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特許7572512情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0639 20230101AFI20241016BHJP
【FI】
G06Q10/0639
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023106718
(22)【出願日】2023-06-29
【審査請求日】2024-04-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501266110
【氏名又は名称】株式会社リンクアンドモチベーション
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】小笹 芳央
(72)【発明者】
【氏名】坂下 英樹
【審査官】阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-004027(JP,A)
【文献】特開2022-112435(JP,A)
【文献】特開2022-186221(JP,A)
【文献】特開2022-063781(JP,A)
【文献】特開2021-002242(JP,A)
【文献】特開2020-181238(JP,A)
【文献】特開2002-207844(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0177030(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象組織を識別する組織識別子に対応付けて、前記対象組織に属する対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含む組織情報が格納される組織情報格納部と、
前記対象組織に属する前記対象構成員に対するアンケートに対する回答である2以上の構成員回答を有する対象組織回答を受け付ける情報受付部と、
一の組織に属する2以上の各構成員に対するアンケートに対する回答である構成員回答の集合である組織回答または当該組織回答を統計処理した結果である統計結果と、前記アンケートに対する回答の後に新たに発信した情報に関する新発信情報とを有する2以上の教師データに基づく学習情報と、前記対象組織回答とを用いて、前記対象構成員に対して発信する情報に関する発信情報を取得する情報取得部と、
前記発信情報を出力する情報出力部とを具備し、
前記教師データは、前記一の組織に属する前記2以上の構成員に対して、前記新発信情報の発信の時より前の時点の過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報を有し、
前記情報取得部は、
前記学習情報と、前記対象組織回答と、前記対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報とを用いて、前記発信情報を取得する、情報処理装置。
【請求項2】
前記組織情報は、前記過去の発信に対する前記対象構成員のリアクションに関するリアクション情報を有し、
前記コミュニケーション情報は、過去の発信に対する構成員のリアクションに関するリアクション情報を有する請求項記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記アンケートに対する一の組織に属する各構成員の回答である2以上の構成員回答を有する組織回答が格納される回答格納部と、
組織回答を統計処理し、統計結果を取得する統計処理部とをさらに具備し、
前記教師データは、前記一の組織の前記組織回答を統計処理した結果である統計結果と前記新発信情報とを有し、
前記情報取得部は、
前記対象組織回答を統計処理した結果である統計結果と前記学習情報とを用いて、前記発信情報を取得する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記組織情報は、組織の事業に関する事業情報、または前記組織の属性値である1以上の組織属性値を含み、
前記教師データは、前記一の組織の前記事業情報または前記一の組織の前記1以上の組織属性値を有し、
前記情報取得部は、
前記対象組織の事業情報または前記対象組織の1以上の組織属性値と、前記対象組織回答と、前記学習情報とを用いて、前記発信情報を取得する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記学習情報は、前記2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された学習モデルであり、
前記情報取得部は、
前記対象組織回答または前記統計結果と、前記学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、前記発信情報を取得する請求項1から請求項いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報取得部は、
前記2以上の教師データを生成系AIのモジュールに与え、かつ前記対象組織回答または前記統計結果を前記生成系AIのモジュールに与えて、前記発信情報を取得する請求項1から請求項いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記発信情報は、発信内容を識別する発信識別子または発信内容のタイトルであるタイトル情報であり、
前記情報取得部は、
前記発信識別子と対になるタイトル情報または前記タイトル情報を生成系AIのモジュールに与え、発信内容を示す情報である発信内容情報を取得し、
前記情報出力部は、
前記発信情報に代えて、前記発信内容情報を送信する請求項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記教師データは、
前記組織回答または前記統計結果に含まれる2以上の各情報を要素として有するベクトルであり、
前記学習情報は、
前記ベクトルと前記新発信情報との対応を示す2以上の対応情報を有する対応表であり、
前記情報取得部は、
前記情報受付部が受け付けた前記対象組織回答または当該対象組織回答を統計処理した結果である前記統計結果に含まれる2以上の各情報を要素として有するベクトルと最も近似するベクトルを前記対応表から決定し、当該ベクトルと対になる前記新発信情報を取得する請求項1から請求項いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記2以上の教師データは、
前記新たな発信に応じて、改善された組織に対応する教師データである1以上の正例と、
前記新たな発信に応じて、改善されていない組織に対応する教師データである1以上の負例とを有し、
前記情報取得部は、
2以上の発信情報が格納される発信情報格納部を参照し、前記2以上の各発信情報ごとに、当該発信情報と、前記対象組織回答または前記統計結果と、前記学習情報とを用いて、組織が改善されるか否かを示すフラグを取得し、組織が改善されることを示すフラグに対応する前記発信情報を取得する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記2以上の各教師データは、前記組織回答または前記統計結果と、前記新発信情報と、前記新たな発信に応じて前記組織が改善された度合いを示すスコアを有し、
前記情報取得部は、
2以上の発信情報が格納される発信情報格納部を参照し、前記2以上の各発信情報ごとに、当該発信情報と、前記対象組織回答または前記統計結果と、前記学習情報とを用いて、スコアを取得し、最大のスコアに対応する前記発信情報を取得する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記2以上の各教師データは、前記組織回答または前記統計結果と、組織が改善された場合の前記新発信情報とを有し、
前記情報取得部は、
前記対象組織回答または前記統計結果と、前記学習情報とを用いて、前記発信情報を取得する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
対象組織を識別する組織識別子に対応付けて、前記対象組織に属する対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含む組織情報が格納される組織情報格納部と、
一の組織に属する2以上の各構成員に対するアンケートに対する回答に基づく構成員回答の集合である組織回答または当該組織回答を統計処理した結果である統計結果と、前記アンケートに対する回答の後に新たに発信した情報に関する新発信情報とを有する2以上の教師データに基づく学習情報が格納される学習情報格納部と、
情報受付部と、情報取得部と、情報出力部とを具備する情報処理装置により実現される情報処理方法であって、
前記情報受付部が、前記対象組織に属する前記対象構成員に対するアンケートに対する回答である2以上の構成員回答を有する対象組織回答を受け付ける情報受付ステップと、
前記情報取得部が、前記対象組織回答と前記学習情報とを用いて、発信情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報出力部が、前記発信情報を出力する情報出力ステップとを具備し、
前記教師データは、前記一の組織に属する前記2以上の構成員に対して、前記新発信情報の発信の時より前の時点の過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報を有し、
前記情報取得部は、
前記学習情報と、前記対象組織回答と、前記対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報とを用いて、前記発信情報を取得する、情報処理方法。
【請求項13】
対象組織を識別する組織識別子に対応付けて、前記対象組織に属する対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含む組織情報が格納される組織情報格納部と、一の組織に属する2以上の各構成員に対するアンケートに対する回答に基づく構成員回答の集合である組織回答または当該組織回答を統計処理した結果である統計結果と、前記アンケートに対する回答の後に新たに発信した情報に関する新発信情報とを有する2以上の教師データに基づく学習情報が格納される学習情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
前記対象組織に属する前記対象構成員に対するアンケートに対する回答である2以上の構成員回答を有する対象組織回答を受け付ける情報受付部と、
前記対象組織回答と前記学習情報とを用いて、発信情報を取得する情報取得部と、
前記発信情報を出力する情報出力部として機能させるためのプログラムであって、
前記教師データは、前記一の組織に属する前記2以上の構成員に対して、前記新発信情報の発信の時より前の時点の過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報を有し、
前記情報取得部は、
前記学習情報と、前記対象組織回答と、前記対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報とを用いて、前記発信情報を取得するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組織の構成員に対して発信する情報である発信情報を提案する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生産現場の従業員によるアンケート結果又は報告書に基づいて、働きがい評価情報を生成し、業務に従事する従業員の働きがい向上を支援する改善支援システムがあった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-47836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の情報処理装置は、対象組織に属する対象構成員に対するアンケートに対する回答である2以上の構成員回答を有する対象組織回答を受け付ける情報受付部と、一の組織に属する2以上の各構成員に対するアンケートに対する回答である構成員回答の集合である組織回答または組織回答を統計処理した結果である統計結果と、アンケートに対する回答の後に新たに発信した情報に関する新発信情報とを有する2以上の教師データに基づく学習情報と、対象組織回答とを用いて、対象構成員に対して発信する情報に関する発信情報を取得する情報取得部と、発信情報を出力する情報出力部とを具備する情報処理装置である。
【0006】
かかる構成により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0007】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、対象組織を識別する組織識別子に対応付けて、対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含む組織情報が格納される組織情報格納部をさらに具備し、教師データは、一の組織に属する2以上の構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報を有し、情報取得部は、学習情報と、対象組織回答と、対象構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含むコミュニケーション情報とを用いて、発信情報を取得する情報処理装置である。
