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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】空気処理装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/04 20060101AFI20241016BHJP
   F24F 6/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
F24F6/04
F24F6/00 A
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023117670
(22)【出願日】2023-07-19
(62)【分割の表示】P 2021538662の分割
【原出願日】2019-12-17
(65)【公開番号】P2023153853
(43)【公開日】2023-10-18
【審査請求日】2023-08-16
(31)【優先権主張番号】1900016.5
(32)【優先日】2019-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1913169.7
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500024469
【氏名又は名称】ダイソン・テクノロジー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】ドーソン ポール
(72)【発明者】
【氏名】メイン バーナビー ニコラス
【審査官】奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-021735(JP,A)
【文献】実開昭50-157751(JP,U)
【文献】実開平05-019819(JP,U)
【文献】特開2015-187527(JP,A)
【文献】特開2012-207862(JP,A)
【文献】特許第6360336(JP,B2)
【文献】特開2010-019446(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101846372(CN,A)
【文献】中国実用新案第204100461(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0178518(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/00-6/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気処理装置であって、
本体と、
空気流れを発生するように構成されて前記本体内に収容された空気流れ発生器と、
前記本体内に取り外し可能に配置されて水蒸気を前記空気流れの中に導入するように構成された気化器アセンブリと、
前記気化器アセンブリに水を提供するように構成された給水システムと、
を備え、
前記給水システムは、前記本体から分離可能である水タンクアセンブリを備え、該水タンクアセンブリは、タンク開口部を有する水タンクを備え、
前記タンク開口部は、前記気化器アセンブリが該タンク開口部を通って嵌まることを可能にするように構成され、該気化器アセンブリは、前記水タンクの内部容積内に嵌まるように構成され、
前記水タンクアセンブリは、前記タンク開口部を覆って嵌合し、それにより該タンク開口部を閉塞するように構成された取り外し可能タンクキャップを更に備え、
前記取り外し可能タンクキャップは、該取り外し可能タンクキャップの下面から突出す るコラムを備え、
前記水タンクアセンブリは、前記水タンクから前記気化器アセンブリまで水を吸い出すための水ポンプを更に備え、
前記水ポンプは、前記取り外し可能タンクキャップの下面から突出する前記コラム内に配置され、
前記給水システムは、前記気化器アセンブリまで水を搬送するように構成されて前記コラム内に配置された給水パイプを更に備え、前記水ポンプは、前記水タンクから該給水パイプの中に水を吸い出すように構成される、
空気処理装置。
【請求項2】
前記タンク開口部の寸法が、前記気化器アセンブリのフットプリントを超える請求項1に記載の空気処理装置。
【請求項3】
前記タンク開口部は、円形であり、かつ前記気化器アセンブリの最大幅よりも大きい直径を有する請求項2に記載の空気処理装置。
【請求項4】
前記水タンクアセンブリの内部の深さが、前記気化器アセンブリの最大深さよりも大きい請求項1から3のいずれか1項に記載の空気処理装置。
【請求項5】
前記気化器アセンブリは、中心ボアを有し、前記コラムは、該気化器アセンブリの該中心ボア内に嵌まるように構成される請求項に記載の空気処理装置。
【請求項6】
前記気化器アセンブリの前記中心ボアの寸法が、前記コラムのフットプリントを超える請求項に記載の空気処理装置。
【請求項7】
前記気化器アセンブリは、管状であり、かつ前記コラムの最大幅よりも大きい内径を有する請求項に記載の空気処理装置。
【請求項8】
前記気化器アセンブリは、1又は2以上の気化要素を備え、前記空気流れ発生器は、該1又は2以上の気化要素を通して空気流れを発生させるように構成される請求項1からのいずれか1項に記載の空気処理装置。
【請求項9】
前記タンク開口部は、前記水タンクの上面に設けられる請求項1からのいずれか1項に記載の空気処理装置。
【請求項10】
前記水ポンプは、前記水タンクの内部内に配置されるように構成される請求項に記載の空気処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気処理装置の分野に関する。より具体的には、それは、加湿器、特に気化式加湿器に関する。
【背景技術】
【0002】
加湿器は、単一の部屋又は家屋全体での湿度(水分)を高める装置である。水分含量を調整することにより、加湿器は、過度の乾燥肌、鼻炎、粉塵アレルギーなどを被る人々に健康上の利益を与えることができる。家庭用途では、2つの最も一般的なタイプの加湿器は、超音波加湿器及び気化式加湿器である。
【0003】
超音波加湿器は、小容積の水に高周波数機械的振動を生成するために圧電変換器を使用する。これは、通常はファンによって発生される空気流れによって加湿器から送り出される水滴の極微細ミストを形成する。これらの水滴は、硬水からのミネラルを含む水中にあるあらゆる不純物を含有することになり、存在するあらゆる病原体は、空気中に分散されることになる。
【0004】
気化式加湿器は、リザーバから水を吸収し、それがそこから気化するためのより大きい表面積を与える多孔性材料の芯を使用する。ファンが使用されて芯の孔隙を通して空気の流れを強制し、それによって水蒸気を空気流れの中に導入する。気化式加湿器では、水中に存在するあらゆるミネラル堆積物は、芯に捕捉されることになる。しかし、芯は、従って、時間が経つとミネラル堆積物で飽和状態になる可能性があり、かつ完全に乾燥し切ることが可能にされない場合にかび付着状態になる可能性もある。気化式加湿器は、従って、芯が定期的に洗浄又は交換されることを典型的に必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来の家庭用加湿器に優る様々な利点を提供する加湿器を備える空気処理装置を提供することである。特に、本発明は、改善された加湿効率及び改善された衛生を有する気化式加湿器を提供し、同時に芯を取り外して洗浄することがより容易であることも提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様により、空気処理装置を提供する。空気処理装置は、本体と、空気流れを発生するように構成されて本体内に収容された空気流れ発生器と、本体内に取り外し可能に配置されて水蒸気を空気流れの中に導入するように構成された気化器アセンブリと、気化器アセンブリに水を提供するように構成された給水システムとを備える。給水システムは、本体から分離された水タンクアセンブリを備える。水タンクアセンブリは、次に、タンク開口部又は開口を有する水タンクを備え、タンク開口部は、気化器アセンブリがタンク開口部を通過することを可能にするように構成され、気化器アセンブリは、水タンクアセンブリの内部容積内に嵌まるように構成される。水タンクアセンブリは、本体に解除可能に接続することができる。特に、水タンクアセンブリは、本体への切り離し可能又は分離可能な接続部を有することができる。タンク開口部は、水タンクの上面に設けることができる。
【0007】
タンク開口部の寸法は、気化器アセンブリのフットプリントを超えることができる。タンク開口部は、円形である場合があり、かつ次に気化器アセンブリの最大幅よりも大きい直径を有することができる。水タンクアセンブリの内部の深さは、タンクキャップがタンク開口部にわたって保持される時に気化器アセンブリを水タンクの中に挿入して水タンク内に完全に収容することができるように気化器アセンブリの最大深さよりも大きいとすることができる。
【0008】
気化器アセンブリは、1又は2以上の気化要素を備えることができる。1又は2以上の気化要素の各々は、多孔性材料を備えることができる。多孔性材料は、次に、給水システムによってそれに供給される水を吸収することができる。気化器アセンブリは、中心ボアを有する場合があり(例えば、中空である場合があり)、かつ好ましくは管状である。
【0009】
水タンクアセンブリは、タンク開口部の上に嵌まりそれによってタンク開口部を閉塞するように構成された取り外し可能なタンクキャップ又はカバーを更に備えることができる。取り外し可能タンクキャップは、水タンク上に解除可能に保持されるように構成することができる。取り外し可能タンクキャップは、取り外し可能タンクキャップの下面から突出するコラムを備えることができる。コラムは、次に、気化器アセンブリの中心ボア内に嵌まるように構成することができる。気化器アセンブリの中心ボアの寸法は、コラムのフットプリントを超えることができる。気化器アセンブリは、管状とすることができ、かつ次にコラムの最大幅よりも大きい内径を有することができる。
【0010】
水タンクアセンブリは、水タンクから加湿器の本体まで水を供給するための水ポンプを更に備えることができる。水ポンプは、水タンクの内部内に配置されるように構成することができる。水ポンプは、取り外し可能タンクキャップの下面から突出するコラム内に配置することができる。水ポンプは、次に、取り外し可能タンクキャップがタンク開口部にわたって配置された時に水タンクの内部内に配置することができる。水ポンプはまた、次に、気化器アセンブリが水タンクの内部内に位置付けられた時に気化器アセンブリが少なくとも部分的に水ポンプを取り囲むように、気化器アセンブリが水タンクの内部内に位置付けられた時に中心ボア内に配置することができる。
【0011】
給水システムは、気化器アセンブリに水を搬送するように構成されてコラム内に配置された給水又は水給送ダクトを更に備えることができ、水ポンプは、次に、水タンクから給水ダクトの中に水を吸い出すように構成することができる。
【0012】
空気流れ発生器は、空気流れを加湿するために(すなわち、加湿された空気流れを発生させるために)1又は2以上の気化要素にわたって空気流れを発生させるように構成することができる。空気流れ発生器は、電動式インペラを備えることができる。本体は、空気流れが本体の中にそれを通して引き込まれる(すなわち、空気流れ発生器により)空気入口と、本体から空気流れを放出するための気化器アセンブリの下流の空気出口又は通気口とを更に備えることができる。
【0013】
空気処理装置は、本体の空気出口にわたって本体上に装着されたノズルを更に備えることができ、ノズルは、本体からの空気流れを受け入れて空気処理装置から空気流れを放出するように構成される。ノズルは、空気処理装置から空気流れを放出するための少なくとも1つの空気出口を備えることができる。
【0014】
本発明の実施形態をここで単なる例として添付図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本明細書に説明する加湿器の第1の例の前面図である。
図2図1の加湿器の左側面図である。
図3図1の加湿器の斜視図である。
図4図1の加湿器の本体の断面前面図である。
図5図1の加湿器の本体の断面側面図である。
図6】水タンクアセンブリが本体から分離された図1の加湿器の本体の斜視図である。
図7図1の加湿器の水タンクアセンブリの上面図である。
図8図1の加湿器の水タンクアセンブリの側面図である。
図9】ハンドルが第2の構成にある図7及び図8の水タンクアセンブリの斜視図である。
図10図7及び図8の水タンクへのハンドルのピボット式取り付けの断面側面図である。
図11】タンクキャップアセンブリが水タンクから分離された図7及び図8の水タンクアセンブリの斜視図である。
図12図1の加湿器の気化器アセンブリの斜視図である。
図13】気化器アセンブリが図7及び図8の水タンク内に位置付けられた水タンクアセンブリの斜視図である。
図14】気化器アセンブリが図7及び図8の水タンク内に位置付けられた水タンクアセンブリの断面側面図である。
図15図7及び図8の水タンクアセンブリのタンクキャップアセンブリの斜視図である。
図16図15のタンクキャップアセンブリの後面図である。
図17図15のタンクキャップアセンブリの断面側面図である。
図18図15のタンクキャップアセンブリの断面後面図である。
図19図15のタンクキャップアセンブリの断面斜視図である。
図20図15のタンクキャップアセンブリの断面上面図である。
図21図15のタンクキャップアセンブリの断面底面図である。
図22図15のタンクキャップアセンブリのポンプシステムの斜視図である。
図23】水タンクアセンブリのない図1の加湿器の下側本体セクションの断面前面図である。
図24図1の加湿器の本体-タンクコネクタの底面図である。
図25図24の本体-タンクコネクタの断面底面図である。
図26図1の加湿器の本体-タンクコネクタを有する気化器トレイの後面斜視図である。
図27図1の加湿器の本体-タンクコネクタを有する気化器トレイの前面斜視図である。
図28図26及び図27の気化器トレイの断面前面図である。
図29】フィルタアセンブリが加湿器から分離された図1の加湿器の斜視図である。
図30】気化器アセンブリが加湿器から分離された図1の加湿器の斜視図である。
図31図1の加湿器のフィルタアセンブリの断面側面図である。
図32】シュラウドがフィルタアセンブリから分離された図31のフィルタアセンブリの後面斜視図である。
図33図1の加湿器の気化器アセンブリの上面図である。
図34図1の加湿器の気化器アセンブリの断面前面図である。
図35図1の加湿器の気化器アセンブリの分解組立図である。
図36図33から図35の気化器アセンブリでの使用に適する多孔性材料の概略図である。
図37】本明細書に説明する加湿器の第2の例の前面図である。
図38図37の加湿器の側面図である。
図39図38の加湿器の本体を通る断面側面図である。
図40】水タンクアセンブリが本体から分離された図37の加湿器の斜視図である。
図41】フィルタアセンブリが本体から分離された図37の加湿器の斜視図である。
図42図37の加湿器との使用に適するフィルタアセンブリを通る断面側面図である。
図43】気化器アセンブリを有する図37の加湿器の水タンクアセンブリの前面斜視図である。
図44】気化器アセンブリが水タンクアセンブリから分離された図43の水タンクアセンブリの後面斜視図である。
図45】取り外し可能タンクキャップが水タンクから分離された水タンクアセンブリの後面斜視図である。
図46図43から図45の水タンクアセンブリのタンクキャップの前面図である。
図47図46のタンクキャップの斜視図である。
図48図46のタンクキャップの断面側面図である。
図49図46のタンクキャップの断面斜視図である。
図50図46のタンクキャップの断面上面図である。
図51図46のタンクキャップのポンプシステムの斜視図である。
図52】気化器アセンブリがタンクキャップ上に配置された図37の加湿器の水タンクアセンブリの上面図である。
図53図37の加湿器の本体の底面図である。
図54図37の加湿器との使用に適する気化器アセンブリの側面図である。
図55図54の気化器アセンブリの断面側面図である。
図56図54の気化器アセンブリの分解組立図である。
図57】タンクキャップ上に配置された時の図54から56の気化器アセンブリの断面側面図である。
図58】気化器アセンブリが水タンク内に位置付けられた図37の加湿器の水タンクアセンブリの斜視図である。
図59】気化器アセンブリが水タンク内に位置付けられた図37の加湿器の水アセンブリの断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで従来の家庭用加湿器に優る様々な利点をもたらす空気処理装置を以下に説明する。空気処理装置は、本体と、本体を通る空気流れを発生するように配置されて本体内に収容された空気流れ発生器と、本体内に取り外し可能に配置されて水蒸気を空気流れの中に導入するように配置された気化器アセンブリと、水を気化器アセンブリに提供するように配置された給水システムとを備える加湿器を備える。給水システムは、本体から分離可能である水タンクアセンブリを備える。水タンクアセンブリは、次に、タンク開口部又は開口と、タンク開口部を覆って嵌まりそれによってタンク開口部を閉塞するように配置された取り外し可能タンクキャップ又はカバーとを有する水タンクを備える。タンク開口部の幅は、気化器アセンブリの最大幅よりも大きく、水タンクアセンブリの深さは、気化器アセンブリの最大深さよりも大きい。気化器アセンブリは、従って、タンクキャップがタンク開口部にわたって保持される時に水タンクの中に挿入されて水タンク内に完全に収容することができる。これは、気化器アセンブリが水タンク内に収容された状態で水タンクアセンブリが加湿器の本体に接続されている間に加湿器が自動洗浄サイクルを行うことができることを提供する。水タンクアセンブリは、好ましくは、水タンクが加湿器の本体から解除されてその後にそこに再接続されることを可能にする加湿器の本体への切り離し可能又は分離可能な接続部を有する。
【0017】
好ましい実施形態では、加湿器の本体は、空気流れが本体の中にそれを通して引き込まれる空気入口と、本体から加湿された空気流れを放出するための気化器アセンブリの下流の空気出口又は通気口とを備える。加湿器は、次に、空気出口にわたって本体上に装着されたノズルを更に備えることができ、ノズルは、本体から加湿された空気流れを受け入れて加湿器から空気流れを放出するように配置される。特に、ノズルは、そこから加湿空気流れを放出するための1又は2以上の空気出口を備えることができる。本明細書に使用する「空気出口」という用語は、いずれかの空気流れがそれを通してノズルから意図的に排出されるノズルの部分を意味する。
【0018】
図1図2、及び図3は、第1の実施形態の加湿器1000の外観図である。図1は、加湿器1000の前面図を示し、図2は、加湿器1000の側面図を示し、図3は、加湿器1000の斜視図を示している。加湿器1000は、それを通る空気流れを発生するように配置された空気流れ発生器を収容する本体1100と、水蒸気を空気流れの中に導入するように配置された水分又は水蒸気のソース1200と、水を水分ソースに提供するように配置された給水システムと、本体1100上に装着され、加湿器1000から空気流れを放出するように配置されたノズル1600とを備える。
【0019】
