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特許7572985納品書作成装置、納品書作成方法および納品書作成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】納品書作成装置、納品書作成方法および納品書作成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/04 20120101AFI20241017BHJP
【FI】
G06Q30/04
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022052015
(22)【出願日】2022-03-28
(65)【公開番号】P2023144847
(43)【公開日】2023-10-11
【審査請求日】2024-06-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 広大
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】株式会社オービックビジネスコンサルタントシステム開発グループ,商蔵奉行21 Ver.II バージョンアップマニュアル,株式会社オービックビジネスコンサルタント出版部,2004年05月01日,第3版,第2-43, 2-52, 2-65~2-66ページ
【文献】梅田 弘之,良いシステムを設計/構築できるエンジニアになる グラス片手に業務別DBデザイン,DB Magazine,日本,株式会社翔泳社,2003年05月01日,第13巻, 第1号,第202~208ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる、制御部および記憶部を備える納品書作成装置であって、
前記記憶部には、
前記得意先を識別するための得意先識別データと、前記納入先を識別するための納入先識別データと、前記商品を識別するための商品識別データと、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、を含む単価マスタと、
前記得意先識別データと、前記納入先識別データと、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分と、を含む代行マスタと、
が格納されており、
前記制御部は、
前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得手段と、
前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得手段で取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出手段と、
前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得手段で取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出手段と、
前記対得意先売上算出手段で算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成手段と、
前記対納入先売上算出手段で算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成手段と、
前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成手段と、
前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成手段と、
を備えること、
を特徴とする納品書作成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記対得意先売上算出手段で算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出し、一方で、前記対納入先売上算出手段で算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する納入先別商品別売上算出手段と、
前記入力された納入先識別データと、前記入力された商品識別データと、前記納入先別商品別売上算出手段で算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額と、前記納入先別商品別売上算出手段で算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額と、を含む納入先別商品別売上実績表を作成する実績表作成手段と、
を更に備えること、
を特徴とする請求項1に記載の納品書作成装置。
【請求項3】
自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる、制御部および記憶部を備える情報処理装置が実行する納品書作成方法であって、
前記記憶部には、
前記得意先を識別するための得意先識別データと、前記納入先を識別するための納入先識別データと、前記商品を識別するための商品識別データと、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、を含む単価マスタと、
前記得意先識別データと、前記納入先識別データと、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分と、を含む代行マスタと、
が格納されており、
前記制御部
前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得ステップと、
前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出ステップと、
前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出ステップと、
前記対得意先売上算出ステップで算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成ステップと、
前記対納入先売上算出ステップで算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成ステップと、
前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成ステップと、
前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成ステップと、
実行すること、
を特徴とする納品書作成方法。
【請求項4】
自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための納品書作成プログラムであって、
