(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】スコア出力装置、スコア出力方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20241016BHJP
【FI】
G06Q10/00
(21)【出願番号】P 2023045133
(22)【出願日】2023-03-22
【審査請求日】2024-01-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501266110
【氏名又は名称】株式会社リンクアンドモチベーション
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】小笹 芳央
(72)【発明者】
【氏名】坂下 英樹
【審査官】阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-287736(JP,A)
【文献】特開2010-170416(JP,A)
【文献】特開2022-106278(JP,A)
【文献】特開2020-095678(JP,A)
【文献】特開2009-251938(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一設問数の設問を有する第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアに対する、前記第一アンケートより少ない設問数に絞り込んだ第二アンケートであり、前記第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアの補正量を決定するための補正量情報が格納される補正量管理部と、
構成員の前記第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を含む構成員回答情報を受け付ける回答受付部と、
前記構成員回答情報に基づく第二総合スコアを取得する構成員スコア取得部と、
前記構成員スコア取得部が取得した前記第二総合スコアと前記補正量情報とを用いて、前記第一総合スコアとの整合性がとれる補正総合スコアを取得する補正部と、
前記補正総合スコアを出力する出力部とを具備し、
前記補正量管理部には、
1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に関する2以上の各条件に対応付けて補正量情報が格納されており、
前記構成員回答情報には、1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に対応付いており、
前記補正部は、
前記構成員回答情報に対応付く1以上の属性値に合致する条件と対になる前記補正量情報を前記補正量管理部から取得し、当該補正量情報と前記第二総合スコアとを用いて、前記補正総合スコアを取得する、スコア出力装置。
【請求項2】
前記構成員スコア取得部は、
前記第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアと前記第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアとを取得し、
前記第一総合スコアと前記第二総合スコアとを用いて、前記補正量情報を取得する補正量決定部をさらに具備し、
前記補正量管理部の前記補正量情報は、前記補正量決定部が取得した補正量情報である請求項1記載のスコア出力装置。
【請求項3】
前記第一アンケートの各設問に対する第一回答情報から、前記第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を取得する第二回答取得部をさらに具備し、
前記構成員スコア取得部は、
前記第二アンケートの各設問に対する前記第二回答情報に基づく前記第二総合スコアを取得する請求項2記載のスコア出力装置。
【請求項4】
前記第一アンケートから前記第二アンケートを作成することを支援する設問作成支援装置を具備し、
前記設問作成支援装置は、
2以上の各構成員ごとの、N(Nは3以上の自然数)個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと構成員の総合スコアとを有する構成員スコアを用いて、1または2以上の設問に対応する項目と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得する相関取得部と、
前記項目ごとの前記相関情報を用いて、前記N個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、または前記N個の設問のうちの1つに統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、当該決定に関する決定情報を取得する決定部と、
前記決定情報を出力する出力部とを具備する請求項1から請求項3いずれか一項に記載のスコア出力装置。
【請求項5】
第一設問数の設問を有する第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアに対する、前記第一アンケートより少ない設問数に絞り込んだ第二アンケートであり、前記第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアの補正量を決定するための補正量情報が格納される補正量管理部と、回答受付部と、構成員スコア取得部と、補正部と、出力部とを具備するスコア出力装置により実現されるスコア出力方法であって、
前記回答受付部が、構成員の前記第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を含む構成員回答情報を受け付ける回答受付ステップと、
前記構成員スコア取得部が、前記構成員回答情報に基づく第二総合スコアを取得する構成員スコア取得ステップと、
前記補正部が、前記構成員スコア取得ステップで取得された前記第二総合スコア
と前記第一総合スコアとの整合性がとれる補正量情報とを用いて、補正総合スコアを取得する補正ステップと、
前記出力部が、前記補正総合スコアを出力する出力ステップとを具備し、
前記補正量管理部には、
1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に関する2以上の各条件に対応付けて補正量情報が格納されており、
前記構成員回答情報には、1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に対応付いており、
前記補正ステップにおいて、
前記構成員回答情報に対応付く1以上の属性値に合致する条件と対になる前記補正量情報を前記補正量管理部から取得し、当該補正量情報と前記第二総合スコアとを用いて、前記補正総合スコアを取得する、するスコア出力方法。
【請求項6】
第一設問数の設問を有する第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアに対する、前記第一アンケートより少ない設問数に絞り込んだ第二アンケートであり、前記第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアの補正量を決定するための補正量情報が格納される補正量管理部にアクセス可能なコンピュータを、
構成員の前記第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を含む構成員回答情報を受け付ける回答受付部と、
前記構成員回答情報に基づく第二総合スコアを取得する構成員スコア取得部と、
前記構成員スコア取得部が取得した前記第二総合スコアと前記補正量情報とを用いて、前記第一総合スコアとの整合性がとれる補正総合スコアを取得する補正部と、
前記補正総合スコアを出力する出力部として機能させるためのプログラムであって、
前記補正量管理部には、
1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に関する2以上の各条件に対応付けて補正量情報が格納されており、
前記構成員回答情報には、1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に対応付いており、
前記補正部は、
前記構成員回答情報に対応付く1以上の属性値に合致する条件と対になる前記補正量情報を前記補正量管理部から取得し、当該補正量情報と前記第二総合スコアとを用いて、前記補正総合スコアを取得するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2以上の項目に対する回答から得られる組織のスコアを出力する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、組織の構成員が比較的多数の設問に回答することにより、当該組織の適切なスコアを出力できる情報処理装置があった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、構成員が少ない設問に回答することにより組織のスコアを出力することを考慮していなかった。そして、従来技術において、構成員が少ない設問に回答することにより組織のスコアを出力するようにした場合、第一設問数の設問を有する第一アンケートに対する回答に基づく従来の総合スコアと、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートに対する回答に基づく総合スコアとの整合性を取ることが困難である、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明のスコア出力装置は、第一設問数の設問を有する第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアに対する、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアの補正量を決定するための補正量情報が格納される補正量管理部と、構成員の第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を含む構成員回答情報を受け付ける回答受付部と、構成員回答情報に基づく第二総合スコアを取得する構成員スコア取得部と、構成員スコア取得部が取得した第二総合スコアと補正量情報とを用いて、補正総合スコアを取得する補正部と、補正総合スコアを出力する出力部とを具備するスコア出力装置である。
【0006】
かかる構成により、第一設問数の設問を有する第一アンケートに対する第一回答情報に基づく総合スコアと、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートに対する第二回答情報に基づく総合スコアとの整合性が取れる。
【0007】
また、本第二の発明のスコア出力装置は、第一の発明に対して、補正量管理部には、1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に関する2以上の各条件に対応付けて補正量情報が格納されており、構成員回答情報には、1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に対応付いており、補正部は、構成員回答情報に対応付く1以上の属性値に合致する条件と対になる補正量情報を補正量管理部から取得し、補正量情報と第二総合スコアとを用いて、補正総合スコアを取得するスコア出力装置である。
【0008】
かかる構成により、条件により異なる補正量情報を用いることにより、第二アンケートに対する第二回答情報に基づく総合スコアと第一アンケートに対する第一回答情報に基づく総合スコアとの整合性が取れる。
【0009】
また、本第三の発明のスコア出力装置は、第一または第二の発明に対して、構成員スコア取得部は、第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアと第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアとを取得し、第一総合スコアと第二総合スコアとを用いて、補正量情報を取得する補正量決定部をさらに具備し、補正量管理部の補正量情報は、補正量決定部が取得した補正量情報であるスコア出力装置である。
【0010】
かかる構成により、補正量情報を適切に決定できる。
【0011】
また、本第四の発明のスコア出力装置は、第三の発明に対して、第一アンケートの各設問に対する第一回答情報から、第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を取得する第二回答取得部をさらに具備し、構成員スコア取得部は、第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアを取得するスコア出力装置である。
【0012】
かかる構成により、補正量情報を適切に決定できる。
【0013】
また、本第五の発明のスコア出力装置は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、第一アンケートから第二アンケートを作成することを支援する設問作成支援装置を具備し、設問作成支援装置は、2以上の各構成員ごとの、N(Nは3以上の自然数)個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと構成員の総合スコアとを有する構成員スコアを用いて、1または2以上の設問に対応する項目と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得する相関取得部と、項目ごとの相関情報を用いて、N個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、またはN個の設問のうちの1つに統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定に関する決定情報を取得する決定部と、決定情報を出力する出力部とを具備するスコア出力装置である。
【0014】
かかる構成により、総合スコアを取得する際の構成員への負担を小さくできるアンケートの作成を支援できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるスコア出力装置によれば、第一設問数の設問を有する第一アンケートに対する第一回答情報に基づく総合スコアと、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートに対する第二回答情報に基づく総合スコアとの整合性が取れる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施の形態1における設問作成支援装置1のブロック図
【
図2】同次設問作成支援装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図3】同決定処理の第一の例について説明するフローチャート
【
図4】同分類集約処理の例について説明するフローチャート
【
図5】同決定情報取得処理の例について説明するフローチャート
【
図6】同決定処理の第二の例について説明するフローチャート
【
図7】同集約処理の例について説明するフローチャート
【
図14】実施の形態2における情報システムAの概念図
【
図16】同スコア出力装置2の動作例について説明するフローチャート
【
図17】同スコア算出処理の例について説明するフローチャート
【
図18】同第二回答情報取得処理の例について説明するフローチャート
【
図19】同補正量取得処理の例について説明するフローチャート
【
図20】同端末装置3の動作例について説明するフローチャート
【
図23】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、スコア出力装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0018】
(実施の形態1)
本実施の形態において、複数の設問に対する項目と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得し、複数の設問から一部の設問を削除するまたは/および一部の設問を統合することにより、複数の設問から設問数を減少させるための支援を行う設問作成支援装置について説明する。なお、総合スコアは、例えば、エンゲージメントスコアと言われるスコアである。
【0019】
また、本実施の形態において、2以上の各分類ごとに、項目と総合スコアとの相関情報を取得し、一部の設問を削除する、または/および一部の設問を統合することにより、複数の設問から設問数を減少させるための支援を行う設問作成支援装置について説明する。
【0020】
また、本実施の形態において、異なる分類の項目の相関情報を取得し、一部の設問を削除する、または/および一部の設問を統合することにより、設問数を減少させるための支援を行う設問作成支援装置について説明する。
【0021】
また、本実施の形態において、2以上の各分類の中の設問数を同じ又はばらつきを少なくするように設問を決定することを支援する設問作成支援装置について説明する。
【0022】
