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特許7572585給電中継装置、電力供給システム及び装着装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-15
(45)【発行日】2024-10-23
(54)【発明の名称】給電中継装置、電力供給システム及び装着装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20241016BHJP
   H02J 50/20 20160101ALI20241016BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20241016BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20241016BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H02J1/00 303
H02J50/20
H02J50/40
H02J50/80
H02J7/00 A
H02J7/00 301D
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2024082441
(22)【出願日】2024-05-21
【審査請求日】2024-05-21
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度 国立研究開発法人情報通信研究機構「革新的情報通信技術研究開発委託研究/完全ワイヤレス社会実現を目指したワイヤレス電力伝送の高周波化および通信との融合技術」(JPJ012368C02401)、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(74)【代理人】
【識別番号】100128691
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 弘通
(72)【発明者】
【氏名】平川 昂
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】中本 悠太
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-137397(JP,A)
【文献】特開2021-132419(JP,A)
【文献】国際公開第2020/137348(WO,A1)
【文献】特開2017-016656(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112072664(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00
H02J 50/20
H02J 50/40
H02J 50/80
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力供給を中継する給電中継装置であって、
有線電源からケーブルを介して直流電力が入力される一又は複数の有線電力入力部と、送電装置から電波による無線電力伝送を受けた無線電源からケーブルを介して直流電力が入力される一又は複数の無線電力入力部とを有する複数の電力入力部と、
前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力で充電可能な電池と、
一又は複数の電力出力部と、
前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力を前記一又は複数の電力出力部から出力するパススルー回路部と、
を備える、ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項2】
請求項1の給電中継装置において、
前記複数の電力入力部は、環境発電装置から直流電力が入力される一又複数の環境発電入力部を含む、ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項3】
請求項1の給電中継装置において、
前記無線電源は、前記送電装置から送信された無線電力伝送の電波を受信するアンテナに接続され前記アンテナが受信した受信信号を整流して直流電力を出力する整流回路を備える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項4】
請求項1の給電中継装置において、
送電装置から電波による無線電力伝送を受ける一又は複数の無線電源を備え、
前記無線電源は、前記送電装置から送信された無線電力伝送の電波を受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナが受信した前記電波の受信信号を整流して直流電力を出力する複数の整流回路と、を有する、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項5】
請求項1の給電中継装置において、
前記一の有線電力入力部の入力電力と前記一の無線電力入力部の入力電力とを切り替える入力切替部と、
前記入力切替部で切り替えられた切り替え後の直流電力の経路について、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御する経路制御回路部と、
前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、
前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、
を備える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項6】
請求項1の給電中継装置において、
前記一の無線電力入力部の入力電力の電圧を前記一の有線電力入力部の入力電力と同じ電圧に変換する入力電圧変換回路部と、
前記一の有線電力入力部の入力電力と前記一の無線電力入力部の電圧変換後の入力電力とを合成する入力合成部と、
前記入力合成部で合成された合成後の直流電力の経路について、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御する経路制御回路部と、
前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、
前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、
を備える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項7】
請求項1の給電中継装置において、
前記複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する直流接続回路部と、
前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路について、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御する経路制御回路部と、
前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、
前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、
を備える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項8】
請求項7の給電中継装置において、
前記経路制御回路部は、前記複数の電力出力部のいずれかに給電対象が接続されている場合に、前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路を、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路に切り替える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項9】
