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特許7572648情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/792 20140101AFI20241017BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20241017BHJP
【FI】
A63F13/792
A63F13/79 520
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023067952
(22)【出願日】2023-04-18
(62)【分割の表示】P 2020167288の分割
【原出願日】2020-10-01
(65)【公開番号】P2023086831
(43)【公開日】2023-06-22
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】仲安 晃一
(72)【発明者】
【氏名】中川 直香
(72)【発明者】
【氏名】福田 匠
(72)【発明者】
【氏名】金子 新
(72)【発明者】
【氏名】池田 奈々
【審査官】三村 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-249714(JP,A)
【文献】特開2015-192750(JP,A)
【文献】特開2016-021087(JP,A)
【文献】特開2019-136065(JP,A)
【文献】特開2017-143990(JP,A)
【文献】特開2017-153593(JP,A)
【文献】特開2016-140492(JP,A)
【文献】特開2021-061901(JP,A)
【文献】特開2012-223614(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
共同してゲームを行う第1プレイヤと第2プレイヤとから、選択肢の選択を受け付けることでシナリオが分岐して進行するゲームを提供し、
前記第1プレイヤと前記第2プレイヤそれぞれの端末に、第1選択肢と第2選択肢とを少なくとも含む複数の選択肢を表示させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第1選択肢の選択を受け付けた場合には第1シナリオを進行させ、前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第2選択肢の選択を受け付けた場合には第2シナリオを進行させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、前記第1選択肢選択可能に制御し、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤからの前記対価の支払いを要せずに前記第2選択肢を選択可能に制御し、
前記第1プレイヤが前記対価の支払いができない状態にある場合に、前記第2プレイヤの端末に所定画面を表示させ、
前記所定画面に対する入力を前記第2プレイヤから受け付けることに基づいて、前記第2プレイヤが、自身の所有する前記ゲーム媒体を、前記第1プレイヤが支払うべき前記対価の少なくとも一部に充当することを可能とする、
情報処理装置。
【請求項2】
共同してゲームを行う第1プレイヤと第2プレイヤとから、選択肢の選択を受け付けることでシナリオが分岐して進行するゲームをプロセッサが提供し、
前記第1プレイヤと前記第2プレイヤそれぞれの端末に、第1選択肢と第2選択肢とを少なくとも含む複数の選択肢をプロセッサが表示させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第1選択肢の選択を受け付けた場合には第1シナリオを進行させ、前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第2選択肢の選択を受け付けた場合には第2シナリオをプロセッサが進行させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、前記第1選択肢選択可能にプロセッサが制御し、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤからの前記対価の支払いを要せずに前記第2選択肢を選択可能にプロセッサが制御し、
前記第1プレイヤが前記対価の支払いができない状態にある場合に、前記第2プレイヤの端末に所定画面をプロセッサが表示させ、
前記所定画面に対する入力を前記第2プレイヤから受け付けることに基づいて、前記第2プレイヤが、自身の所有する前記ゲーム媒体を、前記第1プレイヤが支払うべき前記対価の少なくとも一部に充当することをプロセッサが可能とする、
情報処理方法。
【請求項3】
プロセッサに、
共同してゲームを行う第1プレイヤと第2プレイヤとから、選択肢の選択を受け付けることでシナリオが分岐して進行するゲームを提供させ、
前記第1プレイヤと前記第2プレイヤそれぞれの端末に、第1選択肢と第2選択肢とを少なくとも含む複数の選択肢を表示させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第1選択肢の選択を受け付けた場合には第1シナリオを進行させ、前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第2選択肢の選択を受け付けた場合には第2シナリオを進行させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、前記第1選択肢選択可能に制御させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤからの前記対価の支払いを要せずに前記第2選択肢を選択可能に制御させ、
前記第1プレイヤが前記対価の支払いができない状態にある場合に、前記第2プレイヤの端末に所定画面を表示させ、
前記所定画面に対する入力を前記第2プレイヤから受け付けることに基づいて、前記第2プレイヤが、自身の所有する前記ゲーム媒体を、前記第1プレイヤが支払うべき前記対価の少なくとも一部に充当することを可能とさせる、
プログラム。
【請求項4】
端末装置と、前記端末装置と通信可能に構成されるサーバ装置と、を備え、
前記サーバ装置は、
共同してゲームを行う第1プレイヤと第2プレイヤとから、選択肢の選択を受け付けることでシナリオが分岐して進行するゲームを端末装置に提供し、
