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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】送風機の構造
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/00 20060101AFI20241017BHJP
   F24F 7/007 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
A01K1/00 F
F24F7/007 101
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020157160
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022050953
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(72)【発明者】
【氏名】古田 成広
(72)【発明者】
【氏名】鰐部 幸政
(72)【発明者】
【氏名】岡井 信繁
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0006497(US,A1)
【文献】特開平6-70647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00
A01G 9/24
F24F 7/007
F24F 7/06
F24F 13/32
F04D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
畜産用の送風機であって、
この送風機は、第1枠体、及び送風機本体を備え、
この送風機本体は、第2枠体を備え、
建屋の柱、又は構築物の支持体に片持ち式に取付けることで、
水平方向に回転可能で、かつ俯角調整可能に支持し、
一端が前記第1枠体に、他端が前記第2枠体にそれぞれ接続され、前記第2枠体を固定する停止機構を含むリンク板を備え、
前記送風機を他の送風機に向けて順送換気させる、又は、前記送風機を前記他の送風機に向けずに送風させる、送風機の構造。
【請求項2】
前記片持ち式は、前記柱、又は前記支持体に対してであって、
この柱又はこの支持体に前記第1枠体を支持し、
この支持位置で、前記俯角調整可能とすることを特徴とした請求項1に記載の送風機の構造。
【請求項3】
前記第1枠体に、前記送風機本体を、俯角調整可能に支持する構成とした請求項1、又は請求項2に記載の送風機の構造。
【請求項4】
前記俯角調整は、前記第2枠体を、前記第1枠体に対して、俯角調整することにより行うことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の送風機の構造。
【請求項5】
前記第1枠体は、前記柱又は前記支持体に、水平方向に回転可能に支持する構成とした請求項1、又は請求項2に記載の送風機の構造。
【請求項6】
前記第1枠体は、前記送風機本体の支持枠体であることを特徴とする請求項1に記載の送風機の構造。
【請求項7】
前記第2枠体は、前記送風機本体の枠体であることを特徴とする請求項1に記載の送風機の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、牛舎、豚舎、その他の畜舎か、工場、作業場、その他の構造物(建屋とする)に設置される送風機に関し、この種の牛舎、豚舎、動物飼育用の建屋の飼育家畜のストレスの解消の中で、例えば、高温解消を図ることと、併せて、飼育環境の最適化を図る。その為の手段として、送風機を活用し、かつ目的達成に最適な送風機の構造を提供する。
【背景技術】
【0002】
建屋の中で、畜舎における高温解消として、飼育動物のヒートストレス、即ち、暑熱対策として、建屋の天井に順列した方式と、棟方向に複数基の送風機を配設し、一方向妻面に空気の流れを形成する方式、或いは据置きの大型ビックファン(送風機)を配設した方式等が知られている。
【0003】
しかしながら、前述の各方式は、送風機の送風方法に限界があると考えられる。そこで、送風機の送風方法に関する文献を下記に示す。
【0004】
文献(1)は、特開2015-45474号公報であり、図5において、縦柱に、U字環を利用し、送風機を取付けることで、俯角調整と回転位置を固定する機構が開示されている。しかしながら、枠体と、この枠体に、送風機を、俯角調整自在に設け、風の流れを自由に決定し、広域的な領域に、風を送ることは期待できないと考えられる。
【0005】
殊に、大型の送風機を建屋の高所に取付け、かつ俯角調整可能で、かつ送風方向の多元化を図るには、構造的に改良の余地があると思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2015-45474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記に鑑み、本発明は、大型の送風機を建屋の高所に取付け、かつ俯角調整可能で、かつ送風方向の多元化を図ることを意図し、この種の送風機の第1枠体(送風機の取付け枠体)を、柱に支持し、この第1枠体には、送風機枠体が備える第2枠体を、俯角調整可能に支持する。
