(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】動圧軸受を含む電気変速機アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16H 57/021 20120101AFI20241016BHJP
F16C 35/10 20060101ALI20241016BHJP
F16C 17/00 20060101ALI20241016BHJP
F16C 33/20 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
F16H57/021
F16C35/10
F16C17/00 A
F16C33/20 A
(21)【出願番号】P 2023509855
(86)(22)【出願日】2021-08-11
(86)【国際出願番号】 US2021045508
(87)【国際公開番号】W WO2022035944
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2023-02-10
(32)【優先日】2020-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515009952
【氏名又は名称】シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Schaeffler Technologies AG & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Industriestr. 1-3, 91074 Herzogenaurach, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アージュン カイラッシュ マジャリンジャム アディシアン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー フレイリー
(72)【発明者】
【氏名】ジテッシュ モーディ
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-151269(JP,A)
【文献】特開2007-205491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 57/021
F16C 35/10
F16C 17/00
F16C 33/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気変速機アセンブリであって、
外側ハウジングの内側に配置された固定子と、
前記固定子によって回転可能に駆動されるように構成された回転子であって、回転子シャフトを含む、回転子と、
前記回転子シャフトと前記外側ハウジングとの間に配置された少なくとも1つの動圧軸受であって、非金属材料から形成される、少なくとも1つの動圧軸受と、を備え、
前記少なくとも1つの動圧軸受が、
第1の軸受表面を画定する半径方向に延在す
るフランジであって、前記外側ハウジングと接触する外側軸方向表面と、前記回転子の軸方向端面と接触する内側軸方向表面とを含
むフランジと、
第2の軸受表面を画定する軸方向に延在する
円筒部であって、前記外側ハウジングと接触する外側半径方向表面と、前記回転子シャフトの外側半径方向表面と接触する内側半径方向表面とを含む
円筒部と、を含む、電気変速機アセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、高分子材料又はプラスチック材料から形成される、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、前記回転子の第1の軸方向端部の第1の動圧軸受と、前記回転子の第2の軸方向端部の第2の動圧軸受と、を含む、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の動圧軸受が、前記外側ハウジングの第1の部分に係合するように構成され、前記第2の動圧軸受が、前記外側ハウジングの第2の部分と係合するように構成されている、請求項3に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項5】
前
記フランジ及び前記
円筒部が、互いに一体的に形成される、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項6】
前
記フランジ及び前記
円筒部が、互いに別々に形成される、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、前記
