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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】ウエハ載置台
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241017BHJP
   H02N 13/00 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H02N13/00 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023547377
(86)(22)【出願日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 JP2023004362
【審査請求日】2023-08-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤井 祐介
(72)【発明者】
【氏名】中 順平
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-517225(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2327461(KR,B1)
【文献】特開2019-21708(JP,A)
【文献】米国特許第10741425(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H02N 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面にウエハ載置面を有し、上下方向に貫通する細孔が設けられ、電極を内蔵するセラミックプレートと、
前記セラミックプレートの下面に接合され、ガス供給通路が設けられた導電性プレートと、
前記導電性プレートの上面から前記導電性プレートの下面に向かって設けられた凹部として構成され、前記細孔及び前記ガス供給通路と連通するプラグ室と、
前記プラグ室に配置され、内部をガスが通過可能な絶縁性ガス通過プラグと、
前記絶縁性ガス通過プラグの上面のうち前記細孔へのガスの流路となるガス出口部分の通気を許容し、且つ、前記導電性プレートの前記上面と前記絶縁性ガス通過プラグの前記上面とにまたがって配設されることで前記導電性プレートの前記上面と前記絶縁性ガス通過プラグの前記上面との境界部分を被覆する緻密絶縁膜と、
を備え
前記絶縁性ガス通過プラグの前記上面には、上面が前記ガス出口部分となる凸部が形成されており、
前記緻密絶縁膜の上面と前記凸部の上面とは、同一平面上に位置している、
ウエハ載置台。
【請求項2】
前記緻密絶縁膜は、溶射膜又はエアロゾルデポジション膜である、
請求項1に記載のウエハ載置台。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のウエハ載置台であって、
前記絶縁性ガス通過プラグの下面と前記プラグ室の底面との間に配置された弾性部材、
を備えたウエハ載置台。
【請求項4】
前記弾性部材は、耐熱樹脂である、
請求項に記載のウエハ載置台。
【請求項5】
前記絶縁性ガス通過プラグは、多孔質体である、
請求項1又は2に記載のウエハ載置台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ載置台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上面にウエハ載置面を有するセラミックプレートと、セラミックプレートの下面に接合されガス導入通路を有するベースプレートとを備えたウエハ載置台が知られている。特許文献1では、こうしたウエハ載置台において、セラミックプレートの貫通孔内に配置された絶縁性の第1多孔質部と、ベースプレートのうちセラミックプレート側に設けられた凹部に第1多孔質部と対向するように嵌め込まれた絶縁性の第2多孔質部と、が設けられている。ガス導入路に供給されたガスは、第2多孔質部及び第1多孔質部を通過してウエハ載置面とウエハとの間の空間に流入し、対象物の冷却に用いられる。第2多孔質部は、セラミック多孔体と、セラミック多孔体の側面に溶射によって形成されたセラミック絶縁膜と、を有している。セラミック絶縁膜は、ベースプレートの凹部の内周面と接している。このような第2多孔質部が存在することで、高い絶縁性を発揮できると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-72262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のように絶縁性の第2多孔質部が存在していても、第2多孔質部のうちセラミック多孔体の側面とセラミック絶縁膜との間の経路に沿った放電が発生する場合があった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、絶縁性ガス通過プラグの側面周辺での放電を抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