図4は、加湿器1000の本体1100を通る断面前面図であり、図5は、加湿器1000の本体1100を通る断面側面図である。この第1の実施形態では、水分ソース1200は、加湿器1000を通る空気流れ内に配置された気化器アセンブリ又は気化芯を備える。特に、気化器アセンブリ1200は、給水システムによって供給される水を吸収し、空気流れが気化器アセンブリ1200を通過する時に水が気化することを可能にすることで水蒸気を空気流れの中に導入するための大きい面積を与える多孔性材料1201の配置を備える。
【0020】
給水システムは、次に、加湿器1000の本体1100への切り離し可能又は分離可能接続を有する水タンクアセンブリ1300、1400と、水を気化器アセンブリ1200に搬送するように配置された給水配管とを備える。水タンクアセンブリは、水タンク1300と、その中に配置され、水を水タンク1300から給水配管を通して気化器アセンブリ1200に移動するように配置された水ポンプ1403とを備える。特に、水タンク1300は、水を通して水タンク1300に充填することを可能にするタンク開口部又は開口1312と、それにわたって装着することでそれを塞ぐように配置された取り外し可能タンクキャップ又はタンクカバー1400とを有し、水ポンプ1403は、取り外し可能タンクキャップ1400上に設けられる。この第1の実施形態では、給水配管の第1の部分1407、1431は、次に、取り外し可能タンクキャップ1400内に配置され、それに対して給水配管の第2の部分は、加湿器1000の本体1100内に配置される。従って、給水配管の第1の部分1407、1431は、水タンクアセンブリ1300、1400の一部と見なすことができる。
【0021】
この第1の実施形態では、加湿器1000の本体1100は、実質的に円筒形の下側本体セクション1102上に装着された実質的に円筒形の上側本体セクション1101を備える。下側本体セクション1102は、加湿器1000が載るベース1103と、下側本体セクション1102を上側本体セクション1101から分離する上部1104とを提供する。下側本体セクション1102は、次に、水タンク1300を中に配置することができるキャビティ又はチャンバ1105をベース1103と上部1104の間に定める。具体的に、下側本体セクション1102は、ベース1103と上部1104の間を延びてベース1103を上部1104に接続する側壁1106を備え、この側壁1106は、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入されてかつそこから引き出されることを可能にするキャビティ1105の中への側面開口部1107を定める。換言すれば、キャビティ1105の中への側面開口部1107は、水タンク1300がキャビティ1105の中に押し込まれるかつそこから引き出されることを可能にする。従って、水タンク1300は、水タンク1300を本体1100に対して側方に(すなわち、加湿器1000がベース1103上に載っている時に水平に)摺動することによって加湿器1000の本体1100の中に挿入され、そこから取り出すことができる。
【0022】
加湿器1000には、下側本体セクション1102内に設けられたキャビティ1105の中に水タンク1300を解除可能に保持するためのタンク保持機構1108、1301も設けられる。図示の実施形態では、タンク保持機構1108、1301は、キャビティ1105内への側面開口部1107の両側に下側本体セクション1102によって提供された1対の移動可能タンクキャッチ1108と、水タンク1300上に設けられた1対のタンクキャッチ保持器1301とを備え、これらのタンクキャッチ保持器1301の各々は、水タンク1300がキャビティ1105内に配置された時に移動可能タンクキャッチ1108の一方によって係合されるように配置される。
【0023】
具体的に、移動可能タンクキャッチ1108の各々は、下側本体セクション1102内の第1の位置と第2の位置の間に定められた対応するチャネルの中に滑り込むように配置されたタンクキャッチ部材1108aを備える。タンクキャッチ部材1108aには、次に、水タンク1300がキャビティ1105の中に位置付けられる時に対応するタンクキャッチ保持器1301を第1の位置にあるタンクキャッチ部材1108aに係合するように配置され、かつタンクキャッチ部材1108aが第2の位置にある時に対応するタンクキャッチ保持器1301を切断するように配置されたキャッチ面が設けられる。更に、移動可能タンクキャッチ1108の各々は、タンクキャッチ部材1108aを第1の位置まで付勢するように配置された伸縮/圧縮バネのような弾性部材1108bを更に備える。更に、タンクキャッチ部材1108aには、ユーザによって作動された時にタンクキャッチ部材1108aを第1の位置から第2の位置まで移動し、それによって水タンク1300をタンク保持機構1108、1301から解除することができるように、弾性部材によって与えられる抵抗力に対抗するタンクキャッチ部材1108aの移動をもたらすように配置された(すなわち、タンクキャッチ部材1108a上に設けられた突出部及び/又は凹部の形態にある)タンクキャッチボタン1108cが設けられる。タンクキャッチボタンの各々は、下側本体セクション1102内に形成された対応するボタン開口部の中に位置付けられる。タンクキャッチ保持器1301の各々は、次に、水タンク1300から延びる突出部を備え、この突出部には、タンク1300がキャビティ1105の中に挿入される時に対応するキャッチ面に係合し、それによって弾性部材1108bが与える抵抗力に対抗する第1の位置から第2の位置へのタンクキャッチ部材1108aの移動をもたらすように配置されたカム面が設けられる。
【0024】
図6は、水タンク1300が本体1100から分離された加湿器1000の本体1100の斜視図を示している。図示の実施形態では、加湿器1000の下側本体セクション1102は、形状がほぼ円筒形である。具体的に、下側本体セクション1102のベース1103と上部1104の両方の形状がほぼ円筒形であり、下側本体セクション1102の側壁1106は、次に、下側本体セクション1102のベース1103及び上部1104の円周/周囲の周りに部分的に延びる。従って、下側本体セクション1102の側壁1106は、形状がほぼ円弧形、好ましくは半円筒形であり、円弧形側壁1106の両端は、次に、キャビティ1105内への側面開口部1107を定める。移動可能タンクキャッチ1108は、次に、側壁1106内で側壁1106の端部に隣接して設けられる。
【0025】
水タンク1300は、次に、下側本体セクション1102によって定められるキャビティ1105内に配置されるように準備される。特に、水タンク1300は、本体1100に対して側方に側面開口部1107を通してキャビティ1105の中に水タンク1300を移動する(すなわち、摺動させる)ことによってキャビティ1105の中に挿入され、かつそこから取り出されるように配置される。従って、水タンク1300は、それがキャビティ1105内に配置された時に側面開口部1107に隣接して配置される前面部分1302と、キャビティ1105の後部に隣接して配置される後面部分1303とを備える。前面部分1302が側面開口部1107を埋める間に後面部分1303をキャビティ1105の中に挿入することができるように、後面部分1303の幅は前面部分1302のものよりも小さい。キャビティ1105によって提供される空間の使用を最適化し、それによって水タンク1300の容量を最大にするために、水タンク1300は、次に、キャビティ1105の形状に実質的に対応するように成形される。具体的に、水タンク1300は、それがキャビティ1105内に配置された時に側面開口部1107の縁部と実質的に面一(すなわち、レベル)であるように配置された前壁1304を有する。水タンク1300の反対の後壁1305は、次に、側面開口部1107に対面するキャビティ1105の後面(すなわち、最内側面)とほぼ対応するように成形され、それに対して水タンク1300の側壁1306は、開口部1107の縁部に隣接するキャビティ1105の内面とほぼ対応するように成形される。
【0026】
図7は、水タンク1300の上面図を示しており、図8は、水タンク1300の左側面図を示している。図示の実施形態では、水タンク1300がキャビティ1105内に配置された時に水タンク1300の前壁1304が側面開口部1107の縁部と面一であるように、水タンク1300は、下側本体セクション1102の円弧形側壁1106の外面(並びに下側本体セクション1102のベース1103及び上部1104)と実質的に同じ半径を有する円弧形の前壁1304を有する。従って、加湿器1000の下側部分は、水タンク1300が本体1100内に配置された時に円筒形の外観を有する。水タンク1300がキャビティ1105内に配置された時に水タンク1300の後壁1305がキャビティ1105の後部に近接/隣接するように、水タンク1300は、キャビティ1105の後部とほぼ同じ半径を有する円弧形の後壁1305も有する。図示の実施形態では、水タンク1300をキャビティ1105の中に滑り込ませる時に、水タンク1300の後壁1305の下縁も、下側本体セクション1102のベース1103(すなわち、側面開口部1107の下縁)に引っ掛かることを回避するように部分的に面取りされる又は傾斜される。タンク1300が、キャビティ1105の側面(すなわち、キャビティ1105を定める側壁1106の端部に隣接する側壁1106の内面の部分)に近接/隣接しながら側面開口部1107の中を側方に通って摺動することを可能にするために、側壁1306は、次に、平面であり、かつ互いに平行である。
【0027】
水タンク1300には、その下面上に配置された複数のホイール又はローラー1307も設けられ、これらのホイール又はローラーは、水タンク1300の前部と後部を二等分する線に対して垂直な軸線の周りに回転するように各々が構成される。従って、これらのホイール1307は、水タンク1300をキャビティ1105の中に滑り込ませる時に、水タンク1300が加湿器1000の本体1100に隣接する面に沿って下側本体セクション1102のベース1103上に、更にキャビティ1105の中まで滑らかに移動することを可能にすることによってユーザを支援することができる。図示の実施形態では、水タンク1300の下面に3つのホイール1307が設けられる。これらのホイール1307のうちの2つは、水タンク1300の後部に向くように対称に配置され、それに対してこれらのホイール1307の第3のものは、水タンク1300の前部に向くように配置される。
【0028】
水タンク1300には、次に、それを持ち上げる時にユーザによって把持されるように配置されたタンクハンドル1308も設けられる。タンクハンドル1308は、ピボット的に水タンク1300に取り付けられ、タンクハンドル1308が水タンク1300の上面に隣接して収納される第1の構成と、ハンドル1308をユーザが把持することができるようにタンクハンドル1308が水タンク1300の上面から離れるように突出する第2の構成との間で回転するように配置される。具体的に、タンクハンドル1308は曲げられ(すなわち、傾斜又は湾曲され)、タンクハンドル1308の両方の端部は、ピボット的に水タンク1300の上面の両側に取り付けられる。タンクハンドル1308は、次に、それが水タンク1300の上面と面一である及び/又はそれに当接する第1の構成と、タンクハンドル1308が水タンク1300の上面と垂直に突出する第2の構成との間で回転することができる。それを示すために、図9は、ハンドル1308が第2の構成にある水タンク1300の斜視図を示している。図示の実施形態では、タンクハンドル1308は円弧形であり、水タンク1300の前壁1304(及び下側本体1102の円弧形側壁1106)と実質的に同じ半径を有する。収納時のタンクハンドル1308が水タンク1300の前壁1304と面一(すなわち、レベル)であるように、水タンク1300へのタンクハンドル1308のピボット式取り付けは、タンクハンドル1308が水タンク1300の前部に向けて回転することを可能にするように配置される。更に、下側本体セクション1102は、タンクハンドル1308が側面開口部1107の縁部とも面一(すなわち、レベル)であるように、水タンク1308がキャビティ1105内に配置された時にタンクハンドル1308が側面開口部1107内に位置付けられるように配置される。
【0029】
水タンク1300へのタンクハンドル1308のピボット式取り付けは、タンクハンドル1308が第2の構成にあり、水タンク1300がタンクハンドル1308によって持ち上げられている時に水タンク1300が回転することが防止されるようにも構成される。それを示すために、図10は、水タンク1300へのハンドル1308のピボット式取り付けの断面側面図を示している。図示の実施形態では、タンクハンドル1308の各端部には、そこから垂直に突出する突出部又はピントル1310が設けられる。水タンク1300には、次に、その上面の両側から上向きに延びる2つのアーム1309が提供され、更に各アーム1309には、突出部1308の一方の上に嵌まるように配置されたソケット又はガジョン1311が設けられる。突出部1310とソケット1311は、突出部1310がソケット1311内で回転することができるように全体的に成形される。しかし、各ソケット1311には、タンクハンドル1308が水タンク1300の上面に対して垂直に突出した時に突出部1310を受け入れるように配置された凹部分であって、更に突出部1310が、この凹部内にある時にソケット1311に対して回転することを防止するように配置された凹部分も設けられる。
【0030】
タンク開口部又は開口1312が、次に、水タンク1300の上面上に設けられる。下記でより詳細に説明するように、タンク開口部1312は、気化器アセンブリ1200を水タンク1300の中に挿入することを可能にするほど十分に大きく、水タンク1300もまた、タンク開口部1312を通して気化器アセンブリ1200が挿入された時にそれが水タンク1300の中に完全に収容される(すなわち、その内部に完全に嵌まる)ことを可能にするほど十分に深い。それを示すために、図12は、気化器アセンブリ1200の斜視図を示しており、次に、図13及び図14は、水タンク1200の中に位置付けられた気化器アセンブリ1200を示している。図示の実施形態では、タンク開口部1312は円形であり、相対的に大きく、約180mmの直径を有する。
【0031】
上述のように、水タンク1300には、タンク開口部1312にわたって装着され、それによってそれを塞ぐように配置されたタンクキャップ又はタンクカバー1400が設けられる。タンクキャップ1400は、それを取り外して水タンク1300内の給水を補充することを可能にすることができるように水タンク1300上に解除可能に保持される。図11は、タンクキャップ1400が水タンク1300から分離された水タンク1300の斜視図を示しており、それに対して図15は、タンクキャップ1400の斜視図を示しており、図16は、タンクキャップ1400の後面図を示している。図示の実施形態では、タンクキャップ1400は、形状がほぼ円形の蓋部分と、その周囲から下向きに突出するリム1401とを備える。リム1401は、タンク開口部1312の周囲から上向きに突出する対応するリム1313の外側の周りに密接に嵌まり、それによってタンクキャップ1400を開口部1312の上に位置付けて位置合わせするように配置される。タンクキャップ1400は、側壁1306の上縁にわたって延び、それによってタンクキャップ1400を水タンク1300上に位置合わせする保持アーム1402によって水タンク1300上に解除可能に保持され、保持アーム1402の各々の遠位端は弾性を有し、これらの端部には、水タンク1300の側壁1306の外面上に設けられた対応するリッジにわたってクリップ留めされるように配置されたレッジが設けられる。
【0032】
タンクキャップ1400は、それが水タンク1300上に配置された時に水タンク1300に対するシールを形成し、それによってタンク開口部1312を通過する水タンク1300内への空気の漏入を防止するように配置されたタンクキャップ密封要素1408も設けられる。図示の実施形態では、タンクキャップ密封要素1408が、タンク開口部1312の周囲の周りに設けられた上向きリム1313の半径方向内向きの面に接触してそれに対するシールを形成するように、タンクキャップ密封要素1408は、ゴムのような弾性材料から形成された環状フラップシールによって与えられ、タンクキャップ1400の下側の蓋部分の下で半径方向外向きに突出するように配置される。
【0033】
タンクキャップ1400は、次に、水タンク1300の中から給水配管を通して気化器アセンブリ1200に水を吸い出すように配置されたポンプ1403を提供する。図17は、タンクキャップ1400の断面側面図を示しており、図18は、タンクキャップ1400の断面後面図を示しており、図19は、タンクキャップ1400の断面斜視図を示しており、図20は、タンクキャップ1400の断面上面図を示しており、図21は、タンクキャップ1400の断面底面図を示している。更に、図22は、タンクキャップ1400の給水システムの斜視図を示している。図示の実施形態では、タンクキャップ1400はコラム1404を更に備え、このコラム1404は、タンクキャップ1400が水タンク1300上に位置付けられた時に水タンク1300内の中に延びてコラム1404の底部が水タンク1300の底部に隣接するようにタンクキャップ1400から下向きに(すなわち、蓋部分の下に)突出する。コラム1404の底部には、次に、水がコラム1404のポンプハウジング部分1406に流入することを可能にするポンプハウジング入口1405が提供され、更にコラム1404の底部にあるポンプハウジング1406内でポンプハウジング入口1405の直上にポンプ1403が設けられる。更に、出発給水パイプ1407が、ポンプ1403からタンクキャップ1400の上部に設けられた給水出口1431に水を搬送するように配置される。
【0034】
コラム1404は、水が水タンク1300から加湿器1000の本体1100に吸い出される時に水をUV光で照射するように配置された紫外(UV)殺菌システムも含有する。UV殺菌システムは、出発給水パイプ1407を通過する水を照射するように配置されたUV光ソース1409を備える。具体的に、UV光ソース1409は、出発給水パイプ1407を通過する水を短波長UVC光(すなわち、100nmから280nm)で照射するように配置される。出発給水パイプ1407は、次に、その内面がUV光ソース1409が発生させるUV光を反射する機能を有するように配置される。
【0035】
出発給水パイプ1407は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなUVC光を反射する機能を有する材料のチューブを備え、側方水入口1410がこのチューブの下端に隣接して提供され、側方水出口1411が上端に隣接して設けられる。図示の実施形態では、側方水出口1411は、上端でチューブの側面に形成された開口と、紫外線反射材料のこのチューブの中空中心に対して接線方向(tangential)である方向に(すなわち、このチューブの内面に対して接線方向である方向に)開口から離れるように延びるチャネルとを備える。この点に関して、本明細書では、水出口1411を通って流れる水がチューブの内面に対して接線方向である方向に流れるように水出口1411が構成されることを説明するために「接線方向に」という用語を使用する。UV光ソース1409は、次に、チューブの上端に配置された単一UV LEDを備え、このLEDは、チューブの上端に設けられた上側UV透過窓1412(例えば、石英ガラス)を通してチューブの内部を長手方向に照射するように配置される。水出口1411の接線方向配置は、チューブから出る水の流れがチューブの中に渦を発生させ、それによって上側UV透過窓1412上に気泡が形成されることを防止し、従って、殺菌システムの性能が改善されることを保証する。更に、チューブ内の渦の発生は、洗浄サイクルがUV透過窓1412からミネラル堆積物を除去することを保証する。
