(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】側副換気評価システム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/087 20060101AFI20241017BHJP
【FI】
A61B5/087
(21)【出願番号】P 2020086701
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2023-05-02
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ダブリュ・テイラー
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-528105(JP,A)
【文献】特開2006-142028(JP,A)
【文献】特開2004-154268(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/08
A61B 1/00 - 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
気管支通路に挿入可能であり、前記気管支通路を選択的に封止して試験対象の肺のローブを閉塞する閉塞デバイスと、
フロールーメンであって、前記閉塞デバイスを通って遠位端まで封止可能に延在し、かつ前記フロールーメン内への正圧流の近位端受容体を有する、フロールーメンと、
前記フロールーメンと空気圧で結合可能であり、前記正圧流が前記フロールーメンの前記遠位端を通過することを可能にし、かつ前記フロールーメンの前記遠位端からの圧力の逆流を防止する逆止弁と、
前記フロールーメンと空気圧で結合可能であり、前記フロールーメンを通過する前記正圧流を測定する流量計であって、前記閉塞デバイスが、前記閉塞されたローブへの前記気管支通路内に挿入可能であり、前記閉塞されたローブ内への前記フロールーメンを通る前記正圧流の前記流量計の測定値が、前記閉塞されたローブからの側副換気の存在を評価するために監視可能である、流量計と、を備え、
前記装置は、
前記正圧流の前記流量計の測定値の変化を監視し、
前記測定値が経時的に減少し続ける測定可能な流れ
が検出された場合、前記閉塞されたローブからの側副換気の欠如がある
ことを示す可視表現を生成し、
前記測定値が経時的に安定する測定可能な流れ
が検出された場合、前記閉塞されたローブからの側副換気の存在がある
ことを示す可視表現を生成する、装置。
【請求項2】
前記閉塞デバイスが、前記気管支通路を選択的に封止するための選択的に膨張可能な閉塞デバイスを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記選択的に膨張可能な閉塞デバイスと空気圧で結合可能であり、前記閉塞デバイスを選択的に膨張及び伸長させて前記気管支通路を封止可能に閉塞するためのガスの流れを受容する膨張ルーメンを更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記選択的に膨張可能な閉塞デバイスが、前記フロールーメンが拡張可能であるバルーンカテーテルを含む、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記正圧流が、10cm H
2O~15cm H
2Oの範囲の圧力流量を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記正圧流が、実質的に15cm H
2Oの圧力流を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記正圧流が、最大500mL/分の体積流量を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記流量計が、電子質量流量計を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記逆止弁が、6.45平方センチメートル当たり45.35グラム未満のクラッキング圧力を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記逆止弁が、6.45平方センチメートル当たり226.79グラム未満のクラッキング圧力を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
システムであって、
気管支通路に挿入可能であり、前記気管支通路を選択的に封止して試験対象の肺のローブを閉塞する閉塞デバイスと、
フロールーメンであって、前記閉塞デバイスを通って遠位端まで封止可能に延在し、かつ前記フロールーメン内への正圧流の近位端受容体を有する、フロールーメンと、
前記フロールーメンの前記近位端と空気圧で結合可能であり、前記正圧流を提供する圧力源と、
前記フロールーメンと空気圧で結合可能であり、前記正圧流が前記フロールーメンの前記遠位端を通過することを可能にし、かつ前記フロールーメンの前記遠位端からの圧力の逆流を防止する逆止弁と、
前記フロールーメンと空気圧で結合可能であり、前記フロールーメンを通過する前記正圧流を測定する流量計と、
