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▶ ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】触覚不連続部を有するカバー
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/38 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
B65D5/38 C
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2023526863
(86)(22)【出願日】2022-02-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-17
(86)【国際出願番号】 US2022015415
(87)【国際公開番号】W WO2022173682
(87)【国際公開日】2022-08-18
【審査請求日】2023-05-02
(31)【優先権主張番号】21156127.9
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ヘフテ、パウルス・アントニウス・アウグスティヌス
(72)【発明者】
【氏名】ング・パクラング、クララ・ソフィー・リー
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第01783058(EP,A1)
【文献】登録実用新案第3055362(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第04163219(EP,A1)
【文献】特表2002-538050(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1388043(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗剤製品と容器とを備える消費者製品であって、前記容器が、ボックスと、前記ボックスのためのカバーと、前記カバーを閉位置に維持するためのロックとを備え、前記ボックスが、前記洗剤製品を備え、前記ボックスが、基部と、側壁と、開口部とを備え、前記カバーが、上面と側面とを備え、前記カバーが、前記開口部を覆い、前記カバーが、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記ボックスの側壁の少なくとも第1の特定部分及び第2の特定部分を覆い、前記ロックが、前記カバーが前記閉位置にあるときに作動圧力を第1のアクチュエータに加えることによってロック位置から開放位置に移動可能な前記第1のアクチュエータを少なくとも備え、前記第1のアクチュエータが、前記第1の特定部分に接続され、前記カバーが、第1の触覚不連続部を備え、前記第1の触覚不連続部が、前記第1のアクチュエータに面し、前記第1の触覚不連続部は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第1の触覚不連続部に前記作動圧力を加えることによって前記ロック位置から前記開放位置に前記第1のアクチュエータを変位させることを可能にし、前記カバーが更に、第2の触覚不連続部を備え、前記第2の触覚不連続部は、前記カバーが前記閉位置にあるときに側壁の前記第2の特定部分に直接面する、消費者製品。
【請求項2】
前記開口部が、前記基部に対向するか、又は前記側壁のうちの1つの中にある、請求項1に記載の消費者製品。
【請求項3】
前記第1の触覚不連続部及び前記第2の触覚不連続部が、前記カバーの同じ特定の側面上にある、請求項1又は2に記載の消費者製品。
【請求項4】
-各触覚不連続部が8cm2未満かつ0.2cm2超に及び、各触覚不連続部が重心を画定し、
-各重心が、前記カバーの前記上面から5cm未満かつ0.5cm超離れており、
-各重心が、前記特定の側面の遠位端から0.5cm超離れており、
-前記カバーの前記上面が、前記第1の触覚不連続部によって画定された前記重心において、前記第1の特定部分に垂直な方向に沿って13cm未満かつ6cm超に及ぶ、
求項に記載の消費者製品。
【請求項5】
前記第1の触覚不連続部及び前記第2の触覚不連続部が、前記カバーの同じ特定の側面上にあり、前記第1の触覚不連続部の前記重心と前記第2の触覚不連続部の前記重心とが、前記カバーの前記上面に平行な方向に沿った離間距離だけ離間し、前記離間距離が1.5cm超かつ10cm未満である、請求項1~4のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項6】
前記消費者製品が、第3の触覚不連続部を備え、前記第3の触覚不連続部は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第1のアクチュエータ又は第2のアクチュエータのいずれかに面し、前記第2のアクチュエータが、存在する場合、第2のロックに属し、前記第2のアクチュエータが、存在する場合、前記カバーが前記閉位置にあるときに更なる作動圧力を前記第2のアクチュエータに加えることによってロック位置から開放位置に移動可能であり、前記第2のアクチュエータが、存在する場合、前記ボックスの前記側壁の第3の特定部分に接続され、前記第3の特定部分は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記カバーによって覆われる、請求項1~5のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項7】
前記第3の触覚不連続部が面し、前記第2のアクチュエータが存在し、
-側壁の前記第1の特定部分及び前記第2の特定部分並びに前記第1のアクチュエータが、同じ特定の側壁に属し、
-側壁の前記第3の特定部分及び前記第2のアクチュエータが、前記特定の側壁に対向する対向側壁に属し、
-前記第3の触覚不連続部が、前記特定の側面に対向する対向側面に属する、
求項に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記消費者製品が、第4の触覚不連続部を備え、
前記第4の触覚不連続部は、前記カバーが前記閉位置にあるときに、前記第1のアクチュエータ、前記第2のアクチュエータ、第3のアクチュエータのいずれかに面するか、又は側壁のそれぞれの部分に直接面する求項に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記第3の触覚不連続部及び前記第4の触覚不連続部が、両方とも前記対向側面上にあり、前記第3の触覚不連続部の前記重心と前記第4の触覚不連続部の前記重心とが、前記カバーの前記上面に平行な方向に沿って離間距離だけ離間しており、前記離間距離が、1.5cm超かつ10cm未満である、請求項に記載の消費者製品。
【請求項10】
側壁の前記第1の特定部分及び前記第2の特定部分並びに前記第1のアクチュエータが、同じ特定の側壁に属し、
側壁の前記第3の特定部分及び前記第2のアクチュエータが、対向側壁に属し、
前記対向側壁が前記特定の側壁に対向し、前記第4の触覚不連続部が、存在する場合、前記対向側面に属し、前記第3の触覚不連続部の重心と、存在する場合、前記第4の触覚不連続部の重心とのうちの少なくとも1つが、前記カバーが前記閉位置部分にあるときに、前記第3の特定部分に垂直な方向に沿って、前記第1の触覚不連続部の前記重心又は前記第2の触覚不連続部の前記重心のいずれかと位置合せされる、請求項8又は9に記載の消費者製品。
【請求項11】
側壁の前記第1の特定部分及び前記第2の特定部分並びに前記第1のアクチュエータは同じ特定の側壁に属し、側壁の前記第3の特定部分及び前記第2のアクチュエータは対向側壁に属し、前記対向側壁は前記特定の側壁に対向し、前記第4の触覚不連続部は、存在する場合、前記対向側面に属し、前記第3の触覚不連続部の重心及び前記第4の触覚不連続部の重心のうちの少なくとも1つは、前記第1の触覚不連続部の前記重心と前記第2の触覚不連続部の前記重心との間の領域に面している、請求項8又は9に記載の消費者製品。
【請求項12】
側壁の前記第1の特定部分及び前記第2の特定部分並びに前記第1のアクチュエータが、同じ特定の側壁に属し、
側壁の前記第3の特定部分及び前記第2のアクチュエータが、対向側壁に属し、
前記対向側壁が前記特定の側壁に対向し、
前記第4の触覚不連続部が、存在する場合、前記対向側面に属し、一方で、前記第3の触覚不連続部の重心と、存在する場合、前記第4の触覚不連続部の重心とのうちの少なくとも1つと、他方で、前記第1の触覚不連続部の前記重心又は前記第2の触覚不連続部の前記重心のいずれかとの間の最短距離が、前記カバーの前記側面及び上面に沿って18cm未満である、請求項8~11のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項13】
各重心が、前記カバーの前記上面から1cm超かつ3cm未満離れている、請求項4~12のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項14】
前記容器は、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第1の触覚不連続部に面する第1のフラップを備え、前記第2のアクチュエータは、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第3の触覚不連続部及び前記第4の触覚不連続部の両方に面する単一のフラップを備える、請求項8~13のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項15】
前記容器が、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第1の触覚不連続部に面する第1のフラップと、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第3の触覚不連続部に面する第2のフラップと、前記カバーが前記閉位置にあるときに前記第4の触覚不連続部に面する第3のフラップとを備える、請求項813のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項16】
前記第1の触覚不連続部の前記重心が、前記カバーの前記上面に平行な水平方向に沿って前記カバーの側面の中央領域に位置する、請求項1~15のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項17】
前記洗剤製品が、単位用量洗剤パウチの形態であり、前記1つ以上の触覚不連続部は、単位用量洗剤パウチが前記1つ以上の触覚不連続部を通過するのを防止するように構成されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項18】
前記特定部分のうちの1つ以上は、前記カバーが閉じられたときに、前記対応する1つ以上の触覚不連続部を通して見える視覚的指示を備える、請求項1~17のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項19】
各触覚不連続部が、アパーチャ、スリット、膜又はエンボス領域のうちの1つである、請求項1~18のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項20】