外側ハウジングに前記少なくとも1つの動圧軸受を固定するように構成された回転防止要素を含む、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、平坦部のいずれかの端部に溝部を備える前記平坦部を備えるプロファイルを有する、半径方向軸受表面又は軸方向軸受表面のうちの少なくとも1つに少なくとも1つの軸受表面を含み、前記プロファイルが、前記少なくとも1つの軸受表面に環状になるように繰り返し形成される、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、平坦部のいずれかの端部に傾斜部を備える前記平坦部と、前記傾斜部のそれぞれの端部に溝部と、を備えるプロファイルを有する、半径方向軸受表面又は軸方向軸受表面のうちの少なくとも1つに少なくとも1つの軸受表面を含み、前記プロファイルが、前記少なくとも1つの軸受表面に環状になるように繰り返し形成される、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項10】
前記回転子シャフトが、差動装置と駆動可能に係合するように構成された第1のギヤを有する、請求項1に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項11】
前記差動装置が、第1の出力シャフト及び第2の出力シャフトに係合するように構成され、前記第1の出力シャフト及び前記第2の出力シャフトが各々、車両車輪を駆動するように構成されている、請求項10に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項12】
前記回転子シャフトが、前記第1の出力シャフト又は前記第2の出力シャフトのうちの少なくとも1つを内部で受容するように寸法決めされた中央キャビティを含む、請求項11に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項13】
前記第1のギヤが、カウンタシャフトに接続された第2のギヤと係合するように構成され、前記カウンタシャフトが、前記差動装置に接続された第4のギヤと係合するように構成された第3のギヤを含む、請求項10に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項14】
前記カウンタシャフトが、前記回転子シャフトからオフセットされ、かつ前記回転子シャフトの軸に対する平行軸に沿って配置される、請求項13に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項15】
前記カウンタシャフトが、前記差動装置から半径方向外向きに配置される、請求項13に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項16】
電気変速機アセンブリであって、
外側ハウジングの内側に配置された固定子と、
前記固定子によって回転可能に駆動されるように構成された回転子であって、回転子シャフトを含む、回転子と、
前記回転子シャフトと前記外側ハウジングとの間に配置された少なくとも1つの動圧軸受であって、高分子材料又はプラスチック材料から形成され、その端面から軸方向に延出する突起であり、前記少なくとも1つの動圧軸受を前記外側ハウジングに固定する回転防止要素を含む少なくとも1つの動圧軸受と、
複数の中間ギヤを介して、前記回転子シャフトによって駆動係合されるように構成された差動装置と、を備える、電気変速機アセンブリ。
【請求項17】
前記回転子シャフトが、前記差動装置の第1の出力シャフト又は第2の出力シャフトのうちの少なくとも1つを内部で受容するように寸法決めされた中央キャビティを含む、請求項16に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、前記回転子の第1の軸方向端部の第1の動圧軸受と、前記回転子の第2の軸方向端部の第2の動圧軸受と、を含み、前記第1の動圧軸受が、前記外側ハウジングの第1の部分に固定され、前記第2の動圧軸受が、前記外側ハウジングの第2の部分に固定される、請求項16に記載の電気変速機アセンブリ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの動圧軸受が、前記回転子の第1の軸方向端部の第1の動圧軸受と、前記回転子の第2の軸方向端部の第2の動圧軸受と、を含む、請求項16に記載の電気変速機アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による援用
本出願は、2021年8月10に出願された米国非仮特許出願第17/398,512号、及び2020年8月12日に出願された米国仮特許出願第63/064,436号に対する優先権を主張するものであり、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、電気変速機アセンブリを対象とし、より具体的には、電気変速機アセンブリのための動圧軸受を提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車用変速機は、概して、内燃機関(ICE)から車両車輪まで電力をルーティングし、一方で、ICEが効率的に動作することを確実にするように車輪とICEとの間の速度比を調整するために使用されることが周知である。車両をより燃料効率的にするという需要が高まるにつれて、現在、一部の車両は、ICEを補助又は置き換えるために、電気モータを利用する。