【0008】
この構造により、送風機を、第1枠体を利用し、建屋の適所(低所から高所の所定位置)に水平方向に回転自在に取付け、この建屋の床面に添った全方向で、かつ希望する方向に送風可能とし、また、第2枠体を利用し、建屋の俯角方向に向かって、即ち、家畜に向かって吹き下し送風可能とし、たことを特徴とする。
【0009】
従って、飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性があり、かつ飼育環境の向上に役立つ有効性がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、を図るために、請求項1-を提供する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明は、
畜産用の送風機であって、
送風機は、第1枠体、及び送風機本体を備え、
送風機本体は、第2枠体を備え、
建屋の柱、又は構築物の支持体に片持ち式に取付けることで、
水平方向に回転可能で、かつ俯角調整可能に支持し、
一端が前記第1枠体に、他端が前記第2枠体にそれぞれ接続され、前記第2枠体を固定する停止機構を含むリンク板を備え、
送風機を他の送風機に向けて順送換気させる、又は、前記送風機を前記他の送風機に向けずに送風させる、送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、図6の如く、室内の空気換気効率化が図れる。殊に、空気澱みの一方隅部から、換気排気口の他方隅部に向かった、一方向にのみ送風、かつ換気が図れる。
【0012】
請求項2の発明は、
片持ち式は、柱、又は支持体に対してであって、
柱又は支持体に第1枠体を支持し、
支持位置で、俯角調整可能とする送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、が図れる片持ち式の送風機を提供できる。
【0013】
請求項3の発明は、
第1枠体に、送風機本体を、俯角調整可能に支持する構成とした送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、が図れる第1・第2枠体を備えた送風機を提供できる。
【0014】
請求項4の発明は、
俯角調整は、第2枠体を、第1枠体に対して、俯角調整することにより行う送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、が図れる俯角調整ができる送風機を提供できる。
【0015】
請求項5の発明は、
第1枠体は、柱又は支持体に、水平方向に回転可能に支持する構成とした送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、が図れる第1・第2支持体を備えた送風機を提供できる。
【0018】
請求項の発明は、
第1枠体は、送風機本体の支持枠体である請求項1に記載の送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、が図れる第1枠体を備えた送風機を提供できる。
【0019】
請求項の発明は、
第2枠体は、送風機本体の枠体である送風機の構造であって、
飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎の暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に有効性と、が図れる第2枠体を備えた送風機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】畜舎に、送風機を取付けた状態の二つの例を示した縮尺模式図で、(イ)は畜舎の棟方向に向かって複数基の送風機を、配備し(順列)、風(空気)を、棟方向(妻面方向)に向かって順送(順送換気)する構成の要部の図、(ロ)は畜舎の側面(両方か、一方)方向に向かって複数基の送風機を、角度をつけて配備し、例えば、送風機使用を意図した構成の要部の図
図2図1の送風機の拡大図であり、(イ)は正面図、(ロ)は背面図、(ハ)は側面図
図3図1と関連する送風機を取付けた状態の拡大図であり、(イ)は正面図、(ロ)は側面図、(ハ)は平面図
図4】送風機本体を示した図であり、(イ)は正面図、(ロ)は背面図、(ハ)、(ニ)は左右側面図、(ホ)は平面図、(ヘ)は底面図
図5】(イ)は第1枠体に取付けた送風機本体を、適宜の俯角とした状態における側面図、(ロ)は第1枠体に送風機本体を収容した状態における側面図
