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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】TWSヘッドフォンに対する2ポゴピン
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20241016BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20241016BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241016BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20241016BHJP
【FI】
H04R1/10 104Z
G01R19/00 B
H02J7/00 301B
H02J7/00 301C
H02J7/02 B
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022570131
(86)(22)【出願日】2020-06-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-09
(86)【国際出願番号】 CN2020093718
(87)【国際公開番号】W WO2021243509
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2023-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】592051453
【氏名又は名称】ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】リャン, ティエイー
(72)【発明者】
【氏名】ハン, デイム
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ, ビン
【審査官】川▲崎▼ 博章
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109756808(CN,A)
【文献】特開2020-039243(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/10
G01R 19/00
H02J 7/00
H02J 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンであって、
充電ケースであって、
第1のピン及び第2のピンと、
バッテリ電圧を提供するバッテリと、
前記第1のピンに対して出力電圧を提供する充電ケース充電ICであって、前記充電ケース充電ICは、第3のトランジスタ及び第1のレジスタを更に含み、前記第1のレジスタ及び前記第3のトランジスタは、前記第1のピンと前記第2のピンとの間で直列に接続される、前記充電ケース充電ICと、
を含む、前記充電ケースと、
少なくとも1つのイヤフォンであって、
第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンと、
前記第1の対抗ピン上での前記出力電圧の存在を検出する電圧検出ICと、
前記第1のピン上でadd電圧の存在を検出するadd電圧検出ICと、
を含む、前記少なくとも1つのイヤフォンと、
を備えた、前記TWSヘッドフォン。
【請求項2】
前記add電圧検出ICは、第4のトランジスタを含み、前記第4のトランジスタのソース電極は、正の供給電力電圧が提供され、前記第4のトランジスタのゲート電極は、第2のレジスタによって前記ソース電極から絶縁され、反転防止ダイオードを介して前記第1の対抗ピンに接続され、前記第4のトランジスタのドレイン電極は、第3のレジスタに接続され、前記第3のレジスタは、アースに接続される、請求項1に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項3】
前記第4のトランジスタの前記ドレイン電極は、第1のGPIOをリードアウトし、前記電圧検出ICは、第2のGPIOを更にリードアウトし、前記第1のGPIO及び前記第2のGPIOは共に、前記イヤフォン及び前記バッテリ電圧の状態を示す、請求項に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項4】
前記イヤフォンの前記状態は、充電ケースの中にあること及び充電ケースの外にあることを含む、請求項に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項5】
前記バッテリ電圧の前記状態は、通常電圧及び不足電圧を含む、請求項に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項6】
