(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】充電ケーブル
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20241016BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20241016BHJP
B60L 53/18 20190101ALI20241016BHJP
B60L 53/65 20190101ALI20241016BHJP
B60L 53/66 20190101ALI20241016BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241016BHJP
H01R 13/66 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H02J7/02 A
B60L50/60
B60L53/18
B60L53/65
B60L53/66
H02J7/00 P
H02J7/00 301B
H01R13/66
(21)【出願番号】P 2023505722
(86)(22)【出願日】2021-07-22
(86)【国際出願番号】 EP2021070538
(87)【国際公開番号】W WO2022023163
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-27
(31)【優先権主張番号】102020209455.1
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102021203363.6
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル マイアー
(72)【発明者】
【氏名】マークス シュライバー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン シュミット
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル レアヒャー
【審査官】井上 弘亘
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-135104(JP,A)
【文献】特開2020-036400(JP,A)
【文献】特開2017-099184(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
B60L 50/60
B60L 53/18
B60L 53/65
B60L 53/66
H02J 7/00
H01R 13/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド車両又は電動車両(12)の充電されるべきエネルギ蓄積器(11)を、電気エネルギを供給するエネルギ供給装置(16)と電気的に接続するための充電ケーブル(10)であって、
前記充電ケーブル(10)は、
結合部(6)、並びに、前記結合部(6)と電気的に接続されている、電力伝達及び/又は信号伝達のための複数の電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)を有する充電線路(13)と、
前記エネルギ蓄積器(11)との、間接的又は直接的に分離可能な無線及び/又は有線の電気的な接続のためのエネルギ伝達手段(8)、特にコンタクト又は誘導コイルを有する第1の接続装置(14)と、
前記エネルギ供給装置(16)との、間接的又は直接的に分離可能な無線及び/又は有線の電気的な接続のための第1の接続部(1A,1B)、並びに、前記結合部(6)との、分離可能な電気的な接続のための第2の接続部(2)を有する第2の接続装置(15,15A,15B)と、
を備えており、
前記第1の接続装置(14)の前記エネルギ伝達手段(8)の少なくとも一部、特に前記エネルギ伝達手段(8)の各々に、前記充電線路(13)のそれぞれ1つの電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)が対応付けられており、
前記第1の接続装置(14)は、制御ユニット(17)を有しており、
前記第1の接続装置(14)又は前記充電線路(13)は、バイパススイッチ(4)を有しており、
前記バイパススイッチ(4)は、前記第2の接続装置(15,15A,15B)のタイプに依存して、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間で切り換え可能であり、
前記第1のスイッチング状態において、前記バイパススイッチ(4)によって、電気的な接続が、複数の前記エネルギ伝達手段(8)のうちの少なくとも1つのエネルギ伝達手段(8)と、対応付けられている前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)との間で、前記制御ユニット(17)を迂回して形成され、
前記第2のスイッチング状態において、前記制御ユニット(17)は、充電過程を制御するために、
前記第1のスイッチング状態において前記バイパススイッチ(4)を介して、対応付けられている前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)と接続されている少なくとも1つの前記エネルギ伝達手段(8)と、
対応付けられている各前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)と
の間に電気的に介在する、
充電ケーブル(10)。
【請求項2】
前記充電線路(13)は、付加的な結合部(5)を有しており、
前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)は、電力伝達及び/又は信号伝達のために、連続して前記結合部(6)と前記付加的な結合部(5)との間に延在しており、
前記第1の接続装置(14)は、付加的な接続部(9)を有しており、前記付加的な接続部(9)は、前記付加的な結合部(5)と電気的に接続可能であり、これによって、前記エネルギ伝達手段(8)及び/又は前記制御ユニット(17)及び/又は前記バイパススイッチ(4)と、前記充電線路(13)の前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)との電気的な接続が形成される、
請求項1に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項3】
前記第1の接続装置(14)は、第1のハウジング(26)を有しており、前記第1のハウジング(26)には、
前記エネルギ伝達手段(8)と前記充電線路(13)との両方が形成されており
、
及び/又は、
前記第2の接続装置(15,15A,15B)は、前記第1の接続部(1A,1B)と前記第2の接続部(2)との両方が形成されている第2のハウジング(27)を有している、
請求項
1に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項4】
前記第1の接続装置(14)は、第1のハウジング(26)を有しており、前記第1のハウジング(26)には、
前記エネルギ伝達手段(8)と前記付加的な接続部(9)との両方が形成されており、
及び/又は、
前記第2の接続装置(15,15A,15B)は、前記第1の接続部(1A,1B)と前記第2の接続部(2)との両方が形成されている第2のハウジング(27)を有している、
請求項
2に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項5】
前記バイパススイッチ(4)は、供給電圧の印加時に、前記第2のスイッチング状態に切り換えられ、供給電圧の欠落時に、前記第1のスイッチング状態に切り換えられ、及び/又は、前記バイパススイッチ(4)は、前記制御ユニット(17)によって、前記第1のスイッチング状態と前記第2のスイッチング状態との間で切り換え可能である、
請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項6】
前記第2の接続装置(15,15A,15B)は、電圧供給部(3)を有しており、前記電圧供給部(3)は、前記第1の接続部(1A,1B)と電気的に結合されており、前記第1の接続部(1A,1B)に電圧が印加されている場合に、特に前記第2の接続部(2)及び前記充電線路(13)を介して前記バイパススイッチ(4)に印加可能な供給電圧を供給し、これによって、前記バイパススイッチ(4)を前記第2のスイッチング状態に切り換える、
請求項
5に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項7】
前記第2の接続装置(15,15A,15B)は、スイッチングユニット(18)を有しており、前記スイッチングユニット(18)を介して、前記エネルギ供給装置(16)と前記第2の接続部(2)との間の電気的な接続がオンオフ可能であり、
前記スイッチングユニット(18)は、特に前記充電過程を制御するために、前記制御ユニット(17)によって制御可能である、
請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項8】
前記第2の接続装置(15,15A,15B)は、前記第1の接続部(1A,1B)と前記第2の接続部(2)との間の、連続した、特に常設の、直接的かつ中断のない電気的な接続を有しており、ここでは特に、前記バイパススイッチ(4)に対して供給電圧が供給されず、及び/又は、受動的若しくは能動的な電気的な構成部品が設けられていない、
請求項1乃至
5のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項9】
前記第1の接続装置(14)は、
通信ユニット(19)、特に無線通信インタフェース、及び/又は、
特に所望の充電電流強度を入力するための表示モジュール及び/又は入力モジュール(20)、及び/又は、
前記充電ケーブル(10)を通って流れる電気エネルギを求めるためのエネルギ測定モジュール(7)、及び/又は、
前記エネルギ供給装置(16)における認証のための認証モジュール(21)
を有している、
請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項10】
前記第2の接続装置(15,15A,15B)は、温度監視モジュール(28)を有しており、
前記温度監視モジュール(28)は、前記第2の接続装置(15,15A,15B)において検出された温度に依存して、温度情報信号を前記制御ユニット(17)に出力するように、及び/又は、前記第2の接続装置(15,15A,15B)を通る電流の流れの設定及び/又は中断のために構成されており、特に、これによって、予め規定されている温度範囲を維持する、
請求項1乃至
9のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項11】
前記温度監視モジュール(28)は、前記第2の接続装置(15,15A,15B)内に配置されている少なくとも1つの温度センサ(28B)と接続されている評価回路(28A)を有しており、
前記評価回路(28A)は、検出された前記温度に依存して、状態信号を提供し、前記状態信号は特に、電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)を介して、前記制御ユニット(17)に伝送され、これによって、前記制御ユニット(17)を用いて、前記状態信号に依存して、前記エネルギ供給装置(16)からの電力消費が低減又は中断される、
請求項
10に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項12】
前記バイパススイッチ(4)は、
前記第1の接続装置(14)内、又は、
前記充電線路(13)の前記結合部(6)
内
に配置され
ている、
請求項1乃至
11のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項13】
前記バイパススイッチ(4)は、
前記充電線路(13)の前記付加的な結合部(5)内
に配置されており、
前記付加的な結合部(5)は、前記第1の接続装置(14)の
前記付加的な接続部(9)と結合されるように構成されている、
請求項
2に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項14】
前記充電線路(13)は、前記第1の接続装置(14)と前記結合部(6)との間に連続して延在しており、
前記充電線路(13)は、特に前記第1の接続装置(14)に分離不可能に取り付けられており、
