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特許7572763電子チケット情報処理装置、電子チケット情報処理システム、電子チケット情報処理プログラム、および電子チケット情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】電子チケット情報処理装置、電子チケット情報処理システム、電子チケット情報処理プログラム、および電子チケット情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20241017BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024527328
(86)(22)【出願日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 JP2023030539
【審査請求日】2024-05-09
(31)【優先権主張番号】P 2022202906
(32)【優先日】2022-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519144129
【氏名又は名称】Gigi株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】今井 了介
【審査官】長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-13322(JP,A)
【文献】特開2017-117258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 30/0207
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、前記ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間を前記ユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、
前記電子チケットを利用する前記ユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する取得部と、
前記取得部において取得された前記取引情報に基づいて、前記金額情報に示される金額のうち前記電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出部と、
前記取得部によって順次取得された各取引情報のうち、前記日時情報によって示される日時が前記利用可能期間に含まれる前記取引情報について、前記利用金額情報によって示される金額を累計して、前記利用可能期間における前記ユーザーによる前記電子チケットの累積利用金額を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された前記累積利用金額に応じた金額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する出力部と、
を有し、
前記取得部は、前記金額情報として、前記取引明細情報によって示される前記明細の各項目に対応する明細金額に関する情報を取得し、
前記取引明細情報によって示される前記明細の各項目について、前記電子チケットの利用対象から除外するか否かに関する指示を、前記ユーザーから受け付ける除外指示受付部をさらに有し、
前記抽出部は、前記ユーザーから前記電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を受け付けた前記明細の項目以外の各項目の前記明細金額を合計することによって、前記利用金額情報を抽出する電子チケット情報処理装置。
【請求項2】
ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、前記ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間を前記ユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、
前記電子チケットを利用する前記ユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する取得部と、
前記取得部において取得された前記取引情報に基づいて、前記金額情報に示される金額のうち前記電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出部と、
前記取得部によって順次取得された各取引情報のうち、前記日時情報によって示される日時が前記利用可能期間に含まれる前記取引情報について、前記利用金額情報によって示される金額を累計して、前記利用可能期間における前記ユーザーによる前記電子チケットの累積利用金額を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された前記累積利用金額に応じた金額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する出力部と、
を有し、
前記記憶部は、前記対象の店舗を示す対象店舗識別情報をさらに記憶し、
前記抽出部は、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記対象店舗識別情報に含まれている場合、当該取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出し、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記対象店舗識別情報に含まれていない場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出しないように構成され、
前記対象店舗識別情報によって示される前記対象の店舗の中から、前記購入取引が行われる前記店舗の指定を前記ユーザーから受け付ける店舗指定受付部をさらに有し、
前記抽出部は、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記店舗指定受付部によって指定された前記店舗の前記店舗識別情報と一致する場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出し、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記店舗指定受付部によって指定された前記店舗の前記店舗識別情報と一致しない場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出しないように構成され、
前記記憶部は、前記対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報を、当該対象の店舗の前記対象店舗識別情報に関連付けて記憶し、
前記取得部は、前記店舗指定受付部によって前記ユーザーから前記購入取引が行われる店舗として指定が受け付けられた前記対象の店舗の前記レシートフォーマット情報を用いて、前記購入取引を行った際に発行された前記レシートを撮影して得られた画像から、前記日時情報、前記店舗識別情報、前記取引明細情報、および前記金額情報を取得する電子チケット情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部によって算出された前記利用可能期間における前記電子チケットの前記累積利用金額が、当該利用可能期間における前記電子チケットの前記利用可能額を超えているか否かを判断する判断部をさらに有し、
前記判断部によって、前記累積利用金額が前記利用可能額を超えていると判断された場合、前記出力部は、前記累積利用金額のかわりに前記利用可能額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する請求項1または2に記載の電子チケット情報処理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の電子チケット情報処理装置と、
前記電子チケットの利用を管理する管理者によって使用される管理者端末と、を有し、
前記抽出部は、前記取得部において取得された情報を、前記ユーザーによる前記電子チケットの利用を管理する管理者によって使用される管理者端末に送信し、
前記管理者端末は、
前記抽出部によって送信された情報を表示して、前記管理者による修正の指示を受け付け、受け付けた前記修正の指示に基づいて情報を修正する修正受付部と、
前記修正受付部によって修正された情報を前記電子チケット情報処理装置に送信する送信部と、を有し、