前記流量計と通信可能に結合可能であり、前記閉塞されたローブへの前記正圧流を経時的に監視して、前記閉塞されたローブからの側副換気の存在を評価する測定装置と、を備え、
前記システムは、
前記正圧流の前記流量計の測定値の変化を監視し、
前記測定値が経時的に減少し続ける測定可能な流れ
が検出された場合、前記閉塞されたローブからの側副換気の欠如がある
ことを示す可視表現を生成し、
前記測定値が経時的に安定する測定可能な流れ
が検出された場合、前記閉塞されたローブからの側副換気の存在がある
ことを示す可視表現を生成する、システム。
【請求項12】
前記閉塞デバイスが、前記気管支通路を選択的に封止するための選択的に膨張可能な閉塞デバイスと、前記選択的に膨張可能な閉塞デバイスと空気圧で結合可能であり、前記閉塞デバイスを選択的に膨張及び伸長させて前記気管支通路を封止可能に閉塞するためのガスの流れを受容する膨張ルーメンと、を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記閉塞デバイスが、前記フロールーメンが拡張可能であるバルーンカテーテルを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記圧力源が、連続正気道圧力ポンプを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記圧力源が、10cm H
2O~15cm H
2Oの範囲の前記正圧流及び最大500mL/分の体積流量を提供するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記流量計が、電子質量流量計を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記逆止弁が、6.45平方センチメートル当たり45.35グラム未満のクラッキング圧力を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記逆止弁が、6.45平方センチメートル当たり226.79グラム未満のクラッキング圧力を有する、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2019年5月17日に出願された米国仮特許出願第62/849,652号、発明の名称「COLLATERAL VENTILATION ASSESSMENT SYSTEM」、2019年9月26日に出願された同第62/906,542号、発明の名称「COLLATERAL VENTILATION ASSESSMENT SYSTEM」、及び2019年9月26日に出願された同第62/906,571号、発明の名称「COLLATERAL VENTILATION ASSESSMENT DISPLAY SYSTEM」の優先権及び利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、側副換気用の患者の肺の1つ以上のローブを試験するための装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションにおける記述は、単に、本開示に関する背景情報を提供し、先行技術を構成しない場合もある。
【0004】
気腫などの多くの呼吸器疾患により、患者が自身の肺の1つ以上のローブから空気を効果的に排出することができない場合がある。結果として生じる肺の過膨張は、患者が十分な酸素を引き込むことを妨げる可能性があり、これにより、患者の健康に大きく影響する可能性がある。機能が不十分なローブへの気管支通路内の一方向気管支内弁の移植などの治療は、空気がその区画に進入するのを阻止してそのローブの過膨張を防止するのを助け得る。
【0005】
このような治療は、患者が側副換気に苦しんでいる場合、効果的となり得ず、空気が肺のローブの間を流れ、各ローブ内への適切な通路を流れない。気管支内弁の無駄な移植を回避するため、又は有効ではない他の治療の使用を回避するために、患者の肺における側副換気の発生を検出できることが重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示された実施形態は、患者の肺において、側副換気が発生するかどうかを判定するための装置、システム、及び方法を含む。
【0007】
例示的な実施形態では、装置は、気管支通路に挿入可能であり、気管支通路を選択的に封止して試験対象の肺のローブを閉塞する閉塞デバイスを含む。フロールーメンは、閉塞デバイスを通って遠位端まで封止可能に延在し、かつフロールーメン内への正圧流の近位端受容体を有する。逆止弁は、フロールーメンと空気圧で結合可能であり、正圧流がフロールーメンの遠位端を通過することを可能にし、かつフロールーメンの遠位端からの圧力の逆流を防止する。流量計は、フロールーメンと空気圧で結合可能であり、フロールーメンを通過する正圧流を測定する。閉塞デバイスは、閉塞されたローブへの気管支通路内に挿入可能である。閉塞されたローブ内へのフロールーメンを通る正圧流の流量計の測定値は、閉塞されたローブからの側副換気の存在を評価するために監視可能である。
【0008】
