(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】ユーザ端末
(51)【国際特許分類】
H04M 1/72448 20210101AFI20241017BHJP
【FI】
H04M1/72448
(21)【出願番号】P 2023551589
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(86)【国際出願番号】 JP2022036124
(87)【国際公開番号】W WO2023054453
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2024-02-13
(31)【優先権主張番号】P 2021157540
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【氏名又は名称】深石 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100183081
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 大志
(72)【発明者】
【氏名】山本 直樹
【審査官】小松崎 里沙
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-161657(JP,A)
【文献】特開2010-130649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00
1/24-1/82
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに携帯されるユーザ端末であって、
音又は振動の少なくとも一方によって前記ユーザに対する通知を行う通知部と、
前記通知部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ユーザに通知すべき内容を含む正規の通知とは別に、前記ユーザに通知すべき内容を含まないダミー通知を所定の通知タイミングで前記通知部に実行させ、
前記通知部は、前記ダミー通知の音量又は振動強度を、前記正規の通知の音量又は振動強度よりも小さくする、
ユーザ端末。
【請求項2】
前記通知タイミングは、予め設定された時刻を含む、
請求項1に記載のユーザ端末。
【請求項3】
前記通知タイミングは、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用が終了した時点から予め設定された特定期間が経過した時点を含む、
請求項
1に記載のユーザ端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記ユーザが過去に前記ユーザ端末を利用した期間を示す利用ログに基づいて、前記特定期間を設定する、
請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記ユーザが過去に前記ユーザ端末を利用した期間を示す利用ログに基づいて、前記ユーザが前記ユーザ端末の利用を開始する可能性の高い時間帯を推定し、推定された前記時間帯に基づいて前記通知タイミングを決定する、
請求項
1に記載のユーザ端末。
【請求項6】
前記ユーザ端末の状態を検知する検知部を更に備え、
前記制御部は、前記検知部による検知結果に基づいて、前記ユーザ端末が前記ダミー通知を行う対象として予め設定された状態である期間中に前記ダミー通知を前記通知部に実行させる、
請求項
1に記載のユーザ端末。
【請求項7】
前記制御部は、
前記ダミー通知毎の結果ログであって、前記ダミー通知を契機として前記ユーザが前記ユーザ端末の利用を開始したか否かを示す前記結果ログを確認し、
直近複数回の前記ダミー通知に関する前記結果ログに基づいて、前記通知部による前記ダミー通知の挙動を制御する、
請求項
1に記載のユーザ端末。
【請求項8】
前記制御部は、直近複数回の前記ダミー通知に関して、前記ユーザが前記ダミー通知を契機として前記ユーザ端末の利用を開始した割合が第1閾値以下である場合に、前記通知部による前記ダミー通知の機能を停止させる、
請求項7に記載のユーザ端末。
【請求項9】
前記制御部は、直近複数回の前記ダミー通知に関して、前記ユーザが前記ダミー通知を契機として前記ユーザ端末の利用を開始した割合が第2閾値以上である場合に、前記ダミー通知の音量又は振動強度の大きさをそれまでの大きさよりも小さくする、
請求項
