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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】折り畳みコンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 6/18 20060101AFI20241017BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
B65D6/18 C
B65D21/02 200
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020178403
(22)【出願日】2020-10-23
(65)【公開番号】P2022069298
(43)【公開日】2022-05-11
【審査請求日】2023-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢崎 義久
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-043938(JP,A)
【文献】特開2003-300531(JP,A)
【文献】特開平08-258843(JP,A)
【文献】特開2014-084172(JP,A)
【文献】実開昭51-025036(JP,U)
【文献】実公昭41-015665(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 6/18
B65D 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方から見て矩形状の底部と、
前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、
前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、
前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、
前記底部は、
上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、
前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、
前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、
前記立上部の上面に形成された内側凸部
前記立上部の上面に形成され、前記内側凸部よりも外側に位置する外側凸部とを有し、
前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記外側凸部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記立上部が外側に変位した際に、前記下段の折り畳みコンテナの前記外側凸部に、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った状態で、前記下段の折り畳みコンテナの前記内側凸部が、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部に内側から接触するように構成された、
折り畳みコンテナ。
【請求項2】
上方から見て矩形状の底部と、
前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、
前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、
前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、
前記底部は、
上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、
前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、
前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、
前記立上部の上面に形成された内側凸部と、
前記立上部の上面に形成され、前記内側凸部よりも外側に位置する外側凸部とを有し、
前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記外側凸部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部が内側に変位した際に、当該脚部が前記下段の折り畳みコンテナの前記内側凸部と前記外側凸部との間に嵌まるように構成された、
折り畳みコンテナ。
【請求項3】
上方から見て矩形状の底部と、
前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、
前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、
前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、
前記底部は、
上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、
前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、
前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、
前記立上部の上面に形成された凸部とを有し、
前記脚部は、複数の縦リブと、前記複数の縦リブの下端をつなぐ横リブとを含み、
前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記凸部が、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部の前記横リブに、内側から接触するように構成された、
折り畳みコンテナ。
【請求項4】
上方から見て矩形状の底部と、
前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、
前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、
前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、
前記底部は、
上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、
前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、
前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する複数の脚部と、
前記立上部の上面において間隔をあけて形成された複数の内側凸部と、
前記立上部の上面に形成され、前記複数の内側凸部外側に位置する1つの外側凸部とを有し、
前記複数の脚部と、前記複数の内側凸部と、は前記立上部の端部側に位置し、
前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記複数の脚部が載った段積み時において、前記上段の折り畳みコンテナの前記複数の脚部のそれぞれが、前記下段の折り畳みコンテナの前記複数の内側凸部のうち対応する1つの内側凸部前記1つの外側凸部との間に嵌まるように構成された、
折り畳みコンテナ。
【請求項5】
上方から見て矩形状の底部と、
前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、
前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、
前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、
前記底部は、
上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、
前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、
前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、
前記立上部の上面に形成された凸部と
前記立上部における前記第1側壁側の端部の上面の外側に、該上面の二辺に跨るように形成された窪みと、
前記立上部における前記第1側壁側の端部の下面の外側に、該下面の二辺に跨るように形成された突起とを有し、
前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記凸部が前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部に内側から接触し、
前記下段の折り畳みコンテナの前記窪みに、前記上段の折り畳みコンテナの前記突起が嵌まるように構成された、
折り畳みコンテナ。
【請求項6】
前記底部は、
前記立上部における前記第1側壁側の端部の上面に形成された窪みと、
前記立上部における前記第1側壁側の端部の下面に形成された突起とを更に有し、