前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンである、請求項1に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項7】
前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンである、請求項1に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項8】
前記少なくとも1つのイヤフォンは、前記第1のピンを前記第1の対抗ピンに取り付け、前記第2のピンを前記第2の対抗ピンに取り付けることによって、前記充電ケース内で接合することができる、請求項3または4に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項9】
前記充電ケース充電ICは、レジスタを更に含み、前記第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、請求項1に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項10】
前記充電ケースは、レジスタを有するマイクロコントローラユニットを更に含み、前記第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、請求項1に記載のTWSヘッドフォン。
【請求項11】
2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンのための方法であって、以下のステップ、
前記2ポゴピンコネクタを介して前記TWSヘッドフォンの充電ケースの中に前記TWSヘッドフォンの少なくとも1つのイヤフォンを取り付けることと、
前記イヤフォン内の電圧検出ICを介して、前記イヤフォンの第1の対抗ピン上で前記充電ケースの充電ケース充電ICによって提供される出力電圧を検出することと、
前記イヤフォン内のadd電圧検出ICを介して、前記充電ケースの第1のピン上でadd電圧を検出することと、を備え、
前記充電ケース充電ICは、前記充電ケースの前記第1のピンと第2のピンとの間で直列に接続された第1のレジスタ及び第3のトランジスタを更に含み、
前記充電ケースは、バッテリ電圧を提供するバッテリを含み、前記方法の前記ステップは、前記検出された出力電圧及び前記検出されたadd電圧によって前記イヤフォン及び前記バッテリ電圧の状態を判定することを更に含む、
前記方法。
【請求項12】
前記add電圧検出ICは、第4のトランジスタを含み、前記第4のトランジスタのソース電極は、正の供給電力電圧が提供され、前記第4のトランジスタのゲート電極は、第2のレジスタによって前記ソース電極から絶縁され、反転防止ダイオードを介して前記第1の対抗ピンに接続され、前記第4のトランジスタのドレイン電極は、第3のレジスタに接続され、前記第3のレジスタは、アースに接続される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第4のトランジスタの前記ドレイン電極は、第1のGPIOをリードアウトし、前記電圧検出ICは、第2のGPIOを更にリードアウトし、前記第1のGPIO及び前記第2のGPIOは共に、前記イヤフォン及び前記バッテリ電圧の状態を示す、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記イヤフォンの前記状態は、充電ケースの中にあること及び充電ケースの外にあることを含む、請求項12に記載の方法
【請求項15】
前記バッテリ電圧の前記状態は、通常電圧及び不足電圧を含む、請求項12に記載の方法
【請求項16】
前記イヤフォンは、第2の対抗ピンを備え、前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンである、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記イヤフォンは、第2の対抗ピンを備え、前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンである、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記イヤフォンは、第2の対抗ピンを備え、前記少なくとも1つのイヤフォンは、前記第1のピンを前記第1の対抗ピンに取り付け、前記第2のピンを前記第2の対抗ピンに取り付けることによって、前記充電ケース内で接合することができる、請求項13または14に記載の方法。
【請求項19】