また、本実施の形態において、一の分類の中の項目の相関情報のパターンを決定し、パターンに応じて、一部の設問を削除する、または/および一部の設問を統合することにより、設問数を減少させるための支援を行う設問作成支援装置について説明する。
【0023】
さらに、本実施の形態において、1以上の各条件ごとに、設問を集約するための支援を行う設問作成支援装置について説明する。
【0024】
なお、本明細書において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0025】
図1は、本実施の形態における設問作成支援装置1のブロック図である。設問作成支援装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、項目情報格納部111、回答情報格納部112、個別スコア表格納部113、組織情報格納部114、パターン管理部115、および構成員スコア管理部116を備える。受付部12は、条件受付部121を備える。処理部13は、構成員スコア取得部131、相関取得部132、決定部133を備える。構成員スコア取得部131は、回答スコア取得手段1311、および総合スコア取得手段1312を備える。
【0026】
設問作成支援装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する項目情報、後述する回答情報、後述する個別スコア表、後述する組織情報、後述するパターン情報、後述する構成員スコアである。なお、個別スコア表は、エンゲージメントスコア表などと言っても良い。
【0027】
項目情報格納部111には、2以上の項目情報が格納される。項目情報は、項目に関する情報である。項目情報は、例えば、組織の項目に関する情報である。項目は、組織に関する設問であっても良い。また、項目は、1または2以上の各設問に対応付いていても良い。2以上の項目には、例えば、組織の総合的な事項に関する総合的項目と組織の個別的な項目である個別項目とがある。なお、総合的項目は、通常、抽象度の高い設問に対する項目である。また、個別項目は、通常、抽象度がより低い設問(より具体的な設問)に対する項目である。また、項目情報格納部111の2以上の項目情報は、例えば、4つの総合的項目の項目情報と64の個別項目の項目情報とを有する。項目情報格納部111の2以上の項目情報は、例えば、64の個別項目の項目情報でも良い。また、項目は、例えば、2以上のうちのいずれかの分類に対応する。分類は、対象、ファクターと言っても良い。また、分類は、例えば、組織に関わる事項と言っても良い。また、項目情報は、例えば、項目を識別する項目識別子、設問情報を有する。また、項目識別子は、例えば、ID、項目名等である。項目識別子は、設問情報そのものでも良い。設問情報は、設問を示す情報である。設問情報は、適宜、単に「設問」と言う。なお、設問とは、通常、アンケートの設問である。設問は、質問と言っても良い。設問は、組織に関する設問であることは好適であるが、問わない。
【0028】
また、本明細書において、設問の内容は問わない。また、本明細書において、設問の対象は組織の構成員でなくても良い。構成員は、ユーザと言っても良い。ただし、本明細書において、2以上の各項目が、2以上の設問を有する設問群に対応することは好適である。項目に対する設問群は、例えば、ある項目に対する期待度を問う設問と満足度を問う設問を含む2または3以上の設問である。なお、期待度は、重要度、重視度等の、同一または類似または関連する意味を有する他の用語に置き換えても良いことは言うまでもない。満足度は、評価値、達成度、充足度等の、同一または類似または関連する意味を有する他の用語に置き換えても良いことは言うまでもない。
【0029】
回答情報格納部112には、2以上の各構成員の回答情報が格納される。回答情報は、構成員に対する設問の回答を示す情報である。なお、構成員は、単に、ユーザと言っても良い。
【0030】
また、回答情報は、例えば、組織を識別する組織識別子に対応付いている。組織識別子は、組織名、組織を識別するID等である。また、回答情報は、例えば、組織の1以上の属性値である組織属性値に対応付いている。組織属性値は、例えば、組織の業種を示す業種識別子(例えば、銀行、アパレル、メーカーなど)、組織の規模を分類する規模識別子(例えば、大企業、中小企業、零細企業、個人事業など)、組織の経営状況に基づく組織のカテゴリー(例えば、黒字企業、赤字企業など)を示す情報、本社の地域を示す地域識別子、組織内の部門を識別する部門識別子(例えば、人事、経理、研究所、技術部門、営業部門、製造部門等)、上場しているか否かを示す上場識別子、組織のステージを示すステージ識別子(例えば、創成期、拡大期、多角化期、再生期など)、事業モデルを示す事業モデル識別子(例えば、複数の種類の事業を行うイノベーター、一つ等の少ない種類の事業を行いかつ人に依存する事業であるプロフェッショナル、一つ等の少ない種類の事業を行いかつ仕組みに依存する事業であるオペレーター等)等である。なお、業種は、金融、メーカー、商社、サービス等の大きな分類でも良いし、銀行、証券、電気メーカー、食品メーカー、機械メーカー等の小さな分類でも良い。業種の分け方等は問わないことは言うまでもない。
【0031】
一の組織の構成員回答情報の集合を組織回答情報と言う。組織回答情報は、1または2以上の各構成員に対応する1または2以上の構成員回答情報を有する。構成員回答情報は、一の構成員が項目に対する設問に回答した結果を含む情報である。構成員回答情報は、2以上の項目回答情報を有する。構成員回答情報は、通常、項目数の分の項目回答情報を有する。項目回答情報は、項目識別子と回答情報とを有する。回答情報は、設問に対する回答に関する情報である。回答情報は、例えば、満足度情報を有する。なお、満足度情報は、単に「満足度」と言っても良い。満足度情報とは、項目に対する構成員の満足の度合いに関する回答を示す情報である。満足度情報は、例えば、項目に対する満足度を特定する情報である。満足度情報は、2以上のクラスに分類される。満足度情報は、例えば、1から5のいずれかの自然数を採り得る。ただし、満足度情報は、例えば、A、B、Cといった、ランクや順序を有する評価値でも良いし、1から100までのいずれかの自然数等でも良い。また、回答情報は、例えば、満足度情報と期待度情報とを有する。期待度情報は、項目に対する構成員の期待の度合いに関する回答を示す情報である。期待度情報は、単に「期待度」と言っても良い。期待度情報は、例えば、項目に対する期待度を特定する情報である。期待度情報は、2以上のクラスに分類される。期待度情報は、例えば、1から5のいずれかの自然数を採り得る。ただし、期待度情報は、例えば、A、B、Cといった、ランクや順序を有する評価値でも良いし、1から100までのいずれかの自然数等でも良い。なお、項目や設問等の内容は問わない。また、構成員とは、例えば、企業の従業員、学校の職員、役所の職員等であるが、企業の役員等も含んでいても良い。構成員は、アルバイトでも良い。
【0032】
また、総合的項目は、例えば、会社に満足している度合いを示す会社満足度、仕事に満足している度合いを示す仕事満足度、上司に満足している度合いを示す上司満足度、職場に満足している度合いを示す職場満足度等である。また、個別項目は、例えば、自社の事業優位性、戦略目標の発信と伝達、全体的な連帯感、評価・給与の妥当性等である。
【0033】
個別スコア表格納部113には、個別スコア表が格納される。個別スコア表は、ここでは、満足度情報と期待度情報とを与えた場合に、項目スコアが決定される情報である。個別スコア表は、ここでは、例えば、満足度情報の軸と期待度情報の軸とを有する表であり、表の各セルに個別スコアが記載され、満足度情報と期待度情報とが決定した場合に、項目スコアが決定される表である。かかる個別スコア表は、満足度情報が示す満足度が大きいほど、大きい項目スコアが取得され、期待度情報が示す期待度が小さいほど、大きい項目スコアが取得される表であることは好適である。
【0034】
項目スコアとは、1または2以上の各設問に対する回答に基づいて取得されたスコアである。項目スコアとは、通常、設問組が有する2以上の各設問に対する回答に基づくスコアである。ただし、項目スコアは、一の設問に対する回答に基づくスコアでも良い。設問組は、2または3以上の設問の組である。設問組は、例えば、一の項目に対する期待度を問う設問と、当該一の項目に対する満足度を問う設問の組である。項目スコアは、項目に対するに対する期待度の回答と項目に対する満足度の回答の2つの回答を用いて取得されたスコアであることは好適である。項目スコアは、例えば、項目に対するに対する期待度の回答と項目に対する満足度の回答の2つの回答と対になるスコアであり、個別スコア表から取得されるスコアである。
【0035】
なお、満足度情報と期待度情報とをパラメータとする演算式により項目スコアが決定されても良い。なお、かかる演算式は、満足度情報をパラメータとする増加関数であり、期待度情報をパラメータとする減少関数であることは好適である。
【0036】
また、満足度情報と期待度情報と項目スコアとのセットを複数、機械学習により学習させ、取得した学習情報を用いて、項目スコアが決定されても良い。かかる場合、満足度情報と期待度情報と学習情報に適用し、機械学習により、項目スコアが取得される。なお、ここでの機械学習は、例えば、SVR、深層学習、決定木、ランダムフォレスト等が利用可能である。ただし、機械学習のアルゴリズムは問わない。
【0037】
組織情報格納部114には、2以上の組織情報が格納される。組織情報は、組織に関する情報である。組織情報は、組織識別子と1または2以上の組織属性値とを有する。組織情報は、組織識別子と、組織属性値と、組織に対する総合的なスコアである総合スコアとを有することは好適である。ここでの総合スコアは、組織属性値に依存しない絶対的な総合スコアでも良い。
【0038】
総合スコアとは、2以上の回答スコアを用いて取得されたスコアである。総合スコアは、例えば、2以上の項目スコアを用いて取得されたスコアである。項目スコアを用いて取得されたスコアは、通常、回答スコアを用いて取得されたスコアである。総合スコアは、例えば、一の構成員に対する総合的なスコアである。総合スコアは、2以上の各構成員の総合スコアに基づく、組織の総合的なスコアでも良い。
【0039】
パターン管理部115には、2以上のパターン情報が格納される。パターン情報は、相関パターン識別子と処理識別子との対応を示す情報である。パターン情報は、例えば、相関パターン情報、処理情報を有する。
【0040】
相関パターン識別子とは、2以上の回答スコアの相関情報に関するパターンを識別する情報である。相関パターン識別子は、相関パターン情報を識別する情報である、と言える。回答スコアの相関情報に関するパターンは、項目スコアの相関情報に関するパターンでも良い。パターンは、条件、傾向等と言っても良い。相関パターン情報とは、2以上の各項目の相関情報のパターンを特定する情報である。相関パターン情報は、例えば、2以上の各項目の相関情報の関係を特定する情報、または特定の相関情報の閾値を特定する情報である。
【0041】
処理識別子とは、設問を集約するための処理を識別する情報である。処理識別子は、例えば、処理情報に対応付いている。処理識別子は、処理情報そのものでも良い。処理識別子は、例えば、「削除」「統合」である。処理識別子「削除」は、設問を削除することである。処理識別子「統合」は、2または3以上の設問を統合することである。「統合」は、2以上の設問から、当該2以上の設問の内容を含む設問を作成することである。なお、設問を集約するための処理は、通常、決定部133が行う処理である。処理情報は、例えば、特定の設問を削除する処理を特定する情報である。処理情報は、例えば、特定の2または3以上の設問を統合する処理を特定する情報である。
【0042】
構成員スコア管理部116には、2以上の構成員スコアが格納される。構成員スコアは、構成員識別子に対応付いていることは好適である。構成員スコアは、組織識別子に対応付いていることは好適である。構成員スコアは、当該組織識別子に対する1以上の組織属性値に対応付いていることは好適である。
【0043】
構成員スコアとは、構成員ごとのスコアである。構成員スコアは、総合スコアを有する。構成員スコアは、通常、2以上の各設問に対する回答に基づく回答スコアを有する。一の回答スコアは、一の設問に対する回答に基づくスコアでも良い。一の回答スコアは、一の設問に対する回答そのものでも良い。一の回答スコアは、例えば、項目に対する期待度または満足度を問う設問に対する回答である。一の回答スコアは、例えば、項目スコアである。項目スコアは、一の設問組の中の各設問の回答に基づくスコアである。項目スコアは、例えば、項目に対する期待度を問う設問に対する回答スコア、および当該項目に対する満足度を問う設問に対する回答スコアに基づくスコアである。
【0044】
構成員スコア管理部116の構成員スコアを構成する総合スコアは、総合スコア取得手段1312が取得した情報でも良いし、図示しない他の装置が取得し、構成員スコア管理部116に蓄積された情報でも良い。構成員スコア管理部116の構成員スコアを構成する回答スコアは、受付部12が受け付けた回答であっても良いし、受付部12が受け付けた回答から処理部13が取得した回答スコアでも良いし、回答スコア取得手段1311が取得した項目スコアでも良いし、図示しない他の装置が取得し、構成員スコア管理部116に蓄積された情報でも良い。つまり、構成員スコア管理部116に構成員スコアが蓄積される過程は問わない。
【0045】
受付部12は、各種の情報や指示を受け付ける。各種の情報や指示とは、例えば、条件、構成員スコア、回答情報、アンケートの回答情報(構成員回答情報)、開始指示等である。また、ここで、受け付けとは、例えば、図示しない端末装置からの受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念として捕らえても良い。
【0046】
開始指示とは、設問作成支援装置1の処理の開始の指示である。開始指示は、後述する条件を含むことは好適である。かかる条件は、条件受付部121が受け付ける条件である。
【0047】
各種の情報や指示の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0048】
条件受付部121は、条件を受け付ける。条件は、構成員スコアを取得するための条件である。条件は、組織条件であることは好適である。組織条件は、1以上の組織属性値を用いた条件である。組織条件は、例えば、「業種識別子=商社」、「規模識別子=大企業」、「部門識別子「人事 OR 経理」である。
【0049】
条件の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。条件受付部121は、組織条件を図示しない端末装置から受信しても良い。
【0050】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、構成員スコア取得部131、相関取得部132、決定部133が行う処理である。各種の処理とは、例えば、受信された構成員スコア、受信された回答情報、受信されたアンケートの回答情報、または受信された組織情報等を格納部11に蓄積する処理である。
【0051】
構成員スコア取得部131は、2以上の各構成員ごとに、構成員スコアを取得する。なお、Nは、3以上の自然数である。構成員スコアは、例えば、N個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと、構成員の総合スコアとを有する。構成員スコア取得部131は、組織の総合スコアを取得しても良い。構成員スコア取得部131は、構成員スコア取得部231と同様の処理により、構成員または組織の総合スコアを取得しても良い。
【0052】
構成員スコア取得部131は、例えば、構成員スコア管理部116に格納されている1または2以上の構成員スコアを読み出す。
【0053】
構成員スコア取得部131は、例えば、条件受付部121が受け付けた条件を満たす1または2以上の各構成員の構成員スコアを取得する。構成員スコア取得部131は、例えば、当該条件を満たす2以上の各構成員の構成員スコアを、構成員スコア管理部116から取得する。
【0054】
上述したN個の各設問は、一の分類識別子に対応付いていることは好適である。分類識別子は、設問の分類を特定する情報である。分類は、2以上、存在する、とする。つまり、N個の各設問は、例えば、2以上の分類識別子のうちのいずれかの分類識別子に対応付いている。なお、分類は、クラス、グループ、カテゴリー、ファクター、対象等と言っても良い。分類は、例えば、「会社基盤」「理念戦略」である。
【0055】
回答スコア取得手段1311は、回答スコアを取得する。回答スコア取得手段1311は、例えば、設問ごとに、当該設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアを取得する。回答に基づく回答スコアは、回答そのものでも良い。
【0056】
回答スコア取得手段1311は、例えば、構成員スコア管理部116の構成員スコアが有する回答スコアを読み出す。
【0057】
回答スコア取得手段1311は、自ら回答スコアを取得しても良いし、構成員スコア管理部116から回答スコアを読み出しても良い。
