なくとも1つの追加のコーム器具の追加のコーム歯は、第1の方向に平行に測定された幅、並びに/又は第1の方向及びコーム器具のコーム歯と区別される第1又は第2のトリマーヘッドの歯の中心長手方向軸によって広がる平面に対して垂直に測定された高さを有し得る。そのような構成により、少なくとも1つの追加のコーム器具を、第1のトリマーヘッド及び第2のトリマーヘッドの両方とともに容易に使用することができる。コーム器具及び追加のコーム器具は、例えば、異なる切断高さを設定するために使用され得る。
【0051】
第1のピッチは、1mm以上、1.5mm以上、1.6mm以上、又は1.7mm以上であり得る。第2のピッチは、1.5mm以下、1.2mm以下、1.15mm以下、又は1.13mm以下であり得る。第3のピッチは、2mm以上、2.5mm以上、3mm以上、3.2mm以上、又は3.4mm以上であり得る。そのようなピッチは、ひげ及び頭の毛髪のトリミング用及びボディグルーミング用の毛髪切断キットの使用をもたらすのに適している。
【0052】
刃歯及びコーム歯が配置されている第1の方向は、第1の歯の列の両端に配置された最外側の第1の歯の線相互接続先端、第2の歯の列の両端に配置された最外側の第2の歯の線相互接続先端、コーム歯の列の両端に配置された最外側のコーム歯の線相互接続自由コーム歯端として決定されてもよい。
【0053】
第1の方向は、可動刃の移動方向であり得る。可動刃は、第1の方向に沿って往復運動又は振動することができる。
【0054】
別の態様による毛髪切断キットは、ハンドルと、トリマーヘッドと、コーム器具と、を備える。トリマーヘッドは、ハンドルに取り付けられるか、又は着脱可能に取り付け可能である。トリマーヘッドは、少なくとも1列の刃歯を含む少なくとも1つの固定刃を備え、少なくとも1列の刃歯は、第1の方向に沿って延在し、刃歯は、第1の方向に対して垂直な中心長手方向軸を有し、隣接する刃歯は、隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。コーム器具は、少なくとも1列のコーム歯を備える。コーム器具は、トリマーヘッド又はハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッド又はハンドルに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、隣接するコーム歯がコーム歯の隙間によって分離され、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する刃歯の間の隙間のうちの少なくともいくつかの少なくとも一部に重なるように構成されている。コーム器具は、コーム器具が取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、隣接する刃歯の間の隙間のうちの少なくともいくつかの中央平面と整列され、コーム歯の中央平面及び隙間の中央平面が、第1の方向に対して垂直であるように構成され得る。
【0055】
コーム器具は、コーム器具が取り付けられたときに、コーム歯が、隣接する刃歯の間の隙間の一部分と重ならない関係で配置されるように構成され得る。
【0056】
コーム歯の各々は、その中央平面に対して実質的に鏡対称であり得る。
【0057】
コーム歯の各々は、第1の方向及び刃歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに先端を有し得、各コーム歯の中央平面は、その先端を通過し得る。
【0058】
コーム歯の先端は、ハンドル、トリマーヘッド、及びコーム器具から組み立てられたデバイスの最前縁に配置され得、この最前縁は、動作可能な動き方向において皮膚当接面の最前部である。
【0059】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する刃歯の間の関連する隙間に重なるように構成され得る。
【0060】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、第1の方向及び刃歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに、隣接する刃歯の間の関連する隙間と重なる関係で配置され得るように構成され得る。
【0061】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、刃歯の間の隙間のうちの少なくともいくつかが、コーム歯のいずれかと重ならないように構成され得る。
【0062】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、刃歯の間の隙間のうちの少なくともいくつかが、第1の方向及び刃歯の中心長手方向軸に対して垂直である視認方向で見たときに、コーム歯のいずれかによって重なっていないように構成され得る。
【0063】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯が、隣接する刃歯の間のL番目の隙間ごとに重なるように構成され得、Lは、2、3、又は4以上である正の整数である。
【0064】
隣接する刃歯の間の隙間は、第1の方向に対して垂直である中央平面を有し得る。
【0065】
隣接する刃歯の間の隙間の中央平面は、隣接する刃歯の先端間の中心に配置され得る。
【0066】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、隣接する刃歯の間の隙間の中央平面と整列されるように構成され得る。
【0067】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、コーム歯のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、隣接する刃歯の間の隙間の中央平面と一致するように構成され得る。
【0068】
各コーム歯は、J字形部分を有し得る。
【0069】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、J字形部分が第1の方向の周りで湾曲するように構成され得る。
【0070】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、J字形部分が、第1の方向及び第1又は第2の歯の中心長手方向軸によって広がる平面に平行である平面から延在するように構成され得る。
【0071】
J字形部分は、刃歯ピッチよりも小さい第1の方向に沿って測定された幅を有し得、刃歯ピッチは、第1の方向に対して垂直な隣接する刃歯の中心長手方向軸間の距離である。
【0072】
J字形部分の幅は、J字形部分の反対側の隣接面に接している2つの接線面間の距離であり得、2つの接線面は、コーム歯幅によって第1の方向に沿って離間されている。
【0073】
トリマーヘッドは、固定刃に対する往復運動のために配置された可動刃を備え得る。
【0074】
固定刃の刃歯は、切断縁を有し得る。
【0075】
可動刃の歯は、別の切断縁を有し得る。
【0076】
トリマーヘッドは、固定刃の刃歯の切断縁と可動刃の歯の他の切断縁との間に配置された毛髪のはさみ切断のために動作可能であり得る。