前記記憶部には、
前記得意先を識別するための得意先識別データと、前記納入先を識別するための納入先識別データと、前記商品を識別するための商品識別データと、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、を含む単価マスタと、
前記得意先識別データと、前記納入先識別データと、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分と、を含む代行マスタと、
が格納されており、
前記制御部に実行させるための、
前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得ステップと、
前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出ステップと、
前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出ステップと、
前記対得意先売上算出ステップで算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成ステップと、
前記対納入先売上算出ステップで算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成ステップと、
前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成ステップと、
前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする納品書作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、納品書作成装置、納品書作成方法および納品書作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、流通在庫情報提供システムに係り、特に、トレーサビリティシステムから取得する情報に基づいて流通在庫情報を生成し提供するシステムが開示されており、また、「流通在庫」とは、卸売業者、小売業者など、商品の流通過程にある業者によって保有される在庫をいうことが開示されている(特許文献1の0001段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-82365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のように、商品の流通において、卸売業者(自社にとっての得意先)と小売業者(自社のとっての納入先)が存在する業界がある。
【0005】
このような業界においては、本来は、自社は自社納品書(自社から得意先に送付する納品書)のみ作成できればよい。しかしながら、実務上は、本来は得意先から納入先に送付するべき納品書も、自社が「代行」して作成することが多い。このような納品書を代行納品書という。代行納品書は、例えば、得意先から納入先に対して商品が納入される際に添付される。
【0006】
しかしながら、従来においては、代行納品書ついては、自社の担当者が手作業で作成していたため、作業負荷が高く、また、ミス発生のリスクも高いという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、自社納品書および代行納品書の両方を作成することができる納品書作成装置、納品書作成方法および納品書作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る納品書作成装置においては、自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる、制御部および記憶部を備える納品書作成装置であって、前記記憶部には、前記得意先を識別するための得意先識別データと、前記納入先を識別するための納入先識別データと、前記商品を識別するための商品識別データと、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、を含む単価マスタと、前記得意先識別データと、前記納入先識別データと、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分と、を含む代行マスタと、が格納されており、前記制御部は、前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得手段と、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得手段で取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出手段と、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得手段で取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出手段と、前記対得意先売上算出手段で算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成手段と、前記対納入先売上算出手段で算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成手段と、前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成手段と、前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成手段と、を備えること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る納品書作成装置においては、前記制御部は、前記対得意先売上算出手段で算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出し、一方で、前記対納入先売上算出手段で算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する納入先別商品別売上算出手段と、前記入力された納入先識別データと、前記入力された商品識別データと、前記納入先別商品別売上算出手段で算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額と、前記納入先別商品別売上算出手段で算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額と、を含む納入先別商品別売上実績表を作成する実績表作成手段と、を更に備えること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る納品書作成方法においては、自