前記段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記窪みに、前記上段の折り畳みコンテナの前記突起が嵌まるように構成された、
請求項1~のいずれか1項に記載の折り畳みコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、折り畳みコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、折り畳み容器が開示されている。この折り畳み容器は、底板と、一対の長側壁と、一対の短側壁とからなる。底板は、矩形状に形成されている。一対の長側壁は、底板の一対の長辺にそれぞれ回動可能に連結されている。一対の短側壁は、底板の一対の短辺にそれぞれ回動可能に連結されている。折り畳み容器は、底板に対して、各側板を回動することで折り畳むことができる。折り畳み容器は、折り畳まれた状態で多段に積み重ねて段積みすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-321735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した折り畳み容器の底板における各短辺には、上方に突出した立上部がそれぞれ形成されており、各短側壁は対応する立上部に連結されている。このような立上部が形成された折り畳み容器にあっては、折り畳み状態にある折り畳み容器の上に他の折り畳み容器を積み重ねた段積み時において、上段の折り畳み容器が、下段の折り畳み容器の立上部に載る。この場合、例えば、下段の折り畳み容器の立上部が、上段の折り畳み容器から受ける荷重により外側に向かって変位し、安定した段積みを行うことが難しくなる可能性がある。また、例えば、上段の折り畳み容器における立上部が、更に上の折り畳み容器等から下向きの荷重を受けて変形すること等により、上段の折り畳み容器において下段の折り畳み容器の立上部に載る部分が内側に変位し、これによって安定した段積みを行うことが難しくなる可能性もある。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされており、安定した段積みを行うことができる折り畳みコンテナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る折り畳みコンテナは、上方から見て矩形状の底部と、前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、前記底部は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、前記立上部の上面に形成された凸部とを有し、前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記立上部が外側に変位した際に、前記下段の折り畳みコンテナの前記凸部が、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部に内側から接触するように構成される。
【0007】
本開示の一態様に係る折り畳みコンテナは、上方から見て矩形状の底部と、前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、前記底部は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、前記立上部の上面に形成された内側凸部と、前記立上部の上面に形成され、前記内側凸部よりも外側に位置する外側凸部とを有し、前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記外側凸部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部が内側に変位した際に、当該脚部が前記下段の折り畳みコンテナの前記内側凸部と前記外側凸部との間に嵌まるように構成される。
【0008】
本開示の一態様に係る折り畳みコンテナは、上方から見て矩形状の底部と、前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、前記底部は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、前記立上部の上面に形成された凸部とを有し、前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記凸部が、前記上段の前記折り畳みコンテナの前記脚部に内側から接触するように構成される。
【0009】
本開示の一態様に係る折り畳みコンテナは、上方から見て矩形状の底部と、前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、前記底部は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、前記立上部の上面に形成された内側凸部と、前記立上部の上面に形成され、前記内側凸部よりも外側に位置する外側凸部とを有し、前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記上段の折り畳みコンテナの前記脚部が、前記下段の前記内側凸部と前記外側凸部との間に嵌まるように構成される。
【0010】
本開示の一態様に係る折り畳みコンテナは、上方から見て矩形状の底部と、前記底部の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第1側壁と、前記底部の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられた一対の第2側壁とを備え、前記一対の第1側壁及び前記一対の第2側壁の各々が前記底部に対して起立した組み立て状態と、前記一対の第1側壁が前記底部の上に倒れ、かつ、前記一対の第2側壁が前記一対の第1側壁の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能な折り畳みコンテナであって、前記底部は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部が形成された底板と、前記底板における外側の端部から上方に突出し、前記第2側壁が回転可能に取り付けられた立上部と、前記立上部から下方に突出し、前記突部の外側に離れて位置する脚部と、前記立上部の上面に形成された凸部と、前記脚部の下面に形成された凹みとを有し、前記折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナにおける前記立上部に、上段の折り畳みコンテナの前記脚部が載った段積み時において、前記下段の折り畳みコンテナの前記凸部が前記上段の折り畳みコンテナの前記凹みに嵌まるように構成される。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係る折り畳みコンテナは、安定した段積みを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一実施形態に係る折り畳みコンテナであって、組み立て状態を示した斜視図である。
図2図2は、同上の折り畳みコンテナであって、折り畳み状態を示した斜視図である。
図3図3は、同上の折り畳みコンテナが有する底部を示した斜視図である。
図4図4は、同上の底部の図3とは異なる視点から見た斜視図である。
図5図5は、同上の底部の一部の斜視図である。
図6図6は、同上の折り畳みコンテナを折り畳み状態で段積みした状態を示した断面図である。
図7図7は、同上の折り畳みコンテナを組み立て状態で段積みした状態を示した断面図である。
図8図8は、同上の折り畳みコンテナの折り畳み状態の段積み時において、下段の折り畳みコンテナの長辺側立上部が外側に変位した状態を示した断面図である。
図9図9は、同上の折り畳みコンテナの折り畳み状態の段積み時において、上段の折り畳みコンテナの長辺側脚部が内側に変位した状態を示した断面図である。
図10図10は、変形例1の折り畳みコンテナを折り畳み状態で段積みした状態を示した断面図である。
図11図11は、変形例2の折り畳みコンテナを折り畳み状態で段積みした状態を示した断面図である。
図12図12は、変形例3の折り畳みコンテナを折り畳み状態で段積みした状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、折り畳みコンテナに関し、詳しくは、底部に対して複数の側壁が回転可能に取り付けられた折り畳みコンテナに関する。
【0014】
(1)実施形態
図1に示すように、折り畳みコンテナ1は、底部2と、複数の側壁51,52とを備えている。底部2は、上方から見て矩形状に形成されている。折り畳みコンテナ1は、複数の側壁51,52として、一対の第1側壁51と、一対の第2側壁52とを備えている。一対の第1側壁51は、矩形状の底部2の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられている。一対の第2側壁52は、矩形状の底部2の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられている。
【0015】