【0058】
回答スコア取得手段1311は、例えば、組織ごとに、当該組織の回答情報に含まれる2以上の各項目の回答情報に含まれる満足度情報を統計処理し、項目スコアを組織ごと及び項目ごとに取得する。なお、統計処理は、例えば、平均値の算出であるが、問わない。かかる場合、項目スコアは、回答スコアである、と考えても良い。
【0059】
回答スコア取得手段1311は、例えば、項目ごとに、満足度情報と期待度情報とを用いて、組織ごとに項目スコアを取得する。なお、満足度情報と期待度情報とを用いて項目スコアを取得する対象の項目は、例えば、個別項目である。なお、満足度情報は、項目に対する満足度を問う設問に対する回答である。期待度情報は、項目に対する期待度を問う設問に対する回答である。
【0060】
回答スコア取得手段1311は、例えば、満足度情報が高ければ高いスコアになり、期待度情報が低ければ高いスコアになるように、項目スコアを取得することは好適である。
【0061】
回答スコア取得手段1311は、例えば、2以上の各組織について、2以上の各項目について、回答情報が有する満足度情報の平均値と回答情報が有する期待度情報の平均値とを算出し、2つの平均値を用いて、項目ごとに項目スコアを取得する。
【0062】
回答スコア取得手段1311は、例えば、個別スコア表に、満足度情報と期待度情報とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。また、回答スコア取得手段1311は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の統計処理結果と期待度情報の統計処理結果とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。回答スコア取得手段1311は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の平均値と期待度情報の平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。回答スコア取得手段1311は、例えば、個別スコア表に、満足度情報の加重平均値と期待度情報の加重平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。なお、加重平均値は、構成員の属性値に基づく、加重平均値である。
【0063】
総合スコア取得手段1312は、総合スコアを取得する。総合スコア取得手段1312は、例えば、構成員スコア管理部116の構成員スコアが有する総合スコアを読み出す。総合スコア取得手段1312は、例えば、回答スコア取得手段1311が取得した2以上の各項目の項目スコアを用いて、総合スコアを取得する。総合スコア取得手段1312は、通常、2以上の各項目スコアが良好なスコアほど、高い総合スコアを取得する。
【0064】
総合スコア取得手段1312は、例えば、2以上の各構成員ごとに、当該構成員の2以上の各項目の項目スコアを用いて、総合スコアを取得する。総合スコア取得手段1312は、例えば、組織に属する2以上の各構成員の総合スコアを用いて、当該組織の総合スコアを取得する。
【0065】
総合スコア取得手段1312は、構成員の総合スコア、および組織の総合スコアのうち、一つまたは2つの総合スコアを取得する。総合スコアは、回答スコアに基づいて取得される。ここで、回答スコアは、項目スコアでも良い。
【0066】
総合スコア取得手段1312は、例えば、「総合スコア=α×総合的項目に対する項目スコアの統計的スコア+β×個別項目に対する項目スコアの統計的スコア」により、総合スコアを算出しても良い。なお、ここで、(α>β)であることは好適である。つまり、総合スコア取得手段1312は、総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。また、例えば、「α=0.7,β=0.3」である。なお、総合的項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、総合的項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。個別項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、個別項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。
【0067】
総合スコア取得手段1312は、自ら総合スコアを取得しても良いし、構成員スコア管理部116か総合スコアを読み出しても良い。
【0068】
相関取得部132は、構成員スコア取得部131が取得した2以上の構成員スコアを用いて相関情報を取得する。
【0069】
さらに具体的には、相関取得部132は、例えば、2以上の各構成員ごとの、N個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと構成員の総合スコアとを有する構成員スコアを用いて、1または2以上の設問に対応する項目と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得する。なお、Nは、3以上の自然数である。
【0070】
相関取得部132は、例えば、2以上の各構成員ごとの、N個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと構成員の総合スコアとを有する構成員スコアを用いて、1または2以上の設問と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得する。なお、Nは、3以上の自然数である。
【0071】
相関取得部132は、例えば、項目ごとに、項目に対する2以上の各設問の回答に基づく回答スコアと総合スコアとの相関に関する相関情報(部分相関情報と言っても良い)を取得し、2以上の各設問の部分相関情報とに基づく、項目の相関情報を取得する。2以上の各部分相関情報が大きな値であるほど、かかる場合の項目の相関情報は大きな値となる。項目の相関情報は、例えば、2以上の各部分相関情報をパラメータとする増加関数により算出される。
【0072】
相関取得部132は、例えば、項目ごとに、項目に対する期待度の回答に基づく回答スコアと総合スコアとの相関に関する第一相関情報(第一部分相関情報と言っても良い)を取得し、かつ項目に対する満足度の回答に基づく回答スコアと総合スコアとの相関に関する第二相関情報(第二部分相関情報と言っても良い)を取得し、第一相関情報と第二相関情報とに基づく、項目の相関情報を取得する。
【0073】
相関取得部132は、例えば、以下の(1)または(2)または(3)の方法のいずれかにより相関情報を取得する。つまり、相関取得部132は、相関情報を取得する際に、相関関数、ランダムフォレスト、k-分割交差検証等のいずれのアルゴリズムを用いても良い。
(1)相関関数を用いる場合
(1-1)相関関数を用いる場合の基本的な処理
【0074】
相関取得部132は、例えば、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,設問2の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア,総合スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N,O1)(I21,I22,・・・,I2N,O2)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN,OM)を構成員スコア管理部116から取得する。
【0075】
次に、相関取得部132は、設問1から設問Nまでの各設問の回答スコアの総合スコアに対する相関係数を、相関関数により算出し、各設問識別子に対応付けて、相関係数を図示しないバッファに一時蓄積する。
(1-2)(1-1)の変形
【0076】
相関取得部132は、例えば、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問(例えば、期待度を問う設問、満足度を問う設問)ごとに、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア,総合スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N,O1)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN,OM)を構成員スコア管理部116から取得する。
【0077】
次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問ごとに、設問1から設問Nまでの各設問の回答スコアの総合スコアに対する相関係数を、相関関数により算出し、各設問識別子に対応付けて、相関係数を図示しないバッファに一時蓄積する。
【0078】
次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問に対する相関係数をパラメータとする増加関数(例えば、和)により、各項目(設問群)ごとの相関情報を取得し、各項目識別子に対応付けて、相関係数を図示しないバッファに一時蓄積する。なお、ここでは、項目は、2以上の設問の集合である設問群に対応する。
(2)ランダムフォレストを用いる場合
(2-1)ランダムフォレスを用いる場合の基本的な処理
【0079】
相関取得部132は、例えば、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,設問2の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア,総合スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N,O1)(I21,I22,・・・,I2N,O2)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN,OM)を構成員スコア管理部116から取得する。
【0080】
次に、相関取得部132は、構成員のベクトルごとに、(設問1の回答スコア,設問2の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア)を説明変数、総合スコアを目的変数とする2以上の教師データを構成し、当該2以上の教師データをランダムフォレストの学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを構築する。次に、相関取得部132は、当該学習モデルにおける、設問1から設問Nまでの各設問の回答スコアの総合スコアに対する影響度を取得し、各設問識別子に対応付けて、影響度を図示しないバッファに一時蓄積する。なお、ランダムフォレストの学習モジュールにおける各パラメータの影響度を取得する技術は公知技術である。
(2-2)(2-1)の変形
【0081】
相関取得部132は、例えば、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問(例えば、期待度を問う設問、満足度を問う設問)ごとに、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア,総合スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N,O1)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN,OM)を構成員スコア管理部116から取得する。
【0082】
次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問ごとに、(設問1の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア)を説明変数、総合スコアを目的変数とする2以上の教師データを構成し、当該2以上の教師データをランダムフォレストの学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを構築する。次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問ごとに、当該学習モデルにおける、設問1から設問Nまでの各設問の回答スコアの総合スコアに対する影響度を取得し、各設問識別子に対応付けて、影響度を図示しないバッファに一時蓄積する。
【0083】
次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問に対する影響度をパラメータとする増加関数(例えば、和)により、各項目(設問群)ごとの相関情報を取得し、各項目識別子に対応付けて、相関係数を図示しないバッファに一時蓄積する。なお、ここでは、項目は、2以上の設問の集合である設問群に対応する。
(3)k-分割交差検証を用いる場合
(3-1)k-分割交差検証を用いる場合の基本的な処理
【0084】
相関取得部132は、例えば、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,設問2の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア,総合スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N,O1)(I21,I22,・・・,I2N,O2)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN,OM)を構成員スコア管理部116から取得する。
【0085】
次に、相関取得部132は、N個の設問識別子毎に、当該設問識別子に対応する回答スコアを抜いた説明変数と目的変数のベクトルである教師データを構成する。次に、相関取得部132は、N個の設問識別子毎に、作成した教師データを用いて、k-分割交差検証により学習モデルの精度(Sa)を取得する。次に、相関取得部132は、N個の各設問識別子で識別される設問の相関情報を、各設問識別子に対応する精度(Sa)をパラメータとする減少関数(例えば、「1/Sa」により、算出する。
(3-2)(3-1)の変形
【0086】
相関取得部132は、例えば、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問(例えば、期待度を問う設問、満足度を問う設問)ごとに、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア,総合スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N,O1)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN,OM)を構成員スコア管理部116から取得する。
【0087】
次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問ごとに、当該設問に対応する回答スコアを抜いた説明変数と目的変数のベクトルである教師データを構成する。次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問ごとに、作成した教師データを用いて、k-分割交差検証により学習モデルの精度(Sa)を取得する。次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとの相関情報を、各項目に対応する2以上の各設問に対応する精度(Sa)をパラメータとする減少関数(例えば、「1/Sa」)により、算出する。
【0088】
次に、相関取得部132は、2以上の各項目(設問群)ごとに、各項目に対応する2以上の各設問に対する相関情報をパラメータとする増加関数(例えば、和)により、各項目(設問群)ごとの相関情報を取得し、各項目識別子に対応付けて、相関係数を図示しないバッファに一時蓄積する。なお、ここでは、項目は、2以上の設問の集合である設問群に対応する。
【0089】
相関取得部132は、異なる分類識別子に対応付く2以上の回答スコアの間の相関情報を取得しても良い。つまり、相関取得部132は、例えば、M人の各構成員のベクトル(設問1の回答スコア,設問2の回答スコア,・・・,設問Nの回答スコア)である、(I11,I12,・・・,I1N)(I21,I22,・・・,I2N)・・・(IM1,IM2,・・・,IMN)を構成員スコア管理部116から取得する。次に、Nの各設問ごとのベクトル(構成員1の設問1の回答スコア,構成員2の設問1の回答スコア,・・・,構成員Mの設問1の回答スコア)(構成員1の設問2の回答スコア,構成員2の設問2の回答スコア,・・・,構成員Mの設問2の回答スコア)・・・(構成員1の設問Nの回答スコア,構成員2の設問Nの回答スコア,・・・,構成員Mの設問Nの回答スコア)のベクトルのうち、2つのベクトルの距離を算出し、距離が閾値以内である2以上の設問を検知する。かかる2以上の設問のうち、一の設問のみが選択されることは好適である。
【0090】