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる、制御部および記憶部を備える情報処理装置で実行される納品書作成方法であって、前記記憶部には、前記得意先を識別するための得意先識別データと、前記納入先を識別するための納入先識別データと、前記商品を識別するための商品識別データと、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、を含む単価マスタと、前記得意先識別データと、前記納入先識別データと、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分と、を含む代行マスタと、が格納されており、前記制御部で実行される、前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得ステップと、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出ステップと、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出ステップと、前記対得意先売上算出ステップで算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成ステップと、前記対納入先売上算出ステップで算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成ステップと、前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成ステップと、前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る納品書作成プログラムにおいては、自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる、制御部および記憶部を備える情報処理装置に実行させるための納品書作成プログラムであって、前記記憶部には、前記得意先を識別するための得意先識別データと、前記納入先を識別するための納入先識別データと、前記商品を識別するための商品識別データと、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、を含む単価マスタと、前記得意先識別データと、前記納入先識別データと、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分と、を含む代行マスタと、が格納されており、前記制御部に実行させるための、前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得ステップと、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出ステップと、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得ステップで取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出ステップと、前記対得意先売上算出ステップで算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成ステップと、前記対納入先売上算出ステップで算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成ステップと、前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成ステップと、前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、自社納品書および代行納品書の両方を作成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、納品書作成装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、単価マスタ、代行マスタおよび売上情報テーブルにおける項目の一例を示す図である。
図3図3は、自社、得意先および納入先の取引における関係を示すイメージ図である。
図4図4は、本実施形態に係る処理フローの一例を示す図である。
図5図5は、売上入力画面の一例を示す図である。
図6図6は、売上明細入力画面の一例を示す図である。
図7図7は、納品書の作成画面の一例を示す図である。
図8図8は、作成された代行納品書の一例を示す図である。
図9図9は、単価マスタおよび代行マスタの一例を示す図である。
図10図10は、売上情報テーブルの一例を示す図である。
図11図11は、売上伝票テーブルおよび代行売上伝票テーブルの一例を示す図である。
図12図12は、納入先別商品別売上実績表の作成画面の一例を示す図である。
図13図13は、作成された納入先別商品別売上実績表の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る納品書作成装置、納品書作成方法および納品書作成プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
食品業界等においては、帳合先として実際に納入する企業の間に伝票を通す企業が入ることが多い。この際、自社にとっての得意先は前記帳合先となるため、本来は、前記帳合先にのみ売上伝票を作成できればよいが、実務上は、納入先となる企業(前記得意先の得意先に当たる企業)の伝票を代行して作成し、商品を納入する際に添付することが多い。
【0016】
このような取引を、図3を参照して説明する。図3に示すように、自社は、自社にとっての得意先に対して、自社納品書(自社から得意先に送付する納品書)を作成して送付する。自社納品書における売上金額は、自社から得意先に対する取引金額となる。一方で、図3に示すように、自社は、自社にとっての納入先に対して、代行納品書(本来、自社にとっての得意先から納入先に送付するべき納品書)を「代行」して作成して送付する。代行納品書における売上金額は、自社にとっての得意先から納入先に対する取引金額となる。
【0017】
しかしながら、従来においては、代行納品書については、自社の担当者が手作業で作成していたため、作業負荷が高く、また、ミス発生のリスクも高いという問題があった。
【0018】
そこで、本実施形態においては、例えば、代行マスタにて、得意先および納入先の組合せ毎に、代行伝票の作成有無を設定できるようにした。そして、作成「有」の区分が設定されている組合せについては、代行納品書を自動で作成できるようにした。
【0019】
また、本実施形態においては、例えば、自社から得意先に対する売上金額と、得意先から納入先に対する売上金額と、を比較できるようにすることで、自社が得意先に納入した商品のうち、納入先が得意先から実際に買った商品はどれくらいあるのかという実績を把握できるようにした。