請求項1の給電中継装置において、
前記複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する直流接続回路部と、
前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路について前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御し、前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、
前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、
を備える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項10】
請求項9の給電中継装置において、
前記充電制御回路部は、前記複数の電力出力部のいずれかに給電対象が接続されている場合に、前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路を、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路に切り替える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項11】
請求項7乃至10のいずれかの給電中継装置において、
送電装置から電波による無線電力伝送を受ける一又は複数の無線電源と、一又は複数の環境発電装置とを備え、
前記無線電源は、前記無線電力伝送の送電装置から送信された電波を受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナが受信した前記電波の受信信号を整流して直流電力を出力する複数の整流回路と、を有する、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項12】
請求項7乃至10のいずれかの給電中継装置において、
前記直流接続回路部の後段回路として、DC電圧変換回路及びMPPT(最大電力点追従)制御回路を有する、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項13】
請求項7乃至10のいずれかの給電中継装置において、
前記複数の電力入力部のそれぞれと前記直流接続回路部との間に、DC電圧変換回路及びMPPT(最大電力点追従)制御回路を有する、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項14】
請求項7乃至10のいずれかの給電中継装置において、
前記直流接続回路部は、前記プラス入力部及び前記マイナス入力部と前記プラス出力部及び前記マイナス出力部との間の接続状態を切り替えるようにオン・オフ制御可能な複数のスイッチを有する、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項15】
請求項1乃至10のいずれかの給電中継装置において、
前記無線電力伝送の送電装置との間で情報を送受信するための通信部を備える、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項16】
請求項15の給電中継装置において、
給電対象の複数の状態のそれぞれにおける電力消費の情報を取得し、前記無線電力伝送の送電装置に送信する、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項17】
請求項1乃至10のいずれかの給電中継装置において、
当該給電中継装置は、充電可能な電池を内蔵した給電対象が着脱可能に装着される装着装置である、
ことを特徴とする給電中継装置。
【請求項18】
電力供給システムであって、
請求項1乃至10のいずれかの給電中継装置と、
一又は複数の有線電源と、
一又は複数の無線電力伝送の無線電源と、
を備える、ことを特徴とする電力供給システム。
【請求項19】
移動通信の端末装置が着脱可能に装着される、又は、前記端末装置に接続される周辺機器が着脱可能に装着される装着装置であって、
有線電源からケーブルを介して直流電力が入力される一又は複数の有線電力入力部と、送電装置から電波による無線電力伝送を受けた無線電源からケーブルを介して直流電力が入力される一又は複数の無線電力入力部とを有する複数の電力入力部と、
前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力で充電可能な電池と、
一又は複数の電力出力部と、
前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力を前記一又は複数の電力出力部から出力するパススルー回路部と、
を備える、ことを特徴とする装着装置。
【請求項20】
請求項19の装着装置において、
当該装着装置は、ケース、カバー又はスタンドである、
ことを特徴とする装着装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線電力伝送による無線給電を中継する給電中継装置、電力供給システム及び端末ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無線フレームに設定された複数の無線リソースの少なくとも一部を用いて基地局と端末装置との間で通信を行う通信システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、非特許文献1には、移動通信システムの基地局であるgNBとIoTデバイスであるタグとの間で無線通信を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2017/164220号
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TSG RAN Meeting #98-e RP-222918,E-meeting,December 12th-16th,2022,"Views on Ambient IoT"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の通信システムの基地局に接続して通信する対象装置として、内蔵電池から供給される電力を主に利用する端末装置がある。この端末装置では、内蔵電池の残量が少なくなったときに内蔵電池を充電する煩雑な作業が必要である。また、内蔵電池ではなく有線接続の電源ラインから供給される電力を利用する端末装置は、そのような電源ラインを利用可能な場所での使用に制限される。このように基地局に接続して通信を行う様々な端末装置への給電をまかなうことができるような給電インフラが未整備である。
【0006】
第5世代及びその後の次世代の移動通信システムでは、基地局に接続して通信する端末装置(例えば、ユーザ装置、センサ、IoTデバイス、タグ)が急増してくるのが予想され、膨大なトラフィックを捌く通信インフラの整備が進められている。しかしながら、上記通信を行う膨大な数の対象装置への給電をまかなうことができる給電インフラは未整備のままである。
【0007】
上記給電インフラでは、給電対象の対象装置の構成を変更することなく、対象装置への給電を安定して行いたい、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る装置は、電力供給を中継する給電中継装置である。この給電中継装置は、有線電源から直流電力が入力される一又は複数の有線電力入力部と無線電力伝送の無線電源から直流電力が入力される一又は複数の無線電力入力部とを有する複数の電力入力部と、前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力で充電可能な電池と、一又は複数の電力出力部と、前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力を前記一又は複数の電力出力部から出力するパススルー回路部と、を備える。
