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特許7572808RFタグリーダ、RFタグリーダの制御装置、およびプログラム
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  • 特許-RFタグリーダ、RFタグリーダの制御装置、およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】RFタグリーダ、RFタグリーダの制御装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20241017BHJP
【FI】
G06K7/10 148
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020130223
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022026654
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000000309
【氏名又は名称】IDEC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 和昭
(72)【発明者】
【氏名】高橋 翔悟
【審査官】松平 英
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-101589(JP,A)
【文献】特開2018-010595(JP,A)
【文献】特開2013-038498(JP,A)
【文献】特開2008-219374(JP,A)
【文献】特開2010-216234(JP,A)
【文献】特開2009-080672(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/00-7/14
17/00-19/18
H04B 5/00-5/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFタグと通信するRF通信部と、
前記RFタグとの通信における前記RFタグの受信信号強度を検出する信号強度検出部と、
前記RFタグを検知したか否かを判断する判断部と、
前記RF通信部に対向する位置に設けられKEYFOBタイプの前記RFタグを保持するためのホルダーと、
を備え、
前記判断部は、前記KEYFOBタイプの前記RFタグもしくはカードタイプの前記RFタグの検知距離および反応時間の設定を受け付けて、
前記検知距離の設定に対応する前記受信信号強度を検出し、かつ前記検知距離の設定に対応する前記受信信号強度を検出している時間が前記反応時間の設定に達した場合に、前記RFタグを検知したと判断する、
RFタグリーダ。
【請求項2】
前記検知距離および前記反応時間の設定を利用者から受け付ける受付部を備えた、
請求項1に記載のRFタグリーダ。
【請求項3】
前記受付部は、利用者の用いる情報処理装置を介して前記検知距離および前記反応時間の設定を受け付ける、
請求項2に記載のRFタグリーダ。
【請求項4】
前記RFタグからID情報を読み取る読取部を備え、
前記判断部は、前記読取部が読み取った前記ID情報に基づいて、自動的に前記検知距離および前記反応時間の設定を受け付ける、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のRFタグリーダ。
【請求項5】
前記判断部は、前記ホルダーに保持された前記KEYFOBタイプの前記RFタグから読み取られた前記ID情報に基づいて、自動的に前記検知距離が最も近く設定される、
請求項4に記載のRFタグリーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFタグの情報を読み取るRFタグリーダ、当該RFタグリーダの制御装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1乃至3には、RFID(Radio Frequency Identification)技術を用いた近距離無線通信機能を有するRFタグの情報を読み取るRFタグリーダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-164426号
【文献】特開2009-205533号
【文献】特開2009-251932号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