別の例示的な実施形態において、システムは、気管支通路に挿入可能であり、気管支通路を選択的に封止して試験対象の肺のローブを閉塞する閉塞デバイスを含む。フロールーメンは、閉塞デバイスを通って遠位端まで封止可能に延在し、かつフロールーメン内への正圧流の近位端受容体を有する。圧力源は、フロールーメンの近位端と空気圧で結合可能であり、正圧流を提供する。逆止弁は、フロールーメンと空気圧で結合可能であり、正圧流がフロールーメンの遠位端を通過することを可能にし、かつフロールーメンの遠位端からの圧力の逆流を防止する。流量計は、フロールーメンと空気圧で結合可能であり、フロールーメンを通過する正圧流を測定する。測定装置は、流量計と通信可能に結合可能であり、フロールーメンから閉塞されたローブへの正圧流を経時的に監視して、閉塞されたローブからの側副換気の存在を評価する。
【0009】
更なる例示的な実施形態では、方法は、気管支通路を閉塞して試験対象の肺のローブを閉塞することを含む。閉塞された気管支通路の下流のローブ内に、正圧流が閉塞されたローブを膨らませるのを防ぐように構成された連続正気道圧力源から空気の正圧流が導入される。閉塞されたローブ内への空気の正圧流を監視して、閉塞されたローブからの側副換気の欠如及び閉塞されたローブからの側副換気の存在から選択される少なくとも1つの特性を検出する。
【0010】
例示的な実施形態では、測定装置は、肺の選択的に閉塞されたローブ内に正圧流を監視するように位置付け可能な電子流量計と通信可能に結合可能な流量計入力を含む。処理論理回路は、流量計入力と通信可能に結合されて、正圧流の測定値を処理し、かつ閉塞されたローブ内への正圧流のデジタル表現を経時的に生成する。ディスプレイデバイスは、デジタル表現を受信して、かつ経時的に閉塞されたローブ内に正圧流を視覚的に提示するように構成され、閉塞されたローブ内への正圧流の経時的な連続的減少は、ローブからの側副換気の欠如を示し、閉塞されたローブ内への正圧流の経時的な安定化は、ローブからの側副換気の存在を示す。
【0011】
別の例示的な実施形態において、システムは、気管支通路に挿入可能であり、気管支通路を選択的に封止して試験対象の肺のローブを閉塞する閉塞デバイスを含む。フロールーメンは、閉塞デバイスを通って遠位端まで封止可能に延在し、かつフロールーメン内への正圧流の近位端受容体を有する。圧力源は、フロールーメンの近位端と空気圧で結合可能であり、正圧流を提供する。逆止弁は、フロールーメンと空気圧で結合可能であり、正圧流がフロールーメンの遠位端を通過することを可能にし、かつフロールーメンの遠位端からの圧力の逆流を防止する。流量計は、フロールーメンと空気圧で結合可能であり、フロールーメンを通過して閉塞されたローブ内に入る正圧流を測定する。測定装置は、流量計と通信可能に結合可能であり、閉塞されたローブへの正圧流を経時的に監視して、ローブからの側副換気の存在を評価する。測定装置は、流量計入力と通信可能に結合された処理論理回路を含み、正圧流の測定値を処理し、かつフロールーメンを通過して閉塞したローブ内に入る正圧流のデジタル表現を経時的に生成する。ディスプレイデバイスは、デジタル表現を受信して、かつフロールーメンを通過して閉塞されたローブ内に入る正圧流のデジタル表現を視覚的に提示するように構成されている。フロールーメンを通過して閉塞されたローブ内に入る正圧流の経時的な連続的減少は、閉塞されたローブからの側副換気の欠如を示し、フロールーメンを通過して閉塞されたローブ内に入る正圧流の経時的な安定化は、ローブからの側副換気の存在を示す。
【0012】
更に別の例示的な実施形態では、方法は、肺の選択的に閉塞されたローブ内に入る正圧流を監視するように位置付けられた電子流量計から測定値を受信することを含む。経時的な正圧流の測定値を処理して、閉塞されたローブ内への正圧流のデジタル表現を経時的に生成する。閉塞されたローブ内への経時的な正圧流の測定値の可視表現が生成され、そこから、ユーザは、閉塞されたローブからの側副換気の存在を示す正圧流の変化を識別することができる。
【0013】
更なる特徴、利点、及び適用分野は、本明細書に提供される説明から明らかになるであろう。説明及び具体的な例は、単に例示目的のために意図され、本開示の範囲を限定することは意図されないことを理解されたい。
【0014】
本明細書に説明される図面は、単に例示目的のためであり、決して本開示の範囲を制限することは意図されない。図面における構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、開示された実施形態の原理を例示することに重点を置かれる。図面において以下を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】側副換気を評価するための例示的なシステムの概略図である。
【
図1B】気管支通路内に位置付けられた閉塞デバイスを示す、
図1Aの領域Bの拡大図である。
【
図2A】
図1A及び1Bのシステムの閉塞デバイスの部分断面図である。
【
図2B】
図1A及び1Bのシステムの閉塞デバイスの部分断面図である。
【