【0009】
前記給電中継装置において、前記複数の電力入力部は、環境発電装置から直流電力が入力される一又複数の環境発電入力部を含んでもよい。
【0010】
前記給電中継装置において、無線電力伝送の電波を受信するアンテナに接続される一又は複数の整流回路を備えてもよい。
【0011】
前記給電中継装置において、一又は複数の無線電力伝送の無線電源を備え、前記無線電力伝送の無線電源は、無線電力伝送の電波を受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナのそれぞれに対応するように設けられた複数の整流回路と、を有してもよい。
【0012】
前記給電中継装置において、前記一の有線電力入力部の入力電力と前記一の無線電力入力部の入力電力とを切り替える入力切替部と、前記入力切替部で切り替えられた切り替え後の直流電力の経路について、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御する経路制御回路部と、前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、を備えてもよい。
【0013】
前記給電中継装置において、前記一の無線電力入力部の入力電力の電圧を前記一の有線電力入力部の入力電力と同じ電圧に変換する入力電圧変換回路部と、前記一の有線電力入力部の入力電力と前記一の無線電力入力部の電圧変換後の入力電力とを合成する入力合成部と、前記入力合成部で合成された合成後の直流電力の経路について、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御する経路制御回路部と、前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、を備えてもよい。
【0014】
前記給電中継装置において、前記複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する直流接続回路部と、前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路について、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御する経路制御回路部と、前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、を備えてもよい。
【0015】
ここで、前記経路制御回路部は、前記複数の電力出力部のいずれかに給電対象装置が接続されている場合に、前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路を、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路に切り替えてもよい。
【0016】
前記給電中継装置において、前記複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する直流接続回路部と、前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路について前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路と前記電池に向けて供給する充電経路とを制御し、前記入力電力による前記電池の充電を制御する充電制御回路部と、前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を前記複数の電力出力部に分配するDC電圧変換/分配部と、を備えてもよい。
【0017】
ここで、前記充電制御回路部は、前記複数の電力出力部のいずれかに給電対象装置が接続されている場合に、前記直流接続回路部から出力された直流電力の経路を、前記複数の電力出力部に向けて供給するパススルー経路に切り替えてもよい。
【0018】
前記給電中継装置において、一又は複数の無線電力伝送の無線電源と、一又は複数の環境発電装置とを備え、前記無線電力伝送の無線電源は、無線電力伝送の電波を受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナのそれぞれに対応するように設けられた複数の整流回路と、を有してもよい。
【0019】
前記給電中継装置において、前記直流接続回路部の後段回路として、DC電圧変換回路及びMPPT(最大電力点追従)制御回路を有してもよい。
【0020】
前記給電中継装置において、前記複数の電力入力部のそれぞれと前記直流接続回路部との間に、DC電圧変換回路及びMPPT(最大電力点追従)制御回路を有してもよい。
【0021】
前記給電中継装置において、前記直流接続回路部は、前記プラス入力部及び前記マイナス入力部と前記プラス出力部及び前記マイナス出力部との間の接続状態を切り替えるようにオン・オフ制御可能な複数のスイッチを有してもよい。
【0022】
前記給電中継装置において、無線電力伝送の送電装置との間で情報を送受信するための通信部を備えてもよい。ここで、前記給電中継装置は、給電対象装置の複数の状態のそれぞれにおける電力消費の情報を取得し、前記無線電力伝送の送電装置に送信してもよい。
【0023】
前記給電中継装置は、充電可能な電池を内蔵した端末装置を着脱可能な端末ケース又は充電ケースであってもよい。ここで、端末装置は、移動通信システムの移動局装置であってもよいし、他の装置から無線又は有線の近距離通信を介して受信した音楽、音声などを出力する音出力装置(例えば、イヤホン、ヘッドホンなど)であってもよい。
【0024】
本発明の他の態様に係る給電システムは、前記いずれかの給電中継装置と、一又は複数の有線電源と、一又は複数の無線電力伝送の無線電源と、を備える。
【0025】
本発明の更に他の態様に係る装置は、移動通信の端末装置が着脱可能に装着される、又は、前記端末装置に接続される周辺機器が着脱可能に装着される装着装置である。この装着装置は、有線電源から直流電力が入力される一又は複数の有線電力入力部と無線電力伝送の無線電源から直流電力が入力される一又は複数の無線電力入力部とを有する複数の電力入力部と、前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力で充電可能な電池と、一又は複数の電力出力部と、前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力を前記一又は複数の電力出力部から出力するパススルー回路部と、を備える。
【0026】
前記装着装置は、例えば、端末装置又は周辺機器が着脱可能に装着されるケース、カバー又はスタンドであってもよい。
【0027】
また、前記制御に用いられるプログラムの一部又は全部は、機械学習によって作成された学習済モデルであってもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、給電対象装置の構成を変更することなく、給電対象装置への給電を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、実施形態に係る電力供給システムの全体構成の一例を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係る給電中継装置の一構成例を示す説明図である。
図3図3は、実施形態に係る給電中継装置の他の構成例を示す説明図である。
図4図4は、実施形態に係る給電中継装置の更に他の構成例を示す説明図である。
図5図5は、実施形態に係る給電中継装置を適用した端末ケースの構成例を示す説明図である。
図6図6は、実施形態に係る給電中継装置をストラップ疑似アンテナと組み合わせた端末ケースの構成例を示す説明図である。
図7図7は、実施形態に係る平面レクテナアレイを有する給電中継装置を適用した端末ケースの構成例を示す説明図である。