【0004】
自動車用変速機は、典型的には、固定ハウジングに対して回転するいくつかのシャフトを含む。一部の配置では、シャフトは、互いに対して回転するように構成され得る。軸受は、いかなる抗力トルクも最小にしながら相対回転を可能にするために利用される。軸受は、概して、相対回転によって構成要素間で力を伝送するように設計されている。任意の軸方向負荷を伝達するために半径方向軸受を使用すること、及び任意の軸方向負荷を伝達するために軸方向軸受又はスラスト軸受を使用することが周知である。組み合わせ軸受もまた、既知であり、これは、概して、半径方向負荷及び軸方向負荷の両方を伝達又は支持するように構成されている。
【0005】
対向するリング間で支持される回転要素を含むころ軸受もまた、しばしば、自動車用変速機で使用される。回転要素は、主に、滑り接触とは対照的に、軸受リングによって転がり接触を維持するように構成されている。自動車用変速機で使用することもできるブッシュは、別のタイプの軸受であり、これは、主に滑り接触を利用するものであり、典型的には、抗力を最小にするために、低摩擦係数を有する材料から形成される。
【0006】
これらの様々な軸受タイプは既知であるが、欠点も有する。例えば、運転中に静電気が蓄積する場合があり、これらのタイプの軸受は、軸受を流れる電流を受ける場合がある。これは、典型的には、軸受表面に損傷を生じさせ、したがって、軸受の尚早な故障を生じさせる。電流の問題に対処するための1つの既知の解決策は、電流が軸受を流れることを防止するのを補助する絶縁コーティング又は他のタイプの分流器を使用することである。これらの解決策は、典型的には、設置に大きな労力を要するか、又は高価である。
【0007】
したがって、電気モータアセンブリに実装される軸受に関する電流問題に対処するための、改善された解決策を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、動圧軸受を含む、改善された電気変速機アセンブリが提供される。電気変速機アセンブリは、外側ハウジングの内側に配置された固定子を含む。回転子は、固定子によって回転可能に駆動されるように構成されている。回転子は、差動装置と駆動可能に係合するように構成された第1のギヤを有する、回転子シャフトを含むことができる。動圧軸受は、回転子シャフトと外側ハウジングとの間に配置される。動圧軸受は、非導電性材料から形成される。具体的には、動圧軸受は、高分子材料又はプラスチック材料から形成することができる。一態様では、動圧軸受は、非金属材料から形成される。
【0009】
動圧軸受は、回転子の第1の軸方向端部の第1の動圧軸受と、回転子の第2の軸方向端部の第2の動圧軸受と、を含むことができる。第1の動圧軸受は、外側ハウジングの中央ハウジングに係合するように構成することができ、第2の動圧軸受は、外側ハウジングの第1のエンドキャップと係合するように構成することができる。動圧軸受は、関連するハウジング構成要素に圧入するか、又は嵌合特徴部を介して固定ハウジング構成要素に回転可能に係止若しくは固定されるように固定的に接続するかのいずれかであり得る。
【0010】
動圧軸受は、第1の軸受表面を画定する半径方向に延在するフランジと、第2の軸受表面を画定する軸方向に延在するフランジと、を含むことができる。半径方向に延在するフランジ及び軸方向に延在するフランジは、互いに一体的に形成することができる。別の態様では、半径方向に延在するフランジ及び軸方向に延在するフランジは、互いに別々に形成することができる。
【0011】
動圧軸受は、外側ハウジングなどの変速機の別の構成要素に動圧軸受を回転可能に固定するように構成された回転防止要素を含むことができる。
【0012】
動圧軸受は、一態様では、平坦部のいずれかの端部に溝部を備える平坦部を含むプロファイルを有する、半径方向軸受表面又は軸方向軸受表面のうちの少なくとも1つの軸受表面を含む。別の態様では、動圧軸受は、平坦部のいずれかの端部に傾斜部を備える平坦部と、傾斜部のそれぞれの端部の溝部と、を備えるプロファイルを有する、半径方向軸受表面又は軸方向軸受表面のうちの少なくとも1つに軸受表面を含むことができる。
【0013】
差動装置は、第1の出力シャフト及び第2の出力シャフトに係合するように構成することができ、第1の出力シャフト及び第2の出力シャフトは各々、車両車輪を駆動するように構成することができる。
【0014】
一態様では、回転子シャフトは、第1の出力シャフト又は第2の出力シャフトのうちの少なくとも1つを内部で受容するように寸法決めされた中央キャビティを含む。
【0015】
第1のギヤは、カウンタシャフトに接続された第2のギヤと係合するように構成することができ、カウンタシャフトは、差動装置に接続された第4のギヤと係合するように構成された第3のギヤを含むことができる。カウンタシャフトは、回転子シャフトからオフセットされて、かつ回転子シャフトの軸に対する平行軸に沿って配置することができる。カウンタシャフトは、差動装置から半径方向外向きに配置することができる。