前記充電ケース充電ICは、レジスタを更に含み、前記第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記充電ケースは、レジスタを有するマイクロコントローラユニットを更に含み、前記第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、TWSヘッドフォン技術に関する。より具体的に、本発明は、2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォン並びにバッテリ及びイヤフォンの状態を検出するその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレスヘッドフォンにおける最新の傾向は、それらの特定の充電ケース内で充電される1つまたは2つの独立したイヤフォンを含む、完全ワイヤレスステレオシステム(TWS)である。充電ケースは、典型的にはポゴピンコネクタを通じて充電するための電力をイヤフォンに供給することができる。TWSヘッドフォンは、有線接続を必要とせず、ワイヤを通じて接続する方式を完全に放棄し、片耳装着及び両耳装着を実現する。2つの左側及び右側イヤフォンのペアは、ワイヤレス接続を通じてステレオシステムを形成し、よって、音声再生、通話、及び装着経験のすべてが改善される。したがって、TWSヘッドフォンは、ますますポピュラーになり、一般ユーザによって受け入れられている。
【0003】
最新のTWS市場では、2ポゴピンコネクタ及び3ポゴピンコネクタなど、異なるタイプのポゴピンコネクタが存在する。TWSヘッドフォンに対する慣習的な2ポゴピンコネクタは、充電ケースのバッテリが消耗したケースでは、充電ケースから取り出されまたは充電ケースの中に入れるときにそのイヤフォンを自動でパワーオンまたはパワーオフすることができないという点で制約を有し、それは、余計な電力消費及びユーザ経験の低下につながることがある。言及された機能は、TWSヘッドフォンに対する3ポゴピン設計を使用して達成されることがあるが、それは、非審美的であり、その余計なポゴピンは、Bluetooth(登録商標)チップセットなどに接続することを必要とし、ESDリスク及び充電INT問題を生じさせる。
【0004】
したがって、充電ケースの電力が消耗したときに自動でパワーオンまたはパワーオフすることができる、そのイヤフォンを有する2ポゴピンヘッドフォンを設計する必要性が存在することがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンを提供することによって欠点のいくつかを克服する。
【0006】
本明細書で提供されるTWSヘッドフォンは、充電ケース及び少なくとも1つのイヤフォンを含み、通常は、イヤフォンのペアを含む。イヤフォンは、2ポゴピンコネクタを接合することによって、充電ケースに取り付けられてもよい。
【0007】
TWSヘッドフォンの充電ケースは、第1のピン及び第2のピンと、バッテリ電圧を提供するバッテリと、出力電圧を提供する充電ケース充電ICと、を含む。充電ケース充電ICは、第1のレジスタ及び第3のトランジスタを更に含み、第1のレジスタ及び第3のトランジスタは、第1のピンと第2のピンとの間で直列に接続される。
【0008】
TWSヘッドフォンのイヤフォンは、第1のピン及び第2のピンそれぞれの対抗ピンである、第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンを含む。第1のピン及び第1の対抗ピンと共に、第2のピン及び第2の対抗ピンは、2ポゴピンコネクタが接合するときに相互に取り付けられてもよい。イヤフォンは、イヤフォンが充電ケースの中にあるとき、第1のピン上で出力電圧を検出する電圧検出ICと、第1の対抗ピン上でadd電圧を検出するadd電圧検出ICと、を更に含む。特に、add電圧検出ICは、第4のトランジスタを含み、そのソース電極は、正の供給電力電圧が提供され、そのゲート電極は、第2のレジスタによってそのソース電極から絶縁され、反転防止ダイオードを介して第1の対抗ピンに接続され、そのドレイン電極は、第3のレジスタに接続され、次いで、第3のレジスタは、アースに接続される。
【0009】
2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンを使用する方法も本明細書で提供される。方法は、以下のステップ、2ポゴピンコネクタを介してTWSヘッドフォンの充電ケースの中にTWSヘッドフォンのイヤフォンを取り付けることと、イヤフォン内の電圧検出ICを介して、充電ケースの第1のピン上で充電ケースの充電ケース充電ICによって提供される出力電圧を検出することと、イヤフォン内のadd電圧検出ICを介して、イヤフォンの第1の対抗ピン上でadd電圧を検出することと、を含む。
【0010】