【0077】
コーム器具の機械的インターフェースは、トリマーヘッドの係合構造と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な係合構造を備え得る。
【0078】
トリマーヘッドは、コーム器具の機械的インターフェースと可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な接合係合構造を有し得る。
【0079】
トリマーヘッドは、ハンドルと可逆的に着脱可能に係合するように動作可能なハンドルインターフェースを有し得る。
【0080】
ハンドルは、モータシャフトを有する電気モータと、モータシャフトに結合されたか、又はモータシャフトと一体化された駆動要素と、を備えてもよく、駆動要素は、被駆動要素を駆動して可動刃を駆動するように動作可能である。
【0081】
ハンドルは、充電式電池を備え得る。
【0082】
ハンドルは、モータシャフトを有する電気モータと、モータシャフトに結合されたか、又はモータシャフトと一体化された駆動要素と、を備えてもよく、駆動要素は、被駆動要素を駆動して可動刃を駆動するように動作可能である。
【0083】
ハンドルは、充電式電池を備え得る。
【0084】
刃歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直であり得る。隣接する刃歯の中心長手方向軸は、刃歯ピッチによって第1の方向に沿って互いに離間され得る。
【0085】
コーム器具は、コーム器具がトリマーヘッドに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、少なくとも1列のコーム歯の隣接するコーム歯が、コーム歯の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離され、コーム歯の中央平面が、第1の方向に対して垂直であり、隣接するコーム歯の中央平面が、コーム歯ピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されるように構成され得る。
【0086】
コーム歯ピッチは、刃歯ピッチに2、3、又は4以上である整数を掛けたものに等しい。
【0087】
一態様によれば、毛髪切断キットは、ハンドルと、第1のトリマーヘッドと、第2のトリマーヘッドと、を備える。第1のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備える。少なくとも1列の第1の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第1の歯の隣接する第1の歯は、第1の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第1の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第1の歯の中心長手方向軸は、第1のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。第2のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備える。少なくとも1列の第2の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第2の歯の隣接する第2の歯は、第2の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第2の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第2の歯の中心長手方向軸は、第2のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。
【0088】
第1のピッチと第2のピッチとの比は、有理数である。
【0089】
第1のピッチと第2のピッチとの比は、0.3以上及び/又は3.0以下であり得る。
【0090】
第1のピッチと第2のピッチとの比は、0.5以上及び/又は2.0以下であり得る。
【0091】
毛髪切断キットは、本明細書に記載されるように構成され、動作可能であるコーム器具を更に備え得る。
【0092】
一態様によれば、毛髪切断キットのコーム器具を使用する方法が提供される。毛髪切断キットは、ハンドルと、第1のトリマーヘッドと、第2のトリマーヘッドと、コーム器具と、を備える。本方法は、コーム器具を第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドと選択的に着脱可能に係合することを含む。第1のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備える。少なくとも1列の第1の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第1の歯の隣接する第1の歯は、第1の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第1の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第1の歯の中心長手方向軸は、第1のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。第2のトリマーヘッドは、ハンドルに可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッドは、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備える。少なくとも1列の第2の歯は、第1の方向に延在している。少なくとも1列の第2の歯の隣接する第2の歯は、第2の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離されている。第2の歯の中心長手方向軸は、第1の方向に対して垂直である。隣接する第2の歯の中心長手方向軸は、第2のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されている。コーム器具は、少なくとも1列のコーム歯を備える。コーム器具は、コーム器具を第1のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付け、コーム器具を第2のトリマーヘッドに可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェースを備え得る。コーム器具は、コーム器具が第1のトリマーヘッド又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたときに、少なくとも1列のコーム歯が第1の方向に延在し、少なくとも1列のコーム歯の隣接するコーム歯が、コーム歯の隙間によって第1の方向に沿って互いに分離され、コーム歯の中央平面が、第1の方向に対して垂直であり、隣接するコーム歯の中央平面が、第3のピッチによって第1の方向に沿って互いに離間されるように構成されている。第3のピッチは、第1のピッチに第1の整数を掛けたものに等しい。第3のピッチは、第2のピッチに、第1の整数とは異なる第2の整数を掛けたものに等しい。