決定部133は、削除決定処理または統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定に関する決定情報を取得する。
【0091】
削除決定処理とは、N個の設問のうちの削除する設問を決定する処理である。決定部133は、例えば、相関取得部132が取得した3以上の各項目スコアごとの相関情報を用いて、N個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理を行う。
【0092】
統合決定処理とは、N個の設問のうちの1つに纏める2以上の設問を決定する処理である。決定部133は、例えば、相関取得部132が取得した3以上の各項目スコアごとの相関情報を用いて、N個の設問のうちの1つに纏める2以上の設問を決定する統合決定処理を行う。
【0093】
決定情報とは、決定部133が処理の結果、取得する情報である。決定情報は、例えば、削除する設問の情報、統合する設問の情報、集約後の設問である。削除する設問の情報は、削除する設問の設問識別子、または削除する設問、または削除されずに残る設問である。統合する設問の情報は、統合する2以上の各設問の設問識別子、または統合した後の設問である。集約後の設問とは、N個の設問に対して、削除決定処理または統合決定処理のうちの1以上の処理を行った結果であり、数が減った設問の集合である。集約とは、設問の数を減らすことであり、例えば、削除または統合である。
【0094】
決定部133は、例えば、項目ごとの相関情報を用いて、N個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、またはN個の設問のうちの1つに統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定情報を取得する。
【0095】
決定部133は、例えば、2以上の各分類ごとに、分類を特定する分類識別子に対応するM(3<=M<N)個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、またはM個の設問のうちの統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定情報を取得する。
【0096】
決定部133は、例えば、2以上の各分類識別子に対応する設問数が同一または設問数のばらつきが閾値以下になるように、分類識別子に対応するM個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、またはM個の設問のうちの1つに統合する2以上の設問を決定し、決定に関する決定情報を取得する統合決定処理のうちの1以上の処理を行う。なお、ばらつきが閾値以下であることは、例えば、差が閾値(例えば、「1」)以下であることである。
【0097】
決定部133は、例えば、2以上の各分類ごとに、分類を特定する分類識別子に対応するM個の回答スコアの相関情報のパターンを特定する相関パターン識別子を取得し、当該相関パターン識別子と対になる処理識別子を取得し、処理識別子が特定する処理を行い、決定情報を取得する。処理識別子が特定する処理は、例えば、削除決定処理または統合決定処理のいずれかである。
【0098】
決定部133は、例えば、2以上の回答スコアの間の相関情報を用いて、2以上の回答スコアのうちの少なくとも一つの回答スコアに対応付く設問であり、削除する設問を決定する削除決定処理、または2以上の項目スコアのうちの少なくとも一つの項目スコアに対応付く2以上の設問であり、1つに統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定情報を取得する。
【0099】
決定部133は、例えば、2以上の各回答スコアの相関情報を用いて、X組の設問組のうちの削除する設問組を決定する削除決定処理、またはX組の設問組のうちの統合する2以上の設問組を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定情報を取得する。 設問組は、例えば、項目に対する期待度と満足度とを問う2つの設問を有する。
【0100】
決定部133は、例えば、項目ごとの相関情報を用いて、X組の設問組のうちの削除する設問組を決定する削除決定処理、またはX組の設問組のうちの統合する2以上の設問組を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、決定情報を取得する。
【0101】
決定部133は、例えば、相関情報が閾値以下または閾値より小さい回答スコアに対応する1または2以上の設問を削除することを決定する。かかる場合、決定部133は、例えば、削除を決定した設問に対応する項目の項目識別子を取得する。
【0102】
2以上の各分類ごとの予め決められた残項目数がR(例えば、2)である場合、決定部133は、例えば、分類識別子に対応する複数の項目スコアのうち、上位R個以外の相関情報が削除条件を満たす場合、上位R個の相関情報を除く相関情報に対応する項目に対応する設問を削除することを決定する。なお、かかる場合の決定条件は、例えば、「R番目の相関情報と(R+1)番目の相関情報との差が閾値以上または閾値より大きいこと」「(R+1)番目の相関情報が閾値以下または閾値未満であること」である。
【0103】
2以上の各分類ごとの予め決められた残項目数がR(例えば、2)である場合、決定部133は、例えば、分類識別子に対応する複数の項目スコアが統合条件を満たす場合、統合条件に対応する2以上の設問を統合することを決定する。なお、統合条件は、例えば、「R番目の相関情報と(R+1)番目の相関情報との差が閾値以下または閾値未満(僅差である)こと」、「すべての相関情報が閾値以上または閾値より大きいこと」である。
【0104】
出力部14は、決定部133が取得した決定情報を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0105】
格納部11、項目情報格納部111、回答情報格納部112、個別スコア表格納部113、組織情報格納部114、パターン管理部115、および構成員スコア管理部116は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0106】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0107】
受付部12、および条件受付部121は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。受付部12は、無線または有線の通信手段で実現されても良い。
【0108】
処理部13、構成員スコア取得部131、相関取得部132、決定部133、回答スコア取得手段1311、および総合スコア取得手段1312は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0109】
出力部14は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部14は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0110】
次に、設問作成支援装置1の動作例について、
図2のフローチャートを用いて説明する。
【0111】
(ステップS201)受付部12は、開始指示を受け付けたか否かを判断する。開始指示を受け付けた場合はステップS202に行き、開始指示を受け付けなかった場合はステップS20に戻る。
【0112】
(ステップS202)構成員スコア取得部131は、ステップS201で受け付けた開始指示に条件が含まれるか否かを判断する。条件が含まれる場合はステップS203に行き、条件が含まれない場合はステップS204に行く。
【0113】
(ステップS203)構成員スコア取得部131は、ステップS201で受け付けた開始指示に含まれる条件を取得する。
【0114】
(ステップS204)構成員スコア取得部131は、構成員スコア管理部116から2以上の構成員スコアを取得する。なお、ステップS203からステップS204に移行した場合は、構成員スコア取得部131は、条件に合致する2以上の構成員スコアを取得する。また、ステップS202からステップS204に移行した場合は、構成員スコア取得部131は、構成員スコア管理部116からすべての構成員スコアを取得する。
【0115】
(ステップS205)相関取得部132および決定部133は、ステップS204で取得された2以上の構成員スコアを用いて、決定処理を行い、決定情報を取得する。決定処理の例について、
図3、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0116】
(ステップS206)出力部14は、ステップS205で取得された決定情報を出力する。ステップS201に戻る。
【0117】
なお、
図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0118】
次に、ステップS205の決定処理の第一の例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。ここでの決定処理は、通常、複数の分類が存在する場合の例である。
【0119】
(ステップS301)相関取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0120】
(ステップS302)相関取得部132は、i番目の分類が存在するか否かを判断する。i番目の分類が存在する場合はステップS303に行き、i番目の分類が存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0121】
(ステップS303)相関取得部132は、ステップS204で取得した構成員スコアのうち、i番目の分類を識別する分類識別子と対になる回答スコアと総合スコアとを有する構成員スコアを取得する。
【0122】
(ステップS304)相関取得部132は、カウンタjに1を代入する。
【0123】
(ステップS305)相関取得部132は、i番目の分類の中にj番目の項目が存在するか否かを判断する。j番目の項目が存在する場合はステップS306に行き、j番目の項目が存在しない場合はステップS312に行く。なお、項目には、通常、2以上の設問が対応しているが、一つの設問が対応していても良い。
【0124】
(ステップS306)相関取得部132は、カウンタkに1を代入する。
【0125】
(ステップS307)相関取得部132は、j番目の項目の中にk番目の設問が存在するか否かを判断する。k番目の設問が存在する場合はステップS308に行き、k番目の設問が存在しない場合はステップS310に行く。
【0126】
(ステップS308)相関取得部132は、j番目の項目の中のk番目の設問に対する回答スコアの総合スコアに対する相関情報を取得する。
【0127】
(ステップS309)相関取得部132は、カウンタkを1、インクリメントする。ステップS307に戻る。
【0128】
(ステップS310)相関取得部132は、ステップS308で取得した1または2以上の相関情報を用いて、1以上の各相関情報が大きいほど大きな値となる相関情報であり、j番目の項目に対する相関情報を取得する。
【0129】
ステップS308で2以上の相関情報を取得している場合、相関取得部132は、例えば、当該2以上の相関情報をパラメータとする増加関数により、j番目の項目に対する相関情報を算出する。ステップS308で1つの相関情報のみを取得している場合、相関取得部132は、当該1つの相関情報を、j番目の項目に対する相関情報として取得する。
【0130】
(ステップS311)相関取得部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS305に戻る。
【0131】
(ステップS312)決定部133は、ステップS310で取得された各項目に対する相関情報を用いて、i番目の分類に対応する項目を集約する処理である分類集約処理を行う。かかる分類集約処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。なお、分類集約処理とは、一の分類に対応する設問を集約するための処理である。設問を集約することは、項目を集約することでも良い。
【0132】
(ステップS313)決定部133は、ステップS312における分類集約処理の結果を用いて、i番目の分類に対応する決定情報を取得する。かかる決定情報取得処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0133】
(ステップS314)相関取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS302に戻る。
【0134】
次に、ステップS312の分類集約処理の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0135】
(ステップS401)決定部133は、ステップS310で取得された各項目に対する相関情報を要素とするベクトルである相関情報ベクトルを取得する。なお、相関情報ベクトルは、例えば、対象となる分類の各項目の相関情報を要素とするベクトルであり、例えば、(項目1の相関情報,項目2の相関情報,・・・,項目Xの相関情報)である。また、Xは、例えば「4」である。
【0136】
(ステップS402)決定部133は、カウンタiに1を代入する。
【0137】
(ステップS403)決定部133は、パターン管理部115に、i番目のパターン情報が存在するか否かを判断する。i番目のパターン情報が存在する場合はステップS404に行き、存在しない場合はステップS408に行く。
【0138】
(ステップS404)決定部133は、パターン管理部115から、i番目のパターン情報が有する相関パターン情報を取得する。
【0139】
(ステップS405)決定部133は、ステップS401で取得した相関情報ベクトルが、ステップS404で取得した相関パターン情報が示すパターンに合致するか否かを判断する。パターンに合致する場合はステップS406に行き、合致しない場合はステップS407に行く。
【0140】
(ステップS406)決定部133は、ステップS404で取得した相関パターン情報と対になる処理識別子をパターン管理部115から取得する。
【0141】
(ステップS407)決定部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS403に戻る。
【0142】
(ステップS408)決定部133は、デフォルトの処理識別子をパターン管理部115から取得する。上位処理にリターンする。
【0143】
次に、ステップS313の決定情報取得処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0144】
(ステップS501)決定部133は、対象となる分類識別子と対になる複数の設問を取得する。
【0145】
(ステップS502)決定部133は、ステップS406で取得された処理識別子で識別される処理情報をパターン管理部115から取得する。
【0146】
(ステップS503)決定部133は、ステップS502で取得した処理情報が削除処理(例えば、「delete」)を含むか否かを判断する。削除処理を含む場合はステップS504に行き、含まない場合はステップS506に行く。
【0147】
(ステップS504)決定部133は、ステップS502で取得した処理情報に含まれる削除処理が特定する項目識別子であり、削除する1以上の項目の項目識別子を取得する。なお、項目識別子は、設問識別子でも良い。
【0148】
(ステップS505)決定部133は、ステップS501で取得した複数の設問から、ステップS504で取得した1以上の項目識別子に対応する設問を削除する。
【0149】
(ステップS506)決定部133は、カウンタiに1を代入する。
【0150】
(ステップS507)決定部133は、ステップS502で取得した処理情報が、i番目の統合処理(例えば、「integrate」)を含むか否かを判断する。i番目の統合処理を含む場合はステップS508に行き、含まない場合は上位処理にリターンする。
【0151】
(ステップS508)決定部133は、i番目の統合処理が特定する2以上の項目識別子であり、統合する2以上の項目の項目識別子を取得する。
【0152】
(ステップS509)決定部133は、ステップS508で取得した2以上の項目識別子に対応する設問を取得する。
【0153】
(ステップS510)決定部133は、ステップS509で取得した2以上の設問を統合する。
【0154】
(ステップS511)決定部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS507に戻る。
【0155】
なお、
図5のフローチャートにおいて、対象となる分類識別子で識別される分野に対応する、集約された1または2以上の設問が取得される。
【0156】
次に、ステップS205の決定処理の第二の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。ここでの決定処理は、分類が存在しない場合の例である。
【0157】
(ステップS601)決定部133は、カウンタiに1を代入する。