前記抽出部は、前記管理者端末から送信された、修正された情報に基づいて、前記利用金額情報を抽出する電子チケット情報処理システム。
【請求項6】
請求項1または2に記載の電子チケット情報処理装置と、
前記ユーザーによって使用されるユーザー端末と、を有し、
前記取得部は、前記ユーザー端末に設けられたカメラによって撮影された画像から、前記日時情報、前記店舗識別情報、前記取引明細情報、および前記金額情報を取得する電子チケット情報処理システム。
【請求項8】
ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、前記ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間を前記ユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶ステップと、
前記電子チケットを利用する前記ユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に基づいて、前記金額情報に示される金額のうち前記電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出ステップと、
前記取得ステップにおいて順次取得された各取引情報のうち、前記日時情報によって示される日時が前記利用可能期間に含まれる前記取引情報について、前記利用金額情報によって示される金額を累計して、前記利用可能期間における前記ユーザーによる前記電子チケットの累積利用金額を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにおいて算出された前記累積利用金額に応じた金額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する出力ステップと、
を有し、
前記取得ステップは、前記金額情報として、前記取引明細情報によって示される前記明細の各項目に対応する明細金額に関する情報を取得し、
前記取引明細情報によって示される前記明細の各項目について、前記電子チケットの利用対象から除外するか否かに関する指示を、前記ユーザーから受け付ける除外指示受付ステップをさらに有し、
前記抽出ステップは、前記ユーザーから前記電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を受け付けた前記明細の項目以外の各項目の前記明細金額を合計することによって、前記利用金額情報を抽出する電子チケット情報処理方法。
【請求項9】
ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、前記ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間を前記ユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶ステップと、
前記電子チケットを利用する前記ユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に基づいて、前記金額情報に示される金額のうち前記電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出ステップと、
前記取得ステップにおいて順次取得された各取引情報のうち、前記日時情報によって示される日時が前記利用可能期間に含まれる前記取引情報について、前記利用金額情報によって示される金額を累計して、前記利用可能期間における前記ユーザーによる前記電子チケットの累積利用金額を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにおいて算出された前記累積利用金額に応じた金額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する出力ステップと、
を有し、
前記記憶ステップは、前記対象の店舗を示す対象店舗識別情報をさらに記憶し、
前記抽出ステップは、前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記対象店舗識別情報に含まれている場合、当該取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出し、前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記対象店舗識別情報に含まれていない場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出しないように構成され、
前記対象店舗識別情報によって示される前記対象の店舗の中から、前記購入取引が行われる前記店舗の指定を前記ユーザーから受け付ける店舗指定受付ステップをさらに有し、
前記抽出ステップは、前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記店舗指定受付ステップにおいて指定された前記店舗の前記店舗識別情報と一致する場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出し、前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記店舗指定受付ステップにおいて指定された前記店舗の前記店舗識別情報と一致しない場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出しないように構成され、
前記記憶ステップは、前記対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報を、当該対象の店舗の前記対象店舗識別情報に関連付けて記憶し、
前記取得ステップは、前記店舗指定受付ステップにおいて前記ユーザーから前記購入取引が行われる店舗として指定が受け付けられた前記対象の店舗の前記レシートフォーマット情報を用いて、前記購入取引を行った際に発行された前記レシートを撮影して得られた画像から、前記日時情報、前記店舗識別情報、前記取引明細情報、および前記金額情報を取得する電子チケット情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子チケット情報処理装置、電子チケット情報処理システム、電子チケット情報処理プログラム、および電子チケット情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、従業員向けの食堂が設けられている会社等の組織においては、当該食堂において使用可能なカード等が配布されている(特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-68984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、新型コロナウィルスの流行によって、飲食店の売上が減少していることが社会問題になっている。このような問題に関連して、本願の発明者は、従業員が、通常の飲食店を、あたかも上記の従業員向けの食堂のように利用可能とすることによって、飲食店の売上回復に貢献するための各種方法を提案している。たとえば、飲食店において利用可能な電子チケットを従業員に対して発行して、従業員が飲食店を利用した際に、当該電子チケットを利用可能とする方法が考えられる。
【0005】
しかし、上記のような方法においては、飲食店等の店舗側において、電子チケットを利用可能とするためのシステムや運用の構築が必要であり、店舗側の対応負荷が高いことが導入や普及を妨げる大きな要因となっている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、店舗側に対応負荷を与えることなく、店舗において利用可能な電子チケットをユーザーに提供するための電子チケット情報処理装置、電子チケット情報処理システム、電子チケット情報処理プログラム、および電子チケット情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0008】
