(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】同期リラクタンスモータ及びポンプ装置
(51)【国際特許分類】
H02K 19/10 20060101AFI20241017BHJP
H02K 7/14 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
H02K19/10 A
H02K7/14 B
(21)【出願番号】P 2021090154
(22)【出願日】2021-05-28
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】513296958
【氏名又は名称】東芝産業機器システム株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】市川 慎一
(72)【発明者】
【氏名】川上 正行
(72)【発明者】
【氏名】山本 雄司
(72)【発明者】
【氏名】松下 真琴
(72)【発明者】
【氏名】竹内 活徳
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/032077(WO,A1)
【文献】中国実用新案第210839094(CN,U)
【文献】国際公開第2021/039930(WO,A1)
【文献】中国実用新案第206962559(CN,U)
【文献】特開平10-150754(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 19/10
H02K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己始動を可能とした同期リラクタンスモータであって、
中心に回転軸が配置される円柱状の回転子鉄心と、
前記回転子鉄心の磁極毎に設けられるフラックスバリア用のスリット群とを備え、
前記スリット群は、前記回転子鉄心の外周縁部に沿うように配置された外層スリットと、両端部が前記外層スリットの円周方向両側において前記回転子鉄心の外周に接近して位置し、該回転子鉄心の中心側に向けて凸となる湾曲形状をなす内層スリットと
、の2層で構成され、
前記内層スリット内には、永久磁石が配置されている同期リラクタンスモータ。
【請求項2】
前記永久磁石は、前記内層スリットの中央部分に配置されている請求項1記載の同期リラクタンスモータ。
【請求項3】
前記スリット群のうち、前記永久磁石が収容されている部分以外の部分は、空洞とされている、或いは非磁性材料が充填されている請求項1又は2記載の同期リラクタンスモータ。
【請求項4】
ポンプ本体と、
前記ポンプ本体の駆動源となるモータであって、請求項1から3のいずれか一項に記載の同期リラクタンスモータとを備えるポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、自己始動を可能とした同期リラクタンスモータ、及び、そのモータを組込んだポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプ装置例えば油圧ポンプ装置に一体的に組込まれてその駆動源となるモータとして、商用電源により駆動される同期リラクタンスモータが知られている。この種の同期リラクタンスモータとして、例えば、特許文献1に示される構成のものが知られている。即ち、この同期リラクタンスモータの固定子には、三相巻線が巻装され、固定子の内周に配置された円筒状の回転子鉄心は、ケイ素鋼板を積層して構成され、磁極毎にフラックスバリア用のスリットが例えば4層に形成されている。各スリットは、両端部が回転子鉄心の外周近くに位置され、中心側に凸となる湾曲形状に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記したような同期リラクタンスモータにあっては、一般に、始動のためにインバータが必要となり、コスト高となる問題点があった。そこで、回転子鉄心のフラックスバリア用のスリット内に、アルミニウムや銅などの非磁性金属を充填して二次導体を設け、誘導トルクを発生させることにより自己始動機能を持たせることも行われている。しかし、このように二次導体を設けたものでは、効率が低下してしまう問題がある。
【0005】
そこで、自己始動が可能で、高効率を得ることができる同期リラクタンスモータ、及び、その同期リラクタンスモータを用いたポンプ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の同期リラクタンスモータは、自己始動を可能としたものであって、中心に回転軸が配置される円柱状の回転子鉄心と、前記回転子鉄心の磁極毎に設けられるフラックスバリア用のスリット群とを備え、前記スリット群は、前記回転子鉄心の外周縁部に沿うように配置された外層スリットと、両端部が前記外層スリットの円周方向両側において前記回転子鉄心の外周に接近して位置し、該回転子鉄心の中心側に向けて凸となる湾曲形状をなす内層スリットと、の2層で構成され、前記内層スリット内には、永久磁石が配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態を示すもので、同期リラクタンスモータの内部構成を角度90度の範囲で概略的に示す断面図