【0020】
本実施形態は、例えば、自社にとっての得意先と自社にとっての納入先とが異なることがある業界において有用である。具体的には、食品業界、問屋業界、量販店業界、機械業界、鉄鋼業界、商社業界および建設工事業界等において有用である。また、本実施形態は、例えば、協同組合のような注文を取りまとめるような商流がある業界においても有用である。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0021】
[2.構成]
本実施形態に係る納品書作成装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、納品書作成装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
納品書作成装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、納品書作成装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
納品書作成装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。納品書作成装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、納品書作成装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、納品書作成装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0027】
記憶部106は、例えば、単価マスタ106aと、代行マスタ106bと、売上情報テーブル106cと、売上伝票テーブル106dと、代行売上伝票テーブル106eと、を備えている。
【0028】
本実施形態に係る納品書作成装置100によれば、自社から得意先を介して納入先に対して商品を納入する場合において、前記自社から前記得意先に対する売上金額を含む納品書である自社納品書、および、前記得意先から前記納入先に対する売上金額を含み、前記自社が前記得意先の代行で作成する納品書である代行納品書を作成することができる。
【0029】
単価マスタ106aは、図2および図9等に示すように、例えば、前記得意先を識別するための得意先識別データ(得意先コード)と、前記納入先を識別するための納入先識別データ(納入先コード)と、前記商品を識別するための商品識別データ(商品コード)と、前記自社から前記得意先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である得意先単価と、前記得意先から前記納入先に前記商品を販売する場合における前記商品の単価である納入先単価と、等を含む。
【0030】
代行マスタ106bは、図2および図9等に示すように、例えば、前記得意先識別データ(得意先コード)と、前記納入先識別データ(納入先コード)と、前記得意先および前記納入先の組合せ毎に設定される前記代行納品書の作成の有無を識別するための区分(代行伝票有無)と、等を含む。
【0031】
前記区分(代行伝票有無)は、前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分「有」または前記代行納品書の作成を行わない旨を意味する区分「無」である。図9の代行マスタ106bにおいては、得意先「△△物産」および納入先「(株)千葉」の組合せと、得意先「△△物産」および納入先「(株)沖縄」の組合せと、に対して、区分「有」が設定されているため、当該2つの組合せについては、前記代行納品書が作成される。
【0032】
売上情報テーブル106cは、売上伝票テーブル106dおよび代行売上伝票テーブル106eの生成の基となるテーブルである。売上情報テーブル106cは、図2および図9等に示すように、例えば、売上番号と、売上行番号と、前記得意先識別データ(得意先コード)と、前記納入先識別データ(納入先コード)と、前記商品識別データ(商品コード)と、出荷日と、納期と、売上数と、前記自社から前記得意先への売上金額(売上金額)と、原価金額と、粗利益と、前記得意先から前記納入先への売上金額(納入先売上)と、等を含む。
【0033】
売上伝票テーブル106dは、前記自社納品書の作成の元となるテーブルである。売上伝票テーブル106dは、図11に示すように、例えば、前記売上番号と、前記得意先識別データ(得意先コード)と、前記納入先識別データ(納入先コード)と、前記自社から前記得意先への前記売上金額(売上金額)と、前記原価金額と、前記粗利益と、等を含む。
【0034】
代行売上伝票テーブル106eは、前記代行納品書の作成の元となるテーブルである。代行売上伝票テーブル106eは、図11に示すように、例えば、前記売上番号と、前記得意先識別データ(得意先コード)と、前記納入先識別データ(納入先コード)と、前記得意先から前記納入先への前記売上金額(売上金額)と、等を含む。
【0035】
制御部102は、納品書作成装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0036】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)前記単価マスタから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する単価取得手段としての単価取得部102aと、(2)前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、前記単価取得手段で取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する対得意先売上算出手段としての対得意先売上算出部102bと、(3)前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、前記単価取得手段で取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する対納入先売上算出手段としての対納入先売上算出部102cと、(4)前記対得意先売上算出手段で算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブルを生成する売上伝票テーブル生成手段としての売上伝票テーブル生成部102dと、(5)前記対納入先売上算出手段で算出した前記売上金額から、前記代行マスタにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブルを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