前記カバーが、蓋又はスリーブである、請求項1~19のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項21】
1つ以上の追加の触覚不連続部が、前記カバー内に設けられ、前記1つ以上の追加の触覚不連続部は、前記カバーが前記閉鎖にあるときに側壁の対応する特定部分に直接面し、前記1つ以上の触覚不連続部のうちの少なくとも1つが、前記第2の触覚不連続部が位置する別の側面に対向する前記カバーの側面上に位置している、請求項1~20のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項22】
ロックされた消費者製品を操作する方法であって、前記消費者製品が、請求項1~21のいずれか一項に記載のものであり、前記方法が、
-第1の成人の手を用いて、前記第1の成人の手の親指と、前記第1の成人の手の1本以上の他の指との間で、前記カバーをつかむことによって前記容器をロック解除することであって、前記つかむことが、前記カバーの前記上面にわたって行われ、前記親指の指先と前記1本以上の他の指の指先とが、前記第1の触覚不連続部及び前記第2の触覚不連続部に同時に配置される、ロック解除することと、
-前記挟まれたカバーを前記ボックスから離れるように持ち上げ、摺動させ、又は回転させることによって前記容器を開いて、前記開口部を露出させることと
を含む、方法。
【請求項23】
前記方法が、前記容器をロックすることを含み、前記ロックが、ロック時にクリック音を発する、請求項22に記載のロックされた消費者製品を操作する方法。
【請求項24】
機械を使用してロックされた消費者製品を操作する方法であって、前記消費者製品が、請求項1~21のいずれか一項に記載のものであり、前記機械が把持デバイスを含み、前記方法が、前記把持デバイスを前記第2の触覚不連続部に挿入することによって前記消費者製品を把持することを含み、前記把持デバイスが、前記第2の触覚不連続部の外形に一致する外形を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、一般に、洗剤製品用の容器に関する。洗剤製品を収容するこのような容器は、消費者の家庭、特に台所、洗濯室又は浴室などの部屋に存在する消費者製品であり、これらは湿気の多い環境を生成する傾向がある。このような水分又は湿気に過度にさらされることによる劣化から洗剤製品を適切に保護するように容器を構成することが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1A】第1の例示的な消費者製品を示す図である。
図1B】第1の例示的な消費者製品を示す図である。
図2A】第2の例示的な消費者製品を示す図である。
図2B】第2の例示的な消費者製品を示す図である。
図2C】第2の例示的な消費者製品を示す図である。
図3A】第3の例示的な消費者製品を示す図である。
図3B】第3の例示的な消費者製品を示す図である。
図4A】第4の例示的な消費者製品を示す図である。
図4B】第4の例示的な消費者製品を示す図である。
図5】第5の例示的な消費者製品を示す図である。
図6】第6及び第7の例示的な消費者製品を示す図である。
図7A】第8の例示的な消費者製品を示す図である。
図7B】第8の例示的な消費者製品を示す図である。
図8】第1の例示的な方法を示す図である。
図9】第2の例示的な方法を示す図である。
図10】第3の例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
洗剤製品は湿度に敏感であり、したがって、洗剤組成物が環境湿度に過度にさらされるリスクを低減するために、特定の容器、特に、ロックされ、使用後又は開封後に適切に閉鎖又はロックされ得る容器に収容されるべきである。同時に、そのような容器のロックは、多種多様な成人消費者又はユーザによって作動されるように構成されるべきである。ロックは、それによって、偶発的な開放を確実に防止し、使用後の容器の確実な再閉鎖又は再ロックを提供するとともに、成人消費者が所望するときに確実なロック解除を提供するべきである。そのような目的は矛盾するように見えるかもしれないが、それらの両方を解決することが重要である。この明らかな矛盾は、ボール紙容器に適用した場合に特に深刻であり、ボール紙容器は望ましいリサイクル性を提供する反面、その機械的特性に関する課題を導入する。
【0004】
このような目的は、ボックス用のカバーを提供することによって得られることが分かった。カバーは、一方では、カバーが閉位置にあるときにロック用の第1のアクチュエータに面し、第1の触覚不連続部に作動圧力を加えることによって第1のアクチュエータをロック位置から開放位置に変位させることを可能にする第1の触覚不連続部を備えるだけでなく、他方では、カバー上の第2の触覚不連続部であって、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁の対応する特定部分に直接面する第2の触覚不連続部も備える。第1の触覚不連続部はロックの操作を可能にするが、第2の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁に直接面し、第2の触覚不連続部に接触することによってロックに影響を与えず、それによってロックを開くことなく容器を把持することができる点を提供することができる。実際、ロックを開けることなく容器を操作することが望まれる場合がある。特に、全体的に滑らかな側壁及び全体的に滑らかなカバーの場合には、唯一の把持点がロックの操作に関連することになり、このような把持点によって容器を把持することは実際に問題となる可能性があり、これは望ましくない容器の開放をもたらす可能性がある。これは、本特許請求の範囲による第2の触覚不連続部を、好ましくはカバーの側面に設けることによって回避される。そのような第2の触覚不連続部は、例えば、工場ライン上でボックスを開けることなく容器を操作するために機械によって使用され得る。そのような触覚不連続部はまた、同時に第1の触覚不連続部を押すことによってロックを実際に開くための基準把持点として、ユーザによって使用されてもよい。第2の触覚不連続部がボックスの対応する側壁部分に直接面するという事実は、第1のアクチュエータに対応する第1の触覚不連続部に対応する構造が異なる位置間で移動可能であるのとは異なり、安定した把持点を有することを実際に可能にする。実際に、少なくとも1本の指を安定した位置(すなわち、第2の触覚不連続部)に配置することにより、「レバー」効果を通じて第2の指で第1のアクチュエータを操作することが容易になり、第2の触覚不連続部は、このレバー効果の安定した基礎として機能することが分かった。直接面することは、カバーが、触覚不連続部の領域において、薄い空気クリアランス層によってのみボックスの対応する側壁部分によって分離され、対応する側壁部分(又は特許請求の範囲の文言における側壁の第2の特定部分)は、所望の安定性を提供するためにアクチュエータがない、又はフラップがないことで理解されるべきである。いくつかの実施例では、1つ以上の追加の触覚不連続部は、カバー内に、好ましくはカバーの側面上に設けられ、そのような1つ以上の追加の触覚不連続部は、1つ以上の安定した追加の把持点を提供するために、カバーが閉位置にあるときに側壁の対応する特定部分に直接面している。いくつかの実施例では、そのような1つ以上の触覚不連続部のうちの少なくとも1つは、第2の触覚不連続部が位置する別の側面に対向するカバーの側面上に位置し、その結果、例えば、容器をロック解除するリスクなしにそのような把持が望まれる場合、更に改善された把持が提供され得る。いくつかの実施例では、カバーは、4つの触覚不連続部を備え、2つはカバーの第1の側面上にあり、2つは第1の側面に対向するカバーの側面上にあり、各側面は、第2の触覚不連続部のような、すなわち、側壁の対応する部分に直接面する1つの触覚不連続部を備え、各側面は、第1の触覚不連続部のような、すなわち、第1のアクチュエータなどのアクチュエータに対応する1つの触覚不連続部を備える。
【0005】
本開示による消費者製品は、これらの異なる側面を考慮に入れることを目的としている。
【0006】
本開示によるロックは、カバーを閉位置に可逆的に維持するように構成されるべきである。可逆的に、ロックは、カバーを繰り返しロック及びロック解除することを可能にし、それによって、容器の内容物への繰り返しのアクセスを可能にし、連続するアクセスの間に容器をロックすることを可能にすることを理解されたい。これは、例えば、その機能のために可逆的ではない不正開封防止機構などの1回限りの機構とは異なる。いくつかの実施例では、本開示によるロックは、少なくとも10回の連続した開閉操作を可能にするように構成されることによって、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのものである。いくつかの実施例では、本開示によるロックは、少なくとも50回の連続した開閉操作を可能にするように構成されることによって、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのものである。いくつかの実施例では、本開示によるロックは、少なくとも100回の連続した開閉操作を可能にするように構成されることによって、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのものである。
【0007】
本明細書では、ロックのアクチュエータの作動を可能にする触覚不連続部を作動領域と呼ぶ。第2の触覚不連続部は、正確には側壁に直接面しているため、この説明による作動領域ではない。
【0008】
いくつかの実施例では、触覚不連続部のうちの1つ以上は、アパーチャ及び触覚要素のうちの1つである。アパーチャは、実装の単純さだけでなく、アクチュエータとの直接的な接触、あるいはアパーチャの形態の触覚不連続部によって提供される側壁への直接的な接触のために好ましい触覚不連続部であるが、例えば、テクスチャの変化、ワニスの存在、膜の存在、エンボス要素の存在、デボス要素の存在、又はスリットの存在によって検出され得る他のタイプの触覚不連続部が考慮されてもよい。いくつかの実施例では、各触覚不連続部は、アパーチャ、スリット、膜又はエンボス領域のうちの1つ、好ましくはアパーチャであり、各触覚不連続部は、好ましくは円形形状を有する。
【0009】
いくつかの好ましい実施例では、本開示に記載の特定の構成は、確実なロック及びロック解除操作を提供する第1、第2及び第3の作動領域を含む構造に依存することを可能にする。このような離間した3つの作動領域を使用することで、実際に、同じ成人の手の3本の指を用いて、他方の成人の手で保持されたボックスのカバーを操作することができる。
【0010】
洗剤製品は、例えば、そのような製品のための容器がそのような洗剤製品の全重量を担持する場合、特に消費者製品が最近取得され、それによって有意な量の洗剤製品を保持するときに、比較的重い製品である。一部の消費者は、そのような洗剤製品の入ったボックスの基部を持って、そのような消費者製品を持ち運ぶことができるが、そのような持ち運びは、基部を持つのではなく、そのような消費者製品のカバーを持つことによっても起こり得る。そのような場合、洗剤製品の重力を受けてカバーがはずれてボックスが開き、ボックスが落ちてその中身をまき散らす可能性がある。そのような状況は回避されるべきである。そのような意図しないカバーのロック解除を回避すること以外に、消費者製品の容器の構造は、開封人間工学を保持又は改善し、例えば、輸送中に、雑貨店の買い袋内で他の物体に接触して、外部加圧を受けたとき、又は落下したときの、消費者製品に加えられる力の過度又は反復的な適用を受けての永久的な側壁の変形を防止又は低減するべきである。同時に、容器は環境を保存するために精巧に作られてもよい。本開示による消費者製品は、これらの異なる側面を考慮に入れることを目的としている。