【0036】
高UV反射率を有するチューブの内部を長手方向に照射することにより、UV殺菌システムは、UV光ソースとして単一UVC LEDしか利用せずに依然として高レベルの殺菌を達成することができる。
【0037】
コラム1404は、水タンク1300内の水位が予め定められた閾値を超えた時を検出するように配置されたタンク水位センサも含有する。例えば、タンク水位センサは、水タンク1300内の水位が予め定められた最小水位を上回った又は下回った時を検出するように配置される。具体的に、コラム1404の底部には、水がコラム1404のフロートハウジング部分1416に流入することを可能にするフロートハウジング入口1415が提供され、次に、コラム1404の底部にあるフロートハウジング1416内でフロートハウジング入口1415の直上にフロート1417が設けられる。更に、フロート1417には、そこから延びるアーム1419の遠位端に取り付けられた磁石1418が提供され、このアーム1419は、単極ホール効果センサのような磁気センサ1420であって、それに対する磁石1418の位置を検出し、従って、フロート1417の位置変化を検出するこの磁気センサ1420に隣接するように磁石1418が配置されるように準備される。
【0038】
図示の実施形態では、磁石1418は、その磁気軸線がフロート1417の移動方向(すなわち、垂直)に対して実質的に平行であるように、更に磁石1417が磁気センサ1420の横にあるように(すなわち、磁気センサ1420が磁気センサ1420の磁気軸線に対して側方であるように)構成される。従って、タンク水位センサは、水タンク1300内の水位が変化おフロート1417の移動が、磁気センサ1420に向う又はそこから離れるのではなく磁気センサ1420を横切る/通過する磁気軸線の方向に磁石1418を移動するように配置され、それによって磁気センサ1420は、磁石1418によって生成される磁場の極性変化を検出する。例えば、水位センサは、磁気センサ1420が、フロート1417がフロートハウジング1416の上部の場所に浮遊している時に磁石1418のN極を検出し、フロート1417がフロートハウジング1416の底部まで降下した時に磁石1418のS極を検出するように配置することができる。この構成は、水位センサの精度を改善する。
【0039】
コラム1404は、UV殺菌システムを通過する水の流量が予め定められた最大値を超えないことを保証し、それによって出発給水パイプ1407を通って流れる水の最低殺菌レベルが維持されることを保証するように配置されたポンプシステムの流量調整器も含有する。具体的に、流量調整器は、ポンプ1403からの水を受け入れるように配置されたレセプタクル1421によって与えられ、このレセプタクル1421は、給水パイプ1407の下端に設けられた入口1410に流体接続される。レセプタクル1421の上端には、次に、余剰水がレセプタクル1421から出て水タンク1300の中に戻ることを可能にするクレスト又はブリム1422が提供され、従って、レセプタクル1421を越流板として作用するものと見なすことができる。その上、レセプタクル1421は制限部1427を更に備え、この制限部1427は、レセプタクル1421が受け入れる水が、レセプタクル1421のクレスト1422を越流する前に制限部1427を貫流しなければならないように配置される。更に、流量調整器によって提供された越流板よりも大きい一定の水の流れを保証する流量で作動するように水ポンプ1403を構成することにより、出発給水パイプ1407が受け入れる水の流量は、レセプタクル1421のクレスト1422の高さと制限部1427のサイズとの組合せによって調整される。具体的に、出発給水パイプ1407が受け入れる水の流量が実質的に一定に留まるように、水ポンプ1403から受け入れる水の流量のいずれの変化も(例えば、タンク1300内の水の高さの低下、水ポンプ1403の性能の変化などに起因する)、次に、流量調整器によって提供された越流板を越流する水の容積の変化によって吸収される。
【0040】
図示の実施形態では、レセプタクル1421は、コラム1404の中に設けられた流量調整チャンバを備え、この流量調整チャンバは、出発給水パイプ1407の下端に設けられた入口1410にチャンバの下端から延びるチャネル又はマニホルド1423によって接続される。ポンプ1403の出口は、次に、流量調整チャンバの底部に設けられた入口1424に接続され、一方、ブリム1422は、流量調整チャンバの上部に設けられた出口を備え、流量調整チャンバからこの出口を通ってコラム1404の上部に向くように設けられたタンク水回収トレイ1425の中まで水が出る。ブリム1422は、次に、出発給水パイプ1407の出口1411と垂直に変位される(すなわち、タンクキャップ1400が水タンク1300上に配置された時)。特に、レセプタクル1421のブリム1422は、出発給水パイプ1407の出口1411よりも低い。更に、制限部1427は、流量調整チャンバの入口とブリムの間に配置されたオリフィス板を備え、オリフィス板は、流量調整チャンバを横切って延びる壁又は障壁を備え、この壁又は障壁内に限流オリフィスが形成される。更に、タンク水回収トレイ1425には、溢流放水路を経て水タンク1300の中まで水が通って戻ることを可能にする排水管1426が設けられる。
【0041】
タンクキャップ1400の上部には、次に、加湿器1000の本体1100上に設けられた対応する本体-タンクコネクタ1120に接続するように配置されたタンク-本体コネクタ1430が提供され、水タンク1300から吸い出される水が、これらのコネクタを通してタンクキャップ1400から加湿器1000の本体1100に搬送される。本体1100内への水タンク1300の挿入中に、タンク-本体コネクタ1430が、加湿器1000の本体1100上に設けられた対応する本体-タンクコネクタ1120と嵌合及び/又は接続するように、タンク-本体コネクタ1430は、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入されるように配置される方向(すなわち、本体1100に対して側方)と実質的に平行であるように配置され、水タンク1300の後部に向けられる(すなわち、それに面する)。
【0042】
タンク-本体コネクタ1430は、水タンク1300から吸い出される水を通してタンクキャップ1400の外に搬送される給水出口1431を備え、給水出口1431は、本体-タンクコネクタ1120上に設けられた給水入口1121に水を提供するように配置される。タンク-本体コネクタ1430は、加湿器1000の本体1100から電力を受け入れるために、及び加湿器1000の本体1100内に設けられた制御回路1111と通信するための電気コネクタ1432も備える。従って、タンク-本体コネクタ1430によって提供された電気コネクタ1432は、本体-タンクコネクタ1120によって提供された対応する電気コネクタ1122と接触又は係合する。タンク-本体コネクタ1430は、タンクキャップ1400を通った水が通って水タンク1300に戻ることを可能にする回収水入口1433を更に備え、この回収水入口1433は、本体-タンクコネクタ1120上に設けられた回収水出口1123からの余剰水を受け入れるように配置される。タンク-本体コネクタ1430は、加湿器1000の本体1100からの給気を受け入れ、この給気を水タンク1300の中に送り込むように配置することができる。下記で説明するように、水タンク1300に加湿器1000の本体1100からの給気を提供することにより、水タンク1300内の空気圧を加湿器1000の本体1100内と同等にすることを可能にし、これは、水タンク1300の中に戻る余剰水の排出に影響を及ぼすことなく、加湿器1000の本体1100上に設けられたフィルタを通過しなかった空気の侵入に対してタンク1300を密封することを可能にする。
【0043】
図示の実施形態では、タンク-本体コネクタ1430は、キャップ1400の上部の上に設けられたコネクタハウジング1434を備え、このコネクタハウジング1434は、タンクキャップ1400が水タンク1300上に配置された時に水タンク1300の上面の上方に突出するように配置される。コネクタハウジング1434は、流体コネクタセクション1434aと、それから分離され、その両側に配置された別々の電気コネクタセクション1434bとを備える。
【0044】
コネクタハウジング1434の流体コネクタセクション1434aは、給水出口1431と回収水入口1433とを収容するエンクロージャを備える。給水出口1431は、次に、出発給水パイプ1407の上部に向くように設けられた出口1411から流体コネクタセクション1434aまで延びるパイプ又は導管を備える。更に、回収水入口1433は、上述のタンク水回収トレイ1425を備え、タンク水回収トレイ1425は、タンク-本体コネクタ1430が本体-タンクコネクタ1120に接続された時に回収水入口1433の下に配置されるように準備される。給水出口1431から、及び/又は給水出口1431と本体1100の給水入口1121の間のインタフェースから漏出したいずれの水も排水管1426を通って水タンク1300の中に戻るように、タンク水回収トレイ1425は、給水出口1431の下方に延びるようにも構成される。
【0045】
コネクタハウジング1434の後方向きの面には、次に、本体-タンクコネクタ1120上に設けられた給水入口1121及び回収水出口1123が通ってコネクタハウジング1434の流体コネクタセクション1434aに進入することを可能にする開口部が設けられる。従って、流体コネクタセクション1434aは、ソケットを提供する雌コネクタと見なすことができ、本体-タンクコネクタ1120上に設けられた給水入口1121及び回収水出口1123は、雄コネクタのピンと見なされる。
【0046】
タンク-本体コネクタ1430の流体コネクタセクション1434aは、本体-タンクコネクタ1120からの給気を受け入れ、この給気を水タンク1300に搬送する給気入口1435を備えることもできる。図示の実施形態では、給気入口1435は、本体-タンクコネクタ1120の給気出口1124からの給気を通して受け入れることを可能にするコネクタハウジング1434の流体コネクタセクション1434a内の開口部のうちの1つによって提供され、この給気は、次に、タンク水回収トレイ1425の排水管1426を通って水タンク1300の中に流れ込む。
【0047】
タンクキャップ1400が水タンク1300上に配置された時に雄終端式電気コネクタ1432が水タンク1300の後部に向けて延びるように、タンク-本体コネクタ1430の電気コネクタセクション1434bの各々は、次に、電気コネクタエンクロージャと、そこからコネクタハウジング1434によって予め定められた凹部の中に突出する複数の雄終端式電気コネクタ1432とを備える。タンクキャップ1400のコラム1404からの配線は、次に、エンクロージャに進入し、雄終端式電気コネクタ1432の内端に接続する。
【0048】
加湿器1000の本体1100には、次に、タンク-本体コネクタ1430に接続するように配置された本体-タンクコネクタ1120が設けられ、水タンク1300から吸い出される水は、加湿器1000の本体1100の中に設けられた配管の中にこの本体-タンクコネクタ1120を通して送り込まれる。本体1100内への水タンク1300の挿入中に、本体-タンクコネクタ1120が、タンクキャップ1400上に設けられたタンク-本体コネクタ1430に接続するように、本体-タンクコネクタ1120は、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入されるように配置される方向(すなわち、本体1100に対して側方)と実質的に平行であるように配置され、キャビティ1105内への側面開口部1107に向けられる(すなわち、面する)。
【0049】
本体-タンクコネクタ1120は、タンク-本体コネクタ1430上に設けられた給水出口1431からの水を通して受け入れる給水入口1121を備え、この給水入口1121は、加湿器1000の本体1100の中に設けられた配管の中に水を送り込むように配置される。本体-タンクコネクタ1120は、タンクキャップ1400に電力を伝送するための及びタンクキャップ1400上に設けられた制御回路と通信するための電気コネクタ1122も備える。従って、本体-タンクコネクタ1120によって提供された電気コネクタ1122は、タンク-本体コネクタ1430によって提供された対応する電気コネクタ1432と接触及び/又は係合するように配置される。本体-タンクコネクタ1120は、加湿器1000の本体1100からタンク-本体コネクタ1430に余剰水を通して搬送する回収水出口1123を更に備え、この回収水出口1123は、加湿器1000の本体1100内に収容された気化器トレイ1125からこの余剰水を受け入れる。本体-タンクコネクタ1120は、加湿器1000の本体1100の中からの給気を受け入れ、この給気をタンク-本体コネクタ1430に搬送するように配置することができる。
【0050】
図23は、水タンク1300がなく、本体-タンクコネクタ1120をキャビティ1105の中に見ることができる下側本体セクション1102の前面図を示し、次に、図24は、本体-タンクコネクタ1120の底面図を示し、図25は、本体-タンクコネクタ1120の断面底面図を示している。図示の実施形態では、本体-タンクコネクタ1120は、下側本体セクション1102によって予め定められたキャビティ1105の上部に向くように配置され、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入された時にタンクキャップ1430上に設けられたコネクタハウジング1434に位置合わせするように配置されたコネクタカートリッジ又はシャーシ1126を備える。コネクタシャーシ1126は、流体コネクタセクション1126aと、その両側に配置された2つの別々の電気コネクタセクション1126bとを備える。
【0051】
コネクタシャーシ1126の流体コネクタセクション1126aは、給水入口1121と回収水出口1123とを提供する。給水入口1121及び回収水出口1123の各々は、次に、パイプ又は導管1121a、1123aと、その内部で伸縮/圧縮バネのような弾性部材1121c、1123cによって閉鎖位置まで付勢された停止弁1121b、1123bとを備える。これらの停止弁1121b、1123bの各々は、次に、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入された時に停止弁1121b、1123bが対応する弾性部材1121c、1123cによって与えられる抵抗力に対して開放位置まで移動するように配置される。その結果、水タンク1300が加湿器1000の本体1100内のキャビティ1105内に配置される時に、停止弁1121b、1123bは両方共に開放され、それによって水が対応するパイプ1121a、1123aを通って流れることを可能にする。次に、水タンク1300が加湿器1000の本体1100内のキャビティ1105の中から取り出される時に、弾性部材1121c、1123cは、対応する停止弁1121b、1123bを閉鎖位置まで強制し、水がパイプ1121a、1123aを通って流れることを防止する。
【0052】
図示の実施形態では、給水入口1121の停止弁1121bは中空のピストン又はプランジャを備え、このピストン又はプランジャは、開口遠位端と、閉鎖近位端と、この閉鎖近位端に隣接するピストンの側壁内に形成された1又は2以上のスロットとを有する。ピストンは、給水入口1121のパイプ1121aの中にその後に固定的に配置されるスリーブ内に配置されて摺動する。ピストンは、水タンク1300がキャビティ1105内に配置された時にタンク-本体コネクタ1430上に設けられた給水出口1431に位置合わせされて接触するように配置される。給水出口1431とのこの接触は、水がピストンの開口遠位端に入り、スロットを通って流出して給水入口1121のパイプ1121aの中に入ることができるようにスリーブ内でこれらのスロットが露出する位置への圧縮バネに対抗するピストンの移動をもたらす。次に、水タンク1300がキャビティ1105の中から取り出される時に、圧縮バネは、スリーブ内でスロットがスリーブによって覆われる位置までピストンを強制する。
【0053】
同様に、回収水出口1123の停止弁1123bも中空のピストン又はプランジャを備え、このピストン又はプランジャは、開口遠位端と、閉鎖近位端と、この閉鎖近位端に隣接するピストンの側壁内に形成された1又は2以上のスロットとを有する。ピストンは、回収水出口1123のパイプ1123aの中にその後に固定的に配置されるスリーブ内に配置されて摺動する。ピストンは、水タンク1300がキャビティ1105内に配置された時にタンク-本体コネクタ1430の一部分に接触するように配置される。タンク-本体コネクタ1430とのこの接触は、水がスロットを通ってピストンの中に入り、ピストンの開口遠位端を通って流出してタンク-本体コネクタ1430の回収水入口1433の中に入ることができるようにスリーブ内でこれらのスロットが露出する位置への圧縮バネに対抗するピストンの移動をもたらす。次に、水タンク1300がキャビティ1105の中から取り出される時に、圧縮バネは、スリーブ内でスロットがスリーブによって覆われる位置までピストンを強制する。
【0054】
本体-タンクコネクタ1120の流体コネクタセクション1126aは、加湿器1000の本体1100からの給気を受け入れ、この給気をタンク-本体コネクタ1430に搬送する給気出口1124を提供することができる。図示の実施形態では、給気出口1124は、水タンク1300がキャビティ1105内に配置された時にタンク-本体コネクタ1430上に設けられた給気入口1435に位置合わせするように配置された開口外縁を有するパイプ又は導管1124aを備える。
【0055】
コネクタシャーシ1126には、次に、水タンクアセンブリ1300、1400と本体1100の間にシールを形成するように配置されて加湿器1000の本体1100内への(すなわち、加湿器1000の外側からの)空気の漏入を防止するインタフェース又は接続密封要素1127が設けられる。特に、インタフェース密封要素1127は、水タンクアセンブリ1300、1400と加湿器1000の本体1100の間のインタフェースの周りにシールを形成するように配置される。この第1の実施形態では、給水入口1121、回収水出口1123、及び給気出口1124の各々は、キャビティ1105内への側面開口部1107に向くコネクタシャーシ1126の面の上に設けられ、インタフェース又は接続密封要素1127は、コネクタシャーシ1126のこの面の上に設けられる。従って、インタフェース密封要素1127は、タンク-本体コネクタ1430のコネクタエンクロージャ1434の反対の後方向きの面に対するシールを形成し、それによってコネクタ1430、1120を通過する水タンク1300又は加湿器1000の本体1100のいずれかへの空気漏入も防止するように配置される。図示の実施形態では、接続密封要素1127は、ゴムのような弾性材料から形成されたガスケットによって提供され、給水入口1121、回収水出口1123、及び給気出口1124の各々の周りを取り囲むように配置される。