【0008】
かかる構成により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0009】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、組織情報は、過去の発信に対する対象構成員のリアクションに関するリアクション情報を有し、コミュニケーション情報は、過去の発信に対する構成員のリアクションに関するリアクション情報を有する情報処理装置である。
【0010】
かかる構成により、リアクション情報をも用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0011】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、アンケートに対する一の組織に属する各構成員の回答である2以上の構成員回答を有する組織回答が格納される回答格納部と、組織回答を統計処理し、統計結果を取得する統計処理部とをさらに具備し、教師データは、一の組織の組織回答を統計処理した結果である統計結果と新発信情報とを有し、情報取得部は、対象組織回答を統計処理した結果である統計結果と学習情報とを用いて、発信情報を取得する情報処理装置である。
【0012】
かかる構成により、回答集合の統計結果をも用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0013】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、組織の事業に関する事業情報、または組織の属性値である1以上の組織属性値を含む1以上の組織情報が格納される組織情報格納部をさらに具備し、教師データは、一の組織の事業情報または一の組織の1以上の組織属性値を有し、情報取得部は、対象組織の事業情報または対象組織の1以上の組織属性値と、対象組織回答と、学習情報とを用いて、発信情報を取得する情報処理装置である。
【0014】
かかる構成により、事業情報をも用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0015】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、学習情報は、2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い取得された学習モデルであり、情報取得部は、対象組織回答または統計結果と、学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、発信情報を取得する情報処理装置である。
【0016】
かかる構成により、機械学習のアルゴリズムを用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0017】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、情報取得部は、2以上の教師データを生成系AIのモジュールに与え、かつ対象組織回答または統計結果を生成系AIのモジュールに与えて、発信情報を取得する情報処理装置である。
【0018】
かかる構成により、生成系AIのモジュールを用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0019】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第七の発明に対して、発信情報は、発信内容を識別する発信識別子または発信内容のタイトルであるタイトル情報であり、情報取得部は、発信識別子と対になるタイトル情報またはタイトル情報を生成系AIのモジュールに与え、発信内容を示す情報である発信内容情報を取得し、情報出力部は、発信情報に代えて、発信内容情報を送信する情報処理装置である。
【0020】
かかる構成により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0021】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、教師データは、組織回答または統計結果に含まれる2以上の各情報を要素として有するベクトルであり、学習情報は、ベクトルと新発信情報との対応を示す2以上の対応情報を有する対応表であり、情報取得部は、情報受付部が受け付けた対象組織回答または対象組織回答を統計処理した結果である統計結果に含まれる2以上の各情報を要素として有するベクトルと最も近似するベクトルを対応表から決定し、ベクトルと対になる新発信情報を取得する情報処理装置である。
【0022】
かかる構成により、対応表を用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0023】
また、本第十の発明の情報処理装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、2以上の教師データは、新たな発信に応じて、改善された組織に対応する教師データである1以上の正例と、新たな発信に応じて、改善されていない組織に対応する教師データである1以上の負例とを有し、情報取得部は、2以上の発信情報が格納される発信情報格納部を参照し、2以上の各発信情報ごとに、発信情報と、対象組織回答または統計結果と、学習情報とを用いて、組織が改善されるか否かを示すフラグを取得し、組織が改善されることを示すフラグに対応する発信情報を取得する情報処理装置である。
【0024】
かかる構成により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0025】
また、本第十一の発明の情報処理装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、2以上の各教師データは、組織回答または統計結果と、新発信情報と、新たな発信に応じて組織が改善された度合いを示すスコアを有し、情報取得部は、2以上の発信情報が格納される発信情報格納部を参照し、2以上の各発信情報ごとに、発信情報と、対象組織回答または統計結果と、学習情報とを用いて、スコアを取得し、最大のスコアに対応する発信情報を取得する情報処理装置である。
【0026】
かかる構成により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0027】
また、本第十二の発明の情報処理装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、2以上の各教師データは、組織回答または統計結果と、組織が改善された場合の新発信情報とを有し、情報取得部は、対象組織回答または統計結果と、学習情報とを用いて、発信情報を取得する情報処理装置である。
【0028】
かかる構成により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【発明の効果】
【0029】
本発明による情報処理装置によれば、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
図2】同情報システムAのブロック図
図3】同情報処理装置1の動作例について説明するフローチャート
図4】同元データ取得処理の例について説明するフローチャート
図5】同情報取得処理の第一の例について説明するフローチャート
図6】同情報取得処理の第二の例について説明するフローチャート
図7】同情報取得処理の第三の例について説明するフローチャート
図8】同統計処理の例について説明するフローチャート
図9】同スコア算出処理の例について説明するフローチャート
図10】同学習処理の例について説明するフローチャート
図11】同アンケート管理表の例を示す図
図12】同発信情報管理表の例を示す図
図13】同ファイルの実体の例を示す図
図14】同組織管理表の例を示す図
図15】同回答管理表の例を示す図
図16】同モデル管理表の例を示す図
図17】同コンピュータシステムの概観図
図18】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0032】
(実施の形態1)
本実施の形態において、アンケートが有する1または2以上の各設問に対する回答であり、一の組織の1以上の構成員の回答の集合である組織回答または当該組織回答の統計処理の結果である統計結果と、当該一の組織の構成員への過去の発信情報とを含む2以上の教師データを用いて作成された学習情報が格納されており、対象組織の組織回答または当該組織回答の統計結果と学習情報とを用いて、対象構成員に発信するべき発信情報を取得し、出力する情報処理装置について説明する。なお、教師データは、構成員が所属する組織の1以上の属性値、当該組織の構成員に対する過去の発信情報や過去の発信情報に対する構成員のリアクション等のコミュニケーション情報を含む。学習情報は、例えば、学習モデル、生成系AIが有するモデル、または対応表である。組織は、例えば、企業、地方公共団体、学校、個人事業体であるが、その種類は問わない。
【0033】
なお、本明細書において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0034】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2端末装置2を備える。
【0035】
情報処理装置1は、組織に属する1または2以上の構成員へのアンケートの回答等を用いて、当該1以上の構成員に対して発信するべき情報を提案する装置である。情報処理装置1は、ここではいわゆるサーバ装置である。情報処理装置1は、例えば、クラウドサーバやASPサーバであるが、そのタイプや設置場所は問わない。なお、情報処理装置1は、スタンドアロンの装置でも良い。
【0036】
端末装置2は、ユーザが使用する端末である。ユーザは、通常、組織の構成員である。構成員とは、組織の一員である。構成員は、例えば、会社の社員、会社のアルバイト等である。組織の構成員は、通常、発信を受ける者である。組織の構成員は、情報を発信する者でも良い。情報を発信する者は、例えば、組織の代表、他の構成員の上司である。端末装置2は、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話等の携帯端末、いわゆるパソコン等であり、そのタイプは問わない。
【0037】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。
【0038】
格納部11は、アンケート格納部111、発信情報格納部112、組織情報格納部113、回答格納部114、および学習情報格納部115を備える。受付部12は、情報受付部121を備える。処理部13は、統計処理部131、学習部132、および情報取得部133を備える。出力部14は、情報出力部141を備える。
【0039】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0040】
情報処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述するアンケート、後述する発信情報、後述する組織情報、後述する回答、後述する学習情報である。
【0041】
アンケート格納部111には、アンケートが格納される。アンケートは、通常、2以上の設問を有する。設問は、項目、質問等と言っても良い。1以上の各設問は、企業等の組織に関する項目に対する期待度または項目に対する満足度を聞く設問であることは好適である。項目に対する期待度と満足度とを構成員に問う場合、項目に対する期待度を問う設問と、項目に対する満足度を問う設問とは、別々の設問である、と考えても良いし、一の項目が一の設問である、と考えても良い。一の項目が一の設問であると考える場合、一の設問は、期待度と満足度との両方を問う設問である。
【0042】
なお、期待度とは、対象(例えば、会社、仕事、上司、職場、業界内での影響力、給与等)に対する期待の度合である。また、「期待度」は、「重要度」や「影響度」等の同種の用語の意義であると考えても良いし、同種の用語に置き換えても良いことは言うまでもない。また、満足度とは、対象(例えば、会社、仕事、上司、職場、業界内での影響力、給与等)に対する満足の度合である。「満足度」は、「実現度」や「達成度」等の同種の用語の意義であると考えても良いし、同種の用語に置き換えても良いことは言うまでもない。
【0043】
発信情報格納部112には、1以上の発信情報が格納される。発信情報格納部112には、通常、2以上の発信情報が格納される。
【0044】
発信情報とは、1または2以上の構成員に対して発信する情報に関する情報、または1または2以上の構成員に対して発信した情報に関する情報である。発信情報は、例えば、発信内容情報、タイトル情報、または発信識別子である。
【0045】