【0011】
消費者製品は、本開示において、とりわけ、最終消費者に提供される製品として理解されるべきである。そのような消費者製品は、例えば、スーパーマーケットで購入することができ、最終消費者は、そのような消費者製品を自分の家に保存することができる。消費者製品は、大量に提供される場合もあるので、環境上の懸念を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、eコマースの出荷の一部としての輸送に耐えるように堅牢であるべきである。消費者製品はまた、小売店での棚保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、小売店から消費者の家への輸送を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の家での保管を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、個人の最終消費者の自宅での消費者製品の使用を考慮して設計されるべきである。消費者製品はまた、廃棄を考慮して設計されるべきである。
【0012】
本開示による消費者製品は、洗剤製品を含む。洗剤製品は、本開示において、界面活性剤を含む製品として理解されるべきである。洗剤製品はまた、漂白剤又は他の成分を含み得る。例示的な洗剤製品組成物は、本明細書でより詳細に記載される。いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチ、好ましくは水溶性単位用量洗剤パウチ、より好ましくは可撓性水溶性単位用量洗剤パウチを含む。単位用量洗剤パウチの例は、本明細書でより詳細に記載される。場合によっては、本開示による容器は、洗剤製品以外の内容物、特に、例えば食品又は不安定な化学物質などの腐敗しやすい性質の内容物にも適している可能性があることに留意されたい。
【0013】
本開示による消費者製品は、容器を更に含む。容器は、本開示において、例えば、容器の空洞内に内容物を収容する物体として理解されるべきである。容器は、消費者製品の保護、輸送、保管、アクセス、及び廃棄を容易にする。
【0014】
本開示では、容器はボックスを含む。ボックスは、空洞を画定するほぼ平行六面体、バレル形状、円筒形、円形、楕円形又は立方体の三次元物体として理解されるべきである。平行六面体ボックスの使用は、空間効率的な方法でボックスを積み上げることを可能にすることによって、保管及び輸送を容易にすることができる。いくつかの実施例では、ボックスは、いくつかの丸みを帯びたテーパ台形又は面取り縁部を備えた平行六面体であってもよい。本開示によるボックスは、洗剤製品を含む。洗剤製品は、ボックスに収容又は保管されることを理解されたい。本開示によるボックスは、基部、側壁、及び開口部を含む。いくつかの実施例では、開口部は基部に対向する。他の実施例では、開口部は側壁上にある。本開示による基部は、ボックスが棚又は床などの支持面上に配置されたときにボックスが重くのしかかり得る表面として理解されるべきである。いくつかの実施例では、基部は平坦である。いくつかの実施例では、基部は長方形である。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形である。いくつかの実施例では、基部は、レリーフ内で浮き彫りになっているエンボス形状を有する。本開示による側壁は、基部から延在し、基部を開口部に、移行部品又はカバーに接続するものとして理解されるべきである。基部と開口部との接続は、側壁に加えて、1つ以上の移行部品を含み得ることを理解されたい。開口部への基部の接続は、例えば、開口部がそのような側壁にある場合、側壁の一部を通ってもよいことを理解されたい。いくつかの実施例では、移行部品は、側壁に接着されても、又は別様に取り付けられてもよい。いくつかの実施例では、側壁は、基部に対して垂直である。いくつかの実施例では、基部は矩形で4つの側壁を有し、4つの側壁は基部から垂直に延在し、各側壁は矩形であり、各側壁は側壁側面によって基部の側面に接続され、2つの他の側壁によって4つの側壁のうちの他の2つの側壁に接続される。いくつかの実施例では、基部は楕円形又は円形であり、側壁は、基部から、基部に対して垂直(normal又はperpendicular)な方向に延在するほぼ円筒形の壁を形成する。いくつかの実施例では、側壁は、正方形、長方形、台形、多角形、球の断面、卵形の断面、又は楕円体の断面のうちの1つに対応する形状を有する。本開示による開口部は、ボックス内に含まれる洗剤製品へのアクセスを提供する完全な又は部分的なアパーチャとして理解されるべきである。いくつかの実施例では、開口部は基部に面する。いくつかの実施例では、開口部は、基部の表面よりも小さい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば基部から90度超の角度で基部から延在する側壁を使用して、改善されたアクセスを提供するために、基部の表面よりも大きい表面を有する。いくつかの実施例では、開口部は、例えば、最初の使用時に除去される穿孔片、又はカバーをボックスにロックする開封明示ステッカーを含む、不正開封防止機構の除去後に提供される。いくつかの実施例では、カバー上及びボックス上に不正開封防止ステッカーが接着され、それによって、不正開封防止ステッカーは、購入前に容器がテンパリングされて(tempered)いないことを消費者に示すために、最初の開封時に破壊、引裂き、又は穿孔されるべきである。このテンパー(temper)防止ステッカーは、例えば、紙又はプラスチックであってもよい。いくつかの実施例では、開口部は、ボックスの上面パネル上に配置され、ボックスの上面パネルは、ボックスの基部に面し、すなわち対向し、ボックスの上面パネルは、少なくとも側壁によってボックスの基部から分離され、ボックスの上面パネルは、ボックスの基部とほぼ同一平面上にある。いくつかの実施例では、開口部は側壁にあり、開口部は、基部の平面に垂直な平面に含まれ得る開口部の外形又は開口部の輪郭を有する。いくつかの実施例では、開口部は長方形である。いくつかの実施例では、開口部は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。いくつかの実施例では、開口部は円形又は楕円形である。いくつかの実施例では、開口部は恒久的な開口部である。いくつかの実施例では、開口部は再閉鎖可能な開口部である。再閉鎖可能な開口部の例は、単一のフラップによって再閉鎖可能な開口部、又は注ぎ口用構造、例えば、再閉鎖位置で開口部を覆う主フラップと、開口部が開いているとき開口部の側部に主フラップを連結する側部要素とを含む注ぎ口構造を通じて再閉鎖可能な再閉鎖可能開口部を含む。
【0015】
容器は、ボックス用のカバーを備える。本開示によるカバーは、ボックスの開口部を繰り返し閉鎖又は開放することを可能にする要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、カバーは、例えばヒンジによってボックスに接続され得るか、又はボックスから分離され得る。本開示によるカバーは、上面又はカバー上面と、側面又はカバー側面とを備える。いくつかの実施例では、カバーは、上面及び側面に加えて、更なるパネルを備え、上面、側面及び更なるパネルは、ボックスを取り囲むスリーブを形成する。カバーは、カバーが閉位置にあるときにボックスの開口部を覆うことを目的としていることを理解されたい。いくつかの実施例では、カバーの上面は長方形である。いくつかの実施例では、カバーの上面は円形、六角形、八角形、多角形又は楕円形であり、円形又は楕円形などの構造は、例えば、多数のサイドパネル及びカバーフラップの数を乗算することによって近似される。いくつかの実施例では、カバーは、面取りされた縁部を含む。いくつかの実施例では、カバーの上面は、丸みを帯びた縁部を有する長方形である。「上面」と名付けられているが、カバーの上面は、異なる向きに配置されてもよいことを理解されたい。カバーは、側面を含む。本開示による側面は、カバーの上面に接続され、ボックスの1つ以上の側壁に係合するためにカバーから延在する要素であり、各側面は、カバーの上面への接続部と側面の遠位端との間に対応する側壁に沿った延長部を有することを理解されたい。側面は、カバーの上面を開口部の上に配置することに関与する。いくつかの実施例では、側面は、カバーの上面から垂直に延在する。いくつかの実施例では、側面は、カバーの上面の周囲全体を取り囲む。いくつかの実施例では、側面は、カバーの上面の全周を部分的に取り囲み、カバーの上面の一部には、例えば、ヒンジ式カバーの場合には、カバーとボックスとの間のヒンジに沿って、側面がない。いくつかの実施例では、カバーはスリーブを形成する。カバーの上面又はカバーの別の部分は、開口部を覆うことができ、側面又はカバーの別の部分の少なくとも一部分は、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁の特定の側壁の少なくとも特定部分を覆うことができ、カバーは、閉位置から開位置に移動可能である。カバーの動きは、ヒンジなどのボックスへの接続によって抑制されてもよく、又は例えば、ボックスの内容物への改善されたアクセスを提供するために、完全に取り外し可能であってもよい。ボックス及びカバーは協働して、容器の内容物を保管し、輸送し、容器の内容物へのアクセスを容易にするための容器の役割を果たすことに関与する。
【0016】
本開示による容器は、カバーを閉位置に可逆的に維持するためのロックを備える。可逆性とは、ロックが繰り返し開閉され得るという点で理解されるべきである。ロックは、本開示において、適切な閉鎖及び湿気からの洗剤組成物の保護、並びに偶発的な開放の可能性の防止又は低減を提供する機構として理解されるべきである。本開示によるロックは、カバーを閉位置に維持するためのものである。本開示によるロックは、容器の通常の使用下で機能することが期待されることを理解されたい。例えば、ボックスが異常な状態で使用される場合、又はボックスが異常な状態にある場合、ロックはその機能を満たさない可能性があることを理解されたい。いくつかの実施例では、ロックは、カバーが閉位置にあるときに作動圧力をアクチュエータに加えることによってロック位置から開放位置に移動可能なアクチュエータを含む。例示的なアクチュエータは、外力又は作動圧力によって作動時の運動に供される機械的構造であり、そのような運動は、そのような運動が行われるときにロックの開放をもたらす。いくつかの実施例では、アクチュエータは弾性であり、デフォルト位置を有し、そのようなデフォルト位置は、カバーが閉じたままであることに対応し、弾性は、カバーを開くために外力又は作動圧力によって打ち消される。いくつかの実施例では、アクチュエータは、可撓性要素を含み、可撓性要素が、カバーが閉じたままであることに対応するデフォルト位置を有し、可撓性要素がカバーを開くために押圧され、可撓性要素が圧力を解放するとデフォルト位置に跳ね返るという点で、アクチュエータは弾性である。表面に力を加えることによって圧力が生成されることを理解されたい。例示的なアクチュエータは、開放位置及びロック位置である少なくとも2つの位置を有し、それによって、開放位置は、カバーの開放を可能にする位置に対応し、ロック位置は、内容物を湿気から保護するためにカバーの開放を防止するか、又はカバーの偶発的な開放の可能性を低減する。