[1]本発明のウエハ載置台は、
上面にウエハ載置面を有し、上下方向に貫通する細孔が設けられ、電極を内蔵するセラミックプレートと、
前記セラミックプレートの下面に接合され、ガス供給通路が設けられた導電性プレートと、
前記導電性プレートの上面から前記導電性プレートの下面に向かって設けられた凹部として構成され、前記細孔及び前記ガス供給通路と連通するプラグ室と、
前記プラグ室に配置され、内部をガスが通過可能な絶縁性ガス通過プラグと、
前記絶縁性ガス通過プラグの上面のうち前記細孔へのガスの流路となるガス出口部分の通気を許容し、且つ、前記導電性プレートの前記上面と前記絶縁性ガス通過プラグの前記上面とにまたがって配設されることで前記導電性プレートの前記上面と前記絶縁性ガス通過プラグの前記上面との境界部分を被覆する緻密絶縁膜と、
を備えたものである。
【0008】
このウエハ載置台では、緻密絶縁膜が、導電性プレートの上面と絶縁性ガス通過プラグの上面とにまたがって配設されることで導電性プレートの上面と絶縁性ガス通過プラグの上面との境界部分を被覆している。このような緻密絶縁膜が存在することで、導電性プレートの上面と絶縁性ガス通過プラグの上面との境界部分から絶縁性ガス通過プラグの側面に沿った上下方向の経路で放電が生じることを抑制できる。また、緻密絶縁膜は絶縁性ガス通過プラグのガス出口部分の通気は許容するから、ガス供給通路から絶縁性ガス通過プラグを介した細孔へのガスの流通は可能となる。
【0009】
[2]上述したウエハ載置台(前記[1]に記載のウエハ載置台)において、前記絶縁性ガス通過プラグの前記上面には、上面が前記ガス出口部分となる凸部が形成されており、前記緻密絶縁膜の上面と前記凸部の上面とは、同一平面上に位置していてもよい。
【0010】
[3]上述したウエハ載置台(前記[1]又は[2]に記載のウエハ載置台)において、前記緻密絶縁膜は、溶射膜又はエアロゾルデポジション膜であってもよい。こうすれば、比較的容易に緻密絶縁膜を作製できる。
【0011】
[4]上述したウエハ載置台(前記[1]~[3]のいずれかに記載のウエハ載置台)は、前記絶縁性ガス通過プラグの下面と前記プラグ室の底面との間に配置された弾性部材を備えていてもよい。こうすれば、弾性部材が存在することで、ウエハ載置台が使用時などに加熱されて導電性プレートが上に凸の形状に反った場合に、絶縁性ガス通過プラグが上に押し上げられるのを抑制できる。これにより、緻密絶縁膜にクラックが生じるのを抑制できる。この場合において、前記絶縁性ガス通過プラグの下面と前記プラグ室の底面との間には前記弾性部材によって隙間が設けられていてもよい。
【0012】
[5]上述したウエハ載置台(前記[4]に記載のウエハ載置台)において、前記弾性部材は、耐熱樹脂であってもよい。こうすれば、比較的容易に弾性部材を作製することができる。
【0013】
[6]上述したウエハ載置台(前記[1]~[5]のいずれかに記載のウエハ載置台)において、前記絶縁性ガス通過プラグは、多孔質体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ウエハ載置台10の縦断面図。
図2図1のA部拡大図。
図3図2のB-B断面図。
図4】ウエハ載置台10の製造工程図。
図5】比較形態のウエハ載置台910における図2に対応する拡大図。
図6】ウエハ載置台110の図2に対応する拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の好適な実施形態について、図面を用いて説明する。図1はウエハ載置台10の縦断面図、図2図1のA部拡大図、図3図2のB-B断面図(ウエハ載置台10の正面図(全体図)を図2のB-B切断線で切断したときの断面図)である。本明細書において、「上」「下」は、絶対的な位置関係を表すものではなく、相対的な位置関係を表すものである。そのため、ウエハ載置台10の向きによって「上」「下」は「下」「上」になったり「左」「右」になったり「前」「後」になったりする。
【0016】
ウエハ載置台10は、図1に示すように、セラミックプレート20と、導電性プレート30と、絶縁性ガス通過プラグ40とを備えている。また、ウエハ載置台10は、図2に示すように、緻密絶縁膜50と、ボンディングシート60と、を備えている。
【0017】