7に記載のユーザ端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、ユーザ端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音又は振動によってユーザに対する通知を行う携帯端末、スマートフォン等のユーザ端末が知られている。例えば、特許文献1には、バイブレータを振動させることにより、ユーザに対する通知を行う仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、昨今、ユーザ端末の長時間利用(使いすぎ)による身体的又は精神的な健康障害の発生が問題となっている。具体的には、近年、ユーザ端末の長時間利用によって、目が疲れたり、肩が凝ったりするVDT(Visual Display Terminals)症候群に罹患する人が増えている。ユーザ端末の長時間利用の原因の一つとして、「ユーザ端末に届く通知の有無が気になってついユーザ端末の画面を確認してしまう。」というユーザの行動傾向が挙げられる。また、このようにユーザ端末の通知を気にし過ぎるユーザほど、ユーザ端末が実際には通知を受信していないにも関わらず、ユーザ端末が通知を受信した(すなわち、ユーザ端末から音又は振動が出力された)と錯覚しやすい傾向がある。そして、上記のように実際には通知が受信されていないにも関わらずユーザ端末の画面を確認したユーザは、そのままユーザ端末の利用を継続する場合がある。このようにして、ユーザ端末の利用頻度及び利用時間が増大するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の一側面は、ユーザによる不要な端末確認の頻度を低減することによりユーザ端末の長時間利用を抑制することが可能なユーザ端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係るユーザ端末は、ユーザに携帯されるユーザ端末であって、音又は振動の少なくとも一方によってユーザに対する通知を行う通知部と、通知部の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、ユーザに通知すべき内容を含む正規の通知とは別に、ユーザに通知すべき内容を含まないダミー通知を所定の通知タイミングで通知部に実行させ、通知部は、ダミー通知の音量又は振動強度を、正規の通知の音量又は振動強度よりも小さくする。
【0007】
本発明の一側面に係るユーザ端末においては、正規の通知よりも小さい音量又は振動強度のダミー通知が、ユーザに通知される。しかし、ダミー通知はユーザに通知すべき内容を含んでいない。このため、ダミー通知を察知してユーザ端末を確認したユーザは、「音又は振動を察知したからユーザ端末の画面を確認したが、何も通知が来ていなかった」という経験をすることになる。このような経験が繰り返されることにより、ユーザは、正規の通知とダミー通知とを峻別できるようになり、ダミー通知が行われた場合に、わざわざユーザ端末を確認しないようになる。このように、正規の通知よりも小さいとはいえ実際に音又は振動が出力されるダミー通知にさえユーザが反応しなくなる結果、ファントムバイブレーション症候群等の錯覚を契機とするユーザ端末の利用(すなわち、通知が来たと錯覚してユーザ端末を確認したユーザがそのままユーザ端末の利用を継続すること)が抑制される。従って、上記ユーザ端末によれば、ユーザによる不要な端末確認の頻度を低減することによりユーザ端末の長時間利用を抑制することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、ユーザによる不要な端末確認の頻度を低減することによりユーザ端末の長時間利用を抑制することが可能なユーザ端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図2】ユーザによるユーザ端末の利用例を模式的に示す図である。
【
図3】ユーザ端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、一実施形態に係るユーザ端末10の機能構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、ユーザに携帯される端末装置である。ユーザ端末10の例としては、携帯電話機、スマートフォン、タブレット等の携帯端末が挙げられる。ユーザ端末10の他の例としては、スマートウォッチ等のようにユーザの身体の一部に装着されるウェアラブル端末が挙げられる。
【0012】
ユーザ端末10は、ユーザによるユーザ端末10の長時間利用(使いすぎ)を抑制するために、音又は振動(バイブレーション)による正規の通知を行う通常通知機能だけでなく、正規の通知よりも小さい(弱い)音又は振動によるダミー通知を所定の通知タイミングで行うダミー通知機能を有している。例えば、ユーザ端末10の動作モードが通常モードに設定されている場合には、正規の通知及びダミー通知は、音のみ、又は、音及び振動の両方によって行われる。一方、ユーザ端末10の動作モードがマナーモードに設定されている場合には、正規の通知及びダミー通知は、振動のみによって行われる。
【0013】
「正規の通知」は、ユーザ端末10が通常備える通知機能によって実行される通知である。正規の通知は、ユーザに通知すべき内容を含む通知である。例えば、正規の通知は、ユーザ端末10上で動作する各機能(アプリケーション)によって、ユーザ端末10の確認又は利用をユーザに促すために行われる通知である。正規の通知の例としては、メールアプリケーションによるメール受信通知、メッセンジャーアプリケーションによるメッセージ受信通知、SNS(Social Networking Service)アプリケーションによる通知(例えば、友人による投稿がされたことを示す通知等)、ゲームアプリケーションによる通知(例えば、ゲーム内のイベントが開始されたことを告知する通知等)等が挙げられる。このように、正規の通知は、ユーザ端末10上で動作する様々なアプリケーションからの種々の通知を含む。