前記第1プレイヤと前記第2プレイヤそれぞれの端末装置に、第1選択肢と第2選択肢とを少なくとも含む複数の選択肢を表示させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第1選択肢の選択を受け付けた場合には第1シナリオを進行させ、前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤの両者から前記第2選択肢の選択を受け付けた場合には第2シナリオを進行させ、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、前記第1選択肢選択可能に制御し、
前記第1プレイヤ及び前記第2プレイヤからの前記対価の支払いを要せずに前記第2選択肢を選択可能に制御し、
前記第1プレイヤが前記対価の支払いができない状態にある場合に、前記第2プレイヤの端末装置に所定画面を表示させ、
前記所定画面に対する入力を前記第2プレイヤから受け付けることに基づいて、前記第2プレイヤが、自身の所有する前記ゲーム媒体を、前記第1プレイヤが支払うべき前記対価の少なくとも一部に充当することを可能とする、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の人数でプレイするゲームであって、プレイヤ間でプレイに必要なゲーム媒体の譲渡が可能なゲームが開発されている。例えば、特許文献1には、プレイ前にフレンドからもらったゲーム媒体であるポイントを使って、レイド戦(共同バトル)でのみ実行可能なイベント(フレンドボム)を実行できるゲームを提供するサーバが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-81046公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、プレイヤが協力して進めるゲームにおいてゲーム媒体の消費が必要な場合に、各プレイヤが所有するゲーム媒体の額の格差によって、円滑な進行が妨げられる場合があった。
【0005】
本発明は、複数のプレイヤがゲーム媒体を消費しながら共同して進めるゲームにおいて、円滑なゲームの進行が可能となる情報処理装置、プログラム、および情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様では、ゲーム提供部と、イベント制御部と、ゲーム媒体管理部とを備え、前記ゲーム提供部は、複数のプレイヤが第1イベントを含む所定のイベントを共同して実行することで進行するゲームを提供し、前記イベント制御部は、前記複数のプレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、前記第1イベントを実行可能に制御し、前記ゲーム媒体管理部は、前記複数のプレイヤそれぞれが所有する前記ゲーム媒体を管理し、1のプレイヤが、自身の所有する前記ゲーム媒体を、他のプレイヤが支払うべき前記対価の少なくとも一部に充当することを可能とする、情報処理装置が提供される。
【0007】
このような構成を備えることにより、複数のプレイヤがゲーム媒体を消費しながら共同して進めるゲームにおいて、プレイヤ間で所有するゲーム媒体の額に格差がある場合に、1のプレイヤが所有するゲーム媒体を用いてゲームを進行することが可能となり、ゲームの進行が円滑となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るゲーム提供システム1の概要を示す図である。
図2】第1実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図5】選択肢表示画面30を示す図である。
図6】プレゼント提案画面40を示す図である。
図7】プレゼント数決定画面50を示す図である。
図8】プレゼント完了画面60を示す図である。
図9】ゲーム提供システム1の処理の流れを説明するシーケンス図である。
図10】チケット譲渡処理(ステップS200)の処理の流れを説明するシーケンス図である。
図11】変形例1におけるプレゼント提案画面40を示す図である。
図12】変形例2におけるプレゼント依頼画面45を示す図である。
図13】第2実施形態における立替提案画面70を示す図である。
図14】第2実施形態におけるゲーム提供システム1の処理の流れを説明するシーケンス図である。
図15】チケット立替処理(ステップS300)の処理の流れを説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0010】
<1.第1実施形態>
(1-1.ゲーム提供システム1の概要)
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、図1に示すようなゲーム提供システム1の一部を構成するサーバ10である。ゲーム提供システム1は、サーバ10、ユーザ端末20(一例として、ユーザ端末20aおよびユーザ端末20b)を備える。
【0011】
サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20と通信可能に構成され、ユーザ端末20にゲームGを提供する。当該ゲームGは、コンテンツとして提供される様々なイベントに対して、プレイヤP1およびプレイヤP2が共同して操作することで進行する。
【0012】
イベントの実行には、プレイヤP1およびプレイヤP2それぞれに対して、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことが要求される場合がある。ゲーム提供システム1では、1のプレイヤが、自身の所有するゲーム媒体を、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一部に充当することが可能となっている。以下、各構成について詳細に説明する。
【0013】
(1-2.ゲーム提供システム1のハードウェア構成)
図2及び図3を参照し、ゲーム提供システム1のハードウェア構成を説明する。
【0014】
(1ー2ー1.サーバ10のハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13を備える。また、サーバ10は、キーボード及びマウス等で構成されて各種操作の入力を受け付ける操作入力部14、各種画像を表示する例えば液晶ディスプレイ装置等のモニタ15を備えていてもよい。
【0015】
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、サーバ10の全体の動作を制御する。