【0017】
例示的なアクチュエータは、カバーが閉位置にあるときカバーの少なくとも一部分によって覆われるボックスの側壁の特定の側壁の少なくとも特定部分である特定部分に接続され、この特定部分は、カバーが閉位置にあるときにカバーの少なくとも一部分によって覆われる特定部分であってもよく、アクチュエータは、例えば、ロック位置にあるときにカバーのロックタブに当接し、アクチュエータは、例えば、開放位置にあるときにロックタブから離れて維持され、アクチュエータは、例えば、作動圧力によって、側壁の特定部分に対して垂直な方向にロック解除変位距離だけ変位可能である。特定部分への接続は、例えば、基部から離れた側壁の端部の折曲げ線であってもよい。側壁の特定部分へのアクチュエータの接続は、側壁の特定部分を覆うカバーの一部から側壁の特定部分をロック又はロック解除し、それによってカバーをボックスから解放することを可能にすることにアクチュエータが関与していることに起因する。カバーは、ロックタブを含むことができる。ロックタブは、アクチュエータと連動する機械的要素として理解されるべきである。いくつかの実施例では、ロックタブは、カバーの一部から離れて延在し、アクチュエータの領域内で側壁の特定部分がカバーから分離するのを防止するために、ロック位置にあるときにアクチュエータがタブに当接することができるように、カバーから側壁の特定部分に向かって突出する膨張部、隆起部、エンボス、又は追加の材料層の形態であってもよい。いくつかの実施例では、ロックタブは、カバー自体に含まれ、ロックタブは、例えば、カバーにおけるアパーチャによって形成される。本開示による当接は、アクチュエータ又はアクチュエータの一部とタブとの間の接触として理解されるべきであり、そのような接触は、カバーの開放を防止する。いくつかの実施例では、アクチュエータは、ロックタブを解放するために、開放位置にあるときにロックタブから離れて維持される。ロックタブのそのような解放は、カバーが開くことを可能にする。ロック位置から開放位置へのアクチュエータの変位又は移動は、アクチュエータがロックタブと接触するのを抑制するのに十分な距離、例えば変位距離に対応する距離だけ、アクチュエータが側壁の特定部分に対して垂直な方向に変位するように、アクチュエータに作動圧力又は力を(直接的又は間接的に)加えることによるものである。そのような力又は圧力はまた、手が人間の成人の手であり、必ずしも力を完全に整合させるわけではないという事実のために、側壁に平行であり得る小さな成分を含む場合がある。しかしながら、作動は、側壁の部分に対して垂直であるそのような力又は圧力の成分によって引き起こされる。ロックを解除するために側壁の部分に対して垂直である成分のそのような存在要件は、例えば、そのような垂直力成分がない場合に偶発的な開放を回避するロックの役割に関与するが、所望の開放は、消費者がアクチュエータを「押す」こと、及びカバーの開放を可能にするロック解除力又は圧力を加えることによって行われる。
【0018】
指を適切に配置する際の精度を提供するために、側面は、特定の側面における作動領域の形態の触覚不連続部を含み、作動領域はアクチュエータに面する。そのような作動領域がアクチュエータに面するという事実により、実際に、親指、又は他の指のうちの1本以上のいずれかを、ロック開放力が加えられるべき領域上に正確に配置することができる。作動領域は、特定の側面上に局所的な不連続部を画定するものとして理解されるべきであり、それによって、ユーザ又は消費者は、親指又は1本以上の他の指を正確に配置するために、そのような不連続部を知覚することができる。そのような不連続部は、作動アパーチャ、作動フラップ、作動スリット、作動膜、又はエンボス加工、デボス加工、表面テクスチャ加工、ボタンなどの側面の表面に含まれるか又は適用される触覚要素のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施例では、触覚不連続部又は特定部分は、触覚不連続部の位置を示す視覚的指示を含む。触覚不連続部がアパーチャであるいくつかの実施例では、特定部分は、カバーが閉じられたときに、アパーチャ、それぞれのアパーチャを通して見える視覚的指示を含む。視覚的指示は、側面の外面に印刷されてもよく、例えば「ここを押して開く」などの指示、又はこのような指示のいずれかの組み合わせを提供する、目立つ色又は特定のテキストで印刷された1つ以上の矢印又は1つ以上の領域を含んでもよい。触覚不連続部は、カバーが側壁に直接面していない場合、カバーが閉位置にあるときに作動領域に作動圧力を加えることによってアクチュエータをロック位置から開放位置に変位させることを可能にするように構成することができる。親指又は1本以上の他の指を適切に配置するために、作動領域は、8cm未満かつ0.2cm超に及ぶことができる。面積が大きいと指の配置の精度が低下し、面積が小さいとユーザ又は消費者が作動領域の位置を特定することが困難になることが分かった。いくつかの実施例では作動領域は、位置決めを容易にするために円形形状を有する。例えば、楕円形、卵形、正方形、三角形、丸みを帯びた角を有する正方形、丸みを帯びた角を有する三角形、他の多角形、又は丸みを帯びた角を有する他の多角形などの他の形状が考慮されてもよい。
【0019】
図1A図1Bは、洗剤製品(図示せず)及び容器を含む例示的な消費者製品100を示す図である。図1Aでは、容器は開いている。図1Bでは、容器は閉じられてロックされている。容器は、ボックス101と、ボックスのためのカバー102と、カバーを閉位置に維持するためのロック103とを備え、ボックスは、洗剤製品を備え、ボックスは、基部104と、側壁105と、開口部106とを備え、カバーは、上面107と側面108とを備え、カバーは、開口部を覆い、カバーは、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁の少なくとも第1の特定部分及び第2の特定部分を覆い、ロックは、カバーが閉位置にあるときに作動圧力を第1のアクチュエータ103に加えることによってロック位置から開放位置に移動可能な第1のアクチュエータを少なくとも備え、第1のアクチュエータは、第1の特定部分に接続され、カバーは、第1の触覚不連続部109を備え、第1の触覚不連続部は、第1のアクチュエータに面し、第1の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第1の触覚不連続部に作動圧力を加えることによってロック位置から開放位置に第1のアクチュエータを変位させることを可能にし、カバーは更に、第2の触覚不連続部110を備え、第2の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに側壁の第2の特定部分に直接面する。この実施例では、カバーはヒンジ式の蓋である。この実施例では、開口部は、ボックスの基部に対向するボックスの上面にある。この実施例では、第1の触覚不連続部及び第2の触覚不連続部は、カバーの同じ特定の側面上にあり、第1の触覚不連続部の重心と第2の触覚不連続部の重心とは、カバーの上面に平行な方向に沿った離間距離だけ離間し、離間距離は1.5cm超かつ10cm未満である。
【0020】
図2A図2Cは、洗剤製品(図示せず)及び容器を含む例示的な消費者製品200を示す図である。図2Aでは、容器は開いている。図2Cでは、容器は閉じられてロックされている。図2Bでは、容器は中間位置にある。容器は、ボックス201と、ボックスのためのカバー202と、カバーを閉位置に維持するためのロック203とを備え、ボックスは、洗剤製品を備え、ボックスは、基部204と、側壁205と、開口部206とを備え、カバーは、上面207と側面208とを備え、カバーは、開口部を覆い、カバーは、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁の少なくとも第1の特定部分及び第2の特定部分を覆い、ロックは、カバーが閉位置にあるときに作動圧力を第1のアクチュエータ203に加えることによってロック位置から開放位置に移動可能な第1のアクチュエータを少なくとも備え、第1のアクチュエータは、第1の特定部分に接続され、カバーは、第1の触覚不連続部209を備え、第1の触覚不連続部は、第1のアクチュエータに面し、第1の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第1の触覚不連続部に作動圧力を加えることによってロック位置から開放位置に第1のアクチュエータを変位させることを可能にし、カバーは更に、第2の触覚不連続部210を備え、第2の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに側壁の第2の特定部分に直接面する。この実施例では、カバーは、カバーの上面に対向する移行パネルを備える摺動スリーブであり、移行パネルは、カバーが閉じられたときにボックスの基部を覆い、移行パネルは側面に連結される。この実施例では、開口部は側壁のうちの1つにあり、それによって跳ね返りに対する改善された保護を提供する。他の実施例は、上面に開口部を有してもよい。この特定の実施例では、切欠きパネル216を側壁から引き離して開口部206を生成することによって開口部206が開かれてもよく、そのような切欠きパネルは、ボックスの内容物が不正開封されていないことを保証する要素として機能する。いくつかの実施例では、開口部は、恒久的な開口部、又は最初の使用の前に恒久的に取り外すことができる有孔パネルであってもよい。いくつかの実施例では、スリーブカバーは、図2Bに示すように、ボックスからスリーブが完全に取り外されるのを防止するストッパ要素を備えてもよい。そのようなストッパは、相補的な対向フラップを備えてもよく、そのような対向フラップは、スリーブ上及びボックス上に配置される。
【0021】
側壁に開口部を設けることは、内容物の保護に特に有用であることが分かった。本明細書に記載されるような容器は、例えば浴室又は洗濯室などの湿気の多い環境で保管される傾向があり、そのような容器は濡れた床に置かれることにさらされ、それによってそれらの基部又は基部壁が湿気又は跳ね返りにさらされ、跳ね返りは主に基部に対向する容器の上面領域に衝突することが実際に分かった。側壁に開口部を設けることによって、そのような上面領域に開口部を設けることが回避され、それによって湿気からの更なる保護が提供され、それによって上面領域がより頑丈になり得る。いくつかの実施例では、容器の上面領域は、閉じられたときに、容器が使用されていないときに上面領域を保護する二重層構造によって覆われている。これに加えて、開口部を側壁に配置すると、開口部が実質的に垂直な平面、すなわち重力の方向に実質的に平行な平面内にあるようにできる。これにより、水しぶきが、第1の開口部に直接入る代わりに、又は開口部を覆うカバーのパネル、特にそのようなカバーの紙ベース又はボール紙ベースのパネルを構造的に弱める代わりに、側壁に沿って流れ落ちるようにできる。
【0022】
