(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】使用者認証装置、入力センシングモジュール及び使用者認証方法
(51)【国際特許分類】
G06V 40/12 20220101AFI20241017BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241017BHJP
G06V 10/422 20220101ALI20241017BHJP
【FI】
G06V40/12
G06T7/00 510B
G06V10/422
(21)【出願番号】P 2022076018
(22)【出願日】2022-05-02
(62)【分割の表示】P 2017035103の分割
【原出願日】2017-02-27
【審査請求日】2022-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2016-0043662
(32)【優先日】2016-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】洪 元 基
(72)【発明者】
【氏名】李 鐘 瑞
【審査官】長谷川 素直
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-166961(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0132553(US,A1)
【文献】特開2000-048194(JP,A)
【文献】特表2005-517930(JP,A)
【文献】特開2005-317627(JP,A)
【文献】特開2003-050103(JP,A)
【文献】特開2010-268989(JP,A)
【文献】特開2002-049593(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0324569(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06V 40/12
G06T 7/00
G06V 10/422
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手のひらの情報が入力される立体形状のセンシング面を含む入力センシングモジュールと、
使用者手のひら情報と前記入力センシングモジュールからセンシングされた入力手のひら情報を比較して基準個数以上の情報が一致する時、認証信号を出力する制御モジュールと、を含み、
前記入力センシングモジュールは、
フレキシブルベース部材と、
前記フレキシブルベース部材上に配置された複数個のセンシング電極と、
前記フレキシブルベース部材上に配置され、前記センシング面を有し、前記複数個のセンシング電極を保護するフレキシブル保護部材と、を含み、
前記フレキシブルベース部材は、第1平均曲率を有する第1ベース部分及び前記第1平均曲率より小さい第2平均曲率を有する第2ベース部分を含み、
前記複数個のセンシング電極は、前記第1ベース部分に配置された第1センシング電極及び前記第2ベース部分に配置された第2センシング電極を含み、
前記第1センシング電極は、第1ピッチを有し、前記第2センシング電極は、前記第1ピッチより大きい第2ピッチを有し、
前記第1ピッチは、各第1センシング電極の幅と隣接する第1センシング電極間の間隔との合計であり、前記第2ピッチは、各第2センシング電極の幅と隣接する第2センシング電極間の間隔との合計である、使用者認証装置。
【請求項2】
前記フレキシブル保護部材は、前記第1ベース部分に対応する第1保護部分及び前記第2ベース部分に対応する第2保護部分を含む請求項1に記載の使用者認証装置。
【請求項3】
前記複数個のセンシング電極は、前記手のひらに静電結合する請求項1に記載の使用者認証装置。
【請求項4】
前記複数個のセンシング電極の各々は、グラフェン、炭素ナノチューブ、金属ナノワイヤ、及び伝導性高分子の中でいずれか1つ以上を含む請求項3に記載の使用者認証装置。
【請求項5】
前記複数個のセンシング電極は、圧電物質、カーボンパウダー、QTC、シルバーナノパーティクル、単結晶又は多結晶シリコン、及び電気活性高分子の中でいずれか1つを含む請求項1に記載の使用者認証装置。
【請求項6】
前記フレキシブルベース部材及び前記フレキシブル保護部材の各々は、ポリジメチルシロキサンフィルム、プラスチックフィルム、自己復元フィルム、織物、及びレザーの中でいずれか1つを含む請求項1に記載の使用者認証装置。
【請求項7】
前記制御モジュールは、
前記入力センシングモジュールから受信したセンシング信号から前記入力手のひら情報を生成する信号処理部と、
前記使用者手のひら情報を格納するメモリと、
前記使用者手のひら情報と前記入力手のひら情報を比較し、比較結果にしたがって前記認証信号を生成する情報判定部と、
前記認証信号を送信する認証信号伝送部と、を含む請求項1に記載の使用者認証装置。
【請求項8】
前記使用者手のひら情報は、指の長さ及び形状、関節の幅、手相の形状及び長さ、関節の中で隣接する関節間の長さ、及び指の中で隣接する指の対応する関節間の連関関係を含む請求項7に記載の使用者認証装置。
【請求項9】