【0056】
本体-タンクコネクタ1120の電気コネクタセクション1126bの各々は、次に、電気コネクタ本体1126cと、その内部でアクセス可能であり、キャビティ1105内への側面開口部1107に向けて延びるような複数の雌終端式電気コネクタ1126dとを備える。更に、加湿器1000の本体1100の配線は、コネクタ本体1126cの後部を通って雌終端式電気コネクタ1126dの内端に進入し、それに接続する。
【0057】
本体-タンクコネクタ1120のコネクタシャーシ1126は、下側本体セクション1102によって定められたキャビティ1105の中に移動可能に装着される。具体的に、コネクタシャーシ1126は、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入されるように配置される方向に移動するように配置される(すなわち、水タンク1300を本体1100に対して側方に移動/摺動させることにより)。本体-タンクコネクタ1120は、次に、コネクタシャーシ1126をキャビティ1105内への側面開口部1107に向けて付勢するように配置された伸縮/圧縮バネのような弾性部材1128を更に備える。従って、コネクタシャーシ1126は、水タンク1300がキャビティ1105の中に挿入された時に水タンク1300上に設けられたタンクキャップ1400がコネクタシャーシ1126に接触し、弾力性部材1128によって与えられる抵抗力に対して側面開口部1105から離れるコネクタシャーシ1126の移動をもたらすように配置される。キャビティ1105内への側面開口部1107に向うコネクタシャーシ1126の付勢は、対応するコネクタが互いに良好に接触する(すなわち、十分に係合する)ことを保証し、更に水タンク1300がキャビティ1105に配置される時にインタフェース密封要素1127がコネクタ間で圧縮されることも保証する。図示の実施形態では、コネクタシャーシ1126には、加湿器1000の本体1100上に設けられた対応するチャネル又はトラック1130に係合する1対のレール1129が提供され、これらのレール1129は、チャネル/トラック1130の上を摺動するように配置される。
【0058】
コネクタシャーシ1126には、給水入口1121、回収水出口1123、及び給気出口1124に又はこれらから流体を通して搬送するポート1131も設けられる。給水入口1121、回収水出口1123、及び給気出口1124の各々のポート1131には、対応する可撓性のパイプ又はホースをコネクタシャーシ1126に接続することを可能にするホース取り付け部材又はホース鉤状部が設けられる。給水入口1121のポートと、加湿器1000の本体1100の中に設けられた追加の配管との間に気化器アセンブリ1200に水を搬送する給水ホース1132が取り付けられ、回収水出口1123のポートと、加湿器1000の本体1100の中に収容された気化器トレイ1125のポートとの間に回収水ホース1133が取り付けられ、給気出口1124のポートと、加湿器1000の本体1100の中に設けられた空気入口1135との間に給気ホース1134が接続される。例えば、これらのホース1132、1133、1134の各々は、シリコーンのような可撓性材料を備えることができる。図26は、気化器トレイと、本体-タンクコネクタに接続されたホース1132、1133、1134との後面斜視図を示しており、図27は、その前面斜視図を示している。
【0059】
加湿器1100の上側本体セクション1101は、空気流れ発生器と気化器アセンブリ1200とを収容し(すなわち、収納し)、給水システムの給水配管の第2の部分を提供する。従って、上側本体セクション1101には、空気流れ発生器が、加湿器1000の本体1100の外側から空気流れを通して引き込むことを可能にする空気入口1112と、空気流れ発生器が発生させた空気流れを通して加湿器1000の本体1100から排出する空気出口1113とが設けられる。従って、上側本体セクション1101には、気化器アセンブリ1200を加湿器1000の本体1100の内部の中に挿入すること及びその内部から引き出すこと(すなわち、洗浄するために)を可能にするために開放することができる側面ドアが設けられる。上側本体セクション1101は、加湿器1000の本体1100を通って流れる空気の中に気化器アセンブリ1200が配置されるように気化器アセンブリ1200を支持するように配置された気化器トレイ1125も含有する。更に、気化器トレイ1125は、水タンク1300から吸い出される水が気化器アセンブリ1200に供給されるように、更に気化器アセンブリ1200から降下又は滴下するいずれの余剰水も気化器トレイ1125によって捕捉されて水タンク1300に送り返されるように気化器アセンブリ1200を支持するように配置される。ノズル1600は、次に、上側本体セクション1101の上端に装着され、加湿器1000の本体1100の空気出口1113から排出された空気流れを受け入れるように配置される。
【0060】
加湿器1000の上側本体セクション1101は、空気入口1112を通して空気流れ発生器によって引き込まれた空気流れが加湿器1000の本体1100に流入する前に濾過されるように、空気入口1112の上流で取り外し可能フィルタアセンブリ1140a、1140bを支持するようにも構成される。上側本体セクション1101には、次に、フィルタアセンブリ1140a、1140bを保持してこれらを加湿器1000の本体1100から解除するための機構も設けられる。
【0061】
図示の実施形態では、加湿器1000の上側本体セクション1101は上側本体シャーシ1150を備える。空気流れ発生器は、次に、上側本体シャーシ1150の上端に向くように支持されたインペラハウジング1151内に収容された電動インペラ1110によって提供される。更に、上側本体シャーシ1150は、気化器アセンブリ1200を中に配置することができる気化器キャビティ1152をインペラハウジング1151の下方に定め、気化器キャビティ1152は、その内部の気化器アセンブリ1200に水を搬送し、気化器トレイ1125を気化器キャビティ1152の下方で支持する配管を含有する。上側本体セクション1101は、気化器キャビティ1152を包囲し、かつ上側本体セクション1101内への空気入口1112を提供するように上側本体シャーシ1150上に配置された1対の格子又は格子窓1153a、1153bと、上側本体シャーシ1150上で格子1153a、1153bにわたって解除可能に保持される1対のフィルタアセンブリ1140a、1140bとを更に備える。それを示すために、図29は、フィルタアセンブリの一方1140aが切り離され、フィルタアセンブリのうちの他方1140bが、上側本体セクション1101の裏側に装着された加湿器1000の斜視図を示している。
【0062】
図示の実施形態では、上側本体シャーシ1150は、その下端に位置付けられた下側環状フランジ1154と、その上端に向けて/隣接するように位置付けられた上側環状フランジ1155と、下側環状フランジ1154と上側環状フランジ1155の間で垂直に延びる1対の直径方向に正反対にある側面セクション1156a、1156bとを備える。下側環状フランジ1154と上側環状フランジ1155の両方は、上側本体シャーシ1150の中心軸線から半径方向に(すなわち、垂直に)離れるように延びる。下側環状フランジ1154の外縁は、下側本体セクション1102の周囲面/外面と実質的に面一であり、それに対して上側環状フランジ1155の外縁は、上側本体シャーシ1150の上端に接続するノズル1600のベース又はネック1601の外面と実質的に面一である。
【0063】
上側本体シャーシ1150は、その上端に提供されて上側本体セクション1101内でインペラハウジング1151を支持するように配置されたファン装着又は着座セクション1157を更に備える。図示の実施形態では、上側本体シャーシ1150のファン装着セクション1157は、形状がほぼ管状であり、下端に入口受け口1158を上端に平滑パイプ出口1159を有する。次に、管状ファン装着セクション1157の上端に上側保持リング1160が位置付けられ、それに対して管状ファン装着セクション1157の下端に向く/隣接するように下側保持リング1161が位置付けられる。インペラハウジング1151は、次に、それと上側保持リング1160の間に接続された第1の張力バネセット1162と、インペラハウジング1151と下側保持リング1161の間に接続された第2の張力バネセット1163とによって管状ファン装着セクション1157の中に支持される。
【0064】
図示の実施形態では、インペラハウジング1151は、電動インペラ1110の周りを延び、インペラハウジング1151の空気入口1164を定める第1の端部と、インペラハウジング1151の空気出口1113を定める第1の端部と反対に位置付けられた第2の端部とを有する。インペラハウジング1151は、その長手軸線が加湿器1000の本体1100の長手軸線と共線であるように、更にインペラハウジング1151の空気入口1164が空気出口1113の下に位置付けるようにファンマウントセクション1157内で位置合わせされる。インペラハウジング1151は、ほぼ切頭円錐形の下壁とほぼ切頭円錐形の上壁とを備える。入ってくる空気流れをインペラハウジング1151の中に誘導するために、次に、インペラハウジング1151の下壁の底部に実質的に環状の入口部材が接続される。従って、インペラハウジング1151の空気入口1164は、インペラハウジング1151の開口底部に設けられた環状入口部材によって定められ、インペラハウジング1151のこの空気入口1164は、ファンマウントセクション1157の下端に設けられた入口受け口1158の上方に配置されてそれに位置合わせされる。
【0065】
図示の実施形態では、インペラ1110は、混合流れインペラの形態にあり、ほぼ円錐形のハブと、それに接続された複数のインペラブレードと、これらのハブ及びブレードを取り囲むようにブレードに接続されたほぼ切頭円錐形のシュラウドとを備える。インペラ1110は、インペラハウジング1151内に配置されたモータハウジング1169内に収容されたモータ1168から外向きに延びる回転シャフト1167に接続される。図示の実施形態では、モータは、ユーザによって与えられる制御入力に応答して制御回路が変更することができる速度を有するDCブラシレスモータである。
【0066】
モータハウジング1169は、モータ1168を支持するほぼ切頭円錐形の下側部分と、そこに接続されたほぼ切頭円錐形の上側部分とを備える。シャフト1167は、インペラ1110をシャフト1167に接続することを可能にするためにモータハウジング1169の下側部分内に形成された開口を通って突出する。モータハウジング1169の上側部分は、その外面から突出する湾曲ブレードの形態にある環状拡散器を更に備える。インペラハウジング1151とモータハウジング1169がこれらの間にインペラハウジング1151を通って延びる環状空気流れ経路を定めるように、インペラハウジング1151の壁はモータハウジング1169を取り囲み、それから離間している。電動インペラ1110が発生させた空気流れを通して排出されるインペラハウジング1151の空気出口1113は、次に、モータハウジング1169の上側部分とインペラハウジング1151の上壁とによって定められる。
【0067】
インペラハウジング1151と上側本体シャーシ1150のファンマウントセクション1157の上端の間に可撓性密封部材1170が次に取り付けられる。可撓性密封部材1170は、インペラハウジング1151の外面の周りで空気が逃げることを防止する。密封部材1170は、好ましくは、ゴムから形成された環状リップシールを好ましくは備える。
【0068】
気化器トレイ1125は、次に、下側環状フランジ1154の中心/中央開口内に装着される。気化器キャビティ1152は、次に、気化器トレイ1125とファンマウントセクション1157の下端の間にある空間によって定められる。図28は、気化器トレイ1125の断面前面図である。図示の実施形態では、気化器トレイ1125は、そこから回収水ホース1133を通して水タンク1300の中に水が通って戻ることを可能にするドレーン1125bに向けて下向きに傾斜したほぼ円形のシンクセクション1125aを備える。気化器トレイ1125には、シンクセクション1125aの傾斜面から上向きに突出する円弧形リッジ1125cも設けられ、この円弧形リッジ1125cは、気化器アセンブリ1200が気化器キャビティ1152内に配置される時に載ることができる気化器座部を提供する。従って、円弧形リッジ1125cは、その上面が平坦であり、加湿器1000のベース1103が水平である場合に実質的に水平であるように配置される。円弧形リッジは、その端部間にある隙間が、ドレーンに隣接する傾斜シンクセクションの下端に向くようにも構成される。
【0069】
気化器トレイ1125は、気化器トレイ1125内の水位が予め定められた最大水位よりも高くなく、従って、ドレーン1125bが少なくとも部分的に塞がれていることを示すと考えられる時を検出するように配置された気化器トレイ水位センサ1171を更に備える。具体的に、気化器トレイ1125には、円弧形リッジ1125c内の気化器トレイ1125の中心に配置されたフロートハウジング1172が設けられる。フロートハウジング1172の下でシンクセクション1125aの面に隣接するように気化器トレイフロート1173が次に配置される。気化器トレイフロート1173には、次に、それに装着された磁石1174が設けられ、この磁石1174は、単極ホール効果センサのような磁気センサ(図示せず)に隣接して配置され、この磁気センサは、それに対する磁石1174の位置を検出し、それによって気化器トレイフロート1173の位置変化を検出する。気化器トレイ水位センサ1171は、次に、シンクセクション1125aの面から離れる気化器トレイフロート1173の移動が磁気センサに向う又は離れるのではなく磁気センサを横切る/通過する磁気軸線の方向の磁石1174の移動をもたらすように配置され、それによって磁気センサは、磁石1174によって生成される磁場の極性変化を検出する。
【0070】
気化器キャビティ1152内に気化器アセンブリ1200が配置された時にそれに水を提供することができるように、気化器アセンブリ1200に水を搬送する配管は、次に、気化器トレイ1125のすぐ上の気化器キャビティ1152の中に突出する給水噴出口1176を備える。図示の実施形態では、上側本体セクション1101内の配管は、給水ホース1132から給水噴出口1176に水を搬送する。給水噴出口1176は、次に、それが傾斜シンクセクション1125aの上端の上方で気化器キャビティ1152の高さまでの途中約3分の2の場所に配置されるように気化器キャビティ1152の中に突出し、給水噴出口1176の出口は、水が給水噴出口1176から流れ出ることができるように気化器トレイ1125に向けて下方に向く。
【0071】
上述のように、加湿器1000の上側本体セクション1101は、上側本体シャーシ1150の対向開口側面上に配置された1対の格子又は格子窓1153a、1153bを更に備える。格子1153a、1153bの各々には、加湿器1000の本体1100の空気入口1112として作用する開口のアレイが設けられる。具体的に、第1の格子1153aは、上側本体シャーシ1150の第1の開口側面上に装着され、それに対して第2の格子1153bは、上側本体シャーシ1150の第2の開口側面上に装着される。第1の格子1153aは、開口アレイが設けられた管状板の形状を有し(すなわち、円弧形断面を有し)、上側環状フランジ1155と下側環状フランジ1154の間、及び上側本体シャーシ1150の第1の側面セクション1156aと第2の側面セクション1156bの間を延びるように配置される。第2の格子1153bも、次に、開口アレイが設けられた管状板の形状を有し(すなわち、円弧形断面を有し)、上側環状フランジ1155と下側環状フランジ1154の間、及び上側本体シャーシ1150の第1の側面セクション1156aと第2の側面セクション1156bの間を延びるように配置される。
【0072】
第1の格子1153aは、それが上側本体シャーシ1150の第1の開口側面から離れるように回転及び/又は揺動することを可能にする1又は2以上のヒンジによって上側本体シャーシ1150に取り付けられる。従って、第1の格子1153aは、気化器アセンブリ1200を加湿器1000の本体1100の気化器キャビティ1152の中に挿入し、そこから取り出すことを可能にするために(すなわち、洗浄するために)開放することができる気化器キャビティ1152内へのドアを提供するように配置される。第2の格子1153bは、上側本体シャーシ1150の第2の開口側面にわたって静的に固定され、従って、気化器キャビティ1152の後部を定める。従って、ヒンジ接続した第1の格子1153aによって開閉させることができる上側本体シャーシ1150の第1の開口側面は、気化器キャビティ1152の前部を定める。それを示すために、図30は、ヒンジ接続した第1の格子1153aが開いており、気化器アセンブリ1200が加湿器1000から取り出された加湿器1000の斜視図を示している。
【0073】
図示の実施形態では、上側本体シャーシ1150の側面セクション1156a、1156bの各々は、上側本体シャーシ1150上で格子1153a、1153bにわたって1対のフィルタアセンブリ1140a、1140bを解除可能に保持するように協働する1対のフィルタ保持アセンブリ1177a、1177bの一方を支持する。具体的に、第1の保持アセンブリ1177aは、上側本体シャーシ1150の第1の側面セクション1156aの中に支持され、第2の保持アセンブリ1177bは、上側本体シャーシ1150の第2の側面セクション1156bの中に支持される。第1の保持アセンブリ1177aは、次に、第1のフィルタアセンブリ1140aの第1の縁部に隣接するように第1のフィルタアセンブリ1140aに取り外し可能に係合し、それと共に第2のフィルタアセンブリ1140bの第1の縁部に隣接するように第2のフィルタアセンブリ1140bに取り外し可能に係合するように構成される。第2の保持アセンブリ1177bは、次に、第1のフィルタアセンブリ1140aの第2の縁部に隣接するように第1のフィルタアセンブリ1140aに取り外し可能に係合し、それと共に第2のフィルタアセンブリ1140bの第2の縁部に隣接するように第2のフィルタアセンブリ1140bに取り外し可能に係合するように構成される。第1のフィルタアセンブリ1140aの第1の縁部は、第1のフィルタアセンブリ1140aの第2の縁部の反対にあり、第2のフィルタアセンブリ1140bの第1の縁部は、第2のフィルタアセンブリ1140bの第2の縁部の反対にある。フィルタ保持アセンブリ1177a、1177b及びフィルタアセンブリ1140は、GB1720055.1及びGB1720057.7に説明されているものであり、これらの文献は引用によって本明細書に組み込まれている。
【0074】