【0016】
記憶部12の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部11による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。また、記憶部12の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、又はHDD(Hard Disk Drive)であり、各種データ及び制御部11の処理に利用されるプログラム等を保存する。
【0017】
記憶部12に記憶されるプログラムは、例えば、サーバ10の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェア制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等であって、本実施形態に係るコンピュータプログラムを含む。
【0018】
通信部13は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線5に接続する機能を有する。なお、通信部13は、NICに代えて又はNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を可能とする機能を有してもよい。サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20等の他の情報処理装置等と接続され、他の情報処理装置等との間で各種データの送受信を行うことができる。
【0019】
これら制御部11、記憶部12、通信部13、操作入力部14、及びモニタ15は、システムバス16を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部11は、記憶部12へのアクセス、モニタ15に対する画像の表示、ユーザ(プレイヤ)による操作入力部14に対する操作状態の把握、及び通信部13を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0020】
(1-2-2.ユーザ端末20のハードウェア構成)
図3は、本実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末であり、制御部21、記憶部22、通信部23を備える。また、ユーザ端末20は、画像等を表示し操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイ等の表示部24、音を出力するスピーカ25、音が入力されるマイク26、及び被写体を撮像するカメラ27、操作ボタン28を備えていてもよい。以下、サーバ10との相違点を中心に説明する。
【0021】
操作ボタン28は、ユーザ端末20の側面に設けられ、ユーザ端末20を起動又は停止させるための電源ボタンやスピーカ25が出力する音のボリューム調整ボタン等である。
【0022】
これら制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、スピーカ25、マイク26、カメラ27、及び操作ボタン28は、システムバス29を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部21は、記憶部22へのアクセス、表示部24に対する画像の表示、ユーザによるタッチパネルディスプレイ(表示部24)や操作ボタン28に対する操作状態の把握、マイク26への音の入力、スピーカ25からの音の出力、カメラ27に対する制御、及び通信部23を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0023】
(1-3.サーバ10の機能構成)
図4に示すように、サーバ10の制御部11は、ゲーム提供部11aと、イベント制御部11bと、ゲーム媒体管理部11cを有する。
【0024】
ゲーム提供部11aは、複数のプレイヤ(一例として、プレイヤP1およびプレイヤP2)が所定のイベントを共同して実行することで進行するゲームを提供する。「イベント」とは、選択肢の選択やミニゲームのプレイなど、ゲームの進行のためにプレイヤが行うアクションの対象であり、実行するためにプレイヤのそれぞれが対価の支払いが必要な第1イベントと、実行のために対価の支払いが不要な第2イベントが含まれる。
【0025】
イベント制御部11bは、複数のプレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、第1イベントを実行可能に制御する。ここで、「ゲーム媒体」とは、ゲームの進行のためにユーザによって用いられる電子データの総称であり、具体的には、キャラクタ、アイテム、カード、アバタ、などを含む。
【0026】
本実施形態においては、「チケット」という称呼のアイテムが対価の支払いのためのゲーム媒体として用いられており、所定の価値に相当するように設定されている。ここで、「価値」とは、現金、電子マネー、仮想通貨等のコインなどの現実の貨幣と交換可能であってもよいし、特定のゲーム内において利用可能なポイントであってもよい。ユーザは、所定の価値を支払うことにより、相当するチケットを随時入手することができる。
【0027】
ゲーム媒体管理部11cは、複数のプレイヤそれぞれが所有するゲーム媒体(上述のとおり、本実施形態では「チケット」に相当)を管理する。プレイヤが所有するチケットの枚数(以下、単にチケット枚数ともいう)は、例えば、記憶部12内にチケット枚数管理テーブル(図示せず)を作成して、記憶することができる。
【0028】
ゲーム媒体管理部11cは、さらに、1のプレイヤが、自身の所有するチケットを、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一部に充当することを可能とする。本実施形態では、「充当」の一例として、1のプレイヤが自身の所有するチケットの一部を他のプレイヤへ譲渡し、他のプレイヤが譲渡されたチケットを対価として支払うことが可能となっている。なお、対価の支払いは第1イベントの実行において必要とされるため、対価の支払いが不要な第2イベントの実行においては、上記充当は行われない。各機能の詳細については、後述する。
【0029】
上述した機能構成は、サーバ10に適宜インストールされるソフトウェア(いわゆるアプリを含む)によって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、制御部11がソフトウェアを構成するプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。