図8図8は、実施形態に係る入力切替型の給電中継装置の構成例を示すブロック図である。
図9図9は、実施形態に係る並列入力型の給電中継装置の構成例を示すブロック図である。
図10図10は、実施形態に係るマルチ入力ポート型の給電中継装置の構成例を示すブロック図である。
図11図11は、実施形態に係るレクテナアレイを有するマルチ入力ポート型の給電中継装置の構成例を示すブロック図である。
図12図12は、実施形態に係る給電中継装置における充電制御回路の変形例を示す説明図である。
図13図13は、実施形態に係る給電中継装置におけるDC変換後付け型のDC接続回路の構成例を示す説明図である。
図14図14は、実施形態に係る給電中継装置における個別DC変換型のDC接続回路の構成例を示す説明図である。
図15図15は、実施形態に係る給電中継装置におけるDC接続回路に適用可能なスイッチング回路を用いた多元接続器の一例を示す回路図である。
図16図16は、実施形態に係る無線通信部を有する給電中継装置の構成例を示す説明図である。
図17図17は、実施形態に係る給電中継装置から給電する給電対象の状態変化の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本書に記載された実施形態に係るシステムは、有線電力入力部(有線入力ポート)と無線電力入力部(無線入力ポート)とを含む複数の電力入力部から入力された複数の入力電力を切り替えて又は合成して内蔵電池の充電に用いることができるとともに、内蔵電池を迂回するパススルー機能により出力ポート(給電ポート)から出力することができる給電中継装置を備え、給電対象装置の構成を変更することなく、給電対象装置への給電を安定して行うことができる。特に、本実施形態に係る給電中継装置を備える受電装置及び電力供給システムは、様々な場所への設置が予想される膨大な数のIoTデバイスへの給電をまかなうことができるIoT用受電システムとしての用途に適する。
【0031】
図1は、本実施形態に係る電力供給システム10の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の電力供給システム10は、複数の直流電力源20と給電中継装置30とを備える。複数の直流電力源20は、ケーブルなどを介して直流電力を供給する一又は複数の有線電源21と、一又は複数の無線電源である無線電力伝送(WPT)の受電装置(以下「WPT受電装置」ともいう。)22と、を含む。直流電力源20から直流電力が供給されるケーブルは、例えば、USB、Type-C等のインターフェースのケーブルであってもよい。複数の直流電力源20は、一又は複数の環境発電装置を含んでもよいし、一又は複数の光発電装置(例えば、太陽光発電システムの発電装置)を含んでもよい。環境発電装置及び光発電装置は、無線電源に含めてもよい。
【0032】
電力供給システム10が複数のWPT受電装置22を備える場合、複数のWPT受電装置22はそれぞれ、互いに異なる周波数帯の電波(例えば、ミリ波、マイクロ波)を用いたビームを受信して直流電力を出力するものであってもよい。例えば、複数のWPT受電装置22は、ミリ波のビームを受信して直流電力を出力する第1のWPT受電装置と、マイクロ波のビームを受信して直流電力を出力する第2のWPT受電装置とを含んでもよい。
【0033】
図1において、無線電力伝送(WPT)システムは、送電信号の電波を送信する送電装置80と、送電装置80から送信された電波を受信して直流の電力を出力するWPT受電装置(直流電力源)22とを備える。無線電力伝送の電波は例えばマイクロ波又はミリ波である。
【0034】
送電装置80は、複数のアンテナ素子(以下「アンテナ」ともいう。)が2次元的に配列したアレーアンテナからなるアンテナ装置81を有する。送電装置80のアレーアンテナは複数のアンテナが1次元的に又は3次元的に配置されたものであってもよい。
【0035】
WPT受電装置22は、複数のアンテナ221aが2次元配列したアレーアンテナからなるアンテナ装置221を有する。WPT受電装置22のアレーアンテナは複数のアンテナ221aが1次元に又は3次元に配置されたものであってもよい。また、WPT受電装置22は、アンテナ装置221の複数のアンテナ221aに対応するように設けられた複数の整流回路(直流電力源)からなる整流回路群222を有する。1組のアンテナ221aと整流回路との組み合わせはレクテナとも呼ばれる。
【0036】
環境発電装置は、例えば、熱発電装置、振動発電装置及び電波発電装置の少なくとも一つである。熱発電装置は、例えば、周辺環境に発生している様々な熱の微弱エネルギーを電力に変換して出力することができる発電装置である。振動発電装置は、例えば、周辺環境に発生している様々な振動の微弱エネルギーを電力に変換して出力することができる発電装置である。電波発電装置は、例えば、周辺環境に発生している様々な通信や放送などの電波の微弱エネルギーを電力に変換して出力することができる発電装置である。
【0037】
図1において、給電中継装置30は、バッテリー(電池)301と、複数の電力入力部(入力ポート)302,303と、一又は複数の電力出力部(以下、「出力ポート」又は「給電ポート」ともいう。)305と、を備える。複数の電力入力部は、有線電源21から直流電力が入力される一又は複数の有線電力入力部(以下「有線ポート」ともいう。)302と、無線電力伝送(WPT)のWPT受電装置22などの無線電源等から直流電力が入力される一又は複数の無線電力入力部(以下「無線ポート」ともいう。)303と、を含む。出力ポート305から出力された直流電力は、給電対象(例えば充電対象)90の入力ポート(例えば充電ポート)902に供給することができる。なお、出力ポート(給電ポート)305からの給電は無線給電又は有線給電のどちらでもよい。
【0038】
バッテリー301は、複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部(例えば、有線ポート302、無線ポート303又はその両方)の入力電力で充電することができる。更に、給電中継装置30は、複数の電力入力部から入力された直流電力のパススルー機能を有する。例えば、給電中継装置30は、複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力を、バッテリー301を迂回して一又は複数の電力出力部(出力ポート)305から出力するパススルー回路部を備える。なお、給電中継装置30は、バッテリー301から出力される直流電力を電力出力部305から出力する機能を備えてもよい。
【0039】
図2は、実施形態に係る給電中継装置30の一構成例を示す説明図である。図2は給電中継装置30の基本構成の一例を示す。図2において、給電中継装置30は、装置本体300と、装置本体300に設けられた一又は複数のバッテリー301と、一つの有線ポート302と、一の無線ポート303と、一つの出力ポート(給電ポート)305と、を備える。更に、給電中継装置30は、有線ポート302、無線ポート303又はその両方から入力された直流の入力電力を、バッテリー301を介さずに出力ポート305から出力するパススルー機能を有する。例えば、給電中継装置30は、有線ポート302、無線ポート303又はその両方から入力された直流の入力電力を、バッテリー301を迂回して出力ポート305から出力するパススルー回路部を備える。
【0040】
なお、図2において、給電中継装置30は、バッテリー301から出力される直流電力を出力ポート305から出力する機能を備えてもよい。また、図2において、給電中継装置30は、電力入力部として、有線ポート302を備えず、無線ポート303のみを備えてもよい。
【0041】