前記充電線路(13)は、特に前記第1の接続装置(14)のハウジング(26)内にまで導入されている、
請求項1乃至
13のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)。
【請求項15】
請求項1乃至
14のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)において第1の接続装置(14)として使用するために構成されている接続装置(14)であって、
前記接続装置(14)は、
ハイブリッド車両又は電動車両(12)の前記エネルギ蓄積器(11)との、間接的又は直接的に分離可能な無線及び/又は有線の電気的な接続のためのエネルギ伝達手段(8)、特にコンタクト又は誘導コイルと、
充電線路(13)又は充電線路(13)と電気的に接続するための付加的な接続部(9)と、
制御ユニット(17)と、
バイパススイッチ(4)と、
を備えており、
前記エネルギ伝達手段(8)の少なくとも一部、特に前記エネルギ伝達手段(8)の各々に、前記充電線路(13)のそれぞれ1つの電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)が対応付けられており、
前記バイパススイッチ(4)は、前記充電ケーブル(10)の第2の接続装置(15,15A,15B)のタイプに依存して、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間で切り換え可能であり、
前記第1のスイッチング状態において、前記バイパススイッチ(4)によって、電気的な接続が、複数の前記エネルギ伝達手段(8)のうちの少なくとも1つのエネルギ伝達手段(8)と、対応付けられている前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)との間で、前記制御ユニット(17)を迂回して形成され、
前記第2のスイッチング状態において、前記制御ユニット(17)は、充電過程を制御するために、
前記第1のスイッチング状態において前記バイパススイッチ(4)を介して、対応付けられている前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)と接続されている少なくとも1つのエネルギ伝達手段(8)と、
対応付けられている各前記電気導体(13A,13B,13C,13D,13E,13F,13G)と
の間に電気的に介在する、
接続装置(14)。
【請求項16】
請求項1乃至
14のいずれか一項に記載の充電ケーブル(10)の第2の接続装置(15,15A,15B)として使用するために構成されている接続装置(15,15A,15B)であって、
前記接続装置(15,15A,15B)は、
エネルギ供給装置(16)との、間接的又は直接的に分離可能な有線及び/又は無線の電気的な接続のための第1の接続部(1A,1B)と、
前記充電ケーブル(10)の充電線路(13)との、間接的又は直接的に分離可能な有線及び/又は無線の電気的な接続のための第2の接続部(2)と、
前記第1の接続部(1A,1B)と電気的に結合されており、前記第1の接続部(1A,1B)に電圧が印加された場合に、前記第2の接続部(2)を介して前記充電線路(13)に出力可能である供給電圧を供給する電圧供給部(3)と、
前記エネルギ供給装置(16)から供給された電圧の前記第2の接続部(2)への出力をオンオフ可能であるスイッチングユニット(18)であって、前記第2の接続部(2)を介して駆動制御可能であるスイッチングユニット(18)と、
を備えている、接続装置(15,15A,15B)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のバッテリを充電するための充電ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
電動車両は、通常、電気的なエネルギ蓄積器、たとえば駆動のために電気エネルギを供給する駆動用バッテリを有している。このような電気的なエネルギ蓄積器が完全に又は部分的に放電されている場合、電動車両のエネルギ蓄積器は、充電ポイントにおいて電力網と接続され、新たに充電されなければならない。
【0003】
今日、電動車両を充電するための種々の手段が市場にある。たとえば、電動車両を、公共の充電スタンド若しくは充電ステーションで充電することができ、又は、私的な領域において、通常のコンセントで充電することができる。ここでは、2つの基本原理が基礎となっている。
【0004】
1つは、固定的に設置された充電ステーション(充電スタンド又はいわゆるウォールボックス)において行われる充電である。このために、充電ステーションに充電ケーブルが差し込まれ、又は、充電ケーブルが既に充電ステーションと固定的に接続されている。このような充電ケーブルは、受動的な充電ケーブルとも称される。これは、充電ステーションから、車両内に配置されているエネルギ蓄積器へ電流を導くためだけに用いられる。したがって、ユーザが、自身のエネルギ蓄積器を充電ステーションで充電したい場合には、まずはユーザの識別及び認証が行われなければならない。識別は、たとえば、RFIDカード、クレジットカードの読み込みを介して、又は、要求者の携帯電話にインストールされているアプリとの接続を介して行われる。認証は同様に、アプリを用いて、又は、RFIDカードに格納されている支払い情報を介して行われる。最後に、識別及び認証が完了した後、充電ステーションは充電電流をオンにする。この場合、充電ケーブルは、電動車両に対する電気的な接続を形成するという機能のみを有しており、それゆえ、「受動的な充電ケーブル」という名称を有している。ここでの欠点は、識別と、認証と、充電スタンドによる充電電流のオン又はオフとから成る複雑な過程である。運転者又は要求者は、これらの過程を起動しなければならない。
【0005】
もう1つは、いわゆる連続電流コンセント(Dauerstromesteckdose)において行われる充電である。このために、制御部(ICCB: In-Cable-Control-Box)が組み込まれた充電ケーブルが必要である。ICCBは、電動車両との通信を介して、車両の充電準備が完了したことを検証し、要求の際に電流をオンにし、電動車両への確実な電気的な接続を永続的に監視し、エラー時においてはオフにもする機能を有している。ここでの欠点は、充電ケーブル内に制御部が組み込まれているということであり、この結果、より複雑な取り扱い(ケーブルのボックス、口語では充電ブリック(Ladeziegel))が生じ、充電ケーブルのプラグにおける引張り(Zug)も増加する。
【0006】
各充電方法にかかわらず、即ち、充電ステーションにおける充電であるか又は連続電流コンセントにおける充電であるかにかかわらず、運転者は、一方では迅速な充電過程を期待し、他方では複雑ではない、シンプルな充電過程を期待する。
【0007】
したがって、電動車両の運転者又はユーザが、自身の車両の簡略化された充電を行うことができるようにすることが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発明の開示
本発明に係る充電ケーブルによって、特に種々異なるエネルギ供給装置の使用が可能になる。したがって、有利には、たとえば、シュコー差し込みコネクタ又は各国固有の家庭用差し込みコネクタを介して、常に一定の電圧又は電気的な連続電圧を供給する慣用の家庭用コンセントを使用することができる。さらに好ましくは、ハイブリッド車両又は電動車両のエネルギ蓄積器を充電するように特別に設計されている特殊な充電スタンド又はいわゆるウォールボックス、即ち、特殊な充電インフラストラクチャも使用することができる。車両という概念は、陸上車両、水上車両、さらには航空機でもあると理解される。したがって、一方では、充電ケーブルは、モジュール方式で使用可能であり、他方では、充電ケーブルは、シンプルかつコンパクトに構成されている。特に、付加的な技術モジュールを設けることが回避される。このような付加的な技術モジュールは、従来技術から公知の充電ケーブルにおいて、たとえば制御ボックス(いわゆるICCB)として構成されており、充電過程の間、たとえば地面に位置し、これによって損傷を受けることがあり、また、充電ケーブルは、取り扱いにくく、収納が困難で、重くなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
充電ケーブルは、ハイブリッド車両又は電動車両の充電されるべきエネルギ蓄積器を、電気エネルギを供給するエネルギ供給装置と電気的に接続するために適している。充電ケーブルは、特に、エネルギ蓄積器をエネルギ供給装置と接続するために形成されており又は構成されている。充電ケーブルはさらに、特に、エネルギ蓄積器とエネルギ供給装置との接続の形成、監視及び制御のために形成されており又は構成されている。充電ケーブルは、このために、充電線路と、第1の接続装置と、第2の接続装置とを備えている。充電線路は同様に、結合部、並びに、この結合部と電気的に接続されている、電力伝達及び/又は信号伝達のための複数の電気導体を備えている。第1の接続装置は、エネルギ蓄積器との電気的な接続のために用いられ、このためにエネルギ伝達手段を有している。エネルギ伝達手段は、有利には、たとえば電気コンタクト又は誘導コイルである。エネルギ伝達手段は、エネルギ蓄積器との、間接的又は直接的に分離可能な電気的な接続のために用いられ、ここで、この電気的な接続は、無線(たとえば誘導性)又は有線(たとえば線路によって)であるものとしてよい。第2の接続装置は、第1の接続部及び第2の接続部を有しており、ここで、第1の接続部は、エネルギ供給装置との、間接的若しくは直接的に分離可能な無線若しくは有線の電気的な接続に適しており、又は、エネルギ供給装置との、間接的若しくは直接的に分離可能な無線若しくは有線の電気的な接続のために形成されており若しくは構成されている。第2の接続部は、結合部との分離可能な電気的な接続に用いられる。ここでも、上述の電気的な接続が、間接的に又は直接的に分離可能に構成されていることが想定されている。電気的な接続は、ここでも、有利には、たとえば無線及び/又はたとえば有線により形成されている。
【0010】
換言すると、第2の接続装置と充電線路とは、分離可能に、即ち、非破壊的に分離可能に、相互に結合されている。したがって、第2の接続装置は、種々異なるタイプのエネルギ供給装置及び/又はエネルギ供給端子(たとえば、1型、2型、3型、CEE、CCS、CHAdeMo、Tesla端子、B型、D型、E型、G型、H型、I型、J型、L型、シュコー型等)に接続するために交換される。したがって、上述のように、たとえば家庭用コンセント等の永続的な電圧源と、たとえば充電スタンド又はウォールボックス等の特別な充電インフラストラクチャとを、同様にこの充電ケーブルと共に使用することができる。
【0011】
第1の接続装置のエネルギ伝達手段の少なくとも一部には、充電線路のそれぞれ1つの電気導体が対応付けられている。特に好ましくは、エネルギ伝達手段の各々に、充電線路のそれぞれ1つの電気導体が対応付けられている。さらに、第1の接続装置は、制御ユニットを有している。この制御ユニットは、第1の選択肢において、バイパススイッチを有している。バイパススイッチは、選択的な構成において、充電線路内に設けられており、ここでは1つのバイパススイッチのみが設けられている。これは、バイパススイッチが第1の接続装置又は充電線路内に設けられていることを意味している。バイパススイッチは、第2の接続装置のタイプに依存して、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間で切り換え可能である。このことは、特に、バイパススイッチのスイッチング状態の変更が、第2の接続装置のタイプの変更によってのみ可能であるということを意味している。特に有利には、バイパススイッチの切り換えは、一定の電圧供給又は電気的な連続電圧、たとえば230V若しくは110Vを有するエネルギ供給装置用に形成されている第2の接続装置(特に、制御部を伴わない、たとえば家庭用コンセント)と、固有の制御部を伴うエネルギ供給装置用に設けられている第2の接続装置(たとえば、ウォールボックス又は充電スタンド)との間で、第2の接続装置を切り換えることによって行われる。換言すると、どのようなタイプの第2の接続装置が充電ケーブルに(結合部を介して)接続されているのかに応じて、バイパススイッチは、第1のスイッチング状態又は第2のスイッチング状態への切り換えを行う。第1のスイッチング状態では、バイパススイッチによって、伝達手段のうちの少なくとも1つと、対応付けられている電気導体との間の電気的な接続が、制御ユニットを迂回して形成されている。第2のスイッチング状態では、制御ユニットが、第1のスイッチング状態においてバイパススイッチを介して、対応付けられている電気導体と接続されている少なくとも1つのエネルギ伝達手段と、対応付けられている各電気導体との間に、電気的に介在している。このようにして制御ユニットは、(第2のスイッチング状態において)車両とエネルギ供給装置との間の電流の流れを制御することができ、特に充電過程を制御することができる。