図3A図3Bは、洗剤製品(図示せず)及び容器を含む例示的な消費者製品300を示す図である。図3Aでは、容器は開いている。図3Bでは、容器は閉じられてロックされている。容器は、ボックス301と、ボックスのためのカバー302と、カバーを閉位置に維持するためのロック303とを備え、ボックスは、洗剤製品を備え、ボックスは、基部304と、側壁305と、開口部306とを備え、カバーは、上面307と側面308とを備え、カバーは、開口部を覆い、カバーは、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁の少なくとも第1の特定部分及び第2の特定部分を覆い、ロックは、カバーが閉位置にあるときに作動圧力を第1のアクチュエータ313に加えることによってロック位置から開放位置に移動可能な第1のアクチュエータを少なくとも備え、第1のアクチュエータは、第1の特定部分に接続され、カバーは、第1の触覚不連続部309を備え、第1の触覚不連続部は、第1のアクチュエータに面し、第1の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第1の触覚不連続部に作動圧力を加えることによってロック位置から開放位置に第1のアクチュエータを変位させることを可能にし、カバーは更に、第2の触覚不連続部310を備え、第2の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに側壁の第2の特定部分に直接面する。この実施例では、カバーはフード蓋である。この実施例では、開口部は、ボックスの基部に対向するボックスの上面にある。この実施例では、消費者製品は、第3の触覚不連続部311を備え、第3の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第2のアクチュエータ323に面し、第2のアクチュエータは、第2のロックに属し、第2のアクチュエータは、カバーが閉位置にあるときに更なる作動圧力を第2のアクチュエータに加えることによってロック位置から開放位置に移動可能であり、第2のアクチュエータは、ボックスの側壁の第3の特定部分に接続され、第3の特定部分は、カバーが閉位置にあるときにカバーによって覆われ、
側壁の第1の特定部分及び第2の特定部分並びに第1のアクチュエータは、同じ特定の側壁に属し、
側壁の第3の特定部分及び第2のアクチュエータは、特定の側壁に対向する対向側壁に属し、
第3の触覚不連続部は、特定の側面に対向する対向側面に属する。
【0023】
図4A図4Bは、洗剤製品(図示せず)及び容器を含む例示的な消費者製品400を示す図である。図4Aでは、容器は開いている。図4Bでは、容器は閉じられてロックされている。容器は、ボックス401と、ボックスのためのカバー402と、カバーを閉位置に維持するためのロック403とを備え、ボックスは、洗剤製品を備え、ボックスは、基部404と、側壁405と、開口部406とを備え、カバーは、上面407と側面408とを備え、カバーは、開口部を覆い、カバーは、カバーが閉位置にあるときにボックスの側壁の少なくとも第1の特定部分及び第2の特定部分を覆い、ロックは、カバーが閉位置にあるときに作動圧力を第1のアクチュエータ413に加えることによってロック位置から開放位置に移動可能な第1のアクチュエータを少なくとも備え、第1のアクチュエータは、第1の特定部分に接続され、カバーは、第1の触覚不連続部409を備え、第1の触覚不連続部は、第1のアクチュエータに面し、第1の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第1の触覚不連続部に作動圧力を加えることによってロック位置から開放位置に第1のアクチュエータを変位させることを可能にし、カバーは更に、第2の触覚不連続部410を備え、第2の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに側壁の第2の特定部分に直接面する。
【0024】
この例示的な消費者製品400では、消費者製品は、第3の触覚不連続部411を備え、第3の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第2のアクチュエータ423に面し、第2のアクチュエータ423は、第2のロックに属し、第2のアクチュエータは、カバーが閉位置にあるときに更なる作動圧力を第2のアクチュエータに加えることによってロック位置から開放位置に移動可能であり、第2のアクチュエータは、ボックスの側壁の第3の特定部分に接続され、第3の特定部分は、カバーが閉位置にあるときにカバーによって覆われ、
側壁の第1の特定部分及び第2の特定部分並びに第1のアクチュエータは、同じ特定の側壁に属し、
側壁の第3の特定部分及び第2のアクチュエータは、特定の側壁に対向する対向側壁に属し、
第3の触覚不連続部は、特定の側面に対向する対向側面に属する。
【0025】
この例示的な消費者製品400では、消費者製品は、第4の触覚不連続部412を備え、第4の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに第3のアクチュエータ433に面し、第4の触覚不連続部は、対向側面に属する。
【0026】
実施例400では、3つのアクチュエータが設けられている。この構成は、他の3つのアクチュエータ構成と同様に、確実なロック及びロック解除操作を提供する第1、第2及び第3の作動領域を含む構造に依存することを可能にする。このような離間した3つの作動領域を使用することで、実際に、同じ成人の手の3本の指を用いて、他方の成人の手で保持されたボックスのカバーを操作することができる。
【0027】
実施例400では、第4の触覚不連続部は第3のアクチュエータに対応するが、代替的な実施例では、そのような第4の触覚不連続部は、カバーが閉位置にあるときに側壁の対応する特定部分に直接面することができ、それによって、第2の触覚不連続部と同様に、人間の手又は機械のための把持領域として機能する。
【0028】
実施例400では、第4の触覚不連続部は第3のアクチュエータに対応するが、代替的な実施例では、そのような第4の触覚不連続部は、図5に示すように、アクチュエータ423及び433の両方の役割を果たす単一の第2のアクチュエータに対応することができる。実際に、そのような図5の例では、容器は、カバーが閉位置にあるときに第1の触覚不連続部に面する第1のフラップを備え、第2のアクチュエータは、カバーが閉位置にあるときに第3の触覚不連続部及び第4の触覚不連続部の両方に面する単一のフラップを備える。
【0029】
実施例400では、第3の触覚不連続部及び第4の触覚不連続部は、両方とも対向側面上にあり、第3の触覚不連続部の重心と第4の触覚不連続部の重心とは、カバーの上面に平行な方向に沿って離間距離だけ離間しており、離間距離は、1.5cm超かつ10cm未満である。いくつかの実施例では、離間距離は5cm超かつ7cm未満である。これにより、同じ成人の手の異なる指で同時にそのような触覚不連続部に到達することが可能になる。重心は、それぞれの触覚不連続部の周囲に含まれる領域に対応する。そのような触覚不連続部の範囲によって、ユーザは、対応するアクチュエータに対応する領域の位置を特定することができる。
【0030】
いくつかの実施例では、各触覚不連続部は、8cm未満かつ0.2cm超に及び、各触覚不連続部は、重心を画定する。重心は、触覚不連続部の周囲に含まれる領域に対応する。このような触覚不連続部の範囲によって、このような触覚不連続部が作動領域であるときに、ユーザが対応するアクチュエータに対応する領域の位置を特定することができ、ボックスの側壁に直接面するときにグリップを提供することができる。
【0031】
いくつかの実施例では、各触覚不連続部の各重心は、カバーの上面から5cm未満かつ0.5cm超離れている。これは、単一の成人の手で同時に全ての触覚不連続部に到達することに寄与することを可能にする。
【0032】
いくつかの実施例では、触覚不連続部の各重心は、特定の側面の遠位端から0.5cm超離れている。例示的な消費者製品100、300、及び400の構成では、そのような遠位端は、カバーの上面に対向する側面の端部である。このような閾値距離により、カバーの側面の構造的完全性を維持することが可能となる。
【0033】
いくつかの実施例では、カバーの上面は、重心、特に第1の触覚不連続部の重心において、特定部分に垂直な方向に沿って13cm未満かつ6cm超に及ぶ。これはまた、単一の成人の手で同時に全ての触覚不連続部に到達することに寄与することを可能にする。
【0034】
いくつかの実施例では、各触覚不連続部は、8cm未満かつ0.2cm超に及び、各触覚不連続部は、重心を画定し、各重心は、カバーの上面から5cm未満かつ0.5cm超離れており、各重心は、特定の側面の遠位端から0.5cm超離れており、カバーの上面は、重心、特に第2の触覚不連続部の重心において、特定部分に垂直な方向に沿って13cm未満かつ6cm超に及ぶ。このような複合的な条件を満たすことは、単一の成人の手で同時に全ての触覚不連続部に到達するのに特に適していることが分かった。好ましい構成では、第1の触覚不連続部の重心と第3の触覚不連続部の重心とは、存在する場合、カバーの上面に平行な方向に沿って離間距離だけ離間しており、同じ成人の手の異なる指で同時にそのような第1の触覚不連続部及び第3の触覚不連続部に到達するために、離間距離は、1.5cm超かつ10cm未満であり、より好ましくは、離間距離は5cm超かつ7cm未満である。いくつかの更により好ましい構成では、対向側面上に存在する重心間の最短距離は、側面及びカバーの上面に沿って18cm未満である。いくつかの更なる好ましい構成では、各重心は、カバーの上面から1cm超かつ3cm未満離れており、カバーを通してフィードバック力を伝達して、ロック開放につながる挟込み動作をより正確にすることができる。いくつかの更に好ましい構成では、第1の触覚不連続部の重心は、カバーの上面に平行な水平方向に沿ってカバーの側面の中央領域に位置し、それによって、フード蓋などのカバーの一方の側に他方の側よりも大きな力がかかり、そのような蓋が動かなくなる可能性を回避することによって、カバーの摺動を容易にする。
【0035】
実施例400では、側壁の第1の特定部分及び第2の特定部分並びに第1のアクチュエータ413は同じ特定の側壁に属し、側壁の第3の特定部分及び第2のアクチュエータ423は対向側壁に属し、対向側壁は特定の側壁に対向し、第4の触覚不連続部412は対向側面に属し、第3の触覚不連続部411の重心及び第4の触覚不連続部412の重心は、カバーが閉位置部分にあるときに第3の特定部分に垂直な方向に沿って、第1の触覚不連続部409の重心及び第2の触覚不連続部410の重心とそれぞれ位置合せされる。これにより、容器を適切に把持してロック解除するための指の配置を容易にすることができる。
【0036】
他の実施例では、側壁の第1の特定部分及び第2の特定部分並びに第1のアクチュエータは同じ特定の側壁に属し、側壁の第3の特定部分及び第2のアクチュエータは対向側壁に属し、対向側壁は特定の側壁に対向し、第4の触覚不連続部は、存在する場合、対向側面に属し、第3の触覚不連続部の重心及び第4の触覚不連続部の重心のうちの少なくとも1つは、第1の触覚不連続部の重心と第2の触覚不連続部の重心との間の領域に面している。この場合も、容器を適切に把持してロック解除するための指の配置を容易にすることができる。
【0037】
実施例400では、側壁の第1の特定部分及び第2の特定部分並びに第1のアクチュエータ413は、同じ特定の側壁に属し、側壁の第3の特定部分及び第2のアクチュエータ423は、対向側壁に属し、対向側壁は特定の側壁に対向し、第4の触覚不連続部412は、対向側面に属し、一方で、第3の触覚不連続部411の重心及び第4の触覚不連続部412の重心のうちの少なくとも1つと、他方で、第1の触覚不連続部409の重心又は第2の触覚不連続部410の重心のいずれか、好ましくは第1の触覚不連続部409の重心との間の最短距離は、カバーの側面及び上面に沿って18cm未満である。