図3は、実施形態に係る給電中継装置30の他の構成例を示す説明図である。図3は、図2の基本構成を拡張した給電中継装置30の構成の一例を示す。図3において、給電中継装置30は、装置本体300と、装置本体300に設けられた一又は複数のバッテリー301と、少なくとも一つ以上(図3の例ではm個)の無線ポート303(1)~303(m)と、少なくとも一つ以上(図3の例ではk個)の出力ポート(給電ポート)305(1)~305(k)と、を備える。給電中継装置30は、図3に例示するように、無線ポート303(1)~303(m)とは別に、任意の数(図3の例ではl(小文字英数字のエル)個)の有線ポート302(1)~302(l)と、環境発電装置(以下「ハーベスタ」ともいう。)から直流電力が入力される任意の数(図3の例ではn個)の環境発電入力部(以下「ハーベスタポート」ともいう。)304(1)~304(n)と、を備えてもよい。
【0042】
給電中継装置30は、無線ポート303(1)~303(m)の少なくとも一つから入力された直流の入力電力を、バッテリー301を介さずに出力ポート305(1)~305(k)の少なくとも一つから出力するパススルー機能を有する。例えば、給電中継装置30は、無線ポート303(1)~303(m)の少なくとも一つから入力された直流の入力電力を、バッテリー301を迂回して出力ポート305(1)~305(k)の少なくとも一つから出力するパススルー回路部を備える。
【0043】
給電中継装置30は、有線ポート302(1)~302(l)、無線ポート303(1)~303(m)及びハーベスタポート304(1)~304(n)を備える場合、それらの複数の入力ポートの少なくとも一つから入力された直流の入力電力を、バッテリー301を介さずに出力ポート305(1)~305(k)の少なくとも一つから出力するパススルー機能を有してもよい。例えば、給電中継装置30は、上記少なくとも一つの入力ポートから入力された直流の入力電力を、バッテリー301を迂回して出力ポート305(1)~305(k)の少なくとも一つから出力するパススルー回路部を備えてもよい。
【0044】
なお、図3において、給電中継装置30は、バッテリー301から出力される直流電力を出力ポート305から出力する機能を備えてもよい。また、給電中継装置30は、有線ポート302(1)~302(l)、無線ポート303(1)~303(m)及びハーベスタポート304(1)~304(n)を備える場合、それらの複数の入力ポートから入力された複数の直流電力を統合する回路、前記複数の直流電力を分配する回路、又は、その統合及び分配を行う回路を備えてもよい。
【0045】
図4は、実施形態に係る給電中継装置30の更に他の構成例を示す説明図である。図4は、装置内部に無線電力伝送用の受電回路(レクテナアレイ)314を有する給電中継装置30の構成の一例を示す。なお、図4において、図3と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0046】
図4において、受電回路(レクテナアレイ)310は、複数のアンテナが2次元配列したアレーアンテナからなるアンテナ装置311と、RF合成回路312と、整流回路群314とを有する。RF合成回路312は、アンテナ装置311の複数のアンテナで受信した高周波の受信信号を合成処理して複数(図4の例ではm個)の無線電力伝送(WPT)の高周波(RF)受信信号を出力する。整流回路群314は、RF合成回路312から出力された複数(m個)のRF受信信号を整流して複数の直流電力を出力する複数の整流回路313(1)~313(m)を有する。複数の整流回路313(1)~313(m)から出力された複数の直流電力はそれぞれ対応する複数の無線ポート303(1)~303(m)に入力される。
【0047】
図5は、実施形態に係る給電中継装置を適用した端末ケース31の構成例を示す説明図である。なお、図5において、前述の図1図4と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。図5は、前述の実施形態の給電中継装置30としての機能を有する端末ケース31の構成の一例を示す。端末ケース31は、充電可能なバッテリーを内蔵した端末装置を着脱可能な装着装置である。ここで、着脱可能な端末装置は、例えば、移動通信システムの移動局装置(例えば、携帯電話、UE等)、又は、上記移動局装置等の他の装置から無線又は有線の近距離通信を介して受信した音楽、音声などを出力する音出力装置(例えば、イヤホン、ヘッドホンなど)である。上記装着装置は、ケース、カバー又はスタンドであってもよい。
【0048】
図5において、端末ケース31は、バッテリー301と有線ポート302と無線ポート303と出力ポート(給電ポート)305とを備える。有線ポート302に接続される直流電源からのケーブルは、例えば、USB、Type-C等のインターフェースのケーブルであってもよい。更に、端末ケース31は、バッテリー301の入力側の前段回路に設けられた直流電圧変換部(DC/DC)321と、バッテリー301の出力側の後段回路に設けられた直流電圧変換部(DC/DC)322と、を備える。直流電圧変換部(DC/DC)321は、有線ポート302から入力された直流入力の電圧a[V]をバッテリー301の充電に適する所定の電圧b[V]に変換する。直流電圧変換部(DC/DC)322は、バッテリー301の出力電圧c[V]を給電対象に適する所定の電圧d[V]に変換する。
【0049】
また、端末ケース31は、有線ポート302から入力された直流の入力電力を、バッテリー301を介さずに出力ポート305から出力するためのパススルー回路部を有する。図5において、パススルー回路部は、例えば、バッテリー301を迂回するため迂回回路323と、スイッチ324とを用いて構成される。スイッチ324は、バッテリー301から出力された出力電力と、迂回回路323で迂回された入力電力とを切り替えて、出力ポート(給電ポート)305に供給する。
【0050】
なお、図5において、無線ポート303から入力された直流電力は、有線ポート302から入力された直流電力と合成して直流電圧変換部(DC/DC)321及びパススルー回路部323,324に供給してもよい。また、無線ポート303から入力された直流電力と、有線ポート302から入力された直流電力とを切り替えて、直流電圧変換部(DC/DC)321及びパススルー回路部323,324に供給してもよい。
【0051】
図6は、実施形態に係る給電中継装置をストラップ擬態アンテナ40と組み合わせた端末ケース32の構成例を示す説明図である。図6は、前述の実施形態の給電中継装置30としての機能を有する端末ケース32の構成の他の例を示す。なお、図6において、前述の図1図5と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0052】
図6において、端末ケース32は、バッテリー301と有線ポート302と無線ポート303と出力ポート(給電ポート)305とを備える。更に、端末ケース32は、無線電力伝送(WPT)用の受電回路を構成する整流回路313を備える。整流回路313は、端末ケースのストラップとして兼用されるケーブル400を介して、無線電力伝送(WPT)用のアンテナ装置として機能するストラップ擬態アンテナ40に接続される。ストラップ擬態アンテナ40は、リング状のアンテナ401とアンテナ保持部402とを有する。アンテナ保持部402の内部は、前述のRF合成回路等が設けられている。ストラップ擬態アンテナ40から出力された無線電力伝送(WPT)の高周波(RF)受信信号は、ケーブル400を介して、端末ケース32の整流回路315に入力される。整流回路313から出力された直流電力は無線ポート303に入力される。
【0053】
図7は、実施形態に係る平面レクテナアレイを有する給電中継装置を適用した端末ケース33の構成例を示す説明図である。図7は、前述の実施形態の給電中継装置30としての機能を有する端末ケース33の構成の更に他の例を示す。なお、図7において、前述の図1図6と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0054】