本実施形態の底部2は、上方から見て正方形ではない矩形状に形成されており、対向する一対の短辺と、対向する一対の長辺とを有している。一対の第1側壁51は、底部2の一対の短辺にそれぞれ回転可能に取り付けられており、一対の第2側壁52は、底部2の一対の長辺にそれぞれ回転可能に取り付けられている。以下、第1側壁51を短側壁51といい、第2側壁52を長側壁52という。なお、各第1側壁51は、底部2の長辺に回転可能に取り付けられた長側壁であり、かつ、各第2側壁52は、底部2の短辺に回転可能に取り付けられた短側壁であってもよい。また、底部2は、上方から見て正方形状に形成されてもよい。
【0016】
折り畳みコンテナ1は、図1に示す組み立て状態と、図2に示す折り畳み状態とに変形可能である。折り畳みコンテナ1は、一対の短側壁51及び一対の長側壁52の各々が底部2に対して起立した状態が、組み立て状態である。折り畳みコンテナ1の一対の短側壁51が底部2の上に倒れ、かつ、一対の長側壁52が一対の短側壁51の上に倒れた状態が、折り畳み状態である。
【0017】
なお、本開示では、特に記載する場合を除き、組み立て状態にある折り畳みコンテナ1について説明する。また、本開示では、便宜上、図1に示すように方向を規定する。すなわち、折り畳みコンテナ1の中心位置を基準として、底部2に向かう方向を下方とすると共にその反対方向を上方とし、一方の短側壁51に向かう方向を前方とすると共に他方の短側壁51に向かう方向を後方とし、前方より後方を見たときを基準として左右方向を規定する。また、本開示では、組み立て状態の折り畳みコンテナ1を基準にして内外を規定する。すなわち、組み立て状態の折り畳みコンテナ1において、短側壁51及び長側壁52の各々の厚み方向のうち、折り畳みコンテナ1の内部の側を内側とすると共に外部の側を外側とする。
【0018】
(1-1)底部
底部2は、合成樹脂製であり、例えば、ポリプロピレンから形成される。なお、底部2は、ポリプロピレン以外の合成樹脂から形成されてもよいし、合成樹脂以外の材料から形成されてもよい。図3に示すように、底部2は、底板3を有している。底板3は、上方から見て正方形ではない矩形状に形成されている。
【0019】
本実施形態の底板3は、略水平な平板部30を有している。底板3の上面は、平板部30の上面である。平板部30には、複数の貫通孔300が形成されている。各貫通孔300は、平板部30を上下方向に貫通している。複数の貫通孔300は、平板部30の外周部を除く略全域にわたって形成されている。
【0020】
図4に示すように、底板3は、底板3の下面に形成された突部31を更に有している。突部31は平板部30から下方に向かって突出している。本実施形態の突部31は、下方から見て格子状のリブであり、底板3を補強する。
【0021】
突部31は、平板部30の下面の全域にわたって形成されている。突部31は、前後方向(底板3の長さ方向)に間隔をあけて並び各々が左右方向(底板3の幅方向)に延びた複数のリブ310と、左右方向に間隔をあけて並び各々が前後方向に延びた複数のリブ311とを有している。
【0022】
図3に示すように、底部2は、複数の立上部41,42を更に有している。複数の立上部41,42は、矩形状の底板3の周縁部から上方に向かって突出している。底部2は、複数の立上部41,42として、一対の第1立上部41と、一対の第2立上部42との計四つの立上部41,42を有している。一対の第1立上部41には、一対の短側壁51(図1参照)が回転可能に連結されている。一対の第2立上部42には、一対の長側壁52(図1参照)が回転可能に連結されている。
【0023】
一対の第1立上部41は、矩形状の平板部30の対向する一対の辺にそれぞれ形成されている。一対の第2立上部42は、矩形状の平板部30の対向する他の一対の辺にそれぞれ形成されている。
【0024】
本実施形態では、一対の第1立上部41が矩形状の平板部30の一対の短辺にそれぞれ形成されており、一対の第2立上部42が矩形状の平板部30の一対の長辺にそれぞれ形成されている。以下、第1立上部41を短辺側立上部41といい、第2立上部42を長辺側立上部42という。
【0025】
一対の短辺側立上部41は、互いに前後対称の形状を有している。各短辺側立上部41は、平板部30と一体に形成されている。各短辺側立上部41は、平板部30における対応する短辺側の端部から上方に向かって突出している。各短辺側立上部41は、厚み方向が前後方向と平行で左右方向に延びた板状に形成されている。
【0026】
各短辺側立上部41は、縦板部410を有している。縦板部410は、平板部30における短辺側の端部から上方に向かって突出しており、左右方向に延びた平板状に形成されている。縦板部410は、平板部30における短辺の全長にわたって形成されている。
【0027】
各短辺側立上部41は、縦板部410の下端部から外側に向かって突出した横板部411を更に有している。横板部411は縦板部420の左右方向の全長にわたって形成されている。
【0028】
一対の長辺側立上部42は、互いに左右対称の形状を有している。一対の長辺側立上部42は、矩形状の平板部30の一対の長辺にそれぞれ形成されている。各長辺側立上部42は、平板部30と一体に形成されている。各長辺側立上部42は、平板部30における対応する長辺側の端部から上方に向かって突出している。各長辺側立上部42は、厚み方向が左右方向と平行で前後方向に延びた板状に形成されている。
【0029】
各長辺側立上部42は、各短辺側立上部41よりも背が高い。各長辺側立上部42の上端部は、各短辺側立上部41よりも上方に突出している。各長辺側立上部42は、平板部30の対応する長辺の全長にわたって形成されている。一対の長辺側立上部42の前端部同士は、前側に位置する短辺側立上部41を介して接続されている。一対の長辺側立上部42の後端部同士は、後側に位置する短辺側立上部41を介して接続されている。一対の短辺側立上部41及び一対の長辺側立上部42は、一体に形成されており、全体では、上方から見て矩形枠状に形成されている。
【0030】
図5及び図6に示すように各長辺側立上部42は、縦板部420を有している。縦板部420は、平板部30における長辺側の端部から上方に向かって突出しており、前後方向に延びた平板状に形成されている。縦板部420は、平板部30における対応する長辺の全長にわたって形成されている。図3に示すように、各長辺側立上部42の縦板部420には、複数の貫通孔421が形成されている。各貫通孔421は、長辺側立上部42の縦板部420を縦板部420の厚み方向に貫通している。
【0031】
図3及び図5に示すように、各長辺側立上部42は、複数の横板部422~424を更に有している。各長辺側立上部42は、複数の横板部422~424として、複数の下横板部422と、複数の上横板部423と、中間横板部424とを有している。複数の下横板部422は、前後方向に間隔をあけて位置している。複数の下横板部422は、縦板部420の下端部から外側に向かって突出している。
【0032】
複数の上横板部423は、前後方向に間隔をあけて位置している。複数の上横板部423は、縦板部420の上端部から外側に向かって突出している。中間横板部424は、縦板部420における上下方向の中間部から外側に向かって突出している。中間横板部424は、縦板部420の前後方向の全長にわたって形成されている。中間横板部424は、複数の下横板部422と、複数の上横板部423との間に位置している。
【0033】
各長辺側立上部42は、複数のリブ426,427を更に有している。各リブ426,427は、縦板部420から外側に向かって突出している。各リブ426,427は、縦板部420に沿って上下方向に延びている。各長辺側立上部42は、複数のリブ426,427として、下横板部422と中間横板部424とを連結する複数のリブ426と、上横板部423と中間横板部424とを連結する複数のリブ427とを有している。
【0034】
各長辺側立上部42は、複数の接続片部428を更に有している。各接続片部428は、任意の前後方向に隣り合うリブの外側端部同士を接続し、下横板部422と中間横板部424との間又は上横板部423と中間横板部424との間を塞いでいる。
【0035】
複数の上横板部423の上面は、長辺側立上部42の上面を構成している。各長辺側立上部42は、一対の位置規制部425を更に有している。一対の位置規制部425は、複数の上横板部423のうち、前後方向の両端に位置する上横板部423からそれぞれ上方に突出している。
【0036】
縦板部420において一対の位置規制部425に対応する前後方向の両端部4200の各々の厚みは、縦板部420における両端部4200の間に位置する中間部分4201の厚みよりも大きい。このため、縦板部420の両端部4200は、中間部分4201よりも強度が強い。なお、縦板部420の厚みは、前後方向の全長にわたって一定であってもよい。
【0037】
各長辺側立上部42は、一対の窪み434及び一対の突起435を有している。一対の窪み434は、それぞれ、一対の位置規制部425の上面に形成されており、長辺側立上部42の前後方向の両端部に位置している。各窪み434は、位置規制部425の上面における外側端部に形成されており、外側に向かって開口している。
【0038】
一対の突起435は、一対の窪み434にそれぞれ一対一で対応している。一対の突起435は、複数の下横板部422のうち、前後方向の両端に位置する下横板部422からそれぞれ下方に向かって突出しており、長辺側立上部42の前後方向の両端部に位置している。なお、窪み434及び突起435の数は限定されない。また、窪み434及び突起435は省略可能である。