入力センシングモジュールを用いた使用者認証方法であって、前記入力センシングモジュールは、フレキシブルベース部材と、前記フレキシブルベース部材上に配置された複数個のセンシング電極と、前記フレキシブルベース部材上に配置され、手のひらの情報が入力される立体形状のセンシング面を有し、前記複数個のセンシング電極を保護するフレキシブル保護部材と、を含み、前記フレキシブルベース部材は、第1平均曲率を有する第1ベース部分及び前記第1平均曲率より小さい第2平均曲率を有する第2ベース部分を含み、前記複数個のセンシング電極は、前記第1ベース部分に配置された第1センシング電極及び前記第2ベース部分に配置された第2センシング電極を含み、前記第1センシング電極は、第1ピッチを有し、前記第2センシング電極は、前記第1ピッチより大きい第2ピッチを有し、前記第1ピッチは、各第1センシング電極の幅と隣接する第1センシング電極間の間隔との合計であり、前記第2ピッチは、各第2センシング電極の幅と隣接する第2センシング電極間の間隔との合計であり、
前記入力センシングモジュールの
前記センシング面に発生した使用者の手のひらの情報の入力をセンシングする段階と、
前記入力センシングモジュールからセンシングされた入力手のひら情報とメモリに既に格納された使用者手のひら情報とを比較する段階と、
前記使用者手のひら情報と前記入力手のひら情報が基準個数以上一致する時、認証信号を生成する段階と、を含み
、
前記センシングする段階は、前記第1センシング電極及び/または前記第2センシング電極から出力されるセンシング信号を取得する段階と、前記センシング信号に基づき前記使用者の手のひらの情報を取得する段階と、を含む、使用者認証方法。
【請求項10】
前記使用者手のひら情報は、前記センシング信号に基づいて得られた使用者の手のひらの特徴を含む請求項9に記載の使用者認証方法。
【請求項11】
外部の電子モジュールに前記認証信号を送信する段階をさらに含む請求項9に記載の使用者認証方法。
【請求項12】
フレキシブルベース部材と、
前記フレキシブルベース部材上に配置された複数個のセンシング電極と、
前記フレキシブルベース部材上に配置され、手のひらの情報が入力される立体形状のセンシング面を有し、前記複数個のセンシング電極を保護するフレキシブル保護部材と、を含み、
前記フレキシブルベース部材は、第1平均曲率を有する第1ベース部分及び前記第1平均曲率より小さい第2平均曲率を有する第2ベース部分を含み、
前記複数個のセンシング電極は、前記第1ベース部分に配置された第1センシング電極及び前記第2ベース部分に配置された第2センシング電極を含み、
前記第1センシング電極は、第1ピッチを有し、前記第2センシング電極は、前記第1ピッチより大きい第2ピッチを有し、
前記第1ピッチは、各第1センシング電極の幅と隣接する第1センシング電極間の間隔との合計であり、前記第2ピッチは、各第2センシング電極の幅と隣接する第2センシング電極間の間隔との合計であり、
前記第1センシング電極及び/または前記第2センシング電極から出力されるセンシング信号に基づいて認証信号を出力する使用者認証装置で使用される、入力センシングモジュール。
【請求項13】
前記フレキシブル保護部材は、前記第1ベース部分に対応する第1保護部分及び前記第2ベース部分に対応する第2保護部分を含む請求項12に記載の入力センシングモジュール。
【請求項14】
前記複数個のセンシング電極は、前記入力された手のひらと静電結合する請求項12に記載の入力センシングモジュール。
【請求項15】
前記複数個のセンシング電極の各々は、グラフェン、炭素ナノチューブ、金属ナノワイヤ、導電性繊維、及び伝導性高分子の中でいずれか1つ以上を含む請求項14に記載の入力センシングモジュール。
【請求項16】
前記複数個のセンシング電極の各々は、圧電物質、カーボンパウダー、QTC、シルバーナノパーティクル、単結晶又は多結晶シリコン、及び電気活性高分子の中でいずれか1つを含む請求項12に記載の入力センシングモジュール。
【請求項17】
前記フレキシブルベース部材及び前記フレキシブル保護部材の各々は、ポリジメチルシロキサンフィルム、プラスチックフィルム、自己復元フィルム、織物、及びレザーの中でいずれか1つを含む請求項12に記載の入力センシングモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は使用者認証装置、その入力センシングモジュール、及び使用者認証方法に係り、さらに詳細には使用者の手のひら情報を検出する使用者認証装置、その入力センシングモジュール、及び使用者認証方法に係る。
【背景技術】
【0002】
使用者が電子機器、自動車、ビルディング等に接近するために、電子機器、自動車、ビルディング等は使用者に使用者認証を要求する。電子機器は秘密番号入力を要求することが一般的であり、自動車は自動車キーの所持(possession)を要求することが一般的であり、ビルディングは認証キーの所持又は秘密番号入力を要求することが一般的である。
【0003】
前記使用者認証は全て使用者に別の認証手続を要求する。即ち、使用者は認証手続を遂行するために特定な行動を実施する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第8150573号明細書
【文献】米国特許第8538090号明細書
【文献】韓国登録特許第10-0983622号公報
【文献】韓国登録特許第10-1119754号公報
【文献】韓国登録特許第10-1414002号公報
【文献】韓国公開特許第10-2014-0062269号公報
【文献】韓国公開特許第10-2014-0129710号公報
【文献】米国特許出願公開第2015/0291032号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は使用者の自然な行動から正確な使用者認証が可能な使用者認証装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は使用者認証装置に具備された入力センシングモジュールを提供することにある。