【0038】
実施例400では、カバーは対称であり、カバーを逆に配置することによって、触覚不連続部409の役割は触覚不連続部412によって果たされてもよく、触覚不連続部410の役割は、触覚不連続部411によって果たされてもよい。これにより、このようなカバーの使用が容易になる。
【0039】
図6は、ボックス602又はボックス603のいずれかに取り付けることができるカバー601を示す。両方の構成において、容器は、カバーが閉位置にあるときに第1の触覚不連続部に面する第1のフラップと、カバーが閉位置にあるときに第3の触覚不連続部に面する第2のフラップと、カバーが閉位置にあるときに第4の触覚不連続部に面する第3のフラップとを備える。カバー601がボックス602に取り付けられると、第2の触覚不連続部は触覚不連続部610である。カバー601がボックス603に取り付けられると、第2の触覚不連続部は触覚不連続部611である。このような実施例では、3つの触覚不連続部が同じ側面上にあり、単一の触覚不連続部が対向側面上にある。このような実施例は、単一の成人の手を使用するのに特に適しており、親指が単一の触覚不連続部上に位置し、同じ手の他の3本の指が同じ側面上の3つの触覚不連続部上に位置する。
【0040】
図6に示す例の代替例では、610及び611としてマークされた触覚不連続部は、それぞれのアクチュエータ、特にそれぞれのフラップに対応してもよく、一方、触覚不連続部612(触覚不連続部610は611と612との間にあり、同じ側面上にある)は、それぞれのアクチュエータに対応せず、側壁のそれぞれの部分に直接面し、本開示による第2の触覚不連続部として機能してもよい。そのような例示的な代替形態の変形形態では、610及び611としてマークされた触覚不連続部は、そのような2つの触覚不連続部610及び612に関連付けられた(図5に示す例と同様の)単一のそれぞれのアクチュエータに対応してもよい。
【0041】
図6に示す例の別の代替例では、触覚不連続部610~612に対向する側面に位置する触覚不連続部613がなくてもよく、それによって、同じ側面が全ての触覚不連続部を含み、全ての不連続部を有するそのような側面は全てのアクチュエータに関連付けられる(同じ側面が全ての触覚不連続部を含み、全ての不連続部を有するそのような側面が全てのアクチュエータに関連付けられる他の構成が考慮されてもよい)。
【0042】
図6に示す例の更に別の代替例では、不連続部610及び613の両方が側壁のそれぞれの部分に直接面し、ロック解除することなく把持することを可能にする一方で、不連続部612及び611の各々は、それぞれのアクチュエータに関連付けられ、少なくとも2つの触覚不連続部が対向側面に配置され、側壁のそれぞれの部分に直接面するそのような構成は、カバーの対向側面に配置されたそのような少なくとも2つの触覚不連続部によってカバーを把持することによってロック解除することなくボックスの輸送を可能にする。対向側面に配置され、側壁のそれぞれの部分に直接面する少なくとも2つの触覚不連続部を含み、カバーの対向側面に配置されたそのような少なくとも2つの触覚不連続部によってカバーを把持することによってロック解除することなくボックスの輸送を可能にする他の構成が提供されてもよく、1つ以上のアクチュエータ、1つ以上の作動領域を有し、そのようなアクチュエータ及び作動領域は、異なる位置に配置される。
【0043】
図6に示す構成は、第1の成人の手の親指と、第1の成人の手の3本以上の他の指とを使用することによって係合解除することができる追加のアクチュエータを導入することによってロックを改善するという利点を有し、3本以上の他の指は、好ましくは、人差し指、中指、及び薬指を含む。
【0044】
本開示はまた、一方では、偶発的な開放に抵抗する側壁用の材料の使用と、特に環境に優しい側壁用の材料の使用との間の明らかな矛盾を解決することを目的とする。
【0045】
容器は、実際には、紙若しくはボール紙材料、特に剛性ボール紙材料、可撓性ボール紙材料、又はそれらの混合物から作製されてもよい。いくつかの実施例では、ボックス又はカバーを形成する材料は、220ミクロン超かつ3mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、ボックス又はカバーを形成する材料は、1mm超かつ2mm未満の壁厚を有する。いくつかの実施例では、ボックス又はカバーを形成する材料は、例えば、ボックス又はカバーの一部又は全体を補強するために、それ自体の上に折り畳まれる。容器は、紙材料、バイオベース材料、竹繊維、セルロース繊維、セルロース系若しくは繊維系材料、又はそれらの混合物から作製することができる。容器は、リサイクル材料、例えば、リサイクルされたセルロース繊維系材料を含む材料から作製することができる。いくつかの実施例では、開放を容易にするために、カバーは、開放時にボックスから完全に分離されてもよく、カバーは、十分に堅牢なカバー構造を得るために、200g未満、好ましくは100g未満、更により好ましくは80g未満、及び10g超、より好ましくは30g超、更により好ましくは40g超の重量である。
【0046】
例えば図7A(開いた容器)及び図7B(閉じてロックされた容器)に示すように、容器400と同様の容器は、支持要素構造701を備えてもよい。実際に、カバーが蓋の形態であるいくつかの実施例では、いくつかの実施例によるカバーは、構造701などの支持要素構造を含み、支持要素構造は、カバーが閉位置にあるときにボックスの開口部に入り、側壁の特定部分の少なくとも一部分は、カバーが閉位置にあるときに側面と支持要素構造との間に位置し、カバーが閉位置にあり、かつ作動圧力が加えられていないときに、クリアランス距離は、側壁の特定部分に垂直な方向に側壁を支持要素構造から分離し、カバーが閉位置にあるときに作動圧力が圧力閾値を超えて加えられると、側壁の特定部分が曲がることによって、クリアランス距離がゼロに減少する。支持要素構造及び側面の両方は、構造的にカバーの一部であり、支持要素構造及び側面は、側壁の特定部分を挟むことを可能にし、それによって側壁の特定部分が沈み込み、ロックタブからのアクチュエータの望ましくない係合解除を防止する。カバーを通してボックスを持ち上げている間に作動圧力が加えられた場合、加えられた圧力は側壁の挟まれた特定部分を支持要素構造に接させ、それによって重力を補償し、さもなければこの重力はカバーをボックスから切り離し、このような重力の補償は、側壁の特定部分と支持要素構造との間の抵抗静摩擦力によるものであるという事実に留意することが重要である。いくつかの実施例では、支持要素構造を使用することにより、ボックスを作るために比較的可撓性の材料を使用することができ、そのような可撓性材料は、支持要素構造がない場合、ボックスがそのカバーで持ち上げられた場合にボックスが落下する点まで曲がる。比較的可撓性の材料の使用を可能にすることはまた、そのような可撓性を補償する支持要素構造の存在により、より少ない量のそのような材料の使用を可能にする。そのような支持要素構造の存在により、例えば、ロックのアクチュエータに圧力を加えながらボックスを持ち上げるときに、ロックのアクチュエータに作動圧力が加えられたとしても、偶発的な開放のリスクが防止又は低減される。
【0047】
支持要素構造は、カバーが閉位置にあるときに開口部に入り、カバーが閉位置にあるときにボックス内に収まる。開口部へのこのような進入は、支持要素構造が、カバーが開位置から閉位置に移動したときに開口部に入る支持要素構造部分を含み、カバーが閉位置から開位置に移動したときにこのような支持要素構造部分が開口部から出るという意味で理解されるべきである。側壁の特定部分の少なくとも一部分は、カバーが閉位置にあるとき、側面と支持要素構造との間に位置する。この構造は、側面と支持要素構造との間の側壁の特定部分を捕捉することを可能にし、側壁の特定部分は、カバーが開位置から閉位置に移動したときに、側面と支持要素構造との間に挿入され、側壁の特定部分は、カバーが閉位置から開位置に移動したときに側面と支持要素構造との間から解放される。クリアランス距離は、カバーが閉位置にあり、かつ作動圧力が加えられていないときに、側壁の特定部分に垂直な方向に側壁を支持要素構造から分離し、そのような方向は、例えば、支持要素の線形リッジの方向に対応する。そのようなクリアランス距離は、支持要素構造の第1側に存在し、更に支持要素構造の第2側に繰り返される。そのようなクリアランス距離は、カバーが閉じられるときに支持要素構造が側壁の特定部分と衝突しないように、カバーが閉じられるときに開口部を通して支持要素構造を挿入することを可能にする。カバーが閉位置にあるときに作動圧力が圧力閾値を超えて加えられると、側壁の特定部分が曲がることによって、クリアランスがゼロに減少する。そのような圧力閾値に達すると、側壁はゼロに減少するクリアランス距離を通じて支持要素構造に寄りかかり、それによって側壁が過度に歪むことが防止され、アクチュエータがロックタブを解放する点まで沈み込むことが防止される。このような実施例によるクリアランス距離は、いくつかの実施例では、カバーとボックスとの間の公差距離に関連し、これらは共に、閉位置にあるときにカバーが緩むことを回避しながら、過度の困難なしにカバーをボックス上に配置することを可能にする。本開示によるクリアランス距離は、ロックの領域で考慮されるが、カバーとボックスとの間の公差距離は、ボックスの開口部の全周に沿って考慮されてもよい。いくつかの実施例では、公差は、少なくとも0.1mmかつ5mm未満である。いくつかの実施例では、公差は、少なくとも0.5mmかつ3mm未満である。そのような公差は、例えば、カバーが閉位置にあり、側面の内面と側壁の外面との間にあるときに測定され、そのような公差がロックの領域で異なる値をとる可能性があることを理解されたい。
【0048】
いくつかの実施例では、カバーが閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は、少なくとも1mmかつ1cm未満である。そのような範囲は、カバーの閉鎖を容易にすることと、望ましくないロック解除につながる側壁の特定部分の沈み込みを防止することとの両方を可能にする。いくつかの実施例では、カバーが閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は少なくとも1.5mmかつ0.5cm未満である。いくつかの実施例では、カバーが閉位置にあり、作動圧力が加えられていない場合、そのクリアランス距離は少なくとも2mmかつ0.4cm未満である。
【0049】
図7A図7Bに示すようないくつかの実施例では、消費者製品は、アライメントマーク702を含んでもよい。このようなアライメントマークを導入することにより、正しいアライメントマークの配置が正しいロック操作に対応するようにユーザを案内することができる。実際には、本説明による容器のためのロック又はロック機構は、ユーザに見えない場合があり、その結果、ユーザはロックが実際に行われた可能性があるか否かを確信できない場合がある。この説明によるアライメントマークを設けることで、ロック自体が見えないか又は視界から隠されている場合であっても、ロックが有効であることが示される。
【0050】
いくつかの実施例では、側面及び側壁のうちの少なくとも1つは、閉位置にあるカバーと一致するアライメントマークを含む。図7A図7Bの例では、側面及び側壁の両方がアライメントマークを含む。この場合、アライメントマークは、カバー上のマーク及びボックス上のマークに対応し、カバーが閉じられると両方のマークが一致して単一のマークを形成し、このような一致により容器の閉鎖が確認され、それによって内容物の適切な保護が確認される。