【0014】
「ダミー通知」は、上述した正規の通知以外の通知であって、ユーザに対して通知すべき内容を含まない通知である。すなわち、ダミー通知は、単なる通知音又は振動が出力されるだけのものである。
【0015】
図2は、ユーザによるユーザ端末10の利用例を模式的に示す図である。
図2を参照して、上述したダミー通知によってユーザの長時間利用が抑制される仕組みについて説明する。
【0016】
時刻t1から時刻t2までの期間T1は、時刻t1にユーザ端末10から出力された正規の通知に気付いたユーザがユーザ端末10を利用した期間である。同様に、時刻t7から時刻t8までの期間T4は、時刻t7にユーザ端末10から出力された正規の通知に気付いたユーザがユーザ端末10を利用した期間である。
【0017】
時刻t3から時刻t4までの期間T2は、実際には正規の通知が出力されていないにも関わらず、通知がされた(例えば、ユーザ端末10が振動した)と勘違いしたユーザがユーザ端末10を利用した期間である。すなわち、期間T2は、ユーザが時刻t3に正規の通知がされたと錯覚してユーザ端末10の画面を確認したことを契機としてそのままユーザ端末10の利用を継続した期間である。同様に、時刻t9から時刻t10までの期間T5は、実際には正規の通知が出力されていないにも関わらず、通知がされたと勘違いしたユーザがユーザ端末10を利用した期間である。すなわち、期間T5は、ユーザが時刻t9に正規の通知がされたと錯覚してユーザ端末10の画面を確認したことを契機としてそのままユーザ端末10の利用を継続した期間である。なお、上記のように実際には振動していないユーザ端末10が振動しているように錯覚する現象は、ファントムバイブレーション症候群と呼ばれている。
【0018】
時刻t5から時刻t6までの期間T3は、ユーザが自発的にユーザ端末10を利用した期間である。
【0019】
上述した期間T1~T5のうち、ユーザの錯覚に起因するユーザ端末10の利用期間(期間T2,T5)は、ユーザの錯覚の発生を防止する(或いは、ユーザに錯覚であることを自覚させる)ことによって削減可能な期間であるといえる。そこで、本実施形態のユーザ端末10は、ユーザの錯覚に起因する利用期間(期間T2,T5)を削減するために、所定の通知タイミングで不定期にダミー通知を行うように構成されている。
【0020】
上述した通り、ダミー通知は、正規の通知の音量又は振動強度(バイブレーション強度)よりも小さい音量又は振動強度によって行われる。このようなダミー通知をユーザに不定期に配信することにより、ユーザに「音又は振動を察知したからユーザ端末10の画面を確認したが、何も通知が来ていなかった(すなわち、通知内容がなかった)。」という経験を繰り返し体験させることができる。その結果、ユーザに、正規の通知とダミー通知との違いを学習させることができる。すなわち、ユーザは、上記学習をある程度繰り返すことで、正規の通知よりも小さい音又は振動がユーザ端末10から出力された場合に、当該音又は振動がダミー通知であると把握できるようになる。
【0021】
その結果、ユーザは、ダミー通知が行われた場合に、わざわざユーザ端末10の確認を行わないようになる。このように、正規の通知よりも小さいとはいえ実際に音又は振動が出力されるダミー通知にさえユーザが反応しなくなる結果、上記のような錯覚現象(例えば、ファントムバイブレーション症候群)を契機とするユーザ端末10の利用が抑制される。より具体的には、仮に上記のようにユーザがユーザ端末10から音又は振動が出力されたと錯覚したとしても、ユーザは、錯覚又はダミー通知である可能性が高いと判断するようになる。その結果、ユーザの錯覚に起因してユーザ端末10が利用される期間T2,T5の発生が抑制される。
【0022】
図1に戻り、上記のようなダミー通知を行うためにユーザ端末10が備える各機能について説明する。ユーザ端末10は、通知部11と、スピーカ12と、バイブレータ13と、制御部14と、記憶部15と、検知部16と、を有する。
【0023】
通知部11は、音及び振動の少なくとも一方によってユーザに対する通知を行う。本実施形態では、通知部11は、スピーカ12に予め定められた通知音を出力させることにより、音による通知を行う。また、通知部11は、バイブレータ13を予め定められたパターンで振動させることにより、振動による通知を行う。スピーカ12は、ユーザ端末10において音を出力する機能を有する装置である。バイブレータ13は、ユーザ端末10を振動させる機能を有する装置である。バイブレータ13は、例えばモータ等によって構成される。
【0024】
通知部11は、制御部14からの指示に基づいて、正規の通知又はダミー通知を行う。ダミー通知の音量又は振動強度は、正規の通知の音量又は振動強度よりも小さく設定される。すなわち、通知部11は、音による通知を行う場合には、ダミー通知においてスピーカ12から出力される音の大きさ(通知音量)を、正規の通知においてスピーカ12から出力される音の大きさよりも小さくする。また、通知部11は、振動による通知を行う場合には、ダミー通知におけるバイブレータ13の振動強度を、正規の通知におけるバイブレータ13の振動強度よりも小さく(弱く)する。