第1のピン及び第2のピンは、2ポゴピンコネクタの1つの側を形成し、第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンは、2ポゴピンコネクタの対抗する側を形成する。イヤフォンが充電ケース内で取り付けているとき、第1のピンは、第1の対抗ピンに接続され、第2のピンは、第2の対抗ピンに接続される。
【0011】
したがって、本発明において提供されるようなTWSヘッドフォンのイヤフォンは、1つの2ポゴピンコネクタのみを使用して出力電圧及びadd電圧を検出することによって、バッテリ電力状態及び充電ケースの中または外のイヤフォンを判定することができ、したがって、イヤフォンを自動でパワーオンまたはパワーオフすることができる。
本明細書は、例えば、以下も提供する。
(項目1)
2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンであって、
充電ケースであって、
第1のピン及び第2のピンと、
バッテリ電圧を提供するバッテリと、
前記第1のピンに対して出力電圧を提供する充電ケース充電ICであって、前記充電ケース充電ICは、第3のトランジスタ及び第1のレジスタを更に含み、前記第1のレジスタ及び前記第3のトランジスタは、前記第1のピンと前記第2のピンとの間で直列に接続される、前記充電ケース充電ICと、
を含む、前記充電ケースと、
少なくとも1つのイヤフォンであって、
第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンと、
前記第1の対抗ピン上での前記出力電圧の存在を検出する電圧検出ICと、
前記第1のピン上でadd電圧の存在を検出するadd電圧検出ICと、
を含む、前記少なくとも1つのイヤフォンと、
を備えた、前記TWSヘッドフォン。
(項目2)
前記add電圧検出ICは、第4のトランジスタを含み、前記第4のトランジスタのソース電極は、正の供給電力電圧が提供され、前記第4のトランジスタのゲート電極は、第2のレジスタによってそのソース電極から絶縁され、反転防止ダイオードを介して前記第1の対抗ピンに接続され、前記第4のトランジスタのドレイン電極は、第3のレジスタに接続され、前記第3のレジスタは、アースに接続される、項目1に記載のTWSヘッドフォン。
(項目3)
前記第4のトランジスタの前記ドレイン電極は、第1のGPIOをリードアウトし、前記電圧検出ICは、第2のGPIOを更にリードアウトし、前記第1のGPIO及び前記第2のGPIOは共に、前記イヤフォン及び前記バッテリ電圧の状態を示す、項目1に記載のTWSヘッドフォン。
(項目4)
前記イヤフォンの前記状態は、充電ケースの中にあること及び充電ケースの外にあることを含む、項目2に記載のTWSヘッドフォン。
(項目5)
前記バッテリ電圧の前記状態は、通常電圧及び不足電圧を含む、項目2に記載のTWSヘッドフォン。
(項目6)
前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンである、項目1に記載のTWSヘッドフォン。
(項目7)
前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンである、項目1に記載のTWSヘッドフォン。
(項目8)
前記少なくとも1つのイヤフォンは、前記第1のピンを前記第1の対抗ピンに取り付け、前記第2のピンを前記第2の対抗ピンに取り付けることによって、前記充電ケース内で接合することができる、項目3または4に記載のTWSヘッドフォン。
(項目9)
前記充電ケース充電ICは、レジスタを更に含み、前記第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、項目1に記載のTWSヘッドフォン。
(項目10)
前記充電ケースは、レジスタを有するマイクロコントローラユニットを更に含み、第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、項目1に記載のTWSヘッドフォン。
(項目11)
2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンのための方法であって、以下のステップ、
前記2ポゴピンコネクタを介して前記TWSヘッドフォンの充電ケースの中に前記TWSヘッドフォンの少なくとも1つのイヤフォンを取り付けることと、
前記イヤフォン内の電圧検出ICを介して、前記イヤフォンの第1の対抗ピン上で前記充電ケースの充電ケース充電ICによって提供される出力電圧を検出することと、
前記イヤフォン内のadd電圧検出ICを介して、前記充電ケースの第1のピン上でadd電圧を検出することと、を備え、
前記充電ケース充電ICは、前記充電ケースの前記第1のピンと第2のピンとの間で直列に接続された第1のレジスタ及び第3のトランジスタを更に含み、
前記充電ケースは、バッテリ電圧を提供するバッテリを含み、前記方法の前記ステップは、前記検出された出力電圧及び前記検出されたadd電圧によって前記イヤフォン及び前記バッテリ電圧の状態を判定することを更に含む、