【0051】
アライメントマークは、閉位置にあるカバーと一致する、グラフィック若しくは触覚的特徴、又はグラフィック及び触覚の両方の特徴として理解されるべきである。そのような一致は、異なる要素又はマーク間で行われてもよく、又はアライメントマークと、例えば側面の遠位端などの容器の特徴部との間で行われてもよい。いくつかの実施例では、アライメントマークは、カバーが閉じられたときに対応する特徴と一致するセグメント、パターン、線、又は曲線などの特徴を含み、そのような対応する特徴は、別のアライメントマーク、又は容器の境界、端部、アパーチャ、若しくはスリットなどの構造的特徴であってもよい。いくつかの実施例では、アライメントマークは、例えば南京錠、ロック又は指紋を表すアイコン又は記号のうちの1つ以上を含む。図7A図7Bに示すように、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチの形態、好ましくは可撓性水溶性単位用量洗剤パウチの形態をとることができ、好ましくは、アライメントマークは単位用量洗剤パウチの表示を含む。
【0052】
いくつかの実施例では、カバーは段ボール層を含み、段ボール層は溝を含み、溝は好ましくは特定部分に垂直な方向に平行に、かつカバーの上面に平行に延び、触覚不連続部は好ましくは溝のうち少なくともいくつかと交差するアパーチャである。このような構造により、カバーの上面を補強することができる。アパーチャによる溝の交差はまた、アパーチャが設けられた1つ以上の側面を換気することを可能にし、それによって、湿気の多い環境における側面の完全性を強化する。
【0053】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、洗剤組成物を含む。洗剤組成物は、洗濯洗浄組成物、自動食器洗浄組成物、硬質表面洗浄組成物、又はこれらの組み合わせであってよい。洗剤組成物は、固体、液体、又はこれらの混合物を含んでもよい。液体という用語は、ゲル、溶液、懸濁物、ペースト、又はこれらの混合物を含む。固体は粉末であってもよい。本明細書において粉末とは、洗剤組成物が固体粒子を含んでいてもよく、又は単一の均質な固体であってもよいことを意味する。いくつかの実施例では、粉末洗剤組成物は、粒子を含む。この場合、固体が単一の均質な固体であるのとは対照的に、粉末洗剤組成物が個々の固体粒子を含むことを意味する。粒子は、自由流動性であってもよく、又は圧縮されていてもよい。洗濯洗剤組成物は、布地手洗い操作に使用することもでき、又は自動の布地機械洗い操作に使用することもでき、例えば、自動の布地機械洗い操作で使用される。例示的な洗濯洗剤組成物は、非石鹸界面活性剤を含み、非石鹸界面活性剤は、アニオン性非石鹸界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~60重量%、又は20重量%~55重量%の非石鹸界面活性剤を含む。非石鹸アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との例示的な重量比は、1:1~20:1、1.5:1~17.5:1、2:1~15:1、又は2.5:1~13:1である。例示的な非石鹸アニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含む。直鎖アルキルベンゼンスルホネートとアルキルサルフェートとの例示的な重量比は、1:2~9:1、1:1~7:1、1:1~5:1、又は1:1~4:1である。例示的な直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、C10~C16アルキルベンゼンスルホン酸又はC11~C14アルキルベンゼンスルホン酸である。「直鎖状」とは、本明細書では、アルキル基が直鎖状であることを意味する。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、アルコキシル化アルキルサルフェート、若しくは非アルコキシル化アルキルサルフェート、又はこれらの混合物を含んでもよい。例示的なアルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、エトキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含む。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、1~5、1~3、又は2~3のモル平均エトキシル化度を有する、エトキシ化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を含んでもよい。例示的なアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、非エトキシル化アルキルサルフェート及びエトキシル化アルキルサルフェートを含んでもよく、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のモル平均エトキシル化度は、1~5、1~3、又は2~3である。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の例示的なアルキル画分は、脂肪族アルコール、オキソ合成アルコール、ゲルベアルコール、又はこれらの混合物から誘導される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の10重量%~50重量%、15重量%~45重量%、20重量%~40重量%、又は30重量%~40重量%の非石鹸アニオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、非イオン性界面活性剤は、アルコールアルコキシレート、オキソ合成アルコールアルコキシレート、ゲルベアルコールアルコキシレート、アルキルフェノールアルコールアルコキシレート、又はこれらの混合物から選択される。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の0.01重量%~10重量%、0.01重量%~8重量%、0.1重量%~6重量%、又は0.15重量%~5重量%の非イオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、洗濯洗剤組成物の1.5重量%~20重量%、2重量%~15重量%、3重量%~10重量%、又は4重量%~8重量%の石鹸、いくつかの実施例では、脂肪酸塩、いくつかの実施例では、アミン中和された脂肪酸塩を含み、いくつかの実施例では、アミンは、アルカノールアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、又はこれらの混合物から選択され、いくつかの実施例では、モノエタノールアミンである。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の15重量%未満、又は12重量%未満の水を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、1,2-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、又はこれらの混合物から選択される非水性溶媒を含む液体洗濯洗剤組成物である。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、液体洗濯洗剤組成物の10重量%~40重量%、又は15重量%~30重量%の非水性溶媒を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、香料を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、酵素、クエン酸塩、漂白剤、漂白触媒、染料、色相染料、増白剤、アルコキシル化ポリアミン及びポリエチレンイミンを含む洗浄ポリマー、汚れ放出ポリマー、界面活性剤、溶媒、移染防止剤、キレート剤、カプセル化香料、ポリカルボキシレート、構造化剤、pH調整剤、並びにこれらの混合物を含むビルダーを含む群から選択される補助成分を含む。いくつかの実施例では、洗濯洗剤組成物は、6~10、6.5~8.9、又は7~8のpHを有し、洗濯洗剤組成物のpHは、20℃で脱塩水中の10%生成物濃度として測定される。液体の場合、洗濯洗剤組成物はニュートン性又は非ニュートン性であってよい。いくつかの実施例では、液体洗濯洗剤組成物は、非ニュートン性である。理論に束縛されることを望むものではないが、非ニュートン液体は、ニュートン液体とは異なる特性を有し、より具体的には、非ニュートン液体の粘度は、剪断速度に依存し、一方、ニュートン液体は、適用される剪断速度にかかわらず一定の粘度を有する。非ニュートン液体の剪断適用時の粘度の低下は、液体洗剤の溶解を更に促進すると考えられる。本明細書に記載される液体洗濯洗剤組成物は、配合された成分及び組成物の目的などの要因に応じて、任意の好適な粘度を有し得る。
【0054】
いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品と容器とを含む。消費者製品は、「そのまま」販売され得、言い換えると、消費者製品は、消費者が棚から手に取る商品である。あるいは、消費者製品は、複数要素の製品の1つの単位として収容され得る。例えば、2つ以上の消費者製品が、外側パッケージ内に収容されてもよく、複数のパッケージ化された消費者製品が1回の購入で一緒に販売される。消費者製品は、審美的な要素、例えば、シュリンクスリーブ又は容器に貼り付けられたラベルを含んでいてもよい。あるいは、容器は、着色されていてもよく、又は審美的な要素若しくは情報を含む印刷物(例えば、使用指示)が印刷されていてもよい。
【0055】
いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、少なくとも1つの単位用量内部区画を形成するように適応された少なくとも1つの水溶性フィルムを含み、少なくとも1つの単位用量内部区画は、洗剤組成物を含む。水溶性フィルム及び洗剤組成物については、以下により詳細に説明する。いくつかの実施例では、消費者製品は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも2つの水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも10個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも20個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも30個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも40個の水溶性単位用量物品、場合によっては少なくとも45個の水溶性単位用量物品を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、パウチの形態である。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、最終用途で利益を与えるのに十分な体積として、組成物の単位用量を含む。いくつかの実施例では、水溶性単位用量物品は、単位用量物品が水溶性フィルムによって取り囲まれた少なくとも1つの内部区画を含むような形状の1つの水溶性フィルムを含む。少なくとも1つの区画は、洗浄組成物を含む。水溶性フィルムは、貯蔵中に洗浄組成物が区画から漏出しないように密封される。しかし、水溶性単位用量物品を水に加えると、水溶性フィルムが溶解して、内部区画の内容物が洗浄液中に放出される。単位用量物品は、2つ以上の区画、少なくとも2つの区画、又は少なくとも3つの区画、又は少なくとも4つの区画、又は少なくとも5つの区画を含んでいてもよい。区画は、重ね合わせる位置付けで、すなわち、一方が他方の上に位置するように配置されてよい。あるいは、区画は、隣り合った位置付けで、すなわち、一方が他方に隣接する配向で位置してよい。区画は、「タイヤ及びリム」構成での位置付けであってもよく、すなわち、第1区画は、第2区画に隣接して位置するが、第1区画は、第2区画を少なくとも部分的に囲み、ただし、第2区画を完全には封入しない。あるいは、1つの区画が、別の区画内に完全に封入されてもよい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも2つの区画を含み、区画の一方は他方の区画より小さい。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも3つの区画を含み、区画のうちの2つは第3区画よりも小さくてもよく、いくつかの実施例では、2つの小さい区画は大きい区画に重ねられている。いくつかの実施例では、単位用量物品は少なくとも4つの区画を含み、区画のうちの3つは第4区画よりも小さくてもよく、いくつかの実施例では、3つの小さい区画は大きい区画に重ねられている。重ね合わせられた区画は、いくつかの実施例では、隣り合って位置付けられる。いくつかの実施例では、それぞれの個々の単位用量物品は、10g~40g、又は更には15g~35gの重量を有していてもよい。水溶性フィルムは、水に可溶性又は分散性であってもよい。単位用量品に形成される前に、水溶性フィルムは、いくつかの実施例では、20~150マイクロメートル、他の実施例では35~125マイクロメートル、更なる実施例では50~110マイクロメートル、更に更なる実施例では約76マイクロメートルの厚さを有する。水溶性フィルム材料の例は、ポリマー材料を含む。フィルム材料を、例えば、ポリマー材料の注型成形、吹込成形、押出成形又は吹込押出成形によって得ることができる。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、ポリビニルアルコールポリマー又はコポリマー、例えば、ポリビニルアルコールポリマー及び/又はポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含み、例えば、スルホン化及びカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマー、特にカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーから選択され、例えば、ポリビニルアルコールホモポリマーとカルボキシル化アニオン性ポリビニルアルコールコポリマーのブレンドを含む。いくつかの実施例では、水溶性フィルムは、Monosolによって商品参照番号M8630、M8900、M8779、M8310として供給されているものがある。いくつかの実施例では、フィルムは、不透明、透明又は半透明であってもよい。フィルムは、印刷された領域を含んでもよい。印刷の領域は、フレキソ印刷又はインクジェット印刷などの技術を使用して得ることができる。フィルムは、嫌悪剤、例えば苦味剤を含んでもよい。好適な苦味剤としては、ナリンギン、スクロースオクタアセテート、塩酸キニーネ、デナトニウムベンゾエート、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な嫌悪剤のレベルには、1~5000ppm、100~2500ppm、又は250~2000ppmが挙げられるが、これらに限定されない。水溶性フィルム若しくは水溶性単位用量物品又は両方は、潤滑剤でコーティングされてもよい。いつくかの実施例では、潤滑剤は、タルク、酸化亜鉛、シリカ、シロキサン、ゼオライト、ケイ酸、アルミナ、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、トリポリリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、変性デンプン、粘土、カオリン、石膏、シクロデキストリン、又はこれらの混合物から選択される。
【0056】
いつくかの実施例では、容器は、第1部分を含み、第1部分は、少なくとも1つの水溶性単位用量物品が含有される第1区画を含む。いつくかの実施例では、第1区画は、少なくとも2つの水溶性単位用量物品を含む。第1区画は、1~80個の水溶性単位用量物品、1~60個の水溶性単位用量物品、1~40個の水溶性単位用量物品、又は1~20個の水溶性単位用量物品を含み得る。第1区画の容積は、500mL~5000mL、いくつかの実施例では800mL~4000mLであり得る。
【0057】
いくつかの実施例では、洗剤製品は、単位用量洗剤パウチの形態、好ましくは可撓性水溶性単位用量洗剤パウチの形態であり、1つ以上の、好ましくは全ての触覚不連続部は、特にこのような1つ以上の触覚不連続部がアパーチャ又はスリットである場合、単位用量洗剤パウチが1つ以上の、好ましくは全ての触覚不連続部を通過するのを防止するように構成されている。いくつかの実施例では、パウチは最小断面を有し、そのような最小断面は、場合によっては外部フランジ領域によって囲まれ、そのような最小断面は、洗剤を含む洗剤物品の内部容積と交差し、そのような最小断面は、関連する触覚不連続部又はアパーチャによって覆われる領域よりも小さい。例えば、アパーチャが1cmである場合、1.5cmの最小断面を有するパウチは、アパーチャを通ってこぼれることはない。
【0058】
いくつかの実施例では、触覚不連続部を含む側面のうちの1つ以上の側面は、カバーが閉位置にあるとき、側壁のうちの1つ以上のそれぞれの側壁の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%を覆う。そのような実施例では、それぞれの触覚不連続部がアパーチャである場合、そのようなアパーチャは、カバーがボックス上に摺動するときにカバーを閉じながら、カバー内に含まれる空気をある程度排出することを可能にする。いくつかの実施例では、カバーは、カバーの上面及び側面によって区切られたカバー内部容積を画定する。いくつかの実施例では、カバー内部容積は、200~2000cm、好ましくは750cm~1500cmである。いくつかの実施例では、それぞれの触覚不連続部を含む側面のうちの1つ以上の側面は、カバーが閉位置にあるとき、側壁のうちの1つ以上のそれぞれの側壁の少なくとも40%を覆う。いくつかの実施例では、それぞれの触覚不連続部を含む側面のうちの1つ以上の側面は、カバーが閉位置にあるとき、側壁のうちの1つ以上のそれぞれの側壁の少なくとも50%を覆う。より高い側面被覆率を提供することによって、堅牢性が増加し、偶発的に逆さまに開いたカバーケース内に容器の内容物を保持することが可能になる。そのような構成は、いくつかの実施例では、単位用量洗剤パウチがアパーチャを通過するのを防止するように構成されたアパーチャと有利に組み合わされてもよい。
【0059】
いくつかの実施例では、触覚不連続部は、6cm未満かつ1cm超をカバーする。このような寸法設定は、高精度の力又は圧力を加える際に特に効果的であることも分かった。
【0060】
いくつかの実施例では、側面は、2つの短い側面と2つの長い側面とを含み、触覚不連続部は長い側面上にある。この構成によって、所望の容器内容積を維持しながら、カバーの上面の剛性を高めることができる。カバーは、実際に、互いに平行な2つの対向する長い側面と、互いに平行な2つの対向する短い側面とを含んでもよく、長い側面は短い側面に対して垂直であり、ユーザ又は消費者が長い側面上に圧力を加える可能性が高く、短い側面の中間点がそれぞれの短い側面のコーナーから離れているよりも更に、第1の方向に沿った長い側面の中間点が同じ長い側面のコーナーから離れている場合、長い側面が変形を受ける可能性が高いという事実を考慮するために、長い側面は好ましくは補強されている。
【0061】
図8は、ロックされた消費者製品を操作する例示的な方法を示しており、消費者製品は、本明細書に記載の実施例のいずれかによるものであり、方法は、
第1の成人の手を用いて、第1の成人の手の親指と、第1の成人の手の1本以上の他の指との間で、カバーをつかむことによって容器をロック解除するブロック81であって、1本以上の他の指が、好ましくは、人差し指、薬指及び中指のうちの少なくとも1本を含み、つかむことが、カバーの上面にわたって行われ、親指の指先と1本以上の他の指の指先とが、第1の触覚不連続部及び第2の触覚不連続部に同時に配置される、ブロック81と、
開口部を露出させるように、挟まれたカバーをボックスから離れるように持ち上げ、摺動させ、又は回転させることによって、容器を開くブロック82と
を含む。
【0062】
図8に記載の方法は、第2の触覚不連続部も使用する場合に容器の安定した把持を可能にし、そのような安定した把持は、1つ以上の他の触覚不連続部を使用してアクチュエータの作動を容易にし、触覚不連続部は、適切な指の配置を容易にする。このような安定した把持は、第1の触覚不連続部及び第2の触覚不連続部がカバーの対向側面に位置する状況では更に強化される。
【0063】
少なくとも1つの追加のロック及びアクチュエータを含むいくつかの他の実施例では、ブロック81は、第1の成人の手を用いて、第1の成人の手の親指と、第1の成人の手の2本以上の他の指との間で、カバーをつかむことによって容器をロック解除することを含んでもよく、2本以上の他の指は、好ましくは、人差し指、薬指及び中指のうちの少なくとも1本を含み、つかむことは、カバーの上面にわたって行われ、親指の指先と2本以上の他の指の指先とが、第1、第2及び第3の触覚不連続部に同時に配置される。
【0064】
図9の別の例示的な方法に示すように、方法は、ブロック81及び82、並びに容器をロックするブロック93を含むことができ、ロックは、閉鎖を確認する可聴フィードバックを提供するために、ロック時にクリック音を発する。
【0065】
図10は、機械を使用してロックされた消費者製品を操作する方法を示しており、消費者製品は、本明細書に記載の実施例のいずれかによるものであり、機械は把持デバイスを含み、方法は、ブロック1000で、把持デバイスを第2の触覚不連続部に挿入することによって消費者製品を把持することを含み、把持デバイスは、第2の触覚不連続部の外形に一致する外形を有する。これにより、消費者製品を開封する危険なしに、例えば製造ライン上で消費者製品を操作することが可能になる。第2の触覚不連続部を使用するこのような把持は、製造ライン上で消費者製品を正確に位置合せすることに関与することができる。いくつかの実施例では、方法は、機械がアクチュエータに面する触覚不連続部と接触することなくロックされた消費者製品を操作すること、又は好ましくは、機械がアクチュエータに面する任意の触覚不連続部と接触することなくロックされた消費者製品を操作することを含み、その間、把持デバイスは第2の触覚不連続部に挿入され、それにより、そのような操作中のボックスの望ましくない開放を回避する。
【0066】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10