【0016】
追加的な実施形態が、本明細書に開示される。
【0017】
前述の概要及び以下の詳細な説明は、本開示の好ましい実施形態を示す添付の図面と併せて読むときに、より良好に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1A】組み合わせた半径方向軸受構成要素及び軸方向又はスラスト軸受構成要素を含む、一態様による変速機の側断面図である。
【
図2】動圧軸受が、別々に形成された半径方向軸受及び別々に形成された軸方向又はスラスト軸受を含む、別の態様による変速機の拡大側断面図である。
【
図5A】別の態様による動圧軸受の前方軸方向平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、特定の用語が便宜的にのみ使用されており、限定的なものではない。「前」、「後」、「上」、及び「下」という用語は、参照される図面における方向を示す。「内向き」及び「外向き」という用語は、図面で参照される部品に向かう方向及び離れる方向を指し得る。「軸方向に」は、シャフトの軸に沿った方向を指す。「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」と引用されている項目のリストへの言及(a、b、及びcがリスト化されている項目を表す)は、項目a、b、若しくはcのうちのいずれか1つ、又はそれらの組み合わせを意味する。用語には、上記で具体的に述べた語、その派生語、及び類似の重要な語が含まれる。
【0020】
図1A、
図1B、
図2、及び
図5Eに示されるように、自動車又は車両アセンブリのための変速機10が、概して本明細書に開示される。一態様では、自動車用変速機10は、電気変速機である。変速機10は、概して、固定子18、回転子20、差動装置28などの、変速機10の内部構成要素の全てを囲む、外側ハウジング11を含む。外側ハウジング11は、複数の構成要素若しくは要素から形成することができるか、又は単一の一体的ハウジング要素として形成することができる。一態様では、外側ハウジング11は、中央ハウジング12、第1のエンドキャップ14、及び第2のエンドキャップ16を介して形成することができる。当業者は、より少ない又は追加的な構成要素を使用して、外側ハウジング11を形成することができることを理解するであろう。中央ハウジング12、第1のエンドキャップ14、及び第2のエンドキャップ16は、様々な締結構成を介して互いに取り付けることができる。例えば、中央ハウジング12、第1のエンドキャップ14、及び第2のエンドキャップ16は、内部構成要素の設置後に一緒にボルト留めすることができる。
【0021】
電気モータは、変速機10と一体化されて、電力を発生するように構成されている。一態様では、電気モータは、固定子18を含む。固定子18は、変速機10の別の構成要素に固定することができる。固定子18は、中央ハウジング12、第1のエンドキャップ14、又は第2のエンドキャップ16のうちの1つの内面に固定することができる。一態様では、固定子18は、中央ハウジング12に固定される。
【0022】
電気モータはまた、回転子20も含む。回転子20は、固定子18の半径方向内向き又は外向きに配置することができる。回転子20は、概して、回転するように構成又は支持される。一態様では、回転子20は、回転子シャフト22に固定される。図には別々の回転子シャフト22が示されているが、当業者は、他の態様では、回転子シャフト22が回転子20と一体的に形成され得ることを理解するであろう。
【0023】
回転子シャフト22は、本明細書で更に詳細に説明される、中央キャビティを含むことができる。回転子シャフト22の第1の端部22aは、少なくとも1つの第1の軸受支持体を介した中央ハウジング12に対する回転を支持するように構成されている。一態様では、第1の軸受支持体は、第1の動圧軸受24を備える。回転子シャフト22の第2の反対端部22bは、少なくとも1つの第2の軸受支持体を介した第1のエンドキャップ14に対する回転を支持する。第2の軸受支持体は、第2の動圧軸受26を備えることができる。
【0024】
一態様では、電気モータは、概して、変速機10の一方の軸方向端部に提供される。変速機10の他方の軸方向端部には、差動装置28を提供することができる。差動装置28は、第1の出力シャフト30及び第2の出力シャフト32への電力出力を分割又は分離するように構成することができる。差動装置28は、概して、本明細書でより詳細に説明される一連の接続部又はギヤを通して、回転子シャフト22によって駆動される。第1の出力シャフト30及び第2の出力シャフト32は、車両のそれぞれのホイールに電力又は出力を伝達するように構成することができる。一態様では、差動装置28は、ベベルギア差動装置とすることができる。当業者は、代替的なタイプの差動装置を使用することができることを理解するであろう。一実施例では、出力シャフト30、32のいずれか1つは、車輪ユニットに接続するハーフシャフトに接続するように、等速ジョイントで終端し得る。