【0093】
毛髪切断キットは、本明細書に開示される態様のうちのいずれか1つによる毛髪切断キットであり得る。
【0094】
毛髪切断キットは、組み立てられたときに、毛髪トリマー、毛髪バリカン、及び/又はボディグルーマーとして動作可能であり得る。毛髪切断キットの少なくとも1つのトリマーヘッドは、わきの下の領域、ビキニゾーン、及び/又は陰部における毛髪をトリミングするように動作可能であり得る。毛髪切断キットの少なくとも1つの他のトリマーヘッドは、頭又はひげの毛髪をトリミングするために動作可能であり得る。コーム器具は、毛髪切断キットが(例えば、ハンドルへの第2のトリマーヘッドの組み立てによって)わきの下の領域、ビキニゾーン、及び/又は陰部における毛髪をトリミングするように構成されているとき、及び毛髪切断キットが(例えば、ハンドルへの第1のトリマーヘッドの組み立てによって)頭又はひげの毛髪をトリミングするように構成されているときの両方で使用されるように動作可能であり得る。
【0095】
図1は、毛髪切断キット10の図である。毛髪切断キット10は、ハンドル20と、第1のトリマーヘッド30と、第2のトリマーヘッド40と、コーム器具50と、を備える。1つのコーム器具50のみが
図1に示されているが、毛髪切断キットは、2つ、3つ、又は4つ以上の異なるコーム器具を備えてもよく、それらのうちの少なくともいくつかは、異なる歯ピッチを有する異なるトリマーヘッド30、40上で効率的に機能するように構成されている。
【0096】
第1のトリマーヘッド30は、ハンドル20に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第1のトリマーヘッド30は、破壊のない様式で、ハンドル20と繰り返し係合し、ハンドル20から係合解除するように構成されている。以下でより詳細に説明されるように、第1のトリマーヘッド30は、少なくとも1列の第1の歯を含む少なくとも1つの第1の固定刃を備え、第1の歯は、第1のピッチを有する。
【0097】
第2のトリマーヘッド40は、ハンドル20に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成されている。第2のトリマーヘッド40は、破壊のない様式で、ハンドル20と繰り返し係合し、ハンドル20から係合解除するように構成されている。以下でより詳細に説明されるように、第2のトリマーヘッド40は、少なくとも1列の第2の歯を含む少なくとも1つの第2の固定刃を備え、第2の歯は、第1のピッチとは異なる第2のピッチを有する。
【0098】
コーム器具50は、破壊のない様式で、コーム器具50が第1のトリマーヘッド30及び第2のトリマーヘッドのうちのいずれか1つと選択的に係合されることを可能にする機械的インターフェースを有する。コーム器具50は、第3のピッチを有するコーム歯を有する。コーム器具50は、第1のトリマーヘッド30と関連して使用されるときに、第1の固定刃の第1の歯の間の隙間に毛髪を効果的に誘導するように構成されている。コーム器具50は、第2のトリマーヘッド40と関連して使用されるときに、第2の固定刃の第2の歯の間の隙間に毛髪を効果的に誘導するように構成されている。コーム器具の第3のピッチは、第1のピッチ及び第2のピッチの両方に一致してもよく、第1のピッチの整数倍及び第2のピッチの別の整数倍である。
【0099】
ハンドル20は、ハンドル20のモータ制御部に動作可能に結合された制御要素22を備え得る。制御要素22の作動に応答して、ハンドル20のハウジング内に一体化されたモータは、電源オン又はオフにされ得る。モータの出力シャフトは、回転直線運動変換機構を介して、ハンドルにそれぞれ取り付けられたトリマーヘッド内の可動刃を駆動し、可動刃を往復様式で振動させることができる。
【0100】
ハンドル20は、ハンドル20に取り付けられた、トリマーヘッドの調整及び/又はコーム器具50の調整のための調整機構21を備え得る。調整機構21は、コーム器具50を、ハンドル20に取り付けられたトリマーヘッドに対して再位置決めすることを可能にし得る。調整機構21は、回転又は線形調整機構を含み得る。
【0101】
ハンドル20は、使用中、ユーザの皮膚から離れている第1のハンドル端部29、及び必要に応じて、第1のトリマーヘッド30又は第2のトリマーヘッド40、40’を可逆的に着脱可能に取り付けるための機械的インターフェース28を備えた反対側の第2のハンドル端部を有する。ハンドル長手方向27は、第1のハンドル端部29から、トリマーヘッドのうちの1つが使用中に取り付けられている反対側の第2のハンドル端部まで延在している。以下でより詳細に説明されるように、トリマーヘッド30、40、40’は、それぞれ、固定刃及び可動刃を有する。固定刃は、歯の列を備え、歯の列は、ハンドル長手方向27に対して横方向に配向された方向(本明細書では第1の方向と称される)に延在している。
【0102】
異なる第1のトリマーヘッド30及び第2のトリマーヘッド40、40’は、ユーザが所望する切断動作に応じて、ユーザがハンドルに組み立てることができる。厚い毛髪及び正常な皮膚の場合、より大きなピッチを有する第1のトリマーヘッド30をハンドル20に組み立てることができる。ピッチが大きいため、多くの毛髪を捕捉し、一度に切断することができる。皮膚が非常に敏感で柔らかく、毛髪密度がより低い身体の領域、例えば、陰部の場合、より小さいピッチを有する第2のトリマーヘッド40、40’をハンドル20に組み立てることができる。ピッチが小さいと、第2のトリマーヘッド40、40’の切断システムの小さな隙間に容易に入り込むことができないため、皮膚が保護される。ピッチが小さいと、切断できる毛髪も少なくなることを意味する。
【0103】
コーム器具50は、常にトリマーヘッドに組み立てられる必要はない。第1のトリマーヘッド30及び/又は第2のトリマーヘッド40、40’は、皮膚上に直接使用することができ、その場合、毛髪は、トリマーヘッドの固定刃の厚さにほぼ等しい長さに切断される。より長い毛髪の長さを達成するために、コーム器具50を組み立てることができる。
【0104】
これらのコーム器具50は、コーム歯を有する。コーム歯は、皮膚とトリマーヘッドの刃との間の距離を増加させるように動作可能である。コーム歯は、毛髪をトリマーヘッドの刃に誘導するように動作可能である。コーム器具50は、同じコーム器具50が、第1のトリマーヘッド30又は第2のトリマーヘッド40、40’に組み立てられるかどうかに関係なく、毛髪をトリマーヘッドの刃に効率的に供給するように構成されている。
【0105】
図2は、分解された状態の毛髪切断キット10の第1のトリマーヘッド30及びコーム器具50の図である。
図3は、分解された状態の毛髪切断キットの第2のトリマーヘッド40及びコーム器具50の図である。
図4は、コーム器具50の斜視図である。
【0106】