(1)ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、前記ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間を前記ユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、前記電子チケットを利用する前記ユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する取得部と、前記取得部において取得された前記取引情報に基づいて、前記金額情報に示される金額のうち前記電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出部と、前記取得部によって順次取得された各取引情報のうち、前記日時情報によって示される日時が前記利用可能期間に含まれる前記取引情報について、前記利用金額情報によって示される金額を累計して、前記利用可能期間における前記ユーザーによる前記電子チケットの累積利用金額を算出する算出部と、前記算出部によって算出された前記累積利用金額に応じた金額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する出力部と、を有する電子チケット情報処理装置。
【0009】
(2)前記算出部によって算出された前記利用可能期間における前記電子チケットの前記累積利用金額が、当該利用可能期間における前記電子チケットの前記利用可能額を超えているか否かを判断する判断部をさらに有し、前記判断部によって、前記累積利用金額が前記利用可能額を超えていると判断された場合、前記出力部は、前記累積利用金額のかわりに前記利用可能額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する上記(1)に記載の電子チケット情報処理装置。
【0010】
(3)前記電子チケットを、所定の期間ごとに、前記利用可能額および前記利用可能期間を設定して前記ユーザーに対して付与する付与部をさらに有する上記(1)または(2)に記載の電子チケット情報処理装置。
【0011】
(4)前記取得部は、前記金額情報として、前記取引明細情報によって示される前記明細の各項目に対応する明細金額に関する情報を取得し、前記取引明細情報によって示される前記明細の各項目について、前記電子チケットの利用対象から除外するか否かに関する指示を、前記ユーザーから受け付ける除外指示受付部をさらに有し、前記抽出部は、前記ユーザーから前記電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を受け付けた前記明細の項目以外の各項目の前記明細金額を合計することによって、前記利用金額情報を抽出する上記(1)または(2)に記載の電子チケット情報処理装置。
【0012】
(5)前記記憶部は、前記対象の店舗を示す対象店舗識別情報をさらに記憶し、前記抽出部は、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記対象店舗識別情報に含まれている場合、当該取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出し、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記対象店舗識別情報に含まれていない場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出しない、上記(1)または(2)に記載の電子チケット情報処理装置。
【0013】
(6)前記対象店舗識別情報によって示される前記対象の店舗の中から、前記購入取引が行われる前記店舗の指定を前記ユーザーから受け付ける店舗指定受付部をさらに有し、前記抽出部は、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記店舗指定受付部によって指定された前記店舗の前記店舗識別情報と一致する場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出し、前記取得部において取得された前記取引情報に含まれる前記店舗識別情報が、前記店舗指定受付部によって指定された前記店舗の前記店舗識別情報と一致しない場合、前記取引情報に含まれる前記金額情報から前記利用金額情報を抽出しない、上記(5)に記載の電子チケット情報処理装置。
【0014】
(7)前記記憶部は、前記対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報を、当該対象の店舗の前記対象店舗識別情報に関連付けて記憶し、前記取得部は、前記店舗指定受付部によって前記ユーザーから前記購入取引が行われる店舗として指定が受け付けられた前記対象の店舗の前記レシートフォーマット情報を用いて、前記購入取引を行った際に発行された前記レシートを撮影して得られた画像から、前記日時情報、前記店舗識別情報、前記取引明細情報、および前記金額情報を取得する上記(6)に記載の電子チケット情報処理装置。
【0015】
(8)上記(1)または(2)に記載の電子チケット情報処理装置と、前記電子チケットの利用を管理する管理者によって使用される管理者端末と、を有し、前記抽出部は、前記取得部において取得された情報を、前記ユーザーによる前記電子チケットの利用を管理する管理者によって使用される管理者端末に送信し、前記管理者端末は、前記抽出部によって送信された情報を表示して、前記管理者による修正の指示を受け付け、受け付けた前記修正の指示に基づいて情報を修正する修正受付部と、前記修正受付部によって修正された情報を前記電子チケット情報処理装置に送信する送信部と、を有し、前記抽出部は、前記管理者端末から送信された、修正された情報に基づいて、前記利用金額情報を抽出する電子チケット情報処理システム。
【0016】
(9)上記(1)または(2)に記載の電子チケット情報処理装置と、前記ユーザーによって使用されるユーザー端末と、を有し、前記取得部は、前記ユーザー端末に設けられたカメラによって撮影された画像から、前記日時情報、前記店舗識別情報、前記取引明細情報、および前記金額情報を取得する電子チケット情報処理システム。
【0017】
(10)情報処理装置を上記(1)または(2)に記載の電子チケット情報処理装置として機能させるための電子チケット情報処理プログラム。
【0018】
(11)ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、前記ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間を前記ユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶ステップと、前記電子チケットを利用する前記ユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された前記取引情報に基づいて、前記金額情報に示される金額のうち前記電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出ステップと、前記取得ステップにおいて順次取得された各取引情報のうち、前記日時情報によって示される日時が前記利用可能期間に含まれる前記取引情報について、前記利用金額情報によって示される金額を累計して、前記利用可能期間における前記ユーザーによる前記電子チケットの累積利用金額を算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出された前記累積利用金額に応じた金額を前記ユーザーに支払うべき金額として出力する出力ステップと、を有する電子チケット情報処理方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明の電子チケット情報処理装置によれば、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間をユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、電子チケットを利用するユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を取得する取得部と、取得部において取得された情報に基づいて、金額情報に示される金額のうち電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出部と、日時情報によって示される日時が利用可能期間に含まれるユーザーの購入取引について、利用金額情報によって示される金額を累計して、利用可能期間におけるユーザーによる電子チケットの累積利用金額を算出する算出部と、算出部によって算出された累積利用金額に応じた金額をユーザーに支払うべき金額として出力する出力部と、を有する。出力部によって出力されたユーザーに支払うべき金額は、電子チケットの提供者等によってユーザーに支払われ得る。これにより、飲食店側に対応負荷を与えることなく、飲食店において利用可能な電子チケットをユーザーに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係る電子チケット情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2図1に示したユーザー端末の概略構成を示すブロック図である。