【0030】
プログラムを実行することで実現される場合、当該プログラムは、サーバ10が内蔵する記憶部12に格納してもよく、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶装置に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。もしくは、ハードウェアによって実現する場合、ASIC、SOC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。また、上述した機能構成は、一部の機能構成をソフトウェア又はハードウェアによって、ユーザ端末20等で処理されるようにしてもよい。
【0031】
(1-4.ゲームの流れ)
図5図8を参照し、本実施形態におけるゲームの流れを説明する。本実施形態におけるゲームGは、プレイヤが提示された選択肢を選択することによって、シナリオが分岐して進行するいわゆるノベルゲームである。ゲームGでは、プレイ開始前に2人のプレイヤがユーザ端末20の通信部23を介してマッチングを行い、マッチングが完了した2人のプレイヤで共同してゲームを進行することになる。
【0032】
図5は、選択肢表示画面30の一例を示す図である。選択肢表示画面30は、ミッションアイコン31と、所有チケット表示アイコン32と、選択肢アイコン33と、必要チケット表示アイコン34を備える。
【0033】
ミッションアイコン31には、プレイヤP1およびP2が行うべきミッションが表示されている。図5に示す例では、ミッションとして、2人で同じ選択肢を選ぶことが要求されている。所有チケット表示アイコン32は、プレイヤ自身が所有するチケット枚数を表示する。すなわち、プレイヤP1のユーザ端末20aの表示部24には、プレイヤP1が所有するチケット枚数が表示され、プレイヤP2のユーザ端末20bの表示部24には、プレイヤP2が所有するチケット枚数が表示される。
【0034】
選択肢アイコン33は、プレイヤが選択すべき選択肢として複数表示される。選択肢アイコン33の一部には、必要チケット表示アイコン34が付加されている。このように、必要チケット表示アイコン34が付加された選択肢アイコン33は、プレミアム選択肢33aと呼ばれ、選択するためには必要チケット表示アイコン34が示すチケットの枚数(以下、対価枚数ともいう)の支払いが必要となる。必要な対価枚数はプレミアム選択肢ごとに設定されており、本実施形態では、あるプレミアム選択肢を選択するために必要な対価枚数は、プレイヤP1とプレイヤP2とで同額となっている。ここで、プレミアム選択肢は、プレイヤのそれぞれが対価の支払いが必要な第1イベントを実行するために選択される第1選択肢ともいう。
【0035】
これに対して、必要チケット表示アイコン34が付加されていない選択肢アイコン33は、ノーマル選択肢33bと呼ばれ、選択するためにチケットの支払いを必要としない。ここで、ノーマル選択肢は、プレイヤによる対価の支払いが不要な第2イベントを実行するために選択される第2選択肢ともいう。ゲームGでは、プレイヤがプレミアム選択肢33aを選んだ場合と、ノーマル選択肢33bを選んだ場合とでは、異なるシナリオに分岐してゲームが進行する。ここで、プレミアム選択肢33aを選択した場合の方が、プレイヤにとってゲームを進行する上で有利な効果をもたらしてもよい。
【0036】
図6は、プレゼント提案画面40の一例を示す図である。プレゼント提案画面40は、一方のプレイヤがプレミアム選択肢33aを選択した場合であって、他方のプレイヤが当該プレミアム選択肢33aの対価枚数の支払いができない場合、一方のプレイヤのユーザ端末20の表示部24に表示される。プレゼント提案画面40は、提案内容表示アイコン41と、承諾ボタン42と、拒否ボタン43を備える。
【0037】
提案内容表示アイコン41に表示されたプレゼントの提案について、一方のプレイヤが承諾ボタン42を押下すると、プレゼント数決定画面50が表示される。また、一方のプレイヤが拒否ボタン43を押下すると、他方のプレイヤへのチケットの譲渡は行われない。この場合、他方のプレイヤは、当該プレミアム選択肢33aの選択ができないため、ゲームを進行することができない。そこで、一方のプレイヤのユーザ端末20の表示部24には、選択肢表示画面30が再度表示される。
【0038】
図7は、プレゼント数決定画面50の一例を示す図である。プレゼント数決定画面50は、所有チケット表示アイコン32と、プレゼント数入力エリア51と、決定ボタン52を備える。プレゼント数入力エリア51は、一方のプレイヤが他方のプレイヤへ譲渡するチケット数を入力する。このとき、所有チケット表示アイコン32を確認して、譲渡するチケット数を検討することができる。
【0039】
なお、プレゼント数入力エリア51には、他方のプレイヤの不足額(すなわち、他方のプレイヤの所有するチケット枚数と、当該プレミアム選択肢における対価枚数との差額)が初期値として表示され、当該初期値よりも少ない数は入力不可となっている。このようにすることで、一方のプレイヤは、最低限譲渡が必要なチケット枚数を確実に譲渡することが可能となる。プレゼント数入力エリア51にプレゼントするチケット枚数を入力後、決定ボタン52を押下すると、入力したチケット枚数が他方のプレイヤへ譲渡され、プレゼント完了画面が表示される。ただし、この態様に限定されることはなく、例えば、プレゼント数入力エリア51には、一方のプレイヤが任意のチケット枚数を入力可能な仕様としてもよい。
【0040】
図8は、プレゼント完了画面60の一例を示す図である。プレゼント完了画面60は、完了表示アイコン61と、確認ボタン62を備える。完了表示アイコン61を確認した一方のプレイヤが確認ボタン62を押下すると、選択肢表示画面30が再度表示される。これにより、一方のプレイヤおよび他方のプレイヤのいずれもが、プレミアム選択肢33aを選択することが可能となる。
【0041】
なお、本実施形態では、ゲーム媒体管理部11cは、イベントの実行要求を受け付け可能な時(より具体的には、複数の選択肢の内からプレミアム選択肢33aを選択可能な時)にのみ、チケット枚数を多く所有しているプレイヤが、自身の所有するチケットを、他のプレイヤへ譲渡することが可能な仕様となっている。ただし、この態様に限定されることはなく、例えば、ゲームをプレイしている任意のタイミングで、一方のプレイヤから他方のプレイヤへチケットを譲渡可能な仕様としてもよい。