セラミックプレート20は、アルミナ焼結体や窒化アルミニウム焼結体などのセラミック製の円板(例えば直径300mm、厚さ5mm)である。セラミックプレート20の上面は、ウエハWを載置するウエハ載置面21となっている。セラミックプレート20は、電極22を内蔵している。電極22は、静電電極として用いられる平面状のメッシュ電極であり、図示しない給電部材を介して外部の直流電源に接続されている。給電部材の途中にはローパスフィルタが配置されていてもよい。給電部材は、導電性プレート30と電気的に絶縁されている。電極22に直流電圧が印加されるとウエハWは静電吸着力によりウエハ載置面21に吸着固定され、直流電圧の印加を解除するとウエハWのウエハ載置面21への吸着固定が解除される。セラミックプレート20には、細孔26が設けられている。細孔26は、セラミックプレート20を上下方向に貫通しており、セラミックプレート20の下面からウエハ載置面21に至るガスの通路となる。セラミックプレート20は、複数の細孔26を有している。
【0018】
導電性プレート30は、熱伝導率の良好な円板(セラミックプレート20と同じ直径かそれよりも大きな直径の円板)である。導電性プレート30は、ガス供給通路31と、プラグ室32と、を有している。プラグ室32は、導電性プレート30の上面(セラミックプレート20側の面)に開口しており、上面から下面に向かって設けられた凹部として構成されている。プラグ室32の内部空間は例えば円筒形である。ガス供給通路31は、プラグ室32から導電性プレート30の下面に至るガスの通路である。本実施形態では、ガス供給通路31は、導電性プレート30のうちプラグ室32の底面から導電性プレート30の下面までを上下方向に貫通する貫通孔として構成されている。導電性プレート30の内部には、図示しない冷媒流路が形成されている。冷媒流路を流れる冷媒は、液体が好ましく、電気絶縁性であることが好ましい。電気絶縁性の液体としては、例えばフッ素系不活性液体などが挙げられる。冷媒流路は、平面視で導電性プレート30の全体にわたって一端(入口)から他端(出口)まで一筆書きの要領で形成されている。冷媒流路の一端及び他端には、図示しない外部冷媒装置の供給口及び回収口がそれぞれ接続される。導電性プレート30は、高周波(RF)電源に接続され、RF電極としても用いられる。
【0019】
導電性プレート30の材料は、例えば、金属材料や金属とセラミックとの複合材料などが挙げられる。金属材料としては、Al、Ti、Mo又はそれらの合金などが挙げられる。金属とセラミックとの複合材料としては、金属マトリックス複合材料(MMC)やセラミックマトリックス複合材料(CMC)などが挙げられる。こうした複合材料の具体例としては、Si,SiC及びTiを含む材料(SiSiCTiともいう)、SiC多孔質体にAl及び/又はSiを含浸させた材料、Al23とTiCとの複合材料などが挙げられる。導電性プレート30の材料としては、セラミックプレート20の材料と熱膨張係数の近いものを選択するのが好ましい。
【0020】
絶縁性ガス通過プラグ40は、内部をガスが通過可能な絶縁性の部材であり、プラグ室32に配置されている。絶縁性ガス通過プラグ40は、本実施形態では多孔質体とした。絶縁性ガス通過プラグ40はガス供給通路31及び細孔26と連通しており、これによりガス供給通路31のガスがウエハ載置面21に到達可能である。絶縁性ガス通過プラグ40は、細孔26,ガス供給通路31,及びプラグ室32の各々と同じ数だけ導電性プレート30に設けられており、これらは互いに1対1に対応している。絶縁性ガス通過プラグ40は、円柱状の本体部41と、本体部41の上面の中央に設けられ本体部41よりも小径の円柱状の凸部42と、を有している。凸部42の上面は、細孔26の真下に位置しており、絶縁性ガス通過プラグ40から細孔26へのガスの出口となる。より具体的には、凸部42の上面うちボンディングシート60と接触していない部分(図3に点線で示す円形の領域)が、ガス出口部分44となっている。絶縁性ガス通過プラグ40は、本体部41の側面(外周面)がプラグ室32の内周面と接着されていてもよいし、絶縁性ガス通過プラグ40の側面に設けられた雄ネジ部がプラグ室32の内周面に設けられた雌ネジ部に螺合されていてもよい。絶縁性ガス通過プラグ40のうち凸部42を除いた部分の上面は、導電性プレート30の上面と同一平面上に位置している。
【0021】
絶縁性ガス通過プラグ40としては、セラミック粉末を用いて焼結することにより得られた多孔質バルク体を用いることができる。セラミックとしては、例えばアルミナや窒化アルミニウムなどを用いることができる。絶縁性ガス通過プラグ40の気孔率は30%以上が好ましく、平均気孔径は15μm以上が好ましい。絶縁性ガス通過プラグ40の気孔率は70%以下としてもよい。
【0022】