図3図1に示した情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図4図1に示した管理者端末の概略構成を示すブロック図である。
図5】情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図6図1に示した電子チケット情報処理システムにおいて実行される処理の手順を示すシーケンスチャートである。
図7図6のステップS203の処理において管理者端末に表示される画面の一例を示す図である。
図8図6のステップS101の処理においてユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図9図6のステップS104の処理においてレシートの画像を取得する際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図10図6のステップS104の処理においてレシートの画像から情報を読み取る際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図11図6のステップS104の処理においてレシートの画像から読み取られた情報に基づいて利用可能でない店舗であると判断された際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図12図6のステップS104の処理においてレシートの画像から読み取られた情報に基づいて日付が適切でないと判断された際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図13図6のステップS103の処理においてレシートの画像から読み取られた情報を表示し、取引明細情報によって示される明細の各項目の除外(削除)および利用対象の確定に関する指示をユーザーから受け付ける際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図14図6のステップS104の処理においてレシートの画像から情報が正常に読み取られて、当該レシートの利用を確定するための指示をユーザーから受け付ける際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
図15図6のステップS301の処理においてレシートの画像から取得されて情報処理装置に送信された各種情報を表示し、各種情報の修正に関する指示を管理者から受け付ける際に管理者端末に表示される画面の一例を示す図である。
図16図6のステップS209の処理においてチケットの利用可能額を超過していると判断された際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態が説明される。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0022】
〔実施形態〕
<電子チケット情報処理システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電子チケット情報処理システムの概略構成を示す図である。
【0023】
図1に示すように、電子チケット情報処理システムは、ユーザー端末100、情報処理装置200、および管理者端末300を有し、各構成はネットワークを通じて相互に通信可能に構成されている。
【0024】
ユーザー端末100は、企業等から電子チケット付与され、付与された電子チケットを利用する従業員等のユーザーによって使用される、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、デスクトップPC、各種ウェアラブル端末等の情報端末である。
【0025】
情報処理装置200は、電子チケット情報処理システムおよびサービスを管理・運営する事業者(以下、「サービス提供者」とも称する)によって設けられ、各種情報を登録・管理・送受信するサーバーである。
【0026】
管理者端末300は、従業員等に電子チケットを付与して、電子チケットの利用を管理する企業等の管理者によって使用される、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、デスクトップPC、各種ウェアラブル端末等の情報端末である。
【0027】
以下は、各構成に関する詳細な説明である。
【0028】
<ユーザー端末100>
図2は、ユーザー端末の概略構成を示すブロック図である。
【0029】
図2に示すように、ユーザー端末100は、制御部110、記憶部120、通信部130、操作表示部140、撮影部150、および音声入出力部160を有する。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。
【0030】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)を有し、プログラムに従い、上述した各構成要素の制御や各種の演算処理を実行する。
【0031】
記憶部120は、予め各種プログラムや各種データを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、各種プログラムや各種データを記憶する。
【0032】
通信部130は、ネットワークを介して他の端末や装置等と通信するための構成である。通信部130は、たとえば情報処理装置200との間で各種情報を送受信する。
【0033】
操作表示部140は、各種の情報を表示したり、ユーザーからの入力を受け付けたりするための構成であり、たとえば、タッチパネル式のディスプレイによって構成される。操作表示部140は、液晶ディスプレイ、マスス等のポインティングデバイス、キーボード等の組み合わせによって構成されてもよい。
【0034】
撮影部150は、可視光を感度領域とするカメラである。撮影部150は、所望の範囲を撮影して画像を取得するために用いられる。本実施形態において、撮影部150は、レシートを撮影してレシートの画像を取得するために利用される。
【0035】
音声入出力部160は、音声を入力するためのマイクまたは音声入力端子等と、音声を出力するためのスピーカーまたは音声出力端子等によって構成される。
【0036】
<情報処理装置200>
図3は、図1に示した情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【0037】
図3に示すように、情報処理装置200は、制御部210、記憶部220、および通信部230を有する。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。なお、制御部210、記憶部220、および通信部230の各構成は、ユーザー端末100の制御部110、記憶部120、および通信部130と同様の機能を有するので、重複する説明を省略する。本実施形態において、情報処理装置200は、電子チケット情報処理装置として機能する。
【0038】
記憶部220には、情報処理装置200を電子チケット情報処理装置として機能させるための各種プログラムや情報が記憶される。情報処理装置200の機能について、詳細は後述する。
【0039】
記憶部220には、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報が記憶される。また、記憶部220には、ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額、および各電子チケットの利用可能期間が、ユーザー識別情報に関連付けて記憶される。また、記憶部220には、電子チケットの利用が可能な対象の店舗を示す対象店舗識別情報も記憶される。また、記憶部220には、対象の店舗において発行されるレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報も記憶される。レシートフォーマット情報には、たとえば、レシートに記載される文字や図形の位置や大きさ、記載される項目の内容、順序、パターン等、レシートの読取に有用な様々な情報が含まれる。
【0040】
<管理者端末300>
図4は、図1に示した学校端末の概略構成を示すブロック図である。
【0041】
図4に示すように、管理者端末300は、制御部310、記憶部320、通信部330、操作表示部340、撮影部350、および音声入出力部360を有する。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。なお、制御部310、記憶部320、通信部330、操作表示部340、撮影部350、および音声入出力部360の各構成は、ユーザー端末100の制御部110、記憶部120、通信部130、操作表示部140、撮影部150、および音声入出力部160と同様の機能を有するので、重複する説明を省略する。