【0012】
したがって、制御ユニットは、この制御ユニットが実際に必要な場合にのみ使用される。制御ユニットを全く必要としない相応のエネルギ供給装置が使用されることから制御ユニットが必要とされない場合には、バイパススイッチが第1のスイッチング状態に切り換えられる。この切り換え過程は、相応のエネルギ供給装置用に相応の第2の接続装置を使用することによって行われる。これに対して、(たとえば、家庭用コンセントの使用時等には、固有の制御又は充電されるべき車両との固有の通信を行うことができないので)制御ユニットの存在を必要とするエネルギ供給装置が使用されるべき場合には、バイパススイッチが第2のスイッチング状態に切り換えられ、これは同様に、特別なエネルギ供給装置に適合する、相応の第2の接続装置の使用によって行われる。ユーザによる介入は、不要である。むしろユーザは、充電ケーブルを種々の状況に対して快適に使用することができ、その際にユーザは、充電ケーブルが正しく構築されているかについて全く心配する必要がない。むしろ、「Anstecken und Loslegen」(plug & play)という原理に即した完全な構成が得られ、このような構成によって、ユーザの介入は、完全に不要になる。ユーザは、所与のエネルギ供給装置に対して適当な第2の接続装置を選択し、結合部を介して充電線路と接続するだけでよい。
【0013】
特に有利には、第1の接続装置内に制御ユニットを設けることによって、充電線路内のコストがかかり、かさばり、重たい充電ボックス(ICCB)を省略することができ、これによって、有利には、充電ケーブルがそれほどかさばらなくなり、制御ユニットが破壊からより良好に保護され、充電ケーブルのより良好な収納及び取り扱いが可能となり、重量が低下する。これによって、第1の接続装置若しくは第2の接続装置に対する引張り負荷も減少し、これによって、第1の接続装置若しくは第2の接続装置及び/又は対応接続装置の損傷が回避される。さらに、第2の接続装置が対応接続装置又はエネルギ供給装置から連結解除されることが回避され、たとえば1mを上回る高さ又は1.5mを上回る高さに、第2の接続装置が差し込まれるコンセントが取り付けられている場合には、ICCBが過度に大きい引張りをこの接続装置に加えているため、このようなコンセントから第2の接続装置が落下することが回避される。さらに、ICCBがもはや地面に位置していないため、車両とエネルギ供給装置との接続が充電ケーブルを用いて形成されている場合のつまずきリスクが格段に低減される。第1の接続装置内にバイパススイッチを配置することによって、同様の利点が得られる。バイパススイッチが充電線路内に配置される場合、バイパススイッチは、ICCB全体よりも格段に小さく、軽くなり、そのため、同様に上述の利点が生じる。さらに充電線路内にバイパススイッチを配置することは、第1の接続装置のよりコンパクトな形状を可能にする。全体として有利には、重量に関してより軽く、取り扱い及び収納が容易な、よりフレキシブルで、より長寿命、かつ、損傷に対してより保護されている充電ケーブルが提供される。地面に位置しているICCBの特別な破壊防御を省略することができるので、この充電ケーブルをより低コストで製造することもできる。
【0014】
充電線路とは、本発明の枠内においては、特に、複数の電気導体がまとめられているものと理解されたい。これらの電気導体は、たとえば、固有の各絶縁外被によって相互に電気的に絶縁されている。すべての電気導体は、さらに、共通の電気的に絶縁性の主要外被内に閉じ込められている。主要外被は、好ましくは付加的に、電気導体を外部の影響から、即ち、一方では、環境の影響から、他方では、機械的な負荷から保護するために用いられる。
【0015】
バイパススイッチが第1の接続装置内に設けられている場合には、バイパススイッチは、制御ユニットとは別個のスイッチであるものとしてよいことが自明である。バイパススイッチは、この場合、たとえば、個別の構成部品として、又は、半導体技術において組み込まれている構成部品として構成されるものとしてよい。しかし、バイパススイッチが制御ユニットに組み込まれており、特に、制御ユニットと一体に構成されている、又は、制御ユニットと非破壊的に分離不可能に構成されている、又は、制御ユニット内に構成されていることが想定されるものとしてもよい。バイパススイッチが、たとえば、制御ユニットを構成するASIC内に共に構成されていることも考えられる。このような組み込みのケースでは、第1のスイッチング状態は、信号又は電流が、第1の接続装置の少なくとも1つのエネルギ伝達手段と、対応付けられている各電気導体との間で、バイパススイッチによって、たとえば、制御ユニットの信号処理を行うコンポーネントを通過するように導かれる機能であると理解されたい。換言すると、制御のために構成されている制御ユニットの要素(たとえば、ASIC、電子コンポーネント等)は、この場合、バイパススイッチを介して流れる電流によってアクティブ化されない。バイパススイッチを制御ユニットにこのように組み込むことによって、第1の接続装置をさらにコンパクトにかつより低コストに構成することができる。
【0016】
従属請求項は、本発明の好ましい発展形態を示している。
【0017】
好ましくは、充電線路が付加的な結合部を有することが想定されている。付加的な結合部は、第1の接続装置を充電線路に接続するために用いられる。ここでは、電力伝達及び/又は信号伝達のための電気導体が、連続して結合部と付加的な結合部との間に延在していることが想定されている。特に上述の電気導体は、中断されていない。中断とは、この特別なケースでは、結合部と付加的な結合部との間に他の電気コンポーネントが一切介在していないことを意味する。むしろ電気導体は、特に直接的にかつ中断されずに、結合部から付加的な結合部へと延在しているので、たとえば、導体毎に連続する銅線路が設けられている。したがって、充電線路は、有利には、あらゆる能動的又は受動的な電子的な構成部品を有していない純粋な接続要素である。したがって、充電線路は、極めてシンプルかつ低コストに構成されている。さらに結合部と付加的な結合部とを使用することによって、故障時に充電線路を交換することが可能になり、ここでは、第1の接続装置及び/又は第2の接続装置を同時に交換する必要はない。このことは、充電線路のユーザにとって有利である。なぜなら、充電線路が損傷している又は過度に汚れているケースにおいて、安価な充電線路を交換するだけで済む場合、充電線路のユーザは、コストを格段に節約することができるからである。第1の接続装置及び/又は第2の接続装置は、能動的な電子的な構成部品及び/又は受動的な電子的な構成部品を有しているので、これによって、充電線路の上述の交換にかかる金銭的なコストが最小化される。第1の接続装置は、有利には付加的な接続部を有しており、この付加的な接続部は、付加的な結合部と電気的に接続可能である。このようにして、エネルギ伝達手段及び/又は制御ユニット及び/又はバイパススイッチと、充電線路の電気導体との電気的な接続を形成することができる。充電線路の付加的な結合部と、第1の接続装置の付加的な接続部との間の電気的な接続は、特に無線又は有線により行われ、有利には、間接的又は直接的に分離可能に構成されている。したがって、充電線路と第1の接続装置とは、永続的に、ひいては非破壊的に分離不可能に互いに接続されており、又は、選択的に分離可能に互いに結合されている。
【0018】
第1の接続装置は、好ましくは第1のハウジングを有している。第1のハウジングには、エネルギ伝達手段と充電線路との両方が形成されている。選択的に、第1のハウジングには、エネルギ伝達手段と付加的な接続部との両方が形成されている。したがって、上述したように、第1の接続装置は、充電線路と直接的に、非破壊的に分離不可能に接続されており、又は、選択的に付加的な結合部及び付加的な接続部を介して充電線路と分離可能に接続可能である。選択的又は付加的に、第2の接続装置は第2のハウジングを有している。第2のハウジング内には、第1の接続部と第2の接続部との両方が形成されている。したがって、第2の接続装置は、設けられているすべてのコンポーネントに対して1つの共通のハウジングを有している、特に一体的なボディである。同様のことが第1の接続装置に当てはまり、ここでは、充電線路は、永続的に又は分離可能に取り付けられている。特に、結合部に適合する対応結合部片がハウジングと直接的に接続されている又はハウジング内に若しくはハウジングに接して設けられている若しくは配置されていることが想定されるものとしてよい。
【0019】
有利にはさらに、バイパススイッチが、供給電圧の印加時に第2のスイッチング状態に切り換えられ、供給電圧の欠落時に第1のスイッチング状態に切り換えられることが想定されている。選択的又は付加的に、バイパススイッチは、制御ユニットによって、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間で切り換え可能である。したがって、バイパススイッチの駆動制御は、供給電圧の存在又は制御ユニットの信号に依存しており、ここでは組合せも可能である。この供給電圧は、たとえば第2の接続装置のタイプに依存して設けられるものとしてよく若しくは供給されるものとしてよく又は設けられないものとしてもよく若しくは供給されないものとしてもよい。したがって、バイパススイッチのスイッチング状態は、充電ケーブルに取り付けられている第2の接続装置のタイプに関連する。
【0020】
特に有利には、第2の接続装置は電圧供給部を有している。電圧供給部は、第1の接続部と電気的に結合されており、第1の接続部に電圧が印加されている場合に供給電圧を供給する。供給電圧は、特に直流電圧であり、ここでは交流電圧も可能である。直流電圧は、特に有利にはエネルギ供給装置によって供給された電気的な交流電圧から変換される。さらに、好適には、供給電圧が、バイパススイッチを切り換えるように、及び/又は、制御ユニットに電気エネルギを供給するように設けられていることが想定されている。特に好ましくは、バイパススイッチを第2のスイッチング状態に切り換えるために、供給電圧が、第2の接続部及び充電線路を介してバイパススイッチに印加可能である。したがって、バイパススイッチは、第2の接続装置のタイプに依存して、第2の接続装置が上述の供給電圧を生成するように又は生成しないように、切り換えられる。換言すると、第2の接続装置のタイプは、特に電圧供給部が存在しているという点において異なっている。電圧供給部が存在している場合には、好ましくは、バイパススイッチは、供給電圧に基づいて第2のスイッチング状態に切り換えられる。このケースでは、特に有利には、一定の電圧源又は制御線路若しくは通信線路を有しない連続電圧源、たとえば家庭用コンセントに基づいて、エネルギ蓄積器の充電が可能である。ここでは、家庭用コンセントは、純粋に例示的に挙げられているに過ぎない。この第2のスイッチング状態では、第1の接続装置における制御ユニットはアクティブである。この制御ユニットは、ここで、車両又は車両のエネルギ蓄積器との通信を引き受けることができ、充電要求に依存して、エネルギ供給装置からの電流供給を能動的に自身で制御することができる。制御ユニットを用いた車両と充電ケーブルとのこの通信は、エネルギ供給装置自体が制御不能である場合又は信号線路を有していない場合に重要になり得る。この場合、電流供給は、充電ケーブル又は制御ユニットを介して制御されなければならない。
【0021】
これに対して、第2の接続装置内に電圧供給部が存在していない場合、第2の接続装置は、好ましくは、単に例示的に、エネルギ供給装置としての専用の充電インフラストラクチャを接続するために使用される。これは一般に、充電すべきエネルギ蓄積器及び/又はエネルギ供給装置の出力能力の必要性に依存して、たとえば充電電流を能動的に制御することができる少なくとも1つの通信線路を有している。このケースでは、バイパススイッチは第1のスイッチング状態に切り換えられており、これによって、第1の接続装置の制御ユニットは不要となる。したがって、制御ユニットは、電気エネルギが供給されておらず、エネルギ供給装置とエネルギ蓄積器との間の電気的な経路に介在もしていない。
【0022】