RFタグは、カードタイプやKEYFOBタイプ等、様々な形状がある。例えば、KEYFOBタイプのRFタグの情報を読み取る場合、RFリーダには、当該KEYFOBを保持するためのホルダーを設けることが考えられる。しかし、RFリーダにホルダーを設けると、カードタイプのRFタグをRF通信部に密接させることができなくなり、カードタイプのRFタグのID情報を読み取ることが難しくなる。
【0005】
そこで本発明の目的は、様々なタイプのRFタグに対応することができるRFタグリーダ、RFタグリーダの制御装置、およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るRFタグリーダは、RFタグと通信するRF通信部と、前記RFタグとの通信における前記RFタグの受信信号強度を検出する信号強度検出部と、前記RFタグを検知したか否かを判断する判断部と、を備えている。前記判断部は、前記RFタグの検知距離および反応時間の設定を受け付けて、前記検知距離の設定に対応する前記受信信号強度を検出し、かつ前記検知距離の設定に対応する前記受信信号強度を検出している時間が前記反応時間の設定に達した場合に、前記RFタグを検知したと判断する。
【0007】
この様に、本発明のRFタグリーダは、検知距離の設定を受け付けることで、ある程度離れた位置にあるカードタイプのRFタグを検知することができる。ただし、ある程度離れた位置でも検知する設定を行なうと、利用者がRFタグを読み込ませようとしない場合でも、RFタグをRFタグリーダに近づけるだけで反応してしまう。そこで、本発明のRFタグリーダは、さらに反応時間の設定も受け付ける。RFタグリーダは、反応時間の設定をある程度長くすることで、利用者がRFタグを読み込ませようとした場合にのみRFタグを検知するように構成できる。
【0008】
なお、RFタグリーダは、前記検知距離および前記反応時間の設定を利用者から受け付ける受付部を備えていてもよい。利用者は、例えば、RFタグリーダの本体に設置されたスイッチ等を操作して、任意の検知距離および反応時間の設定に変更することができる。
【0009】
また、前記受付部は、利用者の用いる情報処理装置を介して前記検知距離および前記反応時間の設定を受け付けてもよい。この場合、利用者は、プログラマブル表示器や汎用のパーソナルコンピュータを用いて任意の検知距離および反応時間の設定に変更することができる。
【0010】
また、RFタグリーダは、前記RFタグからID情報を読み取る読取部を備え、前記判断部は、前記読取部が読み取った前記ID情報に基づいて、前記検知距離および前記反応時間の設定を受け付けてもよい。
【0011】
この場合、ID情報に応じて予め設定された検知距離および反応時間の設定が自動的に受け付けられる。したがって、RFタグのそれぞれのタイプに応じた最適な検知距離および反応時間の設定が自動的に受け付けられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のRFタグリーダは、様々なタイプのRFタグに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1(A)は、RFタグリーダ1および通信ユニット2の外観斜視図であり、図1(B)は、RFタグリーダ1の正面図である。
図2】RFタグリーダ1および通信ユニット2の構成を示すブロック図である。
図3】複数装置の接続構成を示すブロック図である。
図4】CPU102の動作を示すフローチャートである。
図5】情報処理装置7で実行されるアプリケーションプログラムの操作画面の一例を示す図である。
図6図6(A)は、KEYFOBタイプのRFタグ20をホルダー15に保持した場合の断面図であり、図6(B)は、カードタイプのRFタグ25をホルダー15の前面にかざした場合の断面図である。
図7】情報処理装置7で実行されるアプリケーションプログラムの操作画面の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1(A)は、RFタグリーダ1および通信ユニット2の外観斜視図である。図1(B)は、RFタグリーダ1の正面図である。
【0015】
RFタグリーダ1は、正面視して正方形状であり、前後方向に薄い筐体10を有する。筐体10の四辺には、それぞれLED11A,11B,11C,11Dが配置されている。
【0016】
筐体10の正面には、電磁波を送受信するRF通信部12が設けられている。筐体10の背面には、通信ユニット2が接続される。
【0017】
筐体10の前面には、RF通信部12に対向する様に、ホルダー15が設けられている。ホルダー15は、図1(B)に示す様に、上方向が大きく開口し、下方向に向かって開口が狭くなっている。ホルダー15は、KEYFOBタイプのRFタグ20を保持することができる。図1(B)に示す様にRFタグ20をホルダー15に保持させると、RFタグ20とRF通信部12とを密接して配置することができる。