する代行売上伝票テーブル生成手段としての代行売上伝票テーブル生成部102eと、(6)前記売上伝票テーブルに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する自社納品書作成手段としての自社納品書作成部102fと、(7)前記代行売上伝票テーブルに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する代行納品書作成手段としての代行納品書作成部102gと、(8)前記対得意先売上算出手段で算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出し、一方で、前記対納入先売上算出手段で算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する納入先別商品別売上算出手段としての納入先別商品別売上算出部102hと、(9)前記入力された納入先識別データと、前記入力された商品識別データと、前記納入先別商品別売上算出手段で算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額と、前記納入先別商品別売上算出手段で算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額と、を含む納入先別商品別売上実績表を作成する実績表作成手段としての実績表作成部102iと、を備えている。なお、各部が実行する処理の内容については、以下の[3.処理の具体例]において説明する。
【0037】
[3.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例について説明する。本実施形態に係る処理のフローとしては、図4に示すように、売上入力により、単価マスタ106aおよび代行マスタ106bを参照して、売上情報テーブル106cが生成される。次に、図4に示すように、生成された売上情報テーブル106cに基づいて、売上伝票テーブル106dおよび代行売上伝票テーブル106eが生成される。ただし、代行売上伝票テーブル106eは、代行伝票(代行納品書)の作成が必要な場合にのみ生成される。そして、図4に示すように、生成された売上伝票テーブル106dに基づいて自社納品書が作成され、生成された代行売上伝票テーブル106eに基づいて代行納品書が作成される。ただし、自社納品書は、代行伝票(代行納品書)の作成有無に関わらず作成されるのに対して、代行納品書は、代行売上伝票テーブル106eが存在する場合にのみ作成される。
【0038】
以下、納品書の作成および納入先別商品別売上実績表の作成に項目を分けて、処理を詳細に説明する。
【0039】
[3-1.納品書の作成]
本項目では、自社納品書および代行納品書の作成について、図5図11を参照して説明する。本項目では、自社が、得意先である「△△物産」を介して、納入先である「(株)千葉」、「(株)沖縄」および「(株)高知」に対して商品を納入する場合において、自社から「△△物産」に対する売上金額を含む自社納品書、自社から「(株)千葉」に対する売上金額を含む代行納品書および自社から「(株)沖縄」に対する売上金額を含む代行納品書を作成するという場面を想定している。なお、本項目では、単価マスタ106aおよび代行マスタ106bは、図9に示す内容で予め登録されているものとする。
【0040】
(1)単価取得処理
単価取得部102aは、単価マスタ106aから、売上入力画面に入力された得意先識別データ、納入先識別データおよび商品識別データと紐付く得意先単価および納入先単価を取得する。
【0041】
具体的には、図5の売上入力画面に示すように、得意先「A001:△△物産」および納入先「N001:(株)千葉」が入力され、また、図6の売上明細入力画面(広義の売上入力画面に含まれるものとする)に示すように、商品「12345:商品A」が、自社の担当者によって入力されたとする。この場合、単価取得部102aは、図9の単価マスタ106aから、得意先コード「A001:△△物産」、納入先「N001:(株)千葉」および商品「12345:商品A」と紐付く単価として、得意先単価800円および納入先単価1,000円を取得する。
【0042】
同様の方法で、単価取得部102aは、得意先「A001:△△物産」、納入先「N002:(株)沖縄」および商品「12345:商品A」と紐付く単価として、得意先単価800円および納入先単価1,100円を取得し、また、得意先「A001:△△物産」、納入先「N003:(株)高知」および商品「12345:商品A」と紐付く単価として、得意先単価800円および納入先単価1,100円を取得する。
【0043】
(2)対得意先売上算出処理
対得意先売上算出部102bは、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記商品の売上数に、単価取得部102aで取得した得意先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する。
【0044】
具体的には、得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての自社から△△物産への売上数として、員数10本(図6の売上明細入力画面に示す)、員数1本(画面例には示さず)および員数1本(画面例には示さず)が入力されたとする。この場合、対得意先売上算出部102bは、単価取得部102aで取得した得意先単価800円を用いて、「(員数10本×得意先単価800円)+(員数1本×得意先単価800円)+(員数1本×得意先単価800円)」=「8,000円+800円+800円」=9,600円を算出する。当該算出した9,600円が、得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額となる。
【0045】
同様の方法で、対得意先売上算出部102bは、得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額として9,600円を算出し、また、得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額として9,600円を算出する。
【0046】
(3)対納入先売上算出処理
対納入先売上算出部102cは、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記商品の売上数に、単価取得部102aで取得した納入先単価を乗じるにより、前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する。
【0047】