【0158】
(ステップS602)決定部133は、i番目の項目が存在するか否かを判断する。i番目の項目が存在する場合はステップS603に行き、存在しない場合はステップS605に行く。なお、ここでは、項目は、設問でも良い。
【0159】
(ステップS603)決定部133は、ステップS204で取得した複数の各構成員スコアが有するi番目の項目に対する回答スコアと統合スコアとを用いて、i番目の項目に対する回答スコアの統合スコアに対する相関情報を取得する。
【0160】
(ステップS604)決定部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0161】
(ステップS605)決定部133は、ステップS603で取得した2以上の各項目に対する相関情報を用いて、設問(ここでは、項目)を集約する処理を行う。上位処理にリターンする。かかる集約処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0162】
次に、ステップS605の集約処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0163】
(ステップS701)決定部133は、相関情報をキーに降順に、項目情報格納部111の設問をソートする。
【0164】
(ステップS702)決定部133は、設問の集合から、相関情報が閾値α以下または閾値α未満の相関情報と対になる設問を削除する。
【0165】
(ステップS703)決定部133は、設問の集合から、相関情報が閾値β以上または閾値βより大きい相関情報と対になる設問を取得する。なお、「β>α」である。
【0166】
(ステップS704)決定部133は、ステップS703で採用した設問に加えて、他の設問を作成するか否かを判断する。他の設問を作成する場合はステップS705に行き、作成しない場合は上位処理にリターンする。
【0167】
なお、他の設問を作成するか否かは、例えば、採用している設問数が最低設問数を下回っている場合、相関情報が閾値γ以上または閾値γより大きい相関情報と対になる設問が存在する場合である。なお、「γ<β」である。
【0168】
(ステップS705)決定部133は、採用されていない設問の中で、相関情報が上位2つの設問を取得し、当該2つの設問を統合した一つの設問を作成する。
【0169】
以下、本実施の形態における設問作成支援装置1の具体的な動作例について説明する。
【0170】
設問作成支援装置1の項目情報格納部111には、
図8に示す項目情報管理表が格納されている、とする。項目情報管理表は、組織(ここでは、企業)の構成員(ここでは、従業員)に対するアンケートの項目を示す多数の項目情報を管理する表である。項目情報管理表は、構成員に対するアンケートの設問を示す情報である、と言える。項目情報は、ここでは、「項目識別子」「種類」「分類」「項目」「質問:期待度」「質問:満足度」を有する。「項目識別子」は項目を識別するIDである。「種類」は項目の種類を示す情報であり、ここでは、総合的項目または個別項目のいずれかを採り得る。「分類」は項目の中位概念であり、対象、ファクター等と言っても良い。「項目」は項目の内容を示す情報である。なお、「項目」を項目識別子である、と考えても良い。「質問:期待度」は期待度情報を取得するための質問である。「質問:満足度」は満足度情報を取得するための質問である。つまり、ここでは、一つの項目に対して、2つの設問の集合である設問群を有する。設問群は、一つの項目に対する期待度を問う設問、および一つの項目に対する満足度を問う設問である。
【0171】
項目情報管理表(
図8)は、4つの総合的項目と、64の個別項目を有する、とする。また、64の各個別項目は、16の分類に分かれている、とする。また、16の各分類の中には、4つの項目が含まれる、とする。また、各項目は、項目に対する期待度を問う設問、および項目に対する満足度を問う設問に対応する。
【0172】
回答情報格納部112には、例えば、
図9に示すような構造を有する回答情報が格納されている。回答情報格納部112には、2以上の回答情報が格納されている。
図9は、組織の多数の構成員に対するアンケート結果である。
図9において、1つのテーブルが、一つの構成員の回答情報の集合である。つまり、701は、一の構成員の回答情報である。回答情報は、「項目識別子」「期待度情報」「満足度情報」を有するレコードを多数(ここでは、63以上)有する。なお、項目識別子が1~4の項目のレコードは、総合的項目のレコードであり、期待度情報を有さない。そして、701の回答情報を構成する期待度情報、満足度情報は、構成員が、
図6に示す項目情報管理表の「質問:期待度」「質問:満足度」に対して行った回答から取得された情報である。そして、かかる回答は、ここでは、1から5までの自然数のいずれかによる回答である。また、ここでは、「質問:期待度」に対する期待度情報が1である場合、期待度が最も低く、5である場合、期待度が最も高い。また、「質問:満足度」に対する満足度情報が1である場合、満足度が最も低く、5である場合、満足度が最も高い。期待度情報、期待度情報は、各々、回答スコアの一例である。
【0173】
個別スコア表格納部113には、
図10に示す個別スコア表が格納されている。個別スコア表は、「期待度情報」「満足度情報」「項目スコア」を有する2以上のレコードを管理している。「期待度情報」の属性値である「期待度の値1」「期待度の値2」・・・「期待度の値N」は、具体的な値または範囲の情報である。「満足度情報」の属性値である「満足度の値1」「満足度の値2」・・・「満足度の値N」は、具体的な値または範囲の情報である。「項目スコア」は、ここでは、項目スコアを示す情報である。「項目スコア」の属性値である「スコア1」「スコア2」・・・「スコアN」は、具体的な値である。つまり、個別スコア表は、項目に対する期待度情報と満足度情報とに基づく項目スコアを決めるための表である。ある項目に対する構成員の回答の期待度が「期待度の値1」、満足度が「満足度の値1」である場合、回答スコア取得手段1311は、例えば、「期待度の値1」「満足度の値1」と対になるスコア1を、当該項目の項目スコアとして取得する。
【0174】
パターン管理部115には、
図11に示すパターン管理表が格納されている。パターン管理表とは、パターン情報を管理する表である。パターン管理表は、「相関パターン識別子」「相関パターン名」「相関パターン情報」「処理識別子」「処理情報」を有する2以上のレコードが管理される。「相関パターン識別子」は、相関パターンのIDである。「相関パターン名」は、相関パターンの名称である。「相関パターン情報」の「C(2位)」は、分類の中の4つの項目に対する相関情報の順位が2位の相関情報であることを示す。「ID=1」の相関パターン情報「C(2位)-C(3位)>=T
1」は、2位の相関情報と3位の相関情報との差がT
1以上である(上位2つの相関情報が他に比べて相当高い)ことを示す。「ID=2」の相関パターン情報「C(2位)-C(3位)<=T
2」は、2位の相関情報と3位の相関情報との差がT
2以下である(2位の相関情報と3位の相関情報との差が相当小さい)ことを示す。「ID=3」の相関パターン情報「C(4位)>=T
3」は、4位の相関情報がT
3以上である(すべての相関情報が相当高い)ことを示す。「ID=4」の相関パターン情報「C(1位)>=T
4 AND C(2位)-C(4位)<=T
5」は、1位の相関情報がT
4以上であり、2位と4位の相関情報の差がT
5以下である(1位が相当高くて、2位以下が低い)ことを示す。「ID=5」の相関パターン情報「-」は、「ID=1から4」のいずれの相関パターン情報にも合致しない場合に適用されるデフォルトの相関パターン情報であることを示す。「処理識別子」は、行われる処理のIDである。「処理情報」は、行われる処理の内容を示す。処理情報に含まれる「delete」は削除処理を示す。「Integrate」は統合処理を示す。例えば、delete(3位)は、3位の相関情報に対応する項目に対応する1以上の設問を削除することと示す。例えば、Integrate(2位,3位)は、2位の相関情報に対応する項目と3位の相関情報に対応する項目とを統合して、新たな項目を作成することを示す。なお、ここでの新たな項目を作成することは、期待度を問う設問と満足度を問う設問の2つの設問からなる設問群を作成することである。新たな項目を作成することは、新たな設問を作成することである。「ID=1」の処理情報は、相関情報が上位2つの設問を残すことを示す。「ID=2」の処理情報は、相関情報が1位の設問を残し、2位と3位の設問を統合し、4位の設問を削除することを示す。「ID=3」の処理情報は、相関情報が1位と2位の設問を統合し、3位と4位の設問を統合することを示す。「ID=4」の処理情報は、相関情報が1位の設問を残し、2位と3位と4位の3つの設問を統合することを示す。「ID=5」の処理情報は、相関情報が1位と4位の設問を統合し、2位と3位の設問を統合することを示す。
【0175】
なお、本具体例では、
図11のC(x位)は、期待度と満足度の各設問に対する2つの回答スコアの和により算出された項目の相関情報のうち、x位の相関情報である、とする。また、本具体例では、
図11の閾値T
1は「0.3」、閾値T
2は「0.1」、閾値T
3が「1.4」である、とする。
【0176】
構成員スコア管理部116には、
図12に示す構成員スコア管理表が格納されている、とする。構成員スコア管理表は「ID」「構成員識別子」「回答スコア」「総合スコア」を有する多数のレコードが格納されている。「回答スコア」は、ここでは、個別項目64(項目5~68)の各項目の期待度と満足度である。構成員スコア管理表の構成員スコアは、例えば、回答スコア取得手段1311、および総合スコア取得手段1312により取得され、構成員スコア管理表に蓄積された、とする。
【0177】
以上の状況において、設問作成支援装置1の受付部12は、開始指示を受け付けた、とする。
【0178】
そして、構成員スコア取得部131は、構成員スコア管理表(
図12)からすべてのレコード(構成員スコア)を取得する。
【0179】
次に、相関取得部132は、構成員スコア取得部131が取得した多数の構成員スコアを用いて、分類識別子ごと、および設問ごとに、回答スコア(つまり、期待度または満足度)と、総合スコアとの相関情報を取得する。なお、ここでは、相関情報は、例えば、相関係数である、とする。また、ここで、相関係数は相関度という、こととする。
【0180】
そして、例えば、今、分類識別子「理念戦略」に対応する分類の設問を集約する、とする。ここで、分類識別子「理念戦略」に対応する項目を
図13に示す。
図13において、分類識別子「理念戦略」で識別される分類は、項目識別子「5」から「8」の4つの項目を有する。そして、各項目は、期待度を問う設問と満足度を問う設問とがあるので、当該分類に対応する設問は8つである。
【0181】
そして、例えば、相関取得部132は、例えば、分類識別子「理念戦略」と対になる項目識別子「5」の回答情報「期待度」と総合スコア(ここでは、エンゲージメントスコア)との相関度が0.6、項目識別子「5」の回答情報「満足度」と総合スコアとの相関度が0.7を取得した、とする。また、分類識別子「理念戦略」と対になる項目識別子「6」の回答情報「期待度」と総合スコアとの相関度が0.7、項目識別子「6」の回答情報「満足度」と総合スコアとの相関度が0.7を取得した、とする。また、分類識別子「理念戦略」と対になる項目識別子「7」の回答情報「期待度」と総合スコアとの相関度が0.9、項目識別子「7」の回答情報「満足度」と総合スコアとの相関度が0.9を取得した、とする。さらに、分類識別子「理念戦略」と対になる項目識別子「8」の回答情報「期待度」と総合スコアとの相関度が0.5、項目識別子「8」の回答情報「満足度」と総合スコアとの相関度が0.5を取得した、とする。
【0182】
次に、相関取得部132は、例えば、項目ごとに、項目に対応する2つの各回答スコア(期待度、満足度)の相関度を用いて、項目に対応する相関情報を取得する。なお、ここで、相関取得部132は、2つの相関度の和を項目に対応する相関情報とする、とする。つまり、相関取得部132は、項目識別子「5」の項目の相関情報「1.3」、項目識別子「6」の項目の相関情報「1.4」、項目識別子「7」の項目の相関情報「1.8」、項目識別子「5」の項目の相関情報「1.0」を取得する。なお、かかる相関情報は、
図13の「相関情報」である。
【0183】
次に、決定部133は取得された項目「理念戦略」に対する相関情報を要素とするベクトルである相関情報ベクトル(1.3,1.4,1.8,1.0)を取得する。
【0184】
次に、決定部133は、パターン管理表を参照し、相関情報ベクトル(1.3,1.4,1.8,1.0)は、2番目のパターン情報に合致する、と判断する。次に、決定部133は、処理識別子「PR2」をパターン管理表から取得する。
【0185】
次に、決定部133は、処理識別子「PR2」と対になる処理情報「Integrate(2位,3位) delete(4位)」をパターン管理表から取得する。
【0186】
次に、決定部133は、処理情報「Integrate(2位,3位)」に従い、相関情報が2位の項目と3位の項目とを統合する。つまり、決定部133は、「Integrate(2位,3位)」に従い、新しい項目「会社が、自社の企業理念がビジョンを社員に浸透させる努力をしており、かつ自社の企業理念やビジョンを社員に浸透していること」を取得する。
【0187】
また、決定部133は、処理情報「delete(4位)」に従い、相関情報が4位の項目を削除する。つまり、決定部133は、「delete(4位)」に従い、項目識別子「8」で識別される項目を削除する。
【0188】
上記の処理の結果、項目「理念戦略」に対する項目は、4つから2つに減った。そして、その項目内容は、項目(A)「会社が、自社の企業理念がビジョンを社員に浸透させる努力をしており、かつ自社の企業理念やビジョンを社員に浸透していること」、および項目(B)「会社が、自社の当面の戦略や目標を社員に分かりやすく伝えようとすること」の2つである。また、設問は、項目(A)に対する期待度を問う設問、項目(A)に対する満足度を問う設問、項目(B)に対する期待度を問う設問、および項目(B)に対する満足度を問う設問の4つになった。
【0189】
相関取得部132、および決定部133は、以上の処理を、他の分類に対しても行い、他の分類の項目数も、4から2に集約する。その結果、64の個別項目の項目数は32に減った。つまり、個別項目に対応する設問数が128から64に減った。
【0190】
以上、本実施の形態によれば、適切な数の適切な設問を提案できる結果、総合スコアを取得する際の構成員への負担を小さくできる。
【0191】
また、本実施の形態によれば、各分類の中の設問数のバランスを担保できる結果、総合スコアを取得する際のバランスの良い適切な設問の集合が得られる。
【0192】
また、本実施の形態によれば、条件ごとの適切な設問集合を提案できる。なお、条件は、1以上の組織属性値に基づく組織条件であることは好適である。
【0193】
また、本実施の形態によれば、項目に対する期待度と満足度とを問うアンケートに基づいて総合スコアを取得する際の構成員への負担を小さくできる。
【0194】
なお、本実施の形態において、設問作成支援装置1は、図示しない端末装置からアクセス可能なサーバでも良い。かかる場合、受付部12は、各種の指示や情報を端末装置から受信する。また、出力部14は、各種の情報を端末装置に送信する。
【0195】
また、本実施の形態において、設問作成支援装置1は、外部装置に存在する構成員スコア管理部116をアクセスし、相関取得部132と決定部133と出力部14とが、上記で説明した処理を行う装置でも良い。かかる場合、設問作成支援装置1は、2以上の各構成員ごとの、N(Nは3以上の自然数)個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと構成員の総合スコアとを有する構成員スコアを用いて、1または2以上の設問に対応する項目と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得する相関取得部132と、前記項目ごとの前記相関情報を用いて、前記N個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、または前記N個の設問のうちの1つに統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、当該決定に関する決定情報を取得する決定部133と、前記決定情報を出力する出力部14とを具備する設問作成支援装置1である。
【0196】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における設問作成支援装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、2以上の各構成員ごとの、N(Nは3以上の自然数)個の各設問に対する構成員の回答に基づく回答スコアと構成員の総合スコアとを有する構成員スコアを用いて、1または2以上の設問に対応する項目と総合スコアとの相関に関する相関情報を取得する相関取得部と、前記項目ごとの前記相関情報を用いて、前記N個の設問のうちの削除する設問を決定する削除決定処理、または前記N個の設問のうちの1つに統合する2以上の設問を決定する統合決定処理のうちの1以上の処理を行い、当該決定に関する決定情報を取得する決定部と、前記決定情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0197】