【0042】
(1-5.ゲーム提供システム1による処理の流れ)
図9および図10を参照し、ゲーム提供システム1による処理の流れの一例を説明する。
【0043】
ステップS100において、サーバ10のゲーム提供部11aは、選択肢表示画面30をユーザ端末20aおよび20bに提供する。ステップS105において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に、選択肢表示画面30を表示する。
【0044】
ステップS110において、プレイヤP1が選択肢表示画面30において、プレミアム選択肢33aを選択する。ステップS115において、サーバ10のイベント制御部11bは、プレイヤP1のプレミアム選択肢33aの選択を受け付ける。
【0045】
ステップS120において、サーバ10のゲーム媒体管理部11cは、プレイヤP1が選択したプレミアム選択肢の対価枚数を、プレイヤP2が支払可能か否かを判断する。具体的には、ゲーム媒体管理部11cは、記憶部12に記憶されているチケット枚数管理テーブルを参照し、プレイヤP1が選択したプレミアム選択肢の対価枚数と、プレイヤP2が所有するチケット枚数を比較して判断する。
【0046】
ゲーム媒体管理部11cが、プレイヤP2が当該対価枚数を支払可能と判断した場合(ステップS120においてYES)、ステップS130に遷移する。一方、プレイヤP2が当該対価枚数を支払不可能と判断した場合(ステップS120においてNO)、チケット譲渡処理(ステップS200)へ遷移する。
【0047】
ステップS130において、ユーザ端末20bは、プレイヤP1が選択肢表示画面30において選択した内容を、サーバ10へ通知する。ステップS135において、サーバ10は、選択内容を受け付ける。
【0048】
ステップS140において、サーバ10のゲーム提供部11aは、プレイヤP2の選択がプレミアム選択肢かどうかを判定する。プレミアム選択肢である場合(ステップS140において、YES)、ステップS150へ遷移する。プレミアム選択肢でない場合(ステップS140において、NO)、ステップS160へ遷移する。
【0049】
ステップS150において、サーバ10のイベント制御部11bは、プレミアム選択肢33aに紐づくシナリオを、ユーザ端末20aおよび20bへ提供する。ステップS155において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24にシナリオを表示する。
【0050】
ステップS160において、サーバ10のイベント制御部11bは、プレイヤP1とプレイヤP2との選択が不一致であることをユーザ端末20aおよび20bへ通知する。ステップS165において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に通知を表示し、さらに、選択肢表示画面30を再度表示する。
【0051】
次に、図10を参照し、チケット譲渡処理(ステップS200)について説明する。ステップS210において、サーバ10のゲーム媒体管理部11cは、プレゼント提案画面40を提供することにより、プレイヤP1に、プレイヤP2へのチケットのプレゼントを提案する。ステップS215において、プレイヤP1のユーザ端末20aの表示部24は、プレゼントの提案を表示する。
【0052】
ステップS220において、プレイヤP2は、プレゼント数決定画面50を操作し、プレゼントするチケット枚数(以下、プレゼント数ともいう)を決定する。ステップS225において、ゲーム媒体管理部11cは、プレゼント数を受け付ける。
【0053】
ステップS230において、ゲーム媒体管理部11cは、プレイヤP2へプレゼントされたチケットを付与する。具体的には、ゲーム媒体管理部11cは、記憶部12に記憶されているチケット枚数管理テーブルについて、プレイヤP2が所有するチケット枚数を更新する。そして、ゲーム媒体管理部11cは、チケット付与についてユーザ端末20bへ通知する。ステップS235において、ユーザ端末20bの表示部24は、プレゼントとしてチケットが譲渡されたことを表示する。
【0054】
ステップS240において、ユーザ端末20bは、プレイヤP1が選択肢表示画面30において選択した内容を、サーバ10へ通知する。ステップS245において、サーバ10は、選択内容を受け付ける。
【0055】
ステップS250において、サーバ10のゲーム提供部11aは、プレイヤP2の選択がプレミアム選択肢かどうかを判定する。プレミアム選択肢である場合(ステップS250において、YES)、ステップS260へ遷移する。プレミアム選択肢でない場合(ステップS250において、NO)、ステップS270へ遷移する。
【0056】
ステップS260において、サーバ10のイベント制御部11bは、プレミアム選択肢33aに紐づくシナリオを、ユーザ端末20aおよび20bへ提供する。ステップS265において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24にシナリオを表示する。
【0057】
ステップS270において、サーバ10のイベント制御部11bは、プレイヤP1とプレイヤP2との選択が不一致であることをユーザ端末20aおよび20bへ通知する。ステップS275において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24に通知を表示し、さらに、選択肢表示画面30を再度表示する。
【0058】
<2.変形例>
以下、上記第1実施形態に係るゲーム提供システム1の種々の変形例について説明する。以下に述べる変形例は、互いに組み合わせ可能である。
【0059】
(2.1.変形例1)
変形例1では、ゲーム媒体管理部11cは、一方のプレイヤからプレミアム選択肢33aの選択を受け付けた場合において、当該プレミアム選択肢を選択したプレイヤが対価枚数に相当するチケットを所有していない場合に、他方のプレイヤに対してプレゼント提案画面40を提供する。そして、プレミアム選択肢33aを選択したプレイヤが対価枚数に相当するチケットを所有している場合には、他方のプレイヤに対してプレゼント提案画面40を提供しない。
【0060】
図11に示すように、変形例1におけるプレゼント提案画面40では、プレミアム選択肢を選んだプレイヤのチケット枚数が不足している。このような形態においても、チケット枚数を多く所有しているプレイヤが、自身の所有するチケットを、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一部に充当することが可能となり、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】