図6】畜舎に、送風機を取付けた状態の三例を示した縮尺模式図で、(イ)は畜舎の棟方向に向かって複数基の送風機を、配備し(順列)、風(空気)を、棟方向(妻面方向)に向かって順送換気する構成の図であり、棟方向に風の流れを確保し、望ましくは、一気に、畜舎の換気と、熱気、及び/又は、澱み空気を排気する状態の一部欠截の図。(ロ)は畜舎の棟方向に向かって、適宜の俯角とした状態の複数基の送風機を、配備し(順列)、風(空気)を、棟方向(妻面方向)に向かって順送換気する構成の図であり、棟方向に風の流れを確保し、望ましくは、一気に、畜舎の換気と、熱気、及び/又は、澱み空気を排気する状態の一部欠截の図。また、(ハ)は畜舎の側面(両方か、一方)方向に向かって複数基の送風機を、角度をつけて配備し、例えば、牛に風を供給し、飼育環境の維持を図るもので、換言すると、送風機使用を意図した構成の図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の各実施例を説明する。各実施例は、好ましい一例であり、各実施例の説明、及び/又は、図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【0022】
先ず、図1(イ)、(ロ)~図5(イ)、(ロ)(以下、図番は簡略化することも有り得る)に示した片持ち式の送風機Aに関して説明すると、図4図5において、送風機Aの基本構造の一例が示されており、好ましい、一例を説明すると、外郭体A1と、この外郭体A1内に取付けられる送風機本体A2とによる組合せである。
【0023】
この外郭体A1は、畜舎Hの柱H1や、建築物の支持体H2に取付けられる方形状、その他の形状でなる後述する送風機本体A2を内設する(送風機を支持する)第1枠体1と、この第1枠体1の枠体一面1aに備えた一組か数組の金具2と、でなる。この外郭体A1は、金具2により、図1図3の如く、柱H1、及び/又は支持体H2に固定されている。そして、図4(ホ)の如く、金具2の長孔2aと止め具2bの利用で、例えば、送風機Aは、柱H1に対する固定位置を変更できる。即ち、柱H1を軸に、かつ床面(地面)Rを基準として、固定位置を変更できる。即ち、送風機Aは、柱H1を軸に、回転可能(固定位置を移動可能)である。
【0024】
即ち、本発明では、図1(イ)の如く、畜舎Hの通路R1に送風機Aが張り出している状況では、畜舎H内の作業、又は畜舎H内の物の移動時、その他、状況において、送風機Aが邪魔となった際には、送風機A(外郭体A1等を含む)を、現状の妻面対峙位置から柱H1を軸として回転させて固定位置を変更し、これらの作業等をスムーズにできることも可能であり、大変重宝する。
【0025】
次に、送風機本体A2は、前記外郭体A1の内部で、かつ第1枠体1の枠板100に差渡した、例えば、対の支持杆3、3に支持される、例えは、環状か、又は図示しないが、方形状、異形形状の第2枠体5と、この対の支持杆3、3(対の関係は、例えば、一方の符号を示す)と同じ側面に設けられた対で、左右側面にそれぞれ設けたリンク板6、6・7、7を介して支持される。従って、対の支持杆3とリンク板6、7を利用して送風機本体A2が回転(傾斜)し、俯角調整が可能となる。そして、送風機本体A2は、三枚羽根80(複数羽根も含む)とか、羽根車8と、モータ10と、ガード11、ベルマウス12等を備える。
【0026】
この一例の如く、片持ち式の取付けは、牛舎等の畜舎(建屋)における作業、清掃、物の搬入・移動、その他の作業での障害となることを考慮し、片持ち式の構造は、ヒンジ機構の金具2を付設する構造であり、この機能を発揮できる構造であれば、金具2の構造は問わない。即ち、支持体H2、柱H1等の躯体に対して回転自在であれば、限定されない。また、この回転方向も限定されない。尚、図示しないが、送風機本体A2は、外郭体A1に対して一組の形態に限定されず、二組の形態もでき、送風方向の自由度を確保する。いずれにしても、本発明は、使い分けができる換気装置を意図する。
【0027】
本発明では、羽根車8は、三枚羽根80であって、回転方向に向かい、突出た差込み受部8aを有し、かつ羽根周辺に浮出た外郭辺部8bを有する構造であり、風切音発生を無くしつつ、風力向上を図る。また、ガード11は、間隔を置いた線材構造とすることで、安全性向上と、軽量化、振動発生の軽減化とか、空気を有効に捉えることを図る。そして、図中14は送風機本体A2の取付け部材で、モータ10を支持する支持杆15の基端が固止されている。
【0028】