【0025】
差動装置28並びに第1の出力シャフト30及び第2の出力シャフト32は、回転子20と同じ軸、すなわち、軸(X)を中心とした回転を支持するように構成されている。第1の出力シャフト30は、回転子シャフト22の中央キャビティを通って延在するように構成されている。差動装置28は、半径方向外側ハウジング又は構成要素を提供するキャリア34を含むことができる。軸受36及び38は、キャリア34と外側ハウジング11との間、すなわち、キャリア12と第2のエンドキャップ16との間に提供される。第1の出力シャフト30は、差動装置28によって第1の端部30aにおいて、かつ軸受40によって第2の端部30bにおいて支持される。同様に、第2の出力シャフト32は、差動装置28によって第1の端部32aにおいて、かつ軸受42によって第2の端部32bにおいて支持される。
【0026】
変速機10の外側ハウジング11の内側に配置されるカウンタシャフト44を提供することができる。カウンタシャフト44は、軸(X)からオフセットされて配置される。カウンタシャフト44の軸は、軸(X)に平行である。カウンタシャフト44は、カウンタシャフト44の軸方向に反対の端部に配置される一対の軸受46及び48によって回転可能に支持される。カウンタシャフト44は、差動装置28から半径方向外向きに配置することができる。この配置は、軸方向にコンパクトな変速機10を提供する。
【0027】
一態様では、第1のギヤ50は、回転子シャフト22に接続される。第1のギヤ50は、回転子シャフト22と一体的に形成することができる。一態様では、第1のギヤ50は、回転子シャフト22の第1の端部22aに取り付けられる。第1のギヤ50は、カウンタシャフト44に接続される第2のギヤ52と噛合する、すなわち、駆動係合するように構成されている。第2のギヤ52は、カウンタシャフト44と一体的に形成することができる。第3のギヤ54は、カウンタシャフト44に接続される。一態様では、第3のギヤ54は、カウンタシャフト44内に一体的に形成される。第3のギヤ54は、第4のギヤ56と噛合するように構成されている。一態様では、第4のギヤ56は、差動装置28のキャリア34に接続される。第4のギヤ56は、キャリア34の半径方向外面に直接形成することができる。
【0028】
回転子シャフト22、カウンタシャフト44、並びに第1のギヤ50、第2のギヤ52、第3のギヤ54、及び第4のギヤ及び54は、差動装置28に回転子20を駆動可能に接続するように構成されている。これらの構成要素及び差動装置28は、回転子20を第1の出力シャフト30及び第2の出力シャフト32に駆動可能に接続する。
【0029】
本開示で使用するとき、構成要素は、構成要素の間で電力が伝達される場合、駆動可能に接続されるとみなされる。本開示で使用するとき、駆動可能に接続された構成要素は、直接的に相互作用若しくは係合し得るか、又は間接的に相互作用若しくは係合して、中間構成要素を介して接続され得る。構成要素は、クラッチ又はブレーキなどの解放可能な電力潮流成分によって選択的に駆動可能に接続され得る。
【0030】
図1Bは、回転子シャフト22と周囲の構成要素との間の界面の一態様の拡大図である。第1の動圧軸受24の外側半径方向表面25aは、中央ハウジング12の半径方向支持表面60と係合又は接続するように構成されている。第1の動圧軸受24の内側半径方向表面25bは、回転子シャフト22の半径方向表面22cと係合又は接続するように構成されている。
【0031】
第2の動圧軸受26の外側半径方向表面27aは、第1のエンドキャップ14の半径方向支持表面62と係合又は接続するように構成されている。第2の動圧軸受26の内側半径方向表面27bは、支持シャフト22の半径方向表面22cと係合又は接続するように構成されている。
【0032】
第1の動圧軸受24の外側軸方向表面25cは、中央ハウジング12の対応する軸方向端面64に係合するように構成されている。第1の動圧軸受24の内側軸方向表面25dは、回転子20の対応する軸方向端面20aに係合するように構成されている。
【0033】
第2の動圧軸受26の外側軸方向表面27cは、第1のエンドキャップ14の対応する軸方向端面66に係合するように構成されている。第2の動圧軸受26の内側軸方向表面27dは、回転子20の対応する軸方向端面20bに係合するように構成されている。
【0034】
潤滑流体などの流体は、動圧軸受24、26と回転子20及び回転子シャフト22との間の界面の間に方向付けられるか、又はルーティングされる。本明細書でより詳細に説明される溝付き表面は、回転子20及び回転子シャフト22に面する又は係合する動圧軸受24、26の表面に提供される。具体的には、動圧軸受24の内側軸方向表面25d及び第1の内側半径方向表面25b並びに第2の動圧軸受26の内側軸方向表面27d及び内側半径方向表面27bは、概して、潤滑流体などの流体を方向付けるか、又はルーティングするように構成されている、流体力学的軸受表面を含む。一態様では、流体は、外部冷却リザーバ及び/又はポンプシステムから、又は変速機アセンブリ内の油量を利用する再循環冷却油槽システムから供給することができる。