基本的には、第2の接続装置がたとえばウォールボックス又は(公共の)充電スタンド等のための第2の接続装置である場合にも、第2の接続装置は供給電圧を供給することができ、ひいては制御ユニットをアクティブ化することができることが自明である。これは、車両とエネルギ供給装置との間の直接的な通信によって行われ得る場合よりも、充電ケーブルの制御ユニットが、充電ケーブルを介して、電流の流れを(それがいかなる方向で流れていようとも)よりフレキシブルに制御することができる場合、又は、より良好にユーザの要求に合わせて調整することができる場合に、有利であり得る。
【0023】
第2の接続装置は、好ましくは、スイッチングユニットを有している。スイッチングユニットを介して、エネルギ供給装置と第2の接続部との間の電気的な接続がオンオフ可能である。スイッチングユニットは、特に充電過程又は電流の流れを制御するために、制御ユニットによって制御可能である。したがって、有利には、ケーブルは、既にエネルギ供給装置への接続部において直接的に無通電状態に切り換えられる。第2の接続装置におけるスイッチングユニットは、特に、制御ユニットが電流の流れをオンにするまで、第1の接続装置及び充電線路がエネルギ供給装置から電気的に分離されていることを可能にする。したがって、一方では、充電過程が制御ユニットによって制御可能であるのに対し、他方では、スイッチングユニットによる電気的な接続の分離を、エネルギ供給装置の可能な限り近傍の領域において実現することができる。これによって、有利には操作安全性も高められる。なぜなら、たとえば第2の接続装置が家庭用コンセントに差し込まれるが、第1の接続装置がまだ車両の対応プラグに差し込まれていない場合には、基本的に、第1の接続装置に既に電圧が印加されているリスクが生じるからである。スイッチングユニットによって、これを阻止することができる。したがって、たとえば、供給電圧が印加された後に初めて、制御ユニットがアクティブ化されることが想定されるものとしてよい。制御ユニットは同様に、これが(ハイブリッド又は電動)車両又はそのエネルギ蓄積器への通信接続を形成することができるか否かを検査することができ、したがって、電流を案内するコンタクトがオープンにアクセス可能ではないことが保証される。この場合に初めて、制御ユニットは、スイッチングユニットに、電流の流れを解放することを促すことができる。
【0024】
選択的な構成では、第2の接続装置が、第1の接続部と第2の接続部との間の、連続した、特に常設の、直接的かつ中断のない電気的な接続を有していることが想定されている。したがって、特に有利には、第1の接続部と第2の接続部との間には、相互に絶縁された複数の電流導体が延在することが想定されており、この場合、これらの電流導体は、中断なく又は連続して延在している。第1の接続部と第2の接続部との間の電気的な接続は、特に、バイパススイッチに対して供給電圧が供給されないように構成されている。同様に好ましくは、第1の接続部と第2の接続部との間に受動的又は能動的な電気的な構成部品が設けられていないことが想定されている。このケースでは、特に、上述したように、いかなる供給電圧も供給され得ず、これによって、制御ユニットは、第1の接続装置においてアクティブ化され得ない。これは、第1に、制御ユニットに電気エネルギが供給されないためであり、第2に、バイパススイッチが第1のスイッチング状態に切り換えられているためである。このケースでは、第2の接続装置は、特に充電インフラストラクチャとの接続に適しており、充電インフラストラクチャ自体は既に、エネルギ蓄積器の充電過程を制御するための及び/又はハイブリッド車両若しくは電動車両との通信のための制御ユニットを有している。第2の接続装置における論理的なコンポーネントは、このケースでは不要である。
【0025】
第1の接続装置は、好ましくは、通信ユニットを有している。通信ユニットは、好ましくは、無線通信インタフェースである。無線通信インタフェースによって、特に好ましくは、ユーザ端末(たとえば携帯電話、車両等)及び/又はインターネットとの通信が可能になる。選択的に又は付加的に、好ましくは、第1の接続装置が表示モジュール及び/又は入力モジュールを有していることが想定されており、表示モジュール及び/又は入力モジュールは、好ましくはたとえば、電流の流れの表示のために又は所望の充電電流強度若しくは電流の流れの入力のために構成されている。選択的又は付加的に、第1の接続装置は、好ましくは、充電ケーブルを通って流れる電気エネルギを求めるように構成されているエネルギ測定モジュールを有している。特に有利には、エネルギ測定モジュールは、充電ケーブルを通って流れる電流を測定し、これによって、印加される電圧と共に充電電力が求められ、さらに電流の流れの持続時間を考慮して、流れているエネルギが求められる。このようにすることによって、特に清算過程を簡略化し、及び/又は、たとえば車両に(差し引きして)供給されたエネルギに関する概観等をユーザに提供するために、エネルギ供給ユニットと車両との間を流れている電気エネルギを(方向にも依存して)定量化することができる。さらに有利には、選択的又は付加的に、第1の接続装置が認証モジュールを有していることが想定されている。認証モジュールは、特に、エネルギ供給装置における認証に用いられ、これによって、たとえばエネルギ取り出しに対する権限が示される。特に有利には、認証モジュールを介してさらに、清算を処理することができるので、ユーザは、たとえばデータベースを介して清算システム内に格納されている自身の個人的な充電ケーブル又は自身の個人的な第1の接続装置だけを準備すればよい。エネルギ流量、たとえばエネルギ供給装置から取り出されたエネルギの量を清算するために、有利には、認証モジュールとエネルギ供給装置との間で自立した通信が行われる。このようにして、電流接続部のユーザと電流接続部の所有者、たとえば公共事業又はエネルギ供給者との間の清算過程が簡易化される。そのため、たとえば充電過程に対する支払い過程がユーザにとって簡易化されている。これによって、携帯電話等における種々のアプリを用いた、又は、各エネルギ供給者用の特別な充電カードによる、コストのかかる認証を省略することができる。
【0026】
第2の接続装置は、好ましい構成では、温度監視モジュールを有している。温度監視モジュールは、第2の接続装置において検出された温度に依存して、温度情報信号を制御ユニットに出力するように構成されている。選択的又は付加的に、温度監視モジュールは、第2の接続装置を通る電流の流れの設定及び/又は中断のために構成されている。このようにして、温度監視モジュールは、特に、予め規定されている温度範囲を維持することを可能にする。したがって、一方では、温度監視モジュールが温度情報を制御ユニットに出力することが想定されており、これによって、制御ユニットは、充電過程中に第2の接続装置内の温度に関する上述の情報を考慮することができる。ここでは、温度情報は、たとえば温度情報信号であるものとしてよい。即ち、たとえば、値であり、この値は、たとえば2つ又は3つの段階しか有していない。ただし、それよりも多くの段階も可能である。第1の段階は、ここでは、たとえば状態「温度が標準範囲内にある」に相当し、第2の段階は、たとえば状態「温度は上昇しているが、まだ臨界ではない」に相当し、第3の段階は、たとえば状態「温度は臨界である」に相当し得る。したがって、これは、検出された温度そのものである必要はない。他方では、温度監視モジュールは、充電電流を自立的に制限又は中断することもできる。ここでは、これら2つの手段、即ち、温度情報の伝送と充電電流の自立的な低減又は中断とが交互に又は累積的に提供されることが想定されている。
【0027】
特に有利な構成において、温度監視モジュールが、第2の接続装置内に配置されている少なくとも1つの温度センサと接続されている評価回路を有していることが想定されている。評価回路は、好ましくは、検出された温度に依存して、温度信号又は温度情報信号又は状態信号を提供し、この信号は、特に、充電線路の少なくとも1つの電気導体を介して、第1の接続装置内の制御ユニットに伝送される。これはたとえば、信号線路として設けられている電気導体を介して行われる。制御ユニットを用いて、状態信号に依存して、エネルギ供給装置からの電力消費が低減可能及び/又は中断可能である。したがって、特に、評価回路が充電電流に対して直接的な影響を与えることはなく、それどころか、特に評価回路が制御ユニットに、上述の状態信号によって、その時点の温度状態に関して通知をすることが想定されている。状態信号は、たとえば、複数の段階を有するものとしてよく、ここで、各段階は、所定の温度範囲に相当する。したがって、特に、第2の接続装置の温度が標準範囲内にある場合、第1の状態信号が出力される。第2の接続装置の温度が、温度のさらなる上昇が回避されるべき警告範囲内にある場合、第2の状態信号が出力される。第2の接続装置における温度が予め規定されている最大閾値を上回る場合には特に、第3の状態信号が出力され得る。選択的又は付加的に、評価回路は、上述の最大閾値を上回ると、たとえば充電電流の流れを自立的に中断するように構成されており、これによって、有利には、温度安全性に関する冗長性が得られる。このケースでは、制御ユニットは、電流の流れの中断のために必要ではないが、冗長的に引き続きアクティブであるものとしてよい。
【0028】
バイパススイッチは、有利には、第1の接続装置内に又は充電線路の結合部内に又は充電線路の付加的な結合部内に配置されており、ここで、付加的な結合部は、第1の接続装置の付加的な接続部と結合されるように構成されている。これによって、特に、バイパススイッチのフレキシブルな配置が可能になる。バイパススイッチが第1の接続装置に配置されるべきではない場合には、バイパススイッチと第1の接続装置との間に付加的な電気的な接続が設けられるものとしてよく、この付加的な接続は、特に付加的な結合部と付加的な接続部との組合せを介して、及び/又は、充電線路を通って延在する。したがって、バイパススイッチの場所は、利用可能なスペース提供に応じて、様々な箇所において実現され、これによって、有利には、充電線路の個々のコンポーネントの取り扱い及び収納性及び重量分布を改善することができる。
【0029】
充電線路は、特に好ましくは、第1の接続装置と結合部との間に連続して延在している。このことは特に、個々の電気線路に電子モジュールが存在してないことを意味する。したがって、充電線路は、(線路自体を除外する場合には)受動的又は能動的な電気コンポーネントを有していない純粋な接続要素である。充電線路は、特に第1の接続装置に分離不可能に取り付けられており、充電線路は、特に第1の接続装置のハウジング内にまで導入されている。ここで分離不可能とは、充電線路及び第1の接続装置の分離が想定されておらず、及び/又は、非破壊的に可能ではない、ということを意味している。充電線路を第1の接続装置のハウジング内にまで導入することによって、第1の接続装置がケーブルスタブ、付加的な結合部又は類似の電気的な配線を有する必要がなくなる。むしろ、これは、固定的なハウジングを備えた一体的な、特に固定的な対象物である。これによって、たとえば特に耐候性のある充電ケーブルを得ることができる。なぜなら、車両は、第1の接続装置と共に、不都合な気候条件、湿気の多い気候条件、湿った気候条件及び汚染された気候条件又は外部環境にも晒される可能性があるからである。
【0030】
本発明は、好ましくは、さらに、先行する請求項のいずれか1項に記載の充電ケーブルにおいて第1の接続装置として使用するために設けられている接続装置に関する。接続装置は、特にコンタクト又は誘導コイルであるエネルギ伝達手段を有している。エネルギ伝達手段は、ハイブリッド車両又は電動車両のエネルギ蓄積器との間接的又は直接的に分離可能な無線の電気的な接続及び/又は有線の電気的な接続に用いられる。さらに接続装置は、充電線路又は充電線路と電気的に接続するための付加的な接続部を有している。接続装置は、さらに制御ユニット及び好ましくはバイパススイッチを有している。バイパススイッチは、充電ケーブルの第2の接続装置のタイプに依存して、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間で切り換え可能である。好ましくはさらに、エネルギ伝達手段の少なくとも一部、特にエネルギ伝達手段の各々に、充電線路のそれぞれ1つの電気導体が対応付けられている。この対応付けは、付加的な接続部を介した対応付けによって行われ、又は、各電気導体及びエネルギ伝達手段の固定的な配線によって行われる。バイパススイッチの第1のスイッチング状態では、バイパススイッチによって、複数のエネルギ伝達手段のうちの少なくとも1つのエネルギ伝達手段と、対応付けられている電気導体との間に、制御ユニットを迂回して電気的な接続が形成されている。バイパススイッチの第2のスイッチング状態では、制御ユニットが、第1のスイッチング状態においてバイパススイッチを介して、対応付けられている電気導体と接続されている少なくとも1つのエネルギ伝達手段と、対応付けられている各電気導体との間に、電気的に介在している。このようにして、制御ユニットは、車両とエネルギ供給装置との間の電流の流れを制御することができ、特に充電過程を制御することができる。したがって、バイパススイッチによって、(たとえば充電過程の)電流の流れを制御するために制御ユニットを使用することが可能になり、これによって、第1のスイッチング状態又は第2のスイッチング状態の存在に応じて、異なったエネルギ供給装置を使用することが可能になる。したがって、たとえば、制御ユニットを使用することによって、たとえば、特に固有の通信線路を有していない、家庭用コンセントのような一定の電圧源又は電気的な連続電圧源をエネルギ供給装置として使用することができる。なぜなら、このためには、たとえば、制御ユニットを介した通信を用いた、充電ケーブル又は車両による(たとえば、充電過程の際の)電流の流れの制御が必要だからである。これに対して、エネルギ供給装置が、特に自立して車両と通信することができる充電スタンド又はウォールボックス等の専用の充電インフラストラクチャである場合には、制御ユニットは必ずしも必要ではなく、したがって、バイパススイッチによる迂回が可能である。