図31は、加湿器1000との併用に適するフィルタアセンブリ1140の断面側面を示している。図示の実施形態では、各フィルタアセンブリ1140は、1又は2以上のフィルタ媒体1142を支持するフィルタフレーム1141を備える。各フィルタフレーム1141は、その長手軸線と平行な2つの直線側部とこの長手軸線に対して垂直な2つの湾曲端部とを有する半円筒の形状を実質的に有する。1又は2以上のフィルタ媒体1142は、フィルタフレーム1141によって定められる表面積を網羅するように配置される。各フィルタアセンブリ1140は、加湿器1000の本体1100の空気入口1112を提供する格子1153a、1153bにフィルタアセンブリ1140の縁部の周りで空気が逃げることを防止するために上側本体シャーシ1150に係合するようにフィルタフレーム1141の内側周囲の全体の周りに設けられた可撓性フィルタシール1143を更に備える。可撓性フィルタシール1143は、円弧形のワイパー又はリップシールの形態を実質的に取る下側及び上側の湾曲シールを好ましくは備え、下側シールセクションの各端部は、ワイパー又はリップシールの形態を各々が実質的に取る2つの直線シールセクションによって上側シールセクションの対応する端部に接続される。従って、上側及び下側の湾曲シールセクションは、格子1153a、1153bの上方及び下方にある上側本体シャーシ1150の部分に接触するように配置され、それに対して直線シールセクションは、上側本体シャーシ1150の第1及び第2の側面セクション1156a、1156bの一方又は他方に接触するように配置される。好ましくは、フィルタフレーム1141には、その内側周囲の全体の周りに延び、可撓性フィルタシール1143を受け入れて支持するように配置された凹部(図示せず)が設けられる。
【0075】
1又は2以上のフィルタ媒体1142は、次に、フィルタフレーム1141の外側凸面上に支持される。図示の実施形態では、各フィルタアセンブリ1140は、化学フィルタ媒体層1142aと、その上流にある微粒子フィルタ媒体層1142bと、更にその上流にある外側メッシュ層1142cとを備える。
【0076】
加湿器1000の本体1100上にフィルタ媒体1142が位置付けられた時にそれを覆うための穿孔シュラウド1144が、次に、各フィルタフレーム1141に取り外し可能に取り付けられる。それを示すために、図32は、穿孔シュラウド1181がフィルタフレーム1178から切り離されたフィルタアセンブリ1140の後面斜視図を示している。各穿孔シュラウド1144は、使用時1107にフィルタアセンブリ1140の空気入口1145として作用する開口アレイを備える。これに代えて、シュラウド1144の空気入口1145は、シュラウド1144内の窓内に装着された1又は2以上の格子又はメッシュを備えることができる。本発明の範囲内で空気入口アレイの代替パターンが想定されることも明らかであろう。シュラウド1144は、フィルタ媒体1142を例えば運搬中の破損から保護し、更にフィルタアセンブリ1140に対して加湿器1000の全体の外観に調和する視覚的訴求力のある外面も与える。シュラウド1144は、フィルタアセンブリ1140に対する空気入口1145を定めるので、開口アレイは、より大きい粒子がフィルタアセンブリ1140に侵入してフィルタ媒体1142を閉塞させる又は別途破損することを防止する。図示の実施形態では、穿孔シュラウド1144は、実質的に半円筒の形状にあり、上側環状フランジ1155の外縁と下側環状フランジ1154の外縁の間、及び上側本体シャーシ1150の第1の側面セクション1156aの外面と第2の側面セクション1156bの外面の間を延びる区域を網羅するように配置される。
【0077】
上述のように、気化器アセンブリ1200は、給水システムによって供給される水を吸収する多孔性材料1201の配置を備え、空気流れが気化器アセンブリ1200を通過する時に水が気化することを可能にし、それによって空気流れの中に水蒸気を導入するための大きい面積を提供する。気化器アセンブリ1200は、次に、多孔性材料1201の配置を支持する気化器フレームを更に備え、気化器フレームは、多孔性材料1201の配置の第1の端部を覆う第1の末端キャップと、多孔性材料1201の配置の第2の端部を覆う第2の末端キャップと、第1の末端キャップと第2の末端キャップの間を延びる少なくとも1つの格子とを備える。少なくとも1つの格子は、第1の末端キャップと第2の末端キャップの両方に接続され、それによって気化器アセンブリを通る空気流れを限流することなく気化器フレームの全体構造を維持する。
【0078】
図33は、上記の第1の実施形態の加湿器1000との併用に適する気化器アセンブリ1200の上面図を示し、図34は、気化器アセンブリ1200の断面前面図を示し、図35は、気化器アセンブリ1200の分解組立図を示している。図示の実施形態では、気化器フレームは、多孔性材料の管状配置1201a、1201bの外面にわたって延びるほぼ管状の外側格子1202と、多孔性材料の管状配置1201a、1201bの内面にわたって延びるほぼ管状の内側格子1203a、1203bとを備える。気化器フレームは、次に、多孔性材料の管状配置1201a、1201bの露出端部を覆う1対の環状末端キャップ1204a、1204bを更に備える。
【0079】
図示の実施形態では、気化器フレームには、外側格子1202の長さ/高さに沿う中間の場所に外側格子1202の内面から半径方向内向きに突出する中間棚1205が設けられる。この中間棚1205は、両側(例えば、両面)環状トラフ又はトレイを備える。多孔性材料配置1201a、1201bは、次に、2つの別々の多孔性材料のチューブを備え、第1の多孔性材料のチューブ1201aは、中間棚1205の第1の面と気化器アセンブリ1200の第1の末端キャップ1204aの間に配置され、第2の多孔性材料のチューブ1201bは、中間棚1205の裏の第2の面と気化器アセンブリ1200の第2の末端キャップ1204bの間に配置される。更に、第1及び第2の多孔性材料のチューブ1201a、1201bの隣り合う近位端の各々は、中間棚1205の対応する側面によって提供されたトラフ又はトレイ内に配置され、それに対して第1及び第2の多孔性材料のチューブ1201a、1201bの遠位端は、対応する末端キャップ1204a、1204bによって提供された環状トラフ又はトレイ内に配置される。
【0080】
気化器フレームには、その外面から各々が突出する2つの別々の入口漏斗1206a、1206bも設けられ、これらの入口漏斗1206a、1206bは、気化器アセンブリ1200の外側から水を受け入れて両面環状トラフ1205の対応する面の上まで搬送する。具体的に、気化器フレームの第1の入口漏斗1206aは、外面気化器フレーム内に設けられた第1の入口1207aを通して中間棚1205によって提供された両面環状トラフ又はトレイの第1の面の上まで水を搬送するように配置され、気化器フレームの第2の入口漏斗1206bは、外面気化器フレーム内に設けられた第2の入口1207bを通して中間棚1205によって提供された両面環状トラフ又はトレイの第2の面の上まで水を搬送するように配置される。これらの入口漏斗1206a、1206bは、気化器アセンブリ1200上で直径方向に正反対にあり、アセンブリ1200が二重回転対称性を有するように反対方向に向き、従って、2つの末端キャップ1204a、1204bのいずれかがそれを覆う状態で気化器キャビティ1152の中に挿入することができる。
【0081】
図示の実施形態では、外側格子1202、内側格子1203a、1203b、両面トラフ1205、及び末端キャップ1204a、1204bは、中間棚1205によって提供された両面環状トラフ又はトレイの上向き面から外向きに(気化器アセンブリ1200に関して半径方向外向きに)溢流し、下側末端キャップ1204によって提供された環状トラフ又はトレイから内向きに(気化器アセンブリ1200に関して半径方向内向きに)溢流するように配置される。従って、中間棚1205によって提供された両面トラフ又はトレイの上向き面を溢流する水は、外側格子1202の外側に(すなわち、外側格子1202内の開口を通って)流れ、外側格子1202の外側を流れ落ちて中間棚1205によって提供された両面トラフ又はトレイの下方で気化器アセンブリ1200内の中に(すなわち、外側格子1202内の開口を通って)、次に、下側末端キャップ1204によって提供されたトラフ又はトレイ上まで戻る。この水流誘導は、中間棚1205の内壁を外側格子1202内の対向開口よりも高くなるように構成し、更に末端キャップ1204a、1204bによって提供されたトラフ又はトレイの内壁を内側格子1203内の対向開口よりも低くなるように配置することによって達成される。
【0082】
気化器アセンブリ1200の向きに関係なく、気化器アセンブリ1200が気化器キャビティ1152内に配置された時に上向き入口漏斗1206aが給水噴出口1176の下に正確に位置付けられることを保証するために、加湿器1000の本体1100から気化器キャビティ1152の中に突出する位置合わせリブ1182とその一方が協働するように配置された2つの別々の位置合わせチャネル又は溝1208a、1208bが気化器アセンブリ1200に設けられる。図示の実施形態では、位置合わせリブ1182は、気化器キャビティ1152の後部に向く場所で気化器キャビティ1152の上部から下向きに気化器キャビティ1152の中に突出する。この位置合わせリブ1182は、直線であり、気化器キャビティ1152を二等分する方向に延びる。第1の末端キャップ1204a上に第1の位置合わせチャネル1208aが次に設けられ、それに対して第2の末端キャップ1204b上に第2の位置合わせチャネル1208bが設けられる。第1及び第2の位置合わせチャネル1208a、1208bは、垂直位置合わせ状態にあり、2つの入口漏斗1206a、1206bを二等分する方向に対して垂直な方向に延びる。第1及び第2の位置合わせチャネル1208a、1208bの両方は、位置合わせリブ1182が通って位置合わせチャネル1208a、1208bに進入する(すなわち、滑り込む)ことを可能にする口部まで内端から外向きに先細化する。従って、口部は、位置合わせチャネル1208a、1208bの内端よりも大きく、それによって次に位置合わせチャネル1208a、1208bの先細化は、位置合わせリブ1182を内端に向けてかつ気化器アセンブリ1200上に設けられた入口漏斗1206a、1206bの上向き部が給水噴出口1176の下でそれとの垂直位置合わせ状態で配置される位置に向けて誘導することにより、位置合わせリブ1182を位置合わせチャネル1208a、1208bの口部に位置合わせするのを容易にする。その結果、給水噴出口1176の出口から流れ出る又は滴下する水は、上向き入口漏斗1206a、1206b内に、更に中間棚1205によって提供された両面環状トラフ又はトレイの上向き面の上に収まる。
【0083】
図示の実施形態では、気化器フレーム1202には、その外面から半径方向外向きに突出するタブ1209も設けられ、従って、このタブ1209は、気化器アセンブリ1200を加湿器1000の本体1100から滑り出させることを支援するためにユーザが把持することができる。具体的に、タブ1209は、第1及び第2の末端キャップ1204a、1204b内にそれぞれ形成された第1及び第2の位置合わせチャネル1208a、1208bと直径方向に正反対の場所から半径方向外向きに突出する。その結果、位置合わせチャネル1208a、1208bの一方が、気化器キャビティ1152の後部に向くように配置された位置合わせリブ1182によって係合された時に、タブ1209は、気化器キャビティ1152の前部に向けて外向きに突出する。
【0084】
図示の実施形態では、末端キャップ1204a、1204b及び中間棚1205の各々に、水が関連のトラフ又はトレイから出ることを可能にする開口1209a、1209b、1209cが設けられる。これは、加湿器1000が使用時にない時に気化器アセンブリ1200が完全に乾燥することができるように、これらの開口1209a、1209b、1209cは、気化器アセンブリ1200が給水を受け入れていない時に水が気化器アセンブリ1200から完全に排出されることを可能にする。好ましくは、気化器アセンブリ1200は、中間棚1205内に設けられた開口1209cが末端キャップ1204a、1204b内に設けられた開口1209a、1209bと直径方向にほぼ正反対であるように配置される。開口1209a、1209b、1209cをこのようにして位置付けることにより、気化器アセンブリ1200に供給される水が気化器アセンブリ1200から開口1209a、1209b、1209cを通って単純に一直線に流れ出ることがなく、気化器アセンブリ1200を通る遠回り経路に沿って流れることを保証する。
【0085】
上述のように、水タンク1300は、タンクキャップ1400がタンク開口部1312の上で保持されている時に気化器アセンブリ1200を水タンク1300の中に挿入し、完全に収容することを可能にするように配置される。この構成は、加湿器1000が自己完結式洗浄サイクルを実施する間に気化器アセンブリ1200をスケール除去溶液中に浸漬することができるように、水タンク1300が加湿器1000の本体1100の中に挿入された時に気化器アセンブリ1200を水タンク1300の中に位置付けることを可能にする。従って、この自己完結式洗浄サイクルは、水タンク1300とポンプシステムの両方を備える給水システムと気化器アセンブリ1200との両方を同時に洗浄することができる。従って、水タンク1300のタンク開口部1312は、気化器アセンブリ1200がタンク開口部1312を通過(すなわち、適合)することを可能にするように構成される。具体的に、タンク開口部1312の寸法は、気化器アセンブリ1200のフットプリントよりも大きい。水タンク1300の内部容積も、次に、気化器アセンブリ1200の高さよりも大きい高さ/深さを有する。これに加えて、気化器アセンブリ1200は、それがタンク開口部1312に位置合わせされた時にタンクキャップ1400を水タンク1300上に位置付けることができるように、タンクキャップ1400の下面から突出するコラム1404が気化器アセンブリ1200の中空中心内に嵌まることを可能にするように構成される。
【0086】
それを示すために、図13は、気化器アセンブリ1200が水タンク1300の中に位置付けられた水タンク1300の斜視図を示しており、それに対して図14は、気化器アセンブリ1200が水タンク1300の中に位置付けられ、タンクキャップ1400が開口部1312を覆っている水タンク1300の断面側面図を示している。図示の実施形態では、タンク開口部1312は円形であり、従って、気化器アセンブリ1200の最大幅(W2)よりも大きい幅/直径(W1)を有する。水タンク1300の内部容積は、次に、気化器アセンブリ1200の高さ(H2)よりも大きい高さ/深さ(H1)を有する。これに加えて、気化器アセンブリ1200は管状であり、従って、タンクキャップ1400の下面から突出するコラム1404の最大幅(W3)よりも大きい内径(D1)を有する。図示の実施形態では、気化器アセンブリ1200は、少なくとも100mmの高さ(H2)(すなわち、第1の末端キャップ1204aの外面と第2の末端キャップ1204bの外面の間の距離)と、少なくとも150mmの最大幅(W2)(すなわち、第1の入口漏斗1206aの外縁と第2の入口漏斗1206bの外縁の間の距離)とを有する。
【0087】
気化器アセンブリ1200は、多孔性材料1201の多層配置を備えることが好ましい。その結果、図示の実施形態では、第1及び第2の多孔性材料のチューブ1201a、1201bの各々は、複数の重複層を有するように螺旋又はロールに形成された単一部品の多孔性材料1201を備える。しかし、代替実施形態では、第1及び第2の多孔性材料のチューブ1201a、1201bの各々は、同心状に配置された別々のチューブに形成された複数の別々の多孔性材料片1201を備えることができる。
【0088】
図36は、気化器アセンブリ1200との併用に適する多孔性材料の概略図を示している。図示の実施形態では、気化器アセンブリ1200の多孔性材料1201は、時として空気メッシュ又は3D織布と呼ぶスペーサ織物を備える。この点に関して、スペーサ織物は、スペーサ層1201eによって裏面層1201dに接続された前面層1201cを備える。スペーサ層1201eは、前面層1201cと裏面層1201dとが互いに離間するように前面層及び裏面層1201c、1201dに対してほぼ垂直なループ又はストランドを有するモノフィラメント糸を典型的に備える。前面層及び裏面層1201c、1201dは、次に、空気がスペーサ織物を通って流れることを可能にする孔又は細孔のアレイを定めるメッシュ又はネットを備える。空気が気化器キャビティ1152を通って流れるほど十分な通気性を与えるために、スペーサ織物は、少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、更に好ましくは少なくとも85%の開口面積を好ましくは有する。図示の実施形態では、多孔性材料1201は、約2.5mmの厚みを有する。多孔性材料1201の各多層配置は、次に、約12.5mmの全厚を有する多孔性材料の5つの重複層1201を備える。しかし、多孔性材料1201は、1.5mmから3.5mm、より好ましくは2mmから3mmの厚みを有することができる。多孔性材料1201の各多層配置は、多孔性材料の2から7の重複層1201を備えることができる。
【0089】
気化器アセンブリ1200の多孔性材料1201は、抗菌剤として銀を更に含む。具体的に、スペーサ織物は、銀被覆糸及び/又は銀含浸糸を含む。好ましい実施形態では、スペーサ織物の前面層及び/又は裏面層1201c、1201dのみが銀被覆糸及び/又は銀含浸糸を含む。特定の実施形態では、スペーサ織物はシート形態で提供され、銀被覆糸及び/又は銀含浸糸のストランドが、スペーサ織物の前面層及び/又は裏面層1201c、1201dに配置され、個々のストランドは、シートの縁部と平行に延びる。糸のストランドは、互いから好ましくは離間し、スペーサ織物の前面層及び/又は裏面層1201c、1201dにわたって分散される。
【0090】
例として、糸は、Noble Biomaterials,Inc.から利用可能なX-static(登録商標)銀繊維糸を含むことができると考えられる。これらの銀繊維糸は、その面に結合された銀層を有するナイロン繊維を含み、70%から95%のナイロンと、5%と30%の間の銀とを含むことができる。しかし、銀繊維糸は、75%から92%のナイロンと、8%と25%の間の銀とを含むことが好ましい。スペーサ織物の前面層及び/又は裏面層1201c、1201dに接続されてこれらを離間させるスペーサ層1201eは、次に、ポリエステルスレッド又は糸を含むことができる。
【0091】
使用時に、タンクキャップ1400によって提供されたポンプ1403は、水タンク1300の中から出発給水パイプ1407を通して水を吸い出す。水タンク1300からの水は、次に、タンクキャップ1400から流出し、タンク-本体コネクタ1430を通って本体-タンクコネクタ1120の給水入口1121の中に入る前に出発給水パイプ1407内でUVシステムによって殺菌される。次に、水は、本体-タンクコネクタ1120から流出して給水ホース1132の中に入り、上側本体セクション1101の配管を通過する。水は、次に、給水噴出口1176を通り過ぎ、気化器アセンブリ1200の入口漏斗1206のうちの1つの上に至り、この入口漏斗は、気化器アセンブリ1200の中間棚1205によって提供された対応する環状トラフ又はトレイの中に水を送り込む。従って、環状トラフ1205は、給水システムから受け入れる水に対するリザーバを提供し、環状トラフ1205の中に収容される水は、次に、中間棚1205によって提供されたトラフ又はトレイ内に配置された多孔性材料1201aを通して汲み上げられる。水は、次に、中間棚1205から底面末端キャップ1204bによって提供されたトラフ又はトレイ内に配置された多孔性材料1201b上にも流れ落ちる。モータ1168によるインペラ1110の回転は、インペラハウジング1151を通る空気流れを発生させる。この空気流れは、空気を空気入口1112にわたって装着されたフィルタアセンブリ1140を通過させ、更に気化器アセンブリ1200の細孔を通して加湿器1000の本体1100の中に空気を引き込む。次に、空気流れが多孔性材料1201a、1201bを通過する時に、気化器アセンブリ1200の多孔性材料1201a、1201bによって吸収された水は、空気流れの中に気化し、それによって水蒸気が空気流れの中に導入される。次に、この加湿空気流れは、インペラハウジング1151を通して加湿器1000の本体1100から流出し、上側本体セクション1101の上端に設けられた通気口又は開口部1113を通ってノズル1600の中に入る。