(実施の形態2)
本実施の形態において、多い設問を有する第一アンケートの第一回答情報に基づく第一総合スコアと、少ない設問に絞り込んだ第二アンケートの第二回答情報に基づく第二総合スコアとを用いて決定された補正量情報に基づいて、第二アンケートに対する第二総合スコアを補正し、当該補正した総合スコアを出力するスコア出力装置を具備する情報システムについて説明する。
【0198】
また、本実施の形態において、組織属性値または構成員属性値に関する2以上の各条件に対応付けて補正量情報を管理しており、構成員の組織属性値または構成員属性値に合致する条件に対応する補正量情報に基づいて、第二アンケートに対する総合スコアを補正し、当該補正した総合スコアを出力するスコア出力装置を具備する情報システムについて説明する。
【0199】
さらに、本実施の形態において、第一アンケートの第一回答情報に基づいて、第二アンケートの各設問に対して仮定される第二回答情報を含む構成員回答情報を取得し、当該構成員回答情報を用いた第二アンケートに対する第二総合スコアを取得し、第一アンケートに対する第一総合スコアと第二アンケートに対する第二総合スコアとを用いて補正量情報を決定するスコア出力装置を具備する情報システムについて説明する。
【0200】
図14は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、設問作成支援装置1、スコア出力装置2、および1または2以上の端末装置3を備える。なお、情報システムAは、設問作成支援装置1を有さなくても良い。
【0201】
スコア出力装置2は、補正した総合スコアを出力する装置である。スコア出力装置2は、ここでは、アンケートに対する構成員の回答情報を受け付ける。スコア出力装置2は、例えば、いわゆるサーバ装置である。スコア出力装置2は、例えば、クラウドサーバやASPサーバであるが、そのタイプや設置場所は問わない。スコア出力装置2は、スタンドアロンの装置でも良い。スコア出力装置2がスタンドアロンの装置である場合、スコア出力装置2は、例えば、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話等の携帯端末、またはパソコン等であり、そのタイプは問わない。
【0202】
端末装置3は、構成員または組織の管理者等が使用する端末である。端末装置3は、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話等の携帯端末、またはパソコン等であり、そのタイプは問わない。
【0203】
設問作成支援装置1とスコア出力装置2、およびスコア出力装置2と1以上の各端末装置3とは、インターネット等のネットワークにより通信可能であることは好適である。
【0204】
図15は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
【0205】
情報システムAを構成するスコア出力装置2は、格納部21、受付部22、処理部23、および出力部24を備える。スコア出力装置2は、設問作成支援装置1を備えても良い。格納部21は、項目情報格納部111、回答情報格納部112、個別スコア表格納部113、組織情報格納部114、および補正量管理部211を備える。受付部22は、回答受付部221を備える。処理部23は、構成員スコア取得部231、第二回答取得部232、補正量決定部233、および補正部234を備える。構成員スコア取得部231は、回答スコア取得手段1311、および総合スコア取得手段1312を備える。
【0206】
端末装置3は、端末格納部31、端末受付部32、端末処理部33、端末送信部34、端末受信部35、および端末出力部36を備える。
【0207】
スコア出力装置2を構成する格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、項目情報、回答情報、個別スコア表、組織情報、後述する補正量情報である。
【0208】
補正量管理部211には、1または2以上の補正量情報が格納される。補正量管理部211に2以上の補正量情報が格納されている場合、各補正量情報は条件に対応付いていることは好適である。条件は、1以上の組織属性値と1以上の構成員属性値の中の1以上の属性値に関する2以上の条件である。かかる条件は、属性条件と言っても良い。
【0209】
補正量情報とは、第二総合スコアの補正量を決定するための情報である。第二総合スコアの補正量は、第一総合スコアに対する補正量である。
【0210】
第一総合スコアとは、第一設問数(例えば、132(総合的項目に対応する4つの設問+64の個別項目に対応する128の設問))の設問を有する第一アンケートの各設問に対する回答情報に基づく総合スコアである。かかる設問は、第一設問である。かかる回答情報は、第一回答情報である。
【0211】
第二総合スコアとは、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートの各設問に対する回答情報に基づく総合スコアである。かかる設問は、第二設問である。かかる回答情報は、第二回答情報である。
【0212】
第一総合スコアと第二総合スコアとは、同じアルゴリズムで算出されることは好適である。
【0213】
補正量情報は、例えば、補正量、補正量の算出のための演算式、または学習モデルである。補正量は、通常、補正する数値であり、例えば、正の数値、または負の数値である。演算式は、例えば、「補正総合スコア=f(第二総合スコア)」のfである。fは、第二総合スコアをパラメータとする増加関数である。例えば、「補正総合スコア=1.1×(第二総合スコア)」である。学習モデルは、機械学習の学習処理により取得されるモデルである。学習モデルは、例えば、後述する補正量決定部233が取得する。
【0214】
受付部22は、各種の情報や指示を受け付ける。各種の情報や指示とは、例えば、補正量取得指示、スコア出力指示、条件、構成員スコア、回答情報、アンケートの回答情報(構成員回答情報)等である。また、ここで、受け付けとは、例えば、図示しない端末装置からの受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念として捕らえても良い。
【0215】
補正量取得指示とは、補正量情報を取得する指示である。スコア出力指示とは、補正総合スコアを出力する指示である。
【0216】
回答受付部221は、1または2以上の第二回答情報を受け付ける。回答受付部221は、通常、1または2以上の各構成員が入力した構成員回答情報を受け付ける。ここでの、構成員回答情報は、2以上の第二回答情報を有する。回答受付部221は、構成員の第二アンケートの各第二設問に対する第二回答情報を含む構成員回答情報を受け付ける。回答受付部221は、構成員の第一アンケートの各第一設問に対する第一回答情報を含む構成員回答情報を受け付けても良い。
【0217】
ここでは、受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0218】
処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、構成員スコア取得部231、相関取得部132、決定部133が行う処理である。各種の処理とは、例えば、受信された構成員スコア、受信された第二回答情報、受信されたアンケートの回答情報、または受信された組織情報等を格納部11に蓄積する処理である。
【0219】
構成員スコア取得部231は、1または2以上の各構成員ごとに、構成員回答情報に基づく第二総合スコアを取得する。ここでの構成員回答情報は、通常、2以上の第二回答情報を有する。構成員スコア取得部231は、例えば、1以上の各構成員ごとに、第二回答取得部232が取得した2以上の第二回答情報に基づく第二総合スコアを取得する。さらに具体的には、構成員スコア取得部231は、例えば、後述する
図17のフローチャートの処理により、第二総合スコアを取得する。
【0220】
構成員スコア取得部231は、例えば、一の組織の1または2以上の各構成員の第二総合スコアに基づく、組織の第二総合スコアを取得する。
【0221】
構成員スコア取得部231は、例えば、1以上の各構成員ごとに、第一アンケートの各設問に対する回答情報に基づく第一総合スコアを取得する。第一総合スコアの算出アルゴリズムと第二総合スコアの算出アルゴリズムとは同一であることは好適である。かかるアルゴリズムは、後述する
図17のフローチャートの処理である。
【0222】
構成員スコア取得部231は、例えば、一の組織の1または2以上の各構成員の第一総合スコアに基づく、組織の第二総合スコアを取得する。
【0223】
構成員スコア取得部231は、 構成員スコア取得部131のすべての機能を有することは好適である。
【0224】
第二回答取得部232は、1以上の各構成員ごとに、第一アンケートの各第一設問に対する第一回答情報から、第二アンケートの各第二設問に対して仮定される第二回答情報を含む構成員回答情報を取得する。
【0225】
第二回答取得部232は、通常、第一設問と同じ第二設問に対する第二回答情報として、当該第一設問に対する第一回答情報を取得する。第二回答取得部232は、例えば、2以上の第一設問を統合した第二設問に対する第二回答情報として、当該2以上の各第一設問に対する第一回答情報の代表値を取得する。2以上の第一回答情報の代表値は、例えば、平均値、中央値、最大値、最低値である。
【0226】
補正量決定部233は、第一総合スコアと第二総合スコアとを取得し、当該2つの総合スコアを用いて、補正量情報を取得する。補正量情報は、例えば、差、演算式、学習モデルである。
(1)補正量情報が差である場合
【0227】
補正量決定部233は、例えば、1または2以上の第一総合スコアと第二総合スコアの組における、第一総合スコアと第二総合スコアとの差を取得し、当該1または2以上の差を用いて、補正量情報を取得する。
【0228】
補正量決定部233は、例えば、2以上の各構成員ごとに、第一総合スコアと第二総合スコアとの差を取得し、当該2以上の各構成員ごとの差を用いて、補正量情報を取得する。かかる補正量情報は、通常、構成員の総合スコアの補正に用いられる。
【0229】
補正量決定部233は、例えば、2以上の各組織ごとに、第一総合スコアと第二総合スコアとの差を取得し、当該2以上の各組織ごとの差を用いて、補正量情報を取得する。かかる補正量情報は、通常、組織の総合スコアの補正に用いられる。
【0230】
補正量決定部233は、例えば、2以上の差を用いて、当該2以上の差の代表値を取得し、当該代表値を補正量情報とする。代表値は、例えば、差の最大値、差の大きいところから数えてX%(Xは、例えば、25)の箇所の差、差の平均値、差の中央値である。
(2)補正量情報が演算式である場合
【0231】
補正量決定部233は、例えば、1または2以上の第一総合スコアと第二総合スコアの組を取得し、当該1以上の組を用いて、第二総合スコアから第一総合スコアを算出する演算式を取得する。補正量決定部233は、「第一総合スコア=f(第二総合スコア)」の演算式fを取得する。第一総合スコアと第二総合スコアの組は、組織の総合スコアの組でも良いし、構成員の総合スコアの組でも良い。組織の総合スコアの組に基づいて取得された演算式は、通常、組織の総合スコアの補正に用いられる。構成員の総合スコアの組に基づいて取得された演算式は、通常、構成員の総合スコアの補正に用いられる。
【0232】
補正量決定部233は、例えば、当該1以上の組を用いて、最小二乗法により、「第二総合スコア=f(第一総合スコア)」の演算式fを取得する。
(3)補正量情報が学習モデルである場合
【0233】
補正量決定部233は、例えば、1または2以上の第一総合スコアと第二総合スコアの組を取得し、当該1以上の組を用いて、機械学習の学習処理により、学習モデルを取得する。第一総合スコアと第二総合スコアの組は、組織の総合スコアの組でも良いし、構成員の総合スコアの組でも良い。組織の総合スコアの組に基づいて取得された学習モデルは、通常、組織の総合スコアの補正に用いられる。構成員の総合スコアの組に基づいて取得された学習モデルは、通常、構成員の総合スコアの補正に用いられる。
【0234】
さらに具体的には、補正量決定部233は、例えば、第二総合スコアを説明変数とし、第一総合スコアを目的変数とする2以上の教師データを取得し、当該教師データを機械学習の学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを取得する。
【0235】
なお、学習モデルとは、機械学習の学習処理により構成された情報であり、機械学習の予測処理に使用される情報である。学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVR等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlow(登録商標)のライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、fastText、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0236】
補正部234は、構成員スコア取得部231が取得した第二総合スコアと補正量情報とを用いて、補正総合スコアを取得する。
【0237】
補正部234は、構成員回答情報に対応付く1以上の属性値に合致する条件と対になる補正量情報を補正量管理部211から取得し、当該補正量情報と第二総合スコアとを用いて、補正総合スコアを取得する。
【0238】
補正部234は、例えば、構成員スコア取得部231が取得した第二総合スコアと補正量情報の和である補正総合スコアを取得する。
【0239】
補正部234は、例えば、構成員スコア取得部231が取得した第二総合スコアを、補正量情報である演算式に与え、当該演算式を実行し、補正総合スコアを取得する。
【0240】
補正部234は、例えば、構成員スコア取得部231が取得した第二総合スコアと補正量情報である学習モデルとを、機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、補正総合スコアを取得する。
【0241】
出力部24は、補正部234が取得した補正総合スコアを出力する。なお、スコア出力装置2が決定部133を具備する場合、出力部24は、決定情報を出力しても良い。
【0242】
ここで、出力とは、通常、端末装置3への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0243】
端末装置3を構成する端末格納部31には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、ユーザの組織を識別する組織識別子である。各種の情報は、例えば、端末受信部35が受信した情報である。
【0244】
端末受付部32は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等とは、例えば、補正量取得指示、スコア出力指示、1以上の第二回答情報(アンケートの回答情報)、組織識別子と組織属性値とを有する組織情報等である。
【0245】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0246】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0247】
端末処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受信部35が受信した情報を表示されるデータに構成する処理である。各種の処理とは、例えば、端末受付部32が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する処理である。
【0248】
端末送信部34は、各種の指示や情報等をスコア出力装置2に送信する。各種の指示や情報等とは、例えば、端末処理部33が構成した指示、端末受付部32が受け付けた指示や情報等である。
【0249】
端末受信部35は、各種の情報をスコア出力装置2から受信する。各種の情報とは、例えば、補正量情報、補正総合スコア、項目スコアである。
【0250】
端末出力部36は、各種の情報を取得する。各種の情報とは、例えば、端末受付部32が受け付けた情報、端末受信部35が受信した情報、端末処理部33が構成した情報である。各種の情報とは、例えば、補正量情報補正総合スコア、項目スコアである。
【0251】
格納部21、補正量管理部211、および端末格納部31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0252】