【0042】
<情報処理装置200の機能>
図5は、情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【0043】
図5に示すように、情報処理装置200の制御部210は、プログラムを読み込んで処理を実行することによって、取得部211、抽出部212、算出部213、出力部214、判断部215、付与部216、除外指示受付部217、および店舗指定受付部218として機能する。
【0044】
取得部211は、電子チケットを利用するユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、購入取引の内容を示す各種情報を取得する。取得される情報には、たとえば、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報等が含まれる。
【0045】
抽出部212は、取得部211において取得された情報に基づいて、金額情報に示される金額のうち電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する。
【0046】
算出部213は、日時情報によって示される日時が利用可能期間に含まれるユーザーの購入取引について、利用金額情報によって示される金額を累計して、利用可能期間におけるユーザーによる電子チケットの累積利用金額を算出する。
【0047】
出力部214は、算出部213によって算出された累積利用金額に応じた金額をユーザーに支払うべき金額として出力する。
【0048】
判断部215は、算出部213によって算出された利用可能期間における電子チケットの累積利用金額が、当該利用可能期間における電子チケットの利用可能額を超えているか否かを判断する。判断部215によって、累積利用金額が利用可能額を超えていると判断された場合、出力部214は、累積利用金額のかわりに利用可能額をユーザーに支払うべき金額として出力する。
【0049】
付与部216は、電子チケットを、所定の期間ごとに、利用可能額および利用可能期間を設定してユーザーに対して付与する。
【0050】
取得部211は、金額情報として、取引明細情報によって示される明細の各項目に対応する明細金額に関する情報を取得する。除外指示受付部217は、取引明細情報によって示される明細の各項目について、電子チケットの利用対象から除外するか否かに関する指示を、ユーザーから受け付ける。抽出部212は、ユーザーから電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を受け付けた明細の項目以外の各項目の明細金額を合計することによって、利用金額情報を抽出する。
【0051】
記憶部220には、電子チケットの利用が可能な対象の店舗を示す対象店舗識別情報がさらに記憶される。店舗指定受付部218は、対象店舗識別情報によって示される対象の店舗の中から、購入取引が行われる店舗の指定をユーザーから受け付ける。取得部211は、店舗指定受付部218によってユーザーから店舗の指定が受け付けられた購入取引について、日時情報、店舗識別情報、取引明細情報、および金額情報を取得する。
【0052】
記憶部220には、対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報が、当該対象の店舗の対象店舗識別情報に関連付けられて記憶される。取得部211は、店舗指定受付部218によってユーザーから購入取引が行われる店舗として指定が受け付けられた対象の店舗のレシートフォーマット情報を用いて、購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、日時情報、店舗識別情報、取引明細情報、および金額情報等を取得する。
【0053】
なお、電子チケット情報処理システムの各構成は、それぞれ上記の構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記の構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0054】
<電子チケット情報処理システムにおける処理の概要>
図6は、図1に示した電子チケット情報処理システムにおいて実行される処理の手順を示すシーケンスチャートである。図6のシーケンスチャートに示される処理は、各構成のストレージにプログラムとして記憶されており、各構成の制御部が各部を制御することにより実行される。図7は、図6のステップS203の処理において管理者端末に表示される画面の一例を示す図である。図8は、図6のステップS101の処理においてユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図9は、図6のステップS104の処理においてレシートの画像を取得する際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図10は、図6のステップS104の処理においてレシートの画像から情報を読み取る際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図11は、図6のステップS104の処理においてレシートの画像から読み取られた情報に基づいて利用可能でない店舗であると判断された際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図12は、図6のステップS104の処理においてレシートの画像から読み取られた情報に基づいて日付が適切でないと判断された際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図13は、図6のステップS103の処理においてレシートの画像から読み取られた情報を表示し、取引明細情報によって示される明細の各項目の除外(削除)および利用対象の確定に関する指示をユーザーから受け付ける際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図14は、図6のステップS104の処理においてレシートの画像から情報が正常に読み取られて、当該レシートの利用を確定するための指示をユーザーから受け付ける際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。図15は、図6のステップS301の処理においてレシートの画像から取得されて情報処理装置に送信された各種情報を表示し、各種情報の修正に関する指示を管理者から受け付ける際に管理者端末に表示される画面の一例を示す図である。図16は、図6のステップS209の処理においてチケットの利用可能額を超過していると判断された際にユーザー端末に表示される画面の一例を示す図である。
【0055】
図6に示すように、管理者端末300は、管理者の指示に基づいて、情報処理装置200に対して各種情報登録指示を送信する。たとえば、情報処理装置200は、電子チケットの利用者となるユーザーを識別するためのユーザー識別情報を記憶部220のデータベース等に登録する(ステップS201)。ユーザー識別情報は、電子チケット情報処理システムにおいてユーザーを識別するためのユニークな情報である。ユーザー識別情報は、たとえば、数字や記号等の組み合わせによって構成され、二次元バーコード、URL、テキスト情報等の様々な形態でユーザーに提供される。ユーザー識別情報には、ユーザーの名称や連絡先、所属先、管理者、管理者の連絡先、ユーザーの各種属性等、様々な情報が関連付けられて記憶される。ユーザー識別情報は、ユーザー端末100の記憶部120等にも記憶され、ユーザー端末100から情報処理装置200にアクセスする際に、ユーザー端末100から情報処理装置200に通知される。これにより、情報処理装置200は、ユーザー端末100からアクセスを受け付けた際に、通知されたユーザー識別情報を確認することによって、どのユーザーによるアクセスであるかを識別することができる。
【0056】
また、情報処理装置200は、各ユーザーに対して付与される電子チケットに関する電子チケット情報を各ユーザーのユーザー識別情報に関連付けて登録する(ステップS202)。電子チケット情報には、各ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間等の情報が含まれる。たとえば、情報処理装置200は、管理者からの指示に基づいて、所定の期間ごとに、利用可能額および利用可能期間を設定した上で、ユーザーに対して電子チケットを付与する。たとえば、情報処理装置200は、1か月に1度、付与された日から1か月間利用可能な1万円分等の所定の利用可能額の電子チケットを、各ユーザーに対して自動的に付与してもよい。