【0092】
ノズル1600は、加湿空気流れが通って本体1100から出る通気口1113にわたって本体1100の上端上に装着される。具体的に、ノズル1600は、本体1100の上端に接続するネック又はベース1601を備え、このネック又はベース1601は、本体1100からの加湿空気流れを受け入れるための空気入口1602を提供する開口下端を有する。ノズル1600のベース1601の外面は、次に、上側本体シャーシ1150の上側環状フランジ1155の外縁と実質的に面一である。従って、ノズル1600のベース1601は、この実施形態では上側環状フランジ1155の上面によって提供される本体1100の最上面上に設けられた加湿器1000のあらゆる構成要素を覆うかつ取り囲むハウジングを備える。
【0093】
図示の実施形態では、上側本体部分の上端から半径方向に離れるように延びる上側環状フランジの上面上にいくつかの電子制御回路が装着される。従って、これらの制御回路1111は、ノズル1600のベース1601内に収容される。これに加えて、上側本体セクション1101の上側環状フランジ1155上には電子ディスプレイ1115も装着され、従って、ディスプレイ1115はノズル1600のベース1601内に収容され、ノズル1600のベース1601内に設けられた開口部又は少なくとも部分的に透明の窓を通して見ることができる。任意的に、上側環状フランジ1155の上面上に1又は2以上の電子構成要素を装着することができ、必然的にノズル1600のベース1601内に収容することができる。例えば、これらの追加電子構成要素は、Wi-Fi、Bluetoothのような1又は2以上の無線通信モジュール、湿度センサ、赤外線センサ、粉塵センサのような1又は2以上のセンサ、及びいずれかの関連電子機器とすることができる。いずれのそのような追加電子構成要素も、次に、制御回路1111のうちの1又は2以上に接続されるであろう。
【0094】
ノズル1600は、次に、ノズル1600から及び従って加湿器1000から加湿空気流れがそれを通って放出される1又は2以上の空気出口1604を有するノズル本体1603を更に備える。図示の実施形態では、ノズル1600は、多くの場合にスタジアム形状又はディスコレクタングル形状と呼ぶ細長環状形状を有し、幅(ノズル1600の側壁間を延びる方向に測定された)よりも大きい高さ(ノズル1600の上端からノズル1600の下端に延びる方向に測定された)と中心軸線(X)とを有する相応に成形されたボア1605を定める。従って、ノズル本体1603は、ボア1605のそれぞれの細長側面に各々が隣接する2つの平行な直線側面セクションと、これらの直線セクションの上端に接合する上側湾曲セクションと、これらの直線セクションの下端に接合する下側湾曲セクションとを備える。ノズル本体1603は、次に、その前部でノズル本体1603のそれぞれの細長側面上に各々が位置付けられた1対の空気出口1604を有する。
【0095】
図37及び図38は、第2の実施形態の加湿器2000の外観図である。図37は、加湿器2000の前面図を示し、図38は、加湿器2000の側面図を示している。加湿器2000は、それを通る空気流れを発生するように配置された空気流れ発生器を収容する本体又はスタンド2100と、水蒸気を空気流れの中に導入するように配置された水分又は水蒸気ソース2200と、水を水分ソースに提供するように配置され、本体2100から分離可能である給水システムと、本体2100上に装着され、加湿器2000から空気流れを放出するように配置されたノズル2600とを備える。
【0096】
図39は、加湿器2000の本体2100を通る断面側面図を示している。図示の実施形態では、水分ソースは、加湿器2000を通って流れる空気内に配置される気化器アセンブリ又は気化芯2200を備える。この第2の実施形態では、気化器アセンブリ2200は、給水システムによって供給される水を吸収し、空気流れが気化器アセンブリ2200を通過する時に水が気化することを可能にすることで水蒸気を空気流れの中に導入するための大きい面積を与える多孔性材料2201の配置を備える。
【0097】
給水システムは、次に、加湿器2000の本体2100への切り離し可能又は分離可能接続を有する水タンクアセンブリと、水を気化器アセンブリ2200に搬送するように配置された給水配管2407とを備える。水タンクアセンブリは、水タンク2300と、その中に配置され、水を水タンク2300から給水配管2407を通して気化器アセンブリ2200に移動するように配置された水ポンプ2403とを備える。特に、水タンク2300は、水を通して水タンク2300に充填することを可能にするタンク開口部又は開口2312と、それにわたって装着され、それによってそれを塞ぐように配置された取り外し可能タンクキャップ又はタンクカバー2400とを有し、水ポンプ2403は、取り外し可能タンクキャップ2400上に設けられる。この第2の実施形態では、給水配管2407の全体が水タンク2300内に配置される。従って、給水配管2407を水タンクアセンブリの一部と見なすことができる。
【0098】
図40は、水タンクアセンブリが本体2100から分離された加湿器2000の斜視図を示している。この第2の実施形態では、加湿器2000の本体2100は、空気流れ発生器とその上流に配置されたフィルタアセンブリ2140との両方を備えるケーシング2101を備える。ノズル2600は、次に、空気流れ発生器とフィルタアセンブリ2140との両方の下流で本体2100上に装着される。ケーシング2101は、次に、気化器アセンブリ2200がフィルタアセンブリ2140の下流にあり、空気流れ発生器に対して上流にあり、更に気化器アセンブリ2200が本体2100を通過する空気流れ内に配置されるように気化器アセンブリ2200を通して本体2100内に配置することを可能にする開口部2102も提供する。第1の実施形態とは対照的に、第2の実施形態の加湿器2000は、使用時に加湿器2000の本体2100が水タンクアセンブリの上部に着座するように配置される。従って、水タンクアセンブリは、ケーシング2101の下面が水タンクアセンブリの上面上に載るまで加湿器2000の本体2100を水タンクアセンブリ上に引き下げることによって加湿器2000の本体2100に接続される。水タンクアセンブリは、次に、その上面から離れるように加湿器2000の本体2100を持ち上げることによって加湿器2000の本体2100から分離される/切り離される。更に、この第2の実施形態では、気化器アセンブリ2200は、加湿器2000の本体2100によって支持される代わりに、水タンクアセンブリによってその上面上に支持され、従って、水タンクアセンブリが加湿器2000の本体2100に接続された時に加湿器2000の本体2100内に配置される。
【0099】
特に、ケーシング2101は、外側ケーシングセクション2103と、その中に配置された内側ケーシングセクション2104とを備える。外側ケーシングセクション2103は、本体2100の中に空気が通って流れ込むことを可能にする空気入口2105を備え、それによって加湿器2000の空気入口2105を提供する。内側ケーシングセクション2104は、次に、それによって定められ、空気流れ発生器が中に配置され、更に気化器アセンブリ2200を中に挿入することができる内側キャビティ又は区画2107の中に空気が通って流れ込むことを可能にする空気入口2106も備える。更に、外側ケーシングセクション2103と内側ケーシングセクション2104の間にある空間は、フィルタアセンブリ2140をそれが次に加湿器2000の空気入口2105の下流にあり、かつ空気流れ発生器の上流にあるように中に配置することができるフィルタ区画2108を定める。その結果、空気流れ発生器によって本体1000内の中に引き込まれた空気は、空気流れ発生器を通過する前に濾過される。
【0100】
外側ケーシングセクション2103及び内側ケーシングセクション2104は、これらが、本体2100の上端に第1の開口部2109を有し、本体2000の下端に第2の開口部2102を有する開口終端式内側キャビティ又は区画2107を定めるように配置される。空気流れ発生器は、次に、その空気入口2164が内側キャビティ又は区画2107の中に向き、空気流れ発生器の空気出口2113が本体2100の上端で第1の開口部2109の中に又はそれに隣接して配置される状態で開口終端式内側区画2107の上端に向くように配置される。本体2100の下端にある第2の開口部2101は、次に、内側ケーシングセクション2104によって定められた内側区画2107の中に気化器アセンブリ2200を挿入することを可能にする。
【0101】
上述のように、使用時に気化器アセンブリ2000が水タンクアセンブリの上部に位置付けられ、水タンクアセンブリは、次に、本体2100を水タンクアセンブリ上に垂直に引き下げることによって加湿器2000の本体2100に接続される。その結果、気化器アセンブリ2200は、本体2100の下面が水タンクアセンブリ2300、2400の上面上に載るまで本体2100の下端にある第2の開口部2102を通って加湿器2000の本体2100の中に進入する。インタフェース又は接続密封要素2127は、次に、加湿器2000の本体2100内への(すなわち、加湿器2000の外側からの)空気の漏入を防止するシールを水タンクアセンブリと本体2100の間に形成するように配置される。特に、インタフェース密封要素2127は、水タンクアセンブリと加湿器1000の本体2100の間のインタフェースの周りにシールを形成するように配置される。
【0102】
この第2の実施形態では、インタフェース密封要素2127は、従って、水タンク2300の上面と加湿器2000の本体2100の下面の間にシールを形成するように配置される。具体的に、インタフェース密封要素2127は、本体2100の下面上に装着され、本体が水タンク2300上に支持された時に水タンク2300の上面に接触し、それによって圧縮されるように配置された弾性材料(例えば、ゴム)の閉ループによって提供される。
【0103】
図39に図示の実施形態では、外側ケーシングセクション2103と内側ケーシングセクション2104との両方は円筒形である。内側ケーシングセクション2104及び外側ケーシングセクション2103がこれらの間に環状空間を定め、それによってフィルタアセンブリ2140を中に配置することができるフィルタ区画2108を提供するように、内側ケーシングセクション2104は、外側ケーシングセクション2103よりも小さい直径を有し、外側ケーシングセクション2103内で同心状に配置される。フィルタ区画2108の下端は閉じられ、フィルタ区画2108の中にフィルタアセンブリ2140が配置された時にそれを上で支持する棚を提供する。フィルタ区画2108の上端は、次に、開口し、それによってこの上端にある開口部2109を通してフィルタ区画2108の中に円筒形フィルタアセンブリ2140を引き下げることによってそれをフィルタ区画2108内に配置することができる。フィルタ区画2108の閉鎖下端には、次に、フィルタアセンブリ2140がフィルタ区画2108内に配置された時にフィルタアセンブリ2140の下面と加湿器200の本体2100の間にシールを形成し、それによってフィルタアセンブリ2140の下面と加湿器2000の本体2100との間で空気が漏入することを防止する下側フィルタ密封要素2111も設けられる。ノズル2600は、次に、それが加湿器2000の本体2100に取り付けられた時にフィルタアセンブリ2140の上面と本体2100の内面との両方に接触してフィルタアセンブリ2140の上端の周りの空気の漏入を防止するように配置された上側フィルタ密封要素2601を備える。
【0104】
図41は、フィルタアセンブリ2140が本体2100から分離された加湿器2000の斜視図を示している。次に、図42は、加湿器2000との併用に適するフィルタアセンブリ2140を通る断面側面図を示している。図示の実施形態では、フィルタアセンブリ2140は、化学フィルタ媒体層2141と、化学フィルタ媒体層2141の外面の上に及び従って化学フィルタ媒体層2141の上流に配置された微粒子フィルタ媒体層2142と、微粒子フィルタ媒体層2142の外面の上に及び従って微粒子フィルタ媒体層2142の上流に配置された外側メッシュ層2143とを備える。微粒子フィルタ媒体層2142、化学フィルタ媒体層2141、及び外側メッシュ層2143の各々の第1の端部にわたって第1の末端キャップ2144が配置され、一方で微粒子フィルタ媒体層2142、化学フィルタ媒体層2141、及び外側メッシュ層2143の各々の第2の端部にわたって第2の末端キャップ2145が配置される。例えば、微粒子フィルタ媒体層2142は、ひだ状ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はガラスマイクロファイバ不織布を備えることができ、一方で化学フィルタ媒体層2141は、炭素布のような活性炭フィルタ媒体を備えることができる。フィルタ末端キャップ2144、2145は、次に、塑性材料からモールド成形され、接着剤を用いてフィルタ媒体の端部に取り付ける/接着することができる。好ましい実施形態では、フィルタ末端キャップの一方2144は、そこから長手方向に離れるように突出し、従って、環状フィルタ区画2108からフィルタアセンブリ2140を持ち上げることを支援するようにユーザが把持することができる1又は2以上のタブ2146を更に備える。
【0105】
加湿器2000の本体2100内への空気入口2105は、次に、外側ケーシングセクション2103内に形成され、従って、空気が外側ケーシングセクション2103を貫通してフィルタ区画2108の中に入ることによって加湿器2000に流入することを可能にする開口のアレイを備える。内側ケーシングセクション2104にも、次に、空気がフィルタ区画2108から従って流出し、内側ケーシングセクション2104によって定められた内側区画2107の中に流入することを可能にする開口のアレイが形成される。内側ケーシングセクション2104は、次に、その中に形成された開口アレイの上方で次に内側ケーシングセクション2104から半径方向内向きに延びるレッジ/棚2114を更に備え、空気流れ発生器は、内側区画2107の中に棚2114によって支持される。この第2の実施形態では、空気流れ発生器は、インペラハウジング2151内に収容された電動インペラ2110によって提供され、インペラハウジング2151は、次に、ケーシング2101の上端に向くように棚2114によって支持される。電動インペラ2110とインペラハウジング2151の両方は、上述した第1の実施形態と実質的に同じであり、従って、それに対して詳しくは説明しない。この第2の実施形態の空気入口2105、2106は、その各々が開口アレイによって提供されるが、これらの空気入口2105、2106は、対応するケーシングセクション内に形成された窓内に装着された1又は2以上の格子又はメッシュをこれに代えて備えることができる。
【0106】
図39に図示の実施形態では、ケーシング2101は、加湿器2000の様々な電子構成要素を中に収容する電子機器区画も提供する。具体的に、外側ケーシングセクション2103の下端には、外側ケーシングセクション2103から半径方向内向きに延び、フィルタ区画2108の下に配置された環状トレイ2115が設けられる。加湿器2000の様々な電子構成要素は、次に、環状トレイ2115の中に支持され、環状トレイ2115は、次に、これらの電子機器にわたって着座して加湿器2000の残余からこれらの電子機器を分離する環状カバー2116によって覆われる。環状カバー2116及び環状トレイ2115は、それによって電子機器区画を定める。例えば、電子機器区画内に収容される電子構成要素は、1又は2以上の制御回路2118、電源接続部、及び赤外線センサ、粉塵センサのような1又は2以上のセンサを典型的に備える。これに加えて、電子機器区画は、Wi-Fi、Bluetoothのような1又は2以上の無線通信モジュール、及びいずれかの関連電子機器を備えることができる。電子機器区画は、外側ケーシングセクション2103の下端に向くように設けられた開口部又は少なくとも部分的に透明の窓を通して可視である電子ディスプレイ2119を収容することもできる。図示の実施形態では、電子ディスプレイ2119は、電子機器区画内に装着されたLCDディスプレイによって提供され、このディスプレイは、外側ケーシングセクション2103内に設けられた透明窓に位置合わせされる。
【0107】
図39に図示の実施形態では、環状トレイ2115の下面は、本体2100の下面も形成し、それによって本体2100が上に載る(すなわち、支持される)環状ベース2120(すなわち、下面)を提供し、更に気化器アセンブリ2200が通って加湿器2000の本体2100の中に(すなわち、本体2100の内側区画2107の中に)進入する第2の開口部2102を本体2100の下端に定める。従って、インタフェース密封要素2127は、本体2100の環状ベース2120上に配置される。
【0108】
上述のように、使用時に、気化器アセンブリ2200は、水タンクアセンブリの上部に位置付けられ、水タンクアセンブリは、次に、加湿器2000の本体2100を水タンクアセンブリの上に垂直に引き下げることによって本体に接続される。図43は、気化器アセンブリ2200が水タンクアセンブリの上面上に支持された水タンクアセンブリの斜視前面図を示している。次に、図44は、気化器アセンブリ2200が水タンクアセンブリから分離された水タンクアセンブリの斜視後面図を示している。更に、図45は、取り外し可能タンクキャップ2400が水タンク2300から分離された水タンクアセンブリの斜視後面図を示している。
【0109】
図37から図45に図示の実施形態では、加湿器1000の本体2100は、形状がほぼ円筒形であり、水タンクアセンブリの上面によって支持されるように配置される。水タンクアセンブリは、次に、加湿器2000の本体2100の形状に実質的に対応することで美的訴求力のある外観を与えるだけでなく、加湿器2000の本体2100を水タンクアセンブリの上に引き下げる時に加湿器3000の本体2100が水タンクアセンブリと正しく位置合わせすることの視覚的表示も与えるように成形されたほぼ円筒形の水タンク2300を備える。従って、水タンク2300は、ほぼ円形の底壁2301と、加湿器2000の本体が水タンクアセンブリの上面2303によって支持された時に加湿器2000の本体2100の外面と実質的に面一(すなわち、レベル)であるように配置された円筒形側壁2302とを備える。従って、水タンク2300の円形底壁2301、円筒形側壁2302、及び上面2303は、加湿器2000の本体2100の外面と実質的に同じ半径を有する。ユーザが水タンク2300の水位を視覚的に決定することを可能にするために水タンク2300の少なくとも側壁2302を透明材料から形成することが好ましい。水が水タンク2300から漏出する可能性のリスクを最小にするために水タンク2302の少なくとも底壁2301と側壁とを一体的に形成することも好ましい。
【0110】