【0007】
本発明のその他の目的は使用者が認知できない状態で使用者認証が可能な使用者認証方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る使用者認証装置は入力センシングモジュール及び制御モジュールを含む。入力センシングモジュールは手のひらが入力される立体形状のセンシング面を含み、制御モジュールは使用者手のひら情報と前記入力センシングモジュールからセンシングされた入力手のひら情報とを比較して基準個数以上の情報が一致する時、認証信号を出力する。
【0009】
前記入力センシングモジュールは、フレキシブルベース部材、前記フレキシブルベース部材上に配置された複数個のセンシング電極及び前記フレキシブルベース部材上に配置され、前記センシング面を有し、前記複数個のセンシング電極を保護するフレキシブル保護部材を含むことができる。
【0010】
前記フレキシブルベース部材は第1平均曲率を有する第1ベース部分及び前記第1平均曲率より小さい第2平均曲率を有する第2ベース部分を含む。前記複数個のセンシング電極は前記第1ベース部分に配置された第1センシング電極及び前記第2ベース部分に配置された第2センシング電極を含む。前記第1センシング電極は第1ピッチを有し、前記第2センシング電極は前記第1ピッチより大きい第2ピッチを有することができる。
【0011】
前記保護部材は前記第1ベース部分に対応する第1保護部分及び前記第2ベース部分に対応する第2保護部分を含むことができる。
【0012】
前記複数個のセンシング電極は前記手のひらに静電結合することができる。
【0013】
前記複数個のセンシング電極の各々はグラフェン、炭素ナノチューブ、金属ナノワイヤ、及び伝導性高分子の中でいずれか1つ以上を含むことができる。
【0014】
前記複数個のセンシング電極は圧電物質(piezo-electric materials)、カーボンパウダー、QTC(Quantum Tunnelling Composite)、シルバーナノパーティクル、単結晶又は多結晶シリコン、及び電気活性高分子の中でいずれか1つを含むことができる。
【0015】
前記フレキシブルベース部材及び前記保護部材の各々は、ポリジメチルシロキサンフィルム(PDMS、polydimethylsiloxane)、プラスチックフィルム、自己復元フィルム、織物、及びレザーの中でいずれか1つを含むことができる。
【0016】
前記制御モジュールは、前記入力センシングモジュールから受信したセンシング信号から前記入力手のひら情報を生成する信号処理部、前記使用者手のひら情報を格納するメモリ、前記使用者手のひら情報と前記入力手のひら情報を比較し、比較結果にしたがって前記認証信号を生成する情報判定部、及び前記認証信号を送信する認証信号伝送部を含むことができる。
【0017】
前記使用者手のひら情報は指の長さ及び形状、関節の幅、手相(palm lines)の形状及び長さ、関節の中で隣接する関節間の長さ、及び指の中で隣接する指の対応する関節間の連関関係を含むことができる。
【0018】
本発明の一実施形態に係る使用者認証方法は入力センシングモジュールの立体形状のセンシング面に発生した使用者の手のひらによる入力をセンシングする段階、前記入力センシングモジュールからセンシングされた入力手のひら情報とメモリに既に格納された使用者手のひら情報を比較する段階、及び前記使用者手のひら情報と前記入力手のひら情報が基準個数以上一致する時、認証信号を生成する段階を含むことができる。
【0019】
前記使用者手のひら情報は指長さ、手のひらの中で凹んだ部分の面積、関節の幅、手相の形状及び長さ、関節の中で隣接する関節間の長さ、及び指の中で隣接する指の対応する関節間の連関関係を含むことができる。本発明の一実施形態に係る使用者認証方法は前記外部の電子モジュールに前記認証信号を送信する段階をさらに含むことができる。
【0020】
本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールはフレキシブルベース部材、前記ベース部材上に配置された複数個のセンシング電極及び前記フレキシブルベース部材上に配置され、手のひらが入力される立体形状のセンシング面を有し、前記複数個のセンシング電極を保護するフレキシブル保護部材を含むことができる。
【0021】
前記フレキシブルベース部材は第1平均曲率を有する第1ベース部分及び前記第1平均曲率より小さい第2平均曲率を有する第2ベース部分を含み、前記複数個のセンシング電極は前記第1ベース部分に配置された第1センシング電極及び前記第2ベース部分に配置された第2センシング電極を含み、前記第1センシング電極は第1ピッチを有し、前記第2センシング電極は前記第1ピッチより大きい第2ピッチを有することができる。
【0022】
前記保護部材は前記第1ベース部分に対応する第1保護部分及び前記第2ベース部分に対応する第2保護部分を含むことができる。
【0023】
前記複数個のセンシング電極は前記入力された手のひらと静電結合することができる。前記複数個のセンシング電極の各々はグラフェン、炭素ナノチューブ、金属ナノワイヤ、導電性繊維及び伝導性高分子の中でいずれか1つ以上を含むことができる。
【0024】
前記複数個のセンシング電極の各々は圧電物質(piezo-electric materials)、カーボンパウダー、QTC(Quantum Tunnelling Composite)、シルバーナノパーティクル、単結晶又は多結晶シリコン、及び電気活性高分子の中でいずれか1つを含むことができる。