【0031】
さらに本発明は、充電ケーブルの第2の接続装置として使用するために構成されている、又は、充電ケーブル内に若しくは充電ケーブルに接して上述のように構成されている接続装置に関する。接続装置は、第1の接続部と第2の接続部とを有している。第1の接続部は、エネルギ供給装置との直接的又は間接的に分離可能な有線の電気的な接続及び/又は無線の電気的な接続に用いられる。エネルギ供給装置は、特に家庭用コンセントでありひいては一定の電圧源又は電気的な連続電圧源であるものとしてよいが、基本的に、(固有の充電コントローラも有する)専用の充電インフラストラクチャであるものとしてもよい。第2の接続部は、充電ケーブルの充電線路との間接的又は直接的に分離可能な有線の電気的な接続及び/又は無線の電気的な接続に用いられる。したがって、接続装置は、特に交換可能に充電ケーブルと接続可能である。即ち、これは種々の充電線路に接続可能である。電圧供給部が設けられており、この電圧供給部は、第1の接続部と電気的に結合されており、第1の接続部に電圧が印加された場合に、第1の供給電圧を供給する。供給電圧は、第2の接続部を介して充電線路に出力可能である。最後に、エネルギ供給装置から供給された電圧の第2の接続部への出力をオンオフすることができるスイッチングユニットが設けられている。スイッチングユニットは、第2の接続部を介して制御可能である。したがって、特に、第2の接続装置とエネルギ供給装置とが接続されたときに、最初はエネルギが伝達されないことが想定されている。むしろ、最初は、エネルギ供給装置との接続が存在していることを充電ケーブルの残余のコンポーネントに同様にシグナリングする供給電圧のみが出力される。したがって、充電ケーブルの残余のコンポーネント、特に充電ケーブルの第1の接続装置における制御ユニットは、自立して、充電過程の開始、停止及び制御を行うことができ、又は、車両若しくは車両のバッテリ若しくはエネルギ蓄積器を通る電流の流れの制御を促すことができる。このために、第2の接続部を介してスイッチングユニットを相応に駆動制御することが必要である。これによって、一方では、充電過程の制御、少なくとも開始及び停止が可能になり、ここでさらに、スイッチングユニットのオフ時の充電電流の中断が、エネルギ供給装置の直近で行われる。これによって、充電ケーブル及び第2の接続装置の、常に電圧下にある範囲が最小化される。スイッチングユニットは、たとえば付加的に温度監視モジュールによって制御可能であるものとしてもよく、特にオフ可能であるものとしてもよい。
【0032】
ここで、充電という用語は、車両とエネルギ供給装置との間のエネルギ伝送の一例であると理解されたい。
【0033】
充電ケーブルは、特に、充電を、充電ステーションにおいても、連続電流コンセントにおいても、又は、切り換え可能なコンセントにおいても行うことができ、かつ、充電過程が迅速に行われ、他方では、複雑化されずに行われるという利点を有している。
【0034】
好ましくは、このために、ハイブリッド車両又は電動車両のエネルギ蓄積器を電気的に充電するための充電ケーブルが設けられており、充電ケーブルは充電線路を含み、充電線路は第1の接続装置を含み、第1の接続装置は、ハイブリッド車両又は電動車両のエネルギ蓄積器と分離可能に電気的に接続可能であり、充電線路は第2の接続装置を含み、第2の接続装置は、エネルギ供給装置と間接的に又は直接的に分離可能に電気的に接続可能であり、充電ケーブルは、少なくとも1つの制御ユニット及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット及び/又は少なくとも1つの通信ユニットを含む。この充電ケーブルにおける、運転者又は充電末端のためのコンパクトで汎用的に置換可能な移動可能な充電ソリューションの実現、及び、充電ポイント提供者のための簡単で低コストに設置可能な充電インフラストラクチャの実現が有利である。充電過程は有利には、RFIDカード、携帯電話との接続又はクレジットカードを介した充電電流要求者の事前の識別及び認証を始める必要なく開始される。したがって、充電過程と直接的に関係していない付加的な行為は、充電電流要求者にとって不要である。システムは、自立して認証されるので、ケーブルを差し込むだけで十分である。従属請求項に記載の措置によって、独立請求項に記載された装置の有利な発展形態が可能になる。
【0035】
有利には、少なくとも1つの制御ユニット及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット及び/又は少なくとも1つの通信ユニットが、充電線路に沿って収容されている。その結果、充電末端用のコンパクトで移動可能な充電ソリューションが得られる。さらに、接続装置/プラグを小型に形成することができ、これによって、接続装置における引張り負荷が低減される。
【0036】
有利には、少なくとも1つの制御ユニット及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット及び/又は少なくとも1つの通信ユニットが、第1の接続装置内に又は充電線路に沿って収容されている。接続装置と充電線路との間で、制御ユニットと、スイッチングユニットと、通信ユニットとを分割することによって、有利には、コンパクトな構造を実現することができる。これは、機能部の一部を充電ケーブル内に敷設することによって行われる。
【0037】
さらに、有利には、少なくとも1つの制御ユニット及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット及び/又は少なくとも1つの通信ユニットが、第1の接続装置内に収容されている。これらのユニットを接続装置内に配置することによって、充電制御、認証及び識別に関する重要な機能部が接続装置、ひいては充電ケーブルのプラグ内にコンパクトに収容されている。
【0038】
さらに、有利には、少なくとも1つの通信ユニットは、有線及び/又は無線により通信する。通信ユニットは、たとえば識別が実行され、検査後に、切り換え可能なコンセントが使用のために解放されることによって、有利には、有線により車両と又は切り換え可能なコンセントとも通信することができる。無線通信によって、有利には充電コントローラ又はユーザインタフェース又はエネルギ測定器との通信が行われる。
【0039】
有利には、スイッチングユニットは、充電ケーブルを通る電流の流れをアクティブ化し又は非アクティブ化する。充電ケーブルが連続電流コンセントと接続されている場合、有利には、スイッチングユニットが充電電流をオンにする場合にのみ充電ケーブルを通って電流が流れる。
【0040】
さらに、少なくとも1つのスイッチングユニットは、有利には、充電ケーブルを通る電流の流れを漏電監視及び温度監視に依存して、無通電状態に切り換えるために適しており、これによって、充電過程の安全性が向上し、漏電サーキットブレーカのない比較的古い建物においても安全に充電を行うことができる。
【0041】
制御ユニットは、有利には、エネルギ蓄積器を充電するために取り出されるべき最大電流強度を調整するために適している。どのような条件下において、充電ケーブルが充電のために使用されるのかに応じて(ウォールボックス、充電ステーション、切り換え可能なコンセント、連続電流コンセント等)、制御ユニットは、各ケースに適した電流強度を調整する。
【0042】
通信ユニットは、有利には、充電ケーブルが差し込まれている状態において、エネルギ供給装置の切り換え可能なコンセントと接続するために適しており、これは、充電ケーブルが通信装置を用いてコンセントを識別し、コンセントを認証し、充電ケーブルに対する電流をコンセントにおいて接続することによって行われる。したがって、たとえば、固定的に設置されている又は位置固定して組み込まれている切り換え可能なコンセントが、エネルギ蓄積器を充電するために意図的に権限のない充電ケーブルによって使用されることは不可能であり、この充電ケーブルを用いてのみ解放され得る。
【0043】
以下において、本発明の実施例を添付の図面を参照して、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】本発明の実施例による充電ケーブルを介してエネルギ供給装置に接続されている車両の概略図である。
【
図2】本発明の実施例による充電ケーブルの構造の第1の概略図である。
【
図3】本発明の実施例による充電ケーブルの構造に関する第2の概略図である。
【
図4】本発明の実施例による充電ケーブルの構造の第3の概略図である。
【
図5】充電ケーブル及び連続電流コンセントの概略図である。
【
図6】充電ケーブル及び切り換え可能なコンセントの他の概略図である。
【
図7】充電ケーブル及び充電ステーション又はウォールボックスの他の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
発明の実施形態
すべての図は、本発明の実施例による本発明の装置又は装置の構成要素の概略図であるに過ぎない。特に間隔及び寸法関係は、図面において縮尺通りに示されていない。種々の図面において、対応する要素には、同一の参照番号が与えられている。
【0046】
図1には、エネルギ蓄積器11を備えたハイブリッド車両又は電動車両12が概略的に示されている。エネルギ蓄積器11は、エネルギ供給装置16を介して充電されるべきものであり、ここで、エネルギ供給装置16は、
図1に示されているケースにおいて、三相交流電圧による充電を可能にする充電スタンドである。エネルギ供給装置16とエネルギ蓄積器11又はハイブリッド車両若しくは電動車両12とを接続するために、本発明の実施例による充電ケーブル10が設けられている。
【0047】
充電ケーブル10は、第1の接続装置14と第2の接続装置15とを有しており、ここで第1の接続装置14と第2の接続装置15との間に充電線路13が存在している。第1の接続装置14は、ハイブリッド車両又は電動車両12、特にエネルギ蓄積器11との電気的な接続に用いられる。第2の接続装置15は、エネルギ供給装置16との接続に用いられる。
【0048】
第1の接続装置14は、エネルギ伝達手段8を有しており、エネルギ伝達手段8は、エネルギ蓄積器11との、間接的又は直接的に分離可能な無線又は有線の電気的な接続のために設けられている。これは、特に好ましくは、電気的な接続を形成するために、コンタクト、たとえば差し込みコンタクト又は誘導コイルである。電気的な接続は、有線により形成されるものとしてもよいし、又は、無線により、たとえば誘導的若しくは容量的に形成されるものとしてもよい。電気的に接続された状態において、(電気)エネルギが、第1の接続装置と、第1の接続装置に接続されている対応接続部との間において伝達され得る。
【0049】
図示の構成では、第1の接続装置14は、さらに付加的な接続部9を有しており、この付加的な接続部9を介して、充電線路13の付加的な結合部5との無線の電気的な接続及び/又は有線の電気的な接続が直接的又は間接的に分離可能に形成可能である。選択的な構成では、付加的な接続部9及び付加的な結合部5を省略することができるので、充電線路13は、第1の接続装置14に直接的に取り付けられており、第1の接続装置14から非破壊的に分離することはできない。
【0050】
第2の接続装置15,15A,15Bは、充電ケーブル10をエネルギ供給装置16と電気的に接続するために用いられ、