次に、水タンク2300の上面2303には、水を通して水タンク2300に充填することを可能にするタンク開口部2312が設けられる。更に、下記でより詳細に説明するように、タンク開口部2312は、気化器アセンブリ2200を水タンク2300の中に挿入することを可能にするほど十分に大きく、水タンク2300もまた、タンク開口部2312を通して気化器アセンブリ2200が挿入された時にそれを水タンク2300の中に完全に収容することを可能にするほど十分に深い。図示の実施形態では、次に、上面2303の形状がほぼ環状であるように、タンク開口部2312は円形であり、水タンク2300の上面2303の中心に設けられる。更に、取り外し可能タンクキャップ2400が水タンク2300上に配置された時に、水タンク2300内の水が、ポンプ2403が位置付けられる水タンク2300の区域に向けて流れることを保証するために、水タンク2300の底壁2301は、タンク開口部2312に位置合わせされた凹部分又は陥没部分2304も有する。水タンク2300及び加湿器2000に対して安定した最低面を提供し、同時に水タンク2300の底部も保護するために、水タンク2300は、次に、その底部に取り付けられたベース板2305を更に備える。
【0111】
上述のように、水タンクアセンブリは、タンク開口部2312にわたって装着され、それによってそれを塞ぐように配置された取り外し可能タンクキャップ2400を更に備える。従って、タンクキャップ2400は、それを取り外して水タンク2300内の給水を補充することを可能にすることができるように水タンク2300上に解除可能に保持される。それを示すために、図46は、タンクキャップ2400の前面図を示し、それに対して図47は、タンクキャップ2400の斜視後面図を示している。図示の実施形態では、タンクキャップ2400は、形状がほぼ円筒形の蓋部分2401と、その周囲から半径方向外向きに突出するフランジ2402とを備える。蓋部分2401の周囲から下向きにリム2420が突出し、このリム1403は、タンク開口部2312から上向きに突出する対応するリム2313の外側の周りに密接に嵌まり、それによってタンクキャップ2400を開口部2312にわたって位置付けてこれらを位置合わせするように配置される。タンクキャップ2400には、それが水タンク2300上に配置された時に水タンク2300に対するシールを形成し、それによって水タンク2300内へのタンク開口部2312を通る空気の漏入を防止するように配置されたタンクキャップ密封要素2404も設けられる。図示の実施形態では、タンクキャップ密封要素2404が、タンク開口部2312の周囲の周りに設けられた上向きリム2313に接触してそれに対するシールを形成するように、タンクキャップ密封要素2404は、ゴムのような弾性材料から形成されてリム2420の内側に隣接するようにタンクキャップ2400の下側(すなわち、蓋部分の下)に配置された環状シールによって提供される。
【0112】
タンクキャップ2400は、次に、タンクキャップ保持機構によって水タンク2300上に解除可能に保持される。タンクキャップ保持機構は、タンクキャップ2400が水タンク2300上に保持される第1の構成と、水タンク2300からの取り外しに向けてタンクキャップ2400が解除される第2の構成とを有する。タンクキャップ保持機構は、ユーザによってタンクキャップ2400が第2の構成に入れられない限りタンクキャップ2400を水タンク2300上に保持するように第1の構成に向けて付勢されるようにも構成される。図示の実施形態では、タンクキャップは、その反対側面に設けられた1対のタンクキャップ保持機構を備える。これらのタンクキャップ保持機構の各々は、第1の構成と第2の構成の間でタンクキャップ2400に対して移動可能なキャッチの形態にある保持要素2406a、2406bを備える。これらのタンクキャップ保持機構の各々は、次に、第1の構成から第2の構成への保持要素2406a、2406bの移動を起こすための手動作動可能部材2408a、2408bを更に備える。具体的に、各手動作動可能部材2408a、2408bは、保持要素2406a、2406bを作動させてタンクキャップ2400を水タンク2300から解除するためにユーザが押下することができるようにタンクキャップ2400の蓋部分2401(すなわち、フランジ2402)上のユーザに対してアクセス可能なボタンの形態を取る。保持要素2406a、2406bは、次に、直径方向に正反対にあり、蓋部分2401のフランジ2402の下方で半径方向外向きに突出する。従って、保持要素2406a、2406bは、タンクキャップ2400が水タンク2300上に配置されている時にこれらのタンクキャップ保持機構が第1の構成にある状態でタンク開口部2312の縁部(すなわち、水タンク2300の上面2303)によってこれらの保持要素2406a、2406bが押さえ付けられ、それによって水タンク2300からのタンクキャップ2400の分離が防止されるように、更にタンクキャップ2400が水タンク2300上に配置されている時にこれらのタンクキャップ保持機構が第2の構成にある状態でタンク開口部2312の縁部によって保持要素2406a、2406bがクリアされ/邪魔されず、それによって水タンク2300からのタンクキャップ2400の分離を可能にするように配置される。
【0113】
上述のように、タンクキャップ2400は、水タンク2300内に配置された水ポンプ2403を提供し、これは、タンクキャップ2400の上部に向くように設けられた給水出口2440を通して水タンク2300の中から気化器アセンブリ2000に水を移動するように配置される。図48は、タンクキャップ2400の断面側面図を示しており、図49は、タンクキャップ2400の断面斜視図を示している。図示の実施形態では、タンクキャップ2400はコラム2410を更に備え、これは、タンクキャップ2400が水タンク2300上に位置付けられた時に水タンク2000内の中に延びてタンクキャップ2400の底部が水タンク2300の底壁2301に隣接するようにタンクキャップ2400から下向きに(すなわち、蓋部分2401の下に)突出する。更に、図50は、タンクキャップ2400を通る断面上面図を示し、それに対して図51は、タンクキャップ2400のコラムを通る断面底面図を示している。コラム2410の底部には、次に、水がコラム2410のポンプハウジング部分2412に流入することを可能にするポンプハウジング入口2411が設けられた、更にコラム2410の底部にあるポンプハウジング2412内でポンプハウジング入口2411の直上にポンプ2403が設けられる。更に、出発給水パイプ2407が、ポンプ2403からタンクキャップ2400の上部に向くように設けられた給水出口2440に水を搬送するように配置される。
【0114】
コラム2410は、次に、水が水タンク2300から加湿器2000の本体2100に吸い出される時に水をUV光で照射するように配置された紫外(UV)殺菌システムも収容する。この第2の実施形態のUV殺菌システムは、出発給水パイプ2407を通過する水を照射するように配置されたUV光ソース2409を備える。具体的に、UV光ソース2409は、出発給水パイプ2407を通過する水を短波長UVC光(すなわち、100nmから280nm)で照射するように配置される。出発給水パイプ2407は、次に、その内面が、UV光ソース2409が発生させるUV光を反射する機能を有するように配置される
【0115】
出発給水パイプ2407は、UVC光を反射する機能を有する材料のチューブを備え、側方水入口2413がこのチューブの下端に隣接して提供され、側方水出口2414が上端に隣接して設けられる。図示の実施形態では、側方水出口2414は、上端でチューブの側面内に形成された開口と、紫外線反射材料のこのチューブの中空中心に対して接線方向である方向に(すなわち、このチューブの内面に対して接線方向である方向に)開口から離れるように延びるチャネルとを備える。この点に関して、本明細書では、水出口2414を通って流れる水がチューブの内面に対して接線方向である方向に流れるように水出口2414が構成されることを説明するために「接線方向に」という用語を使用する。UV光ソース2409は、次に、チューブの上端に配置された単一UV LEDを備え、このLEDは、チューブの上端に設けられた上側UV透過窓2415(例えば、石英ガラス)を通してチューブの内部を長手方向に照射するように配置される。水出口2414の接線方向配置は、チューブから出る水の流れがチューブの中に渦を発生させ、それによって上側UV透過窓2415上に気泡が形成されることを防止し、従って、殺菌システムの性能が改善されることを保証する。更に、チューブ内の渦の発生は、洗浄サイクルがUV透過窓2415からミネラル堆積物を除去することを保証する。
【0116】
この第2の実施形態では、出発給水パイプ2407は、開口上端2416と中空ボア/中心2417と閉鎖下端2418とを有するUV反射材料の一体形成チューブを備える。具体的に、出発給水パイプ2407は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の一体形成チューブを備え、好ましくは、不純物不在(すなわち、純粋/純潔)のPTFEから構成される。チューブの中空中心2417の面は、約N5のISO粗度規格(すなわち、約0.4μmのRa)を有する。しかし、チューブの中空中心2417の面は、N8からN1のISO粗度規格(すなわち、3.2μmから0.025μmのRa)、好ましくは、N7からN4のISO粗度規格(すなわち、1.6μmから0.2μmのRa)を有することができる。
【0117】
UV反射材料のチューブは、UV反射材料の粉末を圧縮成形してUV反射材料の中実バー又はロッドを形成することによって製造される。好ましくは、中実バーは、100ミクロンよりも小さく、好ましくは50ミクロンよりも小さく、より好ましくは40ミクロンよりも小さい直径を有するPTFE粒子から構成されるPTFEの粉末から形成される。次に、開口端部2416と中空ボア/中心2417と閉鎖端部2418とを有するチューブを形成するために、中実バーに対して材料除去工程(例えば、機械加工、穿孔、掘削のような減法製造)が使用される。閉鎖端部に隣接するチューブの側面に第1の開口を形成し、開口端部に隣接するチューブの側面に第2の開口を形成するためにも材料除去工程が使用される。第1の開口は、次に、側方水入口2413の一部を形成し、それに対して第2の開口は、側方水出口2414の一部を形成する。
【0118】
コラム2410は、UV殺菌システムを通過する水の流量が定められた最大値を超えないことを保証し、それによって出発給水パイプ2407を通って流れる水の最低殺菌レベルが維持されることを保証するように配置されたポンプシステムの流量調整器も収容する。具体的に、流量調整器は、ポンプ2403からの水を受け入れるように配置されたレセプタクル2421によって提供され、このレセプタクル2421は、給水パイプ2407の下端に設けられた入口2413に流体接続される。レセプタクル2421の上端には、次に、余剰水がレセプタクル2421から水タンク2300の中に戻ることを可能にするクレスト又はブリム2422が設けられ、従って、レセプタクル2421を越流板として作用するものと見なすことができる。その上、レセプタクル2421は制限部2427を更に備え、この制限部2427は、レセプタクル2421が受け入れる水がレセプタクル2421のクレスト又はブリム2422を越流する前に制限部2427を貫流しなければならないように配置される。流量調整器によって提供された越流板の上の一定の水の流れを保証する流量で作動するように水ポンプ2403を構成することにより、出発給水パイプ2407が受け入れる水の流量は、次に、レセプタクル2421のクレスト2422の高さと制限部2427のサイズとの組合せによって調整される。具体的に、出発給水パイプ2407が受け入れる水の流量が実質的に一定に留まるように、水ポンプ2403から受け入れる水の流量のいずれの変化も(例えば、タンク2300内の水の高さの低下、水ポンプ2403の性能の変化などに起因する)、次に、流量調整器によって提供された越流板を越流する水の容積の変化によって吸収される。
【0119】
図示の実施形態では、レセプタクル2421は、コラム2410の中に設けられた流量調整チャンバを備え、この流量調整チャンバは、出発給水パイプ2407の下端に設けられた入口2413にチャンバの下端から延びるチャネル又はマニホルド2423によって接続される。ポンプ2403の出口は、次に、流量調整チャンバの底部に設けられた入口2424に接続され、一方、クレスト2422は、流量調整チャンバの上部に設けられた出口を備え、この出口を通って流量調整チャンバから排水管1426の中まで水が流出し、水は、この排水管1426を通り、溢流放水路を通して水タンク1300の中に戻ることができる。更に、クレスト2422は、出発給水パイプ2407の出口2414と垂直に変位される(すなわち、タンクキャップ2400が水タンク2300上に配置された時)。特に、レセプタクル2421のクレスト2422は、出発給水パイプ2407の出口2414よりも低い。更に、制限部2427は、流量調整チャンバの入口2424とクレスト2422の間に配置されたオリフィス板を備え、オリフィス板は、流量調整チャンバを横切って延びる壁又は障壁を備え、この壁又は障壁内に限流オリフィスが形成される。
【0120】
更に、タンクキャップ2400の蓋部分2401には、加湿器2000の本体2100上に設けられた対応する本体-タンクコネクタ2121に接続するように配置されたタンク-本体コネクタ2430が設けられる。水タンク2300上への加湿器2000の本体2100の引き下げ中に、タンク-本体コネクタ2430が、加湿器2000の本体2100上に設けられた対応する本体-タンクコネクタ2121と嵌合及び/又は接続するように、タンク-本体コネクタ2430は、加湿器2000の本体2100が水タンク2300上に配置される方向(すなわち、本体2100に関する軸線方向)と実質的に平行であるように配置され、かつ上方に向けられる(すなわち、面する)。この第2の実施形態では、タンク-本体コネクタ2430は、加湿器2000の本体2100から電力を受け入れるための及び加湿器2000の本体2100内に設けられた制御回路2118と通信するための電気コネクタ2431を備える。従って、タンク-本体コネクタ2430によって提供された電気コネクタ2431は、本体-タンクコネクタ2121によって提供された対応する電気コネクタ2122と接触及び/又は係合するように配置される。
【0121】
図52は、気化器アセンブリ2200がタンクキャップ2400の上面上に配置された水タンクアセンブリの上面図を示し、それに対して図53は、加湿器2000の本体2100の底面図を示している。図示の実施形態では、タンク-本体コネクタ2430は、キャップ2400の蓋部分2401の周囲から半径方向外向きに突出するコネクタハウジング2432を備える。コネクタハウジング2432の上面では、次に、複数の接触パッド電気コネクタ2431が露出される。更に、タンクキャップ2400コラム2410からの電気配線がコネクタハウジング2432に進入し、接触パッド電気コネクタ2431の内端に接続する。更に、本体-タンクコネクタ2121は、加湿器2000の本体2100の下端に設けられた電子構成要素から半径方向内向きに突出するコネクタエンクロージャ2123を備える。コネクタエンクロージャ2123から下向きに複数の雄終端式電気コネクタ2122が突出する。加湿器1000の本体2100の電子構成要素からの電気配線が、次に、コネクタエンクロージャ2123に進入し、複数の雄終端式電気コネクタ2122の内端に接続する。
【0122】
更に、タンク-本体コネクタ2430を本体-タンクコネクタ2121に位置合わせする向きにのみ加湿器2000の本体2100を水タンク上に配置することができることを保証するために、タンクキャップ2400には、加湿器2000の本体2100上に設けられた複数の対応する位置合わせ特徴部2124と協働するように配置された複数の位置合わせ特徴部2433も設けられる。図示の実施形態では、タンクキャップ2400には、その蓋部分2401の外周から半径方向外向きに突出する複数の突起の形態にある複数の位置合わせ特徴部2433が設けられ、これらの突起は、タンクキャップ2400の蓋部分2401の周囲の周りに不規則に分散される。加湿器2000の本体2100には、次に、その下端の内周の中に半径方向外向きに延びる複数の凹部の形態にある対応する位置合わせ特徴部2124が設けられ、加湿器2000の本体2100の下端の周囲の周りのこれらの凹部のサイズ及び分散は、タンクキャップ2400の蓋部分2401上に設けられた突起のものに嵌まる。
【0123】
図37から図53に図示の実施形態では、気化器アセンブリ2200は、取り外し可能タンクキャップ2400の上面によって提供された気化器トレイ2435上に着座するように配置される。特に、タンクキャップ2400の気化器トレイ2435は、気化器アセンブリ2200がタンクキャップ2400から上方に延びて離れるように気化器アセンブリ2200を支持するように配置される。その結果、水タンクアセンブリが加湿器2000の本体2100に接続された時に、気化器アセンブリ2200は、加湿器2000の本体2100によって定められた内側区画2107を通って流れる空気の中に配置される。更に、タンクキャップ2400の気化器トレイ2435は、水タンク2300から吸い出される水が気化器アセンブリ2200に供給されるように、かつ気化器アセンブリ2200からの排水が気化器トレイ2435によって受け入れられて水タンク2300に送り返されるように気化器アセンブリ2200を支持するように配置される。
【0124】
第2の実施形態では、給水出口2440は、水ポンプ2403によって水タンク2300から吸い出される水が気化器トレイ2435の中に供給されるように配置される。給水出口2440は、次に、水ポンプ2403が水を吸い出すことを中止した(すなわち、断電された)時に、気化器トレイ2435の中に残っているいずれの水も水タンク2300に送り返すサイフォンとして機能するようにも構成される。その結果、気化器アセンブリ2200は、気化器トレイ2435上に配置された時に気化器アセンブリ2200の下端が水ポンプ2403によって気化器トレイ2435に供給される水の中に浸漬されるように配置される。従って、気化器トレイ2435は、給水システムから受け入れる水に対するリザーバを提供し、気化器トレイ2435の中に収容される水は、次に、気化器アセンブリ2200の多孔性材料を通して汲み上げられる。
【0125】
図示の実施形態では、気化器トレイ2435は、タンクキャップ2400の蓋部分2401の上部に提供され、気化器トレイ2435の中心軸線に向けて(すなわち、半径方向内向きに)下向きに傾斜するほぼ環状のトラフセクション2435aを備える。環状トラフセクション2435aの中心内に、気化器トレイ2435は、次に、トラフセクション2435aと、タンクキャップ2400を通って延び、気化器トレイ2435内の余剰水が水タンク2300の中に戻ることを可能にするドレーン2426とに流体接続したシンクセクション2435bを更に備える。更に、給水出口2440は、出発給水パイプ2407の側方水出口2414から下向きに延びるパイプを備え、給水出口2440の開口端部が、シンクセクション2435bの面に隣接し、それに向くように配置される。更に、気化器トレイ2435のトラフセクション2435a内の水位が、ドレーン2426内への溢流の前に気化器アセンブリの下端を浸漬させるほど十分に高い場所まで達することができることを保証するために、溢流壁2426aが、ドレーン2426を気化器トレイ2435のトラフセクション2435aとシンクセクション2435bの両方から分離する。更に、気化器トレイ2435には、トラフセクション2435aの外縁から上向きに延びる外壁2435cも設けられる。外壁2435cは、気化器トレイ2435上に気化器アセンブリ2200が配置された時にそれが載ることができる気化器座部を提供する。