格納部21等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部21等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部21等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部21等で記憶されるようになってもよい。
【0253】
受付部22、および回答受付部221は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0254】
処理部23、構成員スコア取得部231、第二回答取得部232、補正量決定部233、補正部234、および端末処理部33は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部23等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0255】
出力部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。出力部24は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0256】
端末受付部32は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0257】
端末送信部34は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0258】
端末受信部35は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0259】
端末出力部36は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部36は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0260】
次に、情報システムAを構成するスコア出力装置2の動作例について、
図16のフローチャートを用いて説明する。
【0261】
(ステップS1601)受付部22は、補正量取得指示を受け付けたか否かを判断する。補正量取得指示を受け付けた場合はステップS1602に行き、補正量取得指示を受け付けなかった場合はステップS1611に行く。なお、受付部22は、例えば、端末装置3から補正量取得指示を受信する。
【0262】
(ステップS1602)処理部23は、カウンタiに1を代入する。
【0263】
(ステップS1603)構成員スコア取得部231は、i番目の対象が存在するか否かを判断する。i番目の対象が存在する場合はステップS1604に行き、i番目の対象が存在しない場合はステップS1610に行く。なお、対象とは、総合スコアの算出対象である。対象は、通常、組織であるが、構成員等でも良い。
【0264】
本ステップで、構成員スコア取得部231は、例えば、回答情報格納部112に、i番目の組織識別子が存在するか否かを判断することにより、i番目の対象が存在するか否かを判断する。
【0265】
(ステップS1604)構成員スコア取得部231は、i番目の対象に対応するすべての第一回答情報を取得する。第一回答情報は、設問数が多い第一アンケートの各設問に対する回答情報である。構成員スコア取得部231は、例えば、i番目の組織の全構成員のすべての第一回答情報を取得する。
【0266】
(ステップS1605)構成員スコア取得部231は、ステップS1604で取得した第一回答情報を用いて、総合スコアを算出する。かかるスコア算出処理の例について、
図17のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでの総合スコアは、第一総合スコアである。
【0267】
(ステップS1606)第二回答取得部232は、i番目の対象に対応するすべての第二回答情報を取得する。かかる第二回答情報取得処理の例について、
図18のフローチャートを用いて説明する。
【0268】
なお、
図18のフローチャートを用いて、仮想的な第二回答情報を取得することは必須ではない。第二回答取得部232は、i番目の対象に対応するすべての第二回答情報が存在する場合は、当該第二回答情報を読み出す。
【0269】
(ステップS1607)構成員スコア取得部231は、ステップS1606で取得した第二回答情報を用いて、総合スコアを算出する。かかるスコア算出処理の例について、
図17のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでの総合スコアは、第二総合スコアである。
【0270】
(ステップS1608)補正量決定部233は、ステップS1605で取得された第一総合スコアとステップS1607で取得された第二総合スコアとの差を算出し、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0271】
(ステップS1609)処理部23は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1603に戻る。
【0272】
(ステップS1610)補正量決定部233は、ステップS1608でバッファに一時蓄積された差を用いて、補正量情報を取得し、補正量管理部211に蓄積する。ステップS1601に戻る。かかる補正量取得処理の例について、
図19のフローチャートを用いて説明する。
【0273】
(ステップS1611)回答受付部221は、1または2以上の第二回答情報を受け付けたか否かを判断する。第二回答情報を受け付けた場合はステップS1612に行き、第二回答情報を受け付けなかった場合はステップS1613に行く。なお、回答受付部221は、例えば、端末装置3から1以上の第二回答情報を受信する。
【0274】
(ステップS1612)処理部23は、ステップS1611で受け付けられた1以上の第二回答情報を回答情報格納部112に蓄積する。なお、かかる第二回答情報は、組織識別子、構成員識別子のいずれかに対応付いていることは好適である。かかる第二回答情報は、第二アンケートに対する回答であることを示すフラグに対応付いていることは好適である。
【0275】
(ステップS1613)受付部22は、スコア出力指示を受け付けたか否かを判断する。スコア出力指示を受け付けた場合はステップS1614に行き、スコア出力指示を受け付けなかった場合はステップS1601に戻る。なお、受付部22は、例えば、端末装置3からスコア出力指示を受信する。
【0276】
(ステップS1614)補正部234は、ステップS1613で受け付けられたスコア出力指示が条件を含むか否かを判断する。条件を含む場合はステップS1615に行き、条件を含まない場合はステップS1616に行く。
【0277】
(ステップS1615)補正部234は、ステップS1613で受け付けられたスコア出力指示に含まれる条件を取得する。補正部234は、当該条件に合致する補正量情報を補正量管理部211から取得する。ステップS1617に行く。
【0278】
(ステップS1616)補正部234は、補正量情報を補正量管理部211から読み出す。
【0279】
(ステップS1617)構成員スコア取得部231は、ステップS1613で受け付けられたスコア出力指示に対応する1または2以上の第二回答情報を組織情報格納部114から取得する。
【0280】
(ステップS1618)構成員スコア取得部231は、ステップS1617で取得した1または2以上の第二回答情報を用いて、総合スコアを取得する。かかるスコア算出処理の例について、
図17のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでの総合スコアは、第二総合スコアである。
【0281】
(ステップS1619)補正部234は、ステップS1618で取得された第二総合スコアと取得した補正量情報とを用いて、補正総合スコアを取得する。
【0282】
(ステップS1620)出力部24は、ステップS1619で取得された補正総合スコアを出力する。ステップS1601に戻る。なお、出力部24は、例えば、スコア出力指示を送信した端末装置3に補正総合スコアを送信する。
【0283】
なお、
図16のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0284】
次に、ステップS1605、ステップS1607、ステップS1618のスコア算出処理の例について、
図17のフローチャートを用いて説明する。
【0285】
(ステップS1701)回答スコア取得手段1311は、カウンタiに1を代入する。
【0286】
(ステップS1702)回答スコア取得手段1311は、ステップS303で取得された組織回答情報の中に、i番目の個別項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。i番目の個別項目の項目識別子が存在する場合はステップS1703に行き、存在しない場合はステップS1709に行く。
【0287】
(ステップS1703)回答スコア取得手段1311は、取得されている1以上の回答情報の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度情報を取得する。なお、1以上の各回答情報は、構成員が回答した情報である。i番目の個別項目の項目識別子と対になる満足度情報は、i番目の個別項目に対する満足度を問う設問に対する回答情報である。
【0288】
(ステップS1704)回答スコア取得手段1311は、ステップS1703で取得した満足度情報を統計処理し、統計満足度情報を算出する。なお、ここで、回答スコア取得手段1311は、例えば、ステップS1703で取得した満足度情報の平均値である統計満足度情報を算出する。そして、回答スコア取得手段1311は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0289】
(ステップS1705)回答スコア取得手段1311は、ステップS307で取得した組織回答情報の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の期待度情報を取得する。i番目の個別項目の項目識別子と対になる期待度情報は、i番目の個別項目に対する期待度を問う設問に対する回答情報である。
【0290】
(ステップS1706)回答スコア取得手段1311は、ステップS1705で取得した期待度情報を統計処理し、統計期待度情報を算出する。なお、ここで、回答スコア取得手段1311は、例えば、ステップS1703で取得した期待度情報の平均値である統計期待度情報を算出する。そして、回答スコア取得手段1311は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計期待度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0291】
(ステップS1707)回答スコア取得手段1311は、統計満足度情報と統計期待度情報とを用いて、着目している組織のi番目の個別項目の項目スコアを取得する。なお、回答スコア取得手段1311は、統計満足度情報と統計期待度情報とを、個別スコア表格納部113の個別スコア表に適用し、i番目の個別項目の項目スコアを取得する。そして、回答スコア取得手段1311は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、取得した項目スコアを格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0292】
(ステップS1708)回答スコア取得手段1311は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1702に戻る。
【0293】
(ステップS1709)回答スコア取得手段1311は、カウンタjに1を代入する。
【0294】
(ステップS1710)回答スコア取得手段1311は、ステップS307で取得した組織回答情報の中に、j番目の総合的項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。j番目の総合的項目の項目識別子が存在する場合はステップS1711に行き、存在しない場合はステップS1714に行く。
【0295】
(ステップS1711)回答スコア取得手段1311は、ステップS307で取得した組織回答情報の中の、j番目の総合的項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度情報を取得する。
【0296】
(ステップS1712)回答スコア取得手段1311は、ステップS1711で取得した満足度情報を統計処理し、統計満足度情報を算出する。なお、ここで、回答スコア取得手段1311は、例えば、ステップS1711で取得した満足度情報の平均値である統計満足度情報を算出する。そして、回答スコア取得手段1311は、j番目の総合的項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度情報を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0297】
(ステップS1713)回答スコア取得手段1311は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS1710に戻る。
【0298】
(ステップS1714)総合スコア取得手段1312は、個別項目のすべての項目スコアを、格納部11または図示しないバッファから取得する。なお、個別項目の項目スコアは、ステップS1707で取得されたスコアである。
【0299】
(ステップS1715)総合スコア取得手段1312は、ステップS1714で取得したすべての項目スコアから、個別項目の総合的なスコアを取得する。例えば、総合スコア取得手段1312は、ステップS1714で取得したすべての項目スコアの平均値を算出し、当該平均値を個別項目の総合的なスコアとして取得する。
【0300】
(ステップS1716)総合スコア取得手段1312は、総合的項目のすべての項目の統計満足度情報を、格納部11または図示しないバッファから取得する。
【0301】
(ステップS1717)総合スコア取得手段1312は、ステップS1716で取得したすべての項目の統計満足度情報を統計処理し、総合的項目の統計満足度情報を算出する。総合スコア取得手段1312は、例えば、ステップS1716で取得したすべての項目の統計満足度情報の平均値を算出し、総合的項目の統計満足度情報として取得する。
【0302】
(ステップS1718)総合スコア取得手段1312は、ステップS1715で取得した個別項目の総合的なスコアと、ステップS1717で取得した総合的項目の統計満足度情報とから、仮総合スコアを算出する。なお、総合スコア取得手段1312は、例えば、演算式「仮総合スコア=α×総合的項目の統計満足度情報+β×個別項目の総合的なスコア」により、仮総合スコアを算出する。
【0303】
(ステップS1719)総合スコア取得手段1312は、すべての個別項目の満足度情報の集合と、すべての個別項目の期待度情報の集合とから、満足度情報の集合と期待度情報の集合と相関に関する相関情報を取得する。
【0304】
(ステップS1720)総合スコア取得手段1312は、ステップS1719で取得した相関情報を用いて、ステップS1718で取得した仮総合スコアを調整し、総合スコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、総合スコア取得手段1312は、相関情報が示す相関の度合いが大きいほど、高い総合スコアとなるように、総合スコアを取得する。
【0305】
なお、
図17のフローチャートにおいて、総合スコアを取得する場合に相関情報を用いなくても良い。つまり、上記の仮総合スコアを総合スコアとしても良い。
【0306】
また、
図17のフローチャートにおける総合スコアの取得アルゴリズムは一例である。
図17のフローチャートにおいて、通常、項目スコアが高いほど、高い総合スコアが取得される。
【0307】
また、
図17のフローチャートにおいて、総合的項目の満足度情報を用いずに総合スコアを取得しても良い。つまり、構成員に対して行われるアンケートの設問は、個別項目に対する設問だけでも良い。
【0308】
次に、ステップS1606の第二回答情報取得処理の例について、
図18のフローチャートを用いて説明する。
【0309】
(ステップS1801)第二回答取得部232は、カウンタiに1を代入する。
【0310】
(ステップS1802)第二回答取得部232は、項目情報格納部111に、i番目の第二設問が存在するか否かを判断する。i番目の第二設問が存在する場合はステップS1803に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0311】
(ステップS1803)第二回答取得部232は、i番目の第二設問が第一設問と同じ設問であるか、2以上の第二設問を統合した設問であるかを判断する。i番目の第二設問が第一設問と同じ設問であればステップS1804に行き、2以上の第二設問を統合した設問であればステップS1805に行く。なお、第一設問も項目情報格納部111に格納されている、とする。また、項目情報格納部111において、同じ第一設問と第二設問とは、対応付いている、とする。項目情報格納部111において、統合された第二設問と、統合の元になった2以上の第一設問とは、対応付いている、とする。