【0025】
正規の通知の通知音量及び振動強度は、例えば、ユーザによるユーザ端末10の操作によって任意に設定され得る。ダミー通知の通知音量及び振動強度は、正規の通知の通知音量及び振動強度よりも小さくなるように設定される。ダミー通知の通知音量及び振動強度は、正規の通知と同様に、ユーザによって任意に設定されてもよいし、システム(ユーザ端末10)側で設定されてもよい。例えば、ダミー通知の通知音量及び振動強度は、正規の通知の通知音量及び振動強度の大きさを基準として、正規の通知の通知音量及び振動強度の大きさに対する割合(1より小さい値)によって設定されてもよい。一例として、ダミー通知の通知音量及び振動強度は、正規の通知の通知音量及び振動強度の大きさの30%~50%程度に設定され得る。
【0026】
制御部14は、通知部11の動作を制御する。具体的には、制御部14は、ダミー通知を所定の通知タイミングで通知部11に実行させる。より具体的には、制御部14は、ユーザ端末10上で動作する所定のアプリケーションからの正規の通知の指示を受けた場合に当該正規の通知を行うように通知部11を制御すると共に、正規の通知とは別に、所定の通知タイミングでダミー通知を行うように通知部11を制御する。
【0027】
記憶部15は、後述する利用ログ及び結果ログを格納するデータベース等である。記憶部15に格納された利用ログ及び結果ログは、制御部14によって参照される。
【0028】
検知部16は、ユーザ端末10の状態を検知する。検知部16は、例えば、ユーザ端末10の画面表示がOFFになっているか否かに基づいて、ユーザ端末10が利用中であるか否かを検知する。また、検知部16は、例えば、ユーザ端末10が備える位置センサ(例えばGPSセンサ等)、加速度センサ、ジャイロセンサ(角速度センサ)等の各種センサにより得られたセンサ情報(検出値)に基づいて、ユーザ端末10の位置(場所)、姿勢、動作(揺れ等)等を推定し、推定されたユーザ端末10の位置、姿勢、動作等に基づいて、ユーザ端末10の状態を検知してもよい。このようにして検知されるユーザ端末10の状態の例としては、例えば、ユーザ端末10(すなわち、ユーザ端末10を保持するユーザ)が存在している環境(例えば、自宅、会社、学校、外等)、ユーザ端末10自体の状態(例えば、机上等に略水平に載置されている状態、ユーザの衣服のポケットに入れられている状態等)等が挙げられる。なお、このようなセンサ情報に基づくユーザ端末10の状態検知は、公知の状態推定アルゴリズムを用いて実行され得る。このような状態推定アルゴリズムの例としては、Google社が提供しているユーザの状態(例えば、歩行状態、乗り物に乗っている状態、静止している状態等)を検知するためのAPI、下記参考文献1に記載されているような深層学習を用いたスマートフォン(ユーザ端末10)の位置推定手法等が挙げられる。
(参考文献1:長谷川達人,越野亮、深層学習を用いた歩行時におけるスマートフォンの所持位置推定、情報処理学会論文誌Vol.57,No.10,2186-2196(Oct. 2016))
【0029】
以下、制御部14により設定されるダミー通知の通知タイミングのいくつかの例について説明する。
【0030】
(通知タイミングの第1例)
通知タイミングは、予め設定された時刻(例えば、時分)であってもよい。例えば、日毎に、予め定められた数の通知タイミングが任意(例えばランダム)に設定されてもよい。第1例によれば、通知タイミングを設定するための処理を単純化することができ、通知タイミングの設定に関する計算量(処理負荷)を低減できる。
【0031】
(通知タイミングの第2例)
通知タイミングは、ユーザによるユーザ端末10の利用が終了した時点から予め設定された期間(例えば、10分等)が経過した時点であってもよい。ここで、「ユーザ端末の利用が終了した時点」とは、ユーザによるユーザ端末10の1回の連続した利用が終了した時点を示す。「1回の連続した利用」とは、
図2に示される期間T1~T5のように、ユーザが連続してユーザ端末10の利用を継続する一期間分の利用のことをいう。例えば、「1回の連続した利用」は、ユーザ端末10の電源ボタン等が押下されることでユーザ端末10の画面がONにされてユーザ端末10の利用が開始されてから、ユーザ端末10に対する無操作時間が予め設定された時間以上継続した時点(例えば、画面表示がOFFになった時点)までの期間であってもよい。また、ユーザ端末10の利用が終了した時点から予め設定された期間(以下「特定期間」という。)は、例えば、システム(ユーザ端末10)側で任意(例えばランダム)に設定されてもよい。第2例によれば、第1例と同様に、通知タイミングを設定するための処理を単純化することができる。
【0032】
(通知タイミングの第3例)
第2例における特定期間は、可変に設定されてもよい。例えば、特定期間は、ユーザの傾向に基づいて設定されてもよい。例えば、制御部14は、ユーザが過去にユーザ端末10を利用した期間を示す利用ログに基づいて、上記特定期間を設定してもよい。利用ログは、例えば、