図7において、端末ケース33は、バッテリー301と有線ポート302と無線ポート303と出力ポート(給電ポート)305とを備える。更に、端末ケース32は、ケース外壁面又はケース内部に、無線電力伝送(WPT)用の受電回路を構成する平面レクテナアレイを備える。平面レクテナアレイは、複数の平面アンテナ素子311aがアンテナ基板311bに配置された無線電力伝送(WPT)用のアンテナ装置311と、アンテナ装置311から出力された複数(m個)のRF受信信号を整流して複数の直流電力を出力する複数の整流回路313(1)~313(m)とを有する。複数の整流回路313(1)~313(m)から出力された直流電力は合成されて無線ポート303に入力される。なお、図7において、端末ケース33は、整流回路と同数の無線ポート303(1)~303(m)を備え、複数の整流回路313(1)~313(m)のそれぞれから出力された直流電力は、無線ポート303(1)~303(m)のそれぞれに個別入力されてもよい。
【0055】
図8は、実施形態に係る入力切替型の給電中継装置30の構成例を示すブロック図である。図8は、有線ポート302からの直流電力と無線ポート303からの直流電力とを切り替えて入力する給電中継装置30の構成の一例を示す。なお、図8において、前述の図1図7と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0056】
図8において、給電中継装置30の無線ポート303には、外部の直流接続回路部(以下「DC接続回路」ともいう。)41で合成されて出力された直通電力が入力される。DC接続回路41は、複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する。図8の例では、DC接続回路41の複数組のプラス入力部及びマイナス入力部に、無線電力伝送の無線電源としての受電回路(レクテナアレイ)42と、複数のハーベスタ(環境発電装置)43(1)~43(n)が接続されている。
【0057】
受電回路(レクテナアレイ)42は、複数のアンテナが配列したアレーアンテナからなるアンテナ装置421と、RF合成回路422と、複数の整流回路423(1)~423(m)とを有する。RF合成回路422は、アンテナ装置421の複数のアンテナで受信した高周波の受信信号を合成処理して複数(図8の例ではm個)の無線電力伝送(WPT)の高周波(RF)受信信号を出力する。複数の整流回路423(1)~423(m)は、RF合成回路422から出力された複数(m個)のRF受信信号を整流して複数の直流電力を出力する。複数の整流回路423(1)~423(m)から出力された複数の直流電力はDC接続回路41に入力される。
【0058】
DC接続回路41は、受電回路(レクテナアレイ)42の複数の整流回路313(1)~313(m)から出力された複数の直流電力及び複数のハーベスタ(環境発電装置)43(1)~43(n)から出力された複数の直流電力のうち、いずれか単体の直流電力を出力することができる。また、DC接続回路41は、受電回路(レクテナアレイ)42の複数の整流回路313(1)~313(m)から出力された複数の直流電力及び複数のハーベスタ(環境発電装置)43(1)~43(n)から出力された複数の直流電力について、任意の直流電力を組み合わせて合成した直流電力を出力することができる。また、DC接続回路41を制御することにより、DC接続回路41から出力する単体の直流電力を切り替えたり、DC接続回路41が合成する複数の直流電力の組み合わせを変更したりすることができる。DC接続回路41から出力される単一の直流電力は、無線ポート303に入力される。
【0059】
図8において、給電中継装置30の装置本体300は、入力切替部(以下「有線/無線スイッチャー」ともいう。)330と、経路制御回路部(以下「バッテリー充電・パススルー制御回路」ともいう。)335と、DC電圧変換/分配部(以下「直流変換/分配回路」ともいう。)340と、充電制御回路部(以下「充電制御回路」ともいう。)345と、を備える。
【0060】
有線/無線スイッチャー330は、給電に利用する入力ポートを切り替える機能を有し、有線ポート(有線電力入力部)301の入力電力と無線ポート(無線電力入力部)302の入力電力とを切り替える。有線/無線スイッチャー330は、入力電力などを利用して制御してもよい。
【0061】
バッテリー充電・パススルー制御回路335は、有線/無線スイッチャー330で切り替えられた切り替え後の直流電力の経路について、複数の給電ポート(電力出力部)に向けて供給するパススルー経路とバッテリー301に向けて供給する充電経路との間で切り替えるように制御する。
【0062】
直流変換/分配回路340は、前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を複数の給電ポート(電力出力部)305(1)~305(k)に分配して供給する。
【0063】
充電制御回路345は、バッテリー充電・パススルー制御回路335から充電経路を介して供給された入力電力によるバッテリー301の充電を制御する。
【0064】
図8において、バッテリー充電・パススルー制御回路335は、給電ポート305(1)~305(k)への給電対象の接続を検知し、パススルー経路と充電経路とを切り替える機能を有してもよい。例えば、給電ポート305(1)~305(k)のいずれかに給電対象が接続されていることを検知したとき、入力された直流電力の供給経路をパススルー経路に切り替え、給電ポート305(1)~305(k)のいずれにも給電対象が接続されていないことを検知したとき、入力された直流電力の供給経路を充電経路に切り替えるように制御してもよい。なお、給電ポート305(1)~305(k)からの給電は無線給電又は有線給電のどちらでもよい。
【0065】
図9は、実施形態に係る並列入力型の給電中継装置30の構成例を示すブロック図である。図9は、有線ポート302からの直流電力と無線ポート303からの直流電力とを合成して入力する給電中継装置30の構成の一例を示す。なお、図9において、前述の図1図8と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0066】
図9において、給電中継装置30の装置本体300は、入力電圧変換回路部(以下「DC-DC変換回路」ともいう。)350と、入力合成部355と、経路制御回路部(以下「バッテリー充電・パススルー制御回路」ともいう。)335と、DC電圧変換/分配部(以下「直流変換/分配回路」ともいう。)340と、充電制御回路部(以下「充電制御回路」ともいう。)345と、を備える。
【0067】
DC-DC変換回路350は、無線ポート(無線電力入力部)302の入力電力の電圧を有線ポート(有線電力入力部)の入力電力と同じ電圧に変換する。
【0068】
入力合成部355は、有線ポート(有線電力入力部)の入力電力と無線ポート(無線電力入力部)302の電圧変換後の入力電力とを合成する。
【0069】
バッテリー充電・パススルー制御回路335は、入力合成部355で合成された後の直流電力の経路について、複数の給電ポート(電力出力部)に向けて供給するパススルー経路とバッテリー301に向けて供給する充電経路との間で切り替えるように制御する。
【0070】
直流変換/分配回路340は、前記パススルー経路に供給された電力の電圧を所定の出力電圧に変換し、電圧変換後の電力を複数の給電ポート(電力出力部)305(1)~305(k)に分配して供給する。
【0071】
充電制御回路345は、バッテリー充電・パススルー制御回路335から充電経路を介して供給された入力電力によるバッテリー301の充電を制御する。
【0072】
図10は、実施形態に係るマルチ入力ポート型の給電中継装置30の構成例を示すブロック図である。図10は、DC接続回路(直流接続回路部)360を内蔵する給電中継装置30の構成の一例を示す。なお、図10において、前述の図1図9と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0073】