図3】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図4】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図5】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図6】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図7】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図8】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図9】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図10】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図11】側副換気を評価するためのシステム内のインターフェースからのディスプレイ画面である。
【
図12】肺の閉塞されたローブ内への正圧流を監視するための例示的な装置のブロック図である。
【
図13】
図12の装置で使用するように構成可能な例示的なコンピューティングシステムのブロック図である。
【
図14】肺の閉塞されたローブからの潜在的な換気を評価するように位置付けられた流量計からの測定値を評価する例示的な方法のフローチャートである。
【
図15】肺の閉塞されたローブ内への正圧流の測定値の可視表現を生成する例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本開示、適用、又は使用を限定することは意図されない。3桁の参照番号のうちの最初の桁及び4桁の参照番号のうちの最初の2桁は、その要素が最初に現れる1桁の図番号のうちの最初の桁及び図番号のうちの最初の2桁にそれぞれ対応することが留意されるだろう。
【0017】
以下の説明は、限定することなく単に例示として、肺のローブ間の側副換気を評価するためのシステム、装置、及び方法の様々な実施形態を説明する。
【0018】
非限定的な概要として与えられる
図1A及び
図1Bを参照すると、様々な実施形態では、例示的なシステム100は、肺180のローブ182を試験することによって、側副換気を評価することができる。システム100は、試験対象の肺180のローブ182に気管支通路184に挿入可能な閉塞デバイス110を含む。フロールーメン160は、閉塞デバイス110を通って遠位端164まで封止可能に延在して、正圧流をローブ182に伝達する。圧力源120は、フロールーメン160の近位端166に結合可能であり、正圧流をローブ182に提供する。逆止弁144は、圧力源120とフロールーメン160との間に位置付け可能であり、正圧流がローブ182に流れることを可能にし、かつローブ182からフロールーメン160を通る圧力の逆流を防止する。流量計140は、フロールーメン160に結合可能であり、ローブ182への正圧流を測定する。測定装置190は、流量計140と結合可能であり、ローブ182への正圧流の変化を経時的に監視して、ローブ182からの側副換気の存在を評価する。
【0019】
ここで、概要が与えられており、詳細は、例示としてのみ与えられた例として説明され、限定するものではない。
【0020】
更に
図1A及び
図1Bを参照すると、システム100は、フロールーメン160が試験対象のローブ182内に延在する閉塞デバイス110を含む。ローブ182を試験するために、ローブ182への通路184が閉塞デバイス110によって遮断され、それによって、ローブ182が通路184を介して空気を受容することを防止する。様々な実施形態において、閉塞デバイス110は、フロールーメン160と共延在する膨張ルーメン(
図1に図示せず)を介して選択的に膨張又は収縮される膨張可能なデバイスである。閉塞デバイスの構成は、
図2A及び
図2Bに関して更に詳細に説明される。フロールーメン160は、閉塞デバイス110から、ローブ182内に延在する遠位端164まで、及びそれを通って延在する。
【0021】
システム100は、(閉塞デバイス110を選択的に膨張させるための)圧力源120、流量計140、逆止弁144、及び膨張デバイス150を更に含む。様々な実施形態において、(閉塞デバイス110のための膨張ルーメンを組み込み得る)フロールーメン160は、(フロールーメン160を接続するためのルアーロック又は類似のデバイスを含み得る)結合部152において、逆止弁144及び膨張デバイス150の下流に結合される。システム110の動作及び側副換気の評価は、測定装置190によって実行され、その動作は、
図3~
図11を参照して以下で更に説明される。
【0022】
様々な実施形態において、システム100は、ローブ182への気管支通路184を閉塞デバイス110で遮断することによって、試験対象の肺180のローブ182を閉塞する。
図2A及び
図2Bを参照すると、気管支通路184は、閉塞デバイス110を気管支通路184内の気管支通路184の壁202の間に挿入することによって遮断され得る。
図2Aに示されるように、閉塞デバイス110は収縮状態にある。フロールーメン160は、閉塞デバイス110を通って封止可能に延在し、フロールーメン160の遠位端164は、閉塞デバイス110を越えて気管支通路184内に延在する。フロールーメン160の遠位端164及び閉塞デバイス110は、バルーンカテーテルであってもよい。フロールーメン160は、膨張ルーメン262と共延在し、膨張ルーメン262と一体的に形成されてもよい。膨張ルーメン262は、膨張ルーメン262を通過した膨張ガスが閉塞デバイスを膨張させ得るように、閉塞デバイス110の内部に延在する遠位端264を有する。