【0035】
これらの表面の特徴部は、相対回転に応答して流体を膜内に分散させる。例えば、相対回転の方向は、前進又は後進の駆動モードに基づいて時計回り又は反時計回りとすることができる。一態様では、膜は、摩擦が最小になるように表面を分離する。軸方向力及び半径方向の両方が伝達され得る。動圧軸受の例示的な設計、特徴、軸受プロファイル、及び他の態様は、本出願人によって出願された、2020年3月3日に出願された米国特許出願第16/807,882号に開示されている。本出願人によって出願された、2020年3月3日に出願された米国特許出願第16/807,882号は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0036】
一態様では、動圧軸受24、26は、中央ハウジング12などの外側ハウジング11又は第1のエンドキャップ14に固定され、流体力学的膜は、動圧軸受24、26と、回転子20又は回転子シャフト22のうちの少なくとも1つとの間に形成され得る。当業者は、代替的な構成又はアセンブリでは、動圧軸受が回転子20及び/又は回転子シャフト22に固定され得ることを理解するであろう。
【0037】
動圧軸受は、それぞれ、
図3A~
図3C、
図4A~
図4C、及び
図6Aに示される要素129、229、429などの、回転防止要素を含むことができる。当業者は、回転防止要素が、外側ハウジング11などの変速機10の別の構成要素に形成された、対応する嵌合特徴部と係合するように構成されている任意のタイプのフランジ、突起、又は他の構造体を含むことができることを理解するであろう。別の態様では、回転防止要素は、変速機10の別の構成要素に形成された突起構造体を受容するように寸法決めされる容器として形成することができる。
【0038】
動作中に、モータによって発生されたシャフト電圧及び電流は、従来の軸受回転要素を通して外側ハウジングに放散させることができる。これは、軸受表面及び回転要素のトライボロジー特性を劣化させ、また、材料の微細構造を劣化させるアークをもたらす場合があり、それによって、軸受の尚早な故障を生じさせる。こうした問題に対処するために、第1の動圧軸受24及び第2の動圧軸受26は、電位によって影響又は左右されない高分子材料又はプラスチック材料などの非導電性材料から形成され得る。一態様では、非導電性材料は、高性能サーモプラスチック、エンジニアリングサーモプラスチック、又は熱硬化性プラスチックを含むことができる。したがって、高分子動圧軸受24、26は、そうしなければ軸受を損傷し、軸受の尚早な故障を生じさせ得る静電気又は放電に関する任意の問題を回避するのに効果的である。
【0039】
図2は、動圧軸受の代替の実施形態を示す。
図2では、動圧軸受24A、24B、26A、26Bは、組み合わせ軸受でなく、代わりに、2つの別々の軸受要素、すなわち、半径方向軸受要素24B、26B及び軸方向軸受要素24A、26Aとして形成される。流体力学的表面と軸受との界面は、他の方法では
図1A及び
図1Bに関して説明したものと同じである。
図2に示されるように、別々の軸方向又はスラスト動圧軸受24A及び別々の半径方向動圧軸受24Bは、一方の回転子シャフトの軸方向端部22に提供される。同様に、別々の軸方向又はスラスト動圧軸受26A及び別々の半径方向動圧軸受26Bは、回転子シャフトの反対の軸方向端部22に提供される。当業者は、一部の配置では、ハイブリッド動圧軸受を回転子シャフト22の一方の端部で使用することができ、別々の軸方向又はスラスト動圧軸受及び半径方向動圧軸受の対を回転子シャフト22の他方の端部で使用することができることを理解するであろう。
【0040】
本明細書で開示される動圧軸受は、概して、回転子20と回転子シャフト22との界面などの、動圧軸受の支持表面又は対向表面と、隣接した構成要素との間に負荷担持油膜を作成するように構成することができる。回転動作中は、油又は任意の他の潤滑流体が、動圧軸受24、26の表面と回転子20及び回転子シャフト22の対向表面との間の接触部に送給されて、楔形状のスラスト荷重担持油膜、更には、楔形状の半径方向荷重担持油膜を作成する。
【0041】
動圧軸受24、26の様々な支持表面は、変更することができ、様々なプロファイルを含むことができる。
図3A~
図3Dに示されるように、半径方向軸受表面125aを含む1つのタイプの動圧軸受124が提供される。動圧軸受124はまた、突起129などの回転防止要素も含むことができる。
【0042】
図3A~
図3Dの動圧軸受124の半径方向軸受表面125aは、平坦部131a、平坦部131aの両側の傾斜部131b、131c、及び傾斜部131b、131cのそれぞれ1つの反対端部に配置された溝部131d、131eの繰り返しパターンを含むプロファイルを有する。一態様では、傾斜部131b、131cは、互いに反対方向に傾斜している。傾斜部131b、131cは、平坦であるが、角度付きプロファイルを有し、一方で、溝部131d、131eは、連続的に湾曲したプロファイルを有する。軸受表面の傾斜部131b、131cは、隣接した平坦部131aに対して0.25~3度の角度だけ角度付けすることができる。