【
図3】実施例及び比較例1~3の回転子鉄心のモデルの構成を並べて示す図
【
図5】4種類のモデルの滑りに対する平均トルクの変化を示す図
【
図6】4種類のモデルの滑りに対する脈動トルクの変化を示す図
【
図7】4種類のモデルの同期引き入れ特性の解析結果を示す図
【
図8】第2実施形態を示すもので、同期リラクタンスモータの内部構成を角度90度の範囲で概略的に示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(1)第1の実施形態
以下、第1の実施形態について
図1から
図7を参照して説明する。まず、
図2は、本実施形態に係るポンプ装置1の構成を概略的に示している。このポンプ装置1は、例えば油圧ポンプからなるポンプ本体2と、このポンプ本体2の駆動源となる、本実施形態に係る同期リラクタンスモータ10とを備えている。この場合、ポンプ本体2に同期リラクタンスモータ10が一体的に結合され、同期リラクタンスモータ10の図示しない回転軸が、ポンプ本体2を直接駆動するように構成されている。
【0009】
図1に示すように、本実施形態に係る同期リラクタンスモータ10は、例えば円筒状をなすフレーム11の内周面に、固定子12を装着すると共に、固定子12の内周部に僅かなエアギャップをおいて回転子13を配置して構成されている。前記固定子12は、複数個例えば36個のスロット14aを有する固定子鉄心14に、三相の巻線15を装着して構成されている。
【0010】
前記回転子13は、例えば4極の磁気的突極性を有した円柱状の回転子鉄心16を備え、その回転子鉄心16の中心部を貫通して図示しない回転軸が固定され、その回転軸が前記フレーム11の両端のブラケットに回転自在に支持されている。前記回転子鉄心16は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、中心に、前記回転軸が配置される中心孔16aを有している。そして、回転子鉄心16の各磁極を構成する領域、即ち円周方向に4分割された角度90度の各領域には、フラックスバリア用のスリット群この場合2本のスリットが、次のようにして設けられている。
【0011】
即ち、
図1に示すように、回転子鉄心16には、その外周側に位置して外層スリット17が設けられ、その外層スリット17の内周側に位置して内層スリット18が設けられる。そのうち外層スリット17は、回転子鉄心16の外周縁部に沿う部分の、領域の角度90度の領域の中央部のほぼ1/3の範囲に位置して設けられている。この外層スリット17は、回転子鉄心16の外周縁ほぼ沿うような円弧を対称的に2つ合わせたような、中央が膨らみ両端が丸みを帯びて尖った形状、つまりいわゆるレンズ形状或いは比較的細幅の葉っぱ形状をなしている。この外層スリット17は、内部に例えばアルミニウムからなる非磁性金属材料20が充填されている。外層スリット17内を空洞としても良い。
【0012】
これに対し、前記内層スリット18は、両端部が前記外層スリット17の円周方向両側において該回転子鉄心16の外周に接近して位置し、全体として、該回転子鉄心16の中心側即ち中心孔16a側に向けて凸となる湾曲形状をなしている。この内層スリット18のうち、中間部の約1/3の長さ部分は、該回転子鉄心16の半径方向に対し直交するようにほぼ直線的に延びる細幅部18aとされている。内層スリット18の両側の夫々約1/3の部分は、前記細幅部18aよりもやや幅広で湾曲して延び、回転子鉄心16の外周近くに位置される両端部は、角部が僅かだけ丸みを帯びた短冊形に構成されている。
【0013】
そして、この内層スリット18のうち前記細幅部18a内、つまり内層スリット18の中央部分には、永久磁石19が装着されている。この場合、永久磁石19は、例えば回転子鉄心16の外周を向く側がS極、内周を向く側がN極となる、或いはそれとは逆に外周側がN極、内周側がS極となるように設けられている。この内層スリット18のうち永久磁石19が収容されている部分以外の部分には、例えばアルミニウムからなる非磁性金属材料20が充填されている。この部分を空洞としても良い。尚、回転子鉄心16のうち、外層スリット17と内層スリット18との間の円弧状部分、即ちq軸電流が流れる部分は、比較的広幅に構成されている。
【0014】
以上のように構成された本実施形態の同期リラクタンスモータ10は、フラックスバリア用の外層スリット17及び内層スリット18によるリラクタンストルクと、永久磁石19による磁石トルクとの両方を活用することで、比較的小さな永久磁石19で済ませながらも、自己始動特性に優れ、同期回転時の効率に優れるものとすることができる。本発明者らは、上記した本実施形態に係る同期リラクタンスモータ10が、慣性モーメントの小さいポンプ装置1の始動時負荷特性に特に適合したものとなり、商用電源を用いた自己始動が可能で、且つ、同期速度での高効率運転を可能とすることを確認した。