【0025】
前記フレキシブルベース部材及び前記保護部材の各々は、ポリジメチルシロキサンフィルム(PDMS、polydimethylsiloxane)、プラスチックフィルム、自己復元フィルム、織物、及びレザーの中でいずれか1つを含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
上述したことによれば、使用者が認知できない状態で使用者認証が可能である。再び言えば、使用者の自然な行動中に使用者認証が実施されることができる。
【0027】
センシング面の曲率にしたがってセンシング電極のピッチを異なりにすることによって、認証正確度が向上されることができる。大きい曲率を有する部分に小さいピッチのセンシング電極を配置することによって、ストレスによるセンシング電極の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態に係る使用者認証システムのブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る使用者認証システムが適用された自動車を図示した。
【
図3】本発明の一実施形態に係る使用者認証システムが適用された自動車を図示した。
【
図4】本発明の一実施形態に係る使用者認証方法を示したフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態に係る使用者認証装置の制御モジュールのブロック図である。
【
図6A】本発明の一実施形態に係る信号処理方法を図示した。
【
図7A】本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールに配置された使用者の指を図示した。
【
図7B】本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールに配置された使用者の指を図示した。
【
図8A】本発明の使用者認証装置が適用された自動車の構成を図示した。
【
図8B】
図8Aに図示された自動車の構成に設置される入力センシングモジュールを図示した。
【
図8D】本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールの開けた状態を図示した。
【
図9A】使用者が
図8Aに図示された自動車の構成を把持する多様な形態を図示した。
【
図9B】使用者が
図8Aに図示された自動車の構成を把持する多様な形態を図示した。
【
図9C】使用者が
図8Aに図示された自動車の構成を把持する多様な形態を図示した。
【
図10A】自動車の構成の形態にしたがう本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールの形態を比較図示した。
【
図10B】自動車の構成の形態にしたがう本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールの形態を比較図示した。
【
図10C】自動車の構成の形態にしたがう本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュールの形態を比較図示した。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は多様な変更を加えることができ、様々な形態を有し得り、特定な実施形態を図面に例示して本文で詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定な開示形態に対して限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むこととして理解されるべきである。
【0030】
図面では様々な層及び領域を明確に表現するために一部の構成要素のスケールを誇張するか、或いは縮小して示した。明細書全体にわたって類似な参照符号は類似な構成要素を称する。そして、所定の層が他の層の‘上に’形成される(配置される)はことは、2つの層が接している場合のみならず、2つの層の間に他の層が存在する場合も含む。また、図面で所定の層の一面が平らに図示されたが、必ず平らであることを要求しなく、積層工程で下部層の表面形状によって上部層の表面に段差が発生することもあり得る。
【0031】
図1は本発明の一実施形態に係る使用者認証システムUISのブロック図である。
図2及び
図3は本発明の一実施形態に係る使用者認証システムUISが適用された自動車VHを図示した。
図4は本発明の一実施形態に係る使用者認証方法を示したフローチャートである。
【0032】
本実施形態で、使用者認証システムUISが適用されることができる装置として、自動車VHを例示的に図示したが、本発明はこれに制限されない。本発明の一実施形態に係る使用者認証システムUISは使用者認証が必要であるその他の装置に適用されることができる。
【0033】
本実施形態に係る使用者認証システムUISは使用者認証装置100及び使用者認証装置100と連動される電子装置制御システム1000を含む。本実施形態で電子装置制御システム1000は自動車制御システムである。
【0034】