発信内容情報とは、発信内容を特定する情報である。発信内容情報は、最終的に発信される情報であることは好適であるが、最終的に発信される情報の雛形の情報でも良い。雛形の情報は、最終的に発信される情報の一部が空欄や変数になっている情報、または最終的に発信される情報のサンプルの情報である。発信内容情報は、例えば、文字列、画像、動画、音声、またはこれらのデータタイプのうちの2以上のデータタイプの情報を有する情報である。発信内容情報のデータタイプは問わない。発信内容情報は、例えば、決算の説明を通して会社の安定性を伝えるための文章、対外広報を通して社外への影響度を伝えるための文章、全社総会を通して理念や方針の解釈を伝えるための文章、会議の内容共有によって戦略の理解度を高めるための文章、期末の振り返りを通して今後の事業方針を伝えるための文章である。
【0046】
タイトル情報とは、発信内容情報のタイトルを特定する情報である。タイトル情報は、通常、発信内容情報のタイトルである。
【0047】
発信識別子とは、発信内容情報の識別子である。発信識別子は、例えば、発信内容情報のIDである。
【0048】
なお、構成員に対する発信を行う者は、例えば、当該構成員が属する組織の長、または当該構成員の上司である。つまり、発信情報は、例えば、構成員が属する組織の長、または構成員の上司が利用するための情報である。
【0049】
組織情報格納部113には、1または2以上の組織情報が格納される。組織情報とは、組織に関する情報である。組織情報は、例えば、組織識別子、事業情報、1以上の組織属性値、発信履歴、リアクション情報を有する。なお、リアクション情報は、応答情報と言っても良い。
【0050】
組織識別子とは、組織を識別する情報である。組織識別子は、例えば、組織のID、組織名である。組織名は、例えば、会社名、部署名、会社名と部署名、市町村名である。
【0051】
事業情報とは、組織の事業に関する情報である。事業情報は、例えば、売上、利益額、利益率、 生産性、成長率である。
【0052】
組織属性値とは、組織の属性値である。組織属性値は、例えば、業種、組織の規模を特定する規模情報、組織の年次割合を特定する年次割合情報、組織の構成員の年代の割合を特定する年齢割合情報、業務内容、組織の性別構成を特定する性別構成情報、決算月、総会の時期を特定する総会時期情報である。事業情報は、組織属性値である、と考えても良い。
【0053】
発信履歴とは、発信情報に関する情報である。発信履歴とは、1または2以上の構成員に対して、発信された情報に関する情報である。発信履歴は、1以上の構成員に対して、過去に発信された情報に関する発信情報を含む。発信履歴は、例えば、発信識別子、タイトル情報、発信内容情報、日付を有する。日付は、発信された日である。
【0054】
リアクション情報とは、発信情報に基づく発信に対する構成員のリアクションに関する情報である。リアクション情報は、例えば、コメント、「いいね」ボタンが押下された旨の情報、コメントの中のポジティブなコメントの数、コメントの中のネガティブなコメントの数、コメントの中のポジティブなコメントの割合、コメントの中のネガティブなコメントの割合である。
【0055】
回答格納部114には、回答集合が格納される。回答集合とは、1または2以上の組織回答の集合である。組織回答は、一の組織の1または2以上の構成員の構成員回答の集合である。構成員回答とは、一の構成員に対するアンケートに対する回答の集合である。構成員回答とは、通常、アンケートの2以上の各設問に対する回答の集合である。組織回答は、通常、組織属性値に対応付く。組織回答には、例えば、1または2以上の統計結果が対応付く。なお、統計結果は、後述する統計処理部131が組織回答から取得する情報である。
【0056】
学習情報格納部115は、1または2以上の学習情報が格納される。学習情報は、例えば、後述する学習部132が取得する情報である。学習情報は、モデル条件が対応付いていても良い。つまり、学習情報は、モデル条件ごとに存在していても良い。モデル条件は、予測処理に使用する学習情報を決定するための条件である。モデル条件は、1または2以上の組織属性値を用いた条件である。モデル条件は、例えば、「業種=商社 AND 規模=大企業」である。
【0057】
学習情報とは、2以上の教師データに基づく情報である。学習情報は、通常、2以上の教師データを用いて取得された情報である。学習情報は、例えば、学習モデルまたは対応表である。学習情報は、例えば、生成系AIが有する学習モデルである。生成系AIが有する学習モデルを使用する場合、学習情報格納部115は、情報処理装置1ではない外部の装置に存在する。なお、生成系AIは、生成AIと言っても良い。生成系AIは、通常、テキスト生成を行うAIである。生成系AIは、例えば、ChatGPT(登録商標)、Jasperである。
【0058】
教師データとは、学習情報の元になる情報である。教師データは、元データと新発信情報を有する。元データとは、教師データの元になる情報である。元データは、組織回答または1または2以上の統計結果である。元データは、組織回答と1以上の統計結果とを有しても良い。統計結果とは、組織回答を統計処理した結果である。新発信情報とは、組織回答が取得された後(アンケートの後)に新たに発信した情報に関する発信情報である。
【0059】
教師データが元データと新発信情報を有する場合、元データが説明変数であり、新発信情報が目的変数でも良い。
【0060】
教師データが元データと新発信情報を有する場合、教師データは、例えば、正例または負例である。正例は、新発信情報が特定する情報を発信したことにより、組織が良くなった場合の元データと、当該新発信情報とを有する教師データである。負例は、新発信情報が特定する発信情報を発信したことにより、組織が良くならなかった場合の元データと、当該新発信情報とを有する教師データである。かかる場合、例えば、正例または負例を示すフラグが目的変数である。
【0061】
教師データは、例えば、元データとコミュニケーション情報と新発信情報とを有する。かかる教師データは、例えば、正例または負例である。かかる場合、例えば、元データとコミュニケーション情報と新発信情報とは説明変数であり、正例または負例を示すフラグが目的変数である。かかる教師データにおける目的変数は新発信情報であり、元データとコミュニケーション情報とは説明変数でも良い。
【0062】
教師データは、例えば、元データとコミュニケーション情報と新発信情報とスコアを有する。スコアは、例えば、組織が良くなった度合いを示す情報、または組織が良くならなかった度合いを示す情報である。かかる場合、元データとコミュニケーション情報と新発信情報とが説明変数であり、スコアが目的変数である。
【0063】
スコアは、例えば、新発信情報が特定する発信が行われた後(通常、発信後の最初)のアンケートに対する組織回答を用いて取得された第一スコアと、新発信情報が特定する発信が行われる前(通常、発信前の最後)のアンケートに対する組織回答を用いて取得された第二スコアとの差である。第一スコア、第二スコアは、例えば、後述するエンゲージメントスコアであるが、「満足度-期待度>=0」の項目数、または「満足度>=4」の項目数等でも良い。
【0064】
スコアは、例えば、新発信情報が特定する発信が行われた後(通常、発信後の最初)のアンケートに対する組織回答を用いて取得されたエンゲージメントスコアと、新発信情報が特定する発信が行われる前(通常、発信前の最後)のアンケートに対する組織回答を用いて取得されたエンゲージメントスコアとの差である。
【0065】
スコアは、例えば、新発信情報が特定する発信の前後のエンゲージメントスコアの変化量である。ただし、スコアは、組織が改善された度合い、または組織が悪化した度合いを示す情報であれば良い。
【0066】
コミュニケーション情報とは、構成員とのコミュニケーションに関する情報である。コミュニケーション情報は、構成員に対して過去に発信した情報に関する発信情報を含む。コミュニケーション情報は、例えば、リアクション情報を有する。リアクション情報とは、構成員に対して発信された情報に対する構成員のリアクションに関する情報である。リアクション情報は、例えば、「いいね」ボタンの押下の数、構成員のコメントの数、構成員のコメントの中のポジティブなコメントの数、構成員のコメントの中のネガティブなコメントの数である。
【0067】
新発信情報とは、組織回答とコミュニケーション情報とが存在する状況において、当該組織に対して新たに発信した情報に関する発信情報である。新発信情報は、例えば、発信内容情報、タイトル情報、または発信識別子である。
【0068】
元データは、例えば、事業情報を有する。元データは、例えば、一の組織の1以上の組織属性値を有する。
【0069】
学習モデルとは、2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により構成された情報であり、機械学習の予測処理に使用される情報である。学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM、SVR等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlow(登録商標)のライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、fastText、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0070】
対応表とは、2以上の対応情報を有する表である。対応情報は、例えば、元データと新発信情報との対応を示す情報である。対応情報は、例えば、元データと新発信情報、およびスコアとの対応を示す情報である。
【0071】
受付部12は、各種の情報や指示等を受け付ける。ここで、受け付けとは、通常、端末装置2からの受信であるが、例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であると考えても良い。
【0072】
各種の情報や指示等とは、例えば、対象組織回答、構成員回答、開始指示等である。開始指示とは、発信情報の出力のための動作の開始の指示である。
【0073】
情報受付部121は、対象組織回答を受け付ける。対象組織回答とは、対象組織の組織回答である。対象組織とは、発信情報を提案する対象の組織である。組織回答は、1または2以上の構成員の構成員回答の集合である。情報受付部121は、対象組織回答を回答格納部114から取得しても良い。
【0074】
情報受付部121は、2以上の全ての構成員の構成員回答を同時に受け付ける必要はない。
【0075】
ここで、受け付けとは、通常、端末装置2からの受信であるが、例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であると考えても良い。
【0076】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、統計処理部131、学習部132、情報取得部133が行う処理である。
【0077】
処理部13は、例えば、開始条件に合致するか否かを判断する。開始条件とは、発信情報を出力するための条件である。開始条件は、例えば、開始指示が受け付けられたこと、予め決められた時になったこと、決算に関する情報が受け付けられたこと(決算直後など)、すべての構成員に対するアンケートの回答が受け付けられたことである。すべてのアンケートの回答が受け付けられたことは、エンゲージメントスコアが算出されたことでも良い。
【0078】
統計処理部131は、組織回答を統計処理し、1または2以上の統計結果を取得する。組織回答は、例えば、回答格納部114に格納されている。なお、統計処理の内容は問わない。
【0079】
統計結果は、例えば、エンゲージメントスコア(以下、適宜「ES」と言う)、2以上の構成員の2以上の項目における期待度と満足度との差の平均値、2以上の構成員の2以上の各項目の期待度の平均値の偏差、2以上の構成員の2以上の各項目の満足度の平均値の偏差、2以上の構成員の2以上の各項目の期待度と満足度との差の偏差、2以上の各項目に対する期待度の分散、2以上の構成員の2以上の各項目に対する満足度の分散、2以上の構成員の2以上の各項目に対する期待度と満足度との差の分散、2以上の構成員の2以上の各項目に対する期待度の平均値、2以上の構成員の2以上の各項目に対する満足度の平均値である。
【0080】
統計処理部131は、例えば、1以上の各組織の組織回答を用いて、当該組織のスコアを算出する。統計処理部131は、例えば、以下のようにスコアを算出する。
【0081】
統計処理部131は、2以上の各項目の構成員の回答を統計処理し、項目スコアを項目ごとに取得する。項目スコアとは、項目ごとのスコアである。
【0082】
統計処理部131は、例えば、組織ごとに、組織回答に含まれる2以上の各項目の満足度情報を統計処理し、項目スコアを組織ごと及び項目ごとに取得する。統計処理部131は、例えば、組織ごと及び項目ごとに、満足度の代表値(例えば、平均値、中央値)を算出し、かかる代表値を項目スコアとして、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは回答格納部114に蓄積しても良い。
【0083】
また、統計処理部131は、例えば、組織ごと及び項目ごとに、構成員の属性値に応じて、異なる重み付けをして、満足度の加重平均値を算出し、かかる加重平均値を項目スコアとして、項目識別子と対に、図示しないバッファまたは回答格納部114に蓄積しても良い。なお、構成員の属性値は、例えば、役職、勤続年数、性別等である。例えば、統計処理部131は、勤続年数が長い従業員の満足度を、短い従業員の満足度と比較して、重みを重くして、加重平均を算出しても良い。
【0084】