第1のトリマーヘッド30は、ハンドル20の係合構造28と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な第1のハンドルインターフェース38を有する。第1のトリマーヘッド30は、固定刃31及び可動刃37を含む。可動刃37は、第1のトリマーヘッド30の被駆動要素61がハンドル20の出力要素によって駆動されるときに、固定刃31に対して振動するように動作可能である。
【0107】
固定刃31は、第1の歯32の列を含む。第1の歯32の列は、第1の方向91に延在している。第1の方向91は、本明細書ではx方向とも称される。第1のトリマーヘッド30がハンドル20に組み立てられたとき、第1の方向91は、ハンドル長手方向軸27に対して概ね横方向であり得る。
【0108】
第1のトリマーヘッド30は、コーム器具50の機械的インターフェース59と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な接合係合構造39を備える。係合構造39及び機械的インターフェース59は、コーム器具50を第1のトリマーヘッド30上に固定するように動作可能であり得る。これは、コーム器具50の機械的インターフェース59と第1のトリマーヘッド30の係合構造39との間の形状嵌合及び/又は力嵌合(例えば、摩擦嵌合)によって達成され得る。
【0109】
第2のトリマーヘッド40、40’は、ハンドル20の係合構造28と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な第2のハンドルインターフェース48を有する。第2のトリマーヘッド40は、固定刃41、41’、及び可動刃47、47’を含む。これらの刃の異なる構成は、以下でより詳細に説明される。第2のトリマーヘッドは、固定刃41を実装したときに参照番号40で指定される。第2のトリマーヘッドは、固定刃41’を実装したときに参照番号40’で指定される。可動刃47、47’は、第2のトリマーヘッド40の被駆動要素62がハンドル20の出力要素によって駆動されるときに、固定刃41に対して振動するように動作可能である。
【0110】
固定刃41は、第2の歯42の列を含む。第2の歯42の列は、第1の方向91に延在している。第1のトリマーヘッド30及び第2のトリマーヘッド40、40’は、固定刃の歯の列が延在している第1の方向91が同じであり得る(これは、同じ第1の方向に延在しているがオフセットを有する平行線の場合を包含する)ように構成されている。
【0111】
第2のトリマーヘッド40は、コーム器具50の機械的インターフェース59と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な接合係合構造49を備える。係合構造49及び機械的インターフェース59は、コーム器具50を第2のトリマーヘッド40上に固定するように動作可能であり得る。これは、コーム器具50の機械的インターフェース59と第2のトリマーヘッド40の係合構造49との間の形状嵌合及び/又は力嵌合(例えば、摩擦嵌合)によって達成され得る。
【0112】
コーム器具50は、コーム器具50を第1のトリマーヘッド30に可逆的に着脱可能に取り付け、コーム器具50を第2のトリマーヘッド40、40’に可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェース59を備える。コーム器具50が第1又は第2のトリマーヘッドに取り付けられたとき、コーム歯52の列は、第1の方向91に沿って延在する。第1の方向91に沿ったコーム歯52の位置は、以下に説明されるように、第1の方向91に沿った第1のトリマーヘッド30の固定刃31の第1の歯32の位置、及び第1の方向91に沿った第2のトリマーヘッド40、40’の固定刃41、41’の第2の歯42、42’の位置に依存し得る。例示のために、第1の方向91に沿ったコーム歯52の間隔は、以下に説明されるように、第1の方向91に沿った第1のトリマーヘッド30の固定刃31の第1の歯32の間隔、及び第1の方向91に沿った第2のトリマーヘッド40、40’の固定刃41、41’の第2の歯42、42’の間隔に依存し得る。
【0113】
コーム器具50は、デバイスの使用中に皮膚に当接するように動作可能な皮膚表面を画定し得る。コーム器具50は、コーム器具50が第1のトリマーヘッド30又は第2のトリマーヘッド40、40’に組み立てられたときに、第1の方向91に対して垂直に各々向けられる複数の隆起部55を備え得る。隆起部55は、第1の方向91に沿って互いにオフセットされている。複数の隆起部55に対する接線面は、皮膚当接面を画定することができる。
図4に最もよく見られるように、コーム歯52は、コーム歯52の自由端に延在しているJ字形部分56を有し得る。J字形部分56は、皮膚当接面から、コーム器具が取り付けられたトリマーヘッドの固定刃に向かって、少なくとも部分的にその周りに湾曲し得る。
【0114】
第1のトリマーヘッド30の固定刃31、第2のトリマーヘッド40、40’の固定刃41、41’、及びコーム歯52の列の特徴は、
図5~
図8を参照してより詳細に説明される。
【0115】
図5は、第1のトリマーヘッド30の固定刃31の部分平面図である。
図6は、第2のトリマーヘッド40の固定刃41の部分平面図である。
図7は、別の態様による、第2のトリマーヘッド40’の固定刃41’の部分平面図である。
図8は、コーム器具50の部分平面図である。
【0116】
図5に示されるように、第1のトリマーヘッド30の固定刃31は、第1の歯32の列を含む。第1の歯32の数は、
図5に示される数とは異なっていてもよい。例示のために、第1のトリマーヘッド30は、10個以上、12個以上、15個以上、又は17個以上の第1の歯32を有し得る。
【0117】
第1の歯32の各々は、中心長手方向軸35を有する。中心長手方向軸35は、可動刃37が当接する固定刃31の表面上に延在する軸として画定され得、中心長手方向軸35は、第1の方向91に対して垂直であり、第1の歯のうちの1つの先端33を通過する。異なる第1の歯32の中心長手方向軸35は、互いに平行であり得る。異なる第1の歯32の中心長手方向軸35は、共平面配置で延在し得る。
【0118】
第1の歯32の先端33は、平面図に見られるように、最外側の点(使用中は、毛髪切断キットから組み立てられた毛髪切断デバイスの移動方向に配置される)であってもよく、平面図の視認方向は、第1の方向91及び第1の歯32の中心長手方向軸35が延在している第2の方向92(本明細書ではy方向とも称される)に対して垂直に向けられている。
【0119】
第1の歯32は、等距離の様式で配置され得る。第1のピッチp1は、隣接する第1の歯32a、32b間の中心長手方向軸35間の距離として決定され得る。
【0120】
隣接する第1の歯32は、隙間34によってそれぞれ分離されている。隙間34の中央平面36は、第1の方向91に直交し、隙間34の両側に配置された隣接する歯32a、32bの中心長手方向軸35から等距離で離間された平面としてそれぞれ画定され得る。
【0121】
第1の固定刃31の各第1の歯32は、切断縁を有し得る。第1の可動刃37の歯は、別の切断縁を有し得る。第1のトリマーヘッド30は、第1の固定刃31の第1の歯32の切断縁と第1の可動刃37の歯の他の切断縁との間に配置された毛髪のはさみ切断のために動作可能であり得る。