【0312】
(ステップS1804)第二回答取得部232は、着目する対象(例えば、組織、または構成員)の、i番目の第二設問と同じ設問である第一設問に対する1または2以上の第一回答情報を回答情報格納部112から取得し、当該第一回答情報を第二回答情報として、i番目の第二設問に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。なお、1または2以上の各第一回答情報は、通常、構成員ごとの回答情報である。
【0313】
(ステップS1805)第二回答取得部232は、i番目の第二設問が作成される元になった2以上の各第一設問に対応する1または2以上の第一回答情報を回答情報格納部112から取得する。
【0314】
(ステップS1806)第二回答取得部232は、2以上の第一設問に対する2以上の第一回答情報の代表値を取得し、当該代表値を第二回答情報として、i番目の第二設問に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。なお、代表値は、例えば、平均値、最大値、最小値、中央値である。
【0315】
(ステップS1807)第二回答取得部232は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1802に戻る。
【0316】
次に、ステップS1610の補正量取得処理の例について、
図19のフローチャートを用いて説明する。
【0317】
(ステップS1901)補正量決定部233は、ステップS1608で取得された1以上の差を昇順にソートする。
【0318】
(ステップS1902)補正量決定部233は、ステップS1901でソートした差の中で、上位X%目の順位の差を取得する。なお、Xは、例えば、75である。また、Xは、他の値でも良い。
【0319】
(ステップS1903)補正量決定部233は、ステップS1902で取得した差を補正量情報として、補正量管理部211に蓄積する。
【0320】
なお、
図19のフローチャートにおいて、補正量決定部233は、第二総合スコアを説明変数とし、第一総合スコアを目的変数とする2以上の教師データを取得し、当該2以上の教師データを機械学習の学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルである補正量情報を取得しても良い。かかる場合、ステップS1608は不要である。
【0321】
また、
図19のフローチャートにおいて、補正量決定部233は、第一総合スコアと第二総合スコアとの組を用いて、最小二乗法等を用いて、第二総合スコアをパラメータとし、第一総合スコアを算出する演算式を取得しても良い。
【0322】
次に、端末装置3の動作例について、
図20のフローチャートを用いて説明する。
【0323】
(ステップS2001)端末受付部32は、補正量取得指示を受け付けたか否かを判断する。補正量取得指示を受け付け場合はステップS2002に行き、補正量取得指示を受け付けなかった場合はステップS2005に行く。なお、補正量取得指示は、条件を含んでも良いし、含まなくても良い。
【0324】
(ステップS2002)端末処理部33は、送信する補正量取得指示を構成する。端末送信部34は、当該補正量取得指示をスコア出力装置2に送信する。
【0325】
(ステップS2003)端末受信部35は、スコア出力装置2から補正量情報を受信したか否かを判断する。補正量情報を受信した場合はステップS2004に行き、補正量情報を受信しなかった場合はステップS2003に戻る。
【0326】
(ステップS2004)端末処理部33は、出力する補正量情報を構成する。端末出力部36は、当該補正量情報を出力する。ステップS2001に戻る。
【0327】
(ステップS2005)端末受付部32は、第二回答情報を受け付けたか否かを判断する。第二回答情報を受け付け場合はステップS2006に行き、第二回答情報受け付けなかった場合はステップS207に行く。
【0328】
(ステップS2006)端末処理部33は、送信する第二回答情報を構成する。端末送信部34は、当該第二回答情報をスコア出力装置2に送信する。ステップS2001に戻る。
【0329】
(ステップS2007)端末受付部32は、スコア出力指示を受け付けたか否かを判断する。スコア出力指示を受け付け場合はステップS2008に行き、スコア出力指示を受け付けなかった場合はステップS2001に戻る。なお、スコア出力指示は、条件を含んでも良いし、含まなくても良い。
【0330】
(ステップS2008)端末処理部33は、送信するスコア出力指示を構成する。端末送信部34は、当該スコア出力指示をスコア出力装置2に送信する。
【0331】
(ステップS2009)端末受信部35は、スコア出力装置2から補正総合スコアを受信したか否かを判断する。補正総合スコアを受信した場合はステップS2010に行き、補正総合スコアを受信しなかった場合はステップS2009に戻る。
【0332】
(ステップS2010)端末処理部33は、出力する補正総合スコアを構成する。端末出力部36は、当該補正総合スコアを出力する。ステップS2001に戻る。
【0333】
なお、
図20のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0334】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。
【0335】
スコア出力装置2の項目情報格納部111には、
図8に示す項目情報管理表が格納されている、とする。
図8に示す項目情報管理表は、第一アンケートを構成する情報である。目情報管理表は、4つの総合的項目と、64の個別項目を有する。また、第一アンケートは、ここでは、4つの各総合的項目に対する満足度を問う設問を有する。第一アンケートは、ここでは、64の各個別項目に対して、期待度と満足度とを問う設問を有する。第一アンケートは、ここでは、例えば、136の設問数を有する。
【0336】
また、項目情報格納部111には、実施の形態1で説明した処理により、設問作成支援装置1が第一アンケートから取得した第二アンケートが格納されている、とする。第二アンケートは、ここでは、4つの総合的項目と、32の個別項目に基づく。32の個別項目は、16の各分野ごとの項目である。つまり、16の各分野は、設問作成支援装置1が4つの項目を集約して取得した2つの項目を有する。第二アンケートは、ここでは、4つの各総合的項目に対する満足度を問う設問、32の各個別項目ごとの期待度と満足度とを問う設問を有する。第二アンケートは、ここでは、例えば、68の設問数を有する。
【0337】
また、回答情報格納部112には、例えば、
図21に示すような構造を有する第二回答情報が格納されている。第二回答情報は、構成員による第二アンケートに対する回答に基づく情報である。
図21に示す各テーブルは、36の項目に対応する68の第二設問の第二回答情報の集合である一つの構成員回答情報である。回答情報格納部112には、多数の構成員回答情報が格納されており、各構成員回答情報は、構成員識別子、1以上の構成員属性値(例えば、役職、性別等)、組織識別子(ここでは、会社名)、1以上の組織属性値(例えば、業種、従業員数)に対応付いている、とする。
【0338】
また、個別スコア表格納部113には、
図10に示す個別スコア表が格納されている。
【0339】
さらに、補正量管理部211には、
図22に示す補正量管理表が格納されている。補正量管理表は、補正量情報を管理する表である。補正量管理表は、「ID」「条件」「補正量情報」「フラグ」を有する1以上のレコードを管理する。「ID」はレコードを識別する情報である。「補正量情報」は、補正量情報であり、ここでは、加算される数値、または演算式である。「ID=2」の補正量情報は、第二総合スコアを1.1倍して、補正総合スコアが算出されることを示す。「フラグ」は、補正量情報を組織の総合スコアの補正に用いるのか、構成員の総合スコアの補正に用いるのかを示す情報である。フラグ「1」は、補正量情報を組織の総合スコアの補正に用いることを示す。フラグ「2」は、補正量情報を構成員の総合スコアの補正に用いることを示す。
【0340】
かかる状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、スコア出力指示が条件を有さない場合である。具体例2は、スコア出力指示が条件を有する場合である。
【0341】
(具体例1)
ユーザは、スコア出力指示を端末装置3に入力した、とする。次に、端末装置3は、当該スコア出力指示を受け付け、スコア出力指示をスコア出力装置2に送信する。なお、スコア出力指示は、条件を含まず、かつ、組織識別子「会社A」に対応付いている、とする。
【0342】
次に、スコア出力装置2の受付部22は、当該スコア出力指示を受信する。次に、補正部234は、受信されたスコア出力指示が条件を含まない、と判断する。
【0343】
次に、補正部234は、補正量管理表(
図22)から、デフォルトの補正量情報「+1.6」を取得する。
【0344】
次に、構成員スコア取得部231は、組織識別子「会社A」と対になる多数の構成員回答情報(
図21)を回答情報格納部112から取得する。そして、構成員スコア取得部231は、取得した多数の構成員回答情報を用いて、
図17のフローチャートで説明した動作により、会社Aの総合スコア「68.2」を算出した、とする。なお、ここでの総合スコアは、第二アンケートの回答情報に基づく総合スコアであるので、第二総合スコアである。
【0345】
次に、補正部234は、取得された総合スコア「68.2」と取得した補正量情報「+1.6」とを用いて、補正総合スコア「69.8」を取得する。次に、出力部24は、補正総合スコア「69.8」を端末装置3に送信する。
【0346】
次に、端末装置3は、当該補正総合スコア「69.8」を受信し、出力する。
【0347】
(具体例2)
ユーザは、スコア出力指示を端末装置3に入力した、とする。次に、端末装置3は、当該スコア出力指示を受け付け、スコア出力指示をスコア出力装置2に送信する。なお、スコア出力指示は、条件「組織識別子=会社C」を有する、とする。
【0348】
次に、スコア出力装置2の受付部22は、当該スコア出力指示を受信する。次に、補正部234は、受信されたスコア出力指示が条件を含む、と判断する。そして、補正部234は、条件「組織識別子=会社C」を取得する。次に、補正部234は、会社Cと対になる業種「商社」を組織情報格納部114から取得した、とする。次に、補正部234は、取得した組織属性値「業種=商社」が、補正量管理表の「ID=1」の条件に合致する、と判断する。次に、補正部234は、「ID=1」の補正量情報「+2.0」を補正量管理表(
図22)から取得する。
【0349】
次に、構成員スコア取得部231は、組織識別子「会社C」と対になる多数の構成員回答情報(
図21)を回答情報格納部112から取得する。そして、構成員スコア取得部231は、取得した多数の構成員回答情報を用いて、
図17のフローチャートで説明した動作により、会社Aの総合スコア「72.2」を算出した、とする。なお、ここでの総合スコアは、第二アンケートの回答情報に基づく総合スコアであるので、第二総合スコアである。
【0350】
次に、補正部234は、取得された総合スコア「72.2」と取得した補正量情報「+2.0」とを用いて、補正総合スコア「74.2」を取得する。次に、出力部24は、補正総合スコア「74.2」を端末装置3に送信する。
【0351】
次に、端末装置3は、当該補正総合スコア「74.2」を受信し、出力する。
【0352】
以上、本実施の形態によれば、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートに対する回答に基づく総合スコアに対して補正することにより、第一アンケートに対する回答に基づく総合スコアとの整合性が取れる総合スコアを得ることができる。このことにより、例えば、簡易な第二アンケートを使用しながら、過去の第一アンケートを用いて取得されたエンゲージメントスコアに対する変化を適切に得ることができる。
【0353】
また、本実施の形態によれば、条件により異なる補正量情報を用いることにより、第二アンケートに対する回答に基づく総合スコアと第一アンケートに対する回答に基づく総合スコアとの整合性が、より適切に取れる。
【0354】
また、本実施の形態によれば、補正量情報を適切に決定できる。
【0355】
また、本実施の形態によれば、設問作成支援装置1を利用することにより、総合スコアを取得する際の構成員への負担を小さくできるアンケートの作成を支援できる。
【0356】
さらに、本実施の形態において、スコア出力装置2は、スタンドアロンの装置でも良い。かかる場合、受付部22、回答受付部221は、例えば、ユーザから情報や指示等を受け付ける。また、出力部24は、例えば、ディスプレイに情報を出力する。
【0357】
なお、本実施の形態におけるスコア出力装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、第一設問数の設問を有する第一アンケートの各設問に対する第一回答情報に基づく第一総合スコアに対する、前記第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートの各設問に対する第二回答情報に基づく第二総合スコアの補正量を決定するための補正量情報が格納される補正量管理部にアクセス可能なコンピュータを、構成員の前記第二アンケートの各設問に対する第二回答情報を含む構成員回答情報を受け付ける回答受付部と、前記構成員回答情報に基づく第二総合スコアを取得する構成員スコア取得部と、前記構成員スコア取得部が取得した前記第二総合スコアと前記補正量情報とを用いて、補正総合スコアを取得する補正部と、前記補正総合スコアを出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0358】
また、
図23は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態のスコア出力装置2等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図23は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図24は、システム300のブロック図である。
【0359】
図23において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0360】
図24において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0361】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態のスコア出力装置2等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0362】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態のスコア出力装置2等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0363】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0364】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0365】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0366】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0367】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0368】
以上のように、本発明にかかるスコア出力装置は、第一設問数の設問を有する第一アンケートに対する回答に基づく総合スコアと、第一設問数より少ない第二設問数の設問を有する第二アンケートに対する回答に基づく総合スコアとの整合性が取れるという効果を有し、スコアを提供するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0369】
A 情報システムA
1 設問作成支援装置
2 スコア出力装置
3 端末装置
11、21 格納部
12、22 受付部
13、23 処理部
14、24 出力部
31 端末格納部
32 端末受付部
33 端末処理部
34 端末送信部
35 端末受信部
36 端末出力部
111 項目情報格納部
112 回答情報格納部
113 個別スコア表格納部
114 組織情報格納部
115 パターン管理部
116 構成員スコア管理部
121 条件受付部
131、231 構成員スコア取得部
132 総合スコア取得部
132 相関取得部
133 決定部
211 補正量管理部
221 回答受付部
232 第二回答取得部
233 補正量決定部
234 補正部
1311 回答スコア取得手段
1312 総合スコア取得手段