使用者認証装置100は入力センシングモジュール110と制御モジュール120とを含む。入力センシングモジュール110は使用者の手のひらが接触するセンシング面を提供する。入力センシングモジュール110はセンシング面に発生した手のひらの入力をセンシングする。ここで、“手のひらの入力”とは“開いた手のひらによって入力センシングモジュール110のセンシング面に発生した軽いタッチ、開けた手のひらによって入力センシングモジュール110のセンシング面に発生した所定の圧力を印加したタッチ、手のひらで入力センシングモジュール110のセンシング面を握る形態のタッチ、手のひらの一部分によって入力センシングモジュール110のセンシング面に発生した軽いタッチ、手のひらの一部分によって入力センシングモジュール110のセンシング面に圧力を印加したタッチ、又は手のひらの一部分による入力センシングモジュール110のセンシング面を握る形態のタッチ”等を含む。
【0035】
制御モジュール120は入力センシングモジュール110から電気的信号(例えば、センシング信号)を受信する。制御モジュール120はセンシング信号から手のひら情報(以下、入力手のひら情報)を検出する。制御モジュール120は既に格納された使用者手のひら情報と入力手のひら情報とを比較し、比較結果にしたがって認証信号を出力する。
【0036】
使用者認証装置100は自動車VHの多様な構成に設置されることができる。
図2に図示されたように、使用者認証装置100はドアグリップDGに設置されることができる。
図3に図示されたように、使用者認証装置100はハンドルHD、変速機レバーTR、コンソールボックスCB、サイドブレークSBの中で少なくともいずれか1つ以上に設置されることができる。入力センシングモジュール110はドアグリップDG、ハンドルHD、変速機レバーTR、コンソールボックスCB、サイドブレークSBの外形に対応する形状のセンシング面を提供する。即ち、入力センシングモジュール110は立体形状のセンシング面を提供する。これに対する詳細な説明は後述する。
【0037】
自動車制御システム1000は中央制御モジュール1100、メモリ1200、及び機能的電子モジュール1300を含む。機能的電子モジュール1300は電源制御モジュール1300-1、運転制御モジュール1300-2、音響制御モジュール1300-3、保安制御モジュール1300-4、便宜仕様制御モジュール1300-5等を含む。機能的電子モジュール1300の種類はこれに制限されない。
【0038】
中央制御モジュール1100は機能的電子モジュール1300の動作を始めとして自動車の全般的な動作を制御する。中央制御モジュール1100は使用者認証装置100から認証信号を受信する。中央制御モジュール1100は認証信号受信のために、使用者認証装置100の送信機に対応する受信機を含む。中央制御モジュール1100と使用者認証装置100とは有線/無線で認証信号を送信/受信する。
【0039】
メモリ1200は自動車オーナーが設定した自動車の保安情報、機能的電子モジュール1300の設定情報、スマートキーの情報、複数の運転者に対応するように設定された便宜仕様情報等を格納することができる。自動車オーナーは複数の運転者の中で一人であり得る。
【0040】
電源制御モジュール1300-1は自動車に具備された電子モジュールに電源を供給し、運転制御モジュール1300-2は変速機レバーTR、サイドブレークSB、ハンドルHD等の動作を制御する。音響制御モジュール1300-3はオーディオを含む音響装置を制御し、保安制御モジュール1300-4はドア及びウインドーのロックとロック解除を制御する。便宜仕様制御モジュール1300-5は自動車VHの室内に設置された多様な電子装置の動作を制御する。例えば、便宜仕様制御モジュール1300-5はナビゲーションNVのオンオフ、運転者シートSTの高低、ラジオRDのチャンネル、エアコンACの設定温度等を制御することができる。便宜仕様制御モジュール1300-5の種類はこれに制限されない。
【0041】
以下、
図4を参照して使用者認証方法を説明する。先ず、使用者の手のひらによる入力をセンシングする(S10)。ここで、使用者は運転者シートに座った人である。使用者は運転者シートに進入する過程でドアグリップDGを握る。その他に使用者は運転者シートに座った後、自動車の始動を実施する過程で室内の多様な構成、例えば、ハンドルHD、変速機レバーTR、サイドブレークSB、及びコンソールボックスCB等をタッチするか、或いは握る。自動車の構成に設置された入力センシングモジュール110は使用者の入力を感知し、センシング信号を出力する。
【0042】
入力センシングモジュール110から受信したセンシング信号に基づいて入力手のひら情報を検出する(S20)。制御モジュール120は受信された電気的信号をデジタル信号に変換した後、デジタル信号を映像処理して入力手のひら情報を検出する。
【0043】
検出された入力手のひら情報と既に格納された手のひら情報を比較する(S30)。比較の結果、検出された入力手のひら情報と既に格納された手のひら情報が一致しなければ、再び手のひら入力をセンシングする(S10)。制御モジュール120は入力センシングモジュール110から新しいセンシング信号を読み出す。比較結果、検出された入力手のひら情報と既に格納された手のひら情報が基準個数以上一致すれば、制御モジュール120は認証信号を生成した後、出力する(S40)。基準個数は自動車オーナーが自動車制御システム1000を通じて設定することができる。
【0044】
上述したことによれば、使用者が自動車に搭乗する行動及び使用者が始動を実施する過程で発生した自然な行動中に使用者認証が実施されることができる。本実施形態に係る使用者認証方法は使用者認証のために使用者に特定な行動を要求しない。
【0045】