図10において、給電中継装置30の装置本体300は、DC接続回路(直流接続回路部)360と、経路制御回路部(以下「バッテリー充電・パススルー制御回路」ともいう。)335と、DC電圧変換/分配部(以下「直流変換/分配回路」ともいう。)340と、充電制御回路部(以下「充電制御回路」ともいう。)345と、を備える。バッテリー充電・パススルー制御回路335には、装置内部のDC接続回路360で合成されて出力された直通電力が入力される。
【0074】
DC接続回路360は、複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する。図10の例では、DC接続回路360の複数組のプラス入力部及びマイナス入力部に、複数の有線電源から直流電力が入力される複数の有線ポート302(1)~302(l)と、無線電力伝送の無線電源としての受電回路(レクテナアレイ)42の複数の整流回路423(1)~423(m)から直流電力が入力される複数の無線ポート303(1)~303(m)と、複数のハーベスタ(環境発電装置)43(1)~43(n)から直流電力が入力されるハーベスタポート304(1)~304(n)が接続されている。
【0075】
DC接続回路360は、複数の有線ポート302(1)~302(l)から入力された複数の直流電力、受電回路(レクテナアレイ)42の複数の整流回路423(1)~423(m)から出力された複数の直流電力及び複数のハーベスタ(環境発電装置)43(1)~43(n)から出力された複数の直流電力のうち、いずれか単体の直流電力を出力することができる。また、DC接続回路360は、複数の有線ポート302(1)~302(l)から入力された複数の直流電力、受電回路(レクテナアレイ)42の複数の整流回路423(1)~423(m)から出力された複数の直流電力及び複数のハーベスタ(環境発電装置)43(1)~43(n)から出力された複数の直流電力について、任意の直流電力を組み合わせて合成した直流電力を出力することができる。また、DC接続回路360を制御することにより、DC接続回路360から出力する単体の直流電力を切り替えたり、DC接続回路360が合成する複数の直流電力の組み合わせを変更したりすることができる。DC接続回路360から出力される単一の直流電力は、バッテリー充電・パススルー制御回路335に入力される。
【0076】
図11は、実施形態に係る受電回路(レクテナアレイ)365を有するマルチ入力ポート型の給電中継装置30の構成例を示すブロック図である。図11は、DC接続回路(直流接続回路部)360と、受電回路(レクテナアレイ)365及び複数のハーベスタ(環境発電装置)370(1)~370(n)とを内蔵する給電中継装置30の構成の一例を示す。なお、図11において、前述の図1図10と共通する構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0077】
図11において、給電中継装置30の装置本体300は、受電回路(レクテナアレイ)365と、複数のハーベスタ(環境発電装置)370(1)~370(n)と、DC接続回路(直流接続回路部)360と、経路制御回路部(以下「バッテリー充電・パススルー制御回路」ともいう。)335と、DC電圧変換/分配部(以下「直流変換/分配回路」ともいう。)340と、充電制御回路部(以下「充電制御回路」ともいう。)345と、を備える。
【0078】
受電回路(レクテナアレイ)365は、複数のアンテナが配列したアレーアンテナからなるアンテナ装置366と、RF合成回路367と、複数の整流回路368(1)~368(m)とを有する。RF合成回路367は、アンテナ装置366の複数のアンテナで受信した高周波の受信信号を合成処理して複数(図11の例ではm個)の無線電力伝送(WPT)の高周波(RF)受信信号を出力する。複数の整流回路368(1)~368(m)は、RF合成回路367から出力された複数(m個)のRF受信信号を整流して複数の直流電力を出力する。複数の整流回路368(1)~368(m)から出力された複数の直流電力はDC接続回路360に入力される。
【0079】
DC接続回路360は、複数の電力入力部にそれぞれ接続される複数組のプラス入力部及びマイナス入力部と、1組のプラス出力部及びマイナス出力部と、を有する。図11の例では、DC接続回路360の複数組のプラス入力部及びマイナス入力部に、複数の有線電源から直流電力が入力される複数の有線ポート302(1)~302(l)と、内蔵の受電回路(レクテナアレイ)365の複数の整流回路368(1)~368(m)から直流電力が入力される複数の無線ポート303(1)~303(m)と、内蔵の複数のハーベスタ(環境発電装置)370(1)~370(n)から直流電力が入力されるハーベスタポート304(1)~304(n)が接続されている。
【0080】
DC接続回路360は、複数の有線ポート302(1)~302(l)から入力された複数の直流電力、受電回路(レクテナアレイ)365の複数の整流回路368(1)~368(m)から出力された複数の直流電力及び複数のハーベスタ(環境発電装置)370(1)~370(n)から出力された複数の直流電力のうち、いずれか単体の直流電力を出力することができる。また、DC接続回路360は、複数の有線ポート302(1)~302(l)から入力された複数の直流電力、受電回路(レクテナアレイ)365の複数の整流回路368(1)~368(m)から出力された複数の直流電力及び複数のハーベスタ(環境発電装置)370(1)~370(n)から出力された複数の直流電力について、任意の直流電力を組み合わせて合成した直流電力を出力することができる。また、DC接続回路360を制御することにより、DC接続回路360から出力する単体の直流電力を切り替えたり、DC接続回路360が合成する複数の直流電力の組み合わせを変更したりすることができる。DC接続回路360から出力される単一の直流電力は、バッテリー充電・パススルー制御回路335に入力される。
【0081】
図12は、実施形態に係る給電中継装置30における充電制御回路346の変形例を示す説明図である。図12は、前述の図8図11の給電中継装置30において、バッテリー充電・パススルー制御回路335の機能を持たせた充電制御回路346を備える構成例を示す。図12において、充電制御回路346は、有線/無線スイッチャー330等から出力された直流電力の経路について、複数の給電ポート(電力出力部)に向けて供給するパススルー経路とバッテリー301に向けて供給する充電経路との間で切り替えるように制御する。更に、充電制御回路346は、充電経路を介して供給された入力電力によるバッテリー301の充電を制御する。図12の充電制御回路346を用いる場合は、バッテリー充電・パススルー制御回路335を設ける必要がない。
【0082】
図12において、充電制御回路346は、給電ポート305(1)~305(k)への給電対象の接続を検知し、パススルー経路と充電経路とを切り替える機能を有してもよい。例えば、給電ポート305(1)~305(k)のいずれかに給電対象が接続されていることを検知したとき、入力された直流電力の供給経路をパススルー経路に切り替え、給電ポート305(1)~305(k)のいずれにも給電対象が接続されていないことを検知したとき、入力された直流電力の供給経路を充電経路に切り替えるように制御してもよい。なお、給電ポート305(1)~305(k)からの給電は無線給電又は有線給電のどちらでもよい。
【0083】
図13は、実施形態に係る給電中継装置30におけるDC変換後付け型のDC接続回路の構成例を示す説明図である。前述の図8図12の給電中継装置30におけるDC接続回路(直流接続回路部)41,360の後段回路として、DC-DC変換器(DC電圧変換回路)及びMPPT(最大電力点追従)制御回路を有してもよい。例えば、図13において、前述の有線ポート302、無線ポート303及びハーベスタポート304を含む複数の入力ポート(電力入力部)306(1)~306(n)が接続されるDC接続回路(直流接続回路部)360の後段回路として、DC-DC変換器(DC電圧変換回路)375及びMPPT(最大電力点追従)制御回路380を有してもよい。
【0084】