【0122】
第1の固定刃31の各第1の歯32は、第1の方向に沿って測定された歯幅w
1を有し得る。各コーム歯は、コーム歯幅wを有し得る(
図8を参照してより詳細に説明される)。コーム歯幅wは、第1の歯の歯幅w
1よりも大きくてもよく、又は小さくてもよい。
【0123】
図6及び
図7に示されるように、第2のトリマーヘッド40、40’の固定刃41、41’は、第2の歯42、42’の列を含む。第2の歯42、42’の数は、
図6及び
図7に示される数とは異なっていてもよい。例示のために、第2のトリマーヘッド40、40’は、15個以上、17個以上、20個以上、又は25個以上の第2の歯42、42’を有し得る。
【0124】
第2の歯42、42’の各々は、中心長手方向軸45、45’を有する。中心長手方向軸45、45’は、可動刃47、47’が当接する固定刃41、41’の表面上に延在する軸として画定され得、中心長手方向軸45、45’は、第1の方向91に対して垂直であり、第2の歯のうちの1つの先端43、43’を通過する。異なる第2の歯42、42’の中心長手方向軸45、45’は、互いに平行であり得る。異なる第2の歯42、42’の中心長手方向軸45、45’は、共平面配置で延在し得る。
【0125】
第2の歯42、42’の先端43、43’は、平面図に見られるように、最外側の点(使用中は、毛髪切断キットから組み立てられた毛髪切断デバイスの移動方向に配置される)であってもよく、平面図の視認方向は、第1の方向91及び第2の歯42、42’の中心長手方向軸45、45’が延在している第2の方向92に対して垂直に向けられている。
【0126】
第2の歯42、42’は、等距離の様式で配置され得る。第2のピッチp2は、隣接する第2の歯42a、42b、又は42a’、42b’間の中心長手方向軸45、45’間の距離として決定され得る。
【0127】
隣接する第2の歯42、42’は、隙間44、44’によってそれぞれ分離されている。隙間44、44’の中央平面46、46’は、第1の方向91に直交し、隙間44、44’の両側に配置された隣接する第2の歯42a、42b、又は42a’、42b’の中心長手方向軸45、45’から等距離で離間された平面としてそれぞれ画定され得る。
【0128】
図11~
図14を参照してより詳細に説明されるように、第2のトリマーヘッド40及び第2のトリマーヘッド40’は、コーム器具50が組み立てられたときにそれと相互作用する方法に関して区別され得る。
【0129】
第2の固定刃41、41’の各第2の歯42、42’は、切断縁を有し得る。第2の可動刃47、47’の歯は、別の切断縁を有し得る。第2のトリマーヘッド40は、第2の固定刃41、41’の第2の歯42、42’の切断縁と第2の可動刃47、47’の歯の他の切断縁との間に配置された毛髪のはさみ切断のために動作可能であり得る。
【0130】
図8は、第1の方向91に対して垂直で、第2の方向91に対して垂直な視線方向で見られる、コーム器具50の平面図である。コーム器具50は、コーム歯52の列を含む。コーム歯52の数は、
図8に示される数とは異なっていてもよい。例示のために、コーム器具50は、5個以上、8個以上、又は10個以上のコーム歯52を有し得る。
【0131】
コーム歯52の各々は、中央平面55を有する。中央平面55は、第1の方向91に対して垂直に延在し、コーム歯のうちの1つの先端53を通過する平面として画定され得る。異なるコーム歯52の中央平面55は、互いに平行である。
【0132】
コーム歯52の先端53は、平面図に見られるように、最外側の点(使用中は、毛髪切断キットから組み立てられた毛髪切断デバイスの移動方向にある点に配置される)であってもよく、平面図の視認方向は、第1の方向91及び第2の方向92に対して垂直に向けられている。
【0133】
コーム歯52は、等距離の様式で配置され得る。第3のピッチp3は、隣接するコーム歯52a、52bの中央平面55間の距離として決定され得る。
【0134】
隣接するコーム歯52は、隙間54によってそれぞれ分離されている。隙間54の中央平面56は、第1の方向91に直交し、隙間54の両側に配置された隣接する歯52a、52bの中央平面55から等距離で離間された平面としてそれぞれ画定され得る。
【0135】
コーム歯52は、コーム歯幅wを有し得る。コーム歯幅wは、コーム歯52のJ字形部分56の反対側の隣接面に接している2つの接線面57間の距離であり得、2つの接線面57は、コーム歯幅wによって第1の方向91に沿って離間されている。
【0136】
図9~
図14を参照してより詳細に説明されるように、コーム器具50、第1のトリマーヘッド30、及び第2のトリマーヘッド40、40’は、コーム器具50の第3のピッチp
3が、第1のトリマーヘッド30の第1のピッチp
1及び第2のトリマーヘッド40、40’の第2のピッチp
2に(例えば、整数の倍数になる意味で)一致するような様式で構成されている。これにより、コーム器具と両方のトリマーヘッドの切断ユニットとの間の良好な整列を達成することができる。
【0137】
切断効率のために、コーム器具50、第1のトリマーヘッド30、及び第2のトリマーヘッド40、40’は、第3のピッチp3が第1の整数(Mとも称される)を掛けた第1のピッチp1に等しいような様式で構成されている。第3のピッチp3は、第1の整数とは異なる第2の整数(Nとも称される)を掛けた第2のピッチp1に等しい。
【0138】
同じコーム器具50を用いた動作に適応するために、第1のトリマーヘッド30、及び第2のトリマーヘッド40、40’は、第1のピッチと第2のピッチとの比、p1/p2が有理数であるような様式で構成されている。
【0139】
第1の整数を第2の整数で割った比M/Nは、0.3以上及び/又は3.0以下であり得る。第1の整数を第2の整数で割った比M/Nは、0.5以上及び/又は2.0以下であり得る。そのような構成により、コーム器具50が第1のトリマーヘッド30又は第2のトリマーヘッド40、40’と組み立てられるかどうかに関係なく、コーム器具50が毛髪を切断ユニットの刃に効率的に誘導することが可能になる。
【0140】
第1の整数及び第2の整数は、互いに1又は2だけ異なり得る。すなわち、第1の整数と第2の整数との間の差|M-N|の係数は、1又は2であり得る。
【0141】
第1の整数及び第2の整数は、2以上であり得る。第1の整数及び第2の整数は、5以下であり得る。これらの乗数的因子は、効率に関して利点を提供する。
【0142】
限定ではなく例示では、第1の整数は2に等しくてもよく、第2の整数は3に等しくてもよい。この場合、コーム歯52は、コーム器具50が第1のトリマーヘッド30と組み立てられたときに、第1の固定刃31のすべての第2の歯32と整列され得る。コーム歯52は、コーム器具50が第2のトリマーヘッド40と組み立てられたときに、第2の固定刃41のすべての第3の歯42と整列され得る。コーム歯52は、コーム器具50が第2のトリマーヘッド40’と組み立てられたときに、固定刃41’のすべての第3の歯間の隙間44’と整列され得る。
【0143】
コーム器具50とトリマーヘッドとの相互作用は、
図9~