尚、対のリンク板6、7は、第1枠体1の枠板100の側面枠板100-1と、第2枠体5の枠板500の側面枠板500-1の隙間Bに、対の支持ピン16、17を介して、差渡し設けられており、この隙間Bに差込み収容(復帰)される。尚、隙間Bは、左右側(例えば、図4(イ)の左右側)にあり、第2枠体5を、第1枠体1に収容した状態では、第2枠体5の枠板500は、第1枠体1の枠板100の幅内に隠蔽される感覚で収められる。尚、対のリンク板6、7は、側面枠板100-1の上下で、かつ側面枠板500-1の上下に設けられるとともに、支持されている。そして、この方形状の第1枠体1内に、第2枠体5が収められる構造である(図4の(イ)、(ロ)参照)。このリンク板6、7には停止機構が付設されており、第2枠体5の角度が決定した際には、その状態を固定することが望ましく、かつ安全性が確保される。この例では、図5(イ)を基本に説明すると、先ず、上側になるリンク板6、7の基端は、第1枠体1の枠板100の上側で、かつ上側半分の略1/2の箇所に、また、上側になるリンク板6、7の自由端は、第2枠体5の枠板500の上側で、かつ上側半分の略1/2の箇所に、それぞれ枢支されている。次に、下側になるリンク板6、7の基端は、第1枠体1の枠板100の下側で、かつ下側半分の略1/2の箇所に、また、下側になるリンク板6、7の自由端は、第2枠体5の枠板500の下側で、かつ下側半分の略1/2の箇所に、それぞれ枢支されている。そして、図2(イ)例の如く、この上側になるリンク板6、7の自由端は、図面に向かって、例えば、左側に拡開し、逆に、下側になるリンク板6、7の自由端は、図面に向かって、例えば、右側に拡開した状態となり、送風機Aの俯角が確保される。この俯角は変更可能である。
【0029】
次に、図1図3に示した、使用状態で風(空気)aの流れを説明すると、片持ち式の一例では、第1枠体1の側面枠板100-1の、例えば、上下方向にある対の金具2を利用することで、この第1枠体1を柱H1に取付ける。第1枠体1のこの取付け位置で、第2枠体5は、支持杆3を軸心に、例えば、略60°の範囲で俯角調整ができ、併せて、羽根車8を傾斜(リンク板6、7の可動範囲において)する。この取付け状態において、三枚羽根80を回転すると、畜舎Hの天井、及び/又は、その近傍、及び/又は、澱んだ空気を、矢視の如く、吹降ろすことと、その他の送風もできる。
【0030】
また、図6を参照に、送風機Aの配備と、その働きと、効果の一例を説明すると、図6は畜舎Hに、送風機Aを取付けた状態の二つの例を示した縮尺模式図で、(イ)は畜舎Hの棟方向Haに向かって複数基の送風機Aを、配備(順列)し、送風機Aからの風(空気)aを、妻面(符号無し)に設けたファン13の吸引とともに、棟方向Ha(妻面方向Hb)の開口H4に向かって送る。即ち、畜舎Hの風(空気)aを順送換気a1する図であり、この棟方向Haに風(空気)aの流れを確保し、望ましくは、一気に、畜舎Hの換気と、天井(天井梁H3)、その近傍の熱気、及び/又は、澱み空気を排気する。また、送風機Aは、柱H1又は支持体H2を軸に、回転可能であるので、前述の如く、重宝することと、風aの方向性を選択できる。
【0031】
図6(ロ)は畜舎Hの棟方向Haに向かって複数基の送風機Aを、適宜の角度をつけて配備(順列)し、送風機Aからの風(空気)aを、妻面(符号無し)に設けたファン13の吸引とともに、棟方向Ha(妻面方向Hb)の開口H4に向かって送る。即ち、畜舎Hの風(空気)aを順送換気a1する図であり、この棟方向Haに風(空気)aの流れを確保し、望ましくは、一気に、畜舎Hの換気と、天井(天井梁H3)、その近傍の熱気、及び/又は、澱み空気を排気する。
【0032】
また、図6(ハ)は畜舎Hの側面方向Hc(この例では、両方の側面とする)に向かって複数基の送風機Aを、配備し、送風機Aを傾斜させることで、例えば、牛に風(空気)aを供給し、飼育環境の維持を図るもので、換言すると、送風機使用を意図する。但し、風(空気)aを、妻面に設けたファン13の吸引、棟方向Ha(妻面方向Hb)の開口H4に向かって送ることも有り得る。風aの方向性を選択できる。
【0033】
これにより、本発明が目的とする、「飼育動物のヒートストレス、即ち、畜舎Hの暑熱対策としての有効性と、飼育環境の向上に役立つ優位性が図れる」ことは明らかである。その他として、例えば、妻面方向(棟方向)に、風(空気)aの流れを形成する換気装置においても、前述と同じ効果が期待できると考えられる。
【0034】
なお、送風機Aは、柱H1に沿って垂直方向の固定位置も変更可能である。その際には、柱H1と金具2の形態を変更することが望ましい。
【0035】
前述した、各実施例は、好ましい一例である。この各実施例の趣旨の範囲において、構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0036】
H 畜舎
Ha 棟方向
Hb 妻面方向
Hc 側面方向
a 風(空気)
a1 順送換気
H1 柱
H2 支持体
H3 天井梁
H4 開口
A 送風機
A1 外郭体
A2 送風機本体
B 隙間
R 床面(地面)
R1 通路
1 第1枠体(送風機取付け枠体)
1a 一面
100 枠板
100-1 側面枠板
2 金具
2a 長孔
2b 止め具
3 支持杆
5 第2枠体(送風機枠体)
500 枠板
500-1 側面枠板
6 リンク板
7 リンク板
8 羽根車
80 三枚羽根
8a 差込み受部
8b 外郭辺部
10 モータ
11 ガード
12 ベルマウス
13 ファン
14 取付け部材
15 支持杆
16 支持ピン
17 支持ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6