統計処理部131は、少なくとも一部の項目に対して、満足度と期待度とを用いて、組織ごとに項目スコアを取得する。なお、満足度と期待度とを用いて項目スコアを取得する対象の項目は、例えば、個別項目である。
【0085】
統計処理部131は、例えば、満足度が高ければ高いスコアになり、期待度が低ければ高いスコアになるように、項目スコアを取得することは好適である。
【0086】
統計処理部131は、例えば、1または2以上の各組織について、2以上の各項目について、組織回答が有する満足度の代表値と組織回答が有する期待度の代表値とを算出し、2つの代表値を用いて、項目ごとに項目スコアを取得する。
【0087】
統計処理部131は、例えば、後述する個別スコア表に、満足度と期待度とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。また、統計処理部131は、例えば、個別スコア表に、満足度の統計処理結果と期待度の統計処理結果とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。統計処理部131は、例えば、個別スコア表に、満足度の代表値と期待度の代表値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。統計処理部131は、例えば、個別スコア表に、満足度の加重平均値と期待度の加重平均値とを適用し、項目ごとに、項目スコアを取得しても良い。なお、加重平均値は、構成員の属性値に基づく、加重平均値である。
【0088】
個別スコア表とは、ここでは、満足度と期待度とを与えた場合に、項目スコアが決定される情報である。個別スコア表は、ここでは、例えば、満足度の軸と期待度の軸とを有する表であり、表の各セルに個別スコアが記載され、満足度と期待度とが決定した場合に、項目スコアが決定される表である。かかる個別スコア表は、満足度が大きいほど、大きい項目スコアが取得され、期待度が小さいほど、大きい項目スコアが取得される表であることは好適である。
【0089】
統計処理部131は、例えば、満足度の代表値をパラメータとする増加関数であり、期待度の代表値をパラメータとする減少関数を用いて、項目ごとに、項目スコアを算出しても良い。
【0090】
上記では、統計処理部131が、いわゆる絶対的な項目スコアを算出する処理を説明した。絶対的な項目スコアは、業種等の組織識別子に依存しない項目スコアであり、通常、一の組織の組織識別子に対応する組織回答のみから取得される。
【0091】
ただし、統計処理部131は、いわゆる相対的な項目スコアを算出しても良い。つまり、統計処理部131は、例えば、組織属性値に応じた項目スコアを取得する。かかる場合、統計処理部131は、例えば、当該組織の各項目の絶対的な項目スコアを算出する。そして、統計処理部131は、例えば、当該組織の組織属性値と同一の組織属性値(例えば、同一の業種)と対になる1以上の組織識別子に対応する組織回答から取得された1以上の項目スコアを用いて相対的な項目スコアを算出する。
【0092】
統計処理部131は、例えば、当該組織の絶対的な項目スコアの偏差値を、当該組織と同一の組織属性値と対になる1以上の組織識別子で識別される組織の項目スコアを用いて算出する。なお、複数の絶対的な項目スコアを用いて、一の絶対的な項目スコアの偏差値である相対的な項目スコアを算出技術は周知技術である。
【0093】
また、統計処理部131は、例えば、当該組織の組織属性値と同一の組織属性値と対になる1以上の組織識別子に対応する組織回答から取得された2以上の絶対的な項目スコアの平均値を算出し、当該平均値と、当該組織の絶対的な項目スコアとの差を用いて、相対的な項目スコアとして取得する等しても良い。なお、かかる相対的な項目スコアは、項目スコアの平均値と当該組織の絶対的な項目スコアとの差そのものでも良いし、当該差をパラメータとして演算式に代入して算出される値でも良い。
【0094】
つまり、同一の組織属性値に対応する複数の組織の絶対的な項目スコアを用いて、一の組織の相対的な項目スコアの算出方法は種々考えられる。同一の組織属性値とは、1または2以上の組織属性値が同一であることである。統計処理部131は、例えば、各項目について、同一業種の複数企業の中における、着目する企業の相対的な項目スコアを算出しても良いし、同一業種および同様の規模の範疇に入る複数企業の中における、着目する企業の相対的な項目スコアを算出しても良い。
【0095】
統計処理部131は、1または2以上の各組織回答に対して、2以上の項目スコアを用いて、総合スコアを取得する。総合スコアは、各組織に対する総合的なスコアである。統計処理部131は、通常、2以上の各項目スコアが良好なスコアほど、高い総合スコアを取得する。なお、総合スコアは、エンゲージメントスコアと言っても良い。
【0096】
統計処理部131は、組織識別子により識別される組織のスコアであり、当該組織識別子と対になる1または2以上の組織属性値に応じた当該組織のスコアである属性値加味総合スコアを、複数の組織回答を用いて取得する。なお、属性値加味総合スコアも、エンゲージメントスコアと言っても良い。
【0097】
つまり、統計処理部131は、例えば、1または2以上の組織属性値を用いて構成される条件に合致する複数の組織の中における、一の組織の相対的な総合スコアである属性値加味総合スコアを取得しても良い。例えば、統計処理部131は、例えば、業種識別子が「メーカー」であり、かつ部門識別子が「研究所または技術部門」である複数の組織の中における、特定の組織(例えば、A社)の研究所または技術部門に属する構成員の構成員回答から、メーカーであるA社の「研究所+技術部門」の属性値加味総合スコアを取得しても良い。かかる場合、条件は「(業種識別子=メーカー) AND (部門識別子=研究所 OR 技術部門)」である。
【0098】
統計処理部131は、例えば、2以上の絶対的な項目スコアを用いて、絶対的な総合スコアを取得する。
【0099】
また、統計処理部131は、例えば、2以上の相対的な項目スコアを用いて、相対的な総合スコアである属性値加味総合スコアを取得する。
【0100】
統計処理部131は、総合的項目に対する項目スコアと個別項目に対する項目スコアとの両方を用いて、かつ総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。なお、かかる場合も、絶対的な項目スコアを用いれば、統計処理部131は、絶対的な総合スコアを取得できる。また、相対的な項目スコアを用いれば、統計処理部131は、属性値加味総合スコアを取得できる。
【0101】
統計処理部131は、例えば、「総合スコア=α×総合的項目に対する項目スコアの統計的スコア+β×個別項目に対する項目スコアの統計的スコア」により、総合スコアを算出しても良い。なお、ここで、(α>β)であることは好適である。つまり、統計処理部131は、総合的項目に対する項目スコアを個別項目に対する項目スコアと比較して、重みを大きくして、総合スコアを取得することは好適である。また、例えば、「α=0.7,β=0.3」である。なお、総合的項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、総合的項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。個別項目に対する項目スコアの統計的スコアは、例えば、個別項目に対する項目スコアの平均値、または加重平均等である。
【0102】
統計処理部131は、組織識別子と対になる総合スコアと組織属性値とを取得し、当該総合スコアと組織属性値とを用いて、組織属性値に応じた組織のスコアである属性値加味総合スコアを取得する。なお、属性値加味総合スコアは、組織属性値に依存する相対的な総合スコアである、と考えても良い。また、属性値加味総合スコアは、相対的なエンゲージメントスコアと言っても良い。なお、かかる場合の組織属性値は、1または2以上の組織属性値である。
【0103】
統計処理部131は、例えば、組織識別子により識別される組織のスコアであり、組織識別子と対になる組織属性値に応じた組織のスコアである属性値加味総合スコアを、複数の組織回答情報を用いて取得する。
【0104】
統計処理部131は、組織識別子と対になる総合スコアと組織属性値とを取得し、総合スコアと組織属性値とを用いて属性値加味総合スコアを取得する。ここでの総合スコアは、絶対的な総合スコアであり、属性値加味総合スコアは相対的な総合スコアである。
【0105】
統計処理部131は、取得した2以上の相対的な項目スコアを用いて、属性値加味総合スコアを取得する。統計処理部131は、通常、相対的な項目スコアが大きいほど、大きな属性値加味総合スコアを取得する。統計処理部131は、例えば、取得した2以上の相対的な項目スコアをパラメータとする増加関数(例えば、平均値、加重平均、和など)により、属性値加味総合スコアを取得する。例えば、格納部11に、2以上の相対的な項目スコアの集合と、属性値加味総合スコアとの対応表が格納されており、統計処理部131は、当該対応表を参照し、取得した2以上の相対的な項目スコアに対応する属性値加味総合スコアを当該対応表から取得する。
【0106】
学習部132は、2以上の教師データを用いて学習情報を取得する。以下、学習情報が学習モデルの場合と、対応表の場合とで、分けて説明する。
(1)学習情報が学習モデルの場合
(1-1)2以上の教師データが1以上の正例と1以上の負例とを有する場合
【0107】
かかる場合、教師データが有する元データは、新発信情報を有する。かかる元データは説明変数であり、例えば、正例は「1」の目的変数を有し、負例は「0」の目的変数を有する。元データは、例えば、1または2以上の統計結果を有する。
【0108】
学習部132は、かかる2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルを取得する。かかる学習モデルは、二値分類に使用されるモデルである。かかる学習モデルは、新発信情報を有する元データと共に用いられて、機械学習の予測処理により「1」または「0」の目的変数が取得される。
【0109】
なお、機械学習のアルゴリズムは、上述した通り、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM等、問わない。
(1-2)2以上の各教師データがスコアを有する場合
【0110】
かかる場合、教師データにおける説明変数は、元データと新発信情報とを有する。教師データにおける目的変数はスコアである。ここでのスコアは、例えば、新発信情報に対応する発信を行った後のエンゲージメントスコアと、新発信情報に対応する発信を行う前のエンゲージメントスコアとの差である。
【0111】
学習部132は、かかる2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルを取得する。かかる学習モデルは、多値分類に使用されるモデルである。かかる学習モデルは、新発信情報と元データと共に用いられて、機械学習の予測処理により目的変数であるスコアが取得される。
【0112】
なお、機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVR等、問わない。
(1-3)目的変数が新発信情報である場合
【0113】
かかる場合、教師データにおける説明変数は、元データを有する。教師データにおける目的変数は新発信情報である。なお、ここでの新発信情報は、発信すべき情報を識別する発信識別子、または発信すべき情報のタイトル情報である。
【0114】
学習部132は、かかる2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、学習モデルを取得する。かかる学習モデルは、多値分類に使用されるモデルである。かかる学習モデルは、元データと共に用いられて、機械学習の予測処理により目的変数である新発信情報が取得される。
【0115】
なお、機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVR等、問わない。
(2)学習情報が対応表の場合
(2-1)対応情報が、組織が改善した場合の元データと新発信情報との対応を示す情報である場合
【0116】
学習部132は、2以上の各教師データから、元データと新発信情報とを有する対応情報を取得する。学習部132は、当該2以上の対応情報を有する対応表を構成する。
(2-2)対応情報が、新発信情報を有する元データとスコアとの対応を示す情報である場合
【0117】
学習部132は、2以上の各教師データから、新発信情報と元データとスコアとを有する対応情報を取得する。学習部132は、当該2以上の対応情報を有する対応表を構成する。
【0118】
情報取得部133は、情報受付部121が受け付けた対象組織回答と学習情報格納部115の学習情報とを用いて、発信情報を取得する。
【0119】
情報取得部133は、例えば、2以上の各発信情報ごとに、情報受付部121が受け付けた対象組織回答と発信情報と学習情報とを用いて、スコアを取得し、最大のスコアに対応する発信情報を取得する。なお、ここでの発信情報は、提案する可能性のある発信情報であり、発信情報の候補とも言える。
【0120】
情報取得部133は、組織ベクトルを学習情報に適用して発信情報を取得することは好適である。組織ベクトルとは、情報受付部121が受け付けた対象組織回答を用いて取得された1または2以上の各統計結果を要素として有するベクトルである。
(1)機械学習の予測処理を行う場合
【0121】