図2に示される期間T1~T5のような過去にユーザ端末10が利用された期間を記録した情報である。本実施形態では一例として、利用ログは記憶部15に蓄積されており、制御部14は、記憶部15にアクセスすることにより、利用ログを参照することが可能となっている。例えば、制御部14は、互いに隣接する期間T
n及び期間T
n+1の間の期間(すなわち、期間T
n+1の開始時刻と期間T
nの終了時刻との差)の統計値(例えば、平均値、中央値、最頻値等)を算出し、当該統計値を上記期間として設定してもよい。
【0033】
第3例によれば、ユーザがユーザ端末10の1回の利用を終えた後に再度ユーザ端末10の利用を開始する可能性の高いタイミングに、ダミー通知をタイムリーに行うことが可能となる。このようなタイミングは、
図2に示される期間T2,T5の開始時点のようにユーザの錯覚によってユーザ端末10の利用が開始される可能性の高いタイミングを含んでいる。このようなタイミングにあえて微弱なダミー通知を行い、ユーザに対して「これはダミー通知であり、ユーザ端末を確認する必要はない」と認識させることで、ユーザの錯覚に起因してユーザ端末10の利用が開始されることを効果的に抑制することができる。
【0034】
(通知タイミングの第4例)
制御部14は、上述した利用ログに基づいて、ユーザがユーザ端末10の利用を開始する可能性の高い時間帯(例えば30分単位で区切られた期間等)を推定し、推定された時間帯に基づいて通知タイミングを決定してもよい。例えば、制御部14は、前日までの利用ログに基づいて、ユーザがユーザ端末10の利用を開始する頻度が高い時間帯を特定し、特定された時間帯に含まれるように通知タイミングを設定してもよい。第4例によれば、上述した第3例と同様の効果が得られる。
【0035】
(通知タイミングの第5例)
制御部14は、検知部16による検知結果に基づいて、ユーザ端末10がダミー通知を行う対象として予め設定された状態(以下「特定状態」という。)である期間中に、ダミー通知を通知部11に実行させてもよい。すなわち、制御部14は、ユーザ端末10が特定状態である期間内に含まれるように通知タイミングを設定してもよい。特定状態は、システム(ユーザ端末10)側で予め設定されてもよいし、ユーザによって任意に設定されてもよい。好ましくは、ユーザが通知がされたと錯覚し易く且つダミー通知に気付き易い状態が、特定状態として設定される。例えば、ユーザ端末10が机上等に略水平に載置されている状態、ユーザ端末10がユーザの衣服のポケットに入れられている状態等が、特定状態として設定され得る。第5例によれば、ユーザの錯覚に起因するユーザ端末10の利用を抑制する観点において効果的な期間(すなわち、ユーザ端末10が特定状態にある期間)に通知タイミングを設定することが可能となる。
【0036】
また、制御部14は、ダミー通知毎の結果ログを確認し、直近複数回のダミー通知に関する結果ログに基づいて、通知部11によるダミー通知の挙動を制御してもよい。結果ログとは、通知部11によってダミー通知が実行された際に、当該ダミー通知を契機としてユーザがユーザ端末10の利用を開始したか否かを示す情報である。なお、結果ログを参照する対象とするダミー通知の数は、システム(ユーザ端末10)側で予め設定されてもよいし、ユーザによって任意に設定されてもよい。
【0037】
例えば、制御部14は、直近複数回のダミー通知に関して、ユーザがダミー通知を契機としてユーザ端末10の利用を開始した割合が第1閾値(例えば10%)以下である場合に、通知部11によるダミー通知の機能を停止させてもよい。第1閾値は、システム(ユーザ端末10)側で予め設定されてもよいし、ユーザによって任意に設定されてもよい。ユーザがダミー通知を契機としてユーザ端末10の利用を開始する割合が一定以下であるということは、ユーザが正規の通知とダミー通知との差をある程度学習し、一定以上の精度で正規の通知よりも弱い音又は振動をダミー通知であると把握可能になったことを示していると考えられる。このように学習がほぼ完了した後は、ダミー通知はユーザにとって煩わしいだけのものになる可能性がある。このような場合に、上記のようにダミー通知の機能を停止することにより、ユーザの煩わしさを解消し、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0038】
また、制御部14は、直近複数回のダミー通知に関して、ユーザがダミー通知を契機としてユーザ端末10の利用を開始した割合が第2閾値(例えば70%)以上である場合に、ダミー通知の音量又は振動強度の大きさをそれまでの大きさよりも小さくしてもよい。第2閾値は、システム(ユーザ端末10)側で予め設定されてもよいし、ユーザによって任意に設定されてもよい。第2閾値は、上述した第1閾値よりも大きい値に設定される。ユーザがダミー通知を契機としてユーザ端末10の利用を開始してしまう割合が一定以上であるということは、ユーザが正規の通知とダミー通知とを峻別することが難しい状況(すなわち、ユーザがダミー通知の音量又は振動強度と正規の通知の音量又は振動強度との差を認識できない状況)であることを示していると考えられる。このように正規の通知とダミー通知との差をユーザが殆ど認識できない状況では、ダミー通知によって上述した効果(すなわち、ユーザの錯覚に起因するユーザ端末10の利用の抑制)を得ることが難しい。そこで、このような場合に、上記のように、自動的にダミー通知の音量又は振動強度を小さくし、正規の通知の音量又は振動強度とダミー通知の音量又は振動強度との差を大きくすることにより、正規の通知とダミー通知とをユーザに適切に峻別させることが可能になる。その結果、ダミー通知によって上述した効果を適切に得ることが可能となる。また、このようにダミー通知の音量又は振動強度の大きさを自動調整することにより、ユーザが手動でダミー通知の音量又は振動強度の大きさを調整する必要がなくなるため、ユーザの手間を削減できる。