図14を参照してより詳細に説明される。
図9は、分解された状態の第1のトリマーヘッド30及びコーム器具50の平面図であり、第1のトリマーヘッド30から第1の方向91に対して垂直にオフセットされたコーム器具50を示す。
図10は、組み立てられた状態の第1のトリマーヘッド30及びコーム器具50の平面図である。
図11は、分解された状態の第2のトリマーヘッド40’及びコーム器具50の平面図であり、第2のトリマーヘッド40’から第1の方向91に対して垂直にオフセットされたコーム器具50を示す。
図12は、組み立てられた状態の第2のトリマーヘッド40’及びコーム器具50の平面図である。
図13は、
図12の組み立てられた状態の、第2のトリマーヘッド40’の第2の歯42’及びコーム器具50のコーム歯52の拡大部分平面図である。
図14は、組み立てられた状態の第2のトリマーヘッド40及びコーム器具50の平面図である。
【0144】
図9及び
図10は、第1のトリマーヘッド30及びコーム器具50を示す。第3のピッチp
3は、第1のピッチp
1に第1の整数を掛けたものに等しい。第1の整数は、2以上であり得る。第1の整数は、5以下であり得る。
【0145】
コーム器具50は、第1のトリマーヘッド30がハンドル20に取り付けられ、コーム器具50が第1のトリマーヘッド30に取り付けられたときに、コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、関連する第1の歯32に重なるように構成され得る。第1の歯32のうちの少なくともいくつかは、コーム歯52のうちのいずれとも重ならない場合がある。
【0146】
コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面55は、関連する第1の歯32の中心長手方向軸35と整列され得る。コーム歯52のうちのいずれとも重なっていない他の第1の歯32の中心長手方向軸は、コーム歯52のすべての中央平面から離間され得る。
図9及び
図10に示されるように、すべてのコーム歯52の中央平面55は、関連する第1の歯32の中心長手方向軸35と整列され得るが、他の構成が使用されてもよい。
【0147】
コーム器具50が第1のトリマーヘッド30に取り付けられたときに、第1の歯32間の第1の隙間34のうちのいくつか、大部分、又はすべては、コーム歯52のいずれとも重ならないか、又は部分的にのみ重なる。
【0148】
そのような構成により、コーム器具50は、はさみ切断のために、毛髪を固定刃及び可動刃31、37に向かって効率的に誘導することができる。
【0149】
図11及び
図12は、第2のトリマーヘッド40’及びコーム器具50を示す。第3のピッチp
3は、第2のピッチp
2に第2の整数を掛けたものに等しい。第2の整数は、2以上であり得る。第2の整数は、5以下であり得る。
【0150】
コーム器具50は、コーム器具が第2のトリマーヘッド40’に取り付けられたときに、コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する第2の歯42’の間の関連する第2の隙間44’に重なるように構成され得る。コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべては、第1の方向91及び第2の歯42’の中心長手方向軸35’に垂直である視認方向(すなわち、
図11及び
図12の視認方向)で見たときに、関連する第2の隙間44’と重なる関係で配置され得る。
【0151】
コーム器具50は、コーム器具50が第2のトリマーヘッド40’に取り付けられたときに、
図12に示されるように、第2の隙間44’のうちの少なくともいくつかが、コーム歯52のいずれとも重ならないように構成され得る。
【0152】
コーム器具50は、コーム歯52が、L番目の第2の隙間ごとに重なるように構成され得、Lは、2、3、又は4以上である正の整数である。Lは、5以下であり得る。
【0153】
図11及び
図12の構成では、コーム器具50が第2のトリマーヘッド40’に取り付けられたときに、コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面55が、第2の隙間44’の中央平面55と整列される(例えば、一致する)。
【0154】
図11及び
図12の構成は、隙間44’のうちのいくつかへの毛髪の供給を低減又は本質的に遮断するが、コーム歯52は、隙間44’の大部分を遮断しないように配置されている。意外にも、コーム歯52が、コーム歯52が重なる隙間44’のうちのいくつかへの毛髪の供給を低減又は本質的に遮断しても、
図11及び
図12の構成を使用して効率的な供給が達成される。
【0155】
図13は、隣接する第2の歯42a’及び42b’、並びに隣接する第2の歯42a’と42b’との間の隙間44’に重なるコーム歯52の拡大平面図である。コーム歯42は、(
図13に示されるように)第1の方向91及び第2の方向92に垂直な平面図において、それらの間に隙間44’の範囲を定める隣接する第2の歯42a’及び42b’の側面71、74と少なくとも部分的に重なる関係で延在するように寸法決めされ得る。コーム歯42は、(
図13に示されるように)第1の方向91及び第2の方向92に垂直な平面図において、隙間44’の範囲を定める側面71、74の反対側に配置された隣接する第2の歯42a’及び42b’の側面72、73まで、又はそれを越えて延在しないように寸法決めされ得る。そのような構成は、コーム歯52によって覆われている第2の隙間44’に隣接する第2の隙間が、毛髪を受容するために完全に又は実質的に妨げられないままであることを確実にする。
【0156】
図11~
図13を参照して説明された構成は、第2のトリマーヘッド40’のより小さいピッチp
2を実装するための需要が少ない。コーム歯52を第2の歯42’と整列させる必要はないが、コーム歯の中央平面55は、好ましくは、隙間44’の中心領域上又はそれに沿って位置づけられるべきである。コーム歯52は、固定切断刃41’の第2の歯42’の幅よりも広い幅wを有するように製造することができ、一方で、第2の隙間44’の大部分は、コーム歯52によって妨げられないままであることを確実にする。
【0157】
図14は、第2のトリマーヘッド40及びコーム器具50を示す。第3のピッチp
3は、第2のピッチp
2に第2の整数を掛けたものに等しい。第2の整数は、2以上であり得る。第2の整数は、5以下であり得る。
【0158】
コーム器具50は、コーム器具50が第2のトリマーヘッド40に取り付けられたときに、コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、関連する第2の歯42と整列されるように構成され得る。コーム歯52のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面55は、関連する第2の歯42の中心長手方向軸45と整列され得る。
【0159】
図14の構成では、コーム歯52は、隙間44が完全に覆われないように、第2の歯42のサブセットと整列されている。これは、第2のトリマーヘッド40の切断ユニットに向かう毛髪の効率的な供給を助ける。