【0057】
また、情報処理装置200は、電子チケットの利用が可能な対象の店舗を示す対象店舗識別情報を登録する(ステップS203)。対象店舗識別情報は、電子チケット情報処理システムにおいて電子チケットの利用が可能な店舗を識別するためのユニークな情報である。対象店舗識別情報は、店舗の名称や、店舗に付与されたコード(数字や文字の組み合わせ)等によって構成される。情報処理装置200は、たとえば、図7に示すような画面を表示するための情報を、管理者端末300からの要求に基づいて管理者端末300に送信する。管理者端末300は、図7に示すような画面を操作表示部340に表示して、管理者から対象店舗識別情報を登録する。図7の例においては、利用が可能な対象の店舗の候補として、Aストア、Bチェーン、Cレストラン、Dグループ等が既に登録されており、管理者の指示によって、Aストアが電子チケットの利用が可能な対象の店舗として登録された様子が例示されている。
【0058】
また、情報処理装置200は、対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報を、当該対象の店舗の対象店舗識別情報に関連付けて登録する(ステップS204)。
【0059】
ユーザー端末100は、電子チケットを対象の店舗で利用しようとするユーザーから、対象店舗を検索する旨の指示を受け付ける(ステップS101)。ユーザー端末100は、たとえば、図8に示すような画面を操作表示部140に表示して、ユーザーから対象店舗の検索条件や検索実行の指示を受け付ける。ユーザー端末100は、ユーザーから受け付けた対象店舗の検索条件や検索実行の指示を情報処理装置200に送信する。
【0060】
情報処理装置200は、ユーザー端末100から送信された対象店舗の検索条件等に基づいて対象店舗を検索し、対象店舗を抽出する(ステップS205)。情報処理装置200は、検索結果として抽出された対象店舗の情報を、ユーザー端末に送信する。
【0061】
ユーザー端末100は、情報処理装置200から送信された対象店舗の情報を操作表示部140に表示する(ステップS102)。ユーザーは、表示された対象店舗の中から利用を希望する店舗を選定し、当該店舗を訪問して、商品やサービスの提供を受けて代金を支払う。店舗は、通常の商品やサービスを提供するためのオペレーションを実行し、ユーザーから代金を受け取るとともに、ユーザーに対してレシートを発行する。
【0062】
ユーザー端末100は、ユーザーから当該店舗を利用店舗として選択する旨の指示を受け付ける(ステップS103)。ステップS103の利用店舗を選択する処理は、ステップS102の処理の後、ユーザーが店舗を訪問する前に実行されてもよい。
【0063】
ユーザー端末100は、ユーザーからの指示に基づいて、レシートの画像を撮影し、レシートから各種情報を読み取るための処理を実行する(ステップS104)。
【0064】
たとえば、ユーザー端末100は、撮影部150のカメラを起動させて、図9に示すように、レシートの画像を撮影するための画面を操作表示部140に表示する。ユーザー端末100は、図10に示すように、撮影されたレシートの画像を操作表示部140に表示して、ユーザーから当該レシートを利用することおよび当該レシートから情報を読み取ることに関する指示を受け付ける。
【0065】
ユーザー端末100は、たとえば、公知の画像解析技術や文字認識技術を用いて、レシートを撮影した画像から、レシートに記載された購入取引の日時情報、店舗識別情報、取引明細情報、金額情報等の各種情報を読み取る。レシートの画像から各種情報を読み取る処理は、ユーザー端末100において実行されてもよく、情報処理装置200やネットワークを介して接続される他のサーバー等の他の装置によって実行されてもよい。レシートの画像から情報を読み取る際に、情報処理装置200に予め登録されている対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報が参照されてもよい。これにより、レシートのレイアウトや記載内容、順序、パターン等を予め精度よく把握することができるため、レシートからの情報の読み取りの精度を大幅に向上させることができる。
【0066】
たとえば、ユーザー端末100は、レシートから情報を読み取った結果、レシートに記載されている店舗が対象の店舗ではなかった場合、図11に示されるようなエラー画面を表示する。たとえば、ユーザー端末100は、レシートから読み取った店舗識別情報を、情報処理装置200に送信する。情報処理装置200は、ユーザー端末100から送信された店舗識別情報が、記憶部220に予め登録されている対象店舗識別情報に含まれているか否かを判断して、含まれていない場合は、その旨をユーザー端末100に通知する。通知を受けたユーザー端末100は、図11に示すようなエラー画面を表示する。あるいは、ユーザー端末100は、レシートから読み取った店舗識別情報と、ステップS103の処理においてユーザーによって選択(指定)された利用店舗の店舗識別情報とを比較し、一致していない場合に、対象の店舗ではない旨を示す画面を表示してもよい。この場合、ユーザー端末100は、ステップS103の処理を再度実行して、ユーザーに対して、利用店舗の再選択を促したり、ステップS104の処理を再度実行して、ユーザーに対して、レシートの再読み込みを促したりしてもよい。
【0067】
また、ユーザー端末100は、レシートから情報を読み取った結果、レシートに記載されている日付が電子チケットの利用が可能な対象の期間ではなかった場合、図12に示されるようなエラー画面を表示する。
【0068】
ユーザー端末100は、図13に示すように、レシートの画像から読み取られた情報を操作表示部140に表示し、取引明細情報によって示される明細の各項目の除外(削除)および利用対象の確定に関する指示を、ユーザーから受け付ける(ステップS105)。図13の例においては、日時情報として「日付」、店舗識別情報として「店舗名」、金額情報として購入取引の金額の「小計」、「消費税」(8%または10%)、および「合計金額」等の情報がレシートから読み取られたことが示されている。また、図13の例においては、取引明細情報として、各項目の「品名」、「金額」等の情報がレシートから読み取られたことが、「品目」の欄において示されている。図13の画面において、取引明細情報の各項目には「削除する」というメニューが関連付けられて表示されている。ユーザーによって各項目の「削除する」というメニューが選択されると、ユーザー端末100は当該項目について、電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を、ユーザーから受け付ける。一方、図13の画面において、「削除する」というメニューが選択されていない取引明細情報の項目については、「利用する」というボタンが選択された際に、ユーザー端末100は、電子チケットの利用対象から除外せずに利用対象とする旨の指示を、ユーザーから受け付ける。なお、ユーザー端末100においてユーザーから受け付けられた上記のような指示は、情報処理装置200にも送信され、情報処理装置200においても、同様の指示が受け付けられる。
【0069】
図13の画面において、「利用する」というボタンが選択されると、ユーザー端末100は、図14に示されるような画面を表示して、ユーザーからレシートの利用を確定するための指示を受け付ける。ユーザー端末100は、レシートから取得された情報やユーザーから受け付けた指示、読み取ったレシートの画像を示す情報等の各種情報を情報処理装置200に送信する。
【0070】
情報処理装置200は、ユーザー端末100から送信された各種情報を受信して取得する(ステップS206)。また、情報処理装置200は、ユーザー端末100から送信された各種情報を、管理者端末300に送信する。
【0071】