図1には第1のタイプの第2の接続装置15Aが示されている。この構成では、第2の接続装置15Aは、エネルギ供給装置16としての充電インフラストラクチャに接続するために設けられており、エネルギ供給装置16は、たとえば三相の充電を可能にする。エネルギ供給装置16としての充電インフラストラクチャは、たとえば既に充電コントロールロジックを有しており、したがって、エネルギ蓄積器11及び/又はハイブリッド車両又は電動車両12と直接通信することができる。第2の接続装置15Aは、第1の接続部1A及び第2の接続部2を有しており、ここで、第1の接続部1Aは、エネルギ供給装置16との電気的な接続のために構成されている。第2の接続部2は、充電線路13との接続に用いられる。このために、充電線路13は、結合部6を有しており、ここで、結合部6と第2の接続部2とは、分離可能に電気的に接続可能である。したがって、結合部6と第2の接続部2との間の接続を分離するだけで、第2の接続装置15を容易にかつ少ないコストで交換することができる。
【0051】
第1の接続部1Aは、エネルギ供給装置16との直接的又は間接的に分離可能な無線又は有線の電気的な接続に用いられる。上述した電気的な接続を、たとえばコンタクト、たとえば差し込みコンタクトによって、又は、容量的若しくは誘導的に(たとえばコイルによって)行うことができる。第2の接続部2と結合部6との間の電気的な接続についても同様のことが当てはまり、この場合も、好ましくは、直接的又は間接的に分離可能な、無線又は有線であり得る電気的な接続が設けられている。
【0052】
充電線路13は、本実施例における結合部6と付加的な結合部5との間に、結合部6と付加的な結合部5との間の電気的な接続を形成する電気導体しか有していない。これらの電気導体は、たとえば、銅導体若しくはアルミニウム導体であり、又は、導電率が高い他の材料から形成されていて、電気絶縁体を有する。すべての電気導体は、1つのストランドにまとめられており、好ましくは、一方では、電気絶縁体として用いられ、他方では、機械的保護として用いられる共通の外被を有している。好ましくは、充電線路13内に、能動的又は受動的な電気コンポーネントは設けられていない。すべての論理的な構成部品、特に能動的又は受動的な電気コンポーネントは、第1の接続装置14の一部であり、又は、第2の接続装置15Aの一部である。これによって、充電ケーブルを、有利には低コストで製造することが可能となる。
【0053】
図2は、充電ケーブル10の機能方式及び構造に関する概観を概略的に示している。
図2に示された構成では、充電線路13の付加的な結合部5及び第1の接続装置14の付加的な接続部9は、省略されている。むしろ充電線路13は、第1の接続装置14の第1のハウジング26に直接的に案内されている。そこでは、充電線路13は、たとえば分離不可能に(即ち、非破壊的に分離不可能に)固定されている又は取り付けられている又は接続されている。したがって、充電線路13は、第1のタイプの第2の接続装置15A又は第2のタイプの第2の接続装置15Bが、特に非破壊的に分離可能に取り付けられ得る結合部6だけを有している。基本的には、2つよりも多くの異なるタイプの接続装置も結合部6に取り付け可能である。種々異なるタイプの第2の接続装置15A,15Bによって、種々異なるエネルギ供給装置16との接続、特にたとえば、永続的に電気エネルギを供給するが充電コントロールロジック及び/又は通信線路を有しない家庭用コンセントとの接続並びに相応の充電コントロールロジック及び/又は通信線路を既に含み、多相の充電又はエネルギ伝送を可能にし得る、専用の充電インフラストラクチャとの接続が可能となる。
【0054】
この(単に例示的な)実施形態では、第1の接続装置14は、バイパススイッチ4及び制御ユニット17を有している。バイパススイッチ4は、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間で切り換え可能であり、ここで、第1のスイッチング状態では、制御ユニット17が迂回されており(
図2では、実線で示された上方の経路)、第2のスイッチング状態では、制御ユニット17は、充電ケーブル10の電気的経路に介在している(
図2では、破線で示された下方の経路)。本実施例においては、バイパススイッチ4は、見やすくするためにも、制御ユニット17とは別個に構成されて示されている。しかし、バイパススイッチ4は、基本的には制御ユニット17に組み込まれるものとしてもよい。このケースでは、第1のスイッチング状態は、いずれにせよ、バイパススイッチ4が配置されている線路に関して、制御ユニット17の、制御に機能的に必要な要素が迂回されることと理解される。この切り換え過程に関する詳細を、以下の
図3の説明において説明する。したがって、バイパススイッチ4によって、制御ユニット17は選択的にアクティブ化又は非アクティブ化可能であり、ここで、第1のスイッチング状態と第2のスイッチング状態との間の切り換えは、第2の接続装置15A,15Bのタイプに依存して行われる。これによって、第2の接続装置15のタイプに基づいて充電コントロールロジックが必要であるか否か又は望まれているか否かに応じて、充電ケーブル10を選択的に、インテリジェントな充電ケーブル10として(第2のスイッチング状態)又は非インテリジェントな充電ケーブルとして(第1のスイッチング状態)使用することが可能になる。このために、充電ケーブル10のユーザは、好ましくは切り換え過程を手動で引き起こす必要はなく、むしろ、バイパススイッチ4の切り換えは、好ましくは第2の接続装置15A,15Bによって行われる。したがって、ユーザは、充電ケーブル10を適当に構築するために、現在の充電状況に適した第2の接続装置15A,15Bを、たとえば結合部6を介して充電線路13に取り付けさえすればよい。
【0055】
第1のタイプの第2の接続装置15Aが結合部6と結合されると、第1の接続部1Aと結合部6との直接的な接続が、第2の接続部2を介して行われることが想定されている。これに対する詳細を、同様に以下の
図3の説明において説明する。第1のタイプの第2の接続装置15Aが使用される場合、充電ケーブル10は、特に、エネルギ供給装置16としての充電インフラストラクチャとの接続のために設けられる。このケースでは、充電ケーブル10の内部に固有のロジックは全く不要であり、そのため、制御ユニット17は、バイパススイッチ4によって迂回される。したがって、充電ケーブル10は、非インテリジェントな充電ケーブルとして用いられ、エネルギ蓄積器11又はハイブリッド車両又は電動車両12の、エネルギ供給装置16との直接的な通信を可能にする。
【0056】
これに対して、第2のタイプの第2の接続装置15Bが使用される場合、第2の接続装置15Bの第1の接続部1Bは、特に、たとえば国固有に形成された、シュコープラグを介して家庭用コンセントに接続するために用いられる。したがって、このケースでは、充電コントロールロジックもエネルギ供給装置16の側の通信線路又は信号線路も設けられておらず、このため、この実施例では、複数の能動的なコンポーネントが第2の接続装置15内に配置されている。このケースでも、(第1の接続装置14における)制御ユニット17が、充電過程又はエネルギ伝送過程のための充電コントローラとして必要である。したがって、制御ユニット17の迂回を回避し、制御ユニット17を充電ケーブル10の電気的な経路に組み込むために、バイパススイッチ4は、第2のスイッチング状態に切り換えられるべきである。
【0057】
基本的には、上述したような、固有の通信線路又は信号線路を備えたエネルギ供給装置を使用する場合でも、第2のタイプの第2の接続装置15Bも使用可能であることは自明である。これは、たとえば、エネルギ伝送が、車両又はエネルギ蓄積器と供給装置との直接的な通信によって行われるのではなく、意図的に制御ユニット17が介在すべきであることにユーザが利点を期待する場合に望まれ得る。
【0058】
さらに、バイパススイッチ4の切り換えを種々の方式により実現することができることを理解されたい。切り換えが、第2の接続装置15A,15Bのタイプに依存して行われることだけが重要である。以下においては、単に例示的であると理解されるべき実施形態について説明する。この実施形態は、タイプに依存してバイパススイッチ4をどのように切り換えることができるかを示している。基本的には、当然(たとえば、第2の接続装置のタイプに関する情報の無線又は有線の伝送による)、他の実施形態も考えられ、この場合、各スイッチング状態の設定は、伝送された又は受け取られた又は読み込まれた情報に基づいて行われる。
【0059】
第2のタイプの第2の接続装置15Bは、ここでは単に例として、電圧供給部3及びスイッチングユニット18を有している。第2の接続装置15Bの第1の接続部1Bとエネルギ供給装置16との接続が行われると、まずは、スイッチングユニット18が開いたままとなり、これによって電圧供給の中断が実現される。したがって、充電線路13及び第1の接続装置14は、電気的に、エネルギ供給装置16と直接的に結合されていない。電圧供給部3による供給電圧の供給だけが行われ、これは特に、直流電圧である。電圧供給部3は、供給電圧を、結合部6及び充電線路13を介して、バイパススイッチ4及び/又は制御ユニット17に供給する。したがって、供給電圧の存在によって、バイパススイッチ4が直接的にスイッチングされることが可能である。これは、たとえば、バイパススイッチ4がリレー又はMOSFET等として構成されていることによって行われる。選択的に、バイパススイッチ4は、制御ユニット17によって切り換えられるものとしてもよく、この場合、制御ユニット17は、ここではまず、電圧供給部3によって電気エネルギが供給され、次いで、バイパススイッチを切り換える(第2のスイッチング状態へ)。したがって、例示的な2つのケースにおいて、制御ユニット17はアクティブであり、以下においてエネルギ蓄積器11の充電過程を制御することができる。このために制御ユニット17は、好ましくは、エネルギ供給装置16とエネルギ蓄積器11との間に電気的な接続を形成するために、相応の信号をスイッチングユニット18に出力するように構成されている。好ましくは、制御ユニット17は、自身のアクティブ化の後(第2のスイッチング状態におけるバイパススイッチ4)、車両12又は車両12のエネルギ蓄積器11とも通信し、車両12又はエネルギ蓄積器11に、エネルギ伝送の際に、たとえば、最大伝送電流強度又は特有の充電電流強度を上回らないように促す。したがって、充電制御は、制御ユニット17と車両12又は車両12のエネルギ蓄積器11との間で行われる。
【0060】
特に有利には、第2の接続装置15Bは、さらに、温度監視モジュール28を有している。温度監視モジュール28は、第2の接続装置15Bの温度を読み込む又は特定する又は検出するために用いられ、これによって、過度に高い温度に基づく第2の接続装置15Bの過負荷を阻止することができる。温度監視モジュール28の作用方式について、以下の
図4の説明において説明する。
【0061】
バイパススイッチ4が、基本的には充電線路13内に配置されるものとしてもよいということが自明である。
【0062】
図3は、同様に充電ケーブル10の概略的な構造を示しており、ここでは、
図2よりも大きい詳細度が示されている。ここでも再び(単に例示的に、見やすさの理由から)バイパススイッチ4は、制御ユニットとは別個に示されている。付加的に、この構成では、充電線路13の付加的な結合部5及び第1の接続装置14の付加的な接続部9が示されており、第1の接続装置14は、充電線路13から分離可能に構成されている。上述したように、付加的な結合部5と結合部6との間には、複数の電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gが延在している。これらの電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gはすべて、結合部6と付加的な結合部5との間に連続して形成されており、特に他の電気的な構成部品によって物理的に中断されていない。したがって、結合部6と付加的な結合部5との間に能動的又は受動的な電気的な構成部品は存在していない。
【0063】
第1の接続装置14は、上述したように、エネルギ蓄積器11と電気的に接続するために設けられている複数のエネルギ伝達手段8を有している。各エネルギ伝達手段8には、電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gが対応付けられており、エネルギ伝達手段8及び対応付けられている電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gの各組合せは、信号の伝達又は充電電力の伝達のために設けられている。特に有利には、このようにして、少なくとも1つの零導体、保護アース並びに三相の電圧接続部及び2つの信号線路が実現される。
【0064】