【0023】
再び
図1Aを簡単に参照すると、膨張デバイス150を作動させることにより、膨張ルーメン162を通して閉塞デバイス110内へ膨張ガスを駆動して、閉塞デバイスを膨張させることができる。したがって、膨張デバイス150がシリンジであるとき、ユーザは、シリンジ上のプランジャを押下して、膨張ルーメン162を通して膨張ガスを駆動して閉塞デバイス110を膨張させることができる。ここで
図2Bを参照すると、閉塞デバイス110は膨張状態にあり、それによって、気管支通路184を遮断し、ローブ182を閉塞する。閉塞デバイス110は、気管支通路184の対向する壁202を圧迫し、それによって、気管支通路184内への空気の流れ(フロールーメン160を介して導入されたガスの流れを除く)を遮断する。
【0024】
再び
図1Aを参照すると、閉塞デバイス110が定位置にあり、ローブ184がそれにより閉塞されると、システム100の他の構成要素は、ローブ184からの潜在的な側副換気を評価するために使用される。圧力源120は、フロールーメン160を介して正圧流を開始するように作動され、それによって、閉塞された気管支通路184の下流の閉塞されたローブ184内に正圧流を導入する。様々な実施形態において、圧力源120は、睡眠時無呼吸患者によって一般的に使用されるような連続正気道圧力(CPAP)デバイスなどの空気ポンプであってもよい。圧力源120は、潜在的に衰弱又は損傷した肺にも耐えることができ、負傷しない圧力を生成するように構成されている。様々な実施形態において、正圧は、15センチメートル水柱(cm H
2O)、又は10~15cm H
2Oの範囲に設定されてもよく、体積流量は、毎分500ミリリットル(mL)であってもよい。この圧力は、典型的には、患者の入院ケアに使用される換気器及び呼吸マスクによって生成されるものよりも実質的に低くてもよい。圧力源120は、ポンプ(
図1に図示せず)内のインペラ又は他の機構を駆動するポンプモータを含んでもよい。ポンプは、リザーバ(
図1に図示せず)内で定常圧力を維持する。圧力計は、リザーバ内の圧力を監視し、フィードバック経路を介して、ポンプモータの動作を制御して、リザーバ(
図1に図示せず)内の一定圧力を維持する。
【0025】
圧力源120の出力は、流量計140を通過する。様々な実施形態では、流量計140は、電子質量流量計を含む。電子質量流量計を使用することにより、測定装置190による圧力流の電子監視が可能となる。また、機械的流量計ではなく電子質量流量計を使用することにより、流量のより正確な読み取りを提供し、閉塞されたローブ184からの側副換気の存在を示し得る閉塞されたローブ182内へのフロールーメン160を通るガスの流れの僅かな変化さえも識別することができる。
【0026】
流量計の下流で、逆止弁144は、フロールーメン160から戻る圧力流を遮断する。しかしながら、様々な実施形態では、圧力源120によって生成された流れがローブ184に伝達されることを可能にするために、逆止弁144は、低い開口圧力又はクラッキング圧力を有するべきである。具体的には、開口圧力又はクラッキング圧力は、1平方インチ当たり1/10ポンド未満、又は1平方インチ当たり1/100ポンドのオーダーであるべきである。例えば、Qosina(商標)(「High Flow Check Valve」Model 91008は、システム100での使用に適した、1平方インチ当たり0.040ポンドのクラッキング圧力を有する。逆止弁144の低いクラッキング圧力は、圧力源120がCPAPデバイスの性質であることを可能にする。このようなデバイスは、潜在的に衰弱したローブ184にさえも損傷しないレベルでフロールーメン160内に空気流を駆動することができる一方で、依然としてフロールーメン160から逆流に対するシールを提供することができることが理解されるであろう。
【0027】
フロールーメン160は、結合部152に接続されている。フロールーメン160が膨張ルーメン262(
図2A及び
図2B)と一体であるとき、膨張デバイス150及び逆止弁144の出力は両方とも、結合部152においてフロールーメン150と結合されてもよい。
【0028】
閉塞デバイス110によって閉塞されたローブ184及びフロールーメン160の試験を通して適用されるように調製された圧力は、圧力源120を作動させ、流量計140を使用して、フロールーメン160を通る流れを閉塞されたローブ184内へと測定することによって開始することができる。測定された流量は、
図3~
図11を参照して説明した測定装置190で監視されてもよい。
図3~
図8は、システム100が閉塞されたローブ184からの側副換気がないと判定する一実施例を示す。
図9~
図11は、システム100が閉塞されたローブ184からの側副換気が存在することを検出する一実施例を示す。
【0029】