具体的には、得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての△△物産から「(株)千葉」への売上数として、員数10本(図6の売上明細入力画面に示す)、員数1本(画面例には示さず)および員数1本(画面例には示さず)が入力されたとする。この場合、対納入先売上算出部102cは、単価取得部102aで取得した納入先単価1,000円を用いて、「(員数10本×納入先単価1,000円)+(員数1本×納入先単価1,000円)+(員数1本×納入先単価1,000円)」=「10,000円+1,000円+1,000円」=12,000円を算出する。当該算出した12,000円が、得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての△△物産から「(株)千葉」への納入先売上となる。
【0048】
なお、本例においては、自社から△△物産への売上数と、△△物産から「(株)千葉」への売上数と、が同じである場合について説明したが、両者の売上数は異なっていても勿論よい。
【0049】
同様の方法で、対納入先売上算出部102cは、得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上として13,200円を算出し、また、得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについての△△物産から「(株)高知」への納入先売上として13,200円を算出する。
【0050】
そして、(2)で算出した売上金額および(3)で算出した納入先売上等を含む図10に示す売上情報テーブル106cが生成される。図10に示す3つの売上情報テーブル106cのうち、上のテーブルは、得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについてのテーブルであり、真ん中のテーブルは、得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについてのテーブルであり、下のテーブルは、得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについてのテーブルである。
【0051】
(4)売上伝票テーブル生成処理
売上伝票テーブル生成部102dは、対得意先売上算出部102bで算出した前記売上金額を前記得意先毎に集計することにより、前記自社から前記得意先に対する前記売上金額を算出し、前記入力された得意先識別データと、前記入力された得意先識別データに対応する当該算出した売上金額と、を含む売上伝票テーブル106dを生成する。
【0052】
具体的には、(2)において対得意先売上算出部102bで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額は9,600円であり、(2)において対得意先売上算出部102bで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額は9,600円であり、(2)において対得意先売上算出部102bで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額は9,600円である。
【0053】
この場合、売上伝票テーブル生成部102dは、この3つの売上金額を、得意先「△△物産」という単位で集計することにより、28,800円を算出する。つまり、自社から「△△物産」への売上金額は、28,800円である。
【0054】
そして、売上伝票テーブル生成部102dは、図5の売上入力画面に入力された得意先「△△物産」と、得意先「△△物産」に対応する当該算出した売上金額28,800円と、等を含む図11に示す売上伝票テーブル106dを生成する。
【0055】
(5)代行売上伝票テーブル生成処理
代行売上伝票テーブル生成部102eは、対納入先売上算出部102cで算出した前記売上金額から、代行マスタ106bにおいて前記代行納品書の作成を行う旨を意味する区分「有」が設定されている前記得意先識別データおよび前記納入先識別データの組合せである代行対象組合せに対応する前記売上金額のみを抽出し、当該代行対象組合せと、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した当該売上金額と、を含む代行売上伝票テーブル106eを前記代行対象組合せの数の分だけ生成する。
【0056】
具体的には、(3)において対納入先売上算出部102cで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての△△物産から「(株)千葉」への納入先売上は12,000円であり、(3)において対納入先売上算出部102cで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上は13,200円であり、(3)において対納入先売上算出部102cで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについての△△物産から「(株)高知」への納入先売上は13,200円である。
【0057】
ここで、図9の代行マスタ106bを参照すると、得意先「△△物産」および納入先「(株)千葉」の組合せと、得意先「△△物産」および納入先「(株)沖縄」の組合せと、に対して、代行伝票有無の区分「有」が設定されている。このため、得意先「△△物産」および納入先「(株)千葉」の組合せと、得意先「△△物産」および納入先「(株)沖縄」の組合せと、は代行対象組合せとなる。
【0058】
この場合、代行売上伝票テーブル生成部102eは、代行対象組合せである得意先「△△物産」および納入先「(株)千葉」に対応する納入先売上12,000円、および、代行対象組合せである得意先「△△物産」および納入先「(株)沖縄」に対応する納入先売上13,200円を抽出する。これに対して、代行売上伝票テーブル生成部102eは、得意先「△△物産」および納入先「(株)高知」に対応する納入先売上13,200円は抽出しない。
【0059】
そして、代行売上伝票テーブル生成部102eは、代行対象組合せである得意先「△△物産」および納入先「(株)千葉」と、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した納入先売上12,000円と、を含む図11に示す代行売上伝票テーブル106e(千葉)、ならびに、代行対象組合せである得意先「△△物産」および納入先「(株)沖縄」と、当該代行対象組合せに対応するものとして抽出した納入先売上13,200円と、を含む図11に示す代行売上伝票テーブル106e(沖縄)を生成する。
【0060】
つまり、代行対象組合せの数が「2つ」であるため、代行売上伝票テーブル106eも「2つ」作成される。
【0061】
(6)自社納品書作成処理