絶縁性ガス通過プラグ40の下面と導電性プレート30のうちプラグ室32の底面との間には、弾性部材48が配設されている。弾性部材48は、本実施形態では、上面視でガス供給通路31の開口の位置を中心としたリング状の形状をしている。弾性部材48は、絶縁性ガス通過プラグ40の下面の一部及びプラグ室32の底面の一部とのみ接しており、これにより絶縁性ガス通過プラグ40の下面と導電性プレート30のプラグ室32の底面との間には隙間Sが存在している。隙間Sの上下の高さは、例えば0.1mm以上1mm以下としてもよい。弾性部材48は、ガス供給通路31から絶縁性ガス通過プラグ40へのガスの通過を妨げないよう、プラグ室32の底面のうちガス供給通路31の開口以外の位置に配置される。弾性部材48としては、例えば耐熱樹脂を用いることができる。耐熱樹脂としては、テフロン(テフロンは登録商標)のようなフッ素系樹脂やアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂などが挙げられる。これらは、ウエハ載置台10に求められる200℃以上の耐熱性を有し、真空下で用いてもガスが生じにくいので好ましい。
【0023】
緻密絶縁膜50は、導電性プレート30及び絶縁性ガス通過プラグ40の上面を被覆する緻密な絶縁性の膜である。より具体的には、緻密絶縁膜50は、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の本体部41の上面とにまたがって配設されている。これにより、緻密絶縁膜50は、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の本体部41の上面との境界部分(図3の一点鎖線参照)を被覆している。また、緻密絶縁膜50は、凸部42の上面は被覆しておらず、したがって凸部42の一部であるガス出口部分44を被覆していない。これにより、緻密絶縁膜50は、ガス出口部分44の通気を許容している。緻密絶縁膜50の厚みは凸部42の高さと等しく、そのため緻密絶縁膜50の上面と凸部42の上面とは、同一平面上に位置している。なお、本明細書において、同一平面上に位置するとは、略同一平面上に位置する場合を含み、例えば製造時に不可避的に生じる高さの差が存在する場合や、緻密絶縁膜50の上面及び/又は凸部42の上面に微細な凹凸が存在している場合も含む。本実施形態では、緻密絶縁膜50は、導電性プレート30の上面(セラミックプレート20との接着面)と絶縁性ガス通過プラグ40の本体部41の上面とを全て被覆している。緻密絶縁膜50は、凸部42の側面に接触しており、凸部42の側面全体を被覆している。
【0024】
緻密絶縁膜50は、例えば溶射膜又はエアロゾルデポジション膜(AD膜)である。緻密絶縁膜50を溶射膜とする場合、溶射膜は絶縁性ガス通過プラグ40と同じ材質、例えば絶縁性ガス通過プラグ40がアルミナの場合には溶射膜もアルミナとしてもよい。あるいは、溶射膜は導電性プレート30に含まれるセラミック材料と同じ材質としてもよい。AD膜は、AD法(プラズマAD法を含む)によって形成された膜である。AD法は、衝撃固化現象でセラミック粒子を成膜することができるため、セラミック粒子を高温で焼結する必要がない。緻密絶縁膜50がAD膜である場合も、上述した溶射膜の材料と同じものを用いることができる。
【0025】
本明細書において、「緻密」とは、ガスが流通できない程度の緻密さを意味する。緻密絶縁膜50は、例えば、気孔率が3%未満としてもよく、気孔率が1%未満であることが好ましい。気孔率は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて50倍の倍率で代表的な断面を観察したときに、観察画像中に確認される気孔の面積率とする。
【0026】
ボンディングシート60は、セラミックプレート20の下面と緻密絶縁膜50の上面との間に配置された絶縁性の接着層であり、例えば樹脂製のシートである。このボンディングシート60及び緻密絶縁膜50を介して、セラミックプレート20の下面に導電性プレート30が接合されている。ボンディングシート60には、細孔26の真下の位置に細孔26の開口径と同じかやや大きい径の貫通孔が設けられている。この貫通孔の内側の空間を介してガス出口部分44と細孔26とが連通しており、この空間を細孔側空間27と称する。絶縁性ガス通過プラグ40の凸部42の上面のうち細孔側空間27に露出する部分がガス出口部分44である。凸部42の上面のうちガス出口部分44以外の部分はボンディングシート60の下面と接合されている。
【0027】