情報取得部133は、情報受付部121が受け付けた対象組織回答と学習情報格納部115の学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、発信情報を取得する。
(1-1)直接的に発信情報を取得する場合
【0122】
情報取得部133は、情報受付部121が受け付けた対象組織回答と学習情報格納部115の学習モデルとを機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、発信情報を取得する。
【0123】
かかる場合、学習モデルは、組織回答を説明変数として有し、発信情報(例えば、タイトル情報、発信識別子)を目的変数として有する2以上の教師データを用いて構成されたモデルである。
(1-2)2以上の各発信情報の候補を与え、スコアを取得し、良好条件に合致するスコアと対になる1以上の発信情報を取得する場合
【0124】
情報取得部133は、候補となり得る2以上の発信情報ごとに、情報受付部121が受け付けた対象組織回答と発信情報と学習モデルとを機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、スコアを取得する。次に、情報取得部133は、スコアが良好条件に合致する1または2以上の発信情報を取得する。良好条件は、例えば、スコアが最大、スコアが上位Nまで(Nは2以上の自然数)、またはスコアが閾値以上または閾値より大きいことである。
(1-2)2以上の各発信情報の候補を与え、フラグ「1」(組織が良くなる)または「0」(組織が良くならない)を取得し、フラグ「1」に対応する1以上の発信情報を取得する場合
【0125】
情報取得部133は、候補となり得る2以上の発信情報ごとに、情報受付部121が受け付けた対象組織回答と発信情報と学習モデルとを機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、分類結果であるフラグを取得する。次に、情報取得部133は、フラグが「1」(組織が良くなる)に合致する1または2以上の発信情報を取得する。
【0126】
情報取得部133は、予測モジュールの実行により、フラグと予測モジュールが返す尤度(スコアと言っても良い)とを取得し、フラグが「1」であり、良好条件を満たす尤度に対応する1以上の発信情報を取得する。良好条件は、例えば、尤度が最大、尤度が上位Nまで(Nは2以上の自然数)、または尤度が閾値以上または閾値より大きいことである。
(2)生成系AIのモジュールを用いる場合
(2-1)生成系AIが発信内容情報を出力する場合
【0127】
情報取得部133は、例えば、2以上の教師データを生成系AIのモジュールに与え、生成系AIに学習させる。次に、情報取得部133は、例えば、対象組織回答を生成系AIのモジュールに与えて、発信内容情報を取得する。
(2-2)生成系AIが発信識別子またはタイトル情報を出力する場合
【0128】
情報取得部133は、例えば、2以上の教師データを生成系AIのモジュールに与え、生成系AIに学習させる。次に、情報取得部133は、例えば、対象組織回答を生成系AIのモジュールに与えて、発信識別子またはタイトル情報を取得する。
【0129】
情報取得部133は、発信識別子と対になるタイトル情報または生成系AIが返したタイトル情報を生成系AIのモジュールに与え、発信内容を示す情報である発信内容情報を取得しても良い。
(3)対応表を用いる場合
【0130】
情報取得部133は、対象組織回答を構成する2以上の各要素を含むベクトルとの類似度が良好条件を満たす1以上の各ベクトルを対応表から検索し、当該ベクトルと対になる1または2以上の発信情報を取得する。ここでの良好条件は、例えば、類似度が最大、類似度が上位Nまで(Nは2以上の自然数)、または類似度が閾値以上または閾値より大きいことである。
【0131】
出力部14は、各種の情報を出力する。ここで、各種の情報とは、例えば、発信情報である。
【0132】
なお、ここでの出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である、と考えても良い。
【0133】
情報出力部141は、情報取得部133が取得した発信情報を出力する。情報出力部141は、例えば、情報取得部133が取得した発信内容情報を送信する。
【0134】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、構成員回答である。
【0135】
端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等とは、例えば、構成員回答、リアクション情報等である。構成員回答は、例えば、組織識別子、構成員識別子に対応付く。リアクション情報は、発信した発信情報または発信履歴に対応付く。
【0136】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0137】
各種の指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0138】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受信部25が受信した情報を表示されるデータに構成する処理である。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する処理である。
【0139】
端末送信部24は、各種の指示や情報等を情報処理装置1に送信する。各種の指示や情報等とは、例えば、端末処理部23が構成した指示、端末受付部22が受け付けた指示や情報等である。
【0140】
端末受信部25は、各種の情報を情報処理装置1から受信する。各種の情報とは、例えば、発信情報である。ここでの発信情報は、例えば、発信内容情報、タイトル情報、または発信識別子である。
【0141】
端末出力部26は、各種の情報を取得する。各種の情報とは、例えば、端末受付部22が受け付けた情報、端末受信部25が受信した情報、端末処理部23が構成した情報である。各種の情報とは、例えば、発信情報である。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0142】
格納部11、アンケート格納部111、発信情報格納部112、組織情報格納部113、回答格納部114、学習情報格納部115、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0143】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0144】
受付部12、および情報受付部121は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0145】
処理部13、統計処理部131、学習部132、情報取得部133、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0146】
出力部14、および情報出力部141は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0147】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0148】
端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0149】
端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0150】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0151】
次に、情報処理装置1の動作例について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0152】
(ステップS301)処理部13は、開始条件に合致するか否かを判断する。開始条件に合致する場合はステップS302に行き、開始条件に合致しない場合はステップS310に行く。開始条件は、例えば、1または2以上の対象組織を決定するための情報を含む。
【0153】
(ステップS302)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0154】
(ステップS303)処理部13は、発信情報を出力する対象のi番目の組織の組織識別子が存在するか否かを判断する。i番目の組織識別子が存在する場合はステップS304に行き、存在しない場合はステップS301に戻る。
【0155】
(ステップS304)情報取得部133は、元データを取得する。かかる元データ取得処理の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0156】
(ステップS305)情報取得部133は、発信情報を取得する処理を行う。かかる情報取得処理の例について、図5図6図7のフローチャートを用いて説明する。なお、ここで取得される発信情報は、発信内容情報である、とする。
【0157】
(ステップS306)情報出力部141は、ステップS305で取得された発信内容情報を出力する。情報出力部141は、例えば、発信内容情報をi番目の組織の組織識別子と対になる連絡先(例えば、組織の長のメールアドレス)に送信する。
【0158】
(ステップS307)処理部13は、ステップS306で出力された発信内容情報に対応する発信履歴を構成する。なお、発信履歴は、例えば、発信識別子、タイトル情報、発信内容情報、日付を有する。
【0159】
(ステップS308)処理部13は、ステップS307で構成した発信履歴を、i番目の組織識別子に対応付けて組織情報格納部113に蓄積する。
【0160】
(ステップS309)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS303に戻る。
【0161】
(ステップS310)受付部12は、端末装置2から構成員回答を受け付けたか否かを判断する。構成員回答を受け付けた場合はステップS311に行き、受け付けなかった場合はステップS312に行く。なお、構成員回答は、例えば、組織識別子および構成員識別子に対応付く。
【0162】
(ステップS311)処理部13は、ステップS310で受け付けられた構成員回答を、組織識別子および構成員識別子に対応付けて、回答格納部114に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0163】
(ステップS312)統計処理部131は、統計処理のタイミングであるか否かを判断する。統計処理のタイミングであればステップS313に行き、統計処理のタイミングでなければステップS317に行く。なお、統計処理のタイミングは、例えば、処理部13が一の組織の全構成員からの構成員回答が受け付けられたことを検知したタイミング、統計処理の指示が受け付けられたタイミング、特定の時になったタイミングである。
【0164】
(ステップS313)統計処理部131は、カウンタiに1を代入する。
【0165】
(ステップS314)統計処理部131は、統計処理の対象のi番目の組織の組織識別子が存在するか否かを判断する。i番目の組織識別子が存在する場合はステップS315に行き、存在しない場合はステップS301に戻る。
【0166】
(ステップS315)統計処理部131は、i番目の組織識別子の最新に送信されたアンケートに対する回答である組織回答に対して、統計処理を行い、統計結果を取得する。かかる統計処理の例について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0167】
(ステップS316)統計処理部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS314に戻る。
【0168】
(ステップS317)受付部12は、端末装置2からリアクション情報を受け付けたか否かを判断する。リアクション情報を受け付けた場合はステップS318に行き、受け付けなかった場合はステップS319に行く。なお、リアクション情報は、発信識別子、組織識別子、構成員識別子に対応付いている。
【0169】
(ステップS318)処理部13は、ステップS317で受け付けられたリアクション情報を、発信識別子、組織識別子、および構成員識別子に対応付けて、組織情報格納部113に蓄積する。
【0170】
(ステップS319)学習部132は、学習処理を行うか否かを判断する。学習処理を行うと判断した場合はステップS320に行き、学習処理を行わないと判断した場合はステップS301に戻る。なお、学習処理を行うと判断する場合は、例えば、学習指示が受け付けられた場合、予め決められた時になった場合である。
【0171】
(ステップS320)学習部132は、学習処理を行い、学習情報を取得する。かかる学習処理の例について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0172】
(ステップS321)学習部132は、ステップS320で取得された学習情報を学習情報格納部115に蓄積する。ステップS301に戻る。
【0173】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0174】
次に、ステップS304の元データ取得処理の例について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0175】