第1のスイッチング状態では、バイパススイッチ4によって、少なくとも1つのエネルギ伝達手段8と、対応付けられている各電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gとの間の電気的な接続が、制御ユニット17を迂回して形成されている。第2のスイッチング状態では、制御ユニット17は、第1のスイッチング状態においてバイパススイッチ4を介して、対応付けられている電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gと接続されているエネルギ伝達手段8と、対応付けられている各電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gとの間に、エネルギ伝送過程、たとえば充電過程を制御するために、電気的に介在している。このことは特に、信号線路を形成する、このようなエネルギ伝達手段8と、対応付けられている電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gとに当てはまる。
図3では、第1の導体13A及び第2の導体13Bはそれぞれ、対応付けられている各エネルギ伝達手段8と共にそれぞれ1つの信号線路を形成している。したがって、第2の導体13Bを介して延在する信号線路のうちの1つは、バイパススイッチ4によって、制御ユニット17を含むために又は制御ユニット17を迂回するために、切り換えられる。このことは、第1のスイッチング状態では、第2の導体13Bと、対応付けられているエネルギ伝達手段8との間に(ここでは直接的な)接続が形成されており、制御ユニット17が迂回されていることを意味している。これに対して、第2のスイッチング状態では、制御ユニット17は、第2の電気導体13Bと対応付けられているエネルギ伝達手段8との間に接続されている。残余の電気導体13C,13D,13E,13F,13Gと対応付けられているエネルギ伝達手段8とは、付加的な結合部5と付加的な接続部9との間に接続が形成されている場合、永続的に接続されている。
【0065】
バイパススイッチ4は、標準的に第1のスイッチング状態にある。第1のタイプの第2の接続装置15Aが使用され、充電線路13の結合部6と電気的に結合されると、結果的に、エネルギ伝達手段8と第2の接続装置15Aの第1の接続部1Aとの間の(直接的な)電気的な接続が、制御ユニット17を迂回して行われ、このケースでは、第1の導体13Aによって形成された信号線路は、必ずしも必要とされず、利用されないままである。制御ユニット17は、電気エネルギが供給されず、非アクティブのままである。エネルギ蓄積器11又はハイブリッド車両若しくは電動車両12とエネルギ供給装置16との間の通信は、第2の導体13Bによって形成された信号線路を介して可能である。なぜなら、これは、バイパススイッチ4によって、制御ユニット17を迂回して直接的に導通接続されるからである。
【0066】
これに対して、第2のタイプの第2の接続装置15Bが使用される場合には、制御ユニット17が有利に使用され、アクティブ状態に切り換えられる。ここでは単に例示的に、通常の家庭用コンセント、たとえば零導体、相導体及び保護導体を備えたシュコーコンセントへの第2の接続装置15Bの接続が行われる。
【0067】
制御ユニット17のアクティブ化は、ここではたとえば、第2の接続装置15Bが、まず電圧供給部3によって供給電圧を供給し、この供給電圧が、第1の導体13Aを介して制御ユニット17に出力されることによって行われる。ここでは、電圧供給部3によって、たとえば、電圧供給部16から得られた交流電流が、単に例示的に、直流電圧、たとえば5V乃至50Vの直流電圧、好ましくは10V乃至25Vの直流電圧に変換される。したがって、制御ユニット17に電気エネルギが供給され、ひいては能動的に供給される。付加的に、第2のスイッチング状態へのバイパススイッチ4の切り換えが行われ、これによって、第2の導体13Bによって確立された信号線路を、制御ユニット17によって駆動制御することができる。バイパススイッチ4の切り換えは、電圧供給部3の供給電圧によって行うことができ、又は、選択的に制御ユニット17の駆動制御信号によって行うことができる。制御ユニット17がアクティブ化されるべき、又は、制御ユニット17が迂回されるべきでないタイプの第2の接続装置15Bが充電ケーブル10に接続されている場合に、バイパススイッチ4の切り換えを生じさせる他の実施形態も可能であることが自明である。
【0068】
エネルギ蓄積器11及び/又はハイブリッド車両又は電動車両12が、第1の導体13A及び第2の導体13Bに対応付けられているエネルギ伝達手段8を介して通信を試みるべき場合には、この通信は、ここでは専ら制御ユニット17によって行われる。したがって、制御ユニット17は、エネルギ蓄積器11及び/又はハイブリッド車両又は電動車両12に対して充電コントロールロジックとして機能し、充電過程を制御することができる。このことは、特に、エネルギ蓄積器11及び/又はハイブリッド車両又は電動車両12によって期待される充電電力の取り決めを含む。充電過程が開始されるべき場合には直ちに、ここでは例示的に、第2の導体13Bを介して、スイッチングユニット18の駆動制御が行われ、第2の導体13Bは、バイパススイッチ4に基づいて、対応付けられているエネルギ伝達手段8とは、もはや直接的には接続されておらず、したがって、エネルギ蓄積器11及び/又はハイブリッド車両又は電動車両12から通信信号をいかようにも受信することができない。換言すると、制御ユニット17は、上述の第2の導体13Bを介してスイッチングユニット18を切り換えることができる。スイッチングユニット18は、ここではたとえば標準的に開放位置に接続されている。これによって、最初は、車両12とエネルギ供給装置16との間を流れるべきエネルギが流れないようになる。たとえばこれが充電過程である場合、エネルギ供給装置16によって供給されたエネルギが、充電線路13及び第1の接続装置14に転送されない。これは、充電過程が開始されるべき時に初めて行われる。これによって、制御ユニット17は、充電過程に関して完全なコントロールを有し、その開始及び停止に、スイッチングユニット18を介して影響を及ぼすことができる。特に有利な構成では、さらに、スイッチングユニット18を介して充電電流強度が設定される。
【0069】
したがって、充電ケーブル10は、種々異なるエネルギ供給装置16に接続され、ここで、充電ケーブル10は、外部の要求に応じて、インテリジェントな充電ケーブルとして又は非インテリジェントな充電ケーブルとして機能する。これによって、ユーザにとって充電過程が格段に容易になる。なぜなら、ユーザは、適当な第2の接続装置15,15A,15Bを充電線路13に取り付けるだけでよいからである。続いて、所望のエネルギ伝送過程、たとえば所望の充電状況を実現するために、充電ケーブル10の自立的な構築が行われる。
【0070】
第1の接続装置14は、上述したように、種々異なって形成されているものとしてよい第1のハウジング26を有している。
図2では、エネルギ伝達手段8も充電線路13も第1のハウジング23に形成されている変形例が示された。
図3に示された変形例では、第1の接続装置14は第1のハウジング26を有しており、この第1のハウジング26内に、エネルギ伝達手段8と、付加的な結合部5との接続のための付加的な接続部9とが形成されている。したがって、特に、第1の接続装置14のすべてのコンポーネントが、1つの共通のハウジング、即ち、第1のハウジング26内に配置されていることが実現されている。したがって、第1の接続装置16は、特に、充電線路13を接続するためにケーブルスタブ等を全く有していない。しかし、選択的に、充電線路13が、第1の接続装置14と直接的に、かつ、非破壊的に分離不可能に結合されるものとしてもよい。
【0071】
第2の接続装置15,15A,15Bは第2のハウジング27を有しており、この第2のハウジング27には、第1の接続部1A,1Bと第2の接続部2との両方が形成されている。したがって、この構成は、第1の接続装置14の構成と類似している。第2の接続装置15,15A,15Bについても、すべてのコンポーネントが1つの共通のハウジング、即ち、第2のハウジング27内に配置されていることが当てはまる。また、このようにして、特に、ケーブルスタブ等を提供することが回避されている。
【0072】
充電ケーブルが、エネルギ供給装置16の側での切り換え可能なコンセントに接続されている場合には、第2の接続装置15Bにおいて、たとえば、スイッチングユニットをバイパスすることが可能であり、又は、省略することが可能であり、又は、機能的に(たとえば、電子装置によって)停止させることが可能であり、又は、温度過上昇のケースに対してのみ非常遮断若しくは非常絞りとして使用することが可能である。制御ユニット17は、電流の流れの遮断若しくは絞りのために、このケースでは、たとえば、切り換え可能なコンセントの切り換え機能を用いることができ、又は、このために、切り換え可能なコンセントと通信することができる。
【0073】
図4は、充電ケーブル10の構造を概略的に示す他の図である。ここでは、特に充電ケーブル10の論理的な構造が示されている。
【0074】
第1の接続装置14は、上述のコンポーネントに加えて、有利にはエネルギ測定モジュール7を有している。エネルギ測定モジュール7は、有利には、充電ケーブル10を通って流れる電気エネルギを求めるために使用される。このために、エネルギ測定モジュールは、有利には、電流の流れ及び印加されている電圧を測定し、ここから、たとえば、まずは、充電ケーブル10を通って流れている電力を求めることができる。求められた各電力が流れる時間を検出することによって、エネルギを求めることができる。このことはさらに、充電ケーブル10の経年劣化の度合を求めることを可能にする。
【0075】
第1の接続装置14は、さらに有利には、表示モジュール及び/又は入力モジュール29を有している。これは、特にタッチスクリーン又はディスプレイ又は入力装置であるものとしてよい。表示モジュール及び/又は入力モジュール29を介して、特に、所望の充電電流強度が入力され及び/又は表示される。
【0076】
さらに、好ましくは、第1の接続装置14が通信ユニット19を有していることが想定されている。通信ユニット19は、特に無線通信インタフェースである。通信ユニット19は、好ましくは、ユーザ端末19A(たとえば、移動無線装置、タブレット又は車両若しくはその通信モジュール等)及び/又はインターネット19Bと通信するために使用される。このようにして、充電過程に関する情報が容易かつ確実にユーザに出力される。それと同時に、ユーザは、たとえば、上述した所望の充電電流強度等の入力を行うことができる。
【0077】
第1の接続装置14は、好ましくは、さらに認証モジュール21を有している。認証モジュール21は、エネルギ供給装置16での認証を可能にし、この場合には特に、認証対応モジュール21Aとの通信が行われる。認証モジュール21及び認証対応モジュール21Aによる相応の認証が行われると直ちに、エネルギ供給装置16は電気エネルギの伝送を可能にする。これによって、一方では、権限を有するユーザのみが車両とエネルギ供給装置16との間でエネルギ伝送を行うことができることが保証され、他方では、このようにしてエネルギ伝送に対する清算を行うことができる。これによって、エネルギ供給装置16におけるユーザの別個の登録が不要になり、むしろ、認証モジュール21及び認証対応モジュール21Aによって、ひいては最終的に第1の接続装置の使用によって、自立した認証及び/又は清算が行われる。
【0078】
上述したコンポーネント、即ち、エネルギ測定モジュール7、表示モジュール又は入力モジュール29、通信ユニット19及び認証モジュール21によって、ユーザにとって、充電ケーブル10の取り扱いが容易になる。このようにして、上述の清算のような快適機能が、容易にかつ少ないコストで実行される。これによって、ユーザにとってエネルギ伝送過程、たとえば充電過程が可能な限り容易になる。
【0079】
充電ケーブル10が、充電インフラストラクチャと接続されるために、第1のタイプの第2の接続装置15Aを有している場合には、さらなる監視措置は不要である。これに対して、第2のタイプの第2の接続装置15Bが設けられている場合には、使用されているエネルギ供給装置、たとえば家庭用コンセントに応じて、たとえば単相充電のみが可能である。このケースでは、有利には、上述の温度監視モジュール28が設けられている。温度監視モジュール28は、ここではたとえば評価回路28Aと温度センサ28Bとを含む。評価回路28Aは、温度センサ28Bと接続されており、ここでは温度センサ28Bによって、第2の接続装置15Bの温度が検出可能である。温度監視モジュール28は、種々の機能を果たすことができ、これについて、以下において説明する。
【0080】