【0043】
図3A~
図3Dに示される動圧軸受124は、半径方向軸受として形成され、軸方向又はスラスト軸受特徴部を含まない。当業者は、動圧軸受124の軸方向端部が、半径方向軸受表面125aに提供されたプロファイルと同様のプロファイルを含み得る軸受表面を含むことができることを理解するであろう。
【0044】
図3A~
図3Dの動圧軸受124は、
図2において動圧軸受24B、26Bが例示されている場所で、
図2に示される変速機10のアセンブリに実装することができる。当業者は、動圧軸受124を、別々に形成された軸方向又はスラスト動圧軸受と併せて使用することができることを理解するであろう。
【0045】
図4A~
図4Dは、別の動圧軸受224を例示する。動圧軸受224はまた、突起229などの回転防止要素も含むことができる。動圧軸受224は、少なくとも1つの半径方向軸受表面225aを含む。
図4A及び
図4Bに示されるように、少なくとも1つの半径方向軸受表面225aは、平坦な支持表面225a”によって軸方向に分離されている、2つの半径方向軸受表面225a、225a’を含む。25000rpmを超える回転速度かつ低減された軸方向負荷を必要とする用途の場合、摩擦損失を最適化するために、半径方向作業表面積が、平坦な支持表面225a”によって低減され、それによって、より高い回転速度を達成するのを補助する。
【0046】
半径方向軸受表面225a、225a’は、平坦部231aの両側に溝部231b、231cを備える平坦部231aを含むプロファイルを有することができる。溝部231b、231cは各々、連続的に湾曲したプロファイル又は表面を有する。このプロファイルは、半径方向軸受表面225a、225a’の外周の周囲に繰り返すことができる。
【0047】
図4A~
図4Dに示される動圧軸受224は、半径方向軸受として形成することができ、軸方向又はスラスト軸受特徴部を含まない。当業者は、動圧軸受224の軸方向端部が、半径方向軸受表面225a、225a’に提供されたプロファイルと同様のプロファイルを含み得る軸受表面を含むことができることを理解するであろう。
【0048】
図4A~
図4Dの動圧軸受224は、
図2に示される変速機10のアセンブリに実装することができ、
図2において動圧軸受24B、26Bが例示されている場所に実装することができる。当業者は、動圧軸受224を、別々に形成された軸方向又はスラスト動圧軸受と併せて使用することができることを理解するであろう。
【0049】
図5A~
図5Eは、半径方向軸受表面325aと、軸方向又はスラスト軸受表面325bと、を含む、別の動圧軸受324を例示する。この態様では、動圧軸受324は、組み合わせ軸受である。
図5A~
図5Eに示されるように、動圧軸受324は、回転防止要素又は特徴部を含まない。当業者は、回転防止要素又は特徴部が動圧軸受324に含まれ得ることを理解するであろう。
図5Eは、変速機に実装された動圧軸受324のうちの2つを例示する。
【0050】
半径方向軸受表面325aは、平坦部331aの両側に溝部331b、331cを備える平坦部331aを含むプロファイルを有することができる。一態様では、溝部331b、331cは、連続的に湾曲したプロファイル又は表面を有する。このプロファイルは、半径方向軸受表面325aの外周の周囲に繰り返すことができる。軸方向軸受表面325bは、平坦部333aの反対端部に傾斜部333b、333cを備える平坦部333aを有するプロファイルを含むことができる。それぞれの溝部333d、333eは、傾斜部333b、333cのそれぞれの反対端部に配置される。傾斜部333b、333cは、平坦であるが、角度付きの表面又はプロファイルを有することができる。溝部333d、333eは、連続的に湾曲した表面又はプロファイルを有することができる。軸受表面325bの傾斜部333b、333cは、隣接した平坦部333aに対して0.25~3度の角度だけ角度付けすることができる。
【0051】
図6A~
図6Cは、別の動圧軸受424を例示する。一態様では、動圧軸受424は、軸方向又はスラスト軸受である。動圧軸受424は、突起429などの回転防止要素を含む。動圧軸受424は、軸受プロファイルを画定する少なくとも1つの軸方向軸受表面425を含む。軸受プロファイルは、
図6Cに示される。軸方向軸受表面425は、平坦部433aの反対端部に傾斜部433b、433cを備える平坦部433aを有するプロファイルを含むことができる。それぞれの溝部433d、433eは、傾斜部433b、433cのそれぞれの反対端部に配置される。傾斜部433b、433cは、平坦であるが、角度付きの表面又はプロファイルを有することができる。溝部433d、433eは、連続的に湾曲した表面又はプロファイルを有することができる。軸受表面425の傾斜部433b、433cは、隣接した平坦部433aに対して0.25~3度の角度だけ角度付けすることができる。