前記方法。
(項目12)
前記add電圧検出ICは、第4のトランジスタを含み、前記第4のトランジスタのソース電極は、正の供給電力電圧が提供され、前記第4のトランジスタのゲート電極は、第2のレジスタによってそのソース電極から絶縁され、反転防止ダイオードを介して前記第1の対抗ピンに接続され、前記第4のトランジスタのドレイン電極は、第3のレジスタに接続され、前記第3のレジスタは、アースに接続される、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記第4のトランジスタの前記ドレイン電極は、第1のGPIOをリードアウトし、前記電圧検出ICは、第2のGPIOを更にリードアウトし、前記第1のGPIO及び前記第2のGPIOは共に、前記イヤフォン及び前記バッテリ電圧の状態を示す、項目11に記載の方法。
(項目14)
前記イヤフォンの前記状態は、充電ケースの中にあること及び充電ケースの外にあることを含む、項目12に記載のTWSヘッドフォン。
(項目15)
前記バッテリ電圧の前記状態は、通常電圧及び不足電圧を含む、項目12に記載のTWSヘッドフォン。
(項目16)
前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンである、項目11に記載の方法。
(項目17)
前記第1のピン及び前記第2のピンは、前記2ポゴピンコネクタの雌ピンであり、前記第1の対抗ピン及び前記第2の対抗ピンは、前記2ポゴピンコネクタの雄ピンである、項目11に記載の方法。
(項目18)
前記少なくとも1つのイヤフォンは、前記第1のピンを前記第1の対抗ピンに取り付け、前記第2のピンを前記第2の対抗ピンに取り付けることによって、前記充電ケース内で接合することができる、項目13または14に記載の方法。
(項目19)
前記充電ケース充電ICは、レジスタを更に含み、前記第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、項目11に記載の方法。
(項目20)
前記充電ケースは、レジスタを有するマイクロコントローラユニットを更に含み、第3のトランジスタは、前記レジスタによってオンまたはオフに設定することができる、項目11に記載の方法。
【0012】
添付図面を参照して、非限定的な実施形態の以下の説明を読むことから、本発明をより良好に理解することができる。図面では、同一の参照符号は、対応する部分を指定する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に従った、TWSヘッドフォンの充電ケース充電ICを例示する概略回路図である。
図2】本発明に従った、TWSヘッドフォンのイヤフォンを例示する概略回路図である。
図3】本発明に従った、充電するために相互に接続するときの図1の充電ケース充電IC及び図2のイヤフォンを例示する概略回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態の詳細の説明が以下で開示されるが、開示される実施形態は、様々な形式及び代替的な形式において具体化することができる発明の例示であるにすぎないことを理解されよう。図は必ずしも縮尺通りではなく、一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小限に抑えられる場合がある。したがって、本明細書に開示される具体的な構造上の、そして機能上の詳細は、限定的と解釈されるべきではなく、本発明を様々に利用するために単に当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0015】
図1を参照すると、本発明に従った、TWSヘッドフォンの充電ケース充電ICの概略回路図が示される。充電ケース内に配列されたバッテリは、バッテリ電圧VBATを提供するための充電ケース充電ICに接続される。3V~4.2Vなど、電圧VBAT>3Vを供給するバッテリは、充電のために充電ケースの出力に通常時に電力を供給することができる。このケースでは、例えば、5Vのシステム電圧VSYSを生成するために、ブースタ回路(図示せず)などを通じて、提供されたバッテリ電圧VBATが増大することができる。次いで、システム電圧VSYS=5Vは、反転防止保護スイッチを最初に通ってもよく、次いで、充電ケース充電ICの電力出力に供給されてもよい。反転防止保護スイッチは、充電ケース充電ICのポイントCとポイントDとの間に逆接続された第1のトランジスタQ1及び第2のトランジスタQ2により形成される。第1のトランジスタQ1及び第2のトランジスタQ2は両方、PMOSトランジスタである。充電ケース充電ICの電力出力は、ポイントCからリードアウトされた第1のピン及びポイントDからリードアウトされた第2のピンを有する2ポゴピンコネクタの1つの側である形式にあり、ポイントDは、GNDである。したがって、充電ケースバッテリが通常時に電力を供給するとき、第1のピン上の出力電圧VOUTは、5V、すなわち、VOUT=5Vである。第2のピンは、GNDである。