図14は、実施形態に係る給電中継装置における個別DC変換型のDC接続回路の構成例を示す説明図である。前述の図8図12の給電中継装置30における複数の入力ポート(電力入力部)のそれぞれとDC接続回路(直流接続回路部)41,360との間に、DC-DC変換器(DC電圧変換回路)及びMPPT(最大電力点追従)制御回路を有してもよい。例えば、図14において、前述の直流ポート、無線ポート及びハーベスタポートを含む複数の入力ポート306(1)~306(n)のそれぞれとDC接続回路(直流接続回路部)360との間に、DC-DC変換器(DC電圧変換回路)375(1)~375(n)及びMPPT(最大電力点追従)制御回路380(1)~380(n)を有してもよい。
【0085】
図15は、実施形態に係る給電中継装置におけるDC接続回路360に適用可能なスイッチング回路を用いた多元接続器の一例を示す回路図である。図15において、DC接続回路360を構成するスイッチング回路の各スイッチは、制御部でオン・オフ制御することができる。図15において、スイッチング回路のプラス入力の複数の第1接続線361のそれぞれには、複数の入力ポート306(1)~306(4)のプラス出力端子に個別接続される。また、スイッチング回路のマイナス入力の複数の第2接続線362には、複数の入力ポート306(1)~306(4)ののマイナス出力端子に個別接続される。図15のスイッチング回路を用いて構成したDC接続回路360は、前述の複数の有線ポート、複数の無線ポート及び複数のハーベスタポートを含む複数の入力ポートから入力される複数の直流電力を切り替え、合成及びその両方を行って出力する多元接続器(Multi switcher)として適する。
【0086】
図16は、実施形態に係る無線通信部307を有する給電中継装置(例えば、充電ケース)30の構成例を示す説明図である。前述の図1図15の給電中継装置30のそれぞれにおいて、装置本体300に、無線電力伝送(WPT)システムの送電信号の電波を送信する送電装置80と通信可能な無線通信部307を備えてもよい。送電装置80と給電中継装置30の無線通信部307との間の通信方式は、各種世代の移動通信システムの各種の無線通信方式であってもよいし、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線方式であってもよい。また、無線通信用のアンテナは、無線電力伝送(WPT)用のアンテナを共用してもよいし、無線電力伝送(WPT)用のアンテナとは別に設けてもよい。
【0087】
給電中継装置(例えば、充電ケース)30の無線通信部307による通信機能により、給電中継装置30と送電装置80との間で給電対象の電力消費情報などを共有してもよく、共有した情報を利用して電力伝送装置(例えば、送電装置、受電装置)や給電対象の動作制御を行ってもよい。
【0088】
例えば、図17に示すように給電中継装置30から給電される複数の給電対象は、始動、動作、スリープ、停止などの複数の状態において、消費エネルギーUstart[J],Uope[J],Usleep[J]、持続時間Tstart[s],Tope[s],Tsleep[s]、動作の繰り返し回数n[回]、スリープの繰り返し回数n-1[回]、停止から再始動までの時間Tstop[s]、及び、最低保証時間が互いに異なる。これらの複数の給電対象の消費エネルギー、持続時間、繰り返し回数等の情報を、給電中継装置30と送電装置80との間の通信で共有し、送電装置80の送電動作プランを制御することにより、複数の給電対象の全体の消費電力を調整することができる。
【0089】
以上、本実施形態によれば、給電中継装置30に給電対象を接続することにより、有線電力入力部(有線入力ポート)302と無線電力入力部(無線入力ポート)302とを含む複数の電力入力部から入力された複数の入力電力を切り替えて又は合成して給電対象に電力を供給することができる。また、前記複数の入力電力を切り替えて又は合成して内蔵バッテリー301を効率的に充電することができるので、給電対象への給電に用いることができる内蔵バッテリー301の残量低下を抑制できる。しかも、内蔵バッテリー301を迂回するパススルー機能により内蔵バッテリー301の充電中においても給電対象に直流電力を給電することができる。よって、給電対象の構成を変更することなく、給電対象への給電を安定して行うことができる。
【0090】
また、本発明は、給電対象の構成を変更することなく、給電対象への給電を安定して行うことができる給電中継装置及び電力供給システムを提供できるため、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献できる。
【0091】
なお、本明細書で説明された処理工程並びに装置及びシステムの構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
【0092】
ハードウェア実装については、実体(例えば、給電中継装置、端末ケース、スイッチング回路、直流電力源、受電装置、送電装置、発電装置、整流回路、電源回路、各種無線通信装置、基地局装置(eNodeB、gNodeB)、端末装置、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
【0093】
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
【0094】
また、前記媒体は非一時的な記録媒体であってもよい。また、前記プログラムのコードは、コンピュータ、プロセッサ、又は他のデバイス若しくは装置機械で読み込んで実行可能であればよく、その形式は特定の形式に限定されない。例えば、前記プログラムのコードは、ソースコード、オブジェクトコード及びバイナリコードのいずれでもよく、また、それらのコードの2以上が混在したものであってもよい。
【0095】
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
【符号の説明】
【0096】
10 :電力供給システム
20 :直流電力源
21 :有線電源
22 :WPT受電装置
30 :給電中継装置
31、32,33 :端末ケース
40 :ストラップ擬態アンテナ
41 :DC接続回路
80 :送電装置
81 :アンテナ装置
221 :アンテナ装置
221a :アンテナ
222 :整流回路群
300 :装置本体
301 :バッテリー
302 :有線ポート
303 :無線ポート
304 :ハーベスタポート
305 :電力出力部(出力ポート,給電ポート)
306 :入力ポート
307 :無線通信部
311 :アンテナ装置
311a :平面アンテナ素子
311b :アンテナ基板
312 :RF合成回路
313 :整流回路
314 :整流回路群
315 :整流回路
323 :迂回回路
324 :スイッチ
330 :無線スイッチャー
335 :パススルー制御回路
340 :分配回路
345,246 :充電制御回路
350 :DC-DC変換回路
355 :入力合成部
360 :DC接続回路
366 :アンテナ装置
367 :RF合成回路
368 :整流回路
380 :制御回路
400 :ケーブル
401 :アンテナ
402 :アンテナ保持部
421 :アンテナ装置
422 :RF合成回路
423 :整流回路
【要約】
【課題】給電対象の構成を変更することなく、給電対象への給電を安定して行うことができる給電中継装置を提供する。
【解決手段】給電中継装置は、有線電源から直流電力が入力される一又は複数の有線電力入力部と無線電力伝送の無線電源から直流電力が入力される一又は複数の無線電力入力部とを有する複数の電力入力部と、前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力で充電可能な電池と、一又は複数の電力出力部と、前記複数の電力入力部の少なくとも一つの電力入力部の入力電力を前記一又は複数の電力出力部から出力するパススルー回路部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17