次に、こうして構成されたウエハ載置台10の使用例について説明する。まず、図示しないチャンバー内にウエハ載置台10を設置した状態で、ウエハWをウエハ載置面21に載置する。そして、チャンバー内を真空ポンプにより減圧して所定の真空度になるように調整し、セラミックプレート20の電極22に直流電圧をかけて静電吸着力を発生させ、ウエハWをウエハ載置面21に吸着固定する。次に、チャンバー内を所定圧力(例えば数10~数100Pa)の反応ガス雰囲気とし、この状態で、チャンバー内の天井部分に設けた図示しない上部電極とウエハ載置台10の導電性プレート30との間にRF電圧を印加させてプラズマを発生させる。ウエハWの表面は、発生したプラズマによって処理される。導電性プレート30の冷媒流路には、冷媒が循環される。ガス供給通路31には、図示しないガスボンベからバックサイドガスが導入される。バックサイドガスとしては、熱伝導ガス(例えばHeガス等)を用いる。ガス供給通路31に導入されたバックサイドガスは、プラグ室32の隙間S,絶縁性ガス通過プラグ40,細孔側空間27,及び細孔26をこの順に通ってウエハWの裏面に供給される。このバックサイドガスの存在により、ウエハWとセラミックプレート20との熱伝導が効率よく行われる。
【0028】
次に、ウエハ載置台10の製造例について図4に基づいて説明する。図4は、ウエハ載置台10の製造工程図である。まず、互いに接合する前のセラミックプレート20及び導電性プレート30と、プラグ室32に配置される前の絶縁性ガス通過プラグ40と、を用意する(図4A)。セラミックプレート20は、例えば電極22を内蔵するセラミック粉末の成形体を作製し、その成形体をホットプレス焼成することにより得る。また、セラミックプレート20には細孔26を形成しておき、導電性プレート30にはガス供給通路31,プラグ室32及び冷媒流路を形成しておく。プラグ室32は導電性プレート30の成形時に形成してもよいし、導電性プレート30を作製した後に加工してプラグ室32を形成してもよい。導電性プレート30を作製する際には、まず複数のMMC円盤部材を作製し、これらのMMC円盤部材にマシニング加工により溝や穴を形成してから金属接合材を用いて複数のMMC円盤部材を接合して、溝や穴が最終的にガス供給通路31,プラグ室32及び冷媒流路となるようにしてもよい。
【0029】
次に、絶縁性ガス通過プラグ40の下面に弾性部材48を張り付けてから(図4B)、導電性プレート30に絶縁性ガス通過プラグ40を装着する(図4C)。絶縁性ガス通過プラグ40の装着は、例えば、プラグ室32の内周面と絶縁性ガス通過プラグ40の外周面との少なくとも一方に接着剤を塗布したあと、絶縁性ガス通過プラグ40をプラグ室32の上方から挿入して絶縁性ガス通過プラグ40の外周面とプラグ室32の内周面とを接着固定することで行ってもよい。続いて、導電性プレート30及び絶縁性ガス通過プラグ40の上面に、緻密絶縁膜50の材料を用いた溶射又はAD法を行って、緻密絶縁膜70を形成する(図4D)。緻密絶縁膜70は、緻密絶縁膜50よりも厚く形成し、凸部42の上面も含む導電性プレート30及び絶縁性ガス通過プラグ40の上面全体を被覆するように形成する。その後、緻密絶縁膜70の上面を研削加工して緻密絶縁膜70の厚みを薄くしていき、凸部42の上面を露出させる(図4E)。これにより、緻密絶縁膜70が緻密絶縁膜50となる。そして、セラミックプレート20と、絶縁性ガス通過プラグ40が装着され緻密絶縁膜50を有する導電性プレート30とをボンディングシート60を介して互いに接合してウエハ載置台10を得る(図4F)。
【0030】
以上詳述した本実施形態のウエハ載置台10では、緻密絶縁膜50が、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の本体部41の上面とにまたがって配設されることで、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の上面との境界部分を被覆している。このような緻密絶縁膜50が存在することで、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の上面との境界部分から絶縁性ガス通過プラグ40の側面に沿った上下方向の経路で放電が生じることを抑制できる。また、緻密絶縁膜50は絶縁性ガス通過プラグ40のガス出口部分44の通気を許容するから、緻密絶縁膜50が存在していてもガス供給通路31から絶縁性ガス通過プラグ40を介した細孔26へのガスの流通は可能となる。
【0031】