【0039】
図5及び図6に示すように、各長辺側立上部42は、長辺側立上部42の上面に形成された複数の凸部429,430を更に有している。本実施形態の各長辺側立上部42は、複数の凸部429,430として、複数の内側凸部429と、外側凸部430とを有している。
【0040】
複数の内側凸部429は、それぞれ、複数の上横板部423に設けられている。各内側凸部429は、上横板部423の内側端部から上方に突出している。各内側凸部429は、上横板部423の前後方向の略全長にわたって形成されている。なお、各内側凸部429は、上横板部423において内側端部よりも外側の部分に設けられてもよい。
【0041】
外側凸部430は、複数の上横板部423に設けられている。外側凸部430は、複数の上横板部423に跨っており、複数の上横板部423の外側端部から上方に向かって突出している。外側凸部430は、複数の内側凸部429よりも外側に位置している。なお、外側凸部430は、複数の内側凸部429よりも外側に位置するのであれば、上横板部423における外側端部よりも内側の部分に設けられてもよい。
【0042】
図3に示すように、外側凸部430は、長辺側立上部42の一対の位置規制部425の間の部分の前後方向の全長にわたって形成されている。外側凸部430の下端は、複数の接続片部428の上端につながっている。外側凸部430の外側の面と、複数の接続片部428の外側の面とは連続しており、長辺側立上部42の最も外側に位置する側面の一部を構成している。外側凸部430の高さと、各内側凸部429の高さは同じである。なお、外側凸部430の高さと、各内側凸部429の高さは、異なってもよい。
【0043】
図5及び図6に示すように、各長辺側立上部42の上面には、複数の上横板部423と、複数の内側凸部429と、外側凸部430とで構成された、上方に開口する溝部431が形成されている。
【0044】
図4に示すように、底部2は、複数の脚部21,22を更に有している。本実施形態の底部2は、複数の脚部21,22として、複数の第1脚部21と、複数の第2脚部22とを有している。本実施形態では、各短辺側立上部41に、第1脚部21が一対ずつ設けられており、各長辺側立上部42に、第2脚部22が一対ずつ設けられている。以下、第1脚部21を短辺側脚部21といい、第2脚部22を長辺側脚部22という。
【0045】
短辺側脚部21は、各短辺側立上部41の横板部411から下方に突出している。各短辺側脚部21は、横板部411から下方に突出した縦片部210と、縦片部210から外側に向かって突出した複数のリブ211とを有している。複数のリブ211は、一体に形成されている。なお、短辺側脚部21の形状は限定されず、例えば、中空部を有さないブロック状に形成されてもよい。各短辺側脚部21は、底板3の下面に形成された突部31の外側に離れて位置している。ただし、各短辺側脚部21は、平板部30及び突部31に、リブ等を介して接続されている。
【0046】
複数の長辺側脚部22は、各長辺側立上部42の複数の下横板部422から下方に突出している。図5に示すように、各長辺側脚部22は、下横板部422から下方に突出した縦片部220と、縦片部220から外側に向かって突出した複数のリブ221とを有している。複数のリブ221は、一体に形成されている。
【0047】
各長辺側脚部22の内側の側面は、縦片部220の内側の面によって構成されている。各長辺側脚部22の下面は、長辺側脚部22の下端に位置する水平なリブ221の下面によって構成されている。各長辺側脚部22の外側の側面は、複数のリブ221の外側端面によって構成されている。なお、長辺側脚部22の形状は限定されず、例えば、中空部を有さないブロック状に形成されてもよい。
【0048】
図4及び図6に示すように、複数の長辺側脚部22は、底板3の下面に形成された突部31の外側に離れて位置しており、各長辺側脚部22は平板部30及び突部31に直接接続されていない。複数の長辺側脚部22と突部31との間には、下方に開口した嵌込溝23が形成されている。
【0049】
図6に示すように、各長辺側脚部22の下端部の幅(前後寸法)b1は、各長辺側立上部42の上面に形成された溝部431の幅(内側凸部429と外側凸部430との間隔)b2と略同じであり、詳しくは、各長辺側脚部22の幅b2よりもわずかに小さい。
【0050】
各短辺側脚部21の下面及び各長辺側脚部22の下面は、底板3の下面に形成された突部31の下端面(複数のリブ310の下端面)と同レベルに位置している。折り畳みコンテナ1は、各短辺側脚部21(図4参照)の下端面、各長辺側脚部22の下端面及び突部31の下端面が水平面に接触した状態で、当該水平面に置くことができる。
【0051】
(1-2)短側壁
図1に示すように、底部2の一対の短辺にそれぞれ連結された一対の短側壁51の各々は、前後方向(短側壁51の厚み方向)に見て矩形状(詳しくは正方形状)に形成されている。なお、各短側壁51は、正方形以外の矩形状に形成されてもよい。
【0052】
各短側壁51は、合成樹脂製であり、例えば、ポリプロピレンから形成される。なお、各短側壁51は、ポリプロピレン以外の合成樹脂から形成されてもよいし、合成樹脂以外の材料から形成されてもよい。
【0053】
各短側壁51の左右方向の寸法は、底部2の短辺の長さと略同じであり、詳しくは、底部2の短辺の長さよりもわずかに短い。各短側壁51は、短側壁51の外面に形成された複数のリブ510を有している。各短側壁51には、短側壁51を貫通する複数の貫通孔511が形成されている。
【0054】
各短側壁51は、底部2の対応する短辺側立上部41に連結された被連結部512を有している。被連結部512は、短側壁51の下端面から下方に突出した複数の被支持部513を有している。
【0055】
図3に示すように、底部2の各短辺側立上部41は、対応する短側壁51の被連結部512が回転可能に連結される連結部412を有している。連結部412は、対応する短側壁51が有する被支持部513と同数の凹部413を有している。各凹部413は、短辺側立上部41の上面における内側端部に形成されており、上方及び内側に向かって開口している。
【0056】
各連結部412が有する複数の凹部413は、それぞれ、対応する短側壁51の被連結部512が有する複数の被支持部513(図1参照)と一対一で対応している。各被支持部513は、対応する凹部413に嵌め込まれており、対応する凹部413に対して左右方向と平行な回転軸を中心に回転可能に連結されている。これにより、各短側壁51は、底部2に対して左右方向と平行な回転軸を中心に回転可能に連結されている。図1に示すように、折り畳みコンテナ1が組み立て状態にあるとき、各短側壁51の下端部の下方に、対応する短辺側立上部41が位置する。
【0057】
各短側壁51の上下方向の寸法は、底部2の前後方向の寸法の半分よりも小さい。折り畳みコンテナ1が図2に示す折り畳み状態にあり、一対の短側壁51が底部2に重なった状態では、一対の短側壁51同士は重ならず、接触しない。なお、各短側壁51の上下方向の寸法は限定されない。また、折り畳みコンテナ1が折り畳み状態にあるとき、一対の短側壁51は互いに重なる部分を有してもよい。
【0058】
図1に示すように、各短側壁51は、短側壁51の上面における左右方向の両端部にそれぞれ形成された一対の位置規制部514を更に有している。
【0059】
(1-3)長側壁
底部2の一対の長辺にそれぞれ連結された一対の長側壁52の各々は、左右方向(長側壁52の厚み方向)に見て矩形状(詳しくは、正方形ではないない矩形状)に形成されている。なお、各長側壁52は、正方形状に形成されてもよい。
【0060】
各長側壁52は、合成樹脂製であり、例えば、ポリプロピレンから形成される。なお、各長側壁52は、ポリプロピレン以外の合成樹脂から形成されてもよいし、合成樹脂以外の材料から形成されてもよい。
【0061】
各長側壁52の前後方向の寸法は、底部2の長辺の長さと同じである。各長側壁52は、長側壁52の外面に形成された複数のリブ520を有している。各長側壁52には、長側壁52を貫通する複数の貫通孔521が形成されている。
【0062】
各長側壁52は、底部2の対応する長辺側立上部42に連結された被連結部522を有している。被連結部522は、長側壁52の下端面から下方に突出した複数の被支持部523を有している。
【0063】
図3に示すように、底部2の各長辺側立上部42は、対応する長側壁52の被連結部522が回転可能に連結される連結部432を有している。連結部432は、対応する長側壁52が有する被支持部523(図1参照)と同数の凹部433を有している。各凹部433は、長辺側立上部42の上面における内側端部に形成されており、上方及び内側に向かって開口している。
【0064】
各連結部432の複数の凹部433は、それぞれ、対応する長側壁52の被連結部522が有する複数の被支持部523(図1参照)と一対一で対応している。各被支持部523は、対応する凹部433に嵌め込まれており、対応する凹部433に対して前後方向と平行な回転軸を中心に回転可能に連結されている。これにより、各長側壁52は、底部2に対して前後方向と平行な回転軸を中心に回転可能に連結されている。
【0065】