ここで、温度監視モジュール28自体が、必ずしも温度センサを有している必要がないことが自明である。温度監視モジュール28は、温度信号を読み込み、又は、温度信号を特定する。
【0081】
一方では、評価回路28Aが読み込む温度及びたとえば温度センサ28Bによって検出される温度に依存して、評価回路28Aが状態信号を提供することが想定されている。状態信号を、たとえば電気導体13A,13B,13C,13D,13E,13F,13Gのうちの1つを介して第1の接続装置14に、特に制御ユニット17に伝達することができるが、状態信号を、基本的には、たとえば無線により又は他の線路を介して伝送することもできる。したがって、制御ユニット17は、温度情報に基づいてエネルギ伝送過程、たとえば充電過程を制御することができる。状態信号は、特に種々の温度段階を示すことができる。したがって、第2の接続装置15Bの温度が種々の予め規定された温度範囲内において変動する場合に、たとえば種々異なる状態信号が評価ユニット28Aによって提供される。したがって、特に第1の状態信号は、温度が臨界でない範囲にあることを示すことができる。第2の状態信号は、温度が高い範囲にあることを示すことができ、したがって、制御ユニット17は、第2の状態信号を受信すると、電流の流れの絞りを行うことができる(これはたとえば、制御ユニット17が車両12又はエネルギ蓄積器11に、電流の流れを低減することを伝達することによって、又は、制御ユニット17がスイッチングユニット18に作用することによって行われる)。これに対して、第3の状態信号が提供される場合、この第3の状態信号は、予め規定された最大温度を超過しており、したがって、充電過程を停止する必要があることを示す。充電過程の停止は、制御ユニット17によって行われるものとしてよく、これは、制御ユニット17が、スイッチングユニット18を通る電流の流れを切り離すことによって、及び/又は、エネルギ伝送が終了されるべきであることを車両12若しくはエネルギ蓄積器11に伝達することによって、行われる。選択的に、充電過程の停止が、評価回路28自体によって行われてるものとしてもよく、これは、評価回路28Aがスイッチングユニット18を駆動制御することによって、又は、温度監視モジュール28が、評価回路28Aによって駆動制御可能な固有の中断スイッチを有することによって、行われる。このようにして、充電過程が、第2の接続装置の予め規定された温度範囲においてのみ行われることを実現することができる。これによって有利には、特にエネルギ供給装置16又はエネルギ供給装置16に接続されているインフラストラクチャの過熱及び場合によっては燃焼を回避することができる。
【0082】
図5は、充電ケーブル10及び連続電流コンセント23の概略図を示している。充電ケーブル10は、第1の接続装置14を有しており、ここでは接続装置14は、ハイブリッド車両又は電動車両12のエネルギ蓄積器11と分離可能に電気的に接続可能である。接続装置14は、好適には2型のプラグである。さらに充電ケーブル10は、充電線路13及び第2の接続装置15を有している。ここで接続装置15は、家庭用プラグ(シュコーF型、すべてのEU諸国、US、CN等)又はCEEプラグ(青色、赤色の工業用コンセント用)又は2型のプラグとして構成されるものとしてよい。選択的に、第2の接続装置15がアダプタとして構成されるものとしてもよく、これによって、このアダプタには上述したタイプのプラグ(家庭用プラグ、CEEプラグ、2型のプラグ等)が接続され得る。接続装置14は、車両側に設けられており、接続装置15は、充電ケーブル10をエネルギ供給装置16、このケースでは連続電流コンセント23と接続するために設けられている。接続装置14は、制御ユニット17、スイッチングユニット18及び通信ユニット19を有している。選択的に、制御ユニット17、スイッチングユニット18、通信ユニット19が、完全に、充電ケーブル10の充電線路13内に配置されるものとしてもよく、又は、少なくとも部分的に、充電線路及び接続装置に沿って分散されているものとしてよい(たとえば、接続装置14における通信ユニット19及び充電線路13に沿った制御ユニット17及びスイッチングユニット18、又は、選択的な分配)。運転者が充電ケーブル10を車両12に差し込み、これを連続電流コンセント23と接続すると、充電ケーブル10は、まずスイッチングユニット18によって無通電状態に切り換えられる。制御ユニット17は、連続電流コンセント23における、差し込まれた状態を識別する。続いて、制御ユニット17は、充電制御、調整を引き受け、スイッチングユニットを介して充電電流をアクティブ化する/非アクティブ化する。任意選択的に、通信ユニット19を介して充電制御に介入し、スイッチングユニット18によって充電電流をオフする又は低減することも可能である。
【0083】
図6は、本発明の他の実施形態を示している。充電ケーブル10と、切り換え可能なコンセント20の他の概略図が示されている。
図5に関して、同一の要素には同一の参照符号が与えられており、詳細には説明しない。本実施例では、充電ケーブル10が、見て取れるコンセント20と接続される。通信ユニット19を介して、充電ケーブル10が切り換え可能なコンセント20と接続される。その際、通信ユニット19は、無線によりコンセント20と接続され、又は、有線によりコンセント20と接続される。ここで、コンセント20が(たとえば、MACアドレス、WIFIパスワード、LoRaWan等を介して)識別され、コンセント20が認証され、充電ケーブル10に対する電流がコンセント20において導通接続される。スイッチングユニット18は、充電ケーブル10が切り換え可能なコンセント20と接続されているケースにおいて、さらなる機能を引き受けない。なぜなら、切り換え機能は、コンセント20によって引き受けられるからである。しかし、任意選択的に、漏電又は安全に関連する、過度に高い温度値が検出されると、スイッチングユニット18は、接続装置14内において安全遮断を行うことができる。通信ユニット19は、IoT(Internet of Things)インタフェースを有し、WLAN/LoRaWan等を使用し、ユーザインタフェースを有し、このユーザインタフェースを介して、運転者若しくは充電末端が、充電過程に影響を及ぼすことができ、又は、充電過程を見通すことができる。さらに、通信ユニット19は、(充電された電流量を清算するための)エネルギ測定器又は電流計を含み、複数の車両が充電されるケースにおいて、効率的な充電管理を保証するために、複数の充電ケーブル10を用いて充電ケーブル10相互の通信を可能にする。
【0084】
通信ユニットは、ここで周辺環境(立体駐車場/駐車スペース/駐車所等)における個々の充電ケーブル10又は選択的なベースステーション24間の通信を無線又は有線により担う。通信ユニット19は、ここでは、充電制御部に、利用可能な最大電流量に関するデータを転送し、充電制御部は、これを調整し、又は、スイッチングユニット18を介して充電電流をオン若しくはオフする。通信ユニット19は、充電制御部(制御ユニット17)からその時点の充電電力を読み出し、これを周辺環境(立体駐車場/駐車スペース/駐車所等)における個々の充電ケーブル10又はベースステーション24に、無線又は有線により伝達する。通信ユニット19を用いることによって、充電ケーブル10を極めてコンパクトな、移動可能な充電スタンドとして動作させ、「OCPP」(OpenChargePointProtocol)又は(たとえば通信インタフェースによる)スマートホーム接続部を介して充電過程を動的に制御することも可能である(たとえば、能動的な負荷管理、時間制御された、個別の、優先順位付けされた充電プロファイル、電流計数、清算)。(OCPPにしたがって、)清算データ、ネットワークデータ及びサービスデータが生成され、格納され、呼び出される。充電ケーブル10内の不揮発性記憶装置25(ここでは図示せず)における一時的な格納が行われ、これによって、データを後から検査することが可能になる。切り換え可能な2型のコンセントのユーザは、自身が選択した人員に、充電ケーブル10に対するアクセス権限を設定/承認(いわゆるホワイトリスト)することができ、又は、アクセス用パスワードをこの人員に転送することができる。
【0085】
図7は、本発明の他の実施形態を示している。充電ケーブル10及び充電ステーション又はウォールボックス22の他の概略図が示されている。
図5又は
図6に関して、同一の要素には同一の参照符号が与えられており、それらについて、より詳細には説明しない。充電ケーブル10が充電スタンド22(若しくは充電ステーション)又はウォールボックス22に差し込まれると、制御ユニット17は、充電ステーション又はウォールボックスにおける差し込まれた状態と、それらの使用可能な最大電力とを識別する。このケースでは、制御ユニット17は、充電制御を充電ステーション又はウォールボックス22に引き渡している。任意選択的に、通信ユニット19を介して、充電スタンド22の充電制御に介入し、スイッチングユニット18によって充電電流をオフする又は低減することが可能である。電力網側の接続装置15をコーディングすることによって、可能な最大充電電力を自動的に識別することができる。
【0086】
本発明をさらに、以下の点によって説明する。
【0087】
(A)ハイブリッド車両又は電動車両12のエネルギ蓄積器11を電気的に充電するための充電ケーブル10であって、充電ケーブル10は充電線路13を含み、充電線路13は第1の接続装置14を含み、第1の接続装置14は、ハイブリッド車両又は電動車両12のエネルギ蓄積器11と分離可能に電気的に接続可能であり、充電線路13は第2の接続装置15を含み、第2の接続装置15は、エネルギ供給装置16と間接的に又は直接的に分離可能に電気的に接続可能であり、充電ケーブル10は、少なくとも1つの制御ユニット17及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット18及び/又は少なくとも1つの通信ユニット19を含む。
【0088】
(B)点(A)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つの制御ユニット17及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット18及び/又は少なくとも1つの通信ユニット19が、充電線路13に沿って収容されている。
【0089】
(C)点(A)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つの制御ユニット17及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット18及び/又は少なくとも1つの通信ユニット19が、第1の接続装置14内に又は充電線路13に沿って収容されている。
【0090】
(D)点(A)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つの制御ユニット17及び/又は少なくとも1つのスイッチングユニット18及び/又は少なくとも1つの通信ユニット19が、第1の接続装置14内に収容されている。
【0091】
(E)点(A)又は点(B)又は点(C)又は点(D)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つの通信ユニット19は、有線及び/又は無線により通信する。
【0092】
(F)点(A)又は点(B)又は点(C)又は点(D)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つのスイッチングユニット18は、充電ケーブル10を通る電流の流れをアクティブ化する又は非アクティブ化するために適している。
【0093】
(G)点(F)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つのスイッチングユニット18は、充電ケーブル10を通る電流の流れを漏電監視及び温度監視に依存して、無通電状態に切り換えるために適している。
【0094】
(H)点(F)において規定されているような充電ケーブル10であって、少なくとも1つの制御ユニット17は、エネルギ蓄積器11を充電するために取り出されるべき最大電流強度を調整するために適している。
【0095】
(J)点(A)又は点(B)又は点(C)又は点(D)又は点(E)又は点(F)又は点(G)又は点(H)において規定されているような充電ケーブル10であって、通信ユニット19は、充電ケーブル10が差し込まれている状態において、エネルギ供給装置16の切り換え可能なコンセント20と接続するために適しており、これは、充電ケーブル10が通信装置19を用いてコンセント20を識別し、コンセント20を認証し、充電ケーブル10に対する電流21をコンセント20において導通接続することによって行われる。