(2.2.変形例2)
変形例2では、ゲーム媒体管理部11cは、プレミアム選択肢33aの対価枚数に相当するチケットを所有していない一方のプレイヤに対して、他方のプレイヤへのチケットの譲渡についての依頼を通知する。すなわち、ゲーム媒体管理部11cは、一方のプレイヤに対して、他方のプレイヤへチケットのプレゼントを依頼することを促すような通知をする。
【0062】
図12に示すように、変形例2では、プレミアム選択肢33aの対価枚数に相当するチケットを所有していないプレイヤが、当該プレミアム選択肢33aを選択した場合に、ゲーム媒体管理部11cは、当該プレイヤにプレゼント依頼画面45を提供する。
【0063】
プレゼント依頼画面45は、依頼内容表示アイコン46と、承諾ボタン42と、拒否ボタン43を備える。図12に示すように、依頼内容表示アイコン46には、他方のプレイヤへチケットのプレゼントを依頼することが提案されている。当該プレイヤが承諾ボタン42を押下すると、サーバ10のゲーム媒体管理部11cによって、他方のプレイヤへチケットのプレゼントについての依頼が通知される。このような形態においても、チケット枚数を多く所有しているプレイヤが、自身の所有するチケットを、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一部に充当することが可能となり、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
<3.第2実施形態>
図13図15を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、チケットの譲渡ではなく、チケットの立替を行う形態で、1のプレイヤが他のプレイヤが支払うべき対価を充当する点で上記実施形態と異なる。以下、相違点を中心に説明する。
【0065】
図13に示すように、第2実施形態では、1のプレイヤが、自身の所有するチケットを、他のプレイヤが支払うべき対価の一部に充当する際に、ゲーム媒体管理部11cは、プレゼント提案画面40ではなく立替提案画面70を提供する。
【0066】
立替提案画面70は、立替内容表示アイコン71と、承諾ボタン72と、拒否ボタン73を備える。プレイヤが承諾ボタン72を押下すると、他方のプレイヤが支払うべき対価枚数も当該プレイヤが支払うことになり、ゲーム提供部11aによってプレミアム選択肢33aに紐づくシナリオが提供される。
【0067】
図14および図15を参照し、第2実施形態の処理の流れについて、第1実施形態との差異を中心に説明する。
【0068】
図14に示すように、第2実施形態では、ステップS120において、プレイヤP2が対価枚数を支払不可能と判断した場合(ステップS120においてNO)、チケット立替処理(ステップS300)へ遷移する
【0069】
図15を参照し、チケット立替処理(ステップS300)について説明する。ステップS310において、サーバ10のゲーム媒体管理部11cは、立替提案画面70を提供することにより、一方のプレイヤP1に、他方のプレイヤP2の対価枚数を立て替えることを提案する。ステップS315において、ユーザ端末20aの表示部24は、立替の提案を表示する。
【0070】
ステップS320において、プレイヤP1は、立替提案画面70を操作し、プレイヤP2の支払うべき対価枚数の立替を決定する。ステップS325において、ゲーム媒体管理部11cは、立替を受け付ける。具体的には、ゲーム媒体管理部11cは、記憶部12に記憶されているチケット枚数管理テーブルについて、プレイヤP1が所有するチケット枚数から、プレイヤP1とプレイヤP2の両方の対価枚数分を差し引く。
【0071】
ステップS330において、ゲーム媒体管理部11cは、プレイヤP1による立替について、ユーザ端末20bへ通知する。ステップS335において、ユーザ端末20bの表示部24は、プレミアム選択肢33aの対価枚数が立て替えられたことを表示する。
【0072】
ステップS340において、サーバ10のイベント制御部11bは、プレミアム選択肢33aに紐づくシナリオをユーザ端末20aおよび20bへ提供する。ステップS345において、ユーザ端末20aおよび20bは、表示部24にシナリオを表示する。
【0073】
このような形態においても、チケット枚数を多く所有しているプレイヤが、自身の所有するチケットを、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一部に充当することができ、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0074】
<4.その他の実施形態>
以上、本発明における実施形態及びその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。
【0075】
ゲーム媒体管理部11cは、一方のプレイヤに対して、プレゼント提案画面40または立替提案画面70を提供して譲渡について通知する場合、自身が支払うべき対価枚数と、他のプレイヤが対価を支払うために不足している不足額との合計額に相当するチケットを所有している場合にのみ、当該画面を提供して譲渡を通知する仕様としてもよい。このようにすることで、譲渡が可能な場合にのみ譲渡についての通知が行われることとなり、円滑なゲーム進行が実現される。
【0076】
また、上記実施形態では、プレミアム選択肢33aの対価枚数はプレイヤ間で同額となっていたが、この形態に限定されることはない。例えば、ゲーム媒体管理部11cは、プレミアム選択肢33aの対価枚数について、プレイヤそれぞれに対して、所定の配分比率を設定してもよい。
【0077】
例えば、プレイヤP1とプレイヤP2とが、プレミアム選択肢33aごとに、一定の比率(たとえば3:7など。以下、配分比率という)で支払うようにしてよい。この配分比率は、プレイヤそれぞれが所有するチケット枚数の比率に基づいて設定してもよいし、逆に所有するチケット枚数が多いほど対価枚数が少ないように配分比率を設定してもよい。
【0078】
また、配分比率は、プレイヤが適宜設定可能な構成であってもよい。例えば、ゲームGの開始時におけるマッチングの際に、プレイヤ同士の協議によって、配分比率を設定できる仕様であってもよい。
【0079】
また、イベントとしての選択肢については様々なコンテンツが考えられる。例えば、暗号解読ゲームのヒントであってもよいし、ゲームオーバー時のコンティニュー(やり直し)における遷移先などであってもよい。