【0016】
充電ケース充電ICの電力出力について、第1のレジスタR1及び第3のトランジスタQ3は、図1に示されるように、ポイントCとポイントDとの間に直列に接続される。第3のトランジスタQ3は、例えば、NMOSトランジスタであってもよい。そのドレイン電極は、第1のプルアップレジスタR1に接続され、そのソース電極は、GNDである。第3のトランジスタQ3と共に、第1のトランジスタQ1及び第2のトランジスタQ2は、充電ケース充電IC内、または充電ケース内に配列されたマイクロコントローラユニット(MCU、図示せず)内などのレジスタによって制御されてもよい。このようにして、充電ケースが低電力モードにあり、すなわち、バッテリ電圧VBATが、例えば、3Vよりも低いケースでは、VBATが2.8V~3Vである場合、第3のトランジスタQ3は、レジスタによってオンまたはオフに設定されてもよい。実施例の形では、レジスタが0に設定される場合、第3のトランジスタQ3はオフであり、レジスタが1に設定される場合、第3のトランジスタQ3は次いでオンである。一方、バッテリ電力が消耗される、すなわち、VBAT<2.8Vである場合、バッテリ保護ICは、バッテリ電圧を0Vに無効化する。この時、第1のポゴピンにおいて、例えば、0.5Vよりも大きいadd電圧が存在する場合、第3のトランジスタQ3はオンであり、第1のポゴピンは、充電ケース内で取り付けられた外部イヤフォンからであってもよい。出力インピーダンスRoutはここで、第1のレジスタR1と等価である。
【0017】
図2を参照すると、本発明に従った、TWSヘッドフォンのイヤフォンの概略回路図が示される。イヤフォンは、第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンを有する2ポゴピンコネクタの側が対抗する形式にある電力入力を含む。ポイントBからリードアウトする第1の対抗ピンは、バス電圧VBUSを有し、ポイントEにおいてリードアウトする第2の対抗ピンは、GNDである。add電圧検出ICは、図2に示されるように、イヤフォン内でポイントBとポイントEとの間に接続される。add電圧検出ICは主に、第4のトランジスタQ4を含む。第4のトランジスタQ4は、PMOSトランジスタであってもよい。そのゲート電極は、反転防止ダイオードD1を介してポイントBに接続され、そのソース電極は、例えば、1.8Vの正の供給電圧VDD_1V8が提供される。第4のトランジスタQ4のソース電極は、例えば、300Kオームの第2のレジスタR2を介してそのゲート電極から絶縁される。第4のトランジスタQ4のドレイン電極は、例えば、1Mオームの第3のレジスタR3に接続され、ポイントEにおいて以下、GNDに接続される。第4のトランジスタQ4のドレイン電極は更に、ピンGPIO1をリードアウトし、よって、それは、第1の対抗ピン上でポイントBにおいて電圧VBUSの状態を示す。
【0018】
図2を参照すると、イヤフォンは更に、充電ケースの出力電圧VOUTを検出し、その状態を示すようにピンGPIO 2をリードアウトする電圧検出ICを含む。VOUT=5Vであるとき、GPIO 2は、1であることを示し、VOUT≠5Vであるとき、GPIO 2は、0であることを示す。
【0019】
図3を参照すると、イヤフォンは、第1の対抗ピンと取り付ける第1のピン及び第2の対抗ピンと取り付ける第2のピンをそれぞれ有する2ポゴピンコネクを介して充電ケース内で接続される。第1のピン及び第2のピンのペアが2ポゴピンコネクタの1つの側の雄ピンとして設定されてもよいと共に、第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンの対抗するペアが2ポゴピンコネクタの対抗する側の雌ピンとして設定されてもよく、逆もそうであり、そうでなければ、2ポゴピンコネクタは、雌の第1のピン及び第2のピンのペア並びに雄の第1の対抗ピン及び第2の対抗ピンのペアを有してもよいことが、当業者によって着想可能である。
【0020】
バッテリが供給する電圧が不足する、例えば、VBAT=2.8V~3Vである低電力モードに充電ケースがあるケースでは、第3のトランジスタQ3は、レジスタを1に設定することによってなどでオンであり、充電IC Routの出力レジスタは次いで、例えば、1Kオームの第1のレジスタR1に等価である。一方、充電ケースバッテリ電力が2.8V未満であるケースでは、充電ケースバッテリ保護ICは、バッテリを作動させ、バッテリをシャットダウンし、すなわち、VBAT=0Vである。正の供給電力電圧VDD_1V8が、例えば、1.8Vであることを考えると、ポイントBにおけるadd電圧は、第2のレジスタR2によってプルダウンされ、次いで、ポイントAにおいて第1のダイオードD1を通った後に約0.8Vであり、よって、第1のピン上でadd電圧VOUT=0.8Vがある。前に説明されたような充電ケース充電ICの性質に基づいて、第3のトランジスタQ3がオンであり、出力レジスタRoutは、第1のレジスタR1に等しく、すなわち、Rout=R1=1Kオームである。