ここで、上述した実施形態との比較のため、緻密絶縁膜50を備えない形態(比較形態と称する)のウエハ載置台910について、図5を用いて説明する。図5は、比較形態のウエハ載置台910における図2に対応する拡大図である。なお、ウエハ載置台10と同じ構成については同じ符号を用いて説明する。ウエハ載置台910は、絶縁性ガス通過プラグ40の代わりに、凸部42を備えない円柱状の絶縁性ガス通過プラグ940がプラグ室32に配置されている。また、ウエハ載置台910は、緻密絶縁膜50を備えない代わりに、絶縁性ガス通過プラグ940の外周面に設けられた緻密絶縁膜951と、導電性プレート30の上面を被覆する緻密絶縁膜952と、を備えている。このウエハ載置台910では、絶縁性ガス通過プラグ940の側面(外周面)が緻密絶縁膜951及び緻密絶縁膜952と接触しているから、絶縁性ガス通過プラグ940と緻密絶縁膜951及び緻密絶縁膜952との接触面が上下方向に沿っている。そして、使用時にウエハ載置台910に印加される電圧により生じる電位差も上下方向に沿うことから、絶縁性ガス通過プラグ940と緻密絶縁膜951及び緻密絶縁膜952との間の部分すなわち絶縁性ガス通過プラグ940の側面周辺で放電が生じやすい。その結果、絶縁性ガス通過プラグ940の側面から絶縁性ガス通過プラグ940の上面及び細孔26の内周面を経由したウエハWまでの間の放電経路R1(点線参照)に沿った放電が起きることがある。また、ウエハ載置台910を製造する際には絶縁性ガス通過プラグ940の側面の緻密絶縁膜951と導電性プレート30の上面の緻密絶縁膜952とを別々に形成することになるため、緻密絶縁膜951と緻密絶縁膜952との界面でも放電が生じやすい。その結果、緻密絶縁膜951と緻密絶縁膜952との界面から絶縁性ガス通過プラグ940の側面,上面及び細孔26の内周面を経由したウエハWまでの間の放電経路R2(点線参照)に沿った放電が起きることもある。これに対して、本実施形態のウエハ載置台10では、緻密絶縁膜50は絶縁性ガス通過プラグ40の側面ではなく上面に配設されており、緻密絶縁膜50と絶縁性ガス通過プラグ40との接触面が左右方向に沿っているから、緻密絶縁膜50と絶縁性ガス通過プラグ40との間が放電の経路となりにくい。また、緻密絶縁膜50が導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の上面とにまたがって形成されることで、緻密絶縁膜50のうち導電性プレート30の上面を被覆する部分と絶縁性ガス通過プラグ40の上面を被覆する部分との間に界面が存在しない。そのため、導電性プレート30と絶縁性ガス通過プラグ40との境界部分が放電の経路となりにくい。以上のことから、ウエハ載置台10では、緻密絶縁膜50が存在することで、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の上面との境界部分から絶縁性ガス通過プラグ40の側面に沿った上下方向の経路で放電が生じることを抑制できる。
【0032】
また、ウエハ載置台910では、絶縁性ガス通過プラグ140の上面がボンディングシート60と直接接触している。絶縁性ガス通過プラグ140が多孔質体である場合、絶縁性ガス通過プラグ140の上面には開気孔による凹凸が存在するから絶縁性ガス通過プラグ140とボンディングシート60との密着性が低くなる場合がある。これに対して、ウエハ載置台10では、絶縁性ガス通過プラグ40とボンディングシート60との間に緻密絶縁膜50が存在しているから、絶縁性ガス通過プラグ40,緻密絶縁膜50,及びボンディングシート60の密着性を高くしやすい。例えば、絶縁性ガス通過プラグ40が多孔質体であり、緻密絶縁膜50を溶射やAD法で絶縁性ガス通過プラグ40の上面に形成する場合は、絶縁性ガス通過プラグ40の上面の凹凸に緻密絶縁膜50の構成粒子が入り込むから、絶縁性ガス通過プラグ40と緻密絶縁膜50との密着性が高くなる。また、緻密絶縁膜50は緻密であるため、多孔質の絶縁性ガス通過プラグ940とボンディングシート60との密着性よりも、緻密絶縁膜50とボンディングシート60との密着性の方が高くなる。
【0033】
また、絶縁性ガス通過プラグ40の本体部41の上面には、上面がガス出口部分44となる凸部42が形成されており、緻密絶縁膜50の上面と凸部42の上面とは、同一平面上に位置している。これにより、図4D及び図4Eで説明したように、導電性プレート30の上面及び絶縁性ガス通過プラグ40の上面の全体を被覆するように緻密絶縁膜70を形成してから凸部42の上面が露出するまで緻密絶縁膜70を研削加工することで、比較的容易にガス出口部分44の通気を許容する緻密絶縁膜50を形成できる。また、緻密絶縁膜50の上面と凸部42の上面とが同一平面上に位置するため、緻密絶縁膜50を形成した後の導電性プレート30とセラミックプレート20とを接合する際にガス流路以外の隙間が生じにくいから、放電をより抑制できる。
【0034】
更に、緻密絶縁膜50は、溶射膜又はエアロゾルデポジション膜であるから、比較的容易に緻密絶縁膜50を作製できる。
【0035】