(ステップS401)情報取得部133は、対象となる組織の組織識別子(ステップS303のi番目の組織識別子)を取得する。情報取得部133は、当該組織識別子と対になる1以上の組織属性値を組織情報格納部113から取得する。
【0176】
(ステップS402)情報取得部133は、ステップS401で取得した組織識別子と対になる1または2以上の組織回答を回答格納部114から取得する。
【0177】
(ステップS403)情報取得部133は、当該組織識別子と対になる1以上の発信履歴を組織情報格納部113から取得する。なお、発信履歴は、過去に発信された発信情報に基づく情報である。
【0178】
(ステップS404)情報取得部133は、当該組織識別子と対になる1以上のリアクション情報を組織情報格納部113から取得する。
【0179】
(ステップS405)情報取得部133は、当該組織識別子と対になる1以上の他の組織識別子と対になる(他部署の)1以上の発信履歴を組織情報格納部113から取得する。
【0180】
(ステップS406)情報取得部133は、当該組織識別子と対になる事業情報を組織情報格納部113から取得する。
【0181】
(ステップS407)情報取得部133は、ステップS401からステップS406で取得した情報を用いて、組織ベクトルを構成する。上位処理にリターンする。なお、組織ベクトルは、例えば、ステップS401からステップS406で取得した各情報を要素とするベクトルである。
【0182】
次に、ステップS305の情報取得処理の第一の例について、図5のフローチャートを用いて説明する。情報取得処理の第一の例は、発信識別子またはタイトル情報を目的変数とする2以上の教師データを用いて取得された学習モデルを用いる場合である。
【0183】
(ステップS501)情報取得部133は、学習情報格納部115から学習モデルを取得する。なお、学習モデルは、組織ベクトルを説明変数とし、発信識別子またはタイトル情報を目的変数とする2以上の教師データを用いて取得されたモデルである。
【0184】
(ステップS502)情報取得部133は、ステップS304で取得した組織ベクトルと学習モデルとを機械学習の予測モジュールに与え、当該モジュールを実行する。
【0185】
(ステップS503)情報取得部133は、ステップS502における予測処理の結果である発信識別子またはタイトル情報を取得する。
【0186】
(ステップS504)情報取得部133は、発信識別子またはタイトル情報に対応する発信内容情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0187】
情報取得部133は、例えば、発信識別子またはタイトル情報と対になる発信内容情報を発信情報格納部112から取得する。情報取得部133は、例えば、「「タイトル情報」について発信する場合の発信内容について教えて」といった問合せを生成系AIに与え、当該生成系AIから発信内容情報を取得する。
【0188】
次に、ステップS305の情報取得処理の第二の例について、図6のフローチャートを用いて説明する。情報取得処理の第二の例は、スコアを目的変数とする2以上の教師データを用いて取得された学習モデルを用いる場合である。
【0189】
(ステップS601)情報取得部133は、学習情報格納部115から学習モデルを取得する。なお、学習モデルは、組織ベクトルと、発信識別子またはタイトル情報とを説明変数とし、スコアを目的変数とする2以上の教師データを用いて取得されたモデルである。
【0190】
(ステップS602)情報取得部133は、カウンタiに1を代入する。
【0191】
(ステップS603)情報取得部133は、i番目の発信情報の候補が発信情報格納部112に存在するか否かを判断する。i番目の発信情報の候補が存在する場合はステップS604に行き、存在しない場合はステップS608に行く。
【0192】
(ステップS604)情報取得部133は、i番目の発信情報の候補を発信情報格納部112から取得する。情報取得部133は、ステップS304で取得した組織ベクトルに、当該発信情報の候補を加えたベクトルを構成する。かかるベクトルを、入力ベクトルという。
【0193】
(ステップS605)情報取得部133は、ステップS604で構成した入力ベクトルとステップS601で取得した学習モデルとを、機械学習の予測モジュールに与え、当該モジュールを実行する。
【0194】
(ステップS606)情報取得部133は、ステップS605における予測処理の結果であるスコアを取得する。情報取得部133は、当該スコアをi番目の発信情報の候補に対応付ける。
【0195】
(ステップS607)情報取得部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS603に戻る。
【0196】
(ステップS608)情報取得部133は、良好条件を満たす1以上の各スコアと対になる発信情報である1以上の新発信情報を取得する。
【0197】
なお、良好条件とは、スコアに基づく条件であり、採用する発信情報を決定するための条件である。良好条件は、例えば、「スコアが最大であること」「スコアが閾値以上または閾値より大きいこと」「スコアが上位N(Nは2以上の自然数)までであること」である。
【0198】
また、情報取得部133は、2以上の新発信情報を取得した場合、ユニーク処理を行い、重複を除くことは好適である。
【0199】
(ステップS609)情報取得部133は、ステップS608で取得した1以上の各新発信情報に対応する発信内容情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0200】
次に、ステップS305の情報取得処理の第三の例について、図7のフローチャートを用いて説明する。情報取得処理の第三の例は、対応表を用いる場合である。
【0201】
(ステップS701)情報取得部133は、カウンタiに1を代入する。
【0202】
(ステップS702)情報取得部133は、学習情報格納部115の対応表の中に、i番目の対応情報が存在するか否かを判断する。i番目の対応情報が存在する場合はステップS703に行き、存在しない場合はステップS705に行く。
【0203】
(ステップS703)情報取得部133は、i番目の対応情報が有するベクトルと、S304で取得した組織ベクトルとの類似度を取得し、当該類似度をi番目の対応情報に対応付ける。
【0204】
(ステップS704)情報取得部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0205】
(ステップS705)情報取得部133は、良好条件を満たす1以上の各類似度に対応するベクトルと対になる1以上の新発信情報を取得する。ここで、新発信情報は、発信識別子またはタイトル情報である。
【0206】
なお、ここでの良好条件とは、類似度に基づく条件であり、採用する発信情報を決定するための条件である。良好条件は、例えば、「類似度が最大であること」「類似度が閾値以上または閾値より大きいこと」「類似度が上位N(Nは2以上の自然数)までであること」である。
【0207】
また、情報取得部133は、2以上の新発信情報を取得した場合、ユニーク処理を行い、重複を除くことは好適である。
【0208】
(ステップS706)情報取得部133は、ステップS705で取得した1以上の各新発信情報に対応する発信内容情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0209】
次に、ステップS315の統計処理の例について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0210】
(ステップS801)統計処理部131は、組織識別子と対になる組織回答を回答格納部114から取得する。かかる組織回答は、スコアが取得されていない組織回答である。また、スコアは、エンゲージメントスコアである。
【0211】
(ステップS802)統計処理部131は、ステップS801で取得された組織回答を用いて、スコア算出処理を行う。スコア算出処理の例について、図9のフローチャートを用いて説明する。
【0212】
(ステップS803)統計処理部131は、カウンタiに1を代入する。
【0213】
(ステップS804)統計処理部131は、i番目の統計値を算出するか否かを判断する。i番目の統計値を算出する場合はステップS805に行き、i番目の統計値を算出しない場合はステップS808に行く。なお、算出する統計値は予め決まっている。
【0214】
(ステップS805)統計処理部131は、i番目の統計値を算出する場合に使用する1または2以上の情報を取得する。
【0215】
(ステップS806)統計処理部131は、ステップS805で取得した1以上の情報を用いて、i番目の統計値を算出する。
【0216】
(ステップS807)統計処理部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS804に戻る。
【0217】
(ステップS808)統計処理部131は、ステップS802で算出したスコア1とステップS806で算出した1以上の統計値を用いて、蓄積する1以上の統計結果を構成する。なお、統計結果は、統計値のそのままでも良い。
【0218】
(ステップS809)統計処理部131は、ステップS808で構成した1以上の統計結果を、i番目の組織識別子と、組織回答とに対応付けて、組織情報格納部113に蓄積する。上位処理にリターンする。
【0219】
次に、ステップS802のスコア算出処理の例について、図9のフローチャートを用いて説明する。
【0220】
(ステップS901)統計処理部131は、カウンタiに1を代入する。
【0221】
(ステップS902)統計処理部131は、ステップS303で取得された組織回答の中に、i番目の個別項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。i番目の個別項目の項目識別子が存在する場合はステップS903に行き、存在しない場合はステップS909に行く。
【0222】
(ステップS903)統計処理部131は、ステップS307で取得した組織回答の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度を取得する。
【0223】
(ステップS904)統計処理部131は、ステップS903で取得した満足度を統計処理し、統計満足度を算出する。なお、ここで、統計処理部131は、例えば、ステップS903で取得した満足度の平均値である統計満足度を算出する。そして、統計処理部131は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0224】
(ステップS905)統計処理部131は、ステップS307で取得した組織回答の中の、i番目の個別項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の期待度を取得する。
【0225】
(ステップS906)統計処理部131は、ステップS905で取得した期待度を統計処理し、統計期待度を算出する。なお、ここで、統計処理部131は、例えば、ステップS903で取得した期待度情報の平均値である統計期待度を算出する。そして、統計処理部131は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、算出した統計期待度を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0226】
(ステップS907)統計処理部131は、統計満足度と統計期待度とを用いて、着目している組織のi番目の個別項目の項目スコアを取得する。なお、統計処理部131は、統計満足度と統計期待度とを、個別スコア表格納部113の個別スコア表に適用し、i番目の個別項目の項目スコアを取得する。そして、統計処理部131は、i番目の個別項目の項目識別子と対に、取得した項目スコアを格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0227】
(ステップS908)統計処理部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS902に戻る。
【0228】
(ステップS909)統計処理部131は、カウンタjに1を代入する。
【0229】
(ステップS910)統計処理部131は、ステップS307で取得した組織回答の中に、j番目の総合的項目の項目識別子が存在するか否かを判断する。j番目の総合的項目の項目識別子が存在する場合はステップS911に行き、存在しない場合はステップS914に行く。
【0230】
(ステップS911)統計処理部131は、ステップS307で取得した組織回答の中の、j番目の総合的項目の項目識別子と対になる、すべての構成員の満足度を取得する。
【0231】
(ステップS912)統計処理部131は、ステップS911で取得した満足度を統計処理し、統計満足度を算出する。なお、ここで、統計処理部131は、例えば、ステップS911で取得した満足度の平均値である統計満足度を算出する。そして、統計処理部131は、j番目の総合的項目の項目識別子と対に、算出した統計満足度を格納部11または図示しないバッファに蓄積する。
【0232】
(ステップS913)統計処理部131は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS910に戻る。
【0233】