各凹部433は、一対の短側壁51が連結される複数の凹部413よりも上方に位置し、各長側壁52の回転軸は、各短側壁51の回転軸よりも上方に位置している。
【0066】
図1に示すように、折り畳みコンテナ1が組み立て状態にあるとき、各長側壁52の上端は、各短側壁51の上端と同レベルに位置する。また、各長側壁52の下端部の下方には、対応する長辺側立上部42の上横板部423、複数の内側凸部429及び外側凸部430(図5参照)が位置する。
【0067】
各長側壁52の上下方向の寸法は、底部2の左右方向の寸法の半分よりも大きい。折り畳みコンテナ1が図2に示す折り畳み状態にあるとき、一対の長側壁52は、一方の長側壁52が一対の短側壁51の上に重なり、この一方の長側壁52の上に他方の長側壁52が重なる。なお、折り畳みコンテナ1が折り畳み状態にあるとき、一対の長側壁52は、いずれの長側壁52が上側に位置してもよい。また、各長側壁52の上下方向の寸法は限定されない。また、折り畳みコンテナ1が折り畳み状態にあるとき、一対の長側壁52は、互いに重ならなくてもよい。
【0068】
図1に示すように、本実施形態の各長側壁52は、底部2に対して起立した各短側壁51が外方に倒れる方向に回転することを規制する倒れ抑制部524を有している。倒れ抑制部524は、各長側壁52の前後方向の両端部に形成されており、長側壁52の内面から内側に向かって突出している。
【0069】
各長側壁52は、長側壁52の上面における前後方向の両端部にそれぞれ形成された一対の位置規制部525を更に有している。各長側壁52は、長側壁52の上面に形成された突条(突出部分)526を更に有している。突条526は、長側壁52の一対の位置規制部525の間の上面における内側端部に形成されており、前後方向に延びている。
【0070】
(1-4)ロック部材
本実施形態の折り畳みコンテナ1は、一対の短側壁51にそれぞれ設けられた一対のロック部材6を更に備えている。各ロック部材6は、短側壁51の外面に対して、起立時の短側壁51における上下方向に移動可能に取り付けられている。各ロック部材6は、例えば、合成樹脂製である。なお、各ロック部材6の材料は限定されない。
【0071】
ロック部材6は、例えば、短側壁51にロック部材6とは別に設けられたばね若しくはゴム等の弾性部材、又はロック部材6の一部である板ばね等の弾性部60によって、上方に力が加えられている。
【0072】
折り畳みコンテナ1が図2に示す折り畳み状態から図1に示す組み立て状態に変形するとき、底部2に対して先に起立した各長側壁52の倒れ抑制部524には、底部2に対して後に起立する短側壁51のロック部材6が引っ掛かる。これにより、底部2に対して起立した各短側壁51は、底部2に対して回転することが規制されたロック状態になる。なお、ロック状態を解除するには、使用者がロック部材6を短側壁51に対して下方に移動させればよい。これにより、短側壁51のロック部材6が対応する長側壁52の倒れ抑制部524から外れ、各短側壁51は、底部2に対して回転することが規制されないアンロック状態になる。
【0073】
なお、ロック部材6は省略可能である。この場合、例えば、各短側壁51に、各長側壁52に着脱可能に係合する係合部を形成することで、組み立て状態における折り畳みコンテナ1の形状を維持することができる。
【0074】
(1-5)変形
図2に示す折り畳み状態にある折り畳みコンテナ1は、各長側壁52を底部2に対して回転して起立させ、この後、各短側壁51を底部2に対して回転して起立させることにより、図1に示す組み立て状態に変形させることができる。
【0075】
図1に示す組み立て状態にある折り畳みコンテナ1は、各短側壁51を底部2に対して回転して底部2の上に倒し、この後、各長側壁52を底部2に対して回転して、一対の長側壁52を一対の短側壁51の上に倒すことで、図2に示す折り畳み状態に変形させることができる。
【0076】
(1-6)段積み
本実施形態の折り畳みコンテナ1は、組み立て状態及び折り畳み状態のいずれの状態にある場合にも、複数段積み重ねる「段積み」を行うことができる。すなわち、折り畳みコンテナ1は、組み立て状態の折り畳みコンテナ1の上に組み立て状態の折り畳みコンテナ1を積み重ねたり(図7参照)、組み立て状態の折り畳みコンテナ1の上に折り畳み状態の折り畳みコンテナ1を積み重ねたりすることができる。また、折り畳みコンテナ1は、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に折り畳み状態の折り畳みコンテナ1を積み重ねたり(図6参照)、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に組み立て状態の折り畳みコンテナ1を積み重ねたりすることができる。
【0077】
図7に示すように、組み立て状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なったとき、上段の折り畳みコンテナ1の複数の短辺側脚部21(図4参照)は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する短側壁51の上面における一対の位置規制部514(図1参照)の間の部分に載り、一対の位置規制部514によって左右方向の移動が規制される。また、上段の折り畳みコンテナ1の複数の長辺側脚部22は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長側壁52の上面における一対の位置規制部525(図1参照)の間の部分に載り、一対の位置規制部525によって前後方向の移動が規制される。また、下段の折り畳みコンテナ1の各長側壁52の突条526は、上段の折り畳みコンテナ1の対応する複数の長辺側脚部22と突部31との間に形成された嵌込溝23に嵌まり、上段の折り畳みコンテナ1は、突条526によっても左右方向の移動が規制される。
【0078】
図6に示すように、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なったとき、上段の折り畳みコンテナ1の複数の長辺側脚部22は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の上に載る。詳しくは、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の一対の位置規制部425(図3参照)の間に位置し、当該長辺側立上部42の複数の外側凸部430の上に載り、また、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22の一対の突起435(図5参照)は、それぞれ、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の一対の窪み434(図5参照)に嵌まる。このとき、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の複数の上横板部423から上方に離れて位置する。ただし、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42に形成された複数の内側凸部429には接触せず、これら複数の内側凸部429よりも外側に位置する。
【0079】
図6に示すように、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なった段積み時には、下段の折り畳みコンテナ1の各長辺側立上部42は、上段の折り畳みコンテナ1の荷重を受ける。このとき、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が撓む等して外側に向かって変位すると、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22の長辺側立上部42に対する位置がずれ、下段の折り畳みコンテナ1によって上段の折り畳みコンテナ1を安定して支持し難くなる可能性がある。特に、本実施形態の長辺側立上部42にあっては、上方から見て前後方向に並ぶ二つの凹部433の間の部分(図5参照)が外側に向かって変位しやすい。
【0080】
しかし、本実施形態の折り畳みコンテナ1は、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が外側に向かって変位したとき、図8に示すように当該長辺側立上部42の内側凸部429が上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22に内側から接触するように構成されている。このため、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42の外側への変位量を抑制でき、折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。
【0081】