更にまた、ウエハ載置台10は、絶縁性ガス通過プラグ40の下面とプラグ室32の底面との間に配置された弾性部材48を備えている。この弾性部材48が存在することで、ウエハ載置台10が使用時などに加熱されて導電性プレート30が上に凸の形状に反った場合に、絶縁性ガス通過プラグ40が上に押し上げられるのを抑制できる。絶縁性ガス通過プラグ40が上に押し上げられると、緻密絶縁膜50のうち導電性プレート30と絶縁性ガス通過プラグ40との境界を被覆する部分にクラックが生じる場合があるが、弾性部材48が緩衝材となることで絶縁性ガス通過プラグ40が上に押し上げられるのを抑制できるため、緻密絶縁膜50にクラックが生じるのを抑制できる。
【0036】
そして、弾性部材48は耐熱樹脂であるため、比較的容易に弾性部材を作製することができる。
【0037】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0038】
例えば、上述した実施形態では、絶縁性ガス通過プラグ40は凸部42を有していたが、これに限られない。図6は、ウエハ載置台10の別例であるウエハ載置台110の図2に対応する拡大図である。図6において、ウエハ載置台10と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。ウエハ載置台110は、絶縁性ガス通過プラグ40の代わりに、凸部42を有さない円柱状の絶縁性ガス通過プラグ140を備えている。緻密絶縁膜150は、絶縁性ガス通過プラグ140の上面の一部であるガス出口部分44の通気を許容するようにガス出口部分44の真上に開口部が形成されており、ガス出口部分44を被覆していない。緻密絶縁膜150は、それ以外の絶縁性ガス通過プラグ140の上面を全て被覆している。緻密絶縁膜150は、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ140の上面とにまたがって配設されることで、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ140の上面との境界部分を被覆している。こうしたウエハ載置台110においても、上述した実施形態と同様に、緻密絶縁膜150が存在することで、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ140の上面との境界部分から絶縁性ガス通過プラグ140の側面に沿った上下方向の経路で放電が生じることを抑制できる。ただし、絶縁性ガス通過プラグ140が凸部42を備えないため、緻密絶縁膜150を形成する際には、緻密絶縁膜150がガス出口部分44を被覆しないように開口部を形成する必要がある。例えば、緻密絶縁膜150を形成する際に絶縁性ガス通過プラグ140の上面の一部をマスクするか、又は緻密絶縁膜150を形成してからガス出口部分44が露出するように緻密絶縁膜150に孔を開ける必要がある。そのため、緻密絶縁膜50の方が緻密絶縁膜150よりも比較的容易に作製でき、好ましい。また、ウエハ載置台110では、凸部42が存在しない代わりに、ガス出口部分44を被覆しないように緻密絶縁膜150に設けられた開口部が存在する。そのため、図2の細孔側空間27と比べて図6では緻密絶縁膜150の厚みの分だけ細孔側空間127が大きくなる。そのため、空間での放電を抑制する観点から、図2のように凸部42を有する絶縁性ガス通過プラグ40を用いることが好ましい。図2のウエハ載置台10では、凸部42が存在し且つ緻密絶縁膜50が凸部42の側面全体を被覆しているから、細孔側空間27はボンディングシート60の貫通孔部分のみとなっており、細孔側空間27を小さくできる。
【0039】
上述した実施形態では、弾性部材48が存在することで絶縁性ガス通過プラグ40の下面と導電性プレート30のプラグ室32の底面との間には隙間Sが存在していたが、これに限られない。例えば、弾性部材48が、ガス供給通路31の真上部分を除いて絶縁性ガス通過プラグ40の下面の全体と接しており、絶縁性ガス通過プラグ40の下面とプラグ室32の底面との間にガスの流路以外の隙間が存在しなくてもよい。この場合でも弾性部材48が存在することで、絶縁性ガス通過プラグ40が上に押し上げられるのを抑制することはできる。また、弾性部材48の形状はリング状に限らず棒状などとしてもよい。弾性部材48は、変形しやすい形状、例えば中空部分を有する形状や波状の形状などとしてもよい。ウエハ載置台10が弾性部材48を備えなくてもよい。この場合、絶縁性ガス通過プラグ40の下面とプラグ室32の底面とが接触していてもよい。1つの絶縁性ガス通過プラグ40の下面に複数の弾性部材48が配設されていてもよい。
【0040】
上述した実施形態において、絶縁性ガス通過プラグ40の外周面とプラグ室32の内周面との間に隙間が存在していてもよい。緻密絶縁膜50が存在することで、絶縁性ガス通過プラグ40の外周面とプラグ室32の内周面との間に隙間が存在していても、放電は生じにくい。