【0160】
図5~
図14を参照して説明されるように、効率的な切断は、コーム歯の第3のピッチp
3が、コーム器具50とともに使用される刃歯の第1及び/又は第2のピッチp
2、p
3の整数倍であるときに達成される。小さな整数倍及び同等の狭いコーム歯52の場合、例えば、コーム歯52が固定刃の歯32、42に部分的又は完全に重なる重なり配置で、コーム歯52と固定刃の歯32、42とを互いに整列させて位置決めすることが好適であり得る。より大きな整数倍及び同等の広いコーム歯52の場合、隣接する刃歯42’間の隙間44’とコーム歯52を整列させて位置決めすることが好適であり得る。
【0161】
異なるトリマーヘッド30、40、40’を1つ、2つ、又はそれ以上のコーム器具50とともに使用することを可能にするために、コーム器具50が異なるトリマーヘッド30、40、40’上で効率的に機能するときに、特に効率的な毛髪切断キットが達成される。したがって、コーム器具50の(又は提供される場合、いくつかのコーム器具の)第3のピッチp3は、1つのトリマーヘッド30の第1のピッチp1の整数倍、及び別のトリマーヘッド40、40’の第2のピッチp2の別の整数倍の両方である。様々なトリマーヘッドとのコーム器具の良好な適合性が、それによって達成される。異なるトリマーヘッドとの適合性は、幾何学的嵌合に関してだけでなく、毛髪切断効率及び皮膚感度に関しても達成される。
【0162】
毛髪切断キット10では、少なくとも1つのコーム器具(又は任意選択的により多くのコーム器具)を、いくつかの異なるトリマーヘッド上で効率的に使用することができる。同じコーム器具を、皮膚感度及び切断効率を損なうことなく、異なるトリマーヘッドに使用することができるため、異なるトリマーヘッドのうちの1つのみに各々調整される異なるコーム器具を供給する必要はない。
【0163】
トリマーヘッド30、40、40’の可動刃は、様々な方法で駆動され得る。
図15は、ハンドル20の概略ブロック図である。ハンドル20は、充電式電池23及びモータ24が収容される外側シェルを有し得る。モータ24の出力シャフト25は、動作中に回転させられる。駆動要素26は、出力シャフト25と一体的に形成され得るか、又はそれに取り付けられ得る。駆動要素26は、ハンドルと係合されたトリマーヘッドの被駆動要素61、62と係合することができる。
【0164】
毛髪切断キット及びその構成要素が図面を参照して説明されてきたが、修正及び変更を実装することができる。例示のために、
図11~
図13を参照して説明されたように、刃歯の間の隙間と整列されたコーム歯を有するコーム器具を提供することは、コーム器具が単一のトリマーヘッドと関連してのみ使用されるときでも、製造公差及びクリアランスに対する堅牢性などの様々な利点を提供する。
【0165】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
<<その他の実施形態>>
本開示は、以下に代表される構成を含むものである。
(構成1)
毛髪切断キット(10)であって、
ハンドル(20)と、
前記ハンドル(20)に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成された第1のトリマーヘッド(30)であって、少なくとも1列の第1の歯(32)を含む少なくとも1つの第1の固定刃(31)を備え、前記少なくとも1列の第1の歯(32)が、第1の方向(91)に延在し、前記少なくとも1列の第1の歯(32)の隣接する第1の歯(32)が、第1の隙間(34)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離され、前記第1の歯(32)の中心長手方向軸(35)が、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、隣接する第1の歯(32a、32b)の前記中心長手方向軸(35)は、第1のピッチ(p
1
)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに離間されている、第1のトリマーヘッド(30)と、
前記ハンドル(20)に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成された第2のトリマーヘッド(40、40’)であって、少なくとも1列の第2の歯(42、42’)を含む少なくとも1つの第2の固定刃(41、41’)を備え、前記少なくとも1列の第2の歯(42、42’)が、前記第1の方向(91)に延在し、前記少なくとも1列の第2の歯(42、42’)の隣接する第2の歯(42、42’)が、第2の隙間(44、44’)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離され、前記第2の歯(42、42’)の中心長手方向軸(45、45’)が、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、隣接する第2の歯(42a、42b)の前記中心長手方向軸(45、45’)は、第2のピッチ(p
2
)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに離間されている、第2のトリマーヘッド(40、40’)と、
コーム器具(50)であって、少なくとも1列のコーム歯(52)、及び前記コーム器具(50)を前記第1のトリマーヘッド(30)に可逆的に着脱可能に取り付け、前記コーム器具(50)を前記第2のトリマーヘッド(40、40’)に可逆的に着脱可能に取り付けるように動作可能な機械的インターフェース(59)を含む、コーム器具(50)と、を備え、
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第1のトリマーヘッド(30)又は前記第2のトリマーヘッド(40、40’)に取り付けられたときに、前記少なくとも1列のコーム歯(52)が前記第1の方向(91)に延在し、前記少なくとも1列のコーム歯(52)の隣接するコーム歯(52)が、コーム歯の隙間(54)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離され、前記コーム歯(52)の中央平面(55)は、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、隣接するコーム歯(52a、52)の前記中央平面(55)は、第3のピッチ(p
3
)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに離間されるように構成されており、
前記第3のピッチ(p
3
)が、前記第1のピッチ(p
1
)に第1の整数を掛けたものに等しく、前記第3のピッチ(p
3
)が、前記第2のピッチ(p
2
)に、前記第1の整数とは異なる第2の整数を掛けたものに等しい、毛髪切断キット(10)。
(構成2)
前記第1の整数を前記第2の整数で割った比が、0.5以上であり、かつ/又は前記第1の整数を前記第2の整数で割った前記比が、2.0以下である、構成1に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成3)