また、図6に示すように、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なった段積み時においては、例えば、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側立上部42が更に上段の折り畳みコンテナ1の荷重を受けて変形等することで、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が内側に向かって変位する可能性がある。しかし、本実施形態の折り畳みコンテナ1は、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が内側に向かって変位したとき、図9に示すように、下段の折り畳みコンテナ1の複数の内側凸部429と、外側凸部430との間に形成された溝部431に、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が嵌まるように構成されている。このため、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22の内側への変位量を抑制でき、この場合も折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。なお、この場合、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22は、例えば、複数の内側凸部429と外側凸部430との間隔を広げながら溝部431に嵌まるが、溝部431の幅を長辺側脚部22と同じか又はわずかに大きくすることで、複数の内側凸部429と外側凸部430の間隔を広げることなく溝部431に嵌まるように構成されてもよい。
【0082】
また、図9に示すように上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が、下段の折り畳みコンテナ1の溝部431に嵌まることで、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が外側に変位することも抑制される。
【0083】
なお、上述した下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42の外側への変位と、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22の内側への変位は、同時に起こる可能性がある。この場合も、上述した場合と同様に、複数の内側凸部429により、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42の外側への変位量と、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22の内側への変位量とが抑制される。
【0084】
本実施形態の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42は、上述したように複数の凹部433(図3参照)が形成されているため、上述した段積み時における折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42の外側への変位は、長辺側脚部22の内側への変位よりも生じやすいが、折り畳みコンテナ1は、長辺側立上部42の外側への変位が長辺側脚部22の内側への変位よりも生じ難くなる形状を有してもよい。
【0085】
(2)変形例
次に、上述した実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例の説明では、実施形態と共通する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0086】
(2-1)変形例1
変形例1の折り畳みコンテナ1の各長辺側立上部42は、図10に示すように、上述した実施形態における外側凸部430及び内側凸部429(図6参照)のうち、内側凸部429のみを有している。すなわち、各長辺側立上部42は、外側凸部430を有しておらず、各上横板部423の上面において内側凸部429よりも外側の部分は平面になっている。
【0087】
図10は、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が載った段積み状態を示しており、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22は、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の複数の上横板部423に載り、かつ、下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429が、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22に内側から接触している。すなわち、本変形例では、段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429が、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22に対して内側から接触している点で、上記実施形態と異なる。
【0088】
本変形例では、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なった段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が外側に向かって変位しようとしたとき、及び上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が内側に向かって変位しようとしたとき、下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429と上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22とが接触することによって前記変位が抑制される。
【0089】
(2-2)変形例2
変形例2の折り畳みコンテナ1の各長辺側立上部42は、上記実施形態と同様に、内側凸部429及び外側凸部430を有している。ただし、本変形例の折り畳みコンテナ1は、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が載った図11に示す段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22が、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の内側凸部429と外側凸部430との間に形成された溝部431に嵌まり込んでいる。すなわち、本変形例では、段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22が、下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の溝部431に嵌まっている点で、上記実施形態と異なる。
【0090】
具体的には、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22が下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の複数の上横板部423に載り、下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429が上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22に内側から接触し、かつ、下段の折り畳みコンテナ1の外側凸部430が、上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22に外側から接触している。
【0091】
本変形例では、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なった段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が外側に向かって変位しようとしたとき、及び上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が内側に変位しようとしたとき、下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429と上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22とが接触することで前記変位が抑制される。また、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が内側に向かって変位しようとしたとき、及び上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が外側に変位しようとしたとき、下段の折り畳みコンテナ1の外側凸部430と上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22とが接触し、前記変位が抑制される。
【0092】
(2-3)変形例3
図12に示す変形例2の折り畳みコンテナ1は、上記実施形態の内側凸部429及び外側凸部430を備えておらず、複数の凸部436と、複数の凹み222を備えている。複数の凸部436は、各長辺側立上部42に設けられている。複数の凸部436は、それぞれ、複数の上横板部423に設けられている。各凸部436は、上横板部423の左右方向の中間部から上方に突出している。なお、各内側凸部429は、上横板部423において内側端部に形成されてもよいし、外側端部に形成されてもよい。