図3を参照すると、初期状態のインターフェース画面300において、ユーザには、様々なコマンドオプションの選択が提供される。様々な実施形態において、測定装置190は、マウス、キーボード、又は他の入力デバイスによって制御されるグラフィカルユーザインターフェースを有するコンピューティングシステムを含む。他の実施形態では、測定装置190は、タッチ画面を含む。いずれの場合も、インターフェース画面300は、システムをオフにするための電力オプション310、試験中のローブを識別するための選択ローブボタン312、及び試験を開始するためのスタートボタン314を含むユーザ入力を提供する。インターフェース画面300はまた、従属軸324上にプロットされた測定された流量をプロットした試験の時間を追跡するための独立軸322を含む流量ディスプレイ320を含む。インターフェース画面300はまた、平均流量インジケータ330及び全空気量インジケータ340を含む。以下に記載されるように、試験が開始されると、流量ディスプレイ320、平均流量インジケータ330、及び全空気量インジケータ340は、これらの様々な測定値のためのデータを提示する。インターフェース画面300はまた、報告されている測定値をより密接に検討するために、ユーザが流量ディスプレイ320の部分に焦点を合わせるか、又は拡大することを可能にするディスプレイ制御部350を含む。
【0030】
更に
図3を参照すると、ユーザは、選択ローブボタン312を利用して、ローブを識別し、閉塞デバイスがローブを分離して、それを側副換気用に試験するように位置付けられ得る。ユーザは、入力デバイスにより制御されるカーソル316を操作することによって、又はタッチ画面の場合には、選択ローブボタン312にタッチすることによって、選択ローブボタン312を利用することができる。
【0031】
図4を参照すると、選択ローブボタン312(
図3)を作動すると、ユーザは選択ローブ画面400で提示される。選択ローブ画面400から、ユーザは、試験中のローブに対応するローブボタン404にカーソル316を操作し、次いで、選択を確認するために入力又はOKボタン406を選択することによって、試験中のローブを識別することができる。あるいは、ユーザは、ローブマップ408から試験対象のローブを選択するためにカーソル316を操作することによって、試験中のローブを識別することができる。
【0032】
図5を参照すると、「左下ローブ」が試験対象であると識別した後(
図4)、ユーザは、試験を開始するためにインターフェース画面300に戻される。試験を開始するために、ユーザは、カーソル316を指示して開始ボタン314を選択してもよい。試験がまだ開始されていないため、流量ディスプレイ320の平均流量インジケータ330又は全空気量インジケータ340のいずれも、任意の流量読み取り値を示すことが理解されるであろう。
【0033】
図6を参照すると、試験は開始されている。流量ディスプレイ320は、患者の呼吸に対応する初期流量測定値を示す第1の曲線660を表示する。様々な実施形態では、流量を示す従属軸324のスケールは、第1の曲線に適合するように調整される。試験の開始及び圧力源120(
図1)からの流量により、閉塞デバイスを越えて隔離されたローブ内の流量に対抗するための最小量の圧力で、閉塞されたローブがフロールーメン160(
図1)から充填され始めると、流量は、最高レベルにあることが予想され得ると理解されるであろう(
図1)。平均流量インジケータ330及び全空気量インジケータ340は、試験開始から得られる測定された流量を反映するために新たな値を提示する。試験開始時に、開始ボタン314(
図3)は、試験を終了するために停止ボタン614を提示するようにトグルされている。
【0034】
図7を参照すると、試験のおよそ1分後、流量ディスプレイ320は、流量対時間をプロットする第1の組の追加曲線762を提示する。第1の曲線660から第1の組の追加曲線762を通って、経時的に測定された流量が徐々に減少することが分かる。全空気量インジケータ340は、流れが試験中継続しているため、当然ながら立ち上がり全空気量を報告するが、平均流量インジケータ330は、平均流量が減少していることを示し、それによって、閉塞されたローブが圧力源160(
図1)からの更なる空気の流れに抵抗することを示す。
図8を参照すると、試験のほぼもう1分後、流量ディスプレイ320は、経時的な流れの更なる減少を示す、第2の組の追加曲線864を提示する。この傾向は、閉塞されたローブが空気の継続的な流れに抵抗し、それによって、閉塞されたローブから圧力漏れがないことを示す。全空気量インジケータ340が更に増分されて試験中の全空気量を報告する一方で、平均流量インジケータ330は、平均流量が更に減少したことを示し、それによって、閉塞されたローブが、圧力源160(
図1)からの任意の追加の空気の流れに更に抵抗することを確認する。したがって、試験中の閉塞されたローブからの側副換気がないと判定することができる。試験の終了時に、ユーザは試験停止ボタン614を利用して、試験を終了することができる。
【0035】
図9を参照すると、別のローブを試験するために、ユーザは、選択ローブ画面400に再び進んでいる(
図3を参照して説明したように、選択ローブボタン312を再び選択している)。選択ローブ画面400から、ユーザは、対応するローブボタン917を選択し、次いで、選択を確認するために入力又はOKボタン406を選択することによって、試験対象のローブを識別する。
【0036】