自社納品書作成部102fは、売上伝票テーブル106dに基づいて、前記得意先識別データと前記売上金額とを含む前記自社納品書を作成する。
【0062】
具体的には、自社納品書作成部102fは、(4)において売上伝票テーブル生成部102dで生成した図11に示す売上伝票テーブル106dに基づいて、得意先「△△物産」と、自社から「△△物産」への売上金額28,800円と、等を含む自社納品書を作成する。
【0063】
(7)代行納品書作成処理
代行納品書作成部102gは、代行売上伝票テーブル106eに基づいて、前記代行対象組合せと前記売上金額とを含む前記代行納品書を前記代行対象組合せの数の分だけ作成する。
【0064】
具体的には、代行納品書作成部102gは、(5)において代行売上伝票テーブル生成部102eで生成した図11に示す代行売上伝票テーブル106e(千葉)に基づいて、代行対象組合せである得意先「△△物産」および納入先「(株)千葉」の組合せと、△△物産から「(株)千葉」への納入先売上12,000円と、等を含む代行納品書を生成する。
【0065】
また、代行納品書作成部102gは、(5)において代行売上伝票テーブル生成部102eで生成した図11に示す代行売上伝票テーブル106e(沖縄)に基づいて、代行対象組合せである得意先「△△物産」および納入先「(株)沖縄」の組合せと、△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上13,200円と、等を含む代行納品書を生成する。
【0066】
つまり、代行対象組合せの数が「2つ」であるため、代行納品書も「2つ」作成される。
【0067】
なお、(6)で説明した自社納品書および(7)で説明した代行納品書は、図7に示す納品書の作成画面からの指示により作成することができる。当該画面から、レイアウトの変更設定を行うことで、代行納品書のレイアウトを調整することも可能である。
【0068】
作成された代行納品書の一例を、図8に示す。作成された代行納品書は、例えば、得意先から納入先に対して商品が納入される際に、当該納入される商品に添付される。
【0069】
以上、本項目[3-1]で説明したように、本実施形態に係る納品書作成装置100によれば、自社納品書および代行納品書の両方を作成することができる。これにより、例えば、従来のように自社の担当者が手作業で代行納品書を作成する必要がなくなるため、作業効率が大幅に向上し、また、ミス発生のリスクも大幅に低減させることができる。
【0070】
[3-2.納入先別商品別売上実績表の作成]
本項目では、納入先別商品別売上実績表の作成について、図12および図13を参照して説明する。
【0071】
(1)納入先別商品別売上算出処理
納入先別商品別売上算出部102hは、対得意先売上算出部102bで算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への売上金額を算出する。
【0072】
具体的には、[3-1]の(2)において対得意先売上算出部102bで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額は9,600円であり、[3-1]の(2)において対得意先売上算出部102bで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額は9,600円であり、[3-1]の(2)において対得意先売上算出部102bで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額は9,600円である。
【0073】
この場合、納入先別商品別売上算出部102hは、この3つの売上金額を、納入先および商品という単位で集計することにより、納入先「(株)千葉」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額を9,600円と算出し、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額を9,600円と算出し、納入先「(株)高知」および商品Aについての自社から△△物産への売上金額を9,600円と算出する。
【0074】
同様の方法で、納入先別商品別売上算出部102hは、納入先「(株)千葉」および商品Bについての自社から△△物産への売上金額を8,800円と算出し、納入先「(株)千葉」および商品Cについての自社から△△物産への売上金額を12,000円と算出し、納入先「(株)沖縄」および商品Bについての自社から△△物産への売上金額を4,400円と算出し、納入先「(株)沖縄」および商品Cについての自社から△△物産への売上金額を6,000円と算出し、納入先「(株)高知」および商品Bについての自社から△△物産への売上金額を4,400円と算出し、納入先「(株)高知」および商品Cについての自社から△△物産への売上金額を4,000円と算出するものとする。
【0075】
前々段落および前段落で算出した結果を、図13の納入先別商品別売上実績表における「売上金額」の列にまとめて示す。この列に示した結果は、簡単にいうと、納入先別かつ商品別の自社から得意先への売上金額である。
【0076】
納入先別商品別売上算出部102hは、対納入先売上算出部102cで算出した前記得意先、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額を、前記納入先および前記商品の組合せ毎に集計することにより、前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への売上金額を算出する。
【0077】
具体的には、[3-1]の(3)において対納入先売上算出部102cで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)千葉」および商品Aについての△△物産から「(株)千葉」への納入先売上は12,000円であり、[3-1]の(3)において対納入先売上算出部102cで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上は13,200円であり、[3-1]の(3)において対納入先売上算出部102cで算出した得意先「△△物産」、納入先「(株)高知」および商品Aについての△△物産から「(株)高知」への納入先売上は13,200円である。
【0078】
この場合、納入先別商品別売上算出部102hは、この3つの納入先売上を、納入先および商品という単位で集計することにより、納入先「(株)千葉」および商品Aについての△△物産から「(株)千葉」への納入先売上を12,000円と算出し、納入先「(株)沖縄」および商品Aについての△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上を13,200円と算出し、納入先「(株)高知」および商品Aについての△△物産から「(株)高知」への納入先売上を13,200円と算出する。