使用者認証が完了されれば、中央制御モジュール1100は機能的電子モジュール1300を動作させる(S50)。例えば、運転制御モジュール1300-2は自動車ドライビングモードを実行する(S51)。保安制御モジュール1300-4はドアロックを解除する(S52)。中央制御モジュール1100は受信された認証信号とメモリ1200に格納された複数の運転者に対する情報をマッチングさせた後、マッチングされた運転者に対応するように設定された便宜仕様情報にしたがって便宜仕様制御モジュール1300-5を動作させる(S53)。例えば、設定にしたがってシートSTの高低を調節するか、或いはエアコンACを稼働し、ラジオRDの周波数を設定することができる。
【0046】
図5は本発明の一実施形態に係る使用者認証装置の制御モジュール120のブロック図である。
図6Aは本発明の一実施形態に係る信号処理方法を図示した。
図6Bは使用者の手のひら情報を図示した。
図7A及び
図7Bは本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュール110に配置された使用者の指を図示した。
【0047】
図5に図示されたように、本発明の一実施形態に係る制御モジュール120は信号処理部121、メモリ122、情報判定部123、及び認証信号伝送部124を含む。本発明の一実施形態で、中央制御モジュール1100と使用者認証装置100とは有線で認証信号を送/受信することができ、この時、認証信号伝送部124は省略されることができる。
【0048】
信号処理部121は入力センシングモジュール110から受信したセンシング信号から入力手のひら情報を生成する。即ち、信号処理部121は入力センシングモジュール110に入力された手のひらの情報を生成する。
【0049】
メモリ122は使用者の手のひら情報を格納する。メモリ122は複数の使用者の手のひら情報を各々格納することができる。
【0050】
情報判定部123はメモリ122に格納された使用者手のひら情報と入力手のひら情報とを比較する。情報判定部123は比較結果にしたがって認証信号を生成し、認証信号を出力する。
【0051】
認証信号伝送部124は認証信号を受信する。認証信号伝送部124は認証信号を中央制御モジュール1100(
図1参照)に送信するのに適合な形態に変換した後、変換された信号を送信する。認証信号伝送部124はブルートゥース(登録商標)モジュール、近距離通信モジュール、ジグビー通信モジュール等を含むことができる。
【0052】
図6A及び
図6Bを参照して信号処理部121で実施する信号処理に対してさらに詳細に説明する。
【0053】
図6Aに図示されたように、使用者手のひらUHが入力センシングモジュールのセンシング面SSに入力される。
図6Aにはセンシング面SSに対応して配置された複数個のセンシング電極SEを図示した。複数個のセンシング電極SEの中で使用者手のひらUHに重畳したセンシング電極SEはセンシング信号を出力する。使用者手のひらUHとセンシング面SSとが接触する形態にしたがってセンシング電極SEは互いに異なるセンシング信号を出力することができる。信号処理部121は受信されたセンシング信号を映像処理して手のひらイメージを獲得する。信号処理部121は手のひらのイメージから使用者の手のひら特徴を取出する。取出された手のひらの特徴が入力手のひら情報を構成する。
【0054】
図6Bは手のひらから獲得できる手のひら情報を具体的に図示した。
図6Bに図示された手のひら情報が使用者手のひら情報としてメモリ122に格納される。
図6Bに図示された手のひら情報は信号処理部121によって入力手のひら情報として検出される。
【0055】
手のひら情報は指の長さ及び形状、関節の幅、手相(palm lines)の形状及び長さ、関節の中で隣接する関節間の長さ、及び指の中で隣接する指の対応する関節間の連関関係を含む。
【0056】
図6Bに図示されたように、親指F1は2つの関節F1-P1及びF1-P2を含む。人差し指F2乃至小指F5の各々は3つの関節F2-P1乃至F5-P3を含む。
【0057】
人差し指F2乃至小指F5の長さの各々は第3番目関節F2-P3乃至F5-P3から指の終端F2-E乃至F5-Eの間の長さで測定される。人差し指F2乃至小指F5の形状は
図6Aに図示された手のひらイメージのように獲得されることができる。
【0058】
指F1乃至F5の関節F1-P1及びF5-P3の幅の各々は入力手のひら情報を構成することができる。人差し指F2乃至小指F5の互いに対応する関節の幅、例えば第1番目関節F2-P1、F2-P2、F2-P3、F2-P4、F2-P5の幅は1つの認証情報グループを構成することができる。ここで、関節の広さとは、関節線の延長方向に沿う長さとして定義される。
【0059】
図6Bに図示されたように、手相PL1、Pl2、PL3の形状及び長さは入力手のひら情報を構成する。関節F1-P1及びF5-P3の中で隣接する関節間の長さFPLもやはり手のひら情報を構成する。
【0060】
手のひら情報は指の中で隣接する指の対応する関節間の連関関係を含む。例えば、連続する指の第1番目の関節F1-P1、F2-P1、F3-P1、F4-P1、F5-P1の間の離隔距離が手のひら情報を構成することができる。前記離隔距離は指の延長方向で測定される。
図6Bには中指F3の第1番目の関節F3-P1と薬指F4の第1番目の関節F4-P1との間の距離SLを例示的に表示した。
【0061】
図7A及び
図7Bを参照してセンシング電極SEから出力されるセンシング信号をさらに具体的に説明する。
図7A及び
図7Bには入力センシングモジュール110上に配置された1つの指UFを例示的に図示した。指の2つの関節UF-Pを図示した。
【0062】