管理者端末300は、修正受付部として、情報処理装置200から送信された各種情報を、図15に示すような画面により操作表示部340に表示して、管理者からの確認および修正等の指示を受け付ける(ステップS301)。図15に示す画面においては、電子チケットの利用実績が一覧表示されている。また、チケットを利用したユーザーに関する情報として、ユーザーの「社員番号」、「氏名」、「会社」、「部署」、「課」、「雇用形態」等の情報が表示されている。また、図15の画面には、利用された電子チケットに関する情報として、電子チケットの「種別」、「利用数」、「付与日」等の情報が表示されている。また、電子チケットが利用された購入取引に関する情報として、「利用日」(取引日)、「店舗」、「メニュー(品目)」、「メニュー金額(各品目の金額)」、「利用金額」等の情報が表示されている。また、管理者は、「レシート利用確認」の欄に配置されている「詳細」ボタンを選択することにより、撮影されたレシートの画像や、レシートの画像から読み取られた情報、当該情報についてユーザーから受け付けられた指示等の各種情報を表示させて確認し、必要に応じて各種情報を修正することができる。管理者端末300は、管理者による各種情報の修正の指示を受け付けると、受け付けた修正の指示に基づいて各種情報を修正する。管理者端末300は、送信部として、修正された各種情報を情報処理装置200に送信する。なお、ステップS301に示される管理者端末300における情報の表示および修正指示の受付処理(情報処理装置200との間での情報の送受信も含む)は、図6に示されるタイミング以外において実行されてもよく、たとえば、管理者の指示に基づいて任意のタイミングで実行されてもよい。
【0072】
情報処理装置200は、ユーザー端末100から送信された情報および管理者端末300から送信された修正に関する情報等に基づいて、当該購入取引において電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する(ステップS207)。たとえば、情報処理装置200は、ステップS105の処理において、ユーザーから電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を受け付けた明細の項目以外の各項目の明細金額を合計することによって、利用金額情報を抽出する。また、情報処理装置200は、ステップS301の処理において管理者によって修正された内容を反映した上で、利用金額情報を抽出する。
【0073】
情報処理装置200は、これまでに同じユーザー端末100から順次取得された各取引情報のうち、日時情報によって示される日時が所定の利用可能期間に含まれる取引情報について、ステップS207において抽出された利用金額情報によって示される金額を累計する(ステップS208)。これにより、情報処理装置200は、当該利用可能期間における当該ユーザーによる電子チケットの累積利用金額を算出することができる。たとえば、当該ユーザーに対して、その月内に利用可能な電子チケットが付与されている場合、情報処理装置200は、日時情報によって示される日時がその月内の日付である取引情報について、利用金額情報によって示される金額を累計する。これにより、当該ユーザーによるその月内の電子チケットの累積利用金額を算出することができる。
【0074】
情報処理装置200は、ステップS208の処理において算出された、当該ユーザーによる当該利用可能期間における電子チケットの累積利用金額が、当該利用可能期間における電子チケットの利用可能額を超えているか否かを判断する(ステップS209)。電子チケットの累積利用金額が、当該利用可能期間における電子チケットの利用可能額を超えている場合、図16に示すような画面がユーザー端末100に表示されてもよい。
【0075】
情報処理装置200は、累積利用金額に応じてユーザーに支払うべき金額を算出し、算出された金額を示す情報を支払金額情報として管理者端末300に送信して出力する(ステップS210)。たとえば、情報処理装置200は、累積利用金額が、利用可能額以下である場合、累積利用金額をユーザーに支払うべき金額としてもよい。一方、情報処理装置200は、累積利用金額が、利用可能額を超えている場合、累積利用金額のかわりに利用可能額をユーザーに支払うべき金額としてもよい。たとえば、ユーザーに対して、利用可能期間がその月内の電子チケットが2万円分付与されている場合に、当該ユーザーによるその月内の電子チケットの累積利用金額が1万9千円であった場合、累積利用金額である1万9千円がユーザーに支払うべき金額として出力される。一方、当該ユーザーによるその月内の電子チケットの累積利用金額が2万1千円であった場合、利用可能額である2万円がユーザーに支払うべき金額として出力されてもよい。
【0076】
管理者端末300は、たとえば、情報処理装置200から送信された支払金額情報を表示して、管理者の指示に基づいて、支払金額情報に対応する金額を、ユーザーに対して支払う処理を実行する。これにより、ユーザーは、管理者から電子チケットを利用した金額に対応する支払いを受けることができる。
【0077】
なお、上記の例では、累積利用金額をそのまま、ユーザーに支払うべき金額としたり、利用可能額と比較したりする例について説明したが、これに限定されない。たとえば、累積利用金額をそのまま用いる代わりに、累積利用金額に所定の割合(70%、50%等)を掛けた金額が用いられてもよい。あるいは、ステップS207の処理等において利用金額情報を抽出する際に、取引情報ごとに、所定の割合を掛けた金額が利用金額情報として抽出されてもよい。
【0078】
以上のように、本実施形態の情報処理装置200は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間をユーザー識別情報に関連付けて記憶する。また、情報処理装置200は、電子チケットを利用するユーザーが対象の店舗において商品またはサービスの提供を受ける購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、当該購入取引が行われた日時に関する日時情報、当該購入取引が行われた店舗を識別するための店舗識別情報、当該購入取引における購入内容の明細を示す取引明細情報、および当該購入取引の金額に関する金額情報、を含む取引情報を取得する。また、情報処理装置200は、取得された取引情報に基づいて、金額情報に示される金額のうち電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する。また、情報処理装置200は、順次取得された各取引情報のうち、日時情報によって示される日時が利用可能期間に含まれる取引情報について、利用金額情報によって示される金額を累計して、利用可能期間におけるユーザーによる電子チケットの累積利用金額を算出する。また、情報処理装置200は、算出された累積利用金額に応じた金額をユーザーに支払うべき金額として出力する。したがって、ユーザーが店舗から取得したレシートをユーザー端末100によって読み取って各種情報を取得して情報処理装置200に送信することによって電子チケットを利用することができる。そのため、店舗としては通常の店舗オペレーションを行うだけでよいため、店舗側に対応負荷を与えることなく、店舗において利用可能な電子チケットをユーザーに提供して利用可能とすることができる。これにより、店舗側の対応負荷を大幅に削減することができるため、電子チケットを利用可能な店舗を増やすことができ、ユーザーの利便性も向上させることができる。さらに、電子チケットが利用される取引についても、ユーザーは店舗において通常の支払い処理を行うため、店舗としては、電子チケットが利用されることによって、売掛金の入金タイミングが通常の支払いよりも遅れることを回避できる。したがって、電子チケットによる支払いを導入することによる店舗のキャッシュフローに与える影響をなくすことができ、店舗が電子チケットを導入しやすくすることができる。
【0079】
また、情報処理装置200は、利用可能期間における電子チケットの累積利用金額が、当該利用可能期間における電子チケットの利用可能額を超えているか否かを判断し、累積利用金額が利用可能額を超えていると判断された場合、累積利用金額のかわりに利用可能額をユーザーに支払うべき金額として出力する。これにより、ユーザーに対して付与された電子チケットの利用可能額を上限として、累積利用金額をユーザーに支払うべき金額として出力することができる。
【0080】
また、情報処理装置200は、電子チケットを、所定の期間ごとに、利用可能額および利用可能期間を設定してユーザーに対して付与する。これにより、たとえば企業において従業員に対して毎月、毎週、毎日等の所定の期間ごとに利用金額および利用可能期間を設定して電子チケットを自動的に付与することができ、チケットを付与して管理する企業の管理者等の業務負荷を大幅に削減することができる。
【0081】