図10を参照すると、僅か1分の試験後、流量ディスプレイ320は、流量対時間をプロットする追加の曲線1066及び1068を提示する。第1の組の曲線1066では、経時的に測定された流量は徐々に減少する。しかしながら、第2の組の曲線1068では、経時的に測定された流量は、もはや減少していない。平均流量インジケータ330も安定化して、継続的な安定した流れを示す。定常流は、試験中のローブからの正の側副換気を示す。
図11を参照すると、流量ディスプレイ上の選択された曲線1170をより密接に検討すると、ユーザは、流量ディスプレイ1120の拡大部分を示すようにディスプレイ制御部350を利用して、流量が減少していないことを確認することができる。
【0037】
図12を参照すると、測定装置190の例示的な実施形態は、流量計140(
図12に図示せず)と結合可能であり、フロールーメン160(
図12には図示せず)を通る正圧流を監視して、閉塞されたローブ182(
図12に図示せず)から側副換気が発生しているかどうかを判定する。測定装置190は、流量計入力1210、処理ロジック1220及びディスプレイ1230を含む。流量計入力1210は、流量計140の出力を受信する。
図1Aを参照して前述したように、様々な実施形態では、流量計140は、測定装置190による圧力流の電子監視を可能にするための電子出力を有する電子質量流量計を含む。流量計入力1210は、流量計140の出力を受信するように構成されたアナログ又はデジタル信号ラインを含んでもよい。流量計入力1210は、流量計140の出力を受信するための結合部を含んでもよく、又は流量計入力121は、流量計140の出力に有線配線されてもよい。
【0038】
処理ロジック1220は、電子回路又は同等のシステムを含み、これは、流量計入力1210に動作可能に結合されて、流量計140及びディスプレイ1230からデータを受信し、試験中のローブ内に側副換気が存在するかどうかを示すデータをユーザに表示する。処理ロジック1220は、
図13を参照して更に説明されるようなコンピューティングシステムを含んでもよい。処理ロジック1220は、流量計入力1210及びディスプレイ1230と動作可能に結合される。処理ロジック1220は、流量計入力1210を介して流量計140から受信したデータを監視し、データを処理し、表示可能な信号をディスプレイ1230に生成するように構成された回路を含む。様々な実施形態では、ディスプレイ1230は、電子信号を受信し、その信号をユーザによって閲覧可能なグラフィック表現に変換するデバイスを含む。
図3~
図11を参照して説明したように、ユーザは、ディスプレイ1230を使用して、試験中の肺の閉塞されたローブ内への正圧流が側副換気の存在を示すかどうかを監視することができる。
【0039】
図13を参照すると、処理ロジック1220(
図12)は、コンピューティングシステム1300を含み得る。コンピューティングシステム1300は、多数の形態の静止又は携帯型コンピューティングデバイスのいずれかを含んでもよい。コンピューティングシステム1300は、典型的には、少なくとも1つの処理ユニット1320及びシステムメモリ1330を含む。コンピューティングデバイスの正確な構成及び種類に応じて、システムメモリ1330は、揮発性(RAMなど)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)、又は2つのいくつかの組み合わせであってもよい。システムメモリ1330は、典型的には、オペレーティングシステム1332、1つ以上のアプリケーション1334及びプログラムデータ1336を維持する。オペレーティングシステム1332は、Linux(登録商標)、Microsoft Windows、Apple OS、又はAndroidを含むがこれらに限定されない、デスクトップ又はボータブルデバイス上で実行可能な任意の数のオペレーティングシステムを含んでもよい。
図3~
図11を参照して前述したように、1つ以上のアプリケーション1334は、流量計データを受信及び処理して表示可能な情報を生成するための命令を含む。
【0040】
コンピューティングシステム1300はまた、追加の特徴又は機能を有してもよい。例えば、コンピューティングシステム1300は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、テープ、又はフラッシュメモリなどの追加のデータ記憶デバイス(取り外し可能及び/又は取り外し不可能)を含んでもよい。このような追加の記憶装置は、取り外し可能な記憶装置1340及び取り外し不可能な記憶装置1350によって
図13に示されている。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実施される、揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含んでもよい。システムメモリ1330は取り外し可能な記憶装置1340及び取り外し不可能な記憶装置1350は、全てコンピュータ記憶媒体の例である。利用可能な種類のコンピュータ記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ(取り外し可能及び取り外し不可能な形態の両方で)又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)、又は他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、あるいは所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピューティングシステム1330によってアクセスすることができる任意の他の媒体である。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体は、コンピューティングシステム1330の一部であってもよい。