(ステップS914)統計処理部131は、個別項目のすべての項目スコアを、格納部11または図示しないバッファから取得する。なお、個別項目の項目スコアは、ステップS907で取得されたスコアである。
【0234】
(ステップS915)統計処理部131は、ステップS914で取得したすべての項目スコアから、個別項目の総合的なスコアを取得する。例えば、統計処理部131は、ステップS914で取得したすべての項目スコアの平均値を算出し、当該平均値を個別項目の総合的なスコアとして取得する。
【0235】
(ステップS916)統計処理部131は、総合的項目のすべての項目の統計満足度を、格納部11または図示しないバッファから取得する。
【0236】
(ステップS917)統計処理部131は、ステップS916で取得したすべての項目の統計満足度を統計処理し、総合的項目の統計満足度を算出する。統計処理部131は、例えば、ステップS916で取得したすべての項目の統計満足度の平均値を算出し、総合的項目の統計満足度として取得する。
【0237】
(ステップS918)統計処理部131は、ステップS915で取得した個別項目の総合的なスコアと、ステップS917で取得した総合的項目の統計満足度とから、仮総合スコアを算出する。なお、統計処理部131は、例えば、演算式「仮総合スコア=α×総合的項目の統計満足度+β×個別項目の総合的なスコア」により、仮総合スコアを算出する。
【0238】
(ステップS919)統計処理部131は、すべての個別項目の満足度の集合と、すべての個別項目の期待度の集合とから、満足度の集合と期待度の集合と相関に関する相関情報を取得する。
【0239】
(ステップS920)統計処理部131は、ステップS919で取得した相関情報を用いて、ステップS918で取得した仮総合スコアを調整し、総合スコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、統計処理部131は、相関情報が示す相関の度合いが大きいほど、高い総合スコアとなるように、総合スコアを取得する。
【0240】
次に、ステップS320の学習処理の例について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0241】
(ステップS1001)学習部132は、カウンタiに1を代入する。
【0242】
(ステップS1002)学習部132は、学習のために使用する教師データを構成するために使用できるi番目の組織の組織識別子が存在するか否かを判断する。i番目の組織識別子が存在する場合はステップS1003に行き、存在しない場合はステップS1013に行く。
【0243】
なお、学習のために使用する教師データを構成するために使用できる組織の組織識別子は、例えば、組織情報格納部113に格納されているすべての組織識別子である。
【0244】
(ステップS1003)学習部132は、i番目の組織識別子と対になる2以上の発信履歴が組織情報格納部113に存在するか否かを判断する。2以上の発信履歴が存在する場合はステップS1004に行き、存在しない場合はステップS1012に行く。
【0245】
(ステップS1004)学習部132は、カウンタjに2を代入する。
【0246】
(ステップS1005)学習部132は、i番目の組織識別子と対になるj番目の発信履歴が存在するか否かを判断する。j番目の発信履歴が存在する場合はステップS1006に行き、存在しない場合はステップS1012に行く。
【0247】
(ステップS1006)学習部132は、i番目の組織識別子と対になるj番目の発信履歴を組織情報格納部113から取得する。なお、i番目の組織識別子と対になる発信履歴は時系列の順に存在しており、例えば、2番目の発信履歴は、2番目に古い発信履歴である。
【0248】
(ステップS1007)情報取得部133は、元データ取得処理を行う。元データ取得処理の例は、図4のフローチャートを用いて説明した。
【0249】
(ステップS1008)学習部132は、j番目の発信履歴の日付の前の日付のスコア(旧スコア)を取得する。ここでのスコアは、例えば、エンゲージメントスコアである。
【0250】
(ステップS1009)学習部132は、j番目の発信履歴の日付の後の日付のスコア(新スコア)を取得する。ここでのスコアは、例えば、エンゲージメントスコアである。
【0251】
(ステップS1010)学習部132は、新スコアと旧スコアとの差(新スコア-旧スコア)を取得する。なお、かかる差が、j番目の発信履歴に対応する発信情報の発信により、組織が良くなった程度または悪くなった程度を示す情報である。学習部132は、ステップS1007で取得された組織ベクトルと、新スコアと旧スコアとの差とを用いて、教師データを構成する。
【0252】
なお、教師データは、例えば、組織ベクトルとj番目の発信履歴に対応する発信情報とを説明変数として有し、「新スコア-旧スコア」を目的変数とするベクトルである。
【0253】
また、教師データは、例えば、「新スコア-旧スコア」が正の値の場合は、組織ベクトルとj番目の発信履歴に対応する発信情報とを有する正例であり、「新スコア-旧スコア」が負の値の場合は、組織ベクトルとj番目の発信履歴に対応する発信情報とを有する負例である。
【0254】
また、教師データは、例えば、組織ベクトルを説明変数として有し、「新スコア-旧スコア」が正である場合のj番目の発信履歴に対応する発信情報を目的変数とするベクトルである。
【0255】
(ステップS1011)学習部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS1005に戻る。
【0256】
(ステップS1012)学習部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1002に戻る。
【0257】
(ステップS1013)学習部132は、ステップS1010で取得した2以上の教師データを用いて、学習情報を取得する。
【0258】
学習部132は、例えば、2以上の教師データを機械学習の学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、学習モデルを取得する。
【0259】
学習部132は、例えば、2以上の各教師データごとに、教師データが有する組織ベクトルと「新スコア-旧スコア」との対応を示す対応情報を構成する。その結果、学習部132は、2以上の対応情報を有する対応表を構成する。
【0260】
学習部132は、例えば、「新スコア-旧スコア」が正の値の1以上の組織ベクトルの平均ベクトルを取得する。かかるベクトルは正例の組織ベクトルである。また、学習部132は、例えば、「新スコア-旧スコア」が負の値の1以上の組織ベクトルの平均ベクトルを取得する。かかるベクトルは負例の組織ベクトルである。次に、学習部132は、正例の組織ベクトルである対応情報と、負例の組織ベクトルである対応情報とを有する対応表を構成する。
【0261】
(ステップS1014)学習部132は、ステップS1013で取得した学習情報を学習情報格納部115に蓄積する。上位処理にリターンする。
【0262】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。以下の表において、「ID」は、レコードを識別する情報である。
【0263】
今、アンケート格納部111には、図11に示すアンケート管理表が格納されている、とする。アンケート管理表は、アンケートを管理する表である。アンケートは、ここでは、複数の項目情報を有する。項目情報は、アンケートの項目に対応する情報である。項目情報は、組織(ここでは、企業)の構成員(ここでは、従業員)に対するアンケートの項目を示す情報である。項目情報は、ここでは、「設問No」「種類」「ファクター」「項目」「質問:期待度」「質問:満足度」を有する。「設問No」は設問を識別するIDであり、項目識別子の一例である。「種類」は項目の種類を示す情報であり、ここでは、総合的項目または個別項目のいずれかを採り得る。「ファクター」は項目の中位概念であり、対象と言っても良い。「項目」は項目の内容を示す情報である。なお、「項目」を項目識別子である、と考えても良い。「質問:期待度」は期待度を取得するための質問である。「質問:満足度」は満足度を取得するための質問である。また、アンケート格納部111は、各項目を1~5の5段階の回答を受け付けることを示す情報が格納されている、とする。また、図6のアンケート管理表の「種類」「ファクター」「項目」「質問:期待度」「質問:満足度」は、それぞれ質問の属性値である。また、「質問:期待度」「質問:満足度」は、それぞれ単に「期待度」「満足度」と言っても良い。
【0264】
発信情報格納部112には、図12に示す発信情報管理表が格納されている。発信情報管理表は、「ID」「大項目」「発信識別子」「タイトル情報」「発信内容」を有する。「大項目」は、発信情報の大項目であり、発信情報をグループ化するための情報である。「発信内容」は、発信内容情報を特定する情報であり、ここではファイル名である。ファイル名で識別されるファイルは、発信情報格納部112に格納されている。また、図13は、ファイルの実体の例であり、例えば、「file11」である。また、ここでのファイルは、最終的に、構成員に対して発信される情報の雛形である。つまり、情報を発信する発信者(例えば、組織の長、上司)は、ファイルである発信情報を得た後、当該ファイルの「〇〇」や「◎◎」や「××」の箇所を、自分の組織独自の情報に置き換える等の編集を行って、最終的に発信する情報を取得する。
【0265】
組織情報格納部113には、図14に示す組織管理表が格納されている。組織管理表は、「ID」「組織識別子」「組織属性値」「発信履歴」「リアクション情報」を有する1以上のレコードを管理する。「組織識別子」は「会社名」「部署名」を有する。「組織属性値」は「業種」「規模情報」「年齢構成」「性別構成」「決算月」「総会月」「売上」を有する。「発信履歴」は「発信識別子」「発信日付」を有する。「リアクション情報」は「いいね数」「コメント数」「ポジ数」「ネガ数」を有する。「規模情報」は、ここでは、例えば、「大企業」「中小企業」「個人事業」等を採り得る。「年齢構成」は、各年代の構成の割合であり、合計が100となる。「性別構成」は、男女の割合であり、合計が100となる。「いいね数」は、対応する発信情報の発信に対して、押下した「いいね」ボタンの従業員の数である。「コメント数」は、対応する発信情報の発信に対するコメントの数である。「ポジ数」は、対応する発信情報の発信に対するコメントの中でポジティブなコメントの数である。「ネガ数」は、対応する発信情報の発信に対するコメントの中でネガティブなコメントの数である。なお、コメント等の文章を解析し、「ポジティブ」または「ネガティブ」のいずれかに分類する技術(クラスかの技術)は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0266】
回答格納部114には、図15に示す回答管理表が格納されている。回答管理表は、「ID」「組織識別子」「アンケート実施日」「従業員識別子」「回答ファイル」「統計結果」を有する。「組織識別子」は「会社名」「部署名」を有する。「統計結果」は、「エンゲージメントスコア」「期待度の分散」「満足度の分散」「(満足度-期待度)の平均」を有する。「回答ファイル」は、図11のアンケートに対する従業員の回答が格納されたファイルである。「エンゲージメントスコア」は、組織識別子で識別される組織ごとに、2以上の従業員の回答を用いて取得されたスコアである。なお、エンゲージメントスコアの取得は、例えば、図9のフローチャートを用いて説明した処理による。また、「期待度の分散」は、2以上の従業員の期待度の分散の平均値である。「満足度の分散」は、2以上の従業員の満足度の分散の平均値である。「(満足度-期待度)の平均」は、2以上の従業員の(満足度-期待度)の平均値の平均値である。なお、ここで取得される統計結果は例であり、他の統計結果を用いても良い。
【0267】
以上の状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、学習処理により、学習モデルを蓄積する例である。具体例2は、学習モデルを用いて、予測処理を行い、予測結果を用いて発信情報を出力する例である。
【0268】
(具体例1)
情報処理装置1の受付部12は、学習指示「<業種>商社 <分類>多値」を、端末装置2から受信した、とする。当該学習指示は、業種「商社」向けであり、多値分類を行うための学習モデルを作成する指示である。ここで、多値分類は、発信情報に基づくエンゲージメントスコアの変化である。エンゲージメントスコアの変化とは、発信情報の発信の後のエンゲージメントスコアと発信情報の発信の前のエンゲージメントスコアとの差である。エンゲージメントスコアの変化が正の値である場合は、発信情報の発信が組織に良好な影響を与えたことを示す。一方、エンゲージメントスコアの変化が負の値である場合は、発信情報の発信が組織に悪い影響を与えたことを示す。
【0269】
次に、学習部132は、「業種=商社」と対になる組織回答(図15)、「業種=商社」と対になる組織属性値を取得し、当該情報を用いて、図10のフローチャートの動作に従って、学習モデル「モデル1」を取得し、学習情報格納部115に蓄積する。学習モデル「モデル1」は、例えば、ベクトル(規模情報,年齢構成,性別構成,決算月,総会月,売上,・・・,対象となる発信履歴の時より前の時点であり、最も近い時点のアンケートに対する組織回答を用いた統計結果(エンゲージメントスコア,期待度の分散,満足度の分散,(満足度-期待度)の平均,対象となる発信履歴に対応するリアクション情報(いいね数,コメント数,ポジ数,ネガ数),・・・,対象となる発信履歴の発信識別子,発信後のエンゲージメントスコア-発信前のエンゲージメントスコア)の構造を有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された学習モデルである。