【0015】
上記構成においては、回転子鉄心16に2層のスリット17、18を備えるのであるが、例えば4層のスリットを設ける場合と異なり、外層スリット17と内層スリット18との間の磁路幅を広くしてq軸磁束を流れやすくすることができる。これにより、平均トルクを大きくすることができ、効率を高めることができる。そして、永久磁石19による磁石トルクがあるため、脈動トルクが大きくなる。脈動トルクが大きくなることにより、同期引き入れ特性を向上させることができ、始動特性を大きく向上させることができる。
【0016】
さて、本発明者らは、同期リラクタンスモータの回転子鉄心のフラックスバリアに関し、様々な試験、研究を重ねた。具体的には、上記した本実施形態に係る同期リラクタンスモータ10の回転子鉄心16を含む、フラックスバリア用のスリットの数や形態などの異なる4種類のモデルについて、特に始動トルクと同期引き入れ特性について調べ、本実施形態に係る同期リラクタンスモータ10の有効性を検証した。以下、始動トルクと同期引き入れ特性の解析について述べる。
【0017】
図3は、解析に用いた4種類のモデルを示している。比較例1は、インバータにより始動されるフラックスバリア用のスリットを有する従来の一般的なシンクロナスリラクタンスモータであり、回転子鉄心21には、4層のフラックスバリア用のスリット22、23、24、25が形成されている。また、各スリット22~25内には、非磁性金属材料例えばアルミニウム26が充填されている。尚、各スリット22~25内のアルミニウム26は、回転子鉄心21の端部で連結され、かご型導体が構成されている。
【0018】
比較例2は、やはりインバータにより始動されるシンクロナスリラクタンスモータであり、回転子鉄心27には、4層のフラックスバリア用のスリット28、29、30、31が形成され、各スリット28~31内には、例えばアルミニウム26が充填され、かご型導体が構成されている。この比較例2は、比較例1に比べ、最外層のスリット28が大きく構成され、アルミニウム26の面積が大きくなっている。
【0019】
実施例は、上記した同期リラクタンスモータ10である。比較例3は、回転子鉄心32に、実施例の回転子鉄心16と同様な外層スリット33及び内層スリット34が形成されており、それらスリット33、34内に例えばアルミニウム26が充填されている。つまり、実施例の回転子鉄心16に対し、内層スリット18内の永久磁石19を除いて、アルミニウム26を設けたものである。
【0020】
上記4種類のモデルに対し、以下の手順で始動トルクを解析した。即ち、200V?60Hzの三相電圧を印加し、滑りがsとなるように回転させる。次に、トルクの変化が定常的になるまで解析する。例えば0.5秒間、5401ステップである。そして、平均トルクTave と、脈動トルクTpul 即ち基本波成分の振幅を計算する。
図4は、4種類のモデルに関して、滑り0.1における始動トルクの波形を示している。この
図4から理解できるように、各モデルによって、平均成分と脈動成分との割合が異なっている。また、永久磁石19を挿入した実施例のみ、脈動の基本波周期が異なっている。
【0021】
図5、
図6は、上記4種類のモデルに対し、滑りに対する始動トルクの変化を調べたものであり、
図5は平均トルクを、
図6は脈動トルクを夫々示している。これらから明らかなように、比較例1は、最外層の導体面積が小さいため、平均トルクが小さい。比較例2は、比較例1に比べ、最外層の導体面積が大きく、平均トルクが改善している。実施例は、比較例1、比較例2に比べて、回転子鉄心の磁路幅が広く、q軸磁束が流れやすいため、平均トルクがやや大きくなっている。さらに永久磁石による磁石トルクがあるため、比較例1~比較例3に比べて、脈動トルクも大きくなっている。比較例3は、磁路幅が広いため平均トルクは大きいが、突極性が小さいため、実施例と比べて脈動トルクは小さくなっている。
【0022】
図7は、上記4種類のモデルの同期引き入れ特性の解析結果を示している。解析条件としては、周波数が60Hz、巻線温度、磁石温度が80℃等である。
図7から明らかなように、実施例のモータでは、比較例1~3に比べて、同期引き入れ特性が大幅に改善し、モータの5倍程度まで始動可能となる結果となった。また、電圧が低い場合に、始動特性がやや低下する傾向が見られた。尚、今回のモデルでは、モータのターン数を、48ターンでなく、54.67ターンとしているため、比較例1及び比較例2の引き入れ可能な動作点は少なくなっている。48ターンの場合には、227V相当の始動特性となる。
【0023】
ここで、実施例のモータでは、
図5、
図6に示したように、始動トルクが、他の比較例1~3に比べて改善されているが、大幅に改善されているとまでは言えない。内層スリット18に永久磁石19を収容したモータの同期引き入れ特性が大幅に改善した理由は、次のように考えられる。即ち、同期機の動揺方程式は、次の(1)式で与えられる。