【0080】
また、ゲーム提供部11aは、チケットを譲渡されたプレイヤが、譲渡したプレイヤにお礼のメッセージなどを送付できる機能を提供してもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、プレイヤは2人に設定されていたが、この形態に限定されることはなく、3人以上で共同して進める仕様としてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、チケットの譲渡はプレミアム選択肢の選択時に実行されていたが、この形態に限定されることはない。たとえば、ゲームGを開始するためのプレイヤ同士のマッチングを行い、ゲームが開始された後であれば、いつでも、一方のプレイヤから他方のプレイヤへチケットの譲渡が可能な構成としてもよい。
【0083】
または、ゲーム開始前のマッチングが行われる前のタイミングで、チケットの譲渡が可能な仕様としてもよい。この場合、たとえば、既知のプレイヤをフレンドとして登録する機能が設けられており、フレンド登録されているプレイヤに所定のタイミングでチケットの譲渡ができる仕様であってもよい。所定のタイミングとしては、例えば、予め登録されているフレンドの誕生日であってもよいし、フレンド登録から何周年の記念日などであってもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、各機能を主にサーバ10が備える態様について説明したが、一部の機能についてユーザ端末20が備える、又はサーバ10とユーザ端末20の何れもが備える構成とすることができる。
【0085】
また、サーバ10等の情報処理装置は、物理的に1台で構成される装置だけでなく、複数台の装置が有線又は無線で通信可能に接続され、実質的に1つの情報処理装置として機能するものを含んでもよい。
【0086】
また、上記実施形態においてサーバ10に実行させるものとして記載されていた各ステップについて、ユーザ端末20に行わせる態様で実現してもよい。
【0087】
さらに、本発明は、上述のゲーム提供システムを機能させるプログラムとして実現することもできる。
【0088】
さらに、本発明は、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現することもできる。
【0089】
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0090】
<5.実施形態の特徴>
以下、本発明の実施形態の特徴をまとめる。
【0091】
本発明の一態様では、ゲーム提供部11aと、イベント制御部11bと、ゲーム媒体管理部11cとを備え、ゲーム提供部11aは、複数のプレイヤが第1イベントを含む所定のイベントを共同して実行することで進行するゲームを提供し、イベント制御部11bは、複数のプレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体としてのチケットを対価として支払うことで、第1イベントを実行可能に制御し、ゲーム媒体管理部11cは、複数のプレイヤそれぞれが所有するゲーム媒体を管理し、1のプレイヤが、自身の所有するゲーム媒体を、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一部に充当することを可能とする、情報処理装置が提供される。
【0092】
このような構成とすることにより、複数のプレイヤがゲーム媒体を消費しながら共同して進めるゲームにおいて、プレイヤ間で所有するゲーム媒体の額に格差がある場合に、1のプレイヤが所有するゲーム媒体を用いてゲームを進行することが可能となり、ゲームの進行が円滑となる。
【0093】
また、ゲーム媒体管理部11cは、1のプレイヤが、他のプレイヤへ第1イベントを実行可能にするためのゲーム媒体を譲渡することを可能としてもよい。
【0094】
このような構成とすることにより、1のプレイヤからゲーム媒体の譲渡を受けて、他のプレイヤが当該ゲーム媒体を対価として支払うことにより、プレイヤ同士の連帯感が強まり、より円滑に共同してゲームを進めることが可能となる。
【0095】
また、ゲーム媒体管理部11cは、第1イベントの対価の額について、複数のプレイヤそれぞれに対して、所定の比率を設定してもよい。
【0096】
このような構成とすることにより、対価の支払いについて複数のプレイヤ内での比率を設定可能にすることにより、プレイヤの組み合わせに応じて様々な配分が実現され、より円滑なゲーム進行が実現される。
【0097】
また、ゲーム媒体管理部11cは、イベントの実行要求を受け付け可能な時にのみ、充当を可能としてもよい。
【0098】
このような構成とすることにより、ゲーム媒体の充当をイベントの実行要求を受け付け可能な時に限定することにより、ゲーム媒体が不必要に譲渡され、ゲーム媒体の価値が低下することを防ぐことができる。
【0099】
また、ゲーム媒体管理部11cは、他のプレイヤが対価の支払いができない状態にある場合に、1のプレイヤに対して、充当について通知してもよい。
【0100】
このような構成とすることにより、ゲーム媒体を多く所有しているプレイヤに対して、他のプレイヤのゲーム媒体が不足していることを通知することで、ゲーム媒体の譲渡が促進され、円滑なゲーム進行が実現される。
【0101】
また、ゲーム媒体管理部11cは、他のプレイヤが対価の支払いができない状態にある場合に、他のプレイヤに対して、充当についての1のプレイヤへの依頼を通知してもよい。
【0102】
このような構成とすることにより、ゲーム媒体が不足しているプレイヤに対して、他のプレイヤへの譲渡の依頼を促すことにより、ゲーム媒体の譲渡が促進され、円滑なゲーム進行が実現される。
【0103】
ゲーム媒体管理部11cは、1のプレイヤに対して、第1イベントを実行するために他のプレイヤが必要なゲーム媒体の額と、他のプレイヤが所有するゲーム媒体の額との差額を通知し、1のプレイヤが、差額に相当するゲーム媒体について充当することを可能としてもよい。
【0104】
このような構成とすることにより、1のプレイヤが最低限譲渡する必要があるゲーム媒体の額を通知することにより、譲渡後に確実に第1イベントを実行することが可能となる。
【0105】
イベント制御部11bは、プレイヤが第1イベントと第2イベントとを含む複数のイベントから任意のイベントを選択して実行する操作を受け付け、対価の支払いがなくても、第2イベントを実行可能に制御し、プレイヤが第1イベントを選択する際には充当ができ、第2イベントを選択する際には充当ができないように制御してもよい。