前記第1の整数及び前記第2の整数が、互いに1又は2だけ異なる、構成1又は構成2に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成4)
前記第1の整数及び前記第2の整数が、2以上である、構成1~3のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成5)
前記第2のピッチ(p
2
)が、前記第1のピッチ(p
1
)よりも小さい、構成1~4のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成6)
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第2のトリマーヘッド(40’)に取り付けられたときに、前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する第2の歯(42’)の間の関連する第2の隙間(44’)に重なるように構成されている、構成1~5のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成7)
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第2のトリマーヘッド(40’)に取り付けられたときに、前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、又はすべての前記中央平面(55)が、前記第2の隙間(44)の中央平面(46’)と整列されるように構成されており、前記第2の隙間(44)の前記中央平面(46’)が、前記第1の方向(91)に対して垂直である、構成1~6のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成8)
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が前記第2のトリマーヘッド(40)に取り付けられたときに、
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべてが、関連する第2の歯(42)と整列され、かつ/又は
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべての前記中央平面(55)が、関連する第2の歯(42)の前記中心長手方向軸(45)と整列されるように構成されている、構成1~5のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成9)
前記コーム器具(50)が、前記第1のトリマーヘッド(30)が前記ハンドル(20)に取り付けられ、前記コーム器具(50)が前記第1のトリマーヘッド(30)に取り付けられたときに、
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべてが、関連する第1の歯(32)に重なり、かつ/又は
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、若しくはすべての前記中央平面(55)が、関連する第1の歯(32)の前記中心長手方向軸(35)と整列されるように構成されている、構成1~8のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成10)
各コーム歯(52)が、J字形部分(56)を有し、任意選択的に、前記J字形部分(56)が、前記第1のピッチ(p
1
)及び/又は前記第2のピッチ(p
2
)よりも小さい前記第1の方向(91)に沿って測定された幅(w)を有する、構成1~9のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成11)
前記第1のトリマーヘッド(30)が、前記第1の固定刃(31)に対する往復運動のために配置された第1の可動刃(37)を備え、前記第2のトリマーヘッド(40、40’)が、前記第2の固定刃(41、41’)に対する往復運動のために配置された第2の可動刃(47)を備える、構成1~10のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成12)
前記コーム器具(50)の前記機械的インターフェースが、前記第1のトリマーヘッド(30)及び前記第2のトリマーヘッド(40、40’)の係合構造(39、49)と可逆的に着脱可能に係合するように動作可能な係合構造(59)を備える、構成1~11のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成13)
毛髪切断キット(10)であって、
ハンドル(20)と、
前記ハンドル(20)に取り付けられた、又は着脱可能に取り付け可能なトリマーヘッド(40’)であって、少なくとも1列の刃歯(42’)を含む少なくとも1つの固定刃(41’)を備え、前記少なくとも1列の刃歯(42’)が、第1の方向(91)に沿って延在し、前記刃歯(42’)が、前記第1の方向に対して垂直な中心長手方向軸(45’)を有し、隣接する刃歯(42’)は、隙間(44’)によって前記第1の方向(91)に沿って互いに分離されている、トリマーヘッド(40’)と、
少なくとも1列のコーム歯(52)を備えるコーム器具(50)であって、前記トリマーヘッド(40)又は前記ハンドル(20)に可逆的に着脱可能に取り付けられるように構成され、前記コーム器具(50)が取り付けられたときに、前記少なくとも1列のコーム歯(52)が前記第1の方向(91)に延在し、隣接するコーム歯(52)がコーム歯の隙間(54)によって分離され、前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、又はすべてが、隣接する刃歯(42)の間の前記隙間(44)のうちの少なくともいくつかの少なくとも一部に重なるように構成されている、コーム器具(50)と、を備える、毛髪切断キット(10)。
(構成14)
前記コーム器具(50)が、前記コーム器具(50)が取り付けられたときに、
前記コーム歯(52)のうちのいくつか、大部分、又はすべての中央平面が、隣接する刃歯(42’)の間の前記隙間(44’)のうちの少なくともいくつかの中央平面と整列され、前記コーム歯(52’)の前記中央平面及び前記隙間(44’)の前記中央平面が、前記第1の方向(91)に対して垂直であり、かつ/又は
前記コーム歯(52)が、隣接する刃歯(42)の間の前記隙間(44)の一部分と重ならない関係に配置されるように構成されている、構成13に記載の毛髪切断キット(10)。
(構成15)
前記ハンドル(20)が、モータシャフト(25)、及び前記モータシャフト(25)に結合されたか、又はそれと一体化された駆動要素(26)を有する電気モータ(24)を備え、前記駆動要素(26)が、被駆動要素(61、62)を駆動して可動刃(37、47)を駆動するように動作可能であり、任意選択的に、前記ハンドル(20)が、充電式電池(23)を備える、構成1~14のいずれか一項に記載の毛髪切断キット(10)。