【数1】
ただし、δは負荷角、tは時間、Jは全慣性モーメント、pは極数である。
【0024】
ここで、リラクタンストルク(Trel )の場合、Tpul =Trel ・sin2δであり、
磁石トルク(Tmag )の場合、Tpul =Tmag ・sinδである。
回転数の変動成分Δωm が概ね負荷角の変化率に等しいと考えると、次の(2)式のようになる。
【数2】
この(2)式から理解できるように、脈動トルクとしての振幅は同じでも、磁石トルクは、リラクタンストルクよりも周期が2倍長くなり、2倍の速度脈動を与える。これにより、同期引き入れ特性に対して、磁石トルクは、リラクタンストルクよりも2倍の効果があると考えられる。
【0025】
このように本実施形態によれば、フラックスバリア用のスリット17、18によるリラクタンストルクと、永久磁石19による磁石トルクとの両方を活用することにより、商用電源を用いた自己始動が可能で、且つ、同期速度での高効率運転を可能とする同期リラクタンスモータ10を安価に提供することができる。そして、上記構成の同期リラクタンスモータ10は、特に、ポンプ装置1の始動時負荷特性に適合したものとなり、ポンプ本体2に同期リラクタンスモータ10を組込むことにより、始動特性に優れ、高効率のポンプ装置1を安価に提供することができる。
【0026】
(2)第2の実施形態、その他の実施形態
図8は、第2の実施形態に係る同期リラクタンスモータ41の内部構成を示しており、上記第1の実施形態の同期リラクタンスモータ10と異なるところは、次の点にある。即ち、固定子12の内周部に配置される回転子42は、多数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され4極の磁気的突極性を有した円柱状の回転子鉄心43を備える。
【0027】
この回転子鉄心43は、その中心に、回転軸が配置される中心孔43aを有している。そして、回転子鉄心16の各極を構成する領域、即ち円周方向に4分割された角度90度の各領域には、フラックスバリア用の外層スリット44及び内層スリット45が設けられる。前記内層スリット45のうち、中間部の約1/3の長さ部分が、ほぼ直線的に延びる細幅部45aとされ、その細幅部45a内、つまり内層スリット45の中央部分には、永久磁石19が装着されている。外層スリット44内、及び、内層スリット45内のうち永久磁石19が収容されている部分以外の部分には、例えばアルミニウムからなる非磁性金属材料20が充填されている。この部分を空洞としても良い。
【0028】
このとき、本実施形態では、外層スリット44及び内層スリット45の端部の角部のフィレット半径を、上記第1の実施形態の外層スリット17及び内層スリット18に比べて、大きくしたものである。これにより、外層スリット44及び内層スリット45は、端部の角部により丸みを帯びた形状とされている。ここで、自己始動型の同期リラクタンスモータでは、一般に、回転子鉄心の外周部に大きな導体部を設ける必要性から、回転子に大きな磁気的凹凸が発生し、トルクリップルが大きくなる事情がある。ところが、この第2の実施形態の構成では、外層スリット44及び内層スリット45の端部の角部のフィレット半径を大きくしたことにより、トルクリップルを十分に低減することができることが確認された。
【0029】
このように、第2の実施形態よれば、上記第1の実施形態と同様に、商用電源を用いた自己始動が可能で、且つ、同期速度での高効率運転を可能とする同期リラクタンスモータ41を提供することができる。そして、それに加えて、外層スリット44及び内層スリット45の形状によって、回転子42の磁気的凹凸を小さくしてトルクリップルを低減することができるものである。
【0030】
尚、上記各実施形態では、内層スリット18、45の中間部を、直線状の細幅部、18a、45aとし、その細幅部18a、45a内に永久磁石19を配置するようにしたが、緩やかな円弧状に形成された永久磁石を、円弧状の内層スリット内に配置するようにしても良い。永久磁石の厚み寸法としても、減磁を考慮して、比較的厚みの大きい永久磁石を採用することもできる。永久磁石の長さとしても、様々に変更可能である。また、固定子のスロット数や、回転子の磁極数などの具体的数値等についても、適宜変更できることは勿論である。
【0031】
その他、同期リラクタンスモータは、油圧ポンプに限らず、各種ポンプ装置に適用することができ、更には、ポンプ装置以外に用いることも可能である。以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0032】
図面中、1はポンプ装置、2はポンプ本体、10、41は同期リラクタンスモータ、13、42は回転子、16,43は回転子鉄心、16a、43aは中心孔、17、44は外層スリット、18、45は内層スリット、18a、45aは細幅部、19は永久磁石、20は非磁性金属材料を示す。