【0106】
このような構成とすることにより、ゲーム媒体の支払いが不要な第2イベントの選択時には、ゲーム媒体の譲渡を不可とすることにより、ゲーム媒体が不必要に譲渡され、ゲーム媒体の価値が低下することを防ぐことができる。
【0107】
ゲーム提供部11aは、複数のプレイヤそれぞれが操作する端末に複数の選択肢を表示させ、複数の選択肢には、第1イベントを実行するための第1選択肢が含まれ、イベント制御部11bは、複数のプレイヤそれぞれが所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことを条件に第1選択肢の選択を受け付け、複数の選択肢の中から1つの選択肢を選択する入力を複数のプレイヤそれぞれから受け付け、複数のプレイヤが同一の選択肢を選択した場合に、選択肢に対応したイベントを実行し、ゲーム媒体管理部11cは、1のプレイヤから、対価の支払いに使用できるゲーム媒体を他のプレイヤへ譲渡する譲渡指示を受け付け、譲渡指示に基づいて、1のプレイヤが所有するゲーム媒体を、他のプレイヤへ譲渡してもよい。
【0108】
このような構成とすることにより、複数のプレイヤが共同して同一の選択肢を選択することにより進行するゲームにおいて、ゲーム媒体が必要な選択肢を選択する際に、ゲーム媒体の譲渡が可能となり、円滑なゲーム進行が実現される。
【0109】
ゲーム媒体管理部11cは、1のプレイヤから第1選択肢の選択を受け付けた場合において、他のプレイヤが第1選択肢の選択に必要な対価を支払うためのゲーム媒体を所有していない場合には、第1のプレイヤに対して譲渡について通知し、他のプレイヤが第1選択肢の選択に必要な対価を支払うためのゲーム媒体を所有している場合には、1のプレイヤに対して譲渡について通知しない構成としてもよい。
【0110】
このような構成とすることにより、1のプレイヤが対価の支払いが必要な第1選択肢を選択した場合に、他のプレイヤに譲渡が必要な場合にのみ譲渡について通知することで、円滑なゲーム進行が実現される。
【0111】
ゲーム媒体管理部11cは、他のプレイヤから第1選択肢の選択を受け付けた場合において、他のプレイヤが第1選択肢の選択に必要な対価を支払うためのゲーム媒体を所有していない場合には、1のプレイヤに対して譲渡について通知し、他のプレイヤが第1選択肢の選択に必要な対価を支払うためのゲーム媒体を所有している場合には、1のプレイヤに対して譲渡について通知しない構成としてもよい。
【0112】
このような構成とすることにより、他のプレイヤが対価の支払いが必要な第1選択肢を選択した場合に、他のプレイヤに譲渡が必要な場合にのみ譲渡について通知することで、円滑なゲーム進行が実現される。
【0113】
ゲーム媒体管理部11cは、他のプレイヤが、第1選択肢の選択に必要な対価を支払うためのゲーム媒体を所有していない場合において、第1のプレイヤが、自身が支払うべき対価の額と、他のプレイヤが対価を支払うために不足している不足額との合計額に相当するゲーム媒体を所有している場合に、譲渡について通知し、合計額に相当するゲーム媒体を1のプレイヤが所有していない場合には、譲渡について通知しない構成としてもよい。
【0114】
このような構成とすることにより、1のプレイヤから他のプレイヤへの譲渡により、第1選択肢の選択が可能な場合にのみ、譲渡を通知することで、円滑なゲーム進行が実現される。
【0115】
本発明の他の態様では、コンピュータに、ゲーム提供ステップと、イベント制御ステップと、ゲーム媒体管理ステップとを実行させるコンピュータプログラムであって、ゲーム提供ステップでは、複数のプレイヤが第1イベントを含む所定のイベントを共同して実行することで進行するゲームを提供し、イベント制御ステップでは、複数のプレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、第1イベントを実行可能に制御し、ゲーム媒体管理ステップでは、複数のプレイヤそれぞれが所有するゲーム媒体を管理し、1のプレイヤが、自身の所有するゲーム媒体を、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一ステップに充当することを可能とする、コンピュータプログラムが提供される。
【0116】
本発明のさらに他の態様では、コンピュータが、ゲーム提供ステップと、イベント制御ステップと、ゲーム媒体管理ステップとを実行する情報処理方法であって、ゲーム提供ステップでは、複数のプレイヤが第1イベントを含む所定のイベントを共同して実行することで進行するゲームを提供し、イベント制御ステップでは、複数のプレイヤそれぞれが、所定の価値に相当するゲーム媒体を対価として支払うことで、第1イベントを実行可能に制御し、ゲーム媒体管理ステップでは、複数のプレイヤそれぞれが所有するゲーム媒体を管理し、1のプレイヤが、自身の所有するゲーム媒体を、他のプレイヤが支払うべき対価の少なくとも一ステップに充当することを可能とする、情報処理方法が提供される。
【符号の説明】
【0117】
1 :ゲーム提供システム
5 :通信回線
10 :サーバ
11 :制御部
11a :ゲーム提供部
11b :イベント制御部
11c :ゲーム媒体管理部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :操作入力部
15 :モニタ
16 :システムバス
20 :ユーザ端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :表示部
25 :スピーカ
26 :マイク
27 :カメラ
28 :操作ボタン
29 :システムバス
30 :選択肢表示画面
31 :ミッションアイコン
32 :所有チケット表示アイコン
33 :選択肢アイコン
33a :プレミアム選択肢
33b :ノーマル選択肢
34 :必要チケット表示アイコン
40 :プレゼント提案画面
41 :提案内容表示アイコン
42 :承諾ボタン
43 :拒否ボタン
45 :プレゼント依頼画面
46 :依頼内容表示アイコン
50 :プレゼント数決定画面
51 :プレゼント数入力エリア
52 :決定ボタン
60 :プレゼント完了画面
61 :完了表示アイコン
62 :確認ボタン
70 :立替提案画面
71 :立替内容表示アイコン
72 :承諾ボタン
73 :拒否ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15