【0126】
図示の実施形態では、タンクキャップ2400の蓋部分2401は、コラム2410の上部を覆い、それによってUV光ソース2409、給水出口2440、及び気化器トレイ2435のシンクセクション2435bを覆うほぼ円筒形の給水エンクロージャ2436を更に備える。給水エンクロージャ2436は、気化器トレイ2435のトラフセクション2435aが給水エンクロージャ2436の周囲の周りで半径方向外向きに突出するようにタンクキャップ2400の蓋部分2401の上部で中心に配置される。
【0127】
タンクキャップ2400には、加湿器2000の本体2100から給気を受け入れてこの給気を水タンク2300に搬送する給気入口2438も設けられる。水タンク2300に加湿器2000の本体2100からの給気を提供することにより、水タンク2300内の空気圧を加湿器2000の本体2100内と同等にすることを可能にし、これは、水タンク2300の中に戻る余剰水の排出に影響を及ぼすことなく、加湿器2000の本体2100上に設けられたフィルタを通過しなかった空気の侵入に対してタンク2300を密封することを可能にする。
【0128】
図示の実施形態では、給気入口2438は、タンクキャップ2400の上部に設けられた給水エンクロージャ2436内にかつコラム2410の上部に向くように設けられたドレーン2426の上方にある開口部によって提供される。その結果、加湿器2000の本体2100は、水タンク2300の上面上で支持され、加湿器2000の本体2100の中からの空気は、給気入口2438を通ってタンクキャップ2400の中に流れ込み、次に、ドレーン2426を通って水タンク2300の中に流れ込むことができる。
【0129】
上述のように、気化器アセンブリ2200は、給水システムによって供給される水を吸収する多孔性材料2201の配置を備え、空気流れが気化器アセンブリ2200を通過する時に水が気化することを可能にし、それによって空気流れの中に水蒸気を導入するための大きい面積を提供する。気化器アセンブリ2200は、次に、多孔性材料2201の配置を支持する気化器フレームを備え、気化器フレームは、多孔性材料配置の第1の端部を覆う第1の末端キャップと、多孔性材料配置の第2の端部を覆う第2の末端キャップと、第1の末端キャップと第2の末端キャップの間を延びる少なくとも1つの格子とを備える。少なくとも1つの格子は、第1の末端キャップと第2の末端キャップの両方に接続され、それによって気化器アセンブリを通る空気流れを限流することなく気化器フレームの全体構造を維持する。
【0130】
図54は、この第2の実施形態の加湿器2000との併用に適する気化器アセンブリ2200の側面図を示し、次に、図55は、気化器アセンブリ2200の断面側面図を示し、図56は、気化器アセンブリ2200の分解組立図を示している。図57は、タンクキャップ2400の上に配置された時の気化器アセンブリ2200の断面側面図を示している。この第2の実施形態では、気化器フレームは、多孔性材料2201の管状配置の外面の上に延びるほぼ管状の外側格子2202と、多孔性材料2201の管状配置の内面の上に延びるほぼ管状の内側格子2203とを備える。気化器フレームは、次に、多孔性材料2201の露出端部を覆う1対の環状末端キャップ2204a、2204bを更に備える。
【0131】
この第2の実施形態では、多孔性材料2201の管状配置は、単一多孔性材料のチューブを備え、この多孔性材料2201のチューブは、第1の末端キャップ2204aと第2の末端キャップ2204bの間に配置される。特に、多孔性材料2201の管状配置の第1の露出端部は、気化器フレームの第1の末端キャップ2204aによって覆われ、多孔性材料2201の管状配置の反対の第2の露出端部は、第2の末端キャップ2204bによって覆われる。
【0132】
この第2の実施形態では、気化器アセンブリ2200は、その2つの端部の一方のみが気化器トレイ2435の中に嵌合することができるように配置される。特に、多孔性材料2201の管状配置の第1の端部を覆う第1の末端キャップ2204aは、気化器トレイ2435の中に嵌合し、それに対して多孔性材料2201の管状配置の第2の端部を覆う第2の末端キャップ2204bは、気化器トレイ2435の中に嵌合しないように配置される。従って、具体的に、第1の末端キャップ2204aの内径(D5)は、気化器トレイ2435によって提供された凹部の内径(D3)よりも大きく、それに対して第1の末端キャップ2204aの外径(D6)は、気化器トレイ2435によって提供された凹部の外径(D4)よりも小さい。それとは対照的に、第2の末端キャップの内径(D7)は、気化器トレイ2435によって定められた凹部の内径(D3)よりも大きく、第1の末端キャップ2204aの内径に等しいのに対して、第2の末端キャップ2204bの外径(D8)は、気化器トレイ2435によって定められた凹部の外径(D4)よりも大きい。従って、第1の末端キャップ2204aの外径(D6)は、第2の末端キャップ2204bの外径(D8)よりも小さい。
【0133】
この第2の実施形態では、第1の末端キャップ2204aは、多孔性材料2201の配置の第1の端部が中に配置されたトラフ又はトレイを提供するように配置される。第1の末端キャップ2204aには、次に、水がトラフ又はトレイの中に入るまで増大し、そこから出ることを可能にする複数の開口2205が設けられる。その結果、気化器トレイ2435上に配置された時に、水ポンプ2403によって気化器トレイ2435に供給された水は、これらの開口2205を通って増大し、第1の末端キャップ2204aによって提供されたトラフ又はトレイの中に入り、それによって多孔性材料2201の配置の第1の端部は、第1の末端キャップ2204aの中に収容された水の中に浸漬される。次に、第1の末端キャップ2204aの中に収容された水は、気化器アセンブリ2200の多孔性材料2201を通って汲み上げられる。更に、水ポンプ2403が水を吸い出すことを中止し(すなわち、断電され)、給水出口2440が気化器トレイ2435の中に残っているいずれの水も吸い上げて水タンク2300に戻した時に、第1の末端キャップ2204aによって提供されたトラフ又はトレイの中に収容された水は、これらの開口2205を通って第1の末端キャップ2204aから出る。
【0134】
図示の実施形態では、第1の末端キャップ2204aは、多孔性材料2201の管状配置の第1の端部にわたって装着されて給水システムから受け入れる水に対するリザーバとして作用する環状トラフ又はトレイを提供する。従って、第1の末端キャップ2204a内の水が気化器アセンブリ2200の多孔性材料2201によって吸収されることを保証するために、多孔性材料2201の管状配置の一部分は、この水の容積内に存在する。従って、第1の末端キャップ2204aは、底壁2206と、内壁2207と、外壁2208とを備え、開口2205は、第1の末端キャップ2204aの底壁2206の中に設けられる。図示の実施形態では、水ポンプ2403が水を吸い出すことを中止した時に水が気化器アセンブリ2200から出ることを保証するために、給水システムは、気化器アセンブリ2200が気化器トレイ2435上に配置された時に、第1の末端キャップ2204aの底壁2206が気化器アセンブリ2200の面から分離され、従って、給水出口2440の底端よりも高いようにも構成される。第1の末端キャップ2204aから溢流するいずれの余剰水も内壁2206を越流して気化器トレイ2435の中に入ることを保証するために、第1の末端キャップ2204aは、外壁2207が内壁2206よりも高いようにも構成される。
【0135】
上述のように、水タンク2300は、気化器アセンブリ2200が、水タンク2300の中に挿入され、タンクキャップ2400がタンク開口部2312の上で保持されている時に水タンク2300の中に完全に収容されることを可能にするように配置される。この構成は、加湿器2000が自己完結式洗浄サイクルを実施する間に気化器アセンブリ1200をスケール除去溶液中に浸漬することができるように加湿器2000の本体2100が水タンクアセンブリ2300、2400に接続された時に気化器アセンブリ2200を水タンク2300の中に位置付けることを可能にする。従って、この自己完結式洗浄サイクルは、水タンク2300とポンプシステムの両方を備える給水システムと気化器アセンブリ2200との両方を同時に洗浄することができる。従って、水タンク2300のタンク開口部2312は、気化器アセンブリ2200がタンク開口部2312を通過(すなわち、適合)することを可能にするように構成される。具体的に、タンク開口部2312の寸法は、気化器アセンブリ2200のフットプリントよりも大きい。水タンク2300の内部容積も、次に、気化器アセンブリ2200の高さよりも大きい高さ/深さを有する。更に、気化器アセンブリ2200は、それがタンク開口部2312に位置合わせされた時にタンクキャップ2400を水タンク2300上に位置付けることができるように、タンクキャップ2400の下面から突出するコラム2410が気化器アセンブリ2200の中空中心の中に嵌合することを可能にするように構成される。
【0136】
それを示すために、図58は、気化器アセンブリ2200が水タンク2300の中に位置付けられた水タンク2300の斜視図を示しており、それに対して図59は、気化器アセンブリ2200が水タンク2300の中に位置付けられ、タンクキャップ2400が開口部2312を覆う水タンク2300の断面側面図を示している。図示の実施形態では、タンク開口部2312は円形であり、従って、気化器アセンブリ2200の最大幅(W5)よりも大きい幅/直径(W4)を有する。タンクキャップ2400が開口部2312の上で保持されている時の水タンク2300の内部容積は、次に、気化器アセンブリ2200の高さ(H4)よりも大きい高さ/深さ(H3)を有する。更に、気化器アセンブリ2200は管状であり、従って、タンクキャップ2400の下面から突出するコラム2410の最大幅(W6)よりも大きい内径(D5)を有する。図示の実施形態では、気化器アセンブリ2200は、少なくとも50mmの高さ(H4)(すなわち、第1の末端キャップ2204aの外面と第2の末端キャップ2204bの外面の間の距離)と、少なくとも120mmの最大幅(W5)(すなわち、最大外径D8)とを有する。
【0137】
気化器アセンブリ2200は、多孔性材料2201の多層配置を備えることが好ましい。その結果、図示の実施形態では、多孔性材料2201の管状配置は、複数の重複層を有するように螺旋又はロールに形成された単一部品の多孔性材料2201を備える。しかし、代替実施形態では、多孔性材料の管状配置は、同心状に配置された別々のチューブに形成された複数の別々の多孔性材料片2201を備えることができる。この第2の実施形態では、気化器アセンブリ2200の多孔性材料2201は、上述した第1の実施形態と実質的に同じスペーサ織物を備え、従って、それに対して詳しくは説明しない。
【0138】
この第2の実施形態では、ノズル2600が、加湿空気流れが通って本体2100から出る空気流れ発生器の空気出口2113にわたって加湿器2000の本体2100の上に取り外し可能に装着され、従って、そこから切り離し可能であるように配置される。ノズル2600は、加湿器2000の本体2100から空気流れを受け入れるように配置された空気入口2602と、ノズル2600から空気流れを放出するための少なくとも1つの空気出口2603、2604と、空気入口2602と少なくとも1つの空気出口2603、2604の間を延びる内部空気通路2605とを備える。ノズル2600は、次に、それを加湿器2000の本体2100上に解除可能に保持するためのノズル保持機構を更に備える。ノズル保持機構は、ノズル2600が加湿器2000の本体2100上に保持される第1の構成と、ノズル2600が加湿器2000の本体2100からの取り外しに向けて解除される第2の構成とを有する。ノズル保持機構は、それがユーザによって第2の構成に入れられない限りノズル2600を加湿器2000の本体2100上に保持するように第1の構成に向けて付勢されるようにも構成される。従って、ユーザがノズル2600を加湿器2000の本体2100に再度取り付ける前にフィルタアセンブリ2140をフィルタ区画2108の開口上端2109を通して挿入し、取り出すことを可能にするために、ノズル2600は、加湿器2000の本体2100から一時的に切り離すことができる。
【0139】
使用時に、タンクキャップ2400によって提供されたポンプ2403は、水タンク2300の中から出発給水パイプ2407を通して水を吸い出す。水タンク2300からの水は、次に、タンクキャップ2400から給水出口2440を通って流出し、気化器アセンブリ2200の第1の末端キャップ2204aによって提供された環状トラフ又はトレイの中に入る前に出発給水パイプ2407内でUVシステムによって殺菌される。次に、第1の末端キャップ2204aの中に保持されている水は、多孔性材料2201を通して汲み上げられる。モータ2168によるインペラ2110の回転は、インペラハウジング2151を通る空気流れを発生させる。この空気流れは、フィルタアセンブリ2140を通過し、更に気化器アセンブリ2200の細孔を通して加湿器2000の本体2100の中に空気を引き込む。次に、空気流れが多孔性材料2201を通過する時に、気化器アセンブリ2200の多孔性材料2201によって吸収された水が空気流れの中に気化し、それによって水蒸気が空気流れの中に導入される。次に、この加湿空気流れは、インペラハウジング2151を通って加湿器2000の本体2100から流出し、空気流れ発生器の空気出口2113を通ってノズル2600の中に入る。
【0140】
上述した個々の項目は、単独に使用すること又は図面に示す又は本明細書に説明した他の項目との組合せで使用することができること、及び互いに同じ文脈又は互いに同じ図面内に示した項目とは互いの組合せで使用する必要のないことは理解されるであろう。これに加えて、「手段」という表現は、望ましいとすることができる時にアクチュエータ、システム、又はデバイスによって置換することができる。更に、「備える」又は「構成される」といういずれの説明も、いずれの形であっても決して限定的であるように意図しておらず、閲読者は、従って、本明細書及び特許請求の範囲を相応に解釈しなければならない。
【0141】
更に、本発明を上記に示した好ましい実施形態に関して説明したが、これらの実施形態は、例示的ものに過ぎないことを理解しなければならない。当業者は、本発明の開示を踏まえて、特許請求の範囲内に収まることが見込まれる修正及び代替を生成することができるであろう。例えば、当業者は、上述した発明を独立型加湿器だけではなく他のタイプの加湿器に同等に適用可能にすることができることは理解されるであろう。一例として、そのような加湿器は、独立型加湿器、天井装着式又は壁装着式の加湿器、及び車載加湿器のうちのいずれかとすることができる。
【0142】
上述した実施形態では、気化器アセンブリは、1又は2以上の別々の多孔性材料形成物を備え、各形成物の少なくとも一端が対応するトラフ又はトレイ内に配置されるが、代替実施形態では、気化器アセンブリは、2よりも多い多孔性材料形成物を備えることができ、気化器フレームは、次に、隣接する多孔性材料形成物を分離する適切な個数のトラフ又はトレイを備えることができる。同様に、図示の実施形態では、気化器アセンブリは、円筒形チューブ(すなわち、直円筒)の形状を有する。しかし、気化器アセンブリは、非円筒形チューブ及び/又は部分チューブの形状(例えば、優円弧の断面形状)を同等に有することができる。
【0143】
更に、上述した実施形態では、出発給水パイプの側方水出口は、出発給水パイプから接線方向に延びる。しかし、代替実施形態では、側方水出口が出発給水パイプから接線方向に延びることができるのではなく、側方水入口と側方水出口の両方は、出発給水パイプ又は側方水入口から接線方向に延びることができる。
【0144】
更に、上述した第1の実施形態では、インタフェース密封要素は、本体-タンクコネクタのコネクタシャーシ上に設けられる。しかし、インタフェース密封要素は、タンク-本体コネクタ上に同等に設けることができる。特に、上述した第1の実施形態では、接続密封要素は、給水入口、回収水出口、及び給気出口の各々を取り囲むためにコネクタシャーシ上に構成されたガスケットによって提供される。この第1の実施形態の変形では、接続密封要素は、コネクタハウジングの流体コネクタセクション内への開口部を取り囲むタンク-本体コネクタのコネクタハウジングの後方向きの面の上に設けることができる。同様に、上述した第2の実施形態では、インタフェース密封要素は、加湿器の本体上の下面上に設けられ、水タンクの上面に接触し、それによって圧縮されるように配置される。この第2の実施形態の変形では、インタフェース密封要素は、水タンクの上面上に設けることができ、水タンクの下面に接触し、それによって圧縮されるように配置される。
【0145】
更に、本明細書に説明する第1の実施形態では、UV光ソースが、水タンク内に配置された給水パイプを通過する水を照射するように配置されるように、紫外(UV)殺菌システムの一部を形成するのは水タンクアセンブリによって提供された出発給水パイプである。しかし、代替実施形態では、紫外(UV)殺菌システムは、加湿器の本体内に配置された給水配管の少なくとも一部分を備えることができる。UV光ソースは、次に、加湿器の本体内に配置された給水パイプを通過する水を照射するように配置されるであろう。
【0146】
これに加えて、本明細書に説明する実施形態では、流量調整器のレセプタクルのクレスト又はブリムは、出発給水パイプの出口よりも低い。クレスト又はブリムによって提供される越流板の高さは、確かに流量を決定することへの1つのファクタではあるが、クレスト又はブリムが出口よりも低いことは必須ではない。特に、クレスト又はブリムは、出口と同じ高さであること又はそれよりも高いことが可能である。更に、本明細書に説明する実施形態では、流量調整器の制限部は、レセプタクルの入口とクレスト又はブリムの間に配置されたオリフィス板を備える。しかし、代替実施形態では、クレスト又はブリムが制限部からの出口に/それによって提供されるように、制限部をレセプタクルからの出口に設けることができる。例えば、レセプタクルからの出口は、レセプタクルよりも狭い出口ダクトを備えることができ、それによって制限部を提供し、クレスト又はブリムは、次に、この出口ダクトからの出口に設けられる。
【0147】
更に、図示の実施形態では、気化器アセンブリは、円筒形チューブ(すなわち、中空直円柱)の形状を有する。しかし、気化器アセンブリは、非円筒形チューブ及び/又は部分チューブ(例えば、主円弧の断面形状)の形状を同等に有することができると考えられる。
【符号の説明】
【0148】
1200 気化器アセンブリ
1300 水タンク
1312 タンク開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
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図43
図44
図45
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図49
図50
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図54
図55
図56
図57
図58
図59