【0018】
図2は、RFタグリーダ1および通信ユニット2の構成を示すブロック図である。通信ユニット2は、通信インタフェース101、CPU102、フラッシュメモリ103、およびRAM104を備えている。なお、この例では、RFタグリーダ1と通信ユニット2とは別の筐体であり、所定のインタフェースで接続されることで一体となっているが、通信ユニットの機能を内蔵したRFタグリーダであってもよい。この場合、通信インタフェース101、CPU102、フラッシュメモリ103、およびRAM104は、RFタグリーダに内蔵される。
【0019】
通信インタフェース101は、他装置と通信する。他装置は、ホスト装置の一例であるPLC(Programmable Logic Controller)や、利用者のパーソナルコンピュータ(以下、PCと称する。)等を含む。
【0020】
図3は、複数装置の接続構成を示すブロック図である。RFタグリーダ1は、通信ユニット2およびネットワーク50を介して、PLC3および情報処理装置7に接続される。PLC3は、RFタグリーダ1のホスト装置である。RFタグリーダ1は、PLC3の指示に応じてRFタグを検知し、検知したRFタグからID情報を読み取り、読み取ったID情報が登録されたID情報であるか否かを照合する。RFタグリーダ1は、読み取ったID情報が登録されたID情報である場合に、フラッシュメモリ103またはRAM104に照合結果を記憶する。PLC3は、フラッシュメモリ103またはRAM104に記憶された照合結果をRFタグリーダ1からPLC3に送信させて読み取る。PLC3は、RFタグリーダ1から照合結果を読み取った場合に、予め設定された特定の動作(例えばドアのロックを解除する動作等)を行なう。なお、RFタグリーダ1は、PLC3の指示に応じて、読み取ったID情報をPLC3に送信し、PLC3が受信したID情報を照合してもよい。
【0021】
情報処理装置7は、利用者の用いるPCである。情報処理装置7は、RFタグリーダ1に連携するアプリケーションプログラムを備える。利用者は、当該アプリケーションプログラムを用いて、RFタグリーダ1の各種の設定を行なうことができる。
【0022】
図2に戻り、CPU102は、RFタグリーダ1を制御する制御部である。CPU102は、フラッシュメモリ103に記憶されている動作用のプログラムをRAM104に読み出して、種々の動作を行なう。CPU102は、例えばLED11A,11B,11C,11Dの表示制御を行なったり、通信インタフェース101を介する通信制御を行なったりする。ただし、CPU102は、フラッシュメモリ103およびRAM104の機能を備えていてもよい。この場合、プログラムは、CPU102内のメモリに記憶されるため、RAM104に読み出す処理を行なう必要はない。
【0023】
また、CPU102は、RFタグリーダの主要機能であるRFタグとの通信を制御する。図2の例では、CPU102は、動作用のプログラムにより、信号強度検出部151、判断部152、受付部153、および読取部154を構成する。
【0024】
信号強度検出部151は、RFタグとの通信におけるRFタグの受信信号強度を検出する。判断部152は、RFタグを検知したか否かを判断する。受付部153は、RFタグを検知したか否かを判断するための設定として、検知距離および反応時間の設定を利用者から受け付ける。読取部154は、RFタグからID情報を読み取る。
【0025】
図4は、CPU102の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、CPU102が上記プログラムにより各種の動作を行なうものとして説明するが、実際には、各種の動作は、ホスト装置であるPLC3の制御に基づいて行なわれる。ただし、本発明において、CPU102がPLC3の制御に応じて各種動作を行なうことは必須ではない。まず、CPU102は、イベントタイミングであるか否かを判断する(S10)。イベントタイミングは、例えば300msec経過毎に訪れる。CPU102は、イベントタイミングであると判断した場合、RF通信部12を制御し、電磁波を送受信してRFタグとの通信を実行させる(S11)。
【0026】
CPU102は、RFタグとの通信の結果、受信信号強度であるRSSI(ReceivedSignal Strength Indicator)値を受信したか否かを判断する(S12)。RSSI値は、本実施形態では、0~7の8段階の数値で表される。RFタグがRF通信部12の通信可能範囲内にある場合、RF通信部12は、RFタグからID情報およびRSSI値を受信する。これにより、CPU102は、RFタグとの通信におけるRFタグの受信信号強度を検出する信号強度検出部151として機能する。また、CPU102は、RFタグからID情報を読み取る読取部154として機能する。