図7Aに図示されたセンシング電極SEは指UFと静電結合される。センシング電極SEが検出信号(detecting signal)を受信すれば、指UFと静電結合されることによって、キャパシターを形成する。つまり、入力センシングモジュール110は静電容量式タッチパネルである。センシング電極SEは通常の静電容量式タッチパネルの電極を構成する導電性物質を含むことができる。
【0063】
センシング電極SEは、例えば、2つのグループに区分されることができる。指の3つの関節UF-Pに重畳するセンシング電極SEは第1グループに、残るセンシング電極SEは第2グループに区分されることができる。
【0064】
第1グループのセンシング電極SEと第2グループのセンシング電極SEとは指UFと互いに異なる容量のキャパシターを形成する。したがって、第1グループのセンシング電極SEと第2グループのセンシング電極SEとは互いに異なるセンシング信号を出力する。信号処理部121(
図5参照)は受信されたセンシング信号の電圧レベル又は時常数等に基づいて2つの関節UF-Pの情報を獲得する。
【0065】
図7Bに図示されたセンシング電極SEは指UFが印加する圧力にしたがって互いに異なる互いに異なるセンシング信号を出力する。センシング電極SEは印加された圧力に対応するように抵抗が変化される物質を含む。即ち、センシング電極SEは圧力感知センサーである。
【0066】
第1グループのセンシング電極SEと第2グループのセンシング電極SEとは互いに異なる抵抗変化率を有し、それにしたがって第1グループのセンシング電極SEと第2グループのセンシング電極SEとは互いに異なるセンシング信号を出力する。信号処理部121(
図5参照)は受信されたセンシング信号の電圧レベル又は電流強さ等に基づいて2つの関節UF-Pの情報を獲得する。
【0067】
図8Aは本発明の使用者認証装置が適用された自動車の構成TRを図示した。
図8Bは
図8Aに図示された自動車の構成に設置される入力センシングモジュール110を図示した。
図8Cは
図8BのI-I’に沿う断面を図示した。
図8Dは本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュール110の開けた状態を図示した。本実施形態で自動車の構成として変速機レバーTRを例示的に図示した。
【0068】
変速機レバーTRのような自動車の構成は運転者が把持することができる立体形状を有する。入力センシングモジュール110は変速機レバーTRの外部形状に対応する形状を有する。入力センシングモジュール110は立体形状のセンシング面SSを提供する。センシング面SSは変速機レバーTRの外面と似た立体形状を提供する。
【0069】
入力センシングモジュール110が変速機レバーTRに設置された構造は特別に制限されない。例えば、入力センシングモジュール110は変速機レバーTRの外面に結合されることができる。また、入力センシングモジュール110は変速機レバーTRの構成の中で1つである。変速機レバーTRを製造する過程で入力センシングモジュール110を変速機レバーTRの外装材(exterior configuration)に適用することができる。
【0070】
以下、
図8C及び
図8Dを参照して入力センシングモジュール110の構造に対してさらに詳細に説明する。
【0071】
図8C及び
図8Dに図示されたように、入力センシングモジュール110はフレキシブルなベース部材BM、ベース部材BM上に配置された複数個のセンシング電極SE、及びベース部材BM上に配置され複数個のセンシング電極SEを保護するフレキシブルな保護部材PMを含む。保護部材PMは立体形状のセンシング面SSを提供する。
【0072】
別に図示せずが、入力センシングモジュール110は複数個のセンシング電極SEに連結された複数個の信号配線をさらに含むことができる。複数個の信号配線を通じて複数個のセンシング電極SEに検出信号を提供するか、或いはセンシング信号を読出しすることができる。また、制御モジュール120(
図1参照)は集積化されたチップの形態にフレキシブル回路基板を通じて信号配線と電気的に連結されることができる。
【0073】
ベース部材BM及び保護部材PMの各々はフレキシブルな部材であれば、十分である。ベース部材BM及び保護部材PMの各々はポリジメチルシロキサンフィルム(PDMS、polydimethylsiloxane)、プラスチックフィルム、自己復元フィルム、織物、及びレザーの中でいずれか1つを含むことができる。
【0074】
センシング電極SEの材料は入力センシングモジュール110の外部入力感知方式にしたがって決定されることができる。入力センシングモジュール110は
図7Aを参照して説明したように静電容量方式に外部入力を感知するか、或は
図7Bを参照して説明したように圧力感知方式に外部入力を感知することができる。
【0075】
静電容量方式のセンシング電極SEは導電性物質を含めば、十分である。静電容量方式のセンシング電極SEは柔軟性が高い伝導性物質、例えばグラフェン、炭素ナノチューブ、金属ナノワイヤ、導電性繊維及び伝導性高分子の中でいずれか1つ以上を含むことが望ましい。
【0076】
圧力感知方式のセンシング電極SEは印加された圧力に対応するように抵抗が変化される物質を含むことができる。例えば、センシング電極SEは圧電物質(piezo-electric materials)、カーボンパウダー、QTC(Quantum Tunnelling Composite)、シルバーナノパーティクル、単結晶又は多結晶シリコン、電気活性高分子等を含むことができる。炭素ナノチューブ、グラフェン、又は金属ナノワイヤーは柔軟した同時に印加された圧力にしたがって抵抗が変化される物質であるので、圧力感知方式のセンシング電極SEを構成することもあり得る。