【0052】
図3A~
図3D、
図4A~
図4D、
図5A~
図5D、及び
図6A~
図6Cなどの図のうちの任意の1つに開示される軸受表面特徴は、動圧軸受24、26、24A、24B、124、224、324、424のうちの任意の1つ以上を実装する又は含むことができる。
【0053】
一態様では、本明細書で開示される動圧軸受は、高速双方向性軸受であり、半径方向のみ、軸方向のみ、又は半径方向及び軸方向を組み合わせた軸受であり得る。本文書で使用されるとき、高速という用語は、15,000rpm超を意味する。動圧軸受は、動圧軸受によって支持された隣接した構成要素間の回転方向及び速度に基づいて、所望の方向における半径方向又は軸方向の負荷の支持を補助する楔形状の油膜を提供する、という原理の下で動作する。
【0054】
本明細書に開示される実施形態の各々では、動圧軸受は、特定の溝幾何学形状又はプロファイルを有する軸受表面を含む。各動圧軸受の軸受表面は、回転子20及び/又は回転子シャフト22に面して配向される。各実施形態では、動圧軸受は、外側ハウジング11の構成要素の一方に圧入することができ、又は回転防止特徴部を介して外側ハウジング11の構成要素と共に定位置に係止することができる。
【0055】
本開示は、そうしなければ電流が軸受を流れることを防止する必要がある任意の絶縁コーティング又は他の分流器の選択を必要とすることなく、電流が軸受を流れることによる、高速Eモータに使用される軸受の尚早な故障を防止する配置を対象とする。本開示はまた、高価である及び/又は製造が困難である高速ケージ及び回転要素の必要に対する必要性も排除する。本配置は、そうしなければ高速時に回転要素軸受が適切に機能するために必要とされる高精度な内側及び外側軌道に対する必要性を排除する。本構成はまた、騒音、振動、及びハーシュネス(NVH)レベルを改善するのを補助する。本開示は、高分子化合物又はプラスチックなどの非導電性材料から形成される動圧軸受を使用することで、望ましくない、かつ損傷を与える電流が軸受要素を流れないことを確実にする。
【0056】
このように本実施形態を詳細に説明してきたが、多くの物理的な変更は、そのうちのいくつかのみが本開示の詳細な説明に例示されているが、実施形態内に具現化されている本発明の概念及び原理を変更することなく行うことができることが理解され、かつ当業者には明らかであろう。
【0057】
また、好ましい実施形態の一部のみを組み込んだ多数の実施形態が可能であり、これらの部分に関しては、実施形態内で具現化された本発明の概念及び原理を変更しないことを理解されたい。
【0058】
したがって、本実施形態及び任意選択的な構成は、全ての点において例示的及び/又は説明的なものであり、制限的なものではないとみなされ、本開示の範囲は、前述の明細書ではなく、添付の特許請求の範囲によって示されるものであり、したがって、当該特許請求の範囲の目的及びその等価物の範囲内に入る全ての代替の実施形態及び本実施形態への変更は、当該特許請求の範囲に包含されるものとする。
【符号の説明】
【0059】
10 変速機
11 外側ハウジング
12 中央ハウジング
14 第1のエンドキャップ
16 第2のエンドキャップ
18 固定子
20 回転子
20a 回転子の軸端面
20b 回転子の軸端面
22 回転子シャフト
22a 回転子シャフトの第1の端部
22b 回転子シャフトの第2の端部
22c 回転子シャフトの半径方向表面
24 第1の動圧軸受
24A 軸方向軸受要素
24B 半径方向軸受要素
25a 第1の動圧軸受の外側半径方向表面
25b 第1の動圧軸受の内側半径方向表面
25c 第1の動圧軸受の外側軸方向表面
25d 第1の動圧軸受の内側軸方向表面
26 第2の動圧軸受
26A 軸方向軸受要素
26B 半径方向軸受要素
27a 第2の動圧軸受の外側半径方向表面
27b 第2の動圧軸受の内側半径方向表面
27c 第2の動圧軸受の外側軸方向表面
27d 第2の動圧軸受の内側軸方向表面
28 差動装置
30 第1の出力シャフト
30a 第1の出力シャフトの第1の端部
30b 第1の出力シャフトの第2の端部
32 第2の出力シャフト
34 キャリア
36 軸受
38 軸受
40 軸受
42 軸受
44 カウンタシャフト
46 軸受
48 軸受
50 第1のギヤ
52 第2のギヤ
54 第3のギヤ
56 第4のギヤ
60 中央ハウジングの半径方向支持表面
62 第1のエンドキャップの半径方向支持表面
124、224、324、424 動圧軸受
125a、225a、225a’、325a 半径方向軸受表面
225a” 平坦な支持表面
129、229、429 回転防止要素
131a、231a、331a、333a、433a 平坦部
131b、131c、333b、333c、433b、433c 傾斜部
131d、131e、231b、231c、331b、331c、333d、333e、433d、433e 溝部
325b、425 軸方向軸受表面