また、情報処理装置200は、金額情報として、取引明細情報によって示される明細の各項目に対応する明細金額に関する情報を取得し、取引明細情報によって示される明細の各項目について、電子チケットの利用対象から除外するか否かに関する指示を、ユーザーから受け付ける。そして、情報処理装置200は、ユーザーから電子チケットの利用対象から除外する旨の指示を受け付けた明細の項目以外の各項目の明細金額を合計することによって、利用金額情報を抽出する。したがって、ユーザーは、一枚のレシートにおいて明細として示された各項目について、電子チケットの利用対象とするか否かを指定して、明細の項目ごとに電子チケットを利用することができる。これにより、ユーザーは、電子チケットの利用対象となる商品・サービスと、電子チケットの利用対象とならない商品・サービスとを、一度の購入取引においてまとめて購入し、一枚のレシートを読み取った後で、明細の項目ごとに利用対象とするか否かを選択することができる。その結果、ユーザーは、電子チケットの利用対象となる商品・サービスと、電子チケットの利用対象とならない商品・サービスとを分けて購入する必要がなくなるため、ユーザーおよび店舗の両方において利便性を大きく向上させることができる。
【0082】
また、情報処理装置200は、対象の店舗を示す対象店舗識別情報をさらに記憶する。そして、情報処理装置200は、取得された取引情報に含まれる店舗識別情報が、対象店舗識別情報に含まれている場合、当該取引情報に含まれる金額情報から利用金額情報を抽出する。一方、情報処理装置200は、取得された取引情報に含まれる店舗識別情報が、対象店舗識別情報に含まれていない場合、取引情報に含まれる金額情報から利用金額情報を抽出しない。これにより、電子チケットの利用が可能な店舗として予め登録されている店舗のみにおいて、電子チケットを利用可能とすることができため、電子チケットの利用を適切に管理することができる。
【0083】
また、情報処理装置200は、対象店舗識別情報によって示される対象の店舗の中から、購入取引が行われる店舗の指定をユーザーから受け付ける。そして、情報処理装置200は、取得された取引情報に含まれる店舗識別情報が、ユーザーから指定が受け付けられた店舗の店舗識別情報と一致する場合、取引情報に含まれる金額情報から利用金額情報を抽出する。一方、情報処理装置200は、取得された取引情報に含まれる店舗識別情報が、ユーザーから指定が受け付けられた店舗の店舗識別情報と一致しない場合、取引情報に含まれる金額情報から利用金額情報を抽出しない。これにより、電子チケットの利用が可能な店舗として予め登録されている店舗の中からユーザーが選択した店舗のみにおいて、電子チケットを利用可能とすることができるため、電子チケットの利用をより適切に管理することができる。
【0084】
また、情報処理装置200は、対象の店舗のレシートのフォーマットに関するレシートフォーマット情報を、当該対象の店舗の対象店舗識別情報に関連付けて記憶する。そして、情報処理装置200は、ユーザーから購入取引が行われる店舗として指定が受け付けられた対象の店舗のレシートフォーマット情報を用いて、購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から、日時情報、店舗識別情報、取引明細情報、および金額情報を取得する。これにより、予め登録されている対象の店舗のレシートフォーマット情報を用いて、レシートを撮影して得られた画像から各種情報を読み取ることができるため、各種情報を精度よく読み取ってより適切に電子チケットを利用させることができる。
【0085】
また、情報処理装置200は、取得した情報を、ユーザーによる電子チケットの利用を管理する管理者によって使用される管理者端末300に送信する。管理者端末300は、情報処理装置200から送信された情報を表示して、管理者による修正の指示を受け付け、受け付けた修正の指示に基づいて情報を修正し、修正された情報を情報処理装置200に送信する。そして、情報処理装置200は、管理者端末300から送信された、修正された情報に基づいて、利用金額情報を抽出する。これにより、ユーザーによって送信された電子チケットの利用に関する各種情報を、管理者が容易に確認および修正することができるため、電子チケットの利用をより適切に管理することができる。
【0086】
なお、本発明は、上述した実施形態および変形例のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0087】
たとえば、上記の実施形態においては、電子チケットが、企業から従業員に対して付与される例について主に説明したが、これに限定されない。電子チケットは、様々な組織・団体や管理主体等の任意の付与者から、組織・団体の構成メンバーや管理対象者等の任意の被付与者に対して付与されて利用され得る。
【0088】
また、上記の実施形態においては、ユーザーが商品・サービスの対価の支払いを行って店舗から取得したレシートを、ユーザー端末100によって撮影して取引情報を読み取り、ユーザー端末100から情報処理装置200に取引情報を送信することによって、電子チケットが利用される例について説明した。しかし、電子チケットの利用方法は、上記の方法のみに限定されない。たとえば、店舗において利用される店舗端末を用意できる場合には、店舗端末においてユーザー端末100からユーザー識別情報を読み取り、日時情報、店舗識別情報、金額情報等の各種情報とあわせて情報処理装置200に送信することによって電子チケットが利用されてもよい。あるいは、店舗に設置された店舗識別情報を示す表示をユーザー端末100によって読み取り、ユーザー識別情報、日時情報、金額情報等の各種情報とあわせて情報処理装置200に送信することによって電子チケットが利用されてもよい。
【0089】
また、ユーザー端末100、情報処理装置200、管理者端末300は、それぞれ複数の装置によって構成されてもよく、あるいは単一の装置によって構成されてもよい。
【0090】
また、各構成が有する機能は、他の構成によって実現されてもよい。たとえば、情報処理装置200が有する各機能は、ユーザー端末100や管理者端末300によって実現されていてもよく、あるいは、他のサーバーによって実現されてもよい。あるいは、ユーザー端末100や管理者端末300等が有する各機能の一部が、情報処理装置200によって実現されてもよい。
【0091】
また、上記の実施形態におけるシーケンスチャートの処理単位は、各処理の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理ステップの分類の仕方によって、本願発明が制限されることはない。各処理は、さらに多くの処理ステップに分割することもできる。また、1つの処理ステップが、さらに多くの処理を実行してもよい。
【0092】
上述した実施形態に係るシステムにおける各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびCD-ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、システムの一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【0093】
本出願は、2022年12月20日に出願された日本特許出願(特願2022-202906号)に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として組み入れられている。
【符号の説明】
【0094】
100 ユーザー端末、
110 制御部、
120 記憶部、
130 通信部、
140 操作表示部、
150 撮影部、
160 音声入出力部、
200 情報処理装置、
210 制御部、
211 取得部、
212 抽出部、
213 算出部、
214 出力部、
215 判断部、
216 付与部、
217 除外指示受付部、
218 店舗指定受付部、
220 記憶部、
230 通信部、
300 管理者端末、
310 制御部、
320 記憶部、
330 通信部、
340 操作表示部、
350 撮影部、
360 音声入出力部。
【要約】
【課題】店舗側に対応負荷を与えることなく、店舗において利用可能な電子チケットをユーザーに提供するための電子チケット情報処理装置を提供する。
【解決手段】
電子チケット情報処理装置は、ユーザー識別情報と、ユーザーに対して付与される電子チケットの利用可能額および利用可能期間をユーザー識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、ユーザーが対象の店舗において購入取引を行った際に発行されたレシートを撮影して得られた画像から取引情報を取得する取得部と、取得された取引情報に基づいて、電子チケットの利用対象となる金額を示す利用金額情報を抽出する抽出部と、取引日が利用可能期間に含まれる各取引情報について、利用金額情報によって示される金額を累計して、利用可能期間におけるユーザーによる電子チケットの累積利用金額を算出する算出部と、累積利用金額に応じた金額をユーザーに支払うべき金額として出力する出力部と、を有する。
【選択図】図1
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