【0077】
センシング電極SEの形状は特別に制限されない。センシング電極SEは2種の電極を含んでもよい。静電容量方式のセンシング電極SEは感知方式(self-cap方式又はmutual-cap方式)にしたがって1種の電極を含むか、或は2種の電極を含んでもよい。
【0078】
図8C及び
図8Dに図示されたように、入力センシングモジュール110は平均曲率にしたがって区分される複数個の部分を含むことができる。複数個の部分は複数個の変曲部分(variation portion)を含む。平面部分もやはり前記複数個の部分の一部を構成する。本実施形態で2つの部分に区分される入力センシングモジュール110を例示的に図示した。入力センシングモジュール110が2つの部分に区分されることによってベース部材BM及び保護部材PMもやはりそれに対応するように2つの部分に区分されることができる。
【0079】
入力センシングモジュール110は第1平均曲率を有する第1部分P1及び前記第1平均曲率より小さい第2平均曲率を有する第2部分P2を含むことができる。ベース部材BMは第1部分P1及び第2部分P2に各々対応する第1ベース部分と第2ベース部分とを含み、保護部材PMは第1部分P1及び第2部分P2に各々対応する第1保護部分と第2保護部分を含む。
【0080】
複数個のセンシング電極SEは第1部分P1に配置された第1センシング電極SE1及び第2部分P2に配置された第2センシング電極SE2を含む。第1センシング電極SE1は第1ピッチPC1を有し、第2センシング電極SE2は第1ピッチPC1より大きい第2ピッチPC2を有する。第1ピッチPC1及び第2ピッチPC2の各々は電極の幅及び隣接する2つの電極間の間隔の合計として定義される。第1ピッチPC1及び第2ピッチPC2もやはり平均値であり、第1センシング電極SE1のピッチが全て同一であることとして制限されない。第2センシング電極SE2のピッチもやはり全て同一のことと制限されない。
【0081】
平均曲率が大きい部分に小さいピッチのセンシング電極が配置されることによって、変曲部分(variation portion)に入力された手のひらの一部分の情報を精密に検出することができる。したがって、入力センシングモジュール110が立体形状を有しても領域に関わらず、センシング感度が向上されることができる。大きい曲率を有する部分に小さいピッチにセンシング電極が配置されることによって、ストレスによるセンシング電極の損傷を防止することができる。
【0082】
図9A乃至
図9Cは使用者が
図8Aに図示された自動車の構成を把持する多様な形態を図示した。使用者が自動車に搭乗して遂行する行動は一定でないので、使用者は
図9A乃至
図9Cに図示されたように多様な形態に変速機レバーTRを把持することができる。
【0083】
本発明によれば、使用者の自然な行動中に使用者認証が実行される。多様な形態に把持しても同一の使用者認証が実行されるので、使用者は使用者認証が実行されたかを認知できない。
【0084】
図9A乃至
図9Cに図示されたように、多様な形態に把持しても、
図6Bを参照して説明した全体の手のひら情報の中でいくつかの情報が入力センシングモジュール110に入力される。把持形態にしたがって他の認証情報グループが入力センシングモジュール110に入力される。メモリ122(
図5参照)に格納された全体の手のひら情報と把持形態にしたがって入力された手のひら情報とを比較し、基準個数以上の情報が一致することと判定されれば、認証信号が発生する。そのため、多様な形態に把持しても、一定な使用者認証が実施されることができる。
【0085】
図10A乃至
図10Cは自動車の構成の形態にしたがう本発明の一実施形態に係る入力センシングモジュール110-1、110-2、110-3の形態を比較して図示した。
【0086】
図10Aに図示されたように、ドアグリップDGには蓋形状の入力センシングモジュール110-1が設置されることができる。
図10Bに図示されたように、ハンドルHDには一部分が切開されたリング形状の入力センシングモジュール110-2が設置されることができる。
図10Cに図示されたように、サイドブレークSBにはトンネル形状の入力センシングモジュール110-3が設置されることができる。
【0087】
このように、入力センシングモジュール110-1、110-2、110-3は自動車の構成の形状に対応する立体形状を有すれば十分であり、特別に制限されない。
【0088】
以上では本発明の望ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者又は該当技術分野に通常の知識を有する者であれば、後述される特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることを理解させることができる。
【0089】
したがって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されることではなく、特許請求の範囲によって定まれなければならない。
【符号の説明】
【0090】
100 使用者認証装置
110 入力センシングモジュール
120 制御モジュール
1000 自動車制御システム
1100 中央制御モジュール
1200 メモリ
1300 便宜仕様制御モジュール
UIS 使用者認証システム
VH 自動車
TR 変速機レバー
SS センシング面
SE センシング電極