【0093】
複数の凹み222は、それぞれ、複数の凸部436に一対一で対応している。複数の凹み222は、複数の長辺側脚部22にそれぞれ設けられている。各凹み222は、長辺側脚部22の下面に形成されている。
【0094】
本変形例では、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が載った図12に示す段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の各凸部436が、上段の折り畳みコンテナ1の対応する凹み222に嵌まり込んでいる。
【0095】
具体的には、上段の折り畳みコンテナ1の各長辺側脚部22が下段の折り畳みコンテナ1の対応する長辺側立上部42の複数の上横板部423に載り、下段の折り畳みコンテナ1の凸部436が、上段の折り畳みコンテナ1の凹み222の内側の側面と外側の側面とに接触している。
【0096】
本変形例では、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1が積み重なった段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が外側に向かって変位しようとしたとき、及び上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が内側に変位しようとしたとき、下段の折り畳みコンテナ1の凸部436と上段の折り畳みコンテナ1の凹み222の外側の側面とが接触することで前記変位が抑制される。また、下段の折り畳みコンテナ1の長辺側立上部42が内側に向かって変位しようとしたとき、及び上段の折り畳みコンテナ1の長辺側脚部22が外側に変位しようとしたとき、下段の折り畳みコンテナ1の凸部436と上段の折り畳みコンテナ1の凹み222の内側の側面とが接触することで前記変位が抑制される。
【0097】
(3)他の変形例
以上説明した実施形態及び各変形例は、適宜変更可能である。例えば、折り畳みコンテナ1の各部材の大きさ、形状及び材質等は、限定されない。例えば、底部2及び底板3は、上方から見て正方形状に形成されてもよい。また、底板3及一対の長辺側立上部42の各々は、貫通孔300,421を有さなくてもよい。また、一対の短辺側立上部41の各々は、短辺側立上部41を貫通する貫通孔を有してもよい。また、短辺側立上部41は、省略可能である。この場合、短側壁51は、例えば、底板3の短辺側の端部に回転可能に取り付けられる。
【0098】
また、折り畳みコンテナ1が有する内側凸部429の数及び外側凸部430の数は、限定されない。また、折り畳み状態の折り畳みコンテナ1の上に他の折り畳みコンテナ1を積み重ねた段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の複数の短辺側脚部21が、下段の折り畳みコンテナ1の短辺側立上部41に載るように構成されてもよい。この場合、短辺側立上部41には、長辺側立上部42と同様の内側凸部429及び外側凸部430が形成されてもよい。更にこの場合、長辺側立上部42には、内側凸部429及び外側凸部430が形成されなくてもよい。
【0099】
また、各短側壁51及び各長側壁52の大きさ及び形状等も限定されない。例えば、各長側壁52の突条526は省略可能である。
【0100】
(4)態様
上述した実施形態から明らかなように、第1の態様の折り畳みコンテナ1は、以下に示す構成を有する。折り畳みコンテナ1は、底部2、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52を備える。底部2は、上方から見て矩形状である。一対の第1側壁51は、底部2の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。一対の第2側壁52は、底部2の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。折り畳みコンテナ1は、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52の各々が底部2に対して起立した組み立て状態と、一対の第1側壁51が底部2の上に倒れ、かつ、一対の第2側壁52が一対の第1側壁51の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能である。底部2は、底板3、立上部(長辺側立上部)42、脚部(長辺側脚部)22及び凸部(内側凸部)429を有する。底板3は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部31が形成される。立上部42は、底板3における外側の端部から上方に突出し、第2側壁52が回転可能に取り付けられる。脚部22は、立上部42から下方に突出し、突部31の外側に離れて位置する。凸部429は、立上部42の上面に形成される。折り畳みコンテナ1は、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1における立上部42に、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の立上部42が外側に変位した際に、下段の折り畳みコンテナ1の凸部429が、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22に内側から接触するように構成される。
【0101】
この態様によれば、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1に上段の折り畳みコンテナ1が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の立上部42が外側に変位しても、下段の折り畳みコンテナ1の凸部429が上段の折り畳みコンテナ1の脚部22に内側から接触する。このため、下段の折り畳みコンテナ1の立上部42の外側への変位量を抑制でき、折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。
【0102】
また、上述した実施形態から明らかなように、第2の態様の折り畳みコンテナ1は、以下に示す構成を有する。折り畳みコンテナ1は、底部2、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52を備える。底部2は、上方から見て矩形状である。一対の第1側壁51は、底部2の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。一対の第2側壁52は、底部2の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。折り畳みコンテナ1は、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52の各々が底部2に対して起立した組み立て状態と、一対の第1側壁51が底部2の上に倒れ、かつ、一対の第2側壁52が一対の第1側壁51の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能である。底部2は、底板3、立上部(長辺側立上部)42、脚部(長辺側脚部)22、内側凸部429及び外側凸部430を有する。底板3は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部31が形成される。立上部42は、底板3における外側の端部から上方に突出し、第2側壁52が回転可能に取り付けられる。脚部22は、立上部42から下方に突出し、突部31の外側に離れて位置する。内側凸部429は、立上部42の上面に形成される。外側凸部430は、立上部42の上面に形成され、内側凸部429よりも外側に位置する。折り畳みコンテナ1は、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1における外側凸部430に、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が載った段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が内側に変位した際に、当該脚部22が下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429と外側凸部430との間に嵌まるように構成される。
【0103】
この態様によれば、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1に、上段の折り畳みコンテナ1が載った段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が内側に変位しても、この脚部22は下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429と外側凸部430との間に嵌まる。このため、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22の内側への変位量を抑制でき、折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。