【0027】
CPU102は、RSSI値を受信できない場合(S12→No)、RFタグが無いものとして、累積時間(受信したRSSI値が条件を満たしている時間)をリセットし(S13)、S10の判断に戻る。CPU102は、RSSI値を受信したと判断した場合、当該RSSI値が予め定められた条件を満たしているか否かを判断する(S14)。当該条件は、検知距離の設定に対応する。検知距離の設定は、情報処理装置7のアプリケーションプログラムを用いて利用者により予め入力される。
【0028】
図5は、情報処理装置7で実行されるアプリケーションプログラムの操作画面の一例を示す図である。操作画面90は、検知距離設定画面91および反応時間設定画面92を含む。利用者は、情報処理装置7のユーザインタフェースを操作して、検知距離および反応時間の設定を入力する。利用者は、例えば、検知距離設定画面91に表示されたスライダを左右に移動させることで、検知距離の設定を入力する。スライダを右方向に移動させるとRSSI値が低くなり、RFタグが遠くにあっても反応する状態になる。スライダを左方向に移動させるとRSSI値が高くなり、RFタグが近くにある場合に反応する状態になる。例えばRSSI値を最大値の7に設定すると、RFタグがRF通信部12に近接させた場合にのみ条件を満たす設定になる。つまり、RFタグ20をホルダー15に保持させた場合にのみ条件を満たす設定となる。
【0029】
反応時間の設定は、例えば300msec~3000msecの10段階で表される。反応時間の設定も同様に、反応時間設定画面92に表示されたスライダを右方向に移動させると反応時間の設定が長くなる。反応時間の設定が長くなると、RFタグに反応するまでの時間が遅くなる。スライダを左方向に移動させると反応時間の設定が短くなる。反応時間の設定が短くなると、RFタグに反応するまでの時間が早くなる。例えば反応時間の設定を最小値の300msecに設定すると、1回のイベントタイミングにおいて、RSSI値が条件を満たした場合に、RFタグを検知する設定にすることができる。反応時間の設定を600msecに設定すると、2回のイベントタイミングで続けて、RSSI値が条件を満たした場合に、RFタグを検知する設定にすることができる。
【0030】
検知距離および反応時間の設定は、ネットワーク50および通信ユニット2を介してRFタグリーダ1に送信される。これにより、CPU102の受付部153は、検知距離および反応時間の設定を利用者から受け付ける。
【0031】
図4に戻り、CPU102は、RSSI値が条件を満たしていないと判断した場合(S14→No)、S10の判断に戻る。CPU102は、RSSI値が条件を満たしたと判断した場合(S14→Yes)、さらに累積時間(受信したRSSI値が条件を満たしている時間)が反応時間の設定を超えたか否かを判断する(S15)。CPU102は、反応時間の設定に達していないと判断した場合(S15→No)、S10の判断に戻る。すなわち、次のイベントタイミングに移行する。一方で、CPU102は、反応時間の設定に達したと判断した場合(S15→Yes)、読み取ったID情報が登録されたID情報であるか否かを照合する(S16)。
【0032】
この様に、本実施形態のRFタグリーダ1は、検知距離および反応時間の設定を受け付けることで、様々なタイプのRFタグに対応することができる。
【0033】
図6(A)は、KEYFOBタイプのRFタグ20をホルダー15に保持した場合の断面図であり、図6(B)は、カードタイプのRFタグ25をホルダー15の前面にかざした場合の断面図である。
【0034】
図6(A)に示す様に、KEYFOBのRFタグ20は、ホルダー15に保持することで使用する。したがって、KEYFOBのRFタグ20を用いる場合、利用者は、検知距離の設定を近い(RSSI値を高い)設定にし、RSSI値が高い場合にのみRFタグを検知できる設定に変更する。一方で、図6(B)に示す様に、カードタイプのRFタグ25は、ホルダー15に保持することはできず、ホルダー15の前面にかざして利用する。したがって、カードタイプのRFタグ25は、KEYFOBタイプのRFタグ25よりも低いRSSI値になる。ここで、仮に、検知距離の設定を非常に近い(RSSI値を非常に高い)設定にすると、カードタイプのRFタグ25を検知できなくなる。
【0035】