【0079】
同様の方法で、納入先別商品別売上算出部102hは、納入先「(株)千葉」および商品Bについての△△物産から「(株)千葉」への納入先売上を10,000円と算出し、納入先「(株)千葉」および商品Cについての△△物産から「(株)千葉」への納入先売上を15,000円と算出し、納入先「(株)沖縄」および商品Bについての△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上を5,600円と算出し、納入先「(株)沖縄」および商品Cについての△△物産から「(株)沖縄」への納入先売上を8,000円と算出し、納入先「(株)高知」および商品Bについての△△物産から「(株)高知」への納入先売上を6,000円と算出し、納入先「(株)高知」および商品Cについての△△物産から「(株)高知」への納入先売上を5,000円と算出する。
【0080】
前々段落および前段落で算出した結果を、図13の納入先別商品別売上実績表における「納入先売上」の列にまとめて示す。この列に示した結果は、簡単にいうと、納入先別かつ商品別の得意先から納入先への売上金額(納入先売上)である。
【0081】
(2)実績表作成処理
実績表作成部102iは、前記入力された納入先識別データと、前記入力された商品識別データと、納入先別商品別売上算出部102hで算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記自社から前記得意先への前記売上金額と、納入先別商品別売上算出部102hで算出した前記納入先および前記商品の組合せ毎の前記得意先から前記納入先への前記売上金額と、を含む納入先別商品別売上実績表を作成する。
【0082】
具体的には、実績表作成部102iは、納入先と、商品と、売上数と、(1)において納入先別商品別売上算出部102hで算出した納入先別かつ商品別の自社から得意先への売上金額と、(1)において納入先別商品別売上算出部102hで算出した納入先別かつ商品別の得意先から納入先への売上金額(納入先売上)と、等を含む図13に示す納入先別商品別売上実績表を作成する。
【0083】
なお、納入先別商品別売上実績表は、図12に示す納入先別商品別売上実績表の作成画面からの指示により作成することができる。
【0084】
以上、本項目[3-2]で説明したように、本実施形態に係る納品書作成装置100によれば、自社から得意先への売上金額のみならず、得意先から納入先への売上金額(納入先売上)も含む納入先別商品別売上実績表を作成することができる。
【0085】
ここで、従来においては、自社の売上金額の集計値でしか納入先毎の実績管理ができなかった(すなわち、図13の納入先別商品別売上実績表において「売上金額」の列に示す情報しか算出できなかった)。このため、自社の出荷ベースでの集計となり、自社の担当者は、どの納入先に自社商品をどれぐらいの金額で購入して貰っているのかを把握することができなかった。
【0086】
これに対して、本実施形態においては、納入先への納価での集計が可能となった(すなわち、図13の納入先別商品別売上実績表において「納入先売上」の列に示す情報も算出できるようになった)。これにより、自社の担当者は、どの納入先に自社商品をどれぐらいの金額で購入して貰っているのかを把握することができるようになった。この結果、自社の担当者は、例えば、納入先(スーパーおよび小売店等)によく購入して貰っている商品について、キャンペーン、棚卸、OEM(Original Equipment Manufacturing)および納入先への直売等を計画・提案等することができるようになった。
【0087】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0088】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0089】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0090】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0091】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0092】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0093】
また、納品書作成装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0094】
例えば、納品書作成装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて納品書作成装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0095】
また、このコンピュータプログラムは、納品書作成装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0096】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0097】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0098】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0099】
また、納品書作成装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、納品書作成装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0100】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、例えば、食品業界、問屋業界、量販店業界、機械業界、鉄鋼業界、商社業界および建設工事業界等において有用である。
【符号の説明】
【0102】
100 納品書作成装置
102 制御部
102a 単価取得部
102b 対得意先売上算出部
102c 対納入先売上算出部
102d 売上伝票テーブル生成部
102e 代行売上伝票テーブル生成部
102f 自社納品書作成部
102g 代行納品書作成部
102h 納入先別商品別売上算出部
102i 実績表作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 単価マスタ
106b 代行マスタ
106c 売上情報テーブル
106d 売上伝票テーブル
106e 代行売上伝票テーブル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13