【0041】
上述した実施形態では、絶縁性ガス通過プラグ40は多孔質体としたが、多孔質体に限らず内部をガスが通過可能であればよい。例えば、絶縁性ガス通過プラグ40は、絶縁性のセラミックスを細かく砕いたものを通気性を有するように無機接着剤で固めたものとしてもよいし、グラスファイバーや耐熱性テフロン樹脂スポンジ(テフロンは登録商標)などであっても良い。あるいは、絶縁性ガス通過プラグ40は、ガス内部流路を有する緻密質プラグであってもよい。ガス内部流路は、上下方向に沿った一直線状の貫通孔としてもよいし、緻密質プラグの上面側と下面側とを屈曲しながら貫通する通路としてもよい。緻密質プラグの上面側と下面側とを屈曲しながら貫通する通路としては、螺旋状の通路やジグザグ状の通路が挙げられる。ガス内部流路の流路断面の直径は0.1mm以上1mm以下が好ましい。1つの緻密質プラグが複数のガス内部流路を有していてもよい。緻密質プラグの緻密質部分の気孔率は、0.1%未満であることが好ましい。緻密質プラグとしては、上述した多孔質体としての絶縁性ガス通過プラグ40と同様に、例えばアルミナや窒化アルミニウムのセラミックを用いることができる。緻密質プラグは、例えば、3Dプリンターを用いて成形した成形体を焼成して製造してもよいし、モールドキャスト成形した成形体を焼成して製造してもよい。屈曲しながら貫通するガス内部流路を有する緻密質プラグ及びモールドキャスト成形の詳細は、例えば特許第7149914号などに開示されている。
【0042】
上述した実施形態では、ガス供給通路31は導電性プレート30を上下方向に貫通する貫通孔としたが、これに限られない。ガス供給通路31は上下方向に伸びる場合に限らず途中で屈曲していてもよい。ガス供給通路31が、導電性プレート30の下面に開口しプラグ室32よりも数の少ない1以上のガス第1通路と、ガス第1通路から分岐して伸びておりプラグ室32と1対1に対応する複数のガス第2通路と、を有していてもよい。
【0043】
上述した実施形態では、セラミックプレート20と導電性プレート30とを絶縁性のボンディングシート60で接合したが、ボンディングシート60の代わりに金属接合層などの導電性接合層を用いてもよい。
【0044】
上述した実施形態では、セラミックプレート20に電極22として静電電極を内蔵したが、これに代えて又は加えて、ヒータ電極(抵抗発熱体)を内蔵してもよい。この場合、ヒータ電極にヒータ電源を接続する。セラミックプレート20は、電極を1層内蔵していてもよいし、間隔を空けて2層以上内蔵していてもよい。
【0045】
上述した実施形態において、ウエハ載置台10を貫通するリフトピン穴を設けてもよい。リフトピン穴は、ウエハ載置面21に対してウエハWを上下させるリフトピンを挿通するための穴である。リフトピン穴は、ウエハWを例えば3本のリフトピンで支持する場合には3箇所に設けられる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、例えばウエハを処理する装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10,110 ウエハ載置台、20 セラミックプレート、21 ウエハ載置面、22 電極、26 細孔、27,127 細孔側空間、30 導電性プレート、31 ガス供給通路、32 プラグ室、40,140 絶縁性ガス通過プラグ、41 本体部、42 凸部、44 ガス出口部分、48 弾性部材、50,150 緻密絶縁膜、60 ボンディングシート、70 緻密絶縁膜、910 ウエハ載置台、940 絶縁性ガス通過プラグ、951,952 緻密絶縁膜、R1,R2 放電経路、S 隙間、W ウエハ。
【要約】
ウエハ載置台10は、上面にウエハ載置面21を有し、上下方向に貫通する細孔26が設けられ、電極22を内蔵するセラミックプレート20と、セラミックプレート20の下面に接合され、ガス供給通路31が設けられた導電性プレート30と、導電性プレート30の上面から導電性プレート30の下面に向かって設けられた凹部として構成され、細孔26及びガス供給通路31と連通するプラグ室32と、プラグ室32に配置され、内部をガスが通過可能な絶縁性ガス通過プラグ40と、緻密絶縁膜50と、を備える。緻密絶縁膜50は、絶縁性ガス通過プラグ40の上面のうち細孔26へのガスの流路となるガス出口部分44の通気を許容し、且つ、導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の上面とにまたがって配設されることで導電性プレート30の上面と絶縁性ガス通過プラグ40の上面との境界部分を被覆する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6