【0039】
次に、
図3を参照して、ユーザ端末10の動作の一例(実施形態に係る情報処理方法を含む)について説明する。
【0040】
ステップS1において、制御部14は、ダミー通知の通知タイミングを設定する。制御部14は、例えば、上述した通知タイミングの第1例~第5例のいずれか又は複数に基づいて、通知タイミング(通知タイミングの条件を含む)を設定する。
【0041】
ステップS2において、制御部14は、現時点がステップS1において設定された通知タイミングであるか否かを判定する。現時点が通知タイミングでない場合(ステップS2:NO)には、制御部14は、前回の判定時点から所定時間後に再度ステップS2の判定を行う。一方、現時点が通知タイミングである場合(ステップS2:YES)、制御部14は、通知部11にダミー通知を実行させる(ステップS3)。
【0042】
ステップS3において、通知部11は、スピーカ12又はバイブレータ13を介して、正規の通知の音量又は振動強度よりも小さい音量又は振動強度のダミー通知を出力する。
【0043】
ステップS4~S8の処理は、ダミー通知に対するユーザの反応を示す結果ログに基づくフィードバック処理である。なお、このようなフィードバック処理(ステップS4~S8)は、省略されてもよい。
【0044】
ステップS4において、制御部14は、記憶部15にアクセスすることにより、直近複数回のダミー通知の結果ログを確認する。
【0045】
ステップS5において、制御部14は、ユーザがダミー通知を契機としてユーザ端末10の利用を開始した割合が第1閾値(例えば10%)以下であるか否かを判定する。上記割合が第1閾値以下である場合(ステップS5:YES)、制御部14は、通知部11によるダミー通知の機能を停止させる(ステップS6)。一方、上記割合が第1閾値以下でない場合(ステップS5:NO)、制御部14は、ステップS7の判定処理を実行する。
【0046】
ステップS7において、制御部14は、上記割合が第2閾値(例えば70%)以上であるか否かを判定する。上記割合が第2閾値以上である場合(ステップS7:YES)、制御部14は、ダミー通知の音量又は振動強度の大きさをそれまでの大きさよりも小さくし(ステップS8)、引き続きステップS2の判定処理を実行する。一方、上記割合が第2閾値以上でない場合(ステップS7:NO)、制御部14は、ダミー通知の挙動を変更することなく、引き続きステップS2の判定処理を実行する。
【0047】
以上説明したユーザ端末10においては、正規の通知よりも小さい音量又は振動強度のダミー通知が、ユーザに通知される。しかし、ダミー通知はユーザに通知すべき内容を含んでいない。このため、ダミー通知を察知してユーザ端末10を確認したユーザは、「音又は振動を察知したからユーザ端末の画面を確認したが、何も通知が来ていなかった」という経験をすることになる。このような経験が繰り返されることにより、ユーザは、正規の通知とダミー通知とを峻別できるようになり、ダミー通知が行われた場合に、わざわざユーザ端末10を確認しないようになる。このように、正規の通知よりも小さいとはいえ実際に音又は振動が出力されるダミー通知にさえユーザが反応しなくなる結果、ファントムバイブレーション症候群等の錯覚を契機とするユーザ端末10の利用(すなわち、通知が来たと錯覚してユーザ端末10を確認したユーザがそのままユーザ端末10の利用を継続すること)が抑制される。従って、ユーザ端末10によれば、ユーザによる不要な端末確認の頻度を低減することによりユーザ端末10の長時間利用を抑制することができる。
【0048】
なお、通知を契機とするユーザ端末10の利用を抑制する方法としては、正規の通知も含めて、ユーザ端末10の通知機能をOFFにすることが考えられる。しかし、正規の通知には、緊急性の高い通知内容、ユーザにとって有用な通知内容等が含まれている可能性がある。従って、単純にユーザ端末10の通知機能をOFFにしてしまうと、本来ユーザに通知すべき内容をユーザに通知できないという問題が生じる。ユーザ端末10によれば、正規の通知の通知機能をOFFにすることなく、ダミー通知を追加することによってユーザの錯覚現象を抑制することができるため、上記のような問題を回避しつつ、ユーザ端末10の長時間利用を効果的に抑制することができる。
【0049】
また、ユーザ端末10によれば、ユーザ端末10の利用をユーザにやめさせるためのメッセージ(例えば、「使用時間が〇〇分を超えたので休憩しましょう。」等のテキスト情報)をユーザ端末10の画面上に表示するといった直接的な方法をとらないため、ユーザにストレスを与えることなく、ユーザ端末10の長時間利用を抑制することができる。すなわち、ユーザ端末10によれば、ユーザの錯覚に起因するユーザ端末10の利用機会(例えば、
図2の期間T2,T5)をユーザに認識させることなく減らすことができる。このため、ユーザ端末10の利用を我慢することをユーザに強いることなく、ユーザ端末10の長時間利用を抑制することができる。
【0050】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0051】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。
【0052】
例えば、本開示の一実施の形態におけるユーザ端末10は、本開示の情報処理方法を行うコンピュータとして機能してもよい。
図4は、本開示の一実施の形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0053】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末10のハードウェア構成は、
図4に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0054】
ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0055】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
【0056】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末10の各機能部(例えば、制御部14等)は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0057】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る情報処理方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0058】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0059】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0060】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカ、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0061】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0062】
また、ユーザ端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0063】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0064】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0065】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0066】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0067】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0068】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0069】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0070】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0071】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0072】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々な情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々な情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0073】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0074】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0075】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0076】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0077】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0078】
10…ユーザ端末、11…通知部、14…制御部、16…検知部。