【0041】
様々な実施形態では、コンピューティングシステム1330はまた、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ画面入力デバイスなどの入力デバイス(複数可)1360を有してもよい。ディスプレイ、スピーカ、プリンタ、Bluetooth送受信装置などの短距離送受信機などの出力デバイス(複数可)1370も含まれてもよい。様々な実施形態では、コンピューティングシステム1330は、出力デバイス1370及び入力デバイス1360の属性を統合するタッチ感知ディスプレイを含み得、これは、ユーザがディスプレイを介して提示される情報及びユーザ選択可能な制御部と対話することを可能にする。したがって、測定装置190のディスプレイ1230は、測定装置190の動作を制御し、測定装置190によって提示される情報を確認することを可能にするタッチ感知ディスプレイを含んでもよい。
【0042】
コンピューティングシステム1300はまた、有線若しくは無線ネットワーク又はBluetooth(Bluetooth送受信装置は、入出力デバイス及び通信接続とみなされ得る)を介して、コンピューティングシステム1300が他のコンピューティングシステム1390と通信することを可能にする1つ以上の通信接続1380を含んでもよい。1つ以上の通信接続1380は、通信媒体の一実施例である。通信媒体の利用可能な形態は、典型的には、搬送波又は他の輸送機構などの、変調データ信号内のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータを搬送し、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号内の情報を符号化するように設定又は変更されたその特性のうちの1つ以上を有する信号を含んでもよい。例として、限定するものではないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、並びに音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を挙げることができる。本明細書で使用するとき、用語「コンピュータ可読媒体」は、記憶媒体及び通信媒体の両方を含む。
【0043】
図14を参照すると、様々な実施形態では、側副換気用の試験の例示的な方法1400が提供される。方法1400は、ブロック1405で開始する。ブロック1410において、
図1A~
図2を参照して前述したように、気管支通路が閉塞されて、肺のローブを閉塞する。ブロック1420において、
図1A及び
図1Bを参照して前述したように、閉塞された気管支通路の下流の閉塞されたローブ内に、正圧流が閉塞されたローブを膨らませるのを防ぐように構成された連続正気道圧力源から空気の正圧流が導入される。ブロック1430において、
図3~
図11を参照して前述したように、空気の正圧流を監視して、閉塞されたローブからの側副換気の欠如及び隔離されたローブからの側副換気の存在から選択される少なくとも1つの特性を検出する。方法1400は、ブロック1435で終了する。
【0044】
様々な実施形態において、
図15を参照すると、例示的な方法1500は、肺のローブ内への正圧流の可視表現を生成して、可能性のある側副換気を評価するために提供される。方法1200は、ブロック1505で開始する。ブロック1510では、
図1A及び
図1Bを参照して前述したように、測定値は、肺の選択的に閉塞されたローブ内への正圧流を監視するように位置付けられた電子流量計から受信される。ブロック1520において、
図3~
図13を参照して前述したように、経時的な正圧流の測定値が処理されて、経時的な正圧流のデジタル表現が生成される。ブロック1530において、
図3~
図13を参照して前述したように、経時的な正圧流の測定値の可視表現が生成され、そこから、ユーザは、ローブからの側副換気の存在を示す正圧流の変化を識別することができる。前述のように、経時的に減少し続ける測定可能な流れの検出は、ローブからの側副換気の欠如を示し、一方で、経時的に安定する測定可能な流れの検出は、側副換気の存在を示し得る。方法1500は、ブロック1535で終了する。
【0045】
上に示した発明を実施するための形態は、本質的に単に例示的なものであり、請求項に係る主題の主旨及び/又は趣旨から逸脱しない変形が、請求項の範囲内にあることが意図されることが理解されよう。このような変形は、請求項に係る主題の趣旨及び範囲から逸脱するものとしてみなされない。
【符号の説明】
【0046】
100 システム
110 閉塞デバイス
120 圧力源
140 流量計
144 逆止弁
160 フロールーメン
164 遠位端
166 近位端
180 肺
182 ローブ
184 気管支通路
190 測定装置