そこで、利用者は、KEYFOBタイプのRFタグ20も、カードタイプのRFタグ25も検知できるように、検知距離の設定を少し遠い(RSSI値を低い)設定にする。ところが、検知距離の設定を遠い(RSSI値を低い)設定にすると、利用者がRFタグを読み込ませようとしない場合でも、RFタグをRFタグリーダ1に近づけるだけで誤検知してしまう。また、KEYFOBタイプのRFタグ20でも、ホルダー15に近づけるだけで、保持する前に誤検知してしまう。
【0036】
そこで、利用者は、RFタグを読み込ませる意図がない場合にRFタグが検知されないように、反応時間の設定を長くする。この様に、検知距離の設定を遠く(RSSI値を低く)に設定しても、反応時間の設定をある程度長くすることで、KEYFOBタイプのRFタグ20であってもカードタイプのRFタグ25であっても、利用者がRFタグを読み込ませようとした場合にのみRFタグを検知するように構成できる。
【0037】
なお、RFタグリーダ1は、検知距離および反応時間の設定を利用者から受け付けるためのスイッチ等のインタフェースを備えていてもよい。この場合、利用者はPCを用いることなく検知距離および反応時間の設定を入力することができる。また、利用者は、プログラマブル表示器を用いて任意の検知距離および反応時間の設定を入力してもよい。
【0038】
図7(A)および図7(B)は、情報処理装置7で実行されるアプリケーションプログラムの操作画面の変形例を示す図である。図7(A)および図7(B)の例では、検知距離設定画面915において、RFタグリーダ1を模擬した画像が表示される。検知距離設定画面915は、検知距離の設定に応じて電磁波の到達範囲を模した画像を表示する。利用者がスライダを操作して、図7(B)に示す様に検知距離の設定を近い(RSSI値を高い)設定に変更すると、電磁波の到達範囲が狭くなる。図7(A)に示す様に検知距離の設定を遠い(RSSI値を低い)設定に変更すると、電磁波の到達範囲が広くなる。
【0039】
これにより、利用者は、直感的に検知距離を把握しながら検知距離の設定を入力することができる。なお、図7(A)および図7(B)の例では、スライダで検知距離の設定を受け付けるが、電磁波の到達範囲を模した画像を操作することで、検知距離の設定を受け付けてもよい。
【0040】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0041】
例えば、上記実施形態では、受付部153が情報処理装置7を介して、検知距離および反応時間の設定を受け付けた。しかし、CPU102(判断部152)は、読み取ったID情報に基づいて、検知距離および反応時間の設定を受け付けてもよい。例えば、CPU102は、ID情報と検知距離および反応時間の設定とを対応付けてフラッシュメモリ103に記憶しておく。CPU102は、読み取った情報でフラッシュメモリ103を参照し、対応する検知距離および反応時間の設定を受け付ける。これにより、一度検知距離および反応時間の設定を受け付けた場合、次に同じRFタグを読み取った場合に、自動的に検知距離および反応時間の設定を受け付けることができる。
【0042】
また、フラッシュメモリ103には、予めID情報と検知距離および反応時間の設定とを対応付けて記憶しておいてもよい。例えば、フラッシュメモリ103は、KEYFOBタイプのRFタグのID情報と、最も近い検知距離(例えばRSSI値7)の設定と、対応付けて記憶しておく。また、フラッシュメモリ103は、カードタイプのRFタグのID情報と、ある程度遠い検知距離(RSSI値5)の設定と、を対応付けて記憶しておく。判断部152は、KEYFOBタイプのRFタグに対応するID情報を読み取った場合に、フラッシュメモリ103を参照して、検知距離の設定を最も近い設定(RSSI値7)にする。判断部152は、カードタイプのRFタグに対応するID情報を読み取った場合に、フラッシュメモリ103を参照して、検知距離の設定ある程度遠い設定(RSSI値5)にする。
【0043】
これにより、RFタグリーダは、様々なタイプのRFタグに対応して最適な検知距離および反応時間の設定を受け付けることができる。
【符号の説明】
【0044】
1…RFタグリーダ
2…通信ユニット
3…PLC
7…情報処理装置
10…筐体
11A,11B,11C,11D…LED
12…RF通信部
15…ホルダー
20,25…RFタグ
50…ネットワーク
90…操作画面
91…検知距離設定画面
92…反応時間設定画面
101…通信インタフェース
102…CPU
103…フラッシュメモリ
104…RAM
151…信号強度検出部
152…判断部
153…受付部
154…読取部
915…検知距離設定画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7