【0104】
また、上述した変形例1及び変形例2から明らかなように、第3の態様の折り畳みコンテナ1は、以下に示す構成を有する。折り畳みコンテナ1は、底部2、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52を備える。底部2は、上方から見て矩形状である。一対の第1側壁51は、底部2の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。一対の第2側壁52は、底部2の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。折り畳みコンテナ1は、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52の各々が底部2に対して起立した組み立て状態と、一対の第1側壁51が底部2の上に倒れ、かつ、一対の第2側壁52が一対の第1側壁51の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能である。底部2は、底板3、立上部(長辺側立上部)42、脚部(長辺側脚部)22及び凸部(内側凸部)429を有する。底板3は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部31が形成される。立上部42は、底板3における外側の端部から上方に突出し、第2側壁52が回転可能に取り付けられる。脚部22は、立上部42から下方に突出し、突部31の外側に離れて位置する。凸部429は、立上部42の上面に形成される。折り畳みコンテナ1は、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1における立上部42に、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の凸部429が、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22に内側から接触するように構成される。
【0105】
この態様によれば、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1に上段の折り畳みコンテナ1が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の凸部429が上段の折り畳みコンテナ1の脚部22に内側から接触する。このため、下段の折り畳みコンテナ1の立上部42が外側に変位することを抑制でき、折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。
【0106】
また、上述した変形例2から明らかなように、第4の態様の折り畳みコンテナ1は、以下に示す構成を有する。折り畳みコンテナ1は、底部2、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52を備える。底部2は、上方から見て矩形状である。一対の第1側壁51は、底部2の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。一対の第2側壁52は、底部2の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。折り畳みコンテナ1は、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52の各々が底部2に対して起立した組み立て状態と、一対の第1側壁51が底部2の上に倒れ、かつ、一対の第2側壁52が一対の第1側壁51の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能である。底部2は、底板3、立上部(長辺側立上部)42、脚部(長辺側脚部)22、内側凸部429及び外側凸部430を有する。底板3は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部31が形成される。立上部42は、底板3における外側の端部から上方に突出し、第2側壁52が回転可能に取り付けられる。脚部22は、立上部42から下方に突出し、突部31の外側に離れて位置する。内側凸部429は、立上部42の上面に形成される。外側凸部430は、立上部の上面に形成され、内側凸部429よりも外側に位置する。折り畳みコンテナ1は、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1における立上部42に、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が載った段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が、下段の折り畳みコンテナ1の内側凸部429と外側凸部430との間に嵌まるように構成される。
【0107】
この態様によれば、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1に、上段の折り畳みコンテナ1が載った段積み時において、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が、下段の折り畳みコンテナ1における内側凸部429と外側凸部430との間に嵌まる。このため、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22の内側及び外側への変位を抑制でき、折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。
【0108】
また、上述した変形例3から明らかなように、第5の態様の折り畳みコンテナ1は、以下に示す構成を有する。折り畳みコンテナ1は、底部2、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52を備える。底部2は、上方から見て矩形状である。一対の第1側壁51は、底部2の対向する一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。一対の第2側壁52は、底部2の対向する他の一対の辺にそれぞれ回転可能に取り付けられる。折り畳みコンテナ1は、一対の第1側壁51及び一対の第2側壁52の各々が底部2に対して起立した組み立て状態と、一対の第1側壁51が底部2の上に倒れ、かつ、一対の第2側壁52が一対の第1側壁51の上に倒れた折り畳み状態とに変形可能である。底部2は、底板3、立上部(長辺側立上部)42、脚部(長辺側脚部)22、凸部436及び凹み222を有する。底板3は、上方から見て矩形状に形成され、下面に突部31が形成される。立上部42は、底板3における外側の端部から上方に突出し、第2側壁52が回転可能に取り付けられる。脚部22は、立上部42から下方に突出し、突部31の外側に離れて位置する。凸部436は、立上部42の上面に形成される。凹み222は、脚部22の下面に形成される。折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1における立上部42に、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の凸部436が上段の折り畳みコンテナ1の凹み222に嵌まるように構成される。
【0109】
この態様によれば、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1に、上段の折り畳みコンテナ1が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の凸部436が上段の折り畳みコンテナ1の凹み222に嵌まる。このため、上段の折り畳みコンテナ1の脚部22の内側及び外側への変位を抑制でき、折り畳みコンテナ1を安定して段積みすることができる。
【0110】
また、第6の態様の折り畳みコンテナ1は、第1~第5のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。底部2は、窪み434と、突起435とを更に有する。窪み434は、立上部42における第1側壁51側の端部の上面に形成される。突起435は、立上部42における第1側壁51側の端部の下面に形成される。前記段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の窪み434に、下段の折り畳みコンテナ1の突起435が嵌まるように構成される。
【0111】
この態様によれば、折り畳み状態にある下段の折り畳みコンテナ1に、上段の折り畳みコンテナ1が載った段積み時において、下段の折り畳みコンテナ1の窪み434に、上段の折り畳みコンテナ1の突起435が嵌まる。このため、下段の折り畳みコンテナ1の立上部42の水平方向の変位が抑制される。
【符号の説明】
【0112】
1 折り畳みコンテナ
2 底部
22 脚部(長辺側脚部)
222 凹み
3 底板
31 突部
42 立上部(長辺側立上部)
429 凸部(内側凸部)
430 外側凸部
434 窪み
435 突起
436 凸部
51 第1側壁(短辺側側壁)
52 第2側壁(長辺側側壁)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12