【0270】
なお、発信後のエンゲージメントスコアは、対象となる発信履歴の後の時点であり、対象となる発信履歴の時と最も近い時点のアンケートに対する組織回答を用いて取得されたエンゲージメントスコアである。発信前のエンゲージメントスコアは、対象となる発信履歴の時より前の時点であり、対象となる発信履歴の時と最も近い時点のアンケートに対する組織回答を用いて取得されたエンゲージメントスコアである。
【0271】
また、情報処理装置1の受付部12は、学習指示「<業種>商社 <分類>二値」を、端末装置2から受信した、とする。当該学習指示は、業種「商社」向けであり、二値分類を行うための学習モデルを作成する指示である。ここでの二値分類は、発信情報の発信により組織に良好な影響を与えた「1」か、発信情報の発信により組織に良好な影響を与えなかったか「0」のいずれかを分類することである。
【0272】
次に、学習部132は、「業種=商社」と対になる組織回答(図15)、「業種=商社」と対になる組織属性値を取得し、当該情報を用いて、図10のフローチャートの動作に従って、学習モデル「モデル2」を取得し、学習情報格納部115に蓄積する。学習モデル「モデル2」は、例えば、ベクトル(規模情報,年齢構成,性別構成,決算月,総会月,売上,・・・,対象となる発信履歴の時より前の時点であり、最も近い時点のアンケートに対する組織回答を用いた統計結果(エンゲージメントスコア,期待度の分散,満足度の分散,(満足度-期待度)の平均),対象となる発信履歴に対応するリアクション情報(いいね数,コメント数,ポジ数,ネガ数),・・・,対象となる発信履歴の発信識別子,フラグ)の構造を有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された学習モデルである。
【0273】
なお、ここでのフラグは、目的変数であり、「発信後のエンゲージメントスコア-発信前のエンゲージメントスコア」が正であるか「1」、正でないか「0」のいずれかを採り得る情報である。
【0274】
同様に、情報処理装置1の受付部12は、学習指示「<分類>多値」を、端末装置2から受信した、とする。当該学習指示は、業種等の組織属性値を問わず、多値分類を行うための学習モデルを作成する指示である。
【0275】
次に、学習部132は、学習に使用できるすべての組織回答(図15)、学習に使用できるすべての組織属性値を取得し、当該情報を用いて、図10のフローチャートの動作に従って、多値分類を行うための学習モデル「モデル3」を取得し、学習情報格納部115に蓄積する。
【0276】
さらに、情報処理装置1の受付部12は、学習指示「<分類>二値」を、端末装置2から受信した、とする。当該学習指示は、業種等の組織属性値を問わず、二値分類を行うための学習モデルを作成する指示である。
【0277】
次に、学習部132は、学習に使用できるすべての組織回答(図15)、学習に使用できるすべての組織属性値を取得し、当該情報を用いて、図10のフローチャートの動作に従って、二値分類を行うための学習モデル「モデル4」を取得し、学習情報格納部115に蓄積する。
【0278】
以上の処理により、学習情報格納部115には、図16に示すモデル管理表が構築された、とする。モデル管理表は、「ID」「モデル条件」「モデル種類」「学習モデル」を有する1以上のレコードを管理する表である。「モデル条件」とは、学習モデルを使用する条件であり、ここでは、1または2以上の組織属性値に基づく条件である。「モデル種類」は、分類の種類であり、「二値」または「多値」を採り得る。「学習モデル」は、モデルの名称である。「学習モデル」で識別されるファイルは、学習情報格納部115に格納される、とする。学習モデル「モデル1」「モデル2」「モデル3」「モデル4」等は、機械学習の予測処理に使用されるモデルが格納されたファイルの名称である、とする。
【0279】
(具体例2)
2023年4月1日になり、情報処理装置1は、会社「C1」部署名「B11」の部署の従業員の全員に対するアンケートの回答(構成員回答)を受信し、回答管理表(図15)に蓄積した、とする。
【0280】
そして、統計処理部131は、当該2以上の構成員回答を有する組織回答に対して、統計処理のタイミングである、と判断する。なお、ここで、組織の全従業員の構成員回答が受信されたことが統計処理の開始の条件である、とする。
【0281】
次に、統計処理部131は、図8のフローチャートの動作に従って、会社「C1」部署名「B11」の組織回答に対して統計処理を行い、統計結果を取得し、当該統計結果を回答管理表(図15)に蓄積する。
【0282】
次に、統計処理部131の統計処理が完了したことを検知し、処理部13は、開始条件に合致する、と判断する。つまり、ここでの開始条件は、組織の従業員の全員の回答が完了し、統計処理部131の統計処理が完了したことである。
【0283】
次に、情報取得部133は、図4のフローチャートの動作に従って、会社「C1」部署名「B11」の元データを含むベクトル(規模情報,年齢構成,性別構成,決算月,総会月,売上,・・・,エンゲージメントスコア,期待度の分散,満足度の分散,(満足度-期待度)の平均)を取得する。
【0284】
次に、情報取得部133は、会社「C1」部署名「B11」と対になる業種「商社」を取得する。また、情報取得部133は、業種「商社」が満たす学習モデル「モデル1」「モデル2」を取得する。
【0285】
次に、情報取得部133は、発信情報管理表(図12)の2以上の各発信識別子ごとに、説明変数のベクトル(規模情報,年齢構成,性別構成,決算月,総会月,売上,・・・,エンゲージメントスコア,期待度の分散,満足度の分散,(満足度-期待度)の平均,発信識別子)を構成し、当該説明変数のベクトルと、学習モデル「モデル1」とを、機械学習の予測モジュールに与え、予測モジュールを実行し、発信識別子ごとに、スコアを取得する。そして、情報取得部133は、スコアが最大の発信識別子を取得する。ここで、情報取得部133は、発信識別子「11」を取得した、とする。
【0286】
また、情報取得部133は、発信情報管理表(図12)の2以上の各発信識別子ごとに、説明変数のベクトル(規模情報,年齢構成,性別構成,決算月,総会月,売上,・・・,エンゲージメントスコア,期待度の分散,満足度の分散,(満足度-期待度)の平均,発信識別子)を構成し、当該説明変数のベクトルと、学習モデル「モデル2」とを、機械学習の予測モジュールに与え、予測モジュールを実行し、発信識別子ごとに、発信情報が有効である「1」または有効でない「0」のフラグ、および尤度(スコア)を取得する。そして、情報取得部133は、予測結果であるフラグが「1」であり、尤度が最大の発信識別子を取得する。ここで、情報取得部133は、発信識別子「12」を取得した、とする。
【0287】
次に、情報取得部133は、発信識別子「11」と対になるタイトル情報と発信内容「file11」とを取得する。また、情報取得部133は、発信識別子「12」と対になるタイトル情報と発信内容「file12」とを取得する。
【0288】
次に、情報出力部141は、発信識別子「11」と対になるタイトル情報と発信内容「file11」と、発信識別子「12」と対になるタイトル情報と発信内容「file12」とを、会社「C1」部署名「B11」の部門長に送信する。なお、会社「C1」部署名「B11」に対応付けて、部門長の連絡先(メールアドレス、電話番号、または通知アプリのID)が管理されている、とする。
【0289】
以上、本実施の形態によれば、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0290】
また、本実施の形態によれば、回答集合の統計結果をも用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0291】
また、本実施の形態によれば、事業情報をも用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0292】
また、本実施の形態によれば、リアクション情報をも用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0293】
また、本実施の形態によれば、機械学習のアルゴリズムを用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0294】
また、本実施の形態によれば、生成系AIのモジュールを用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0295】
さらに、本実施の形態によれば、対応表を用いて、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【0296】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、一の組織に属する2以上の各構成員に対するアンケートに対する回答に基づく構成員回答の集合である組織回答または当該組織回答を統計処理した結果である統計結果と、前記アンケートに対する回答の後に新たに発信した情報に関する新発信情報とを有する2以上の教師データに基づく学習情報が格納される学習情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、対象組織に属する対象構成員に対するアンケートに対する回答である2以上の構成員回答を有する対象組織回答を受け付ける情報受付部と、前記対象組織回答と前記学習情報とを用いて、発信情報を取得する情報取得部と、前記発信情報を出力する情報出力部として機能させるためのプログラムである。
【0297】
また、図17は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図17は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図18は、システム300のブロック図である。
【0298】
図17において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0299】
図18において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0300】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0301】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0302】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0303】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0304】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0305】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0306】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0307】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置1は、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できるという効果を有し、組織の発展を支援するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0308】
A 情報システム
1 情報処理装置
2 端末装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 アンケート格納部
112 発信情報格納部
113 個別スコア表格納部
113 組織情報格納部
114 回答格納部
115 学習情報格納部
121 情報受付部
131 統計処理部
132 学習部
133 情報取得部
141 情報出力部
【要約】
【課題】従来、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できなかった。
【解決手段】対象組織に属する対象構成員に対するアンケートに対する回答である2以上の構成員回答を有する対象組織回答を受け付ける情報受付部121と、一の組織に属する2以上の各構成員に対するアンケートに対する回答である構成員回答の集合である組織回答または組織回答を統計処理した結果である統計結果と、アンケートに対する回答の後に新たに発信した情報に関する新発信情報とを有する2以上の教師データに基づく学習情報と、対象組織回答とを用いて、対象構成員に対して発信する情報に関する発信情報を取得する情報取得部133と、発信情報を出力する情報出力部141とを具備する情報処理装置1により、組織の構成員に発信する情報を適切に提案できる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18