【0021】
上記分析から、通常の電力供給のために十分な電圧を充電ケースバッテリが下回るとき、充電IC Routの出力レジスタが常にR1に等価であり、第4のトランジスタQ4が常にオンであり、GPIO 1が高いことを示すと結論付けることができる。
【0022】
しかしながら、イヤフォンが充電ケースの外であることを意味する、2ポゴピンが第1のレジスタ及び第3のトランジスタQ3によるループを形成しない場合、GPIO 1は、低いことを示す。
【0023】
このステージにおいて、本発明のTWSヘッドフォンの状態検出工程は、以下のように説明されてもよい。
【0024】
通常時に電力出力VOUTに対して電力、すなわち、VOUT=5Vを供給するために、VBAT=3V~4.2Vであるなど、充電ケース内のバッテリが十分であるケースでは、イヤフォンが完全に充電されず、またはちょうど充電ケースの中に置かれる場合、イヤフォン内の電圧検出ICは、5Vの充電ケースVOUTが存在するかまたは存在しないことと、イヤフォンの状態が充電ケースの中または外であることを判断するように、GPIO 2が0または1であることを示すことと、をそれぞれ検出することができる。イヤフォンが完全に充電され、充電ケース内で接続される場合、充電ケース電力出力VOUTは、充電ケースのバッテリ電圧VBATに等しく、イヤフォン電圧検出ICは、バッテリ電圧VBATが存在するかまたは存在しないことと、イヤフォンの状態が充電ケースの中または外であることを判断するように、GPIO 2が0または1であることを示すことと、をそれぞれ検出することができる。
【0025】
充電ケース内のバッテリが充電のために電圧を下回る、すなわち、VBAT<3Vであるケースでは、充電ケース内の第3のトランジスタQ3がオンであることを理由に、イヤフォンが充電ケースの中または外であるかを問わず、GPIO 2は常に低く、0であることを示す。イヤフォンが充電ケースの中にある場合、PIO 1が1であることを示し、イヤフォンが充電ケースの外にある場合、PIO 1が0であることを示す。
【0026】
したがって、充電ケースバッテリ電圧及びイヤフォン状態を示すGPIO 1及びGPIO 2は、以下の表に含まれてもよい。
【0027】
よって、以下の状態の表は、GPIO 1、GPIO 2、充電ケースバッテリ電圧、及びイヤフォン状態の間の関係を包含する。
【表1】
【0028】
本発明が自動切換えオペレーションを実現するために2ポゴピンコネクタを有するTWSヘッドフォンを提供する事実に鑑みて、TWSヘッドフォンのイヤフォンが充電ケースと共に2ポゴピンコネクタを有する充電ケースバッテリの中または外にそれ自体があることを検出することができることに注目することができる。上記でリスト化された表に従って、イヤフォンが充電状態にあるとき、充電ケース内のバッテリ電力が低く、または消耗されていた場合、イヤフォンは、電力消費を節約するために、自動でシャットダウンすることができ、またはスリープモードに変わることができる。バッテリ電力が充電するために十分である場合、イヤフォンは、充電ケース内のバッテリによって充電されてもよい。したがって、本発明によって提供される2ポゴピン設計によるTWSヘッドフォンは、オンまたはオフに自動で切り替えることを実現することができ、電力消費を節約する。
【0029】
本出願で使用する場合、単数形で記載した、「a」または「an」という語が先行する要素またはステップは、排除の記載がない限り、複数の当該要素またはステップを排除しないものとして理解されたい。更に、本開示の「一実施形態」または「一実施例」への言及は、列挙した特徴も組み込んだ追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない。「第1」、「第2」、及び「第3」などの用語は、単にラベルとして使用しており、数的要件または特定の位置的順序をそれらの対象物に課すことを意図していない。
【0030】
例示的な実施形態が上述されているが、これらの実施形態が本発明のすべての可能な形式を説明することは意図されていない。むしろ、明細書で使用する言葉は限定ではなく説明のための言葉であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく多様な変更が成され得ることが理解される。加えて、種々の実現実施形態の特徴は、本発明の別の実施形態を形成するために組み合わされ得る。
図1
図2
図3